JPWO2019221231A1 - シールリング - Google Patents

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Abstract

広い回転域で安定した潤滑性能を発揮できるシールリングを提供する。回転軸2とハウジング3との間の隙間を軸封するシールリング1であって、摺動面S1には、周方向に複数配置され被密封流体側に開口する深溝120と、深溝120に連続し少なくとも周方向一方側に延びる動圧を発生させるための浅溝121と、を備える動圧溝12が設けられ、少なくとも周方向に隣り合う動圧溝12,12’の深溝120,120’同士は、開口の径方向反対側で周方向に延びる連通溝14により連通された動圧溝ユニット100として形成されている。

Description

本発明は、回転軸とハウジングとの間の隙間を軸封するために用いられるシールリング、特に環状溝いわゆるスタフィングボックスに装着して用いられるシールリングに関する。
従来、シールリングは、回転軸の外周に装着され、回転軸に形成される摺動面に対してシールリングの摺動面を密接摺動させることにより、回転軸とハウジングとの間の隙間を軸封し、被密封流体(液体)の漏れを防止している。
シールリングにおいて、密封性を長期間維持させるためには、「密封」と「潤滑」という相反する条件を両立させなければならない。特に近年においては、環境対策等のために、被密封流体の漏れ防止を図りつつ、機械的損失を低減させるべく、低摩擦化の要求が高まっている。低摩擦化は、回転軸の回転により摺動面間に動圧を発生させ、被密封流体による流体膜を介在させた状態で摺動させる手法により達成できる。
回転軸の回転により摺動面間に動圧を発生させるようにしたシールリングとして、例えば特許文献1に記載されるようなシールリングが知られている。特許文献1のシールリングは、回転軸の外周に設けられる環状溝に装着され、高圧の被密封流体の圧力によってハウジング側かつ環状溝の一方の側壁面側に押し付けられ、環状溝の一方の側壁面の摺動面に対してシールリングの一方の側面の摺動面を密接摺動させている。また、シールリングの一方の側面の摺動面には、内径側に開口する動圧溝が周方向に複数設けられており、動圧溝は、周方向中央の深溝と、深溝の周方向両側に連続し周方向に延び底面が末端へ向けて徐々に浅くなるように傾斜する浅溝と、から構成されている。回転軸とシールリングとが相対回転すると、摺動面の内径側から深溝内に被密封流体が導入されるとともに、回転軸の反回転方向側のシールリングの浅溝では負圧が生じる一方、同回転方向側の浅溝では深溝内に導入された被密封流体が供給されることで正圧が生じ、回転方向側の浅溝の傾斜する底面によるくさび作用によって正圧が大きくなり、動圧溝全体として正圧が発生することにより、摺動面間を僅かに離間させる力、すなわち浮力が得られる。摺動面間が僅かに離間することにより、摺動面の内径側から摺動面間に高圧の被密封流体が流入するととともに、正圧が発生する回転方向側の浅溝からは摺動面間に被密封流体が流出していくため、摺動面間に流体膜が形成され摺動面間の潤滑性が維持されている。
特開平9−210211号公報(第3頁、第3図)
特許文献1のシールリングにおいては、動圧溝に対して回転軸の摺動面が周方向に移動しており、回転軸の回転数が上がるにつれて正圧が大きくなり、摺動面間に流体膜が形成されて摺動面の潤滑性が高まるが、動圧溝は深溝を挟んで両浅溝が同一円周上に位置しているため、特に高速回転時には、周方向に大きな正圧とともに大きな負圧が生じる領域ではキャビテーションが発生し、摺動面の周方向にわたって生じる浮力のばらつきが大きくなることにより流体膜が不均一になる等の流体膜への悪影響が生じ、潤滑性が不安定になる虞があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、広い回転域で安定した潤滑性能を発揮できるシールリングを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のシールリングは、
回転軸とハウジングとの間の隙間を軸封するシールリングであって、
摺動面には、周方向に複数配置され被密封流体側に開口する深溝と、前記深溝に連続し少なくとも周方向一方側に延びる動圧を発生させるための浅溝と、を備える動圧溝が設けられ、
少なくとも周方向に隣り合う前記動圧溝の前記深溝同士は、前記開口の径方向反対側で周方向に延びる連通溝により連通された動圧溝ユニットとして形成されている。
これによれば、周方向一方側の動圧溝の深溝は、開口から高圧の被密封流体が導入されるとともに、開口の径方向反対側から連通溝を介して周方向他方側の動圧溝の深溝に導入された被密封流体が供給されることにより、周方向一方側の動圧溝の深溝内には周方向他方側の動圧溝の深溝内に比べて被密封流体が保持されやすく、周方向一方側の動圧溝の浅溝に対して同深溝から被密封流体が十分に供給されるため、周方向一方側の動圧溝の浅溝では比較的大きな動圧を発生させることができるとともに、連通溝が外径側に配置される周方向他方側の動圧溝の浅溝では比較的小さな動圧を発生させることができ、周方向にバランスよく流体膜を形成可能として、広い回転域で安定した潤滑性能を発揮できる。さらに、複数の動圧溝および連通溝により摺動面に画成される動圧溝ユニットの領域においては、流体膜の厚さが周方向にわたって比較的均等となるため、周方向にバランスよく流体膜が形成されやすい。
前記浅溝は、前記深溝の周方向両側に連続して設けられていてもよい。
これによれば、シールリングを両方向に回転させて使用することができる。
前記動圧溝ユニットは、2つの前記動圧溝と、1つの前記連通溝により形成されていてもよい。
これによれば、2つの動圧溝と、1つの連通溝が動圧溝ユニットを形成することにより、連通溝により連通される動圧溝間における被密封流体の供給バランスを調整しやすくなるため、周方向にバランスよく流体膜を形成することができる。
前記摺動面において、全ての前記動圧溝が前記動圧溝ユニットとして形成されていてもよい。
これによれば、摺動面に設けられる全ての動圧溝が動圧溝ユニットを形成することにより、周方向にさらにバランスよく流体膜を形成することができる。
本発明の実施例におけるシールリングを一部簡略表記にて示す斜視図である。 実施例におけるシールリングによる回転軸とハウジングの間の隙間の軸封構造を示す断面図である。 実施例におけるシールリングの部分側面図である。 図3のシールリングにおけるA−A断面図である。 動圧溝の深溝の変形例を示す断面図である。 動圧溝ユニットの変形例を示す部分側面図である。
本発明に係るシールリングを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係るシールリングにつき、図1から図4を参照して説明する。以下、図2の紙面右側を被密封流体側L、紙面左側を大気側Aとして説明する。尚、被密封流体側Lにおける被密封流体の流体圧力は、大気圧よりも高いものとして説明する。また、摺動面は、平坦面と該平坦面よりも凹む溝とにより構成されるものとし、説明の便宜上、図面において、摺動面を構成する平坦面を白色表記、摺動面を構成する溝をドット表記により図示している。
本実施例に係るシールリング1は、相対的に回転する回転機械の回転軸2とハウジング3との間を軸封することにより、ハウジング3の内部を被密封流体側Lと大気側A(図2参照)とに仕切り、被密封流体側Lから大気側Aへの被密封流体の漏れを防止している。尚、回転軸2およびハウジング3は、ステンレス鋼等の金属製の素材から形成されている。また、被密封流体は、回転機械の機械室に設けられる図示しない歯車やベアリング等の冷却および潤滑を目的に使用されるもの、例えば油である。
図1および図2に示されるように、シールリング1は、PTFE等の樹脂成形品であって、周方向の1箇所に合口部1aが設けられることでC字状を成し、回転軸2の外周に沿って設けられた断面矩形状の環状溝20に対して装着されて使用される。また、シールリング1は、断面矩形状を成し、被密封流体側Lの側面に作用する被密封流体の流体圧力によって大気側Aへ押し付けられることにより、大気側Aの側面10(以下、単に側面10と言うこともある。)側に形成される摺動面S1を環状溝20の大気側Aの側壁面21(以下、単に側壁面21と言うこともある。)側の摺動面S2に対して摺動自在に密接させている。また、シールリング1は、内周面に作用する被密封流体の流体圧力によって拡開方向の応力を受け、外径方向に押し付けられることにより、外周面11をハウジング3の軸孔30の内周面31に対して密接させている。
尚、摺動面S1,S2とは、それぞれシールリング1の側面10と回転軸2の環状溝20の側壁面21との実質的な摺動領域を成すものである。また、側面10側には、摺動面S1の外径側に非摺動面S1’が連なっており、側壁面21側には、摺動面S2の内径側に非摺動面S2’が連なっている(図2参照)。
図1〜図4に示されるように、シールリング1の側面10側に形成される摺動面S1は、平坦面16と、周方向に複数設けられる動圧溝12と、により主に構成されている。尚、動圧溝12は、合口部1a付近を除いた摺動面S1の周方向に等配されている。
平坦面16は、外径側に位置し合口部1aを挟んで略環状に連続して連なるシール部16aと、内径側に位置し隣り合う動圧溝12間に周方向に挟まれシール部16aに連なる潤滑部16bとからなっている(図3参照)。
図3および図4に示されるように、動圧溝12は、回転軸2の回転に応じて動圧を発生させる機能を有するものであって、シールリング1の内径側(被密封流体側)に開口しており、周方向中央に設けられる深溝120と、深溝120から周方向両側に連続し周方向に延びる1対の浅溝121,122と、から構成されている。尚、図3および図4において、深溝120を挟んで紙面右側を浅溝121、紙面左側を浅溝122として説明する。
特に図4に示されるように、深溝120は、底面が平坦に形成され、浅溝121,122は、底面が深溝120側からそれぞれの周方向の末端へ向けて徐々に浅くなる傾斜面として形成されている。また、深溝120の底面は、浅溝121,122の最深部よりもさらに深くなるように形成されており、深溝120の深さは、数十μm〜数百μm、好ましくは100〜200μmに形成されている。また、深溝120は、浅溝121,122よりも径方向に長く形成されている。
また、特に図3に示されるように、摺動面S1において、周方向に隣り合う2つの動圧溝12,12’は、深溝120,120’の開口の径方向反対側である外径側で周方向に延びる1つの円弧型の連通溝14により連通される動圧溝ユニット100として形成されている。また、連通溝14は、平坦面16の外径側、かつ合口部1a(図1参照)を挟んで略環状に連続して連なるシール部16aの内径側に形成されている。尚、摺動面S1において、全ての動圧溝12は、動圧溝ユニット100として形成されている。
また、図2に示されるように、動圧溝12の深溝120と連通溝14とは、深さが略同一に形成されている。尚、図2のシールリング1は、図3のB−B断面を示したものである。
次いで、回転軸2が回転したときの摺動面S1,S2間における流体膜形成について説明する。尚、ここでは、回転軸2が図3における白矢印で示す時計回りに回転する場合、言い換えるとシールリング1が回転軸2の環状溝20に対して図3における反時計回りに相対回転する場合を例に説明する。また、図3における実線矢印は、動圧溝ユニット100を構成する動圧溝12,12’間の被密封流体の流れを示している。回転軸2とハウジング3との相対的な回転時には、側壁面21側の摺動面S2に対して、側面10側の摺動面S1が摺動する。このとき、摺動面S1に設けられた動圧溝12,12’の深溝120,120’には内径側から被密封流体がそれぞれ導入されるとともに、深溝120,120’の外径側(開口の径方向反対側)で周方向に延びる連通溝14内では、被密封流体が回転軸2の回転に追従して周方向(回転方向)に供給される。また、回転軸2の回転方向とは反対方向側(図3紙面左側)のシールリング1の浅溝122,122’(以下、単に浅溝122,122’と言う。)では負圧が生じる一方、同回転方向と同方向側(図3紙面右側)のシールリング1の浅溝121,121’(以下、単に浅溝121,121’と言う。)では深溝120,120’内にそれぞれ導入された被密封流体が供給され傾斜面によるくさび作用によって正圧が生じる。そして、動圧溝12,12’全体として正圧が発生することにより、摺動面S1,S2間を僅かに離間させる力、いわゆる浮力が得られる。摺動面S1,S2間が僅かに離間することにより、それらの内径側から摺動面S1,S2間に高圧の被密封流体が流入するととともに、正圧が発生する浅溝121,121’からは摺動面S1,S2間に被密封流体が流出していく。さらに、周方向に隣り合う2つの動圧溝12,12’が動圧溝ユニット100を形成することにより、回転軸2の回転方向と同方向側(周方向一方側,図3紙面右側)の動圧溝12(以下、単に動圧溝12と言うこともある。)の深溝120には、外径側から連通溝14を介して回転軸2の回転方向と反対方向側(周方向他方側,図3紙面左側)の動圧溝12’(以下、単に動圧溝12’と言うこともある。)の深溝120’に導入された被密封流体が供給される。
これによれば、動圧溝ユニット100において、動圧溝12の深溝120内には、動圧溝12’の深溝120’内に比べて被密封流体が保持されやすく、動圧溝12における正圧発生部としての浅溝121に対して深溝120から被密封流体が十分に供給されるため、動圧溝12の浅溝121では比較的大きな動圧を発生させることができるとともに、連通溝14が外径側に配置される動圧溝12’の浅溝121’では比較的小さな動圧を発生させることができ、周方向にバランスよく流体膜を形成可能として、広い回転域で安定した潤滑性能を発揮できる。
さらに、動圧溝12,12’の外径側には連通溝14が設けられており、動圧溝12,12’および連通溝14により摺動面S1に画成される動圧溝ユニット100の領域においては、連通溝14から動圧溝12,12’間の平坦面16(潤滑部16b)に静止圧によって被密封流体が供給されることから、動圧溝ユニット100の領域においては、流体膜の厚さが周方向にわたって比較的均等となるため、周方向にバランスよく流体膜が形成されやすい。
また、動圧溝12,12’の浅溝122,122’が内径側(被密封流体側)に開口し、摺動面S1の内径側から被密封流体が導入されることにより、浅溝122に被密封流体が保持されやすくなっている。
さらに、動圧溝ユニット100においては、動圧溝12の深溝120に対して動圧溝12’の深溝120’から連通溝14を介して被密封流体が供給され、動圧溝12の深溝120内に被密封流体が十分に保持されることにより、動圧溝12の浅溝122で発生する負圧が低減されるため、周方向に隣り合う動圧溝12の浅溝122と、動圧溝12’の浅溝121’との間における圧力差を小さくすることができる。そのため、摺動面S1,S2間において、動圧溝ユニット100の領域における周方向に圧力(正圧と負圧)のばらつきを抑えた状態で動圧を発生させることができ、キャビテーション等を原因とする振動を防止しながらシールリング1の潤滑性を高めることができる。
また、周方向に隣り合う2つの動圧溝12,12’が1つの連通溝14により連通された動圧溝ユニット100を形成することにより、連通溝14により連通される動圧溝12,12’間における被密封流体の供給バランスを調整しやすくなるため、周方向にバランスよく流体膜を形成することができる。さらに、摺動面S1において、全ての動圧溝12が動圧溝ユニット100として形成されることにより、周方向にさらにバランスよく流体膜を形成することができる。
また、動圧溝12は、内径側に開口する周方向中央の深溝120と、深溝120の周方向両側に連続し周方向に延び底面が周方向末端へ向けて徐々に浅くなるように傾斜する浅溝121,122と、から構成されているため、シールリング1を両方向に回転させて使用することができ、高速回転時においても深溝120を通して浅溝121,122のいずれにも被密封流体を確実に供給することができる。
また、連通溝14を設けることで、摺動面S1,S2間の外径側における広い範囲に被密封流体を流出させることができ、シールリング1の潤滑性を高めることができる。
また、シールリング1は、C字状であるため、熱膨張収縮によりシールリング1の周長が変化してもシール性能を安定して維持できるようになっている。
尚、シールリング1の変形例として、図5に示されるように、シールリング201の動圧溝212の深溝220は、内径側の深さが外径側の深さに比べて深く形成され、連通溝214は、深溝220の内径側の深さと略同一に形成されていてもよい。これによれば、深溝220の内径側から外径側に被密封流体が流れやすくなるため、被密封流体が連通溝214内にまで導入されやすくなり、シールリング201の潤滑性をより高めることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、連通溝は、径方向に複数の箇所から周方向に延びるように(例えば2条)形成されていてもよい。また、連通溝は、円弧型のものに限らず、例えば直線や波型に形成されていてもよい。
また、摺動面S1に形成される全ての動圧溝12が動圧溝ユニット100を形成していなくてもよく、この場合、動圧溝ユニット100と単独の動圧溝12とが周方向に等配されていることが好ましい。また、摺動面S1に形成される複数の動圧溝ユニット100は、周方向に等配されていることが好ましく、これによれば、動圧を周方向に均等に生じさせることができる。また、摺動面S1において複数の動圧溝ユニットが周方向に等配されていれば、必ずしも動圧溝12自体が周方向に等配されている必要はない。
また、動圧溝ユニットは、2つの動圧溝から形成されるものに限らず、3つ以上の動圧溝が1つの連通溝により連通されて形成されていてもよい。尚、図6に3つの動圧溝から形成される動圧溝ユニットの変形例を示す。
また、シールリングの摺動面S1に設けられる動圧溝の数や形状は、所望の動圧効果を得られるように適宜変更されてよく、深溝に連続し少なくとも周方向一方側に延びる浅溝が形成されていれば、例えばT字状やレイリーステップ等であってもよい。尚、被密封流体を導入する動圧溝の深溝の設置位置や形状については、摺動面の想定される摩耗の程度に応じて適宜変更されてよい。
また、シールリングは、合口部1aが設けられない環状に構成されていてもよく、その外形は、側面側から見た形状が円形のものに限らず、多角形状として形成されていてもよい。
また、シールリングは、断面矩形状のものに限らず、例えば断面台形状、断面多角形状であってもよく、摺動面S1が形成される側面が傾斜するものであってもよい。
また、回転軸2の環状溝20の摺動面S2に対して前記実施例に示した溝が形成されていてもよい。
また、被密封流体は油を例に説明したが、水、クーラント等の液体であっても、空気、窒素等の気体であってもよい。
1 シールリング
2 回転軸
3 ハウジング
10 側面
12,12’ 動圧溝
14 連通溝
16 平坦面
16a シール部
16b 潤滑部
20 環状溝
21 側壁面
100 動圧溝ユニット
120,120’ 深溝
121,121’ 浅溝(正圧発生部)
122,122’ 浅溝(負圧発生部)
S1,S2 摺動面
S1’,S2’ 非摺動面

Claims (4)

  1. 回転軸とハウジングとの間の隙間を軸封するシールリングであって、
    摺動面には、周方向に複数配置され被密封流体側に開口する深溝と、前記深溝に連続し少なくとも周方向一方側に延びる動圧を発生させるための浅溝と、を備える動圧溝が設けられ、
    少なくとも周方向に隣り合う前記動圧溝の前記深溝同士は、前記開口の径方向反対側で周方向に延びる連通溝により連通された動圧溝ユニットとして形成されているシールリング。
  2. 前記浅溝は、前記深溝の周方向両側に連続して設けられている請求項1に記載のシールリング。
  3. 前記動圧溝ユニットは、2つの前記動圧溝と、1つの前記連通溝により形成されている請求項1または2に記載のシールリング。
  4. 前記摺動面において、全ての前記動圧溝が前記動圧溝ユニットとして形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のシールリング。
JP2020519918A 2018-05-17 2019-05-16 シールリング Active JP7210566B2 (ja)

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