JPWO2019181155A1 - 電気回路のシミュレーション方法、及びプログラム - Google Patents

電気回路のシミュレーション方法、及びプログラム Download PDF

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博 土岐
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崇馬 神野
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Abstract

二次元または三次元の回路シミュレーションの計算において、境界条件の計算量を抑制する。分布定数回路及び集中定数回路の回路構成並びに各変数の初期値を入力し、分布定数回路を直交する二次元又は三次元の格子状の点に分割し、分布定数回路及び集中定数回路の回路構成、並びに各変数の初期値を入力し、回路構成及び初期値の下で新たな伝送理論を拡張した基礎方程式を集中定数回路の回路網における各枝について素子の電圧−電流特性とキルヒホッフの電圧則により定まる条件、集中定数回路の回路網における各節点及び分布定数回路を分割して得られた格子状の点のうち集中定数回路と接続されている点についてキルヒホッフの電流則により定まる条件、及び格子状の点のうち集中定数回路と接続されている点が満たす差分方程式から定まる条件からなる境界条件を用いて解く。

Description

本発明は、電気回路における伝送線路の電位・電流、素子の電位・電流、及び当該電気回路の内外で発生するノイズを含めた周辺電磁界を包括的に計算する、電気回路のシミュレーション方法、及びプログラムに関する。
従来、機器周辺の電磁界をシミュレーションで調べる場合、(1)機器を構成する回路の情報の入力、(2)集中定数回路理論や多導体伝送線路に関する分布定数回路理論(非特許文献1参照)に基づく伝送線路や素子の電位・電流の計算、(3)電磁界の計算、の順で行っていた。もしくは、伝送線路や素子の電位・電流を初期値とし電磁界を計算していた。もしくは、電源を等価な電磁場源とし電磁界を計算していた。しかし、実際には伝送線路や素子の電位・電流と周辺の電磁界とは相互作用しており、相互作用が考慮されない従来の電磁界計算方法では電磁界を精度よく計算することができなかった。そのため、ひとまずシミュレーションによる計算結果に基づいて回路設計をした上で、結果的に発生してしまった電磁ノイズに対して、経験的に知られている方法や対症療法などによる対策をとるのが一般的であった。
このような中、多導体伝送線路理論とアンテナ理論とを融合し、伝送線路の電位・電流、素子の電位・電流、及びこれらから発生するノイズを含めた電磁界を包括的に計算するための新たな伝送理論が提唱された。
この新たな伝送理論は、従来の多導体伝送線路理論にアンテナ理論を取り込んだものであり、その基礎方程式として、スカラーポテンシャルU(t,x)とベクトルポテンシャルA(t,x)について、以下の式(1)〜(4)がマクスウェルの方程式から直接導出される。
Figure 2019181155
ただし、tは時刻、x及びx'は各伝送線路上の位置、i、j(=1,2,・・・,n)は各伝送線路の番号、Ui(t,x)及びAi(t,x)はそれぞれ時刻t、位置xにおける伝送線路iのスカラーポテンシャル(電位)及びベクトルポテンシャル、Ij(t,x)は時刻t、位置xにおける伝送線路jに流れる電流、Pij及びLijはそれぞれ伝送線路i、j間の電位係数及び誘導係数、Riは伝送線路iの単位長さあたりの抵抗、~U(t,x)及び~A(t,x)は時刻t、位置xにおける電磁放射量を示すアンテナ項、εは誘電率、μは透磁率、Q(t,x)及びI(t,x)は時刻t、位置xにおける全伝送線路の電荷及び電流である。以下では、Pijを要素とする行列をPと呼ぶ場合がある。また、Lijを要素とする行列をLと呼ぶ場合がある。
この基礎方程式を解くには、適切な境界条件を与える必要がある。境界条件は、例えば、分布定数回路と集中定数回路との接続条件を用いて与えることが可能であるところ、特許文献1では、分布定数回路である多導体線路が一方向に延びる一次元の系において、分布定数回路と集中定数回路との接続条件を用いて境界条件を与え、効率的に計算する方法を示している。
国際公開第2017/056574号
基礎方程式は、次の式(1)’〜(4)’のようにx軸と直交するy軸方向の成分を考慮に加えて二次元に、つまり有限の大きさをもつ導体における信号の伝達を記述することに拡張することができる。なお、式(1)’〜(4)’は、導体面間の遅延を考慮に入れることにより、現実の系をより正確に表したものとなっている。また、式は省略するが、同様にz軸方向を加えて三次元導体に拡張することも可能である。
Figure 2019181155
ただし、tは時刻、x及びx'は導体上のx方向における位置、y及びy'は各導体上のy方向における位置、i、j(=1,2,・・・,n)は各導体の番号、Ui(t,x,y)及びAxi(t,x,y)はそれぞれ時刻t、位置(x,y)における導体iのスカラーポテンシャル(電位)及びx方向のベクトルポテンシャル、IXj(t,x,y)は時刻t、位置(x,y)における導体jに流れる電流のx方向成分、Pi(x,y) i(x,y)及びLi(x,y) i(x,y)はそれぞれ位置(x,y)近傍における導体iの自己電位係数及び自己誘導係数で電磁気学の理論を用いて計算できる。Riは導体iの単位長さあたりの抵抗、~U(t,x,y)、~Axi(t,x,y)及び~Ayi(t,x,y)は時刻t、位置(x,y)における電磁放射量を示すアンテナ項(~Aについての添え字xはx方向成分であることを示す)、εは誘電率、μは透磁率、Q(t,x,y)時刻t、位置(x,y)における導体iの電荷密度、~dijは導体i、j間の距離をあらわすが、導体の構造や次元によって近似値を使う。例えば、電磁気学で用いられている幾何学的平均距離やそれに類似する手法を用いて算出することがある。さらに導体をセルに区分した場合の距離とする場合もある。以下では、PXijを要素とする行列をPxdと呼ぶ場合がある。また、LXijを要素とする行列をLxdと呼ぶ場合がある。また、Nは導体の数を表す。
したがって、原理的には特許文献1に記載の方法をそのまま二次元や三次元の系に適用することは可能であると言える。
しかしながら、分布定数回路が二次元または三次元に広がる形状を有する系に、特許文献1に記載の方法を適用すると、以下で説明するように、境界条件を表す式が複雑化し、計算量が膨大となってしまう。
図1は、2つの平面導体である分布定数回路11に、電源Vsや抵抗Rからなる集中定数回路12が接続された回路系1を示している。図1に示されるように、分布定数回路11は、格子状の点の集合として表現される。図1において、黒い丸は電位Uが定義される点であり、白い丸は電位Uが定義される点間の電流Iが定義される点である。図1に例示されるような二次元の分布定数回路を含んだ回路系における境界条件には、以下の3つの条件が含まれる。
第1は、集中定数回路の回路網の各枝における素子の電圧−電流特性とキルヒホッフの電圧則により定まる条件であり、式(5)のように一般化して表すことができる。

i(t,x,y)−Uj(t,x,y)=Vij(t)+Zij・Δ・Iij(t) (5)

ただし、Iij(t)は集中定数回路側で時刻tにおいて節点iからj(≠i)に流れる電流であり、Vijは集中定数回路側で時刻tにおいて節点i、j(≠i)間に接続される電源電圧である。また、Zijは節点i、j(≠i)間に接続される負荷であり、Δは、節点iと節点jの間に挿入される負荷の種類に応じて、Zijが抵抗Rijのとき1、ZijがインダクタLijのときd/dt、Zijがキャパシタ1/Cijのとき(d/dt)-1である。
例えば図1の回路系の場合、この条件は、次のようになる。
Figure 2019181155
第2は、集中定数回路が接続される各節点におけるキルヒホッフの電流則から定まる条件である。特に分布定数回路と集中定数回路が接続される節点においては、式(6)のように一般化して表される。
Figure 2019181155
ただし、βは節点jにおける分布定数回路に流出または流入する電流の向きを表し、節点jから電流が流出する場合には1、節点jに電流が流入する場合には−1を取る。また、電流Iijは節点iと節点jを結ぶ枝ij間をiからjに向かって流れる方向を正とした時の電流の大きさを表す。
図1の回路系の場合、この条件は、次のようになる。
Figure 2019181155
第3は、分布定数回路として表現される導体の境界部における各点が満たす差分方程式から定まる条件である。この差分方程式は、基礎方程式(1)’を離散化し、分布定数回路の境界部では効果の少ないアンテナ項Uを除くとともに、境界部において定義範囲外となる点を定義範囲内の点にて近似する処理を施すことによって得られる。この差分方程式は、式(7)のように一般化して表すことができる。
Figure 2019181155
ただし、式(7)において、
Figure 2019181155
である。また、係数a(k,l)、b(k,l)、c(k,l)、d(k,l)、e(k,l)、及びf(k,l)は図2中に符号A〜Hで示した場所、に応じて次表の値を取る。なお、図2は長方形の平面導体を格子状の点(x方向に0〜M、y方向に0〜N)の集合として表現した模式図である。ただし、ここでのNは式(1)’〜(4)’のNとは異なるものとして定義している。図1と同様、黒い丸は電位Uが定義される点であり、白い丸は電位Uが定義される点間の電流密度Iが定義される点である。
Figure 2019181155
また、UやIの右上に付されたmは、当該ベクトルが時刻t=m・Δtにおけるものであることを示す。
例えば、図1の回路系の場合、分布定数回路の境界部における各点が満たす差分方程式から定まる条件は、次のようになる。なお、下の式では、式変形によりm+1の項を左辺に移動している。
Figure 2019181155
ただし、上の式における電流Iの添え字の表記方法について、例えば、Uの定義されている点からx方向にk、y方向にlだけずれた点におけるx方向に流れる電流をIx1+(k,l)と表し、Uの定義されている点からx方向に−k、y方向に−lだけずれた点におけるy方向に流れる電流をIy4−(k,l)と表すものとする。
これらの条件は、1つの行列式にまとめると、式(8)のように表すことができる。
Figure 2019181155
なお、式(8)において、各ベクトルの右上に付されたmは、当該ベクトルが時刻t=m・Δtにおけるものであることを示す。UV0 は、導体iごとの境界の節点でのスカラーポテンシャル(電位)を要素とするベクトルである。また、vI0 は電流源が接続されていない各節点間に流れる電流Iij0 及び各導体に流れる電流Ii0 を要素とするベクトルであり、vIJ0 m+1は電流源が接続されている各節点間に流れる電流IJij 0 m+1を要素とするベクトルである。また、Adは各節点における、電流源が含まれない各節点間接続への関わりの有無及び各伝送線路との接続の有無を示す接続行列であり、AdJは各節点における、電流源が含まれる各節点間接続への関わりの有無を示す接続行列である。また、VVは、各節点間に加えられる電圧Vijを要素とするベクトルである。また、Zdr及びZdlは、いずれも各節点間のインピーダンス及び各伝送線路間の特性インピーダンスを要素とするインピーダンス行列である。定義範囲外となる点の近似処理に伴い式(8)の右辺で用いるインピーダンス行列(Zdr)と左辺で用いるインピーダンス行列(Zdl)は、同一でなくなるため、両者を区別して表記している。γ、δdは、各節点間に接続される素子の種類に応じたγij、δijを要素とする対角行列である。すなわち、抵抗Rijが接続されている場合には、Zij=Rij、γij=1、δij=1となる。また、インダクタLijが接続されている場合には、Zij=2Lij/Δt、γij=1、δij=−1となる。また、キャパシタCijが接続されている場合には、Zij=Δt/2Cij、γij=−1、δij=1となる。
図1の回路系の場合、式(8)において用いられる行列及びベクトルは次のとおりである。
Figure 2019181155
Figure 2019181155
このように、境界条件を計算するための行列の大きさは、集中定数回路の枝の数、集中定数回路に接続されている節点の数及び分布定数回路において境界部分に位置する点の数を合わせた数の行および列を有する行列となる。例えば図1の回路の場合、集中定数回路の枝の数が6本、集中定数回路に接続されている節点の数が11個、分布定数回路の境界部に位置する点の数が8個であるから、これらを合計した25行×25列の行列の式となっている。より大きな分布定数回路について計算を行う場合や、計算の精度を高めるべく分布定数回路を表す格子状の点の格子間隔を狭めて点の数を増やした場合には、行列の大きさが飛躍的に大きくなり、計算負荷が増大するという問題が生じる。
また、式(8)において係数ベクトルcやeは、導体の境界における位置に応じて決まるものである。導体の形状が複雑となりより細かい格子に分割するようになると、境界に位置する点の数が増加し境界条件の行列式が複雑になり、その結果煩雑な計算が必要となる。
本発明の課題は、上記の問題を解決し、二次元または三次元の回路計算において、境界条件の計算量を抑制することのできる電気回路のシミュレーション方法、及びプログラムを提供することにある。
上記の課題を解決すべく、本発明の電気回路のシミュレーション方法は、コンピュータが、分布定数回路を構成する多導体における電位と電流密度、分布定数回路に接続される集中定数回路を構成する素子における電位と電流、及び各回路からの電磁放射量を計算する、電気回路における電位、電流、及び周辺電磁界の計算方法であって、分布定数回路及び集中定数回路の回路構成、並びに各変数の初期値を入力する回路構成入力ステップと、分布定数回路を含む領域を直交する二次元又は三次元の格子状の点に分割する格子分割ステップと、分布定数回路及び集中定数回路の回路構成、並びに各変数の初期値を入力する回路構成入力ステップと、回路構成及び初期値の下で、二次元又は三次元に拡張された新たな伝送理論を拡張した基礎方程式を、集中定数回路の回路網における各枝について素子の電圧−電流特性とキルヒホッフの電圧則により定まる条件、集中定数回路の回路網における各節点及び格子分割ステップで得られた格子状の点のうち集中定数回路と接続されている点についてキルヒホッフの電流則により定まる条件、及び、格子分割ステップで得られた格子状の点のうち集中定数回路と接続されている点が満たす差分方程式から定まる条件からなる境界条件を用いて解くことにより、分布定数回路である多導体における電位と電流密度、素子における電位と電流、及び電磁放射量を得る計算ステップと、を実行することを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータに上記の電気回路のシミュレーション方法を実行させることを特徴とする。
2つの平面導体である分布定数回路に、集中定数回路である電源Vsや抵抗Rからなる回路網が接続された回路系を示している。 図2は長方形の平面導体を格子状の点の集合として表現した模式図である。 FDTD法を適用すべく離散化した式を回路系に適用して計算を行う手順を示すフローチャートである。 図4(a)は、長方形の平面導体を配置した領域を格子状に分割した状態を示している。図4(b)は、図4(a)に対応する場所行列を示している。 図5(a)は、図4(b)の場所行列に対応する係数行列Xを示している。図5(b)は、図4(b)の場所行列に対応する係数行列Yを示している。 図3のフローチャートにおけるステップS06のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。
分布定数回路の境界部の点について、集中定数回路と接続されている点と接続されていない点とを区別して扱うことにより、境界条件を計算するための行列の大きさを劇的に小さくするとともに、計算の負荷を減少することのできる方法を見出した。
背景技術で説明したように、境界条件は、式(8)の行列式で表すことができる
本発明においては、これらの行列式に用いる各行列を作る際、分布定数回路の境界部にある点のうち集中定数回路と接続されない点については、行列式に含めないようにする。例えば、図1の回路では、分布定数回路の境界部にある点(それぞれ番号1〜8で示される)のうち、点1、2、7、8には集中定数回路に接続されていない。すなわち、点1、2、7、8についての電流保存則により定まる条件、および点1、2、7、8についての分布定数回路が満たす差分方程式から定まる条件が省かれる。例えば、行列Aは、背景技術において説明したように、各節点における節点間接続への関わりの有無、及び各節点と分布定数回路の境界部の点との接続の有無を示す接続行列であるところ、分布定数回路の境界部の点のうちで集中定数回路との接続がある点のみが行列Aに含まれることになる。その結果、行列の大きさは省かれた条件の数に対応して8行、8列小さくなり、17行×17列となる。
このように、行列の大きさは、集中定数回路の枝の数、集中定数回路に接続されている節点の数、及び分布定数回路の境界部の点のうち集中定数回路と接続されている点の数に依存するが、分布定数回路の境界部の点のうち集中定数回路と接続されていない点の数には依存しない。このため、分布定数回路を表す格子状の点の格子間隔を狭める等により分布定数回路の境界部の点の数が増加したとしても、分布定数回路の境界部にある点のうち集中定数回路と接続されている点の数が増えなければ行列が大きくなることはない。したがって、計算負荷の増加を抑制しつつ精度を高めることができる。
一方、境界条件の行列式から省かれた集中定数回路が接続されていない点については、分布定数回路内の境界以外の点とともに計算することができる。
図2は長方形の平面導体を格子状の点(x方向に0〜M、y方向に0〜N)の集合として表現した模式図である。図1と同様、黒い丸は電位Uが定義される点であり、白い丸は電位Uが定義される点間の電流密度Iが定義される点である。
2次元の分布定数回路では、分布定数回路内の境界以外の点(図2におけるU(k,l))における時刻t=(m+1)×Δtの電位U(k,l) m+1は式(9)にて求められる。
Figure 2019181155
一方、分布定数回路における境界部分の式は、境界部において定義範囲外となる点を定義範囲内の点にて近似する処理を行う結果として、次の式に示されるように位置(それぞれ図2における符号A〜Hに対応する)によって異なる。
Figure 2019181155
これらの式は式(9)とまとめて、次の式(10)のように一般化することができる。
Figure 2019181155
ここで、Xi(k,l)及びYi(k,l)は、それぞれ係数行列XとYの行列要素であり、導体iについてのk行l列の点について明記している。
係数行列X及びYの各要素の値は、上述のように対応する分布定数回路における点の位置に応じて0または1または2の値を取る。例えば、分布定数回路の境界部以外の場所にある点については、式(9)に対応して、X及びYの要素はいずれも1となる。また、角に位置する点ではX及びYの要素はいずれも1となる。上辺及び下辺の点(すなわち、Y方向については境界となるがX方向については境界とならない点)については、Xの要素が1、Yの要素が2となる。左辺及び右辺の点(すなわち、X方向については境界となるがY方向については境界とならない点)については、Xの要素が2、Yの要素が1となる。導体がない場合はいずれの行列においても0とする。なお、XとYの効率的な求め方については後述する。
この式(10)を用いれば、境界に位置するか否かに関わらず、分布定数回路内の集中定数回路と接続されていない全て点の電位をまとめて表現し、一括して計算することができる。
〔FDTD法の適用〕
回路系における電磁界の新たな伝送理論に基づく計算は、FDTD(Finite Difference Time Domain:有限差分時間領域)法を用いることで効率的に行うことができる。FDTD法では、未知電界を配置する格子と未知磁界を配置する格子とを、格子の半分の幅だけずらすYee格子という構造により解析が行なわれる。FDTD法は、これらの未知電界及び磁界と、隣接する未知電界及び磁界との間に働く関係式を、マクスウェルの方程式(ファラデーの電磁誘導法則とアンペールの法則)を空間的・時間的に差分化(離散化)することによって導き、それを基に未知電界及び磁界をあるタイムステップを単位に更新していくことで全体の電磁界挙動を求める解析手法である。この解析手法に従えば、あるタイムステップで電界を更新し、1/2タイムステップ後に磁界を更新し、1タイムステップ後に電界を更新するというようにして、電界及び磁界を交互に求めることができる。特に、空間及び時間の離散化に用いるグリッドの間隔を十分に小さく設定することで、電磁界の時間変化を詳細かつ効率的にシミュレートすることができる。本発明ではこの手法を伝送線路内の電位および電流を求めるときに利用している。伝送線路部分と集中回路部分の境界条件においては、FDTDで計算した結果と集中定数側で用いられる回路理論をもとにした理論を用いることで計算が可能になる。具体的には、集中定数側では、キルヒホッフの電圧則およびキルヒホッフの電流則、素子の電圧−電流特性を用いればよい。
このようにFDTD法に適用すべく、二次元に拡張した式を、空間的・時間的に離散化する。このとき、導体i上のx方向の位置x=k・Δx(k=0,1,・・・,N、L=N・Δx)、導体i上のy方向の位置y=l・Δy(l=0,1,・・・,M、W=W・Δy)及び時刻t=m・Δt(m=0,1,・・・,任意)におけるスカラーポテンシャルをUi(k,l) m、電流のx方向成分をIxi(k,l) mと表すこととする。kの部分がk+1/2でmの部分がm+1/2であるような場合には、Ixi(k+1/2,l) m+1/2というように表す。このようにして、FDTD法の格子を0を起点としてx方向に伝送路長L、y方向に伝送路幅Wまでの範囲で、t方向に任意の時間までの範囲で、それぞれ定義する。
基礎方程式の式(1)’については、離散化するとともに、分布定数回路の境界部分における集中定数回路に接続されていない点を非境界部分の点とともに計算するための係数行列の要素Xi(k,l)及びYi(k,l)を組み込んで、式(1)’’とする。
Figure 2019181155
また、式(2)’〜(4)’については、それぞれ次のように離散化して、式(2)’’〜(4)’’とする。
Figure 2019181155
Rは点i(k+1/2、l+1/2)から点j(k’+1/2、l’+1/2)までにかかる時間を差分時間で割ったものである。つまり、Rは差分時間の何倍、遅れているかを表している。ここで、Qは差分時間の整数倍、Iは差分時間の半整数倍の時間で値が定義されている。Rがその時間でない場合は、その前後で定義されている時間の値を用いて補完する。例えば、線形補完などを用いればよい。
なお、QおよびIは整数点でしか定義されていないので、非整数の点については、線形近似(すなわち、当該非整数点を挟む2つの整数点の値を按分)して得られる値とする。
また、任意の点における電荷と電流の連続性について、式(11)を得る。
Figure 2019181155
〔計算の手順〕
続いて、以上のようにFDTD法を適用すべく離散化した式を回路系に適用して計算を行う手順を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
はじめに、対象とする分布定数回路を離散化した式に当てはめられるよう、分布定数回路を構成する導体を格子点に分割する(ステップS01)。すなわち、分布定数回路を構成する長方形の平面導体(図4(a)における斜線部)を配置した領域を、格子状に分割する(図4(a)。なお、図4(a)中に示したように、水平方向をx軸、垂直方向をy軸とする。本例では、x方向にN個、y方向にM個の格子状の点に分割できたものとする。
次に、分布定数回路の形状に応じた場所行列を作成する(ステップS02)。この場所行列は、格子状の点に対応したk行l列の行列であり、その要素は、図4(b)に模式的に示したように、格子状の点に導体が存在する場合には1、存在しない場合には0の値となる。
続いて、場所行列をもとに係数行列X及びYを生成する(ステップS03)。係数行列Xの要素Xi(k,l)は、図5(a)に示したように、導体が存在しない点(場所行列の要素値が0の点)については0とする。また、x方向において導体の端部となっている点については2、その他の導体が存在する点については1とする。
同様に、係数行列Yの要素Yi(k,l)は、図5(b)に示したように、導体が存在しない点(場所行列の要素値が0の点)については0とする。また、y方向において導体の端部となっている点については2、その他の導体が存在する点については1とする。
このXi(k,l)及びYi(k,l)を要素とする係数行列X及びYは、集中定数回路に接続されていない分布定数回路内の点のポテンシャルUの計算(後述のステップS14)に用いられる。
続いて、集中定数回路の回路網及び集中定数回路が接続される箇所について、集中定数回路と分布定数回路の接続条件に基づき、式(8)を用いて境界条件の行列式を作る(ステップS04)。この行列式には、分布定数回路の境界部分の点のうち集中定数回路に接続されていない点は含まれないので、行列式のサイズを抑制することができる。
続いて、m=0から任意の時刻までの計算を順次行う。なお、各素子についての電位、電流、電荷、及びアンテナ項の初期値は適宜設定する。
まず、m=0(時刻t=0・Δt)とし(ステップS05)、導体の電位・電流密度、素子の電位・電流、及び周辺電磁界を計算する(ステップS06)。
図6は、ステップS06のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。このサブルーチンの各ステップでは、与えられた初期値または既に計算済みの電位・電流・電磁界の値を利用して次の時刻における電位・電流・電磁界を計算する。
初めにステップS04で作った境界条件の行列式を解くことにより、集中定数回路が接続された点におけるUとIを計算する(ステップS11)。続いて、ステップS11で用いたIを式(11)に適用して、集中定数回路が接続されている点でのQi(k,l) m+1を求める(ステップS12)。さらに、ステップS12で求めたQi(k,l) m+1を式(3)’’に適用して、集中定数回路が接続されている点での~U(k,l) m+1を求める(ステップS13)。
続いて、式(1)’’を用いて、集中定数回路が接続されていない点のUi(k,l) m+1を求める(ステップS14)。続いて、式(11)を用いて、集中定数回路が接続されていない点のQi(k,l) m+1を求める(ステップS15)。さらに、式(3)’’を用いて集中定数回路が接続されていない点の~U(k,l) m+1を求める(ステップS16)。
続いて、式(4)’’を用いて、集中定数回路が接続されていない点の~Aを求める(ステップS17)。続いて、式(2)’’を用いて、集中定数回路が接続されていない点のIxi(k+1/2,l) m+3/2、Iyi(k,l+1/2) m+3/2等の各部の電流密度を求める(ステップS18)。
以上により、あるmの値のとき(例えばm=0)の導体の電位・電流密度、素子の電位・電流、及び当該電気回路の内外で発生するノイズを含めた周辺電磁界を計算することができる。
ステップS06における計算が終了すると、mが所定値に達したか否かを判定し(ステップS07)、所定値に達していない場合(ステップS07;No)には、mを1増加させて(ステップS08)処理をステップS06に戻す。一方、ステップS07においてmが所定値に達している場合(ステップS07;Yes)、所望の時刻までの計算が終了したものとして、処理を終了する。
以上のようにして、mが0から任意の値まで、mを順次増加させつつ、初期値または既に計算済みの電位・電流・電流密度・電磁界の値を利用して、導体の電位・電流密度、素子の電位・電流、及び当該電気回路の内外で発生するノイズを含めた周辺電磁界を計算することができる。
なお、上記の実施形態では、二次元の分布定数回路を例に説明をしたが、三次元の分布定数回路についても本発明の手法を同様に適用することができる。
以上で説明した電気回路のシミュレーション方法によれば、二次元又は三次元の伝送線路をシミュレーションする場合であっても、境界条件の行列式が複雑化することを抑制することができ、シミュレーションの計算負荷を抑制することができる。
また、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。例えば、上記の実施形態では、分布定数回路が二次元の平面導体である場合を例に説明したが、分布定数回路が三次元の導体である場合にも本発明を適用することができる。分布定数回路が三次元の導体である場合、新たな伝送理論の基礎方程式は、式(1)’’’〜式(4)’’’のように拡張することができる。
Figure 2019181155
ただし、tは時刻、x及びx'は導体上のx方向における位置、y及びy'は各導体上のy方向における位置、z及びz'は各導体上のz方向における位置、i、j(=1,2,・・・,n)は各導体の番号、Ui(t,x,y,z)及びAxi(t,x,y,z)はそれぞれ時刻t、位置(x,y,z)における導体iのスカラーポテンシャル(電位)及びx方向のベクトルポテンシャル、IXj(t,x,y,z)は時刻t、位置(x,y,z)における導体jに流れる電流のx方向成分、Pi(x,y,z)i(x,y,z)及びLi(x,y,z)i(x,y,z)はそれぞれ位置(x,y,z)近傍における導体iの自己電位係数及び自己誘導係数で電磁気学の理論を用いて計算できる。Riは導体iの単位長さあたりの抵抗、~U(t,x,y,z)、~Axi(t,x,y,z)、~Ayi(t,x,y,z)、及び~Azi(t,x,y,z)は時刻t、位置(x,y,z)における電磁放射量を示すアンテナ項(~Aについての添え字xはx方向成分であることを示す)、εは誘電率、μは透磁率、Q(t,x,y,z)は時刻t、位置(x,y,z)における導体iの電荷密度、~dijは導体i、j間の距離をあらわすが、導体の構造や次元によって近似値を使う。例えば、電磁気学で用いられている幾何学的平均距離やそれに類似する手法を用いて算出することがある。さらに導体をセルに区分した場合の距離とする場合もある。以下では、PXijを要素とする行列をPxdと呼ぶ場合がある。また、LXijを要素とする行列をLxdと呼ぶ場合がある。また、Nは導体の数を表す。
また、境界条件の行列式である式(8)は次の式(8)’のように拡張することができる。
Figure 2019181155
本発明の、電気回路のシミュレーション方法は、コンピュータに実行させることが可能である。コンピュータに本発明の、電気回路のシミュレーション方法を実行させる場合、各処理ステップにおける処理内容はプログラムによって記述される。そのプログラムは、例えば、ハードディスク装置に格納されており、実行時には、必要なプログラムやデータがRAM(Random Access Memory)に読み込まれて、そのプログラムがCPUにより実行されることにより、コンピュータ上で各処理内容が実現される。

Claims (8)

  1. コンピュータが、分布定数回路を構成する多導体における電位と電流密度、前記分布定数回路に接続される集中定数回路を構成する素子における電位と電流、及び各回路からの電磁放射量を計算する、電気回路における電位、電流、及び周辺電磁界の計算方法であって、
    前記分布定数回路及び前記集中定数回路の回路構成、並びに各変数の初期値を入力する回路構成入力ステップと、
    前記分布定数回路を含む領域を直交する二次元又は三次元の格子状の点に分割する格子分割ステップと、
    前記分布定数回路及び前記集中定数回路の回路構成、並びに各変数の初期値を入力する回路構成入力ステップと、
    前記回路構成及び前記初期値の下で、二次元又は三次元に拡張された新たな伝送理論を拡張した基礎方程式を、
    前記集中定数回路の回路網における各枝について素子の電圧−電流特性とキルヒホッフの電圧則により定まる条件、
    前記集中定数回路の回路網における各節点及び前記格子分割ステップで得られた格子状の点のうち前記集中定数回路と接続されている点についてキルヒホッフの電流則により定まる条件、
    及び、前記格子分割ステップで得られた格子状の点のうち前記集中定数回路と接続されている点が満たす差分方程式から定まる条件
    からなる境界条件を用いて解くことにより、前記多導体における電位と電流密度、前記素子における電位と電流、及び前記電磁放射量を得る計算ステップと、
    を実行することを特徴とする、電気回路のシミュレーション方法。
  2. 前記分布定数回路を分割して得られた格子状の点について、格子の各軸方向について係数行列を生成する係数行列生成ステップをさらに備え、
    前記計算するステップにおいて、前記分布定数回路を分割して得られた格子状の点のうち、前記分布定数回路の境界部にある点であって、前記集中定数回路と接続されていない点のスカラーポテンシャルを、前記係数行列を用いることにより、前記分布定数回路を分割して得られた格子状の点のうち、前記分布定数回路の境界部にない点におけるスカラーポテンシャルとともに計算することを特徴とする請求項1に記載の電気回路のシミュレーション方法。
  3. 前記係数行列生成ステップにおいて、格子状の点が前記分布定数回路の外の点である場合には当該点に対応する係数行列の要素を0とし、格子状の点が格子の1つの軸方向に関して両側に前記分布定数回路内の点を有する場合には当該点に対応する当該1つの軸方向に関する係数行列の要素を1とし、格子状の点が格子の1つの軸方向に関して一方の側にのみ前記分布定数回路内の点を有する場合には当該点に対応する当該1つの軸方向に関する係数行列の要素を2とすることにより、各軸方向についての前記係数行列を生成することを特徴とする請求項1に記載の電気回路のシミュレーション方法。
  4. 前記格子分割ステップにおいて、前記分布定数回路を直交する二次元の格子状の点に分割し、
    前記新たな伝送理論の基礎方程式は、
    Figure 2019181155
    (tは時刻、x及びx'は各導体上の位置、y及びy'は各導体上のy方向における位置、i、j(=1,2,・・・,n)は各導体の番号、Ui(t,x,y)及びAxi(t,x,y)はそれぞれ時刻t、位置(x,y)における導体iのスカラーポテンシャル(電位)及びx方向のベクトルポテンシャル、IXj(t,x,y)は時刻t、位置(x,y)における導体jに流れる電流のx方向成分、Pi(x,y,z)i(x,y,z)及びLi(x,y,z)i(x,y,z)はそれぞれ導体i、j間の電位係数及び誘導係数、Riは導体iの単位長さあたりの抵抗、~U(t,x)、~Axi(t,x,y)及び~Ayi(t,x,y)は時刻t、位置(x,y)における電磁放射量を示すアンテナ項(~Aについての添え字xはx方向成分であることを示す)、εは誘電率、μは透磁率、Q(t,x,y)は時刻t、位置(x,y)における導体iの電荷密度、~dijは導体i、j間の距離、Nは導体の数)で表されることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の電気回路のシミュレーション方法。
  5. 前記計算するステップにおいて、
    前記境界条件を、
    Figure 2019181155
    と行列の形で表したうえで解くことを特徴とする請求項4に記載の電気回路のシミュレーション方法。
  6. 前記格子分割ステップにおいて、前記分布定数回路を直交する三次元の格子状の点に分割し、
    前記新たな伝送理論の基礎方程式は、
    Figure 2019181155
    (tは時刻、tは時刻、x及びx'は導体上のx方向における位置、y及びy'は各導体上のy方向における位置、z及びz'は各導体上のz方向における位置、i、j(=1,2,・・・,n)は各導体の番号、Ui(t,x,y,z)及びAxi(t,x,y,z)はそれぞれ時刻t、位置(x,y,z)における導体iのスカラーポテンシャル及びx方向のベクトルポテンシャル、IXj(t,x,y,z)は時刻t、位置(x,y,z)における導体jに流れる電流のx方向成分、Pi(x,y,z)i(x,y,z)及びLi(x,y,z)i(x,y,z)はそれぞれ位置(x,y,z)近傍における導体iの自己電位係数及び自己誘導係数、Riは導体iの単位長さあたりの抵抗、~U(t,x,y,z)、~Axi(t,x,y,z)、~Ayi(t,x,y,z)、及び~Azi(t,x,y,z)は時刻t、位置(x,y,z)における電磁放射量を示すアンテナ項(~Aについての添え字xはx方向成分であることを示す)、εは誘電率、μは透磁率、Q(t,x,y,z)は時刻t、位置(x,y,z)における導体iの電荷密度、~dijは導体i、j間の距離、Nは導体の数)で表され、
    前記計算するステップにおいて、前記境界条件を
    Figure 2019181155
    と行列の形で表したうえで解くことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の電気回路のシミュレーション方法。
  7. 前記計算するステップにおいて、前記基礎方程式をFDTD法を用いて解くことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電気回路のシミュレーション方法。
  8. コンピュータに、請求項1から7の何れか1項に記載のシミュレーション方法を実行させるプログラム。

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