JPWO2019159665A1 - 電力変換装置、モータモジュールおよび電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電力変換装置、モータモジュールおよび電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

電力変換装置(100)は、モータ(200)の各相の巻線の一端に接続される第1インバータ(120)と、各相の巻線の他端に接続される第2インバータ(130)と、第1保護回路(PC1)が並列に接続された第1スイッチ素子(111)、第2保護回路(PC2)が並列に接続された第2スイッチ素子(112)、第3保護回路(PC3)が並列に接続された第3スイッチ素子(113)および第4保護回路(PC4)が並列に接続された第4スイッチ素子(114)を有する電源遮断回路(110)と、各相の巻線の一端に接続され、かつ、各相の巻線の一端同士の接続・非接続を切替える第1中性点リレー回路(180)と、各相の巻線の他端に接続され、かつ、各相の巻線の他端同士の接続・非接続を切替える第2中性点リレー回路(190)と、を備える。

Description

本開示は、電源からの電力を、電動モータに供給する電力に変換する電力変換装置、モータモジュールおよび電動パワーステアリング装置に関する。
近年、電動モータ(以下、単に「モータ」と表記する。)、電力変換装置および電子制御ユニット(ECU)が一体化された機電一体型モータが開発されている。特に車載分野において、安全性の観点から高い品質保証が要求される。そのため、部品の一部が故障した場合でも安全動作を継続できる冗長設計が取り入れられている。冗長設計の一例として、1つのモータに対して2つの電力変換装置を設けることが検討されている。他の一例として、メインのマイクロコントローラにバックアップ用マイクロコントローラを設けることが検討されている。
特許文献1は、制御部と、2つのインバータとを備え、三相モータに供給する電力を変換する電力変換装置を開示している。2つのインバータの各々は電源およびグランド(以下、「GND」と表記する。)に接続される。一方のインバータは、モータの三相の巻線の一端に接続され、他方のインバータは、三相の巻線の他端に接続される。各インバータは、各々がハイサイドスイッチ素子およびローサイドスイッチ素子を含む3つのレグから構成されるブリッジ回路を備える。制御部は、2つのインバータにおけるスイッチ素子の故障を検出した場合、モータ制御を正常時の制御から異常時の制御に切替える。本明細書において、「異常」とは、主としてスイッチ素子の故障を意味する。また、「正常時の制御」は、全てのスイッチ素子が正常な状態における制御を意味し、「異常時の制御」は、あるスイッチ素子に故障が生じた状態における制御を意味する。
特開2014−192950号公報
上述した従来の技術では、回路内の素子破損を抑制することが求められていた。
本開示の実施形態は、回路内の素子破損を適切に抑制することが可能な電力変換装置を提供する。
本開示の例示的な電力変換装置は、電源からの電力を、n相(nは3以上の整数)の巻線を有するモータに供給する電力に変換する電力変換装置であって、前記モータの各相の巻線の一端に接続される第1インバータと、前記各相の巻線の他端に接続される第2インバータと、前記第1インバータとグランドとの接続・非接続を切替え、第1保護回路が並列に接続された第1スイッチ素子、前記第1インバータと前記電源との接続・非接続を切替え、第2保護回路が並列に接続された第2スイッチ素子、前記第2インバータと前記グランドとの接続・非接続を切替え、第3保護回路が並列に接続された第3スイッチ素子、および、前記第2インバータと前記電源との接続・非接続を切替え、第4保護回路が並列に接続された第4スイッチ素子を有する電源遮断回路と、前記各相の巻線の一端に接続され、かつ、前記各相の巻線の一端同士の接続・非接続を切替える第1中性点リレー回路と、前記各相の巻線の他端に接続され、かつ、前記各相の巻線の他端同士の接続・非接続を切替える第2中性点リレー回路と、を備える電力変換装置。
本開示の例示的な実施形態によると、零相電流を逃がす経路を確保することによって回路内に発生し得る過電圧を防止し、その結果、回路内の素子破損を抑制することが可能となる電力変換装置、当該電力変換装置を備えるモータモジュールおよび当該モータモジュールを備える電動パワーステアリング装置が提供される。
図1は、例示的な実施形態1による電力変換装置100の回路構成を示す回路図である。 図2Aは、保護回路PCの回路構成のバリエーションを例示する回路図である。 図2Bは、保護回路PCの回路構成のバリエーションを例示する回路図である。 図2Cは、保護回路PCの回路構成のバリエーションを例示する回路図である。 図2Dは、保護回路PCの回路構成のバリエーションを例示する回路図である。 図2Eは、保護回路PCの回路構成のバリエーションを例示する回路図である。 図2Fは、保護回路PCの回路構成のバリエーションを例示する回路図である。 図3は、例示的な実施形態1によるモータモジュール1000のブロック構成を示すブロック図である。 図4は、三相通電制御に従って電力変換装置100を制御したときにモータ200のA相、B相およびC相の各巻線に流れる電流値をプロットして得られる電流波形(正弦波)を例示するグラフである。 図5は、第1インバータ120のA相レグのSW121Hがショート故障した場合のフルHブリッジ回路内のスイッチ素子および中性点リレー回路のオン・オフ状態を説明するための図である。 図6は、第1インバータ120のA相レグのSW121Hがオープン故障した場合のフルHブリッジ回路内のスイッチ素子および中性点リレー回路のオン・オフ状態を説明するための図である。 図7は、第1インバータ120のA相レグのSW121H、121Lが連鎖的に故障した場合のフルHブリッジ回路内のスイッチ素子および中性点リレー回路のオン・オフ状態を説明するための図である。 図8は、例示的な実施形態2による電動パワーステアリング装置2000の典型的な構成を示す模式図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の電力変換装置、モータモジュールおよび電動パワーステアリング装置の実施形態を詳細に説明する。但し、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするため、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
本明細書において、電源からの電力を、三相(A相、B相、C相)の巻線を有する三相モータに供給する電力に変換する電力変換装置を例にして、本開示の実施形態を説明する。ただし、電源からの電力を、四相または五相などのn相(nは4以上の整数)の巻線を有するn相モータに供給する電力に変換する電力変換装置も本開示の範疇である。
(実施形態1)



〔1−1.電力変換装置100の構造〕



図1は本実施形態による電力変換装置100の回路構成を模式的に示す。
電力変換装置100は、典型的には、電源遮断回路110、第1インバータ120、第2インバータ130、第1中性点リレー回路180および第2中性点リレー回路190を備える。電力変換装置100は、電源101からの電力を、モータ200に供給する電力に変換することができる。例えば、第1および第2インバータ120、130は、直流電力を、A相、B相およびC相の擬似正弦波である三相交流電力に変換することが可能である。
モータ200は、例えば、三相交流モータである。モータ200は、A相の巻線M1、B相の巻線M2およびC相の巻線M3を備え、第1インバータ120と第2インバータ130とに接続される。具体的に説明すると、第1インバータ120はモータ200の各相の巻線の一端に接続され、第2インバータ130は各相の巻線の他端に接続される。本明細書において、部品(構成要素)同士の間の「接続」は、主に電気的な接続を意味し、さらに、他の部品または素子を介在した部品同士の接続を含む。
第1インバータ120は、各相に対応した端子A_L、B_LおよびC_Lを有する。第2インバータ130は、各相に対応した端子A_R、B_RおよびC_Rを有する。第1インバータ120の端子A_Lは、A相の巻線M1の一端に接続され、端子B_Lは、B相の巻線M2の一端に接続され、端子C_Lは、C相の巻線M3の一端に接続される。第1インバータ120と同様に、第2インバータ130の端子A_Rは、A相の巻線M1の他端に接続され、端子B_Rは、B相の巻線M2の他端に接続され、端子C_Rは、C相の巻線M3の他端に接続される。このように、電力変換装置100は、A相、B相およびC相のHブリッジにより構成されるフルHブリッジ回路を備える。そのモータ結線は、いわゆるスター結線およびデルタ結線とは異なる。
電源遮断回路110は、第1から第4スイッチ素子111、112、113および114を有する。電力変換装置100において、第1インバータ120は、電源遮断回路110によって電源101とGNDとに電気的に接続可能である。第2インバータ130は、電源遮断回路110によって電源101とGNDとに電気的に接続可能である。具体的に説明すると、第1スイッチ素子111は、第1インバータ120とGNDとの接続・非接続を切替える。第2スイッチ素子112は、電源101と第1インバータ120との接続・非接続を切替える。第3スイッチ素子113は、第2インバータ130とGNDとの接続・非接続を切替える。第4スイッチ素子114は、電源101と第2インバータ130との接続・非接続を切替える。
第1から第4スイッチ素子111、112、113および114のオン・オフは、例えばマイクロコントローラまたは専用ドライバによって制御され得る。第1から第4スイッチ素子111、112、113および114は、双方向の電流を遮断することが可能である。第1から第4スイッチ素子111、112、113および114として、例えば、サイリスタ、アナログスイッチIC、若しくは寄生ダイオードが内部に形成された電界効果トランジスタ(典型的にはMOSFET)などの半導体スイッチ、または、メカニカルリレーなどを用いることができる。ダイオードおよび絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などの組み合わせを用いても構わない。以降、第1から第4スイッチ素子111、112、113および114を、SW111、112、113および114とそれぞれ表記する場合がある。
電源遮断回路110の中の各SWに、保護回路が電気的に並列に接続される。具体的に説明すると、SW111に保護回路PC1が並列に接続され、SW112に保護回路PC2が並列に接続され、SW113に保護回路PC3が並列に接続され、SW114に保護回路PC4が並列に接続される。
例えば、保護回路PC1、PC2、PC3およびPC4は整流素子であり、典型的にはダイオードである。図1に、保護回路としてダイオード111D、112D、113Dおよび114Dを示す。ダイオード111Dは、GNDから第1インバータ120に向けて順方向電流が流れるよう配置される。ダイオード112Dは、第1インバータ120から電源101に向けて順方向電流が流れるよう配置される。ダイオード113Dは、GNDから第2インバータ130に向けて順方向電流が流れるよう配置される。ダイオード114Dは、第2インバータ130から電源101に向けて順方向電流が流れるよう配置される。
図2Aから図2Fは、保護回路PCの回路構成のバリエーションを例示する。保護回路PCはダイオードに限られず、種々の回路構成を備え得る。
図2Aに示すように、保護回路PCは抵抗素子Rであり得る。図2Bに示すように、保護回路PCは、並列接続された2つの抵抗素子Rを備え得る。図2Cに示すように、保護回路PCは、直列接続された2つの抵抗素子Rを備え得る。図2Dに示すように、保護回路PCは、抵抗素子RおよびキャパシタCを有するRC回路であり得る。図2Eに示すように、保護回路PCは、抵抗素子Rとそれに並列接続されたダイオードDとを備え得る。図2Fに示すように、保護回路PCは、抵抗素子R、キャパシタCおよびダイオードDなどを有するスナバ回路であり得る。これらの保護回路を設けることによって、スイッチ素子における過電圧を抑制してそれを保護しつつ、後述する零相電流をインバータ回路の外に逃がすことが可能となり、電子部品の破損を抑制することができる。
本実施形態において、保護回路PC1、保護回路PC2、保護回路PC3および保護回路PC4の少なくとも1つはスナバ回路を備えていてもよい。または、保護回路PC1、保護回路PC2、保護回路PC3および保護回路PC4の少なくとも1つはダイオードであってもよい。このように、4つの保護回路PC1、PC2、PC3およびPC4として、様々なタイプの保護回路が混在していてもよい。スイッチ素子に並列に接続された保護回路には、MOSFETの還流ダイオードが含まれる。
再び図1を参照する。
電源遮断回路110は、図示するように、逆接続保護用の第5および第6スイッチ素子115、116をさらに有していることが好ましい。第5および第6スイッチ素子115、116は、典型的に、寄生ダイオードを有するMOSFETの半導体スイッチである。第5スイッチ素子115は、SW112に直列に接続され、寄生ダイオードにおいて第1インバータ120に向けて順方向電流が流れるよう配置される。第6スイッチ素子116は、SW114に直列に接続され、寄生ダイオードにおいて第2インバータ130に向けて順方向電流が流れるよう配置される。電源101が逆向きに接続された場合でも、逆接続保護用の2つのスイッチ素子によって逆電流を遮断することができる。
図示する例に限られず、使用するスイッチ素子の個数は、設計仕様などを考慮して適宜決定される。特に車載分野においては、安全性の観点から高い品質保証が要求されるので、各インバータに用いる複数のスイッチ素子を設けておくことが好ましい。
電源101は、例えば、第1および第2インバータ120、130に共通の単一電源である。電源101は所定の電源電圧(例えば、12V)を生成する。電源として、例えば直流電源が用いられる。ただし、電源は、AC−DCコンバータまたはDC−DCコンバータであってもよいし、バッテリー(蓄電池)であってもよい。また、電源101は、第1インバータ120用の電源および第2インバータ130用の電源を個別に備えていてもよい。
電源101と電源遮断回路110との間にコイル102が設けられている。コイル102は、ノイズフィルタとして機能し、各インバータに供給する電圧波形に含まれる高周波ノイズ、または各インバータで発生する高周波ノイズを電源側に流出させないように平滑化する。
各インバータの電源ラインには、コンデンサ103が接続される。コンデンサ103は、いわゆるバイパスコンデンサであり、電圧リプルを抑制する。コンデンサ103は、例えば電解コンデンサであり、容量および使用する個数は設計仕様などによって適宜決定される。
第1インバータ120は、3個のレグを有するブリッジ回路を備える。各レグは、ローサイドスイッチ素子およびハイサイドスイッチ素子を有する。A相レグは、ローサイドスイッチ素子121Lおよびハイサイドスイッチ素子121Hを有する。B相レグは、ローサイドスイッチ素子122Lおよびハイサイドスイッチ素子122Hを有する。C相レグは、ローサイドスイッチ素子123Lおよびハイサイドスイッチ素子123Hを有する。スイッチ素子として、例えばFETまたはIGBTを用いることができる。以下、スイッチ素子としてMOSFETを用いる例を説明し、スイッチ素子をSWと表記する場合がある。例えば、ローサイドスイッチ素子121L、122Lおよび123Lは、SW121L、122Lおよび123Lと表記される。
第1インバータ120は、A相、B相およびC相の各相の巻線に流れる電流を検出する電流センサ150(図3を参照)に含まれる3個のシャント抵抗121R、122Rおよび123Rを備える。電流センサ150は、各シャント抵抗に流れる電流を検出する電流検出回路(不図示)を含む。例えば、シャント抵抗121R、122Rおよび123Rは、第1インバータ120の3個のレグに含まれる3個のローサイドスイッチ素子とGNDとの間にそれぞれ接続される。具体的には、シャント抵抗121RはSW121LとSW111との間に電気的に接続され、シャント抵抗122RはSW122LとSW111との間に電気的に接続され、シャント抵抗123RはSW123LとSW111との間に電気的に接続される。シャント抵抗の抵抗値は、例えば0.5mΩ〜1.0mΩ程度である。
第2インバータ130は、第1インバータ120と同様に、3個のレグを有するブリッジ回路を備える。A相レグは、ローサイドスイッチ素子131Lおよびハイサイドスイッチ素子131Hを有する。B相レグは、ローサイドスイッチ素子132Lおよびハイサイドスイッチ素子132Hを有する。C相レグは、ローサイドスイッチ素子133Lおよびハイサイドスイッチ素子133Hを有する。第2インバータ130は、3個のシャント抵抗131R、132Rおよび133Rを備える。それらのシャント抵抗は、3個のレグに含まれる3個のローサイドスイッチ素子とGNDとの間に接続される。
各インバータに対し、シャント抵抗の数は3つに限られない。例えば、A相、B相用の2つのシャント抵抗、B相、C相用の2つのシャント抵抗、および、A相、C相用の2つのシャント抵抗を用いることが可能である。使用するシャント抵抗の数およびシャント抵抗の配置は、製品コストおよび設計仕様などを考慮して適宜決定される。
第1中性点リレー回路180は、A相の第1中性点リレー181、B相の第1中性点リレー182およびC相の第1中性点リレー183を有する。第1中性点リレー181、182および183の各々の一端は共通のノードN1に接続され、他端は各相の巻線の一端に接続される。具体的説明すると、第1中性点リレー181の一端は、ノードN1に接続され、他端は、第1インバータ120のA相レグにおけるSW121HおよびSW121Lの間のノードに接続される。第1中性点リレー182の一端は、ノードN1に接続され、他端は、B相レグにおけるSW122HおよびSW122Lの間のノードに接続される。第1中性点リレー183の一端は、ノードN1に接続され、他端は、C相レグにおけるSW123HおよびSW123Lの間のノードに接続される。この回路構成により、第1中性点リレー回路180は、各相の巻線の一端同士の接続・
非接続を切替えることができる。
第2中性点リレー回路190は、A相の第2中性点リレー191、B相の第2中性点リレー192およびC相の第2中性点リレー193を有する。第2中性点リレー191、192および193の各々の一端は共通のノードN2に接続され、他端は各相の巻線の他端に接続される。具体的に説明すると、第2中性点リレー191の一端は、ノードN2に接続され、他端は、第2インバータ130のA相レグにおけるSW131HおよびSW131Lの間のノードに接続される。第2中性点リレー192の一端は、ノードN2に接続され、他端は、B相レグにおけるSW132HおよびSW132Lの間のノードに接続される。第2中性点リレー193の一端は、ノードN2に接続され、他端は、C相レグにおけるSW133HおよびSW133Lの間のノードに接続される。この回路構成により、第2中性点リレー回路190は、各相の巻線の他端同士の接続・非接続を切替えることができる。
中性点リレー回路の中の各中性点リレーは、例えばマイクロコントローラまたは専用ドライバによって制御され得る。中性点リレーとして、例えば、MOSFETなどの半導体スイッチを用いることができる。サイリスタ、アナログスイッチICなどの他の半導体スイッチまたはメカニカルリレーを用いても構わない。また、IGBTおよびダイオードの組み合わせを用いることができる。
上述したとおり、第2インバータ130は、第1インバータ120の構造と実質的に同じ構造を備え、さらに、第2中性点リレー回路190は、第1中性点リレー回路180の構造と実質的に同じ構造を備える。図1では、説明の便宜上、例えば、紙面の左側のインバータを第1インバータ120と表記し、右側のインバータを第2インバータ130と表記している。ただし、このような表記は、本開示を限定する意図で解釈されてはならない。例えば、第1および第2インバータ120、130は、電力変換装置100の構成要素として区別なく用いられ得る。
〔1−2.モータモジュール1000の構造〕



図3は、本実施形態によるモータモジュール1000のブロック構成を模式的に示している。
モータモジュール1000は、電力変換装置100と、モータ200と、モータ制御装置300とを備える。
モータモジュール1000は、モジュール化され、例えば、モータ、センサ、ドライバおよびコントローラを有する機電一体型モータとして製造および販売され得る。また、電力変換装置100およびモータ制御装置300から構成される、モータ200以外のユニットをモジュール化して製造および販売し得る。
モータ制御装置300は、例えば、電源回路310と、角度センサ320と、入力回路330と、コントローラ340と、駆動回路350と、ROM360とを備える。モータ制御装置300は、電力変換装置100に接続され、電力変換装置100を制御することによりモータ200を駆動する制御回路である。
モータ制御装置300は、目的とするモータ200のロータの位置、回転速度、および電流などを制御してクローズドループ制御を実現することができる。なお、モータ制御装置300は、角度センサ320に代えてトルクセンサを備えてもよい。この場合、モータ制御装置300は、目的とするモータトルクを制御することができる。
電源回路310は、回路内の各ブロックに必要なDC電圧(例えば3V、5V)を生成する。
角度センサ320は、例えばレゾルバまたはホールICである。または、角度センサ320は、磁気抵抗(MR)素子を有するMRセンサとセンサマグネットとの組み合わせによっても実現される。角度センサ320は、ロータの回転角(以下、「回転信号」と表記する。)を検出し、回転信号をコントローラ340に出力する。
入力回路330は、電流センサ150によって検出されたモータ電流値(以下、「実電流値」と表記する。)を受け取って、実電流値のレベルをコントローラ340の入力レベルに必要に応じて変換し、実電流値をコントローラ340に出力する。入力回路330は、例えばアナログデジタル変換回路である。
コントローラ340は、駆動回路350を制御する集積回路であり、例えば、マイクロコントローラまたはFPGA(Field Programmable Gate Array)である。
コントローラ340は、電力変換装置100の第1および第2インバータ120、130における各SWのスイッチング動作(ターンオンまたはターンオフ)を制御する。コントローラ340は、実電流値およびロータの回転信号などに従って目標電流値を設定してPWM信号を生成し、それを駆動回路350に出力する。コントローラ340は、電力変換装置100の電源遮断回路110における各SWのオン・オフを制御してもよい。さらに、コントローラ340は、第1中性点リレー回路180および第2中性点リレー回路190のオン・オフ状態を切替えることが可能である。または、駆動回路350がコントローラ340の制御の下で、各中性点リレー回路のオン・オフ状態の切替えを実行してもよい。または、第1中性点リレー回路180はコントローラ340によって制御され、第2中性点リレー回路190はコントローラ340とは異なる別のコントローラによって制御されてもよい。


ここで、中性点リレー回路のオン・オフ状態を定義する。中性点リレー回路をオンするとは、回路内の全ての中性点リレーをオンすることを意味し、中性点リレー回路をオフするとは、回路内の全ての中性点リレーをオフすることを意味する。例えば、第1中性点リレー回路180のオフ状態は、第1中性点リレー181、182および183の全てがオフ状態であることを意味し、オン状態は、それらの中性点リレーが全てオン状態であることを意味する。第1中性点リレー回路180がオンすると、各相の巻線の一端同士は接続され、第1中性点リレー回路180がオフすると、各相の巻線の一端同士は非接続となる。第2中性点リレー回路190がオンすると、各相の巻線の他端同士は接続され、第2中性点リレー回路190がオフすると、各相の巻線の他端同士は非接続となる。
駆動回路350は、典型的にはゲートドライバ(またはプリドライバ)である。駆動回路350は、第1および第2インバータ120、130における各SWのMOSFETのスイッチング動作を制御する制御信号(ゲート制御信号)をPWM信号に従って生成し、各SWのゲートに制御信号を与える。また、駆動回路350は、電源遮断回路110における各SWのオン・オフを制御する制御信号を、コントローラ340からの指示に従って生成してもよい。駆動対象が低電圧で駆動可能なモータであるとき、ゲートドライバは必ずしも必要とされない場合がある。その場合、ゲートドライバの機能は、コントローラ340に実装され得る。
ROM360は、コントローラ340に電気的に接続される。ROM360は、例えば書き込み可能なメモリ(例えばPROM)、書き換え可能なメモリ(例えばフラッシュメモリ)または読み出し専用のメモリである。ROM360は、コントローラ340にモータ制御装置300を制御させるための命令群を含む制御プログラムを格納している。例えば、制御プログラムはブート時にRAM(不図示)に一旦展開される。
〔1−3.電力変換装置100の動作〕



<正常時の制御>



モータ制御装置300は、電源遮断回路110のSW111、112、113および114を全てオンする。これにより、電源101と第1インバータ120とが電気的に接続され、かつ、電源101と第2インバータ130とが電気的に接続される。また、第1インバータ120とGNDとが電気的に接続され、かつ、第2インバータ130とGNDとが電気的に接続される。さらに、モータ制御装置300は、第1中性点リレー回路180および第2中性点リレー回路190をオフする。電源遮断回路110の逆接続保護用のSW115、116は常時オン状態であるとする。この接続状態において、モータ制御装置300は、第1および第2インバータ120、130の両方を用いて巻線M1、M2およびM3を通電することによりモータ200を駆動する。本明細書において、三相の巻線を通電することを「三相通電制御」と呼ぶ。
図4は、三相通電制御に従って電力変換装置100を制御したときにモータ200のA相、B相およびC相の各巻線に流れる電流値をプロットして得られる電流波形(正弦波)を例示している。横軸は、モータ電気角(deg)を示し、縦軸は電流値(A)を示す。図7の電流波形において、電気角30°毎に電流値をプロットしている。Ipkは各相の最大電流値(ピーク電流値)を表す。
図4に示される電流波形において、電流の向きを考慮した三相の巻線に流れる電流の総和は電気角毎に「0」となる。ただし、電力変換装置100の回路構成によれば、三相の巻線に流れる電流を独立に制御することができるために、電流の総和が「0」とはならない制御を行うことも可能である。その場合、フルHブリッジ回路内に零相電流が流れ得る。その結果、零相電流の影響を受けて制御誤差が発生し得る。厳密には、三相の巻線に流れる電流の総和は電気角毎に「0」にはならない点に留意されたい。例えば、モータ制御装置300は、図4に示される電流波形が得られるPWM制御によって第1および第2インバータ120、130の各SWのスイッチング動作を制御することが可能である。
<異常時の制御>



上述したように、異常とは主としてスイッチ素子(FET)に故障が発生したことを意味する。FETの故障には、大きく分けて「オープン故障」と「ショート故障」とがある。「オープン故障」は、FETのソース−ドレイン間が開放する故障(換言すると、ソース−ドレイン間の抵抗rdsがハイインピーダンスになること)を指し、「ショート故障」は、FETのソース−ドレイン間が短絡する故障を指す。スイッチ素子SWのオープン故障とは、SWが常にオフ(遮断)状態となり、オン(導通)状態にならない故障を指す。スイッチ素子SWのショート故障とは、SWが常にオン状態となり、オフ状態にならない故障を指す。
再び図1を参照する。電力変換装置100の動作時において故障が発生する場合、通常は、フルHブリッジ回路中の12個のFETの中から1つのFETがランダムに故障するランダム故障が発生すると考えられる。ただし、複数のFETが連鎖的に故障する連鎖的な故障も発生することが想定される。連鎖的な故障とは、例えば1つのレグのハイサイドスイッチ素子およびローサイドスイッチ素子に故障が同時に発生することを意味する。本開示は、これらの故障を範疇とする。
電力変換装置100を長期間使用すると、ランダム故障が起こる可能性がある。なお、ランダム故障は、製造時に発生し得る製造故障とは異なる。2つのインバータの複数のSWのうちの1つでも故障すると、正常時の三相通電制御はもはや不可能となる。
故障検知の一例として、駆動回路350は、SWのドレイン−ソース間の電圧Vdsを監視し、所定の閾値電圧とVdsとを比較することによって、SWの故障を検知する。閾値電圧は、例えば外部IC(不図示)とのデータ通信および外付け部品によって駆動回路350に設定される。駆動回路350は、コントローラ340のポートと接続され、故障検知信号をコントローラ340に通知する。例えば、駆動回路350は、SWの故障を検知すると、故障検知信号をアサートする。コントローラ340は、アサートされた故障検知信号を受信すると、駆動回路350の内部データを読み出して、複数のSWの中でどのSWが故障しているのかを判別する。
故障検知の他の一例としては、コントローラ340は、モータの実電流値と目標電流値との差に基づいてSWの故障を検知することも可能である。ただし、故障検知は、これらの手法に限られず、故障検知に関する公知の手法を広く用いることができる。
コントローラ340は、故障検知信号がアサートされると、電力変換装置100の制御を正常時の制御から異常時の制御に切替える。例えば、正常時から異常時に制御を切替えるタイミングは、故障検知信号がアサートされてから10msec〜30msec程度である。
図5は、第1インバータ120のA相レグのSW121Hがショート故障した場合のフルHブリッジ回路内のスイッチ素子および中性点リレー回路のオン・オフ状態を示している。
例えば、第1インバータ120におけるA相レグのSW121Hがショート故障したとする。上述したように、正常時の三相通電制御において、フルHブリッジ回路内に零相電流が流れ得る。
先ず、保護回路PC1、PC2、PC3およびPC4が電力変換装置100に設けられていない構成を考える。モータ制御装置300は、モータ制御を正常時の制御から異常時の制御に切替えた後、第1中性点リレー回路180をオンし、かつ、電源遮断回路110のSW111、112をオフする。第2中性点リレー回路190はオフしたままである。これにより、電源101およびGNDから第1インバータ120を電気的に分離し、第1中性点リレー回路180のノードN1をモータ200の中性点として機能させることができる。換言すると、モータ200の結線をY結線に切替えることができる。このような制御に従いSW111、112がオフされると、ノードN1、すなわち、中性点は、電源101またはGNDから絶縁されてしまう。従って、それまでフルHブリッジ回路内に存在していた零相電流の電流経路が突然断たれることとなる。過電圧が発生し、そのことがフルHブリッジ回路内の電子部品、例えばSWの破損を誘発し得る。
本実施形態による電力変換装置100において、電源遮断回路110の4個のSW111、112、113および114に保護回路PC1、PC2、PC3およびPC4がそれぞれ並列接続されている。
ある一態様において、第1インバータ120における6個のSW121H、122H、123H、121L、122Lおよび123Lのうちの少なくとも1つが故障した場合、モータ制御装置300は、第1中性点リレー回路180をオンし、かつ、SW121H、122Hおよび123Hを全てオン状態にする。例えば、モータ制御装置300は、SW121Hがショート故障した場合、第1中性点リレー回路180をオンし、かつ、故障したSW121H以外のSW122H、123Hをオンし、かつ、SW121L、122Lおよび123Lをオフする。これにより、ハイサイド側の3個のSW121H、122H、123Hは全てオン状態となる。この制御により、フルHブリッジ回路内に残存し得る零相電流を外に逃がす経路が確保され、より詳細には、保護回路PC2のダイオード112Dに順方向の零相電流が流れる。その結果、ダイオード112Dを介して零相電流を外部に逃がすことができる。フルHブリッジ回路内の電子部品の破損を効果的に抑制することが可能となる。図5に示すとおり、ダイオード112Dを順方向に流れる零相電流を正の零相電流Izと呼ぶ。保護回路PC2、PC4は、フルHブリッジ回路内に流れ得る正の零相電流Izを電源101側に流す。
零相電流を外部に逃がすとき、電源遮断回路110のSW111、112はオン状態であってもよいし、オフ状態であってもよい。例えば、モータ制御装置300は、第1中性点リレー回路180をオンした後、零相電流がダイオード112Dを通じて外部に逃げて小さくなった時点で、電源遮断回路110のSW111、112をオフする制御を行うことが好ましい。例えば、モータ制御装置300は、先ず、第1中性点リレー回路180をオンする。モータ制御装置300は、零相電流を監視し、それが所定値未満になることを確認してから、SW111、112をオフすることが好ましい。この制御により、SW111、112、およびフルHブリッジ回路内のスイッチ素子の破損をより確実に防止することが可能となる。
例えば、モータ制御装置300は零相電流を外部に逃がした後、SW122H、123Hをオフし、かつ、第1中性点リレー回路180のノードN1を中性点として機能させた状態で、第2インバータ130を用いてY結線モータを駆動する。このように、第1中性点リレー回路180を設けることにより、SW122H、123Hをオフしても、Y結線モータを駆動することが可能となる。このように、モータ制御装置300は、スイッチ素子の故障後にY結線モータの駆動モードに速やかに切替えることができ、モータ200の駆動を継続させることができる。
図6は、第1インバータ120のA相レグのSW121Hがオープン故障した場合のフルHブリッジ回路内のスイッチ素子および中性点リレー回路のオン・オフ状態を示している。
ある一態様において、第1インバータ120における6個のSW121H、122H、123H、121L、122Lおよび123Lのうちの少なくとも1つが故障した場合、モータ制御装置300は、第1中性点リレー回路180をオンし、かつ、SW121L、122Lおよび123Lを全てオン状態にする。例えば、モータ制御装置300は、SW121Hがオープン故障した場合、第1中性点リレー回路180をオンし、かつ、故障したSW121H以外のSW122H、123Hをオフし、かつ、SW121L、122Lおよび123Lをオンする。これにより、ローサイド側の3個のSW121L、122Lおよび123Lは全てオン状態となる。この制御により、フルHブリッジ回路内に残存し得る零相電流を外に逃がす経路が確保され、より詳細には、保護回路PC1のダイオード111Dに順方向の零相電流が流れる。その結果、ダイオード111Dを介して零相電流を外部に逃がすことができる。フルHブリッジ回路内の電子部品の破損を効果的に抑制することが可能となる。図6に示すとおり、ダイオード111Dを順方向に流れる零相電流を負の零相電流−Izと呼ぶ。保護回路PC1、PC3は、フルHブリッジ回路内に流れ得る負の零相電流−Izを外部に逃がす。


例えば、モータ制御装置300は零相電流を外部に逃がした後、SW121L、122L、123Lをオフし、かつ、第1中性点リレー回路180のノードN1を中性点として機能させた状態で、第2インバータ130を用いてY結線モータを駆動する。
図7は、第1インバータ120のA相レグのSW121L、121Hが連鎖的に故障した場合のフルHブリッジ回路内のスイッチ素子および中性点リレー回路のオン・オフ状態を示している。図7に、A相のレグのSW121L、121Hがともに、ショート故障となった状態を示す。この状態においても、第1中性点リレー回路180のノードN1を中性点として機能させることにより、フルHブリッジ回路内に流れ得る零相電流を保護回路PC1、PC3を介して外部へと逃がすことができる。その結果、フルHブリッジ回路内の電子部品の破損を効果的に抑制することが可能となる。
本明細書では、第1インバータ120のスイッチ素子に故障が生じた場合を例に、異常時の制御を説明した。ただし、第2インバータ130のスイッチ素子に故障が生じた場合の異常時の制御もまた、第1インバータ120のそれと同様に行うことができることは言うまでもない。
(実施形態2)



図8は、本実施形態による電動パワーステアリング装置2000の典型的な構成を模式的に示している。
自動車等の車両は一般に、電動パワーステアリング装置を有する。本実施形態による電動パワーステアリング装置2000は、ステアリングシステム520、および補助トルクを生成する補助トルク機構540を有する。電動パワーステアリング装置2000は、運転者がステアリングハンドルを操作することによって発生するステアリングシステムの操舵トルクを補助する補助トルクを生成する。補助トルクにより運転者の操作の負担は軽減される。
ステアリングシステム520は、例えば、ステアリングハンドル521、ステアリングシャフト522、自在軸継手523A、523B、回転軸524、ラックアンドピニオン機構525、ラック軸526、左右のボールジョイント552A、552B、タイロッド527A、527B、ナックル528A、528B、および左右の操舵車輪529A、529Bを備える。
補助トルク機構540は、例えば、操舵トルクセンサ541、自動車用電子制御ユニット(ECU)542、モータ543および減速機構544を備える。操舵トルクセンサ541は、ステアリングシステム520における操舵トルクを検出する。ECU542は、操舵トルクセンサ541の検出信号に基づいて駆動信号を生成する。モータ543は、駆動信号に基づいて操舵トルクに応じた補助トルクを生成する。モータ543は、減速機構544を介してステアリングシステム520に、生成した補助トルクを伝達する。
ECU542は、例えば、実施形態1によるコントローラ340および駆動回路350などを有する。自動車ではECUを核とした電子制御システムが構築される。電動パワーステアリング装置2000では、例えば、ECU542、モータ543およびインバータ545によって、モータ駆動ユニットが構築される。そのユニットに、実施形態1によるモータモジュール1000を好適に用いることができる。
本開示の実施形態は、掃除機、ドライヤ、シーリングファン、洗濯機、冷蔵庫および電動パワーステアリング装置などの、各種モータを備える多様な機器に幅広く利用され得る。
100:電力変換装置、101:電源、102:コイル、103:コンデンサ、110:電源遮断回路、111:第1スイッチ素子(SW)、112:第2スイッチ素子(SW)、113:第3スイッチ素子(SW)、114:第4スイッチ素子(SW)、115:第5スイッチ素子、116:第6スイッチ素子、120:第1インバータ、130:第2インバータ、150:電流センサ、180:第1中性点リレー回路、190:第2中性点リレー回路、200:電動モータ、300:モータ制御装置、310:電源回路、320:角度センサ、330:入力回路、340:マイクロコントローラ、350:駆動回路、360:ROM、1000:モータモジュール、2000:電動パワーステアリング装置、PC1・PC2・PC3・PC4:保護回路

Claims (13)

  1. 電源からの電力を、n相(nは3以上の整数)の巻線を有するモータに供給する電力に変換する電力変換装置であって、



    前記モータの各相の巻線の一端に接続される第1インバータと、



    前記各相の巻線の他端に接続される第2インバータと、



    前記第1インバータとグランドとの接続・非接続を切替え、第1保護回路が並列に接続された第1スイッチ素子、



    前記第1インバータと前記電源との接続・非接続を切替え、第2保護回路が並列に接続された第2スイッチ素子、



    前記第2インバータと前記グランドとの接続・非接続を切替え、第3保護回路が並列に接続された第3スイッチ素子、および、



    前記第2インバータと前記電源との接続・非接続を切替え、第4保護回路が並列に接続された第4スイッチ素子 を有する電源遮断回路と、 前記各相の巻線の一端に接続され、かつ、前記各相の巻線の一端同士の接続・非接続を切替える第1中性点リレー回路と、 前記各相の巻線の他端に接続され、かつ、前記各相の巻線の他端同士の接続・非接続を切替える第2中性点リレー回路と、を備える電力変換装置。
  2. 前記第1中性点リレー回路は、各々の一端は共通の第1ノードに接続され、他端は前記各相の巻線の一端に接続されるn個の第1中性点リレーを含み、前記第2中性点リレー回路は、各々の一端は共通の第2ノードに接続され、他端は前記各相の巻線の他端に接続されるn個の第2中性点リレーを含む、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1保護回路、前記第2保護回路、前記第3保護回路および前記第4保護回路の少なくとも1つはスナバ回路を備える、請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記第1保護回路、前記第2保護回路、前記第3保護回路および前記第4保護回路の各々は前記スナバ回路を備える、請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記第1保護回路、前記第2保護回路、前記第3保護回路および前記第4保護回路の少なくとも1つは整流素子である、請求項1または2に記載の電力変換装置。
  6. 前記第1保護回路、前記第2保護回路、前記第3保護回路および前記第4保護回路の各々は前記整流素子である、請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記第1から第4保護回路の各々は、前記第1および第2インバータから構成されるフルHブリッジ回路内に流れ得る零相電流を流す、請求項1から6のいずれかに記載の電力変換装置。
  8. 前記第1インバータにおけるn個のハイサイドスイッチ素子およびn個のローサイドスイッチ素子のうちの少なくとも1つが故障した場合、



    前記第1中性点リレー回路がオンし、かつ、前記n個のハイサイドスイッチ素子が全てオンした状態で、前記第2保護回路を介して前記零相電流を外部に逃がす、請求項7に記載の電力変換装置。
  9. さらに、前記第1および第2スイッチ素子がオフした状態で、前記第2保護回路を介して前記零相電流を外部に逃がす、請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 前記第1インバータにおけるn個のハイサイドスイッチ素子およびn個のローサイドスイッチ素子のうちの少なくとも1つが故障した場合、



    前記第1中性点リレー回路がオンし、かつ、前記n個のローサイドスイッチ素子が全てオンした状態で、前記第1保護回路を介して前記零相電流を外部に逃がす、請求項7に記載の電力変換装置。
  11. さらに、前記第1および第2スイッチ素子がオフした状態で、前記第1保護回路を介して前記零相電流を外部に逃がす、請求項10に記載の電力変換装置。
  12. モータと、



    請求項1から11のいずれかに記載の電力変換装置と、



    前記電力変換装置を制御する制御回路と、



    を備えるモータモジュール。
  13. 請求項12に記載のモータモジュールを備える電動パワーステアリング装置。
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