JPWO2019159400A1 - 熱励起型の音波発生装置及び音波発生システム - Google Patents

熱励起型の音波発生装置及び音波発生システム Download PDF

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Abstract

部品点数を低減した小型の熱励起型の音波発生装置及び音波発生システムを提供する。熱励起型の音波発生装置(100)は、第1の発熱体(13)と、第1の発熱体が主面に配置された基板(11)と、を含む第1の音波源(10)と、第2の発熱体(23)と、第2の発熱体が主面に配置された対向体(21)と、を含む第2の音波源(20)と、第1の発熱体及び第2の発熱体に接続された一対の電極(30a,30b)と、を備え、第1の音波源及び第2の音波源は、第1の発熱体と第2の発熱体とが離間して対向するように配置され、一対の電極は、第1の音波源と第2の音波源との間に配置される。

Description

本発明は、空気を加熱することによって音波を発生させる熱励起型の音波発生装置及び音波発生システムに関する。
特許文献1は、熱伝導性の基板と、基板上の一方の面に形成された熱絶縁層と、熱絶縁層上に形成されて交流の信号電流により電気的に駆動される抵抗体である発熱体薄膜と、を有する熱励起型の音波発生装置を開示している。この音波発生装置は、発熱体薄膜上にヘルムホルツ共鳴器を備える。ヘルムホルツ共鳴器は、発熱体薄膜の上方の空間を覆う共鳴箱と、共鳴箱の天井部に形成された貫通孔であるダクトとにより構成されている。これにより、共鳴箱の内部でヘルムホルツ共鳴が発生する。共鳴箱の容積(バネ定数に相当)と、ダクト内の気柱の質量とによって、固有振動数が定まるため、可聴周波数帯域の所望の周波数となるように、共鳴箱の容積とダクトの形状が決定される。これにより、低周波の可聴周波数帯域の音波を効率よく発生させている。
特開2008−167252号公報
本発明の課題は、部品点数を低減した小型の熱励起型の音波発生装置及び音波発生システムを提供することである。
本発明に係る熱励起型の音波発生装置は、第1の発熱体と、第1の発熱体が主面に配置された基板と、を含む第1の音波源と、第2の発熱体と、第2の発熱体が主面に配置された対向体と、を含む第2の音波源と、第1の発熱体及び第2の発熱体に接続された一対の電極と、を備え、第1の音波源及び第2の音波源は、第1の発熱体と第2の発熱体とが離間して対向するように配置され、一対の電極は、第1の音波源と第2の音波源との間に配置される。
本発明に係る音波発生システムは、音波を発生させる熱励起型の音波発生装置と、音波発生装置に駆動信号を供給する駆動装置と、を備え、音波の波長は、駆動信号により規定される。
本発明に係る熱励起型の音波発生装置及び音波発生システムによれば、部品点数を低減した小型の音波発生装置及び音波発生システムを実現できる。
実施形態1に係る熱励起型の音波発生装置の構成を示す斜視図 実施形態1に係る熱励起型の音波発生装置の断面図 実施形態1に係る熱励起型の音波発生装置の分解斜視図 実施形態1に係る熱励起型の音波発生装置における音波の進行方向における内部空間の長さを説明するための図 実施形態1に係る音波発生システムの回路図 実施形態1に係る熱励起型の音波発生装置の音波の周期を説明するための図 実施形態1に係る熱励起型の音波発生装置のシミュレーション結果を示すグラフ 実施形態1に係る熱励起型の音波発生装置の実測値を示すグラフ 実施形態2に係る熱励起型の音波発生装置の構成を示す分解斜視図 実施形態2に係る熱励起型の音波発生装置における音波の進行方向における内部空間の長さを説明するための図 熱励起型の音波発生装置の変形例を示す斜視図 熱励起型の音波発生装置の変形例を示す斜視図 熱励起型の音波発生装置の変形例を示す斜視図 熱励起型の音波発生装置の変形例を示す斜視図 図14の音波発生装置の分解斜視図 熱励起型の音波発生装置の変形例を示す斜視図
本発明に係る熱励起型の音波発生装置及び音波発生システムは、部品点数を低減して小型化するために、共通の電極に接続された2つの発熱体が対向する構成を有する。また、下記実施形態に係る熱励起型の音波発生装置及び音波発生システムは、小型の音波発生装置において、音波の発生効率を向上させるために、気柱共鳴を利用する構成を有する。以下、添付の図面を参照して本発明に係る熱励起型の音波発生装置及び音波発生システムの実施形態を説明する。
各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。実施形態2以降では実施形態1と共通の事項についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態毎には逐次言及しない。
(実施形態1)
1.構成
実施形態1に係る音波発生装置の構成について、図1〜3を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る熱励起型の音波発生装置100の構成を示す斜視図である。図2は、図1のA−A’断面における音波発生装置100の断面図である。図3は、図1の音波発生装置100の分解斜視図である。熱励起型の音波発生装置100は、空気の加熱及び冷却を繰り返すことによって、空気の疎密を作り、空気の圧力波、すなわち、音波を発生させるサーモホンである。音波発生装置100は、例えば、超音波を対象物に向けて発信し、反射波を受信することによって対象物までの距離を検出する超音波センサなどの距離センサ或いは近接センサ等の用途において利用されうる。
音波発生装置100は、第1の音波源10と、第2の音波源20と、第1の音波源10と第2の音波源20との間に配置された一対の電極30a,30bとを含む。
第1の音波源10は、基板11と、基板11の一主面に配置された断熱層12と、基板11と反対側の断熱層12の主面に配置された発熱体13と、を含む。第2の音波源20は、対向体21と、対向体21の一主面に配置された断熱層22と、対向体21と反対側の断熱層22の主面に配置された発熱体23と、を含む。一対の電極30a,30bにより、第2の音波源20が第1の音波源10上に保持される。第1の音波源10及び第2の音波源20は、互いの発熱体13,23が対向するように位置付けられる。発熱体13,23は、共通の電極30a,30bに電気的に接続されている。
基板11及び対向体21は、絶縁性の平板状の基板である。基板11及び対向体21は、例えば、Si又はAlにより構成される。例えば、基板11及び対向体21として、アルミナ基板等のセラミック基板、放熱性の優れたガラス基板、プリント基板等を用いることができる。断熱層12,22は、ガラスグレース、ポーラスSi、又はSiOで構成される。断熱層12,22は、例えば、基板11及び対向体21の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する。発熱体13,23として、Ag,Ag/Pd,RuO等の導電体、Au、Pt等の金属膜、又はカーボンナノチューブもしくはシートを用いることができる。発熱体13,23は、例えば500[J/kg℃]以下の比熱、及び50[W/mK]以上の熱伝導率を有する。発熱体13,23は、それぞれ、例えば基板11及び対向体21の主面上で種々の形状を有するようにパターン印刷されてもよい。電極30a,30bは、Ag,Ag/Pd,Sn,Al,Au、Cu等の導電性材料で構成される。電極30a,30bは、例えば、導電性接着剤により、発熱体13,23に接着される。
第1の音波源10と第2の音波源20と電極30a,30bとの間に内部空間(以下、「行路」とも称する)40が形成される。一対の電極30a,30bは、第1の音波源10と第2の音波源20との間において、Y方向に沿って配置されている。すなわち、一対の電極30a,30bにより、X方向において内部空間40は閉じている。図1及び図3における音波発生装置100の正面及び背面側における、第1の音波源10と第2の音波源20との間に、開口41a,41bが設けられる。開口41a,41bは矩形状である。内部空間40は、開口41a,41bの形状である矩形がY方向に沿って延びた四角柱状である。開口41a,41bは、内部空間40の開口端(所謂、自由端)を形成する。
発熱体13,23を発熱させるための電流(以下、「駆動電流」とも称する)が、電極30a,30bを介して発熱体13,23に供給されると、発熱体13,23は発熱する。発熱体13,23が発熱すると、発熱体13,23近傍の空気が加熱されて膨張する。一方、発熱体13,23への駆動電流の供給が停止されると、基板11及び対向体21が発熱体13,23の熱を放散するため、発熱体13,23の温度は低下する。これにより、発熱体13,23近傍の空気が冷却されて収縮する。この空気の膨張及び収縮により、内部空間40内に空気の圧力波(すなわち、音波)が発生する。圧力波は、開口41a,41bから出射される。このように、内部空間40は、内部空間40内で発生した圧力波(すなわち、音波)の行路となる。
圧力波は四方に拡散しようとする。しかし、内部空間40の高さ方向(Z方向)に基板11と対向体21とが配置されているため、高さ方向への拡散が制限される。基板11と対向体21が対向している側の主面、すなわち、基板11の上面と対向体21の下面は平坦である。換言すると、第1の音波源10の上面15と第2の音波源20の下面25は平坦である。これにより、不所望な方向の拡散を抑制することができる。基板11の上面と対向体21の下面の平坦度は、設計された離間距離(内部空間40の高さLに相当)に対してバラツキが1/3以下である。
内部空間40の開口41a,開口41b間の方向(Y方向)の長さL、すなわち行路の長さは、基板11及び対向体21のY方向の長さによって規定される。内部空間40の高さLは、電極30a,30bの厚みと、電極30a,30bと発熱体13,23とを接着する導電性接着剤の厚みによって規定される。内部空間40の高さLは、長さLよりも小さい。例えば、LはLの1/10より小さく、具体的にはLは1mm以下である。LはLの1/100であってもよく、具体的にはLは0.16mm程度であってもよい。これにより、圧力波の高さ方向の拡散を制限すると共に、水平方向への拡散を促進することができる。
高さ方向への拡散が制限されることによって、圧力波は、水平方向、すなわち、開口41a,開口41b間の方向(Y方向)と電極30a,30b間の方向(X方向)とに拡散しようとする。しかし、本実施形態では、電極30a,30bが、内部空間40のX方向を閉じるように配置されているため、電極30a,30bは、X方向において圧力波を内部空間40内の方向へ反射する反射体として機能する。よって、内部空間40内において水平方向へ拡散された圧力波は、電極30a,30bの内面で反射されて、開口41a,41bから出射される。すなわち、開口41a,41b間の方向(Y方向)以外に向かう圧力波のエネルギーを電極30a,30bに沿って開口方向に誘導させることができる。よって、開口41a,41bから出力される圧力波のエネルギーが増加する。開口41a,41b間の方向(Y方向)が圧力波である音波の進行方向となる。
図4(a)は、音波発生装置100の平面図である。図4(b)は、内部空間40内に発生する圧力波である音波の波形を示している。
音波発生装置100は、第1の音波源10と第2の音波源20と電極30a,30bとによって形成される開管構造を有する。音波発生装置100は、内部空間40内において気柱共鳴を発生させて、空気の圧力変化、すなわち音圧を大きくする。気柱共鳴は、開口41a,41b間の長さLによって決まる固有振動数における波の重なりによる共鳴である。本実施形態では、内部空間40の開口41a,41b間の長さLを気柱共鳴が起こる長さに設定する。具体的には、式(1)に示すように、内部空間40の開口41a,41b間の長さLが、内部空間40内に発生する圧力波の半波長λ/2のn倍(nは整数、例えばn=1,2,3)の近傍となるように、基板11及び対向体21のY方向の長さを設定する。例えば、n=1に設定する。圧力波の波長λは、後述するように、駆動電流が発熱体13,23に供給される周期(図6のパルス周期Tp)の長さに応じて決まる。
Figure 2019159400
2.動作
図5〜図8を用いて、本実施形態に係る音波発生システム1の全体の動作について説明する。
図5は、音波発生装置100と、音波発生装置100を駆動する駆動装置200の回路図を示している。音波発生装置100と駆動装置200とにより、音波発生システム1を構成する。図5において、第1の音波源10の発熱体13は、抵抗値R1を持つ抵抗体である。第2の音波源20の発熱体23は、抵抗値R2を持つ抵抗体である。
駆動装置200は、直流電源201、パルス駆動回路202、MOSFET203、キャパシタ204、及び抵抗205を備える。
直流電源201は、直流電圧を出力する。直流電源201は、各種の電源回路及び/又はバッテリ等で構成される。各種の電源回路は、例えばAC/DCコンバータ、DC/DCコンバータ、レギュレータ、バッテリを含む。
パルス駆動回路202は、MOSFET203のゲートに接続されて、MOSFET203を駆動する。パルス駆動回路202は、発振器などを含む。パルス駆動回路202は、例えば予め設定された周期及びデューティ比等に基づいて、オン電圧Von又はオフ電圧Voffを示すパルス信号Spを生成する(図6参照)。本実施形態では、共鳴を利用するため、パルス駆動回路202は、例えば、デューティ比50%の複数波(例えば、2〜5波)のバースト波Wbを含むパルス信号Spを生成する。これにより、内部空間40内に空気の定在波(音波)が生成される。音波発生装置100はパルス信号Spに応じて駆動されるため、本実施形態においてパルス信号Spを、音波発生装置100を駆動するための「駆動信号」とも称する。パルス駆動回路202は、パルス信号Spを用いて、MOSFET203をオンオフ制御する。
MOSFET203は、電極30aと直流電源201の低圧側端との間に接続される。MOSFET203のソースは、例えば接地される。MOSFET203のドレインは、電極30aに接続される。MOSFET203は、発熱体13,23に流す駆動電流Iをオンオフ制御するスイッチング素子の一例である。図5では、スイッチング素子としてn型のMOSFET203を用いる構成例を示している。
キャパシタ204は、抵抗205と直流電源201の低圧側端との間であって、発熱体13,23とMOSFET203との直列回路に並列に接続される。キャパシタ204は、例えば電解コンデンサ又はセラミックコンデンサである。
抵抗205は、直流電源201の高圧側端と、キャパシタ204との間に接続される。抵抗205は、抵抗値R3を有する。抵抗205は、直流電源201からの発熱体13,23に流れる電流を制限する抵抗素子の一例である。
上記構成の駆動装置200において、パルス駆動回路202は、MOSFET203のゲートにパルス信号Spを出力して、MOSFET203をパルス駆動する。MOSFET203は、パルス信号Spがオン電圧Vonを示すときにオン(導通)し、パルス信号Spがオフ電圧Voffを示すときにオフ(非導通)する。
MOSFET203がオフしているとき、発熱体13,23には電流が流れないので、発熱体13,23は発熱しない。このとき、直流電源201からの直流電圧が、抵抗205を介してキャパシタ204に印加され、キャパシタ204は充電される。
MOSFET203がオンしたときは、キャパシタ204が放電され、キャパシタ204から発熱体13,23への電流が流れて、発熱体13,23は発熱する。発熱体13,23は、それぞれ流れる電流I,Iの大きさに応じて発熱する。抵抗205の抵抗値R3は、例えば、直流電源201から発熱体13,23に流れる電流が、キャパシタ204から発熱体13,23に流れる電流に対して無視できる程度に大きい値に設定される。これにより、MOSFET203がオンして、直流電源201、抵抗205、発熱体13,23、及びMOSFET203の閉回路が形成されたときであっても、直流電源201から発熱体13,23への電流は、ほとんど流れなくなる。よって、例えばMOSFET203が故障によって常にオン状態になった場合においても、発熱体13,23が過熱状態になることを回避して、音波発生装置100の安全性を向上できる。
MOSFET203を連続してオンオフすることにより、発熱体13,23の周囲の空気が加熱される状態と、加熱されない状態とを連続して作り出して空気の膨張、収縮を発生させる。これにより、音波を発生させる。
駆動装置200の動作によって音波発生装置100が発生する音波の周期について、図6を用いて説明する。図6は、音波の周期を説明するためのタイミングチャートである。図6(a)は、駆動装置200のMOSFET203におけるパルス信号Spの入力タイミングを示す。図6(a)において、横軸は時間(s)であり、縦軸は電圧(V)である。図6(b)は、音波発生装置100による音波の出力タイミングを示す。図6(b)において、横軸は時間(s)であり、縦軸は音圧(Pa)である。
MOSFET203のゲートに入力されるパルス信号Spは、図6(a)に示すように、時刻t1前に、オフ電圧Voffを示している。このとき、キャパシタ204は、満充電近傍の状態にある。
時刻t1において、パルス信号Spはオン電圧Vonに立上がり(図6(a))、MOSFET203がオンする。すると、キャパシタ204は、放電を開始して、電流Iを発熱体13,23に流す。このとき、発熱体13,23の温度が上昇し、発熱体13,23は周囲の空気を加熱する。これにより、内部空間40内の空気が熱膨張し、空気の圧力(即ち音圧)は、図6(b)に示すように定常値P0から上昇する。
MOSFET203がオンしている期間Ton(以下、「パルス幅」とも称する)の間、キャパシタ204の放電による発熱体13,23に対する電流Iの供給が継続される。当該期間Tonの経過中に、内部空間40内の空気の温度変化は安定化し、音圧は定常値P0に戻る(図6(b))。
時刻t1からオン期間Ton経過後の時刻t2において、パルス信号Spはオフ電圧Voffに立下がり(図6(a))、MOSFET203がオフする。これにより、キャパシタ204は放電を停止し、発熱体13,23に対する電流Iの供給が停止される。このとき、発熱体13,23は発熱しなくなり、温度の低下に伴って空気を冷却する。これにより、内部空間40内の空気が収縮し、図6(b)に示すように、音圧が定常値P0から低下する。その後、音圧は定常値P0に戻る。
パルス信号Spは、パルス周期Tp(=Ton+Toff)で発生する複数のパルス(例えば、2〜5波)を含むバースト波Wbを含み、時刻t3において、再度、立上がる。パルス信号Spのパルスのオン期間Ton及びオフ期間Toffに応じて、音圧の上昇及び低下が生じることにより、パルス周期Tpに応じた周期Tsの音波が形成される(図6(b))。
パルス信号Spは、バースト波Wbの後、オフ電圧Voffを維持し、MOSFET203がオフしている期間の間に、キャパシタ204は充電される。パルス信号Spは、時刻t1から所定のバースト周期Tb後の時刻t4において、再度、立上がる(図6(a))。これにより、上記と同様のバースト波Wbに応じた音波が繰り返し形成される。
以上のように、本実施形態の音波発生システム1によると、パルス信号Spのバースト波Wbに応じて、図6(b)に示すように、複数パルスの音波をバースト周期Tb毎に発生させることができる。
本実施形態において、音波発生装置100が生成する音波の周波数fは「f=1/Ts」である。パルス信号Spのバースト波Wbを構成するパルスのパルス周波数fは「f=1/Tp」である。音波発生装置100が生成する音波の周期Tsは、パルス信号Spのパルス周期Tpの長さに応じて決まるため、音波の周波数fはパルス周波数fに応じて決まる。すなわち、式(1)に示す音波の波長λは、パルス信号Spのパルス周波数fによって決まる。
本実施形態では、出力しようとする音波の周波数fに応じて、パルス信号Spのバースト波Wbのパルス周波数fと、内部空間40の開口41a,41b間の長さLとを設定する。
ここで、本実施形態の音波発生装置100は開管構造であるため、内部空間40内の気柱は、式(2)に示すように、内部空間40の開口41a,41b間の長さLに依存した固有振動数fを持つ。式(2)において、cは音速(25℃の場合346.5m/sec)である。
Figure 2019159400
本実施形態では気柱共鳴を利用するため、音波発生装置100が出力する音波の周波数fが、内部空間40内の気柱の固有振動数f又はその近傍となるように、パルス信号Spのバースト波Wbのパルス周波数fが設定される。上記式(2)において、例えば、L=4mm、c=346.5m/secとした場合、気柱の固有振動数fは43kHzになる。この場合、音波の周波数fが例えば43kHz(f=f)となるように、パルス信号Spのバースト波Wbのパルス周波数fが設定される。
図7は、共鳴効果を確認するためのシミュレーション結果であって、L=4mm、c=346.5m/secとし、連続する正弦波の周波数を変更したときの音圧振幅のシミュレーション結果を示している。図7において、横軸は正弦波の周波数(Hz)であり、縦軸は音圧振幅(arb.unit)である。図7において、実線71は、本実施形態の音波発生装置100、すなわち、第1の音波源10と第2の音波源20とを対向させた構成において発生した音波の音圧振幅を示している。破線72は、一つの音波源のみ、すなわち、対向する構成を有しない従来の音波発生装置が発生した音波の音圧振幅を示している。このシミュレーションにおいては、実線71に示すように、音圧振幅のピーク値が得られる周波数fr1は、34kHzの近傍であった。図7のシミュレーションにおける半値幅は8kHzであった。実線71と破線72とが示すように、本実施形態の音波発生装置100は、一つの音波源のみと比較して、最大14倍程度の音圧が得られることが示された。
図8は、約25℃の環境(c=346.5m/sec)で、L=4mmの長さを持つ音波発生装置100の開口端近傍にMEMSマイクを配置した状態で、デューティ比50%の5パルスで構成されるバースト波Wbにおいて、バースト波Wbのパルス周波数fを変更したときのマイクの出力の実測値を示している。図8において、横軸は「1/Tp」に相当するパルス周波数f(kHz)であり、縦軸はマイク出力(arb.unit)である。図8において、実線81は、本実施形態の音波発生装置100、すなわち、第1の音波源10と第2の音波源20を対向させた構成における出力値を示している。破線82は、1つの音波源のみ、すなわち、対向する構成を有しない従来の音波発生装置における出力値を示している。実測では、実線81に示すように、マイク出力のピーク値が得られる周波数fr2は、30kHzの近傍であった。図8の実測における半値幅は21kHzであった。
ここで、内部空間40内の圧力波の腹の位置(n×λ/2)は、実際には、開口41a,41bよりもわずかに外側になることが考えられる。また、音波の周期Tsは、パルス信号Spのパルス周期Tpよりもわずかに長くなる場合もあることが考えられる。よって、図7のシミュレーション結果及び図8の実測値によって示されているように、気柱共鳴効果が最も得られる周波数fr1(34kHz),fr2(30kHz)は、式(2)により理論的に算出される固有振動数f(43kHz)と必ずしも一致せず、固有振動数fの近傍の値となる。よって、パルス信号Spのパルス周波数fと、式(2)によって算出される固有振動数fとの誤差を考慮して、パルス周波数fが設定されてもよい。
図7の実線71及び図8の実線81と図7の破線72及び図8の破線82とを比較すると、計算した音圧振幅のピーク値の半値又はマイク出力のピーク値の半値であっても、一つの音波源のみの構成よりも高い出力が得られることがわかる。すなわち、音波の周波数fが気柱の固有振動数fの近傍の範囲(例えば、fの±20%)内であれば、十分な気柱共鳴効果が得られることがわかる。よって、音波発生システム1は、図7に示す音圧振幅がピーク値の半値以上又は図8に示すマイク出力がピーク値の半値以上となるように、パルス信号Spのパルス周波数fを設定すればよい。換言すると、気柱の固有振動数fに対して音波の周波数fが「f=(1±α)f」(例えば、0≦α≦0.2)となるように、出力しようとする音波の周波数fを設定する。音波の周波数fがα≒0.2で設定された場合、行路の長さLは、気柱の固有振動数fに対応する波長のn/2倍の値から±20%程度の許容誤差を有する。
以上のように、音波発生システム1は、気柱共鳴が発生するように、出力しようとする音波の周波数fに基づいて、パルス信号Spのパルス周波数fと、音波の進行方向における内部空間40(すなわち、行路)の両端間の距離Lとを決定する。なお、音波発生システム1は、気柱共鳴効果を利用できる構成であればよい。よって、パルス信号Spのパルス周波数fに応じて、内部空間40の開口41a,41b間の長さLが決定されてもよい。例えば、長さLは、パルス信号Spによって規定される音波の波長λのn/2倍を基準値として、基準値の±20%の範囲内に設定されてもよい。又は、内部空間40の開口41a,41b間の長さLに応じて、パルス信号Spのパルス周波数fが設定されてもよい。
3.まとめ
本実施形態に係る熱励起型の音波発生装置100は、発熱体13(第1の発熱体)と、発熱体13が主面に配置された基板11と、を含む第1の音波源10と、発熱体23(第2の発熱体)と、発熱体23が主面に配置された対向体21と、を含む第2の音波源20と、発熱体13,23に接続された一対の電極30a,30bと、を備える。第1の音波源10及び第2の音波源20は、発熱体13と発熱体23とが離間して対向するように配置され、一対の電極30a,30bは、第1の音波源と第2の音波源との間に配置される。
このように、発熱体13,23が対向するようにして配置されているため、音波発生装置100を小型化することができる。また、発熱体13,23が共通の電極30a,30bに接続されているため、回路の部品点数を低減することができる。
第1の音波源10及び第2の音波源20は、一対の電極30a,30bを介して保持される。これにより、電極30a,30bはスペーサとして機能し、第1の音波源10と第2の音波源20との間に行路を形成することができる。
基板11の主面と対向体21の主面は平坦である。これにより、不所望な方向の拡散を抑制することができる。
第1の音波源10、第2の音波源20、及び一対の電極30a,30bにより、音波の行路が形成され、第1の音波源10と第2の音波源20との離間距離(すなわち、内部空間40の高さ)Lは、行路(音波の進行方向における内部空間40)の長さLよりも小さい。これにより、行路内の圧力波の高さ方向の拡散を制限すると共に、水平方向への拡散を促進することができる。
行路は四角柱状である。よって、行路内において乱流の発生を防止することができる。
行路の両端は開口端であり、行路の長さLは、音波の1/2波長の整数倍の近傍である。「音波の1/2波長の整数倍の近傍」とは、行路内において気柱共鳴を利用できる値であって、波長λのn/2倍を基準値とする所定範囲内の値である。ここで、近傍の範囲は、気柱の固有振動数fを基準とすると、「f=(1±α)f」(例えば、0≦α≦0.2)となる周波数fの音波の1/2波長の整数倍を含む。これにより、行路内で気柱共鳴が発生し、音波の発生効率を向上させることができる。
本実施形態に係る音波発生システム1は、熱励起型の音波発生装置100と、音波発生装置100にパルス信号(駆動信号)Spを供給する駆動装置200と、を備え、音波の波長は、駆動信号により規定される。これにより、音波の発生効率を駆動信号に応じて向上させることができる。
(実施形態2)
実施形態1では、音波発生装置100は開管構造を有した。実施形態2では、音波発生装置100は閉管構造を有する。以下、実施形態2に係る音波発生装置100について説明する。
図9は、実施形態2の音波発生装置100の構成を示す分解斜視図である。本実施形態の音波発生装置100は、実施形態1の構成に加えて、閉塞体55をさらに備える。閉塞体55は、内部空間40の閉口端(所謂、固定端)を形成する。具体的には、閉塞体55は、第1の音波源10と第2の音波源20との間において、行路の一端、すなわち、内部空間40のY方向における一端を閉塞するように電極30a,30bの間に設けられる。よって、本実施形態の音波発生装置100は、一つの開口41bを形成する。音波発生装置100は、第1の音波源10と第2の音波源20と電極30a,30bと閉塞体55とによって形成される閉管構造を有する。
図10(a)は、実施形態2の音波発生装置100の平面図である。図10(b)は、実施形態2における内部空間40内の圧力波である音波の波形を示している。本実施形態では、式(3)に示すように、内部空間40の閉口端と開口端との間の長さLが、内部空間40内に発生する圧力波の1/4波長の奇数倍(2n−1)の近傍となるように、基板11及び対向体21のY方向の長さLを設定する。式(3)において、nは整数(例えば、n=1,2,3)である。例えば、n=1に設定する。
Figure 2019159400
閉管構造は、式(4)に示すように、内部空間40のY方向の長さLに依存した固有振動数fを持つ。式(4)において、cは音速である。
Figure 2019159400
駆動装置200は、実施形態1と同様に、音波の周波数fが「f=(1±α)f」(例えば、0≦α≦0.2)となるように、パルス信号Spのバースト波Wbのパルス周波数f(=1/Tp)を設定する。これにより、内部空間40において気柱共鳴が発生し、音圧が大きくなる。
以上のように、本実施形態の音波発生装置100において、音波の進行方向における内部空間40(行路)の両端の一方は開口端で、他方は閉口端である。行路の長さLは、音波の1/4波長の奇数倍の近傍である。ここで、近傍の範囲は、気柱の固有振動数fに対して、「f=(1±α)f」(例えば、0≦α≦0.2)となる周波数fの音波の1/4波長の奇数倍を含む。これにより、実施形態1と同様に、内部空間40内において気柱共鳴が生じるため、音波の発生効率が向上する。
(他の実施形態)
第1及び第2実施形態では、第1の音波源10及び第2の音波源20が平板状であって、開口41a,41bが第1の音波源10と第2の音波源20との間に形成される例について説明した。しかし、音波発生装置100の構成は、これに限定されない。音波発生装置100は、別の構成によって、共鳴を利用してもよい。以下、図11から図16を参照して、音波発生装置100の別の構成例について説明する。
図11〜図13は、音波発生装置100の変形例を示している。図11の例では、第1の音波源10は凹型であり、第2の音波源20は平板状である。図12の例では、第1の音波源10はL字型であり、第2の音波源20は平板状である。図13の例では、第1の音波源10及び第2の音波源20は共にL字型である。図11〜図13において、発熱体13,23は、第1の音波源10と第2の音波源20とが対向する面に配置される。また、図11〜図13のいずれにおいても、第1の音波源10と第2の音波源20と電極30a,30bとによって、内部空間(行路)40が形成される。図11〜図13において、内部空間(行路)40を明確にするために、第1の音波源10、第2の音波源20、及び電極30a,30bをハッチングで示している。例えば、図11において、内部空間40は、YZ面における凹型の形状がX方向に延びた形となる。図11〜図13において、内部空間(行路)40の長さLは、内部空間(行路)40内における開口41a,41b間の最短距離である。例えば、図11の例では、内部空間(行路)40の長さLは、凹型の内部空間40において第2の音波源20の外縁に沿った長さに相当する。
図14は、音波発生装置100の別の変形例を示す斜視図である。図15は、図14の音波発生装置100の分解斜視図である。この音波発生装置100では、凹型の電極30a,30bによって、第2の音波源20が第1の音波源10上に保持される。よって、内部空間40において音波の進行方向と垂直な方向(X方向)の両端に隙間45がある。このような場合でも、共鳴効果が得られる。
図16は、音波発生装置100のさらに別の変形例を示している。上記実施形態では、第1の音波源10と第2の音波源20との間に開口41a,41bが形成されたが、図16の例では、開口41a,41bは、第2の音波源20に設けられた貫通孔である。音波発生装置100は、発熱体13と発熱体23との間であって、電極30a,30b間の方向(X方向)に沿って延びるスペーサ51a,51bを備える。発熱体13,23とスペーサ51a,51bと電極30a,30bとによって、内部空間40が形成される。この場合であっても、開口41a,41b間の距離Lは、式(1)を満たすように設計される。なお、開口41a,41bは、第1の音波源10に設けた貫通孔であってもよい。開口41a,41bを形成する貫通孔の一つが第1の音波源10に設けられ、もう一つが第2の音波源20に設けられてもよい。
上記実施形態において、音波発生装置100は、2つの開口41a,41bを備える構成であってもよいし、開口41a,41bのいずれか一方のみを備える構成であってもよい。すなわち、開管構造の場合は内部空間(行路)40の長さLが式(1)を満たすものであればよく、閉管構造の場合は内部空間(行路)40の長さLが式(3)を満たすものであればよい。
上記実施形態では、熱励起型の音波発生装置100が気柱共鳴を利用する構成を有する場合について説明したが、音波発生装置100は気柱共鳴を利用しない構成であってもよい。この場合、内部空間(行路)40の長さLは、音波の1/2波長の整数倍又は音波の1/4波長の奇数倍の近傍の範囲内でなくてもよい。また、音波発生装置100が出力する音波の周波数fは、内部空間40内の気柱の固有振動数f又はその近傍でなくてもよい。対向するように配置された発熱体13,23が共通の電極30a,30bに接続されている構成であれば、部品点数を低減した小型の音波発生装置を実現することができる。
上記実施形態において、発熱体13,23の対向面(例えば、発熱体13の上面と発熱体23の下面)に、電気絶縁性を有する薄い伝熱層などのコーティング層が形成されてもよい。
本発明は、音波を発生させる熱励起型の音波発生装置及び音波発生システムとして有用である。
1 音波発生システム
10 第1の音波源
11 基板
12,22 断熱層
13,23 発熱体
20 第2の音波源
21 対向体
30a,30b 電極
40 内部空間
55 閉塞体
100 音波発生装置
200 駆動装置

Claims (8)

  1. 第1の発熱体と、前記第1の発熱体が主面に配置された基板と、を含む第1の音波源と、
    第2の発熱体と、前記第2の発熱体が主面に配置された対向体と、を含む第2の音波源と、
    前記第1の発熱体及び前記第2の発熱体に接続された一対の電極と、
    を備え、
    前記第1の音波源及び前記第2の音波源は、前記第1の発熱体と前記第2の発熱体とが離間して対向するように配置され、
    前記一対の電極は、前記第1の音波源と前記第2の音波源との間に配置される、
    熱励起型の音波発生装置。
  2. 前記第1の音波源及び前記第2の音波源は、前記一対の電極を介して保持される、
    請求項1に記載の熱励起型の音波発生装置。
  3. 前記基板の前記主面と前記対向体の前記主面は平坦である、
    請求項1又は請求項2に記載の熱励起型の音波発生装置。
  4. 前記第1の音波源、前記第2の音波源、及び前記一対の電極により、音波の行路が形成され、
    前記第1の音波源と前記第2の音波源との離間距離は、前記行路の長さよりも小さい、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱励起型の音波発生装置。
  5. 前記行路は四角柱状である、請求項4に記載の熱励起型の音波発生装置。
  6. 前記行路の両端は開口端であり、
    前記行路の長さは、前記音波の1/2波長の整数倍の近傍である、
    請求項4又は請求項5に記載の熱励起型の音波発生装置。
  7. 前記行路の一端は開口端で、他端は閉口端であり、
    前記行路の長さは、前記音波の1/4波長の奇数倍の近傍である、
    請求項4又は請求項5に記載の熱励起型の音波発生装置。
  8. 音波を発生させる請求項6又は請求項7に記載の熱励起型の音波発生装置と、
    前記音波発生装置に駆動信号を供給する駆動装置と、
    を備え、
    前記音波の波長は、前記駆動信号により規定される、
    音波発生システム。
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