JPWO2019138753A1 - 基地局、端末装置、方法及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライスの独立性を考慮した通信を行うことが可能な仕組みを提供する。【解決手段】複数のスライスを提供する基地局であって、独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信する制御部、を備える基地局。【選択図】図1

Description

本開示は、基地局、端末装置、方法及び記録媒体に関する。
セルラー移動通信の無線アクセス方式及び無線ネットワーク(以下、「Long Term Evolution(LTE)」、「LTE-Advanced(LTE-A)」、「LTE-Advanced Pro(LTE-A Pro)」、「New Radio(NR)」、「New Radio Access Technology(NRAT)」、「5G」「Evolved Universal Terrestrial Radio Access(EUTRA)」、または「Further EUTRA(FEUTRA)」とも称する。)が、第三世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project: 3GPP)において検討されている。なお、以下の説明において、LTEは、LTE-A、LTE-A Pro、及びEUTRAを含み、NRは、NRAT、及びFEUTRAを含む。LTEでは基地局装置(基地局)はeNodeB(evolved NodeB)、NRでは基地局装置(基地局)はgNodeB、LTE及びNRでは端末装置(移動局、移動局装置、端末)はUE(User Equipment)とも称する。LTE及びNRは、基地局装置がカバーするエリアをセル状に複数配置するセルラー通信システムである。単一の基地局装置は複数のセルを管理してもよい。
NRは、LTEに対する次世代の無線アクセス方式であり、LTEとは異なるRAT(Radio Access Technology)である。NRは、eMBB(Enhanced mobile broadband)、mMTC(Massive machine type communications)及びURLLC(Ultra reliable and low latency communications)を含む様々なユースケースに対応できるアクセス技術である。NRは、それらのユースケースにおける利用シナリオ、要求条件、及び配置シナリオなどに対応する技術フレームワークを目指して検討される。
例えば、NRでは、様々なユースケースに対応した複数形態の通信をひとつのネットワークで収容するためのスライシング技術が検討されている。スライシング技術によれば、スライス(Network Sliceとも称される)と呼ばれる論理ネットワークをひとつの物理ネットワークにおいて共存させることが可能である。スライシング技術に関しては、例えば特許文献1に、基地局にとって利用可能である無線リソースを、複数のスライスに動的に割り当てる技術が開示されている。
特開2017−200172号公報
スライスは、端末装置にとって、既存の物理ネットワークと同様に取り扱うことが可能であることが望ましい。例えば、ネットワーク間の独立性もその一例である。上記特許文献1に記載の技術は、スライスの独立性に関し何ら対処がされていないので、端末装置は、スライスを使用する際に他のスライスからの影響を受ける可能性があった。
そこで、本開示では、スライスの独立性を考慮した通信を行うことが可能な仕組みを提供する。
本開示によれば、複数のスライスを提供する基地局であって、独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信する制御部、を備える基地局が提供される。
また、本開示によれば、複数のスライスを提供する基地局に、独立性が担保されたスライスの提供を要求する制御部、を備える端末装置が提供される。
また、本開示によれば、複数のスライスを提供する基地局により実行される方法であって、独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信すること、を含む方法が提供される。
また、本開示によれば、複数のスライスを提供する基地局に、独立性が担保されたスライスの提供を要求すること、を含む、プロセッサにより実行される方法が提供される。
また、本開示によれば、複数のスライスを提供する基地局を制御するコンピュータを、独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信する制御部、として機能させるためのプログラムが記録された記録媒体が提供される。
また、本開示によれば、コンピュータを、複数のスライスを提供する基地局に、独立性が担保されたスライスの提供を要求する制御部、として機能させるためのプログラムが記録された記録媒体が提供される。
以上説明したように本開示によれば、スライスの独立性を考慮した通信を行うことが可能な仕組みが提供される。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の一実施形態に係るシステムの全体構成の一例を示す図である。 LTEのネットワーク構成の概略を示す図である。 NRのネットワーク構成の概略を示す図である。 スライシング技術の概要を説明するための図である。 本実施形態に係るシステムによるスライスの提供例を説明するための図である。 ベアラとスライスとの関係の一例を示す図である。 NRにおけるサブキャリア間隔が15kHzである場合のフレーム構成を示す図である。 NRにおけるサブキャリア間隔が30kHzである場合のフレーム構成を示す図である。 本実施形態に係る基地局の構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係る端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係るシステムにおいて実行されるスライスの提供のためのプロシージャの一例を示すシーケンス図である。 本実施形態に係るスライスへの無線リソースの割り当ての第1の例を説明するための図である。 本実施形態に係るスライスへの無線リソースの割り当ての第1の例を説明するための図である。 割り当て予定のサブフレームが重複する場合の調整ルールの一例を説明するための図である。 本実施形態に係るスライスへの無線リソースの割り当ての第2の例を説明するための図である。 本実施形態に係るスライスへの無線リソースの割り当て予定の切り替えの一例を説明するための図である。 本実施形態に係るシステムにおいて実行されるスライスの提供のためのプロシージャの一例を示すシーケンス図である。 本実施形態に係るスライス毎に設定される最大送信電力の一例を説明するための図である。 本実施形態に係るシステムにおいて実行される第1の残余送信電力の報告及び新たなスライスの使用許可判断に関するプロシージャの一例を示すシーケンス図である。 本実施形態に係るシステムにおいて実行される第2の残余送信電力の報告に関するプロシージャの一例を示すシーケンス図である。 電力領域での独立性が担保されたスライスと電力領域での独立性が担保されないスライスとを共存させる仕組みを説明するための図である。 eNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。 eNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。 スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.はじめに
1.1.システム構成例
1.2.考察
2.各装置の構成例
2.1.基地局の構成
2.2.端末装置の構成
3.技術的特徴
3.1.第1の技術的特徴
3.1.1.技術的課題
3.1.2.技術的特徴
3.2.第2の技術的特徴
3.2.1.技術的課題
3.2.2.技術的特徴
3.3.第3の技術的特徴
3.3.1.技術的課題
3.3.2.技術的特徴
3.4.第4の技術的特徴
3.4.1.技術的課題
3.4.2.技術的特徴
3.5.第5の技術的特徴
3.5.1.技術的課題
3.5.2.技術的特徴
4.応用例
5.まとめ
<<1.はじめに>>
<1.1.システム構成例>
図1は、本開示の一実施形態に係るシステム1の全体構成の一例を示す図である。図1に示したように、システム1は、基地局100(100A及び100B)、端末装置200(200A及び200B)、コアネットワーク(Core Network)20、及びPDN(Packet Data Network)30を含む。
基地局100は、セル11(11A又は11B)を運用し、セル11の内部に位置する1つ以上の端末装置へ無線サービスを提供する。例えば、基地局100Aは、端末装置200Aに無線サービスを提供し、基地局100Bは端末装置200Bに無線サービスを提供する。セル11は、例えばLTE又はNR(New Radio)等の任意の無線通信方式に従って運用され得る。基地局100は、コアネットワーク20に接続される。コアネットワーク20は、PDN30に接続される。
コアネットワーク20は、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving gateway)、P−GW(PDN gateway)、PCRF(Policy and Charging Rule Function)及びHSS(Home Subscriber Server)を含み得る。若しくは、コアネットワーク20は、これらと同様の機能を有するNRのエンティティを含み得る。MMEは、制御プレーンの信号を取り扱う制御ノードであり、端末装置の移動状態を管理する。S−GWは、ユーザプレーンの信号を取り扱う制御ノードであり、ユーザデータの転送経路を切り替えるゲートウェイ装置である。P−GWは、ユーザプレーンの信号を取り扱う制御ノードであり、コアネットワーク20とPDN30との接続点となるゲートウェイ装置である。PCRFは、ベアラに対するQoS(Quality of Service)等のポリシー及び課金に関する制御を行う制御ノードである。HSSは、加入者データを取り扱い、サービス制御を行う制御ノードである。
端末装置200は、基地局100による制御に基づいて基地局100と無線通信する。端末装置200は、いわゆるユーザ端末(User Equipment:UE)であってもよい。例えば、端末装置200は、基地局100にアップリンク信号を送信して、基地局100からダウンリンク信号を受信する。
<1.2.考察>
(1)スライスの概要
まず、図2及び図3を参照して3GPPで検討されているLTE及びLTEの後継であるNRについて説明する。
図2は、LTEのネットワーク構成の概略を示す図である。図2に示すように、LTEのネットワーク構成は、RANとCNとに分類される。CNは、例えばMME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving gateway)、P−GW(PDN gateway)、PCRF(Policy and Charging Rule Function)及びHSS(Home Subscriber Server)を含み得る。これらのうち、MME、HSS及びPCRFは、制御プレーン(C-Plane)のエンティティであり、S−GW及びP−GWは、ユーザプレーン(U-Plane)のエンティティである。以下、各エンティティについて詳しく説明する。MMEは、制御プレーンの信号を取り扱う制御ノードであり、端末装置の移動状態を管理する。S−GWは、ユーザプレーンの信号を取り扱う制御ノードであり、ユーザデータの転送経路を切り替えるゲートウェイ装置である。P−GWは、ユーザプレーンの信号を取り扱う制御ノードであり、コアネットワーク20とPDN30との接続点となるゲートウェイ装置である。PCRFは、ベアラに対するQoS(Quality of Service)等のポリシー及び課金に関する制御を行う制御ノードである。HSSは、加入者データを取り扱い、サービス制御を行う制御ノードである。
図3は、NRのネットワーク構成の概略を示す図である。図3に示すように、NRのネットワーク構成は、NRとNew CNとに分類される。New CNは、制御プレーンに関する処理を行うNew Core C−Planeと、ユーザプレーンに関する処理を行うNew Core U−Planeとを含む。
NRの特徴は、2つある。第1の特徴は、6GHz以上100GHzまでの周波数帯を用いて、高速大容量の通信を実現することである。第2の特徴は、様々なユースケースのための複数形態の通信を効率的に収容することである。ここで、複数形態の通信とは、高速大容量通信(Mobile Broad Band)、低遅延通信(Low Latency)、MTC(Machine Type Communication)、及びD2D(Device to Device)等を含む。NRでは、これらの複数形態の通信を、ひとつのネットワークで収容することが検討されている。
RANと接続するコアネットワーク側の技術として、LTEではEPC(Evolved Packet Core)が採用されていたが、その後継として、New Coreが検討されている。New Coreには、上述した複数形態の通信を効率よく収容すること、及びCAPEX/OPEX(設備導入費用、運用費用)を低く抑えることが求められている。
CAPEX/OPEXを低く保ちながら、複数形態の通信を提供するためには、通信形態毎に物理的にネットワークを分けることは困難である。そこで、物理的には単一のネットワークにおいて複数の通信形態に対応する複数の論理的なネットワークを運用すること、及び通信形態毎の通信量の需要に応じて柔軟に論理ネットワークのキャパシティを変更することが検討されている。
そのためには、コアネットワークの各ノード(換言すると、通信設備)を仮想マシン(virtual machine)として実装して、論理ネットワーク毎に対象の通信形態に応じたノードの動作を仮想的に実行させることが考えられる。仮想マシンで実装された機能については、通信の需要の増減に応じて機能を増減させたり、機能毎に割り当てられる計算機リソースを増減させたりすることが可能なためである。仮想マシンにより実装された機能は、仮想ネットワーク技術により、他の機能と接続されてネットワーク化される。そのような仮想ネットワーク技術としては、例えば、各スイッチのルールを中央のコントローラが配布して、当該コントローラが配布したルールに従ってスイッチが動作する、オープンフロー(Open Flow)という技術がある。オープンフローによれば、仮想マシンによって実装された機能同士を接続するスイッチを自在に切り替えることで、柔軟なネットワーク運用が可能となる。
仮想マシン技術とは、物理的なサーバの中にひとつ以上の論理的なマシン(即ち、仮想マシン)を動作させる技術である。仮想マシン技術を用いることにより、物理的なサーバは、仮想マシンに異なる機能を与えたり、同じ機能を持つ仮想マシンを複数動作させることで処理負荷を分散させたりすることができる。
以上のように、仮想マシンとオープンフローのような仮想ネットワーク(virtual network)の技術とを組み合わせて、性質の異なる論理ネットワーク(即ち、通信のための土管)を提供する技術は、スライシング(Slicing)とも称される。なお、仮想ネットワークとは、仮想マシン同士を繋ぐネットワークを仮想的に実現する技術である。
図4は、スライシング技術の概要を説明するための図である。図4に示すように、仮想マシンとオープンフロースイッチとを組み合わせることで、低遅延通信用のコアネットワーク、MTC用のコアネットワーク、D2D用のコアネットワークが、ひとつの物理ネットワーク上で実現される。換言すると、互いに異なる通信サービスを提供可能な、論理的に独立なネットワークが、ひとつの物理ネットワーク上で実現される。スライシング技術において提供される論理ネットワークは、スライス又はネットワークスライスとも称される。スライシング技術によれば、用途の異なる論理ネットワークを柔軟に提供することができる。さらに、スライシング技術によれば、仮想マシンに割り当てる計算リソースを増減させたり、スイッチングを変更したりすることにより、各スライスの容量を柔軟に変更可能である。
CAPEX/OPEXを低く抑えながら複数形態の通信を効率よく収容する、といったNew Coreへの要求を考慮すれば、セルラーネットワークにおいてスライシング技術は採用されることが望ましい。
ここで、セルラーネットワークは、RANとCNで構成される。スライシング技術は、主に、CN側に適用し易いと考えられている。LTEにおいては、CN側にMME、P−GW、S−GW及びPCRFのような様々なノードがあるのに対して、RAN側には基地局しかないからである。しかし、1つの基地局が、限りのある周波数帯域を用いて、様々な通信形態に対応する無線サービスを提供可能にするため、及び通信形態毎の通信リソース量を柔軟に変更可能にするためには、RAN側でもスライシング技術が適用されることが望ましい。
なお、スライスに一見類似する概念に、ネットワーク上の通信品質を保障するQoS(Quality of Service)がある。しかし、QoSは、あくまでも、遅延時間や通信帯域を制御するものにすぎなかった。これに対し、スライスは、遅延時間や通信帯域を制御可能なだけに留まらない。例えば、異なるスライス間では、アッタチプロシージャ等のシグナリング自体、異なり得る。また、異なるスライス間では、ネットワークへのアクセス方法自体、異なり得る。即ち、スライスは、独自のシグナリング及びアクセス方法を提供しつつ、遅延時間や通信帯域を制御可能である。従って、QoSは、スライスが提供する機能の一部の機能を提供可能な、スライスのサブセットとして捉えることができる。
(2)システムが提供するスライス
本実施形態に係る基地局100、端末装置200及びCN20の各々は、互いに異なる通信サービスを提供するひとつ以上の論理ネットワークを提供可能である。即ち、基地局100、端末装置200及びCN20の各々は、ひとつ以上のスライスを提供可能である。この点について、図5を参照して説明する。
図5は、本実施形態に係るシステムによるスライスの提供例を説明するための図である。図5に示すように、例えば、端末装置200はスライスU1〜U2を提供し、基地局100はスライスB1〜B4を提供し、CN20はスライスC1〜C3を提供する。通常は、CNにスライシング技術が適用され、CNにおいてスライスが提供されると考えられている。これに対し、本実施形態では、図5に示すように、RAN側でもスライスが提供され、さらに、基地局100と端末装置200とでそれぞれスライスが提供される。
基地局100、端末装置200及びCN20の各々において提供されたスライスは、互いに関連付けられることで、端末装置200からCN20までの、エンドツーエンドのスライスが形成される。図5に示した例では、スライスU1、B2及びC3が関連付けられて、エンドツーエンドのスライスが形成されている。なお、スライス同士を関連付ける主体は任意である。例えば、CN20内の制御エンティティが、各々のスライスを関連付ける。このような制御エンティティは、スライシングマネジメントエンティティ(Slicing management entity)とも称される。スライシングマネジメントエンティティは、端末装置200からのリクエストに応じて、又はCN20が提供するスライスのリソース状況に応じて、各々のスライスを関連付ける。
そこで、基地局100、端末装置200及びCN20の各々は、互いに、自身が提供可能なスライスに関する情報を提供し合うことが望ましい。スライスに関する技術が提供されることで、端末装置200は、ネットワーク側からどのようなスライスが提供されるか、及びスライスの状態(例えば、混雑度)等を認識した上で、アタッチを要求して所望するスライスに接続することが可能となる。なお、スライスに関する情報は、スライスに関するケイパビリティを示すケイパビリティ情報として捉えられてもよい。
以下、スライスのケイパビリティについて説明する。
・CN20により提供されるスライスのケイパビリティ
CN20は、ひとつ以上のスライスを提供可能である。CN20のスライスの一例として、低遅延用のスライス、及びMTC用のスライスが考えられる。低遅延用のスライスは、通過するスイッチの段数が少なく、且つ、処理遅延が少なくなるように計算機リソースが十分に割り当てられたネットワークである。一方、MTC用のスライスは、ユーザプレーンの処理よりも、制御プレーンの処理に多くの計算機リソースが割り当てられたネットワークである。これにより、MTC用のスライスは、収容する端末数が多く1度に送信されるデータ量が小さい、という通信形態に適したものとなる。他に、CN20のスライスの一例として、EPCに対応したスライス、及びNRに対応したスライスが挙げられる。
CN20により提供されるスライスのケイパビリティとしては、スイッチの段数、計算機リソースの量、EPCに対応したスライスか否か、及びNRに対応したスライスか否かが挙げられる。
・基地局100により提供されるスライスのケイパビリティ
基地局100は、ひとつ以上のスライスを提供可能である。基地局100は、キャリアアグリゲーション技術を用いて、複数のコンポーネントキャリアを同時に運用することができる。それらの複数のコンポーネントキャリアの中で、どの周波数及びタイムスロットをMTC用に使用し、高速大容量通信用に使用し、又は低遅延通信用に使用するかは、基地局100によるリソーススケジューリングに多く依存する。従って、リソースの割り当ての観点では、スライスとスケジューリングとは一見類似するとも言える。しかしながら、スケジューリングは、例えばMTCにおける収容端末数等のパラメータ設定が困難なので、スライスとは似て非なるものである。
基地局100により提供されるスライスのケイパビリティとしては、例えば低遅延通信用のリソースをどの程度提供できて、その場合の遅延量はどの程度のものであるか、が挙げられる。また、基地局100により提供されるスライスのケイパビリティとしては、例えば、MTCのように多くの端末が同時にネットワークに接続するような通信形態の場合には、何台の端末を収容可能であるか、が挙げられる。
・端末装置200により提供されるスライスのケイパビリティ
端末装置200は、ひとつ以上のスライスを提供可能である。換言すると、端末装置200は、ひとつ以上の通信形態に対応した処理が可能である。例えば、端末装置200は、MTCを取り扱うプロトコルが実装されている場合、MTC用のスライスを提供することができる。このことは、低遅延通信等の他の通信形態についても同様である。
端末装置200により提供されるスライスのケイパビリティとしては、どのような通信形態(MTC及び低遅延通信等)に対応した処理が可能であるか、即ちどの通信形態に対応したスライスを提供可能であるかが挙げられる。
(3)ベアラとスライスとの関係
LTEにおけるRAN及びEPCでは、QoS毎にベアラと称されるセッションが生成され、異なるQoSのために異なるベアラが用意されていた。端末装置は、最初にデフォルトベアラ(default bearer)を生成し、その後、必要なQoSに対応する専用ベアラ(dedicated bearer)を生成し、通信を行う。ベアラ生成のためには、端末装置、基地局、MME、S−GW、P−GW及びPCRFが関与する多くのトランザクションが要されるため、遅延等が生じていた。これに対し、ひとつのスライスは、複数のQoSを提供可能であるから、遅延等を軽減することができる。この点について、図6を参照して説明する。
図6は、ベアラとスライスとの関係の一例を示す図である。図6に示すように、ひとつのスライス(#1)は、複数のベアラ(#1〜#6)を含む。図6において、ベアラ#1〜#3はQoS値が1のベアラであり、ベアラ#4〜#6はQoS値が2のベアラである。また、ベアラ#1及び#4は、UE#1のためのベアラであり、ベアラ#2及び#5は、UE#2のためのベアラであり、ベアラ#3及び#6は、UE#3のためのベアラである。このように、ひとつのスライスにおいて、複数の端末装置200のための、複数のQoSのベアラが含まれ得る。従って、複数の端末装置200が、複数のQoSのベアラを用いた通信を、ひとつのスライスを介して行うことができる。
(4)NRのフレーム構成
NRでも、LTEと同様に、1つの無線フレームは、10個のサブフレーム(#0〜#9)を含み、各サブフレームの時間長は1msecであり、1つの無線フレームの時間長は10msecである。
一方で、NRでは、LTEとは異なり、1つのサブフレームの中にひとつ以上のスロットが含まれ、1つのサブフレームに含まれるスロットの数はサブキャリア間隔に応じて変化する。
さらに、NRでは、コンポーネントキャリアは、複数の帯域幅部分(Bandwidth part)を含み得る。その場合、帯域幅部分毎に異なるサブキャリア間隔を設定可能である。即ち、帯域幅部分毎に、1つのサブフレームに含まれるスロット数が異なり得る。検討中のNRの標準仕様によれば、サブキャリア間隔とスロット設定との対応関係は下記表1のように定義されている。
Figure 2019138753
表1は、サブキャリア間隔毎の、1つのスロットに含まれるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルの数、1つの無線フレームに含まれるスロットの数及び1つのサブフレームに含まれるスロットの数を示すテーブルである。表1に示すように、1つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数はサブキャリア間隔によらず一定である。一方で、1つのサブフレームに含まれるスロットの数はサブキャリア間隔が大きくなるほど多くなり、その結果、1つの無線レームに含まれるスロットの数もサブキャリア間隔が大きくなるほど多くなる。一例として、図7及び図8を参照しながら、表1に示したテーブルに基づくフレーム構成を説明する。
図7は、NRにおけるサブキャリア間隔が15kHzである場合のフレーム構成を示す図である。図7に示すように、1つの無線フレームは、10個のサブフレーム(#0〜#9)を含む。1つのサブフレーム(#0)は1つのスロット(#0)を含み、その結果、1つの無線フレームは10個のスロットを含む。1つのスロット(#0)は14個のOFDMシンボル(#0〜#13)を含む。
図8は、NRにおけるサブキャリア間隔が30kHzである場合のフレーム構成を示す図である。図8に示すように、1つの無線フレームは、10個のサブフレーム(#0〜#9)を含む。1つのサブフレーム(#0)は2つのスロット(#0〜#1)を含み、その結果、1つの無線フレームは20個のスロットを含む。1つのスロット(#0)は14個のOFDMシンボル(#0〜#13)を含む。
サブキャリア間隔は、ユースケースに応じて柔軟に設定され得る。例えば、低遅延が要求されるユースケースでは、サブキャリア間隔を大きく設定される。これにより、1つのスロット当たりの時間が短くなるので、低遅延が実現される。
なお、サブキャリア間隔は静的又は準静的に設定され、頻繁には切り替わらないことが想定される。
(5)スライスの独立性
スライスは、独立性が担保されていることが望ましい。スライスの独立性の定義は、スライスにおけるトラフィックが、他のスライスのトラフィックに影響を与えず、且つ、他のスライスのトラフィックからの影響を受けない、ということである。スライスの独立性が担保される場合、スライスを用いた通信は、他のスライスにおける動的な事情による影響を受けない。RANのスライスに関して言えば、スライスの独立性が担保される場合、スライスに割り当てられる無線リソース及び送信機会に関し、他のスライスの影響を受けない。
独立性が担保されたスライスにおいては、他のスライスから完全に独立した通信が行われる。例えば、ひとつのスライス内で、基地局100はダウンリンク信号を送信し、端末装置200は受信したダウンリンク信号に対するACK/NACK等のアップリンク制御信号を送信する。
複数のスライスの各々は、基本的には別のネットワークであるから、独立性が担保されていることが望ましい。一方で、独立性が担保されていないスライスも提供され得る。例えば、RANのスライス同士が、1つのチャネルを共有して提供される場合には、独立性が担保されたスライスを提供することが困難な場合がある。RANにおいても、スライスの独立性が担保されていることが望ましい。
ここで、CN20のスライスの独立性は、例えば、VPN(Virtual Private Network)を実現するために用いられていたMPLS(Multi-Protocol Label Switch)を用いることで、担保され得る。MPLSは、ラベルと呼ばれるタグを使用したパケット転送技術である。MPLSに対応するスイッチは、パケットに付与されたラベルを参照して、パケットのルーティングを行う。これにより、VPN毎に、ネットワーク内の経路を明示的に指定することが可能となる。同様に、スライス毎に異なる経路を通るラベルを付与することで、仮想的に複数の論理ネットワークを1つの物理ネットワーク内に配置することができる。ただし、物理的には分離されていないネットワークが使用されるため、各々のスライスのVPN間で帯域を保証する制御を行うことにより、スライスの独立性が担保され得る。
一方で、RANは無線通信区間であり、多数のスイッチが配置されるCN20とは異なる。従って、RANの無線通信区間におけるスライスの独立性の担保には、MPLS以外の技術が適用されることが望ましい。
(6)UL(アップリンク)とDL(ダウンリンク)との間の独立性
CN20で用いられ得る有線のイーサネット(登録商標)ケーブル(Ethernet cable)には、同軸ケーブル、UTPケーブル、STPケーブル、及び光ファイバー等がある。これらのイーサネットケーブルを用いた通信の際には、全二重通信を行うことにより、ULとDLとは完全に分離される。
RANでは、FDD(Frequency duplex mode)が採用される場合、ULとDLとで異なる周波数帯域が用いられる。一方で、TDD(Time duplex mode)を用いた通信が行われる場合、ULとDLとで同じ周波数帯域が異なる時間に用いられる。TDDでは、基地局100が取り扱うULトラフィック及びDLトラフィックの変動に応じて、サブフレーム単位のリンク方向のコンフィギュレーションが変更される。従って、TDDにおいてUL/DLの比率が動的に変更される場合、ULのスライスとDLのスライスとが、互いに影響を与えてしまうこととなり、独立性の担保が困難となる。
<<2.各装置の構成例>>
<2.1.基地局の構成>
まず、図9を参照して、本実施形態に係る基地局100の構成の一例を説明する。図9は、本実施形態に係る基地局100の構成の一例を示すブロック図である。図9を参照すると、基地局100は、アンテナ部110、無線通信部120、ネットワーク通信部130、記憶部140及び処理部150を備える。
(1)アンテナ部110
アンテナ部110は、無線通信部120により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部110は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部120へ出力する。
(2)無線通信部120
無線通信部120は、信号を送受信する。例えば、無線通信部120は、端末装置へのダウンリンク信号を送信し、端末装置からのアップリンク信号を受信する。
(3)ネットワーク通信部130
ネットワーク通信部130は、情報を送受信する。例えば、ネットワーク通信部130は、他のノードへの情報を送信し、他のノードからの情報を受信する。例えば、上記他のノードは、他の基地局100及び制御装置300を含む。
(4)記憶部140
記憶部140は、基地局100の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
(5)処理部150
処理部150は、基地局100の様々な機能を提供する。処理部150は、スライス処理部151及び通信制御部153を含む。スライス処理部151は、端末装置200に提供するスライスに関する各種処理を行う機能を有する。例えば、スライス処理部151は、端末装置200によるスライスの使用許可/不許可を判断したり、基地局100が提供するスライスに関する情報を端末装置200に提供したり、スライスに無線リソースを割り当てたりする。通信制御部153は、スライスを用いて端末装置200と通信する機能を有する。なお、処理部150は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部150は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
<2.2.端末装置の構成>
続いて、図10を参照して、本実施形態に係る端末装置200の構成の一例を説明する。図10は、本実施形態に係る端末装置200の構成の一例を示すブロック図である。図10を参照すると、端末装置200は、アンテナ部210、無線通信部220、記憶部230及び処理部240を備える。
(1)アンテナ部210
アンテナ部210は、無線通信部220により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部210は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部220へ出力する。
(2)無線通信部220
無線通信部220は、信号を送受信する。例えば、無線通信部220は、基地局からのダウンリンク信号を受信し、基地局へのアップリンク信号を送信する。
(3)記憶部230
記憶部230は、端末装置200の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
(4)処理部240
処理部240は、端末装置200の様々な機能を提供する。処理部240は、スライス処理部241及び通信制御部243を含む。スライス処理部241は、基地局100から提供されるスライスに関する各種処理を行う機能を有する。例えば、スライス処理部241は、スライスに関する端末装置200の情報を基地局100に報告したり、新たなスライスの使用許可を基地局100に要求したり、スライス毎の最大送信電力を設定したりする。通信制御部243は、スライスを用いて基地局100と通信する機能を有する。なお、処理部240は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部240は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
<<3.技術的特徴>>
<3.1.第1の技術的特徴>
第1の技術的特徴は、RANのスライスの独立性に関する情報のやり取りに関する。
<3.1.1.技術的課題>
RANでのスライスの独立性に関し、端末装置は何ら情報を通知されていなかった。そのため、端末装置は、独立性が担保されたスライスを接続先として選択することも、独立性が担保されていないスライスを接続先として選択することも困難であった。ネットワークリソース提供の自由度を向上させるためには、RANでのスライスの独立性に関する情報が提供されつつ、端末装置の選択に応じたスライスが提供されることが望ましい。
<3.1.2.技術的特徴>
基地局100(例えば、スライス処理部151)は、複数のスライスを提供する。そして、基地局100は、独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置200に送信する。かかるケイパビリティ情報は、独立性が担保されたスライスを提供可能であるか否かを示す情報、又は独立性が担保されていないスライスを提供可能であるか否かを示す情報の少なくともいずれかを含む。ケイパビリティ情報の送信手段は任意である。例えば、基地局100は、ケイパビリティ情報を、システム情報又はその他の上位層のシグナリングで端末装置200に送信する。
これにより、端末装置200は、独立性が担保されたスライスを基地局100が提供可能であるかを知得することができる。従って、端末装置200は、独立性が担保されたスライス又は独立性が担保されていないスライスを提供可能な基地局100を、接続先として選択することが可能となる。
端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、複数のスライスを提供する基地局100に、独立性が担保されたスライスの提供を要求し得る。端末装置200は、基地局100から受信したケイパビリティ情報に基づいて、かかる要求を行う。これにより、端末装置200は、独立性が担保されたスライスの提供を受けることが可能となる。もちろん、端末装置200は、複数のスライスを提供する基地局100に、独立性が担保されていないスライスの提供を要求してもよい。これにより、端末装置200は、独立性が担保されていないスライスの提供を受けることが可能となる。
以下、図11を参照して、上述した情報のやりとりに関する処理の流れを説明する。図11は、本実施形態に係るシステム1において実行されるスライスの提供のためのプロシージャの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスには、基地局100及び端末装置200が関与する。
図11に示すように、まず、基地局100は、独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置200に送信する(ステップS102)。かかるケイパリティ情報は、独立性が担保されたスライスを提供可能であることを示すものとする。次いで、端末装置200は、受信したケイパビリティ情報に基づいて、独立性が担保されたスライスを提供するよう要求するリクエストを基地局100に送信する(ステップS104)。そして、基地局100は、端末装置200からのリクエストに基づき、独立性が担保されたスライスを提供するか否かの意思決定を行う(ステップS106)。次に、基地局100は、意思決定の結果を示す情報を含む応答を端末装置200に送信する(ステップS108)。かかる応答には、独立性が担保されたスライスを提供するか否かを示す情報の他にも、提供されるスライスの識別情報、提供されるスライスに関する後述する割り当て予定情報が含まれ得る。
<3.2.第2の技術的特徴>
第2の技術的特徴は、RANのスライスが時間多重(即ち、TDM(Time Division Multiplexing))される場合に、RANのスライスの独立性を担保することに関する。
<3.2.1.技術的課題>
同一のコンポーネントキャリアの同一の帯域幅部分において、即ち同一の周波数帯域において、複数のスライスが提供される場合がある。即ち、複数のスライスがTDM方式で多重される場合がある。複数のスライスがTDMによって多重され、且つ、スライス毎にサブキャリア間隔が異なる場合、異なるサブキャリア間隔のOFDMシンボルから成るサブフレームが、時間方向に連続して配置されることとなる。
この場合に、スライス間の干渉を軽減しつつ、独立性を担保することが望ましい。なお、ここでの独立性とは、リソースの独立性と干渉の独立性との2種類の独立性が考えられる。
<3.2.2.技術的特徴>
(1)リソースの独立性の担保
基地局100(例えば、スライス処理部151)は、基地局100が提供する複数のスライスの各々への無線リソースの割り当て予定を決定する。ここで、基地局100は、複数のスライスにそれぞれ異なる時間リソースを割り当てるための(即ち、TDM方式で複数のスライスを多重するための)、割り当て予定を決定する。そして、基地局100は、基地局100が提供する複数のスライスの各々について、割り当て予定に従って無線リソースを割り当てる。割り当て予定は、準静的に決定される。従って、基地局100は、スライスへの無線リソースの割り当てを準静的に行うこととなる。ここで、準静的とは、トラフィックの増減等の動的な事情により変動しないこと、及びスライス数の増減等の準静的な変化に伴う変動が許容されることを意味する。スライスに割り当てられる無線リソースは、トラフィックの増減等の動的な事情により変動しないので、スライスの独立性が担保される。なお、基地局100は、スライス毎に異なる無線リソースを割り当てる。基地局100が提供するスライスの数は、周波数帯域(同一のコンポーネントキャリア又は同一の帯域幅部分)毎に異なり得る。
基地局100(例えば、スライス処理部151)は、基地局100が提供するスライスへの無線リソースの割り当て予定を示す情報を、端末装置200に送信する。端末装置200に提供するスライスへの無線リソースの割り当て予定を示す情報を、以下では割り当て予定情報とも称する。端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、受信した割り当て予定を示す情報を参照することで、どの無線リソースがどのスライスに割り当てられるかを、知得することができる。これにより、端末装置200は、基地局100との間でスライスを用いた通信を行うことが可能となる。割り当て予定情報の送信手段は任意である。例えば、基地局100は、割り当て予定情報を、システム情報又はその他の上位層のシグナリングで端末装置200に送信する。また、割り当て予定情報は、専用シグナリングで端末装置200に送信されてもよい。
スライスは、セル固有(Cell specific)に提供されることが望ましい。1つの周波数帯域という無線リソースが、複数のスライスに分割して割り当てられた上で、複数の端末装置200に提供されるためである。複数の端末装置200により、1つのスライスが共用される。ただし、端末装置200毎に、基地局100が提供するスライスの使用許可/不許可が設定され、許可された端末装置200のみがスライスを使用できる。
スライス間では、サブキャリア間隔が同じ場合もあれば異なる場合もある。1つのサブフレームに含まれるスロット数は、サブキャリア間隔に応じて異なり得る。一方で、サブフレーム自体は1msで固定である。そのため、スライスに割り当てられる無線リソースの時間方向の最小単位はサブフレームであることが望ましい。複数のスライスがTDMにより多重される場合に、スライスが切り替えられるタイミングが1ms単位に画一化されるためである。5Gでは、OFDMシンボル毎にリンク方向を指定することができる。従って、サブフレーム単位で無線リソースがスライスに割り当てられる場合には、サブフレーム内で、即ちスライス内でUL/DLを柔軟に切り替えることが可能となる。
(2)割り当て予定のバリエーション
スライスへの無線リソースの割り当て方法、及び割り当て予定情報は、多様に考えられる。以下、その一例を説明する。
・第1の例
−基本的な方針
第1の例では、スライス毎に無線リソースの割り当てが予定される。第1の例は、後述する第2の例と比較して、各々のスライスに割り当てる無線リソースの量(即ち、土管の太さ)を柔軟に設定することが可能となる。
スライス毎の無線リソースの割り当て予定は、割り当て予定の無線フレームの指定、及び割り当て予定の無線フレーム内での割り当て予定のサブフレームの指定を含む。
割り当て予定情報は、スライス毎の、無線フレーム単位の割り当て予定を示す情報を含む。例えばSFNMAX個(LTEでは1024個)の無線フレームを一単位として、無線フレームに0〜SFNMAX−1のSFN(System Frame Number)が設定される場合が想定される。その場合、割り当て予定情報は、各々のスライスに割り当てられる無線フレームをSFNにより指定する情報を含む。割り当て実行時には、割り当て予定情報において指定されたSFNの無線フレームが、スライスに割り当てられる。無線フレーム単位の割り当ては周期的に行われてもよく、割り当て予定情報は、無線フレーム単位の割り当て周期を示す情報であってもよい。
さらに、割り当て予定情報は、スライス毎の、割り当て予定の無線フレーム内のサブフレーム単位の割り当て予定を示す情報を含む。かかる情報は、例えばルックアップテーブルにより実現される。ここでのルックアップテーブルとは、無線フレームに含まれる10個のサブフレームのうち、スライスに割り当てられるサブフレーム位置を示すテーブルである。割り当て実行時には、割り当て予定の無線フレームに含まれるサブフレームのうち、割り当て予定情報に含まれるルックアップテーブルにより指定された位置のサブフレームが、スライスに割り当てられる。
−スライス間での無線リソースの重複(衝突)の解消
複数のスライス間で、割り当て予定の無線フレームは重複し得る。この点について図12を参照して説明する。
図12は、本実施形態に係るスライスへの無線リソースの割り当ての第1の例を説明するための図である。図12では、12個の無線フレーム(#0〜#11)の2つのスライス(#0及び#1)への割り当て予定(周期)の例が示されている。割り当て予定のうち、「1」が記載された無線フレームはスライスに割り当てられる予定であり、「0」が記載された無線フレームはスライスに割り当てられない予定である。図12に示すように、スライス#0には、4つの無線フレームの周期で無線フレームが割り当てられる予定である(無線フレーム#0、#4及び#8)。また、スライス#1には、2つの無線フレームの周期で無線フレームが割り当てられる予定である(無線フレーム#0、#2、#4、#6及び#8)。従って、無線フレーム#0、#4及び#8は、スライス#0及び#1に重複して割り当てられる予定である。
割り当て予定の無線フレームが重複する場合には、割り当て予定のサブフレームは重複しないことが望ましい。割り当て予定のサブフレームが重複する場合には、同一の無線リソースに複数のスライスが混在することとなり、スライスの独立性を担保することが困難なためである。
そこで、基地局100(例えば、スライス処理部151)は、複数のスライスに対して、ルックアップテーブルを排他的に設定してもよい。ルックアップテーブルを排他的に設定するとは、割り当て予定のサブフレームの位置を、複数のスライス間で異ならせて設定することを意味する。ルックアップテーブルが排他的に設定される場合、複数のスライス間で割り当て予定の無線フレームが重複する場合であっても、割り当て予定のサブフレームは重複しない。従って、スライスの独立性が担保される。
一方で、基地局100(例えば、スライス処理部151)は、複数のスライスに対して、ルックアップテーブルを非排他的に設定してもよい。ルックアップテーブルを非排他的に設定するとは、割り当て予定のサブフレームの少なくとも一部の位置が、複数のスライス間で重複することを許容して設定することを意味する。ルックアップテーブルが非排他的に設定される場合には、無線フレーム内でひとつのスライスに割り当て可能なサブフレームの量が増加する。従って、割り当て予定の無線フレームが重複しない限り、スライスへの無線リソースの柔軟な割り当てが可能となる。一方で、複数のスライス間で割り当て予定の無線フレームが重複する場合には、割り当て予定のサブフレームの位置もが重複し得る。この点について、図13を参照して説明する。
図13は、本実施形態に係るスライスへの無線リソースの割り当ての第1の例を説明するための図である。図13では、図12に示した無線フレーム#0、#4又は#8に含まれる10個のサブフレーム(#0〜#9)、及び2つのスライス(#0及び#1)に設定されたルックアップテーブルが示されている。ルックアップテーブルのうち、「1」が記載されたサブフレームはスライスに割り当てられる予定であり、「0」が記載されたサブフレームはスライスに割り当てられない予定である。図13に示すように、スライス#0のルックアップテーブルによれば、スライス#0には、サブフレーム#0、#4及び#7が割り当てられる予定である。スライス#1のルックアップテーブルによれば、スライス#1には、サブフレーム#2、#3及び#4が割り当てられる予定である。従って、スライス#4は、スライス#0及び#1に重複して割り当てられる予定である。このような、複数のスライス間での割り当て予定のサブフレームの重複は、スライスの独立性を担保するために、解消されることが望ましい。
そこで、基地局100(例えば、通信制御部153)は、異なるスライス間で割り当て予定のサブフレームが重複する場合の調整ルールを予め設定しておき、かかる調整ルールに基づいてスライスにサブフレームを割り当てる。詳しくは、基地局100は、複数のスライス間で割り当て予定のサブフレームが重複する場合、割り当て予定が重複するサブフレームを、当該複数のスライスのいずれか1つのスライスに優先的に割り当て、残りのスライスには割り当てない。これにより、ルックアップテーブルが非排他的に設定される場合であっても、スライスの独立性を担保することが可能となる。割り当て予定情報は、調整ルールを示す情報を含む。これにより、端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、ルックアップテーブルが非排他的に設定される場合であっても、各々のスライスに割り当てられる無線リソースを適切に認識することが可能となる。
調整ルールは、スライスに割り当てられる無線フレームの周期の長短に基づくルールであってもよい。例えば、無線フレーム単位の割り当て周期が長いスライスは、短いスライスよりも優先される調整ルールが設定されてもよい。かかる設定によれば、図12及び図13に示した例では、スライス#0の方が無線フレーム単位の割り当て周期が長いので、サブフレーム#4はスライス#0に割り当てられる。逆に、無線フレーム単位の割り当て周期が短いスライスは、長いスライスよりも優先される調整ルールが設定されてもよい。かかる設定によれば、図12及び図13に示した例では、スライス#1の方が無線フレーム単位の割り当て周期が短いので、サブフレーム#4はスライス#1に割り当てられる。
調整ルールは、スライスに対し事前に設定された優先度に基づくルールであってもよい。例えば、優先度が高いスライスが優先される調整ルールが設定される。かかる設定によれば、割り当て予定のサブフレームが重複する場合、割り当て予定が重複するサブフレームは、優先度が高いスライスに割り当てられ、他のスライスには割り当てられない。この点について、図14を参照して説明する。図14は、割り当て予定のサブフレームが重複する場合の調整ルールの一例を説明するための図である。図14に示すように、基地局100が5つのスライス(#0〜#4)を提供可能であり、スライス#4、#0、#3、#2、#1の順に高い優先度が事前に設定されるものとする。例えば、スライス#4と#0とで割り当て予定のサブフレームが重複する場合、より優先度が高いスライス#4に、割り当て予定が重複するサブフレームが割り当てられる。
以上、スライス間での無線リソースの重複の解消について説明した。
基地局100から端末装置200に送信される割り当て予定情報は、スライス毎の、無線フレーム単位の割り当て予定を示す情報、割り当て予定の無線フレーム内のサブフレーム単位の割り当て予定を示す情報、及び調整ルールを示す情報を含む。ただし、調整ルールを示す情報は、割り当て予定情報として端末装置200に通知されなくてもよい。その場合、端末装置200の回路又はソフトウェアとして、調整ルールが実装される。
ここで、ルックアップテーブルを非排他的に設定し、調整ルールを用いて割り当て予定のサブフレームの重複を解消することは、スライスの独立性が担保できていない、とも捉えられかねない。しかしながら、割り当て予定のサブフレームの重複の発生は、動的な事情により発生するものではなく、準静的に設定されるルックアップテーブルにより発生するものである。そして、重複の解消も、準静的に設定される調整ルールに基づいて行われる。従って、ルックアップテーブルを非排他的に設定し、調整ルールを用いて割り当て予定のサブフレームの重複を解消する場合も、スライスの独立性は担保されていると言える。
・第2の例
第2の例では、複数のスライスへの無線リソースの割り当てがまとめて予定される。第2の例によれば、第1の例に関し述べたスライス間の割り当て予定の重複を回避することが可能となる。
割り当て予定情報は、複数のスライスの各々に割り当て予定のサブフレームの位置を示す情報と、当該割り当て予定のサブフレームの位置を示す情報が有効な期間を示す情報とを含む。前者の情報は、ルックアップテーブルにより実現される。ここでのルックアップテーブルとは、複数のサブフレームのうちどのサブフレームが、複数のスライスのうちどのスライスに割り当てられるか、を示すテーブルである。ルックアップテーブルに含まれる要素数は、無線フレームに含まれるサブフレーム数(即ち、10個)と同数であってもよいし、異なっていてもよい。また、後者の情報は、ルックアップテーブルを繰り返し適用する回数として設定され得る。
基地局100(例えば、スライス処理部151)は、基地局100が提供する複数のスライスに関し、スライス間で割り当て予定のサブフレームが重複しないように、ルックアップテーブルを生成する。これにより、第1の例に関し述べたスライス間の割り当て予定の重複は、そもそも発生しなくなる。そして、基地局100は、ルックアップテーブルに従って、各々のサブフレームを各々のスライスに割り当てる。また、基地局100は、ルックアップテーブルを、予め定められた回数繰り返し適用する。このような、第2の例による割り当てについて、図15を参照して説明する。
図15は、本実施形態に係るスライスへの無線リソースの割り当ての第2の例を説明するための図である。図15に示した例では、ルックアップテーブルAがN回(0〜N−1)繰り返し適用される。端末装置200に送信される割り当て予定情報は、ルックアップテーブルAを示す情報、及び繰り返し回数Nを示す情報を含む。ルックアップテーブルAでは、サブフレームナンバー毎に割り当て予定のスライス(#1又は#2)が定義されている。例えば、基地局100は、サブフレームナンバー0及び1のサブフレームを、スライス#1に割り当て、サブフレームナンバー2のサブフレームを、スライス#2に割り当てる。ルックアップテーブルAの要素数は、100個(サブフレームナンバーが0から99まで)であり、10個の無線フレームに含まれるサブフレーム数に相当する。そのため、基地局100は、10個の無線フレーム毎に、繰り返しルックアップテーブルAを適用して、割り当てを行う。
(3)割り当て予定の切り替え
基地局100(例えば、スライス処理部151)は、スライスへの無線リソースの割り当て予定を準静的に変更し得る。そのため、割り当て予定情報には、有効期間が設定され得る。有効期間は、例えば無線フレームのSFNを用いて設定され得る。
無線フレームは、SFNにより特定される。無線フレームは、0からSFNMAX−1までカウントされ、SFNがSFNMAX−1に到達するとまた0からカウントされる。なお、LTEではSFNMAXは1024であった。例えば、スライスの割り当て予定の有効期間は、SFNが0からSFNMAX−1に到達するまで、として設定される。換言すると、SFNが0になるタイミングで、割り当て予定が切り替えられる。スライスに割り当てられる無線リソースの量は頻繁に切り替えるべきものではないので、SFNが0になるタイミングで切り替えられれば十分である。スライスの有効期間を示すSFNMAXは、LTEと同じく1024であってもよいし、512又は2048等の、LTEとは異なる値であってもよい。スライスの有効期間を示すSFNMAXは、端末装置200に予め設定されていてもよいし、割り当て予定情報に含まれて通知されてもよい。
なお、割り当て予定情報の有効期間は、絶対時刻により設定されてもよい。ただし、RATであるNRには絶対時刻を提供する手段が定義されていない。そのため、割り当て予定情報の有効期間を絶対時刻により設定するためには、その前提として絶対時刻を提供する手段を新たに定義することが要され、インタフェースが煩雑になってしまうので、好ましくない。
基地局100(例えば、スライス処理部151)は、スライスへの無線リソースの割り当て予定を切り替える前に、切り替え後の割り当て予定を示す情報を、端末装置200に送信する。これにより、端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、将来のスライスへの無線リソースの割り当て予定を予め知得することができる。従って、端末装置200は、各々のスライスに割り当てられる無線リソースを、切り替え直後から適切に認識することが可能となる。
例えば、基地局100は、現在有効な割り当て予定情報(以下、第1の割り当て予定情報とも称する)と、切り替え後の割り当て予定情報(以下、第2の割り当て予定情報とも称する)とを、端末装置200に送信する。例えば、基地局100は、第1の割り当て予定情報を、当該第1の割り当て予定情報の有効期間(SFNが0からSFNMAX−1に到達するまで)において端末装置200に送信する。また、基地局100は、第2の割り当て予定情報を、当該第2の割り当て予定情報の有効期間の開始タイミング、即ち割り当て予定の切り替えタイミングより所定時刻前から端末装置200に送信する。この点について、図16を参照して説明する。
図16は、本実施形態に係るスライスへの無線リソースの割り当て予定の切り替えの一例を説明するための図である。図16では、SFNが0からカウントされてSFNMAX−1に到達し、再度0からカウントされてSFNMAX−1に到達するまでの、無線フレームが図示されている。スライスへの無線リソースの割り当て予定の切り替えタイミングは、SFNが0に戻ったタイミングである。図16に示すように、基地局100は、第1の割り当て予定情報を、当該第1の割り当て予定情報の有効期間(SFNが0からSFNMAX−1に到達するまで)において端末装置200に送信する。また、基地局100は、第2の割り当て予定情報を、割り当て予定の切り替えタイミングよりn個前の無線フレームから、端末装置200に送信する。
なお、図16では、第1の割り当て予定情報及び第2の割り当て予定情報が、システム情報を用いて報知されることが想定されている。他にも、第1の割り当て予定情報及び第2の割り当て予定情報は、専用シグナリングを用いて端末装置200に個別に送信されてもよい。その場合、専用シグナリングの中で、第1の割り当て予定情報及び第2の割り当て予定情報が区別される。
(4)処理の流れ
以下、図17を参照して、第2の技術的特徴に関する処理の流れを説明する。図17は、本実施形態に係るシステム1において実行されるスライスの提供のためのプロシージャの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスには、基地局100及び端末装置200が関与する。
図17に示すように、まず、基地局100は、スライスへの無線リソースの割り当て予定を決定する(ステップS202)。次いで、基地局100は、割り当て予定情報を端末装置200に送信する(ステップS204)。次に、基地局100は、割り当て予定に従い、スライスに無線リソースを割り当てる(ステップS206)。そして、基地局100及び端末装置200は、スライス毎に割り当てが予定されたリソースを用いて通信する(ステップS208)。
<3.3.第3の技術的特徴>
第3の技術的特徴は、RANのスライスが周波数多重(即ち、FDM(Frequency Division Multiplexing))される場合に、RANのスライスの独立性を担保することに関する。
<3.3.1.技術的課題>
複数のスライスの各々に異なる周波数帯域が割り当てられることで、複数のスライスが同時に提供される場合がある。即ち、複数のスライスがFDM方式で多重される場合がある。
複数のスライスがFDM方式で多重される場合、スライスの独立性は担保されているかのように思える。しかしながら、端末装置200がアップリンク送信のために使用する送信電力の観点から言えば、スライスの独立性が担保されない場合がある。例えば、端末装置200が複数のスライスを使用している場合、端末装置200が一部のスライスで多くの送信電力を用いてアップリンク送信を行うと、他のスライスでのアップリンク送信のための電力が枯渇し得る。この場合、スライスに用いた通信が、他のスライスにおける動的な事情による影響を受けることになるので、スライスの独立性は担保されていない。
そこで、複数のスライスがFDM方式で多重される場合、電力領域でのスライスの独立性が担保されることが望ましい。
<3.3.2.技術的特徴>
(1)スライス毎の最大送信電力の設定
基地局100(例えば、スライス処理部151)は、基地局100が提供する複数のスライスの各々に、異なる周波数帯域を割り当てる(即ち、FDM方式で複数のスライスを多重する)。一方で、端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、端末装置200が使用する複数のスライスの各々について、スライス毎の最大送信電力を設定する。スライス毎の最大送信電力の設定は、例えば、新たなスライスの使用を開始するタイミングで行われる。そして、端末装置200(例えば、通信制御部243)は、スライス毎の最大送信電力を超えない範囲で、各々のスライスにおいてアップリンク送信を行う。
ここで、端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、端末装置200が使用するひとつ以上のスライスの、スライス毎の最大送信電力の合計が、端末装置200の最大送信電力を超えないように、スライス毎の最大送信電力を設定する。換言すると、端末装置200は、端末装置200が使用するひとつ以上のスライスの、スライス毎の最大送信電力の合計が、端末装置200の最大送信電力以下になるように、スライス毎の最大送信電力を設定する。端末装置200の最大送信電力とは、端末装置200がアップリンク送信に使用することができる電力の最大値である。従って、端末装置200が、あるスライスについて設定された最大送信電力でアップリンク送信を行う場合であっても、他のスライスでのアップリンク送信のための電力が枯渇することがない。このようにして、電力領域でのスライスの独立性が担保される。端末装置200は、スライス毎の最大送信電力を、基地局100に報告してもよい。
なお、スライスに割り当てられる周波数帯域は、複数のコンポーネントキャリア及び/又は複数の帯域幅部分に跨る場合がある、その場合、それらの複数のコンポーネントキャリア及び/又は複数の帯域幅部分で使用可能な送信電力の合計が、スライス毎の最大送信電力として設定される。この点について、図18を参照して説明する。
図18は、本実施形態に係るスライス毎に設定される最大送信電力の一例を説明するための図である。図18では、ある端末装置200に対し割り当てられた(即ち、使用可能な)複数のスライス(#1及び#2)が図示されている。図18に示すように、スライス#1に、コンポーネントキャリア#1の帯域幅部分#1、コンポーネントキャリア#2の帯域幅部分#1、及びコンポーネントキャリア#3の帯域幅部分#1が割り当てられる。そして、スライス#1に対して、スライス毎の最大送信電力(Max Power for Slice #1)が設定される。そのため、端末装置200は、スライス#1に含まれる各周波数帯域における送信電力の合計が、設定された最大送信電力を超えないように、送信電力を制御する。また、スライス#2に、コンポーネントキャリア#1の帯域幅部分#2、及びコンポーネントキャリア#3の帯域幅部分#2が割り当てられる。そして、スライス#2に対して、スライス毎の最大送信電力(Max Power for Slice #2)が設定される。そのため、端末装置200は、スライス#2に含まれる各周波数帯域における送信電力の合計が、設定された最大送信電力を超えないように、送信電力を制御する。
(2)第1の残余送信電力の報告及び新たなスライスの使用許可判断
・第1の残余送信電力の報告
端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、端末装置200の最大送信電力から、端末装置200が使用するひとつ以上のスライス毎に設定された最大送信電力の合計を差し引いた第1の残余送信電力を、基地局100に報告する。例えば、端末装置200が使用中のスライスが2つである場合、2つのスライスの各々に設定された最大送信電力の合計を、端末装置200の最大送信電力から差し引いた値を、基地局100に報告する。第1の残余送信電力を数式で定義すると、次式となる。
Figure 2019138753
ここで、Rは、第1の残余送信電力である。MaxPowerUEは、端末装置200の最大送信電力である。MaxPowerは、スライスiに設定された最大送信電力である。iは、スライスのインデックスである。Iは、端末装置200が使用可能なひとつ以上のスライスを含む集合である。
端末装置200は、第1の残余送信電力を、新たなスライスの使用許可を基地局100に要求する際に、報告する。
・新たなスライスの使用許可判断
基地局100(例えば、スライス処理部151)は、端末装置200から報告された第1の残余送信電力に基づいて、端末装置200に新たなスライスの使用を許可するか否かを判断する。例えば、基地局100は、残余送信電力が所定の閾値を超える場合に新たなスライスの使用を許可し、超えない場合に許可しない。所定の閾値は、例えば、判断対象のスライスに設定され得る最大送信電力と同じ値又はそれ以上の値である。その結果、新たなスライスの使用が許可された場合、端末装置200は、スライス毎の最大送信電力の合計が端末装置200の最大送信電力を超えないように、新たに使用が許可されたスライスの最大送信電力を設定することができる。従って、新たに使用が許可されるスライスを含む、端末装置200が使用する複数のスライスの独立性を、電力領域で担保することが可能となる。
・処理の流れ
以上説明した点に関する処理の流れを、図19を参照して説明する。図19は、本実施形態に係るシステム1において実行される第1の残余送信電力の報告及び新たなスライスの使用許可判断に関するプロシージャの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスには、基地局100及び端末装置200が関与する。
図19に示すように、まず、端末装置200は、新たなスライスの使用許可のリクエストを基地局100に送信する(ステップS302)。次いで、基地局100は、第1の残余送信電力の報告依頼を端末装置200に送信する(ステップS304)。次に、端末装置200は、基地局100からの報告依頼に基づき、第1の残余送信電力を基地局100に報告する(ステップS306)。そして、基地局100は、端末装置200から報告された第1の残余送信電力に基づき、端末装置200に新たなスライスの使用を許可するか否かを判断する(ステップS308)。次に、基地局100は、新たなスライスの使用許可のリクエストへの応答を端末装置200に送信する(ステップS310)。かかる応答には、端末装置200に新たなスライスの使用を許可するか否かの判断結果が含まれる。
(3)第2の残余送信電力の報告及びアップリンク送信のスケジューリング
・第2の残余送信電力の報告
端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、端末装置200が使用するひとつ以上のスライス毎の、設定された最大送信電力から使用中の送信電力を差し引いた第2の残余送信電力を、基地局100に報告する。例えば、使用中のスライスが2つである場合、2つのスライスの各々に設定された最大送信電力から各々のスライスにおいて使用中の送信電力を差し引いた値を、基地局100に報告する。第2の残余送信電力は、スライス毎の送信電力の余力とも捉えることができる。そのため、第2の残余送信電力は、スライス毎のパワーヘッドルームとも捉えることができる。第2の残余送信電力を数式で定義すると、次式となる。
Figure 2019138753
ここで、Rは(i)、スライスiの第2の残余送信電力である。iは、スライスのインデックスである。MaxPowerは、スライスiに設定された最大送信電力である。CurrentPowerは、スライスiにおいて使用中の送信電力である。
端末装置200は、第2の残余送信電力を、周期的に報告し得る。報告周期は、基地局100により設定される。
・アップリンク送信のスケジューリング
基地局100(例えば、通信制御部153)は、端末装置200から報告された第2の残余送信電力に基づいて、端末装置200によるアップリンク送信をスケジュールする。例えば、基地局100は、スライス毎の第2の残余送信電力に基づいて、スライス毎のアップリンク送信の頻度を増減させる。これにより、端末装置200が使用する複数のスライス全てにおいて、スライス毎に設定された最大送信電力を超えない範囲で、端末装置200にアップリンク送信を行わせることが可能となる。これにより、端末装置200が使用する複数のスライスの独立性を、電力領域で担保することが可能となる。
・処理の流れ
以上説明した点に関する処理の流れを、図20を参照して説明する。図20は、本実施形態に係るシステム1において実行される第2の残余送信電力の報告に関するプロシージャの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスには、基地局100及び端末装置200が関与する。また、端末装置200は、2つのスライス(#1及び#2)を使用しているものとする。
図20に示すように、まず、基地局100は、第2の残余送信電力の報告周期のコンフィギュレーションを端末装置200に送信する(ステップS402)。次いで、端末装置200は、使用中のスライス(#1及び#2)の各々の第2の残余送信電力を基地局100に報告する(ステップS404A及びS404B)。次に、端末装置200は、受信したコンフィギュレーションが示す報告周期が到来すると、使用中のスライス(#1及び#2)の各々の第2の残余送信電力を基地局100に再度報告する(ステップS406A及びS406B)。
<3.4.第4の技術的特徴>
第4の技術的特徴は、スライスを運用するオペレータに関する
<3.4.1.技術的課題>
複数のオペレータは、1つの周波数帯域を共用し得る。また、複数のオペレータは、1つの基地局を共用し得る。その場合でも、スライスの独立性が担保されることが望ましい。
<3.4.2.技術的特徴>
基地局100により提供される複数のスライスの各々は、異なるオペレータにより運用されてもよい。即ち、ひとつの基地局100が、それぞれ異なるオペレータにより運用される複数のスライスを提供し得る。基地局100は、それぞれ異なるオペレータにより運用される複数のスライスを、上述した第2の技術的特徴に係るTDM方式で多重してもよいし、上述した第3の技術的特徴に係るFDM方式で多重してもよい。
これにより、異なるオペレータのトラフィックが、異なるスライスで送受信されることとなり、スライスの独立性が担保される。
<3.5.第5の技術的特徴>
第5の技術的特徴は、FDMが採用される場合における、電力領域での独立性が担保されたスライスと、電力領域での独立性が担保されないスライスとの共存に関する。
<3.5.1.技術的課題>
上記第3の技術的特徴は、電力領域でスライスの独立性を担保する技術である。しかし、独立性が担保されたスライスが提供されることが好ましい場合もあれば、独立性が担保されていないスライスが提供されることが好ましい場合もあり得る。そのため、電力領域での独立性が担保されたスライスと、電力領域での独立性が担保されないスライスとが、共存可能な仕組みが提供されることが望ましい。
<3.5.2.技術的特徴>
以下、図21を参照しながら、第5の技術的特徴について詳しく説明する。
図21は、電力領域での独立性が担保されたスライスと電力領域での独立性が担保されないスライスとを共存させる仕組みを説明するための図である。図21では、端末装置200が使用する複数のスライス(#1〜#5)が図示されている。スライス#4及び#5は、電力領域での独立性が担保されたスライスである。スライス#1〜#3は、電力領域での独立性が担保されないスライスである。
端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、複数のスライスを含むグループに最大送信電力を設定する。かかるグループには、独立性が担保されないスライスが含まれる。図21に示した例では、端末装置200は、スライス#1〜#3を含むグループに、最大送信電力を設定する。かかるグループを、以下では非独立スライスグループとも称する。端末装置200は、スライス#1〜#3で使用中の送信電力の合計が、非独立スライスグループに設定された最大送信電力を超えないように、スライス#1〜#3でアップリンク送信を行う。ここで、例えばスライス#1で多くの送信電力を用いてアップリンク送信を行うと、スライス#1及び#2でのアップリンク送信のための電力が枯渇し得る。このように、非独立スライスグループ単位で最大送信電力を設定することにより、非独立スライスグループに含まれるスライスの独立性を担保しないようにすることが可能となる。
端末装置200(例えば、スライス処理部241)は、端末装置200が使用する複数の前記スライスのうち非独立スライスグループに属さないスライス毎の最大送信電力と、非独立スライスグループの最大送信電力と、の合計が端末装置200の最大送信電力を超えないように、非独立スライスグループに属さないスライス毎の最大送信電力及び非独立スライスグループの最大送信電力を設定する。換言すると、端末装置200は、独立性が担保されるべきスライス毎の最大送信電力と非独立スライスグループの最大送信電力との合計が、端末装置200の最大送信電力以下となるように、独立性が担保されるべきスライス毎の最大送信電力及び非独立スライスグループの最大送信電力を設定する。図21に示した例では、端末装置200は、スライス#4及び#5の各々の最大送信電力と、スライス#1〜#3を含む非独立スライスグループの最大送信電力と、の合計が、端末装置200の最大送信電力を超えないように、スライス#4及び#5の各々の最大送信電力、及び非独立スライスグループの最大送信電力を設定する。これにより、スライス#4及び#5の独立性を担保することが可能となる。また、非独立スライスグループのグループ単位での独立性も担保することが可能となる。
なお、非独立スライスグループの第2の残余送信電力の報告に関しては、グループ単位で行われればよい。即ち、端末装置200は、非独立スライスグループの最大送信電力から、非独立スライスグループに属する複数のスライスにおいて使用中の送信電力の合計を差し引いた値を、第2の残余送信電力として基地局100に報告する。これにより、端末装置200は、非独立スライスグループの単位で、アップリンク送信のスケジューリングを受けることが可能となる。
<<4.応用例>>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。
また、例えば、基地局100は、マクロeNB又はスモールeNBなどのいずれかの種類のeNB(evolved Node B)として実現されてもよい。スモールeNBは、ピコeNB、マイクロeNB又はホーム(フェムト)eNBなどの、マクロセルよりも小さいセルをカバーするeNBであってよい。その代わりに、基地局100は、NodeB又はBTS(Base Transceiver Station)などの他の種類の基地局として実現されてもよい。基地局100は、無線通信を制御する本体(基地局装置ともいう)と、本体とは別の場所に配置される1つ以上のRRH(Remote Radio Head)とを含んでもよい。また、後述する様々な種類の端末が一時的に又は半永続的に基地局機能を実行することにより、基地局100として動作してもよい。
また、例えば、端末装置200は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ドングル型のモバイルルータ若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、端末装置200は、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、端末装置200は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
<4.1.基地局に関する応用例>
(第1の応用例)
図22は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。eNB800は、1つ以上のアンテナ810、及び基地局装置820を有する。各アンテナ810及び基地局装置820は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。
アンテナ810の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、基地局装置820による無線信号の送受信のために使用される。eNB800は、図22に示したように複数のアンテナ810を有し、複数のアンテナ810は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図22にはeNB800が複数のアンテナ810を有する例を示したが、eNB800は単一のアンテナ810を有してもよい。
基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823及び無線通信インタフェース825を備える。
コントローラ821は、例えばCPU又はDSPであってよく、基地局装置820の上位レイヤの様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ821は、無線通信インタフェース825により処理された信号内のデータからデータパケットを生成し、生成したパケットをネットワークインタフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングすることによりバンドルドパケットを生成し、生成したバンドルドパケットを転送してもよい。また、コントローラ821は、無線リソース管理(Radio Resource Control)、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、移動性管理(Mobility Management)、流入制御(Admission Control)又はスケジューリング(Scheduling)などの制御を実行する論理的な機能を有してもよい。また、当該制御は、周辺のeNB又はコアネットワークノードと連携して実行されてもよい。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
ネットワークインタフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。コントローラ821は、ネットワークインタフェース823を介して、コアネットワークノード又は他のeNBと通信してもよい。その場合に、eNB800と、コアネットワークノード又は他のeNBとは、論理的なインタフェース(例えば、S1インタフェース又はX2インタフェース)により互いに接続されてもよい。ネットワークインタフェース823は、有線通信インタフェースであってもよく、又は無線バックホールのための無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースである場合、ネットワークインタフェース823は、無線通信インタフェース825により使用される周波数帯域よりもより高い周波数帯域を無線通信に使用してもよい。
無線通信インタフェース825は、LTE(Long Term Evolution)又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、アンテナ810を介して、eNB800のセル内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、典型的には、ベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827などを含み得る。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、各レイヤ(例えば、L1、MAC(Medium Access Control)、RLC(Radio Link Control)及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol))の様々な信号処理を実行する。BBプロセッサ826は、コントローラ821の代わりに、上述した論理的な機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ826は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよく、BBプロセッサ826の機能は、上記プログラムのアップデートにより変更可能であってもよい。また、上記モジュールは、基地局装置820のスロットに挿入されるカード若しくはブレードであってもよく、又は上記カード若しくは上記ブレードに搭載されるチップであってもよい。一方、RF回路827は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ810を介して無線信号を送受信する。
無線通信インタフェース825は、図22に示したように複数のBBプロセッサ826を含み、複数のBBプロセッサ826は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。また、無線通信インタフェース825は、図22に示したように複数のRF回路827を含み、複数のRF回路827は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図22には無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826及び複数のRF回路827を含む例を示したが、無線通信インタフェース825は単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
図22に示したeNB800において、図9を参照して説明した処理部150に含まれる1つ以上の構成要素(スライス処理部151及び/又は通信制御部153)は、無線通信インタフェース825において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ821において実装されてもよい。一例として、eNB800は、無線通信インタフェース825の一部(例えば、BBプロセッサ826)若しくは全部、及び/又はコントローラ821を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB800にインストールされ、無線通信インタフェース825(例えば、BBプロセッサ826)及び/又はコントローラ821が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB800、基地局装置820又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図22に示したeNB800において、図9を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース825(例えば、RF回路827)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ810において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ821及び/又はネットワークインタフェース823において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ822において実装されてもよい。
(第2の応用例)
図23は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。eNB830は、1つ以上のアンテナ840、基地局装置850、及びRRH860を有する。各アンテナ840及びRRH860は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。また、基地局装置850及びRRH860は、光ファイバケーブルなどの高速回線で互いに接続され得る。
アンテナ840の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、RRH860による無線信号の送受信のために使用される。eNB830は、図23に示したように複数のアンテナ840を有し、複数のアンテナ840は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図23にはeNB830が複数のアンテナ840を有する例を示したが、eNB830は単一のアンテナ840を有してもよい。
基地局装置850は、コントローラ851、メモリ852、ネットワークインタフェース853、無線通信インタフェース855及び接続インタフェース857を備える。コントローラ851、メモリ852及びネットワークインタフェース853は、図22を参照して説明したコントローラ821、メモリ822及びネットワークインタフェース823と同様のものである。
無線通信インタフェース855は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、RRH860及びアンテナ840を介して、RRH860に対応するセクタ内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース855は、典型的には、BBプロセッサ856などを含み得る。BBプロセッサ856は、接続インタフェース857を介してRRH860のRF回路864と接続されることを除き、図22を参照して説明したBBプロセッサ826と同様のものである。無線通信インタフェース855は、図23に示したように複数のBBプロセッサ856を含み、複数のBBプロセッサ856は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図23には無線通信インタフェース855が複数のBBプロセッサ856を含む例を示したが、無線通信インタフェース855は単一のBBプロセッサ856を含んでもよい。
接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)をRRH860と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)とRRH860とを接続する上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
また、RRH860は、接続インタフェース861及び無線通信インタフェース863を備える。
接続インタフェース861は、RRH860(無線通信インタフェース863)を基地局装置850と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース861は、上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
無線通信インタフェース863は、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、典型的には、RF回路864などを含み得る。RF回路864は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、図23に示したように複数のRF回路864を含み、複数のRF回路864は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図23には無線通信インタフェース863が複数のRF回路864を含む例を示したが、無線通信インタフェース863は単一のRF回路864を含んでもよい。
図23に示したeNB830において、図9を参照して説明した処理部150に含まれる1つ以上の構成要素(スライス処理部151及び/又は通信制御部153)は、無線通信インタフェース855及び/又は無線通信インタフェース863において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ851において実装されてもよい。一例として、eNB830は、無線通信インタフェース855の一部(例えば、BBプロセッサ856)若しくは全部、及び/又はコントローラ851を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB830にインストールされ、無線通信インタフェース855(例えば、BBプロセッサ856)及び/又はコントローラ851が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB830、基地局装置850又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図23に示したeNB830において、例えば、図9を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース863(例えば、RF回路864)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ840において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ851及び/又はネットワークインタフェース853において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ852において実装されてもよい。
<4.2.端末装置に関する応用例>
(第1の応用例)
図24は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、1つ以上のアンテナスイッチ915、1つ以上のアンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース912は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、典型的には、BBプロセッサ913及びRF回路914などを含み得る。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、図24に示したように複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含んでもよい。なお、図24には無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース912は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでもよい。
アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために使用される。スマートフォン900は、図24に示したように複数のアンテナ916を有してもよい。なお、図24にはスマートフォン900が複数のアンテナ916を有する例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を有してもよい。
さらに、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図24に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図24に示したスマートフォン900において、図10を参照して説明した処理部240に含まれる1つ以上の構成要素(スライス処理部241及び/又は通信制御部243)は、無線通信インタフェース912において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。一例として、スマートフォン900は、無線通信インタフェース912の一部(例えば、BBプロセッサ913)若しくは全部、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがスマートフォン900にインストールされ、無線通信インタフェース912(例えば、BBプロセッサ913)、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてスマートフォン900又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図24に示したスマートフォン900において、例えば、図10を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース912(例えば、RF回路914)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ916において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ902において実装されてもよい。
(第2の応用例)
図25は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、1つ以上のアンテナスイッチ936、1つ以上のアンテナ937及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、典型的には、BBプロセッサ934及びRF回路935などを含み得る。BBプロセッサ934は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、図25に示したように複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含んでもよい。なお、図25には無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース933は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ934及びRF回路935を含んでもよい。
アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
アンテナ937の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために使用される。カーナビゲーション装置920は、図25に示したように複数のアンテナ937を有してもよい。なお、図25にはカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を有する例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を有してもよい。
さらに、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図25に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図25に示したカーナビゲーション装置920において、図10を参照して説明した処理部240に含まれる1つ以上の構成要素(スライス処理部241及び/又は通信制御部243)は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。一例として、カーナビゲーション装置920は、無線通信インタフェース933の一部(例えば、BBプロセッサ934)若しくは全部及び/又はプロセッサ921を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがカーナビゲーション装置920にインストールされ、無線通信インタフェース933(例えば、BBプロセッサ934)及び/又はプロセッサ921が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてカーナビゲーション装置920又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図25に示したカーナビゲーション装置920において、例えば、図10を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース933(例えば、RF回路935)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ937において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ922において実装されてもよい。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
<<5.まとめ>>
以上、図1〜図25を参照して、本開示の一実施形態について詳細に説明した。上記説明したように、本実施形態に係る基地局100は、複数のスライスを提供する。そして、基地局100は、独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置200に送信する。これにより、端末装置200は、独立性が担保されたスライスを基地局100が提供可能か否かを知得することができる。従って、端末装置200は、例えば、独立性が担保されたスライスの提供を基地局100に要求したり、独立性が担保されたスライスを提供可能な基地局100を接続先として選択したりする等、スライスの独立性を考慮した通信を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る基地局100は、スライスへの無線リソースの割り当て予定を決定し、割り当て予定に従ってスライスに無線リソースを割り当てると共に、割り当て予定情報を端末装置200に送信する。割り当て予定は準静的に決定されるので、スライスに割り当てられる無線リソースも準静的に定まる。そのため、スライスに割り当てられる無線リソースは、トラフィックの増減等の動的な事情により変動しないものとなり、スライスの独立性が担保される。
基地局100は、複数のスライスがTDM方式で多重される場合には、複数のスライスの各々に異なる無線リソースを割り当てることで、スライスの独立性を担保する。一方で、基地局100は、複数のスライスがFDM方式で多重される場合には、各々のスライスに適切な最大送信電力を設定することで、スライスの独立性を担保する。このように、本実施形態に係るシステム1は、独立性が担保されたスライスをRANにおいて適用することが可能である。従って、システム1内では、互いに影響されない複数の論理ネットワークをひとつの物理ネットワークの中で共存させることができる。その結果、システム1における設備導入コスト及びオペレーティングコストを低減することができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書においてフローチャート及びシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
複数のスライスを提供する基地局であって、
独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信する制御部、
を備える基地局。
(2)
前記制御部は、セル固有の前記スライスへの無線リソースの割り当て予定を示す情報を、前記端末装置に送信する、前記(1)に記載の基地局。
(3)
前記割り当て予定を示す情報は、複数の前記スライスの各々に割り当て予定のサブフレームの位置を示す情報と、前記割り当て予定のサブフレームの位置を示す情報が有効な期間を示す情報とを含む、前記(2)に記載の基地局。
(4)
前記割り当て予定を示す情報は、前記スライス毎の、無線フレーム単位の割り当て予定を示す情報を含む、前記(2)に記載の基地局。
(5)
前記割り当て予定を示す情報は、前記スライス毎の、割り当て予定の無線フレーム内のサブフレーム単位の割り当て予定を示す情報を含む、前記(4)に記載の基地局。
(6)
前記割り当て予定を示す情報は、異なるスライス間で割り当て予定のサブフレームが重複する場合の調整ルールを示す情報を含む、前記(5)に記載の基地局。
(7)
前記調整ルールは、無線フレーム単位の割り当て周期の長短に基づく、前記(6)に記載の基地局。
(8)
前記調整ルールは、前記スライスに対し事前に設定された優先度に基づく、前記(6)に記載の基地局。
(9)
前記制御部は、前記スライスへの無線リソースの割り当て予定を切り替える前に、切り替え後の前記割り当て予定を示す情報を、前記端末装置に送信する、前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載の基地局。
(10)
前記スライスに割り当てられる無線リソースの時間方向の最小単位はサブフレームである、前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の基地局。
(11)
前記制御部は、前記端末装置の最大送信電力から、前記端末装置が使用するひとつ以上の前記スライス毎に設定された最大送信電力の合計を差し引いた第1の残余送信電力に基づいて、前記端末装置に新たなスライスの使用を許可するか否かを判断する、前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の基地局。
(12)
前記制御部は、前記端末装置における、前記端末装置が使用する前記スライス毎の、設定された最大送信電力から使用中の送信電力を差し引いた第2の残余送信電力に基づいて、前記端末装置によるアップリンク送信をスケジュールする、前記(1)〜(11)のいずれか一項に記載の基地局。
(13)
前記基地局により提供される複数の前記スライスの各々は、異なるオペレータにより運用される、前記(1)〜(12)のいずれか一項に記載の基地局。
(14)
複数のスライスを提供する基地局に、独立性が担保されたスライスの提供を要求する制御部、
を備える端末装置。
(15)
前記制御部は、前記端末装置の最大送信電力から、前記端末装置が使用する前記スライス毎に設定された最大送信電力の合計を差し引いた第1の残余送信電力を、前記基地局に報告する、前記(14)に記載の端末装置。
(16)
前記制御部は、前記端末装置が使用する前記スライス毎の、設定された最大送信電力から使用中の送信電力を差し引いた第2の残余送信電力を、前記基地局に報告する、前記(14)又は(15)に記載の端末装置。
(17)
前記制御部は、前記端末装置が使用するひとつ以上の前記スライスの、前記スライス毎の最大送信電力の合計が、前記端末装置の最大送信電力を超えないように、前記スライス毎の最大送信電力を設定する、前記(14)〜(16)のいずれか一項に記載の端末装置。
(18)
前記制御部は、複数の前記スライスを含むグループに最大送信電力を設定する、前記(14)〜(16)のいずれか一項に記載の端末装置。
(19)
前記制御部は、前記端末装置が使用する複数の前記スライスのうち前記グループに属さない前記スライス毎の最大送信電力と、前記グループの最大送信電力と、の合計が前記端末装置の最大送信電力を超えないように、前記グループに属さない前記スライス毎の最大送信電力及び前記グループの最大送信電力を設定する、前記(18)に記載の端末装置。
(20)
複数のスライスを提供する基地局により実行される方法であって、
独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信すること、
を含む方法。
(21)
複数のスライスを提供する基地局に、独立性が担保されたスライスの提供を要求すること、
を含む、プロセッサにより実行される方法。
(22)
複数のスライスを提供する基地局を制御するコンピュータを、
独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信する制御部、
として機能させるためのプログラムが記録された記録媒体。
(23)
コンピュータを、
複数のスライスを提供する基地局に、独立性が担保されたスライスの提供を要求する制御部、
として機能させるためのプログラムが記録された記録媒体。
1 システム
11 セル
20 コアネットワーク
30 PDN
100 基地局
110 アンテナ部
120 無線通信部
130 ネットワーク通信部
140 記憶部
150 処理部
151 スライス処理部
153 通信制御部
200 端末装置
210 アンテナ部
220 無線通信部
230 記憶部
240 処理部
241 スライス処理部
243 通信制御部

Claims (23)

  1. 複数のスライスを提供する基地局であって、
    独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信する制御部、
    を備える基地局。
  2. 前記制御部は、セル固有の前記スライスへの無線リソースの割り当て予定を示す情報を、前記端末装置に送信する、請求項1に記載の基地局。
  3. 前記割り当て予定を示す情報は、複数の前記スライスの各々に割り当て予定のサブフレームの位置を示す情報と、前記割り当て予定のサブフレームの位置を示す情報が有効な期間を示す情報とを含む、請求項2に記載の基地局。
  4. 前記割り当て予定を示す情報は、前記スライス毎の、無線フレーム単位の割り当て予定を示す情報を含む、請求項2に記載の基地局。
  5. 前記割り当て予定を示す情報は、前記スライス毎の、割り当て予定の無線フレーム内のサブフレーム単位の割り当て予定を示す情報を含む、請求項4に記載の基地局。
  6. 前記割り当て予定を示す情報は、異なるスライス間で割り当て予定のサブフレームが重複する場合の調整ルールを示す情報を含む、請求項5に記載の基地局。
  7. 前記調整ルールは、無線フレーム単位の割り当て周期の長短に基づく、請求項6に記載の基地局。
  8. 前記調整ルールは、前記スライスに対し事前に設定された優先度に基づく、請求項6に記載の基地局。
  9. 前記制御部は、前記スライスへの無線リソースの割り当て予定を切り替える前に、切り替え後の前記割り当て予定を示す情報を、前記端末装置に送信する、請求項1に記載の基地局。
  10. 前記スライスに割り当てられる無線リソースの時間方向の最小単位はサブフレームである、請求項1に記載の基地局。
  11. 前記制御部は、前記端末装置の最大送信電力から、前記端末装置が使用するひとつ以上の前記スライス毎に設定された最大送信電力の合計を差し引いた第1の残余送信電力に基づいて、前記端末装置に新たなスライスの使用を許可するか否かを判断する、請求項1に記載の基地局。
  12. 前記制御部は、前記端末装置における、前記端末装置が使用する前記スライス毎の、設定された最大送信電力から使用中の送信電力を差し引いた第2の残余送信電力に基づいて、前記端末装置によるアップリンク送信をスケジュールする、請求項1に記載の基地局。
  13. 前記基地局により提供される複数の前記スライスの各々は、異なるオペレータにより運用される、請求項1に記載の基地局。
  14. 複数のスライスを提供する基地局に、独立性が担保されたスライスの提供を要求する制御部、
    を備える端末装置。
  15. 前記制御部は、前記端末装置の最大送信電力から、前記端末装置が使用する前記スライス毎に設定された最大送信電力の合計を差し引いた第1の残余送信電力を、前記基地局に報告する、請求項14に記載の端末装置。
  16. 前記制御部は、前記端末装置が使用する前記スライス毎の、設定された最大送信電力から使用中の送信電力を差し引いた第2の残余送信電力を、前記基地局に報告する、請求項14に記載の端末装置。
  17. 前記制御部は、前記端末装置が使用するひとつ以上の前記スライスの、前記スライス毎の最大送信電力の合計が、前記端末装置の最大送信電力を超えないように、前記スライス毎の最大送信電力を設定する、請求項14に記載の端末装置。
  18. 前記制御部は、複数の前記スライスを含むグループに最大送信電力を設定する、請求項14に記載の端末装置。
  19. 前記制御部は、前記端末装置が使用する複数の前記スライスのうち前記グループに属さない前記スライス毎の最大送信電力と、前記グループの最大送信電力と、の合計が前記端末装置の最大送信電力を超えないように、前記グループに属さない前記スライス毎の最大送信電力及び前記グループの最大送信電力を設定する、請求項18に記載の端末装置。
  20. 複数のスライスを提供する基地局により実行される方法であって、
    独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信すること、
    を含む方法。
  21. 複数のスライスを提供する基地局に、独立性が担保されたスライスの提供を要求すること、
    を含む、プロセッサにより実行される方法。
  22. 複数のスライスを提供する基地局を制御するコンピュータを、
    独立性が担保されたスライスの提供に関するケイパビリティ情報を端末装置に送信する制御部、
    として機能させるためのプログラムが記録された記録媒体。
  23. コンピュータを、
    複数のスライスを提供する基地局に、独立性が担保されたスライスの提供を要求する制御部、
    として機能させるためのプログラムが記録された記録媒体。
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