JPWO2019131806A1 - 心筋細胞の薬剤応答性試験方法 - Google Patents
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Abstract
Description
心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に含有される培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、培養液中で、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
a)前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、
b)前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液に酸素含有ガスをバブリングしながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、酸素含有ガスをバブリングしている培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、
c)前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液を振盪しながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、振盪している培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、あるいは
d)前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
1−1.第1実施形態
第1実施形態によれば、心筋細胞の薬剤応答性試験方法は、
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
酸素運搬体は、細胞に酸素を運ぶ機能を有する物質であり、好ましくは、高酸素濃度下では酸素と結合し、低酸素濃度下では酸素を分離する性質を有する物質である。酸素運搬体としては、例えば、赤血球、酸素運搬タンパク質や人工の酸素運搬体が挙げられ、好ましくは、酸素運搬タンパク質である。酸素運搬タンパク質としては、例えば、ヘモグロビン、修飾ヘモグロビン(例えば、ヘモグロビン−アルブミン複合体であるヘモアクト、WO2012/117688を参照)、ミオグロビン、ヘムエリスリン、ヘモシアニン、エリスロクルオリン、ビンナグロビン、ヴァナビンス、レグヘモグロビン、クロロクルオリン、あるいはこれらの変異体が挙げられる。人工の酸素運搬体としては、例えば、ナノカプセル型酸素運搬体、人工赤血球、Hb小胞体が挙げられる。赤血球としては、ヒトや哺乳類の血液から調整した赤血球などが挙げられる。その他、過フッ素化合物(パーフルオロケミカル)等の細胞に酸素を運ぶ機能を有する化学物質も酸素運搬体に含まれる。
0.01〜0.5g/L(例えば、0.182g/L)のCaCl2、
0〜1.0g/L(例えば、0.09767g/L)のMgSO4、
0.1〜1.0g/L(例えば、0.4g/L)のKCl、
0〜10.0g/L(例えば、3.362g/L)のNaHCO3、
1.0〜20.0g/L(例えば、5.4525g/L)のNaCl、
0〜1.0g/L(例えば、0.109g/L)のNa2HPO4、および
0〜20.0g/L(例えば、5.958g/L)のHEPES。
第2実施形態によれば、心筋細胞の薬剤応答性試験方法は、
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
第1実施形態と第2実施形態を組み合わせて実施してもよい。すなわち、組み合わされた実施形態によれば、心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
第3実施形態によれば、心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
上述の第1実施形態から第3実施形態では、心筋細胞への酸素供給速度が高まったことにより本発明の効果が達成されると考えられる。したがって、上述の実施形態に限定されず、「心筋細胞への酸素供給速度を高める手段」の下で薬剤応答性試験を行えば、上述の本発明の効果が得られると考えられる。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
第5実施形態によれば、心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
第5実施形態では、「高酸素分圧条件」を使用することにより、心筋細胞への酸素供給速度が高まり、その結果、心筋細胞が薬剤に対する応答効果を適切に発現できたと考えられる。
「心筋細胞への酸素供給速度を高める手段」の他の例を以下に示す。以下の説明では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明し、第1実施形態と重複する説明は省略する。
前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液に酸素含有ガスをバブリングしながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素含有ガスをバブリングしている培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液を振盪しながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、振盪している培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
2−1.培養環境変化に対する心筋細胞の応答性を試験する方法
上述の第1実施形態から第9実施形態の方法は、薬剤の添加により引き起こされる培養環境変化に対する心筋細胞の応答性を試験する方法であるが、培養液温度の変化、培養液の塩濃度の変化、培養液pHの変化など、任意の培養環境変化に対する心筋細胞の応答性を試験する方法に一般化することができる。
培養環境変化に対する心筋細胞の応答性を試験する方法であって、
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること
を含む方法。
培養環境変化に対する心筋細胞の応答性を試験する方法であって、
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中で、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること
を含む方法。
培養環境変化に対する心筋細胞の応答性を試験する方法であって、
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中で、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること
を含む方法。
心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、培養液中で、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下で、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること
を含む方法。
培養環境変化に対する心筋細胞の応答性を試験する方法であって、
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下で、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること
を含む方法。
培養環境変化に対する心筋細胞の応答性を試験する方法であって、
a)前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中で、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること、
b)前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液に酸素含有ガスをバブリングしながら、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、酸素含有ガスをバブリングしている培養液中に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること、
c)前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液を振盪しながら、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、振盪している培養液中に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること、あるいは
d)前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中で、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること
を含む方法。
別の側面によれば、心筋細胞の培養液と酸素運搬体とを含む、薬剤応答性試験用培養液が提供される。ここで「心筋細胞の培養液」は、第1実施形態の欄で説明した「酸素運搬体が添加される培養液」であり、「酸素運搬体」は、第1実施形態の欄で説明したとおりである。薬剤応答性試験用培養液において、酸素運搬体は、心筋細胞の培養液中に溶解している。
心筋細胞の培養液と、
酸素運搬体、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンと
を含む。
心筋細胞の培養液と、
心筋細胞の培養液に対して、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%、更に好ましくは2.0〜5.0質量%の量の酸素運搬体と
を含み、ここで酸素運搬体は、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンである。
DMEM、RPMI、IMDM、Ham-12などの基礎培地から構成される心筋細胞の培養液と、
酸素運搬体、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンと
を含む。ここで、心筋細胞の培養液中の酸素運搬体の含有量は、心筋細胞の培養液に対して、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%、更に好ましくは2.0〜5.0質量%である。
0.01〜0.5g/LのCaCl2、
0〜1.0g/LのMgSO4、
0.1〜1.0g/LのKCl、
0〜10.0g/LのNaHCO3、
1.0〜20.0g/LのNaCl、
0〜1.0g/LのNa2HPO4、および
0〜20.0g/LのHEPES
から構成される心筋細胞の培養液と、
酸素運搬体、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンと
を含む。ここで、心筋細胞の培養液は、血清を含んでいなくてもよいし、心筋細胞の培養液に対して40質量%以下の量で血清を更に含んでいてもよい。また、ここで、心筋細胞の培養液中の酸素運搬体の含有量は、心筋細胞の培養液に対して、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%、更に好ましくは2.0〜5.0質量%である。
0.182g/LのCaCl2、
0.09767g/LのMgSO4、
0.4g/LのKCl、
3.362g/LのNaHCO3、
5.4525g/LのNaCl、
0.109g/LのNa2HPO4、および
5.958g/LのHEPES
から構成される心筋細胞の培養液と、
酸素運搬体、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンと
を含む。ここで、心筋細胞の培養液は、血清を含んでいなくてもよいし、心筋細胞の培養液に対して40質量%以下の量で血清を更に含んでいてもよい。また、ここで、心筋細胞の培養液中の酸素運搬体の含有量は、心筋細胞の培養液に対して、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%、更に好ましくは2.0〜5.0質量%である。
更に別の側面によれば、心筋細胞の培養液と酸素運搬体とを含む、薬剤応答性試験用キットが提供される。ここで「心筋細胞の培養液」は、第1実施形態の欄で説明した「酸素運搬体が添加される培養液」であり、「酸素運搬体」は、第1実施形態の欄で説明したとおりである。薬剤応答性試験用キットは、心筋細胞の培養液と酸素運搬体とを、別々のパッケージで含む。したがって、薬剤応答性試験用キットに含まれる「心筋細胞の培養液」および「酸素運搬体」を混合して、心筋細胞の培養液中に酸素運搬体を溶解させれば、上述の薬剤応答性試験用培養液を得ることができる。
心筋細胞の培養液と、
酸素運搬体、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンと
を含む。
心筋細胞の培養液と、
心筋細胞の培養液に対して、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%の量の酸素運搬体と
を含み、ここで酸素運搬体は、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンである。
DMEM、RPMI、IMDM、Ham-12などの基礎培地から構成される心筋細胞の培養液と、
酸素運搬体、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンと
を含む。ここで、心筋細胞の培養液中の酸素運搬体の含有量は、心筋細胞の培養液に対して、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%である。
0.01〜0.5g/LのCaCl2、
0〜1.0g/LのMgSO4、
0.1〜1.0g/LのKCl、
0〜10.0g/LのNaHCO3、
1.0〜20.0g/LのNaCl、
0〜1.0g/LのNa2HPO4、および
0〜20.0g/LのHEPES
から構成される心筋細胞の培養液と、
酸素運搬体、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンと
を含む。ここで、心筋細胞の培養液は、血清を含んでいなくてもよいし、心筋細胞の培養液に対して40質量%以下の量で血清を更に含んでいてもよい。また、ここで、心筋細胞の培養液中の酸素運搬体の含有量は、心筋細胞の培養液に対して、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%である。
0.182g/LのCaCl2、
0.09767g/LのMgSO4、
0.4g/LのKCl、
3.362g/LのNaHCO3、
5.4525g/LのNaCl、
0.109g/LのNa2HPO4、および
5.958g/LのHEPES
から構成される心筋細胞の培養液と、
酸素運搬体、好ましくは酸素運搬タンパク質、より好ましくはヘモグロビンと
を含む。ここで、心筋細胞の培養液は、血清を含んでいなくてもよいし、心筋細胞の培養液に対して40質量%以下の量で血清を更に含んでいてもよい。また、ここで、心筋細胞の培養液中の酸素運搬体の含有量は、心筋細胞の培養液に対して、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%である。
更に別の側面によれば、酸素運搬体を含む、心筋細胞の拍動停止抑制剤、あるいは酸素運搬体を含む、心筋細胞の薬剤応答性増強剤が提供される。ここで「酸素運搬体」は、第1実施形態の欄で説明したとおりである。心筋細胞の拍動停止抑制剤は、心筋細胞の培養液に添加することにより、心筋細胞の薬剤応答性試験で使用することができる。同様に、心筋細胞の薬剤応答性増強剤は、心筋細胞の培養液に添加することにより、心筋細胞の薬剤応答性試験で使用することができる。
以下に、本発明の好ましい実施形態をまとめて示す。
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液に酸素含有ガスをバブリングしながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素含有ガスをバブリングしている培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液に酸素含有ガスをバブリングしながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液を振盪しながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、振盪している培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液を振盪しながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法が提供される。
前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む。
好ましい実施形態によると、上記実施形態の何れか1つにおいて、前記心筋細胞は、多能性幹細胞から分化誘導した心筋細胞、好ましくはiPS細胞から分化誘導した心筋細胞である。
好ましい実施形態によると、上記実施形態の何れか1つにおいて、前記心筋細胞は、ヒトiPS細胞から分化誘導した心筋細胞であり、好ましくはヒトiPS細胞から分化誘導した成熟心筋細胞である。
好ましい実施形態によると、上記実施形態の何れか1つにおいて、前記酸素運搬体は、赤血球、酸素運搬タンパク質、または人工の酸素運搬体であり、好ましくは酸素運搬タンパク質であり、より好ましくはヘモグロビンである。
好ましい実施形態によると、上記実施形態の何れか1つにおいて、前記培養液は、心筋細胞の培養液であり、例えば、心筋細胞の培養用の培養液または心筋細胞の電位測定用の培養液である。
好ましい実施形態によると、上記実施形態の何れか1つにおいて、前記薬剤は、前記心筋細胞への作用が知られている物質、または前記心筋細胞への作用を調べたい物質である。
好ましい実施形態によると、上記実施形態の何れか1つにおいて、前記薬剤は、新薬候補物質であり、前記心筋細胞は、正常な心筋細胞であり、前記方法は、前記試験結果に基づいて、前記新薬候補物質の心毒性を評価することを更に含む。
好ましい実施形態によると、上記実施形態の何れか1つにおいて、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離は、0.1〜5.0mm、好ましくは0.1〜3.5mm、より好ましくは0.1〜1.5mm、更に好ましくは0.1〜1.0mmである。
好ましい実施形態によると、上記実施形態の何れか1つにおいて、前記試験は、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で、125〜760mmHg、好ましくは130〜760mmHg、より好ましくは135〜760mmHg、更に好ましくは140〜760mmHg、更に好ましくは145〜760mmHgの酸素分圧を有するように維持される条件下で行われる。
前記心筋細胞が、前記培養液中で、2.5×105細胞/cm2以上の細胞密度を有している場合、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離(液面距離)が1.5mm以下であり、
前記心筋細胞が、前記培養液中で、1.25×105細胞/cm2以上、2.5×105細胞/cm2未満の細胞密度を有している場合、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離(液面距離)が3.5mm以下であり、
前記心筋細胞が、前記培養液中で、0.625×105細胞/cm2以上、1.25×105細胞/cm2未満の細胞密度を有している場合、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離(液面距離)が5.0mm以下である。
好ましい実施形態によると、上記実施形態の何れか1つにおいて、前記酸素運搬体は、前記培養液に対して、0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜5.0質量%、より好ましくは2.0〜5.0質量%で、前記培養液中に含まれる。
[1−1]iPS細胞由来の心筋細胞シートの作製
心筋細胞は、ヒトiPS細胞株(253G1、理研バイオリソースセンター)、または、カルシウムと結合して蛍光を発するGCaMP遺伝子を導入したヒトiPS細胞株(253G1)を、プロテインフリー心筋分化誘導(PFCD)法により心筋細胞に分化誘導することにより作製した(WO2015/182765を参照)。得られた心筋細胞は、心筋分化培地(IMDM 245ml、DMDM 245ml、MEM non-essential amino acid solution(×100) 5ml、0.2M L−グルタミン 5ml、1M L−カルニチン 100μl、アスコルビン酸 50mg、0.5Mクレアチン 1ml含有)で維持した。
薬剤応答性試験は、蛍光顕微鏡を用いたカルシウムイメージングによって行った。具体的には、薬剤応答性試験は、蛍光顕微鏡Olympus IX83で、心筋細胞の拍動カルシウム蛍光動画を取得することにより行った。
0.182g/LのCaCl2、
0.09767g/LのMgSO4、
0.4g/LのKCl、
3.362g/LのNaHCO3、
5.4525g/LのNaCl、
0.109g/LのNa2HPO4、
5.958g/LのHEPES、および
10質量%のFBS(Fetal bovine serum, Invitrogen)
本実施例では、薬剤応答性試験の間、培養液の液面から心筋細胞が接している培養容器底面までの距離は8.33mmであった。
イソプロテレノールを添加した場合、一定濃度未満(100nM以上、200nM未満)では、予想された薬剤応答(頻脈応答)が検出されたが、一定濃度以上(200〜1000nM)においては拍動が停止してしまい、薬剤応答波形が評価できない現象が時折認められた。
実施例2では、ヘモグロビンを含む培養液を用いて薬剤応答性試験を行った。
ヘモグロビンを含む培養液は、以下のとおり調製した:
以下の組成を有する培養液に、0.5質量%または1.0質量%のウシヘモグロビン(Nacalai tesque 17553-92)を添加してヘモグロビンを懸濁させ、5N NaOHまたは1N HClでpH7.4に調整した。
0.182g/LのCaCl2、
0.09767g/LのMgSO4、
0.4g/LのKCl、
3.362g/LのNaHCO3、
5.4525g/LのNaCl、
0.109g/LのNa2HPO4、
5.958g/LのHEPES、および
10質量%のFBS(Fetal bovine serum, Invitrogen)
ヘモグロビンを含まない培養液は、ヘモグロビンを添加しなかったこと以外は、ヘモグロビンを含む培養液と同様に調製した。
実施例1と同様の手法に従って、以下のサンプルについて薬剤応答性試験を行った。実施例1と同様、心筋細胞を、96ウェルプレートの1ウェル当たり細胞数4×104〜8×104(すなわち、1.25×105細胞/cm2〜2.5×105細胞/cm2)となるよう播種し、培養して、拍動する心筋細胞シートを作製した。得られた心筋細胞シートを薬剤応答性試験で使用した。
拍動停止率は、以下のとおり求めた。
拍動停止率(%)={(薬剤添加後10分以内に拍動停止した心筋細胞シートの数)/(薬剤応答性試験を行った心筋細胞シートの数)}×100
心筋細胞シートを、ヘモグロビンを含まない培養液中に置き、100nMイソプロテレノールを添加した場合、予想された薬剤応答(頻脈応答)が検出され、拍動の停止は起こらなかった(サンプル2A)。一方、心筋細胞シートを、ヘモグロビンを含まない培養液中に置き、1000nMイソプロテレノールを添加した場合、高頻度で拍動が停止した(サンプル2B)。
実施例3では、培養液の液面(すなわち、酸素濃度約20体積%の雰囲気と接している培養液の液面)から心筋細胞が接している培養容器底面までの距離(図1参照)を変化させて薬剤応答性試験を行った。この距離は、培養液量を変えることにより変化させた。以下、この距離を「液面距離」ともいう。
実施例1と同様の手法に従って、以下のサンプルについて薬剤応答性試験を行った。実施例1と同様、心筋細胞を、96ウェルプレートの1ウェル当たり細胞数4×104〜8×104(すなわち、1.25×105細胞/cm2〜2.5×105細胞/cm2)となるよう播種し、培養して、拍動する心筋細胞シートを作製した。得られた心筋細胞シートを薬剤応答性試験で使用した。
心筋細胞シートを、液面距離8.33mmの培養液中に置き、100nMイソプロテレノールを添加した場合、予想された薬剤応答(頻脈応答)が検出され、拍動の停止は起こらなかった(サンプル3A)。一方、心筋細胞シートを、液面距離8.33mmの培養液中に置き、1000nMイソプロテレノールを添加した場合、高頻度で拍動が停止した(サンプル3B)。
実施例4では、酸素透過性を有する底面を備えた培養容器(以下、酸素透過容器ともいう)を用いて薬剤応答性試験を行った。具体的には、酸素透過容器として、VECELL 96ウェルプレート(ベセル社)を使用した。この容器は、底面にガス透過性膜を有する。コントロール容器として、CELLBIND 96ウェルプレート(コーニング社)を使用した。この容器は、ポリスチレン素材で作られた容器である。
実施例1と同様の手法に従って、以下のサンプルについて薬剤応答性試験を行った。実施例1と同様、心筋細胞を、96ウェルプレートの1ウェル当たり細胞数4×104〜8×104(すなわち、1.25×105細胞/cm2〜2.5×105細胞/cm2)となるよう播種し、培養して、拍動する心筋細胞シートを作製した。得られた心筋細胞シートを薬剤応答性試験で使用した。
心筋細胞シートを、コントロール容器に収容される培養液中に置き、100nMイソプロテレノールを添加した場合、予想された薬剤応答(頻脈応答)が検出され、拍動の停止は起こらなかった(サンプル4A)。一方、心筋細胞シートを、コントロール容器に収容される培養液中に置き、1000nMイソプロテレノールを添加した場合、高頻度で拍動が停止した(サンプル4B)。サンプル4Bの結果を図6Aに示す。図6Aは、薬剤添加後の波形を示す。
実施例5では、イソプロテレノール以外の薬剤、すなわちベラパミル、E−4031、テルフェナジンおよびミルリノンを用いて薬剤応答性試験を行った。
実施例1と同様の手法に従って、以下のサンプルについて薬剤応答性試験を行った。実施例1と同様、心筋細胞を、96ウェルプレートの1ウェル当たり細胞数4×104〜8×104(すなわち、1.25×105細胞/cm2〜2.5×105細胞/cm2)となるよう播種し、培養して、拍動する心筋細胞シートを作製した。得られた心筋細胞シートを薬剤応答性試験で使用した。
ヘモグロビンを含まず、6.67mmの液面距離を有する培養液中に心筋細胞シートを置き、0.1μMベラパミルを添加した場合、予想された薬剤応答(Ca2+波形の振幅低下、徐脈応答)が検出され、拍動の停止は起こらなかった(サンプル5A)。また、0.5質量%のヘモグロビンを含み、1.67mmの液面距離を有する培養液中に心筋細胞シートを置き、0.1μMベラパミルを添加した場合、予想された薬剤応答が検出され、拍動の停止は起こらなかった(サンプル5B)。
ヘモグロビンを含まず、6.67mmの液面距離を有する培養液中に心筋細胞シートを置き、0.1μM E−4031を添加した場合、予想された薬剤応答(Ca2+波形の持続時間の延長応答やEAD不整脈)が検出され、拍動の停止は起こらなかった(サンプル5E)。また、0.5質量%のヘモグロビンを含み、1.67mmの液面距離を有する培養液中に心筋細胞シートを置き、0.1μM E−4031を添加した場合、予想された薬剤応答が検出され、拍動の停止は起こらなかった(サンプル5F)。
ヘモグロビンを含まず、6.67mmの液面距離を有する培養液中に心筋細胞シートを置き、0.1μMテルフェナジンを添加した場合、予想された薬剤応答(QT延長)が検出され、拍動の停止は起こらなかった(サンプル5I)。また、0.5質量%のヘモグロビンを含み、1.67mmの液面距離を有する培養液中に心筋細胞シートを置き、0.1μMテルフェナジンを添加した場合、予想された薬剤応答が検出され、拍動の停止は起こらなかった(サンプル5J)。
「心拍数変化率」を以下のように求めた。 心拍数変化率(%)=(薬剤添加後の心拍数/薬剤添加前の心拍数)×100。
心拍数は一分間あたりのCa2+波形の波の数で求めた。
変化がない場合、変化率は100%で表され、頻脈になると100%以上の値を取る。
実施例6では、テルフェナジンを用いて薬剤応答性試験を行い、QT延長に相当するCa2+波形の持続時間の延長と、EAD不整脈について評価した。
実施例1と同様の手法に従って、以下のサンプルについて薬剤応答性試験を行った。実施例1と同様、心筋細胞を、96ウェルプレートの1ウェル当たり細胞数4×104〜8×104(すなわち、1.25×105細胞/cm2〜2.5×105細胞/cm2)となるよう播種し、培養して、拍動する心筋細胞シートを作製した。得られた心筋細胞シートを薬剤応答性試験で使用した。
Ca2+持続時間の変化率(%)=(TA/TB)×100
変化がない場合、変化率は100%で表される。
EAD発生率(%)=(EADが発生した心筋シートの数/EADが発生しなかった心筋シートの数)×100
0.5質量%のヘモグロビンを含み、1.67mmの液面距離を有する培養液中に心筋細胞シートを置き、0.3μMテルフェナジンを添加した場合、予想された薬剤応答が明瞭な波形の変化として検出された(サンプル6A)。また、0.5質量%のヘモグロビンを含み、1.67mmの液面距離を有する培養液中に心筋細胞シートを置き、0.5μMテルフェナジンを添加した場合、予想された薬剤応答が極めて明瞭な波形の変化として検出された(サンプル6B)。サンプル6Bの結果を図15Aおよび図15Bに示す。図15Aは、薬剤添加前の波形を示し、図15Bは、薬剤添加後の波形を示す。
実施例7では、心筋細胞含有培養液の酸素分圧と薬剤応答との関係を調べた。
表6に記載されるとおり液面距離および細胞密度を変化させることにより、酸素分圧が異なる心筋細胞含有培養液(サンプル7A〜7F)を調製した。具体的には、細胞外フラックスアナライザー XFe96(Agilent Technologies)付属の専用96ウェルプレートに、心筋細胞を表6に記載の細胞密度で播種し、その後、培養液中で培養して心筋細胞シートを作製した。得られた心筋細胞シートを、表6に記載の液面距離を有する培養液中に置いて、心筋細胞含有培養液(サンプル7A〜7F)を調製した。同一サンプルを重複して3ウェル調製した。調製された心筋細胞含有培養液において、心筋細胞シートは、プレート底面に接着した状態で存在している。
実施例1と同様の手法に従って、サンプル7A〜7Fについて薬剤応答性試験を行った。まず、心筋細胞を表6に記載の細胞密度で96ウェルプレートに播種し、その後、培養液中で培養して心筋細胞シートを作製した。得られた心筋細胞シートを、表6に記載される液面距離を有する培養液中に置き、実施例1と同様の手法に従って薬剤応答性試験を行った。薬剤として、テルフェナジンを使用し、培養液に、1000nMの濃度となるように添加した。
酸素分圧P1の測定結果および薬剤応答性試験の結果を図18に示す。
サンプル7A、7B、7Cおよび7Eは、テルフェナジン添加によって起こる薬剤応答(すなわち、Ca2+波形の持続時間の延長応答やEAD不整脈)を明瞭な波形の変化として検出することができた。上述のとおり、これらのサンプルの心筋細胞含有培養液は、テルフェナジンを含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持されていた。これらのサンプルでは、高い酸素分圧を有する心筋細胞含有培養液を用いて薬剤応答性試験を行ったため、心筋細胞が、薬剤応答性試験の間に、培養液中の酸素を代謝や拍動のために消費したとしても、培養液に酸素が速やかに供給され、心筋細胞が、薬剤に対する応答効果を適切に発現できたと考えられる。
実施例8では、培養液pHの変化に対する心筋細胞の応答性試験を実施し、この試験に液面距離が及ぼす影響を調べた。
実施例1と同様の手法に従って、以下のサンプルについて、培養液pHに対する心筋細胞の応答性試験を行った。心筋細胞を96ウェルプレートに細胞密度1.6×105細胞/cm2で播種し、培養して、拍動する心筋細胞シートを作製した。
サンプル8A:培養液pH7.2、液面距離1.0mm
サンプル8B:培養液pH7.2、液面距離6.67mm
サンプル8C:培養液pH7.6、液面距離1.0mm
サンプル8D:培養液pH7.6、液面距離6.67mm
サンプル8E:培養液pH8.0、液面距離1.0mm
サンプル8F:培養液pH8.0、液面距離6.67mm
培養液pHは、NaOH溶液を添加することで調整した。
結果を図19に示す。図19において縦軸は、BPM(拍動数/分)を示す。液面距離が1.0mmの場合、pHが高くなるにつれて、BPMが上昇する傾向が見られた。すなわち、一般的な心筋細胞の性質として知られているように、高pHによる頻脈応答が見られた。一方で、液面距離が6.67mmの場合、高pHによる明確なBPMの上昇が見られず、pH8.0では拍動停止が見られた。
Claims (10)
- 心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法。 - 心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、心筋細胞含有培養液が、薬剤を含まない状態で125mmHg以上の酸素分圧を有するように維持される条件下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法。 - 心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素運搬体を含む培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法。 - 心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、酸素透過性を有する容器に収容される培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法。 - 心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
前記心筋細胞を、培養液中で、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記心筋細胞への酸素供給速度を高める手段の下に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法。 - 心筋細胞の薬剤応答性試験方法であって、
a)前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、高酸素濃度雰囲気下に置かれた培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、
b)前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液に酸素含有ガスをバブリングしながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、酸素含有ガスをバブリングしている培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、
c)前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液を振盪しながら、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、振盪している培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、あるいは
d)前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中で、添加された薬剤に対する応答性について試験すること、または前記心筋細胞を、高い酸素溶存量を有する培養液を供給する循環式の培養システムにおいて、前記培養液中に置いた直後に、添加された薬剤に対する応答性について試験すること
を含む方法。 - 酸素運搬体を含む、心筋細胞の拍動停止抑制剤、あるいは酸素運搬体を含む、心筋細胞の薬剤応答性増強剤。
- 心筋細胞の培養液と酸素運搬体とを含む、薬剤応答性試験用キット。
- 心筋細胞の培養液と酸素運搬体とを含む、薬剤応答性試験用培養液。
- 培養環境変化に対する心筋細胞の応答性を試験する方法であって、
前記心筋細胞を、培養液中で、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下で、培養環境変化に対する応答性について試験すること、または
前記心筋細胞を、培養液中、前記培養液の液面から前記心筋細胞が接している培養容器底面までの距離が5.0mm以下である条件下に置いた直後に、培養環境変化に対する応答性について試験すること
を含む方法。
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