JPWO2019103064A1 - 接点装置、電磁継電器及び電気機器 - Google Patents

接点装置、電磁継電器及び電気機器 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019103064A1
JPWO2019103064A1 JP2019555350A JP2019555350A JPWO2019103064A1 JP WO2019103064 A1 JPWO2019103064 A1 JP WO2019103064A1 JP 2019555350 A JP2019555350 A JP 2019555350A JP 2019555350 A JP2019555350 A JP 2019555350A JP WO2019103064 A1 JPWO2019103064 A1 JP WO2019103064A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable contact
contact
piece
electric circuit
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019555350A
Other languages
English (en)
Inventor
良介 尾▲崎▼
良介 尾▲崎▼
進弥 木本
進弥 木本
和広 小玉
和広 小玉
恭高 稗田
恭高 稗田
聖也 坂口
聖也 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JPWO2019103064A1 publication Critical patent/JPWO2019103064A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/54Contact arrangements
    • H01H50/60Contact arrangements moving contact being rigidly combined with movable part of magnetic circuit
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/14Terminal arrangements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/50Means for increasing contact pressure, preventing vibration of contacts, holding contacts together after engagement, or biasing contacts to the open position
    • H01H1/54Means for increasing contact pressure, preventing vibration of contacts, holding contacts together after engagement, or biasing contacts to the open position by magnetic force
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/44Magnetic coils or windings
    • H01H50/443Connections to coils
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/50Means for increasing contact pressure, preventing vibration of contacts, holding contacts together after engagement, or biasing contacts to the open position
    • H01H1/54Means for increasing contact pressure, preventing vibration of contacts, holding contacts together after engagement, or biasing contacts to the open position by magnetic force
    • H01H2001/545Means for increasing contact pressure, preventing vibration of contacts, holding contacts together after engagement, or biasing contacts to the open position by magnetic force having permanent magnets directly associated with the contacts
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/44Magnetic coils or windings
    • H01H2050/446Details of the insulating support of the coil, e.g. spool, bobbin, former
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/54Contact arrangements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H51/00Electromagnetic relays
    • H01H51/22Polarised relays

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Contacts (AREA)
  • Switch Cases, Indication, And Locking (AREA)

Abstract

異常電流が流れた場合における可動接点と固定接点との間の接続状態の安定化を図ることができる接点装置、電磁継電器及び電気機器を提供する。接点装置(1)が備えるバスバー(21,22)は、可動接触子(8)を流れる電流の方向に沿って延びる逆方向電路片及び順方向電路片の少なくとも一方の電路片を含む。逆方向電路片は、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)が逆方向電路片と固定接点(311,321)との間に位置する。逆方向電路片を流れる電流の向きは、可動接触子(8)を流れる電流と反対向きである。順方向電路片は、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311,321)と同一側に位置する。順方向電路片を流れる電流の向きは、可動接触子(8)を流れる電流と同じ向きである。

Description

本開示は、一般に接点装置、電磁継電器及び電気機器に関し、より詳細には固定接点に対する可動接点の接触/離間を切替可能な接点装置、電磁継電器及び電気機器に関する。
特許文献1には、接点で電流を入り切りする接点装置が記載されている。
特許文献1に記載された接点装置では、電磁石装置の励磁コイル(励磁用巻線)に通電することで生じる電磁力によって、接点装置が有する可動接触子を移動させて、接点装置が有する固定端子の固定接点に可動接触子の可動接点を接触させる。これにより、固定端子と可動接触子とが接続される。
上述したような接点装置では、例えば、短絡電流等の異常電流が流れた場合、可動接触子には、可動接点を固定接点から離す向きのローレンツ力(電磁反発力)が作用し、可動接点と固定接点との間の接続状態が不安定になる可能性がある。
特開2014−232668号公報
本開示は上記課題に鑑みてなされ、異常電流が流れた場合における可動接点と固定接点との間の接続状態の安定化を図ることができる接点装置、電磁継電器及び電気機器を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る接点装置は、固定端子と、可動接触子と、筐体と、バスバーとを備える。前記固定端子は、固定接点を有する。前記可動接触子は、可動接点を有し、前記可動接点が前記固定接点に接触する閉位置と前記可動接点が前記固定接点から離れる開位置との間で移動する。前記筐体は、少なくとも前記固定接点及び前記可動接触子を収容する。前記バスバーは、前記固定端子と電気的に接続されている。前記バスバーは、前記可動接触子を流れる電流の方向に沿って延びる逆方向電路片及び順方向電路片の少なくとも一方の電路片を含む。前記逆方向電路片は、前記筐体の外側に配置されており、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子が前記逆方向電路片と前記固定接点との間に位置する。前記逆方向電路片を流れる電流の向きは、前記可動接触子を流れる電流と反対向きである。前記順方向電路片は、前記筐体の外側に配置されており、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記固定接点と同一側に位置する。前記順方向電路片を流れる電流の向きは、前記可動接触子を流れる電流と同じ向きである。
本開示の一態様に係る電磁継電器は、前記接点装置と、前記可動接触子を移動させる電磁石装置と、を備える。前記電磁石装置は、励磁コイルと、前記励磁コイルに生じる磁束の経路の一部を形成する継鉄と、を有する。前記固定接点が前記可動接触子に対して前記継鉄側と反対側に配置される場合には、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記逆方向電路片の少なくとも一部が前記継鉄と前記可動接触子との間に位置する。前記固定接点が前記可動接触子に対して前記継鉄側と同一側に配置される場合には、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記順方向電路片の少なくとも一部が前記継鉄と前記可動接触子との間に位置する。
本開示の一態様に係る接点装置は、固定端子と、可動接触子と、筐体と、を備える。前記固定端子は、固定接点を有する。前記可動接触子は、可動接点を有し、前記可動接点が前記固定接点に接触する閉位置と前記可動接点が前記固定接点から離れる開位置との間で移動する。前記筐体は、少なくとも前記固定接点及び前記可動接触子を収容する。前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記筐体の外側に配置された導電部材を流れる電流によって生じる磁界により、前記可動接触子の移動方向において前記可動接触子を前記閉位置に維持する向きの力が前記可動接触子に作用する。前記導電部材は、それぞれ前記可動接触子を流れる電流の方向に沿って延びる逆方向電路片及び順方向電路片の少なくとも一方を含む。前記逆方向電路片は、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記固定接点と反対側に位置し、前記可動接触子を流れる電流と反対向きの電流を流す。前記順方向電路片は、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記固定接点と同一側に位置し、前記可動接触子を流れる電流と同じ向きの電流を流す。
本開示の一態様に係る電磁継電器は、前記接点装置と、前記可動接触子を移動させる電磁石装置と、を備える。
本開示の一態様に係る電気機器は、上述したいずれかの前記接点装置、又は前記電磁継電器からなる内器と、前記内器を保持するハウジングと、を備える。
図1Aは、実施形態1に係る電磁継電器の斜視図である。図1Bは、同上の電磁継電器のX1−X1断面図である。 図2は、同上の電磁継電器のX2−X2断面図である。 図3は、同上の電磁継電器が備える接点装置での電流の流れを説明する図である。 図4Aは、同上の接点装置が備えるバスバーと可動接触子との位置関係及びバスバーと可動接触子との間で発生する斥力を説明する図である。図4Bは、同上の接点装置が備える第1ヨークと第2ヨークとが引き合うことを説明する図である。 図5は、同上の第1ヨークと可動接触子との位置関係を説明する図である。 図6は、同上の接点装置で発生するアークを引き延ばすことを説明する図である。 図7A、図7Bは、同上のバスバーを構成する電路片の長さを説明するための図である。 図8は、同上の接点装置が備える固定端子を流れる電流で生じる磁束及と可動接触子を流れる電流との関係で発生するローレンツ力、及び固定端子に対向する電路片を流れる電流で生じる磁束と可動接触子を流れる電流との関係で発生するローレンツ力を説明する図である。 図9Aは、実施形態1に係る電気機器の斜視図である。図9Bは、同上の電気機器の分解斜視図である。 図10は、同上の電気機器の要部の斜視図である。 図11は、実施形態1の変形例1に係る電気機器の要部の分解斜視図である。 図12は、同上の電気機器の要部の斜視図である。 図13は、実施形態1の変形例2に係るバスバーの形状を説明するための図である。 図14は、実施形態1の変形例3に係るバスバーの形状を説明するための図である。 図15は、実施形態1の変形例4に係るバスバーの形状を説明するための図である。 図16A、図16Bは、実施形態1の変形例5に係る第1ヨークを説明するための図である。 図17は、実施形態1の変形例6に係る接点装置を説明するための図である。 図18Aは、実施形態2に係る電磁継電器の斜視図である。図18B、図18Cは、同上の電磁継電器が備える接点装置のバスバーを説明する図である。 図19は、同上の接点装置が備えるバスバーと可動接触子との位置関係及びバスバーと可動接触子との間で発生する引き合う力を説明する図である。 図20は、実施形態2の変形例に係るバスバーの形状を説明するための図である。 図21は、実施形態3に係る電磁継電器の断面図である。 図22は、同上の電磁継電器が備える接点装置において、可動接触子に上方の力がかかることを説明する図である。 図23Aは、実施形態4に係る電磁継電器の平面図である。図23Bは、同上の電磁継電器のX3−X3断面図である。 図24Aは、実施形態4の第1の変形例に係る電磁継電器の斜視図である。図24Bは、同上の電磁継電器のX4−X4断面図である。 図25は、実施形態4の第2の変形例に係る電磁継電器の斜視図である。 図26Aは、実施形態5に係る電磁継電器の斜視図である。図26B、図26Cは、同上の電磁継電器のバスバーを説明する図である。 図27Aは、実施形態6に係る電磁継電器の斜視図である。図27B、図27Cは、同上の電磁継電器のバスバーを説明する図である。 図28Aは、実施形態7に係る電磁継電器の断面図である。図28B、図28Cは、同上の電磁継電器のバスバーを説明する図である。 図29は、電磁継電器の変形例を説明する図である。
以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されることなく、この実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態及び変形例において、説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態1)
本実施形態に係る接点装置1、電磁継電器100、電気機器M1及び電気機器用ケースM10について、図1A〜図10を用いて説明する。
本実施形態に係る電気機器M1は、図9A及び図9Bに示すように、接点装置1又は電磁継電器100からなる内器M2と、内器M2を保持するハウジングM3と、を備えている。本実施形態では、内器M2が電磁継電器100である場合を例に説明する。
電気機器M1は、導電バーM21,M22を更に備えている。導電バーM21,M22は、ハウジングM3に保持される。導電バーM21,M22は、導電部材に相当する。本開示でいう「導電部材」は、接点装置1における筐体4(図1A参照)の外側に配置され、可動接触子8(図1B参照)に対して電磁気力を作用させるための部材である。詳しくは後述するが、導電部材を流れる電流によって、接点装置1の可動接触子8に対して可動接触子8を閉位置に維持する向きの力(電磁気力)が作用する。
ハウジングM3は、導電バーM21,M22と共に、電気機器用ケースM10を構成する。言い換えれば、電気機器用ケースM10は、ハウジングM3と、ハウジングM3に保持される導電バーM21,M22と、を備えている。
また、本実施形態では、1つのハウジングM3にて電磁継電器100からなる内器M2が2個保持されている。言い換えれば、電気機器M1は、それぞれ電磁継電器100からなる2個の内器M2と、これら2個の内器M2を保持するハウジングM3と、を備えている。
以下では、まず、本実施形態に係る電気機器M1に用いられる接点装置1及び電磁継電器100の基本的な構成、動作及び利点について、図1A〜図8を用いて説明する。ここでは、導電バーM21,M22に代えて、接点装置1に電気的に接続されるバスバー21,22を、導電部材の具体例として説明する。
(1)構成
(1.1)電磁継電器
本実施形態に係る電磁継電器100は、接点装置1と、電磁石装置10とを備えている。接点装置1は、一対の固定端子31,32と、可動接触子8とを有する(図1B参照)。各固定端子31,32は、固定接点311,321を保持する。可動接触子8は、一対の可動接点81,82を保持する。
電磁石装置10は、可動子13及び励磁コイル14を有している(図1B参照)。電磁石装置10は、励磁コイル14への通電時に励磁コイル14で生じる磁界によって可動子13を吸引する。可動子13の吸引に伴って、可動接触子8が開位置から閉位置に移動する。本開示でいう「開位置」は、可動接点81,82が固定接点311,321から離れるときの可動接触子8の位置である。本開示でいう「閉位置」は、可動接点81,82が固定接点311,321に接触するときの可動接触子8の位置である。
また、本実施形態では、可動子13は、直線L上に配置され、直線Lに沿って直進往復移動するように構成されている。励磁コイル14は、直線Lの周りに巻かれた導線(電線)にて構成されている。つまり、直線Lは、励磁コイル14の中心軸に相当する。
本実施形態では、接点装置1が、図1Aに示すように電磁石装置10と共に電磁継電器100を構成する場合を例として説明する。ただし、接点装置1は、電磁継電器100に限らず、例えばブレーカ(遮断器)又はスイッチ等に用いられていてもよい。本実施形態においては、電磁継電器100(電気機器M1)が電気自動車に搭載される場合を例とする。この場合において、走行用のバッテリから負荷(例えば、インバータ)への直流電力の供給路上に、接点装置1(固定端子31,32)が電気的に接続される。
(1.2)接点装置
次に、接点装置1の構成について説明する。
接点装置1は、図1A及び図1Bに示すように、一対の固定端子31,32、可動接触子8、筐体4、フランジ5及び2本のバスバー21,22を備える。接点装置1は、更に、第1ヨーク6、第2ヨーク7、2つのカプセルヨーク23,24、2つの消弧用磁石(永久磁石)25,26、絶縁板41及びスペーサ45を備える。固定端子31は固定接点311を、固定端子32は固定接点321を、それぞれ保持している。可動接触子8は、導電性を有する金属材料からなる板状の部材である。可動接触子8は、一対の固定接点311,321に対向して配置された一対の可動接点81,82を保持している。
以下では、説明のために固定接点311,321と可動接点81,82との対向方向を上下方向と定義し、可動接点81,82から見て固定接点311,321側を上方と定義する。さらに、一対の固定端子31,32(一対の固定接点311,321)の並んでいる方向を左右方向と定義し、固定端子31から見て固定端子32側を右方と定義する。つまり、以下では、図1Bの上下左右を上下左右として説明する。また、以下では、上下方向及び左右方向の両方に直交する方向(図1Bの紙面に直交する方向)を、前後方向として説明する。ただし、これらの方向は接点装置1及び電磁継電器100の使用形態を限定する趣旨ではない。
一方の(第1)固定接点311は一方の(第1)固定端子31の下端部(一端部)に保持されており、他方の(第2)固定接点321は他方の(第2)固定端子32の下端部(一端部)に保持されている。
一対の固定端子31,32は、左右方向に並ぶように配置されている(図1B参照)。一対の固定端子31,32の各々は、導電性の金属材料からなる。一対の固定端子31,32は、一対の固定接点311,321に外部回路(バッテリ及び負荷)を接続するための端子として機能する。本実施形態では、一例として銅(Cu)で形成された固定端子31,32を用いることとするが、固定端子31,32を銅製に限定する趣旨ではなく、固定端子31,32は銅以外の導電性材料で形成されていてもよい。
一対の固定端子31,32の各々は、上下方向に直交する平面内での断面形状が円形状となる円柱状に形成されている。ここでは、一対の固定端子31,32の各々は、上端部(他端部)側の径が下端部(一端部)側の径よりも大きく、正面視がT字状となるように構成されている。一対の固定端子31,32は、筐体4の上面から一部(他端部)が突出した状態で、筐体4に保持される。具体的には、一対の固定端子31,32の各々は、筐体4の上壁に形成されている開口孔を貫通した状態で、筐体4に固定されている。
可動接触子8は、上下方向に厚みを有し、かつ前後方向よりも左右方向に長い板状に形成されている。可動接触子8は、その長手方向(左右方向)の両端部を一対の固定接点311,321に対向させるように、一対の固定端子31,32の下方に配置されている(図1B参照)。可動接触子8のうち、一対の固定接点311,321に対向する部位には、一対の可動接点81,82が設けられている(図1B参照)。
可動接触子8は、筐体4に収納されている。可動接触子8は、筐体4の下方に配置された電磁石装置10によって上下方向に移動される。これにより、可動接触子8は、閉位置と開位置との間で移動することになる。図1Bは、可動接触子8が閉位置に位置する状態を示しており、この状態では、可動接触子8に保持されている一対の可動接点81,82が、それぞれ対応する固定接点311,321に接触する。一方、可動接触子8が開位置に位置する状態では、可動接触子8に保持されている一対の可動接点81,82が、それぞれ対応する固定接点311,321から離れる。
したがって、可動接触子8が閉位置にあるとき、一対の固定端子31,32間は可動接触子8を介して短絡する。すなわち、可動接触子8が閉位置にあれば、可動接点81,82が固定接点311,321に接触するので、固定端子31は、固定接点311、可動接点81、可動接触子8、可動接点82及び固定接点321を介して、固定端子32と電気的に接続される。そのため、バッテリ及び負荷の一方に固定端子31が電気的に接続され、他方に固定端子32が電気的に接続されていれば、可動接触子8が閉位置にあるときに、接点装置1はバッテリから負荷への直流電力の供給路を形成する。
ここで、可動接点81,82は、可動接触子8に保持されていればよい。そのため、可動接点81,82は、可動接触子8の一部が打ち出されるなどして可動接触子8と一体に構成されていてもよいし、可動接触子8とは別部材からなり、例えば溶接等により、可動接触子8に固定されていてもよい。同様に、固定接点311,321は、固定端子31,32に保持されていればよい。そのため、固定接点311,321は、固定端子31,32と一体に構成されていてもよいし、固定端子31,32とは別部材からなり、例えば溶接等により、固定端子31,32に固定されていてもよい。
可動接触子8は、中央部位に貫通孔83を有している。本実施形態では、貫通孔83は、可動接触子8における一対の可動接点81,82の中間に形成されている。貫通孔83は、可動接触子8を厚み方向(上下方向)に貫通している。貫通孔83は、後述するシャフト15を通すための孔である。
第1ヨーク6は、強磁性体であって、例えば、鉄等の金属材料で形成されている。第1ヨーク6は、シャフト15の先端部(上端部)に固定されている。シャフト15は、可動接触子8の貫通孔83を通して可動接触子8を貫通しており、シャフト15の先端部(上端部)は、可動接触子8の上面から上方に突出する。そのため、第1ヨーク6は、可動接触子8の上方に位置する(図1B参照)。具体的には、第1ヨーク6は、可動接触子8の移動方向において、可動接触子8に対して固定接点311,321が存在する側と同一側に位置している。
可動接触子8が閉位置に位置する場合に、可動接触子8と第1ヨーク6との間には、所定の隙間L1が生じる(図5参照)。つまり、可動接触子8の位置が閉位置である場合に、第1ヨーク6は、上下方向において隙間L1の分だけ可動接触子8から離れることになる。例えば、可動接触子8、シャフト15及び第1ヨーク6の間で少なくとも一部が電気的に絶縁されている場合には、可動接触子8と第1ヨーク6との間の電気的な絶縁性が確保される。
第2ヨーク7は、強磁性体であって、例えば、鉄等の金属材料で形成されている。第2ヨーク7は、可動接触子8の下面に固定されている(図1B参照)。これにより、第2ヨーク7は、可動接触子8の上下方向の移動に伴って上下方向に移動する。第2ヨーク7の上面(特に、可動接触子8と接触する部位)には、電気絶縁性を有する絶縁層90が形成されてもよい(図5参照)。これにより、可動接触子8と第2ヨーク7との間の電気的な絶縁性が確保される。図1B、図2、図23B及び図24B等においては、絶縁層90の図示を適宜省略する。
第2ヨーク7は、中央部位に貫通孔71を有している。本実施形態では、貫通孔71は、可動接触子8の貫通孔83に対応する位置に形成されている。貫通孔71は、第2ヨーク7を厚み方向(上下方向)に貫通している。貫通孔71は、シャフト15及び後述する接圧ばね17を通すための孔である。
第2ヨーク7は、前後方向の両端部に、上方に突出する一対の突出部72,73(図2参照)を有している。言い換えれば、第2ヨーク7の上面における前後方向の両端部には、可動接触子8が開位置から閉位置へと移動する向き(本実施形態では上方)と同じ向きに突出する突出部72,73が形成されている。つまり、第2ヨーク7は、可動接触子8の移動方向において、可動接触子8に対して固定接点311,321が存在する側とは反対側に少なくとも一部が位置している。
このような形状によれば、図4Bに示すように、一対の突出部72,73のうちの前方の突出部72の先端面(上端面)は、第1ヨーク6の前端部61に、後方の突出部73の先端面(上端面)は、第1ヨーク6の後端部62にそれぞれ突き合わされる。したがって、図4Bに例示する向きで、可動接触子8を電流Iが流れた場合には、第1ヨーク6及び第2ヨーク7で形成される磁路を通る磁束φ1が生じる。このとき、第1ヨーク6の前端部61及び突出部73の先端面がN極、第1ヨーク6の後端部62及び突出部72の先端面がS極となることで、第1ヨーク6と第2ヨーク7との間に吸引力が作用する。
カプセルヨーク23,24(磁石用ヨーク)は、強磁性体であって、例えば、鉄等の金属材料で形成されている。カプセルヨーク23,24は、消弧用磁石25,26を保持する。カプセルヨーク23,24は、消弧用磁石25,26を保持することで、磁気的に接続され、消弧用磁石25,26の磁束の経路の一部を形成する。カプセルヨーク23,24は、前後方向の両側から筐体4を囲むように、筐体4に対して前後方向の両側に配置されている(図6参照)。図6では、バスバー21,22の図示を省略している。
また、上述したように、カプセルヨーク23は、可動接触子8を流れる電流の方向に沿って延びる延在部位231を、カプセルヨーク24は、可動接触子8を流れる電流の方向に沿って延びる延在部位241を、それぞれ有している。カプセルヨーク23,24は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8の電流の流れる向きに直交する方向から見て、電路片213,223とは重ならないように配置されている(図1A参照)。具体的には、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8の電流の流れる向きに直交する方向から見て、カプセルヨーク23の延在部位231及びカプセルヨーク24の延在部位241は、電路片213,223とは重ならない。ここで、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8の電流の流れる向きに直交する方向から見て、電路片213,223は、一部が延在部位231,241と重なるように配置されてもよい。要は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8の電流の流れる向きに直交する方向から見て、電路片213,223は、少なくとも一部が延在部位231,241と重ならないことが好ましい。
消弧用磁石25,26は、左右方向において互いに異極が対向するように配置されている。言い換えると、消弧用磁石25,26は、可動接触子8に流れる電流Iの方向の延長線上に配置されている。消弧用磁石25,26は、筐体4に対して左右方向の両側に配置されている。消弧用磁石25,26は、可動接触子8が閉位置から開位置へと移動する際に可動接点81,82と固定接点311,321との間で発生するアークを引き延ばす。カプセルヨーク23,24は、消弧用磁石25,26ごと筐体4を囲んでいる。言い換えれば、消弧用磁石25,26は、筐体4の左右方向の両端面とカプセルヨーク23,24との間に挟まれている。一方(左方)の消弧用磁石25は、左右方向における一面(左端面)がカプセルヨーク23,24の一端部と結合し、左右方向における他面(右端面)が筐体4と結合している。他方(右方)の消弧用磁石26は、左右方向における一面(右端面)がカプセルヨーク23,24の他端部と結合し、左右方向における他面(左端面)が筐体4と結合している。消弧用磁石25,26は、左右方向において互いに異極が対向するように配置されているが、同極が対向するように配置されてもよい。
さらに、消弧用磁石25,26は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8の電流の流れる向きに直交する方向から見て、電路片213,223とは重ならないように配置されている(図1参照)。言い換えると、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8の電流の流れる向きに直交する方向から見て、電路片213,223は、消弧用磁石25,26と重ならない。ここで、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8の電流の流れる向きに直交する方向から見て、電路片213,223は、一部が消弧用磁石25,26と重なるように配置されてもよい。要は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8の電流の流れる向きに直交する方向から見て、電路片213,223は、少なくとも一部が消弧用磁石25,26と重ならないことが好ましい。
本実施形態では、可動接触子8の位置が閉位置である場合において、消弧用磁石25と消弧用磁石26との間に、一対の固定接点311,321における一対の可動接点81,82との接触点が位置する(図1B参照)。つまり、消弧用磁石25と消弧用磁石26との間に生じる磁界内に、一対の固定接点311,321における一対の可動接点81,82との接触点が含まれることになる。
上述した構成によれば、図6に示すように、カプセルヨーク23は、一対の消弧用磁石25,26で発生する磁束φ2が通る磁気回路の一部を形成する。同様に、カプセルヨーク24は、一対の消弧用磁石25,26で発生する磁束φ2が通る磁気回路の一部を形成する。これらの磁束φ2は、可動接触子8の位置が閉位置である状態で、一対の固定接点311,321における一対の可動接点81,82との接触点に作用する。
図6の例では、筐体4の内部空間においては、左向きの磁束φ2が生じており、固定端子31には下向きの電流Iが流れ、固定端子32には上向きの電流Iが流れる場合を想定している。この状態で、可動接触子8が閉位置から開位置へと移動すると、固定接点311と可動接点81との間には、固定接点311から可動接点81に向けて下向きの放電電流(アーク)が生じる。したがって、磁束φ2によりアークには後向きのローレンツ力F2が作用する(図6参照)。つまり、固定接点311と可動接点81との間に発生するアークは、後方に引き延ばされて消弧する。一方、固定接点321と可動接点82との間には、可動接点82から固定接点321に向けて上向きの放電電流(アーク)が生じる。したがって、磁束φ2によりアークには前向きのローレンツ力F3が作用する(図6参照)。つまり、固定接点321と可動接点82との間に発生するアークは、前方に引き延ばされて消弧する。
筐体4は、例えば酸化アルミニウム(アルミナ)等のセラミック製である。筐体4は、前後方向よりも左右方向に長い中空の直方体状(図1B参照)に形成されている。筐体4の下面は開口している。筐体4は、一対の固定接点311,321と、可動接触子8と、第1ヨーク6と、第2ヨーク7と、を収容する。筐体4の上面には、一対の固定端子31,32を通すための一対の開口孔が形成されている。一対の開口孔は、それぞれ円形状に形成されており、筐体4の上壁を厚み方向(上下方向)に貫通している。一方の開口孔には固定端子31が通され、他方の開口孔には固定端子32が通されている。一対の固定端子31,32と筐体4とは、ろう付けによって結合される。
筐体4は、一対の固定接点311,321と、可動接触子8とを収容する箱状に形成されていればよく、本実施形態のような中空の直方体状に限らず、例えば中空の楕円筒状や、中空の多角柱状などであってもよい。つまり、ここでいう箱状は、内部に一対の固定接点311,321と、可動接触子8とを収容する空間を有する形状全般を意味しており、直方体状に限定する趣旨ではない。筐体4は、セラミック製に限らず、例えば、ガラス又は樹脂等の絶縁材料にて形成されていてもよいし、金属製であってもよい。筐体4は、磁気により磁性体とならない非磁性材料からなることが好ましい。要は、筐体4は、非磁性材料からなる非磁性部を有していることが好ましい。例えば、本実施形態では、筐体4自体が、非磁性部400である(図1A参照)。
フランジ5は、非磁性の金属材料で形成されている。非磁性の金属材料は、例えば、SUS304等のオーステナイト系ステンレスである。フランジ5は、左右方向に長い中空の直方体状に形成されている。フランジ5の上面及び下面は開口している。フランジ5は、筐体4と電磁石装置10との間に配置される(図1B及び図2参照)。フランジ5は、筐体4、及び後述する電磁石装置10の継鉄上板111に対して気密接合されている。これにより、筐体4、フランジ5及び継鉄上板111で囲まれた接点装置1の内部空間を、気密空間とすることができる。フランジ5は、非磁性でなくともよく、例えば、42アロイ等の鉄を主成分とする合金であってもよい。
絶縁板41は、合成樹脂製であって電気絶縁性を有する。絶縁板41は、矩形板状に形成されている。絶縁板41は、可動接触子8の下方に位置し、可動接触子8と電磁石装置10との間を電気的に絶縁する。絶縁板41は、中央部位に貫通孔42を有している。本実施形態では、貫通孔42は、可動接触子8の貫通孔83に対応する位置に形成されている。貫通孔42は、絶縁板41を厚み方向(上下方向)に貫通している。貫通孔42は、シャフト15を通すための孔である。
スペーサ45は、円筒形状に形成されている。スペーサ45は、例えば合成樹脂製である。スペーサ45は、電磁石装置10と絶縁板41との間に配置されている。スペーサ45の上端部は絶縁板41の下面と結合し、スペーサ45の下端部が電磁石装置10と結合している。スペーサ45により絶縁板41は支持される。また、スペーサ45の孔にはシャフト15が通される。
バスバー21,22は、導電性を有する金属材料にて構成されている。バスバー21,22は、一例として銅又は銅合金にて構成されている。バスバー21,22は、帯板状に形成されている。本実施形態では、バスバー21,22は、金属板に折り曲げ加工を施すことで形成されている。バスバー21の長手方向の一端部は、例えば接点装置1の固定端子31に電気的に接続される。バスバー21の長手方向の他端部は、例えば走行用のバッテリに電気的に接続される。バスバー22の長手方向の一端部は、例えば接点装置1の固定端子32に電気的に接続される。バスバー22の長手方向の他端部は、例えば負荷に電気的に接続される。
バスバー21は、3つの電路片211,212,213を含んでいる。電路片211は、固定端子31と機械的に接続される。具体的には、電路片211は、平面視において略正方形状であって、固定端子31のかしめ部35にて固定端子31とかしめ結合されている。電路片212(延長片)は、電路片211と連結しており、電路片211の後端部から下方に延びるように、筐体4の後方に配置されている。言い換えると、電路片212は、可動接触子8の移動方向に沿って延びるように、筐体4の後方に配置されている。電路片213(第1電路片)は、電路片212と連結しており、電路片212の下端部から右方(固定端子31から見て固定端子32側)に延びるように、筐体4の後方に配置されている。電路片213の厚み方向(前後方向)は可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する(図1A及び図2参照)。
バスバー22は、3つの電路片221,222,223を含んでいる。電路片221は、固定端子32と機械的に接続される。具体的には、電路片221は、平面視において略正方形状であって、固定端子32のかしめ部36にて固定端子32とかしめ結合されている。電路片222(延長片)は、電路片221と連結しており、電路片221の後端部から下方に延びるように、筐体4の前方に配置されている。言い換えると、電路片222は、可動接触子8の移動方向に沿って延びるように、筐体4の前方に配置されている。電路片223(第2電路片)は、電路片222と連結しており、電路片222の下端部から左方(固定端子32から見て固定端子31側)に延びるように、筐体4の前方に配置されている。また、電路片223の厚み方向(前後方向)は可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する。
ここで、バスバー21,22は、剛性を有している。そのため、バスバー21,22においては、長手方向の一端部(電路片211,221)が固定端子31,32と機械的に接続されることにより、その全体が固定端子31,32に支持された状態となる。これにより、バスバー21,22の長手方向の他端部(電路片213,223)は自立する。したがって、バスバー21,22は、固定端子31,32と一体化された構造を有する。
また、電路片212の長さL22及び電路片222の長さL23は、固定端子31,32の上下方向の長さL21以上である(図7A及び図7B参照)。図7A及び図7Bにおいては、長さL21は、固定端子31(又は32)の上端縁から固定端子31(又は32)の下端縁(固定接点311(又は321)を含む)までの寸法である。ただし、長さL22,L23と上述した寸法関係にあるべき長さL21は、少なくとも固定端子31(32)におけるバスバー21(22)との接続部位から固定端子31(32)における固定接点311(321)の保持部位までの長さである。
ここで、可動接触子8が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子8が電路片213,223と固定接点311,321との間に位置する。このような位置関係となるように、電路片213,223は、筐体4の外側に可動接触子8に対して略平行に配置される(図1B及び図2参照)。言い換えると、電路片213,223は、可動接触子8が閉位置に位置するときに、可動接触子8の移動方向(上下方向)において、可動接触子8が電路片213,223と固定接点311,321との間に位置する。
本実施形態において、図4Aに示すように、左右方向に直交する断面において、電路片213の中心点と可動接触子8の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度θ1は45度となる。同様に、左右方向に直交する断面において、電路片223の中心点と可動接触子8の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度θ2は、角度θ1と同じ(ここでは45度)である。ここで、同一とは、完全一致だけでなく、数度程度の誤差が許容される範囲内である場合も含める。上記の数値(45度)は、一例であり、この数値に限定する趣旨ではない。図4Aでは、可動接触子8の断面の中心点と電流Iの表記とが重ならないように、表記を可動接触子8の断面の中心点からずれた位置に電流Iを表記しているが、実際に電流Iが流れる位置を特定する趣旨ではない。電路片213,223を流れる電流Iの表記についても同様である。
また、電路片213,223は、後述する継鉄11の継鉄上板111と、閉位置における可動接触子8との間に配置される。
さらに、電路片213の長さL12及び電路片223の長さL13が、それぞれ可動接点81と可動接点82との間の距離L11以上となる(図7A,図7B参照)。ここで、可動接点81と可動接点82との間の距離L11は、可動接点81と可動接点82との最短距離である。
言い換えると、電路片213は、可動接触子8の移動方向の一方から見て、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向と直交する方向において、固定接点311と重なる第1部位251と、第1部位251と接続し固定接点321と重なる第2部位252を有する(図7A参照)。同様に、電路片223は、可動接触子8の移動方向の一方から見て、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向と直交する方向において、固定接点311と重なる第1部位261と、第1部位261と接続し固定接点321と重なる第2部位262を有する(図7B参照)。
また、別の言い方をすると、電路片213は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点311から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第1部位251を有する(図7A参照)。さらに、電路片213は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点321から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第2部位252を有する(図7A参照)。電路片223は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点311から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第1部位261を有する(図7B参照)。さらに、電路片223は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点321から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第2部位262を有する(図7B参照)。
本実施形態では、電路片213が電路片212から右方に延び(突出し)、電路片223が電路片222から左方に延びる(突出する)。ここで、まず固定端子31から固定端子32に向けて可動接触子8に電流Iが流れる場合を想定する。このとき、電流Iは、電路片213、電路片212、電路片211、固定端子31、可動接触子8、固定端子32、電路片221、電路片222、電路片223の順に流れる(図3参照)。電路片213,223においては、電流Iは、左方(固定端子32から見て固定端子31側)に流れる。一方、可動接触子8では、電流Iは、右方(固定端子31から見て固定端子32側)に流れる。反対に、固定端子32から固定端子31に向けて可動接触子8を電流Iが流れる場合、電路片213,223においては電流Iは右方に流れ、可動接触子8においては電流Iは左方に流れる。
つまり、電路片213と電路片223とで、電路片212,222から延びる(突出する)向きが逆向きであることで、電路片213及び電路片223を流れる電流Iの向きが、可動接触子8を流れる電流Iの向きとは反対向きとなる。言い換えると、電路片213,223は、可動接触子8が閉位置に位置するときに、可動接触子8の移動方向において、可動接触子8に対して固定接点311,321と反対側に位置し、可動接触子8を流れる電流Iと反対向きの電流Iを流す、逆方向電路片を構成する。
ここにおいて、電路片213,223は、可動接触子8を流れる電流Iの方向に沿って延びた形状を有している。本実施形態においては、可動接触子8を流れる電流Iの方向は、可動接触子8の上面において、可動接点81の中心点と可動接点82の中心点とを結ぶ直線の延長方向、つまり左右方向である。また、電路片212,222は、固定端子31,32を流れる電流Iの方向に沿って延びた形状を有している。本実施形態においては、固定端子31,32を流れる電流Iの方向は、固定端子31又は固定端子32の中心軸方向、つまり上下方向である。
本実施形態では、逆方向電路片である電路片213は筐体4の後方に位置し、逆方向電路片である電路片223は筐体4の前方に位置する。つまり、導電部材であるバスバー21,22は、逆方向電路片(電路片213,223)を一対含み、可動接触子8の移動方向の一方から見て、一対の逆方向電路片(電路片213,223)の間に可動接触子8が位置する。
本開示において、“電流の方向に沿って延びている”とは、接点装置1の可動接触子8に流れる電流の方向に対する電路片213(又は223)の延在方向の角度が所定の範囲(0度以上45度以下)で電路片213(又は223)が設けられていることをいう。つまり、電路片213(又は223)に流れる電流のベクトルにおいて、接点装置1の可動接触子8に流れる電流のベクトルに平行な成分が、接点装置1の可動接触子8に流れる電流の方向に直交する成分よりも大きくなるように、電路片213(又は223)が設けられている。また、接点装置1の可動接触子8に流れる電流の方向に対する電路片213(又は223)の延在方向の角度が所定の範囲(0度以上25度以下)であることが好ましい。具体例として、接点装置1の電路片213(又は223)は、接点装置1の可動接触子8に流れる電流の方向に平行に延びている。
さらに、電路片212を流れる電流Iの向きは、固定端子31を流れる電流Iとは反対向きである。また、電路片222を流れる電流Iの向きは、固定端子32を流れる電流Iとは反対向きである。具体的には、固定端子31から固定端子32に向けて流れる電流Iを想定した場合、電路片212では電流Iは上方に流れ、固定端子31では電流Iは下方に流れる。電路片222では電流Iは下方に流れ、固定端子32には電流Iは上方に流れる。
また、図1Aに示すように、電路片213,223及び消弧用磁石25,26は、可動接触子8の移動方向(上下方向)においては、上から、消弧用磁石25,26、電路片213,223の順で並ぶように配置されている。言い換えれば、上下方向においては、電路片213,223は、消弧用磁石25,26よりも下方に位置する。
(1.3)電磁石装置
次に、電磁石装置10の構成について説明する。
電磁石装置10は、可動接触子8の下方に配置される。電磁石装置10は、図1A及び図1Bに示すように、固定子12と、可動子13と、励磁コイル14と、を有している。電磁石装置10は、励磁コイル14への通電時に励磁コイル14で生じる磁界によって固定子12に可動子13を吸引し、可動子13を上方に移動させる。
ここでは、電磁石装置10は、固定子12、可動子13及び励磁コイル14の他に、継鉄上板111を含む継鉄11と、シャフト15と、筒体16と、接圧ばね17と、復帰ばね18と、コイルボビン19と、を有している。
固定子12は、継鉄上板111の下面中央部から下方に突出する形の円筒状に形成された固定鉄芯である。固定子12の上端部は継鉄上板111に固定されている。
可動子13は、円柱状に形成された可動鉄芯である。可動子13は、固定子12の下方において、その上端面を固定子12の下端面に対向させるように配置されている。可動子13は、上下方向に移動可能に構成されている。可動子13は、その上端面が固定子12の下端面に接触した励磁位置(図1B及び図2参照)と、その上端面が固定子12の下端面から離れた非励磁位置との間で移動する。
励磁コイル14は、その中心軸方向を上下方向と一致させる向きで筐体4の下方に配置されている。励磁コイル14の内側に、固定子12と可動子13とが配置されている。励磁コイル14は、接点装置1とは電気的に絶縁されている。すなわち、励磁コイル14は、接点装置1の固定端子31,32に電気的に接続される導電部材としてのバスバー21,22に対し、電気的に絶縁されている。
継鉄11は、励磁コイル14を囲むように配置されており、固定子12及び可動子13と共に、励磁コイル14の通電時に生じる磁束が通る磁気回路を形成する。そのため、継鉄11と固定子12と可動子13とはいずれも磁性材料(強磁性体)から形成されている。継鉄上板111は、この継鉄11の一部を構成している。言い換えると、継鉄11の少なくとも一部(継鉄上板111)は、励磁コイル14と可動接触子8との間に位置する。
接圧ばね17は、可動接触子8の下面と絶縁板41の上面との間に配置されている。接圧ばね17は、可動接触子8を上方へと付勢するコイルばねである(図1B参照)。
復帰ばね18は、少なくとも一部が固定子12の内側に配置されている。復帰ばね18は、可動子13を下方(非励磁位置)へ付勢するコイルばねである。復帰ばね18の一端は可動子13の上端面に接続され、復帰ばね18の他端は継鉄上板111に接続されている(図1B参照)。
シャフト15は、非磁性材料からなる。シャフト15は、上下方向に延びた丸棒状に形成されている。シャフト15は、電磁石装置10で発生した駆動力を、電磁石装置10の上方に設けられている接点装置1へ伝達する。シャフト15は、貫通孔83、貫通孔71、接圧ばね17の内側、貫通孔42、継鉄上板111の中央部に形成された貫通孔、固定子12の内側、及び復帰ばね18の内側を通って、その下端部が可動子13に固定されている。シャフト15の上端部には、第1ヨーク6が固定されている。
コイルボビン19は、合成樹脂製であって励磁コイル14が巻き付けられている。
筒体16は、上面が開口した有底円筒状に形成されている。筒体16の上端部(開口周部)は、継鉄上板111の下面に接合される。これにより、筒体16は、可動子13の移動方向を上下方向に制限し、かつ可動子13の非励磁位置を規定する。筒体16は、継鉄上板111の下面に気密接合されている。これにより、継鉄上板111に貫通孔が形成されていても、筐体4、フランジ5及び継鉄上板111で囲まれた接点装置1の内部空間の気密性を確保することができる。
この構成により、電磁石装置10で発生した駆動力で可動子13が上下方向に移動するのに伴い可動接触子8が上下方向に移動する。
(2)動作
次に、上述した構成の接点装置1及び電磁石装置10を備えた電磁継電器100の動作について簡単に説明する。
励磁コイル14に通電されていないとき(非通電時)には、可動子13と固定子12との間に磁気吸引力が生じないため、可動子13は、復帰ばね18のばね力によって非励磁位置に位置する。このとき、シャフト15は、下方に引き下げられている。可動接触子8は、シャフト15にて上方への移動が規制される。これにより、可動接触子8は、その可動範囲における下端位置である開位置に位置する。そのため、一対の可動接点81,82は一対の固定接点311,321から離れることになり、接点装置1は開状態となる。この状態では、一対の固定端子31,32間は非導通である。
一方、励磁コイル14に通電されると、可動子13と固定子12との間に磁気吸引力が生じるため、可動子13は、復帰ばね18のばね力に抗して上方に引き寄せられ励磁位置に移動する。このとき、シャフト15が上方に押し上げられるため、可動接触子8は、シャフト15による上方への移動規制が解除される。そして、接圧ばね17が可動接触子8を上方に付勢することで、可動接触子8は、その可動範囲における上端位置である閉位置に移動する。そのため、一対の可動接点81,82が一対の固定接点311,321に接触することになり、接点装置1は閉状態となる。この状態では、接点装置1は閉状態にあるので、一対の固定端子31,32間は導通する。
このように、電磁石装置10は、励磁コイル14の通電状態の切り替えにより可動子13に作用する吸引力を制御し、可動子13を上下方向に移動させることにより、接点装置1の開状態と閉状態とを切り替えるための駆動力を発生する。
(3)利点
ここでは、上述したバスバー21,22を有することによる利点、並びに第1ヨーク6及び第2ヨーク7を有することによる利点について説明する。
励磁コイル14に通電されると、上述したように、電磁石装置10において、可動子13が非励磁位置から励磁位置に移動する。このとき電磁石装置10で発生する駆動力により、可動接触子8は上方に移動して、開位置から閉位置に移動する。これにより、可動接点81,82が固定接点311,321に接触し、接点装置1は閉状態となる。接点装置1が閉状態にあれば、接圧ばね17により可動接点81,82は固定接点311,321に押し付けられた状態にある。
ところで、接点装置1が閉状態にあるときに、接点装置1(固定端子31,32間)を流れる電流に起因して、可動接点81,82を固定接点311,321から引き離す電磁反発力が生じることがある。すなわち、接点装置1に電流が流れると、ローレンツ(Lorentz)力により、可動接触子8には、可動接触子8を閉位置から開位置に移動させる向き(下方)の電磁反発力が作用することがある。電磁反発力は、通常時には接圧ばね17のばね力よりも小さいので、可動接触子8は、可動接点81,82を固定接点311,321に接触させた状態を維持する。ただし、接点装置1に、例えば短絡電流等の非常に大きな(一例として6kA程度の)電流(異常電流)が流れた場合、可動接触子8に作用する電磁反発力が接圧ばね17のばね力を上回る可能性がある。本実施形態では、このような電磁反発力への対策として、まずバスバー21,22に流れる電流を利用する。
すなわち、本実施形態に係る接点装置1では、バスバー21,22は、可動接触子8に電流Iが流れる向きと反対の向きに電流Iが流れる電路片213,223を有している。そのため、接点装置1に、例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合、電路片213と可動接触子8との間、及び電路片223と可動接触子8との間では、斥力F1が発生する(図4A参照)。本開示でいう「斥力F1」は、可動接触子8と電路片213,223との間で相互に作用する力のうち、互いに離れる向きの力である。このような斥力F1は、ローレンツ力によって、可動接触子8及び電路片213,223を流れる電流Iが受ける力である。
本実施形態では、可動接触子8が閉位置に位置するときに、可動接触子8の移動方向(上下方向)において、可動接触子8が電路片213,223と固定接点311,321との間に位置する。電路片213,223は固定端子31,32に固定されているので、筐体4に対して相対的に移動しない。一方、可動接触子8は、筐体4に対して、上下方向に移動可能である。そのため、斥力F1における上下方向の力成分F1xと前後方向の力成分F1yとのうち力成分F1xが可動接触子8に加わる(図4A参照)。その結果、可動接触子8を上方に押し上げる力、つまり可動接点81,82を固定接点311,321に押し付ける力が増す。言い換えると、可動接触子8が閉位置に位置するときに、筐体4の外側に配置された導電部材を流れる電流Iによって生じる磁界により、可動接触子8の移動方向において可動接触子8を閉位置に維持する向きの力が可動接触子8に作用する。ここで、斥力F1のうち上向きの力成分F1xが、可動接触子8を閉位置に維持する向きの力に相当する。
したがって、接点装置1に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合でも、可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
また、本実施形態に係る接点装置1では、バスバー21,22は、固定端子31,32に電流Iが流れる向きと反対の向きに電流Iが流れる電路片212,222を有している。ここで、図3に例示するように、固定端子31から固定端子32に向けて電流Iが流れる場合を想定する。この場合、固定端子31では、電流Iが下方に流れることにより、固定端子31を中心として上面視において(上方から見て)時計回りの磁束φ10(図8参照)が発生する。一方、電路片212では、電流Iが上方に流れることにより、電路片212を中心として上面視において(上方から見て)反時計回りの磁束φ11(図8参照)が発生する。
このとき、可動接触子8を流れる右向きの電流Iと、磁束φ10との関係から、可動接触子8に対して、下向きのローレンツ力F10が作用する。さらに、可動接触子8を流れる右向きの電流Iと、磁束φ11との関係から、可動接触子8に対して、上向きのローレンツ力F11が作用する。つまり、接点装置1は、電路片212を設けることで上向きのローレンツ力F11を発生させることができる。これにより、下向きのローレンツ力F10の少なくとも一部が相殺(キャンセル)されるので、可動接触子8を下方に移動させる力を弱めることができる。
また同様に、固定端子32を流れる電流Iによって生じる磁束と、電路片222を流れる電流Iによって生じる磁束との関係からも、可動接触子8に作用する下向きのローレンツ力の少なくとも一部が相殺(キャンセル)される。つまり、つまり、電路片222により、可動接触子8を下方に移動させる力を弱めることができる。
したがって、接点装置1に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合でも、可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
また、本実施形態では、電路片213,223の厚み方向(前後方向)は、可動接触子8の移動方向(上下方向)に直交している。これにより、電路片213,223の長手方向に直交する断面において、電路片213(又は223)の中心点と可動接触子8の中心点との距離を比較的短くできる(図4A参照)。比較例として、電路片の厚み方向が可動接触子8の移動方向と平行である場合、電路片の長手方向に直交する断面において、電路片の中心点と可動接触子8の中心点との距離が、本実施形態における上記距離よりも長くなる。そのため、本実施形態に係る接点装置1では、電路片213,223と可動接触子8との間に、比較例の電路片と可動接触子8との間で発生する斥力よりも大きな斥力F1を発生することができる。
その結果、比較例に比べても、接点装置1に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合における可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の更なる安定化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、第1ヨーク6及び第2ヨーク7もまた、電磁反発力への対策となる。
すなわち、図4Bに示すように、可動接触子8を右方(固定端子31から見て固定端子32側)に電流Iが流れる場合、右方から見て、可動接触子8の周囲には反時計回りの磁束φ1が発生する。このとき、上述したように第1ヨーク6の前端部61及び突出部73の先端面がN極、第1ヨーク6の後端部62及び突出部72の先端面がS極となることで、第1ヨーク6と第2ヨーク7との間に吸引力が作用する。
第1ヨーク6はシャフト15の先端部(上端部)に固定されているので、可動子13が励磁位置にあれば、上記吸引力によって、第2ヨーク7が上方に引き寄せられることになる。第2ヨーク7が上方に引き寄せられることによって、可動接触子8には第2ヨーク7から上向きの力が作用し、結果的に、可動接触子8を上方に押し上げる力、つまり可動接点81,82を固定接点311,321に押し付ける力が増す。
したがって、本実施形態に係る接点装置1では、第1ヨーク6及び第2ヨーク7を備えることにより、接点装置1に例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合でも、可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
(4)電気機器
次に、電気機器M1の構成について図9A〜図10を参照して説明する。
本実施形態に係る電気機器M1は、2個の内器M2及びハウジングM3を備えている。内器M2は、上述した構成の電磁継電器100(接点装置1及び電磁石装置10)である。さらに、電気機器M1は、「導電部材」として、上述したバスバー21,22に代えて、導電バーM21,M22を備えている。具体的には、接点装置1は、導電バーM21,M22を備えている。要は、電気機器用ケースM10は、ハウジングM3と、導電バーM21,M22と、を備えている。
ハウジングM3は、電気絶縁性を有する合成樹脂製である。本実施形態では、ハウジングM3は、ベースM31と、内カバーM32と、外カバーM33と、を備えている。
外カバーM33の下面は開口している。ベースM31は、外カバーM33の下面を塞ぐように外カバーM33と機械的に結合されることにより、外カバーM33と共に、内部に内器M2(ここでは電磁継電器100)を収容する箱状の外郭を構成する。ベースM31と外カバーM33との機械的な結合は、例えば溶着又は接着等により実現される。
内カバーM32は、ベースM31と外カバーM33との間において、内器M2の少なくとも一部を覆うように内器M2に対して装着される。内カバーM32の下面は開口している。内カバーM32は、内器M2の接点装置1に相当する部分を覆うように、内器M2に対して上方から被せられる。内カバーM32の上面には、内器M2の固定端子31,32を通すための開口孔が形成されている。開口孔は、円形状に形成されており、内カバーM32の上壁を厚み方向(上下方向)に貫通している。本実施形態では、1つの内カバーM32が、2個の内器M2(電磁継電器100)に跨って装着される。これにより、1つのハウジングM3にて電磁継電器100からなる内器M2が2個保持されている。
ハウジングM3は、複数の固定部M34及び複数のコネクタM35を更に備えている。電気機器M1は、複数の固定部M34にて取付対象に取り付けられる。電気機器M1は、複数のコネクタM35にて接続対象と電気的に接続される。本実施形態では電磁継電器100が電気自動車に搭載される場合を想定しているので、電気機器M1は、複数の固定部M34にて取付対象としての電気自動車の車体(フレーム等)に固定される。また、電気機器M1は、複数のコネクタM35にて接続対象としての走行用のバッテリ及び負荷(例えば、インバータ)等と電気的に接続される。ここでは、複数の固定部M34は、外カバーM33から側方に突出する形で外カバーM33と一体に形成されている。複数のコネクタM35は、ベースM31を上下方向に貫通する形でベースM31と一体に形成されている。また、コネクタM35はハウジングM3と一体であるが、この構成に限らず、コネクタM35はハウジングM3と別体であって、ハウジングM3に保持されていてもよい。
ところで、電気機器M1においては、図10に示すように、導電部材としての導電バーM21,M22は、ハウジングM3に保持されている。導電バーM21,M22は、上述したバスバー21,22にそれぞれ相当する。すなわち、導電バーM21は、バスバー21の電路片211,212,213にそれぞれ相当する電路片M211,M212,M213を含んでいる。また、導電バーM22は、バスバー22の電路片221,222,223にそれぞれ相当する電路片M221,M222,M223を含んでいる。
ここでは、電路片M21,M22の一部がハウジングM3に圧入されることにより、ハウジングM3に導電バーM21,M22が保持されている。具体的には、電路片M212,M222の下端部が内カバーM32に圧入されることによって、内カバーM32にて導電バーM21,M22が保持される。ただし、ハウジングM3による導電バーM21,M22の保持構造は圧入に限らず、例えば導電バーM21,M22をインサート品としてハウジングM3をインサート成形することにより、ハウジングM3に導電バーM21,M22が保持されていてもよい。また、例えば導電バーM21,M22がねじ止め、かしめ結合又は接着等によりハウジングM3に固定されることで、ハウジングM3に導電バーM21,M22が保持されていてもよい。
また、導電バーM22は、電路片M224,M225,M226を更に含んでいる。電路片M224は、電路片M223と連結しており、電路片M223の左端部から下方に延びるように、内器M2の前方に配置されている。電路片M225は、電路片M224と連結しており、電路片M224の下端部から右方(固定端子31から見て固定端子32側)に延びるように、内器M2の前方に配置されている。電路片M226は、電路片M225と連結しており、電路片M225の右端部から下方に延びるように、内器M2の前方に配置されている。電路片M226の先端部(下端部)は、コネクタM35のコンタクトM351に機械的に接続(結合)されている。ここでは、コンタクトM351は電路片M226と一体に構成されている。これにより、コネクタM35が接続対象としての負荷と電気的に接続された状態では、導電バーM22は、コネクタM35を介して負荷と電気的に接続される。また、電路片M224,M225,M226の厚み方向(前後方向)は、いずれも可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する。
図10では、導電バーM21,M22のうち導電バーM22のみについて、具体的な形状を示しているが、導電バーM21についても、導電バーM22と同様に、電路片M213とコネクタM35との間を接続する電路片を含んでいる。
したがって、電気機器M1においては、内器M2の接点装置1に、例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合、導電バーM21の電路片M213と可動接触子8との間、及び導電バーM22の電路片M223と可動接触子8との間では、斥力が発生する。
ここで、導電バーM21,M22は、バスバー21,22と同様に剛性を有している。そのため、導電バーM21,M22においては、長手方向の一端部(電路片M211,M221)が固定端子31,32と機械的に接続されることにより、その全体が固定端子31,32に支持された状態となる。さらに、導電バーM21,M22の長手方向の他端部は、コネクタM35に機械的に接続されている。したがって、導電バーM21,M22は、固定端子31,32及びコネクタM35間に架け渡された状態で、直接的に、又は内器M2(電磁継電器100)を介して間接的に、ハウジングM3にて保持される。
さらに、電気機器M1は、シールドM4を更に備えている。シールドM4は、磁性材料(強磁性体)からなり、2個の内器M2(電磁継電器100)の間において、磁束を遮蔽する機能を有する。本実施形態に係る電気機器M1においては、上方から見て一対の固定端子31,32が並ぶ方向(左右方向)と直交する方向(前後方向)において、2個の内器M2が背中合わせとなるように配置されている。つまり、一方の内器M2の後面と他方の内器M2の後面とが対向するように、ハウジングM3にて2個の内器M2が位置決めされている。シールドM4は、矩形板状であって、これら2個の内器M2の後面間に配置されている。シールドM4は、内カバーM32に保持されている。これにより、一方の内器M2に電気的に接続された導電バーM21を流れる電流に起因して生じる磁束が、他方の内器M2に与える影響を低減できる。
また、電気機器M1は、内器M2としての電磁継電器100の他に、種々のセンサを備えていてもよい。センサは、例えば、内器M2若しくは導電バーM21,M22を流れる電流、又は内器M2若しくはハウジングM3の内部空間の温度等を計測するためのセンサである。
(5)変形例
以下、実施形態1の変形例について述べる。以下、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
(5.1)変形例1
実施形態1に係る電気機器M1の構成、特にハウジングM3及び導電バーM21,M22の構成は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
実施形態1の変形例1に係る電気機器M1aは、図11及び図12に示すように、主にハウジングM3aの構成が実施形態1に係る電気機器M1と相違する。また、ハウジングM3aの構成に合わせて、変形例1に係る電気機器M1aでは導電バーM21,M22の構成も、実施形態1に係る電気機器M1とは相違する。本変形例に係る電気機器用ケースM10aは、ハウジングM3aと、導電バーM21a,M22aと、を備えている。
本変形例では、ハウジングM3aは、前後方向に扁平な直方体状に形成されている。ハウジングM3は、前面に、一対の端子口M36と、凹所M37と、を有している。一対の端子口M36は、前後方向においてかしめ部35,36と対向する位置に形成されている。凹所M37は、前後方向において電磁石装置10と対向する位置に形成されている。凹所M37は、図12に示すように、ハウジングM3aに内器M2が保持された状態で、電磁石装置10の一部を収容することでハウジングM3aと電磁石装置10との干渉を回避するための空間を形成する。
導電バーM21aは、バスバー22の電路片221,222,223にそれぞれ相当する電路片M211a,M212a,M213aを含んでいる。また、導電バーM22aは、バスバー22の電路片221に相当する電路片M221aを含んでいる。図11及び図12では、導電バーM22aのうち、バスバー22の電路片222,223に相当する電路片の図示を省略している。ここで、導電バーM21a,M22aは、固定端子31,32に機械的に接続される電路片M211a,M221aと、それ以外の電路片とに、物理的に分離されている。つまり、導電バーM21aにおいては、電路片M211aと、電路片M212a,M213aとが、分離されている。導電バーM21a,M22aのうち、電路片M211a,M221a以外の電路片(電路片M212a,M213a等)は、ハウジングM3aに埋め込まれており、例えばかしめ結合等の結合構造によりハウジングM3aに保持されている。
本変形例においては、図12に示すように、内器M2は、電路片M211a,M221aの一部が一対の端子口M36に差し込まれた状態で、ハウジングM3aに保持される。これにより、端子口M36を通して、電路片M211a,M221aが導電バーM21a,M22aのうち電路片M211a,M221a以外の電路片(電路片M212a,M213a等)に接触する。そのため、導電バーM21aにおいては、電路片M211aと、電路片M212a,M213aとが、電気的に接続されることになる。すなわち、本変形例においては、電路片M211a,M221aの一部を一対の端子口M36に差し込むだけで、内器M2とハウジングM3aに保持された導電バーM21a,M22aとの電気的な接続が完了する。ここで、導電バーM21a,M22aのうち、一対の端子口M36に位置する部位がコネクタのコンタクトに相当する。言い換えると、電気機器M1aは、ハウジングM3aに設けられたコネクタを更に備え、内器M2がハウジングM3aに保持された状態では、固定端子31,32がコネクタを介して導電バーM21a,M22aに電気的に接続される。
図12に示す状態においては、電路片M213aと接点装置1との位置関係は、実施形態1におけるバスバー21の電路片213と接点装置1との位置関係と、同様の位置関係である。したがって、電気機器M1aにおいては、内器M2の接点装置1に、例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合、少なくとも導電バーM21aの電路片M213aと可動接触子8との間で、斥力が発生する。
(5.2)変形例2
バスバーの形状は、実施形態1で示すバスバー21,22の形状に限定されない。
接点装置1では、上述したバスバー21,22の代わりに図13に示すバスバー21a,22aが適用されてもよい。
本変形例のバスバー21aは、3つの電路片211a,212a,213aを含んでいる。電路片212aの配置が、実施形態1における電路片212と相違する。また、本変形例のバスバー22aは、3つの電路片221a,222a,223aを含んでいる。電路片222aの配置が、実施形態1における電路片222と相違する。つまり、本変形例においては、電路片212a,222aは、一対の固定端子31,32に対して左右方向の両側に配置されている。要するに、電路片212a(延長片)は、電路片211aと連結しており、電路片211aの左端部から下方向に延びるように配置されている。この電路片212aは、固定端子31と固定端子32とを結ぶ直線上に配置されている。
本変形例に係る接点装置1においても、電路片212aを流れる電流Iの向きは固定端子31を流れる電流Iとは反対向きとなる。同様に、電路片222aを流れる電流Iの向きは固定端子32を流れる電流Iとは反対向きとなる。
(5.3)変形例3
実施形態1では、2つのバスバー21,22を用いて可動接触子8が固定接点311,321を押し上げる力を増加させる構成としたが、この構成に限定されない。
接点装置1では、バスバー21,22のうち1つのバスバーが適用されていればよい。つまり、接点装置1では、バスバー21,22のうち少なくとも1つのバスバーが適用されていればよい。
バスバー21,22のうち1つのバスバーが適用される場合、当該バスバーの形状は上述した形状であってもよいし、他の形状であってもよい。
本変形例では、バスバー21,22の形状とは異なるバスバー22bが適用される。
バスバー22bは、図14に示すように、4つの電路片221b,222b,223b,224bを含んでいる。バスバー22bが電路片224bを更に含む点が、実施形態1におけるバスバー22と主に相違する。電路片222bは、変形例2の電路片222aと同様であるので、ここでの説明は省略する。電路片224bは、電路片222bと連結しており、電路片222bの下端部から左方(固定端子32から見て固定端子31側)に延びるように、筐体4の後方に配置されている。また、電路片224bの厚み方向(前後方向)は可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する。
本変形例においては、可動接触子8が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子8が電路片224bと固定接点311,321との間に位置する。このような位置関係となるように、電路片224bは、筐体4の外側に可動接触子8に対して略平行に配置される。電路片224bにおける電路片222bとは反対側の端部は、電路223bと共に、例えば負荷に電気的に接続される。
本変形例の接点装置1の左右方向に直交する断面においては、電路片224bの中心点と可動接触子8の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度は45度となる。つまり、電路片224bは、実施形態1における電路片213(図4A参照)に相当する位置に配置されている。この数値(45度)は、一例であり、この数値に限定する趣旨ではない。
さらに、電路片224bの長さは、可動接点81と可動接点82との間の距離L11(図7A,図7B参照)以上である。
言い換えると、電路片224bは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向と直交する方向において、固定接点311と重なる第1部位と、第1部位と接続し固定接点321と重なる第2部位を有する。
また、別の言い方をすると、電路片224bは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点311から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第1部位を有する。さらに、電路片224bは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点321から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第2部位を有する。
なお、電路片223bは、電路片223と同様に、第1部位261及び第2部位262を有している。
本変形例においては、例えば固定端子31から固定端子32に向けて可動接触子8を流れる電流は、電路片222bから電路片223b,224bに流れ込み、電路片223b及び電路片224bにて分流されることになる。したがって、電路片224bを流れる電流Iの向きは、電路片223bと同様に、可動接触子8を流れる電流Iの向きと反対となる。
本変形例は、上述した変形例1及び変形例2の少なくとも一方と組み合わせてもよい。
(5.4)変形例4
接点装置1では、実施形態1におけるバスバー21,22の代わりに図15に示すバスバー21c,22cが適用されてもよい。
本変形例のバスバー21cは実施形態1の電路片213の代わりに電路片215,216を有し、本変形例のバスバー22cは実施形態1の電路片223の代わりに電路片225,226を有している。電路片215,216における電路片212とは反対側の端部は、例えば走行用のバッテリに電気的に接続される。電路片225,226における電路片222とは反対側の端部は、例えば負荷に電気的に接続される。
つまり、本変形例のバスバー21cは、4つの電路片211,212,215,216を含む。電路片211,212については、既に説明しているので、ここでの説明は省略する。電路片215,216は、電路片212と連結しており、電路片212の下端部から右方(固定端子31から見て固定端子32側)に延びるように、筐体4の後方に配置されている。電路片215,216の厚み方向(前後方向)は可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する。電路片215,216は、実施形態1における電路片213と同様に、可動接触子8が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子8が電路片215,216と固定接点311,321との間に位置する。このような位置関係となるように、電路片215,216は、筐体4の外側に可動接触子8に対して略平行に配置される。また、電路片215は、上下方向において、電路片216と固定接点311,321との間に配置されている。
本変形例のバスバー22cは、4つの電路片221,222,225,226を含む。電路片221,222については、既に説明しているので、ここでの説明は省略する。電路片225,226は、電路片222と連結しており、電路片222の下端部から左方(固定端子32から見て固定端子31側)に延びるように、筐体4の前方に配置されている。電路片225,226の厚み方向(前後方向)は可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する。電路片225,226は、実施形態1における電路片223と同様に、可動接触子8が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子8が電路片225,226と固定接点311,321との間に位置する。このような位置関係となるように、電路片225,226は、筐体4の外側に可動接触子8に対して略平行に配置される。また、電路片225は、上下方向において、電路片226と固定接点311,321との間に配置されている。
本変形例の接点装置1の左右方向に直交する断面においては、電路片216の中心点と可動接触子8の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度は45度となる。同様に、左右方向に直交する本変形例の接点装置1の断面において、電路片226の中心点と可動接触子8の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度は45度となる。つまり、電路片216は、実施形態1における電路片213(図4A参照)に相当する位置に配置されている。電路片226は、実施形態1における電路片223に相当する位置に配置されている。この数値(45度)は、一例であり、この数値に限定する趣旨ではない。
さらに、電路片215,216及び電路片225,226のそれぞれの長さは、可動接点81と可動接点82との間の距離L11(図7A,図7B参照)以上である。
言い換えると、電路片215,216のそれぞれは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向と直交する方向において、固定接点311と重なる第1部位と、第1部位と接続し固定接点321と重なる第2部位を有する。同様に、電路片225,226のそれぞれは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向と直交する方向において、固定接点311と重なる第1部位と、第1部位と接続し固定接点321と重なる第2部位を有する。
また、別の言い方をすると、電路片215,216のそれぞれは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点311から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第1部位を有する。さらに、電路片215,216のそれぞれは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点321から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第2部位を有する。電路片225,226は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点311から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第1部位を有する。さらに、電路片225,226は、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点321から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第2部位を有する。
また、本変形例の電路片215,216,225,226を流れる電流Iの向きは、可動接触子8を流れる電流Iの向きと反対となる。
本変形例は、上述した変形例1〜3のうち少なくとも1つの変形例と組み合わせてもよい。
(5.5)変形例5
実施形態1では、第1ヨーク6は、シャフト15の先端部(上端部)に固定される構成、つまり第1ヨーク6は、可動接触子8の移動方向と同一の方向に沿って移動可能となる構成であるが、この構成に限定されない。
第1ヨーク6は、筐体4に対して相対的な位置が固定されるように設けられてもよい。例えば、接点装置1は、第1ヨーク6の代わりに図16A及び図16Bに示す第1ヨーク6dを備えてもよい。
第1ヨーク6dは、筐体4の内周面の一部に固定されている。ここでは、第1ヨーク6dは、可動接触子8の上方であって可動接触子8と対向する位置に固定されている。図16Bに示すように、可動接触子8を右方(固定端子31から見て固定端子32側)に電流Iが流れる場合、右方から見て、可動接触子8の周囲には反時計回りの磁束φ3が生じる(図16B参照)。この磁束φ3が生じることにより、実施形態1の第1ヨーク6と第2ヨーク7とが引き合うのと同様に、第1ヨーク6dと第2ヨーク7とが引き合う。
又は、第1ヨーク6dは、筐体4の外周面に固定されてもよい。又は、第1ヨーク6dは、筐体4の内部において固定端子31,32に固定されてもよい。
本変形例は、上述した変形例1〜4のうち少なくとも1つの変形例と組み合わせてもよい。
(5.6)変形例6
実施形態1に係る接点装置1では、カプセルヨーク23(磁石用ヨーク)は筐体4とバスバー21の電路片212との間に、カプセルヨーク24(磁石用ヨーク)は筐体4とバスバー22の電路片222との間に、それぞれ位置するように設けられているが、この構成に限定されない。
図17に示すように、本変形例に係る接点装置1では、上方(可動接触子8の移動方向の一方)から見て、バスバー21の電路片212がカプセルヨーク23と筐体4との間に位置する。同様に、上方から見て、バスバー22の電路片222がカプセルヨーク24と筐体4との間に位置する。さらに、電路片213についても、上方から見て、カプセルヨーク23と筐体4との間に位置する。また、電路片223についても、上方から見て、カプセルヨーク23と筐体4との間に位置する。
本変形例の構成では、電路片212がカプセルヨーク23の外側、電路片222がカプセルヨーク24の外側にそれぞれ位置する場合と比較して、電路片213,223を可動接触子8に近づけることができるので、より大きな斥力を発生させることができる。したがって、図17に示す変形例6に係る接点装置1によれば、可動接触子8を上方に押し上げる力、つまり可動接点81,82を固定接点311,321に押し付ける力をより大きくできる。
(5.7)変形例7
実施形態1に係る接点装置1では、2本のバスバー21,22を構成要素に含めて説明したが、バスバー21,22は、接点装置1の構成要素に含めることは必須ではない。2本のバスバー21,22は、本実施形態では、接点装置1の構成要素には含めなくてもよい。
また、実施形態1に係る接点装置1では、固定接点311,321と、可動接点81,82とは、一対一に対応付けられる構成としたが、この構成に限定されない。1つの固定接点に対して、複数の可動接点が対応付けられる、つまり1つの固定接点と複数の可動接点とが接触する構成であってもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る接点装置1eでは、電路片213,223の上方に別の電路片を設ける点が、実施形態1とは異なる。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態に係る接点装置1eでは、2つのバスバー21e,22eが適用される(図18A参照)。本実施形態の電磁継電器100eは、接点装置1eと、実施形態1で説明した電磁石装置10とを備える。
本実施形態のバスバー21eは、5つの電路片211e,212e,213e,217e,218eを含んでいる(図18B参照)。バスバー21eが電路片217e,218eを更に含む点が、実施形態1のバスバー21と相違する。電路片217e(連結片)は、電路片213eと連結しており、電路片213eの右端部から上方に延びるように、固定端子31と固定端子32とを結ぶ直線上に配置されている。言い換えると、電路片217eは、筐体4の外側に配置され、かつ筐体4に対して、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向の一方側(ここでは、右側)に配置される。電路片218eは、電路片217eと連結しており、電路片217eの上端部から左方に延びるように、筐体4の後方に配置されている。また、電路片217e,218eの厚み方向は、いずれも可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する(図18A参照)。
本実施形態のバスバー22eは、5つの電路片221e,222e,223e,227e,228eを含んでいる(図18C参照)。バスバー22eが電路片227e,228eを更に含む点が、実施形態1のバスバー22と相違する。電路片227e(連結片)は、電路片223eと連結しており、電路片223eの左端部から上方に延びるように、固定端子31と固定端子32とを結ぶ直線上に配置されている。言い換えると、電路片227eは、筐体4の外側に配置され、かつ筐体4に対して、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向の一方側(ここでは、左側)に配置される。電路片228eは、電路片227eと連結しており、電路片227eの上端部から右方に延びるように、筐体4の後方に配置されている。また、電路片227e,228eの厚み方向は、いずれも可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する(図18A参照)。
電路片218e,228eは、可動接触子8が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子8に対して固定接点311,321と同一側に位置する。言い換えると、電路片218e,228eは、可動接触子8の移動方向(上下方向要)において、可動接触子8に対して固定接点311,321と同一側に位置する。このような位置関係となるように、電路片218e,228eは、筐体4の外側に可動接触子8に対して略平行に配置される。
本実施形態では、図19に示すように、左右方向に直交する断面において、電路片218eの中心点と可動接触子8の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度θ3は45度となる。同様に、左右方向に直交する断面において、電路片228eの中心点と可動接触子8の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の角度θ4は、角度θ3と同じ(ここでは45度)である。上記の数値(45度)は、一例であり、この数値に限定する趣旨ではない。
さらに、電路片218eの長さ及び電路片228eの長さは、可動接点81と可動接点82との間の距離L11(図7A,図7B参照)以上である。
言い換えると、電路片218eは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向と直交する方向において、固定接点311と重なる第1部位と、第1部位と接続し固定接点321と重なる第2部位を有する。同様に、電路片228eは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向と直交する方向において、固定接点311と重なる第1部位と、第1部位と接続し固定接点321と重なる第2部位を有する。
また、別の言い方をすると、電路片218eは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点311から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第1部位を有する。さらに、電路片218eは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点321から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第2部位を有する。電路片228eは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点311から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第1部位を有する。さらに、電路片228eは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点321から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第2部位を有する。
なお、電路片213eは、電路片213と同様に、第1部位251及び第2部位252を有している。また、電路片223eは、電路片223と同様に、第1部位261及び第2部位262を有している。
本実施形態では、電路片218eが電路片217e2から左方に延び(突出し)、電路片228eが電路片227eから右方に延びる(突出する)。ここで、実施形態1と同様に、固定端子31から固定端子32に向けて可動接触子8に電流Iが流れる場合を想定する。このとき、電流Iは、電路片218e、電路片217e、電路片213e、電路片212e、電路片211e、固定端子31、可動接触子8、固定端子32、電路片221e、電路片222e、電路片223e、電路片227e、電路片228eの順に流れる(図18A〜図18C参照)。電路片218e,228eにおいては、電流Iは、右方(固定端子31から見て固定端子32側)に流れる。一方、可動接触子8では、電流Iは、右方に流れる。反対に、固定端子32から固定端子31に向けて可動接触子8を電流Iが流れる場合、電路片218e,228eにおいては電流Iは左方に流れ、可動接触子8においても電流Iは左方に流れる。
つまり、電路片218eと電路片228eとで、電路片217e,227eから延びる(突出する)向きが逆向きであることで、電路片218e及び電路片228eを流れる電流Iの向きは、可動接触子8を流れる電流Iの向きと同じ向きとなる。よって、電路片218e,228eは、可動接触子8が閉位置に位置するときに、可動接触子8の移動方向において、可動接触子8に対して固定端子31,32と同一側に位置し、可動接触子8を流れる電流Iと同じ向きの電流Iを流す、順方向電路片を構成する。
本実施形態では、順方向電路片である電路片218eは筐体4の後方に位置し、順方向電路片である電路片228eは筐体4の前方に位置する。つまり、導電部材であるバスバー21e,22eは、順方向電路片(電路片218e,228e)を一対含み、可動接触子8の移動方向の一方から見て、一対の順方向電路片(電路片218e,228e)の間に可動接触子8が位置する。
本実施形態では、バスバー21e,22eは、実施形態1の電路片213及び電路片223に相当する電路片213e及び電路片228eを有している。そのため、電路片213eと可動接触子8との間、及び電路片223eと可動接触子8との間で生じる斥力F1(図4A参照)により、可動接触子8が固定接点311,321を押し上げる力が増す。
さらに、本実施形態では、バスバー21e,22eは、実施形態1の電路片212及び電路片222に相当する電路片212e及び電路片222eを有している。そのため、可動接触子8を下方に移動させる力を弱めることができる。
さらに、本実施形態に係る接点装置1eでは、バスバー21e,22eは、可動接触子8に電流Iが流れる向きと同じ向きに電流Iが流れる電路片218e,228eを有している。そのため、接点装置1eに、例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合、電路片218eと可動接触子8との間、及び電路片228eと可動接触子8との間では、吸引力F4が発生する(図19参照)。本開示でいう「吸引力F4」は、可動接触子8と電路片218e,228eとの間で相互に作用する力のうち、互いに引き合う向きの力である。このような吸引力F4は、ローレンツ力によって、可動接触子8及び電路片218e,228eを流れる電流Iが受ける力である。図19では、可動接触子8の断面の中心点と電流Iの表記とが重ならないように、表記を可動接触子8の断面の中心点からずれた位置に電流Iを表記しているが、実際に電流Iが流れる位置を特定する趣旨ではない。電路片218e,228eを流れる電流Iの表記についても同様である。
本実施形態では、可動接触子8が閉位置に位置するときに、可動接触子8の移動方向(上下方向)において、可動接触子8が電路片218e,228eの下方に位置する(図19参照)。電路片218e,228eは固定端子31,32に固定されているので、筐体4に対して相対的に移動しない。一方、可動接触子8は、筐体4に対して、上下方向に移動可能である。そのため、吸引力F4における上下方向の力成分F4xと前後方向の力成分F4yとのうち力成分F4xが可動接触子8に加わる(図19参照)。その結果、可動接触子8を上方に押し上げる力、つまり可動接点81,82を固定接点311,321に押し付ける力が増す。言い換えると、可動接触子8が閉位置に位置するときに、筐体4の外側に配置された導電部材を流れる電流Iによって生じる磁界により、可動接触子8の移動方向において可動接触子8を閉位置に維持する向きの力が可動接触子8に作用する。ここで、吸引力F4のうち上向きの力成分F4xが、可動接触子8を閉位置に維持する向きの力に相当する。
したがって、接点装置1eに例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合でも、可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
また、本実施形態では、電路片213e,223e,218e,228eの厚み方向(前後方向)は、可動接触子8の移動方向(上下方向)に直交している。これにより、電路片213e,223e,218e,228eの長手方向に直交する断面において、電路片213e(223e,218e又は228e)の中心点と可動接触子8の中心点との距離を比較的短くできる。そのため、本実施形態に係る接点装置1eは、電路片213e,223e,218e,228eと可動接触子8との間に、より大きな斥力F1(図4A参照)及び吸引力F4を発生させることができる。
その結果、接点装置1eに例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合における可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の更なる安定化を図ることができる。
以下、実施形態2の変形例について説明する。以下に説明する変形例の各々は、実施形態1及び実施形態1の変形例1〜5と適宜組み合わせてもよい。
実施形態2では、接点装置1eは、可動接触子8を流れる電流Iの向きと反対の向きに電流Iが流れる電路片213e,223e及び同じの向きに電流Iが流れる電路片218e,228eを有する構成としたが、この構成に限定されない。接点装置1eは、電路片218e,228eを有し、電路片213e,223eを有しない構成であってもよい。この場合、バスバー21e,22eと可動接触子8との間には、斥力F1及び吸引力F4のうち吸引力F4のみが生じることになる。つまり、導電部材としてのバスバー21e,22eは、逆方向電路片としての電路片213e,223eと、順方向電路片としての電路片218e,228eとの少なくとも一方を含んでいればよく、両方を含んでいることは必須でない。
実施形態2では、電路片218eは固定端子31と機械的に接続されたバスバー21eに、電路片228eは固定端子32と機械的に接続されたバスバー22eに、それぞれ設けられている構成としたが、この構成に限定されない。電路片218e,228eは、例えば接点装置1以外の装置と機械的に接続されたバスバーに設けられていてもよい。
接点装置1eでは、バスバー21e,22eのうち1つのバスバーが適用されていればよい。つまり、接点装置1eでは、バスバー21e,22eのうち少なくとも1つのバスバーが適用されていればよい。バスバー21e,22eのうち1つのバスバーが適用される場合、当該バスバーの形状は上述した形状であってもよいし、他の形状であってもよい。例えば、図20に示すように、バスバー22eは、可動接触子8の移動方向(上下方向)の一方から見て、接点装置1eを囲むように、接点装置1eの外周面に沿って巻き回された形状であってもよい。図20の例では、可動接触子8の移動方向(上下方向)の一方から見て、電路片223eと電路片228eとの間に可動接触子8が位置する。
言い換えると、導電部材であるバスバー22eは、逆方向電路片である電路片223e及び順方向電路片である電路片228eの両方を含む。そして、可動接触子8の移動方向の一方から見て、逆方向電路片(電路片223e)と順方向電路片(電路片228e)との間に可動接触子8が位置する。この場合においても、電路片228eと可動接触子8との間では引き合う力が発生するので、接点装置1eに異常電流が流れた場合における可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
(実施形態3)
本実施形態では、接点装置が実施形態1の第1ヨーク6及び第2ヨーク7のうち第1ヨーク6に相当するヨークのみを有する点が、実施形態1とは異なる。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態に係る接点装置1fは、実施形態1における第1ヨーク6に相当するヨーク6fを備える(図21参照)。つまり、この接点装置1fでは、実施形態1の第2ヨーク7は省略されている。本実施形態に係る電磁継電器100fは、接点装置1fと、実施形態1で説明した電磁石装置10とを備える。
ヨーク6fは、強磁性体であって、例えば、鉄等の金属材料で形成されている。ヨーク6fは、シャフト15の先端部(上端部)に固定され、可動接触子8の上方に位置する(図21参照)。
可動接触子8が閉位置に位置する場合に、可動接触子8とヨーク6fとの間には、所定の隙間が生じる。これにより、可動接触子8とヨーク6fとの間の電気的な絶縁性が確保される。
ヨーク6fは、前後方向の両端部に、下方に突出する一対の突出部61f,62fを有している(図22参照)。言い換えれば、ヨーク6fの下面における前後方向の両端部には、可動接触子8が閉位置から開位置へと移動する向き(本実施形態では下方)と同じ向きに突出する突出部61f,62fが形成されている。
可動接触子8を右方(固定端子31から見て固定端子32側)に電流Iが流れる場合、右方から見て、可動接触子8の周囲には反時計回りの磁束φ20が生じる(図22参照)。このとき、ヨーク6fの突出部61fがN極、及びヨーク6fの突出部62fがS極となるので、可動接触子8を通る磁束φ20は右向き(突出部61fから見て突出部62f側)となる。可動接触子8を流れる右向きの電流Iと可動接触子8を通る磁束φ20との関係から、可動接触子8に対して上向きのローレンツ力F20が作用する。
さらに、電路片213を流れる電流Iによって生じる磁束φ4の一部、及び電路片223を流れる電流Iによって生じる磁束φ5の一部は、ヨーク6fを通る右向きの磁束となる。そのため、可動接触子8を通る右向きの磁束が増え、可動接触子8に対して作用する上向きのローレンツ力F20が増す。したがって、異常電流が流れた場合における可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
本実施形態では、ヨーク6fは、突出部61f,62fを設ける構成としたが、ヨーク6fは、突出部61f,62fを設けることは必須要件ではない。ヨーク6fは、実施形態1で説明した第1ヨーク6と同様の形状であってもよい。つまり、ヨーク6fは、可動接触子8の移動方向において、可動接触子8に対して固定接点311,321が存在する側と同一側に少なくとも一部が位置していればよい。
(実施形態4)
本実施形態では、一対の消弧用磁石の配置が実施形態1とは異なる。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態に係る接点装置1gは、実施形態1で説明した2つのカプセルヨーク23,24及び2つの消弧用磁石25,26に代えて、2つのカプセルヨーク23g,24g及び2つの消弧用磁石25g,26gを備える(図23A及び図23B参照)。本実施形態に係る電磁継電器100gは、接点装置1gと、実施形態1で説明した電磁石装置10とを備える。
カプセルヨーク23g,24gは、左右方向の両側から筐体4を囲むように、筐体4に対して左右方向の両側に配置されている(図23A参照)。
消弧用磁石25g,26gは、前後方向において互いに同極(例えばN極)が対向するように配置されている。消弧用磁石25g,26gは、筐体4に対して前後方向の両側に配置されている。カプセルヨーク23g,24gは、消弧用磁石25g,26gごと筐体4を囲んでいる。つまり、消弧用磁石25g,26gは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、消弧用磁石25g,26gから固定接点311,321へ向かう方向が可動接触子8に流れる電流の方向と一致しないように配置されている。
上述した構成によれば、図23Aに示すように、カプセルヨーク23gは、消弧用磁石25gで発生する磁束φ6が通る磁気回路の一部、及び消弧用磁石26gで発生する磁束φ7が通る磁気回路の一部、を形成する。同様に、カプセルヨーク24gは、消弧用磁石25gで発生する磁束φ6が通る磁気回路の一部、及び消弧用磁石26gで発生する磁束φ7が通る磁気回路の一部、を形成する。これらの磁束φ6,φ7は、可動接触子8の位置が閉位置である状態で、一対の固定接点311,321における一対の可動接点81,82との接触点に作用する。
図23Aの例では、固定端子31においては左向きの磁束φ6,φ7が、固定端子32においては右向きの磁束φ6,φ7が、それぞれ生じており、固定端子31には下向きの電流Iが流れ、固定端子32には上向きの電流Iが流れる場合を想定している。この状態で、可動接触子8が閉位置から開位置へと移動すると、固定接点311と可動接点81との間には、固定接点311から可動接点81に向けて下向きの放電電流(アーク)が生じる。したがって、磁束φ6,φ7によりアークには後ろ向きのローレンツ力F6が作用する(図23A参照)。つまり、固定接点311と可動接点81との間に発生するアークは、後方に引き延ばされて消弧する。一方、固定接点321と可動接点82との間には、可動接点82から固定接点321に向けて上向きの放電電流(アーク)が生じる。したがって、磁束φ6,φ7によりアークには後ろ向きのローレンツ力F7が作用する(図23A参照)。つまり、固定接点321と可動接点82との間に発生するアークは、後方に引き延ばされて消弧する。
以下、実施形態4における変形例について説明する。以下に説明する変形例の各々は、他の実施形態及び他の変形例と適宜組み合わせてもよい。
まず、実施形態4の第1の変形例に係る接点装置1hは、図24A及び図24Bに示すように、実施形態4に係る接点装置1gとはバスバー21a,22aの構成が異なる。この接点装置1hでは、実施形態1の変形例1で説明したバスバー21a,22aが適用されている。この場合、電路片212a,222aは、筐体4の左右方向の両側に位置する(図24A参照)。そのため、図24Bに示すように、電路片212aに連結する電路片213aと電路片222aに連結する電路片223aとの距離を、接点装置1gの電路片213と電路片223との距離よりも短くすることができる(図23B、図23B参照)。これにより、電路片213a,223aと可動接触子8との間の斥力をより大きくすることができる。したがって、可動接触子8を上方に押し上げる力を接点装置1gよりも大きくすることができる。
また、実施形態1の変形例2で説明したバスバー21a,22aに限らず、例えば実施形態1の変形例2又は変形例3のバスバー等、種々の構成のバスバーを、実施形態4に係る接点装置1gに適用可能である。
次に、実施形態4の第2の変形例について説明する。第2の変形例に係る接点装置1gでは、バスバー21の電路片212が消弧用磁石25gと筐体4との間に、バスバー22の電路片222が消弧用磁石26gと筐体4との間に、それぞれ位置する(図25参照)。この場合、図25に示すように、可動接触子8の移動方向の一方から見て、電路片213が消弧用磁石25gと可動接触子8との間に位置する。同様に、図25に示すように、可動接触子8の移動方向の一方から見て、電路片223が消弧用磁石26gと可動接触子8との間に位置する。第2の変形例においては、消弧用磁石25g、26gは筐体4に結合されておらず、カプセルヨーク23g,24gが筐体4に結合されている。具体的には、筐体4の左右方向における一面(左端面)がカプセルヨーク23gと結合し、筐体4の左右方向における他面(右端面)がカプセルヨーク24gと結合している。第2の変形例によると、電路片213,223を可動接触子8により近づけることができるので、電路片213,223と可動接触子8との間により大きな斥力を発生させることができる。したがって、第2の変形例の接点装置1gは、可動接触子8を上方に押し上げる力をより大きくすることができる。
(実施形態5)
本実施形態に係る接点装置1iでは、2つのバスバーの形状が実施形態1とは異なる。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態に係る接点装置1iでは、2つのバスバー21i,22iが適用される(図26A参照)。本実施形態の電磁継電器100iは、接点装置1iと、実施形態1で説明した電磁石装置10とを備える。
本実施形態のバスバー21iは、4つの電路片211i,212i,213i,214iを含んでいる(図26A、図26B参照)。電路片211iは、固定端子31と機械的に接続される。具体的には、電路片211は、固定端子31とかしめ結合されている。電路片212i(第1延長片)は、電路片211iと連結しており、電路片211iの後端部から下方に延びるように、筐体4の後方に配置されている。言い換えると、電路片212iは、可動接触子8の移動方向に沿って延びるように、筐体4の後方に配置されている。電路片213iは、電路片212iと連結しており、電路片212iの下端部から右方(固定端子31から見て固定端子32側)に延びるように、筐体4の後方に配置されている。電路片214i(第2延長片)は、電路片213iと連結して、電路片213iの右端部から上方に延びるように、筐体4の後方に配置されている。つまり、電路片212i,214iは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して電路片213iと同一側に位置している。さらに、電路片214iは、前後方向の一方から見て、固定端子32と重なるように配置されている。
電路片213iは、実施形態1の電路片213と同様に、継鉄11の継鉄上板111と、閉位置における可動接触子8との間に配置される。そのため、電路片212iは、前後方向の一方から見て、可動接触子8の左端部と重なる。同様に、電路片214iは、前後方向の一方から見て、可動接触子8の右端部と重なる。要は、電路片212i、214iは、可動接触子8の一部を横切るように、可動接触子8の移動方向に沿って延びている。また、電路片212iに流れる電流と電路片214iに流れる電流の向きは、互いに逆向きになる。さらには、電路片212iに流れる電流の向きと、固定端子31に流れる電流の向きとは反対となり、電路片214iに流れる電流の向きと、固定端子32に流れる電流の向きとも反対となる。
本実施形態のバスバー22iは、4つの電路片221i,222i,223i,224iを含んでいる(図26A、図26C参照)。電路片221iは、固定端子32と機械的に接続される。具体的には、電路片221は、固定端子32とかしめ結合されている。電路片222i(第1延長片)は、電路片221iと連結しており、電路片221iの後端部から下方に延びるように、筐体4の前方に配置されている。言い換えると、電路片222iは、可動接触子8の移動方向に沿って延びるように、筐体4の前方に配置されている。電路片223iは、電路片222iと連結しており、電路片222iの下端部から左方(固定端子32から見て固定端子31側)に延びるように、筐体4の前方に配置されている。電路片224i(第2延長片)は、電路片223iと連結して、電路片223iの左端部から上方に延びるように、筐体4の前方に配置されている。つまり、電路片222i,224iは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して電路片223iと同一側に位置している。さらに、電路片224iは、前後方向の一方から見て、固定端子31と重なるように配置されている。
電路片223iは、実施形態1の電路片223と同様に、継鉄11の継鉄上板111と、閉位置における可動接触子8との間に配置される。そのため、電路片222iは、前後方向の一方から見て、可動接触子8の右端部と重なる。同様に、電路片224iは、前後方向の一方から見て、可動接触子8の左端部と重なる。要は、電路片222i、224iは、可動接触子8の一部を横切るように、可動接触子8の移動方向に沿って延びている。また、電路片222iに流れる電流と電路片224iに流れる電流の向きは、互いに逆向きになる。さらには、電路片212iに流れる電流の向きと、固定端子31に流れる電流の向きとは反対となり、電路片214iに流れる電流の向きと、固定端子32に流れる電流の向きとも反対となる。
さらに、電路片213iの長さ及び電路片223iの長さは、可動接点81と可動接点82との間の距離L11(図7A,図7B参照)以上である。すなわち、電路片213iは、電路片213と同様に、第1部位251及び第2部位252を有し、電路片223iは、電路片223と同様に、第1部位261及び第2部位262を有している。
ここで、電流Iが固定端子31から固定端子32へと流れる場合を想定する。この場合、バスバー21iでは、電流Iは、電路片214i、電路片213i、電路片212i、電路片211iの順に流れる。バスバー22iでは、電流Iは、電路片221i、電路片222i、電路片223i、電路片224iの順に流れる。
電路片214iでは、電流Iが流れることにより、上方から見て時計回りの磁束φ31(図26B参照)が発生する。電路片213iでは、電流Iが流れることにより、右方から見て時計回りの磁束φ32(図26B参照)が発生する。さらには、電路片212iでは、電流Iが流れることにより、上方から見て反時計回りの磁束φ33(図26B参照)が発生する。そのため、電路片212i〜214iで形成されるU字形状の内部空間U1に磁束が集まりやすくなる。その結果、可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
電路片222iでは、電流Iが流れることにより、上方から見て時計回りの磁束φ41(図27B参照)が発生する。電路片223iでは、電流Iが流れることにより、右方から見て時計回りの磁束φ42(図27B参照)が発生する。さらには、電路片224iでは、電流Iが流れることにより、上方から見て反時計回りの磁束φ43(図27B参照)が発生する。そのため、電路片222i〜224iで形成されるU字形状の内部空間U2に磁束が集まりやすくなる。その結果、可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
また、本実施形態に係る接点装置1iでは、バスバー21i,22iは、固定端子31,32に電流Iが流れる向きと反対の向きに電流Iが流れる電路片212i,214i,222i,224iを有している。そのため、実施形態1と同様に、可動接触子8を下方に移動させる力を、さらに弱めることができる。
以下、実施形態5における変形例について説明する。以下に説明する変形例は、他の実施形態及び他の変形例と適宜組み合わせてもよい。
実施形態5では、電路片212i及び電路片214iの双方が、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して、電路片213iと同一側に位置する構成としたが、この構成に限定されない。電路片212i及び電路片214iのうち一方が、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して、電路片213i(逆方向電路片)と同一側に位置してもよい。つまり電路片212i及び電路片214iのうち少なくとも一方が、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して、電路片213i(逆方向電路片)と同一側に位置していればよい。
実施形態5では、電路片222i及び電路片224iの双方が、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して、電路片223iと同一側に位置する構成としたが、この構成に限定されない。電路片222i及び電路片224iのうち一方が、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して、電路片223i(逆方向電路片)と同一側に位置してもよい。つまり電路片222i及び電路片224iのうち少なくとも一方が、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して、電路片213i(逆方向電路片)と同一側に位置していればよい。
(実施形態6)
本実施形態に係る接点装置1jでは、2つのバスバーの形状が実施形態1とは異なる。以下、実施形態2と異なる点を中心に説明する。実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態に係る接点装置1jでは、2つのバスバー21j,22jが適用される(図27A参照)。本実施形態の電磁継電器100jは、接点装置1jと、実施形態1で説明した電磁石装置10とを備える。
本実施形態のバスバー21jは、5つの電路片211j,212j,213j,217j,218jを含んでいる(図27B参照)。電路片217jの配置が実施形態2と相違する。電路片217j(連結片)は、電路片213jと連結しており、電路片213jの右端部から上方に延びるように、筐体4の後方に配置されている。言い換えると、電路片217jは、可動接触子8の移動方向に沿って延びるように、筐体4の後方に配置されている。電路片218jは、電路片217jと連結しており、電路片217jの上端部から左方に延びるように、筐体4の後方に配置されている。また、電路片217j,218jの厚み方向は、いずれも可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する(図27A参照)。つまり、電路片217jは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して電路片213jと同一側に位置している。
本実施形態のバスバー22jは、5つの電路片221j,222j,223j,227j,228jを含んでいる(図27C参照)。電路片227jの配置が実施形態2と相違する。電路片227j(連結片)は、電路片223jと連結しており、電路片223jの左端部から上方に延びるように、筐体4の前方に配置されている。言い換えると、電路片227jは、可動接触子8の移動方向に沿って延びるように、筐体4の前方に配置されている。電路片228jは、電路片227jと連結しており、電路片227jの上端部から右方に延びるように、筐体4の前方に配置されている。また、電路片227j,228jの厚み方向は、いずれも可動接触子8の移動方向(上下方向)と直交する(図27A参照)。つまり、電路片227jは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して電路片223jと同一側に位置している。
電路片218j,228jは、可動接触子8が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子8に対して固定接点311,321と同一側に位置する。言い換えると、電路片218j,228jは、可動接触子8の移動方向(上下方向要)において、可動接触子8に対して固定接点311,321と同一側に位置する。このような位置関係となるように、電路片218j,228jは、筐体4の外側に可動接触子8に対して略平行に配置される。
本実施形態では、実施形態2と同様に、左右方向に直交する断面において、電路片218jの中心点と可動接触子8の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の第1角度は45度となる。さらに、左右方向に直交する断面において、電路片228jの中心点と可動接触子8の中心点とを結ぶ直線と、前後方向に沿った直線との間の第2角度は、第1角度と同じ(ここでは45度)である。上記の数値(45度)は、一例であり、この数値に限定する趣旨ではない。
さらに、電路片218jの長さ及び電路片228jの長さは、可動接点81と可動接点82との間の距離L11(図7A,図7B参照)以上である。
言い換えると、電路片218jは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向と直交する方向において、固定接点311と重なる第1部位と、第1部位と接続し固定接点321と重なる第2部位を有する。同様に、電路片228jは、可動接触子8の移動方向の一方から見て、固定接点311と固定接点321が並ぶ方向と直交する方向において、固定接点321と重なる第1部位と、第1部位と接続し固定接点311と重なる第2部位を有する。
また、別の言い方をすると、電路片218jは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点311から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第1部位を有する。さらに、電路片218jは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点321から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第2部位を有する。電路片228jは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点311から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第1部位を有する。さらに、電路片228jは、可動接触子8の移動方向及び可動接触子8に流れる電流の向きに直交する方向の一方から見て、固定接点321から可動接触子8の移動方向に沿った位置に第2部位を有する。
なお、電路片213jは、電路片213と同様に、第1部位251及び第2部位252を有し、電路片223jは、電路片223と同様に、第1部位261及び第2部位262を有している。
ここで、電流Iが固定端子31から固定端子32へと流れる場合を想定する。この場合、電流Iは、電路片218j、電路片217j、電路片213j、電路片212j、電路片211j、固定端子31、可動接触子8、固定端子32、電路片221j、電路片222j、電路片223j、電路片227j、電路片228jの順に流れる(図27A〜図27C参照)。電路片218j,228jにおいては、電流Iは、右方(固定端子31から見て固定端子32側)に流れる。一方、可動接触子8では、電流Iは、右方に流れる。反対に、固定端子32から固定端子31に向けて可動接触子8を電流Iが流れる場合、電路片218j,228jにおいては電流Iは左方に流れ、可動接触子8においても電流Iは左方に流れる。
つまり、電路片218j及び電路片228jを流れる電流Iの向きは、可動接触子8を流れる電流Iの向きと同じ向きとなる。よって、電路片218j,228jは、可動接触子8が閉位置に位置するときに、可動接触子8の移動方向において、可動接触子8に対して固定端子31,32と同一側に位置し、可動接触子8を流れる電流Iと同じ向きの電流Iを流す、順方向電路片を構成する。
本実施形態では、順方向電路片である電路片218jは筐体4の後方に位置し、順方向電路片である電路片228jは筐体4の前方に位置する。つまり、導電部材であるバスバー21j,22jは、順方向電路片(電路片218j,228j)を一対含み、可動接触子8の移動方向の一方から見て、一対の順方向電路片(電路片218j,228j)の間に可動接触子8が位置する。
本実施形態では、バスバー21j,22jは、実施形態1の電路片213及び電路片223に相当する電路片213j及び電路片228jを有している。そのため、電路片213jと可動接触子8との間、及び電路片223jと可動接触子8との間で生じる斥力F1(図4A参照)により、可動接触子8が固定接点311,321を押し上げる力が増す。
さらに、本実施形態に係る接点装置1jでは、バスバー21j,22jは、可動接触子8に電流Iが流れる向きと同じ向きに電流Iが流れる電路片218j,228jを有している。そのため、接点装置1jに、例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合、電路片218jと可動接触子8との間、及び電路片228jと可動接触子8との間では、吸引力が発生する。その結果、可動接触子8を上方に押し上げる力、つまり可動接点81,82を固定接点311,321に押し付ける力が増す。
さらに、本実施形態では、バスバー21j,22jは、実施形態1の電路片212及び電路片222に相当する電路片212j及び電路片222jを有している。そのため、可動接触子8を下方に移動させる力を弱めることができる。
したがって、接点装置1jに例えば短絡電流等の異常電流が流れた場合でも、可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
電路片218jでは、電流Iが流れることにより、右方から見て反時計回りの磁束φ51(図27B参照)が発生する。電路片217jでは、電流Iが流れることにより、上方から見て時計回りの磁束φ52(図27B参照)が発生する。さらには、電路片213jでは、電流Iが流れることにより、右方から見て時計回りの磁束φ53(図27B参照)が発生する。そのため、電路片213j、217j,218jで形成されるU字形状の内部空間U3に磁束が集まりやすくなる。その結果、可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
電路片228jでは、電流Iが流れることにより、右方から見て反時計回りの磁束φ61(図27C参照)が発生する。電路片227jでは、電流Iが流れることにより、上方から見て反時計回りの磁束φ62(図27C参照)が発生する。さらには、電路片223jでは、電流Iが流れることにより、右方から見て時計回りの磁束φ63(図27C参照)が発生する。そのため、電路片223j、227j,228jで形成されるU字形状の内部空間U4に磁束が集まりやすくなる。その結果、可動接点81,82と固定接点311,321との間の接続状態の安定化を図ることができる。
以下、実施形態6の変形例について説明する。以下に説明する変形例の各々は、他の実施形態及び他の変形例と適宜組み合わせてもよい。
実施形態6において、電路片214jは、前後方向の一方から見て、固定端子32と重なるように配置されてもよい。同様に、電路片224jは、前後方向の一方から見て、固定端子31と重なるように配置されてもよい。そのため、実施形態5と同様に、可動接触子8を下方に移動させる力を、さらに弱めることができる。
実施形態6において、電路片212jは、電路片217jと同様に、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して電路片213jと同一側に位置してもよい。つまり、電路片212j及び電路片217jのうち少なくとも一方が、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して、電路片213j(逆方向電路片)と同一側に位置していればよい。
同様に、電路片222jは、電路片227jと同様に、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して電路片223jと同一側に位置してもよい。つまり、電路片222j及び電路片227jのうち少なくとも一方が、可動接触子8の移動方向の一方から見て、可動接触子8に対して、電路片223j(逆方向電路片)と同一側に位置していればよい。
本実施形態では、電路片212j(第1延長片)及び電路片217j(第2延長片)は、電路片213j(逆方向電路片)を介して連結される構成としたが、この構成に限定されない。電路片212j及び電路片217jは、電路片218j(順方向電路片)を介して連結されてもよい。この場合、電路片212j及び電路片217jは、可動接触子8の移動方向において電路片218jに対して固定接点311,321と同一側に位置する。同様に、電路片222j(第1延長片)及び電路片227j(第2延長片)は、電路片228j(順方向電路片)を介して連結されてもよい。この場合、電路片222j及び電路片227jは、可動接触子8の移動方向において電路片228jに対して固定接点311,321と同一側に位置する。
(実施形態7)
本実施形態に係る電磁継電器100kでは、上下方向において、電磁石装置10が可動接触子8に対して固定接点311,321と同じ側に配置される点が、実施形態1と異なる。
以下、本実施形態に係る電磁継電器100kについて、説明する。本実施形態の電磁継電器100kは、接点装置1kと、実施形態1で説明した電磁石装置10とを備える。ここで、本実施形態の継鉄11の少なくとも一部(継鉄上板111)は、励磁コイル14と固定接点311,321との間に位置している。
図28Aは、電磁継電器100kの断面図である。なお、図28Aでは、実施形態1で説明した、筐体4、フランジ5、カプセルヨーク23,24、消弧用磁石25,26、絶縁板41、カバー50及び接圧ばね17等を省略している。なお、本実施形態では、第1ヨーク6及び第2ヨーク7は、ないことが望ましい。
本実施形態の可動接触子8は、固定接点311,321の上方に配置されている(図28A参照)。
本実施形態の電磁継電器100kでは、電磁石装置10は、上下方向において、可動接触子8に対して固定接点311,321と同じ側に配置されている。
本実施形態の電磁石装置10が備える固定子12は、内部が空洞の円柱状に形成された固定鉄心である。固定子12の一端部は、筒体16に固定されている。
本実施形態の電磁石装置10が備える可動子13は、2つの円柱が組み合わさった形状、具体的には、上部の円柱の径が下部の円柱の径よりも大きく、断面がT字形状の円柱状に形成された可動鉄心である。可動子13の下方には、凹部が設けられている。可動子13は、固定子12に対向させるように、固定子12の上方に配置されている。可動子13は、実施形態1と同様に、励磁位置と非励磁位置との間で移動する。
本実施形態の復帰ばね18は、可動子13の凹部に配置されている。復帰ばね18は、可動子13を非励磁位置へ付勢するコイルばねである。復帰ばね18の一端は可動子13の凹部内で接続され、復帰ばね18の他端は固定子12に接続されている(図28A参照)。
本実施形態のシャフト15は、非磁性材料からなる。シャフト15は、上下方向に延びた丸棒状に形成されている。シャフト15の一端は、可動子13に固定されている。シャフト15の先端部は、例えば励磁コイル14の非通電時には可動接触子8に接触し、励磁コイル14の通電時には可動接触子8には接触しない。本実施形態では、励磁コイル14に通電時には、シャフト15は、下方に移動し、可動接触子8には接触しない状態となる。このとき、可動接触子8は、接圧ばね(図28Aでは図示せず)の作用により、固定接点311,321に接触する。
電磁継電器100kの電磁石装置10は、継鉄上板111の上面に規制板115を備える。規制板115は、可動子13の上方向の移動を制限する。
この構成により、本実施形態の電磁石装置10で発生した駆動力を用いて、本実施形態の電磁石装置10の可動子13が上下方向に移動するのに伴い、本実施形態の接点装置1の可動接触子8が上下方向に移動する。
本実施形態のバスバー21kは、6つの電路片211k〜217kを含んでいる(図28A、図28B参照)。
電路片211kは、固定端子31と機械的に接続される。電路片212k(第1延長片)は、電路片211kと連結しており、電路片211kの左端部から上方に延びるように配置されている。電路片213kは、電路片212kと連結しており、電路片212kの上端部から後方に延びるように配置されている。
電路片214k(逆方向電路片)は、電路片213kと連結しており、電路片213kの後端部から右方(固定端子31から見て固定端子32側)に延びるように配置されている。電路片214kは、可動接触子8が閉位置に位置するときに、可動接触子8の移動方向と直交する方向(例えば、前後方向の一方)から見て、可動接触子8に対して固定接点311,321とは反対側に位置する。言い換えると、可動接触子8が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子8が電路片214kと固定接点311,321との間に位置する。
電路片215k(第2延長片)は、電路片214kと連結しており、電路片214kの右端部から下方に延びるように配置されている。 電路片215kと電路片212kとは、電路片214kを介して接続される。さらに、電路片215kと電路片212kとは、可動接触子8の移動方向において電路片214kに対して固定接点311,321と同一側に位置する。
電路片216k(順方向電路片)は、電路片215kと連結しており、電路片215kの下端部から左方(固定端子32から見て固定端子31側)に延びるように配置されている。
本実施形態のバスバー22kは、6つの電路片221k〜227kを含んでいる(図28A、図28C参照)。
電路片221kは、固定端子31と機械的に接続される。電路片222kは、電路片221kと連結しており、電路片221kの右端部から上方に延びるように配置されている。電路片223kは、電路片222kと連結しており、電路片222kの上端部から前方に延びるように配置されている。
電路片224k(逆方向電路片)は、電路片223kと連結しており、電路片213kの前端部から左方(固定端子32から見て固定端子31側)に延びるように配置されている。電路片224kは、可動接触子8が閉位置に位置するときに、可動接触子8の移動方向と直交する方向(例えば、前後方向の一方)から見て、可動接触子8に対して固定接点311,321とは反対側に位置する。言い換えると、可動接触子8が閉位置に位置するときに、前後方向の一方から見て、可動接触子8が電路片224kと固定接点311,321との間に位置する。
電路片225k(連結電路片)は、電路片224kと連結しており、電路片224kの左端部から下方に延びるように配置されている。電路片225kと電路片222kとは、電路片224kを介して接続される。さらに、電路片225kと電路片222kとは、可動接触子8の移動方向において電路片224kに対して固定接点311,321と同一側に位置する。
電路片226k(順方向電路片)は、電路片225kと連結しており、電路片225kの下端部から右方(固定端子31から見て固定端子32側)に延びるように配置されている。
本実施形態では、電路片214k〜216kは、可動接触子8の移動方向(上下方向)の一方から見て可動接触子8に対して同一側(ここでは、後方側)に配置されている。同様に、電路片224k〜226kは、可動接触子8の移動方向(上下方向)の一方から見て可動接触子8に対して同一側(ここでは、前方側)に配置されている。
また、電路片216k,226kは、可動接触子8の移動方向と直交する方向(例えば、前後方向の一方)から見て、継鉄上板111と固定接点311,321との間に位置する。
本実施形態において、固定端子31から固定端子32に向けて可動接触子8に電流が流れる場合を想定する。このとき、電流は、バスバー21k、固定端子31、可動接触子8、固定端子32、バスバー22kの順に流れる。より詳細には、電流は、電路片216k、電路片215k、電路片214k、電路片213k、電路片212k、電路片211k、固定端子31、可動接触子8、固定端子32、電路片221k、電路片222k、電路片223k、電路片224k、電路片225k及び電路片226kの順に流れる。
本実施形態の電路片214k,224kでは電流は右方から左方(固定端子32から見て固定端子31側)に流れ、電路片216k,226kでは電流は左方から右方(固定端子31から見て固定端子32側)に流れる。一方、可動接触子8では、電流は、左方から右方に流れる。反対に、固定端子32から固定端子31に向けて可動接触子8を電流が流れる場合、電路片214k,224kでは電流は左方から右方(固定端子31から見て固定端子32側)に流れ、電路片216k,226kでは電流は右方から左方(固定端子32から見て固定端子31側)に流れる。
つまり、本実施形態では、可動接触子8に流れる電流の向きと、電路片216k,226kに流れる電流の向きは同一である。一方、可動接触子8に流れる電流の向きと、電路片214k,224kに流れる電流の向きは反対になる。
本実施形態では、電路片212k(第1延長片)及び電路片215k(第2延長片)は、電路片214k(逆方向電路片)を介して連結される構成としたが、この構成に限定されない。電路片212k(第1延長片)及び電路片215k(第2延長片)は、電路片216k(順方向電路片)を介して連結されてもよい。この場合、電路片212k及び電路片215kは、可動接触子8の移動方向において電路片216kに対して固定接点311,321と同一側に位置する。同様に、電路片222k(第1延長片)及び電路片225k(第2延長片)は、電路片226k(順方向電路片)を介して連結されてもよい。この場合、電路片222k及び電路片225kは、可動接触子8の移動方向において電路片226kに対して固定接点311,321と同一側に位置する。
本実施形態では、接点装置1kは、第1ヨーク6及び第2ヨーク7を有しない構成としたが、この構成に限定されない。接点装置1kは、第1ヨーク6,6d及び第2ヨーク7を有してもよい。または、接点装置1kは、上述したヨーク6fを有してもよい。
(その他の変形例)
以下に、その他の変形例について列記する。以下に説明する変形例は、上記各実施形態(各実施形態の変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
各実施形態において、筐体4は、固定端子31,32の一部を露出した状態で固定端子31,32を保持する構成としたが、この構成に限定されない。筐体4は、固定端子31,32の全体を筐体4の内部に収容してもよい。つまり、筐体4は、固定接点311,321と、可動接触子8とを少なくとも収容する構成であればよい。
各実施形態において、接点装置はカプセルヨークを備えていなくてもよい。カプセルヨークが設けられている場合、カプセルヨークによって、電路片213,223と可動接触子8との間の斥力が弱まる可能性がある。そこで、カプセルヨークを省略することにより、カプセルヨークに起因した斥力の低下を抑制し、結果的に、可動接触子8を上方に押し上げる力をより大きくすることができる。
各実施形態において、電磁継電器は、励磁コイル14に通電されていないときには、可動接触子8が開位置に位置する、いわゆるノーマリオフタイプの電磁継電器としたが、ノーマリオンタイプの電磁継電器であってもよい。
各実施形態において、可動接触子8に保持される可動接点の数は2つであるが、この構成に限定されない。可動接触子8に保持される可動接点の数は、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。同様に、固定端子(及び固定接点)の数も2つに限らず、1つ又は3つ以上であってもよい。
各実施形態に係る電磁継電器は、ホルダ無タイプの電磁継電器であるが、この構成に限らず、ホルダ付タイプの電磁継電器であってもよい。ここで、ホルダは、例えば左右方向の両面が開口した矩形筒状であって、可動接触子8がホルダを左右方向に貫通するように、ホルダが可動接触子8と組み合わされる。ホルダの下壁と可動接触子8との間に接圧ばね17が配置される。つまり、可動接触子8の左右方向の中央部がホルダにて保持される。ホルダにはシャフト15の上端部が固定されている。励磁コイル14に通電されると、シャフト15が上方に押し上げられるため、ホルダが上方へ移動する。この移動に伴って、可動接触子8は、上方へ移動し、一対の可動接点81,82を一対の固定接点311,321に接触する閉位置に位置させる。
各実施形態の接点装置は、プランジャタイプの接点装置としたが、ヒンジタイプの接点装置であってもよい。
各実施形態のバスバーは、固定端子31,32にかしめ結合されることで固定端子31,32と機械的に接続されるとしたが、ねじ止めにより固定端子31,32と機械的に接続されてもよい。または、各実施形態のバスバーは、溶接、又はろう付け等により固定端子31、32と結合されてもよい。
各実施形態の消弧用磁石は、筐体4の外側(つまりカプセルヨークと筐体4との間)に配置される構成としたが、この構成に限定されない。消弧用磁石は、筐体4の内側に配置されてもよい。
各実施形態の接点装置では、各バスバーは、逆方向電路片を有する構成、又は逆方向電路片及び順方向電路片の双方を有する構成としたが、この構成に限定されない。接点装置に固定されるバスバーは、順方向電路片を有する構成であってもよい。要は、バスバーは、逆方向電路片及び順方向電路片のうち少なくとも一方の電路片を有する構成であればよい。
また、各実施形態の接点装置では、筐体4自体を非磁性部400とする構成とした。しかしながら、非磁性部400は、筐体4全体である必要はなく、筐体4のうち少なくとも順方向電路片又は逆方向電路片が対向している部位が非磁性材料で形成された非磁性部400であればよい。
また、カプセルヨーク23,24及び消弧用磁石25,26は、筐体4の内部に設けられてもよい(図29参照)。このとき、消弧用磁石25は、固定端子31、特に固定接点311からシールドされ、消弧用磁石26は、固定端子32、特に固定接点321からシールドされる。
各実施形態の接点装置において、ヨーク、消弧用磁石及びカプセルヨークのうち少なくとも1つは必須の構成ではない。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、固定端子(31;32)と、可動接触子(8)と、筐体(4)と、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)とを備える。固定端子(31;32)は、固定設定(311;321)を有する。可動接触子(8)は、可動接点(81;82)を有し、可動接点(81;82)が固定接点(311;321)に接触する閉位置と可動接点(81;82)が固定接点(311;321)から離れる開位置との間で移動する。筐体(4)は、少なくとも固定接点(311;321)及び可動接触子(8)を収容する。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)と電気的に接続される。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる逆方向電路片(電路片213;223;213a;223a;223b;213e;223e;213i;223i;213j;223j;224b;215;216;225;226;214k;224k)及び順方向電路片(電路片218e;228e;218j;228j;216k;226k)の少なくとも一方の電路片を含む。逆方向電路片は、筐体(4)の外側に配置されており、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)が逆方向電路片と固定接点(311;321)との間に位置する。逆方向電路片を流れる電流(I)の向きは、可動接触子(8)を流れる電流(I)と反対向きである。順方向電路片は、筐体(4)の外側に配置されており、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)と同一側に位置する。順方向電路片を流れる電流(I)の向きは、可動接触子(8)を流れる電流(I)と同じ向きである。
この構成によると、逆方向電路片を有する場合には、逆方向電路片と可動接触子(8)との間で斥力が発生する。そのため、発生した斥力のうち固定端子(31;32)に向う力成分により可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力が増す。したがって、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。また、順方向電路片を有する場合には、順方向電路片と可動接触子(8)との間で引き合う力が発生する。そのため、可動接触子(8)は、発生した力のうち固定端子(31;32)に向う力成分により可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力が増す。したがって、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第2の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第1の態様において、バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)は、逆方向電路片と順方向電路片との双方を含む。逆方向電路片と順方向電路片とは、連結されている。
この構成によると、バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)に流れる電流を用いて斥力及び引き合う力を発生させることができる。
第3の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第2の態様において、逆方向電路片と順方向電路片とは、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、可動接触子(8)に対して同一側に位置する。
この構成によると、斥力及び引き合う力により、可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力を増加させることができる。
第4の態様の(1e;1j;1k)では、第2の態様において、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、逆方向電路片と順方向電路片との間に可動接触子(8)が位置する。
この構成によると、斥力及び引き合う力により、可動接触子(8)を可動接触子(8)の両側から固定接点(311;321)を押し付けることができる。
第5の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第1〜第4のいずれかの態様において、固定接点(311;321)は、固定端子(31;32)の一端側に設けられ、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)の他端側に固定されている。
この構成によると、自装置に流れる電流を用いて斥力を発生させることができる。
第6の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第1〜第5のいずれかの態様において、固定端子(31;32)は、第1固定端子(31)及び第2固定端子(32)を有する。固定接点(311;321)は、第1固定端子(31)に設けられた第1固定接点(311)と、第2固定端子(32)に設けられた第2固定接点(321)と、を有する。可動接点(81;82)は、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、第1固定接点(311)及び第2固定接点(321)にそれぞれ接触する第1可動接点(可動接点81)及び第2可動接点(可動接点82)を有する。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、第1固定端子(31)及び第2固定端子(32)のうち少なくとも一方の固定端子と電気的に接続される。
この構成によると、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)が電気的に接続された固定端子(31;32)の固定接点(311;321)に対して、対応する可動接点(81;82)を押し付けることができる。
第7の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第6の態様において、バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)は、順方向電路片、逆方向電路片、及び順方向電路片と逆方向電路片とを連結する連結片(電路片217e;227e;217j;227j;215k;225k)を含む。連結片は、筐体(4)の外側に配置され、かつ筐体(4)に対して、第1固定接点(311)と第2固定接点(321)が並ぶ方向の一方側に配置される。
この構成によると、バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)に電流が流れることで発生する斥力及び引き合う力を用いて、バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)が電気的に接続された固定端子(31;32)の固定接点(311;321)に対して、対応する可動接点(81;82)を押し付けることができる。
第8の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第2又は第6の態様において、バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)は、順方向電路片、逆方向電路片、及び順方向電路片と逆方向電路片とを連結する連結片(電路片217e;227e;217j;227j;215k;225k)を含む。順方向電路片と順方向電路片と連結片とは、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、可動接触子(8)に対して同じ側に配置される。
この構成によると、順方向電路片と順方向電路片と連結片とU字形状が形成される。そのため、U字形状の内部空間U2に磁束が集まりやすくなるので、可動接触子(8)に作用する磁界を強めることができる。
第9の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第6の態様において、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、第1固定端子(31)と電気的に接続される第1バスバー(21;21a;21c;21e;21i;21j;21k)と、第2固定端子(32)と電気的に接続される第2バスバー(22;22a;22b;22c;22e;22i;22j;22k)と、を有する。第1バスバーは、電路片である第1電路片を含み、第2バスバーは、前記電路片である第2電路片を含む。
この構成によると、可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力を増加させることができる。
第10の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第9の態様において、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、第1電路片と第2電路片との間に可動接触子(8)が配置される。
この構成によると、可動接触子(8)を可動接触子(8)の両側から固定接点(311;321)を押し付けることができる。
第11の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第9の態様において、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、第1固定接点(311)と第2固定接点(321)が並ぶ方向と直交する方向において、第1固定接点(311)と重なる第1部位(251;261)と、第1部位(251;261)と接続し第2固定接点(321)と重なる第2部位(252;262)を有する。
この構成によると、より強い力で固定接点(311;321)を押し付けることができる。
第12の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第11の態様において、バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)は、順方向電路片を含む。
この構成によると、より強い引き合う力を発生させるので、より強い力で固定接点(311;321)を押し付けることができる。
第13の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第1の態様において、バスバー(21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、逆方向電路片と、可動接触子(8)の移動方向に沿って延び、かつ筐体(4)の外側に配置される第1延長片(電路片212e;222e;212j;222j;212k;222k)及び第2延長片(電路片217e;227e;217j;227j;215k;225k)とを、含む。第1延長片及び第2延長片は、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)と同一側に位置する部位と、固定接点(311;321)とは反対側に位置する部位とを含む。第1延長片及び第2延長片は、逆方向電路片を介して連結され、かつ可動接触子(8)の移動方向において逆方向電路片に対して固定接点(311;321)と同一側に位置する。または、第1延長片及び第2延長片は、順方向電路片を介して連結され、かつ可動接触子(8)の移動方向において順方向電路片に対して固定接点(311;321)と同一側に位置する。
この構成によると、より強い力で固定接点(311;321)を押し付けることができる。
第14の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第13の態様において、第1延長片及び第2延長片が可動接触子(8)の移動方向において逆方向電路片に対して固定接点(311;321)と同一側に位置する場合において、第1延長片及び第2延長片の少なくとも一方は、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、可動接触子(8)に対して、逆方向電路片と同一側に位置する。
この構成によると、可動接触子(8)に作用する磁界を強めることができる。
第15の態様の接点装置(1)では、第1の態様において、バスバー(22b)は、2つの電路片(223b;224b)を有している。可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、2つの電路片(223b;224b)の間に可動接触子(8)が配置される。
この構成によると、可動接触子(8)の両側に斥力を発生させるので、可動接触子(8)の両側から固定接点(311;321)を押し付ける力が増加させることができる。
第16の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第1の態様において、筐体(4)は、非磁性材料で形成された非磁性部(400)を備える。非磁性部(400)に順方向電路片又は逆方向電路片が対向している。
この構成によると、筐体(4)が、対向する順方向電路片又は逆方向電路片で発生する磁束に悪影響を与える可能性を低くすることができる。
第17の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、第1の態様において、消弧用磁石(25;26;25g;26g)を、更に備える。消弧用磁石(25;26;25g;26g)は、可動接触子(8)の位置が閉位置から開位置へと移動する際に可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間で発生するアークを引き延ばす。
この構成によると、固定接点(311;321)と可動接点(81;82)との間に発生するアークを、消弧することができる。
第18の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第17の態様において、可動接触子(8)の移動方向及び可動接触子(8)の電流の流れる向きに直交する方向から見て、電路片は、少なくとも一部が前記消弧用磁石と重ならない。
この構成によると、アークを消弧するためのローレンツ力と、電路片と可動接触子(8)との間の斥力とで互いに影響を与える可能性を低くすることができる。
第19の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第17又は第18の態様において、消弧用磁石(25;26;25g;26g)は、可動接触子(8)に流れる電流(I)の方向の延長線上に配置されている。または、消弧用磁石(25;26;25g;26g)は、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、消弧用磁石(25;26;25g;26g)から固定接点(311;321)へ向かう方向が可動接触子(8)に流れる電流の方向と一致しないように配置されている。
この構成によると、固定接点(311;321)と可動接点(81;82)との間に発生するアークを、消弧することができる。また、消弧用磁石(25;26;25g;26g)は、可動接触子(8)に流れる電流(I)の方向の延長線上に配置されている場合には、可動接触子(8)の幅方向の長さを小さくすることができ、小型化を図ることができる。
第20の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第17〜第19のいずれかの態様において、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、可動接触子(8)の移動方向に沿って延びる延長片(電路片212;222;212a;222a;222b;212e;222e;212i;222i;214i;224i;212j;222j;212k;222k;215k;225k)を、更に含む。可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、延長片が消弧用磁石(25;26;25g;26g)と筐体(4)との間に存在している。
この構成によると、可動接触子(8)が固定接点(311;321)から離れる方向に向う力を弱めることができる。
第21の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、第17〜第20のいずれかの態様において、磁石用ヨーク(ヨーク23;24;25;26;23g;24g;25g;26g)を、更に備える。磁石用ヨークは、消弧用磁石(25;26;25g;26g)に磁気的に接続され、消弧用磁石(25;26;25g;26g)の磁束の経路の一部を形成する。
この構成によると、消弧用磁石(25;26;25g;26g)で発生する磁束の経路を形成することができる。
第22の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第21の態様において、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、電路片は、磁石用ヨークと筐体(4)との間に位置する。
この構成によると、電路片と可動接触子(8)との間の斥力をより大きくすることができる。
第23の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第21の態様において、磁石用ヨークは、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる延在部位(231;241)を有している。可動接触子(8)の移動方向及び可動接触子(8)の電流(I)の流れる向きに直交する方向から見て、電路片は、少なくとも一部が前記磁石用ヨークの延在部位(231;241)と重ならない。
この構成によると、消弧用磁石(25;26;25g;26g)と磁石用ヨークとで発生する磁束の経路が、路片と可動接触子(8)との間の斥力に対して悪影響を与える可能性を低くすることができる。
第24の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第21の態様において、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、可動接触子(8)の移動方向に沿って延びる延長片(電路片212;222;212a;222a;222b;212e;222e;212i;222i;214i;224i;212j;222j;212k;222k;215k;225k)を、更に含む。延長片は、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、磁石用ヨークと筐体(4)との間に存在している。
この構成によると、可動接触子(8)が固定接点(311;321)から離れる方向に向う力を弱めることができる。
第25の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、第1〜第24のいずれかの態様において、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)が存在する側と同一側に少なくとも一部が位置するヨーク(第1ヨーク6;6d、ヨーク6f)を、更に備える。または、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、第1〜第24のいずれかの態様において、ヨークとしての第1ヨーク(6;6d)と、第1ヨーク(6;6d)とは別の第2ヨーク(7)とを、更に備える。第2ヨーク(7)は、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)が存在する側とは反対側に少なくとも一部が位置する。
この構成によると、ヨークを設けることで、上向きのローレンツ力が可動接触子(8)に作用する。これにより、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。または、第1ヨーク(6;6d)と第2ヨーク(7)との間で発生する磁力により、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第26の態様の電磁継電器(100;100e;100f;100g;100i;100j;100k)は、第1〜第25のいずれかの態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)と、可動接触子(8)を移動させる電磁石装置(10)と、を備える。電磁石装置(10)は、励磁コイル(14)と、励磁コイル(14)に生じる磁束の経路の一部を形成する継鉄(11)と、を有する。固定接点(311;321)が可動接触子(8)に対して継鉄(11)側と反対側に配置される場合には、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、逆方向電路片が継鉄(11)と可動接触子(8)との間に位置する。固定接点(311;321)が可動接触子(8)に対して継鉄(11)側と同一側に配置される場合には、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、順方向電路片が継鉄(11)と可動接触子(8)との間に位置する。
この構成によると、継鉄(11)で発生する磁束の影響を受けることなく、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第27の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、固定端子(31,32)と、可動接触子(8)と、筐体(4)と、を備える。固定端子(31;32)は、固定接点(311;321)を有する。可動接触子(8)は、可動接点(81;82)を有し、可動接点(81;82)が固定接点(311,321)に接触する閉位置と可動接点(81;82)が固定接点(311;321)から離れる開位置との間で移動する。筐体(4)は、少なくとも固定接点(311;321)及び可動接触子(8)を収容する。可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、筐体(4)の外側に配置された導電部材を流れる電流によって生じる磁界により、可動接触子(8)の移動方向において可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力が可動接触子(8)に作用する。導電部材は、それぞれ可動接触子(8)を流れる電流の方向に沿って延びる逆方向電路片及び順方向電路片の少なくとも一方を含む。逆方向電路片は、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)と反対側に位置し、可動接触子(8)を流れる電流と反対向きの電流を流す。順方向電路片は、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)と同一側に位置し、可動接触子(8)を流れる電流と同じ向きの電流を流す。
この構成によると、導電部材を流れる電流によって、可動接触子(8)に対して可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力(電磁気力)が作用する。つまり、逆方向電路片を流れる電流によれば、逆方向電路片と可動接触子(8)との間に生じる斥力によって、可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力が可動接触子(8)に作用する。順方向電路片を流れる電流によれば、順方向電路片と可動接触子(8)との間に生じる吸引力によって、可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力が可動接触子(8)に作用する。したがって、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第28の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、第27の態様において、導電部材は、逆方向電路片及び順方向電路片の両方を含む。可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、逆方向電路片と順方向電路片との間に可動接触子(8)が位置する。
この態様によれば、可動接触子(8)に斥力及び吸引力の両方が作用するので、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の更なる安定化を図ることができる。
第29の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第27の態様において、導電部材は、逆方向電路片及び順方向電路片の両方を含む。逆方向電路片と順方向電路片は、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、可動接触子(8)に対して同一側に位置する。
この構成によると、可動接触子(8)に作用する磁界を強めることができる。
第30の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第28又は第29の態様において、逆方向電路片と順方向電路片とは、連結されている。
この構成によると、電路片に流れる電流を用いて斥力及び引き合う力を発生させることができる。
第31の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第27の態様において、導電部材は、逆方向電路片を一対含む。可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、一対の逆方向電路片の間に可動接触子(8)が位置する。または、導電部材は、順方向電路片を一対含む。可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、一対の順方向電路片の間に可動接触子(8)が位置する。
この構成よると、可動接触子(8)と一対の逆方向電路片との間に斥力が作用するので、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の更なる安定化を図ることができる。
第32の態様の電磁継電器(100;100e;100f;100g;100i;100j;100k)は、第27〜第31のいずれかの態様の接点措置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)と、電磁石装置(10)と、を備える。
この構成によると、導電部材を流れる電流によって、可動接触子(8)に対して可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力(電磁気力)が作用する。つまり、逆方向電路片を流れる電流によれば、逆方向電路片と可動接触子(8)との間に生じる斥力によって、可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力が可動接触子(8)に作用する。順方向電路片を流れる電流によれば、順方向電路片と可動接触子(8)との間に生じる吸引力によって、可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力が可動接触子(8)に作用する。したがって、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第33の態様の電気機器(M1;M1a)は、内器(M2)と、内器(M2)を保持するハウジング(M3;M3a)と、を備える。内器(M2)は、第1〜第25及び第27〜第31のいずれかの態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)、又は第26若しくは第32に記載の電磁継電器(100;100e;100f;100g;100i;100j;100k)からなる。
この構成によると、導電部材を流れる電流によって、可動接触子(8)に対して可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力(電磁気力)が作用する。つまり、逆方向電路片を流れる電流によれば、逆方向電路片と可動接触子(8)との間に生じる斥力によって、可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力が可動接触子(8)に作用する。順方向電路片を流れる電流によれば、順方向電路片と可動接触子(8)との間に生じる吸引力によって、可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力が可動接触子(8)に作用する。したがって、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第34の態様の電気機器(M1;M1a)は、第33の態様において、ハウジング(M3,M3a)に設けられたコネクタ(M35)を更に備える。第26〜第32のいずれかの態様の導電部材がハウジング(M3;M3a)に保持される。内器(M2)がハウジング(M3;M3a)に保持された状態では、固定端子(31;32)がコネクタ(M35)を介して導電部材に電気的に接続される。
この態様によれば、導電バー(M21;M22;M21a;M22a)を利用して、可動接触子(8)に斥力と吸引力との少なくとも一方を作用させることができる。さらに、内器(M2)を導電バー(M21;M22;M21a;M22a)に接続する作業が簡単になる。
第35の態様の電気機器(M1;M1a)は、第33の態様において、ハウジング(M3,M3a)に保持される導電バー(M21;M22;M21a;M22a)を更に備える。導電部材は、導電バー(M21;M22;M21a;M22a)からなる。
この構成によると、導電バー(M21;M22;M21a;M22a)を利用して、可動接触子(8)に斥力と吸引力との少なくとも一方を作用させることができる。
第36の態様の電気機器(M1;M1a)は、第33の態様において、ハウジング(M3;M3a)に設けられたコネクタを更に備える。内器(M2)がハウジング(M3,M3a)に保持された状態では、固定端子(31;32)がコネクタを介して導電バー(M21;M22;M21a;M22a)に電気的に接続される。
この構成によると、内器(M2)を導電バー(M21;M22;M21a;M22a)に接続する作業が簡単になる。
第37の態様の電気機器(M1;M1a)は、第33及び35〜36のいずれかの態様に係る電気機器(M1;M1a)のハウジング(M3;M3a)と、導電バー(M21;M22;M21a;M22a)と、を備える。
この構成によると、導電部材を流れる電流によって、可動接触子(8)に対して可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力(電磁気力)が作用する。つまり、逆方向電路片を流れる電流によれば、逆方向電路片と可動接触子(8)との間に生じる斥力によって、可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力が可動接触子(8)に作用する。順方向電路片を流れる電流によれば、順方向電路片と可動接触子(8)との間に生じる吸引力によって、可動接触子(8)を閉位置に維持する向きの力が可動接触子(8)に作用する。したがって、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第38の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、固定端子(31;32)と、可動接触子(8)と、筐体(4)と、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)とを備える。固定端子(31;32)は、固定接点(311;321)を保持する。可動接触子(8)は、可動接点(81;82)を保持し、可動接点(81;82)が固定接点(311;321)に接触する閉位置と可動接点(81;82)が固定接点(311;321)から離れる開位置との間で移動する。筐体(4)は、少なくとも固定接点(311;321)及び可動接触子(8)を収容する。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)と電気的に接続される。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)を含む。電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)は、筐体(4)の外側に配置されており、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)が電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)と固定接点(311;321)との間に位置する。電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)を流れる電流(I)の向きは、可動接触子(8)を流れる電流(I)と反対向きである。
この構成によると、電路片(213;223)と可動接触子(8)との間で斥力が発生する。そのため、発生した斥力のうち固定端子(31;32)に向う力成分により可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力が増す。したがって、接点装置(1;1e;1f;1g;1h)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第39の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第38の態様において、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)と機械的に接続されている。
この構成によると、自装置に流れる電流を用いて斥力を発生させることができる。
第40の態様の接点装置(1)では、第38又は第39の態様において、バスバー(22b)は、2つの電路片(223b;224b)を有している。可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、2つの電路片(223b;224b)の間に可動接触子(8)が配置される。
この構成によると、可動接触子(8)の両側に斥力を発生させるので、可動接触子(8)の両側から固定接点(311;321)を押し付ける力が増加させることができる。
第41の態様の接点装置(1e;1j;1k)は、第38〜第40のいずれかの態様において、電路片(213e;223e;213j;223j;213k;223k)である逆方向電路片とは別に、筐体(4)の外側に配置されており、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる電路片(218e;228e;218j;228j;218k;228k)である順方向電路片を、更に備える。可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)と同一側に順方向電路片が位置する。順方向電路片を流れる電流(I)の向きは、可動接触子(8)を流れる電流(I)と同じ向きである。
この構成によると、順方向電路片と可動接触子(8)との間で引き合う力が発生する。そのため、可動接触子(8)は、発生した力のうち固定端子(31;32)に向う力成分により可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力が増す。したがって、接点装置(1e;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第42の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第41の態様において、順方向電路片は、バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)に含まれており、逆方向電路片と連結されている。
この構成によると、自装置に流れる電流を用いて斥力及び引き合う力を発生させることができる。
第43の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第41又は第42の態様において、逆方向電路片と順方向電路片とは、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、可動接触子(8)に対して同一側に位置する。
この構成によると、斥力及び引き合う力により、可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力を増加させることができる。
第44の態様の接点装置(1e;1j;1k)では、第41又は第42の態様において、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、逆方向電路片と順方向電路片との間に可動接触子(8)が位置する。
この構成によると、斥力及び引き合う力により、可動接触子(8)を可動接触子(8)の両側から固定接点(311;321)を押し付けることができる。
第45の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第38〜第44のいずれかの態様において、固定端子(31;32)は、第1固定端子(31)及び第2固定端子(32)を有する。固定接点(311;321)は、第1固定端子(31)に保持される第1固定接点(311)と、第2固定端子(32)に保持される第2固定接点(321)と、を有する。可動接点(81;82)は、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、第1固定接点(311)及び第2固定接点(321)にそれぞれ接触する第1可動接点(可動接点81)及び第2可動接点(可動接点82)を有する。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、第1固定端子(31)及び第2固定端子(32)のうち少なくとも一方の固定端子と電気的に接続される。
この構成によると、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)が電気的に接続された固定端子(31;32)の固定接点(311;321)に対して、対応する可動接点(81;82)を押し付けることができる。
第46の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、第45の態様において、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、第1固定端子(31)と電気的に接続される第1バスバー(21;21a;21c;21e21i;21j;21k)と、第2固定端子(32)と電気的に接続される第2バスバー(22;22a;22b;22c;22e;22i;22j;22k)と、を有する。第1バスバー(21;21a;21c;21e21i;21j;21k)は、電路片(213;213a;213e;215;216;213i;213j;214k)である第1電路片を含む。第2バスバー(22;22a;22b;22c;22e;22i;22j;22k)は、電路片(223;223a;223e;225;226;223i;223j;224k)である第2電路片を含む。
この構成によると、可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力を増加させることができる。
第47の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第46の態様において、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、第1バスバー(21;21a;21c;21e21i;21j;21k)の第1電路片と第2バスバー(22;22a;22b;22c;22e;22i;22j;22k)の第2電路片との間に可動接触子(8)が配置される。可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、第1電路片と第2電路片との間に可動接触子(8)が配置される。
この構成によると、可動接触子(8)を可動接触子(8)の両側から固定接点(311;321)を押し付けることができる。
第48の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第45〜第47のいずれかの態様において、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;213k;224k)の長さ(L12;L13)は、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向における第1可動接点(可動接点81)と第2可動接点(可動接点82)との間の距離(L11)以上である。
この構成によると、より強い斥力を発生させることができる。これにより、可動接触子(8)は、より強い力で固定接点(311;321)を押し付けることができる。
第49の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第38〜第48のいずれかの態様において、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる電路片(212;222;212a;222a;222b;212e;222e;217e;227e;212i;222i;214i;224i;212j;222j;217j;227j;212k;222k;215k;225k)である延長片を、更に含む。延長片を流れる電流(I)の向きは、固定端子(31;32)を流れる電流(I)とは反対向きである。
この構成によると、可動接触子(8)が固定接点(311;321)から離れる方向に向う力を弱めることができる。
第50の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第49の態様において、延長片の延びる方向における延長片の長さ(L22;L23)は、固定端子(31;32)におけるバスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)との接続部位から固定端子(31;32)における固定接点(311;321)の保持部位までの長さ(L21)以上である。
この構成によると、可動接触子(8)が固定接点(311;321)から離れる方向に向う力をより弱めることができる。
第51の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第49又は第50の態様において、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)は、延長片を介して固定端子(31;32)に電気的に接続されている。
この構成によると、可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力をより強めることができる。
第52の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第49〜第51のいずれかの態様において、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向及び固定端子(31;32)を流れる電流(I)の方向の双方と直交する方向の一方から見て、延長片と固定端子(31;32)とが重なる。
この構成によると、可動接触子(8)が固定接点(311;321)から離れる方向に向う力を弱めることができる。
第53の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第49〜第51のいずれかの態様において、可動接触子(8)に流れる電流(I)の方向の一方から見て、延長片と固定端子(31;32)とが重なる。
この構成によると、可動接触子(8)が固定接点(311;321)から離れる方向に向う力を弱めることができる。また、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)において、可動接触子(8)の幅方向の長さを小さくすることができ、小型化を図ることができる。
第54の態様の接点装置(1e;1j;1k)は、固定端子(31;32)と、可動接触子(8)と、筐体(4)と、バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)とを備える。固定端子(31;32)は、固定接点(311;321)を保持する。可動接触子(8)は、可動接点(81;82)を保持し、可動接点(81;82)が固定接点(311;321)に接触する閉位置と可動接点(81;82)が固定接点(311;321)から離れる開位置との間で移動する。筐体(4)は、少なくとも固定接点(311;321)及び可動接触子(81;82)を収容する。バスバー21e;22e;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)と電気的に接続される。バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)を含む。電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)は、筐体(4)の外側に配置されており、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)と同一側に位置する。電路片(213e;223e;213j;223j;214k;224k)を流れる電流(I)の方向は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向と同じである。
この構成によると、電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)と可動接触子(8)との間で引き合う力が発生する。そのため、発生した力のうち可動接触子(8)が固定端子(31;32)に向う方向と同じ方向の力成分により可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力が増す。したがって、接点装置(1e)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
なお、第54の態様の接点装置(1e;1j;1k)の電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)は、第39〜第53の電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;213j;214k;224k)を電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)に読み替えて適用可能であれば、適用してもよい。
第55の態様のバスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、第38〜第54のいずれかの態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に備えられる。
この構成によると、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第56の態様の電磁継電器(100;100e;100f;100g;100i;100j;100k)は、第38〜第54のいずれかの態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)と、可動接触子(8)を移動させる電磁石装置(10)と、を備える。
この構成によると、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第57の態様の電磁継電器(100;100e;100f;100g;100i;100j;100k)は、第38〜第53のいずれかの態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j)と、可動接触子(8)を移動させる電磁石装置(10)と、を備える。電磁石装置10)は、励磁コイル(14)と、励磁コイル(14)に生じる磁束の経路の一部を形成する継鉄(11)と、を有する。可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j)が継鉄(11)と可動接触子(8)との間に位置する。
この構成によると、継鉄(11)で発生する磁束の影響を受けることなく、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第58の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、固定端子(31;32)と、可動接触子(8)と、筐体(4)と、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)と、ヨーク(第1ヨーク6,6d、ヨーク6f)を備える。固定端子(31;32)は、固定接点(311;321)を保持する。可動接触子(8)は、可動接点(81;82)を保持し、可動接点(81;82)が固定接点(311;321)に接触する閉位置と可動接点(81;82)が固定接点(311;321)から離れる開位置との間で移動する。筐体(4)は、少なくとも固定接点(311;321)及び可動接触子(8)を収容する。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)と電気的に接続される。ヨークは、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)が存在する側と同一側に少なくとも一部が位置する。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)を含む。電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)は、筐体(4)の外側に配置されており、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)が電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)と固定接点(311;321)との間に位置する。電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)を流れる電流(I)の向きは、可動接触子(8)を流れる電流(I)と反対向きである。
この構成によると、電路片(213;223)と可動接触子(8)との間で斥力が発生する。そのため、発生した斥力のうち固定端子(31;32)に向う力成分により可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力が増す。したがって、接点装置(1;1e;1f;1g;1h)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
また、ヨークを設けることで、上向きのローレンツ力が可動接触子(8)に作用する。これにより、接点装置(1;1e;1f;1g;1h)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第59の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第58の態様において、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)と機械的に接続されている。
この構成によると、自装置に流れる電流を用いて斥力を発生させることができる。
第60の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h)では、第58又は第59の態様において、固定端子(31;32)は、第1固定端子(31)及び第2固定端子(32)を有する。固定接点(31;32)は、第1固定端子(31)に保持される第1固定接点(311)と、第2固定端子(32)に保持される第2固定接点(321)と、を有する。可動接点(81;82)は、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、第1固定接点(311)及び第2固定接点(321)にそれぞれ接触する第1可動接点(可動接点81)及び第2可動接点(可動接点82)を有する。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、第1固定端子(31)と電気的に接続される第1バスバー(21;21a;21c;21e21i;21j;21k)と、第2固定端子(32)と電気的に接続される第2バスバー(22;22a;22b;22c;22e;22i;22j;22k)と、を有する。第1バスバー(21;21a;21c;21e21i;21j;21k)は、電路片213;213a;213e;215;216;213i;213j;214k)である第1電路片を含む。第2バスバー(22;22a;22b;22c;22e;22i;22j;22k)は、電路片(223;223a;223e;225;226;223i;223j;224k)である第2電路片を含む。
この構成によると、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e)が電気的に接続された固定端子(31;32)の固定接点(311;321)に対して、対応する可動接点(81;82)を押し付けることができる。
第61の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第58〜第61のいずれかの態様において、可動接触子(8)の位置が閉位置である場合において、ヨーク(第1ヨーク6,6d、ヨーク6f)と可動接触子(8)とは、所定の間隔(L1)で離れている。
この構成によると、可動接触子(8)とヨークとを確実に絶縁することができる。
第62の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第58〜第61のいずれかの態様において、ヨークは、可動接触子(8)の移動方向と同一の方向に沿って移動可能となるように設けられている。
この構成によると、ヨークを移動させつつ、上向きのローレンツ力を可動接触子(8)に作用させることができる。
第63の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第58〜第61のいずれかの態様において、ヨークは、筐体(4)に対して相対的な位置が固定されるように設けられている。
この構成によると、ヨークを移動させつつ、上向きのローレンツ力を可動接触子(8)に作用させることができる。
第64の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第58〜第63のいずれかの態様において、可動接触子(8)に流れる電流(I)の方向及び可動接触子(8)の移動方向の双方と直交する方向におけるヨークの両端は、可動接触子(8)が開位置から閉位置へと移動する方向とは反対の方向に突出する突出部(61f;62f)を有している。
この構成によると、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)で発生する磁束を確実に集めることができる。
第65の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、第58〜第64のいずれかの態様において、上述したヨークとしての第1ヨーク(6;6d)とは別の第2ヨーク(7)を、更に備える。第2ヨーク(7)は、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)が存在する側とは反対側に少なくとも一部が位置する。
この構成によると、第1ヨーク(6;6d)と第2ヨーク(7)との間で発生する磁力により、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第66の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第65の態様において、第2ヨーク(7)は、可動接触子(8)に対して相対的な位置が固定されるように設けられている。
この構成によると、第2ヨーク(7)は、可動接触子(8)に対して相対的な位置が固定させつつ、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第67の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第66の態様において、第2ヨーク(7)は、可動接触子(8)と電気的に絶縁されている。
この構成によると、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第68の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第66又は第67の態様において、可動接触子(8)に流れる電流(I)の方向及び可動接触子(8)の移動方向の双方と直交する方向における第2ヨーク(7)の両端は、可動接触子(8)が開位置から閉位置へと移動する方向と同一の方向に突出する突出部(72;73)を有している。
この構成によると、突出部(72;73)により第1ヨーク(6;6d)に近くなるので、第1ヨーク(6;6d)と第2ヨーク(7)との間で発生する磁力より確実に吸引させることができる。
第69の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、第58〜第68のいずれかの態様において、筐体(4)の外側に設けられ、可動接触子(8)が閉位置から開位置へと移動する際に可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間で発生するアークを引き延ばす消弧用磁石(25;26;25g;26g)を、更に備える。
この構成によると、可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間で発生するアークを引き延ばすことができる。
第70の態様の接点装置(1e;1j;1k)は、固定端子(31;32)と、可動接触子(8)と、筐体(4)と、バスバー(21e;22e)と、ヨーク(第1ヨーク6,6d)とを備える。固定端子(31;32)は、固定接点(311;321)を保持する。可動接触子(8)は、可動接点(81;82)を保持し、可動接点(81;82)が固定接点(311;321)に接触する閉位置と可動接点(81;82)が固定接点(311;321)から離れる開位置との間で移動する。筐体(4)は、少なくとも固定接点(311;321)及び可動接触子(81;82)を収容する。バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)と電気的に接続される。ヨークは、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)が閉位置に存在する場合の可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)が存在する側と同一側に少なくとも一部が位置する。バスバー(21e;22e;21j;22j;21k;22k)は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)を含む。電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)は、筐体(4)の外側に配置されており、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)と同一側に位置する。電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)を流れる電流(I)の方向は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向と同じである。
この構成によると、電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)と可動接触子(8)との間で引き合う力が発生する。そのため、発生した力のうち可動接触子(8)が固定端子(31;32)に向う方向と同じ方向の力成分により可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力が増す。したがって、接点装置(1e)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
なお、第70の態様の接点装置(1e;1j;1k)の電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)は、第59〜第69の電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;213j;214k;224k)を電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)に読み替えて適用可能であれば、適用してもよい。
第71の態様の電磁継電器(100;100e;100f;100g;100i;100j;100k)は、第58〜第70のいずれかの態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h)と、可動接触子(8)を移動させる電磁石装置(10)と、を備える。
この構成によると、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第72の態様の電磁継電器(100;100e;100f;100g;100i;100j;100k)は、第58〜第69のいずれかの態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)と、可動接触子(8)を移動させる電磁石装置(10)と、を備える。電磁石装置10)は、励磁コイル(14)と、励磁コイル(14)に生じる磁束の経路の一部を形成する継鉄(11)と、を有する。可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)が継鉄(11)と可動接触子(8)との間に位置する。
この構成によると、継鉄(11)で発生する磁束の影響を受けることなく、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第73の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)は、固定端子(31;32)と、可動接触子(8)と、筐体(4)と、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)と、消弧用磁石(25;26;25g;26g)とを備える。固定端子(31;32)は、固定接点(311;321)を保持する。可動接触子(8)は、可動接点(81;82)を保持し、可動接点(81;82)が固定接点(311;321)に接触する閉位置と可動接点(81;82)が固定接点(311;321)から離れる開位置との間で移動する。筐体(4)は、少なくとも固定接点(311;321)及び可動接触子(8)を収容する。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)と電気的に接続される。消弧用磁石(25;26;25g;26g)は、筐体(4)の外側に設けられ、可動接触子(8)の位置が閉位置から開位置へと移動する際に可動接点(81;82)と固定接点(31;32)との間で発生するアークを引き延ばす。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)を含む。電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)は、筐体(4)の外側に配置されており、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)が電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)と固定接点(311;321)との間に位置する。電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)を流れる電流(I)の向きは、可動接触子(8)を流れる電流(I)と反対向きである。
この構成によると、電路片(213;223)と可動接触子(8)との間で斥力が発生する。そのため、発生した斥力のうち固定端子(31;32)に向う力成分により可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力が増す。したがって、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
また、固定接点(311,321)と可動接点(81,82)との間に発生するアークを、消弧することができる。
第74の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第73の態様において、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、固定端子(31;32)と機械的に接続されている。
この構成によると、自装置に流れる電流を用いて斥力を発生させることができる。
第75の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第73又は第74の態様において、固定端子(31;32)は、第1固定端子(31)及び第2固定端子(32)を有する。固定接点(31;32)は、第1固定端子(31)に保持される第1固定接点(311)と、第2固定端子(32)に保持される第2固定接点(321)と、を有する。可動接点(81;82)は、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、第1固定接点(311)及び第2固定接点(321)にそれぞれ接触する第1可動接点(可動接点81)及び第2可動接点(可動接点82)を有する。バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)は、第1固定端子(31)と電気的に接続される第1バスバー(21;21a;21c;21e21i;21j;21k)と、第2固定端子(32)と電気的に接続される第2バスバー(22;22a;22b;22c;22e;22i;22j;22k)と、を有する。第1バスバー(21;21a;21c;21e21i;21j;21k)は、電路片213;213a;213e;215;216;213i;213j;214k)である第1電路片を含む。第2バスバー(22;22a;22b;22c;22e;22i;22j;22k)は、電路片(223;223a;223e;225;226;223i;223j;224k)である第2電路片を含む。消弧用磁石(25;26;25g;26g)は、第1消弧用磁石(25;25g)及び第2消弧用磁石(26;26g)を有する。第1消弧用磁石(25;25g)は、第1可動接点と第1固定端子(31)の固定接点(311)との間で発生するアークを消弧する。第2消弧用磁石(26;26g)は、第2可動接点と第2固定端子(32)の固定接点(321)との間で発生するアークを消弧する。
この構成によると、バスバー(21;22;21a;22a;22b;21c;22c;21e;22e;21i;22i;21j;22j;21k;22k)が電気的に接続された固定端子(31;32)の固定接点(311;321)に対して、対応する可動接点(81;82)を押し付けることができる。
第76の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第73〜第75のいずれかの態様において、消弧用磁石(25;26;25g;26g)は、可動接触子(8)に流れる電流(I)の方向の延長線上に配置されている。
この構成によると、可動接触子(8)の幅方向の長さを小さくすることができ、小型化を図ることができる。
第77の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第73〜第75のいずれかの態様において、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、消弧用磁石(25;26;25g;26g)から固定接点(311;321)へ向かう方向が可動接触子(8)に流れる電流(I)の方向と一致しないように、消弧用磁石(25;26;25g;26g)は配置されている。
この構成によると、固定接点(311,321)と可動接点(81,82)との間に発生するアークを、消弧することができる。
第78の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第77の態様において、固定端子(31;32)を流れる電流(I)の方向に沿って、消弧用磁石(25;26;25g;26g)、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)との順で並んでいる。
この構成によると、アークを消弧するためのローレンツ力と、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)と可動接触子(8)との間の斥力とで互いに影響を与える可能性を低くすることができる。
第79の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第77の態様において、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)が消弧用磁石(25;26;25g;26g)と可動接触子(8)との間に存在している。
この構成によると、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)と可動接触子(8)との間の斥力をより大きくすることができる。
第80の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第73〜第79のいずれかの態様において、消弧用磁石(25;26;25g;26g)に接続された磁石用ヨーク(23;24;23g;24g;25g;26g)を、更に備える。
この構成によると、消弧用磁石(25;26;25g;26g)で発生する磁束の経路を形成することができる。
第81の態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)では、第80の態様において、可動接触子(8)の移動方向の一方から見て、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)は、磁石用ヨーク(23;24;23g;24g;25g;26g)と筐体(4)との間に位置する。
この構成によると、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)と可動接触子(8)との間の斥力をより大きくすることができる。
第82の態様の接点装置(1e;1j;1k)は、固定端子(31;32)と、可動接触子(8)と、筐体(4)と、バスバー(21e;22e;21j22j;21k;22k)と、消弧用磁石(25;26;25g;26g)とを備える。固定端子(31;32)は、固定接点(311;321)を保持する。可動接触子(8)は、可動接点(81;82)を保持し、可動接点(81;82)が固定接点(311;321)に接触する閉位置と可動接点(81;82)が固定接点(311;321)から離れる開位置との間で移動する。筐体(4)は、少なくとも固定接点(311;321)及び可動接触子(81;82)を収容する。バスバー(21e;22e)は、固定端子(31;32)と電気的に接続される。筐体(4)の外側に設けられ、可動接触子(8)の位置が閉位置から開位置へと移動する際に可動接点(81;82)と固定接点(31;32)との間で発生するアークを引き延ばす。バスバー(21e;22e)は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向に沿って延びる電路片(218e;228e、218j;228j;216k;226k)を含む。電路片(218e;228e、218j;228j;216k;226k)は、筐体(4)の外側に配置されており、可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、可動接触子(8)に対して固定接点(311;321)と同一側に位置する。電路片(218e;228e、218j;228j;216k;226k)を流れる電流(I)の方向は、可動接触子(8)を流れる電流(I)の方向と同じである。
この構成によると、電路片(218e;228e、218j;228j;216k;226k)と可動接触子(8)との間で引き合う力が発生する。そのため、発生した力のうち可動接触子(8)が固定端子(31;32)に向う方向と同じ方向の力成分により可動接触子(8)が固定接点(311;321)を押し付ける力が増す。したがって、接点装置(1e)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
なお、第82の態様の接点装置(1e;1j;1k)の電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)は、第59〜第69の電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;213j;214k;224k)を電路片(218e;228e;218j;228j;216k;226k)に読み替えて適用可能であれば、適用してもよい。
第83の態様の電磁継電器(100;100e;100f;100g;100i;100j;100k)は、第73〜第82のいずれかの態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)と、可動接触子(8)を移動させる電磁石装置(10)と、を備える。
この構成によると、接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)に異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
第84の態様の電磁継電器(100;100e;100f;100g;100i;100j;100k)は、第73〜第81のいずれかの態様の接点装置(1;1e;1f;1g;1h;1i;1j;1k)と、可動接触子(8)を移動させる電磁石装置(10)と、を備える。電磁石装置(10)は、励磁コイル(14)と、励磁コイル(14)に生じる磁束の経路の一部を形成する継鉄(11)と、を有する。可動接触子(8)が閉位置に位置するときに、可動接触子(8)の移動方向において、電路片(213;223;213a;223a;223b;213e;223e;224b;215;216;225;226;213i;223i;213j;223j;214k;224k)が継鉄(11)と可動接触子(8)との間に位置する。
この構成によると、継鉄(11)で発生する磁束の影響を受けることなく、異常電流が流れた場合における可動接点(81;82)と固定接点(311;321)との間の接続状態の安定化を図ることができる。
1、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k 接点装置
4 筐体
6、6d 第1ヨーク(ヨーク)
6f ヨーク
7 第2ヨーク
8 可動接触子
10 電磁石装置
11 継鉄
14 励磁コイル
21、22、21a、22a、22b、21c、22c、21e、22e、21i、22i、21j、22j、21k、22k バスバー(導電部材)
23、23g、24、24g カプセルヨーク(ヨーク)
25、25g、26、26g 消弧用磁石
31 固定端子(第1固定端子)
32 固定端子(第2固定端子)
81 可動接点(第1可動接点)
82 可動接点(第2可動接点)
100、100e、100f、100g、100i、100j、100k 電磁継電器
212e、222e、212j、222j、212k、222k 電路片(延長片、第1延長片)
217e、227e、217j、227j、215k、225k 電路片(延長片、第2延長片)
212、222、212a、222a、222b、212i、222i、214i、224i 電路片(延長片)
213、213a、213e、215、216、213i、213j、214k 電路片(逆方向電路片)
223、223a、223b、223e、224b、225、226、223i、223j、224k 電路片(、逆方向電路片)
218e、228e、218j、228j、216k、226k 電路片(順方向電路片)
311,321 固定接点
I 電流
L11 距離
L12、L13、L21、L22、L23 長さ
M3,M3a ハウジング
M21,M22,M21a,M22a 導電バー(導電部材)

Claims (34)

  1. 固定接点を有する固定端子と、
    可動接点を有し、前記可動接点が前記固定接点に接触する閉位置と前記可動接点が前記固定接点から離れる開位置との間で移動する可動接触子と、
    少なくとも前記固定接点及び前記可動接触子を収容する筐体と、
    前記固定端子と電気的に接続されたバスバーとを備え、
    前記バスバーは、
    前記可動接触子を流れる電流の方向に沿って延びる逆方向電路片及び順方向電路片の少なくとも一方の電路片を含み、
    前記逆方向電路片は、
    前記筐体の外側に配置されており、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子が前記逆方向電路片と前記固定接点との間に位置し、
    前記逆方向電路片を流れる電流の向きは、前記可動接触子を流れる電流と反対向きであり、
    前記順方向電路片は、
    前記筐体の外側に配置されており、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記固定接点と同一側に位置し、
    前記順方向電路片を流れる電流の向きは、前記可動接触子を流れる電流と同じ向きである
    ことを特徴とする接点装置。
  2. 前記バスバーは、前記逆方向電路片と前記順方向電路片との双方を含み、
    前記逆方向電路片と前記順方向電路片とは、連結されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  3. 前記逆方向電路片と前記順方向電路片とは、前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記可動接触子に対して同一側に位置する
    ことを特徴とする請求項2に記載の接点装置。
  4. 前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記逆方向電路片と前記順方向電路片との間に前記可動接触子が位置する
    ことを特徴とする請求項2に記載の接点装置。
  5. 前記固定接点は、前記固定端子の一端側に設けられ、前記バスバーは、前記固定端子の他端側に固定された
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の接点装置。
  6. 前記固定端子は、第1固定端子及び第2固定端子を有し、
    前記固定接点は、前記第1固定端子に設けられた第1固定接点と、前記第2固定端子に設けられた第2固定接点と、を有し、
    前記可動接点は、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記第1固定接点及び前記第2固定接点にそれぞれ接触する第1可動接点及び第2可動接点を有し、
    前記バスバーは、前記第1固定端子及び前記第2固定端子のうち少なくとも一方の固定端子と電気的に接続される
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の接点装置。
  7. 前記バスバーは、前記順方向電路片、前記逆方向電路片、及び前記順方向電路片と前記逆方向電路片とを連結する連結片を含み、
    前記連結片は、前記筐体の外側に配置され、かつ前記筐体に対して、前記第1固定接点と前記第2固定接点が並ぶ方向の一方側に配置される、
    ことを特徴とする請求項6に記載の接点装置。
  8. 前記バスバーは、順方向電路片、逆方向電路片、及び順方向電路片と逆方向電路片とを連結する連結片を含み、
    前記順方向電路片と前記順方向電路片と前記連結片とは、前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記可動接触子に対して同じ側に配置される、
    ことを特徴とする請求項2又は6に記載の接点装置。
  9. 前記バスバーは、前記第1固定端子と電気的に接続される第1バスバーと、前記第2固定端子と電気的に接続される第2バスバーと、を有し、
    前記第1バスバーは、前記電路片である第1電路片を含み、
    前記第2バスバーは、前記電路片である第2電路片を含む
    ことを特徴とする請求項6に記載の接点装置。
  10. 前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記第1電路片と前記第2電路片との間に前記可動接触子が配置される
    ことを特徴とする請求項9に記載の接点装置。
  11. 前記バスバーは、
    前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記第1固定接点と前記第2固定接点が並ぶ方向と直交する方向において、前記第1固定接点と重なる第1部位と、前記第1部位と接続し前記第2固定接点と重なる第2部位を有する
    ことを特徴とする請求項9に記載の接点装置。
  12. 前記バスバーは、前記順方向電路片を含む
    ことを特徴とする請求項11に記載の接点装置。
  13. 前記バスバーは、前記逆方向電路片と、前記可動接触子の移動方向に沿って延び、かつ前記筐体の外側に配置される第1延長片及び第2延長片とを、含み、
    前記第1延長片及び前記第2延長片は、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記固定接点と同一側に位置する部位と、前記固定接点とは反対側に位置する部位とを含み、
    前記第1延長片及び前記第2延長片は、前記逆方向電路片を介して連結され、かつ前記可動接触子の移動方向において前記逆方向電路片に対して前記固定接点と同一側に位置する、
    または、前記第1延長片及び前記第2延長片は、前記順方向電路片を介して連結され、かつ前記可動接触子の移動方向において前記順方向電路片に対して前記固定接点と同一側に位置する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  14. 前記第1延長片及び前記第2延長片が前記可動接触子の移動方向において前記逆方向電路片に対して前記固定接点と同一側に位置する場合において、前記第1延長片及び前記第2延長片の少なくとも一方は、前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記可動接触子に対して、前記逆方向電路片と同一側に位置する
    ことを特徴とする請求項13に記載の接点装置。
  15. 前記バスバーは、2つの前記電路片を有し、
    前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記2つの電路片の間に前記可動接触子が配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  16. 前記筐体は、非磁性材料で形成された非磁性部を備え、
    前記非磁性部に前記順方向電路片又は前記逆方向電路片が対向している
    ことを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  17. 前記可動接触子の位置が閉位置から開位置へと移動する際に前記可動接点と前記固定接点との間で発生するアークを引き延ばす消弧用磁石を、更に備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  18. 前記可動接触子の移動方向及び前記可動接触子の電流の流れる向きに直交する方向から見て、前記電路片は、少なくとも一部が前記消弧用磁石と重ならない
    ことを特徴とする請求項17に記載の接点装置。
  19. 前記消弧用磁石は、前記可動接触子に流れる電流の方向の延長線上に配置されている、
    または、前記消弧用磁石は、前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記消弧用磁石から前記固定接点へ向かう方向が前記可動接触子に流れる電流の方向と一致しないように配置されている
    ことを特徴とする請求項17又は18に記載の接点装置。
  20. 前記バスバーは、前記可動接触子の移動方向に沿って延びる延長片を、更に含み、
    前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記延長片が前記消弧用磁石と前記筐体との間に存在している
    ことを特徴とする請求項17〜19のいずれか一項に記載の接点装置。
  21. 前記消弧用磁石に磁気的に接続され、前記消弧用磁石の磁束の経路の一部を形成する磁石用ヨークを、更に備える
    ことを特徴とする請求項17〜20のいずれか一項に記載の接点装置。
  22. 前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記電路片は、前記磁石用ヨークと前記筐体との間に位置する
    ことを特徴とする請求項21に記載の接点装置。
  23. 前記磁石用ヨークは、前記可動接触子を流れる電流の方向に沿って延びる延在部位を有しており、
    前記可動接触子の移動方向及び前記可動接触子の電流の流れる向きに直交する方向から見て、前記電路片は、少なくとも一部が前記磁石用ヨークの延在部位と重ならない
    こと特徴とする請求項21に記載の接点装置。
  24. 前記バスバーは、前記可動接触子の移動方向に沿って延びる延長片を、更に含み、
    前記延長片は、前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記磁石用ヨークと前記筐体との間に存在している
    ことを特徴とすることを特徴とする請求項21に記載の接点装置。
  25. 前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記固定接点が存在する側と同一側に少なくとも一部が位置するヨークを、更に備える、
    または、
    前記ヨークとしての第1ヨークと、
    前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記固定接点が存在する側とは反対側に少なくとも一部が位置する、前記第1ヨークとは別の第2ヨークとを、更に備える
    ことを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載の接点装置。
  26. 請求項1〜25のいずれか一項に記載の接点装置と、
    前記可動接触子を移動させる電磁石装置と、を備え、
    前記電磁石装置は、
    励磁コイルと、
    前記励磁コイルに生じる磁束の経路の一部を形成する継鉄と、を有し、
    前記固定接点が前記可動接触子に対して前記継鉄側と反対側に配置される場合には、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記逆方向電路片が前記継鉄と前記可動接触子との間に位置し、
    前記固定接点が前記可動接触子に対して前記継鉄側と同一側に配置される場合には、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記順方向電路片が前記継鉄と前記可動接触子との間に位置する
    ことを特徴とする電磁継電器。
  27. 固定接点を有する固定端子と、
    可動接点を有し、前記可動接点が前記固定接点に接触する閉位置と前記可動接点が前記固定接点から離れる開位置との間で移動する可動接触子と、
    少なくとも前記固定接点及び前記可動接触子を収容する筐体と、を備え、
    前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記筐体の外側に配置された導電部材を流れる電流によって生じる磁界により、前記可動接触子の移動方向において前記可動接触子を前記閉位置に維持する向きの力が前記可動接触子に作用し、
    前記導電部材は、それぞれ前記可動接触子を流れる電流の方向に沿って延びる逆方向電路片及び順方向電路片の少なくとも一方を含み、
    前記逆方向電路片は、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記固定接点と反対側に位置し、前記可動接触子を流れる電流と反対向きの電流を流し、
    前記順方向電路片は、前記可動接触子が前記閉位置に位置するときに、前記可動接触子の移動方向において、前記可動接触子に対して前記固定接点と同一側に位置し、前記可動接触子を流れる電流と同じ向きの電流を流す
    ことを特徴とする接点装置。
  28. 前記導電部材は、前記逆方向電路片及び前記順方向電路片の両方を含み、
    前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記逆方向電路片と前記順方向電路片との間に前記可動接触子が位置する
    ことを特徴とする請求項27に記載の接点装置。
  29. 前記導電部材は、前記逆方向電路片及び前記順方向電路片の両方を含み、
    前記逆方向電路片と前記順方向電路片は、前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記可動接触子に対して同一側に位置する
    ことを特徴とする請求項27に記載の接点装置。
  30. 前記逆方向電路片と前記順方向電路片とは、連結されている
    ことを特徴とする請求項28又は29に記載の接点装置。
  31. 前記導電部材は、前記逆方向電路片を一対含み、
    前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記一対の逆方向電路片の間に前記可動接触子が位置する、
    または、
    前記導電部材は、前記順方向電路片を一対含み、
    前記可動接触子の移動方向の一方から見て、前記一対の順方向電路片の間に前記可動接触子が位置する
    ことを特徴とする請求項27に記載の接点装置。
  32. 請求項27〜31のいずれか一項に記載の接点装置と、
    前記可動接触子を移動させる電磁石装置と、を備える
    ことを特徴とする電磁継電器。
  33. 請求項1〜25及び27〜31のいずれか1項に記載の接点装置、又は請求項26若しくは32に記載の電磁継電器からなる内器と、
    前記内器を保持するハウジングと、を備える
    ことを特徴とする電気機器。
  34. 前記ハウジングに設けられたコネクタを更に備え、
    請求項26〜32のいずれか一項に記載の導電部材が前記ハウジングに保持され、
    前記内器が前記ハウジングに保持された状態では、前記固定端子が前記コネクタを介して前記導電部材に電気的に接続される
    請求項33に記載の電気機器。
JP2019555350A 2017-11-27 2018-11-21 接点装置、電磁継電器及び電気機器 Pending JPWO2019103064A1 (ja)

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017227284 2017-11-27
JP2017227286 2017-11-27
JP2017227285 2017-11-27
JP2017227287 2017-11-27
JP2017227284 2017-11-27
JP2017227286 2017-11-27
JP2017227287 2017-11-27
JP2017227285 2017-11-27
PCT/JP2018/043069 WO2019103064A1 (ja) 2017-11-27 2018-11-21 接点装置、電磁継電器及び電気機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2019103064A1 true JPWO2019103064A1 (ja) 2020-11-19

Family

ID=66630720

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019555350A Pending JPWO2019103064A1 (ja) 2017-11-27 2018-11-21 接点装置、電磁継電器及び電気機器

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20210375569A1 (ja)
EP (1) EP3719825A1 (ja)
JP (1) JPWO2019103064A1 (ja)
CN (1) CN111418039A (ja)
WO (1) WO2019103064A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110192261B (zh) * 2017-01-11 2021-08-17 松下知识产权经营株式会社 触点装置、电磁继电器、电设备
CN110223883A (zh) * 2019-07-09 2019-09-10 东莞市中汇瑞德电子股份有限公司 高压直流继电器的推动结构
JP2021022548A (ja) * 2019-07-30 2021-02-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 接点装置及び電磁継電器
EP4010914A1 (de) * 2019-08-05 2022-06-15 Lisa Dräxlmaier GmbH Elektrischer schalter zum trennen eines strompfads
JP7451910B2 (ja) * 2019-09-18 2024-03-19 オムロン株式会社 リレー
JP7351157B2 (ja) * 2019-09-18 2023-09-27 オムロン株式会社 リレー
WO2023125445A1 (zh) * 2021-12-30 2023-07-06 厦门宏发信号电子有限公司 一种具有优良屏蔽性能的高频继电器

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4467301A (en) * 1982-08-27 1984-08-21 Essex Group, Inc. Electric switch having enhanced fault current capability
JP5585550B2 (ja) * 2011-07-18 2014-09-10 アンデン株式会社 継電器
JP5793048B2 (ja) * 2011-10-07 2015-10-14 富士電機株式会社 電磁接触器
EP2806441B1 (en) * 2013-05-24 2017-07-12 Tyco Electronics Austria GmbH Electric switching device with enhanced Lorentz force bias
JP2014232668A (ja) 2013-05-29 2014-12-11 パナソニック株式会社 接点装置、電磁継電器および接点装置の製造方法
CN109074993B (zh) * 2016-04-22 2019-12-03 欧姆龙株式会社 触头开闭装置以及使用其的电磁继电器
CN110192261B (zh) * 2017-01-11 2021-08-17 松下知识产权经营株式会社 触点装置、电磁继电器、电设备
JP6841047B2 (ja) * 2017-01-16 2021-03-10 富士電機機器制御株式会社 電磁接触器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019103064A1 (ja) 2019-05-31
CN111418039A (zh) 2020-07-14
US20210375569A1 (en) 2021-12-02
EP3719825A1 (en) 2020-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2019103064A1 (ja) 接点装置、電磁継電器及び電気機器
CN110651350B (zh) 电磁继电器
JP5585550B2 (ja) 継電器
US11139133B2 (en) Contact device, electromagnetic relay and electrical device
JPWO2019103062A1 (ja) 電磁継電器、電気機器及び電気機器用ケース
WO2019167825A1 (ja) 接点装置モジュール、電磁継電器モジュール及び電気機器
US11387063B2 (en) Contact point device and electromagnetic relay
JP6964252B2 (ja) 接点装置、及び電磁継電器
JP2012104366A (ja) 接点装置
WO2020013225A1 (ja) 接点装置モジュール、電磁継電器モジュール及び電気機器
JP2011204476A (ja) 接点装置
WO2020022231A1 (ja) 電磁石装置、電磁継電器
WO2019103063A1 (ja) 接点モジュール、接点装置、電磁継電器モジュール、及び電気機器
CN111406302A (zh) 触点装置以及电磁继电器
US11784017B2 (en) Electromagnetic relay
JP2012104362A (ja) 接点装置
WO2021019895A1 (ja) 接点装置及び電磁継電器
WO2020013224A1 (ja) 接点装置及び電磁継電器
JP2012104360A (ja) 接点装置
JP2011204474A (ja) 接点装置
JP2012104358A (ja) 接点装置