JPWO2019098059A1 - 通信システム、通信端末装置および通信ノード - Google Patents

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Abstract

NR(New Radio)において低遅延かつ高信頼性な通信システム等を提供する。通信システムは、通信端末装置と、通信端末装置と無線通信可能に接続され通信端末装置用にスプリットベアラを構成可能な複数のノードと、を備える。通信端末装置は、上り送信を、複数のノードのうちの上り送信用ノードに対して行う(ST809)。上り送信用ノードは、複数のノードのうちで通信端末装置からの上り送信をより低遅延で実施可能なノードを、上り送信用ノードとして決定する、上り送信用ノード決定処理によって、決定される(ST804)。

Description

本発明は、移動端末装置などの通信端末装置と基地局装置との間で無線通信を行う通信システム等に関する。
移動体通信システムの規格化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、無線区間についてはロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)と称し、コアネットワークおよび無線アクセスネットワーク(以下、まとめて、ネットワークとも称する)を含めたシステム全体構成については、システムアーキテクチャエボリューション(System Architecture Evolution:SAE)と称される通信方式が検討されている(例えば、非特許文献1〜5)。この通信方式は3.9G(3.9 Generation)システムとも呼ばれる。
LTEのアクセス方式としては、下り方向はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、上り方向はSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が用いられる。また、LTEは、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)とは異なり、回線交換を含まず、パケット通信方式のみになる。
非特許文献1(5章)に記載される、3GPPでの、LTEシステムにおけるフレーム構成に関する決定事項について、図1を用いて説明する。図1は、LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。図1において、1つの無線フレーム(Radio frame)は10msである。無線フレームは10個の等しい大きさのサブフレーム(Subframe)に分割される。サブフレームは、2個の等しい大きさのスロット(slot)に分割される。無線フレーム毎に1番目および6番目のサブフレームに下り同期信号(Downlink Synchronization Signal)が含まれる。同期信号には、第一同期信号(Primary Synchronization Signal:P−SS)と、第二同期信号(Secondary Synchronization Signal:S−SS)とがある。
3GPPでの、LTEシステムにおけるチャネル構成に関する決定事項が、非特許文献1(5章)に記載されている。CSG(Closed Subscriber Group)セルにおいてもnon−CSGセルと同じチャネル構成が用いられると想定されている。
物理報知チャネル(Physical Broadcast Channel:PBCH)は、基地局装置(以下、単に「基地局」という場合がある)から移動端末装置(以下、単に「移動端末」という場合がある)などの通信端末装置(以下、単に「通信端末」という場合がある)への下り送信用のチャネルである。BCHトランスポートブロック(transport block)は、40ms間隔中の4個のサブフレームにマッピングされる。40msタイミングの明白なシグナリングはない。
物理制御フォーマットインジケータチャネル(Physical Control Format Indicator Channel:PCFICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PCFICHは、PDCCHsのために用いるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルの数を、基地局から通信端末へ通知する。PCFICHは、サブフレーム毎に送信される。
物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDCCHは、後述のトランスポートチャネルの1つである下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL−SCH)のリソース割り当て(allocation)情報、後述のトランスポートチャネルの1つであるページングチャネル(Paging Channel:PCH)のリソース割り当て(allocation)情報、DL−SCHに関するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)情報を通知する。PDCCHは、上りスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)を運ぶ。PDCCHは、上り送信に対する応答信号であるAck(Acknowledgement)/Nack(Negative Acknowledgement)を運ぶ。PDCCHは、L1/L2制御信号とも呼ばれる。
物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDSCHには、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL−SCH)、およびトランスポートチャネルであるPCHがマッピングされている。
物理マルチキャストチャネル(Physical Multicast Channel:PMCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PMCHには、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)がマッピングされている。
物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUCCHは、下り送信に対する応答信号(response signal)であるAck/Nackを運ぶ。PUCCHは、CQI(Channel Quality Indicator)レポートを運ぶ。CQIとは、受信したデータの品質、もしくは通信路品質を示す品質情報である。またPUCCHは、スケジューリングリクエスト(Scheduling Request:SR)を運ぶ。
物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUSCHには、トランスポートチャネルの1つである上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL−SCH)がマッピングされている。
物理HARQインジケータチャネル(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel:PHICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PHICHは、上り送信に対する応答信号であるAck/Nackを運ぶ。物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble)を運ぶ。
下り参照信号(リファレンスシグナル(Reference Signal):RS)は、LTE方式の通信システムとして既知のシンボルである。以下の5種類の下りリファレンスシグナルが定義されている。セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)、MBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal)、UE固有参照信号(UE-specific Reference Signal)であるデータ復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DM−RS)、位置決定参照信号(Positioning Reference Signal:PRS)、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal:CSI−RS)。通信端末の物理レイヤの測定として、リファレンスシグナルの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)測定がある。
非特許文献1(5章)に記載されるトランスポートチャネル(Transport channel)について、説明する。下りトランスポートチャネルのうち、報知チャネル(Broadcast Channel:BCH)は、その基地局(セル)のカバレッジ全体に報知される。BCHは、物理報知チャネル(PBCH)にマッピングされる。
下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL−SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。DL−SCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が可能である。DL−SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。準静的なリソース割り当ては、パーシステントスケジューリング(Persistent Scheduling)ともいわれる。DL−SCHは、通信端末の低消費電力化のために通信端末の間欠受信(Discontinuous reception:DRX)をサポートする。DL−SCHは、物理下り共有チャネル(PDSCH)へマッピングされる。
ページングチャネル(Paging Channel:PCH)は、通信端末の低消費電力を可能とするために通信端末のDRXをサポートする。PCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が要求される。PCHは、動的にトラフィックに利用できる物理下り共有チャネル(PDSCH)のような物理リソースへマッピングされる。
マルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)は、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知に使用される。MCHは、マルチセル送信におけるMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)サービス(MTCHとMCCH)のSFN合成をサポートする。MCHは、準静的なリソース割り当てをサポートする。MCHは、PMCHへマッピングされる。
上りトランスポートチャネルのうち、上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL−SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。UL−SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。UL−SCHは、物理上り共有チャネル(PUSCH)へマッピングされる。
ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:RACH)は、制御情報に限られている。RACHは、衝突のリスクがある。RACHは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)へマッピングされる。
HARQについて説明する。HARQとは、自動再送要求(Automatic Repeat reQuest:ARQ)と誤り訂正(Forward Error Correction)との組合せによって、伝送路の通信品質を向上させる技術である。HARQには、通信品質が変化する伝送路に対しても、再送によって誤り訂正が有効に機能するという利点がある。特に、再送にあたって初送の受信結果と再送の受信結果との合成をすることで、更なる品質向上を得ることも可能である。
再送の方法の一例を説明する。受信側にて、受信データが正しくデコードできなかった場合、換言すればCRC(Cyclic Redundancy Check)エラーが発生した場合(CRC=NG)、受信側から送信側へ「Nack」を送信する。「Nack」を受信した送信側は、データを再送する。受信側にて、受信データが正しくデコードできた場合、換言すればCRCエラーが発生しない場合(CRC=OK)、受信側から送信側へ「Ack」を送信する。「Ack」を受信した送信側は次のデータを送信する。
非特許文献1(6章)に記載される論理チャネル(ロジカルチャネル:Logical channel)について、説明する。報知制御チャネル(Broadcast Control Channel:BCCH)は、報知システム制御情報のための下りチャネルである。論理チャネルであるBCCHは、トランスポートチャネルである報知チャネル(BCH)、あるいは下り共有チャネル(DL−SCH)へマッピングされる。
ページング制御チャネル(Paging Control Channel:PCCH)は、ページング情報(Paging Information)およびシステム情報(System Information)の変更を送信するための下りチャネルである。PCCHは、通信端末のセルロケーションをネットワークが知らない場合に用いられる。論理チャネルであるPCCHは、トランスポートチャネルであるページングチャネル(PCH)へマッピングされる。
共有制御チャネル(Common Control Channel:CCCH)は、通信端末と基地局との間の送信制御情報のためのチャネルである。CCCHは、通信端末がネットワークとの間でRRC接続(connection)を有していない場合に用いられる。下り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL−SCH)へマッピングされる。上り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである上り共有チャネル(UL−SCH)へマッピングされる。
マルチキャスト制御チャネル(Multicast Control Channel:MCCH)は、1対多の送信のための下りチャネルである。MCCHは、ネットワークから通信端末への1つあるいはいくつかのMTCH用のMBMS制御情報の送信のために用いられる。MCCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられる。MCCHは、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
個別制御チャネル(Dedicated Control Channel:DCCH)は、1対1にて、通信端末とネットワークとの間の個別制御情報を送信するチャネルである。DCCHは、通信端末がRRC接続(connection)である場合に用いられる。DCCHは、上りでは上り共有チャネル(UL−SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL−SCH)にマッピングされる。
個別トラフィックチャネル(Dedicated Traffic Channel:DTCH)は、ユーザ情報の送信のための個別通信端末への1対1通信のチャネルである。DTCHは、上りおよび下りともに存在する。DTCHは、上りでは上り共有チャネル(UL−SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL−SCH)へマッピングされる。
マルチキャストトラフィックチャネル(Multicast Traffic channel:MTCH)は、ネットワークから通信端末へのトラフィックデータ送信のための下りチャネルである。MTCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられるチャネルである。MTCHは、マルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
CGIとは、セルグローバル識別子(Cell Global Identifier)のことである。ECGIとは、E−UTRANセルグローバル識別子(E-UTRAN Cell Global Identifier)のことである。LTE、後述のLTE−A(Long Term Evolution Advanced)およびUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)において、CSG(Closed Subscriber Group)セルが導入される。
CSG(Closed Subscriber Group)セルとは、利用可能な加入者をオペレータが特定しているセル(以下「特定加入者用セル」という場合がある)である。特定された加入者は、PLMN(Public Land Mobile Network)の1つ以上のセルにアクセスすることが許可される。特定された加入者がアクセスを許可されている1つ以上のセルを「CSGセル(CSG cell(s))」と呼ぶ。ただし、PLMNにはアクセス制限がある。
CSGセルは、固有のCSGアイデンティティ(CSG identity:CSG ID)を報知し、CSGインジケーション(CSG Indication)にて「TRUE」を報知するPLMNの一部である。予め利用登録し、許可された加入者グループのメンバーは、アクセス許可情報であるところのCSG IDを用いてCSGセルにアクセスする。
CSG IDは、CSGセルまたはセルによって報知される。LTE方式の通信システムにCSG IDは複数存在する。そして、CSG IDは、CSG関連のメンバーのアクセスを容易にするために、通信端末(UE)によって使用される。
通信端末の位置追跡は、1つ以上のセルからなる区域を単位に行われる。位置追跡は、待受け状態であっても通信端末の位置を追跡し、通信端末を呼び出す、換言すれば通信端末が着呼することを可能にするために行われる。この通信端末の位置追跡のための区域をトラッキングエリアと呼ぶ。
3GPPにおいて、Home−NodeB(Home−NB;HNB)、Home−eNodeB(Home−eNB;HeNB)と称される基地局が検討されている。UTRANにおけるHNB、およびE−UTRANにおけるHeNBは、例えば家庭、法人、商業用のアクセスサービス向けの基地局である。非特許文献2には、HeNBおよびHNBへのアクセスの3つの異なるモードが開示されている。具体的には、オープンアクセスモード(Open access mode)と、クローズドアクセスモード(Closed access mode)と、ハイブリッドアクセスモード(Hybrid access mode)とが開示されている。
また3GPPでは、リリース10として、ロングタームエボリューションアドヴァンスド(Long Term Evolution Advanced:LTE−A)の規格策定が進められている(非特許文献3、非特許文献4参照)。LTE−Aは、LTEの無線区間通信方式を基本とし、それにいくつかの新技術を加えて構成される。
LTE−Aシステムでは、100MHzまでのより広い周波数帯域幅(transmission bandwidths)をサポートするために、二つ以上のコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)を集約する(「アグリゲーション(aggregation)する」とも称する)、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)が検討されている。CAについては、非特許文献1に記載されている。
CAが構成される場合、UEはネットワーク(Network:NW)と唯一つのRRC接続(RRC connection)を有する。RRC接続において、一つのサービングセルがNASモビリティ情報とセキュリティ入力を与える。このセルをプライマリセル(Primary Cell:PCell)と呼ぶ。下りリンクで、PCellに対応するキャリアは、下りプライマリコンポーネントキャリア(Downlink Primary Component Carrier:DL PCC)である。上りリンクで、PCellに対応するキャリアは、上りプライマリコンポーネントキャリア(Uplink Primary Component Carrier:UL PCC)である。
UEの能力(ケーパビリティ(capability))に応じて、セカンダリセル(Secondary Cell:SCell)が、PCellとともに、サービングセルの組を形成するために構成される。下りリンクで、SCellに対応するキャリアは、下りセカンダリコンポーネントキャリア(Downlink Secondary Component Carrier:DL SCC)である。上りリンクで、SCellに対応するキャリアは、上りセカンダリコンポーネントキャリア(Uplink Secondary Component Carrier:UL SCC)である。
一つのPCellと一つ以上のSCellとからなるサービングセルの組が、一つのUEに対して構成される。
また、LTE−Aでの新技術としては、より広い帯域をサポートする技術(Wider bandwidth extension)、および多地点協調送受信(Coordinated Multiple Point transmission and reception:CoMP)技術などがある。3GPPでLTE−Aのために検討されているCoMPについては、非特許文献1に記載されている。
また、3GPPにおいて、将来の膨大なトラフィックに対応するために、スモールセルを構成するスモールeNB(以下「小規模基地局装置」という場合がある)を用いることが検討されている。例えば、多数のスモールeNBを設置して、多数のスモールセルを構成することによって、周波数利用効率を高めて、通信容量の増大を図る技術などが検討されている。具体的には、UEが2つのeNBと接続して通信を行うデュアルコネクティビティ(Dual Connectivity;DCと略称される)などがある。DCについては、非特許文献1に記載されている。
デュアルコネクティビティ(DC)を行うeNBのうち、一方を「マスターeNB(MeNBと略称される)」といい、他方を「セカンダリeNB(SeNBと略称される)」という場合がある。
モバイルネットワークのトラフィック量は、増加傾向にあり、通信速度も高速化が進んでいる。LTEおよびLTE−Aが本格的に運用を開始されると、更に通信速度が高速化されることが見込まれる。
さらに、高度化する移動体通信に対して、2020年以降にサービスを開始することを目標とした第5世代(以下「5G」という場合がある)無線アクセスシステムが検討されている。例えば、欧州では、METISという団体で5Gの要求事項がまとめられている(非特許文献5参照)。
5G無線アクセスシステムでは、LTEシステムに対して、システム容量は1000倍、データの伝送速度は100倍、データの処理遅延は10分の1(1/10)、通信端末の同時接続数は100倍として、更なる低消費電力化、および装置の低コスト化を実現することが要件として挙げられている。
このような要求を満たすために、3GPPでは、リリース15として、5Gの規格検討が進められている(非特許文献6〜10参照)。5Gの無線区間の技術は「New Radio Access Technology」と称され(「New Radio」は「NR」と略称される)、いくつかの新たな技術が検討されている(非特許文献11、15、16参照)。例えば、LTEとNRを用いたDC、LTEとNRにおける周波数リソース共有などが検討されている(非特許文献12、13参照)。
3GPP TS 36.300 V14.3.0 3GPP S1−083461 3GPP TR 36.814 V9.2.0 3GPP TR 36.912 V14.0.0 "Scenarios, requirements and KPIs for 5G mobile and wireless system"、ICT−317669−METIS/D1.1 3GPP TR 23.799 V14.0.0 3GPP TR 38.801 V14.0.0 3GPP TR 38.802 V14.1.0 3GPP TR 38.804 V14.0.0 3GPP TR 38.912 V14.0.0 3GPP RP−172115 3GPP TS37.340 V1.0.2 3GPP R1−1701527 3GPP R1−1712747 3GPP TS 38.211 V1.0.0 3GPP TS 38.300 V1.1.1 3GPP TS 36.304 V14.4.0 3GPP TS 36.331 V14.4.0
NRでは、eNBとgNBを用いたDCが議論されている。また、NRにおいては、低遅延・高信頼性な通信が要求されている。ところが、DC構成時において、UEからの上り送信データの送信先は上りデータのバッファ容量により決定されるため、低遅延が必要な通信においてUEは必ずしも上りデータを遅延の小さい基地局に送信することができない。このため、上りデータ送信における遅延が増大する。
また、LTEとNRで同じ周波数を共有する制御技術が議論されている。UEは、LTEとNRの送信器および/あるいは受信器を切替えてeNBおよび/あるいはgNBと通信を行う。ところが、LTEとNRの周波数の共有にあたり、LTEとNRの同期信号のタイミングが重複するため、UEはeNBおよび/あるいはgNBからの同期信号を受信できず、LTEおよび/あるいはNRの通信が不可能になるという問題が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、NRにおいて、低遅延かつ高信頼性な通信システム等を提供することを、目的の一つとする。
本発明によれば、例えば、通信端末装置と、前記通信端末装置と無線通信可能に接続され前記通信端末装置用にスプリットベアラを構成可能な複数のノードと、を備える通信システムであって、前記通信端末装置は、上り送信を、前記複数のノードのうちの上り送信用ノードに対して行い、前記上り送信用ノードは、前記複数のノードのうちで前記通信端末装置からの前記上り送信をより低遅延で実施可能なノードを、前記上り送信用ノードとして決定する、上り送信用ノード決定処理によって、決定される、通信システムが提供される。
また、本発明によれば、例えば、スプリットベアラを構成可能な複数のノードと無線通信可能な通信端末装置であって、前記通信端末装置は、上り送信を、上り送信用ノード決定処理によって選ばれた上り送信用ノードに対して行うように構成され、前記上り送信用ノード決定処理は、前記複数のノードのうちで前記通信端末装置からの前記上り送信をより低遅延で実施可能なノードを、前記上り送信用ノードとして決定する処理である、通信端末装置が提供される。
また、本発明によれば、例えば、通信端末装置用のスプリットベアラを他の通信ノードとともに構成可能な通信ノードであって、前記通信ノードは、上り送信用ノード決定処理によって選ばれることで、前記通信端末装置が上り送信に利用する上り送信用ノードとして動作するように構成され、前記上り送信用ノード決定処理は、複数の通信ノードのうちで前記通信端末装置からの前記上り送信をより低遅延で実施可能な通信ノードを、前記上り送信用ノードとして決定する処理である、通信ノードが提供される。
本発明によれば、NRにおいて、低遅延かつ高信頼性な通信システム等を提供することができる。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。 3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。 図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。 図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。 MMEの構成を示すブロック図である。 LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。 マクロeNBとスモールeNBとが混在する場合のセルの構成の概念を示す図である。 実施の形態1について、MNがUEに対してどのノードに上り送信するかを設定するシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態1について、UEが上り送信用ノードを決定するシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態1について、UEが閾値を用いて上り送信用ノードを決定するシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態1について、UEが閾値を用いて上り送信用ノードを決定するシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの他の例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの他の例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの他の例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの他の例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてMNとSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてMNとSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの他の例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの他の例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの他の例を示す図である。 実施の形態1の変形例1について、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの他の例を示す図である。 実施の形態2について、パケット複製においてグラント無送信の設定を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態2について、パケット複製においてグラント無送信の設定を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態2について、パケット複製においてグラント無送信の設定を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態2について、グラント無送信が設定されている上り通信に対してパケット複製の設定を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態2について、グラント無送信が設定されている上り通信に対してパケット複製の設定を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態2について、グラント無送信が設定されている上り通信に対してパケット複製の設定を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態2について、パケット複製のactとグラント無送信設定のactとを同一シグナリングで通知して、パケット複製とグラント無送信の設定を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態2について、パケット複製のactとグラント無送信設定のactとを同一シグナリングで通知して、パケット複製とグラント無送信の設定を行うシーケンスの一例を示す図である。 実施の形態3について、上りプリエンプション指示を、下りユーザデータ送受信に用いられる領域と異なる周波数リソースで行う例を示す図である。 実施の形態3について、上りプリエンプション指示をPDCCHにて行う例を示す図である。 実施の形態3の変形例1について、プリエンプション発生を示す情報として、所定の符号を用いる例を示す図である。 実施の形態4について、NRのSSバーストにおけるSSブロックの並び替えの例を示す図である。 実施の形態4について、LTEの非MBSFN信号と重複しないNRのSSブロックの送信について示すタイミング図である。 実施の形態4について、LTEとNRのフレーム境界にオフセットを設けた例を示す図である。 実施の形態4について、NRのSSバーストの信号を配置変更した例を示す図である。 実施の形態5について、マスタ基地局からUEに対してシングルTX/デュアルTXを指示する手続きを示したシーケンス図である。 実施の形態5について、SCellのアクティベート/デアクティベート時における、SCellの情報の通知を示したシーケンス図である。 実施の形態5の変形例1について、シングルTXにおいて、LTEのPUCCHとNRのPUCCHを同じサブフレームで送信する例を示した図である。 実施の形態6について、UEが、NR基地局からの下り測定用信号を用いて、SULのパスロスを決定するシーケンスを表した図である。 実施の形態7について、eMBB UE用FL−DMRSのプリエンプションの一例を示す図である。 実施の形態7について、eMBB UE用FL−DMRSのプリエンプションの一例を示す図である。 実施の形態7について、eMBB UE用にFL−DMRSとadd−DMRSとが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7について、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7について、eMBB UE用のスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする処理のシーケンス例を示す図である。 実施の形態7について、eMBB UE用のスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする処理のシーケンス例を示す図である。 実施の形態7について、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7について、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7について、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7について、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7の変形例2について、eMBB UE用にFL−DMRS、add−DMRS、およびPUCCHまたは/かつSRSとが設定される場合にプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7の変形例2について、eMBB UE用にFL−DMRS、add−DMRS、およびPUCCHまたは/かつSRSとが設定される場合にプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7の変形例2について、eMBB UE用にFL−DMRS、add−DMRS、およびPUCCHまたは/かつSRSとが設定される場合にプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7の変形例2について、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7の変形例2について、補完用SRSを設定した場合のプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態7の変形例2について、補完用PUCCHを設定した場合のプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態7の変形例3について、SRのためのプリエンプションを設定する一例を示す図である。 実施の形態7の変形例4について、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信をプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態7の変形例4について、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信をプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態7の変形例4について、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信をプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態7の変形例4について、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信をプリエンプションする方法の一例を示す図である。 実施の形態7の変形例5について、eMBB UE用PDCCHとURLLC UE用スロットを多重する方法の一例を示す図である。 実施の形態7の変形例5について、eMBB UE用PDCCHとURLLC UE用スロットを多重する方法の一例を示す図である。 実施の形態7の変形例6について、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にPDSCHのリソースをプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7の変形例6について、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にPUSCHのリソースをプリエンプションする一例を示す図である。 実施の形態7の変形例6について、ULにおいて補完用DMRSが複数設定される一例を示す図である。
実施の形態1.
図2は、3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。図2について説明する。無線アクセスネットワークは、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)201と称される。通信端末装置である移動端末装置(以下「移動端末(User Equipment:UE)」という)202は、基地局装置(以下「基地局(E-UTRAN NodeB:eNB)」という)203と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。
ここで、「通信端末装置」とは、移動可能な携帯電話端末装置などの移動端末装置だけでなく、センサなどの移動しないデバイスも含んでいる。以下の説明では、「通信端末装置」を、単に「通信端末」という場合がある。
移動端末202に対する制御プロトコル、例えばRRC(Radio Resource Control)と、ユーザプレイン(以下、U−Planeと称する場合もある)、例えばPDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、PHY(Physical layer)とが基地局203で終端するならば、E−UTRANは1つあるいは複数の基地局203によって構成される。
移動端末202と基地局203との間の制御プロトコルRRC(Radio Resource Control)は、報知(Broadcast)、ページング(paging)、RRC接続マネージメント(RRC connection management)などを行う。RRCにおける基地局203と移動端末202との状態として、RRC_IDLEと、RRC_CONNECTEDとがある。
RRC_IDLEでは、PLMN(Public Land Mobile Network)選択、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。RRC_CONNECTEDでは、移動端末はRRC接続(connection)を有し、ネットワークとのデータの送受信を行うことができる。またRRC_CONNECTEDでは、ハンドオーバ(Handover:HO)、隣接セル(Neighbour cell)の測定(メジャメント(measurement))などが行われる。
基地局203は、eNB207と、Home−eNB206とに分類される。通信システム200は、複数のeNB207を含むeNB群203−1と、複数のHome−eNB206を含むHome−eNB群203−2とを備える。またコアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)と、無線アクセスネットワークであるE−UTRAN201とで構成されるシステムは、EPS(Evolved Packet System)と称される。コアネットワークであるEPCと、無線アクセスネットワークであるE−UTRAN201とを合わせて、「ネットワーク」という場合がある。
eNB207は、移動管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)、あるいはS−GW(Serving Gateway)、あるいはMMEおよびS−GWを含むMME/S−GW部(以下「MME部」という場合がある)204とS1インタフェースにより接続され、eNB207とMME部204との間で制御情報が通信される。一つのeNB207に対して、複数のMME部204が接続されてもよい。eNB207間は、X2インタフェースにより接続され、eNB207間で制御情報が通信される。
Home−eNB206は、MME部204とS1インタフェースにより接続され、Home−eNB206とMME部204との間で制御情報が通信される。一つのMME部204に対して、複数のHome−eNB206が接続される。あるいは、Home−eNB206は、HeNBGW(Home-eNB GateWay)205を介してMME部204と接続される。Home−eNB206とHeNBGW205とは、S1インタフェースにより接続され、HeNBGW205とMME部204とはS1インタフェースを介して接続される。
一つまたは複数のHome−eNB206が一つのHeNBGW205と接続され、S1インタフェースを通して情報が通信される。HeNBGW205は、一つまたは複数のMME部204と接続され、S1インタフェースを通して情報が通信される。
MME部204およびHeNBGW205は、上位装置、具体的には上位ノードであり、基地局であるeNB207およびHome−eNB206と、移動端末(UE)202との接続を制御する。MME部204は、コアネットワークであるEPCを構成する。基地局203およびHeNBGW205は、E−UTRAN201を構成する。
さらに3GPPでは、以下のような構成が検討されている。Home−eNB206間のX2インタフェースはサポートされる。すなわち、Home−eNB206間は、X2インタフェースにより接続され、Home−eNB206間で制御情報が通信される。MME部204からは、HeNBGW205はHome−eNB206として見える。Home−eNB206からは、HeNBGW205はMME部204として見える。
Home−eNB206が、HeNBGW205を介してMME部204に接続される場合および直接MME部204に接続される場合のいずれの場合も、Home−eNB206とMME部204との間のインタフェースは、S1インタフェースで同じである。
基地局203は、1つのセルを構成してもよいし、複数のセルを構成してもよい。各セルは、移動端末202と通信可能な範囲であるカバレッジとして予め定める範囲を有し、カバレッジ内で移動端末202と無線通信を行う。1つの基地局203が複数のセルを構成する場合、1つ1つのセルが、移動端末202と通信可能に構成される。
図3は、図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。図3に示す移動端末202の送信処理を説明する。まず、プロトコル処理部301からの制御データ、およびアプリケーション部302からのユーザデータが、送信データバッファ部303へ保存される。送信データバッファ部303に保存されたデータは、エンコーダー部304へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部303から変調部305へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコーダー部304でエンコード処理されたデータは、変調部305にて変調処理が行われる。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部306へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ307から基地局203に送信信号が送信される。
また、移動端末202の受信処理は、以下のように実行される。基地局203からの無線信号がアンテナ307により受信される。受信信号は、周波数変換部306にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部308において復調処理が行われる。復調後のデータは、デコーダー部309へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部301へ渡され、ユーザデータはアプリケーション部302へ渡される。移動端末202の一連の処理は、制御部310によって制御される。よって制御部310は、図3では省略しているが、各部301〜309と接続している。
図4は、図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。図4に示す基地局203の送信処理を説明する。EPC通信部401は、基地局203とEPC(MME部204など)、HeNBGW205などとの間のデータの送受信を行う。他基地局通信部402は、他の基地局との間のデータの送受信を行う。EPC通信部401および他基地局通信部402は、それぞれプロトコル処理部403と情報の受け渡しを行う。プロトコル処理部403からの制御データ、ならびにEPC通信部401および他基地局通信部402からのユーザデータおよび制御データは、送信データバッファ部404へ保存される。
送信データバッファ部404に保存されたデータは、エンコーダー部405へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部404から変調部406へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコードされたデータは、変調部406にて変調処理が行われる。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部407へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ408より一つもしくは複数の移動端末202に対して送信信号が送信される。
また、基地局203の受信処理は以下のように実行される。一つもしくは複数の移動端末202からの無線信号が、アンテナ408により受信される。受信信号は、周波数変換部407にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部409で復調処理が行われる。復調されたデータは、デコーダー部410へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部403あるいはEPC通信部401、他基地局通信部402へ渡され、ユーザデータはEPC通信部401および他基地局通信部402へ渡される。基地局203の一連の処理は、制御部411によって制御される。よって制御部411は、図4では省略しているが、各部401〜410と接続している。
図5は、MMEの構成を示すブロック図である。図5では、前述の図2に示すMME部204に含まれるMME204aの構成を示す。PDN GW通信部501は、MME204aとPDN GWとの間のデータの送受信を行う。基地局通信部502は、MME204aと基地局203との間のS1インタフェースによるデータの送受信を行う。PDN GWから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、PDN GW通信部501から、ユーザプレイン通信部503経由で基地局通信部502に渡され、1つあるいは複数の基地局203へ送信される。基地局203から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、基地局通信部502から、ユーザプレイン通信部503経由でPDN GW通信部501に渡され、PDN GWへ送信される。
PDN GWから受信したデータが制御データであった場合、制御データは、PDN GW通信部501から制御プレイン制御部505へ渡される。基地局203から受信したデータが制御データであった場合、制御データは、基地局通信部502から制御プレイン制御部505へ渡される。
HeNBGW通信部504は、HeNBGW205が存在する場合に設けられ、情報種別によって、MME204aとHeNBGW205との間のインタフェース(IF)によるデータの送受信を行う。HeNBGW通信部504から受信した制御データは、HeNBGW通信部504から制御プレイン制御部505へ渡される。制御プレイン制御部505での処理の結果は、PDN GW通信部501経由でPDN GWへ送信される。また、制御プレイン制御部505で処理された結果は、基地局通信部502経由でS1インタフェースにより1つあるいは複数の基地局203へ送信され、またHeNBGW通信部504経由で1つあるいは複数のHeNBGW205へ送信される。
制御プレイン制御部505には、NASセキュリティ部505−1、SAEベアラコントロール部505−2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部505−3などが含まれ、制御プレイン(以下、C−Planeと称する場合もある)に対する処理全般を行う。NASセキュリティ部505−1は、NAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。SAEベアラコントロール部505−2は、SAE(System Architecture Evolution)のベアラの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部505−3は、待受け状態(アイドルステート(Idle State);LTE−IDLE状態、または、単にアイドルとも称される)のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成および制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末202のトラッキングエリアの追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト管理などを行う。
MME204aは、1つまたは複数の基地局203に対して、ページング信号の分配を行う。また、MME204aは、待受け状態(Idle State)のモビリティ制御(Mobility control)を行う。MME204aは、移動端末が待ち受け状態のとき、および、アクティブ状態(Active State)のときに、トラッキングエリア(Tracking Area)リストの管理を行う。MME204aは、UEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:Tracking Area)に属するセルへ、ページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。MME204aに接続されるHome−eNB206のCSGの管理、CSG IDの管理、およびホワイトリストの管理は、アイドルステートモビリティ管理部505−3で行われてもよい。
次に通信システムにおけるセルサーチ方法の一例を示す。図6は、LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。通信端末は、セルサーチを開始すると、ステップST601で、周辺の基地局から送信される第一同期信号(P−SS)、および第二同期信号(S−SS)を用いて、スロットタイミング、フレームタイミングの同期をとる。
P−SSとS−SSとを合わせて、同期信号(Synchronization Signal:SS)という。同期信号(SS)には、セル毎に割り当てられたPCIに1対1に対応するシンクロナイゼーションコードが割り当てられている。PCIの数は504通りが検討されている。この504通りのPCIを用いて同期をとるとともに、同期がとれたセルのPCIを検出(特定)する。
次に同期がとれたセルに対して、ステップST602で、基地局からセル毎に送信される参照信号(リファレンスシグナル:RS)であるセル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)を検出し、RSの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)の測定を行う。参照信号(RS)には、PCIと1対1に対応したコードが用いられている。そのコードで相関をとることによって他セルと分離できる。ステップST601で特定したPCIから、該セルのRS用のコードを導出することによって、RSを検出し、RSの受信電力を測定することが可能となる。
次にステップST603で、ステップST602までで検出された一つ以上のセルの中から、RSの受信品質が最もよいセル、例えば、RSの受信電力が最も高いセル、つまりベストセルを選択する。
次にステップST604で、ベストセルのPBCHを受信して、報知情報であるBCCHを得る。PBCH上のBCCHには、セル構成情報が含まれるMIB(Master Information Block)がマッピングされる。したがって、PBCHを受信してBCCHを得ることで、MIBが得られる。MIBの情報としては、例えば、DL(ダウンリンク)システム帯域幅(送信帯域幅設定(transmission bandwidth configuration:dl-bandwidth)とも呼ばれる)、送信アンテナ数、SFN(System Frame Number)などがある。
次にステップST605で、MIBのセル構成情報をもとに該セルのDL−SCHを受信して、報知情報BCCHの中のSIB(System Information Block)1を得る。SIB1には、該セルへのアクセスに関する情報、セルセレクションに関する情報、他のSIB(SIBk;k≧2の整数)のスケジューリング情報が含まれる。また、SIB1には、トラッキングエリアコード(Tracking Area Code:TAC)が含まれる。
次にステップST606で、通信端末は、ステップST605で受信したSIB1のTACと、通信端末が既に保有しているトラッキングエリアリスト内のトラッキングエリア識別子(Tracking Area Identity:TAI)のTAC部分とを比較する。トラッキングエリアリストは、TAIリスト(TAI list)とも称される。TAIはトラッキングエリアを識別するための識別情報であり、MCC(Mobile Country Code)と、MNC(Mobile Network Code)と、TAC(Tracking Area Code)とによって構成される。MCCは国コードである。MNCはネットワークコードである。TACはトラッキングエリアのコード番号である。
通信端末は、ステップST606で比較した結果、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれるTACと同じならば、該セルで待ち受け動作に入る。比較して、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれなければ、通信端末は、該セルを通して、MMEなどが含まれるコアネットワーク(Core Network,EPC)へ、TAU(Tracking Area Update)を行うためにトラッキングエリアの変更を要求する。
コアネットワークを構成する装置(以下「コアネットワーク側装置」という場合がある)は、TAU要求信号とともに通信端末から送られてくる該通信端末の識別番号(UE−IDなど)をもとに、トラッキングエリアリストの更新を行う。コアネットワーク側装置は、通信端末に更新後のトラッキングエリアリストを送信する。通信端末は、受信したトラッキングエリアリストに基づいて、通信端末が保有するTACリストを書き換える(更新する)。その後、通信端末は、該セルで待ち受け動作に入る。
スマートフォンおよびタブレット型端末装置の普及によって、セルラー系無線通信によるトラフィックが爆発的に増大しており、世界中で無線リソースの不足が懸念されている。これに対応して周波数利用効率を高めるために、小セル化し、空間分離を進めることが検討されている。
従来のセルの構成では、eNBによって構成されるセルは、比較的広い範囲のカバレッジを有する。従来は、複数のeNBによって構成される複数のセルの比較的広い範囲のカバレッジによって、あるエリアを覆うように、セルが構成されている。
小セル化された場合、eNBによって構成されるセルは、従来のeNBによって構成されるセルのカバレッジに比べて範囲が狭いカバレッジを有する。したがって、従来と同様に、あるエリアを覆うためには、従来のeNBに比べて、多数の小セル化されたeNBが必要となる。
以下の説明では、従来のeNBによって構成されるセルのように、カバレッジが比較的大きいセルを「マクロセル」といい、マクロセルを構成するeNBを「マクロeNB」という。また、小セル化されたセルのように、カバレッジが比較的小さいセルを「スモールセル」といい、スモールセルを構成するeNBを「スモールeNB」という。
マクロeNBは、例えば、非特許文献7に記載される「ワイドエリア基地局(Wide Area Base Station)」であってもよい。
スモールeNBは、例えば、ローパワーノード、ローカルエリアノード、ホットスポットなどであってもよい。また、スモールeNBは、ピコセルを構成するピコeNB、フェムトセルを構成するフェムトeNB、HeNB、RRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、RRE(Remote Radio Equipment)またはRN(Relay Node)であってもよい。また、スモールeNBは、非特許文献7に記載される「ローカルエリア基地局(Local Area Base Station)」または「ホーム基地局(Home Base Station)」であってもよい。
図7は、マクロeNBとスモールeNBとが混在する場合のセルの構成の概念を示す図である。マクロeNBによって構成されるマクロセルは、比較的広い範囲のカバレッジ701を有する。スモールeNBによって構成されるスモールセルは、マクロeNB(マクロセル)のカバレッジ701に比べて範囲が小さいカバレッジ702を有する。
複数のeNBが混在する場合、あるeNBによって構成されるセルのカバレッジが、他のeNBによって構成されるセルのカバレッジ内に含まれる場合がある。図7に示すセルの構成では、参照符号「704」または「705」で示されるように、スモールeNBによって構成されるスモールセルのカバレッジ702が、マクロeNBによって構成されるマクロセルのカバレッジ701内に含まれる場合がある。
また、参照符号「705」で示されるように、複数、例えば2つのスモールセルのカバレッジ702が、1つのマクロセルのカバレッジ701内に含まれる場合もある。移動端末(UE)703は、例えばスモールセルのカバレッジ702内に含まれ、スモールセルを介して通信を行う。
また図7に示すセルの構成では、参照符号「706」で示されるように、マクロeNBによって構成されるマクロセルのカバレッジ701と、スモールeNBによって構成されるスモールセルのカバレッジ702とが複雑に重複する場合が生じる。
また、参照符号「707」で示されるように、マクロeNBによって構成されるマクロセルのカバレッジ701と、スモールeNBによって構成されるスモールセルのカバレッジ702とが重複しない場合も生じる。
さらには、参照符号「708」で示されるように、多数のスモールeNBによって構成される多数のスモールセルのカバレッジ702が、1つのマクロeNBによって構成される1つのマクロセルのカバレッジ701内に構成される場合も生じる。
デュアルコネクティビティ(DC)を用いたスプリットベアラにおける上り送信では、上りデータをセカンダリノード(SN)(非特許文献12参照)に送信するか否かを、UEの上りデータのバッファ容量に応じて決める。マスタノード(MN)(非特許文献12参照)は上りデータバッファ容量閾値をUEに対して通知する。UEは、上りデータのバッファ容量と該閾値を比較して、上りデータのバッファ容量が閾値以下の場合はMNに上りデータを送信し、上りデータのバッファ容量が閾値より大きい場合はMNとSNに上りデータを送信する。
しかし、たとえば、低遅延が要求される上りデータに前述の方法を適用すると、上りデータバッファ容量が閾値より少ない場合、MNに対して上り送信が行われることになる。たとえば、SNが短シンボル長(期間)をサポートしているような場合、SNを用いて上り送信を行った方が低遅延特性を得られるにも関わらず、MNで上り送信を行わなくてはならず、低遅延特性を得られなくなってしまう、という問題が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
UEがどのノードに上り送信するかを設定可能とする。MNはUEに対して上り送信用ノードに関する情報を通知する。上り送信用ノードは、MN、あるいはSN、あるいはMNとSNの両方である。上り送信用ノードの情報として例えば基地局の識別子を用いることができる。
上り送信用ノードの情報は、セルグループの情報であってもよい。セルグループの情報は、マスタセルグループ(MCG)および/あるいはセカンダリセルグループ(SCG)の情報であってもよい。上り送信用ノードの情報はセルの情報であってもよく、セルの情報はセル識別子であってもよい。UEが上り送信に用いるセルを示す。
本明細書ではUEの通信先を主にノードまたは通信ノードと表現するが、特に説明が無い場合、UEの通信先はセルグループあるいは基地局あるいはセルであってもよい。
上り送信用ノードに関する情報の通知に、RRCシグナリングを用いるとよい。たとえば、上り送信用ノードに関する情報を、RRC接続再設定(RRCConnectionReconfiguration)メッセージに含めて、通知してもよい。たとえば、上り送信用ノードに関する情報はDC設定処理の際に通知してもよい。
SNはMNに対して、UEからの上り送信用ノードをどれにするかを判断するための情報(以降、上り送信用ノード判断情報と称する場合がある)を通知する。上り送信用ノード判断情報は、遅延特性に関する情報であってもよい。また、上り送信用ノード判断情報は、サポートする無線設定に関する情報であってもよい。また、上り送信用ノード判断情報は、サポートする通信サービスに関する情報であってもよい。また、上り送信用ノード判断情報は、負荷状況やリソース使用状況に関する情報であってもよい。また、上り送信用ノード判断情報は、電波伝搬環境に関する情報であってもよい。上り送信用ノード判断情報は、Xnシグナリング、あるいはX2シグナリングを用いて通知してもよい。たとえば、上り送信用ノード判断情報はDC設定処理の際に通知してもよい。
たとえば、SgNB追加処理の際に上り送信用ノード判断情報を通知してもよい。たとえば、上り送信用ノード判断情報を、SgNB追加要求応答(SgNB Addition Request Acknowledge)に含めて、通知してもよい。MNは、UEに対する上り送信用ノードを、DC開始時に設定することが可能となる。また、たとえば、SgNB変更処理の際に上り送信用ノード判断情報を通知してもよい。たとえば、上り送信用ノード判断情報を、SgNB変更要求応答(SgNB Modification Request Acknowledge)に含めて、通知してもよい。該処理をSNからの要求で開始する場合には、上り送信用ノード判断情報を、SgNB変更要求あり通知(SgNB Modification Required)に含めて、通知してもよい。MNは、UEに対する上り送信用ノードを、SNの構成変更時に設定することが可能となる。
上り送信用ノード判断情報として以下に7つの例を示す。
(1)SNがサポートするSCS(Sub Carrier Spacing)。シンボル期間を用いてもよい。
(2)SNが上りのグラント無(without grant)送信をサポートするか否かの情報。
(3)SNがサポートする通信サービスのQoS。上り通信サービスのQoSを用いてもよい。QoSを示す情報、たとえば、QoSプロファイル、QCI、遅延時間、パケットエラーロスレートなどを用いてもよい。
(4)SNのRRC設定。
(5)SNの無線設定。たとえばAS設定、MAC設定、PHY設定など。
(6)SNがサポートするスロットのシンボル数。SNが通常より少ないシンボル数のスロットをサポートするかしないかの情報であってもよい。
(7)(1)から(6)の組合せ。
MNはUEの上り送信用ノードを決定しても良い。MNは、上り送信用ノード判断情報を用いることで、UEがどのノードに上り送信するかを決定することが可能となる。たとえば、MNは、SNから得たSNがサポートするシンボル期間の情報を用いて、自ノードと比べてより短シンボル期間のノードを、UEの上り送信用ノードに決定する。シンボル期間が同じ場合、MNは両方のNBをUEの上り送信用ノードに決定する。たとえば、低遅延特性が要求される上りデータに対してこのような設定を行うことで、UEは、より短いシンボル期間をサポートするノードに上りデータを送信することができ、低遅延で上りデータを送信することが可能となる。
他の例として、たとえば、MNは、SNから得たグラント無送信をサポートするか否かの情報を用いて、グラント無送信をサポートするノードを、UEの上り送信用ノードに決定する。両方のノードがグラント無送信をサポートする場合、MNは両方のノードをUEの上り送信用ノードに決定する。たとえば、低遅延特性が要求される上りデータに対してこのような設定を行うことで、UEは、SR不要のグラント無送信を行うことができ、低遅延で上りデータを送信することが可能となる。
上り送信用ノード判断情報の通知を、MNがSNに対して要求してもよい。該要求の通知に、Xnシグナリング、あるいはX2シグナリングを用いてもよい。たとえば、DC設定処理の際に該要求を通知してもよい。たとえば、SgNB追加処理の際に該要求を通知してもよい。たとえば、該要求を、SgNB追加要求(SgNB Addition Request)に含めて、通知してもよい。MNは、UEに対する上り送信用ノードを、DC開始時に設定することが可能となる。また、たとえば、SgNB変更処理の際に該要求を通知してもよい。たとえば、該要求を、SgNB変更要求(SgNB Modification Request)に含めて、通知してもよい。MNはUEに対する上り送信用ノードを設定することが可能となる。
UEはMNに対して、UEからの上り送信用ノードをどれにするかを判断するための情報を通知してもよい。UEがMNに対して通知する上り送信用ノード判断情報の例として、通信サービスに要求されるQoSがある。上り送信用ノード判断情報は、上り通信サービスに要求されるQoSであってもよい。上り送信用ノード判断情報は、QoSを示す情報、たとえば、QoSプロファイル、QCI、所望遅延時間、パケットエラーロスレートなどであってもよい。UEを特定するための情報を含めてもよい。UEを特定するための情報として、たとえば、識別子がある。
上り送信用ノード判断情報の通知に、RRCシグナリングを用いてもよい。たとえば、上り送信用ノード判断情報を、RRC接続設立要求(RRCConnectionRequest)、RRC接続設立完了(RRCConnectionSetupComplete)、RRC接続再設立要求(RRCConnectionReestablishmentRequest)、RRC接続再設立完了(RRCConnectionReestablishmentCcomplete)などのメッセージに含めて、通知してもよい。これらの例にあげたRRCメッセージを用いることで、MNはUEに対するDC設定時に該情報を用いることが可能となる。
上り送信用ノード判断情報の通知を、MNがUEに対して要求してもよい。該要求の通知に、RRCシグナリングを用いてもよい。たとえば、該要求を、RRC接続設立(RRCConnectionSetup)、RRC接続再設立(RRCConnectionReestablishment)などのメッセージに含めて、通知してもよい。MNはUEに対する上り送信用ノードを設定することが可能となる。
CNはMNに対して、UEからの上り送信用ノードをどれにするかを判断するための情報を通知してもよい。CNがMNに対して通知する上り送信用ノード判断情報の例として、対象とするUEの識別子、該UEの上り通信サービスに要求されるQoSがある。上り送信用ノード判断情報は、上り通信サービスに要求されるQoSであってもよい。上り送信用ノード判断情報は、QoSを示す情報、たとえば、QoSプロファイル、QCI、所望遅延時間、パケットエラーロスレートなどであってもよい。該情報の通知に、S1シグナリングあるいはNG−Cシグナリングを用いてもよい。
上り送信用ノード判断情報の通知を、MNがCNに対して要求してもよい。該要求の通知に、S1シグナリングあるいはNG−Cシグナリングを用いてもよい。MNはUEに対する上り送信用ノードを設定することが可能となる。
図8は、MNがUEに対してどのノードに上り送信するかを設定するシーケンスの一例を示す図である。図8の例では、MNとしてMgNBを示し、SNとしてSgNBを示している。ステップST801で、UEとMgNBとSgNBとの間でスプリットベアラを用いたDCの設定処理が行われる。図8の例では、UEの上りデータバッファ容量による上りデータ送信用ノードの設定は行われない。DC設定処理において、MgNBは、上り送信用ノードの設定方法を示す情報を、UEに通知してもよい。該情報をRRCシグナリングで通知してもよい。該情報をRRC接続再設定メッセージに含めて通知してもよい。UEは、通知された設定方法を適用する。図8の例では、MgNBが、上り送信用ノードを決定し、該上り送信用ノードを設定する方法を示す情報をUEに通知する。
また、図8の例では、SgNBのSCS情報を用いて上り送信用ノードを決定する方法を示している。ステップST802で、MgNBはSgNBに対して、SgNBのSCS情報を要求する。ステップST803でSgNBは、MgNBからの要求に応じて、自SgNBでサポートするSCS情報を、MgNBに対して通知する。サポート情報はセル毎であってもよい。SgNBは、セル毎にサポートするSCS情報を通知してもよい。SCS情報をセルの識別子と関連付けて通知してもよい。
ステップST804でMgNBは、自ノードがサポートするSCSとSgNBがサポートするSCSとを比較し、より小さいSCSをサポートするノードを上り送信用ノードに決定する。図8の例では、SgNBの方がMgNBよりも小さいSCSをサポートしている場合について示している。MgNBはSgNBを上り送信用ノードに決定する。
この際、MgNBは、事前に取得したUEの通信サービスのQoS情報を用いてもよい。MgNBは通信サービスのQoS情報を、CNから取得してもよいし、または、UEから取得してもよい。通信サービスのQoS情報は、UEの通信サービスのためのベアラ設定処理の際に、CNからMgNBに対して通知されてもよい。通信サービスのQoS情報は、DC設定処理を実施するベアラ情報に含められてもよい。
MgNBは、QoSを満たすように、より小さいSCSをサポートするノードを、上り送信用ノードに決定するとしてもよい。たとえば、UEの通信サービスに低遅延特性が要求されているような場合、MgNBは、より小さいSCSをサポートするSgNBを、上り送信用ノードに決定してもよい。ステップST805でMgNBは、上り送信用ノードとして決定したSgNBの情報を、UEに対して通知する。
SgNBの情報として、ノードの情報、基地局の情報、セルグループの情報、あるいは、セルの情報などがある。MgNBは、SgNBを特定するためのこれらの情報を、上り送信用ノードに決定したことを示す情報と関連付けて、UEに対して通知する。
ステップST806でUEは、MgNBより通知された上り送信用ノードであるSgNBへの上り送信処理を開始する。UEにおいて上りデータが発生すると、UEはステップST807でSgNBへSRを送信する。MgNBおよびSgNBでのSRの設定は、DC設定処理においてMgNBからUEに対して通知しておくとよい。ステップST805でMgNBから上り送信用のセル情報が通知されている場合は、UEは該セルに対してSRを送信してもよい。
ステップST808で、SgNBはUEに対して、上り通信のためのグラント(上りスケジューリング情報)を通知する。ステップST809でUEは、上りグラントに従ってSgNBに対して上りデータを送信する。UEはあわせてBSR(Buffer Status Report)を通知してもよい。その後上りデータが無くなるまでステップST808とステップST809の処理が繰り返されることで、上りデータの送信が行われる。
このようにして、DCにおいて、UEは、上りデータバッファ容量に関係なく、MgNBが上り送信用ノードに設定したSgNBに対して、上りデータを送信可能となる。たとえば、低遅延が要求される上りデータが発生した場合、たとえ該データが少量であっても、UEは、より小さいSCSをサポートするSgNBに対して、上りデータを送信することが可能となる。DCにおいて、より低遅延を図ることが可能となる。
前述では、MNがUEに対して、上り送信用ノードに関する情報を通知する方法を開示した。他の方法を開示する。MNはUEに対して、上り送信用ノードを決定するための情報を通知してもよい。
UEが上り送信用ノードを決定するための情報の通知に、RRCシグナリングを用いるとよい。たとえば、該情報を、RRC接続再設定(RRCConnectionReconfiguration)メッセージに含めて、通知してもよい。たとえば、該情報はDC設定処理の際に通知してもよい。
UEが上り送信用ノードを決定するための情報として以下に7つの例を示す。
(1)各ノードがサポートするSCS(Sub Carrier Spacing)。シンボル期間を用いてもよい。
(2)各ノードが上りのグラント無(without grant)送信をサポートするか否かの情報。
(3)各ノードがサポートする通信サービスのQoS。上り通信サービスのQoSを用いてもよい。QoSを示す情報、たとえば、QoSプロファイル、QCI、遅延時間、パケットエラーロスレートなどを用いてもよい。
(4)各ノードのRRC設定。
(5)各ノードの無線設定。たとえばAS設定、MAC設定、PHY設定など。
(6)SNがサポートするスロットのシンボル数。SNが通常より少ないシンボル数のスロットをサポートするかしないかの情報であってもよい。
(7)(1)から(6)の組合せ。
これらの情報を、MNあるいはSNと関連付けてもよい。これらの情報がMNあるいはSNの情報であるかを特定可能となる。また、これらの情報をノード毎に関連付てもよい。たとえば、これらの情報を基地局の識別子と関連付けてもよい。これらの情報がどのノードあるいは基地局の情報であるかを特定可能となる。また、これらの情報をセルグループ毎に関連付けてもよい。これらの情報をMCGあるいはSCGと関連付けてもよい。これらの情報がMCGあるいはSCGの情報であるかを特定可能となる。また、これらの情報をセルと関連付けてもよい。たとえば、これらの情報をセルの識別子と関連付けてもよい。これらの情報がどのセルの情報であるかを特定可能となる。
UEが上り送信用ノードを決定するための情報を、SNがUEに通知してもよい。該通知にRRCシグナリングを用いるとよい。たとえば、該通知を、RRC接続再設定(RRCConnectionReconfiguration)メッセージに含めて、通知してもよい。
SNからUEに通知する情報は、各ノードの、UEが上り送信用ノードを決定するための情報であってもよい。MNの、UEが上り送信用ノードを決定するための情報は、MNからSNに対して通知するとよい。SNはUEに対して、MNと自ノードのUEが上り送信用ノードを決定するための情報を通知する。このようにすることで、MNの無線環境が悪いような場合でも、SNを用いて上り送信用ノードを設定することが可能となり、低遅延特性を得ることが可能となる。
SNからUEに通知する情報は、SNの、UEが上り送信用ノードを決定するための情報であってもよい。MNの、UEが上り送信用ノードを決定するための情報は、MNからUEに対して通知するとよい。このようにすることで、MNとSNとの間の通信を不要とすることが可能となる。各ノードからUEに対して該情報を通知することで、各ノードの状況をUEに対して適時に反映することが可能となる。
UEが上り送信用ノードを決定しても良い。UEは、上り送信用ノードを決定するための情報を用いることで、どのノードに上り送信するかを決定することが可能となる。たとえば、MNはUEに対して、MNおよびSNの各々がサポートするシンボル期間の情報を通知する。UEは、各ノードがサポートするシンボル期間の情報を用いて、より短シンボル期間をサポートするノードを、UEの上り送信用ノードに決定する。シンボル期間が同じ場合、UEは両方のNBをUEの上り送信用ノードに決定する。たとえば、低遅延特性が要求される上りデータに対してこのような設定を行うことで、UEは、より短いシンボル期間をサポートするノードに上りデータを送信することができ、低遅延で上りデータを送信することが可能となる。
他の例として、たとえば、UEは、各ノードがグラント無送信をサポートするか否かの情報を用いて、グラント無送信をサポートするノードを、UEの上り送信用ノードに決定する。両方のノードがグラント無送信をサポートする場合、UEは両方のノードをUEの上り送信用ノードに決定する。たとえば、低遅延特性が要求される上りデータに対してこのような設定を行うことで、UEは、SR不要のグラント無送信を行うことができ、低遅延で上りデータを送信することが可能となる。
他の例として、たとえば、UEは、各ノードがサポートする遅延時間の情報を用いて、より短い遅延時間をサポートするノードを、UEの上り送信用ノードに決定する。遅延時間が同じ場合、UEは両方のノードをUEの上り送信用ノードに決定する。たとえば、低遅延特性が要求される上りデータに対してこのような設定を行うことで、UEは低遅延で上りデータを送信することが可能となる。
UEは、上り送信用ノードを判断するために、通信サービスに要求されるQoSを用いてもよい。UEは上り通信サービスに要求されるQoSを用いてもよい。UEは、QoSを示す情報、たとえば、QoSプロファイル、QCI、所望遅延時間、パケットエラーロスレートなどを用いてもよい。たとえば、UEは、各ノードがサポートする遅延時間の情報を用いて、所望の遅延時間より短い遅延時間をサポートするノードを、UEの上り送信用ノードに決定する。たとえば、低遅延特性が要求される上りデータに対してこのような設定を行うことで、UEは低遅延で上りデータを送信することが可能となる。
UEが上り送信用ノードを判断する方法は、UEが上り通信サービスに応じて決定してもよい。あるいは、UEが上り送信用ノードを判断する方法を、規格等で予め静的に決めておいてもよい。
MNがUEに対して、UEが上り送信用ノードを決定するための情報を通知することを開示した。MNが該情報のうちSNに関する情報を取得する方法には、前述した、MNが上り送信用ノード判断情報例をSNから取得する方法を適用すると良い。
図9は、UEが上り送信用ノードを決定するシーケンスの一例を示している。図9に示すシーケンスは、図8に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。ステップST901でDC設定処理が行われる。図9の例では、DC設定処理において、上り送信用ノードをUEが決定する方法を示す情報が、UEに通知される。また、図9の例では図8と同様に、SgNBのSCS情報を用いて上り送信用ノードを決定する方法を示している。
ステップST902で、MgNBはUEに対して、上り送信用ノードを決定するための情報を通知する。MgNBは、自ノードがサポートするSCS情報とSgNBがサポートするSCS情報とを、UEに対して通知する。MgNBは、SgNBを特定するための情報を、上り送信用ノードの候補であることを示す情報と関連付けて、UEに対して通知する。SgNBを特定するための情報は、たとえば、ノードの情報、基地局の情報、セルグループの情報、あるいは、セルの情報などである。
ステップST903でUEは、より小さいSCSをサポートするノードを、上り送信用ノードに決定する。図9の例では、SgNBの方がMgNBよりも小さいSCSをサポートしている場合について示している。UEはSgNBを上り送信用ノードに決定する。
この際、UEは、DCが設定される通信サービスのQoS情報を用いてもよい。UEはQoSを満たすように、より小さいSCSをサポートするノードを、上り送信用ノードに決定するとしてもよい。たとえば、UEの通信サービスに低遅延特性が要求されているような場合、UEは、より小さいSCSをサポートするSgNBを、上り送信用ノードに決定してもよい。
ステップST806でUEは、上り送信用ノードに決定したSgNBへの上り送信処理を開始する。UEにおいて上りデータが発生すると、UEは、ステップST807からステップST809で、SgNBとの間で上りデータの送信を実施する。
このようにして、DCにおいて、UEは、上りデータバッファ容量に関係なく、上り送信用ノードに設定したSgNBに対して、上りデータを送信可能となる。たとえば、低遅延が要求される上りデータが発生した場合、たとえ該データが少量であっても、UEは、より小さいSCSをサポートするSgNBに対して、上りデータを送信することが可能となる。DCにおいて、より低遅延を図ることが可能となる。
前述では、MNはUEに対して、上り送信用ノードを決定するための情報を通知する方法を開示した。他の方法を開示する。MNはUEに対して、上り送信用ノードを決定するための閾値を通知する。MNは、上り送信用ノードを決定するための閾値として、UEでの上りデータバッファ容量とは異なる指標の閾値を通知する。UEは該閾値を用いて上り送信用ノードを決定する。
上り送信用ノードを決定するための閾値の通知に、RRCシグナリングを用いるとよい。たとえば、該閾値を、RRC接続再設定(RRCConnectionReconfiguration)メッセージに含めて、通知してもよい。たとえば、該閾値はDC設定処理の際に通知してもよい。MNは、前述の指標が閾値より小さい場合(閾値以下の場合であってもよい)に上り送信に用いるノードの情報、および、前述の指標が閾値以上の場合(閾値より大きい場合であってもよい)に上り送信に用いるノードの情報を、通知してもよい。上り送信に用いるノードを柔軟に設定可能となる。
他の方法として、前述の指標が閾値より小さい場合に上り送信に用いるノード、および、前述の指標が閾値以上の場合に上り送信に用いるノードを、規格等で予め静的に決めておいてもよい。通知に必要な情報量が少なくて済む。
前述の指標が閾値より小さい場合あるいは閾値以上の場合に上り送信に用いるノードは、MN、あるいはSN、あるいはMNとSNの両方であってもよい。また、上り送信用ノードの情報は基地局の識別子であってもよい。上り送信用ノードの情報はセルグループの情報であってもよい。セルグループの情報は、マスタセルグループ(MCG)あるいはセカンダリセルグループ(SCG)の情報であってもよい。上り送信用ノードの情報は、セルの情報であってもよく、セルの情報はセル識別子であってもよい。UEが上り送信に用いるセルを示す。
UEが上り送信用ノードを決定するための閾値の指標は、たとえば、上り通信サービスのQoSを示す情報であってもよい。該指標はたとえば、上り通信サービスの所望遅延時間であってもよい。また、該指標はたとえば、上り通信サービスの所望パケットエラーロスレートであってもよい。MNは、上り通信サービスに要求される指標を用いることで、UEに対して所望のQoSを得るための上り送信用ノードを設定することが可能となる。
たとえば、MNがUEに対して、上り通信サービスの所望遅延時間の閾値と、該所望遅延時間が該閾値より小さい場合に上り送信用ノードとしてSNを用いるという情報と、該所望遅延時間が該閾値以上の場合に上り送信用ノードとしてMNを用いるという情報とを、通知する。UEは、上りデータの所望遅延時間が該閾値よりも小さい場合にはSNに上りデータを送信し、該所望遅延時間が該閾値以上の場合にはMNに上りデータを送信する。たとえば、低遅延特性が要求される上りデータに対してこのような設定を行うことで、UEは低遅延で上りデータを送信することが可能となる。
図10および図11は、UEが閾値を用いて上り送信用ノードを決定するシーケンスの一例を示している。図10および図11には、閾値の指標を所望遅延時間とした例を示している。図10と図11とは境界線BL1011の位置で繋がっている。図10および図11に示すシーケンスは、図8に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。ステップST1000でDC設定処理が行われる。図10および図11の例では、DC設定処理において、UEが閾値を用いて上り送信用ノードを決定する方法を示す情報が、UEに通知される。
ステップST1001で、MgNBはUEに対して、上り送信用ノードを決定するための閾値として、所望遅延時間の閾値を通知する。MgNBはUEに対して、該通知とともに、所望遅延時間が閾値より小さい場合に上り送信に用いるノードの情報、および、所望遅延時間が閾値以上の場合に上り送信に用いるノードの情報を通知する。図10および図11の例では、所望遅延時間が閾値より小さい場合にはSgNBが上り送信に用いられ、所望遅延時間が閾値以上の場合にはMgNBとSgNBの両方が上り送信に用いられるものとする。MgNBは、ステップST802およびステップST803でSgNBより取得したSCS情報を用いてこれらのノードを決定する。
ステップST1002でUEは、上り通信サービスの所望遅延時間が、MgNBから通知された閾値よりも小さいか否かを判断する。UEは、所望遅延時間が閾値よりも小さいと判断した場合、ステップST1003で、MgNBから前述のステップST1001で通知されたノード情報に従って、SgNBに上りデータを送信することを決定する。UEにおいて上りデータが発生すると、UEは、ステップST1004からステップST1006で、SgNBとの間で上りデータの送信を実施する。
一方、ステップST1002でUEが所望遅延時間は閾値以上であると判断した場合、ステップST1007でUEは、MgNBから前述のステップST1001で通知されたノード情報に従って、MgNBとSgNBの両方に上りデータを送信することを決定する。UEにおいて上りデータが発生すると、UEは、ステップST1008からステップST1010でMgNBとの間で上りデータの送信を実施し、ステップST1011からステップST1013でSgNBとの間で上りデータの送信を実施する。
このようにして、DCにおいて、UEは、上りデータバッファ容量に関係なく、上り送信用ノードに設定されたノードに対して上りデータを送信可能となる。たとえば、低遅延が要求される上りデータが発生した場合、たとえ該データが少量であっても、UEは、より小さいSCSをサポートするSgNBに対して、上りデータを送信することが可能となる。DCにおいて、より低遅延を図ることが可能となる。
複数の閾値を用いてもよい。MNはUEに対して、上り送信用ノードを決定するための複数の閾値を通知する。UEは、該複数の閾値を用いて、上り送信用ノードを決定する。たとえば、所定の指標についての閾値をT1とT2とする。MNは、上りデータの所定の指標がT1より小さい場合に上り送信に用いるノードと、T1以上T2より小さい場合に上り送信に用いるノードと、T2以上の場合に上り送信に用いるノードとの情報を通知してもよい。上り送信に用いるノードを柔軟に設定可能となる。前述と同様、これらのノードを規格等で予め静的に決めておいてもよい。通知に必要な情報量が少なくて済む。
複数の閾値を用いる他の方法として、複数の指標の各々に対して一つの閾値を設定してもよい。複数の指標に対する閾値を組み合わせて設定してもよい。上り送信用ノードを決定するために複数の指標を用いることが可能となる。
複数の閾値を用いる他の方法として、ヒステリシスを持たせるための複数の指標を設定してもよい。上り送信を行うノードが短期間に交互に変わるような状態を低減可能となる。
MNがUEに対して、上り送信用ノードを決定するための閾値を通知することを開示したが、該閾値はMNが決定するとよい。MNでの負荷状況や通信サービスに要求される特性に応じて柔軟に、閾値を設定可能となる。他の方法として、該閾値をCNが決定してMNに通知してもよい。MNはUEに対して該閾値を通知する。CN配下の複数のノードの状況を考慮して柔軟に、閾値を設定可能となる。また、MNでの該閾値決定のための処理量を削減可能となる。
該閾値を規格等で静的に決めておいてもよい。MNからUEへの通知のためのシグナリングを削減することが可能となる。複数の閾値を用いる場合、閾値に番号を付しておいてもよい。MNがUEに対して該番号を通知することで、該番号に対応する閾値をUEが認識可能となる。また、指標と閾値を関連付けておいてもよい。たとえば、MNからUEに対して指標を通知することで、規格等で決められた閾値をUEが認識可能となる。
設定の変更方法について開示する。MNがUEに対して上り送信用ノードに関する情報を通知する方法を開示したが、MNは、上り送信用ノードを変更し、変更後の上り送信用ノードに関する情報をUEに通知してもよい。UEは、新たに通知された変更後の上り送信用ノードに関する情報を用いて、上り送信用ノードに上りデータを送信する。
MNがUEに対して上り送信用ノードを決定するための情報を通知する方法を開示したが、MNは、上り送信用ノードを決定するための情報を変更し、変更後の情報をUEに通知してもよい。UEは、新たに通知された変更後の、上り送信用ノードを決定するための情報を用いて、上り送信用ノードを決定する。
MNがUEに対して上り送信用ノードを決定するための閾値を通知する方法を開示したが、MNは、上り送信用ノードを決定するための閾値を変更し、変更後の閾値を通知してもよい。UEは、新たに通知された変更後の、上り送信用ノードを決定するための閾値を用いて、上り送信用ノードを決定する。
CNが閾値を決定するような場合は、CNが閾値を変更して、変更後の閾値をMNに通知するとよい。MNはUEに対して該閾値を通知する。
このようにすることで、設定の変更を行うことが可能となる。MNやSNの負荷状況、無線環境等の状況変化、等に応じて設定を変更することで、状況の変化に応じてより適した上り送信用ノードを設定することが可能となる。
前述した設定方法を設定可能としてもよい。MNはどの設定方法を用いるかを決定し、MNがUEに対して、設定方法を示す情報を通知してもよい。CNがどの設定を方法用いるかを決定し、CNがMNに対して、設定方法を示す情報を通知してもよい。MNは、CNから通知された設定方法を示す情報を、UEに対して通知する。MNは、設定方法を変更したい場合、新たにどの設定方法とするかをUEに通知すると良い。UEは新たに通知された変更後の設定方法を適用する。
このようにすることで、さらに状況の変化に応じてより適した上り送信用ノードを設定することが可能となる。明確に設定方法を通知せず、各設定方法で用いられる情報を通知することで、どの方法を設定するかを示してもよい。通知に必要な情報量を削減することが可能となる。
前述した方法はMC(multi connectivity)にも適宜適用できる。2つ以上のSNを用いればよい。UEが1つのMNと2つ以上のSNとに接続するような場合に、それらのノードの中から上り送信用ノードを設定可能となる。
前述した方法はスプリットベアラに適用できる。すなわち、MCGスプリットベアラだけでなく、SCGスプリットベアラついても、前述した方法を適用できる。また、SCGスプリットベアラの場合、上り送信用基地局の決定をSNが行ってもよい。
前述した方法の一部または全部を適宜組合せてもよい。たとえば、上り送信用ノードを決定するための閾値の通知と、上り送信用ノードを決定するための情報の通知とを、組合せてもよい。UEは、所定の指標が閾値より小さい場合の上り送信用ノードと、所定の指標が閾値以上の場合の上り送信用ノードとを、上り送信用ノードを決定するための情報を用いて決定するようにしてもよい。このようにすることで、UEは、予め通知されたあるいは決められたノードに対して上り送信を行うのではなく、各ノードの状況に応じてより適したノードに対して上り送信を行うことが可能となる。
前述のどのノードに上りデータを送信するかをUEの上りデータバッファ量に応じて決定する方法を含めて、一部または全部を適宜組合せてもよい。たとえば、バッファ容量値が閾値より小さい場合には、所定のノードを上り送信用ノードに決定し、バッファ容量値が閾値以上の場合には、より短いシンボル期間をサポートするノードを上り送信用ノードに決定する例が挙げられる。上りデータ容量が少ない場合、多少遅延が大きくても上りデータ送信完了までの遅延量が大きくならずに済む。
本実施の形態1で開示した方法により、UEからの上りデータの送信先となるノードを設定することが可能となる。また、各ノードがサポートするフレーム構成や機能によって、UEからの上りデータの送信先となるノードを設定することが可能となる。各ノードの状況に応じてより最適なノードに上りデータを送信可能となり、通信サービスに要求されるQoSを得ることが可能となる。
たとえば、UEは、低遅延特性が要求されるデータを、データ容量の多小にかかわらず、低遅延特性を有するノードで送信することが可能となる。このように、上りデータ送信の遅延時間を削減可能となる。
NRではURLLC(Ultra Reliable Low Latency Communication)のサポートが要求される。URLLCサービスに対して、スプリットベアラをサポートしてもよい。URLLCサービス用のDRBで、スプリットベアラをサポートしてもよい。スプリットベアラを用いることで、スループットを向上させることが可能となる。また、URLLCサービスに対して、本実施の形態1で開示した方法を適用してもよい。URLLCサービスに対して本実施の形態1で開示した方法を適用することで、スプリットベアラを用いても低遅延特性を得ることが可能となる。
このように、低遅延特性が要求される通信サービスに対して、スプリットベアラを構成することが可能となる。それにより、低遅延の通信についてスループットを向上させることが可能となる。その結果、さらなる低遅延特性を得ることが可能となる。
実施の形態1の変形例1.
SNを用いて上りデータ送信を行う場合、UEはSNから、上りデータ送信用の上りスケジューリンググラント(単にグラントという場合がある)を受信しなくてはならない。SNから上りグラントを得るためには、まず、UEがSNに対してSRを送信する必要がある。SRは、予め設定された周期的なタイミングで送信される。このため、上りデータが発生しても上りデータを直ちに送信することは出来ず、次のSR送信のタイミングを待たなくてはならない。
このように、SNへの上りデータ発生からSNでの上りデータ送信までに、複数の処理を実施しなければならず、大きな遅延が発生することになる。このため、たとえ、低遅延が要求される通信サービスに対して、実施の形態1で開示した方法を適用することで、SNを用いた上りデータ送信を設定可能にしたとしても、実際にSNへ上りデータを送信するまでに大きな遅延時間が発生してしまうことになる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
SNがグラント無(without grant)送信を行う。SNにおいてグラント無送信の設定を可能とする。いいかえると、SNがグラント無送信をサポートする。SNの一つまたは複数のセルが、グラント無送信をサポートしてもよい。SCGベアラを用いたDCにおいて、SNがグラント無送信をサポートしてもよい。
グラント無送信は、グラント無送信の設定としてRRC設定のみをベースとした、SRおよび最初のグラント無のUL送信である。以降、第1のグラント無送信と称する場合がある。RRC設定として、たとえば、UL送信用の時間−周波数リソースの割り当て、UE固有のDMRS設定、繰り返し回数などがある。グラント無送信の他の方法として、グラント無送信の設定としてRRC設定とL1シグナリングの両方をベースとしたグラント無のUL送信もある。以降、第2のグラント無送信と称する場合がある。RRC設定として、たとえば、UL送信用のリソースの周期や電力制御関連の情報などがある。また、L1設定として、たとえば、UL送信用の時間−周波数リソースの割り当てや、上りデータ送信をアクチベーション/デアクチベーション(以降アクト/デアクトと記載する場合もある)するための情報などがある。
このように、SNにおいてグラント無送信を可能とすることで、SNによるSR受信およびそれに続く上りグラント送信を不要とすることができ、SNでの上りデータ送信の遅延時間を削減することが可能となる。
スプリットベアラを用いたDCにおいて、SNがグラント無送信をサポートしてもよい。同様の効果を得ることができる。
SNによるグラント無送信を可能とするための方法を開示する。グラント無送信用の設定は、RRCが行う。このため、RRCシグナリングが必要になる。しかし、DCでは、RRCシグナリングはMNからUEに通知しなくてはならない。SNのグラント無送信用のRRC設定を、SNはUEに対して通知できないという問題がある。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
SNがグラント無送信を決定する。SNがグラント無送信のRRC設定を行う。SNは、自ノードのグラント無送信のRRC設定を、MNに通知する。SNは自ノードを特定するための情報を通知してもよい。SNのグラント無送信のRRC設定を、自ノードを特定するための情報と関連付けて通知してもよい。自ノードを特定するための情報として、たとえば、識別子がある。SNは、グラント無送信の設定を行うUEを特定するための情報を、MNに通知してもよい。SNのグラント無送信のRRC設定を、UEを特定するための情報と関連付けて通知してもよい。UEを特定するための情報として、たとえば、識別子がある。SNからMNへの通知は、X2あるいはXnシグナリングを用いるとよい。
MNは、SNから受信したSNのRRC設定を、UEに通知する。該SNを特定するための情報を通知してもよい。SNが設定したグラント無送信のRRC設定を一旦MNに対して通知することで、DCにおいてSNからUEに対してグラント無送信のRRC設定を通知することが可能となる。UEは、SNのグラント無送信のRRC設定を受信することが可能となる。UEは、SNのグラント無送信のRRC設定を用いて、SNに対してグラント無送信を実施可能となる。
図12および図13は、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示している。図12と図13とは境界線BL1213の位置で繋がっている。図12および図13は第1のグラント無送信について示している。図12および図13に示すシーケンスは、図8に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
ステップST801からステップST809で、DCにおいて、UEはSgNBとの間で上りデータ送信を行う。ステップST1101で、SgNBはUEに対してグラント無送信を決定する。たとえば、SgNBは、DC設定処理においてMgNBから通知されたベアラに関する情報やSgNBにおける負荷状況や無線リソースの使用状況などを考慮して、グラント無送信を決定してもよい。たとえば、UEの該ベアラにおける上りデータ通信のスループットが要求を満たしておらず、SgNBにおける無線リソースに余裕がある場合、SgNBはUEに対してグラント無送信を決定する。
前述のステップST1101でUEに対してグラント無送信を決定したSgNBは、ステップST1102で、UEに対するグラント無送信用の設定を行う。ステップST1103で、SgNBはMgNBに対して、グラント無送信用設定を通知する。SgNBはグラント無送信用設定を、グラント無送信用設定を行うUEを特定する情報、たとえばUEの識別子と関連づけて、MgNBに対して通知する。ステップST1104で、MgNBはUEに対して、SgNBのグラント無送信用設定を通知する。
ステップST1105で、UEはSgNBに対して、グラント無送信用設定を行う。UEにおいて上りデータが発生すると、UEは、SgNBに対してSRを送信せずに、前述のステップST1104で受信したSgNBのグラント無送信用設定を用いて、ステップST1106で上りデータをSgNBに対して送信する。UEはあわせてBSRを送信してもよい。
BSRを受信したSgNBはステップST1107で、UEに対して上りグラントを送信する。ステップST1108で、UEはSgNBに対して、受信した上りグラントに従って上りデータを送信する。UEはあわせてBSRを送信してもよい。このようにしてUEとSgNBとの間で上りデータ送信が行われる。
このようにすることで、DCにおいて、UEはSgNBのグラント無送信の設定を受信することが可能となる。UEは、SgNBのグラント無送信の設定を用いて、SgNBに対してグラント無送信を実施可能となる。SRおよびそれに伴う最初の上りグラント送信を無くせるため、上り通信において、より低遅延を図ることが可能となる。
第2のグラント無送信のように、グラント無送信の設定の一部をRRCで設定し、他をL1で設定する場合について開示する。SNのグラント無送信のRRC設定およびL1設定を、MNがUEに通知するとよい。MNがUEに対して、SNのRRC設定をRRCシグナリングで通知し、L1設定をL1シグナリングで通知するとよい。L1シグナリングを、MNからUEに対するDCIに含めて、通知してもよい。
SNのグラント無送信のRRC設定およびL1設定は、MNからUEへの通知より前に、SNからMNに対して通知しておくとよい。SNは自ノードを特定するための情報を通知してもよい。SNはMNに対して、グラント無送信の設定を行うUEを特定するための情報を通知してもよい。SNのグラント無送信のRRC設定およびL1設定を、UEを特定するための情報と関連付けて通知してもよい。SNからMNへの通知は、X2あるいはXnシグナリングを用いるとよい。SNからMNへの通知は、X2あるいはXnシグナリングを用いるとよい。
このようにすることで、第2のグラント無送信のような場合について、DCにおいてSNからUEに対して、グラント無送信のRRC設定およびL1設定を通知することが可能となる。UEは、SNのグラント無送信のRRC設定およびL1設定を受信することが可能となる。UEは、SNのグラント無送信のRRC設定およびL1設定を用いて、SNに対してグラント無送信を実施可能となる。
第2のグラント無送信の場合の他の方法について開示する。SNのグラント無送信のL1設定を、SNがUEに通知してもよい。SNのグラント無送信のRRC設定はMNからUEに対してRRCシグナリングで通知し、SNのグラント無送信のL1設定はSNからUEへのL1シグナリングで通知するとよい。L1シグナリングを、SNからUEに対するDCIに含めて、通知してもよい。
SNのグラント無送信のRRC設定は、MNからUEへの通知より前に、SNからMNに対して通知しておくとよい。SNからMNへの通知は、X2あるいはXnシグナリングを用いるとよい。
このようにすることで、SNのグラント無送信のL1設定を、MNを介して通知する必要が無くなる。このため、SNからMNへのXnあるいはX2シグナリングに要する遅延時間や、MNが高負荷の場合に生じる処理遅延時間を低減することが可能となる。SNからUEに対するL1設定を低遅延で実行することが可能となる。たとえば、SNからUEに対して、グラント無送信のアクト/デアクトを低遅延で適時に実行させることが可能となる。
図14および図15は、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示している。図14と図15とは境界線BL1415の位置で繋がっている。図14および図15は第2のグラント無送信について示している。図14および図15に示すシーケンスは、図12および図13に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
ステップST1105でSgNBに対してグラント無送信用設定を行ったUEは、SgNBからL1シグナリングを受信する。ステップST1201でSgNBは、グラント無送信のL1設定を、L1シグナリングを用いて、UEに対して通知する。L1シグナリングとして、L1設定をDCIに含めた物理個別制御チャネルを用いてもよい。UEにおいて上りデータが発生すると、UEは、SgNBに対してSRを送信せず、ステップST1104で受信したSgNBのグラント無送信用設定とステップST1201で受信したSgNBのグラント無送信用設定とを用いて、ステップST1106で上りデータをSgNBに対して送信する。UEはあわせてBSRを送信してもよい。
BSRを受信したSgNBはステップST1107で、UEに対して上りグラントを送信する。ステップST1108で、UEはSgNBに対して、受信した上りグラントに従って上りデータを送信する。UEはあわせてBSRを送信してもよい。このようにしてUEとSgNBとの間で上りデータ送信が行われる。
このようにすることで、DCにおいて、UEはSgNBのグラント無送信のRRC設定およびL1設定の両方を受信することが可能となる。UEは、これらのSgNBのグラント無送信の設定を用いて、SgNBに対してグラント無送信を実施可能となる。SRおよびそれに伴う最初の上りグラント送信を無くせるため、上り通信において、より低遅延を図ることが可能となる。
前述した方法では、SNのグラント無送信のRRC設定は、MNを介してUEに通知された。他の方法を開示する。SNがUEへ、SNのグラント無送信のRRC設定を通知してもよい。このようにすることで、SNからMNへのXnあるいはX2シグナリングに要する遅延時間や、MNが高負荷の場合に生じる処理遅延時間を低減することが可能となる。UEはSNへのグラント無送信を早期に実行可能となる。
SNが、UEとMNとの両方へ、SNのグラント無送信のRRC設定を通知してもよい。このようにすることで、MNはSNでのグラント無送信のRRC設定を認識可能となる。
SNのグラント無送信のRRC設定の一部または全部を、SNがUEに対して通知してもよい。たとえば、MNとSNとの間で調整が必要なパラメータはMNを介してUEに通知し、MNとSNとの間で調整が不要なパラメータはSNからUEに通知する。
たとえば、グラント無送信における上りデータ送信の電力設定情報は、SNからMNへ通知し、その後MNからUEへ通知してもよい。たとえば、スプリットベアラの場合、MNはSNの上りデータ送信電力設定情報を認識可能であるため、MNがMNへの送信電力とSNへの送信電力とを調整することが可能となる。たとえば、UEの送信可能な電力に応じてMNへの送信電力を設定可能となる。
MNはSNとの間で調整を行ってもよい。MNは、SNから受信したRRC設定に対して、該RRC設定の変更要求をSNに通知してもよい。該通知に、MNが要求するRRC設定を含めてもよい。SNは、設定変更を行い、結果をMNに通知する。たとえば、MNは、UEからMNへの送信に必要な電力を確保するため、SNに対して所望の送信電力設定を通知する。SNは、該所望の送信電力に従ってグラント送信無の上り送信電力設定を行い、該設定をMNに対して通知する。
MNは、SNとの間で調整を行った結果のRRC設定を、UEに通知する。このようにすることで、MNは、MNとSNとの間で調整を行うことが可能となる。
設定の変更方法について開示する。SNはMNに対して、SNのグラント無送信の変更後のRRC設定を通知する。SNはRRC設定とL1設定を通知してもよい。SNは自ノードを特定するための情報を通知してもよい。SNは、グラント無送信の設定変更を行うUEの情報を通知してもよい。変更後の設定を、グラント無送信の設定変更を行うUEの情報と関連付けて、通知してもよい。MNはUEに対して、SNのグラント無送信の変更後のRRC設定を通知する。MNはRRC設定とL1設定を通知する。RRC設定とL1設定とは、同じタイミングで変更されてもよいし、異なるタイミングで変更されてもよい。設定が柔軟になる。また、変更された設定あるいは設定パラメータのみを、SNからMNに通知してもよい。
UEは、通知された設定あるいは設定パラメータのみ変更する。通知に必要となるシグナリング量あるいは情報量を削減できる。UEは、SNのグラント無送信について新たに通知された変更後のRRC設定および/あるいはL1設定を用いて、SNに対してグラント無送信を実施可能となる。
SNはUEに対して、SNのグラント無送信の変更後のL1設定を通知してもよい。SNはRRC設定とL1設定を通知してもよい。RRC設定とL1設定とは、同じタイミングで変更されてもよいし、異なるタイミングで変更されてもよい。設定が柔軟になる。また、変更された設定あるいは設定パラメータのみを、SNからUEに通知してもよい。UEは、通知された設定あるいは設定パラメータのみ変更する。通知に必要となるシグナリング量あるいは情報量を削減できる。
UEは、SNのグラント無送信について新たに通知された変更後のRRC設定および/あるいはL1設定を用いて、SNに対してグラント無送信を実施可能となる。
設定の解除方法について開示する。SNはMNに対して、SNのグラント無送信設定の解除を通知する。SNは自ノードを特定するための情報を通知してもよい。SNは、グラント無送信の設定解除を行うUEの情報を通知してもよい。SNのグラント無送信設定の解除を、グラント無送信の設定解除を行うUEの情報と関連付けて、通知してもよい。MNはUEに対して、SNのグラント無送信設定の解除を通知する。該解除通知を受信したUEは、SNへのグラント無送信設定を解除する。SNがUEに対して、SNのグラント無送信設定の解除を通知してもよい。該解除通知を受信したUEは、SNへのグラント無送信設定を解除する。
MNがSNに対して、SNにおけるグラント無送信の設定を要求してもよい。また、MNはSNに対して、SNに要求するグラント無送信用設定情報を通知してもよい。MNは自ノードを特定するための情報を通知してもよい。MNはSNに対して、グラント無送信の設定を行うUEを特定するための情報を通知してもよい。グラント無送信の設定の要求を、グラント無送信の設定を行うUEを特定するための情報と関連付けて、通知してもよい。該要求の通知に、Xnシグナリング、あるいはX2シグナリングを用いてもよい。
該グラント無送信用設定情報は、RRC設定パラメータであってもよいし、L1設定パラメータであってもよいし、RRC設定パラメータとL1設定パラメータの両方であってもよい。また、該グラント無送信用設定情報は、グラント無送信の設定パラメータの一部または全部であってもよい。該グラント無送信用設定情報は、第1のグラント無送信か第2のグラント無送信かを示す情報であってもよい。SNに要求するグラント無送信用設定情報は、MNが自ノードに設定しているグラント無送信設定であってもよい。
SNに対する要求内容を柔軟に設定できる。たとえば、MNの負荷状況やMNとUEとの間の電波伝搬環境などに応じて、より適した設定を要求可能となる。
SNは、MNから通知されたグラント無送信の設定要求に応じて、自ノードにおいて、対象UEに対するグラント無送信の設定を決定する。グラント無送信をSNが設定してもよい。あるいは、MNから通知されたグラント無送信用設定情報を用いてもよい。MNが要求するグラント無送信用設定情報を用いることで、MNの負荷状況やMNとUEとの間の電波伝搬環境などを考慮した設定とすることができる。
MNから通知されないグラント無送信用設定情報についてはSNが設定するとよい。グラント無送信に必要となる設定が可能となり、UEに対してグラント無送信を実施可能となる。
UEはSNに、通信サービスに要求されるQoSを示す情報を通知してもよい。UEは、上り通信サービスに要求されるQoSを示す情報を通知してもよい。自UEを特定するための情報を通知してもよい。該情報を、UEからMNに対して通知し、その後MNからSNに対して通知してもよい。
他の方法として、SNは、下り通信サービスに要求されるQoSを示す情報を用いて、上り通信サービスに要求されるQoSを示す情報を導出してもよい。たとえば、下り通信サービスに要求されるQoSを示す情報を、該下り通信サービスに対応する上り通信サービスに要求されるQoSを示す情報とする。このようにすることで、UEからSNに対してQoSを示す情報を通知するためのシグナリングを削減可能となる。
SNは該情報を用いて、自ノードにおいてグラント無送信を設定するか否かを判断可能となる。たとえば、SNは、UEの上り通信サービスに要求される所望遅延時間と、自ノードの負荷状況、たとえばリソース未使用量とを用いて、該UEに対してグラント無送信を設定するか否かを判断する。
たとえば、リソース未使用量が所定の値より多い場合、SNはUEに対してグラント無送信を設定する。リソース未使用量が所定の値より少なく、所望遅延時間が所定の時間より小さい場合、SNはUEに対してグラント無送信を設定する。リソース未使用量が所定の値より少なく、所望遅延時間が所定の時間より大きい場合、SNはUEに対してグラント無送信を設定しない。このように、SNは、UEの通信サービスに要求されるQoSの情報を用いて、グラント無送信を設定するか否かを判断することが可能となる。
MNからグラント無送信の設定要求を受信したSNは、該MNに対して、対象とするUEに対してグラント無送信用設定を実施したか否かを通知してもよい。SNは、グラント無送信設定の要求に対する応答として、肯定応答(ack)あるいは拒否応答(reject)を通知してもよい。SNは自ノードを特定するための情報を通知してもよい。SNは、対象とするUEを特定するための情報を通知してもよい。グラント無送信設定の要求に対する応答を、UEを特定するための情報と関連付けて通知してもよい。
SNがUEに対してグラント無送信を設定した場合、ackをMNに通知する。MNは、SNが対象とするUEに対してグラント無送信を設定したことを認識可能となる。SNからMNあるいはUEへのグラント無送信設定の通知方法は、前述の方法を適用するとよい。UEは、SNのグラント無送信設定を用いて、SNに対してグラント無送信が可能となる。また、SNからMNへ、SNでのグラント無送信設定を通知する場合、該通知をもってackとしてもよい。シグナリングを削減できる。
SNがMNに対してRejectを通知する場合、該通知に理由情報を含めてもよい。理由情報は、たとえば、グラント無送信不可、グラント無送信不許可、過負荷、リソース不足などである。これにより、MNは、SNが対象とするUEに対してグラント無送信を設定できなかった理由を、認識することが可能となる。たとえば、MNはDC設定を他のSNに切換えることが可能となる。または、たとえば、MNは、該SNを用いたDCを設定しているUEのうちで所望遅延時間が大きいUEを、他のSNに切換える処理を行うことが可能となる。
SNがMNに対してRejectを通知する場合、該通知に待ち時間(waiting timer)を含めてもよい。これによれば、待ち時間経過後にMNが再度SNに対してグラント無送信設定を要求するという処理を可能とする。このようにすることで、システムとして柔軟な処理を可能とする。
図16および図17は、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示している。図16と図17とは境界線BL1617の位置で繋がっている。図16および図17は、MNからSNに対してグラント無送信設定を要求する場合について示している。図16および図17に示すシーケンスは、図12および図13に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
ステップST801からステップST809で、DCにおいて、UEはSgNBとの間で上りデータ送信を行う。ステップST1301で、MgNBはUEに対して、SgNBでのグラント無送信を決定する。MgNBは、たとえば、UEの上り通信用QoS情報、SgNBの負荷状況、SgNBでの無線リソース使用状況などをもとに、SgNBでのグラント無送信用設定の要求を決定する。
たとえば、MgNBは、UEの上り通信のQoS情報と、SgNBの負荷状況をもとに、SgNBでのグラント無送信用設定の要求を決定する。MgNBは、UEの上り通信用QoS情報とSgNBの負荷状況を、適宜UEとSgNBから取得しておくとよい。UEの上り通信用QoS情報は、たとえば図8で開示した方法で取得してもよい。SgNBの負荷状況は、MgNBがSgNBから取得するとよい。たとえば、MgNBがSgNBに対して負荷状況の要求を行い、SgNBはMgNBに対して自ノードの負荷状況を通知する。MgNBは、この処理を適宜行うことで、SgNBの負荷状況を取得できる。
たとえば、UEの上り通信の所望遅延時間が所定の値より小さい場合、MgNBは、SgNBの負荷状況が所定の値より高い間は、グラント無送信用設定を要求しないが、SgNBの負荷状況が所定の値より低くなったならばグラント無送信用設定を要求する。このようにして、MgNBは、SgNBでのグラント無送信設定をSgNBに対して要求することを、決定するとよい。
ステップST1301でUEに対してSgNBでのグラント無送信を決定したMgNBは、ステップST1302でSgNBに対してグラント無送信用設定を要求する。MgNBは、対象とするUEを特定するための情報と、グラント無送信用設定要求を示す情報とを、通知してもよい。ステップST1303で、SgNBはUEに対して、グラント無送信用の設定を行う。ステップST1304で、SgNBはMgNBに対して、グラント無送信用設定要求に対する応答を通知する。SgNBは、対象とするUEを特定するための情報と、グラント無送信用設定要求に対する応答とを、通知してもよい。図16および図17は肯定応答(ack)の場合を示している。
SgNBは、ステップST1304で通知する応答メッセージ(グラント無送信用設定要求に対する応答メッセージ)に、SgNBでのグラント無送信用設定情報を含める。このようにすることで、MgNBは、UEに対するSgNBでのグラント無送信設定を得ることができる。ステップST1104で、MgNBはUEに対して、SgNBでのグラント無送信用設定情報を通知する。ステップST1105からステップST1108で、UEはSgNBに対してグラント無送信の設定を行い、UEで上りデータが発生するとUEとSgNBとの間でグラント無送信が行われる。
このようにすることで、DCにおいて、より低遅延を図ることができる。また、MgNBはSgNBに対して、グラント無送信の設定を要求することが可能となる。UEに対してC−plane用ノードとなるMgNBにおいても、グラント無送信用設定を制御可能となる。このため、制御の複雑化を回避することが可能となる。
MNとSNに対してグラント無送信の設定を実施してもよい。MNとSNに対するグラント無送信の設定を、別々に実施してもよい。
図18および図19は、スプリットベアラにおいてMNとSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示している。図18と図19とは境界線BL1819の位置で繋がっている。図18および図19に示すシーケンスは、図16および図17に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
ステップST1400で、UEとMgNBとSgNBとの間でDC設定処理を行う。図18および図19では、UEは、MgNBとSgNBの両方との間で、上り通信を行う。ステップST1401からステップST1403で、UEはMgNBとの間で上り通信を行う。ステップST1404からステップST1406で、UEはSgNBとの間で上り通信を行う。
ステップST1407で、MgNBはUEに対して、自ノードでのグラント無送信設定を決定する。決定方法としては、たとえば、図16および図17で開示した決定方法においてSgNBをMgNBに置き換えて適用するとよい。MgNBは、たとえば、UEの上り通信用QoS情報、MgNBの負荷状況、MgNBでの無線リソース使用状況などをもとに、MgNBでのグラント無送信用設定の要求を決定する。ステップST1408で、MgNBはUEに対して、自ノードのグラント無送信用設定を通知する。ステップST1409で、UEはMgNBでのグラント無送信の設定を行う。ステップST1410からステップST1412で、UEとMgNBとの間でグラント無送信が行われる。
ステップST1301で、MgNBはUEに対して、SgNBでのグラント無送信設定要求を決定する。決定方法としては、たとえば、図16および図17で開示した決定方法を適用するとよい。ステップST1301でUEに対してSgNBでのグラント無送信を決定したMgNBは、ステップST1302で、SgNBに対してグラント無送信用設定を要求する。ステップST1106からステップST1108で、UEで上りデータが発生すると、UEとSgNBとの間でグラント無送信が行われる。
MgNBでのグラント無送信設定決定とSgNBでのグラント無送信設定決定の順序が逆であってもよい。各グラント無送信設定決定からの一連の処理が逆であってもよい。また、MgNBでのグラント無送信設定決定とSgNBでのグラント無送信設定決定が同時に行われてもよい。各グラント無送信設定決定からの一連の処理が並行して行われてもよい。
このようにすることで、DCにおいて、MgNBとSgNBの両方との間でグラント無送信を行うことが可能となる。両ノードを用いることでスループットを向上させることができる。さらに両ノードでのグラント無送信を利用することでより低遅延を図ることができるので、さらにスループットを向上させることができる。
MNがSNに対して、SNにおけるグラント無送信の設定を要求することを開示したが、他の方法として、MNがSNに対して、SNにおけるグラント無送信の設定を指示してもよい。設定を要求する方法と同様に、MNはSNに対して、SNに要求するグラント無送信用設定情報を通知してもよい。MNは自ノードを特定するための情報を通知してもよい。MNはSNに対して、グラント無送信の設定を行うUEを特定するための情報を通知してもよい。グラント無送信の設定の指示を、UEを特定するための情報と関連付けて、通知してもよい。該指示の通知に、Xnシグナリング、あるいはX2シグナリングを用いてもよい。
SNはMNに対して、SNの負荷情報、上りリソースの使用状況などを通知してもよい。SNは自ノードを特定するための情報を通知してもよい。たとえば、MNは、このような情報を用いて、対象とするUEの通信サービスに対してSNにおけるグラント無送信を設定するか否かを判断し、グラント無送信を設定すると決定した場合、グラント無送信の設定をSNに指示する。UEからMNに、前述のUEの通信サービスのQoSが通知されているような場合、MNは、該QoS情報も用いて、SNにおけるグラント無送信を設定するか否かを判断してもよい。
MNからグラント無送信の設定指示を受信したSNは、対象とするUEに対して、グラント無送信の設定を行う。MNからグラント無送信の設定情報が通知されている場合は、SNは、MNから受信した該設定を、グラント無送信の設定として用いてもよい。このようにすることで、MNが、DCを設定するUEに対して、SNでのグラント無送信の設定を実施するかしないかを制御可能となる。
設定の変更要求方法について開示する。MNはSNに対して、SNのグラント無送信の設定変更要求を通知する。たとえば、MgNBは、UEの上り通信が所望のQoSを満たさないような場合、SgNBに対してさらに短い周期のグラント無送信用設定の要求を決定する。MNはSNに対して、グラント無送信の設定変更要求を行うUEの情報を通知してもよい。設定変更要求を、該UEの情報と関連付けて、通知してもよい。SNは、該設定変更要求を考慮して、対象とするUEに対するグラント無送信の設定を変更してもよい。SNはMNに対して、グラント無送信の変更後の設定を通知する。MNはUEに対して、SNのグラント無送信の変更後の設定を通知する。
UEは、通知された設定あるいは設定パラメータのみ変更する。通知に必要となるシグナリング量あるいは情報量を削減できる。UEは、SNのグラント無送信について新たに通知された変更後の設定を用いて、SNに対してグラント無送信を実施可能となる。SNはUEに対して、グラント無送信の変更後の設定を通知してもよい。UEは、SNのグラント無送信について新たに通知された変更後の設定を用いて、SNに対してグラント無送信を実施可能となる。
設定の解除要求方法について開示する。MNはSNに対して、グラント無送信設定の解除を通知する。たとえば、MgNBは、UEの上り通信が所望のQoSを満たしているような場合、SgNBに対してグラント無送信用設定の解除要求を決定する。MNは、グラント無送信の設定解除要求を行うUEの情報を通知してもよい。グラント無送信設定の解除を、グラント無送信の設定解除要求を行うUEの情報と関連付けて、通知してもよい。SNは、該設定解除要求を考慮して、対象とするUEに対するグラント無送信の設定を解除してもよい。SNはMNに対して、グラント無送信の設定解除を通知する。MNはUEに対して、SNのグラント無送信の設定解除を通知する。SNがUEに対して、SNのグラント無送信設定の解除を通知してもよい。該解除通知を受信したUEは、SNへのグラント無送信設定を解除する。
UEがMNに対して、MNおよび/あるいはSNのグラント無送信の設定を要求してもよい。また、UEがSNに対して、SNおよび/あるいはMNのグラント無送信の設定を要求してもよい。グラント無送信の設定を要求することを示す情報を設けて、該情報を通知してもよい。グラント無送信の設定の要求に、自UEの識別子を含めてもよい。また、グラント無送信の設定の要求に、グラント無送信の設定を要求するノードの識別子を含めて、通知してもよい。ノードの識別子とグラント無送信の設定の要求とを関連づけて通知してもよい。該要求には、RRCシグナリングを用いるとよい。あるいは、MACシグナリングを用いてもよい。早期に低誤り率で該要求を通知可能となる。あるいは、L1/L2シグナリングを用いてもよい。より早期に該要求を通知可能となる。
UEからグラント無送信の設定要求を受信したノードは、グラント無送信を設定するノードが自ノードとは異なる場合、グラント無送信を設定するノードに対して、グラント無送信の設定を要求する。ノード間の通知には、X2あるいはXnシグナリングを用いるとよい。
たとえば、UEがSNに対して上り通信を行っている場合、UEは、該通信に要求されるQoS(たとえば所望遅延時間)を満たしているか否かを判断する。たとえば、UEが通信のQoS(たとえば遅延時間)を測定するようにしておくとよい。要求されるQoSを満たしていない場合、UEはグラント無送信の設定を要求する。このようにすることで、UEにおける通信状況に応じて、対応するノードに対して、グラント無送信の設定を要求可能となる。変化する通信状況に柔軟に対応可能となり、要求されるQoSを満足させることが可能となる。
図20および図21は、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示している。図20と図21とは境界線BL2021の位置で繋がっている。図20および図21は、UEがMNに対してグラント無送信設定を要求する場合について示している。図20および図21に示すシーケンスは、図18および図19に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
ステップST1501でUEは、SgNBでのグラント無送信設定の要求を決定する。UEは、たとえば、UEの上り通信用QoS情報、実際の通信におけるQoS値などを用いて、要求を決定する。また、MgNBおよびSgNBのサポート情報、たとえばサポートするSCS情報などを用いてもよい。
実際の通信におけるQoS値を用いる場合、UEは実際の通信におけるQoS値を測定するとよい。たとえば、UEは実際の通信において、上りパケットデータの遅延時間、パケットロス、ビットレートなどを測定するとよい。UEは、所望のQoS情報と実際に測定したQoS値とを比較して、実際に測定したQoS値が所望のQoS情報に満たない場合はSgNBでのグラント無送信設定の要求を決定する。どのノードのグラント無送信設定の要求を行うかは、MgNBおよびSgNBのサポート情報を用いて決定してもよい。UEがMgNBおよびSgNBのサポート情報を得る方法は、実施の形態1で開示した方法、すなわちMgNBがUEに対して上り送信用ノードを決定するための情報を通知する方法を適用するとよい。
図20および図21は、SgNBのグラント無送信設定の要求を決定する場合について示している。ステップST1502で、UEはMgNBに対して、SgNBでのグラント無送信設定の要求を通知する。UEはMgNBに対して、自UEを特定する情報およびSgNBを特定する情報を通知するとよい。MgNBは、どのUEに対してどのSgNBでのグラント無送信を設定することが要求されたのかを、認識可能となる。
ステップST1502でSgNBでのグラント無送信設定の要求を受信したMgNBは、ステップST1503で、SgNBに対して、グラント無送信設定の要求を決定する。ステップST1302で、MgNBはSgNBに対して、グラント無送信設定の要求を通知する。ステップST1503でUEに対してSgNBでのグラント無送信を決定したMgNBは、ステップST1302で、SgNBに対して、グラント無送信用設定を要求する。ステップST1106からステップST1108で、UEで上りデータが発生すると、UEとSgNBとの間でグラント無送信が行われる。
このようにすることで、DCにおいて、より低遅延を図ることができる。また、UEでの状況、たとえば、実際に測定したQoSの値を、グラント無送信設定の要求の判断に用いることが可能となる。このため、UEでの状況に応じて適時にグラント無送信用設定が可能となり、UEでの状況に応じた送信方法が設定可能となる。
CNがMNに対して、MNおよび/あるいはSNのグラント無送信の設定を要求してもよい。また、CNがSNに対して、SNおよび/あるいはMNのグラント無送信の設定を要求してもよい。グラント無送信の設定を要求することを示す情報を設けて、該情報を通知してもよい。SNおよび/あるいはMNを特定するための情報を通知してもよい。グラント無送信の設定の要求に、グラント無送信を設定するUEの識別子を含めてもよい。また、グラント無送信の設定を要求するノードの識別子を含めて、通知してもよい。ノードの識別子とグラント無送信の設定の要求とを関連づけて通知してもよい。また、グラント無送信を設定するPDUセッションに関する情報および/あるいはQoSフローに関する情報を含めて、通知してもよい。該要求には、S1あるいはNG−Cシグナリングを用いるとよい。
CNからグラント無送信の設定要求を受信したノードは、グラント無送信を設定するノードが自ノードとは異なる場合、グラント無送信を設定するノードに対して、グラント無送信の設定を要求する。ノード間の通知には、X2あるいはXnシグナリングを用いるとよい。
たとえば、UEがSNに対して上り通信を行っている場合、CNは、該通信に要求されるQoS(たとえば所望遅延時間)を満たしているか否かを判断する。たとえば、CNが通信のQoS(たとえば遅延時間)を測定するようにしておくとよい。要求されるQoSを満たしていない場合、CNはグラント無送信の設定を要求する。このようにすることで、UEにおける通信状況に応じて、対応するノードに対して、グラント無送信の設定を要求可能となる。変化する通信状況に柔軟に対応可能となり、要求されるQoSを満足させることが可能となる。
図22および図23は、スプリットベアラにおいてSNがグラント無送信を行うシーケンスの一例を示している。図22と図23とは境界線BL2223の位置で繋がっている。図22および図23は、CNがMNに対してグラント無送信設定を要求する場合について示している。図22および図23に示すシーケンスは、図20および図21に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
ステップST1601でCNは、MgNBとSgNBでのグラント無送信設定の要求を決定する。CNは、たとえば、対象となるUEの実際の上り通信におけるスループットなどを測定し、測定結果を用いて該要求を決定する。また、MgNBおよびSgNBのサポート情報、たとえばサポートするSCS情報などを用いてもよい。
たとえば、上り通信のスループットが所望の値に満たない場合、CNはMgNBおよびSgNBでのグラント無送信設定の要求を決定する。CNは、どのノードのグラント無送信設定の要求を行うかを、MgNBおよびSgNBのサポート情報を用いて決定してもよい。CNがMgNBおよびSgNBのサポート情報を得る方法として、MgNBがCNに対して上り送信用ノードを決定するための情報を予め通知しておく方法を適用してもよい。該通知には、S1シグナリングあるいはNG−Cシグナリングを用いるとよい。
図22および図23は、MgNBとSgNBのグラント無送信設定の要求を決定する場合について示している。ステップST1602で、CNはMgNBに対して、MgNBとSgNBのグラント無送信設定の要求を通知する。CNはMgNBに対して、対象となるUEを特定する情報およびSgNBを特定する情報を通知するとよい。MgNBは、どのUEに対してどのSgNBでのグラント無送信を設定することが要求されたのかを、認識可能となる。
ステップST1602でCNは、MgNBとSgNBのグラント無送信設定情報のうちの一部あるいは全部を通知してもよい。たとえば、CNは、グラント無送信用リソースの周期とオフセットをMgNBとSgNBの両方に対して同じに設定して、該設定を通知する。このようにすることで、MgNBとSgNBとのグラント無送信のタイミングが同じとなり、タイミングが異なることによる遅延量の増大を抑制することが可能となる。
ステップST1602でMgNBとSgNBでのグラント無送信設定の要求を受信したMgNBは、MgNBでグラント無送信設定を行う。また、MgNBはステップST1603で、SgNBに対してグラント無送信設定の要求を決定する。ステップST1302で、MgNBはSgNBに対して、グラント無送信設定の要求を通知する。
ステップST1304でMgNBは、対象となるUEを特定する情報とSgNBからのackを示す情報を受信する。MgNBは、あわせてSgNBでのグラント無送信設定情報を受信する。ステップST1604でMgNBは、自ノードのグラント無送信設定情報と、SgNBのグラント無送信設定情報とを、UEに対して通知する。
ステップST1604の通知が成功したことを確認したMgNBは、ステップST1605で、CNに対して、グラント無送信設定完了を通知する。該完了通知に、対象となるUEを特定する情報と、グラント無送信の設定が行われたノードを特定する情報とを含めてもよい。これにより、CNは、MgNBとSgNBとで、グラント無送信設定が実施されたことを認識する。
ステップST1604でMgNBとSgNBのグラント無送信用設定を受信したUEは、ステップST1606で、MgNBとSgNBに対して、グラント無送信の設定を行う。UEで上りデータが発生すると、ステップST1607からステップST1609でUEとMgNBとの間でグラント無送信が行われ、ステップST1610からステップST1612でUEとSgNBとの間でグラント無送信が行われる。
このようにすることで、DCにおいて、より低遅延を図ることができる。また、CNが、各ノードのグラント無送信設定要求と、該グラント無送信設定の一部または全部とを設定することによって、システムとして上り通信の遅延時間を削減できる。
CNは、MNあるいはSNに対して、各ノードでのグラント無送信設定を通知してもよい。CNは、グラント無送信設定の要求先のノードに対して、グラント無送信設定を、CNからMNあるいはSNに対して通知するグラント無送信設定要求とともに、あるいは該要求に含めて、通知してもよい。CNからグラント無送信の設定要求を受信したノードは、グラント無送信を設定するノードが自ノードとは異なる場合、グラント無送信を設定するノードに対して、グラント無送信の設定を通知してもよい。
CNは、グラント無送信設定の一部あるいは全部を通知してもよい。また、複数のノードに対してグラント無送信設定を通知する場合、CNは、一部あるいは全部のグラント無送信設定を複数のノードに対して同じに設定して、該設定を通知してもよい。CNからグラント無送信設定を通知されたノードは、該設定を考慮して自ノードのグラント無送信設定を行う。
たとえば、CNは、MNとSNに対して、グラント無送信の設定要求を行う。この際、グラント無送信の周期を、MNとSNとで同じに設定する。このようにすることで、上りデータ送信の遅延時間をMNとSNとで同程度にすることが可能となる。CNは傘下のRANのノードに対して統一的な制御を可能とする。
UEあるいはCNがMNあるいはSNに対して通知したグラント無送信設定の要求に対する応答を、MNあるいはSNが、UEあるいはCNに対して、通知してもよい。該応答を、グラント無送信の設定が要求されたノードの識別子を含めて、通知してもよい。グラント無送信設定が要求されたノードと、該ノードでのグラント無送信設定の要求に対する応答とを、互いに関連付けて、通知しても良い。
MNあるいはSNは、グラント無送信設定の要求に対する応答として、対象とするUEに対してグラント無送信用設定を実施したか否かを通知してもよい。MNあるいはSNは、肯定応答(ack)あるいは拒否応答(reject)を通知してもよい。MNあるいはSNは、対象とするUEを特定するための情報を通知してもよい。グラント無送信設定の要求に対する応答を、UEを特定するための情報と関連付けて通知してもよい。
MNとSNとの間でのグラント無送信設定の要求に対する応答に関しては、前述した方法を適用するとよい。グラント無送信設定の要求に対する応答を受信したノードは、該応答に応じて、UEあるいはCNに対して、グラント無送信設定の要求に対する応答を通知するとよい。同様の効果を得ることができる。
本実施の形態1の変形例1で開示した方法は、SCGを用いるベアラタイプに適用できる。すなわち、MCGスプリットベアラ、SCGスプリットベアラだけでなく、SCGベアラにも、本実施の形態1の変形例1で開示した方法を適用できる。SCGベアラにおいてSNでグラント無し送信を可能とすることができる。また、本実施の形態1の変形例1で開示した方法は、MC(multi connectivity)にも適宜適用できる。2つ以上のSNを用いればよい。UEが1つのMNと2つ以上のSNとに接続されるような場合に、接続されるSNの数の範囲内で、1つまたは2つ以上のSNでグラント無送信を設定してもよい。
本実施の形態1の変形例1で開示した方法とすることで、DCあるいはMCが設定されている場合に、SNでグラント無送信を可能とすることができる。SNでグラント無送信を可能とすることで、SNによるSRの受信およびそれに続く上りグラント送信を不要とすることができ、SNでの上りデータ送信の遅延時間を削減することが可能となる。
CA(Carrier Aggregation)においてもグラント無送信を行う。CAでグラント無送信の設定を可能とする。いいかえると、CAでグラント無送信をサポートする。CAの一つまたは複数のCC(セル)でグラント無送信をサポートしてもよい。
CAにおいてSRは所定のセルにおいて送信される。たとえば、PCell、PUCCSH SCell、SPCellにおいてSRが送信される。グラント無送信設定が行われるセルは、SRを送信可能なセルでなくてもよい。上りデータを送信するセルに対して、グラント無送信設定が行われるとよい。SRの送信が可能なセルに限定されないため、たとえば、UEに対して無線環境のよいセルでグラント無送信を設定可能となる。UEは、無線環境のよいセルでグラント無送信を実施可能とでき、上り通信において低遅延特性を得られるとともに高いスループットを得ることが可能となる。
MNはUEに対して、一つまたは複数のセルのグラント無送信設定を通知する。MNは、各ノード(MNおよびSN)についてセル毎のグラント無送信設定を通知するとよい。MNは、セルを特定するための情報と、グラント無送信設定情報とを通知するとよい。MNは、SNについてセル毎のグラント無送信設定をあらかじめ取得しておくとよい。該取得方法には、前述のDCでのグラント無送信設定方法で開示した方法を適用するとよい。
各ノードがUEに対して、一つまたは複数のセルのグラント無送信設定を通知してもよい。MNは、自ノードについてセル毎のグラント無送信設定を通知するとよい。SNは、自ノードについてセル毎のグラント無送信設定を通知するとよい。
各セルのグラント無送信のRRC設定は、MNあるいは各ノードからUEに対して、RRCシグナリングで通知するとよい。各セルのグラント無送信のL1設定は、各セルからUEに対して、L1シグナリングで通知するとよい。L1設定をDCIに含めて通知するとよい。
セルはUEに対して、他の一つまたは複数のセルのグラント無送信のL1設定を通知してもよい。グラント無送信設定を行うセルを特定するための情報とグラント無送信のL1設定とを、DCIに含めて通知するとよい。このようにすることで、UEは特定のセルの制御チャネルを受信しておけばよく、常に全セルの制御チャネルを受信する必要がなくなる。UEの低消費電力化がはかれる。
CAの場合、CAを行うセルのスケジューリングは、各ノードのMACで行われる。このため、セルが他セルのL1設定を通知したとしても、他セルのグラント無送信用無線リソースの設定や、グラント無送信のアクト/デアクトを、適時に反映させることができる。無線リソースの使用効率を向上可能となる。
グラント無送信を設定されたセルのうちでどのセルによってデータを送信するかを、UEが判断してもよい。L1設定がなされる場合は、UEが、アクトされたセルから、データ送信を行うセルを選択してもよい。たとえば、UEは、各セルの下りパスロスを測定し、パスロスの最も小さいセルで上りデータ送信を行うという判断をしてもよい。
グラント無送信を設定されたセルのうち、どのセルでデータを送信するかは、ノードが判断してもよい。各ノードが、どのセルでデータを送信するかを判断してもよい。決定されたセルのみが、L1設定でアクトをUEに対して通知する。決定されたセルは、他のセルに対して、L1設定でデアクトを通知する。このようにすることで、ノードが、UEがどのセルで上りデータを送信するかを決定可能となる。たとえば、ノードは、UEから各セルへの上りサウンディング信号を受信して各セルの上り通信品質を測定し、上り通信品質が最もよいセルで上りデータ送信を行うという判断をしてもよい。
上りデータ送信を行うセルを特定するための情報を設けてもよい。ノードは、該情報をRRC設定に含めて、RRCシグナリングで通知してもよい。あるいは、該情報を、MAC CEに含めて、MACシグナリングで通知してもよい。グラント無送信をダイナミックに設定可能となる。また、HARQが適用されるため、受信誤りを削減することが可能となる。あるいは、上りデータ送信を行うセルを特定するための情報報を、L1設定に含めて、L1シグナリングで通知もよい。グラント無送信ルをダイナミックに設定可能となる。HARQが行われないUEに対して即時に、グラント無送信を設定することが可能となる。
グラント無送信設定の一部または全部を、複数のセルで同じとしてもよい。該同じグラント無送信設定を、全セルで共通の設定としてもよい。たとえば、グラント無送信用リソースのタイミングを、複数のセル間で異ならせる。このようにすることで、UEで上りデータが発生したタイミングから最短でグラント無送信用リソースを使用可能なセルによって、上りデータ通信を開始することができる。上り通信の遅延時間をさらに削減可能となる。
このようにすることで、CAにおいても、一つまたは複数のセルで、グラント無送信を可能とする。たとえば、UEは電波伝搬環境のよいセルにおいて、データ通信を開始することが可能となる。また、SR送信可能なセルだけでなく他のセルにおいても、上り通信を開始することが可能となる。
実施の形態2.
低遅延が要求される通信サービスの上り通信において、グラント無送信を設定することで、低遅延特性を得ることができる。しかし、たとえばURLLCサービスのように低遅延特性だけでなく高信頼特性を要求されるような通信サービスに対しては、グラント無送信を設定しただけでは要求を満足させることができない。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
同じパケットを複製してDCを用いて送信するパケット複製(packet duplication)において、グラント無送信を設定可能とする。パケット複製設定中に、MNにおいてグラント無送信設定を可能とする。パケット複製設定中に、SNにおいてもグラント無送信設定を可能とする。あるいは、パケット複製設定中に、MNあるいはSNのどちらか一方においてグラント無送信設定を可能としてもよい。パケット複製設定中とは、パケット複製設定処理中を含んでもよい。
グラント無送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製を設定可能としてもよい。グラント無送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製を実施する場合、SNにおいてもグラント無送信設定を可能とする。このようにパケット複製とグラント無送信の両方を設定することで、低遅延特性に加えて信頼性を向上させることができる。
DCを用いたパケット複製では、MNとUEとの間でパケット複製の設定が行われ、SNはパケット複製の設定を認識しなくてもよい。SNは通常のパケットデータ送受信と同じ処理を実施すればよい。一方、前述したように、グラント無送信の設定はRRC設定が必要となる。このため、DCを用いたパケット複製でグラント無送信を設定しようとする場合、SNはグラント無送信の設定が必要か否かを認識できず、SNでグラント無送信の設定を実施できないという問題が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
MNがSNに対してグラント無送信の設定を要求する。パケット複製設定中、MNがSNに対してグラント無送信の設定を要求する。SNはMNに対してグラント無送信設定を通知する。MNはUEに対して、自ノードに設定したグラント無送信設定、および、SNのグラント無送信設定を通知する。MNからSNに対するグラント無送信の設定要求、および、MN、SN、UE間でのグラント無送信設定に関する方法は、実施の形態1の変形例1で開示した方法を適宜適用するとよい。
たとえば、MNがSNに対してグラント無送信の設定を要求するのではなく、MNがSNに対してグラント無送信の設定を指示する方法を適用してもよい。
このようにすることによって、SNはグラント無送信の設定が必要か否かを認識可能となり、SNでグラント無送信の設定ができる。このため、DCを用いたパケット複製でグラント無送信の設定が可能となる。低遅延特性かつ高信頼特性を得られる。
MNは、SNに対して、グラント無送信用リソースのタイミングを同じにするよう要求してもよい。グラント無送信用リソースのタイミングは、グラント無送信用リソースの周期とオフセットとであってもよい。MNは、自ノードのグラント無送信設定パラメータのうちこれらのパラメータを、SNに通知してもよい。SNは該パラメータを設定可能となる。
このようにすることで、UEから両ノードへの送信タイミングを揃えることができるため、各ノードへの送信タイミングが異なることによる遅延時間の増大を削減することが可能となる。
MNは、SNに対して、グラント無送信用リソースのタイミングを異ならせるよう要求してもよい。MNは、自ノードのグラント無送信設定パラメータのうちタイミングに関するパラメータを異なる値に設定して、該設定値をSNに通知してもよい。SNは該パラメータを設定可能となる。
各ノードへの送信タイミングが同じ場合、UEの送信電力を各ノードへ配分しなくてはならず、ノードへの送信電力の低下が生じる場合がある。各ノードへの送信タイミングを異ならせることで、UEから各ノードへの上り送信電力の低下を抑制することができる。
MNは、SNに対して、グラント無送信用リソースのタイミングを所定の範囲内で異ならせるよう要求してもよい。MNは、自ノードのグラント無送信設定パラメータのうちタイミングに関するパラメータを所定の範囲内で異なる値に設定して、該設定値をSNに通知してもよい。SNは該パラメータを設定可能となる。
このようにすることで、各ノードへの上り送信電力の低下を抑制することができ、かつ、各ノードへの送信タイミングを所定の範囲内に抑えることで、遅延時間を低減することが可能となる。
MNにおいてグラント無送信が設定されている上り通信に対してパケット複製を設定しようとする場合も、SNはグラント無送信の設定が必要か否かを認識できず、SNでグラント無送信の設定を実施できないという問題が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
MNは、グラント無送信が設定されている上り通信に対して、DCを用いたパケット複製を設定することを、UEに対して通知する。また、MNはSNに対してグラント無送信の設定を要求する。MNはSNに対してグラント無送信の設定指示を通知してもよい。SNはMNに対してグラント無送信設定を通知する。MNはUEに対して、自ノードに設定したグラント無送信設定、および、SNのグラント無送信設定を通知する。MNからSNに対するグラント無送信の設定要求など、MN、SN、UE間でのグラント無送信設定に関する方法は、実施の形態1の変形例1で開示した方法を適宜適用するとよい。
このようにすることによって、SNはグラント無送信の設定が必要か否かを認識可能となり、SNでグラント無送信の設定ができる。このため、MNにおいてグラント無送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製を設定可能となる。低遅延特性かつ高信頼特性を得られる。
図24〜図26は、パケット複製においてグラント無送信の設定を行うシーケンスの一例を示している。図24〜図26は境界線BL2425,BL2526の位置で繋がっている。ステップST1701でMgNBは、UEに対して、スプリットベアラを用いた上りパケット複製を決定する。ステップST1702でMgNBは、スプリットベアラを用いたDCの設定処理を、UEとSgNBとの間で行う。ステップST1703でMgNBはUEに対して、上りパケット複製の設定を通知する。該通知にはRRCシグナリングを用いるとよい。ステップST1704でMgNBはUEに対して、パケット複製のactを通知する。該通知にはMACシグナリングを用いるとよい。
ステップST1704でパケット複製のactを受信したUEは、ステップST1705でパケット複製を開始する。パケット複製を開始したUEは、上りデータを複製し、MgNBとSgNBとに上りデータの送信を行う。ステップST1706からステップST1708でMgNBへの上りデータ送信を行い、ステップST1709からステップST1711でSgNBへの上りデータ送信を行う。
ステップST1712でSgNBは、UEから受信した上りデータを、MgNBに送信する。該上りデータ送信には、S1インタフェースあるいはXnインタフェースを用いるとよい。ステップST1713でMgNBは、MgNBが受信した上りデータとSgNBから受信した上りデータを比較し、重複した上りデータを削除する。このようにすることで、MgNBとSgNBのスプリットベアラを用いた上りパケット複製が行われる。
ステップST1714でMgNBは、MgNBとSgNBとのグラント無送信設定を決定する。この決定方法には、図16および図17で開示した決定方法を適用するとよい。パケット複製を行っている上りデータに対してグラント無送信を設定する場合は、MgNBとSgNBの両方のグラント無送信設定を決定してもよい。ステップST1715でMgNBはSgNBに対して、グラント無送信用設定の指示を通知する。MgNBはSgNBに対して、対象となるUEを特定する情報を通知してもよい。MgNBはSgNBに対して、グラント無送信用設定の一部または全部を通知してもよい。
MgNBはSgNBに対して、グラント無送信用設定情報として、グラント送信用リソースの周期とオフセットを通知してもよい。SgNBとMgNBとのグラント送信用リソースの周期とオフセットをあわせることで、SgNBとMgNBとのグラント送信用リソースタイミングが異なることによる遅延量の増大を抑制することが可能となる。
MgNBからグラント無送信用設定指示を受信したSgNBは、ステップST1716でグラント無送信用設定を行う。グラント無送信用設定において無線リソースの保持を伴うが、SgNBは、MgNBから指示を受信した場合、他のUEに優先して、対象となるUEへのグラント無送信用設定を行うとよい。ステップST1717でSgNBは、MgNBからのグラント無送信用設定の指示に対する応答を通知する。ここでは、SgNBはackを通知する。SgNBは、対象となるUEを特定する情報と、SgNBでのグラント無送信用設定をあわせて通知する。ステップST1718でMgNBはUEに対して、自ノードのグラント無送信用設定とSgNBのグラント無送信用設定とを通知する。
ステップST1719でUEは、MgNBとSgNBに対してグラント無送信用設定を行う。ステップST1720からステップST1722で、UEはMgNBに対してグラント無送信を行う。また、ステップST1723からステップST1725で、UEはSgNBに対してグラント無送信を行う。ステップST1726でSgNBは、UEから受信した上りデータを、MgNBに送信する。ステップST1727でMgNBは、重複した上りデータを削除する。
前述の例では、MgNBはSgNBに対してグラント無送信用設定の指示を通知したが、MgNBはSgNBに対してグラント無送信用設定の要求を通知してもよい。また、SgNBがMgNBに対してackを通知したが、SgNBがMgNBに対してackを通知してもよい。たとえば、グラント無送信用設定の要求を受信したSgNBは、自ノードのリソース不足によりグラント無送信用設定ができない場合、MgNBに対してRejectを通知する。リソース不足を理由情報としてあわせて通知してもよい。
Rejectの通知を受信したMgNBは、たとえば、自ノードのみグラント無送信の設定を行うことを決定し、UEに対して、MgNBのみのグラント無送信用設定を通知してもよい。
MgNBは、再度SgNBに対してグラント無送信設定の要求を決定して、SgNBに対してグラント無送信設定の要求を通知してもよい。SgNBはリソース不足が解消していた場合、MgNBに対して、AckにSgNBでのグラント無送信用設定を含めて通知する。MgNBはUEに対して、MgNBとSgNBのグラント無送信用設定を通知してもよい。MgNBのグラント無送信用設定に変更が無い場合は、SgNBのグラント無送信用設定のみを通知してもよい。
このようにすることで、MgNBとSgNBのスプリットベアラを用いた上りパケット複製において、グラント無送信を行うことが可能となる。このため、パケット複製実行中も、より低遅延を図ることが可能となる。高信頼性と低遅延特性とを得ることが可能となる。
DC設定処理において上りパケット複製設定を行ってもよい。たとえば、MNからUEに対して通知するRRC接続再設定メッセージに、上りパケット複製設定情報を含めることで、該情報を通知してもよい。DC設定処理においてRRC接続再設定メッセージを受信したUEは、DCの設定とともに、上りパケット複製設定を実施する。このようにすることで、RRCシグナリング量を削減できる。
図27〜図29は、グラント無送信が設定されている上り通信に対してパケット複製の設定を行うシーケンスの一例を示している。図27〜図29は境界線BL2728,BL2829の位置で繋がっている。図27〜図29に示すシーケンスは、図24〜図26に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
ステップST1801でMgNBは、UEに対してMgNBのグラント無送信設定を通知する。ステップST1802でUEは、MgNBに対するグラント無送信設定を行う。ステップST1803からステップST1805で、UEで上りデータが発生すると、UEとMgNBとの間でグラント無送信が行われる。
ステップST1806でMgNBは、スプリットベアラを用いたパケット複製を決定する。ステップST1714でMgNBは、MgNBとSgNBとのグラント無送信設定を決定する。ステップST1806でスプリットベアラを用いたパケット複製を決定したMgNBは、ステップST1807で、UEとSgNBとの間でDC設定処理を行う。ステップST1807でDC設定処理が行われた後、ステップST1715でMgNBは、SgNBのグラント無送信設定の指示を、SgNBに通知する。
ステップST1716からステップST1719で、UEに対して、MgNBとSgNBとのグラント無送信の設定が行われる。MgNBはグラント無送信の設定変更を行い、ステップST1718でMgNBがUEに対して、変更後のグラント無送信設定を通知してもよい。ステップST1718でMgNBとSgNBのグラント無送信用設定を通知したMgNBは、ステップST1808でUEに対して上りパケット複製の設定を通知する。該通知にはRRCシグナリングを用いるとよい。ステップST1809でMgNBはUEに対して、パケット複製のactを通知する。該通知にはMACシグナリングを用いるとよい。
ステップST1809でMgNBからパケット複製のactを受信したUEは、ステップST1810で上りデータの複製を開始する。UEで上りデータが発生すると、上りデータのパケット複製が行われ、ステップST1720からステップST1722で、UEとMgNBとの間でグラント無送信を行われ、また、ステップST1723からステップST1725で、UEとSgNBとの間でグラント無送信が行われる。
このようにすることで、グラント無送信が設定されている上り通信に対してパケット複製の設定が可能となる。このため、グラント無送信によって低遅延特性を得ている上り通信に対して、パケット複製を実行することで、より高信頼性を得ることが可能となる。低遅延特性と高信頼性とを得ることが可能となる。
DC設定処理においてグラント無送信用設定を行ってもよい。たとえば、MNからSNに対して通知するXn/X2メッセージ、たとえばSgNB変更要求メッセージ(SgNB modification request)に、グラント無送信用設定要求やグラント無送信用設定指示を含めて通知してもよい。また、たとえば、SNからMNに対して通知するXn/X2メッセージ、たとえばSgNB変更要求応答メッセージ(SgNB modification request Acknowledge)にグラント無送信用設定情報を含めて通知してもよい。この方法は実施の形態1の変形例1で開示した方法に適用してもよい。このようにすることで、Xn/X2シグナリング量を削減できる。
また、たとえば、MNからUEに対して通知するRRC接続再設定メッセージに、グラント無送信用設定情報を含めることで、該情報を通知してもよい。DC設定処理においてRRC接続再設定メッセージを受信したUEは、DCの設定とともに、グラント無送信用設定を実施する。この方法は実施の形態1の変形例1で開示した方法に適用してもよい。このようにすることで、RRCシグナリング量を削減できる。
DC設定処理において上りパケット複製設定を行ってもよい。たとえば、MNからUEに対して通知するRRC接続再設定メッセージに、上りパケット複製設定情報を含めることで、該情報を通知してもよい。DC設定処理においてRRC接続再設定メッセージを受信したUEは、DCの設定とともに、上りパケット複製設定を実施する。このようにすることで、RRCシグナリング量を削減できる。
グラント無送信用設定処理において上りパケット複製設定を行ってもよい。たとえば、MNからUEに対して通知するグラント無送信用設定のためのRRCシグナリングに、上りパケット複製設定情報を含めることで、該情報を通知してもよい。グラント無送信用設定のためのRRシグナリングを受信したUEは、グラント無送信用設定とともに、上りパケット複製設定を実施する。このようにすることで、RRCシグナリング量を削減できる。
グラント無送信の設定において、グラント無送信設定のアクト/デアクトを、MACシグナリングを用いて行ってもよい。各ノードのグラント無送信設定のアクト/デアクト情報を設けてもよい。該情報をMAC CEに含めてもよい。MNがUEに対して、MAC CEにより、グラント無送信設定のアクト/デアクトを通知する。SNがUEに対して、MAC CEにより、グラント無送信設定のアクト/デアクトを通知してもよい。
各ノードのグラント無送信設定のアクト/デアクト情報を受信したUEは、各ノードに対するグラント無送信用設定を実施する。MACシグナリングに各ノードのグラント無送信設定のアクト/デアクト情報を設けることで、UEに対するグラント無送信用設定が動的に適時に実施可能となる。無線リソースの無駄な使用を削減可能となる。
パケット複製のアクト/デアクト設定はMACシグナリングによって行われる。パケット複製のアクト/デアクト設定のためのMAC CEを含むMACシグナリングに、各ノードのグラント無送信設定のアクト/デアクト情報のMAC CEを含めることで、該情報を通知してもよい。同じMACシグナリングで通知することにより、シグナリング量を削減できる。
図30および図31は、パケット複製のactとグラント無送信設定のactとを同一シグナリングで通知して、パケット複製とグラント無送信の設定を行うシーケンスの一例を示している。図30と図31とは境界線BL3031の位置で繋がっている。図30および図31に示すシーケンスは、図27〜図29に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
ステップST1901で、MgNBはUEに対して、スプリットベアラを用いたパケット複製を決定し、その際にMgNBとSgNBとのグラント無送信の設定を決定する。ステップST1902でMgNBは、UEとSgNBとの間でDC設定処理を行う。ステップST1902でDC設定処理が行われた後、ステップST1715でMgNBは、SgNBのグラント無送信設定の指示を、SgNBに通知する。
ステップST1716からステップST1718で、UEに対して、MgNBとSgNBとのグラント無送信の設定が行われる。ステップST1718でMgNBとSgNBのグラント無送信用設定を通知したMgNBは、ステップST1808でUEに対して上りパケット複製の設定を通知する。ステップST1903でMgNBはUEに対して、パケット複製のアクトと、MgNBとSgNBのグラント無送信用設定のアクトを同じシグナリングで通知する。該通知にはMACシグナリングを用いるとよい。
たとえば、パケット複製のアクトを含むMAC CEと、MgNBとSgNBのグラント無送信用設定のアクトを含むMAC CEとを、同じMAC PDUに含めて通知する。ステップST1903でパケット複製のアクトと、MgNBとSgNBのグラント無送信用設定のアクトを受信したUEは、ステップST1904でMgNBとSgNBのグラント無送信設定を行い、パケット複製を開始する。
UEで上りデータが発生すると、上りデータのパケット複製が行われ、ステップST1720からステップST1722で、UEとMgNBとの間でグラント無送信を行われ、また、ステップST1723からステップST1725で、UEとSgNBとの間でグラント無送信が行われる。
このようにすることで、低遅延特性と高信頼性とを得ることが可能となる。また、グラント無送信設定のアクト/デアクトをMAC CEで行うことにより、MgNBがUEに対してグラント無送信を開始させたい時、あるいはグラント無送信を停止させたい時に、ダイナミックに制御が可能となる。このため、無線リソースの使用効率を向上させることが可能となる。また、パケット複製のアクト/デアクトと、グラント無送信設定のアクト/デアクトを同じMACシグナリングで通知することにより、シグナリング量を削減可能となる。
同じパケットを複製してCAを用いて送信するパケット複製において、グラント無送信を設定可能とする。パケット複製設定中に、パケット複製が行われるセルにおいてグラント無送信設定を可能とする。パケット複製設定中とは、パケット複製設定処理中を含んでもよい。
グラント無送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製(CA)を設定可能としてもよい。グラント無送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製を実施する場合、パケット複製が行われるセルにおいてもグラント無送信設定を可能とする。
ノードはUEに対して、パケット複製が行われるセルに設定したグラント無送信設定を通知する。この通知方法は、前述のDCを用いたパケット複製においてグラント無送信を設定可能とする方法で開示した方法を適宜適用するとよい。
このようにすることで、パケット複製(CA)においてグラント無送信が設定可能となる。グラント無送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製(CA)の設定が可能となる。これにより、低遅延特性かつ高信頼性を得ることが可能となる。また、一つのノードを用いて低遅延特性かつ高信頼性を得ることが可能となる。
実施の形態3.
上りプリエンプション送信(非特許文献14(R1−1712747)参照)において、プリエンプション送信を行うUEはgNBに対し、SRを送信する。プリエンプション送信を行うUEは、例えば、URLLC通信を行うUEであってもよい。gNBは、プリエンプトされるUEに対して、プリエンプション通信が発生することを示す情報を通知する。該通知情報には、プリエンプション送信に用いられる周波数リソースに関する情報が含まれてもよい。該通知情報には、時間リソースに関する情報が含まれてもよい。該通知情報には、電力リソースに関する情報が含まれてもよい。プリエンプトされるUEは、例えば、eMBB通信を行うUEであってもよい。
gNBは、配下のUEの全部あるいは一部に対して、プリエンプション通信が発生することを示す情報を受信するための設定を行ってもよい。UEは、該設定を用いて、プリエンプション通信が発生することを示す情報の受信を開始してもよい。プリエンプトされるUEは、該設定をされたUEであってもよい。以下、同様としてもよい。
プリエンプトされるUEは、該通知を用いて、プリエンプション送信が行われる周波数および/あるいは時間リソースにおいて、上り送信電力を小さくしてもよい。あるいは、プリエンプトされるUEは、該リソースにおいて上り送信電力を停止してもよい。プリエンプション通信における信頼性向上が可能となる。
プリエンプトされるUEは、プリエンプション送信が行われる周波数および/あるいは時間リソースにおいて送信する予定であった上りデータの送信を行わないとしてもよい。該UEおよびgNBにおける処理量を削減可能となる。他の例として、該UEは、該リソース以外のリソースを用いて、該上りデータを送信してもよい。例えば、該UEは、該上りデータを、プリエンプション送信が行われる時間リソースより後ろにずらして送信してもよい。該UEは、gNBより指示されたスケジューリンググラントにおいて送信し切れない上りデータの送信を、打ち切ってもよい。前述における、該上りデータの送信を行わないか、および/あるいは、該上りデータを該リソース以外のリソースを用いて送信するかは、gNBの復号特性を用いて決められてもよい。上り送信におけるHARQ復号特性の向上により、プリエンプトされるUEの上り通信における信頼性の向上が可能となる。
他の例として、プリエンプトされるUEは、符号化および変調処理をやり直してもよい。前述のやり直しは、例えば、プリエンプション送信以降の時間リソースにて送信する上りデータについて適用してもよい。前述のやり直しにおいて、例えば、符号化率を大きくしてもよい。プリエンプション送信による符号化および変調処理のやり直しの方法(例えば、符号化率や、符号化をやり直す対象の符号化前データなど)について、予め規格で定めてもよいし、プリエンプトされるUEは該方法に関する情報を基地局に通知してもよい。該通知には、例えば、上りL1/L2シグナリングを用いてもよいし、MACシグナリングを用いてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション送信による、プリエンプトされるUEからの上りデータ送信の欠落を防ぐことが可能となる。
gNBは、プリエンプション送信を行うUE(以下、プリエンプションUEと称する場合がある)に対して、上りグラントを通知する。プリエンプション送信を行うUEは、該グラントを用いて、上りプリエンプション送信を行う。
前述の方法を適用した場合には、以下に示す問題が生じる。すなわち、プリエンプション送信を行うUEは、上り送信を行うデータが発生した後にgNBに対してSRを送信する必要があるため、実際にプリエンプション送信を行うまでに時間を要する。このことにより、上りプリエンプション送信において低遅延性を確保できないという問題が生じる。
前述の問題に対する解決策として、プリエンプション送信を行うUEは、プリエンプトされるUE(以下、被プリエンプトUEと称する場合がある)に対し、プリエンプション通信を行うことを示す情報を通知してもよい。該通知情報には、プリエンプション送信に用いられる周波数リソースに関する情報が含まれてもよい。該通知情報には、時間リソースに関する情報が含まれてもよい。該通知情報には、電力リソースに関する情報が含まれてもよい。プリエンプトされるUEは、プリエンプション送信が行われる周波数および/あるいは時間リソースにおいて送信する予定であった上りデータの送信を行わないとしてもよい。このことにより、プリエンプション送信を行うUEは、迅速にプリエンプト送信を行うことが可能となる。
前述の方法を適用した場合には、以下に示す問題が生じる。すなわち、プリエンプション送信を行うUEとプリエンプトされるUEの間の距離が離れている場合において、該情報の通知を、プリエンプトされるUEが正しく受信できない可能性がある。その結果、プリエンプトされるUEはプリエンプション送信のタイミングにおいて上りデータの送信を行い、プリエンプション送信に対して干渉が生じる。また、gNBは、プリエンプション送信のタイミングを把握できず、プリエンプション送信の信号を正しく受信できない可能性がある。このことにより、プリエンプション通信の信頼性が低下するという問題が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
gNBは、プリエンプトされるUEに対して、プリエンプション指示(preemption indication)を行う。該通知は、プリエンプション送信が発生する可能性のあるタイミングを示すものであってもよい。すなわち、該タイミングにおいて、プリエンプション送信が実際に発生してもよいし、発生しなくてもよい。1つの該通知が示す該タイミングは、1つのタイミングであってもよいし、複数のタイミングであってもよい。
gNBからのプリエンプション指示の送信に用いられる周波数リソースは、プリエンプトされるUEの下りユーザデータ受信に用いられる領域と異なる領域であってもよい。例えば、プリエンプション指示用の周波数リソースが設けられてもよい。このことにより、例えば、プリエンプトされるUEはプリエンプションの発生を容易に把握することが可能となる。
gNBは、配下のUEに対し、プリエンプション指示の送信に用いられる周波数リソースに関する情報を報知してもよい。前述におけるgNB配下のUEは、プリエンプトされるUEを含んでもよい。他の例として、gNBは配下のUEに対して、該周波数リソースに関する情報を個別に通知してもよい。該個別の通知には、RRC個別シグナリングが用いられてもよい。例えば、gNBから配下のUEに対するRRC接続再設定(RRCConnectionReconfiguration)のシグナリングに、該周波数リソースに関する情報が含まれてもよい。
該周波数リソースの他の例として、プリエンプトされるUEの下りユーザデータ受信に用いられる領域と同じ領域を用いてもよい。例えば、PDCCHを用いてもよい。gNBは、プリエンプション通信が発生する可能性のある複数のタイミングに関する情報を、PDCCHに含めてもよい。このことにより、通信システムにおける周波数リソースを節約することが可能となる。前述のPDCCHは、UE個別のPDCCHであってもよい。各UEに対するリソース制御を柔軟に行うことが可能となる。複数のUEに共通のPDCCH、例えば、グループ共通のPDCCH(Group common PDCCH)を用いてもよい。プリエンプション指示に要するシグナリング量を削減可能となる。
gNBは、プリエンプション指示を、プリエンプトされるUEに関する情報を用いて、符号化および/あるいは変調してもよい。例えば、gNBは、プリエンプトされるUEのC−RNTIを用いて、プリエンプション指示を符号化および/あるいは変調してもよい。プリエンプトされるUEは、該情報を用いてプリエンプション指示を取得してもよい。このことにより、例えば、他UEによるプリエンプション指示の誤取得を防止可能となり、その結果、通信システムの効率低下を防止可能となる。
前述の、プリエンプション指示の符号化および/あるいは変調の例として、CRC符号に対するスクランブリング、例えば、CRC符号と、C−RNTIの全部あるいは一部を用いたスクランブリングとを用いてもよい。前述のスクランブリングとは、例えば、CRC符号とC−RNTIとの各ビット同士の排他的論理和の演算であってもよい。他の例として、プリエンプション指示の情報ビットと、C−RNTIの全部あるいは一部を用いたスクランブリングとを用いてもよい。他の例として、プリエンプション指示の情報ビットと、C−RNTIの全部あるいは一部とをビット結合したビット列を用いて、CRC符号を導出してもよい。該ビット列を他の符号化処理に用いてもよい。
他の例として、プリエンプトされるUEに関する情報を変調に用いてもよい。例えば、プリエンプション指示に付随するDMRSのシーケンスに関する情報が、プリエンプトされるUEに関する情報を用いて決定されてもよい。シーケンスに関する情報とは、例えば、ZC(Zadoff-Chu)符号におけるルートインデックスであってもよいし、巡回シフト量(Cyclic Shift;以下、CSと称する場合がある)であってもよいし、両者を組み合わせたものであってもよい。例えば、ZC符号におけるルートインデックスおよび巡回シフト量が、C−RNTIを用いて決められてもよい。シーケンスに関する情報の他の例として、スクランブリング識別子であってもよい。このことにより、例えば、プリエンプトされるUE以外のUEにおける処理量を削減可能となる。
他の例として、プリエンプション情報の変調後の各REのコンステレーション値を、プリエンプトされるUEに関する情報を用いて変更してもよい。例えば、C−RNTIのビットを、先頭から所定ビット数抽出してコンステレーション値に変換し、得られたコンステレーション値と、プリエンプション情報の変調後の、先頭のREのコンステレーション値との間で演算を行い、その結果を送信に用いてもよい。C−RNTIの、前述にて抽出された次のビットを、所定ビット数抽出してコンステレーション値に変換し、得られたコンステレーション値と、プリエンプション情報の変調後の、2番目のREのコンステレーション値との間で演算を行ってもよい。以降同様に、プリエンプション情報の変調後の各REのコンステレーション値と、C−RNTIとの間で演算を行ってもよい。前述の演算は、例えば、複素乗算であってもよい。前述の複素乗算において、プリエンプション情報の変調後の各REのコンステレーション値、および/あるいはC−RNTIより変換したコンステレーション値は、複素共役を用いたものであってもよい。前述の演算により、例えば、変調処理における演算量を削減可能となる。
gNBからプリエンプトされるUEに対して送信されるプリエンプション指示に含まれる情報として、以下の(1)〜(6)を開示する。
(1)プリエンプション送信に用いられる周波数リソース。
(2)プリエンプション送信に用いられる時間リソース。
(3)プリエンプトされるUEの上り送信の有無。
(4)プリエンプトされるUEの上り送信電力。
(5)プリエンプション送信と重複した上りデータの送信に用いる周波数・時間リソースに関する情報。該情報として、以下に(5−1)〜(5−3)の3つの具体例を示す。
(5−1)送信しない。
(5−2)プリエンプション送信と重複して送信。
(5−3)プリエンプション送信の周波数・時間リソース以外で送信。
(6)前述の(1)〜(5)の組み合わせ。
前述の(1)は、例えば、RB単位であってもよい。このことにより、例えば、プリエンプトされるUEは、プリエンプション送信に用いる周波数リソース以外の周波数リソースを用いて上りデータを送信することが可能となる。
前述の(2)は、例えば、シンボル単位であってもよい。該シンボル単位は、プリエンプトされるUEにおけるシンボルの単位であってもよい。このことにより、例えば、プリエンプトされるUEは、プリエンプション送信に用いるシンボル以外のシンボルを用いて上りデータを送信することが可能となる。
前述の(3)は、例えば、プリエンプトされるUEの上り送信を行わないとしてもよい。プリエンプション通信への干渉を削減可能となる。このことにより、例えば、プリエンプション通信の信頼性向上が可能となる。他の例として、プリエンプトされるUEの上り送信を行うとしてもよい。このことにより、例えば、プリエンプトされるUEにおける上り送信制御が容易になる。
前述の(4)は、例えば、上り送信電力の値そのものであってもよいし、上り送信電力の差分を示す値であってもよい。このことにより、例えば、プリエンプション送信タイミングにおける、プリエンプトされるUEの上り送信電力の低減により、プリエンプション送信の信頼性確保が可能となる。
前述の(5−1)において、プリエンプトされるUEは、プリエンプション送信と重複した上りデータを送信しないこととしてもよい。例えば、該UEは、プリエンプション送信と重複した上りデータをマスキングしてもよい。gNBおよび該UEにおける処理が容易となるとともに、プリエンプション送信の信頼性確保が可能となる。
前述の(5−2)において、プリエンプトされるUEは、プリエンプション送信と重複した上りデータを、プリエンプション送信における周波数・時間リソースで送信してもよい。gNBおよび該UEにおける処理がさらに容易になる。
前述の(5−3)において、プリエンプトされるUEは、プリエンプション送信と重複した上りデータを、プリエンプション送信における周波数・時間リソースとは異なる周波数・時間リソースに配置し直して、該上りデータを送信してもよい。前述の配置し直しに用いられる周波数・時間リソースに関する情報が、前述の(5−3)に含まれてもよい。プリエンプション送信の時間リソースにおいて、プリエンプション送信の周波数リソースと異なる周波数リソースを用いてもよい。あるいは、プリエンプション送信の時間リソースより後の周波数・時間リソースを用いてもよい。このことにより、例えば、プリエンプトされるUEの上り送信データの連続性を確保できるため、例えば、gNBにおけるHARQ復号性能を向上させることが可能となる。
前述の(5−3)における他の例として、プリエンプトされるUEは、符号化および変調処理をやり直してもよい。前述のやり直しは、例えば、プリエンプション送信以降の時間リソースにて送信する上りデータについて適用してもよい。前述のやり直しにおいて、例えば、符号化率を大きくしてもよい。プリエンプション送信による符号化および変調処理のやり直しの方法(例えば、符号化率や、符号化をやり直す対象の符号化前データなど)について、予め規格で定めてもよいし、プリエンプトされるUEは該方法に関する情報を基地局に通知してもよい。該通知には、例えば、上りL1/L2シグナリングを用いてもよいし、MACシグナリングを用いてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション送信による、プリエンプトされるUEからの上りデータ送信の欠落を防ぐことが可能となる。
gNBは、該プリエンプション指示に、プリエンプション送信のアクト/デアクトに関する情報を含めてもよい。プリエンプション送信がアクトとなるタイミングは、例えば、前述の、プリエンプション通信を行ってもよい送信タイミングの中から、さらに送信可否を選択することにより決定されてもよい。被プリエンプトUEは、該情報を用いて、プリエンプション通信の有無を判断してもよい。アクト/デアクトに関する情報の代わりに、アクトに関する情報のみが用いられてもよい。被プリエンプトUEは、アクトに関する情報がないことを用いて、プリエンプション送信がデアクトであると判断してもよい。このことにより、例えば、被プリエンプトUEにおいて、上り送信が可能な時間リソースを多く確保可能となる。
gNBは、プリエンプション指示を、プリエンプトされる可能性のあるUEに対して報知および/あるいは通知してもよい。プリエンプトされる可能性のあるUEとは、セル傘下の全てのUEであってもよいし、一部のUEであってもよい。以下、本実施の形態3において、gNBから被プリエンプトUEに対する通知は、前述と同様、プリエンプトされる可能性のあるUEに対する報知および/あるいは通知であってもよい。
セル傘下の全てのUEに対するプリエンプション指示として、報知情報が用いられてもよい。あるいは、前述の、被プリエンプトUEに対する通知と同様の通知が用いられてもよい。該通知は、例えば、システム情報用のRNTIを用いて、符号化および/あるいは変調されたものであってもよい。あるいは、該通知は、例えば、UEが用いる基地局のビーム内で共通の識別子、例えば、該ビームの識別子を用いて、符号化および/あるいは変調されたものであってもよい。セル内のUEは、該RNTIを用いて、該通知を取得してもよい。このことにより、例えば、複数のUEに対するプリエンプション指示を少ないシグナリング量で実行可能となる。
セル傘下の一部のUEに対するプリエンプション指示として、前述の、被プリエンプトUEに対する通知と同様の通知が用いられてもよい。該通知は、例えば、C−RNTIの代わりに前述の一部のUEが属するグループの識別子(例えば、該グループのRNTI)を用いて、符号化および/あるいは変調されてもよい。このことにより、例えば、複数のUEに対するプリエンプション指示を少ないシグナリング量で実行可能となる。前述のグループは、例えば、通信システムで用いるサービス(例えば、eMBB)を用いて決められたものであってもよいし、他の方法で決められたものであってもよい。例えば、該グループの識別子は、該サービスの識別子を用いて与えられてもよい。
他の例として、gNBはプリエンプション指示を、一部のビーム内のUEに対して通知してもよい。一部のビームとは、例えば、プリエンプション通信を行うUEが用いるビームであってもよいし、プリエンプトされるUEが用いるビームであってもよい。
前述の、一部のビーム内のUEは、例えば、該ビーム内の全てのUEであってもよい。該ビーム内の全てのUEに対するプリエンプション指示として、前述の、被プリエンプトUEに対する通知と同様の通知が用いられてもよい。該通知は、例えば、C−RNTIの代わりにシステム情報用のRNTIを用いて、符号化および/あるいは変調されたものであってもよい。あるいは、該通知は、例えば、該ビーム内で共通の識別子、例えば、該ビームの識別子を用いて符号化および/あるいは変調されたものであってもよい。前述において、ビームの識別子が新たに設けられてもよい。
前述の、一部のビーム内のUEは、例えば、該ビーム内の一部のUEであってもよい。該ビーム内の一部のUEに対するプリエンプション指示として、前述の、被プリエンプトUEに対する通知と同様の通知が用いられてもよい。該通知は、例えば、C−RNTIの代わりに前述の一部のUEが属するグループの識別子(例えば、該グループのRNTI)を用いて、符号化および/あるいは変調されてもよい。前述のグループは、例えば、通信システムで用いるサービス(例えば、eMBB)を用いて決められたものであってもよいし、他の方法で決められたものであってもよい。例えば、該グループの識別子は、該サービスの識別子を用いて与えられてもよい。
プリエンプトされるUEは、プリエンプション指示を受信する。該UEは、プリエンプション送信と重複した上り送信の動作として、該上り送信を停止してもよい。このことにより、例えば、プリエンプション送信の信頼性確保が可能となる。該UEは、前述の上り送信を停止した区間にて送信する予定であった上りデータを送信しない(例、マスキング)としてもよい。あるいは、該UEは、前述の上り送信を停止した区間にて送信する予定であった上りデータを他の周波数・時間リソースに配置し直して、該上りデータを送信してもよい。前述の配置し直しの方法として、前述の、gNBからプリエンプトされるUEに対して送信されるプリエンプション指示に含まれる情報として開示した(5−3)に示す例を適用してもよい。
他の例として、該UEは、プリエンプション送信と重複した上り送信を行ってもよい。プリエンプション送信と重複した上り送信の例として、以下の(1)〜(4)を開示する。
(1)低い電力で送信。
(2)周波数リソースを間引いて送信。
(3)時間リソースを間引いて送信。
(4)前述の(1)〜(3)の組み合わせ。
前述の(1)において、プリエンプション送信と重複した上り送信電力を低下させることにより、例えば、プリエンプション送信における信頼性確保が可能となる。
前述の(2)において、該UEは、RB単位で周波数リソースを間引いて送信してもよいし、RE単位で周波数リソースを間引いて送信してもよい。このことにより、例えば、(1)と同様の効果が得られる。
前述の(3)において、該UEは、例えば、シンボル単位で時間リソースを間引いて送信してもよい。このことにより、例えば、(1)と同様の効果が得られる。
前述の(2)〜(4)において、gNBからプリエンプトされるUEに対して送信されるプリエンプション指示に含まれる情報として開示した(5−3)に示す例と同様、プリエンプトされるUEは、符号化および変調処理をやり直してもよい。前述のやり直しの方法について、gNBからプリエンプトされるUEに対して送信されるプリエンプション指示に含まれる情報として開示した(5−3)に示す例を適用してもよい。このことにより、例えば、プリエンプション送信による、プリエンプトされるUEからの上りデータ送信の欠落を防ぐことが可能となる。
前述の、該UEにおけるプリエンプション送信と重複した上り送信の動作について、予め1つまたは複数の設定パターンが設けられてもよい。該パターンは、規格で定められてもよいし、gNBが決定してもよい。gNBは該UEに、決定した該設定パターンを報知してもよいし、個別に通知してもよい。該通知には、RRC個別シグナリングが用いられてもよい。
前述において、gNBは、該UEに対し送信するプリエンプション指示に、該設定パターンを示す識別子を含めてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション指示の送信サイズ低減により、プリエンプション指示の送信に用いる周波数リソースを削減することが可能となる。
他の例として、前述のプリエンプション指示に、該設定パターンを示す識別子を含めなくてもよい。例えば、該設定パターンが1つである場合において、該設定パターンを示す識別子をプリエンプション指示に含めなくてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション指示の送信に用いる周波数リソースをさらに削減することが可能となる。
gNBは、プリエンプションUEに対し、上りグラントを通知してもよい。該上りグラントは、該UEからのSRがなくとも該UEに対して送信してもよい。
該UEは、該上りグラントを用いてプリエンプション送信を行ってもよい。あるいは、該UEはプリエンプション送信を行わなくてもよい。該UEは、プリエンプションとして送信する上りデータがない場合において、プリエンプション送信を行わなくてもよい。
gNBから被プリエンプトUEに対するプリエンプション指示と、gNBからプリエンプションUEに対する上りグラントは、同じシグナリングで行ってもよい。該シグナリングとして、例えば、複数のUEに共通のPDCCHを用いてもよい。このことにより、例えば、gNBから各UEに対するシグナリング量を削減可能となる。
他の例として、gNBから被プリエンプトUEに対するプリエンプション指示と、gNBからプリエンプションUEに対する上りグラントは、異なるシグナリングで行ってもよい。例えば、該上りグラントは、該プリエンプション指示よりも早く送信されてもよい。このことにより、例えば、プリエンプションUEは、上りグラント受信後の符号化・変調処理の時間を確保することが可能となる。
前述において、プリエンプション指示と上りグラントに用いられるシンボル長は互いに異なってもよい。あるいは、プリエンプション指示と上りグラントには、互いに異なるTTIが用いられてもよい。このことにより、例えば、被プリエンプトUEとプリエンプションUEが互いに異なるシンボル長さおよび/あるいはTTIを用いている場合においても、本実施の形態3に示す方法を適用可能となる。
gNBは被プリエンプトUEに対し、前述のプリエンプト通知を周期的に送信してもよい。該周期は、規格で定められてもよいし、gNBが決定して配下のUEに報知されてもよいし、UE個別に通知されてもよい。該通知には、RRC個別シグナリングが用いられてもよい。gNBからプリエンプションUEに対する、前述の上りグラントについても、プリエンプト通知と同様としてもよい。
前述において、プリエンプト通知は、プリエンプション指示であってもよい。
gNBは、該周期を変更してもよい。gNBは、該周期の変更に、例えば、RRC個別シグナリングを用いてもよい。変更後の周期は、例えば、無線フレーム単位であってもよいし、スロット単位であってもよいし、ミニスロット単位であってもよいし、シンボル単位であってもよいし、他の時間単位であってもよい。このことにより、例えば、gNBが該周期を長くすることにより、被プリエンプトUEにおけるプリエンプション指示の受信頻度が少なくなる。その結果、被プリエンプトUEにおける消費電力を削減可能となる。
gNBは、被プリエンプトUEに対する、該プリエンプション指示を非周期的に行ってもよい。被プリエンプトUEは、該プリエンプション指示が送信される周波数リソースにおいて、該プリエンプション指示の受信動作を常時行ってもよいし、予めgNBより通知されたプリエンプション指示送信タイミングにおいて受信動作を行ってもよい。前述の、プリエンプション指示送信タイミングは、gNBから被プリエンプトUEに対して、例えば、RRCシグナリングを用いて通知されてもよい。
gNBが、被プリエンプトUEに対して、該プリエンプション指示を非周期的に行う他の例として、プリエンプションUEに対するPDCCHを、被プリエンプトUEがモニタリングするとしてもよい。gNBは、プリエンプションUEに対するPDCCHを、プリエンプションUEおよび被プリエンプトUEを含むUEのグループの識別子を用いて符号化してもよい。該グループの識別子は、例えば、ビームの識別子であってもよいし、システム情報用のRNTIであってもよいし、他の識別子であってもよい。
他の例として、gNBから被プリエンプトUEに対し、プリエンプションUEの識別子、例えば、C−RNTIを予め通知してもよい。プリエンプションUEの識別子の代わりに、プリエンプション通信を行う可能性のあるUEのグループの識別子が用いられてもよい。該グループには、該プリエンプションUEが属するとよい。
被プリエンプトUEは、プリエンプションUEおよび被プリエンプトUEを含むUEのグループの識別子、あるいはプリエンプションUEの識別子、例えば、プリエンプションUEのC−RNTI、あるいは、プリエンプション通信を行う可能性のあるUEのグループの識別子を用いて、プリエンプションUEに対するPDCCHの情報を取得してもよい。被プリエンプトUEは、該情報を用いて、プリエンプション送信の有無、および、該プリエンプション送信にて用いられる周波数・時間リソースを判断してもよい。このことにより、例えば、プリエンプション指示のための新たな周波数リソースが不要となり、その結果、通信システムを効率的に利用可能となる。
gNBは、被プリエンプトUEに対する該プリエンプション指示を、セミパーシステント(Semi-persistent)に行ってもよい。このことにより、例えば、gNBからのプリエンプション指示の送信回数を削減可能となり、その結果、gNBにおける消費電力を削減可能となる。セミパーシステントな該通知には、被プリエンプトUEに対するプリエンプション指示に含まれる情報として、本実施の形態3にて開示した情報の一部あるいは全部が含まれてもよい。セミパーシステントな該通知には、該通知の有効期間、すなわち、該通知がどこまでの期間における、プリエンプション送信に関する情報を含むかを示す情報を含めてもよい。
gNBは、セミパーシステントな該通知を、予め定められた周波数・時間リソースを用いて行ってもよい。例えば、セミパーシステントな該通知は、報知情報を用いて行われてもよいし、RRC個別シグナリングを用いて行われてもよいし、MACシグナリングを用いて行われてもよいし、L1/L2シグナリングを用いて行われてもよい。あるいは、セミパーシステントな該通知の送信用に、新たな周波数・時間リソースが設けられてもよい。gNBは、被プリエンプトUEに対して、該リソースに関する情報を予め通知してもよい。
gNBは、被プリエンプトUEに対する該プリエンプション指示を、準静的に行ってもよい。このことにより、gNBから被プリエンプトUEに対するシグナリング量を削減可能となる。準静的な該通知には、被プリエンプトUEに対するプリエンプション指示に含まれる情報として、gNBからプリエンプトされるUEに対して送信されるプリエンプション指示に含まれる情報として開示した(1)〜(6)の情報の一部あるいは全部が含まれてもよい。gNBは、準静的な該通知を、例えば、報知情報を用いて行ってもよいし、RRC個別シグナリングを用いて行ってもよい。
前述の複数の方法を組み合わせてもよい。例えば、gNBは、準静的なプリエンプション指示と、PDCCHを用いたプリエンプション指示とを組み合わせて、被プリエンプトUEに通知してもよい。例えば、gNBは、準静的なプリエンプション指示に、プリエンプション送信タイミングおよび周波数リソースに関する情報を含めてもよいし、プリエンプション送信発生時における被プリエンプトUEの動作に関する情報を含めてもよい。gNBは、PDCCHを用いたプリエンプション指示に、プリエンプション送信のアクト/デアクトに関する情報を含めてもよい。被プリエンプトUEは、準静的なプリエンプション指示と、PDCCHを用いたプリエンプション指示とを用いて、例えば、プリエンプション送信がアクトとなる送信タイミングにおいて上り送信を停止してもよい。このことにより、例えば、gNBは、被プリエンプトUEに対するプリエンプション指示を、少ないシグナリング量で行うことが可能となる。
他の例として、gNBは、準静的なプリエンプション指示に、プリエンプション送信発生時における被プリエンプトUEの動作に関する情報を含めてもよい。gNBは、PDCCHを用いたプリエンプション指示に、プリエンプション送信タイミングおよび周波数リソースに関する情報を含めてもよい。被プリエンプトUEは、準静的なプリエンプション指示と、PDCCHを用いたプリエンプション指示とを用いて、例えば、プリエンプション送信タイミングにおいて上り送信を停止してもよい。このことにより、例えば、前述の効果に加えて、プリエンプション通信における周波数・時間リソースの制御を柔軟に実行可能となる。
前述の複数の方法の組み合わせの他の例として、gNBは、セミパーシステントなプリエンプション指示と、PDCCHを用いたプリエンプション指示とを用いてもよい。セミパーシステントなプリエンプション指示に含まれる情報は、前述の例における、準静的なプリエンプション指示と同様としてもよいし、該通知の有効期間に関する情報が含まれてもよい。このことにより、前述と同様の効果が得られる。
図32は、gNBから被プリエンプトUEに対する上りプリエンプション指示(UL preemption indication)を、被プリエンプトUEへの下りユーザデータ送受信に用いられる領域と異なる周波数リソースで行う例を示す図である。図32は、FDMの例について示している。また、図32は、被プリエンプトUEにおいてeMBB通信を行い、プリエンプションUEにおいてURLLC通信を行う例について示している。また、図32は、プリエンプション送信を行うことのできるタイミングが1スロットの間に2回存在する例について示している。
図32において、gNBは、上りプリエンプション指示4001および4002を、被プリエンプトUEに対して送信する。該プリエンプション指示の送信は、PDCCH4003およびPDSCH4004と異なる周波数リソースを用いてもよい。被プリエンプトUEは、上りプリエンプション指示4001が示すタイミング4006において、eMBB上り通信4005を停止する。被プリエンプトUEは、プリエンプション指示4002が示すタイミング4007においても、eMBB上り通信4005を停止する。プリエンプションUEは、タイミング4006においてはURLLC通信を行わず、タイミング4008においてURLLC通信4008を送信する。
図33は、gNBから被プリエンプトUEに対する上りプリエンプション指示を、PDCCHにて行う例を示す図である。図33は、FDMの例について示している。また、図33は、被プリエンプトUEにおいてeMBB通信を行い、プリエンプションUEにおいてURLLC通信を行う例について示している。また、図33は、プリエンプション送信を行うことのできるタイミングが1スロットの間に2回存在する例について示している。図33において、図32と重複する信号には同じ番号を付け、共通する説明を省略する。
図33において、上りプリエンプション指示4101を、PDCCH4003の先頭シンボルを用いて、被プリエンプトUEに対して送信する。該上りプリエンプション指示4101は、プリエンプション通信タイミング4006および4007に関する情報を含む。被プリエンプトUEは、上りプリエンプション指示4101を受信し、タイミング4006および4007に関する情報を取得する。被プリエンプトUEは、タイミング4006および4007において、eMBB上り送信を停止する。
図33について、その他は図32と同様であるため、説明を省略する。
図33において、上りプリエンプション指示4101をPDCCH4003の先頭シンボルで送信する例を示したが、先頭シンボルを利用しなくてもよい。例えば、最終シンボルを利用してもよいし、途中のシンボルを利用してもよい。また、上りプリエンプション指示4101が、PDCCH4003の周波数リソースの一部を占めるとしてもよい。
図33において、FDMの例について示したが、TDMに適用してもよい。例えば、TDMにおいて、上りプリエンプション指示4101をPDCCH4003に含めて送信してもよい。上りプリエンプション指示4101が示すプリエンプション通信タイミングは、TDMにおけるULの送信タイミングに含まれていてもよい。このことにより、例えば、TDMにおいても、基地局から被プリエンプトUEに対する上りプリエンプション指示の送信が可能となる。
gNBは、プリエンプション送信を行うことのできるタイミングを、スロットあたり1回または複数回設けてもよい。gNBは、プリエンプション送信可能な複数のUEに割り振る該タイミングを、1個あるいは複数個に集中させてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション送信可能なUEが多数存在する場合においても、被プリエンプトUEにおける上り送信リソースの確保が可能となる。あるいは、gNBは、プリエンプション送信可能な複数のUEに割り振る該タイミングを、複数個に分散させてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション送信可能な複数UE間におけるプリエンプション送信タイミングの競合可能性を低下可能となる。
gNBは、複数のプリエンプションUEからのプリエンプション送信を、衝突前提(contention-based)で受信してもよい。gNBおよびプリエンプションUEは、HARQフィードバックを用いてプリエンプションの再送処理を行ってもよい。このことにより、gNBは衝突前提のプリエンプションを順次受信することが可能となる。
他の解決策を開示する。gNBは被プリエンプトUEに対し、プリエンプション通信が発生する可能性のある時間リソースおよび/あるいは周波数リソースを予め通知する。プリエンプション通信の周期に関する情報を、該通知に含めてもよい。該UEにおける上り送信の動作においてプリエンプション送信と重複する動作に関する情報を、該通知に含めてもよい。該動作に関する該情報は、例えば、上り送信停止を示す情報であってもよいし、前述の、プリエンプション送信と重複した上り送信の例として開示した(1)〜(4)を示す情報であってもよい。該通知は、gNB配下のUEに対して報知されてもよいし、被プリエンプトUEに個別に通知されてもよい。前述の個別の通知として、RRC個別シグナリング、例えば、RRC接続再設定のシグナリングを用いてもよい。被プリエンプトUEは、該通知を用いて、上り送信を停止してもよいし、前述の、プリエンプション送信と重複した上り送信の例として開示した(1)〜(4)に示す動作を行ってもよい。このことにより、例えば、被プリエンプトUEに対する動的なプリエンプション指示が不要となるため、周波数・時間リソースを効率的に使用可能となる。
本解決策は、被プリエンプトUEに対してプリエンプション送信に関する情報を準静的に通知する点で、前述の、プリエンプション指示による解決策と異なる。
gNBは、該通知を、プリエンプションUEに対して通知してもよい。すなわち、gNBはプリエンプションUEに対して、プリエンプション通信を行ってもよい時間リソースおよび/あるいは周波数リソースを予め通知してもよい。このことにより、プリエンプションUEにおけるスケジューリングが容易になる。
gNBはプリエンプションUEに対し、上りグラントを通知してもよい。上りグラントに含まれる情報、および、上りグラント受信後のプリエンプションUEの動作は、前述の、プリエンプション指示を用いる解決策と同様としてもよい。このことにより、例えば、プリエンプションUEに対して無線チャネル状況に応じた動的なスケジューリングが可能となるため、プリエンプション通信の信頼性確保が可能となる。
他の解決策を開示する。gNBはプリエンプションUEに対し、グラント無送信を適用する。すなわち、gNBはプリエンプションUEに対し、プリエンプション通信を行ってもよい時間リソースおよび/あるいは周波数リソースを通知する。該通知に、プリエンプション通信の周期に関する情報を含めてもよい。該通知に、プリエンプションUEに対する上りグラントの情報を含めてもよい。該通知は、gNB配下のUEに対して報知されてもよいし、プリエンプションUEに個別に通知されてもよい。前述の個別の通知として、RRC個別シグナリング、例えば、RRC接続再設定のシグナリングを用いてもよい。
gNBから被プリエンプトUEへの通知および該UEの動作については、前述の、プリエンプション通信が発生する可能性のある時間リソースおよび/あるいは周波数リソースを通知する解決策に示す方法を適用してもよい。gNBから被プリエンプトUEへの通知におけるシグナリング量を削減可能となる。
gNBから被プリエンプトUEへの通知と、gNBからプリエンプションUEへの報知および/あるいは通知は、異なるシグナリングであってもよい。他の例として、同じシグナリングに両方の情報を含めてもよい。このことにより、gNBから各UEへのシグナリング量を削減可能となる。
グラント無送信を適用する他の例として、gNBはプリエンプションUEに対し、予め、プリエンプション通信を行ってもよい送信タイミングに関する情報および/あるいは送信電力に関する情報を、報知あるいは通知してもよい。該送信タイミングは、送信周期に関する情報であってもよい。該送信タイミングに関する情報は、ミニスロット単位であってもよいし、シンボル単位であってもよい。該報知あるいは通知において、RRCシグナリングが用いられてもよい。
gNBはプリエンプションUEに対し、プリエンプション送信のアクト/デアクトに関する情報を通知してもよい。プリエンプション送信がアクトとなるタイミングは、例えば、前述の、プリエンプション通信を行ってもよい送信タイミングの中から、さらに送信可否をgNBが選択することにより決定してもよい。アクト/デアクトに関する情報の代わりに、アクトに関する情報のみが用いられてもよい。プリエンプションUEは、アクトに関する情報がないことを用いて、プリエンプション送信がデアクトであると判断してもよい。
gNBは、プリエンプション送信のアクト/デアクトに関する情報に、プリエンプション送信に用いるリソースに関する情報を含めてもよい。該リソースは、時間リソースに関する情報であってもよいし、周波数リソースに関する情報であってもよい。gNBは、プリエンプション送信のアクト/デアクトに関する情報に、プリエンプション送信の変調および/あるいは符号化に必要な情報を含めてもよい。変調および/あるいは符号化に必要な情報は、例えば、変調方式に関する情報であってもよいし、符号化率に関する情報であってもよいし、HARQプロセス番号に関する情報であってもよい。
gNBは、プリエンプション送信のアクト/デアクトに関する情報を、プリエンプションUE用のPDCCHを用いて送信してもよい。あるいは、該情報の送信のために、新たな周波数/時間リソースが設けられてもよい。gNBは、前述の新たな周波数/時間リソースに関する情報を、予めプリエンプションUEに通知してもよい。
gNBは、被プリエンプトUEに対し、プリエンプション送信に関する情報を通知してもよい。該情報は、本実施の形態3にて開示したプリエンプション指示と同様のものであってもよい。該情報には、例えば、送信タイミングに関する情報が含まれてもよい。送信タイミングに関する情報は、例えば、プリエンプション送信がアクトとなったタイミングに関する情報であってもよい。該情報には、gNBからプリエンプションUEに対して通知したアクト/デアクトに関する情報の一部あるいは全部が含まれてもよい。被プリエンプトUEは、該情報を用いて、プリエンプト送信が発生する可能性のあるタイミングを判断してもよい。
gNBは、被プリエンプトUEに対し、プリエンプション送信に関する情報を、被プリエンプトUE用のPDCCHを用いて送信してもよい。あるいは、該情報の送信のために、新たな周波数/時間リソースが設けられてもよい。gNBは、前述の新たな周波数/時間リソースに関する情報を、予め被プリエンプトUEに通知してもよい。
本実施の形態3によって、プリエンプション通信における遅延を低減可能となる。また、プリエンプション通信における信頼性の確保が可能となる。
実施の形態3の変形例1.
上りプリエンプション送信において、以下の問題が生じる。すなわち、gNBが被プリエンプトUEに対し、プリエンプション送信が発生する可能性のあるタイミングに関する情報を通知した場合、被プリエンプトUEは、実際にはプリエンプション送信が発生しない周波数・時間リソースにおいても、上り送信を停止、あるいは電力を低くして送信、といった動作を行う。従って、被プリエンプトUEの上り送信効率が低下するという問題が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
プリエンプションUEはgNBに対し、プリエンプション送信の要求を示す情報を通知する。該情報として、例えば、所定の符号が用いられてもよい。所定の符号は、符号化処理および復号処理が不要あるいは容易なシーケンスで生成されてもよい。例えば、所定の符号は、ZC(Zadoff-Chu)符号であってもよいし、m系列であってもよいし、アダマール(Hadamard)符号であってもよい。プリエンプションUEは、プリエンプション送信データ発生直後に、該情報をgNBに通知してもよい。
前述の所定の符号に関する情報の例として、以下に(1)〜(8)を開示する。
(1)ZC符号における系列(例えば、値q)。
(2)循環シフト(Cyclic shift)。
(3)シンボル数。
(4)送信回数。
(5)周波数ホッピングに関する情報。
(6)シーケンスホッピングに関する情報。
(7)送信タイミングに関する情報。
(8)前述の(1)〜(7)の組み合わせ。
前述の(1)は、例えば、ZC符号におけるルートインデックスの値であってもよい。
前述の(3)について、シンボル数は、例えば、1シンボルであってもよいし、複数シンボルであってもよい。このことにより、例えば、1シンボルの使用により、該符号を迅速に通知することが可能となる。また、例えば、複数シンボルの使用により、該符号のシーケンス長を長くとることができるため、信頼性を向上可能となる。
前述の(4)により、例えば、送信回数を複数回とすることにより、該符号の通知における信頼性を向上可能となる。
前述の(5)により、例えば、周波数ダイバーシティにより、該符号の通知における信頼性を向上可能となる。
前述の(6)により、例えば、他のUEおよび/あるいは他の基地局から同じ符号が送信された場合における干渉を回避することにより、該符号の通知における信頼性を向上可能となる。
前述の(7)の情報は、例えば、UEが該符号を送信可能な時間分解能に関する情報であってもよい。該時間分解能は、例えば、1シンボル毎であってもよいし、ミニスロット毎であってもよいし、スロット毎であってもよい。このことにより、例えば、時間分解能を1シンボル毎とした場合において、該符号を迅速に通知可能となる。
前述の所定の符号に関する情報は、規格にて決定されてもよい。該情報は、例えば、gNB配下のUE間で共通でもよい。該情報は、UE個別に決定されてもよい。該情報は、UEの識別子(例えば、UE−ID)を用いて決められてもよい。このことにより、例えば、UEへの符号割り当ての処理が不要となるため、符号割り当てに関する処理量を削減可能となる。
他の例として、前述の所定の符号に関する情報をgNBが決定し、UEに通知してもよい。該情報は、該gNB配下のUE間で共通でもよい。該情報は、基地局を示す識別子(例えば、gNB−ID)を用いて決めてもよいし、セルを示す識別子(例えば、セルID)を用いて決めてもよい。あるいは、該情報をgNBがUE個別に割り当ててもよい。gNBが各UEに対し、該情報を報知してもよいし、RRC個別シグナリングを用いて準静的に通知してもよい。例えば、該情報の通知に関するシグナリング量が削減可能となる。あるいは、該情報は、MACシグナリングを用いて動的に通知してもよい。例えば、再送制御による信頼性の確保が可能となり、また、周辺セル、配下のUEの状況等に応じた柔軟な割り当てが可能となる。あるいは、L1/L2シグナリングを用いてもよい。例えば、迅速な通知が可能となる。
前述の、所定の符号に関する情報については、各UEに対して1つの情報を用いてもよいし、複数の情報を用いてもよい。複数の符号を用いる場合の例として、上りプリエンプション送信におけるデータ量に関する情報を用いて、符号を使い分けてもよい。このことにより、例えば、gNBは、上りプリエンプション送信におけるデータ量を用いた柔軟なスケジューリングが可能となる。
プリエンプションUEが所定の符号を送信する帯域は、プリエンプションUEが使用可能な帯域の全体であってもよいし、一部であってもよい。1つあるいは複数のRB毎に飛び飛びの帯域を用いてもよい。1つあるいは複数のRE毎に飛び飛びの帯域を用いもよい。前述の両者を組み合わせてもよい。すなわち、1つあるいは複数のRB毎に飛び飛びとなった帯域の中で、1つあるいは複数のRE毎に飛び飛びとなった帯域に対し、所定の符号を割り当ててもよい。このことにより、例えば、柔軟な帯域割り当てが可能となる。
プリエンプションUEが所定の符号を送信する帯域は、被プリエンプトUEが使用可能な帯域と異なる帯域であってもよい。すなわち、被プリエンプトUEからの上り信号送信と、プリエンプションUEからの該所定の符号の送信とは、異なる周波数帯域で行われてもよい。このことにより、例えば、gNBによる該所定の符号の受信における干渉電力を低減可能となる。その結果、プリエンプションUEからの所定の符号の送信における信頼性向上が可能となる。
他の例として、プリエンプションUEが所定の符号を送信する帯域は、被プリエンプトUEが使用可能な帯域の一部あるいは全部を含んでもよい。すなわち、被プリエンプトUEからの上り信号送信と、プリエンプションUEからの該所定の符号の送信とは、少なくとも互いの一部が重複する周波数帯域で行われてもよい。gNBは、該所定の符号と該上り信号を同時に受信してもよい。gNBは、該所定の符号と該上り信号を分離してもよい。前述の分離において、gNBは、該所定の符号と同じパターンを用いて、同時に受信した該信号から所定の符号を抽出してもよい。gNBは、前述において抽出した残りの信号を、被プリエンプトUEからの上り信号として処理してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける周波数リソースの効率的な使用が可能となる。
プリエンプションUEが所定の符号を送信する帯域は、規格で決められてもよいし、gNBが決定して該UEに通知してもよい。該通知の方法は、前述の、所定の符号に関する情報の通知と同じ方法を適用してもよい。
プリエンプションUEが所定の符号を送信するタイミングは、予め規格で決められてもよい。例えば、プリエンプション送信開始から所定期間だけ前のシンボルにおいて、プリエンプションUEは該符号を送信するとしてもよい。他の例として、プリエンプション送信を行うミニスロットの1個あるいは複数個前のミニスロットにおける所定のシンボルにおいて、プリエンプションUEは該符号を送信するとしてもよい。
前述における、所定期間だけ前のシンボルは、複数シンボルであってもよい。プリエンプションUEは、該所定の符号を、前述の複数シンボルのうち一部を用いて送信してもよいし、全部を用いて送信してもよい。例えば、前述の複数シンボルのうちの一部に、プリエンプション送信が不可能なタイミングが含まれる場合において、プリエンプションUEは、前述の複数シンボルのうち、プリエンプション送信が不可能なタイミングを除外したシンボルを用いて、所定の符号を送信してもよい。このことにより、例えば、プリエンプション送信の設定における柔軟性を向上可能となる。他の例として、プリエンプションUEは、前述の複数シンボルの全部を用いて、該所定の信号を繰り返し送信してもよい。このことにより、例えば、プリエンプションUEからの該所定の符号の送信において信頼性を向上可能となる。
他の例として、プリエンプションUEが所定の符号を送信するタイミングを、gNBが決定してもよい。gNBは、該タイミングを配下のUEに報知あるいは個別に通知してもよい。該通知において、RRC個別シグナリングが用いられてもよい。gNBにおける該タイミングの決定にあたり、gNBは、自gNBにおける該符号の受信に関する処理能力を用いてもよいし、UEにおける該符号の送信に関する処理能力を用いてもよいし、後述の、gNBから被プリエンプトUEに対して送信する所定の符号における、自gNBの送信に関する処理能力および/あるいはUEの受信に関する処理能力を用いてもよい。前述の、UEにおける該符号の送信に関する処理能力、および/あるいは、gNBから被プリエンプトUEに対して送信する所定の符号におけるUEの受信に関する処理能力は、例えば、UEケーバビリティに含まれてもよい。このことにより、例えば、該符号におけるgNBおよびUEの処理時間に間に合うように、gNBは該タイミングを決定することが可能となる。
プリエンプションUEは、該所定の符号を、被プリエンプトUEからのDMRSおよび/あるいはPUCCHおよび/あるいはSRSの送信タイミングと異なるタイミングで送信してもよい。前述の、異なるタイミングでの送信は、例えば、該所定の符号と、該DMRSあるいはPUCCHあるいはSRSが、同じ周波数リソースを用いて行われる場合に適用してもよい。プリエンプションUEは、該所定の符号の送信タイミングを変更してもよい。該所定の符号の送信タイミングの変更は、例えば、前述の、プリエンプションUEからの該所定の符号を送信可能な複数のシンボルの範囲内で行ってもよい。このことにより、例えば、プリエンプションUEは該所定の符号をgNBに対して迅速に通知可能となる。gNBはプリエンプションUEに対し、被プリエンプトUEのDMRSおよび/あるいはPUCCHおよび/あるいはSRSの送信タイミングに関する情報を予め通知してもよい。あるいは、該タイミングに関する情報が、予め規格で定められてもよい。このことにより、例えば、プリエンプションUEは、該所定の符号を送信可能なタイミングを認識することが可能となる。
前述において、プリエンプションUEは、該所定の符号を送信可能な範囲内において、例えば、被プリエンプトUEからのDMRSおよび/あるいはPUCCHおよび/あるいはSRSの送信タイミングと異なるタイミングが存在しない場合において、該所定の符号を送信しないとしてもよい。プリエンプションUEは、次の、該所定の符号を送信可能な範囲内において該所定の符号を送信してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるプリエンプション送信に関する制御の複雑性を回避可能となる。
該所定の符号の送信タイミングの変更方法は、予め規格で定められてもよい。該変更方法は、例えば、該所定の符号を送信可能な複数のシンボルの範囲内で、該所定の符号の送信タイミングを1シンボルずつ前にシフトさせる方法であってもよいし、1シンボルずつ後ろにシフトさせる方法であってもよいし、両者を組み合わせた方法であってもよい。
該所定の符号の送信タイミングの変更方法に関する他の例として、gNBが該変更方法をプリエンプションUEに対して個別に通知してもよい。該通知は、例えば、RRC個別シグナリングであってもよいし、MACシグナリングであってもよいし、L1/L2シグナリングであってもよい。
他の例として、スロット内における該所定の符号の送信タイミングは、予め規格で定められてもよいし、gNBからプリエンプションUEに対して予め報知または通知されてもよい。被プリエンプトUEからのDMRSおよび/あるいはPUCCHおよび/あるいはSRS送信タイミングは、該所定の符号の送信タイミングを除いたタイミングにおいて設定されてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるプリエンプション送信の制御の複雑性を回避可能となる。
他の例として、プリエンプションUEは、該所定の符号を、被プリエンプト基地局からのDMRS送信タイミングと同じタイミングで送信してもよい。前述の、同じタイミングでの送信は、例えば、該所定の符号と、該DMRSが、異なる周波数リソースを用いて行われる場合に適用してもよい。
gNBは、該所定の符号と、該DMRSに、それぞれ異なるシーケンスを割り当ててもよい。該割り当ては、例えば、該所定の符号と、該DMRSが、同じ周波数リソースを用いて行われる場合に適用してもよい。gNBは、被プリエンプトUEおよび/あるいはプリエンプションUEに対し、該割り当てを通知してもよい。該通知は、例えば、RRC個別シグナリングであってもよいし、MACシグナリングであってもよいし、L1/L2シグナリングであってもよい。このことにより、例えば、gNBは該所定の符号と該DMRSを両方同時に受信可能となる。
他の例として、該所定の符号と該DMRSが、互いに周波数多重してもよい。周波数多重は、例えば、サブキャリア前で行ってもよいし、複数のサブキャリア毎に行ってもよいし、リソースエレメントグループ(Resource Element Group;REG)毎に行ってもよいし、他の方法で行ってもよい。gNBは、被プリエンプトUEおよび/あるいはプリエンプションUEに対し、該周波数多重の方法を通知してもよい。該通知は、例えば、RRC個別シグナリングであってもよいし、MACシグナリングであってもよいし、L1/L2シグナリングであってもよい。このことにより、例えば、gNBは該所定の符号と該DMRSを両方同時に受信可能となる。
gNBは、プリエンプションUEから送信された所定の符号を受信する。gNBは、該符号の受信により、プリエンプション送信の要求を認識する。
gNBは、被プリエンプトUEに対し、プリエンプション送信を示す情報を通知する。該情報として、例えば、所定の符号が用いられてもよい。所定の符号は、プリエンプションUEからgNBに対して、プリエンプション送信の要求を示す情報として送信される符号と同様のものであってもよい。gNBから被プリエンプトUEに送信する情報に用いられる符号は、プリエンプションUEからgNBに送信する情報に用いられる符号と同じであってもよいし、異なってもよい。gNBは、プリエンプション送信の要求を認識した直後に、該情報を被プリエンプトUEに送信してもよい。
前述の所定の符号に関する情報は、プリエンプションUEからgNBに対し送信される符号に関する情報と同様のものを適用してもよい。前述の所定の符号に関する情報の決定方法、および、gNBから配下のUEに対する報知および/あるいは通知方法についても、同様としてもよい。
前述の、所定の符号に関する情報については、各UEに対して1つの情報を用いてもよいし、複数の情報を用いてもよい。複数の符号を用いる場合の例として、プリエンプション送信に用いる周波数リソースに関する情報を用いて、符号を使い分けてもよい。このことにより、例えば、gNBは、上りプリエンプション送信におけるデータ量を用いた柔軟なスケジューリングが可能となる。
前述の、所定の符号の送信タイミングについては、プリエンプションUEが所定の符号を送信するタイミングと同様の方法を適用してもよい。
gNBが所定の符号を送信する帯域は、プリエンプションUEが所定の符号を送信する帯域と同様のものを適用してもよい。例えば、gNBが所定の符号を送信する帯域は、被プリエンプトUEが使用可能な帯域の全体であってもよいし、一部であってもよい。他の例では、gNBが所定の符号を送信する帯域として、gNBが使用する帯域の中心付近を用いてもよい。同期信号や報知情報チャネルと同様の帯域を用いることで、例えば、gNB配下のUEが共通して前述の符号を受信可能となる。
被プリエンプトUEは、gNBから送信される所定の符号を受信する。被プリエンプトUEは、該符号の受信により、プリエンプション送信の発生を認識する。
被プリエンプトUEは、前述の符号受信により、プリエンプション送信と重複する上り送信を停止してもよいし、実施の形態3にて開示した、プリエンプション送信と重複した上り送信の例として開示した(1)〜(4)に示す動作を行ってもよい。被プリエンプトUEにおける、プリエンプション送信と重複する上り送信に関する動作は、規格で定められてもよいし、gNBから被プリエンプトUEに予め報知されてもよいし、個別に通知されてもよい。前述の、規格による決定、報知または個別の通知については、実施の形態3に示す方法を適用してもよい。
gNBは、プリエンプションUEに対し、プリエンプション送信用の上りグラントに関する情報を通知する。該情報は、例えば、プリエンプションUE用のPDCCHを用いた上りグラントであってもよい。他の例として、該情報に、所定の符号が用いられてもよい。所定の符号は、プリエンプションUEからgNBに対して、プリエンプション送信の要求を示す情報として送信される符号と同様のものであってもよい。gNBからプリエンプションUEに送信する情報に用いられる符号は、プリエンプションUEからgNBに送信する情報に用いられる符号と同じであってもよいし、異なってもよい。
gNBからプリエンプションUEに通知する所定の符号に関する情報は、プリエンプションUEからgNBに対し送信される符号に関する情報と同様のものを適用してもよい。前述の所定の符号に関する情報の決定方法、および、gNBから配下のUEに対する報知および/あるいは通知方法についても、同様としてもよい。
gNBからプリエンプションUEに通知する所定の符号に関する情報については、各UEに対して1つの情報を用いてもよいし、複数の情報を用いてもよい。複数の符号を用いる場合の例として、プリエンプション送信に用いる周波数リソースに関する情報を用いて、符号を使い分けてもよい。他の例として、プリエンプション通信の送信電力に関する情報を用いて、符号を使い分けてもよい。このことにより、例えば、gNBは、上りプリエンプション送信において柔軟なスケジューリングが可能となる。前述の複数の情報を、gNBはプリエンプションUEに対して予め通知してもよい。
gNBからプリエンプションUEに通知する所定の符号の送信タイミングについては、プリエンプションUEが所定の符号を送信するタイミングと同様の方法を適用してもよい。
gNBからプリエンプションUEに対して所定の符号を送信する帯域は、プリエンプションUEが所定の符号を送信する帯域と同様のものを適用してもよい。例えば、プリエンプションUEが使用可能な帯域の全体を用いてもよいし、該帯域の一部を用いてもよい。他の例では、gNBが使用する帯域の中心付近を用いてもよい。同期信号や報知情報チャネルと同様の帯域を用いることで、例えば、gNB配下のUEが共通して前述の符号を受信可能となる。
プリエンプションUEは、前述の上りグラントに関する情報を用いて、プリエンプション送信を行う。
プリエンプションUEは、前述の上りグラントに関する情報を受信しないことを用いて、プリエンプション要求に失敗したと判断してもよい。前述の判断は、例えば、前述の上りグラントに関する情報が、予め定められたタイミングまでに受信できなかった場合に行ってもよい。
プリエンプションUEは、プリエンプション要求を再送してもよい。該再送は、例えば、プリエンプションUEがプリエンプション要求に失敗したと判断した場合に行ってもよい。プリエンプションUEは、該判断直後の、プリエンプション要求送信可能なタイミングにおいて、プリエンプション要求を再送してもよい。このことにより、例えば、プリエンプションUEにおいて迅速なプリエンプション要求が可能となる。
プリエンプションUEに、プリエンプション要求における再送禁止タイマが設けられてもよい。プリエンプションUEは、再送禁止タイマが満了するまでの間はプリエンプション要求の送信あるいは再送を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション要求の再送の繰り返しによる周波数・時間リソースの逼迫を防止可能となる。
プリエンプション要求の再送禁止タイマは、例えば、プリエンプション要求送信時に開始するとしてもよい。該タイマは、例えば、gNBからの上りグラント受信時に停止するとしてもよい。
該タイマの値は、予め規格で定められてもよいし、gNBが決定し、プリエンプションUEに対して報知あるいは個別に通知されてもよい。該通知は、RRCシグナリングであってもよいし、MACシグナリングであってもよいし、L1/L2シグナリングであってもよい。該タイマの値をgNBが決定することにより、例えば、周波数・時間リソースの使用状況に応じた柔軟な制御が可能となる。
図34は、プリエンプション要求を示す情報として、所定の符号を用いる例を示す図である。図34は、FDMの例について示している。また、図34は、被プリエンプトUEにおいてeMBB通信を行い、プリエンプションUEにおいてURLLC通信を行う例について示している。図34において、図32と共通する信号については同じ番号を付与し、共通する説明を省略する。
図34において、プリエンプションUEはgNBに対し、プリエンプション要求(Preemption request)を示す符号4201を送信する。符号4201は、プリエンプション通信に用いられる帯域を用いて送信してもよいし、該帯域と異なる帯域を用いて送信してもよい。gNBは、符号4201を受信し、プリエンプション要求を認識する。gNBは、上りプリエンプション指示4202を、被プリエンプトUEに対して送信する。上りプリエンプション指示4202は、符号4201と同様の符号であってもよいし、実施の形態3と同様のものであってもよい。また、上りプリエンプション指示4202は、PDCCH4003およびPDSCH4004に用いられる帯域を用いて送信してもよいし、該帯域と異なる帯域を用いて送信してもよい。
本変形例1を、実施の形態3と組み合わせて用いてもよい。例えば、基地局は被プリエンプトUEに対し、gNBは被プリエンプトUEに対し、プリエンプション通信が発生する可能性のある時間リソースおよび/あるいは周波数リソースを予め通知する。該UEにおける上り送信の動作においてプリエンプション送信と重複する動作に関する情報を、該通知に含めてもよい。プリエンプションUEは、本変形例1に示す所定の符号を基地局に送信し、基地局は被プリエンプトUEに対し、本変形例1に示す所定の符号を送信してもよい。被プリエンプトUEは、該所定の符号の受信により、上り送信を停止してもよいし、前述の、プリエンプション送信と重複した上り送信の例として開示した(1)〜(4)に示す動作を行ってもよい。被プリエンプトUEは、該所定の符号を受信しない場合において、上り送信を継続してもよい。このことにより、例えば、被プリエンプションUEにおいて、実際にプリエンプション送信が発生しない周波数・時間リソースにおける上り送信が可能となるため、被プリエンプトUEにおける上り送信効率の確保が可能となる。
本変形例1によって、gNBにおいてSRの復号処理、上りグラントの符号化処理、上りプリエンプション指示の符号化処理が不要あるいは容易となるため、迅速な通知が可能となる。また、被プリエンプションUEにおいて、実際にプリエンプション送信が発生しない周波数・時間リソースにおける上り送信が可能となるため、被プリエンプトUEにおける上り送信効率の確保が可能となる。
実施の形態4.
下りの同一キャリアにおけるLTE−NR共存において、gNBは、LTEにおけるMBFSNサブフレームを用いて、NRの信号を送信する。gNBは、MBSFNサブフレームを用いて、NR信号を送信する。gNBは、非MBSFNサブフレームを用いて、NR信号を送信してもよい。gNBは、NR信号の送信にあたりミニスロットを用いてもよい。
前述において、gNBとLTE基地局(eNB)は、あるUEにおいてDCを構成する基地局であってもよいし、DCを構成する基地局でなくてもよい。例えば、gNBとeNBは、互いに近隣に設置された基地局同士であってもよい。このことにより、例えば、LTEのみ対応しているUEにおける、gNBからの干渉を低減可能となる。
前述のNR信号は、SS信号であってもよいし、PBCHであってもよいし、両方を含んでもよい。gNBは、各ビームにおいてSSとPBCHを1つのブロック(以下、SSブロックと呼ぶ場合がある)で送信してもよい。
gNBは、SS信号とPBCH信号を突発的に送信(以下、SSバーストと称する場合がある)してもよい。例えば、予め定める時間において、gNBは各ビームにおけるSS信号および/あるいはPBCH信号を送信してもよい。前述の、予め定める時間におけるSS信号および/あるいはPBCH信号を、他の予め定める周期毎に送信してもよい。前述の、予め定める時間におけるSS信号および/あるいはPBCH信号は、SSブロックで送信してもよい。
前述の方法を適用した場合には、以下に示す問題が生じる。すなわち、NRのSSバーストの信号が、LTEの非MBSFNに存在する信号、例えば、同期信号、報知情報、ページング情報と衝突する。この結果、LTE−NR共存時において、UEはeNBおよび/あるいはgNBとの同期を確立できないという問題が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
LTEの非MBSFNサブフレームの信号とNRのSSバーストの信号との間に、優先順位を設ける。例えば、両信号の衝突が発生する区間において、いずれかの信号のみを送信する。前述の、LTEの非MBSFNサブフレームの信号とは、例えば、LTEの同期信号であってもよいし、LTEの報知情報チャネルであってもよいし、LTEのページング信号であってもよい。前述の、NRのSSバーストの信号とは、例えば、NRの同期信号であってもよいし、NRの報知情報チャネルであってもよい。
例えば、LTEの非MBSFNサブフレームの信号を優先させてもよい。このことにより、例えば、LTEの非MBSFNサブフレームにおける干渉が低減可能となる。gNBは、LTEの非MBSFNサブフレームと重複するサブフレーム内のSSバーストの信号を全て送信しないとしてもよいし、一部を送信しないとしてもよい。前述における重複するサブフレームは、その代わりに、重複するスロットであってもよいし、重複するミニスロットであってもよいし、重複するシンボルであってもよい。他の例として、gNBは、非MBSFNサブフレームの信号と重複するNRのSSバーストの信号のみを送信しないとしてもよい。SSバーストの不要な停止を防ぐことが可能となる。
gNBは、LTEの非MBSFNサブフレームの信号と重複するNRのSSバーストの信号を送信してもよい。前述の両信号は、互いに分離可能な信号、例えば、片方の信号のパターンが予め決まっている信号であってもよい。互いに分離可能な信号は、例えば、LTEのSSとNRのPBCHの組み合わせであってもよいし、LTEのPBCHとNRのSS組み合わせであってもよいし、LTEのページング信号とNRのSSの組み合わせであってもよい。UEは、前述の重複した信号を受信し、各信号を分離してもよい。例えば、UEは、パターンが予め決まっている信号を抽出し、元の受信信号と抽出した信号の差分を他方の信号として取得してもよい。このことにより、例えば、UEはLTEとNRの両信号を受信可能となる。
eNBは、配下のUEへのページング送信タイミングを変更してもよい。前述の変更は、例えば、配下のUEへのページング送信タイミングを1つまたは複数に集約するものであってもよい。このことにより、例えば、NRのSSバーストの信号とLTEのページング送信タイミングとの重複を少なくすることができるため、gNBにおいてSSバースト送信を停止することが不要となるとともに、eNBの信号に干渉するNRのSSバースト送信を低減させることが可能となる。
ページング送信タイミング変更の例として、配下のUEのPOを1通りに集約してもよい。このことにより、例えば、NRのSSバースト送信とLTEのページング送信タイミングとの重複を回避可能となる。該POを1通りに集約する方法の例として、非特許文献17(3GPP TS 36.304 V14.4.0)に記載されるように、1つの無線フレームにおいてページング信号が割り当てられるサブフレームの個数を示すパラメータNsの値を1としてもよい。eNBは、非特許文献17(3GPP TS 36.304 V14.4.0)に記載のパラメータnBの値を、Tの1倍以下とすることを用いて、パラメータNsの値を1としてもよい。eNBは、配下のUEに対し、変更後のパラメータnBの値を報知してもよい。前述の報知には、例えば、SIB2を用いてもよい(非特許文献18(3GPP TS 36.311)参照)。このことにより、例えば、eNBは少ないシグナリング量で、配下のUEのPOを1通りに集約可能となる。
前述のページング送信タイミング変更は、例えば、ページングフレーム(PF)を変更するものであってもよいし、ページングオケージョン(PO)を変更するものであってもよいし、ページング送信周期を変更するものであってもよい。前述のうち複数を組み合わせたものであってもよい。
ページング送信タイミング変更にあたり、eNBは、ページング送信タイミングの決定に用いるパラメータを変更してもよい。該パラメータは、例えば、UE−IDであってもよい。eNBは、該パラメータの変更に関する情報を、UEに通知してもよい。
eNBは、1つのページング送信タイミングにおいて送信可能なページング送信先UEの数を増大させてもよい。増大させる数は、例えば、予め規格で決まっていてもよい。このことにより、例えば、eNBは少ないページング送信タイミングで多数のUEへのページング送信が可能となる。
eNBは、該情報を、周辺のeNBに通知してもよい。前述における周辺のeNBとは、例えば、該eNBと同じトラッキングエリアに属する複数のeNBであってもよい。該複数のeNBは、該情報を用いてUEへのページングを行ってもよい。このことにより、例えば、UEにおいてモビリティが発生した場合におけるページングの動作を円滑に行うことが可能となる。
eNBは、該情報を、上位NW装置に通知してもよい。該通知において、上位NW装置と基地局との間のインタフェースを用いてもよい。上位NW装置は、AMFであってもよいし、SMFであってもよい。上位NW装置は、該パラメータの変更を承諾あるいは拒否する旨の通知を、eNBに対して送信してもよい。
上位NW装置は、該情報を、配下のeNBに通知してもよい。前述における配下のeNBとは、例えば、該eNBと同じトラッキングエリアに属する複数のeNBであってもよい。該複数のeNBは、該情報を用いてUEへのページングを行ってもよい。このことにより、例えば、UEにおいてモビリティが発生した場合におけるページングの動作を円滑に行うことが可能となる。
gNBは、LTEの非MBSFNサブフレームに関する情報を取得してもよい。LTEの非MBFSNサブフレームに関する情報として、以下(1)〜(5)を開示する。
(1)LTEのフレームタイミング。
(2)LTEのSSに関する情報。
(3)LTEの通信方式に関する情報。
(4)ページングタイミングに関する情報。
(5)前述の(1)〜(4)の組み合わせ。
gNBは、前述(1)のLTEのフレームタイミングを、実施の形態1に示すセルサーチを用いて取得してもよい。gNBは、セルサーチを行う機能を有してもよい。gNBは、セルサーチを行うタイミングを設けてもよい。他の例として、gNBはeNBに対して、LTEとNRのフレームタイミングの差分に関する情報を要求してもよい。eNBはgNBに該情報を通知してもよい。該要求および/あるいは該通知には、基地局間インタフェース、例えば、Xnインタフェースを用いてもよい。eNBは、NRのフレームタイミングを取得してもよい。例えば、eNBはセルサーチを用いて、NRのフレームタイミングを取得してもよい。このことにより、例えば、gNBは、LTEの非MBSFNサブフレームに関する情報を取得可能となる。
gNBはeNBに対して前述(2)の情報を要求してもよい。eNBはgNBに対して前述(2)の情報を通知してもよい。該要求および/あるいは該通知には、基地局間インタフェース、例えば、Xnインタフェースを用いてもよい。前述(2)の情報は、例えば、LTEのPSSの符号系列および循環シフトに関する情報であってもよいし、LTEのSSSの符号系列および循環シフトに関する情報であってもよい。gNBは、前述(2)の情報を用いてセルサーチを行ってもよい。このことにより、例えば、gNBにおけるセルサーチ処理を迅速に実行可能となる。また、例えば、gNBにおけるLTEセルの誤検出を防ぐことが可能となる。
他の例として、gNBはセルサーチを用いて前述(2)の情報を取得してもよい。このことにより、例えば、基地局間におけるシグナリング量を削減可能となる。
前述(3)の情報は、LTEの複信方式(例、TDD、FDD)、あるいは半二重方式に関する情報を含んでもよいし、あるいは巡回プリフィックス(Cyclic prefix)に関する情報(例、巡回プリフィックス継続時間の長短)を含んでもよい。gNBはeNBに対して前述(3)の情報を要求してもよい。eNBはgNBに対して該情報を通知してもよい。該要求および/あるいは該通知には、基地局間インタフェース、例えば、Xnインタフェースを用いてもよい。gNBは、該情報を用いて、LTEの非MBFSNサブフレームにおける信号の位置を導出してもよい。このことにより、例えば、gNBはLTEの非MBSFNサブフレームに関する情報を迅速に取得可能となる。
前述(3)における他の例として、gNBは前述(3)の情報をLTEの報知情報より取得してもよい。このことにより、例えば、基地局間のシグナリング量を削減可能となる。
前述(4)の情報は、例えば、eNBにて用いているページングフレーム(PF)、ページングオケージョン(PO)、ページング周期の情報を含んでもよい。gNBは、該情報をeNBに要求してもよい。eNBは該情報をgNBに通知してもよい。eNBは、該情報の通知を、gNBからの要求の後に実行してもよいし、該情報に変更が生じた場合に行ってもよい。gNBは、該情報を用いて、非MBFSNサブフレームにおいてSSバースト信号を送信してもよい。例えば、該eNBがページング情報に割り当てないサブフレームにおいて、gNBはSSバーストの信号を送信してもよい。このことにより、gNBにおけるSSバースト信号送信のタイミングを確保することが可能となる。
前述(4)の情報は、例えば、eNBが実際にページング送信に用いていないサブフレームの情報を含んでもよい。前述(4)の情報は、eNBが実際にページング送信に用いるサブフレームの情報であってもよい。gNBは、該情報を用いて、実際にページング送信に用いていないサブフレームにおいて、SSバーストの信号を送信してもよい。このことにより、例えば、gNBにおけるSSバースト信号送信のタイミングを確保することが可能となる。
上位NW装置は、eNBからUEへのページングに関する情報を、gNBに対して通知してもよい。該情報の通知は、UEへのページングが発生する場合に行ってもよい。上位NW装置は該情報を、eNBとgNBに対して同時に通知してもよいし、異なるタイミングで通知してもよい。gNBは、該通知を用いて、eNBからUEに対してページング信号が実際に送信されるサブフレームを導出してもよい。gNBは、導出したサブフレーム以外のサブフレームにおいて、SSバーストの信号を送信してもよい。例えば、gNBにおけるSSバースト信号送信のタイミングを確保することが可能となる。
gNBは、SSバーストのうちの一部の信号を送信しないとしてもよい。例えば、gNBは、SSバーストとして送信するSSブロックの数を減らしてもよい。このことにより、例えば、LTEの非MBFSNサブフレームへの干渉を低減することが可能となる。
gNBは、SSバーストを構成するSSブロックの順番を並び替えてもよい。SSブロックの順番の並び替えは、準静的に行ってもよいし、周期的に行ってもよい。このことにより、例えば、LTEの非MBFSNサブフレームの信号との衝突が発生する場合においても、gNBは全てのSSブロックをUEに送信することが可能となる。
前述において、SSブロックの順番の並び替えは、サブフレーム単位で行ってもよい。例えば、サブフレーム#0においてSSブロック#0、#1を送信し、サブフレーム#1においてSSブロック#2、#3を送信する場合、サブフレーム#0においてSSブロック#2、#3を送信し、サブフレーム#1においてSSブロック#0、#1を送信するように、SSブロックの順番を並び替えてもよい。このことにより、例えば、並び替えにおける制御が容易になる。
他の例として、スロット単位でSSブロックを並び替えてもよい。このことにより、例えば、LTEとNRのシンボル長が異なる場合においても、SSブロックの順番の並び替えが可能となる。
他の例として、SSブロック単位でSSブロックを並び替えてもよい。このことにより、例えば、gNBにおいて柔軟な制御が可能となる。
図35は、NRのSSバーストにおけるSSブロックの並び替えの例を示す図である。図35において、上段はLTEの信号を示し、下段はNRの信号を示す。また、上段および下段とも、左側の5ミリ秒分はSSブロック並べ替え前を示し、右側の5ミリ秒分はSSブロック並べ替え後の信号を示している。図35は、NRのシンボル長がLTEと同じであり、また、NRのSSブロックの数が8である場合について示している。
図35において、eNBからの非MBSFNサブフレームの信号として、SS4501、PBCH4502、ページング信号におけるPDCCH4503、ページング信号4504が送信される。
図35におけるSSブロック並べ替え前において、サブフレーム#0に配置されているSSブロック#0(SSブロック4510)およびSSブロック#1(SSブロック4511)は、SS4501およびPBCH4502と重複するため送信されない。サブフレーム#1〜#4に配置されているSSブロック#2(SSブロック4512)〜SSブロック#7(SSブロック4517)は送信される。
図35におけるSSブロック並べ替え後において、サブフレーム#0とサブフレーム#1のSSブロックが並び替えられる。その結果、サブフレーム#0に配置されているSSブロック#2(SSブロック4522)およびSSブロック#3(SSブロック4523)が送信されず、サブフレーム#1〜#4に配置されているSSブロック#0(SSブロック4520)、SSブロック#1(SSブロック4521)、および、SSブロック#4(SSブロック4514)〜SSブロック#7(SSブロック4517)が送信される。
図35のSSブロック並べ替え後において、さらに並べ替え周期が過ぎたら、SSブロック並べ替え前の配置に戻ってもよい。このことにより、例えば、SSブロック#0〜#3のいずれかの送信停止が継続する状態を防ぐことが可能となる。
図36は、LTEの非MBSFN信号と重複しないNRのSSブロックの送信について示すタイミング図である。図36は、LTEとNRのシンボル長が異なる場合における、LTEの非MBFSNサブフレームとNRのSSバーストとの重複について示している。図36は、NRのシンボル長がLTEの半分、すなわち、NRのサブキャリア間隔がLTEの倍の30kHzである場合について示している。
図36において、NRにおけるSSブロック#0(SSブロック4610)は、LTEのSS4601ともPBCH4602とも重複しないため送信される。NRのSSブロック#1(SSブロック4611)はLTEのSS4601と重複するため送信されない。NRのSSブロック#2(SSブロック4612)およびSSブロック#3(SSブロック4613)は、LTEのPBCH4602と重複するため送信されない。
SSブロックの並び替えの方法として、SSブロックを循環させる方法を用いてもよい。例えば、SSブロック#0、#1、#2、#3、#4、#5、#6、#7の順で並ぶSSバーストを一定回数繰り返した後に、SSブロック#6、#7、#0、#1、#2、#3、#4、#5の順で並ぶSSバーストを一定回数繰り返し、その後に、SSブロック#4、#5、#6、#7、#0、#1、#2、#3の順で並ぶSSバーストが送信されてもよい。このことにより、例えば、各ビームにおけるSSブロックの捕捉機会を均等にできるため、端末の同期に要する時間の最大値を少なくすることが可能となる。
SSブロックを循環させる方法において、循環の単位は、SSブロック毎であってもよいし、スロット毎であってもよいし、サブフレーム毎であってもよい。また、循環の方向は、時間方向において前方向であってもよいし、後ろ方向であってもよい。
gNBは、NRのSSブロックの順番の並び替えに関する情報を、UEに通知してもよい。このことにより、例えば、UEは、並び替え発生後においてもNRのSSブロックを捕捉し続けることが可能となる。
該情報は、例えば、システム情報に含まれてもよい。該情報は、ミニマムSIに含まれてもよい。該情報は、配下のUEに対して報知されてもよいし、RMSI(Remaining Minimum System Information)として通知されてもよい。あるいは、該情報は、その他SI(Other SI)として配下のUEに報知あるいは個別に通知されてもよい。
該情報の報知あるいは通知において、SSブロックの順番の並び替えが発生するNRのキャリアとは異なるキャリアが用いられてもよい。このことにより、例えば、UEは該情報を迅速に把握することが可能となる。あるいは、SSブロックの順番の並び替えが発生するNRのキャリアが用いられてもよい。このことにより、例えば、他の複数のNRのキャリアが、SSブロックの並び替えに関する情報を、報知あるいは通知する必要がなくなるため、シグナリング量を削減可能となる。
該情報を、例えば、eNBが報知あるいは通知してもよい。eNBからの報知あるいは通知に、gNBからの報知あるいは通知と同様の方法を用いてもよい。このことにより、例えば、UEは、該情報を迅速に把握することが可能となる。
あるいは、該情報を、gNBもeNBも通知しないとしてもよい。UEは、NRのSSブロックの並び替え後におけるSSBブロックを、自動的に再捕捉してもよい。このことにより、シグナリング量を削減可能となる。
該情報に含まれる情報の例として、以下(1)〜(4)を開示する。
(1)SSブロックの並び替えの周期に関する情報。
(2)並び替えられるSSブロックに関する情報。
(3)並び替えの方法に関する情報。
(4)前述(1)〜(3)の組み合わせ。
前述(1)について、該周期は例えば、サブフレーム単位でもよい。他の例として、SSバーストの最大継続時間(例えば、5ミリ秒)を単位とした値でもよい。他の例として、無線フレーム(例えば、10ミリ秒)単位でもよいし、SSバーストの送信周期を単位とした値でもよい。
前述(2)について、該情報は例えば、並び替えられるSSブロックの番号であってもよい。例えば、前述の図35の例において該情報は、SSブロック#0、#1と、SSブロック#2、#3であってもよい。このことにより、例えば、柔軟なSSブロック並び替えが可能となる。他の例として、スロット番号を用いてもよい。このことにより、例えば、LTEとNRが異なるシンボル長の場合においても並び替えが可能となる。他の例として、サブフレーム番号を用いてもよい。このことにより、例えば、並び替えによる処理量を削減可能となる。
前述(2)における他の例として、該情報は並び替えの単位に関する情報であってもよい。並び替えの単位に関する情報は、例えば、循環式の並び替えを用いる場合において適用してもよい。並び替えの単位は、例えば、SSブロック単位であってもよいし、スロット単位であってもよいし、サブフレーム単位であってもよい。
前述(3)について、該情報は例えば、SSブロックの入れ替えを示す情報であってもよいし、循環式の並び替えを示す情報であってもよい。該情報は、時間方向において前に循環するか、後ろに循環するかを示す情報を含んでもよい。
gNBは、ビームに対応するSSブロックの並び替えに伴い、該ビームにおけるページング送信タイミングを自動的に変更してもよい。UEは、SSブロックの並び替えに追従し、ページング受信タイミングを自動的に変更してもよい。SSブロックの順番とページング送信タイミングの対応付けは、規格で決定されてもよい。このことにより、例えば、SSブロックとページング送受信タイミングとの関係に一貫性を持たせることが可能となるため、gNBにおいてページングに関する制御が容易となる。
UEは、ページング受信タイミングに関する情報を取得してもよい。該情報の取得は、SSブロックの並び替えの後に行ってもよい。ページング受信タイミングに関する情報は、例えば、ページング情報が含まれる制御チャネルリソースセット(Control channel resource set; CORESET)であってもよい。
他の例として、gNBは、該ビームにおけるページング送信タイミングを固定としてもよい。このことにより、例えば、UEにおけるページング受信タイミングが固定となるため、UEにおけるページングに関する処理量を削減可能となる。
SSブロックの並び替えに伴う、該ビームにおけるUEからのPRACH送信タイミングについても、ページング送受信タイミングと同様としてもよい。
LTEの非MBSFNサブフレームの信号とNRのSSバーストの信号との間の優先順位に関する他の例として、NRのSSバーストの信号をLTEの非MBSFNサブフレームの信号に優先させてもよい。このことにより、例えば、NRのSSバーストが受ける干渉を低減可能となる。eNBは、NRのSSバーストと重複するサブフレーム内のLTEの非MBSFNサブフレームの信号を全て送信しないとしてもよいし、一部を送信しないとしてもよい。前述における重複するサブフレームは、その代わりに、重複するスロットであってもよいし、重複するミニスロットであってもよい。他の例として、eNBは、NRのSSバーストの信号と重複するLTEの非MBSFNサブフレームの信号のみを送信しないとしてもよい。LTEの非MBSFNサブフレームの不要な停止を防ぐことが可能となる。
eNBは、NRのSSバーストの信号と重複するLTEの非MBSFNサブフレームの信号を送信してもよい。前述の両信号は、互いに分離可能な信号、例えば、片方の信号のパターンが予め決まっている信号であってもよい。互いに分離可能な信号は、前述の、LTEの非MBSFNサブフレームの信号を優先させる場合と同様としてもよい。このことにより、例えば、UEはLTEとNRの両信号を受信可能となる。
eNBは、配下のUEへのページング送信タイミングを変更してもよい。前述の変更は、例えば、配下のUEへのページング送信タイミングを1つまたは複数に集約するものであってもよい。このことにより、例えば、NRのSSバーストの信号とLTEのページング送信タイミングとの重複を少なくすることができるため、eNBにおいてページングの送信を停止することが不要となるとともに、NRのSSバーストの信号に対する干渉を低減可能となる。
ページング送信タイミング変更の例として、配下のUEのPOを1通りに集約してもよい。このことにより、例えば、NRのSSバースト送信とLTEのページング送信タイミングとの重複を回避可能となる。該POを1通りに集約する方法の例として、非特許文献17(3GPP TS 36.304 V14.4.0)に記載されるように、1つの無線フレームにおいてページング信号が割り当てられるサブフレームの個数を示すパラメータNsの値を1としてもよい。eNBは、非特許文献17(3GPP TS 36.304 V14.4.0)に記載のパラメータnBの値を、Tの1倍以下とすることを用いて、パラメータNsの値を1としてもよい。eNBは、配下のUEに対し、変更後のパラメータnBの値を報知してもよい。前述の報知には、例えば、SIB2を用いてもよい(非特許文献18(3GPP TS 36.311)参照)。このことにより、例えば、eNBは少ないシグナリング量で、配下のUEのPOを1通りに集約可能となる。
前述のページング送信タイミング変更は、例えば、ページングフレーム(PF)を変更するものであってもよいし、ページングオケージョン(PO)を変更するものであってもよいし、ページング送信周期を変更するものであってもよい。前述のうち複数を組み合わせたものであってもよい。
ページング送信タイミング変更にあたり、eNBは、ページング送信タイミングの決定に用いるパラメータを変更してもよい。該パラメータは、例えば、UE−IDであってもよい。eNBは、該パラメータの変更に関する情報を、UEに通知してもよい。
eNBは、該情報を、周辺のeNBに通知してもよい。前述における周辺のeNBとは、例えば、該eNBと同じトラッキングエリアに属する複数のeNBであってもよい。該複数のeNBは、該情報を用いてUEへのページングを行ってもよい。このことにより、例えば、UEにおいてモビリティが発生した場合におけるページングの動作を円滑に行うことが可能となる。
eNBは、該情報を、上位NW装置に通知してもよい。該通知において、上位NW装置と基地局との間のインタフェースを用いてもよい。上位NW装置は、AMFであってもよいし、SMFであってもよい。上位NW装置は、該パラメータの変更を承諾あるいは拒否する旨の通知を、eNBに対して送信してもよい。
上位NW装置は、該情報を、配下のeNBに通知してもよい。前述における配下のeNBとは、例えば、該eNBと同じトラッキングエリアに属する複数のeNBであってもよい。該複数のeNBは、該情報を用いてUEへのページングを行ってもよい。このことにより、例えば、UEにおいてモビリティが発生した場合におけるページングの動作を円滑に行うことが可能となる。
eNBは、NRのSSバーストに関する情報を取得してもよい。NRのSSバーストに関する情報として、以下(1)〜(4)を開示する。
(1)NRのフレームタイミング。
(2)NRのSSに関する情報。
(3)NRの通信方式に関する情報。
(4)前述の(1)〜(3)の組み合わせ。
eNBは、前述(1)のNRのフレームタイミングを、実施の形態1に示すセルサーチを用いて取得してもよい。セルサーチは、NRのP−SSおよびS−SSを取得するものであってもよい。eNBは、セルサーチを行う機能を有してもよい。eNBは、セルサーチを行うタイミングを設けてもよい。他の例として、eNBはgNBに対して、LTEとNRのフレームタイミングの差分に関する情報を要求してもよい。gNBはeNBに該情報を通知してもよい。該要求および/あるいは該通知には、基地局間インタフェース、例えば、Xnインタフェースを用いてもよい。gNBは、LTEのフレームタイミングを取得してもよい。例えば、gNBはセルサーチを用いてLTEのフレームタイミングを取得してもよい。このことにより、例えば、eNBはNRのSSバーストに関する情報を取得可能となる。
eNBはgNBに対して前述(2)の情報を要求してもよい。gNBはeNBに対して前述(2)の情報を通知してもよい。該要求および/あるいは該通知には、基地局間インタフェース、例えば、Xnインタフェースを用いてもよい。前述(2)の情報は、例えば、NRのPSSの符号系列および循環シフトに関する情報であってもよいし、NRのSSSの符号系列および循環シフトに関する情報であってもよい。前述(2)の情報に、NRのSSバーストの継続時間に関する情報が含まれてもよい。前述(2)の情報に、NRのSSバーストの周期に関する情報が含まれてもよい。eNBは、前述(2)の情報を用いてセルサーチを行ってもよい。このことにより、例えば、eNBにおけるセルサーチ処理を迅速に実行可能となる。また、例えば、eNBにおけるNRセルの誤検出を防ぐことが可能となる。
他の例として、eNBはセルサーチを用いて前述(2)の情報を取得してもよい。このことにより、例えば、基地局間におけるシグナリング量を削減可能となる。
前述(3)の情報は、NRの多重方式(例、TDM、FDM)に関する情報を含んでもよいし、あるいは巡回プリフィックス(Cyclic prefix)に関する情報(例、巡回プリフィックス継続時間の長短)を含んでもよい。前述(3)の情報は、NRのシンボル長さに関する情報を含んでもよい。eNBはgNBに対して前述(3)の情報を要求してもよい。gNBはeNBに対して該情報を通知してもよい。該要求および/あるいは該通知には、基地局間インタフェース、例えば、Xnインタフェースを用いてもよい。eNBは、該情報を用いて、NRのSSバーストの信号の位置を導出してもよい。このことにより、例えば、eNBはNRのSSバーストに関する情報を迅速に取得可能となる。
前述(3)における他の例として、eNBは前述(3)の情報をNRの報知情報より取得してもよい。このことにより、例えば、基地局間のシグナリング量を削減可能となる。
他の解決策を開示する。LTEの非MBSFNサブフレームの信号と、NRのSSバーストの信号が同時に送信されてもよい。前述の両信号は、互いに分離可能な信号、例えば、片方の信号のパターンが予め決まっている信号であってもよい。互いに分離可能な信号は、例えば、LTEのSSとNRのPBCHの組み合わせであってもよいし、LTEのPBCHとNRのSSの組み合わせであってもよいし、LTEのページング信号とNRのSSの組み合わせであってもよい。UEは、前述の重複した信号を受信し、各信号を分離してもよい。例えば、UEは、パターンが予め決まっている信号を抽出し、元の受信信号と抽出した信号の差分を他方の信号として取得してもよい。このことにより、例えば、UEはLTEとNRの両信号を受信可能となる。
他の解決策を開示する。LTEとNRのフレーム境界にオフセットを設けてもよい。該オフセットは、サブフレーム単位であってもよいし、スロット単位であってもよいし、シンボル単位であってもよい。該オフセットは、シンボル未満の単位、例えば、システム上の最小時間(例、Ts)単位であってもよい。
gNBおよびeNBは、LTEの非MBSFNサブフレームの信号と重複するNRのSSバーストの信号を送信してもよい。該送信にあたり、前述の解決策にて開示した、互いに分離可能な信号を送信してもよい。このことにより、例えば、LTEの非MBSFNサブフレームの信号とNRのSSバーストの信号の共存が可能となる。
図37は、LTEとNRのフレーム境界にオフセットを設けた例を示す図である。図37の例は、NRのフレーム境界がLTEよりも1シンボル遅い場合について示す。図37の例は、LTE、NRのシンボル長は同じであり、また、NRのSSバーストにおけるSSブロックの数を8とした場合について示している。
図37において、NRのフレーム境界をLTEよりも1シンボル遅らせたことにより、NRのサブフレーム#0の最初のPBCH4710は、LTEのSS4701と重複している。また、NRのサブフレーム#0の2番目のSS4711は、LTEのPBCH4702と重複している。前述のPBCH4710とSS4701は互いに分離可能であるため、gNBはPBCH4710を送信してもよい。NRのSS4711についても、同様である。
図37の例において、LTEのSSとNRの最初のSSブロックのPBCHの同時送信を許容することで、LTEの非MBSFNサブフレームとNRのSSバーストが共存可能となる。このことによって、例えば、NRにおいてUEの同期捕捉が迅速に実行可能となる。
gNBは、NRのフレームタイミングを変更してもよい。gNBは、該変更を配下のUEに通知してもよいし、あるいは報知してもよい。gNBは、フレームタイミングの変更を、上位NW装置に通知してもよい。該通知において、上位NW装置と基地局との間のインタフェースを用いてもよい。上位NW装置は、AMFであってもよいし、SMFであってもよい。上位NW装置は、フレームタイミングの変更を承諾あるいは拒否する旨の通知を、gNBに対して送信してもよい。上位NW装置は、フレームタイミング変更を、配下のgNBに対して、指示してもよい。該指示の対象は、該gNBの近傍のgNBであってもよい。このことにより、例えば、該gNBを含む近傍のgNB同士でNRのフレームタイミングを一致させることが可能となる。
eNBは、LTEのフレームタイミングを変更してもよい。該変更に、前述の、gNBによるNRのフレームタイミング変更と同様の方法を適用してもよい。
NRおよび/あるいはLTEのフレームタイミング変更に関する情報は、例えば、システム情報に含まれてもよい。該変更に関する情報は、ミニマムSIに含まれてもよい。該変更に関する情報は、配下のUEに対して報知されてもよいし、RMSI(Remaining Minimum System Information)として通知されてもよい。あるいは、該変更に関する情報は、その他SI(Other SI)として配下のUEに報知あるいは個別に通知されてもよい。
該変更に関する情報の報知あるいは通知において、LTEと共存するNRのキャリアとは異なるキャリアが用いられてもよい。このことにより、例えば、UEは該情報を迅速に把握することが可能となる。あるいは、該変更に関する情報の報知あるいは通知において、LTEと共存するNRのキャリアが用いられてもよい。このことにより、例えば、他の複数のNRのキャリアが該変更に関する情報を報知あるいは通知する必要がなくなるため、シグナリング量を削減可能となる。
該変更に関する情報を、例えば、eNBが報知あるいは通知してもよい。eNBからの報知あるいは通知において、gNBからの報知あるいは通知と同様の方法を用いてもよい。このことにより、例えば、UEは、該変更に関する情報を迅速に把握することが可能となる。
あるいは、該変更に関する情報を、gNBもeNBも通知しないとしてもよい。UEは、LTEおよび/NRのフレームタイミング変更に対して自動的に追従してもよい。このことにより、シグナリング量を削減可能となる。
他の解決策を開示する。NRのSSバーストにおいて、SSブロックの配置を変更してもよい。例えば、NRのSSブロックの信号をミニスロットに配置してもよい。1つのSSブロックを、異なるミニスロットに配置してもよい。例えば、1つのSSブロックの4シンボルのうち2シンボルを、1つのミニスロットに配置し、残りの2シンボルを、次のミニスロットに配置してもよい。変更後の該配置は、例えば、LTEのCRSを回避した配置であってもよい。このことにより、例えば、NRのSSブロックとLTEのCRSの相互干渉を防ぐことが可能となる。
NRのSSバーストにおけるSSブロックの配置は、複数のパターンが予め規格で決まっていてもよい。1つのシンボル長に対して複数のパターンが決められていてもよい。UEは、該パターンの情報を用いてSSブロックの同期捕捉を行ってもよい。このことにより、UEは、複数パターンのSSブロック配置においてSSブロックを自動的に捕捉することが可能となる。
gNBは、NRのSSブロックの配置変更に関する情報を、UEに通知してもよい。該情報は、例えば、前述のどのパターンのSSブロック配置を用いているかを示す情報であってもよい。このことにより、例えば、UEは、NRのSSブロック配置変更後においても、NRのSSブロックを捕捉し続けることが可能となる。
該情報は、例えば、システム情報に含まれてもよい。該情報は、ミニマムSIに含まれてもよい。該情報は、配下のUEに対して報知されてもよいし、RMSI(Remaining Minimum System Information)として通知されてもよい。あるいは、該情報は、その他SI(Other SI)として配下のUEに報知あるいは個別に通知されてもよい。
該情報の報知あるいは通知において、SSブロックの配置変更が発生するNRのキャリアとは異なるキャリアが用いられてもよい。このことにより、例えば、UEは該情報を迅速に把握することが可能となる。あるいは、該情報の報知あるいは通知において、SSブロックの配置変更が発生するNRのキャリアが用いられてもよい。このことにより、例えば、他の複数のNRのキャリアがSSブロックの配置変更に関する情報を報知あるいは通知する必要がなくなるため、シグナリング量を削減可能となる。
該情報を、例えば、eNBが報知あるいは通知してもよい。eNBからの報知あるいは通知において、gNBからの報知あるいは通知と同様の方法を用いてもよい。このことにより、例えば、UEは、該情報を迅速に把握することが可能となる。
あるいは、該情報を、gNBもeNBも通知しないとしてもよい。UEは、NRの配置変更後のSSブロックを自動的に再捕捉してもよい。このことにより、シグナリング量を削減可能となる。
本実施の形態4にて開示した解決策を、互いに組み合わせてもよい。例えば、LTEの非MBSFNサブフレームの信号とNRのSSバーストの信号の同時送信を可能とするとともに、LTEとNRのフレーム境界にオフセットを設けてもよい。このことにより、例えば、LTEの非MBSFNサブフレームの信号とNRのSSバーストの信号の共存が可能となる。また、LTEとNRで異なるシンボル長を用いている場合においても、LTEの非MBSFNサブフレームの信号とNRのSSバーストの信号の共存が可能となる。
図38は、NRのSSバーストの信号を配置変更した例について示す図である。図38は、SSブロックの4シンボルを2シンボルずつに分ける配置例を示している。また、図38は、最初の2シンボルにNRのSSを配置し、後ろの2シンボルにNRのPBCHを配置する例を示している。また、図38において、縦縞で示すSSブロックはSSを示し、横縞で示すSSブロックはPBCHを示す。
図38において、NRのSS4810およびPBCH4811は、LTEのCRS4800、SS4801、PBCH4802およびページング信号4805を避けて配置される。NRのSS4820は、LTEのPBCH4802と重複する領域において、CRS4800を避けて配置される。NRのPBCH4821は、LTEのSS4801と重複して配置される。図38に示すLTEのSS4801とNRのPBCH4821を、互いに分離可能な信号としてもよい。また、図38に示すLTEのPBCH4802とNRのSS4820を、互いに分離可能な信号としてもよい。
図38に示す配置により、NRのSSブロックの信号はCRSを回避し、かつ、LTEのSSおよびPBCHと互いに分離可能となるため、NRのSSブロックの信号とLTEの非MBSFNサブフレームの信号の共存が可能となる。
本実施の形態4により、LTE−NR共存時においてLTEの非MBSFNサブフレームの信号とNRのSSバーストの信号が共存可能となり、LTEを用いた通信とNRを用いた通信の両立が可能となる。その結果、通信システムの利用効率が向上する。
実施の形態4の変形例1.
LTE−NR共存において、プリエンプション通信を適用してもよい。前述のプリエンプション通信は、上りであってもよいし、下りであってもよい。例えば、上りプリエンプションにおいて、UEがeNBに対して上り送信中に、該UEはgNBへの上り通信を割り込みで行ってもよい。他の例として、下りプリエンプションにおいて、eNBからUEへの下り送信中に、gNBが該UEに下り送信の割り込みを行ってもよい。前述において、gNBがUEとプリエンプション通信の送受信を行う例について示したが、eNBがUEとプリエンプション通信の送受信を行ってもよい。
LTE−NR共存におけるプリエンプション通信は、例えば、UEからの上り通信においてeNBとgNBが同じ周波数帯を用いる上りのLTE−NR共存における上りプリエンプション通信であってもよい。あるいは、LTE−NR共存におけるプリエンプション通信は、例えば、UEへの下り通信においてeNBとgNBが同じ周波数帯を用いる下りのLTE−NR共存における下りプリエンプション通信であってもよい。
前述の方法を適用するに当たり、以下の問題が生じる。すなわち、LTE−NR共存におけるプリエンプション通信のための方法が開示されていない。その結果、LTE−NR共存時において、プリエンプション通信のための適切なプロシージャを実施できず、低遅延・高信頼性の通信を確保することができないという問題が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
UEは、プリエンプション通信を行う基地局(以下、プリエンプション基地局と称する場合がある)に対し、上りプリエンプション送信を行う。プリエンプション基地局は、プリエンプション通信によって割り込みを受けた基地局(以下、被プリエンプト基地局と称する場合がある)に対し、プリエンプションが発生したことを示す情報を通知してもよい。このことにより、例えば、被プリエンプト基地局は該プリエンプション通信に相当するタイミングの受信データを除外して復号処理を実施可能となるため、被プリエンプト基地局とUEとの通信における信頼性の向上が可能となる。
前述の、プリエンプションが発生したことを示す情報には、プリエンプションが発生したリソースに関する情報が含まれてもよい。該情報は、タイミングに関する情報、例えば、サブフレーム番号であってもよいし、スロット番号であってもよいし、ミニスロット番号であってもよいし、シンボル番号であってもよい。該情報には、ミニスロット数に関する情報が含まれてもよいし、シンボル数に関する情報が含まれてもよい。該情報には、周波数に関する情報、例えば、プリエンプション送信にて使用された周波数リソースに関する情報が含まれてもよい。該情報には、例えば、電力に関する情報が含まれてもよい。被プリエンプト基地局は、電力に関する情報を用いて、プリエンプション通信と、割り込みを受けた通信を分離してもよい。該分離は、例えば、プリエンプション通信と割り込みを受けた通信の電力が大きく異なる場合に用いてもよい。このことにより、例えば、被プリエンプト基地局は、プリエンプション通信と割り込みを受けた通信の双方を受信可能となる。
プリエンプション基地局は、LTE−NR共存を行うUEに対し、上りグラントを通知してもよい。該通知は、例えば、該UEがプリエンプション基地局からの下り信号を受信中に、行ってもよい。このことにより、例えば、該UEにおいて上りグラント受信に伴ってLTEとNRとの下り受信回路を切り替える必要がなくなるため、上りプリエンプション送信における遅延を低減可能となる。
他の方法として、プリエンプション基地局は、UEに対する上りグラントの情報を、被プリエンプト基地局に通知してもよい。被プリエンプト基地局は、該上りグラントの情報を用いて、該UEからの上り受信を停止してもよい。このことにより、例えば、前述と同様の効果が得られる。
他の方法として、プリエンプション基地局は、UEに対する上りグラントの情報を、被プリエンプト基地局経由で、UEに通知してもよい。被プリエンプト基地局を経由して行う該通知は、例えば、UEが被プリエンプト基地局からの下り信号を受信中に、行ってもよい。該上りグラントは、上り送信先がプリエンプション基地局であることを示す情報を含んでもよい。該情報は、例えば、マスタ/セカンダリ基地局のどちらであるかを示す識別子であってもよいし、基地局のIDであってもよいし、送信先のセルIDであってもよい。プリエンプション基地局から被プリエンプト基地局への該通知には、基地局間インタフェース(例えば、Xnインタフェース)が用いられてもよい。被プリエンプト基地局は、該上りグラントの情報を用いて、該UEからの上り受信を停止してもよい。被プリエンプト基地局は、該上りグラントの情報をUEに通知する。このことにより、例えば、UEにおいて上りグラント受信に伴ってLTEとNRとの下り受信回路を切り替える必要がなくなるため、上りプリエンプション送信における遅延を低減可能となる。
前述において、被プリエンプト基地局における、該UEからの上り受信の停止は、該上りグラントにて示される、プリエンプション送信の発生するタイミングにおいて、行われるとしてもよい。
UEは、プリエンプション基地局に対するSRを、被プリエンプト基地局経由でプリエンプション基地局に送信してもよい。該SRは、スケジューリングの要求先がプリエンプション基地局であることを示す情報を含んでもよい。該情報は、例えば、マスタ/セカンダリ基地局のどちらであるかを示す識別子であってもよいし、基地局のIDであってもよいし、送信先のセルIDであってもよい。被プリエンプト基地局は、プリエンプション基地局に対するSRを受信したことを示す情報を、プリエンプション基地局に通知してもよい。被プリエンプト基地局からプリエンプション基地局への該通知には、基地局間インタフェース(例えば、Xnインタフェース)が用いられてもよい。このことにより、例えば、UEにおいてSR送信に伴ってLTEとNRの上り送信回路を切り替える必要がなくなるため、上りプリエンプション送信における遅延を低減可能となる。
UEから被プリエンプト基地局に対して送信するSRにおいて、スケジューリングの要求先がプリエンプション基地局であることを示す情報を含める他の例として、SRのシーケンスをスケジューリングの要求先によって異ならせてもよい。例えば、シーケンスのルートインデックスを異ならせてもよいし、巡回シフト量を異ならせてもよいし、両方を異ならせてもよい。被プリエンプト基地局は、該SRのシーケンスを用いて、スケジューリングの要求先を判断してもよい。このことにより、例えば、SRの情報量を削減可能となる。
他の例として、SRを含むPUCCHに付随するDMRSのシーケンスを、スケジューリングの要求先によって異ならせてもよい。被プリエンプト基地局は、該DMRSのシーケンスを用いて、スケジューリングの要求先を判断してもよい。このことにより、前述と同様、例えば、SRの情報量を削減可能となる。
プリエンプション基地局はUEに対し、自基地局に送信するSRの設定を行ってもよい。該設定は、プリエンプション基地局からUEに対して直接行われてもよいし、被プリエンプト基地局経由で行われてもよい。
被プリエンプト基地局はUEに対し、自基地局経由でプリエンプション基地局に送信するSRの設定を行ってもよい。SRの設定は、例えば、SRの送信周期とオフセットに関する設定を含んでもよいし、SRの最大再送回数に関する設定を含んでもよいし、SRの周波数リソースに関する設定を含んでもよい。SRの設定は、SRの送信に用いるシーケンスに関する設定を含んでもよい。シーケンスに関する該設定とは、例えば、ルートインデックスに関する設定であってもよいし、巡回シフトに関する設定であってもよい。SRの設定に、該SRを含めるPUCCHに付随するDMRSのシーケンスに関する情報を含めてもよい。
UEがプリエンプション基地局に送信するSRに関する該設定と、UEが被プリエンプト基地局経由でプリエンプション基地局に送信するSRに関する該設定は、互いに異なってもよいし、同じであってもよい。一部が同じであってもよい。
UEが被プリエンプト基地局経由でプリエンプション基地局に送信するSRの該設定と、UEが被プリエンプト基地局に送信するSRの該設定は、少なくとも一部を異ならせるとよい。例えば、SRの送信に用いるシーケンスの巡回シフトを、互いに異ならせてもよい。他の例として、SRを含むPUCCHに付随するDMRSに用いられるシーケンスを、互いに異ならせてもよい。このことにより、例えば、被プリエンプト基地局は、自基地局に対するSRか、自基地局経由のプリエンプション基地局に対するSRか、を判別可能となる。その結果、被プリエンプト基地局における誤動作を防止可能となる。
プリエンプション基地局は、被プリエンプト基地局に対し、UEが被プリエンプト基地局経由でプリエンプション基地局に送信するSRの設定実行を要求してもよい。該要求には、例えば、該SRの設定に関する情報が含まれてもよい。被プリエンプト基地局は、該情報を用いて、UEに対して該SRの設定を行ってもよい。
設定実行の該要求は、例えば、基地局間インタフェース(例えば、Xnインタフェース)におけるシグナリングに含まれてもよい。該シグナリングは、例えば、セカンダリ基地局変更要求(SN Modification Request)であってもよいし、セカンダリ基地局追加要求(SN Addition Request)であってもよいし、セカンダリ基地局変更確認(SN Modification Confirm)のシグナリングであってもよい。前述の3つのシグナリングは、例えば、プリエンプション基地局がマスタ基地局である場合に用いられてもよい。他の例として、該シグナリングは、セカンダリ基地局変更要求肯定応答(SN Modification Request Acknowledge)であってもよいし、セカンダリ基地局追加要求肯定応答(SN Addition Request Acknowledge)であってもよいし、セカンダリ基地局変更要求あり(SN Modification Required)を示す通知であってもよい。前述の3つのシグナリングは、例えば、プリエンプション基地局がセカンダリ基地局である場合に用いられてもよい。該シグナリングは他のシグナリングであってもよいし、新たなシグナリングが設けられてもよい。
プリエンプション基地局はUEに対し、被プリエンプト基地局経由で自基地局に送信するSRの設定を行ってもよい。SRの設定に含まれる情報は、前述と同様としてもよい。プリエンプション基地局は被プリエンプト基地局に対し、被プリエンプト基地局経由で自基地局に送信するSRの設定に関する情報を要求してもよい。被プリエンプト基地局はプリエンプト基地局に対し、該情報を通知してもよい。該情報は、例えば、前述のSRの設定と同様であってもよい。他の例として、該情報は、被プリエンプト基地局にて割り当て済みのSRに関する情報を含んでもよい。プリエンプション基地局からUEに対して送信する該SRの設定において、被プリエンプト基地局から通知された該情報を用いてもよい。このことにより、例えば、該SRの設定と、被プリエンプト基地局にて割り当て済みのSRの設定の重複を防ぐことが可能となる。その結果、被プリエンプト基地局における干渉の低減が可能ともに、誤動作の防止が可能となる。
プリエンプション基地局からUEに対する、被プリエンプト基地局経由で自基地局に送信するSRの設定において、RRCシグナリングが用いられてもよい。例えば、プリエンプション基地局からUEに対するRRC接続再設定のシグナリングに、該SRの設定に関する情報を含めてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション基地局からUEに対するシグナリング量を削減可能となる。他の例として、MACシグナリングが用いられてもよいし、L1/L2シグナリングが用いられてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション基地局からUEに対する該SRの設定を迅速に実行可能となる。
プリエンプション基地局から被プリエンプト基地局に対する、被プリエンプト基地局経由で自基地局に送信するSRの設定に関する情報の要求において、基地局間インタフェース、例えば、Xnインタフェースのシグナリングが用いられてもよい。該シグナリングは、プリエンプション基地局から、被プリエンプト基地局に対する、UEが被プリエンプト基地局経由でプリエンプション基地局に送信するSRの設定実行の要求と同様のシグナリングであってもよい。
被プリエンプト基地局からプリエンプション基地局に対する、該SRの設定に関する情報の通知において、基地局間インタフェース、例えば、Xnインタフェースのシグナリングが用いられてもよい。該シグナリングは、例えば、セカンダリ基地局変更要求肯定応答(SN Modification Request Acknowledge)であってもよいし、セカンダリ基地局追加要求肯定応答(SN Addition Request Acknowledge)であってもよいし、セカンダリ基地局変更要求あり(SN Modification Required)を示す通知であってもよい。前述の3つのシグナリングは、例えば、プリエンプション基地局がマスタ基地局である場合に用いられてもよい。他の例として、セカンダリ基地局変更確認(SN Modification Confirm)が用いられてもよい。該シグナリングは、例えば、プリエンプション基地局がセカンダリ基地局である場合に用いられてもよい。該シグナリングは他のシグナリングであってもよいし、新たなシグナリングが設けられてもよい。
前述のSRの設定の組み合わせが用いられてもよい。例えば、プリエンプション基地局はUEに対し、自基地局に直接送信するSRの設定と、被プリエンプト基地局経由で自基地局に送信するSRの設定との両方を行ってもよい。該設定は、同じシグナリングで行ってもよいし、異なるシグナリングで行ってもよい。他の例として、プリエンプション基地局がUEに対して、自基地局に直接送信するSRの設定を行い、被プリエンプト基地局がUEに対して、自基地局を経由してプリエンプション基地局に送信するSRの設定を行ってもよい。
UEは、プリエンプション基地局と被プリエンプト基地局のいずれかにSRを送信するとしてもよい。該送信は、例えば、UEにおける送信可能タイミングが早い方の基地局に対して行われてもよい。このことにより、例えば、UEからの迅速なSRの送信を、少ない処理量で実行可能となる。他の例として、該送信は、プリエンプション基地局へのSRの到着が早い方の基地局に対して行われてもよい。プリエンプション基地局へのSRの到着が早い方の基地局に対するSRの送信において、例えば、基地局間インタフェースのレイテンシがUEにおける判断材料として用いられてもよい。該レイテンシは、予めUEに対して通知されていてもよい。このことにより、プリエンプション基地局は、SRを迅速に受信可能となる。
UEは、プリエンプション基地局と被プリエンプト基地局の両方にSRを送信するとしてもよい。このことにより、例えば、SR送信における信頼性向上が可能となる。前述において、例えば、SR再送禁止タイマは、プリエンプション基地局に対する直接のSR送信用と、被プリエンプト基地局経由のSR送信用とで、個別に設けられてもよい。このことにより、例えば、SRの制御における複雑性を回避可能となる。他の例として、SR再送禁止タイマが、プリエンプション基地局に対する直接のSR送信用と、被プリエンプト基地局経由のSR送信用とで共通であってもよい。SR再送禁止タイマにおいて、UEは、該タイマを起動させたSR送信の送信先ではない方の基地局に対し、1回のみSRを送信可能としてもよい。
前述のSRの設定、例えば、SRの送信タイミングの設定において、UEからの上り信号受信タイミングの、各基地局間の割り当てに関する情報が用いられなくてもよい。UEは、前述のSRの送信タイミングにおいて、プリエンプション基地局および/あるいは被プリエンプト基地局に対してSRを送信しなくてもよい。すなわち、UEから各基地局へのSRの送信は、UEからの上り信号受信タイミングが該基地局に割り当てられている、かつ、前述のSRの送信タイミングに該当するタイミングにて行われるとしてもよい。例えば、UEからの上り信号受信タイミングがプリエンプション基地局に割り当てられている場合において、UEは、被プリエンプト基地局へのSR送信タイミングにおける該SR送信を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、LTE−NR共存時におけるSR設定の複雑性を回避可能となる。
他の例として、前述のSRの設定において、UEからの上り信号受信タイミングの、各基地局間の割り当てに関する情報が用いられてもよい。例えば、UEにおける、前述のSRの送信タイミングは、UEからの上り信号受信タイミングが該SR送信先基地局に割り当てられているタイミングの中から設定されてもよい。他の例として、UEにおける、前述のSRの送信タイミング設定を用いて、該SR送信先基地局における、UEからの上り信号受信タイミングが設定されてもよい。このことにより、例えば、該SR送信タイミングにおいてはUEからの上り信号受信タイミングが該SR送信先基地局に割り当てられていることになるため、例えば、UEからのSR送信を迅速に実行可能となる。
UEから各基地局に対して送信するSRの設定が複数設けられてもよい。例えば、UEからプリエンプション基地局に対するSRにおいて、5ミリ秒周期の、サブフレームオフセット0の設定と、5ミリ秒周期の、サブフレームオフセット2の設定が両方用いられてもよい。このことにより、SRの設定における柔軟性を向上可能となる。
前述の、SRに関する設定を、他のUCIに関する設定に適用してもよい。例えば、CSI設定に対して、前述の、SRに関する設定方法を適用してもよい。このことにより、例えば、他のUCIの送信についてもSRの送信と同様の効果を得ることができる。
UEからプリエンプション基地局に送信するSRについても、プリエンプションを適用してもよい。例えば、UEは、被プリエンプト基地局に対する上り送信を中断して、プリエンプション基地局に対してSRを送信してもよい。UEは、該SR送信後、被プリエンプト基地局に対する上り送信を再開してもよいし、再開しなくてもよい。このことにより、例えば、UEは該SRを迅速に通知可能となる。
前述において、UEは、該SRの送信を、プリエンプション基地局に対して送信するSRに関する設定を用いて実行してもよい。すなわち、UEは、該設定に含まれるSR送信タイミングに関する情報(例えば、SR送信周期、SR送信オフセット)を用いて、該SRを送信してもよい。
被プリエンプト基地局は、UEからプリエンプション基地局に対して送信するSRの送信タイミングにおいて、UEから自基地局への上り送信を割り当てないとしてもよい。該上り送信は、例えば、PUSCHであってもよいし、DMRSの送信であってもよいし、PUCCHであってもよいし、SRSであってもよいし、他の上り信号であってもよい。プリエンプション基地局は被プリエンプト基地局に対して、UEから自基地局に対するSR送信の設定に関する情報を通知してもよい。被プリエンプト基地局は、該通知を用いて、UEから自基地局に対する上り送信タイミングの割り当てを決定あるいは変更してもよい。
他の例として、プリエンプション基地局は、UEから自基地局向けにSRを送信してもよいタイミングを、UEから被プリエンプト基地局向けの上り送信が発生するタイミングから外して設定してもよい。該上り送信は、例えば、DMRSであってもよいし、SRSであってもよいし、他の上り信号であってもよい。プリエンプション基地局は被プリエンプト基地局に対して、該上り送信が発生するタイミングに関する情報を問い合わせてもよい。被プリエンプト基地局はプリエンプション基地局に対し、該情報を通知してもよい。プリエンプション基地局は、該通知を用いて、UEから自基地局に対するSR送信の設定に関する情報を通知してもよい。UEから自基地局向けにSRを送信してもよいタイミングを、UEから被プリエンプト基地局向けの上り送信が発生するタイミングから外して設定してもよい。
プリエンプション基地局は、被プリエンプト基地局に対し、上りプリエンプション送信が発生する可能性のあるタイミングに関する情報を通知してもよい。該情報は、例えば、実施の形態3に示す情報と同様であってもよい。被プリエンプト基地局は、該タイミングにおいて該UEからの上り受信を停止してもよい。このことにより、例えば、上りプリエンプション送信における遅延を低減可能となる。
UEはプリエンプション基地局に対し、プリエンプション送信データの発生を示す情報を通知してもよい。該情報として、例えば、所定の符号が用いられてもよい。該符号は、実施の形態3の変形例1に示すものと同様であってもよい。UEは、プリエンプション送信データ発生直後に、該情報をプリエンプション基地局に通知してもよい。このことにより、例えば、上りプリエンプション送信における遅延を低減可能となる。
前述において、UEからプリエンプション基地局に対する該情報の通知を、被プリエンプト基地局を経由して行ってもよい。被プリエンプト基地局を経由して行う該通知は、例えば、UEが被プリエンプト基地局に対し上り信号を送信中に、行ってもよい。被プリエンプト基地局からプリエンプト基地局への該通知には、基地局間インタフェース(例えば、Xnインタフェース)が用いられてもよい。このことにより、例えば、UEにおいてSR送信に伴ってLTEとNRとの上り送信回路を切り替える必要がなくなるため、上りプリエンプション送信における遅延を低減可能となる。
他の解決策を開示する。下りプリエンプション通信において、プリエンプション基地局は被プリエンプト基地局に対し、プリエンプション送信が発生することを示す情報を通知してもよい。該情報は、例えば、下りプリエンプションが発生するタイミングに関する情報を含んでもよいし、下りプリエンプション通信のスケジューリングに関する情報を含んでもよい。被プリエンプト基地局は、プリエンプション送信タイミングにおいて下り送信を停止してもよい。このことにより、下りプリエンプション通信における干渉を低減可能となる。
被プリエンプト基地局はUEに対し、プリエンプション送信が発生することを示す情報を通知してもよい。該通知は、プリエンプション基地局が被プリエンプト基地局に対して行う前述の通知の前に行ってもよいし、あとに行ってもよい。UEは、該通知を用いて、LTEとNRとの下り受信回路を切替えてもよい。このことにより、例えば、下りプリエンプション通信における遅延を低減可能となる。
前述の、UEに対する通知において、例えば、所定の符号が用いられてもよい。該符号は、実施の形態3の変形例1に示すものと同様であってもよい。UEは、該符号を受信して、LTEとNRとの下り受信回路を切替えてもよい。このことにより、例えば、下りプリエンプション通信における遅延をさらに低減可能となる。
プリエンプション基地局は、被プリエンプト基地局に対して、プリエンプション可能な、あるいは不可能なタイミングを予め問い合わせてもよい。
被プリエンプト基地局はプリエンプト基地局に対し、プリエンプション通信が可能なタイミングに関する情報を予め通知してもよい。該通知は、例えば、前述の問い合わせの後に行われてもよいし、前述の問い合わせがない場合において行われてもよい。該情報は、プリエンプション通信が不可能なタイミングに関する情報であってもよい。プリエンプション通信が不可能なタイミングとは、例えば、被プリエンプト基地局が同期信号を送信するタイミングであってもよいし、報知情報を送信するタイミングであってもよいし、PDCCHを送信するタイミングであってもよい。プリエンプション基地局は、該情報を用いて、プリエンプション通信を行ってもよいし、行わないとしてもよい。例えば、プリエンプト基地局は、プリエンプションが可能なタイミングにおいて、プリエンプション送信を行ってもよい。
プリエンプション通信が可能な、あるいは不可能なタイミングに関する情報は、例えば、プリエンプション可能な、あるいは不可能なサブフレームに関する情報を含んでもよいし、該サブフレームが繰り返される周期に関する情報を含んでもよいし、プリエンプション可能な、あるいは不可能なタイミングの継続時間に関する情報を含んでもよい。プリエンプション不可能なサブフレームとは、例えば、NRにおけるSS(同期信号)バーストが送信されるサブフレームであってもよいし、他のサブフレームであってもよい。前述において、サブフレームは、無線フレームであってもよいし、スロットであってもよいし、ミニスロットであってもよいし、シンボルであってもよい。該情報は、複数の情報を組み合わせたものであってもよい。他の例として、該情報は、プリエンプション可能な、あるいは不可能なシンボルを示すビットマップとして通知されてもよい。前述のシンボルは、サブフレームであってもよいし、スロットであってもよいし、ミニスロットであってもよいし、他の時間単位であってもよい。該情報は、周期的に通知されてもよいし、非周期的に通知されてもよい。該情報に、該情報の対象となる期間に関する情報が含まれてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション可能な、あるいは不可能なタイミングの設定における柔軟性を向上可能となる。
他の解決策を開示する。下りプリエンプション通信において、プリエンプション基地局はUEに対し、プリエンプション送信が発生したことを示す情報を通知してもよい。該情報は、例えば、下りプリエンプションが発生したタイミングに関する情報を含んでもよいし、発生した下りプリエンプション通信のスケジューリングに関する情報を含んでもよい。UEに対する該通知は、被プリエンプト基地局経由で行われてもよい。UEは、該通知を用いて、受信した下り信号からプリエンプション通信のデータを抽出してもよい。抽出方法としては、例えば、LTEとNRとの間における直流成分のオフセットを補正する方法を用いてもよい。このことにより、例えば、プリエンプション通信の前における基地局とUEとの間のシグナリング量を低減可能となる。
本変形例1にて開示した解決策を、互いに組み合わせてもよい。例えば、プリエンプション基地局は被プリエンプト基地局に対し、プリエンプション送信が発生することを示す情報を通知してもよい。被プリエンプト基地局は、該情報を用いて、プリエンプション通信のタイミングにおいて下り送信を停止してもよい。また、プリエンプション基地局はUEに対し、プリエンプション送信が発生したことを示す情報を通知してもよい。UEは、該通知を用いて、受信した下り信号からプリエンプション通信のデータを抽出してもよい。このことにより、例えば、プリエンプション通信の前における基地局とUEとの間のシグナリング量を低減可能となるとともに、下りプリエンプション通信への干渉を低減可能となる。
本変形例1により、LTE−NR共存時においてプリエンプション通信が可能となる。このことにより、LTE−NR共存時において低遅延・高信頼性の通信が可能となる。
実施の形態4の変形例2.
LTE−NR共存において、以下に示す問題が生じる。すなわち、UEからNR基地局へのPUCCHおよび/あるいはSRS送信タイミングが、UEからLTE基地局へのPUCCHおよび/あるいはSRS送信タイミングと競合した場合において、通信システムにおいて該競合に対する処理が規定されていない。このため、通信システムにおいて誤動作が生じる可能性がある。
前述の問題に対する解決策として、後述の、実施の形態5の変形例1に示す方法を適用してもよい。
例えば、後述の図41に示す例を適用してもよい。UEは、LTE基地局に送信するPUCCHとNR基地局に送信するPUCCHを、同じサブフレームで送信可能となる。
本変形例2により、LTEとNRとのPUCCHおよび/あるいはSRSの競合による誤動作を防ぐことが可能となる。
実施の形態5.
LTEとNRのDCにおいて、UEは、1つの送信器をLTEとNRとで切り替えて送信するシングルTXと、LTEとNRとで各々の送信器を用いるデュアルTXと、を切替えてもよい。シングルTXとデュアルTXの切り替えは、例えば、DCの設定および/あるいはハンドオーバにおいて用いてもよい。
シングルTXとデュアルTXの切り替えを、マスタ基地局が判断してUEに通知してもよい。該判断において、片方のキャリアの上り送信が他方のキャリアの下り受信に及ぼす感度低下の最大量を表す最大感度悪化量(Maximum Sensitivity Degradation;MSD)が用いられてもよい。
LTEとNRのDCにおいてシングルTXとデュアルTXを切り替えるシーケンスの例を、以下に開示する。
UEはマスタ基地局に対し、併用可能なキャリアの組み合わせに関する情報を通知する。該組み合わせは、UEケーパビリティに含まれてもよい。該組み合わせは、例えば、規格にて規定されているMSDの条件を満たしているキャリアの組み合わせであってもよい。マスタ基地局は、キャリアの組み合わせに関する情報を用い、該組み合わせにおけるMSDを導出する。
UEは基地局に対し、キャリア信号の測定結果を通知する。マスタ基地局は、CAおよび/あるいはDCにおいて使用するキャリアを決定する。また、マスタ基地局は、UEがシングルTXを用いるかデュアルTXを用いるかを決定する。マスタ基地局は、MSDの値を用いて該決定を行う。例えば、マスタ基地局は、MSDを考慮した受信感度が高いキャリアの組み合わせを、CAおよび/あるいはDCにおいて使用するキャリアとして決定してもよい。他の例として、マスタ基地局は、使用するキャリアの組み合わせにおけるMSDの値が所定の閾値以上、あるいは閾値より大きい場合において、シングルTXを用いると決定してもよい。該決定において、マスタ基地局は、前述のキャリアの組み合わせにおけるMSDを規格より導出してもよい。
マスタ基地局はUEに対し、使用する該キャリアの情報、および/あるいは、該UEがシングルTXを用いるかデュアルTXを用いるかを示す情報を通知する。該通知には、RRC個別シグナリング、例えば、RRC接続再設定のシグナリングを用いてもよい。
前述の方法の適用にあたり、以下に示す問題が生じる。すなわち、UEにおいて2つの送信器による同時送信が許可されているかどうかの情報は、実際のUEの性能を反映していない。その結果、通信システムにおける通信が非効率的になるという問題が生じる。
前述の問題点における解決策を開示する。CAおよび/あるいはDCにおいて使用するキャリアの判断および/あるいはシングルTXとデュアルTXの切り替えの判断において、UEの感度悪化量(Sensitivity;SD)を用いる。マスタ基地局は、SDに関する情報を用いてシングルTXとデュアルTXの切り替えを行ってもよい。該切り替えは、例えば、準静的な切り替えであってもよい。準静的な切り替えとは、例えば、RRCシグナリングを用いた切り替えであってもよい。
該SDは、予め測定された値であってもよい。例えば、出荷時に測定されたSDであってもよいし、運用中に測定されたSDであってもよい。運用中に測定されたSDは、例えば、キャリブレーション時に測定されたSDであってもよい。
マスタ基地局がシングルTXとデュアルTXの切り替えの判断において用いる情報の例として、以下(1)〜(8)を開示する。
(1)SDに関する情報。
(2)デュアルTXが許容されるかどうかに関する情報。
(3)MSDに関する情報。
(4)シングルTXが許容されるかどうかに関する情報。
(5)UEの送信電力に関する情報。
(6)gNBのキャリアの周波数帯のうち一部を使用することを示す情報。
(7)フレームタイミングに関する情報。
(8)前述の(1)〜(7)の組み合わせ。
前述の(1)に示す情報は、キャリア同士の組み合わせ毎に設けられてもよい。このことにより、例えば、基地局は、感度悪化の少ない使用キャリアの組み合わせを選択することが可能となる。あるいは、SDに関する情報は、バンド同士の組み合わせ毎に設けられてもよい。このことにより、例えば、SDに関する情報量を少なくすることが可能となる。
前述の(1)に示す情報は、例えば、SDの値そのものであってもよい。他の例として、SDに関する情報は、SDの値を分類した情報であってもよい。分類した情報とは、同じ幅、例えば、1dB幅で分類した値であってもよいし、互いに異なる幅で分類した情報であってもよい。
前述の(2)に示す情報には、デュアルTXが許容されないキャリアの組み合わせに関する情報が含まれてもよい。該情報には、デュアルTXが許容されない理由に関する情報が含まれてもよい。該理由は、例えば、MSDを超えた感度低下量であってもよいし、UEの物理的な制約(例えば、送信器が1つのみ)であってもよい。
前述の(3)に示す情報には、例えば、該UEにおいてMSDを超えるSDとなるキャリアの組み合わせに関する情報が含まれてもよい。このことにより、例えば、DCの開始の際に、デュアルTXを用いた大容量通信が求められているにも関わらずUEのSDがMSD以下となるキャリアの組み合わせがない場合に、マスタ基地局は該キャリアの組み合わせを選択可能となる。
前述の(4)に示す情報には、シングルTXが許容されない理由に関する情報が含まれてもよい。該理由は、例えば、UEにおいてLTEとNRとの間の切り替えが規定の時間内に不可能である、といったものを含んでもよい。このことにより、例えば、シングルTXが許容不可能な場合に基地局およびUEの動作が迅速になる。例えば、マスタ基地局およびセカンダリ基地局にてサポート可能なキャリアについてMSDを下回るSDとなる組み合わせが存在しない場合に、マスタ基地局はDCの解除を迅速に判断可能となる。
前述の(5)に示す情報は、キャリア毎の送信電力であってもよい。該情報には、UEの最大送信電力に関する情報が含まれてもよい。マスタ基地局は、該情報を用いて、使用キャリア、および/あるいは、シングルTXとデュアルTXの切り替えを決定してもよい。このことにより、例えば、UEの送信電力が低いときに受信側の感度悪化が軽減されることを考慮し、マスタ基地局は通信システムにおいて最適なキャリアの組み合わせを選択可能となる。
前述の(6)に示す情報には、例えば、BWP(BandWidth Part)に関する情報が含まれてもよい。マスタ基地局は、例えば、該情報を用いてBWPにおけるMSDおよび/あるいはSDを導出してもよい。マスタ基地局は、導出したMSDおよび/あるいはSDを用いて、使用キャリア、および/あるいは、シングルTXとデュアルTXの切り替えを決定してもよい。このことにより、例えば、UEが実際に送受信に用いる帯域を考慮し、マスタ基地局は通信システムにおいて最適なキャリアの組み合わせを選択可能となる。
前述の(7)に示す情報には、マスタ基地局とセカンダリ基地局のフレームタイミングの差分に関する情報が含まれてもよい。マスタ基地局は、該情報を用いて、シングルTXの実施可否を判断してもよい。このことにより、例えば、UEは、シングルTX実行時のLTEとNRの信号の競合による通信効率低下を防ぐことが可能となる。
前述の(1)〜(8)に示す情報は、UEケーパビリティに含まれてもよい。このことにより、例えば、基地局が該情報を取得するにあたり、新たなシグナリングを設ける必要がなくなり、その結果、基地局における制御が容易になる。他の例として、前述の(1)〜(8)に示す情報は、UEケーパビリティに含まれなくてもよい。前述の2つの組み合わせを用いてもよい。例えば、前述の(1)〜(5)がUEケーパビリティに含まれ、前述の(6)および(7)がUEケーパビリティに含まれないとしてもよい。例えば、UEは、前述の(7)の情報を、測定結果通知としてマスタ基地局に通知してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおいて、時間変動する情報に対応した柔軟な運用が可能となる。
基地局は、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を、UEに対し要求してもよい。UEは、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を、該基地局に通知してもよい。該要求および/あるいは該通知は、RRCシグナリングで行われてもよい。該要求として、例えば、UEケーパビリティ問い合わせ(UECapabilityEnquiry)のシグナリングが用いられてもよいし、他のRRCシグナリングが用いられてもよい。該通知として、例えば、UEケーパビリティ伝達(UECapabilityInformation)のシグナリングが用いられてもよいし、他のRRCシグナリングが用いられてもよい。
基地局は、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を、上位NW装置に対し要求してもよい。上位NW装置は、該情報を、予めUEより取得してもよいし、他の基地局から取得してもよい。他の基地局は、例えば、UEがハンドオーバ前に接続していた基地局であってもよい。前述の上位NW装置は、AMFであってもよいし、SMFであってもよいし、あるいは、MMEであってもよい。上位NW装置は該基地局に対し、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を通知してもよい。該要求および/あるいは該通知は、例えば、UEのモビリティが発生した場合に行われてもよい。該要求および/あるいは該通知には、上位NW装置と基地局との間のインタフェースが用いられてもよい。このことにより、例えば、UEのハンドオーバ時における無線インタフェース、例えば、Uuインタフェース上のシグナリング量を低減可能となる。
基地局は、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を、UEが使用可能なキャリアの組み合わせの全てについて一度に取得してもよい。このことにより、例えば、UEがDCを開始する場合における無線インタフェース上のシグナリング量を削減することが可能となる。
他の例として、基地局は、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を、UEが使用可能なキャリアの組み合わせの一部について取得してもよい。例えば、基地局は、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を、UEが周辺の基地局より測定結果を取得したキャリアの組み合わせについて取得してもよい。前述の情報の取得は、例えば、DCを開始するシーケンスにて行ってもよい。このことにより、例えば、UEが基地局にアタッチするときのシグナリング量を削減することが可能となり、その結果、UEが基地局へのアタッチを迅速に実行可能となる。
上位NW装置は、基地局に対し前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を要求してもよい。該要求は、例えば、UEケーパビリティの要求として実行されてもよい。該要求は、例えば、UEが基地局にアタッチする場合におけるシーケンスにおいて実行されてもよい。該要求には、上位NW装置と基地局との間のインタフェースが用いられてもよい。該要求には、該インタフェースにおけるシグナリング、例えば、UE無線ケーパビリティ適合要求(UE Radio Capability Match Request)が用いられてもよい。
基地局は、UEに対して前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を要求してもよい。該要求は、上位NW装置から基地局に対する前述の要求の後に実行してもよいし、DCを開始するときに実行してもよい。
UEは、基地局に対して前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を通知してもよい。該通知は、基地局からUEに対する前述の要求の後に実行してもよい。該通知は、UEケーパビリティの通知として行われてもよい。
UEは、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を、自UEが使用可能なキャリアの組み合わせの全てについて一度に通知してもよい。このことにより、例えば、UEがDCを開始する場合における無線インタフェース上のシグナリング量を削減することが可能となる。他の例として、UEは、自UEの該情報を、自UEが使用可能なキャリアの組み合わせの一部について通知してもよい。該一部の組み合わせは、例えば、基地局から要求のあった組み合わせであってもよい。このことにより、例えば、UEが基地局にアタッチするときのシグナリング量を削減することが可能となり、その結果、UEが基地局へのアタッチを迅速に実行可能となる。
基地局は上位NW装置に対し、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を通知してもよい。該通知は、UEケーパビリティの通知として行われてもよい。該通知は、上位NW装置から該基地局への前述の要求に対する応答として行われてもよい。該応答には、上位NW装置と基地局との間のインタフェースが用いられてもよい。該応答には、該インタフェースにおけるシグナリング、例えば、UE無線ケーパビリティ適合応答(UE Radio Capability Match Response)が用いられてもよいし、UEケーパビリティ情報通知(UE Capability Info Indication)が用いられてもよい。
基地局は、CAおよび/あるいはDCにおいて使用するキャリアの組み合わせを決定する。該基地局は、UEがシングルTXとデュアルTXのどちらを用いるかを決定してもよい。前述の決定において、該基地局がUEより受信した該UEによる測定結果を用いてもよい。前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部を用いてもよい。該基地局は、DCにおけるマスタ基地局であってもよい。該基地局は、自基地局が使用可能な複数のキャリアを決定してもよい。該基地局は、セカンダリ基地局が使用可能な複数のキャリアを決定してもよい。
基地局はセカンダリ基地局に対し、UEとの通信における使用キャリアに関する設定を通知してもよい。該通知は、UEとの通信においてシングルTXとデュアルTXのいずれを用いるかの設定を含んでもよい。該通知において、基地局間インタフェースが用いられてもよい。該通知は、例えば、セカンダリ基地局追加要求(SN Addition Request)に含まれてもよいし、セカンダリ基地局変更要求(SN Modification Request)に含まれてもよいし、セカンダリ基地局再構成完了(SN Reconfiguration Complete)通知に含まれてもよい。該通知のために基地局間インタフェースの新しいシグナリングが設けられてもよい。
前述の通知には、前述の(1)〜(8)に示す情報の一部または全部、例えば、UEのSDに関する情報が含まれてもよい。前述のSDに関する情報は、UEがサポート可能なキャリアの組み合わせ全てに対するSDであってもよい。セカンダリ基地局は、該SDに関する情報を保持してもよい。このことにより、例えば、該基地局からセカンダリ基地局に対する該情報の通知が一度だけで済むため、シグナリング量を削減可能となる。あるいは、前述のSDに関する情報は、UEがサポート可能なキャリアの組み合わせの一部に対するSDであってもよい。前述の、組み合わせの一部とは、例えば、DC構成において使用するキャリアの組み合わせであってもよい。このことにより、DC構成時におけるシグナリング量を削減可能となる。
セカンダリ基地局は、該基地局に対し、前述の設定に対する応答を通知してもよい。該応答は、例えば、セカンダリ基地局追加要求(SN Addition Request)に対する応答の通知に含まれてもよいし、セカンダリ基地局変更要求(SN Modification Request)に対する応答の通知に含まれてもよい。該応答の通知のために基地局間インタフェースの新しいシグナリングが設けられてもよい。
基地局はUEに対し、該基地局および/あるいはセカンダリ基地局との通信における使用キャリアに関する設定を通知してもよい。該通知は、UEがシングルTXとデュアルTXのいずれを用いるかの設定を含んでもよい。該設定の通知において、RRCシグナリングが用いられてもよい。例えば、RRC接続再設定のRRCシグナリングが用いられてもよい。該設定の通知は、例えば、DC開始におけるシーケンスとして行われてもよい。
基地局からUEに対する該設定の通知に、MACシグナリングを用いてもよい。例えば、シングルTX/デュアルTXの切り替えを迅速に実行可能となる。
基地局からUEに対する該設定の通知に、MACシグナリングを用いる例として、自基地局および/あるいはセカンダリ基地局においてSCellをアクティベートする場合に、基地局は該通知を用いてシングルTXへの切り替えを行ってもよい。該切り替えは、例えば、基地局とUEとの間で運用中のセルと該SCellの組み合わせにおけるSDおよび/あるいはMSDの値が高い場合に適用してもよい。基地局は、該設定の通知を、SCellのアクティベート/デアクティベートを指示するMACシグナリングと、同時に送信してもよいし、同じシグナリングとして送信してもよい。このことにより、例えば、基地局はSCell制御において、品質の良いセルを選択可能となる。
あるいは、基地局からUEに対する該設定の通知に、L1/L2シグナリングを用いてもよい。さらに迅速な通知が可能となる。
UEは、シングルTX/デュアルTXの設定を行ってもよい。該切り替えは、基地局からの設定の後に行われてもよい。
図39は、マスタ基地局からUEに対してシングルTX/デュアルTXを指示する手続きを示したシーケンス図の一例である。図39の例は、DC開始時について示している。また、図39の例は、マスタ基地局がMeNBであり、セカンダリ基地局がSgNBである場合について示している。また、図39の例は、マスタ基地局がSDの情報を用いてシングルTX/デュアルTXを決定する場合について示している。
図39に示すステップST5010において、MeNBはUEに対して、下り測定用の信号を送信する。ステップST5011において、SgNBはUEに対して、下り測定用の信号を送信する。UEは、ステップST5010および/あるいはステップST5011の信号を受信し、下り信号の測定を行う。ステップST5012において、UEはMeNBに対し、下り測定結果を通知する。
図39に示すステップST5015において、MeNBはUEに対してUEケーパビリティを要求する。該要求には、UEが測定したキャリアの組み合わせの情報が含まれてもよい。ステップST5016において、UEはMeNBに対し、UEケーパビリティを通知する。該通知には、前述のキャリアの組み合わせにおけるSDの情報が含まれてもよい。
図39に示すステップST5017において、MeNBはDCにおける使用キャリアを判断および決定する。該使用キャリアは、MeNBにおいて使用可能なキャリアの組み合わせであってもよいし、SgNBにおいて使用可能なキャリアの組み合わせであってもよいし、前述の両方であってもよい。ステップST5018において、MeNBは、UEがシングルTX/デュアルTXのいずれを用いるかを判断および決定する。
図39に示すステップST5020において、MeNBはSgNBに対しセカンダリ基地局追加要求を行う。該要求には、ステップST5017で決定した使用キャリアに関する情報が含まれてもよい。該要求には、ステップST5018で決定したシングルTX/デュアルTXのいずれを用いるかを示す情報が含まれてもよい。ステップST5021において、SgNBはMgNBに対して、ステップST5020に対する応答を通知する。図39の例では、ステップST5020に対する肯定応答を行う場合について示している。
図39に示すステップST5025において、MeNBはUEに対してDC設定を行う。該設定には、RRC接続再設定のシグナリングが用いられてもよい。該設定には、ステップST5017にて決定した使用キャリアに関する情報が含まれる。また、該設定には、ステップST5018にて決定した、シングルTX/デュアルTXのどちらを用いるかを示す情報が含まれる。UEは、ステップST5025で、DC設定を開始する。
図39に示すステップST5026において、UEはMeNBとの間でランダムアクセス処理を行う。ステップST5026は、例えば、MeNBにおける使用キャリアが変更となった場合に実行されてもよい。
図39に示すステップST5027において、UEはMeNBに対し、DC設定の完了を通知する。ステップST5028において、MeNBはSgNBに対し、セカンダリ基地局再設定の完了を通知する。ステップST5029において、UEはSgNBとの間でランダムアクセス処理を行う。
図39において、ステップST5017がステップST5020の前に行われる例について示したが、ステップST5017はステップST5021の後に行われてもよい。ステップST5018についても同様としてもよい。このことにより、例えば、SgNBが使用不可能なキャリアの組み合わせを回避して使用キャリアを判断することができるため、MeNBにおける使用キャリアの決定のやり直しが不要となる。
図39において、MeNBはSgNBに対し、UEのSDに関する情報を通知してもよい。このことにより、例えば、SgNBがCAにおいて用いるSCellを選択する際に、品質の良いセルを選択可能となるため、SgNBにおける通信品質の向上が可能となる。
マスタ基地局はセカンダリ基地局に対し、自マスタ基地局がアクティベート(Activate)あるいはデアクティベート(Deactivate)したSCellに関する情報を通知してもよい。該通知には、UEのSDに関する情報が含まれてもよい。該通知には、基地局間インタフェース(例えば、Xnインタフェース)を用いてもよい。セカンダリ基地局は、該情報を用いて、自セカンダリ基地局が用いるSCellを制御してもよい。このことにより、例えば、セカンダリ基地局は、マスタ基地局が使用するSCell変更後においても、品質が高いSCellを使用可能となる。その結果、通信の大容量化、信頼性確保が可能となる。
前述の方法を、マスタ基地局とセカンダリ基地局が入れ替わった場合に適用してもよい。すなわち、セカンダリ基地局はマスタ基地局に対し、自セカンダリ基地局がアクティベートあるいはデアクティベートしたSCellに関する情報を通知してもよい。該通知には、UEのSDに関する情報が含まれてもよい。このことにより、マスタ基地局について前述と同様の効果が得られる。
図40は、SCellのアクティベート/デアクティベート時における、SCellの情報の通知を示したシーケンス図である。図40は、MeNBが自eNBのSCellのアクティベート/デアクティベートを行う例について示している。
図40に示すステップST5101において、MeNBはSCellのアクティベート/デアクティベートを決定する。該決定には、例えば、予めUEから通知された該SCellの測定結果が用いられてもよい。
図40に示すステップST5102において、MeNBはUEに対しSCellのアクティベートを通知する。デアクティベートを通知してもよい。該通知には、MACシグナリングが用いられてもよい。ステップST5103において、UEは、MeNBとの間で該SCellを用いたランダムアクセス処理を実行してもよい。
図40に示すステップST5104において、MeNBはSgNBに対して、アクティベート/デアクティベートしたSCellの情報を通知する。該情報は、例えば、該SCellのキャリア番号であってもよい。SgNBは、ステップST5104で、自gNBにおけるSCellの制御を行ってもよい。
図40において、MeNBがSCellのアクティベート/デアクティベートを判断する場合について示したが、SgNBについても同様としてもよい。すなわち、ステップST5101をSgNBが行い、ステップST5102をSgNBからUEに対して行い、ステップST5103をSgNBからMeNBに対して行い、ステップST5104をUEとSgNBの間で行ってもよい。このことにより、MeNBが行う場合と同様の効果が得られる。
図40において、ステップST5104をステップST5103の後に行う例について示したが、ステップST5104はステップST5103の前に行われてもよい。このことにより、例えば、SgNBにおけるSCell制御を迅速に行うことが可能となる。
本実施の形態5により、DCにおける通信システムの効率が向上する。
実施の形態5の変形例1.
LTE基地局とNR基地局とを用いたDCにおいて、UEがシングルTXを用いる場合に、以下に示す問題が生じる。すなわち、NR基地局からのPUCCHおよび/あるいはSRS送信指示と、LTE基地局からのPUCCHおよび/あるいはSRS送信指示が競合した場合において、通信システムにおいて該競合に対する処理が規定されていないために、通信システムにおいて誤動作が生じる可能性がある。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
NRのPUCCHとして、時間方向に短く、周波数方向に長いリソースを用いるショートPUCCHを用いる。NRのショートPUCCHとLTEのPUCCHを多重する。該多重において、LTEのPUCCHをパンクチュアしてもよい。LTEのPUCCHにおいてパンクチュアするシンボルは、NRのショートPUCCHが占めるシンボルであってもよい。UEにおいてLTEとNRとの切り替えに要する時間に相当するシンボルを、パンクチュアしてもよい。
UEは、LTEとNRのPUCCHが同じサブフレーム内で発生したことを示す情報を、NRのPUCCHに含めてもよいし、あるいはLTEのPUCCHに含めてもよい。該情報を、例えば、UCIとして含めてもよい。gNBは、該情報を用いて、両PUCCHが同じサブフレーム内で発生したことを把握してもよい。eNBについても同様としてもよい。このことにより、例えば、eNBおよび/あるいはgNBにおいて、上りPUCCH送信用のスケジューリングを円滑に行うことが可能となる。
図41は、シングルTXにおいて、LTEのPUCCHとNRのPUCCHを同じサブフレームで送信する例を示している。図41において、横軸は1サブフレームを示し、縦軸はUEにおいて上り送信可能な周波数リソースを示している。
図41において、UEは、周波数・時間リソース5501において、eNBにLTEのPUCCHを送信する。UEは、時間ギャップ5502において、LTEとNRの送信器を切り替える。UEは、周波数・時間リソース5503において、gNBにNRのショートPUCCHを送信する。
図41にはNRとLTEの周波数が同じ例を示したが、NRとLTEの周波数は異なってもよい。
前述において、UEは、LTEのPUSCHを送信してもよい。前述におけるLTEのPUSCHの送信は、LTEのPUCCHを送信するシンボルにて行われるとよい。例えば、UEは、LTEのPUSCHを、LTEのPUCCHと同じタイミングで、かつ、異なるサブキャリアを用いて送信してもよい。このことにより、シングルTXにおける伝送速度の増大が可能となる。
前述の記載を、LTEのPUCCHとNRのSRSとの間の競合に用いてもよい。例えば、前述において、NRのショートPUCCHをNRのSRSに読み替えてもよい。このことにより、例えば、通信システムの効率化が可能となる。
LTEのSRSとNRのPUCCHの間に、優先順位を設けてもよい。UEは、優先順位の高い信号を該サブフレームにおいて送信するとしてもよい。該優先順位付けは、例えば、NRのショートPUCCHを用いる場合について行ってもよい。例えば、NRのPUCCHを優先してもよい。LTEのSRSを優先してもよい。
あるいは、LTEのSRSとNRのPUCCHを時分割で送信してもよい。例えば、LTEのSRSを、NRのPUCCHより前のシンボルで送信するとしてもよい。他の例として、NRのPUCCHを、LTEのSRSより前のシンボルで送信するとしてもよい。
LTEのSRSとNRのPUCCHとの間の競合について、NRのロングPUCCHを用いてもよい。前述において、例えば、UEは図41の周波数・時間リソース5501において、gNBにNRのPUCCHを送信してもよい。UEは、時間ギャップ5502において、LTEとNRの送信器を切り替える。UEは、周波数・時間リソース5503において、eNBにLTEのSRSを送信してもよい。
前述の優先順位付けおよび/あるいは時分割送信を、LTEのSRSとNRのSRSとの間に適用してもよい。
本変形例1において、LTEとNRとのPUCCHおよび/あるいはSRSの送信の順番および/あるいは優先順位に関する情報を、予め規格として定めてもよい。あるいは、該情報を、マスタ基地局が配下のUEに報知してもよいし、UEに個別に通知してもよい。前述の通知において、RRC個別シグナリングが用いられてもよい。前述の通知を、マスタ基地局が行ってもよい。このことにより、例えば、LTE−NR共存における柔軟な制御が可能となる。
本変形例1において、LTEが送信可能なサブフレームとNRが送信可能なサブフレームを時分割で割り当ててもよい。例えば、サブフレーム番号が奇数のサブフレームをLTEに割り当て、偶数のサブフレームをNRに割り当ててもよい。前述において、サブフレームの代わりに、スロットあるいはミニスロットを用いてもよい。このことにより、例えば、LTEとNRとでシンボル長が異なる場合においてもLTEとNRの多重が可能となる。
本変形例1において、LTEが送信可能なシンボルとNRが送信可能なシンボルを時分割で割り当ててもよい。例えば、サブフレームのうち前半のシンボルをLTEに割り当て、後半のシンボルをNRに割り当ててもよい。このことにより、例えば、前述と同様の効果が得られる。
本変形例1によりLTEとNRとのPUCCHおよび/あるいはSRSの競合による誤動作を防ぐことが可能となる。
実施の形態5の変形例2.
シングルTXにおいて、上りプリエンプション通信を適用してもよい。例えば、UEからeNBへの上り通信中において、UEからgNBに対する優先度の高い上り通信が発生した場合において、UEはLTEとNRの送信器を切替えてgNBに対する上り通信を行ってもよい。
シングルTXにおける上りプリエンプション通信の方法として、実施の形態4の変形例1にて開示した、LTE−NR共存における上りプリエンプション通信の方法を適用してもよい。このことにより、通信システムにおける設計の複雑性を回避可能となる。
実施の形態5の変形例2により、シングルTXにおいても、上りプリエンプション通信を迅速に実行可能となる。その結果、シングルTXにおいても低遅延な通信が可能となる。
実施の形態6.
NRの高い周波数(例、数10GHz)における上りと下りのセルカバレッジの差を補うために、NRに対する補充的な上りリンク(以下、Supplementary Uplink;SULと称する場合がある)を用いてもよい。前述のSULとして、NRよりも低い周波数を用いてもよい。該周波数は、例えば、LTEと同じでもよい。UEからのSUL送信において、パスロスの測定に、LTEの基地局からの下り信号を用いてもよい。このことにより、例えば、SULと同じバンドあるいは近い周波数の信号を用いて、SULのパスロスを測定することが可能となる。
前述の方法の適用にあたり、以下に示す問題が生じる。すなわち、SULと同じバンドの下り信号を用いてSULのパスロスを測定しても、該下り信号の基地局がSULの送信先と異なるため、求めたパスロスが不正確になる。また、NRで用いられる高い周波数(例えば、数10GHz)のバンドと、SULで用いられるバンド(例えば、数GHz)とでは、パスロスが大きく異なる。両者において、たとえ補正を行っても、例えば障害物の有無の違いや伝搬モードの違い等によって、補正後のパスロスが不正確になる可能性がある。このため、SULにおいて、上り電力の不足によりSULのリンクを確立できない問題や、上り電力が大きすぎて他の基地局への干渉が大きくなるといった問題が生じる。
前述の問題における解決策を開示する。gNBは、パスロス測定用の下り信号を送信する。UEは、該下り信号のパスロスを測定する。UEは、該パスロスを用いてSULのパスロスを導出する。
パスロス測定用の下り信号のためのキャリアを新しく設けてもよい。該下り信号のバンドは、SULと同じとしてもよい。例えば、該下り信号のバンドは、UEがeNBとの通信に用いるバンドであってもよい。該下り信号の周波数を、SULと異ならせてもよい。例えば、FDDのバンドを用いる場合において、該下り信号とSULの周波数を異ならせてもよい。あるいは、該下り信号の周波数を、SULと同じとしてもよい。例えば、TDDのバンドを用いる場合において、該下り信号とSULの周波数を同じとしてもよい。このことにより、例えば、パスロス測定における基地局およびUEの制御の複雑性を回避可能となる。
あるいは、パスロス測定用の下り信号は、SULと異なるバンドを用いてもよい。例えば、下りにてSULと同じ周波数を持つバンドを用いてもよい。このことにより、例えば、SULのパスロスをより正確に求めることが可能となる。他の例として、下りにてSULと異なる周波数を持つバンドを用いてもよい。他の例として、gNBがCAにおいて使用中の周波数を用いてもよい。他の例として、gNBからのユーザデータ送受信に用いていない周波数であってもよい。このことにより、例えば、該下り信号送信によってgNBでユーザデータ送受信リソースが逼迫するのを防ぐことが可能となる。
gNBは、該下り信号として、SSを用いてもよい。例えば、gNBは、該下り信号を、SSブロックとして送信してもよい。該SSブロックは、該gNBがカバーするビームのうちの一部のビームに対応するものであってもよい。前述の一部のビームとは、例えば、gNB配下のUEが存在する方向のビームであってもよい。このことにより、例えば、gNBの送信電力を削減可能となるとともに、他のUE、例えば、eNBのみと接続するUEへの干渉を低減可能となる。
gNBは、該下り信号において、PBCHを送信しなくてもよい。このことにより、例えば、他のUEへの干渉を低減可能となる。あるいは、gNBは、該下り信号において、PBCHを送信してもよい。UEは、該PBCHを用いて、SULに用いるフレーム番号(例、SFN)を取得してもよい。UEは、該PBCHを用いて、該下り信号の送信電力を取得してもよい。UEは、該PBCHより取得した該下り信号の送信電力を用いて、該下り信号のパスロスを導出してもよい。このことにより、例えば、該下り信号に関するgNBからUEへのシグナリングを他に設ける必要がなくなるため、無線インタフェース上のシグナリング量を削減可能となる。
gNBは、該下り信号を、SSバーストのフォーマットに従って送信してもよい。実施の形態4に示した、SSバーストにおける信号の配置変更を用いてもよい。このことにより、例えば、eNBから送信する非MBSFNの信号とgNBから送信する該下り信号との多重が可能となる。
他の例として、gNBは各ビーム向けのSSを連続して送信してもよい。例えば、gNBは、ビーム#1向けのSSの直後に、ビーム#2向けのSSを送信してもよい。該SSの送信は、間欠的であってもよい。例えば、全てのビーム向けのSSを連続して送信した後、一定間隔をおいて再度全てのビーム向けのSSを連続して送信する、といった送信方法であってもよい。
他の例では、該下り信号として、CSI−RSを用いてもよい。例えば、gNBはUEに非周期的(Aperiodic)CSI−RSを送信してもよい。UEは、該CSI−RSを用いてパスロスを測定してもよい。このことにより、例えば、gNBは該下り信号の送信のための周波数リソースを常に確保する必要がなくなり、周波数リソースの節約が可能となる。
該下り信号のフレームタイミングは、例えば、NRのバンドのキャリアに合わせてもよい。このことにより、例えば、基地局における制御が容易になる。他の例として、該下り信号のフレームタイミングは、LTEにおいてeNBが使用しているバンドのキャリアに合わせてもよい。該下り信号のフレームタイミングをeNBの使用バンドのキャリアに合わせるにあたり、UE、gNBおよびeNBは、例えば、実施の形態4に記載の方法を適用してもよい。このことにより、例えば、該下り信号とeNBの非MBSFN信号との間の干渉を低減可能となる。他の例として、該下り信号のフレームタイミングを、gNBが任意に決めてもよい。例えば、該下り信号のバンドがLTEと異なる場合に、前述の方法を適用してもよい。このことにより、gNBによる該下り信号における制御の柔軟性を高めることが可能となる。
SULのフレームタイミングは、例えば、NRのバンドのキャリアに合わせてもよい。このことにより、例えば、基地局における制御が容易になる。他の例として、SULのフレームタイミングは、LTEにおいてUEがeNBとの通信に使用しているバンドのキャリアに合わせてもよい。SULのフレームタイミングをeNBの使用バンドのキャリアに合わせるにあたり、UE、gNBおよびeNBは、例えば、実施の形態4の変形例1および/あるいは実施の形態5の変形例1に記載の方法を適用してもよい。このことにより、例えば、実施の形態4の変形例1および/あるいは実施の形態5の変形例1と同様の効果を得られる。他の例として、SULのフレームタイミングを該下り信号に合わせてもよい。このことにより、例えば、UEおよび/あるいはgNBにおけるSULの制御の柔軟性を高めることが可能となる。
SULのシンボル長は、NRのバンドにて用いているシンボル長と同じとしてもよい。このことにより、例えば、gNBおよび/あるいはUEにおけるスケジューリングが容易になる。他の例として、SULのシンボル長はNRのバンドにて用いているシンボル長と異ならせてもよい。このことにより、例えば、SULの柔軟な運用が可能となる。他の例として、SULのシンボル長は、LTEにおいてUEがeNBとの通信に使用しているバンドのキャリアにおけるシンボル長と同じとしてもよい。このことにより、例えば、UEにおけるLTE−NR間の上り送信切り替え制御が容易になる。
gNBはUEに対し、SULのシンボル長に関する情報を通知してもよい。該通知には、例えば、RRC個別シグナリングが用いられてもよい。SULのシンボル長に関する情報を、gNBがSULの使用を設定するためにUEに通知するシグナリングに含めてもよい。他の例として、gNBは配下のUEに対し、SULのシンボル長に関する情報を報知してもよい。
gNBはUEに、該下り信号のパスロス測定を指示してもよい。該指示には、RRCシグナリング、例えば、RRC接続再設定が用いられてもよい。gNBは、例えば、UEのPSCellあるいはPCellの変更のための該シグナリングにおいて、該下り信号のパスロス測定を指示してもよい。該PSCellあるいはPCellの変更は、例えば、SUL使用開始によるものであってもよい。前述のSUL使用開始は、gNBがUEに指示してもよい。該指示は、例えば、NR使用バンドの下りパスロスが所定の閾値を超えた場合に行ってもよい。UEは、NR使用バンドの下りパスロスが所定の閾値を超えたことを示す情報を、gNBに通知してもよい。前述の閾値は、規格で定められてもよいし、予めgNBあるいはeNBがUEに通知してもよい。該通知は、例えば、RRC接続再設定のシグナリングであってもよい。他の例として、NR使用バンドの上りパスロスが所定の閾値を超えた場合に行ってもよい。該閾値は、前述のNRバンドの下りパスロスの閾値と同様に決められてもよい。
他の例として、該指示にはMACシグナリングが用いられてもよい。このことにより、例えば、NRが使用するバンドの無線通信環境が急変した場合において、gNBはUEに、該下り信号のパスロス測定を迅速に指示することが可能となり、その結果、UEがSULを迅速に使用可能とすることが可能となる。
他の例として、該指示にはL1/L2シグナリングが用いられてもよい。このことにより、例えば、該下り信号のパスロス測定をより迅速に指示することが可能となり、その結果、UEがSULをより迅速に使用可能とすることが可能となる。
他の例として、該指示において、RRCシグナリング、MACシグナリング、L1/L2シグナリングのうち複数が組み合わせて用いられてもよい。例えば、後述の、該下り信号のパスロス測定指示に含まれる情報の(1)〜(4)がRRCシグナリングで通知され、該情報の(5)がMACシグナリングで通知されてもよい。このことにより、例えば、SULの使用開始/停止が繰り返される状況において、該下り信号の測定開始指示に伴うシグナリング量を低減可能となり、かつ、迅速な通知が可能となる。
該下り信号のパスロス測定指示に含まれる情報として、以下(1)〜(6)を開示する。
(1)該下り信号のバンド。
(2)パスロスのオフセット。
(3)該下り信号のシーケンスに関する情報。
(4)該下り信号の送信電力。
(5)該下り信号のパスロス測定開始あるいは停止を示す情報。
(6)前述の(1)〜(5)の組み合わせ。
前述の(1)により、例えば、UEは該下り信号を迅速に測定することが可能となる。
前述の(2)について、例えば、UEは、該下り信号のパスロスに該オフセットを与えて、SULのパスロスを導出してもよい。このことにより、例えば、UEはSULのパスロスをより正確に導出することが可能となる。
前述の(3)の情報は、例えば、SSのシーケンスに関する情報であってもよい。前述の(3)の情報は、該下り信号のセルIDの情報であってもよい。このことにより、例えば、UEは該下り信号を迅速に捕捉することが可能となる。
前述の(4)により、UEは該下り信号の受信電力を用いてパスロスを計算することが可能となる。あるいは、例えば、gNBが該下り信号の送信電力を小さく設定することにより、他のUEへの干渉を小さくすることが可能となる。
前述の(5)について、例えば、gNBは、SULを用いた上り通信が必要となった場合において、UEに対して該下り信号のパスロス測定開始を示す情報を通知してもよい。他の例として、gNBは、該下り信号のパスロス測定が不要となった場合において、UEに対して該下り信号のパスロス測定停止を示す情報を通知してもよい。このことにより、UEにおいて、該下り信号のパスロス測定に要する処理量および電力消費を削減可能となる。
前述の(5)の情報は、該下り信号のパスロス測定開始を示す情報のみとしてもよい。UEは、SULのパスロスを導出後、該下り信号のパスロス測定を停止してもよい。このことにより、例えば、gNBからUEへのシグナリング量を削減可能となる。
gNBは、PSCellあるいはPCellを動的に切り替え可能としてもよい。例えば、gNBは、PSCellあるいはPCellの候補となるセルを、予めUEに対して設定してもよい。該設定には、例えば、RRC個別シグナリングを用いてもよい。gNBは、MACシグナリングを用いて、PSCellあるいはPCellを切り替え可能としてもよい。gNBは、該MACシグナリングをUEに通知してもよい。UEは、該MACシグナリングを用いて、PSCellあるいはPCellを切替えてもよい。前述のPSCellあるいはPCellの切り替えを、SULを用いた通信に適用してもよい。例えば、NRバンド用のセルとSUL用のセルを、PSCellまたはPCellの候補としてもよい。このことにより、例えば、UEの移動によるパスロスの変動に伴い、PSCellあるいはPCellを迅速に切り替えることが可能となるとともに、PSCellあるいはPCellの切り替えに伴うシグナリング量を削減可能となる。
gNBは、SULのタイミングアドバンスグループ(Timing Advance Group;TAG)を、NRバンドのセルと同じに設定してもよい。例えば、gNBは、SULのフレームタイミングを、該NRバンドのセルと同じに設定してもよい。gNBおよびUEは、SULを用いたランダムアクセス処理を不要としてもよい。このことにより、UEはSULを迅速に使用開始可能となる。
図42は、UEが、NR基地局からの下り測定用信号を用いて、SULのパスロスを決定するシーケンス図である。図42の例は、UEがMeNBおよびSgNBとDCを構成する場合について示している。図42の例は、SULとしてLTEと同じバンドを用いる場合について示している。また、図42の例は、UEの上り送信においてNRバンドからSULに切り替える場合について示している。また、図42の例は、NRバンドからSULへの変更に伴いPSCellを変更する場合について示している。図42において、実線は基地局間インタフェースを用いた通信を示し、点線はNRバンドを用いた通信を示し、破線はLTEおよびSULに用いるバンドを用いた通信を示している。
図42に示すステップST6101において、UEはSgNBとの間で上り/下りデータを送受信する。該送受信には、NRのバンドを用いる。該NRのバンドは、例えば、数10GHzの高い周波数を用いるバンドであってもよい。ステップST6102において、UEは、ステップST6101の下り信号を用いて、NRバンドのパスロス測定を行う。
図42に示すステップST6103において、UEは、ステップST6102にて導出したパスロスが所定の閾値以上かどうか、を判断する。該パスロスが所定の閾値未満である場合、UEは、ステップST6101に示す上り/下りデータの送受信を継続する。
図42に示すステップST6103において、該パスロスが所定の閾値以上である場合、UEはステップST6104において、SgNBに対して、上りのNRバンドからSULへの切り替えを要求する。該要求は、例えば、RRCシグナリングを用いて行われてもよい。また、ステップST6104の該要求は、NRバンドを用いて送信されてもよい。
図42に示すステップST6104において、UEは前述の要求を、MeNB経由でSgNBに通知してもよい。このことにより、例えば、MeNBがUEのSULへの切り替えを把握することにより、UEの円滑な制御が可能となる。
図42に示すステップST6105において、SgNBはMeNBに対し、セカンダリ基地局変更要求あり(SN Modification Required)を示す通知を送信する。該通知には、PSCellの変更に関する情報が含まれてもよい。該通知には、SULの設定に関する情報が含まれてもよい。該情報は、例えば、該通知のSCG−Configのシグナリングに含まれてもよい。
図42に示すステップST6106において、MeNBはUEに対し、RRC接続再設定のシグナリングを通知する。該シグナリングには、PSCellの変更に関する情報が含まれてもよい。該シグナリングには、SULの設定に関する情報が含まれてもよい。UEは、該シグナリングを用いて、PSCellをSULに切り替える。ステップST6107において、UEはMeNBに対して、RRC接続再設定完了のシグナリングを通知する。ステップST6108において、MeNBはSgNBに対し、セカンダリ基地局変更確認(SN Modification Confirm)の通知を送信する。
図42に示すステップST6109において、SgNBはUEに対し下り測定用信号を送信する。該信号は、例えば、SULと同様の低い周波数を用いて送信されてもよい。ステップST6110において、UEはステップST6109の信号を受信し、SULにおけるパスロスを導出する。
図42に示すステップST6111において、UEはSgNBに対してランダムアクセスプリアンブルを送信してもよい。前述のランダムアクセスプリアンブルは、SULを用いて送信されてもよい。前述のランダムアクセスプリアンブルの送信において、ステップST6110にて導出したSULのパスロスを用いてもよい。
図42に示すステップST6112において、SgNBはUEに対してランダムアクセス応答を通知してもよい。該応答は、NRバンドを用いて通知されてもよい。ステップST6113において、UEはSgNBに対して、ランダムアクセス処理のメッセージ3を送信してもよい。前述のメッセージ3の送信において、SULを用いてもよい。ステップST6114において、SgNBはUEに対し、ランダムアクセス処理のメッセージ4を送信してもよい。前述のメッセージ4の送信において、NRバンドを用いてもよい。
図42に示すステップST6115およびステップST6116において、UEはSgNBとの間で下り/上りのデータ送受信を行う。ステップST6115に示す下り通信において、SgNBはNRバンドを用いてもよい。ステップST6116に示す上り通信において、UEはSULを用いてもよい。
図42では、UEが、ステップST6102にてパスロス測定を行い、ステップST6103にて該パスロスが閾値以上かどうかを判定する場合について示したが、gNBが、パスロス測定を行い、パスロスが閾値以上かどうかを判定してもよい。前述の場合、gNBは、UEからの上り信号を用いて、パスロス測定を行ってもよい。このことにより、例えば、UEにおける設計の複雑性を回避可能となるとともに、ステップST6104に示すシグナリングが不要となるため、Uuインタフェースにおけるシグナリング量を削減可能となる。
本実施の形態6により、UEは、SULのパスロスをより正確に測定することが可能となる。その結果、UEからのSUL送信を適切な電力で行うことが可能となり、UEから他基地局への干渉が低減可能となる。
実施の形態7.
DLの参照信号(RS)として、DMRS、Phase Tracking RS(PTRS)、Tracking RS(TRS)、CSI-RSがある。DMRSとして、Front Loaded DMRS(FL-DMRS)、additional DMRS(add-DMRS)がある。FL−DMRSはPDSCHの最初の方のシンボルにマッピングされる。FL−DMRSを最初の方で受信することで、UEは後続のシンボルにマッピングされるデータの復調を早期に実施することが可能となる。
FL−DMRSは復調に必要となるため、FL−DMRSをプリエンプションしないようにすることが望ましい。しかしそのために、FL−DMRSがマッピングされるシンボルをプリエンプションしないとすると、FL−DMRSがマッピングされるシンボルタイミングでURLLC UE用データを送信できなくなる。たとえば、URLLC UEのデータが該タイミングで発生した場合、URLLC UE用のリソースを確保できず、URLLC UEのデータの送信を遅らせる必要がある。
たとえばNRではFL−DMRSは1あるいは2シンボルであるため、該シンボル数だけ送信が遅れることになる。このため、URLLC UEの通信における遅延量が増大してしまう場合が生じる。
本実施の形態7ではこのような課題を解決する方法を開示する。
FL−DMRSがマッピングされるシンボルの内、FL−DMRSがマッピングされないリソースのみプリエンプション用リソースとして設定可能とする。DMRSはUE毎にRE単位で設定される。プリエンプション用のリソースは、FL−DMRSがマッピングされないREとするとよい。FL−DMRSがマッピングされるシンボルのうち、FL−DMRSがマッピングされるREを除いたREで、PDSCHが送信される。該PDSCHの送信領域をプリエンプション用リソースとして設定可能とするとよい。
プリエンプションインジケーション(PI)がeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、eMBB UEに通知する。プリエンプションされるリソースをRE単位で示した情報としてもよい。RE単位とすることで、前述の方法におけるプリエンプション用リソースを設定可能となる。eMBB UEは、該PIを受信することにより、プリエンプションされるリソースで送信が行われないことを認識する。eMBB UEはプリエンプションされるリソース除いて他のPDSCH用のリソースを受信することができる。
このようにすることで、FL−DMRSがマッピングされるシンボルにおいてもURLLC UE用リソースを確保することが可能となる。このため、URLLC UE用のデータ送信を、FL−DMRSがマッピングされるシンボル数だけ遅らせる必要がなくなる。URLLC UEの通信における遅延量の増大を抑えることが可能となる。
前述の方法は、他のRSにも適用するとよい。RSがマッピングされるシンボルの内、RSがマッピングされないリソースのみプリエンプション用リソースとして設定可能とする。同様の効果を得ることが可能となる。
しかし、前述の方法の場合、FL−DMRSがマッピングされるシンボルで確保できるURLLC UE用のリソース量は少なくなる。たとえば、該シンボルで確保できるURLLC用1スロットのタイミングで確保できるRE数は通常よりも少なくなるため、該1スロットで送信可能なデータ量は少なくなる。たとえば大容量の通信が発生した場合など、URLLC通信として超高信頼低遅延特性が得られなくなる。
このような課題を解決する方法を開示する。
FL−DMRSをプリエンプション可能とする。FL−DMRSのプリエンプションの設定を可能とする。
図43は、eMBB UE用FL−DMRSのプリエンプションの一例を示す図である。eMBB UE用のスロットに構成されたFL−DMRSがマッピングされるリソースが、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。gNBは、プリエンプションされたリソースでeMBB UE用に送信を行わない。ここでは、gNBはeMBB UE用にFL−DMRSを送信しない。gNBは、プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用スロット(ミニスロットであってもよい)を送信する。該スロットでURLLC UE用のDLチャネルまたは/かつ信号を送信するとよい。
DMRSはUE毎にRE単位で設定される。プリエンプション用のリソースは、FL−DMRSがマッピングされるREとするとよい。FL−DMRSがマッピングされるシンボルのうち、FL−DMRSがマッピングされるREを除いたREで、PDSCHが送信される。eMBB UE用のPDSCHの送信領域を多くとることが可能となる。
プリエンプション用のリソースは、FL−DMRSがマッピングされるREだけでなくてもよい。FL−DMRSがマッピングされるシンボルのうち、FL−DMRSがマッピングされるREと他の信号あるいはチャネルがマッピングされるREとを含んでもよい。プリエンプション用のリソースを増大できる。
プリエンプション用の周波数軸上のリソースを、REG(resource element group)単位としてもよい。REGはPRBの周波数帯域と同じ帯域を有するREのグループである。プリエンプション用のリソースを、FL−DMRSがマッピングされるシンボルにおいてREG単位で、設定してもよい。URLLC UE用のリソースをREG単位、あるいはPRB単位で設定可能となる。
プリエンプションインジケーション(PI)がeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、eMBB UEに通知する。eMBB UEは、該PIを受信することにより、プリエンプションされるリソースで送信が行われないことを認識する。eMBB UEはプリエンプションされるリソースを除いて他のPDSCH用のリソースを受信することができる。
DMRSはUE毎に異なるREにマッピングされる。DMRSは複数のUEに対して同じREが設定される場合がある。同じREに設定されたUE毎のDMRSは、たとえば直交コードで多重される。プリエンプション用のリソースに関する情報を、UE毎に通知してもよいし、一つまたは複数のUEからなるUEグループに通知してもよい。UEグループは、DMRSが同じREに設定されるUEのグループとしてもよい。
PIがeMBB UE毎に送信されてもよいし、UEグループ毎に送信されてもよい。UEグループ毎に送信されることで、シグナリング量の削減ができる。
図44は、eMBB UE用FL−DMRSのプリエンプションの一例を示す図である。eMBB UE用のスロットに構成されたFL−DMRSおよびPDSCHがマッピングされるシンボルのうちの一部が、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。gNBは、プリエンプションされたリソースでeMBB UE用に送信を行わない。プリエンプションされたFL−DMRSとPDSCHのリソースのみを送信しないとしてもよい。
gNBは、プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用スロットを送信する。該スロットでURLLC UE用のDLチャネルまたは/かつ信号を送信するとよい。このようにすることで、任意のURLLC UE用のスロット構成に対応できる。
PIがeMBB UE用に送信される。図43と同様なので説明を省略する。
gNBは、プリエンプションされたリソースでeMBB UE用に送信を行わないとした。他の方法として、FL−DMRSに関しては、gNBは、プリエンプションされたFL−DMRS用シンボルにマッピングされるFL−DMRS全体を、送信しないとしてもよい。この場合、PIでeMBB UEに対して通知するプリエンプション用リソースに関する情報を、該FL−DMRS全体のリソースとするとよい。
しかし、このように、FL−DMRSをプリエンプション可能とした場合、FL−DMRSが送信されなくなるため、eMBB UE用のデータ復調にFL−DMRSを用いることができなくなる。このため、eMBB UEは、データを復調できなくなってしまう。本実施の形態7ではこのような課題を解決する方法を開示する。
eMBB UE用にFL−DMRSとadd−DMRSとが設定される場合、FL−DMRSをプリエンプション可能とする。FL−DMRSをプリエンプション用のリソースとして設定してもよい。eMBB UE用にFL−DMRSとadd−DMRSとが設定されている場合、FL−DMRSとadd−DMRSのどちらかはURLLC UE用リソースにプリエンプションされないように設定するとよい。
add−DMRSがマッピング可能なシンボルは予め規格で決められている。add−DMRSの構成は予めgNBによってUEに対して通知される。add−DMRSが設定されている場合は、add−DMRSを用いることによって、FL−DMRSがプリエンプションされて送信されなかったとしても、PDSCHにマッピングされるデータの復調性能を向上させることが可能となる。
gNBはeMBB UEに対して、PIで、プリエンプション用リソースを通知する。PI用のリソースは予めgNBからUEに対して通知される。UEは、該リソースを受信することで、PIを受信可能となる。PI用リソースは、プリエンプション用リソースと同じスロットにあってもよいし、異なるスロットにあってもよい。
eMBB UE用にFL−DMRSとadd−DMRSとが設定されている場合、FL−DMRSがマッピングされるシンボルを除くシンボルを、または、add−DMRSがマッピングされるシンボルを除くシンボルを、または、FL−DMRSがマッピングされるシンボルとadd−DMRSがマッピングされるシンボルとを除くシンボルを、プリエンプション用リソースとして設定してもよい。
DMRSがマッピングされるシンボルについて、シンボル単位でプリエンプション用リソースを設定してもよい。シンボル単位でプリエンプション用リソースを設定することで、たとえば、DMRSが複数シンボルの場合にも、DMRSの1シンボルのみをプリエンプション用リソースとして設定可能となる。たとえば、UE毎に1シンボルのDMRSが設定されている場合、該DMRSをプリエンプション用リソースとして設定可能となる。
シンボル単位ではなく、DMRSがマッピングされるリソースエレメントグループ(REG)単位で、または、リソースエレメント(RE)単位で、プリエンプション用リソースを設定してもよい。前述のシンボル単位のかわりに、REG単位、または、RE単位とすればよい。
REG単位またはRE単位でプリエンプション用リソースを設定することで、たとえば、DMRSが周波数軸方向で離散的にマッピングされているような場合にも、DMRSがマッピングされるREGあるいはREのみをプリエンプション用リソースとして設定可能となる。たとえば、1シンボルに複数のUEのDMRSがFDMで設定されている場合、プリエンプション対象のUEを設定でき、該UEのDMRSをプリエンプション用リソースとして設定可能となる。
PIに含まれる情報は、たとえば、プリエンプション用リソースの情報であってもよい。たとえば、周波数軸上のリソース情報、時間軸上のリソース情報がある。リソースの情報は、たとえば、シンボル単位、REG単位、RE単位の情報であってもよい。これにより、eMBB UEがプリエンプション用のリソースを特定可能となる。リソースの情報は、たとえば、スロット番号であってもよい。プリエンプション用のリソースが、PIが送信されるスロットと異なる場合に有効である。
スロット番号の代わりに、PIが通知されたスロットからの相対値を示す情報をもちいてもよい。相対値は0以上の整数でナンバリングしてもよい。PIよりも前方のスロットにプリエンプション用リソースがあるような場合に有効である。
図45は、eMBB UE用にFL−DMRSとadd−DMRSとが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。eMBB UE用の同一スロットにFL−DMRSとadd−DMRSとが設定される。eMBB UE用のFL−DMRSがマッピングされるシンボルが、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。gNBは、プリエンプションされたリソースでeMBB UE用に送信を行わない。ここでは、gNBはeMBB UE用にFL−DMRSを送信しない。gNBは、プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用スロットを送信する。該スロットでURLLC UE用のDLチャネルまたは/かつ信号を送信するとよい。
PIがeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、eMBB UEに通知する。eMBB UEは、該PIを受信することにより、プリエンプションされるリソースで送信が行われないことを認識する。eMBB UEはプリエンプションされるリソースを除いて他のPDSCH用のリソースを受信することができる。eMBB UEは、同一スロット内に設定されたadd−DMRSを受信する。eMBB UEはadd−DMRSを用いてPDSCHを復調することが可能となる。
gNBは、FL−DMRSをプリエンプション可能とするため、あらかじめadd−DMRSを設定してもよい。前述のadd−DMRSの設定方法を適用するとよい。このようにすることで、FL−DMRSがプリエンプションされて送信されなかったとしても、add−DMRSを用いることが可能となり、PDSCHにマッピングされるデータの復調性能を向上させることが可能となる。
eMBB UE用にFL−DMRSのみが設定されている場合(add−DMRSが設定されていない場合)は、FL−DMRSをプリエンプション不可とするとよい。FL−DMRSをプリエンプション用リソースとして設定不可とするとよい。eMBB UE用にFL−DMRSのみが設定されている場合(add−DMRSが設定されていない場合)は、FL−DMRSはURLLC−UE用リソースにプリエンプションされないように設定するとよい。
前述のように、DMRSがマッピングされるシンボルについて、シンボル単位でプリエンプション用リソースを設定不可としてもよい。シンボル単位でプリエンプション用リソースを設定不可とすることで、たとえば、DMRSが複数シンボルの場合にも、DMRSの1シンボルのみをプリエンプション用リソースとして設定不可とすることができる。たとえば、UE毎に2シンボルのDMRSが設定されている場合、該DMRSのうち1シンボルをプリエンプション用リソースとして設定不可とすることができる。
REG単位あるいはRE単位でプリエンプション用リソースを設定不可としてもよい。たとえば、1シンボルに離散的に複数のDMRSが設定されている場合、該DMRSのうち一つをプリエンプション用リソースとして設定不可とすることができる。
このようすることで、たとえばUEは、プリエンプション用リソースとして設定不可のDMRSを用いて復調することが可能となる。
eMBB UE用にFL−DMRSが設定されadd−DMRSが設定されていない場合、FL−DMRSをプリエンプション可能としてもよい。FL−DMRSをプリエンプション用リソースとして設定してもよい。
単にFL−DMRSをプリエンプション可能としただけでは、eMBB UEはPDSCHのデータを復調できなくなる場合が生じる。何らかの工夫が必要となる。ここではその解決方法を開示する。
eMBB UEに対して、補完用のDMRS(complementary DMRS)を設定する。補完用DMRSは、プリエンプションされたFL−DMRSと同じスロット内のDL領域に設定され、PDSCHのデータを復調するために用いられる。FL−DMRSがプリエンプションされた場合、復調用としてFL−DMRSが用いられることはできないが、補完用DMRSが用いられる。
gNBはeMBB UEに対して、補完用DMRSを設定したリソースでデータを送信しない。補完用DMRSを設定したリソースで補完用DMRSを送信する。このようにすることで、設定した補完用DMRS送信とデータ送信とが衝突することを回避することができる。gNBはeMBB UEに対して補完用DMRSに関する情報を通知する。補完用DMRSに関する情報として、たとえば、補完用DMRSの構成、補完用DMRSを設定するリソースがある。
補完用DMRSに関する情報を用いて補完用DMRSが生成され、生成された補完用DMRSはDLのリソースにマッピングされる。補完用DMRSの生成、マッピングに他の情報をあわせて用いてもよい。他の情報としてたとえばUEの識別子などがある。
gNBはUEに対して、FL−DMRSをプリエンプション用リソースとして設定し、補完用DMRSを設定する。プリエンプション用リソースの通知は、gNBからUEに対してPIによって通知される。補完用DMRSに関する情報を通知するためのPIを設けてもよい。gNBはUEに対して、補完用DMRSに関する情報を、該PIを用いて通知するとよい。PIで通知することで、補完用DMRSのダイナミックな設定が可能となる。
補完用DMRSに関する情報を、プリエンプション用リソースの通知に用いるPIに含めて通知してもよい。同じPIに含めて通知することで、gNBからUEに通知する制御用のリソースの削減が図れる。
前述のように、複数のUEのDMRSが同じ周波数−時間軸のリソースに多重される場合がある。また、複数のUEのDMRSが同じシンボルに多重される場合がある。このため、FL−DMRS、add−DMRSをプリエンプションする場合、UE毎あるいはUEグループ毎のプリエンプション用リソースの設定、および、プリエンプション用リソースに関する情報の通知を行ってもよい。
補完用DMRSも、FL−DMRSあるいはadd−DMRSと同様に、多重されてもよい。補完用DMRSはUE毎あるいはUEグループ毎に設定されてもよい。たとえば、複数のUEに対して同じリソースに補完用DMRSを設定する場合、補完用DMRSのリソースをUEグループ毎に設定することで設定のための情報量を削減できる。
補完用DMRSに関する情報の通知は、UE毎に通知されても良いし、UEグループ毎に通知されてもよい。UEグループは、補完用DMRSを設定する一つまたは複数のUEであってもよい。たとえば、補完用DMRSのリソースをUEグループ毎に設定するような場合に有効である。設定通知のためのシグナリング量を削減できる。
図46は、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSが設定される。eMBB UE用のFL−DMRSがマッピングされるシンボルが、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。gNBは、プリエンプションされたリソースでeMBB UE用に送信を行わない。ここでは、gNBはeMBB UE用にFL−DMRSを送信しない。gNBは、プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用スロットを送信する。該スロットでURLLC UE用のDLチャネルまたは/かつ信号を送信するとよい。
また、gNBは同一スロットに、補完用DMRSを設定する。補完用DMRSが設定されたリソースでは、データがマッピングされない。gNBは、補完用DMRSを設定したリソースで、補完用DMRSを送信し、データを送信しない。
PIがeMBB UE用に送信される。図46の例では、gNBは、一つのPIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報と、補完用DMRSに関する情報とを含めて、該PIをeMBB UEに通知する。eMBB UEは、該PIを受信することにより、プリエンプションされるリソースで送信が行われないことを認識し、また、補完用DMRSが設定されるリソースを認識する。
eMBB UEは、プリエンプションされるリソースおよび補完用DMRSが設定されるリソースを除いて、他のPDSCH用のリソースを受信することができる。eMBB UEは、同一スロット内に設定された補完用DMRSを受信する。eMBB UEは補完用DMRSを用いてPDSCHを復調することが可能となる。
補完用DMRSは元のFL−DMRSまたは/かつデータ(PDSCH)と同じ送信ポイントから送信される。
他の方法として、補完用DMRSは元のFL−DMRSと疑似コロケーション(quasi-co-location)の関係としてもよい。または/かつ、補完用DMRSはデータ(PDSCH)と疑似コロケーション(quasi-co-location)の関係としてもよい。このようにすることで、たとえ、補完用DMRSが元のFL−DMRSやデータと異なる送信ポイントから送られたとしても、補完用DMRSの復調結果を元のFL−DMRSの復調結果とみなすことが可能となり、また、補完用DMRSをデータの復調用として使用することが可能となる。
gNBはUEに対して疑似コロケーションの関係情報を通知してもよい。柔軟な設定が可能となる。該情報の通知は予めRRCシグナリングで行われてもよい。準静的な設定が可能となり、通知のためのシグナリング量を削減できる。あるいは、該情報の通知はPIに含められて行われてもよい。ダイナミックな設定が可能となる。
補完用DMRSは、プリエンプションされるリソース以降のリソースにマッピングされてもよい。あるいは、補完用DMRSは、同一スロットのPDSCHがマッピングされるシンボル内の、プリエンプションされるシンボル以降のシンボルにマッピングされてもよい。補完用DMRSをプリエンプションされるシンボル以前のシンボルにマッピングするよりも、URLLC UE用のデータが発生してから該データを送信するまでの期間を短縮可能となる。
補完用DMRSの構成の情報として以下に6つの例を開示する。
(1)補完用DMRSのシンボル数。
(2)補完用DMRSのタイプ。または、補完用DMRSの直交方法であってもよい。
(3)補完用DMRSのポート番号。
(4)補完用DMRSのスクランブリング識別子。
(5)補完用DMRSのシーケンスに関する情報。たとえば、ZCのルートインデックス、CSなど。
(6)(1)から(5)の組合せ。
補完用DMRSを設定するリソースの情報として、時間リソース情報、周波数リソース情報などがある。補完用DMRSを設定するリソースの情報として以下に7つの例を開示する。
(1)シンボル番号。
(2)スロット番号。ミニスロット番号であってもよい。
(3)サブキャリア番号。PRB内のサブキャリア番号であってもよい。
(4)RE番号。PRB内のRE番号であってもよい。
(5)REG番号。
(6)PRB番号。
(7)(1)から(6)の組合せ。
補完用DMRSの構成をPIで通知することを開示したが、補完用DMRSの構成をRRCシグナリングで通知してもよい。UE個別のRRCシグナリングを用いてもよい。このようにすることで、PIの情報量を削減可能となる。また、UEによる受信誤りを低減させることが可能となる。
補完用DMRSを設定するリソースをPIで通知することを開示したが、補完用DMRSを設定するリソースをRRCシグナリングで通知してもよい。UE個別のRRCシグナリングを用いてもよい。このようにすることで、PIの情報量を削減可能となる。また、UEによる受信誤りを低減させることが可能となる。
gNBの動作について開示する。gNBは、設定したプリエンプション用リソースで、eMBB UE用のFL−DMRSを送信しない。また、FL−DMRSだけでなくPDSCHのリソースもプリエンプション用リソースとした場合、該PDSCHにマッピング予定のデータを送信しない。gNBは、設定した補完用DMRS用リソースで、eMBB UE用のデータを送信しない。
gNBは、プリエンプション用リソースや、補完用DMRS用リソースで送信予定であったeMBB UE用データを、同一スロット内のPDSCH用シンボルで送信してもよい。同一スロット内のPDSCH用シンボルは、プリエンプション用リソース以降のシンボルであってもよいし、または、補完用DMRS用シンボル以降のシンボルであってもよい。送信予定であった各eMBB UE用データと、それらを送信するシンボルを設定可能としてもよい。
このようにすることで、下りデータの損失を削減することが可能となり、再送回数を低減させることが可能となる。
プリエンプション用リソースや、補完用DMRS用リソースで送信予定であったeMBB UE用データのコーディングレートを変えて、送信を行ってもよい。また、同一スロット内のPDSCH用シンボルのデータのコーディングレートを変えて、送信を行ってもよい。プリエンプション用リソースや、補完用DMRS用リソースで送信予定であったeMBB UE用データと、それらが送信されるシンボルで送信される予定であったデータとを、コーディングレートを変えて送信してもよい。
このような方法とすることで、同一スロット内で予定されていたデータを送信することが可能となる。下りデータを低遅延で送信することが可能となる。
gNBは、補完用DMRS用リソースで送信予定であったeMBB UE用データを、プリエンプション用シンボル以降のシンボルで送信してもよい。gNBは、補完用DMRS用リソースで送信予定であったeMBB UE用データを、同一スロット内のプリエンプション用シンボル以降のシンボルで送信してもよい。
補完用DMRS用リソースで送信予定であったeMBB UE用データを、コーディングレートを変えて、同一スロット内のプリエンプション用シンボル以降のシンボルで、送信してもよい。同一スロット内のプリエンプション用シンボル以降のデータのコーディングレートを変えて、eMBB UE用データを、同一スロット内のプリエンプション用シンボル以降のシンボルで、送信してもよい。補完用DMRS用リソースで送信予定であったeMBB UE用データと同一スロット内のプリエンプション用シンボル以降のデータとのコーディングレートを変えて、eMBB UE用データを、同一スロット内のプリエンプション用シンボル以降のシンボルで、送信してもよい。
このようにすることで、補完用DMRS用リソースで送信予定であったeMBB UE用データのコーディングレートを下げることが可能となり、gNBにおける復調性能を向上させることができる。
gNBはUEに対して、コーディングレートに関する情報を通知する。該情報を、プリエンプション用リソースを通知するPIに含めて通知してもよい。または/かつ、コーディングレートに関する情報を、補完用DMRSに関する情報を通知するPIに含めて通知してもよい。コーディングレートに関する情報として、たとえば、コーディングレート、該コーディングレートを適用するデータ範囲などがある。
通知されたコーディングレートを適用するデータ範囲として、たとえば、補完用DMRSリソースで送信予定であったeMBB UE用データ、補完用DMRSシンボル以降のデータ、プリエンプション用シンボル以降のデータなどがある。データの範囲を分割して、各々のコーディングレートを設定してもよい。各データの範囲とコーディングレートを関連付けて通知してもよい。
このようにすることで、UEは、補完用DMRS用リソースで送信予定であったeMBB UE用データおよびプリエンプション用シンボル以降のデータを、容易に復調することができる。
gNBは、設定したプリエンプション用リソースを、URLLC UEのDL通信用に用いる。gNBは、該プリエンプション用リソースに、URLLC UEのDLチャネルまたは/かつ信号をマッピングする。該DLチャネルとして、データ用チャネル、制御用チャネルなどがある。制御チャネルとしてPDCCHをマッピングしてもよい。DCIを該PDCCHにマッピングして送信してもよい。URLLC UEは、DLチャネルまたは/かつ信号を受信する。
gNBからプリエンプション用リソースのPIを受信したeMBB UEは、該PIに含まれるプリエンプション用リソースでDL送信が無いことを認識する。該eMBB UEは、FL−DMRSの送信も無いことを認識する。また、gNBから補完用DMRSに関する情報が含まれるPIを受信したeMBB UEは、補完用DMRS用リソースで補完用DMRSが送信されることを認識する。eMBB UEは、補完用DMRSを受信し、該補完用DMRSを用いて復調を行うことが可能となる。
図47および図48は、eMBB UE用のスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする処理のシーケンス例を示す図である。図47と図48とは境界線BL4748の位置で繋がっている。図47および図48は補完用DMRSを設定する場合について示す。
ステップST2001でgNBは、eMBB UE用にFL−DMRSを設定する。また、add−DMRSを設定しない。ステップST2002でgNBは、eMBB UE用に、PIのリソースや送信タイミングなどの構成を設定する。また、gNBは、eMBB UE用に、補完用DMRS用のPIのリソースや送信タイミングなどの構成を設定する。送信タイミングとして、周期やオフセット情報、スロット番号、シンボル番号などがある。これらの設定は、UE毎あるいはUEグループ毎に行われるとよい。
gNBはeMBB UEに対して、プリエンプション処理を実施することを示す情報を通知してもよい。ステップST2003で該情報を通知してもよい。これにより、eMBB UEはプリエンプション処理が行われることを認識可能となる。該情報を受信したeMBB UEは、ステップST2003で通知されたプリエンプション用PIの設定、補完用DMRSの設定を用いるとよい。
gNBはeMBB UEに対して、プリエンプション処理を実施することを示す情報を通知しなくてもよい。gNBからプリエンプション用PIの設定あるいは補完用DMRSの設定が通知されることをもって、プリエンプション処理が実施されることとしてもよい。eMBB UEは、ステップST2003でプリエンプション用PIの設定あるいは補完用DMRSの設定が通知されたことをもって、プリエンプション処理が実施されると判断する。
ステップST2003でgNBはeMBB UEに対して、FL−DMRSの設定情報、add−DMRSの設定情報、プリエンプション用PIの設定情報、補完用DMRS用PIの設定情報を通知する。この通知に、RRCシグナリングを用いてもよいし、UE個別の通知を用いてもよい。
ステップST2004でgNBはeMBB UEに対してスケジューリングを行う。ステップST2005でgNBはeMBB UEに対して、スケジューリング結果にしたがい、PDCCH、PDSCH、RSを送信する。eMBB UEは、ステップST2003で通知された各種の設定およびステップST2005で通知されたPDCCH、PDSCHおよびRSを受信して、PDSCHにマッピングされたデータを受信する。
ステップST2006で、プリエンプション処理が設定されたeMBB UEは、所定の期間PDSCHの受信結果を記憶する。これにより、同一スロット内に設定される補完用DMRSを受信することで、同一スロット内のPDSCHを復調可能となる。
ステップST2007でURLLC UEデータが発生したgNBは、ステップST2008でeMBB UEのFL−DMRSを、URLLC UE用プリエンプション用リソースとして決定する。FL−DMRSをプリエンプション用リソースとして決定したgNBは、ステップST2009で補完用DMRSの設定を行う。
ステップST2010でgNBは、プリエンプション用のPIを、eMBB UEに対して通知する。ステップST2011でgNBはeMBB UEに対して、プリエンプション用リソースで送信しない。また、gNBはeMBB UEに対して、プリエンプション用リソース外でPDSCHを送信する。ステップST2012でgNBはURLLC UEに対して、プリエンプション用リソースでURLLC UE用のスロットを送信する。gNBはURLLC UEに対して該スロットでPDCCH、PDSCH、RSを送信する。
ステップST2013でgNBはeMBB UEに対して、補完用DMRS用PIを送信する。ステップST2014でgNBはeMBB UEに対して、補完用DMRS用リソースで、補完用DMRSを送信する。ステップST2015でeMBB UEは、gNBから通知された補完用DMRSに関する情報を用いて受信した補完用DMRSを用いて、PDSCHを復調してデータを受信する。
このようにすることで、eMBB UE用のFL−DMRSをプリエンプション可能とすることができる。eMBB UEは、補完用DMRSを用いてPDSCHにマッピングされたデータを復調可能となり、URLLC UEは、プリエンプション用リソースでURLLC UEに送信されたデータを受信することが可能となる。eMBB UEに対して高速大容量通信が可能となり、URLLC UEに対して低遅延通信が可能となる。
補完用DMRSの他の通知方法を開示する。gNBはUEに対して、補完用DMRSに関する情報をRRCシグナリングで通知する。gNBはUEに対してPIで、補完用DMRSの設定/非設定情報を通知する。補完用DMRSの設定/非設定情報として、activation(act)/deactivation(deact)を用いてもよい。補完用DMRSを設定する場合はactを通知し、設定しない場合はdeactを通知する。
このようにすることで、eMBB UEは、RRCシグナリングで通知された補完用DMRSの構成およびリソースで以て、補完用DMRSが設定されているか設定されていないかを認識することができる。PIで設定/非設定の情報を通知する例を開示したが、設定を示す情報のみをPIで通知してもよいし、あるいは非設定を示す情報のみをPIで通知してもよい。設定を示す情報のみを通知する場合は、該情報が無ければ非設定を示すとするとよい。非設定を示す情報のみを通知する場合は、該情報が無ければ設定を示すとするとよい。
このようにすることで、PIで通知する情報量を削減することができる。
補完用DMRSの他の通知方法を開示する。gNBはUEに対して、候補となる補完用DMRSに関する情報をRRCシグナリングで通知する。候補は一つであってもよいし複数であってもよい。候補毎に番号を付与してもよい。gNBはUEに対してPIで、どの候補の補完用DMRSを設定するかを通知する。このようにすることで、eMBB UEは、RRCシグナリングで通知された候補となる補完用DMRSに関する情報から、PIで通知された補完用DMRSに関する情報を選択して、補完用DMRSの設定を認識することが可能となる。
このようにすることで、PIで通知する情報量を削減することができる。
補完用DMRSの構成の一部または全部をadd−DMRSと同じとしてもよい。または/かつ、補完用DMRSを設定する周波数リソースをadd−DMRSと同じとしてもよい。このようにすることで、add−DMRSと同等の特性を得ることが可能となる。また、補完用DMRSを別途構成する必要がなく、eNBおよびUEでの処理および回路構成を容易にすることができる。
add−DMRSと同じとする場合、同じとすることを規格で静的に決めておいてもよい。あるいは、同じとすることを示す情報を設けて、該応報をPIで通知してもよい。あるいは、RRCシグナリングで該情報を通知してもよい。
複数設定されるadd−DMRSの設定毎に番号を付与してもよい。gNBはUEに対してPIで、どのadd−DMRSの設定を用いるかを通知する。このようにすることで、eMBB UEは、たとえばRRCシグナリングで通知された候補となるadd−DMRSの設定情報から、PIで通知されたadd−DMRSの設定情報を選択して、補完用DMRSの設定として認識することが可能となる。
補完用DMRSに関する他の情報として、電力に関する情報を含めてもよい。電力に関する情報は、補完用DMRSに設定される電力の情報としてもよい。または、電力に関する情報は、FL−DMRSに設定される電力との差分情報としてもよいし、または、PDSCHに設定される電力との差分情報としてもよい。
補完用DMRSの電力に関する情報を設定することで、補完用DMRSの設定リソース、eMBB UEの速度などの状況、チャネル品質などに応じてより適した設定を可能とし、復調性能を向上させることができる。また、過度に高い電力の設定を抑えることができるため、gNBの消費電力の削減を可能とする。
電力に関する情報は、前述のように、gNBからeMBB UEに対してPIで通知してもよいし、RRCシグナリングで通知してもよい。あるいは、電力に関する情報を、あらかじめ静的に規格で決めておいてもよい。
また、補完用DMRSに設定される電力を、FL−DMRSに設定される電力と同じとしてもよい。補完用DMRSに設定される電力を、あらかじめ静的に規格で決めておいてもよい。補完用DMRSに関する情報を削減することができる。
図49は、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSが設定される。eMBB UE用のスロットに構成されたFL−DMRSおよびPDSCHがマッピングされるシンボルのうちの一部が、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。gNBは、プリエンプションされたリソースでeMBB UE用に送信を行わない。gNBは、プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用スロットを送信する。該スロットでURLLC UE用のDLチャネルまたは/かつ信号を送信するとよい。
gNBは同一スロットに、補完用DMRSを設定する。プリエンプションされたFL−DMRSのみを、補完用DMRSとして設定してもよい。補完用DMRSは周波数軸方向にRE単位あるいはREG単位で設定可能とするとよい。あるいは、補完用DMRSはUE毎のFL−DMRS用リソース単位で設定可能としてもよい。補完用DMRSが設定されたリソースではPDSCHがマッピングされない。gNBは、補完用DMRSを設定したリソースで補完用DMRSを送信し、PDSCHを送信しない。
補完用DMRSの周波数軸上のリソースは、FL−DMRSの周波数軸上のリソースと異なってもよい。たとえば、補完用DMRSの周波数軸上のリソースをPDSCHがマッピングされる周波数帯域全体としてもよい。周波数軸上のチャネル変動に対して復調性能を向上させることができる。
PIの送信方法は図46と同様なので説明を省略する。eMBB UEは、プリエンプションされるリソースおよび補完用DMRSが設定されるリソースを除いて、他のPDSCH用のリソースを受信することができる。eMBB UEは、同一スロット内に設定された補完用DMRSを受信する。eMBB UEは補完用DMRSを用いてPDSCHを復調することが可能となる。
図50は、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSが設定される。eMBB UE用のスロットに構成されたFL−DMRSおよびPDSCHがマッピングされるシンボルのうちの一部が、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。gNBは、プリエンプションされたリソースでeMBB UE用に送信を行わない。gNBは、プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用スロットを送信する。該スロットでURLLC UE用のDLチャネルまたは/かつ信号を送信するとよい。
gNBは同一スロットに、補完用DMRSを設定する。プリエンプションされたFL−DMRSのみを、補完用DMRSとして設定してもよい。補完用DMRSは時間軸方向にシンボル単位で設定可能とするとよい。あるいは、補完用DMRSはUE毎のFL−DMRS用リソース単位で設定可能としてもよい。補完用DMRSが設定されたリソースではPDSCHがマッピングされない。gNBは、補完用DMRSを設定したリソースで補完用DMRSを送信し、PDSCHを送信しない。
補完用DMRSの時間軸上のリソースは、FL−DMRSの時間軸上のリソースと異なってもよい。たとえば、補完用DMRSの時間軸上のリソースをnシンボル(n≧1)としてもよい。たとえば、元のFL−DMRSよりも大きなnとすることで、時間軸上のチャネル変動に対して復調性能を向上させることができる。
PIの送信方法は図46と同様なので説明を省略する。eMBB UEは、プリエンプションされるリソースおよび補完用DMRSが設定されるリソースを除いて、他のPDSCH用のリソースを受信することができる。eMBB UEは、同一スロット内に設定された補完用DMRSを受信する。eMBB UEは補完用DMRSを用いてPDSCHを復調することが可能となる。
eMBB UE用にFL−DMRSのみが設定されている場合(add−DMRSが設定されていない場合)、FL−DMRSをプリエンプション可能とし、補完用のDMRSを設定することを開示した。
補完用DMRSの構成の一部または全部を、FL−DMRSと同じとしてもよい。または/かつ、補完用DMRSを設定する周波数リソースを、FL−DMRSと同じとしてもよい。このようにすることで、FL−DMRSと同等の特性を得ることが可能となる。また、gNBおよびUEでの処理および回路構成を容易にすることができる。
FL−DMRSと同じとする場合、同じとすることを規格で静的に決めておいてもよい。あるいは、同じとすることを示す情報を設けて、該情報をPIで通知してもよい。あるいは、該情報をRRCシグナリングで通知してもよい。このようにすることで、gNBからUEに補完用DMRSを設定するために必要となる情報量を削減することが可能となる。
プリエンプションされたFL−DMRSをシフトするとしてもよい。プリエンプションされたFL−DMRSを、同じスロット内の他のDL領域に設定する。プリエンプションされたFL−DMRSを、同じスロット内のプリエンプション用シンボル以降のシンボルに設定してもよい。このようにすることで、FL−DMRSがプリエンプションされた場合に、復調用として時間的にシフトされたFL−DMRSが用いられる。
シフトしたFL−DMRSおよびPDSCHのデータの設定方法は、前述の補完用DMRSおよびPDSCHのデータの設定方法を適用するとよい。また、gNBはeMBB UEに対して、FL−DMRSのシフトに関する情報を通知してもよい。たとえば、前述の補完用DMRSに関する情報をシフト量にしてもよい。たとえば、シンボル番号の情報を、シフトするシンボル数にする。たとえば、RE番号の情報を、シフトするRE数にする。
前述で、補完用DMRSが、補完用DMRSに関する情報を用いて生成され、DLのリソースにマッピングされることを開示した。FL−DMRSは、たとえばマッピングされるシンボル番号により、生成されるシーケンスなどが異なる場合がある。補完用DMRSの生成においても同様に、たとえばマッピングされるシンボル番号に応じて生成したシーケンスを用いるとよい。
他の方法として、補完用DMRSをFL−DMRSと同じにするような場合、あるいはFL−DMRSをシフトするような場合、元のFL−DMRSと同じDMRSを用いてもよい。マッピングされるリソースだけを異ならせてもよい。このようにすることで、たとえばどのシンボルにマッピングされようが、元のFL−DMRSの構成で復調を行うことが可能となる。このため、復調処理が容易になり、処理時間の短縮を図れる。
図51は、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。補完用DMRSの構成をFL−DMRSと同じとし、時間的にシフトした場合の例である。
eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSが設定される。eMBB UE用のFL−DMRSがマッピングされるシンボルが、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。gNBは、プリエンプションされたリソースでeMBB UE用に送信を行わない。ここでは、gNBはeMBB UE用にFL−DMRSを送信しない。gNBは、プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用スロットを送信する。該スロットでURLLC UE用のDLチャネルまたは/かつ信号を送信するとよい。
また、gNBは同一スロットに、補完用DMRSを設定する。補完用DMRSの構成をFL−DMRSと同じとし、時間的にシフトする。補完用DMRSが設定されたリソースではPDSCHがマッピングされない。gNBは、補完用DMRSを設定したリソースで補完用DMRSを送信し、PDSCHを送信しない。
PIがeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報と、補完用DMRSに関する情報とを含めて、該PIをeMBB UEに通知する。補完用DMRSに関する情報として、FL−DMRSと同じ構成とすることを示す情報、シフトするシンボル数などがある。
eMBB UEは、該PIを受信することにより、プリエンプションされるリソースで送信が行われないことを認識し、また、補完用DMRSが設定されるリソースを認識する。
eMBB UEは、プリエンプションされるリソースおよび補完用DMRSが設定されるリソースを除いて、他のPDSCH用のリソースを受信することができる。eMBB UEは、同一スロット内に設定された補完用DMRSを受信する。eMBB UEは補完用DMRSを用いてPDSCHを復調することが可能となる。
図52は、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。補完用DMRSの構成をFL−DMRSと同じとし、時間的にシフトした場合の例である。
eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSが設定される。eMBB UE用のスロットに構成されたFL−DMRSおよびPDSCHがマッピングされるシンボルのうちの一部が、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。gNBは、プリエンプションされたリソースでeMBB UE用に送信を行わない。ここでは、gNBはeMBB UE用にFL−DMRSを送信しない。gNBは、プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用スロットを送信する。該スロットでURLLC UE用のDLチャネルまたは/かつ信号を送信するとよい。
また、gNBは同一スロットに、補完用DMRSを設定する。補完用DMRSの構成をFL−DMRSと同じとし、時間的にシフトする。図52では、補完用DMRSの構成を、プリエンプションしたリソース分だけ時間的にシフトする。補完用DMRSが設定されたリソースではPDSCHがマッピングされない。gNBは、補完用DMRSを設定したリソースで補完用DMRSを送信し、PDSCHを送信しない。PIの送信方法については図51と同様なので説明を省略する。
eMBB UEは、プリエンプションされるリソースおよび補完用DMRSが設定されるリソースを除いて、他のPDSCH用のリソースを受信することができる。eMBB UEは、同一スロット内に設定された補完用DMRSを受信する。eMBB UEは補完用DMRSを用いてPDSCHを復調することが可能となる。
補完用DMRSの設定を、eMBB UE用にFL−DMRSが設定されadd−DMRSが設定されていない場合にFL−DMRSをプリエンプション可能とする方法として開示したが、これに限定されない。add−DMRSが設定されている場合に補完用DMRSを設定してもよい。また、gNBが任意のスロットで補完用DMRSを設定してもよい。たとえば、gNBは、eMBB UEが高速に移動しているような場合に補完用DMRSを設定してもよい。FL−DMRSあるいはadd−DMRSに加えて補完用DMRSを設定してもよい。補完用DMRSを設定することで復調性能を向上させることが可能となる。
CSI−RSをプリエンプション用リソースとして設定可能としてもよい。CSI−RSをプリエンプションする方法に、前述の補完用DMRSを設定する方法を適用してもよい。CSI−RSをプリエンプション用リソースとして設定する場合に、補完用CSI−RSを設定する。補完用CSI−RSを設定することで、eMBB UEは該補完用CSI−RSを測定可能となる。eMBB UEは、補完用CSI−RSを測定することでCSIを導出可能となり、gNBに対してCSI報告を実施可能となる。
このようにすることで、URLLC UE用にプリエンプション可能なリソースを増やすことが可能となる。このため、URLLC UE用のデータ通信においてさらに低遅延特性を得ることができる。
PDCCHをプリエンプション用リソースとして設定可能としてもよい。PDCCHをプリエンプションする方法に、補完用DMRSを設定する方法を適用してもよい。PDCCHをプリエンプション用リソースとして設定する場合に、前述の補完用PDCCHを設定する。補完用PDCCHはPDSCH領域にマッピングされてもよい。補完用PDCCHは、PDSCH領域の一部の周波数−時間軸上のリソースにマッピングされてもよい。補完用PDCCHを設定することで、eMBB UEはPDCCH受信可能となる。
このようにすることで、URLLC UE用にプリエンプション可能なリソースを増やすことが可能となる。また、たとえば、URLLC UEへのデータが発生した場合に、たとえPDCCH送信タイミングであったとしても、PDCCHの送信を待つことなく、URLLC UE用のデータを送信可能となる。このため、URLLC UE用のデータ通信においてさらに低遅延特性を得ることができる。
PTRSやTRSは、プリエンプション用リソースとして用いてもよいし、プリエンプション用リソースから除外してもよい。プリエンプション用リソースとして用いることで、URLLC UE用にプリエンプション可能なリソースを多く確保することができる。プリエンプション用リソースから除外することで、eMBB UEの復調性能を劣化させることが無くなる。
実施の形態7の変形例1.
DLの参照信号(RS)としてCSI-RSがあることを述べた。CSI−RSには、周期的にCSI−RSが設定される周期的CSI−RSと、準永続的に周期的CSI−RSが設定されるセミパーシステントCSI−RSと、非周期的にCSI−RSが設定される非周期的CSI−RSとがある。
UEはCSI−RSを測定することによりCSIを導出する。UEは導出したCSIをgNBに対して報告する。CSIの報告方法として、周期的にCSIを報告する周期的CSI報告と、準永続的に周期的CSI報告を行うセミパーシステントCSI報告と、非周期的にCSIを報告する非周期的CSI報告とがある。
CSI−RSをプリエンプションしないとすると、CSI−RSのタイミングでURLLC UE用データを送信できなくなるため、遅延が増大することになる。このような課題を解決するため、CSI−RSをプリエンプション可能とするとよい。CSI−RSをプリエンプション用リソースとして設定可能とするとよい。CSI−RSの種類に応じて個別に、CSI−RSをプリエンプション用リソースとして設定可能としてもよい。
たとえば、周期的CSI−RSとセミパーシステントCSI−RSはプリエンプション用リソースとして設定し、非周期的CSI−RSはプリエンプション用リソースとして設定しないとしてもよい。
CSI−RSがプリエンプションされる場合、UEは該CSI−RSを用いてCSIを導出できなくなる。このような場合のCSI報告をどのようにしたらよいかが不明となる。このような課題を解決するための方法を開示する。
周期的CSI−RSが構成されている場合について開示する。
周期的CSI報告が設定されている場合に、周期的CSI−RSがプリエンプションされた場合、周期的CSI報告を送信しないとする。周期的CSI報告では、次の周期でCSIの報告が可能である。したがって、次の周期のCSI−RSを測定し、その結果を次の周期のCSI報告で報告するとよい。プリエンプションされた周期的CSI−RSのタイミングのみCSIが報告されないことになるため、通信に与える影響は小さい。
他の方法として、周期的CSI−RSがプリエンプションされる場合、非周期的CSI−RSを送信するように設定してもよい。非周期的CSI−RSを測定した結果をCSIとして、次の周期のCSI報告で報告するとよい。gNBはeMBB UEに対して、PIに非周期的CSI−RSの構成情報を含めて通知してもよい。eMBB UEは、非周期的CSI−RSを測定可能となる。
また、gNBはeMBB UEに対して、非周期的CSI−RSの測定結果を周期的CSI報告で報告するよう指示する情報をPIに含めて、該PIを通知してもよい。eMBB UEはPIで、非周期的CSI−RSを測定しCSIを導出した結果を、次の周期的CSI報告で報告する。
このようにすることで、チャネル特性変動が生じているような場合にも該変動をgNBは測定することが可能となり、通信品質を向上させることが可能となる。
他の方法として、周期的CSI−RSがプリエンプションされた場合、前回の周期的CSI報告と同じCSIを送信してもよい。gNBとUEとの間の時間的なチャネル変動が小さくなればなるほど、プリエンプションされたCSI−RSを測定したCSIは、前回の周期的CSIに近づくため、前回の周期的CSIでの近似が可能となる。たとえば、gNBとUEとの間の時間的なチャネル特性変動が小さい場合に、このような方法を用いてもよい。
周期的CSI−RSを複数回測定してCSIを導出している場合、プリエンプションされたCSI−RSを平均化処理に含めずに、CSIを導出してもよい。CSI報告では該CSIを報告するとよい。このようにすることで、測定できなかったCSI−RSの影響を低減することが可能となる。
周期的CSI−RSを複数回測定してCSIを導出している場合、プリエンプションされたCSI−RSのかわりに、前回のCSI−RSの測定結果を用いて、CSIを導出してもよい。CSI報告では該CSIを報告するとよい。このようにすることで、平均を行う回数を変えることなく、CSIを導出可能となる。CSI導出処理および回路構成を容易にできる。
セミパーシステントCSI報告が設定されている場合に、周期的CSI−RSがプリエンプションされた場合の方法としては、前述の方法を適用するとよい。同様の効果を得られる。
非周期的CSI報告が設定されている場合に、周期的CSI−RSがプリエンプションされた場合の方法としても、前述の方法を適用するとよい。同様の効果を得られる。
直近のCSI−RSからCSIを導出して非周期的CSI報告を行うように設定されている場合、非周期的CSI報告を送信しないとするとよい。
前述した方法は、予め規格で静的に決めておいてもよい。UEとgNBとの間で処理方法を共有可能となるため、誤動作が生じるのを回避することができる。あるいは、gNBがUEに対して、RRCシグナリングで前述の方法を通知してもよい。前述の方法を準静的に設定可能となる。たとえば、チャネル特性変動があるような場合に有効である。
あるいは、gNBが前述の方法をPIに含めて、該PIをUEに通知してもよい。たとえば、PIにCSI報告を送信するか否かの情報を設けてもよい。たとえば、PIに、CSI報告として前回と同じCSIを報告することを示す情報を、設けて、該PIを通知してもよい。このように情報をPIに含めて通知することで、CSI報告の方法をダイナミックに設定可能となる。たとえば、チャネル特性変動が短時間で生じるような場合に有効である。
セミパーシステントCSI−RSが構成されている場合も、周期的CSI−RSが構成されている場合の方法を適用するとよい。同様の効果を得られる。
非周期的CSI−RSが構成されている場合、非周期的CSI報告のみが設定される。この様な場合、前述の、直近のCSI−RSからCSIを導出して非周期的CSI報告を行うように設定されている場合の方法を適用すると良い。同様の効果を得られる。
CSI−RSがプリエンプションされた場合、他のRSの測定結果を用いてCSIを導出してもよい。たとえば、他のRSとしてDM−RSを用いてもよい。gNBはUEに対して他のRSの構成を通知する。UEは該RSを測定し、CSIを導出して、結果をCSI報告としてgNBに通知する。
他のRSはプリエンプションされたスロット以降のスロットのRSでもよい。設定されたCSI報告より前のスロットのRSを用いるとよい。
gNBはUEに対して、他のRSに関する情報をPIで通知する。あるいは、他のRSに関する情報をRRCシグナリングで通知してもよい。他のRSに関する情報として、前述した補完用DMRSに関する情報を適用してもよい。
gNBはUEに対して、他のRSを用いるか否かをPIで通知してもよい。あるいは、他のRSを用いるか否かをRRCシグナリングで通知してもよい。他のRSを用いない場合、他のRSに関する情報を通知する必要がなくなるため、gNBからUEに通知が必要な情報量を削減することができる。
このようにすることで、CSI−RSをプリエンプションすることが可能となる。CSI−RSをプリエンプション可能とすることで、URLLC UE用の通信において、より低遅延特性を得ることができる。
実施の形態7の変形例2.
ULの参照信号(RS)として、Front Loaded DMRS(FL-DMRS)、additional DMRS(add-DMRS)、Phase Tracking RS(PTRS)、Tracking RS(TRS)、SRSがある。たとえば、FL−DMRSは、PUSCHの最初の1シンボルあるいは2シンボルにマッピングされる。あるいは、FL−DMRSは、PUSCHの3番目あるいは4番目のシンボルにマッピングされる。また、ULリソースにUL制御チャネルとしてPUCCHがマッピングされる場合がある。
ULにおいてeMBB UE用シンボルをプリエンプションする方法を実施の形態3に開示した。しかし、任意のeMBB UE用シンボルをプリエンプション可能としてしまうと、通信品質が劣化することがある。このような問題を解決するための方法を開示する。
ULでプリエンプションする際、eMBB UE用のRSとPUCCHのリソースを避けて、プリエンプションするとよい。ULのプリエンプション用リソースとして、eMBB UE用のULのRSとPUCCHのリソースを設定不可とする。
図53は、eMBB UE用にFL−DMRS、add−DMRS、およびPUCCHまたは/かつSRSとが設定される場合にプリエンプションする一例を示す図である。gNBは、eMBB UE用のRSとPUCCHのリソースを避けてプリエンプションする。gNBはPUSCHのリソースの一部または全部をプリエンプションする。
eMBB UE用のPUSCHがマッピングされるシンボルが、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。eMBB UEは、プリエンプションされたリソースで送信を行わない。プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用のスロット(ミニスロットであってもよい)が送信される。URLLC UEは該スロットでPUCCH、PUSCH、RS等のUL送信を行う。gNBは該スロットでURLLC UEからのPUCCH、PUSCH、RS等を受信する。
プリエンプション指示(PI:preemption indication)がeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、該PIをeMBB UEに通知する。ULのプリエンプションに用いられるPIの通知方法については実施の形態3で開示した方法を適用してもよい。eMBB UEは、該PIを受信することにより、プリエンプションされるリソースで送信を行わないようにすることができる。eMBB UEは、プリエンプションされるリソースを除いたリソースで、PUSCH、RS、PUCCH等を送信する。gNBは、プリエンプションされるリソースを除いたリソースで、PUSCH、RS、PUCCH等を受信する。
このようにすることで、eMBB UE用のUL送信と、URLLC UE用のUL送信を多重することが可能となる。URLLC UEからの送信を早期に実行可能となるため、低遅延特性を得ることが可能となる。また、eMBB UE用のPUSCHの送信も実施できるため、高速大容量通信を可能にする。
ULのプリエンプション用リソースとして、eMBB UE用のULのRSとPUCCHがマッピングされるシンボルを設定不可とすると、それらがマッピングされるシンボルタイミングでURLLC UE用データを送信できなくなる。たとえば、URLLC UEのデータが該タイミングで発生した場合、URLLC UE用のリソースを確保できず、URLLC UEのデータの送信を遅らせる必要がある。
たとえばNRではULのFL−DMRSは1あるいは2シンボルであるため、該シンボル数だけ送信が遅れることになる。このため、URLLC UEの通信における遅延量が増大してしまう場合が生じる。このような課題を解決する方法を開示する。
FL−DMRSがマッピングされるシンボルの内、FL−DMRSがマッピングされないリソースのみプリエンプション用リソースとして設定可能としてもよい。DMRSはUE毎にRE単位で設定される場合がある。このような場合、プリエンプション用のリソースは、FL−DMRSがマッピングされないREとするとよい。FL−DMRSがマッピングされるシンボルのうち、FL−DMRSがマッピングされるREを除いたREで、PUSCHが送信される。該PUSCHの送信領域をプリエンプション用リソースとして設定可能とするとよい。
gNBは、PIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、eMBB UEに通知する。プリエンプションされるリソースをRE単位で示した情報としてもよい。RE単位とすることで、前述の方法におけるプリエンプション用リソースを設定可能となる。
このようにすることで、FL−DMRSがマッピングされるシンボルにおいてもURLLC UE用リソースを確保することが可能となる。このため、URLLC UE用のデータ送信を、FL−DMRSがマッピングされるシンボル数だけ遅らせる必要がなくなる。URLLC UEの通信における遅延量の増大を抑えることが可能となる。
前述の方法は、他のRSにも適用するとよい。RSがマッピングされるシンボルの内、RSがマッピングされないリソースのみプリエンプション用リソースとして設定可能とする。同様の効果を得ることが可能となる。
全てのRSやPUCCHのリソースをプリエンプション用リソースとして設定不可とすると、URLLC UE用のリソースが低減する。また、URLLC UE用のデータを早期に送信できなくなる場合が生じ、遅延量が増大する。このような問題を解決するための方法を開示する。
add−DMRSが構成されている場合、ULのプリエンプション用リソースとして、ULのadd−DMRSのリソースを設定可能としてもよい。eMBB UEは、プリエンプションに設定されたadd−DMRSのリソースで、add−DMRSを送信しない。add−DMRSがプリエンプションされてもgNBがFL−DMRSを用いることで、PUSCHの復調可能性を向上させることが可能となる。
図54は、eMBB UE用にFL−DMRS、add−DMRS、およびPUCCHまたは/かつSRSとが設定される場合にプリエンプションする一例を示す図である。gNBは、eMBB UE用のadd−DMRSのリソースをプリエンプションする。
eMBB UE用のadd−DMRSがマッピングされるシンボルが、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。eMBB UEは、プリエンプションされたリソースで送信を行わない。add−DMRSの送信を行わない。プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用のスロットが送信される。URLLC UEは該スロットでPUCCH、PUSCH、RS等のUL送信を行う。gNBは該スロットでURLLC UEからのPUCCH、PUSCH、RS等を受信する。
PIの送信方法は図53と同様なので説明を省略する。eMBB UEは、プリエンプションされるリソースで、add−DMRSを送信しない。しかし、FL−DMRSはプリエンプションされないので、eMBB UEはFL−DMRSを送信する。gNBは、プリエンプションされたeMBB UEのadd−DMRSを受信できなくなるが、FL−DMRSの受信は可能となる。このため、gNBがFL−DMRSを用いてPUSCHの復調を行うことで、データの受信の可能性を高めることができる。
このようにすることで、URLLC UEからのUL送信が発生した場合に、add−DMRSが送信されるのを待たずに、URLLC UEからのUL送信を可能とする。URLLC UEからの送信においてさらに低遅延特性を得ることが可能となる。
SRSが構成されている場合、ULのプリエンプション用リソースとしてSRSのリソースを設定可能としてもよい。ULのプリエンプション用リソースとしてSRSのリソースが設定された場合、eMBB UEは、設定されたプリエンプション用リソースでSRSを送信しない。たとえば、周期的SRSあるいはセミパーシステントSRSの場合、SRSは周期的に送信される。SRSをプリエンプションに設定したgNBは、UEから送信された前回のSRSを用いてULチャネル推定を行うことができる。
SRSの種類に応じて、ULのプリエンプション用リソースとしてSRSのリソースを設定可能としてもよい。たとえば、周期的SRSあるいはセミパーシステントSRSの場合は、ULのプリエンプション用リソースとしてSRSのリソースを設定可能とする。非周期的SRSの場合は、ULのプリエンプション用リソースとしてSRSのリソースを設定不可とする。これにより、SRSの種類に応じて柔軟にプリエンプションを設定可能となる。
ULリソースにPUCCHが構成されている場合、ULのプリエンプション用リソースとしてPUCCHのリソースを設定可能としてもよい。ULのプリエンプション用リソースとしてPUCCHのリソースが設定された場合、eMBB UEは、設定されたプリエンプション用リソースでPUCCHを送信しない。たとえば、周期的CSIを送信するPUCCHの場合、PUCCHは周期的に送信される。該PUCCHをプリエンプションに設定したgNBは、UEから送信された前回のCSIを用いてDLチャネル推定を行うことができる。
PUCCHの内容に応じて、ULのプリエンプション用リソースとしてPUCCHのリソースを設定可能としてもよい。たとえば、周期的CSIあるいはセミパーシステントCSI用のPUCCHの場合は、ULのプリエンプション用リソースとしてPUCCHのリソースを設定可能とする。非周期的CSI用またはAck/Nack用またはSR用またはビームフェイラリカバリーリクエスト用のPUCCHの場合は、ULのプリエンプション用リソースとしてPUCCHのリソースを設定不可とする。このようにすることで、PUCCHの内容に応じて柔軟にプリエンプションを設定可能となる。
前述した方法を組合せて用いてもよい。
図55は、eMBB UE用にFL−DMRS、add−DMRS、およびPUCCHまたは/かつSRSとが設定される場合にプリエンプションする一例を示す図である。gNBは、eMBB UE用のPUCCHまたは/かつSRSのリソースをプリエンプションする。たとえば、周期的CSIあるいはセミパーシステントCSI用のPUCCHである場合に、gNBはPUCCHのリソースをプリエンプションするとしてもよい。また、周期的SRSあるいはセミパーシステントSRSである場合に、gNBはSRSのリソースをプリエンプションするとしてもよい。
プリエンプション方法については図54と同様なので説明を省略する。eMBB UE用のPUCCHまたは/かつSRSをプリエンプションすることで、URLLC UE用のリソースを多く確保できる。このため、URLLC UEからのUL送信が発生した場合に、URLLC UEからのUL送信を低遅延かつ高速に実施可能となる。
PUSCHにFL−DMRSが設定されている場合、FL−DMRSをプリエンプション可能としてもよい。eMBB UE用にFL−DMRSおよびadd−DMRSが設定されている場合に、FL−DMRSをプリエンプション可能としてもよい。FL−DMRSをプリエンプション用リソースとして設定してもよい。eMBB UEは、FL−DMRSがプリエンプション用リソースとして設定された場合、FL−DMRSを送信しない。
しかし、eMBB UEは、add−DMRSが設定されているため、add−DMRSは送信することとなる。gNBは、eMBB UEからFL−DMRSを受信できなくても、add−DMRSを受信することで、eMBB UEから送信されたデータの復調を可能とする。
PUSCHにFL−DMRSのみが設定されている場合(add−DMRSが設定されていない場合)、FL−DMRSをプリエンプション可能としてもよい。FL−DMRSをプリエンプション用リソースとして設定してもよい。
単にFL−DMRSをプリエンプション可能としただけでは、eMBB UEはPUSCHのデータを復調できなくなる場合が生じる。何らかの工夫が必要となる。解決方法として、実施の形態7で開示した補完用のDMRSの設定方法を適用するとよい。実施の形態7ではDLの補完用DMRSを開示したが、適宜ULにおける補完用DMRSを設定に適用するとよい。
eMBB UEに対して、補完用のDMRSを設定する。補完用DMRSは、プリエンプションされたFL−DMRSと同じスロット内のUL領域に設定され、PUSCHのデータを復調するために用いられる。FL−DMRSがプリエンプションされた場合、復調用としてFL−DMRSが用いられることはできないが、補完用DMRSが用いられる。
eMBB UEはgNBに対して、補完用DMRSを設定したリソースでデータを送信しない。補完用DMRSを設定したリソースで補完用DMRSを送信する。このようにすることで、設定した補完用DMRS送信とデータ送信とが衝突することを回避することができる。
このように、DLの補完用DMRSの設定方法を、適宜ULにおける補完用DMRSに適用するとよい。同様の効果を得ることができる。
図56は、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にFL−DMRSをプリエンプションする一例を示す図である。eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSが設定される。eMBB UE用のFL−DMRSがマッピングされるシンボルが、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。eMBB UEは、プリエンプションされたリソースで送信を行わない。ここでは、eMBB UEはFL−DMRSを送信しない。プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用のスロットが送信される。URLLC UEは該スロットでPUCCH、PUSCH、RS等のUL送信を行う。gNBは該スロットでURLLC UEからのPUCCH、PUSCH、RS等を受信する。
また、gNBは同一スロットに、補完用DMRSを設定する。例では、補完用DMRSとして、FL−DMRSをFL−DMRSの次のシンボル、すなわちPUSCHの最初のシンボルに時間的にシフトして設定する。補完用DMRSが設定されたリソースではPUSCHがマッピングされない。eMBB UEは、補完用DMRSを設定したリソースで補完用DMRSを送信し、PUSCHを送信しない。
PIがeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報と、補完用DMRSに関する情報とを含めて、該PIをeMBB UEに通知する。eMBB UEは、該PIを受信することにより、プリエンプションされるリソースで送信を行わないことを認識し、また、補完用DMRSが設定されるリソースで補完用DMRSを送信し、他のチャネル、RS等を送信しないことを認識する。
eMBB UEは、プリエンプションされるリソースで送信を行わず、補完用DMRSが設定されるリソースで補完用DMRSを送信する。gNBは、補完用DMRSが設定されるリソースを除いて、他のPUSCH用のリソースを受信することができる。gNBは、同一スロット内に設定された補完用DMRSを受信する。gNBは補完用DMRSを用いてPUSCHを復調することが可能となる。
このようにすることで、URLLC UEからのUL送信が発生した場合に、たとえFL−DMRSの送信タイミングであったとしても、FL−DMRSの送信を待たずにURLLC UEからのUL送信を低遅延かつ高速に実施可能となる。また、eMBB UEは補完用DMRSを送信するので、gNBが補完用DMRSを用いてPUSCHの復調を行うことで、データの受信の可能性を高めることができる。
ULのプリエンプション用リソースとしてSRSのリソースが設定された場合、eMBB UEは、設定されたプリエンプション用リソースでSRSを送信しないことを開示した。他の方法として、プリエンプション用リソースとは異なるリソースに、SRSが設定されてもよい。該SRSを補完用SRSと称する場合がある。補完用SRSの設定方法には、実施の形態7で開示した補完用DMRSの設定方法を適宜適用するとよい。
このようにすることで、ULのプリエンプション用リソースとしてSRSのリソースが設定された場合、eMBB UEは、設定されたプリエンプション用リソースでSRSを送信しないが、設定された補完用SRSを送信することが可能となる。
非周期的SRSの場合、SRSは必要なタイミングで設定され、ダイナミックに送信される。たとえば非周期的SRSがプリエンプション用リソースとして設定された場合に、補完用SRSを他のシンボルに設定する。このようにすることで、eMBB UEは他のシンボルで補完用SRSを送信することが可能となる。このため、gNBは必要なタイミングでeMMB UEからのSRSを受信可能となる。
補完用SRSを、SRSがプリエンプション用リソースとして設定されたSRSがマッピングされるスロットよりも後方のスロットに、設定してもよい。SRSはスロットの後方のシンボルにマッピングされることが多い。たとえば、このようなSRSがプリエンプションされた場合、補完用SRSを同じスロットのULリソースに設定するのがタイミング的に間に合わないようであれば、補完用SRSを次スロット以降に設定することでSRSを送信可能となる。
図57は、補完用SRSを設定した場合のプリエンプションする方法の一例を示す図である。補完用SRSが、プリエンプションされるSRSのスロットの次のスロットに構成される場合について示す。eMBB UE用のスロット#1で、eMBB UE用SRSのリソースがURLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。
eMBB UEは、プリエンプションされたリソースで送信を行わない。ここでは、eMBB UEはSRSを送信しない。プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用のスロットが送信される。URLLC UEは該スロットでPUCCH、PUSCH、RS等のUL送信を行う。gNBは該スロットでURLLC UEからのPUCCH、PUSCH、RS等を受信する。
gNBは次のスロット#2に、補完用SRSを設定する。例では、補完用SRSを、スロット#2のFL−DMRSの次のシンボル、すなわちPUSCHの最初のシンボルに設定する。補完用SRSが設定されたリソースではPUSCHがマッピングされない。eMBB UEは、補完用SRSを設定したリソースで補完用SRSを送信し、PUSCHを送信しない。
PIがeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報と、補完用SRSに関する情報とを含めて、該PIをeMBB UEに通知する。eMBB UEは、該PIを受信することにより、プリエンプションされるリソースで送信を行わないことを認識し、また、補完用SRSが設定されるリソースで補完用SRSを送信し、他のチャネル、RS等を送信しないことを認識する。
eMBB UEは、プリエンプションされるリソースで送信を行わず、補完用SRSが設定されるリソースで補完用SRSを送信する。gNBは、補完用SRSが設定されるリソースを除いて、他のPUSCH用のリソースを受信することができる。gNBは、プリエンプション用に設定したSRSの次のスロット内に設定した補完用SRSを、受信する。gNBは補完用SRSを用いてULチャネル品質を測定することが可能となる。
このようにすることで、URLLC UEからのUL送信が発生した場合に、たとえSRSの送信タイミングであったとしても、SRSの送信を待たずにURLLC UEからのUL送信を低遅延かつ高速に実施可能となる。また、eMBB UEは補完用SRSを送信するので、gNBが補完用SRSを用いてULチャネル品質の測定を行うことで、ULスケジューリングやビーム管理の精度を高めることが可能となる。
ULのプリエンプション用リソースとしてPUCCHのリソースが設定された場合、eMBB UEは、設定されたプリエンプション用リソースでPUCCHを送信しないことを開示した。他の方法として、プリエンプション用リソースとは異なるリソースにPUCCHが設定されてもよい。該PUCCHを補完用PUCCHと称する場合がある。補完用PUCCHの設定方法には、補完用SRSの設定方法を適宜適用すると良い。同様にgNBはeMBB UEから送信される補完用PUCCHを受信可能となるため、前述と同様の効果を得ることが可能となる。
図58は、補完用PUCCHを設定した場合のプリエンプションする方法の一例を示す図である。補完用PUCCHが、プリエンプションされるSRSのスロットの次のスロットに構成される場合について示す。eMBB UE用のスロット#1で、eMBB UE用PUCCHのリソースがURLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。
プリエンプションの方法については図57と同様であるので説明を省略する。SRSをPUCCHに置き換えればよい。
gNBは、プリエンプション用に設定したPUCCHの次のスロット内に設定した補完用PUCCHを、受信する。gNBは補完用PUCCHを用いてeMBBからのUCIを受信することができる。
このようにすることで、URLLC UEからのUL送信が発生した場合に、たとえPUCCHの送信タイミングであったとしても、PUCCHの送信を待たずにURLLC UEからのUL送信を低遅延かつ高速に実施可能となる。また、eMBB UEは補完用PUCCHを送信するので、gNBは補完用PUCCHを用いてeMBBからのUCIを受信することができ、UCIに応じた処理を適切に実行することができる。
PTRSやTRSは、プリエンプション用リソースとして用いてもよいし、プリエンプション用リソースから除外してもよい。プリエンプション用リソースとして用いることで、URLLC UE用にプリエンプション可能なリソースを多く確保することができる。プリエンプション用リソースから除外することで、gNBの復調性能を劣化させることが無くなる。
gNBからeMBB UEに対してPIによってeMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報を通知する方法を開示した。PIによる通知方法は、URLLC UEからULデータの送信要求がある場合に適用してもよい。たとえば、URLLC UEからULデータのスケジューリング要求(SR)や、ULデータのバッファ状態報告(BSR)があるような場合に適用するとよい。
URLLC UEからのULデータ送信要求を受信したgNBは、eMBB UEに対して、PIによって、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報を通知する。
該方法を、たとえば、URLLCにおけるグラントベースのULデータ通信に用いてもよい。URLLC UEからのSRを受信したgNBは、URLLC UEのためのプリエンプション用リソースを決定する。eMBB UE用のDMRSをプリエンプション用リソースとする場合は補完用DMRSのリソースを決定する。gNBはeMBB UEに対してURLLC UEのためにプリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報を、PIによって通知する。
このようにすることで、eMBB UEは、プリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報を得ることが可能となる。
gNBからeMBB UEに対してeMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報を通知する他の方法を開示する。該情報をRRCシグナリングで通知する。該情報をUE個別あるいはUEグループ毎に通知してもよい。あるいは、該情報を報知情報として報知してもよい。該情報をeMBB UEからの要求に対して通知される報知情報としてもよい。gNBはeMBB UEからの要求に応じて該情報をUE個別に通知してもよい。
前述したように、グラント無送信の場合、グラント無送信のタイミングは予め準静的に決定される。URLLCの通信においてグラント無送信が設定される場合、gNBは、URLLC UEに対してグラント無送信のタイミングをRRCシグナリングで通知する。第1のグラント無送信の場合、グラント無送信用リソースもRRCシグナリングで通知する。
たとえば、グラント無送信において、gNBは、URLLC UEに対して設定したグラント無送信タイミングとリソース設定を用いて、プリエンプション用リソースを設定する。gNBは、設定したプリエンプション用リソースをeMBB UEへの報知情報に含めて報知する。このようにすることで、eMBB UEは、プリエンプション用リソースの設定を認識することが可能となる。
gNBは、補完用DMRSの設定を行ってもよい。gNBは、設定した補完用DMRSに関する情報をeMBB UEへの報知情報に含めて報知する。このようにすることで、eMBB UEは、補完用DMRSの設定を認識することが可能となる。
このようにすることで、gNBは、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報の通知に、PIを用いなくて済む。gNBは、PIを送信しなくてもよい。PI用のリソースを確保しなくて済む。リソースの使用効率を向上させることができる。
プリエンプションするURLLC UEと、プリエンプションされるeMBB UEとが同一の場合、gNBは、URLLC用のグラント無送信タイミングとリソース設定を用いてプリエンプション用リソースを設定し、該UEに通知してもよい。また、補完用DMRSを設定して該UEに通知してもよい。プリエンプションするURLLC UEと、プリエンプションされるeMBB UEとが同一のため、グラント無送信タイミングとリソース設定と同様に、RRCシグナリングを用いてUE個別に通知することが可能となる。
gNBからeMBB UEに対してeMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報を通知する他の方法を開示する。該情報をL1/L2制御シグナリングで通知する。DCIに該情報を含めてもよい。DCIをPDCCHによって通知してもよい。該情報を、UE個別に通知してもよいし、UEグループ毎に通知してもよい。
前述したように、グラント無送信の場合、グラント無送信のタイミングは予め準静的に決定される。URLLCの通信においてグラント無送信が設定される場合、gNBは、URLLC UEに対してグラント無送信のタイミングをRRCシグナリングで通知する。第1のグラント無送信の場合、グラント無送信用リソースもRRCシグナリングで通知する。
たとえば、グラント無送信において、前述のL1/L2制御シグナリングを用いる方法を適用してもよい。DCIに含まれる情報として、eMBB UEに対して、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報を設ける。gNBは、該情報を設定し、DCIに含めてPDCCHを用いてeMBB UEに対して通知する。補完用DMRSを用いない場合は、補完用DMRSに関する情報を通知しなくてもよい。eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報のみを通知してもよい。
このようにすることで、gNBは、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報の通知に、PIを用いなくて済む。gNBは、PIを送信しなくてもよい。PI用のリソースを確保しなくて済む。リソースの使用効率を向上させることができる。
前述に開示したRRCシグナリングで通知するような場合では、ダイナミックな設定を行えない。このため、プリエンプションされるeMBB UEがまだ決定されていない状態でeMBB UEに対して、プリエンプションされるリソースに関する情報または/かつ補完用DMRSに関する情報を通知することが必要となる。このため、多くのUEに対してUE個別に通知するためのシグナリング量が増大する。あるいは、たとえばプリエンプションするURLLC UEの数が増大した場合など、報知するための報知情報が増大してしまう。
gNBからeMBB UEに対してeMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報、または/かつ、補完用DMRSに関する情報を通知するのに、L1/L2制御シグナリングを用いることで、ダイナミックに通知が可能となり、プリエンプションされるeMBB UEに対して通知可能となる。このため、前述のような問題を解決することが可能となる。
第2のグラント無送信では、前述したように、グラント無送信用リソースの設定はL1/L2制御シグナリングで通知される。この場合、グラント無送信用リソースがダイナミックに設定されてもよい。この場合、URLLC UEのグラント無送信用リソースの設定が、eMBB UEのPDCCH送信タイミングよりも遅くなる場合が生じる。このような場合、eMBB UEのPDCCHで、プリエンプションされるリソースに関する情報を通知できなくなってしまう。
このような問題を解決するため、グラント無送信でプリエンプションを実施する場合は、gNBにおいて、URLLC UEのグラント無送信用リソースの設定をeMBB UEのPDCCH送信タイミングよりも早く実施するとよい。このようにすることで、eMBB UEのPDCCHで、プリエンプションされるリソースに関する情報を通知可能となる。
また、グラント無送信でプリエンプションを実施する場合は、第1のグラント無送信を設定するようにしてもよい。同様の効果が得られる。また、他の方法として、URLLC UEのグラント無送信用リソースの設定が、eMBB UEのPDCCHでプリエンプションされるリソースに関する情報を通知するタイミングに間に合わない場合のために、予めグラント無送信用リソースの設定を行うとしてもよい。
gNBにおいて、グラント無送信用リソースの設定が、eMBB UEのPDCCH送信タイミングに間に合う場合は、該URLLC UEのグラント無送信用リソースの設定を、eMBB UEのプリエンプションされるリソースとして設定する。グラント無送信用リソースの設定が、eMBB UEのPDCCH送信タイミングに間に合わない場合は、予め設定したグラント無送信用リソースの設定を用いるとするとよい。
このようにすることで、eMBB UEは、PDCCHを受信して、プリエンプションされるリソースに関する情報が無い場合、予め、たとえばRRCシグナリングで設定されたグラント無送信用リソース設定を、プリエンプション用リソースとして用いることが可能となる。
前述に開示した方法において、URLLC UEからグラント無送信タイミングとリソースでUL送信が無かったとしても、該リソースをプリエンプション用リソースとして設定されたeMBB UEは、該リソースでUL送信を行うことができない。該リソースは使用されないことになり、リソース使用効率を低下させる。
このような問題を解決する方法を開示する。プリエンプションするURLLC UEと、プリエンプションされるeMBB UEとが同一の場合、該UEは、プリエンプション用のリソースでUL送信を可能とする。URLLC用のグラント無送信の設定が行われているリソースで、URLLC用のUL送信が無く、該リソースを含むeMBB用のスロットでeMBB用のUL送信のスケジューリングがなされている場合、該UEは、eMBB用のUL送信を行う。
プリエンプションするURLLC UEと、プリエンプションされるeMBB UEとが同一なので、該UEは、URLLC用のグラント無送信の設定が行われたリソースでUL送信が無いことを認識可能となる。このため、該UEは、URLLC用のグラント無送信の設定が行われているリソースで、eMBB用のUL送信のスケジューリングがなされている場合、該UEは、eMBB用のUL送信を行う。
このようにすることで、リソース使用効率を増大させることが可能となる。
グラント無送信用タイミングとリソースにおいて、URLLC用のUL送信とeMBB用のUL送信とに優先順位を設けてもよい。たとえば、URLLC用通信サービスに要求されるQoSやQCIに応じて優先順位を設けてもよい。たとえば、要求される遅延量に応じて優先順位を設けてもよい。
たとえば、URLLC用通信サービスに要求される遅延量が低い場合は、URLLC用のUL送信を優先し、該UEは、URLLC用のUL送信を行い、eMBB用のUL送信は行わない。要求される遅延量が高い場合は、該UEは、eMBB用のUL送信を優先し、eMBB用のUL送信を行い、URLLC用のUL送信を行わない、としてもよい。優先順位決定のための指標に閾値を設けてもよい。たとえば、遅延量に閾値を設けてもよい。
eMBB用通信サービスに要求されるQoSやQCIに応じて優先順位を設けてもよい。たとえば、要求される通信品質に応じて優先順位を設けてもよい。また、要求される誤り率、たとえば、ビット誤り率やフレーム誤り率に応じて優先順位を設けてもよい。
たとえば、eMBB用通信サービスに要求されるビット誤り率が低い場合は、eMBB用のUL送信を優先し、該UEは、eMBB用のUL送信を行い、URLLC用のUL送信は行わない。要求されるビット誤り率が高い場合は、該UEは、URLLC用のUL送信を優先し、URLLC用のUL送信を行い、eMBB用のUL送信を行わない、としてもよい。たとえば、優先順位決定のためのビット誤り率に閾値を設けてもよい。
eMBB用にマッピングされる信号あるいはチャネルの種類に応じて優先順位を設けてもよい。たとえば、グラント無送信用タイミングとリソースで、eMBB用がPUSCHの場合は、該UEは、URLLC用のUL送信を優先し、URLLC用のUL送信を行い、eMBB用のUL送信を行わない。
eMBB用にマッピングされるPUCCHに含まれるUCIの種類に応じて優先順位を設けてもよい。たとえば、グラント無送信用タイミングとリソースで、eMBB用がAck/Nackの場合は、該UEは、eMBB用のUL送信を優先し、eMBB用のUL送信を行い、URLLC用のUL送信を行わない。
たとえば、グラント無送信用タイミングとリソースで、eMBB用がDMRSの場合は、eMBB用のUL送信を優先し、該UEは、eMBB用のUL送信を行い、URLLC用のUL送信を行わない。
グラント無送信用タイミングとリソースに、eMBB用のDMRSが含まれる場合は、eMBB用のUL送信を優先し、該UEは、eMBB用のUL送信を行い、URLLC用のUL送信を行わない、としてもよい。eMBB用の信号またはチャネルの一部が含まれているような場合も考慮して優先順位を設けてもよい。
グラント無送信用タイミングとリソースで、URLLC用にマッピングされる信号あるいはチャネルの種類に応じて優先順位を設けてもよい。eMBB用と同様の方法を適用するとよい。
前述の優先順位の設定を組合せて設定してもよい。URLLC用通信サービスやUL送信するチャネルや信号、eMBB用通信サービスやUL送信するチャネルや信号に応じて適宜柔軟に設定可能となる。
優先順位の設定および設定に必要な情報は、静的に規格等で予め決められてもよい。gNB、UEともに認識可能となる。誤動作の発生を低減することができる。他の方法として、優先順位の設定および設定に必要な情報を、gNBからUEに対してRRCシグナリングで通知しても良いし、UE個別に通知してもよい。準静的に設定可能となる。必要に応じて設定を変更可能となる。
他の方法として、該情報をgNBからUEに対してMACシグナリングで通知してもよい。通知後早期に設定可能となる。また、該情報をHARQ対象としてもよく、優先順位設定の受信誤りを低減できる。他の方法として、該情報をgNBからUEに対してL1/L2シグナリングで通知してもよい。該情報をDCIに含めてPDCCHで通知してもよい。通知後早期に設定可能となる。ダイナミックな変更や設定が可能となる。
gNBが、グラント無送信用に設定したリソースで、該UEからURLLC用のUL送信を受信したのかeMBB用のUL送信を受信したのかを認識する方法を開示する。
gNBはURLLC用のDMRSを受信したか否かで判断する。URLLC用のシンボル間隔とeMBB用のシンボル間隔が異なるような場合、gNBは、URLLC用のシンボル間隔を用いてDMRSを受信し、該DMRSが該UEに設定したURLLC用のDMRSか否かを判断する。gNBは、URLLC用のDMRSと判断した場合、URLLC用のUL送信を受信したと判断し、そうでない場合、eMBB用のUL送信を受信したと判断する。
このようにすることで、gNBは、グラント無送信用に設定したリソースで、該UEからURLLC用のUL送信を受信したのかeMBB用のUL送信を受信したのかを認識可能となる。
eMBB用のDMRSとURLLC用のDMRSとを異ならせておいてもよい。gNBは、該UEに対して、eMBB用とURLLC用とで異なるDMRSを設定する。gNBは、URLLC用のDMRSを受信した場合、URLLC用のUL送信と判断する。そうでない場合は、eMBB用のUL送信と判断するとよい。
このようにすることで、たとえば、URLLC用のシンボル間隔とeMBB用のシンボル間隔が同じ場合でも、gNBは、グラント無送信用に設定したリソースで、該UEからURLLC用のUL送信を受信したのかeMBB用のUL送信を受信したのかを認識可能となる。
gNBはURLLC用のDMRSを受信したか否かで判断することを開示した。他の方法として、URLLC用のUL送信であることを示す信号またはチャネルを設けてもよい。または、eMBB用のUL送信であることを示す信号またはチャネルを設けてもよい。URLLC用のUL送信かeMBB用のUL送信かを示す信号またはチャネルを設けてもよい。
また、それらを示す情報を設けてもよい。該情報をUCIに含めて、PUCCHで送信してもよい。該情報、信号またはチャネルは、URLLC用のUL情報、信号またはチャネルとして設けてもよいし、eMBB用のUL情報、信号またはチャネルとして設けてもよい。
たとえば、該情報、信号またはチャネルを、URLLC用のUL情報、信号またはチャネルとして設ける。該UEは、グラント無送信用に設定したリソースでURLLC用UL送信を行う場合、該UL送信において、該情報、信号またはチャネルを送信する。gNBは、該情報、信号またはチャネルを受信したか否かで、該UEからURLLC用のUL送信を受信したのかeMBB用のUL送信を受信したのかを認識可能となる。
たとえば、該情報、信号またはチャネルを、eMBB用のUL情報、信号またはチャネルとして設ける。該UEは、グラント無送信用に設定したリソースでeMBB用UL送信を行う場合、該UL送信において、該情報、信号またはチャネルを送信する。gNBは、該情報、信号またはチャネルを受信したか否かで、該UEからURLLC用のUL送信を受信したのかeMBB用のUL送信を受信したのかを認識可能となる。
該情報、信号またはチャネルを送信するタイミングとして、グラント無送信用に設定したリソースのタイミングでなくてもよい。グラント無送信用に設定したリソースタイミング前であってもよいし、グラント無送信用に設定したリソースタイミング以降であってもよい。グラント無送信用に設定したリソースでURLLC用のUL送信が行われるかeMBB用のUL送信が行われるかが判断されるタイミング以降とするとよい。
たとえば、該情報、信号またはチャネルの送信タイミングとして、eMBB用のスロットの最後のシンボルとする。eMBB用のスロット内でURLLC用の送信がどこで発生しても設定可能となる。あるいは、該情報、信号またはチャネルの送信タイミングとして、eMBB用の次のスロットの最初のシンボルとする。同様の効果を得ることができる。gNBは、該情報、信号またはチャネルの送信タイミングをあらかじめ該UEに対して設定し、通知可能となる。
該情報、信号またはチャネルの設定、または該情報、信号またはチャネルの送信タイミングを、あらかじめ規格等で決めておいてもよい。gNBとUEともに認識可能となる。
本変形例2で開示した補完用DMRSの設定は、あらかじめ静的に規格等で決めておいてもよい。gNBおよびUEにおいて認識可能となる。たとえば、RSがプリエンプションされた場合にシフトして補完用DMRSを設定するような場合に適用するとよい。たとえば、FL−DMRSがプリエンプションされた場合に、FL−DMRSをシフトして補完用DMRSを設定することとし、シフトするシンボルを予め規格で決めておく。補完用DMRSの設定に必要な情報を予め規格で決めておく。このようにすることで、補完用DMRSに関する情報を通知する必要がなくなり、シグナリングが必要な情報量を削減できる。
実施の形態7の変形例3.
グラントベース(Grant Base(GB))のULデータ通信では、UEが、gNBに対してSRを送信することにより、上りグラントを要求する。SRはPUCCHにマッピングされて送信される。URLLCなどの高信頼性が求められる通信においては、データ送信の信頼性向上だけでなく、SRの信頼性向上も求められる。
SRの信頼性を向上させるため、SRを含むPUCCHの繰り返し送信がある。SRを含むPUCCHを繰り返し送信することでSRの通信品質を向上させ、SRの信頼性を向上させることができる。PUCCHの繰り返し送信として、1シンボルのPUCCHを2回繰り返し送信する方法がある。また、3シンボル以上のPUCCHを複数スロットで繰り返し送信する方法がある。
SR送信では、SR送信後のSR送信禁止タイマが設定される。SR送信後、該タイマ満了までの期間、新たなSRの送信が禁止される。該タイマ満了したら、新たなSRの送信が許可される。
SRの繰り返し送信が設定された場合の該SR送信禁止タイマの取り扱いが不明となる。SR送信禁止タイマの取り扱いが不明の場合、gNBとUEとの間での動作不一致による誤動作が生じる場合がある。このような問題を解決する方法を開示する。
SR送信後のSR送信禁止タイマの間に送信される該SRの繰り返し送信を許可する。このようにすることで、SRの繰り返し送信がSR送信禁止タイマにより送信できなくなってしまうことを回避できる。SRの繰り返し送信を可能にし、SRの信頼性を向上させることができる。
また、SR送信では、SRの最大送信回数制限が設定される。最初のSR送信を含めて上りグラントを受信するまでSRに設定された周期でSRを送信することになるが、該SRの送信回数に制限が設けられる。
SRの繰り返し送信が設定された場合の該SR最大送信回数制限の取り扱いが不明となる。SR最大送信回数制限の取り扱いが不明の場合、gNBとUEとの間での動作不一致による誤動作が生じる場合がある。このような問題を解決する方法を開示する。
SR送信後のSR最大送信回数制限にSRの繰り返し送信回数をカウントしない。このようにすることで、従来と同じように、SRに設定された周期でのSRの送信回数で最大送信回数制限を設定することとなる。このため、短期間でSR最大送信回数制限に達してしまうことを回避でき、SRの信頼性を向上させることができる。
他の方法として、SR送信後のSR最大送信回数制限にSRの繰り返し送信回数をカウントする。このようにすることで、SRの繰り返し送信回数を含めたSRの送信回数で、最大送信回数制限を設定することとなる。このため、SR最大送信回数制限に達した場合には次の処理に移ることになるが、その期間を短縮することが可能となる。たとえばチャネルの品質が悪いような場合、早期に次の処理に移行させることができる。このため、処理にかかる遅延時間を短縮させることができる。一方、SR最大送信回数は従来と同じなので、従来と同様の信頼性を得ることができる。
SR送信後のSR最大送信回数制限にSRの繰り返し送信回数をカウントするかしないかを、予め静的に規格で決めておいてもよい。あるいは、準静的にgNBがUEに対して、SR送信後のSR最大送信回数制限にSRの繰り返し送信回数をカウントするかしないかを設定してもよい。gNBはUEに対して、SR送信後のSR最大送信回数制限にSRの繰り返し送信回数をカウントするかしないかを、RRCシグナリングで通知してもよいし、UE個別に通知してもよい。SR送信後のSR最大送信回数制限にSRの繰り返し送信回数をカウントするかしないかを、SRの設定あるいはSRに用いるPUCCHの設定とともに通知してもよい。
このようにすることで、SR送信処理においてgNBとUEとの間での動作不一致による誤動作を低減させることができ、SRの信頼性を向上させることができる。
たとえば、URLLCなどのサービスにおいては、低遅延特性が求められる。ULにおいて低遅延特性を得るために、ULのプリエンプション通信がサポートされる。ULのプリエンプション通信において、GBのULデータ通信の場合もSRの高信頼性が求められる。このような課題を解決するための方法を開示する。
SRのためのプリエンプションを可能とする。eMBB UE用のリソースをプリエンプションして、URLLC UEのSRを送信する。eMBB UEのPUSCHまたは/かつRSまたは/かつPUCCHをプリエンプションして、URLLC UEのSRを送信する。gNBはURLLC UE用にSRを設定する。SRとして繰り返し送信を設定してもよい。gNBは、URLLC UE用に設定したSRのリソースのために、eMBB UE用のリソースをプリエンプションする。
eMBB UEはプリエンプションされたリソースで送信を行わない。上りデータが発生した場合、URLLC UEは、設定されたSRのリソースでSRを送信する。URLLC UE用のSRあるいはSR送信用PUCCHの設定は、gNBからUEに対してRRCシグナリングで通知される。URLLC UE用のSRあるいはSR送信用PUCCHとして、1シンボルまたは2シンボルのPUCCHであっても、3シンボル以上のPUCCHであってもよい。
eMBB UEが、URLLC UEのSR送信用PUCCHがマッピングされるリソースを、どのように認識するかが問題となる。このような問題を解決する方法を開示する。gNBはURLLC UEのSR送信用PUCCHの設定をeMBB UEに通知しておくとよい。通知方法として、RRCシグナリングを用いるとするとよい。URLLC UEのSR送信用PUCCHの設定を、報知情報として報知してもよいし、UE個別に通知してもよい。
eMBB UEは、設定されたSR送信用PUCCHがマッピングされるリソースで、送信を行わないとする。このようにすることで、URLLC UEのSR送信とeMBB UEからの送信とが衝突することを回避することが可能となる。URLLC UEのSR送信の信頼性を向上させることが可能となる。
gNBは、URLLC UEのSR送信用PUCCHの設定をeMBB UEに通知する場合、該設定をあらかじめeMBB UEに通知せねばならない。URLLC UEのSR送信用PUCCHが設定されたリソースを含むスロットでどのeMBB UEがスケジューリングされるか、通知する時点では不明となる。
このため、gNBは傘下の全eMBB UEに通知する方法が考えられるが、通知に要するリソースが大量となるため無線リソースの使用効率を低下させてしまう。このような問題を解決する方法を開示する。
gNBがURLLC UEのSR送信用PUCCHの設定をeMBB UEに通知する方法として、PIの方法を適用する。PIに、URLLC UEのSR送信用PUCCHに関する情報を含めるとよい。URLLC UEのSR送信用PUCCHに関する情報として、実施の形態7で開示した補完用DMRSに関する情報を、適宜適用すればよい。補完用DMRSのかわりに、URLLC UEのSR送信用PUCCHを用いるとよい。
このようにPIを用いてURLLC UEのSR送信用PUCCHの設定をeMBB UEに通知することで、通知するeMBB UEを、SR送信用PUCCHがマッピングされているスロットにスケジューリングされているeMBB UEに限定することが可能となる。このため、eMBB UEへの通知に要するリソースを低減することが可能となり、無線リソースの使用効率を向上させることができる。
図59は、SRのためのプリエンプションを設定する一例を示す図である。eMBB UE用のPUSCHがマッピングされるシンボルが、URLLC UE用のリソースとしてプリエンプションされる。eMBB UEは、プリエンプションされたリソースで送信を行わない。ここでは、eMBB UEはPUSCHを送信しない。プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用のスロット(ミニスロットであってもよい)が送信される。URLLC UEは該スロットでSR送信を行う。いいかえると、URLLC UEは該スロットでSR用PUCCHの送信を行う。gNBは該スロットでURLLC UEからのSRを受信する。
プリエンプションしたリソースで、URLLC UE用のスロットが送信されるとしたが、スロットではなく、URLLC UE用の一つまたは複数のシンボルが送信されるとしてもよい。該方法は、SR用PUCCHがスロットではなく一つまたは複数のシンボルにマッピングされるような場合に、適用するとよい。URLLC UEは該シンボルでSR送信を行う。gNBは該シンボルでURLLC UEからのSRを受信する。
PIがeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UEのプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、該PIをeMBB UEに通知する。プリエンプションされるリソースに関する情報は例えば、URLLC UEのSR送信用PUCCHに関する情報とするとよい。eMBB UEは、該PIを受信することにより、プリエンプションされるリソースで送信を行わないことを認識し、PUSCHを送信しないことを認識する。
eMBB UEは、プリエンプションされるリソースで送信を行わない。gNBは他のPUSCH用のリソースを受信することができる。
このようにすることで、URLLC UEからのUL送信が発生した場合に、たとえeMBB UEの送信タイミングであったとしても、eMBB UEの送信を待たずにURLLC UEからSRを低遅延で送信可能となる。URLLC UEがSRを低遅延で送信することで、gNBからのULグラントを早期に受信可能となり、gNBに対してULデータを早期に送信することが可能となる。このためURLLC UEのUL通信を低遅延で実施可能となる。
URLLC UEのSR送信用PUCCH用にeMBB UE用リソースをプリエンプションする方法として、前述に開示したURLLC UEのデータ送信用にeMBB UE用のリソースをプリエンプションする方法を、適宜適用するとよい。たとえば、実施の形態7の変形例2で開示した方法を適宜適用するとよい。同様の効果を得ることができる。
たとえば、eMBB UE用のFL−DMRSをプリエンプション用リソースとして設定し、補完用DMRSを設定することで、eMBB UEの復調性能の劣化を抑制することができ、かつ、URLLC UEのUL通信をさらに低遅延で実施可能となる。
前述では、URLLC UEのSR送信用にeMBB UE用リソースをプリエンプションする方法を開示したが、eMBB UE用リソースを用いてURLLC UEのSR送信を可能とする他の方法を開示する。
URLLC UE用のSCSとシンボル間隔がeMBB UEと同じ場合、URLLC UEのSRを、eMBB UEのDMRSがマッピングされるリソースに多重する。多重方法として、eMBB UEのDMRSとコード多重するとよい。異なる直交コードを用いてもよい。URLLC UEのSRの構成をeMBB UEのDMRSの構成を同じにしておいてもよい。
eMBB UE用のDMRSと多重させる場合のURLLC UEのSRの構成は、予めgNBからUEに対して通知しておくとよい。該構成は、RRCシグナリングで通知してもよいし、あるいは、DCIで通知してもよい。ダイナミックに通知できる。このようにすることで、eMBB UE用DMRSとURLLC UEのSRを多重することができる。gNBは、eMBB UEから送信されたDMRSと、URLLC UEから送信されたデータを受信可能となる。URLLC UEのデータを早期に受信可能となるため、URLLC UEの通信において低遅延特性を得られる。
実施の形態7の変形例4.
NRにおいて、グラントベースの通信において、下りデータあるいは上りデータが複数スロットにわたって繰り返し送信されるように設定してもよい。また、NRにおいて、グラント無通信においても、上りデータが複数スロットにわたって繰り返し送信されるように設定してもよい。
URLLC UEに対して複数スロット(ミニスロットであってもよい)にわたって繰り返し送信が設定された場合、URLLC UEの繰り返し送信が、eMBB UE用のスロットをまたいで行われるような場合が生じる。従来のプリエンプションの方法は、eMBB UE用の1スロット内でURLLC UEの送信データが発生するような場合に一つの連続したリソースをプリエンプションする方法である。このため、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UEの繰り返し送信をプリエンプションすることはできない。このような問題を解決する方法を開示する。
eMBB UE用のリソースとURLLC UE用のリソースとを多重するような場合、URLLC UE用のデータの繰り返し送信を設定不可とする。eMBB UE用の通信とURLLC UE用の通信においてプリエンプション通信を設定するような場合、URLLC UE用のデータの繰り返し送信を設定不可とする。このようにすることで、プリエンプションの処理を容易にすることが可能となる。
他の方法を開示する。eMBB UE用のリソースとURLLC UE用のリソースとを多重するような場合、URLLC UE用のデータの繰り返し送信を設定可能とする。eMBB UE用の通信とURLLC UE用の通信においてプリエンプション通信を設定するような場合、URLLC UE用のデータの繰り返し送信を設定可能とする。
このようにすることで、URLLC UE用のデータを繰り返し送信可能となるため、URLLC UE用のデータ通信の信頼性を向上させることが可能となる。また、URLLC UE用のデータ通信のカバレッジを拡大させることが可能となる。
繰り返し送信回数をgNBが設定するとよい。たとえば、eMBB UE用のスロットをまたがないように、繰り返し送信回数を設定するとよい。1スロット内で可能な繰り返し送信回数を設定するとよい。また、プリエンプション用リソースとして設定不可であるeMBB UE用の信号やチャネルが、URLLC UE用のデータの繰り返し送信に衝突しないよう、繰り返し送信回数を設定してもよい。1スロット内の繰り返し送信の設定において適用してもよい。
このようにすることで、プリエンプション処理を容易にすることが可能となる。URLLC UE用通信において繰り返し送信の設定ができるため、信頼性の向上が図れる。
gNBはURLLC UEに対して繰り返し送信回数の設定をL1/L2制御シグナリングで通知してもよい。DCIに含めてPDCCHで通知してもよい。eMBB UEのスロット構成に応じてダイナミックに繰り返し送信回数を設定可能となる。
eMBB UE用のリソースとURLLC UE用のリソースとを多重するような場合と多重しない場合とで、繰り返し送信回数の設定を異ならせてもよい。gNBはURLLC UEに対して、繰り返し送信回数の設定を複数行ってもよい。RRCシグナリングで通知してもよい。gNBは該複数の設定から一つを選択してURLLC UEに通知してもよい。L1/L2制御シグナリングで通知してもよい。DCIに含めてPDCCHで通知してもよい。
eMBB UE用のリソースと多重するか否かに応じてダイナミックに繰り返し回数の設定を可能とする。
eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信をプリエンプションする方法について開示する。
DLでのプリエンプション方法について開示する。URLLC UE用データの繰り返し送信は、eMBB UE用のPDCCHおよびFL−DMRSがマッピングされるリソースで行われない。URLLC UE用データの繰り返し送信は、eMBB UE用のPDCCHおよびFL−DMRSがマッピングされないリソースにスケジューリングされる。このようにすることで、eMBB UEがPDCCHとFL−DMRSを受信可能とすることができる。eMBB UEは、PDCCHおよびFL−DMRSを受信することで、PDSCHのデータを受信可能となる。
図60は、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信をプリエンプションする方法の一例を示す図である。URLLC UE用のデータ送信の繰り返し数を2とする。eMBB UE用のスロット#1で、eMBB UE用のリソースが、第1回目のURLLC UEのデータ通信用に、プリエンプションされる。通常、gNBは、次に続くURLLC UE用のスロットで、第2回目のURLLC UEのデータを送信する。
しかし、図60のようなプリエンプションの場合、第1回目のURLLC UEのデータ通信のためのスロットの後に、eMBB UE用のPDCCHおよびFL−DMRSがマッピングされているリソースが続く。このため、その間、URLLC UE用のスロットを確保できない。第2回目のURLLC UE用のスロットは、eMBB UE用のスロット#2のFL−DMRSより後のシンボルに設定され、プリエンプションされる。
eMBB UE用のスロット#2でプリエンプションしたURLLC UE用のスロットで、URLLC UE用の繰り返しデータが送信される。
PIがeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UE用スロット#1およびeMBB UE用スロット#2のプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、該PIをeMBB UEに通知する。
このようにすることで、URLLC UEの繰り返し送信が設定されたとしても、プリエンプション処理を可能にする。これにより、URLLC UEの繰り返し送信を低遅延で実施でき、URLLC UEの通信として高信頼性かつ低遅延特性を得ることができる。
図60では、URLLC UE用データの繰り返し送信は、eMBB UE用のPDCCHおよびFL−DMRSがマッピングされるリソースで行われないとした場合について示した。他のチャネルやRSがマッピングされるような場合に、それらのチャネルやRSの一部または全部のリソースでは、URLLC UE用データの繰り返し送信が行われないとしてもよい。eMBB UE用の通信への影響を低減することができる。
URLLC UE用データの繰り返し送信が、eMBB UE用のFL−DMRS用リソースにスケジューリングされてもよい。いいかえると、URLLC UE用データの繰り返し送信は、eMBB UE用のPDCCHがマッピングされるリソースで行われない。URLLC UE用データの繰り返し送信は、eMBB UE用のPDCCHがマッピングされないリソースにスケジューリングされる。
このような場合、eMBB UEはFL−DMRSを受信できなくなるという問題が生じる。このような問題を解決するための方法として、実施の形態7で開示した方法を適用するとよい。同様の効果を得ることが可能となる。たとえば、FL−DMRSのリソースをプリエンプション用リソースに設定することが可能となるため、URLLC UE用のデータを早期に低遅延で通信可能となる。
図61は、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信をプリエンプションする方法の一例を示す図である。URLLC UE用のデータ送信の繰り返し数を3とする。図61は、eMBB UE用のFL−DMRSをプリエンプション用リソースに設定可能とした場合について示している。
eMBB UE用のスロット#1で、eMBB UE用のPDSCHがマッピングされるリソースが、第1回目と第2回目のURLLC UEのデータ通信用にプリエンプションされる。通常、gNBは、次に続くURLLC UE用のスロットで、第3回目のURLLC UEのデータを送信する。
図61のようなプリエンプションの場合、第2回目のURLLC UEのデータ通信のためのスロットの後に、eMBB UE用のPDCCHがマッピングされているリソースが続く。このため、その間、URLLC UE用のスロットを確保できない。eMBB UE用のPDCCHの後にFL−DMRSが続くが、該FL−DMRSがプリエンプション用リソースに設定される。第3回目のURLLC UE用のスロットは、eMBB UE用のスロット#2のFL−DMRSに設定され、プリエンプションされる。
eMBB UE用のスロット#2でプリエンプションしたURLLC UE用のスロットで、URLLC UE用の繰り返しデータが送信される。
eMBB UE用のスロット#2で、FL−DMRSがプリエンプションされるので、このままだとeMBB UEがスロット#2のデータを復調できなくなる。このため、実施の形態7で開示した、補完用DMRSを設定する方法を適用する。図61では、FL−DMRSをプリエンプションされたリソースの後にシフトする方法を適用する。
このようにすることで、第3回目のURLLC UEのデータ通信のためにプリエンプションされたリソースの後にDMRSが構成されるため、eMBB UEがスロット#2のデータを復調可能となる。
PIがeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UE用スロット#1およびeMBB UE用スロット#2のプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、該PIをeMBB UEに通知する。
第1回目のURLLC UE用にプリエンプションされるリソースと、第2回目のURLLC UE用にプリエンプションされるリソースとが連続しているような場合、該リソースを別々の情報としてもよいし、一つの連続したリソースの情報としてもよい。
このようにすることで、eMBB UE用のFL−DMRSもプリエンプション設定可能とすることができるため、URLLC UE用の繰り返し送信を低遅延で実施可能となる。これにより、URLLC UEの繰り返し送信をさらに低遅延で実施でき、URLLC UEの通信として高信頼性かつ低遅延特性を得ることができる。
eMBB UE用のPDCCHまたは/かつFL−DMRSのリソースをプリエンプション用のリソースとして設定不可とする場合、URLLC UEに対する繰り返し送信はURLLC UE用の連続するスロットで実施できなくなる。たとえば、図60のような場合、URLLC UEの第1回目の送信と第2回目の繰り返し送信が、eMBB UE用のPDCCHとFL−DMRSのリソースを間に置いて離散的に、マッピングされることになる。
このような場合のスケジューリング方法を開示する。gNBはURLLC UEに対して、離散的スロットで繰り返し送信を行うことを通知する。繰り返し送信を行う離散的スロットに関する情報を通知する。たとえば、送信不可のスロット番号を通知する。また、繰り返し送信回数または繰り返し送信を行うスロット数を通知する。このようにすることで、URLLC UEは、送信不可のスロットを除いて、繰り返し数だけ受信を行うことが可能となる。送信不可のスロット番号は連続であってもよいし、非連続であってもよい。送信不可のスロット番号を複数設定してもよい。
送信不可のスロット番号を、所定の期間内で設定してもよい。所定の期間として、たとえば、URLLC UEの無線フレーム期間、または、eMBB UEの1スロット期間などがある。gNBはUEに対して該設定を通知する。
gNBはUEに対して該設定を所定の期間ごとに行ってもよい。gNBはUEに対して所定の期間ごとに設定を通知する。たとえば、eMBB UEのスロット構成が時間的に変わり、PDCCHやFL−DMRSがマッピングされるシンボルが変わるような場合に設定を行うことが可能となる。
所定の期間ごとに同一の設定が繰返されるとしてもよい。同一の設定が繰り返されることは、あらかじめ静的に規格等で決めておいてもおい。gNBはURLLC UEに対して該設定を1回通知するだけでよく、通知に必要となる情報量を低減できる。
他の方法を開示する。たとえば、送信可能なスロット番号を通知する。また、繰り返し送信回数または繰り返し送信を行うスロット数を通知する。このようにすることで、URLLC UEは、送信可能なスロットで、繰り返し数だけ受信を行うことが可能となる。送信可能なスロット番号は連続であってもよいし、非連続であってもよい。送信可能なスロット番号を複数設定してもよい。
送信可能なスロット番号を、所定の期間内で設定してもよい。送信可能なスロット番号を所定の期間内で設定する方法は、前述に開示した方法を適用するとよい。同様の効果を得られる。
送信不可のスロット番号を設定する方法と、送信可能なスロット番号を設定する方法とを、組合せてもよい。また、設定方法として、所定の期間内のスロットと、送信不可か送信可能かを示す情報とを、ビットマップで示してもよい。たとえば、送信不可の場合を0とし、送信可能な場合を1として、所定の期間内のスロット数のビット数で、ビットマップを設定する。gNBはURLLC UEに対してビットマップを通知するとよい。スロット番号を通知するよりも情報量を削減することができる。
gNBはUEに対して、eMBB UE用のリソースと多重を行うことを通知してもよい。また、多重するリソースのSCS(sub-carrier spacing)あるいはシンボル間隔(symbol duration)を通知してもよい。SCSあるいはシンボル間隔を通知することで、URLLC UEは、どのスロットで繰り返し送信が不可となる可能性があるかを認識可能となる。繰り返し送信不可となる可能性のあるスロットで、繰り返し送信を不可とするとよい。
gNBはUEに対して、繰り返し送信を行う離散的スロットに関する情報を、RRCシグナリングで通知してもよい。準静的に設定するような場合に有効である。また、該情報をMACシグナリングで通知してもよい。ダイナミックに設定を変更するような場合に有効である。また、再送が適用されるため受信誤りが低くなる。このため、gNBとUEとの間での不整合による誤動作が生じにくくなる。
また、繰り返し送信を行う離散的スロットに関する情報を、DCIに含めてもよい。該DCIをL1/L2制御シグナリングで通知してもよい。ダイナミックに設定を変更するような場合に有効である。設定変更などを早期に可能となるため、電波伝搬状況、リソース使用状況などに適した設定をより柔軟にできる。
RRCシグナリング、MACシグナリングおよびL1/L2制御シグナリングを組合せて用いてもよい。たとえば、繰り返し送信回数または繰り返し送信を行うスロット数の情報をRRCシグナリングで通知し、所定の期間内のスロットが送信不可か可能かの情報をL1/L2制御シグナリングで通知してもよい。このように通知に用いるシグナリングを組合せて用いることで、各情報の設定頻度に応じた設定と通知を行うことが可能となる。
NRでは、14シンボルより少ない数のシンボルを含むスロットがサポートされる。非スロット(non-slot)またはミニスロット(mini-slot)とも称される。ミニスロットが用いられるような場合も、ミニスロットのスロット番号の設定が必要となる。ミニスロットのスロット番号の付与方法について開示する。所定の期間内で連続するスロット番号を付与するとよい。所定の期間として、たとえば、1スロット、無線フレームなどがある。
ミニスロットのスロット番号の付与方法として、スロット番号の副番としてもよい。スロット番号が1の場合、該スロット内に構成されるミニスロットのスロット番号を11、12、13などとしてもよい。また、スロット番号とミニスロット番号を複数のビットで構成してもよい。スロット番号とミニスロット番号を、スロット番号を示すビットとミニスロット番号を示すビットで構成してもよい。たとえば、4ビットを用いて、前半2ビットをスロット番号とし、後半2ビットをミニスロット番号とする。たとえば、スロット番号が1であり、ミニスロット番号が3である場合、0111を用いるとする。
このようにすることで、ミニスロットが用いられるような場合に、ミニスロットを番号で特定することが可能となる。
URLLC UE用にミニスロットが用いられるような場合、URLLC UEの繰り返し送信を行う離散的スロットに関する情報は例えば、ミニスロットの情報としてもよい。ミニスロット番号を用いて該情報を設定するとよい。URLLC UEは、送信可能なミニスロットで繰り返し数だけ繰り返し送信を行うことが可能となる。
eMBB UEへのプリエンプション用リソースの通知方法を開示する。gNBはeMBB UEに対して、URLLC UEの第1回目送信を含む繰り返し送信のプリエンプション用リソースに関する情報を、PIで通知する。
URLLC UEの繰り返し送信がeMBB UE用の複数スロットにまたがる場合、たとえば、各スロット間のタイミングでPIを設ける。gNBはeMBB UEに対して、各スロット内のプリエンプション用リソースを、各スロット間のタイミングのPIで通知する。このようにすることで、各PIに含める情報を低減可能となる。また、eMBB UEは、自UE宛のスケジューリングがなされているスロットで、該スロット間のタイミングで送信されるPIを受信すればよい。
他の方法として、たとえば、最初のスロット間のタイミングのPIに、複数スロットにまたがるプリエンプション用リソースに関する情報を含める。gNBはeMBB UEに対して、各スロット内のプリエンプション用リソースを、最初のスロット間のタイミングのPIで通知する。このようにすることで、eMBB UEは、最初のスロット間のタイミングで送信されるPIのみを受信すればよく、受信処理を容易にでき、消費電力を削減できる。
ULでのプリエンプション方法について開示する。URLLC UE用データの繰り返し送信は、eMBB UE用のRSとPUCCHがマッピングされるリソースで行われない。URLLC UE用データの繰り返し送信は、eMBB UE用のRSおよびPUCCHがマッピングされないリソースにスケジューリングされる。このようにすることで、eMBB UEがRSとPUCCHを送信可能とすることができる。gNBは、RSおよびPUCCHを受信することで、再送を含むデータ通信が可能となる。
図62は、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信をプリエンプションする方法の一例を示す図である。URLLC UE用のデータ送信の繰り返し数を2とする。eMBB UE用のスロット#1で、eMBB UE用のリソースが、第1回目のURLLC UEのデータ通信用に、プリエンプションされる。通常、URLLC UEは、次に続くURLLC UE用のスロットで、第2回目のURLLC UEのデータを送信する。
しかし、図62のようなプリエンプションの場合、第1回目のURLLC UEのデータ通信のためのスロットの後に、eMBB UE用のPUCCH/SRSおよびFL−DMRSがマッピングされているリソースが続く。このため、その間、URLLC UE用のスロットを確保できない。第2回目のURLLC UE用のスロットは、eMBB UE用のスロット#2のFL−DMRSより後のシンボルに設定され、プリエンプションされる。
eMBB UE用のスロット#2でプリエンプションしたURLLC UE用のスロットで、URLLC UE用の繰り返しデータが送信される。
PIがeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UE用スロット#1およびeMBB UE用スロット#2のプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、該PIをeMBB UEに通知する。
各スロット間のタイミングでPIを設けてもよい。gNBはeMBB UEに対して、各スロット内のプリエンプション用リソースを、各スロット間のタイミングのPIで通知する。このようにすることで、各PIに含める情報を低減可能となる。また、eMBB UEは、自UE宛のスケジューリングがなされているスロットで、該スロット間のタイミングで送信されるPIを受信してもよい。
このようにすることで、URLLC UEの繰り返し送信が設定されたとしても、プリエンプション処理を可能にする。これにより、URLLC UEの繰り返し送信を低遅延で実施でき、URLLC UEの通信として高信頼性かつ低遅延特性を得ることができる。
URLLC UE用データの繰り返し送信は、eMBB UE用のFL−DMRSを除くRSあるいはPUCCHがマッピングされるリソースで行われてもよい。URLLC UE用データの繰り返し送信は、eMBB UE用のFL−DMRSを除くリソースにスケジューリングされる。このようにすることで、URLLC UE用データを早期に送信することが可能となる。eMBB UEはFL−DMRSを送信することが可能となるため、gNBはFL−DMRSを用いてデータを受信することが可能となる。
eMBB UE用のFL−DMRSのリソースをプリエンプション用のリソースとして設定不可とする場合、URLLC UEに対する繰り返し送信は、URLLC UE用の連続するスロットで実施できなくなる場合がある。たとえば、URLLC UEの第1回目の送信と第2回目の繰り返し送信が、eMBB UE用のFL−DMRSのリソースを間に置いて離散的にマッピングされる場合がある。
このような場合のスケジューリング方法は前述のDLの方法を適宜適用するとよい。DLでのgNBからUEへの送信を、ULでのUEからgNBへの送信に対応させるとよい。
URLLC UE用データの繰り返し送信が、eMBB UE用のFL−DMRS用リソースにスケジューリングされてもよい。このような場合、eMBB UEはFL−DMRSを送信できなくなるという問題が生じる。このような問題を解決するための方法として、実施の形態7の変形例2で開示した方法を適用するとよい。同様の効果を得ることが可能となる。たとえば、FL−DMRSのリソースをプリエンプション用リソースに設定することが可能となるため、URLLC UE用のデータを早期に低遅延で通信可能となる。
図63は、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信をプリエンプションする方法の一例を示す図である。URLLC UE用のデータ送信の繰り返し数を2とする。図63は、eMBB UE用のFL−DMRSをプリエンプション用リソースに設定可能とした場合について示している。
eMBB UE用のスロット#1で、eMBB UE用のPDSCHがマッピングされるリソースが、第1回目のURLLC UEのデータ通信用に、プリエンプションされる。通常、URLLC UEは、次に続くURLLC UE用のスロットで、第2回目のURLLC UEのデータを送信する。
図63のようなプリエンプションの場合、第1回目のURLLC UEのデータ通信のためのスロットの後に、eMBB UE用のPDCCHがマッピングされているリソースが続く。このため、その間、URLLC UE用のスロットを確保できない。eMBB UE用のPDCCHの後にFL−DMRSが続くが、該FL−DMRSがプリエンプション用リソースに設定される。第2回目のURLLC UE用のスロットは、eMBB UE用のスロット#2のFL−DMRSに設定され、プリエンプションされる。
eMBB UE用のスロット#2でプリエンプションしたURLLC UE用のスロットで、URLLC UE用の繰り返しデータが送信される。
eMBB UE用のスロット#2で、FL−DMRSがプリエンプションされるので、このままだとgNBがスロット#2のデータを復調できなくなる。このため、実施の形態7の変形例2で開示した、補完用DMRSを設定する方法を適用する。図63では、FL−DMRSをプリエンプションされたリソースの後にシフトする方法を適用する。eMBB UEは、プリエンプションされたリソースの後で補完用DMRSを送信する。
このようにすることで、第2回目のURLLC UEのデータ通信のためにプリエンプションされたリソースの後にDMRSが構成されるため、gNBがスロット#2のデータを復調可能となる。
PIがeMBB UE用に送信される。gNBは、PIに、eMBB UE用スロット#1およびeMBB UE用スロット#2のプリエンプションされるリソースに関する情報を含めて、該PIをeMBB UEに通知する。
第1回目のURLLC UE用にプリエンプションされるリソースと、第2回目のURLLC UE用にプリエンプションされるリソースとが連続しているような場合、該リソースを別々の情報としてもよいし、一つの連続したリソースの情報としてもよい。
このようにすることで、eMBB UE用のFL−DMRSもプリエンプション設定可能とすることができるため、URLLC UE用の繰り返し送信を低遅延で実施可能となる。これにより、URLLC UEの繰り返し送信をさらに低遅延で実施でき、URLLC UEの通信として高信頼性かつ低遅延特性を得ることができる。
前述に、URLLC UEの繰り返し送信が、eMBB UE用のスロットをまたいで行われるような場合のプリエンプションン方法を開示した。スロットをまたがずに、1スロット内でプリエンプション不可能なシンボルが存在するような場合に、該シンボルをまたいで繰り返し送信が行われるような場合のプリエンプションにも、該方法を適用するとよい。スロットをまたぐ場合はスロット番号情報が必要であったが、スロットをまたがない場合はスロット番号情報は無くてもよい。
このようにすることで、何らかのプリエンプション不可能なシンボルがあったとしても、URLLC UEの繰り返し送信を可能とするため、高信頼性かつ低遅延な通信が可能となる。また、逆に、たとえば、1スロット内にeMBB UE用にプリエンプション不可能なシンボルを設定することも可能となる。たとえば、通信サービスや要求されるQoSや電波伝搬環境などに応じて、柔軟なスロットフォーマットを設定可能となる。
実施の形態7の変形例5.
DLにおいて、eMBB UE用のPDCCHがマッピングされるシンボルでプリエンプションを不可とすると、URLLC UEへのデータ送信が発生した場合、該PDCCHがマッピングされるシンボルの間、URLLC UEに対してスケジューリングできなくなる。このため、URLLC UEへの送信の遅延が増大してしまう。このような問題を解決する方法を開示する。
PDCCHがマッピングされるシンボルで、eMBB UE用PDCCHとURLLC UE用プリエンプションリソースを多重する。多重方法を開示する。eMBB UE用PDCCHをマッピング可能なシンボルにおいて、実際にeMBB UEへのPDCCHがマッピングされていないリソースに、URLLC UE用リソースをマッピングする。
いいかえると、eMBB UE用PDCCHをマッピング可能なシンボルにおいて、eMBB UEへのPDCCHとURLLC UE用のリソースについて、周波数分割多重または/かつ時間分割多重を行う。eMBB UE用PDCCHをマッピング可能なシンボルにおいて、全REにeMBB UEへのPDCCHがマッピングされるとは限らない。eMBB UEへのPDCCHがマッピングされないREが存在する場合がある。eMBB UEへのPDCCHがマッピングされないREの一部または全部を用いて、URLLC UE用のリソースをスケジューリングするとよい。
gNBはeMBB UEへ、プリエンプション用リソースを通知しない。eMBB UEへのPDCCHがマッピングされるREはプリエンプションされないため、プリエンプション用リソースの通知が無くても、gNBはeMBB UEに対してPDCCHをマッピング可能となり、eMBB UEはPDCCHを受信可能となる。
gNBからURLLC UEへのスケジューリング方法が問題となる。URLLC UEに対して、eMBB UE用のPDCCHと多重するスロットで、CORESET(Control Resource Set)を設定する。CORESETは、PDCCHがマッピングされる可能性のあるリソースで、周期的に設定される。CORESETは、UE毎あるいはUEグループ毎に設定される。UEグループ毎のCORESETは、グループ共通CORESETと称される場合がある。
また、eMBB UE用のPDCCH用にもCORESETを設定してもよい。gNBは、eMBB UE用のCORESETと、URLLC UE用のCORESETを、衝突しないように設定するとよい。このようにすることで、eMBB UE用のPDCCHがマッピングされるシンボルで、URLLC UE用のPDCCHを多重して送信することができる。
gNBは、URLLC UE用のデータのスケジューリング情報を、該PDCCHを用いて送信する。URLLC UEは、CORESETのリソース内の自PDCCHを検出することで、DCIを受信し、自UEのデータのスケジューリング情報を受信することができる。URLLC UEはスケジューリング情報にしたがって、データを受信する。
このようにすることで、eMBB UE用のPDCCHがマッピングされるシンボルで、URLLC UE用のデータを受信することが可能となる。
UEに対してCORESETを複数設定してもよい。eMBB UE用PDCCHとURLLC UE用のPDCCHとが多重されるリソースにおけるCORESETを別途設けてもよい。これらが多重されないリソースにおいてeMBB UE用のPDCCHがマッピングされるリソースを、多重されるリソースにおいてeMBB UE用のPDCCHがマッピングされるリソースと異ならせてもよい。
これらが多重されないリソースにおいてURLLC UE用のPDCCHがマッピングされるリソースを、多重されるリソースにおいてURLLC UE用のPDCCHがマッピングされるリソースと異ならせてもよい。このようにすることで、多重するリソースと多重しないリソースとでCORESETを別々に設定できる。このため、リソース使用効率を向上させることができる。
図64は、eMBB UE用PDCCHとURLLC UE用スロット(ミニスロットであってもよい)を多重する方法の一例を示す図である。eMBB UE用のPDCCHのマッピング可能なシンボルに、URLLC UEのPDCCHおよびデータがマッピングされる。eMBB UE用のPDCCHのマッピング可能なシンボルで、gNBは、eMBB UE用のCORESETと、URLLC UE用のCORESETを、衝突しないように設定する。
このようにすることで、eMBB UE用のPDCCHがマッピングされるシンボルで、URLLC UE用のPDCCHを多重して送信することができる。
gNBは、eMBB UE用PDCCHのマッピング可能なシンボル用に、URLLC UE用のCORESETを設定してもよい。eMBB UE用PDCCHは、スロットの先頭から所定のシンボルに、マッピングされる。このため、該シンボルにあわせて周期的に設定できる。
このようにすることで、たとえば、URLLC UE用のデータが発生した場合、たとえ該データ送信タイミングでeMBB UE用のPDCCHが送信されるシンボルがあったとしても、該シンボルで、eMBB UE用のPDCCHの送信を損ねることなく、URLLC UE用のPDCCHおよびデータの送信を可能にする。
URLLC UEへの送信を早期に実行可能となるため、低遅延特性を得ることが可能となる。また、eMBB UE用のPDCCHの送信も実施可能となるため、eMBB UEのデータ通信も可能となり、高速大容量通信を可能にする。
URLLC UEに対して繰り返し送信が設定されているような場合、URLLC UEへのスケジューリングはPDCCHで行うとよい。第1回目の送信スロットで送信するPDCCHで、スケジューリングを行うと良い。gNBは、該PDCCHのDCIに、eMBB UEのPDCCHと多重する場合のURLLC UEへのスケジューリング情報を含めて、該DCIを通知するとよい。URLLC UEは該PDCCHのDCIを受信することで、eMBB UEと多重するデータを受信可能となる。
スケジューリング情報として、URLLC UE用データがマッピングされるリソースアロケーション情報がある。該リソースアロケーション情報は、周波数−時間軸上のリソースアロケーション情報であってもよい。リソースアロケーション情報として、PRB情報などがある。周波数軸上のリースアロケーション情報と時間軸上のリソースアロケーション情報とを組合せて用いてもよい。周波数軸上のリソースアロケーション情報として、REG番号、RE番号、サブキャリア番号などがある。時間軸上のリソースアロケーション情報として、シンボル情報などがある。
URLLC UE用データがeMBB UE用PDCCHと多重されるスロットでは、たとえば第1回目の送信用スロットと同じリソースを確保できるとは限らない。このため、変調方法やコーディングレートを変えることで、データを、該多重されるスロットにマッピングするとよい。これらの情報をスケジューリング情報として含めるとよい。これらのスケジューリング情報を何回目の繰り返し送信で適用するかを示す情報を設けてもよい。gNBはURLLC UEに、多重時のスケジューリング情報と、それが何回目の繰り返し送信かの情報とを関連付けて通知してもよい。
図65は、eMBB UE用PDCCHとURLLC UE用スロットを多重する方法の一例を示す図である。図65は、eMBB UE用のスロットをまたぐようなURLLC UE用データの繰り返し送信の場合について示している。URLLC UE用のデータ送信の繰り返し数を2とする。eMBB UE用のスロット#1で、eMBB UE用のリソースが、第1回目のURLLC UEのデータ通信用に、プリエンプションされる。
gNBは、次に続く第2回目のURLLC UE用のスロットで、データを送信する。該第2回目のURLLC UE用のスロットが、eMBB UE用PDCCHがマッピングされるリソースとなった場合、図65に示すように、第2回目のURLLC UE用のデータは、eMBB UE用のCORESETを除いたリソースにマッピングされる。
gNBは、第2回目のURLLC UE用のデータのスケジューリング情報を、第1回目のURLLC UE用のスロットで送信されるURLLC UE用のPDCCHに含めて、該PDCCHをURLLC UEに通知する。このようにすることで、eMBB UE用スロット#2のPDCCHがマッピング可能なシンボルで、eMBB UE用のPDCCHと、URLLC UE用のデータを多重可能となる。eMBB UE用のスロット#2で、URLLC UE用の繰り返しデータが送信される。
このようにすることで、たとえば、信頼性を向上させるためにURLLC UE用データの繰り返し送信が設定された場合も、該繰り返し送信タイミングでeMBB UE用のPDCCHが送信されるシンボルがあったとしても、該シンボルで、eMBB UE用のPDCCHの送信を損ねることなく、URLLC UE用のデータの送信を可能にする。
URLLC UEへの繰り返し送信を早期に実行可能となるため、高信頼性かつ低遅延特性を得ることが可能となる。また、eMBB UE用のPDCCHの送信も実施可能となるため、eMBB UEのデータ通信も可能となり、高速大容量通信を可能にする。
実施の形態7の変形例6.
DLにおいて、eMBB UE用のPDSCHがマッピングされるリソースが、プリエンプションにより時間的に分割されるような場合がある。一部のPDSCHのリソースが送信されたあと、eMBB UE用リソースがプリエンプションされて送信されなくなり、その後残りのPDSCHが送信される場合がある。
このような場合、プリエンプション用リソースの前後の送信においてPDSCHの位相や電力に連続性が無くなる場合がある。たとえプリエンプション用リソースの前後どちらかのみにDMRSが構成されていたとしても、位相や電力に連続性が無くなると、DMRSの構成されていない方のリソースのPDSCHの復調特性が劣化する。
このような問題を解決する方法として、前述の補完用DMRSの設定方法を適用するとよい。プリエンプション用リソースの前後どちらにもDMRSが構成されるように、補完用DMRSを設定すればよい。このようにすることで、たとえば、プリエンプションによる該リソース前後に位相や電力に非連続が生じるような場合の復調特性の劣化を低減できる。
図66は、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にPDSCHのリソースをプリエンプションする一例を示す図である。gNBは、プリエンプション前にeMBB UE用にFL−DMRSとPDSCHを送信し、プリエンプション用リソースではeMBB UE用に何も送信せず、プリエンプション後にeMBB UE用にPDSCHを送信する。
このため、プリエンプション前後のPDSCHの位相や電力に連続性が無くなる。eMBB UEは、FL−DMRSを受信し、プリエンプション前のPDSCHをFL−DMRSを用いて復調することが可能である。しかし、プリエンプション後のPDSCHをFL−DMRSを用いて復調した場合、位相や電力に連続性が無くなるため、復調特性が劣化してしまう。
このような問題を低減するため、gNBは、プリエンプション用リソースの後にDMRSを設定する。該DMRSとして、補完用DMRSの設定方法を適用するとよい。実施の形態7で開示した方法を適宜適用するとよい。
gNBは、プリエンプション後のPDSCH領域にも、eMBB UE用に、補完用DMRSを設定し送信する。eMBB UEは、プリエンプション後のPDSCHに設定された補完用DMRSを受信し、PDSCHを復調する。このようにすることで、eMBB UEにおけるプリエンプション後のPDSCHの復調特性の劣化を低減可能となる。
ULにおいて、eMBB UE用のPUSCHがマッピングされるリソースが、プリエンプションにより時間的に分割されるような場合がある。一部のPUSCHのリソースが送信されたあと、eMBB UE用リソースがプリエンプションされて送信されなくなり、その後また残りのPUSCHが送信される場合がある。
このような場合、プリエンプション用リソースの前後の送信においてPUSCHの位相や電力に連続性が無くなる場合がある。たとえプリエンプション用リソースの前後どちらかのみにDMRSが構成されていたとしても、位相や電力に連続性が無くなると、DMRSの構成されていない方のリソースのPUSCHの復調特性が劣化する。
このような問題を解決する方法として、前述の補完用DMRSの設定方法を適用するとよい。プリエンプション用リソースの前後どちらにもDMRSが構成されるように、補完用DMRSを設定すればよい。このようにすることで、たとえば、プリエンプションによる該リソース前後に位相や電力に非連続が生じるような場合の復調特性の劣化を低減できる。
図67は、eMBB UE用の一つのスロットにFL−DMRSのみが設定される場合にPUSCHのリソースをプリエンプションする一例を示す図である。eMBB UEは、プリエンプション前にFL−DMRSとPUSCHを送信し、プリエンプション用リソースでは何も送信せず、プリエンプション後にPUSCHを送信する。
このため、プリエンプション前後のPUSCHの位相や電力に連続性が無くなる。gNBは、FL−DMRSを受信し、プリエンプション前のPUSCHをFL−DMRSを用いて復調することが可能である。しかし、プリエンプション後のPUSCHをFL−DMRSを用いて復調した場合、位相や電力に連続性が無くなるため、復調特性が劣化してしまう。
このような問題を低減するため、gNBは、プリエンプション用リソースの後にDMRSを設定する。該DMRSとして、補完用DMRSの設定方法を適用するとよい。実施の形態7の変形例2で開示した方法を適宜適用するとよい。
gNBは、プリエンプション後のPUSCH領域にも、eMBB UEからの送信用に、補完用DMRSを設定する。eMBB UEは、設定された補完用DMRSを送信する。gNBは、プリエンプション後の補完用DMRSを受信し、プリエンプション後のPUSCHを復調する。このようにすることで、gNBにおけるプリエンプション後のPUSCHの復調特性の劣化を低減可能となる。
DLにおいても、ULにおいても、補完用DMRSを複数設定してもよい。前述の補完用DMRSの設定方法を適用するとよい。
図68は、ULにおいて補完用DMRSが複数設定される一例を示す図である。図68は、eMBB UE用の一つのスロットにDMRSのみが設定される場合に、該DMRSをプリエンプションする場合について示している。該DMRSの前後にPUSCHが構成される。プリエンプション用リソースの前後に補完用DMRSが2つ設定される。
DMRSがプリエンプションされることにより、gNBは、eMBB UEからのPUSCHを復調できなくなる。このような問題を解決するため、DMRSの前あるいは後ろのみに補完用DMRSを設定してもよい。しかし、プリエンプション前後のPUSCHの位相や電力に連続性が無くなるため、このような場合も補完用DMRSが設定されていない側のPUSCHの復調特性が劣化してしまう。
このような問題を低減するため、gNBは、プリエンプション用リソースの前後にDMRSを設定する。該DMRSとして、補完用DMRSの設定方法を適用するとよい。実施の形態7の変形例2で開示した方法を適宜適用するとよい。
gNBは、プリエンプション前のPUSCH領域に、補完用DMRSを設定し、プリエンプション後のPUSCH領域に、補完用DMRSを設定する。eMBB UEは、設定された二つの補完用DMRSを送信する。gNBは、プリエンプション前の補完用DMRSを受信し、プリエンプション前のPUSCHを復調する。また、gNBは、プリエンプション後の補完用DMRSを受信し、プリエンプション後のPUSCHを復調する。
このようにすることで、gNBにおけるプリエンプション前後のPUSCHの復調特性の劣化を低減可能となる。
プリエンプションされるリソースを、高速大容量通信であるeMBB(enhanced Mobile BroadBand)用とし、プリエンプションするリソースを、超高信頼低遅延通信であるURLLC(Ultra Reliable Low Latency Communication)用としているが、これらのサービスに限定されない。プリエンプションされるリソースに使用される通信サービス、および、プリエンプションするリソースに使用される通信サービスは、eMBB、URLLCに限定されない。
また、プリエンプションされるUE(被プリエンプトUE)をeMBBサービス用のUE(eMBB UE)とし、プリエンプションUEをURLLCサービス用のUE(URLLC UE)としているが、被プリエンプトUEおよびプリエンプションUEはともに、これらのサービスのUE用に限定されない。
実施の形態8.
低遅延が要求される通信サービスの上り通信において、プリエンプション送信を設定することで、低遅延特性を得ることができる。しかし、たとえばURLLCサービスのように低遅延特性だけでなく高信頼特性を要求されるような通信サービスに対しては、プリエンプション送信を設定しただけでは要求を満足させることができない場合が生じる。
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
同じパケットを複製してDCを用いて送信するパケット複製(packet duplication)において、プリエンプション送信を設定可能とする。パケット複製設定中に、MNにおいてプリエンプション送信設定を可能とする。パケット複製設定中に、SNにおいてもプリエンプション送信設定を可能とする。あるいは、パケット複製設定中に、MNあるいはSNのどちらか一方において、プリエンプション送信設定を可能としてもよい。パケット複製設定中とは、パケット複製設定処理中を含んでもよい。
プリエンプション送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製を設定可能としてもよい。プリエンプション送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製を実施する場合、SNにおいてもプリエンプション送信設定を可能とする。このようにパケット複製とプリエンプション送信の両方を設定することで、低遅延特性に加えて信頼性を向上させることができる。
DCを用いたパケット複製では、MNとUEとの間でパケット複製の設定が行われ、SNはパケット複製の設定を認識しなくてもよい。SNは通常のパケットデータ送受信と同じ処理を実施すればよい。一方、前述したように、プリエンプション送信の設定はRRC設定が必要となる。このため、DCを用いたパケット複製でプリエンプション送信を設定しようとする場合、SNはプリエンプション送信の設定が必要か否かを認識できず、SNでプリエンプション送信の設定を実施できないという問題が生じる。
前述の問題に対する解決策として、実施の形態2で開示した方法を適用するとよい。グラント無送信をプリエンプション送信におきかえて適用するとよい。たとえば、MNがSNに対してプリエンプション送信の設定を要求する。パケット複製設定中、MNがSNに対してプリエンプション送信の設定を要求する。SNはMNに対してプリエンプション送信設定を通知する。MNはUEに対して、自ノードに設定したプリエンプション送信設定、および、SNのプリエンプション送信設定を通知する。
このようにすることによって、実施の形態2で開示した効果と同様の効果を得ることができる。たとえば、SNはプリエンプション送信の設定が必要か否かを認識可能となり、SNでプリエンプション送信の設定ができる。このため、DCを用いたパケット複製でプリエンプション送信の設定が可能となる。低遅延特性かつ高信頼特性を得られる。
また、MNにおいてプリエンプション送信が設定されている上り通信に対してパケット複製を設定しようとする場合も同様である。実施の形態2で開示した方法を適用するとよい。
たとえば、MNは、プリエンプション送信が設定されている上り通信に対して、DCを用いたパケット複製を設定することを、UEに対して通知する。また、MNはSNに対してプリエンプション送信の設定を要求する。MNはSNに対してプリエンプション送信の設定指示を通知してもよい。SNはMNに対してプリエンプション送信設定を通知する。MNはUEに対して、自ノードに設定したプリエンプション送信設定、および、SNのプリエンプション送信設定を通知する。
このようにすることによって、実施の形態2で開示した効果と同様の効果を得ることができる。たとえば、SNはプリエンプション送信の設定が必要か否かを認識可能となり、SNでプリエンプション送信の設定ができる。このため、MNにおいてプリエンプション送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製を設定可能となる。低遅延特性かつ高信頼特性を得られる。
同じパケットを複製してCAを用いて送信するパケット複製において、プリエンプション送信を設定可能としてもよい。パケット複製設定中に、パケット複製が行われるセルにおいてプリエンプション送信設定を可能とする。パケット複製設定中とは、パケット複製設定処理中を含んでもよい。
プリエンプション送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製(CA)を設定可能としてもよい。プリエンプション送信が設定されている上り通信に対して、パケット複製を実施する場合、パケット複製が行われるセルにおいてもプリエンプション送信設定を可能とする。
これらの方法は、実施の形態2で開示した方法を適用するとよい。グラント無送信をプリエンプション送信におきかえて適用するとよい。このようにすることで、同様の効果を得ることができる。
前述の各実施の形態およびその変形例は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において、各実施の形態およびその変形例を自由に組合せることができる。また各実施の形態およびその変形例の任意の構成要素を適宜変更または省略することができる。
例えば、前述の各実施の形態およびその変形例において、サブフレームは、第5世代基地局通信システムにおける通信の時間単位の一例である。スケジューリング単位であってもよい。前述の各実施の形態およびその変形例において、サブフレーム単位として記載している処理を、TTI単位、スロット単位、サブスロット単位、ミニスロット単位として行ってもよい。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
200 通信システム、202 通信端末装置、203 基地局装置。

Claims (7)

  1. 通信端末装置と、前記通信端末装置と無線通信可能に接続され前記通信端末装置用にスプリットベアラを構成可能な複数のノードと、を備える通信システムであって、
    前記通信端末装置は、上り送信を、前記複数のノードのうちの上り送信用ノードに対して行い、
    前記上り送信用ノードは、前記複数のノードのうちで前記通信端末装置からの前記上り送信をより低遅延で実施可能なノードを、前記上り送信用ノードとして決定する、上り送信用ノード決定処理によって、決定される、
    通信システム。
  2. 前記複数のノードのうちで前記スプリットベアラのマスタノードが、前記上り送信用ノード決定処理を行う、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記マスタノードは、前記上り送信用ノード決定処理を、前記上り送信用ノードを決定するための判断情報に基づいて行い、
    前記マスタノードは、
    前記複数のノードのうちで前記スプリットベアラのセカンダリノードに関連する前記判断情報を取得し、
    前記セカンダリノードに関連する前記判断情報と、前記マスタノードに関連する前記判断情報とに基づいて、前記上り送信用ノードを決定する、
    請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記通信端末装置が、前記上り送信用ノード決定処理を行う、請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記通信端末装置は、前記上り送信用ノード決定処理を、前記上り送信用ノードを決定するための判断情報に基づいて行い、
    前記通信端末装置は、
    前記複数のノードのそれぞれに関連する前記判断情報を取得し、
    前記複数のノードのそれぞれに関連する前記判断情報に基づいて、前記上り送信用ノードを決定する、
    請求項4に記載の通信システム。
  6. スプリットベアラを構成可能な複数のノードと無線通信可能な通信端末装置であって、
    前記通信端末装置は、上り送信を、上り送信用ノード決定処理によって選ばれた上り送信用ノードに対して行うように構成され、
    前記上り送信用ノード決定処理は、前記複数のノードのうちで前記通信端末装置からの前記上り送信をより低遅延で実施可能なノードを、前記上り送信用ノードとして決定する処理である、
    通信端末装置。
  7. 通信端末装置用のスプリットベアラを他の通信ノードとともに構成可能な通信ノードであって、
    前記通信ノードは、上り送信用ノード決定処理によって選ばれることで、前記通信端末装置が上り送信に利用する上り送信用ノードとして動作するように構成され、
    前記上り送信用ノード決定処理は、複数の通信ノードのうちで前記通信端末装置からの前記上り送信をより低遅延で実施可能な通信ノードを、前記上り送信用ノードとして決定する処理である、
    通信ノード。
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