JP7493637B2 - 通信システム、基地局およびユーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動端末装置などの通信端末装置と基地局装置との間で無線通信を行う通信システム等に関する。
移動体通信システムの規格化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、無線区間についてはロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)と称し、コアネットワークおよび無線アクセスネットワーク(以下、まとめて、ネットワークとも称する)を含めたシステム全体構成については、システムアーキテクチャエボリューション(System Architecture Evolution:SAE)と称される通信方式が検討されている(例えば、非特許文献1~21)。この通信方式は3.9G(3.9 Generation)システムとも呼ばれる。
LTEのアクセス方式としては、下り方向はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、上り方向はSC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が用いられる。また、LTEは、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)とは異なり、回線交換を含まず、パケット通信方式のみになる。
非特許文献1(5章)に記載される、3GPPでの、LTEシステムにおけるフレーム構成に関する決定事項について、図1を用いて説明する。図1は、LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。図1において、1つの無線フレーム(Radio frame)は10msである。無線フレームは10個の等しい大きさのサブフレーム(Subframe)に分割される。サブフレームは、2個の等しい大きさのスロット(slot)に分割される。無線フレーム毎に1番目および6番目のサブフレームに下り同期信号(Downlink Synchronization Signal)が含まれる。同期信号には、第一同期信号(Primary Synchronization Signal:P-SS)と、第二同期信号(Secondary Synchronization Signal:S-SS)とがある。
3GPPでの、LTEシステムにおけるチャネル構成に関する決定事項が、非特許文献1(5章)に記載されている。CSG(Closed Subscriber Group)セルにおいてもnon-CSGセルと同じチャネル構成が用いられると想定されている。
物理報知チャネル(Physical Broadcast Channel:PBCH)は、基地局装置(以下、単に「基地局」という場合がある)から移動端末装置(以下、単に「移動端末」という場合がある)などの通信端末装置(以下、単に「通信端末」という場合がある)への下り送信用のチャネルである。BCHトランスポートブロック(transport block)は、40ms間隔中の4個のサブフレームにマッピングされる。40msタイミングの明白なシグナリングはない。
物理制御フォーマットインジケータチャネル(Physical Control Format Indicator Channel:PCFICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PCFICHは、PDCCHsのために用いるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルの数を、基地局から通信端末へ通知する。PCFICHは、サブフレーム毎に送信される。
物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDCCHは、後述のトランスポートチャネルの1つである下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL-SCH)のリソース割り当て(allocation)情報、後述のトランスポートチャネルの1つであるページングチャネル(Paging Channel:PCH)のリソース割り当て(allocation)情報、DL-SCHに関するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)情報を通知する。PDCCHは、上りスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)を運ぶ。PDCCHは、上り送信に対する応答信号であるAck(Acknowledgement)/Nack(Negative Acknowledgement)を運ぶ。PDCCHは、L1/L2制御信号とも呼ばれる。
物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDSCHには、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL-SCH)、およびトランスポートチャネルであるPCHがマッピングされている。
物理マルチキャストチャネル(Physical Multicast Channel:PMCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PMCHには、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)がマッピングされている。
物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUCCHは、下り送信に対する応答信号(response signal)であるAck/Nackを運ぶ。PUCCHは、CQI(Channel Quality Indicator)レポートを運ぶ。CQIとは、受信したデータの品質、もしくは通信路品質を示す品質情報である。またPUCCHは、スケジューリングリクエスト(Scheduling Request:SR)を運ぶ。
物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUSCHには、トランスポートチャネルの1つである上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL-SCH)がマッピングされている。
物理HARQインジケータチャネル(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel:PHICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PHICHは、上り送信に対する応答信号であるAck/Nackを運ぶ。物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble)を運ぶ。
下り参照信号(リファレンスシグナル(Reference Signal):RS)は、LTE方式の通信システムとして既知のシンボルである。以下の5種類の下りリファレンスシグナルが定義されている。セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)、MBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal)、UE固有参照信号(UE-specific Reference Signal)であるデータ復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DM-RS)、位置決定参照信号(Positioning Reference Signal:PRS)、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal:CSI-RS)。通信端末の物理レイヤの測定として、リファレンスシグナルの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)測定がある。
非特許文献1(5章)に記載されるトランスポートチャネル(Transport channel)について、説明する。下りトランスポートチャネルのうち、報知チャネル(Broadcast Channel:BCH)は、その基地局(セル)のカバレッジ全体に報知される。BCHは、物理報知チャネル(PBCH)にマッピングされる。
下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL-SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。DL-SCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が可能である。DL-SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。準静的なリソース割り当ては、パーシステントスケジューリング(Persistent Scheduling)ともいわれる。DL-SCHは、通信端末の低消費電力化のために通信端末の間欠受信(Discontinuous reception:DRX)をサポートする。DL-SCHは、物理下り共有チャネル(PDSCH)へマッピングされる。
ページングチャネル(Paging Channel:PCH)は、通信端末の低消費電力を可能とするために通信端末のDRXをサポートする。PCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が要求される。PCHは、動的にトラフィックに利用できる物理下り共有チャネル(PDSCH)のような物理リソースへマッピングされる。
マルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)は、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知に使用される。MCHは、マルチセル送信におけるMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)サービス(MTCHとMCCH)のSFN合成をサポートする。MCHは、準静的なリソース割り当てをサポートする。MCHは、PMCHへマッピングされる。
上りトランスポートチャネルのうち、上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL-SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。UL-SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。UL-SCHは、物理上り共有チャネル(PUSCH)へマッピングされる。
ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:RACH)は、制御情報に限られている。RACHは、衝突のリスクがある。RACHは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)へマッピングされる。
HARQについて説明する。HARQとは、自動再送要求(Automatic Repeat reQuest:ARQ)と誤り訂正(Forward Error Correction)との組合せによって、伝送路の通信品質を向上させる技術である。HARQには、通信品質が変化する伝送路に対しても、再送によって誤り訂正が有効に機能するという利点がある。特に、再送にあたって初送の受信結果と再送の受信結果との合成をすることで、更なる品質向上を得ることも可能である。
再送の方法の一例を説明する。受信側にて、受信データが正しくデコードできなかった場合、換言すればCRC(Cyclic Redundancy Check)エラーが発生した場合(CRC=NG)、受信側から送信側へ「Nack」を送信する。「Nack」を受信した送信側は、データを再送する。受信側にて、受信データが正しくデコードできた場合、換言すればCRCエラーが発生しない場合(CRC=OK)、受信側から送信側へ「Ack」を送信する。「Ack」を受信した送信側は次のデータを送信する。
非特許文献1(6章)に記載される論理チャネル(ロジカルチャネル:Logical channel)について、説明する。報知制御チャネル(Broadcast Control Channel:BCCH)は、報知システム制御情報のための下りチャネルである。論理チャネルであるBCCHは、トランスポートチャネルである報知チャネル(BCH)、あるいは下り共有チャネル(DL-SCH)へマッピングされる。
ページング制御チャネル(Paging Control Channel:PCCH)は、ページング情報(Paging Information)およびシステム情報(System Information)の変更を送信するための下りチャネルである。PCCHは、通信端末のセルロケーションをネットワークが知らない場合に用いられる。論理チャネルであるPCCHは、トランスポートチャネルであるページングチャネル(PCH)へマッピングされる。
共有制御チャネル(Common Control Channel:CCCH)は、通信端末と基地局との間の送信制御情報のためのチャネルである。CCCHは、通信端末がネットワークとの間でRRC接続(connection)を有していない場合に用いられる。下り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL-SCH)へマッピングされる。上り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである上り共有チャネル(UL-SCH)へマッピングされる。
マルチキャスト制御チャネル(Multicast Control Channel:MCCH)は、1対多の送信のための下りチャネルである。MCCHは、ネットワークから通信端末への1つあるいはいくつかのMTCH用のMBMS制御情報の送信のために用いられる。MCCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられる。MCCHは、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
個別制御チャネル(Dedicated Control Channel:DCCH)は、1対1にて、通信端末とネットワークとの間の個別制御情報を送信するチャネルである。DCCHは、通信端末がRRC接続(connection)である場合に用いられる。DCCHは、上りでは上り共有チャネル(UL-SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL-SCH)にマッピングされる。
個別トラフィックチャネル(Dedicated Traffic Channel:DTCH)は、ユーザ情報の送信のための個別通信端末への1対1通信のチャネルである。DTCHは、上りおよび下りともに存在する。DTCHは、上りでは上り共有チャネル(UL-SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL-SCH)へマッピングされる。
マルチキャストトラフィックチャネル(Multicast Traffic channel:MTCH)は、ネットワークから通信端末へのトラフィックデータ送信のための下りチャネルである。MTCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられるチャネルである。MTCHは、マルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
CGIとは、セルグローバル識別子(Cell Global Identifier)のことである。ECGIとは、E-UTRANセルグローバル識別子(E-UTRAN Cell Global Identifier)のことである。LTE、後述のLTE-A(Long Term Evolution Advanced)およびUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)において、CSG(Closed Subscriber Group)セルが導入される。
CSG(Closed Subscriber Group)セルとは、利用可能な加入者をオペレータが特定しているセル(以下「特定加入者用セル」という場合がある)である。特定された加入者は、PLMN(Public Land Mobile Network)の1つ以上のセルにアクセスすることが許可される。特定された加入者がアクセスを許可されている1つ以上のセルを「CSGセル(CSG cell(s))」と呼ぶ。ただし、PLMNにはアクセス制限がある。
CSGセルは、固有のCSGアイデンティティ(CSG identity:CSG ID)を報知し、CSGインジケーション(CSG Indication)にて「TRUE」を報知するPLMNの一部である。予め利用登録し、許可された加入者グループのメンバーは、アクセス許可情報であるところのCSG IDを用いてCSGセルにアクセスする。
CSG IDは、CSGセルまたはセルによって報知される。LTE方式の通信システムにCSG IDは複数存在する。そして、CSG IDは、CSG関連のメンバーのアクセスを容易にするために、通信端末(UE)によって使用される。
通信端末の位置追跡は、1つ以上のセルからなる区域を単位に行われる。位置追跡は、待受け状態であっても通信端末の位置を追跡し、通信端末を呼び出す、換言すれば通信端末が着呼することを可能にするために行われる。この通信端末の位置追跡のための区域をトラッキングエリアと呼ぶ。
3GPPにおいて、Home-NodeB(Home-NB;HNB)、Home-eNodeB(Home-eNB;HeNB)と称される基地局が検討されている。UTRANにおけるHNB、およびE-UTRANにおけるHeNBは、例えば家庭、法人、商業用のアクセスサービス向けの基地局である。非特許文献2には、HeNBおよびHNBへのアクセスの3つの異なるモードが開示されている。具体的には、オープンアクセスモード(Open access mode)と、クローズドアクセスモード(Closed access mode)と、ハイブリッドアクセスモード(Hybrid access mode)とが開示されている。
また3GPPでは、リリース10として、ロングタームエボリューションアドヴァンスド(Long Term Evolution Advanced:LTE-A)の規格策定が進められている(非特許文献3、非特許文献4参照)。LTE-Aは、LTEの無線区間通信方式を基本とし、それにいくつかの新技術を加えて構成される。
LTE-Aシステムでは、100MHzまでのより広い周波数帯域幅(transmission bandwidths)をサポートするために、二つ以上のコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)を集約する(「アグリゲーション(aggregation)する」とも称する)、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)が検討されている。CAについては、非特許文献1に記載されている。
CAが構成される場合、UEはネットワーク(Network:NW)と唯一つのRRC接続(RRC connection)を有する。RRC接続において、一つのサービングセルがNASモビリティ情報とセキュリティ入力を与える。このセルをプライマリセル(Primary Cell:PCell)と呼ぶ。下りリンクで、PCellに対応するキャリアは、下りプライマリコンポーネントキャリア(Downlink Primary Component Carrier:DL PCC)である。上りリンクで、PCellに対応するキャリアは、上りプライマリコンポーネントキャリア(Uplink Primary Component Carrier:UL PCC)である。
UEの能力(ケーパビリティ(capability))に応じて、セカンダリセル(Secondary Cell:SCell)が、PCellとサービングセルの組を形成するために構成される。下りリンクで、SCellに対応するキャリアは、下りセカンダリコンポーネントキャリア(Downlink Secondary Component Carrier:DL SCC)である。上りリンクで、SCellに対応するキャリアは、上りセカンダリコンポーネントキャリア(Uplink Secondary Component Carrier:UL SCC)である。
一つのUEに対して、一つのPCellと、一つ以上のSCellとからなるサービングセルの組が構成される。
また、LTE-Aでの新技術としては、より広い帯域をサポートする技術(Wider bandwidth extension)、および多地点協調送受信(Coordinated Multiple Point transmission and reception:CoMP)技術などがある。3GPPでLTE-Aのために検討されているCoMPについては、非特許文献1に記載されている。
また、3GPPにおいて、将来の膨大なトラフィックに対応するために、スモールセルを構成するスモールeNB(以下「小規模基地局装置」という場合がある)を用いることが検討されている。例えば、多数のスモールeNBを設置して、多数のスモールセルを構成することによって、周波数利用効率を高めて、通信容量の増大を図る技術などが検討されている。具体的には、UEが2つのeNBと接続して通信を行うデュアルコネクティビティ(Dual Connectivity;略称:DC)などがある。DCについては、非特許文献1に記載されている。
デュアルコネクティビティ(DC)を行うeNBのうち、一方を「マスターeNB(略称:MeNB)」といい、他方を「セカンダリeNB(略称:SeNB)」という場合がある。
モバイルネットワークのトラフィック量は、増加傾向にあり、通信速度も高速化が進んでいる。LTEおよびLTE-Aが本格的に運用を開始されると、更に通信速度が高速化されることが見込まれる。
さらに、高度化する移動体通信に対して、2020年以降にサービスを開始することを目標とした第5世代(以下「5G」という場合がある)無線アクセスシステムが検討されている。例えば、欧州では、METISという団体で5Gの要求事項がまとめられている(非特許文献5参照)。
5G無線アクセスシステムでは、LTEシステムに対して、システム容量は1000倍、データの伝送速度は100倍、データの処理遅延は10分の1(1/10)、通信端末の同時接続数は100倍として、更なる低消費電力化、および装置の低コスト化を実現することが要件として挙げられている。
このような要求を満たすために、3GPPでは、リリース14として、5Gの規格検討が進められている(非特許文献6,7参照)。5Gの無線区間の技術は、「New Radio(略称:NR) Access Technology」と称され、いくつかの新たな技術が検討されている(非特許文献8参照)。例えば、自己完結型(self-contained)サブフレームを用いたNR用フレーム構成、および多素子アンテナを用いたビームフォーミングなどが検討されている。
3GPP TS 36.300 V13.4.0 3GPP S1-083461 3GPP TR 36.814 V9.0.0 3GPP TR 36.912 V10.0.0 "Scenarios, requirements and KPIs for 5G mobile and wireless system"、[online]、平成25(2013)年4月30日、ICT-317669-METIS/D1.1、[平成28年8月2日検索]、インターネット<https://www.metis2020.com/documents/deliverables/> 3GPP TR 23.799 V0.5.0 3GPP TR 38.912 V0.0.1 3GPP RP-160697 3GPP R1-164032 3GPP R1-165887 3GPP TS 36.211 V13.2.0 3GPP TS 36.213 V13.2.0 3GPP TS 36.331 V13.1.0 3GPP R1-164004 3GPP R1-164033 3GPP R1-164174 3GPP R1-165887 3GPP TS 36.304 V13.2.0 3GPP R1-165364 3GPP R1-164013 3GPP TS 36.104 V14.0.0 3GPP R1-165669 3GPP R2-164028 3GPP R2-163441
5Gでは、LTEシステムに対して、データの伝送速度は100倍、データの処理遅延は10分の1などの性能が要求されている。
遅延時間の低減のために、NR用フレーム構成として、1つのサブフレームの中に下りと上りとを構成し、下りに対する応答を同じサブフレームで返す自己完結型サブフレーム(self-contained subframe)が提唱されている(非特許文献9参照)。
自己完結型サブフレームでは、下りから上りに移行する間に、UEが下り信号の復調および復号、上り符号化前信号の生成、ならびに上り信号の符号化および変調を行うための間隔(以下、「ギャップ」または「Gap」という場合がある)が設けられる。
セル内の全UEに対してギャップ期間を同一とすると、処理は容易になるが、処理時間が最長となるUEに合わせてギャップ期間を設定しなければならない。したがって、処理時間が短いUEにとっては、前記ギャップ期間は無駄となり、リソースの使用効率を低下させ、伝送速度を低下させる。
また、5Gでは、伝送速度の向上のために、複数のアンテナを用いて狭範囲なビームを形成するビームフォーミングを利用して通信を行うことが提案されている。狭範囲なビームでセルとして必要となるカバレッジをカバーするための方法が提案されている(非特許文献19参照)。非特許文献19に開示される方法では、1つまたは複数のビームを用いて、タイミングをずらしてビームスイーピングを行うことによって、広範囲のカバレッジをカバーしている。
ビームスイーピングにおける各ビームの送信タイミングは、ビーム毎に異なる。これに対し、ページングタイミングは、UE-IDによって決定される。
したがって、セルがビームスイーピングを用いてページングを送信しようとしても、UEに対するページングタイミングとビームスイーピングタイミングとが合致しない場合が生じる。これによって、ページングを送信できないという問題が生じる。
また、UEにおいても、ページングタイミングがビームスイーピングタイミングと異なる場合、予め定めるページングタイミングで受信動作を行っても、ページングを受信できなくなるという問題が生じる。
本発明の目的は、伝送速度の低下を抑えつつ、処理遅延を低減することができる通信システム等を提供することである。
本発明の通信システムは、ユーザ装置と、前記ユーザ装置と無線通信する基地局と、を備え、下りリンク通信と上りリンク通信との双方を含み、前記下りリンク通信に対する応答を前記上りリンク通信が含む自己完結型(self-contained)サブフレームをサポートする通信システムであって、前記自己完結型サブフレームに関して、前記基地局は、前記下りリンク通信から前記上りリンク通信までのギャップを設定し、前記基地局は、前記下りリンク通信の長さと前記上りリンク通信の長さとをシンボル単位で設定する。
本発明の通信システムによれば、伝送速度の低下を抑えつつ、処理遅延を低減することができる。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。 3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。 本発明に係る通信端末である図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。 本発明に係る基地局である図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。 本発明に係るMMEの構成を示すブロック図である。 LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。 マクロeNBとスモールeNBとが混在する場合のセルの構成の概念を示す図である。 UE毎に設けるギャップを示す図である。 自己完結型サブフレームにおけるギャップの設定に関するシーケンスの一例を示す図である。 1つのUEに対してギャップ設定を2つ行った場合のサブフレーム構成の一例を示す図である。 自己完結型サブフレームか否かによってギャップ設定を変える方法に関するシーケンスの一例を示す図である。 自己完結型サブフレームの種別によってギャップ設定を変える方法に関するシーケンスの一例を示す図である。 UEの使用サービスによってギャップ設定を変える方法に関するシーケンスの一例を示す図である。 空き領域をサブフレーム単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係の一例を示す図である。 空き領域をサブフレーム単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係の他の例を示す図である。 空き領域をサブフレーム単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係のさらに他の例を示す図である。 空き領域をシンボル単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係の一例を示す図である。 空き領域をシンボル単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係の他の例を示す図である。 空き領域をシンボル単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係のさらに他の例を示す図である。 上りおよび下りの周波数の間に空き領域を設ける一例を示す図である。 実施の形態3の変形例1における通信システムの構成の一例を示す図である。 図21に示す通信システムのeNB間における通信区間の時分割割り当ての一例を示す図である。 ビームスイーピングを説明するための図である。 ページングの送信タイミングをビームスイーピングタイミングに合わせる送信方法を説明するための図である。 実施の形態4におけるページング処理に関するシーケンスの一例を示す図である。 各ビームで送信されるPCCHがマッピングされるリソースの一例を示す図である。 PCCHを送信するビームと同一のビームでPCCHのスケジューリング情報を送信する場合のリソースの一例を示す図である。 ページング用ビームスイーピングを設けた場合のページングの送信方法を説明するための図である。 実施の形態5におけるページング処理に関するシーケンスの一例を示す図である。 ページング用ビームスイーピングを設けた場合のページングの送信方法を説明するための図である。 ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを示す図である。 ページング用ビームスイーピングブロックを示す図である。 UE-IDを用いて決めたページングタイミング後のビームスイーピングタイミングでページングを送信する方法を説明するための図である。 実施の形態6におけるページング処理に関するシーケンスの一例を示す図である。 ビームスイーピングブロックでページングの存在を示す情報を送信する場合のリソースの一例を示す図である。 実施の形態9におけるページング処理に関するシーケンスの一例を示す図である。 下りビームスイーピングタイミングの直後に、上りビームスイーピングタイミングを設定する方法を説明するための図である。 ページング用ビームスイーピングタイミングの直後に、ページング応答用ビームスイーピングタイミングを設定する方法を説明するための図である。 ビームスイーピングブロックの各ビームを自己完結型にした場合のリソースの一例を示す図である。 PCCHがマッピングされたサブフレームで、該PCCHに対する応答信号を送信する方法の一例を示す図である。 ビームスイーピングブロックの全ビームで1つのSSが送信される場合の一例を示す図である。 ビームスイーピングブロックのビーム毎に2つの同期信号を送信する場合の一例を示す図である。 ビームスイーピングブロックのビーム毎に2つの同期信号を送信する場合の他の例を示す図である。 ビームスイーピングブロックのビーム毎に1つの同期信号を送信する場合の一例を示す図である。 ビームスイーピングブロックの各ビームの送信期間が任意のシンボル長になる場合の一例を示す図である。
実施の形態1.
図2は、3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。図2について説明する。無線アクセスネットワークは、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)201と称される。通信端末装置である移動端末装置(以下「移動端末(User Equipment:UE)」という)202は、基地局装置(以下「基地局(E-UTRAN NodeB:eNB)」という)203と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。
ここで、「通信端末装置」とは、移動可能な携帯電話端末装置などの移動端末装置だけでなく、センサなどの移動しないデバイスも含んでいる。以下の説明では、「通信端末装置」を、単に「通信端末」という場合がある。
移動端末202に対する制御プロトコル、例えばRRC(Radio Resource Control)と、ユーザプレイン、例えばPDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、PHY(Physical layer)とが基地局203で終端するならば、E-UTRANは1つあるいは複数の基地局203によって構成される。
移動端末202と基地局203との間の制御プロトコルRRC(Radio Resource Control)は、報知(Broadcast)、ページング(paging)、RRC接続マネージメント(RRC connection management)などを行う。RRCにおける基地局203と移動端末202との状態として、RRC_IDLEと、RRC_CONNECTEDとがある。
RRC_IDLEでは、PLMN(Public Land Mobile Network)選択、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。RRC_CONNECTEDでは、移動端末はRRC接続(connection)を有し、ネットワークとのデータの送受信を行うことができる。またRRC_CONNECTEDでは、ハンドオーバ(Handover:HO)、隣接セル(Neighbour cell)の測定(メジャメント(measurement))などが行われる。
基地局203は、eNB207と、Home-eNB206とに分類される。通信システム200は、複数のeNB207を含むeNB群203-1と、複数のHome-eNB206を含むHome-eNB群203-2とを備える。またコアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)と、無線アクセスネットワークであるE-UTRAN201とで構成されるシステムは、EPS(Evolved Packet System)と称される。コアネットワークであるEPCと、無線アクセスネットワークであるE-UTRAN201とを合わせて、「ネットワーク」という場合がある。
eNB207は、移動管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)、あるいはS-GW(Serving Gateway)、あるいはMMEおよびS-GWを含むMME/S-GW部(以下「MME部」という場合がある)204とS1インタフェースにより接続され、eNB207とMME部204との間で制御情報が通信される。一つのeNB207に対して、複数のMME部204が接続されてもよい。eNB207間は、X2インタフェースにより接続され、eNB207間で制御情報が通信される。
Home-eNB206は、MME部204とS1インタフェースにより接続され、Home-eNB206とMME部204との間で制御情報が通信される。一つのMME部204に対して、複数のHome-eNB206が接続される。あるいは、Home-eNB206は、HeNBGW(Home-eNB GateWay)205を介してMME部204と接続される。Home-eNB206とHeNBGW205とは、S1インタフェースにより接続され、HeNBGW205とMME部204とはS1インタフェースを介して接続される。
一つまたは複数のHome-eNB206が一つのHeNBGW205と接続され、S1インタフェースを通して情報が通信される。HeNBGW205は、一つまたは複数のMME部204と接続され、S1インタフェースを通して情報が通信される。
MME部204およびHeNBGW205は、上位装置、具体的には上位ノードであり、基地局であるeNB207およびHome-eNB206と、移動端末(UE)202との接続を制御する。MME部204は、コアネットワークであるEPCを構成する。基地局203およびHeNBGW205は、E-UTRAN201を構成する。
さらに3GPPでは、以下のような構成が検討されている。Home-eNB206間のX2インタフェースはサポートされる。すなわち、Home-eNB206間は、X2インタフェースにより接続され、Home-eNB206間で制御情報が通信される。MME部204からは、HeNBGW205はHome-eNB206として見える。Home-eNB206からは、HeNBGW205はMME部204として見える。
Home-eNB206が、HeNBGW205を介してMME部204に接続される場合および直接MME部204に接続される場合のいずれの場合も、Home-eNB206とMME部204との間のインタフェースは、S1インタフェースで同じである。
基地局203は、1つのセルを構成してもよいし、複数のセルを構成してもよい。各セルは、移動端末202と通信可能な範囲であるカバレッジとして予め定める範囲を有し、カバレッジ内で移動端末202と無線通信を行う。1つの基地局203が複数のセルを構成する場合、1つ1つのセルが、移動端末202と通信可能に構成される。
図3は、本発明に係る通信端末である図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。図3に示す移動端末202の送信処理を説明する。まず、プロトコル処理部301からの制御データ、およびアプリケーション部302からのユーザデータが、送信データバッファ部303へ保存される。送信データバッファ部303に保存されたデータは、エンコーダー部304へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部303から変調部305へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコーダー部304でエンコード処理されたデータは、変調部305にて変調処理が行われる。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部306へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ307から基地局203に送信信号が送信される。
また、移動端末202の受信処理は、以下のように実行される。基地局203からの無線信号がアンテナ307により受信される。受信信号は、周波数変換部306にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部308において復調処理が行われる。復調後のデータは、デコーダー部309へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部301へ渡され、ユーザデータはアプリケーション部302へ渡される。移動端末202の一連の処理は、制御部310によって制御される。よって制御部310は、図3では省略しているが、各部301~309と接続している。
図4は、本発明に係る基地局である図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。図4に示す基地局203の送信処理を説明する。EPC通信部401は、基地局203とEPC(MME部204など)、HeNBGW205などとの間のデータの送受信を行う。他基地局通信部402は、他の基地局との間のデータの送受信を行う。EPC通信部401および他基地局通信部402は、それぞれプロトコル処理部403と情報の受け渡しを行う。プロトコル処理部403からの制御データ、ならびにEPC通信部401および他基地局通信部402からのユーザデータおよび制御データは、送信データバッファ部404へ保存される。
送信データバッファ部404に保存されたデータは、エンコーダー部405へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部404から変調部406へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコードされたデータは、変調部406にて変調処理が行われる。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部407へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ408より一つもしくは複数の移動端末202に対して送信信号が送信される。
また、基地局203の受信処理は以下のように実行される。一つもしくは複数の移動端末202からの無線信号が、アンテナ408により受信される。受信信号は、周波数変換部407にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部409で復調処理が行われる。復調されたデータは、デコーダー部410へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部403あるいはEPC通信部401、他基地局通信部402へ渡され、ユーザデータはEPC通信部401および他基地局通信部402へ渡される。基地局203の一連の処理は、制御部411によって制御される。よって制御部411は、図4では省略しているが、各部401~410と接続している。
図5は、本発明に係るMMEの構成を示すブロック図である。図5では、前述の図2に示すMME部204に含まれるMME204aの構成を示す。PDN GW通信部501は、MME204aとPDN GWとの間のデータの送受信を行う。基地局通信部502は、MME204aと基地局203との間のS1インタフェースによるデータの送受信を行う。PDN GWから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、PDN GW通信部501から、ユーザプレイン通信部503経由で基地局通信部502に渡され、1つあるいは複数の基地局203へ送信される。基地局203から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、基地局通信部502から、ユーザプレイン通信部503経由でPDN GW通信部501に渡され、PDN GWへ送信される。
PDN GWから受信したデータが制御データであった場合、制御データは、PDN GW通信部501から制御プレイン制御部505へ渡される。基地局203から受信したデータが制御データであった場合、制御データは、基地局通信部502から制御プレイン制御部505へ渡される。
HeNBGW通信部504は、HeNBGW205が存在する場合に設けられ、情報種別によって、MME204aとHeNBGW205との間のインタフェース(IF)によるデータの送受信を行う。HeNBGW通信部504から受信した制御データは、HeNBGW通信部504から制御プレイン制御部505へ渡される。制御プレイン制御部505での処理の結果は、PDN GW通信部501経由でPDN GWへ送信される。また、制御プレイン制御部505で処理された結果は、基地局通信部502経由でS1インタフェースにより1つあるいは複数の基地局203へ送信され、またHeNBGW通信部504経由で1つあるいは複数のHeNBGW205へ送信される。
制御プレイン制御部505には、NASセキュリティ部505-1、SAEベアラコントロール部505-2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部505-3などが含まれ、制御プレインに対する処理全般を行う。NASセキュリティ部505-1は、NAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。SAEベアラコントロール部505-2は、SAE(System Architecture Evolution)のベアラの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部505-3は、待受け状態(アイドルステート(Idle State);LTE-IDLE状態、または、単にアイドルとも称される)のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成および制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末202のトラッキングエリアの追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト管理などを行う。
MME204aは、1つまたは複数の基地局203に対して、ページング信号の分配を行う。また、MME204aは、待受け状態(Idle State)のモビリティ制御(Mobility control)を行う。MME204aは、移動端末が待ち受け状態のとき、および、アクティブ状態(Active State)のときに、トラッキングエリア(Tracking Area)リストの管理を行う。MME204aは、UEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:Tracking Area)に属するセルへ、ページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。MME204aに接続されるHome-eNB206のCSGの管理、CSG IDの管理、およびホワイトリストの管理は、アイドルステートモビリティ管理部505-3で行われてもよい。
次に通信システムにおけるセルサーチ方法の一例を示す。図6は、LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。通信端末は、セルサーチを開始すると、ステップST601で、周辺の基地局から送信される第一同期信号(P-SS)、および第二同期信号(S-SS)を用いて、スロットタイミング、フレームタイミングの同期をとる。
P-SSとS-SSとを合わせて、同期信号(Synchronization Signal:SS)という。同期信号(SS)には、セル毎に割り当てられたPCIに1対1に対応するシンクロナイゼーションコードが割り当てられている。PCIの数は504通りが検討されている。この504通りのPCIを用いて同期をとるとともに、同期がとれたセルのPCIを検出(特定)する。
次に同期がとれたセルに対して、ステップST602で、基地局からセル毎に送信される参照信号(リファレンスシグナル:RS)であるセル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)を検出し、RSの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)の測定を行う。参照信号(RS)には、PCIと1対1に対応したコードが用いられている。そのコードで相関をとることによって他セルと分離できる。ステップST601で特定したPCIから、該セルのRS用のコードを導出することによって、RSを検出し、RSの受信電力を測定することが可能となる。
次にステップST603で、ステップST602までで検出された一つ以上のセルの中から、RSの受信品質が最もよいセル、例えば、RSの受信電力が最も高いセル、つまりベストセルを選択する。
次にステップST604で、ベストセルのPBCHを受信して、報知情報であるBCCHを得る。PBCH上のBCCHには、セル構成情報が含まれるMIB(Master Information Block)がマッピングされる。したがって、PBCHを受信してBCCHを得ることで、MIBが得られる。MIBの情報としては、例えば、DL(ダウンリンク)システム帯域幅(送信帯域幅設定(transmission bandwidth configuration:dl-bandwidth)とも呼ばれる)、送信アンテナ数、SFN(System Frame Number)などがある。
次にステップST605で、MIBのセル構成情報をもとに該セルのDL-SCHを受信して、報知情報BCCHの中のSIB(System Information Block)1を得る。SIB1には、該セルへのアクセスに関する情報、セルセレクションに関する情報、他のSIB(SIBk;k≧2の整数)のスケジューリング情報が含まれる。また、SIB1には、トラッキングエリアコード(Tracking Area Code:TAC)が含まれる。
次にステップST606で、通信端末は、ステップST605で受信したSIB1のTACと、通信端末が既に保有しているトラッキングエリアリスト内のトラッキングエリア識別子(Tracking Area Identity:TAI)のTAC部分とを比較する。トラッキングエリアリストは、TAIリスト(TAI list)とも称される。TAIはトラッキングエリアを識別するための識別情報であり、MCC(Mobile Country Code)と、MNC(Mobile Network Code)と、TAC(Tracking Area Code)とによって構成される。MCCは国コードである。MNCはネットワークコードである。TACはトラッキングエリアのコード番号である。
通信端末は、ステップST606で比較した結果、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれるTACと同じならば、該セルで待ち受け動作に入る。比較して、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれなければ、通信端末は、該セルを通して、MMEなどが含まれるコアネットワーク(Core Network,EPC)へ、TAU(Tracking Area Update)を行うためにトラッキングエリアの変更を要求する。
コアネットワークを構成する装置(以下「コアネットワーク側装置」という場合がある)は、TAU要求信号とともに通信端末から送られてくる該通信端末の識別番号(UE-IDなど)をもとに、トラッキングエリアリストの更新を行う。コアネットワーク側装置は、通信端末に更新後のトラッキングエリアリストを送信する。通信端末は、受信したトラッキングエリアリストに基づいて、通信端末が保有するTACリストを書き換える(更新する)。その後、通信端末は、該セルで待ち受け動作に入る。
スマートフォンおよびタブレット型端末装置の普及によって、セルラー系無線通信によるトラフィックが爆発的に増大しており、世界中で無線リソースの不足が懸念されている。これに対応して周波数利用効率を高めるために、小セル化し、空間分離を進めることが検討されている。
従来のセルの構成では、eNBによって構成されるセルは、比較的広い範囲のカバレッジを有する。従来は、複数のeNBによって構成される複数のセルの比較的広い範囲のカバレッジによって、あるエリアを覆うように、セルが構成されている。
小セル化された場合、eNBによって構成されるセルは、従来のeNBによって構成されるセルのカバレッジに比べて範囲が狭いカバレッジを有する。したがって、従来と同様に、あるエリアを覆うためには、従来のeNBに比べて、多数の小セル化されたeNBが必要となる。
以下の説明では、従来のeNBによって構成されるセルのように、カバレッジが比較的大きいセルを「マクロセル」といい、マクロセルを構成するeNBを「マクロeNB」という。また、小セル化されたセルのように、カバレッジが比較的小さいセルを「スモールセル」といい、スモールセルを構成するeNBを「スモールeNB」という。
マクロeNBは、例えば、非特許文献7に記載される「ワイドエリア基地局(Wide Area Base Station)」であってもよい。
スモールeNBは、例えば、ローパワーノード、ローカルエリアノード、ホットスポットなどであってもよい。また、スモールeNBは、ピコセルを構成するピコeNB、フェムトセルを構成するフェムトeNB、HeNB、RRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、RRE(Remote Radio Equipment)またはRN(Relay Node)であってもよい。また、スモールeNBは、非特許文献7に記載される「ローカルエリア基地局(Local Area Base Station)」または「ホーム基地局(Home Base Station)」であってもよい。
図7は、マクロeNBとスモールeNBとが混在する場合のセルの構成の概念を示す図である。マクロeNBによって構成されるマクロセルは、比較的広い範囲のカバレッジ701を有する。スモールeNBによって構成されるスモールセルは、マクロeNB(マクロセル)のカバレッジ701に比べて範囲が小さいカバレッジ702を有する。
複数のeNBが混在する場合、あるeNBによって構成されるセルのカバレッジが、他のeNBによって構成されるセルのカバレッジ内に含まれる場合がある。図7に示すセルの構成では、参照符号「704」または「705」で示されるように、スモールeNBによって構成されるスモールセルのカバレッジ702が、マクロeNBによって構成されるマクロセルのカバレッジ701内に含まれる場合がある。
また、参照符号「705」で示されるように、複数、例えば2つのスモールセルのカバレッジ702が、1つのマクロセルのカバレッジ701内に含まれる場合もある。移動端末(UE)703は、例えばスモールセルのカバレッジ702内に含まれ、スモールセルを介して通信を行う。
また図7に示すセルの構成では、参照符号「706」で示されるように、マクロeNBによって構成されるマクロセルのカバレッジ701と、スモールeNBによって構成されるスモールセルのカバレッジ702とが複雑に重複する場合が生じる。
また、参照符号「707」で示されるように、マクロeNBによって構成されるマクロセルのカバレッジ701と、スモールeNBによって構成されるスモールセルのカバレッジ702とが重複しない場合も生じる。
さらには、参照符号「708」で示されるように、多数のスモールeNBによって構成される多数のスモールセルのカバレッジ702が、1つのマクロeNBによって構成される1つのマクロセルのカバレッジ701内に構成される場合も生じる。
5Gでは、遅延時間の低減のために、1つのサブフレームの中に下りと上りとを構成し、下りに対する応答を同じサブフレームで返す自己完結型サブフレーム(self-contained subframe)が提唱されている。上りにおいて送信される情報として、同一サブフレームの下りデータに対するAck/Nack、同一サブフレームの上りスケジューリンググラントに対する上りデータ、および同一サブフレームの下りRSに対する測定結果の3つが検討されている(非特許文献9参照)。
下りから上りへの移行に際し、送信/受信切替時間、eNBとUEとの間の伝搬遅延に加え、各UEにおける下り信号の復調および復号の時間、各UEにおける復号後の下り信号から上り符号化前信号の生成までの処理時間、ならびに各UEにおける上り信号の符号化および変調の時間を考慮しなければならない(非特許文献10参照)。
したがって、eNBおよびUEにおいて、下りから上りに移行する間にギャップ期間(以下「ギャップ」または「Gap」という場合がある)が設けられる。eNBにおいて、ギャップ期間には、該UE向けの下り信号の送信は行われない。UEは、ギャップ期間に、下り信号の復調および復号、上り符号化前信号の生成、ならびに上り信号の符号化および変調を行う必要がある。
セル内の全UEに対してギャップ期間を同一とすると、処理は容易になるが、処理時間が最長となるUEに合わせてギャップ期間を設定しなければならない。したがって、処理時間が短いUEにとっては、ギャップ期間は無駄に長いものとなる。
LTEにおけるスペシャルサブフレーム(Special Subframe)においては、UE毎に、上りパイロットタイムスロット(Uplink Pilot Time Slot:UpPTS)の追加設定によってギャップ期間を短くすることが可能である。
しかし、追加設定された上り送信区間における送信対象は、サウンディング参照信号または物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)のみである(非特許文献10,11,12参照)。
したがって、上りデータ、上りAck/Nack、および下り参照信号測定結果を送信する自己完結型サブフレームには、スペシャルサブフレームの設定方法を適用することができない。また、スペシャルサブフレームでは、下りパイロットタイムスロット(Downlink Pilot Time Slot:DwPTS)の追加設定をすることはできない。
また、自己完結型サブフレームでは、下り信号のサイズおよび変調方法によって、UEにおいて必要な処理時間が変化する。ギャップ期間を固定とすると、処理は容易になるが、最長の処理時間がかかる下り信号のサイズおよび変調方法を考慮してギャップ期間を設定しなければならない。
したがって、処理時間の短い下り信号のサイズおよび変調方法で送信される送信時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)あるいはサブフレームにおいては、設定されたギャップ期間が無駄に長いものとなる。
このような無駄を解消するために、例えばギャップ期間を柔軟に変えることが考えられるが、ギャップ期間を柔軟に変える方法は開示されていない。
本実施の形態では、以上のような問題を解決する方法を開示する。
eNBは、自己完結型サブフレームにおけるギャップをUE毎に設定する。また、eNBは、ギャップ前のシンボルに下り信号/チャネルをマッピングし、ギャップ後の信号に上り信号/チャネルをマッピングする。
ギャップの設定において、eNBはUEに対し、位置と長さとを同時に指定してもよいし、別々に指定してもよい。ギャップの位置について、eNBはUEに対し、先頭位置で指定してもよいし、末尾位置で指定してもよい。
ギャップの長さの与え方は、5G無線アクセスシステムにおける最小時間単位としてもよいし、シンボル単位でもよいし、サブフレーム長に対する比率でもよい。また、他の単位で与えてもよい。
また、ギャップを設定する代わりに、上り信号/チャネルの長さと下り信号/チャネルの長さを設定してもよい。前記の上りと下りの長さの設定は、同時でもよいし、別々でもよい。上りと下りの長さのそれぞれの設定は、ギャップの長さと同様に、5G無線アクセスシステムにおける最小時間単位でもよいし、シンボル単位でもよいし、サブフレーム長に対する比率としてもよいし、他の単位でもよい。
前述の、上り信号/チャネルの長さ、および下り信号/チャネルの長さの設定は、eNBからUEに対して行うとよい。
また、ギャップの設定、ならびに上り信号/チャネルの長さと下り信号/チャネルの長さとの設定について、いくつかの選択肢から選択することとしてもよい。この場合、eNBからUEに対し、選択肢の一覧と、選択する設定の識別子とを指定するとよい。選択肢の一覧については、規格で規定してもよい。選択肢の一覧と、選択する設定の識別子とは、eNBからUEに対し、まとめて与えてもよいし、別々に与えてもよい。
ギャップ後のシンボルにマッピングする上り信号/チャネルの例として、以下の(1)~(5)の5つを開示する。
(1)同一サブフレームの下りデータに対するAck/Nack。
(2)同一サブフレームの上りグラントに対する上りデータ。
(3)同一サブフレームの下り参照信号の測定結果。
(4)上り参照信号。例えば、サウンディング参照信号および上り復調用参照信号。
(5)前記(1)~(4)の組合せ。
ギャップ前のシンボルにマッピングする下り信号/チャネルの例として以下の(1)~(5)の5つを開示する。
(1)L1/L2制御信号/チャネル。下りスケジューリング情報および上りグラントのいずれか一方または両方を含んでもよい。
(2)下りデータ。
(3)下り参照信号。
(4)その他下り信号/チャネル。
(5)前記(1)~(4)の組合せ。
ギャップ前のシンボルにマッピングする下り信号/チャネルの他の例として、ページング信号あるいはページングチャネルがある。ページングチャネルとしては、PCCHがマッピングされるチャネルであってもよい。PCCHがマッピングされるチャネルのスケジューリング情報がマッピングされてもよい。
ギャップ後のシンボルにマッピングする上り信号/チャネルの他の例として、ページングに対する応答信号あるいは応答チャネルがある。ページングに対する応答チャネルとしては、PRACHであってもよい。
このようにすることによって、同一サブフレーム内で、UEは、ページングの受信とページングに対する応答の送信とを行うことが可能となり、着呼処理の遅延時間を削減することが可能となる。
図8は、UE毎に設けるギャップを示す図である。eNBからUE#1に、第1下り信号800(DL#1)が送信され、伝搬遅延を経て、UE#1において、第1下り信号801(DL#1)として受信される。同様に、eNBからUE#2に、第2下り信号802(DL#2)が送信され、UE#2において、第2下り信号803(DL#2)として受信される。また、UE#1からeNBに、第1上り信号804(UL#1)が送信され、eNBにおいて、第1上り信号805(UL#1)として受信される。同様に、UE#2からeNBに、第2上り信号806(UL#2)が送信され、eNBにおいて、第2上り信号807(UL#2)として受信される。また、第1下り信号800(DL#1)と第1上り信号805(UL#1)との間、および第2下り信号802(DL#2)と第2上り信号807(UL#2)との間には、それぞれ、第1ギャップ808(Gap#1)、第2ギャップ809(Gap#2)が設けられる。
図8において、UE#1向けの、第1下り信号800(DL#1)、第1ギャップ808(Gap#1)および第1上り信号805(UL#1)を組合せたデータと、UE#2向けの、第2下り信号802(DL#2)、第2ギャップ809(Gap#2)および第2上り信号807(UL#2)を組合せたデータとは、周波数分割、符号分割および空間分割のいずれか1つまたはその組合せによって多重されている。
図8において、第1ギャップ808(Gap#1)および第2ギャップ809(Gap#2)の位置および長さを、eNBからUE毎に設定可能とすることによって、第1下り信号800(DL#1)、第2下り信号802(DL#2)、第1上り信号805(UL#1)および第2上り信号807(UL#2)の長さをUE毎に設定可能としている。図8では、一例として、eNBに接続されるUEの数を2として説明しているが、UEの数は1であってもよいし、3以上であってもよい。
eNBがUEにギャップを設定するとき、伝搬遅延、UE処理時間、具体的には信号の復調および復号時間、復号後の下り信号から上り符号化前信号の生成までの処理時間、ならびに上り信号の符号化および変調時間、UE送信/受信切替時間を用いてもよい。
eNBは、UEまでの伝搬遅延を測定するとよい。eNBは、UEからの上り信号の受信によって、UEまでの伝搬遅延を測定するとよい。例えば、タイミングアドバンス(Timing Advance:TA)を用いるとよい。
一度測定された伝搬遅延に対し、UEが、eNBから受信する信号のタイミングの変化量を測定し、UEからeNBに該変化量を通知してもよい。eNBは、該変化量に基づいて伝搬遅延を補正してもよい。この方法によって、eNBにおける伝搬遅延の測定負荷を軽減させることができる。
前述の、UEによるタイミングの変化量の測定と、eNBへの該変化量の通知とは、連続して実行されてもよいし、連続せずに実行されてもよい。あるいは、片方のみが実行されてもよい。
UEは、eNBに対し、前記UE処理時間を通知するとよい。UEからeNBに通知する内容は、UE能力(UE capability)としてもよいし、別の内容を新たに通知してもよい。UE能力を用いる場合は、該UE能力に含まれるUEカテゴリー(UE category)からUE処理時間を導出してもよいし、UE処理時間に相当するパラメータをUE能力に追加してもよい。UEカテゴリーからのUE処理時間の導出方法は、規格で定めてもよいし、UEカテゴリーとUE処理時間とを対応付けたテーブルを別途設定してもよい。また、UE処理時間について、eNBにおいて予め固定値を設定してもよい。
前述において、UE処理時間を導出するのは、eNBでもよいし、UEでもよい。UEは、導出したUE処理時間をeNBに通知してもよい。
eNBからUEに対し、UE処理時間の問合せを行うとよい。UE処理時間の問合せとして、例えば、eNBからUEへの、UE能力問合せ(UE capability Enquiry)を用いてもよい。これによって、eNBがUEからUE処理時間を取得してもよい。UE能力問合せは、RRC個別シグナリングを用いて行うとよい。
eNBは、ギャップ設定値を決定する。前記ギャップ設定値の決定において、伝搬遅延およびUE処理時間を用いるとよい。eNBは、決定したギャップ設定値をUEに通知する。eNBおよびUEは、前記ギャップ設定値を反映する。
UE毎のギャップ設定について、デフォルト値を設けるとよい。前記デフォルト値が必要な状況としては、例えば、UEがeNBに接続するときである。UEがeNBに接続するとき、報知情報およびページング信号を受信し、また、物理ランダムアクセスチャネルを送信する必要がある。このとき、前記デフォルト値によって、下り信号受信と上り信号送信とを行うとよい。
前記デフォルト値は、eNB共通の値として設定するとよい。前記デフォルト値の設定は、eNBからUEに対して行うとよい。
前記デフォルト値は、例えば、予め規格などで静的(Static)に設定するとよい。また、RRC共通シグナリングを用いた準静的(Semi-static)な設定と併用してもよい。RRC共通シグナリングを用いた準静的な設定としては、eNBからUEに報知してもよい。eNBからの報知の方法として、例えば、報知情報を用いるとよい。報知情報として、例えば、SIB1またはSIB2を用いるとよい。
静的な設定と準静的な設定とを併用することによって、eNB共通のデフォルト値を、eNB接続中のUEの通信状況、例えば、上り通信が多い、下り通信が多い、などの状況に応じて、柔軟に変更することができる。
前記デフォルト値は、ギャップの位置および長さを直接eNBからUEに指定する構成としてもよいし、選択肢の一覧から指定する構成としてもよい。選択肢の一覧は、予め規格などで与えるとよい。あるいは、RRCシグナリングを用いて選択肢の一覧を与えてもよい。前記の選択肢の一覧は、eNBからUEに設定してもよい。
また、前記デフォルト値について、準静的な設定を用いる場合は、静的に与えた設定値からの相対値としてもよい。この場合、eNBからUEに相対値を直接指定してもよいし、選択肢の一覧から指定してもよい。選択肢の一覧は、予め規格などで与えるとよい。
前記デフォルト値は、準静的な設定を用いるかどうかによらず、静的に与えた設定値からの相対値として、eNBからUEに通知してもよい。前記相対値は、eNBからUEに直接指定してもよいし、選択肢の一覧から指定してもよい。前記選択肢の一覧は、予め規格などで与えるとよい。前記選択肢の一覧を、eNBからUEに準静的に設定してもよい。
UE毎のギャップ設定において、位置および長さをeNBから各UEに絶対値で指定してもよいし、相対値で指定してもよい。相対値で指定する場合、例えば、デフォルト値からの差分として設定してもよいし、前回の設定値からの差分として設定してもよい。
UE毎のギャップ設定方法の具体例として、以下の(1)~(3)の3つを開示する。
(1)準静的(semi-static)な設定。
(2)動的(Dynamic)な設定。
(3)前記(1)および(2)の組合せ。
前記(1)の準静的な設定について、例えば、RRC個別シグナリングを用いる。RRC個別シグナリングとして、例えば、RRC接続再設定(RRC connection reconfiguration)を用いてもよい。あるいは、ランダムアクセス処理におけるメッセージ4を用いてもよい。
前記(1)の準静的な設定について、eNBからUEに設定値を直接与えてもよいし、あるいは、いくつかの選択肢から選択することとしてもよい。例えば、選択肢を予め与え、選択する設定の識別子をeNBからUEに準静的に設定してもよい。予め与える選択肢は、規格によって決定してもよい。また、共通シグナリングを用いて与えてもよい。共通シグナリングの例として、報知情報を用いる。報知情報としては、例えば、SIB1を用いる。また、前記選択肢は、RRC個別シグナリングを用いて準静的に与えてもよい。
UE毎のギャップ設定をいくつかの選択肢から選択する場合について、デフォルト値の設定のときに与えられた選択肢の一覧を用いてもよい。また、選択する設定の識別子の通知は、該識別子を変更する場合のみに行ってもよい。
前記(2)の動的な設定について、例えば、MACシグナリング(MAC Control Element)を用いる。また、別の例として、L1/L2シグナリングを用いる。これによって、TTI毎、あるいはサブフレーム毎にギャップ設定を変えることができるので、短い周期でのギャップ設定の変更が可能となる。前記(2)における設定内容は、前記(1)と同様としてよい。
前記(2)において、MACシグナリングを用いることによって、再送制御が行われ、信頼性が高い通知が可能となる。また、L1/L2シグナリングを用いることによって、下りユーザデータが無いときにおいても、eNBからUEにギャップ設定を通知することが可能となる。
前記(2)において、例えば、伝搬遅延の変化に伴い、ギャップ設定が変わるとき、MACシグナリングによってギャップ設定をTAと同時に送ってもよいし、別々に送ってもよい。
前記(3)の設定について、異なる設定内容を1つの組合せとして、それぞれ準静的、動的に設定してもよい。例えば、前記選択肢を準静的に与え、選択する設定の識別子を動的に与えてもよい。また、同じ設定内容を準静的にも動的にも設定可能としてもよい。例えば、選択する設定の識別子を準静的にも動的にも設定可能としてもよい。具体的には、eNBにおいて、通常は、選択する設定の識別子を準静的に指定し、突発的に大量のデータを送受信しなければいけないようなときに、選択する設定の識別子を動的に設定する、といった運用が可能となる。
前記(1)~(3)において、ギャップ設定を反映させるタイミングを併せて通知してもよい。前記タイミングとして、例えば、サブフレーム番号を用いてもよい。また、ギャップ設定を受信してから反映させるまでの期間を予め定めておいてもよい。前記期間として、例えば、サブフレーム数を用いてもよい。このようにすることによって、ギャップ設定の変更を即時に反映することができない場合でも、ギャップ設定の変更による送受信ロスを防ぐことができる。
また、前記(2),(3)において、L1/L2シグナリングを用いて設定する場合、ギャップ設定データを自己完結型サブフレームの先頭シンボルに配置するとよい。このようにすることによって、UEにおいて、ギャップ設定受信から送受信切替までの時間を可能な限り確保することができる。
また、前記(2),(3)において、L1/L2シグナリングを用いない場合についても、ギャップ設定データを自己完結型サブフレームの先頭シンボルに配置してもよい。
図9は、自己完結型サブフレームにおけるギャップの設定に関するシーケンスの一例を示す図である。図9では、UEの初期接続において、eNBが、TAおよびUE能力を用いてギャップ設定を決定し、UEに対してギャップを準静的に設定する場合の例を示す。
ステップST900において、eNBは、UEに、ギャップ設定のデフォルト値を報知する。報知情報を用いて報知を行ってもよい。また、報知情報として、例えば、SIB1を用いてもよい。
ステップST901において、UEは、ギャップ設定のデフォルト値を反映させる。
ステップST902、ステップST903、ステップST904、ステップST905、ステップST906およびステップST907は、ランダムアクセス処理およびRRC接続処理を表している。併せて、タイミングアドバンス(Timing Advance)の測定、通知を行っている。
ステップST902において、UEは、RAプリアンブル(RA preamble)をeNBに通知する。RAプリアンブルの通知には、例えば、PRACHを用いる。
ステップST903において、eNBは、タイミングアドバンス(TA)を求める。例えば、受信したRAプリアンブルを用いてTAを求めてもよい。
ステップST904において、eNBは、前記TAをUEに送信する。UE送信用の上りグラント情報と一緒に送信してもよい。また、前記TAの送信には、RA応答(RA response)を用いるとよい。
UEは、ステップST904で受信したTAに基づいて、自身のUL送信タイミングを調整する。また、ステップST905において、RRC接続要求(RRC Connection Request)をeNBに送信する。RRC接続要求の送信には、前記上りグラント情報によって指定された無線リソースを用いるとよい。
eNBは、ステップST906において、RRC接続設定(RRC Connection Setup)をUEに送信する。ステップST902、ステップST903、ステップST904およびステップST905による一連のRAシーケンスにおける競合解消(Contention Resolution)と一緒に送信してもよい。
ステップST907において、UEは、RRC接続設定完了(RRC Connection Setup Complete)をeNBに通知する。これによって、eNBとUEとの間におけるRRCの接続が完了する。
ステップST908において、eNBは、UEに、UE能力問合せ(UE capability Enquiry)を送信する。RRC個別シグナリングを用いてUE能力問合せの送信を行ってもよい。UEは、ステップST909において、eNBに、UE能力通達(UE capability Information)を送信する。UE能力通達の送信を、RRC個別シグナリングを用いて行ってもよい。
ステップST910において、eNBは、該UEに対するギャップ設定値を決定する。TAおよびUE能力を用いてギャップ設定値を決めてもよい。
ステップST911において、eNBは、決定したギャップ設定値をUEに送信する。ギャップ設定値の送信を、RRC個別シグナリングを用いて行ってもよい。
ステップST912において、UEは、eNBから受信したギャップ設定値を反映させる。ステップST913において、eNBは、UEに送信したギャップ設定値を反映させる。これによって、UEとeNBとは、新しいギャップ設定値によって通信を行う。
eNBは、下り信号および上り信号のスケジューリングを、送信タイミングと同一サブフレームで行ってもよいし、異なるサブフレームで行ってもよい。異なるサブフレームで行う場合の一例として、例えば、複数のサブフレーム分のスケジューリングをまとめて行ってもよい。
下り信号のスケジューリングを同一サブフレームで行う場合、下り制御チャネルに下り信号のスケジューリング情報をマッピングするとよい。前記下り制御チャネルとして使用する無線リソースは、予め規格で定めてもよいし、eNBからUEに対して報知してもよい。
下りスケジューリング情報の具体例として、以下の(1)~(5)の5つを開示する。
(1)下り長。例えば、シンボル数および5G無線アクセスシステムにおける最小時間単位などで与えられる。下り長をいくつかの選択肢で与える場合は、選択内容の識別子で与えてもよい。
(2)信号/チャネル種類。例えば、PDSCH、RSなど。
(3)該シンボルへのマッピング情報。例えば、UEが復調するのに必要な情報。UEが復調するのに必要な情報としては、例えば、制御チャネルとデータチャネルの長さ、位置など。
(4)通常の下りスケジューリング情報。例えば、下り送信に割り当てる周波数幅など。下り制御情報(Downlink Control Information:DCI)に含めてもよい。
(5)前記(1)~(4)の組合せ。
上り信号のスケジューリングを同一サブフレームで行う場合、下り制御チャネルに上り信号のスケジューリング情報をマッピングするとよい。前記下り制御チャネルとして使用する無線リソースは、予め規格で定めてもよいし、eNBからUEに対して報知してもよい。
上りスケジューリング情報の具体例として、以下の(1)~(5)の5つを開示する。
(1)上り長。例えば、シンボル数および5G無線アクセスシステムにおける最小時間単位などで与えられる。上り長をいくつかの選択肢で与える場合は、選択内容の識別子で与えてもよい。
(2)信号/チャネル種類。例えば、Ack/Nack、CSI、PUSCH、SRSなど。
(3)該シンボルへのマッピング情報。例えば、UEが変調するのに必要な情報。UEが変調するのに必要な情報としては、例えば、制御チャネルとデータチャネルの長さ、位置など。
(4)通常の上りスケジューリング情報。例えば、上り送信に割り当てる周波数幅など。上り制御情報(Uplink Control Information:UCI)に含めてもよい。
(5)前記(1)~(4)の組合せ。
下りスケジューリング情報、上りスケジューリング情報に加えて、eNBからUEに対し、スケジューリングの対象となるサブフレームの識別子を送信してもよい。サブフレームの識別子として、例えば、サブフレーム番号を用いてもよい。eNBは、前記識別子が示すサブフレームにおいて、前記下りスケジューリング情報、および前記上りスケジューリング情報を用いて、下り信号送信および上り信号受信を行うとよい。
UEは、前記識別子が示すサブフレームにおいて、前記下りスケジューリング情報、および前記上りスケジューリング情報を用いて、下り信号受信および上り信号送信を行うとよい。UEは、スケジューリングの対象となるサブフレームまで、下りスケジューリング情報、および上りスケジューリング情報を保持するとよい。
eNBからUEに前記識別子を送信することによって、自己完結型サブフレームの送受信において、スケジューリングを異なるサブフレームで行うことが可能となる。
また、下りスケジューリング情報、上りスケジューリング情報に加えて、eNBからUEに対し、スケジューリングから下り信号送信および上り信号受信までの遅延時間を示す情報を送信してもよい。前記情報は、遅延時間をサブフレーム単位で表すものであってもよいし、シンボル単位でもよいし、5G無線アクセスシステムにおける最小時間単位でもよいし、他の単位でもよい。また、前記情報は、遅延時間の選択肢一覧から選択されたものを表す識別子であってもよい。
eNBは、下りスケジューリング情報、上りスケジューリング情報の送信から前記情報が示す遅延時間が経過してから、前記下りスケジューリング情報、および前記上りスケジューリング情報を用いて、下り信号送信および上り信号受信を行うとよい。
また、UEは、下りスケジューリング情報、上りスケジューリング情報の受信から前記情報が示す遅延時間が経過してから、前記下りスケジューリング情報、前記上りスケジューリング情報を用いて、下り信号受信および上り信号送信を行うとよい。UEは、前記情報が示す遅延時間が経過するまで、下りスケジューリング情報、上りスケジューリング情報を保持するとよい。
eNBからUEに前記情報を送信することによって、自己完結型サブフレームの送受信において、スケジューリングの対象となるサブフレームの識別子をeNBからUEに送信する場合と同様に、スケジューリングを異なるサブフレームで行うことが可能となる。
前記情報は、規格で静的に与えてもよい。または、RRCシグナリングで準静的に与えてもよい。これによって、前記情報の送信によって発生する通信量の増大を抑えることができる。
また、前記情報は、MACシグナリングあるいはL1/L2シグナリングで動的に与えてもよい。これによって、前記遅延時間を柔軟に変更することができる。
また、eNBからUEに対し、複数のサブフレーム分のスケジューリング情報をまとめて送信してもよい。前記スケジューリング情報において、各サブフレーム向けのスケジューリング情報は互いに異なっていてもよい。前記スケジューリング情報の送信には、RRC個別シグナリングを用いてもよいし、MACシグナリングを用いてもよいし、L1/L2シグナリングを用いてもよい。RRC個別シグナリングの例としては、RRC接続再設定を用いてもよい。
eNBは、複数のサブフレーム分のスケジューリング情報を用いて、複数のサブフレーム分の下り信号送信および上り信号受信を行うとよい。
また、UEは、複数のサブフレーム分のスケジューリング情報を用いて、複数のサブフレーム分の下り信号受信および上り信号送信を行うとよい。
eNBは、前記スケジューリング情報に加えて、スケジューリングされる期間を示す情報を送信してもよい。スケジューリングされる期間を示す情報としては、例えば、サブフレーム数、シンボル数、5G無線アクセスシステムにおける最小時間単位の整数倍を用いてもよい。スケジューリングされる期間は、規格で決めてもよいし、eNBからUEに対し、RRC個別シグナリングで送信してもよい。RRC個別シグナリングの例としては、RRC接続再設定を用いてもよい。また、MACシグナリングで送信してもよいし、L1/L2シグナリングで送信してもよい。
また、UEが前記スケジューリング情報を受信できなかった場合は、スケジューリング対象となるサブフレームにおいて、下りデータ受信および上りデータ送信を行わなくてもよい。UEは、別のスケジューリング情報を受信してから、前記別のスケジューリング情報の対象となるサブフレームにおいて、下りデータ受信および上りデータ送信を再開してもよい。あるいは、UEは、以前に受信したスケジューリング情報を繰り返して用いてもよい。
前述の、複数のサブフレーム分のスケジューリング情報およびスケジューリングされる期間は、スケジューリングの対象となるサブフレームの識別子、スケジューリングから下り信号送信および上り信号受信までの遅延時間を示す情報と組み合わされてもよい。前記識別子、あるいは、前記遅延時間を示す情報は、スケジューリングの対象となる複数サブフレームの先頭を指し示してもよい。
また、前述の、スケジューリングされる期間、スケジューリングから下り信号送信、上り信号受信までの遅延時間を示す情報について、デフォルト値を設けてもよい。前記デフォルト値は、規格で定めてもよいし、共通シグナリングで設定してもよい。共通シグナリングの例としては、報知情報を用いてもよい。報知情報としては、SIB1およびSIB2を用いてもよいし、他のSIBを用いてもよい。前記デフォルト値の設定は、eNBからUEに対して通知されるとよい。
UE毎に異なるギャップを設定するとき、UE間で下りと上りとが重複しないようにする処理を設けてもよい。当該処理は、UE追加時に処理をすることが望ましい。
前記処理は、eNBからUEに対して行ってもよいし、前記UEが行ってもよい。UEは、前記処理の結果を、eNBに通知してもよい。またUEは、前記処理の結果を、他のUEに通知してもよい。
UE間で下りと上りとが重複しないようにする処理の具体例として、以下の(1)~(4)の4つを開示する。
(1)先に接続したUEを優先。
(2)優先度の高いUEを優先。
(3)ギャップ設定可能範囲に基づく調停。
(4)前記(1)~(3)の組合せ。
前記(2)の処理において、各UEは優先度を示す情報を付与される。前記情報を、規格によって与えてもよい。規格によって与えるとき、例えば、UEが使用するサービスによって決定してもよい。また、eNBが決定し、eNBからUEに送信してもよい。また、上位ネットワーク装置が決定し、eNB経由でUEに送信してもよい。また、UE内のパラメータとして予め保持させてもよい。
高い優先度のUEが追加されたとき、低い優先度のUEは、ギャップ設定を変更する。UE毎に与えられる優先度は、上位ネットワーク装置が決定してもよいし、eNBが決定してもよいし、UE自身が決定してもよい。また、優先度の値は可変としてもよい。優先度を変更する主体は、上位ネットワーク装置でもよいし、eNBでもよいし、UE自身でもよい。また、接続中と非接続時とで、優先度の値を変えてもよい。例えば、あるUEにおいて、接続中の優先度を非接続時よりも高くすることによって、該UEのギャップ設定変更の頻度を抑え、不要なシグナリングの発生を抑えることができる。
前記(2)における優先度を決める基準として、例えば、UEが使用するサービスによって決定してもよい。各サービスに与える優先度は、規格によって決定してもよい。UEが使用するサービスとしては、例えば、モバイルブロードバンド用の通信、高信頼性が求められるパケット通信、および緊急通報などとしてもよい。
前記(2)における優先度は、RRC個別シグナリングを用いて、UEからeNBに通知してもよい。RRC個別シグナリングとして、例えば、RRC接続再設定(RRC connection reconfiguration)を用いてもよい。あるいは、ランダムアクセス処理におけるメッセージ4を用いてもよい。UEからeNBに通知するタイミングとしては、例えば、eNBに接続するとき、UEにおけるサービス変更時、例えば緊急通報の発信時としてもよい。
前記(3)の処理において、eNBからUEのギャップ設定可能範囲を導出し、UEに送信してもよい。または、各UEは、ギャップ設定可能範囲をUE内のパラメータとして備え、eNBに接続するときに該ギャップ設定可能範囲をeNBに通知してもよい。eNBへの通知には、例えば、RRC個別シグナリングを用いてもよい。また、RRC個別シグナリングを用いてeNBに通知するとき、UE能力と一緒に通知してもよいし、別々に通知してもよい。
前記(3)の処理において、UE間で上りと下りとの競合が発生するとき、前記ギャップ設定可能範囲に基づいて、eNBにおいて該UEのギャップ設定を調停し、UEにギャップ設定変更を通知する処理を設けてもよい。
eNBは、UEの復調および復号能力を用いて各UEのギャップ設定を決めてもよい。復調および復号能力を用いて各UEのギャップ設定を決める方法の具体例として、以下の(1)~(3)の3つを開示する。
(1)予めUEの復調および復号能力をeNBに通知。
(2)過去の設定と誤り率とから判断。
(3)前記(1),(2)の組合せ。
前記(1)の処理において、例えば、UEの復調および復号能力をUE能力として、eNBに通知してもよい。または、他のパラメータを用いてもよい。また、前記(1)におけるUEの復調および復号能力の通知のタイミングは、例えば、UEからeNBの初期アクセス時としてもよい。
前述のeNBへの通知は、UEが行ってもよいし、上位ネットワーク装置が行ってもよい。上位ネットワーク装置は、eNBに、UEの復調および復号能力を要求してもよい。eNBは、上位ネットワーク装置に、UEの復調および復号能力を通知してもよい。上位ネットワーク装置がeNBに通知する例としては、UEが別のeNBから該eNBにハンドオーバする場合が挙げられる。
また、前記(1)の処理において、UEからeNBに通知したパラメータは、上位ネットワーク装置まで通知され、上位ネットワーク装置から傘下の全eNBに通知されることとしてもよい。このようにすることによって、該UEがアイドル(Idle)状態のときに移動し、別のeNBに再び接続を行うときにも、ギャップ設定を引き継いでいるので、接続をスムーズに行うことができる。
また、前記(1)の処理において、上位ネットワーク装置は、前記パラメータを保持してもよい。上位ネットワーク装置は、前記パラメータを削除してもよい。前述の、削除するタイミングとして、例えば、UEと、該上位ネットワーク装置の配下のeNBとの接続が切断されてから、予め定める時間が経過した後としてもよい。前記切断時に即時削除としてもよい。eNBは、上位ネットワーク装置に対し、UEとの接続が切断したことを通知してもよい。また、前記切断は、ハンドオーバによるものであってもよい。
前記予め定める時間は、規格で定めてもよいし、該上位ネットワーク装置が独自に決めてもよい。あるいは、前記パラメータに有効期間を設けてもよい。eNBは、上位ネットワーク装置に、前記パラメータを、予め定める周期で通知してもよい。前記通知を、上位ネットワーク装置とeNBとの間のインタフェースを用いて行ってもよい。上位ネットワーク装置は、前記有効期間が満了した場合、前記パラメータを削除してもよい。上位ネットワーク装置は、eNBからの前記パラメータの通知を用いて、前記有効期間を初期化してもよい。前記有効期間は、規格で定めてもよいし、該上位ネットワーク装置が独自に決めてもよい。
また、前記(1)の処理において、eNBは、前記パラメータを保持してもよい。eNBは、前記パラメータを削除してもよい。前述の、削除するタイミングとして、例えば、UEとeNBとの接続が切断されてから、予め定める時間が経過した後としてもよい。前記切断時に即時削除としてもよい。また、前記切断は、ハンドオーバによるものであってもよい。
前記予め定める時間は、規格で定めてもよいし、該eNBが独自に決めてもよいし、上位ネットワーク装置からeNBに通知してもよい。前記通知を、上位ネットワーク装置とeNBとの間のインタフェースを用いて行ってもよい。あるいは、前記パラメータに有効期間を設けてもよい。UEは、前記パラメータを、予め定める周期でeNBに通知してもよい。eNBは、前記有効期間が満了した場合、前記パラメータを削除してもよい。eNBは、UEからの前記パラメータの通知を用いて、前記有効期間を初期化してもよい。前記有効期間は、規格で定めてもよいし、上位ネットワーク装置からeNBに通知してもよいし、eNBが独自に決めてもよい。
また、別の例として、前記(1)の処理において、UEからeNBに通知したパラメータは、eNBから近隣のeNBに直接通知されるようにしてもよい。このようにすることによって、上位ネットワーク装置へのシグナリングの負荷を軽減することができる。
前記(2)の処理において、例えば、上りの受信誤り率が、予め定める閾値よりも高くなった場合、該UEのギャップ長を長くする処理としてもよい。同様に、上りの受信誤り率が、予め定める閾値よりも低い期間が、予め定める期間以上続いたときに、該UEのギャップ長を短くする処理としてもよい。前記閾値、および、前記予め定める期間は、規格として固定的に与えてもよいし、上位ネットワーク装置からeNBに対し、準静的に与えてもよい。
前記(2)の処理における受信誤り率について、上りの受信誤り率の代わりに、下りの受信誤り率を用いてもよい。この場合、下りの受信誤り率は、UEからのAck/Nackを用いて判断するのが望ましい。また、上りの受信誤り率と下りの受信誤り率とを組合せて用いてもよい。
前述の上りの受信誤り率としては、eNB自身がUEから受信した上りユーザデータの誤り率を用いるとよい。
ギャップ設定の解除の条件として、UEがRRC_CONNECTEDから別の状態に遷移することとしてもよい。また、ギャップ設定に有効期間を設け、有効期間満了時にギャップ設定を解除することとしてもよい。ギャップ設定の有効期間は、規格で与えてもよいし、RRC共通シグナリングまたはRRC個別シグナリングで準静的に与えてもよい。また、ギャップ設定の有効期間を設けずに、次回のギャップ設定まで設定値を有効としてもよい。前記有効期間は、eNBからUEに通知してもよい。
また、前記ギャップ設定を解除した後、前記ギャップ設定値を保持することとしてもよい。次回のギャップ設定が行われるまで前記ギャップ設定値を保持してもよいし、予め定める期間だけ値を保持し、それ以降は値を保持しないこととしてもよい。前記予め定める期間は、規格で与えてもよいし、RRC共通シグナリングまたはRRC個別シグナリングで準静的に与えてもよい。また、前記ギャップ設定値を保持しないとしてもよい。値を保持しないとした場合、予め静的に決められたデフォルト値に戻してもよいし、準静的に変更されたデフォルト値に戻してもよい。これによって、次回のギャップ設定時に前記ギャップ設定値を使用することができる。
前述の、ギャップ設定値の保持は、ギャップ設定の解除後に限らない。また、前述の、ギャップ設定値の保持を、eNBが行ってもよいし、UEが行ってもよいし、上位ネットワーク装置が行ってもよいし、eNB、UEおよび上位ネットワーク装置のうちの二者以上が行ってもよい。
また、eNBからUEにギャップ設定の解除を指示してもよいし、UEが自発的に設定解除を行ってもよい。eNBから設定解除を指示する場合、UEの設定、例えばギャップ設定の有効期間などをeNBが保持して行ってもよい。
UEが自発的に設定解除を行う例としては、UEが該eNBとの接続を解放するときであってもよいし、別のeNBに接続するときであってもよい。UEが自発的に設定解除を行うことによって、該eNBからギャップ設定の解除の通知を送る必要がなくなり、シグナリング量を削減することができる。
ギャップ設定について、UEが設定処理を起動してもよい。この場合、UEからeNBに、ギャップ設定、例えばギャップ長の増減を要求してもよい。また、eNBは、ギャップ設定の要求を受信した後、ギャップ設定の要求を認める旨の通知またはギャップ設定の要求を認めない旨の通知をUEに返すようにしてもよい。
eNBが、ギャップ設定の要求を認める旨の通知、またはギャップ設定の要求を認めない旨の通知をUEに送るのは、UEからのギャップ設定の要求を受信する前でもよいし、UEからのギャップ設定の要求の受信と同時でもよい。例えば、予め、eNBからUEに対し、UEからのギャップ設定の要求を認めない旨の通知を行うことによって、UEは、ギャップ設定の要求に相当するシグナリングを節約することができる。
UEからeNBに、ギャップ設定変更を要求するための信号の具体例として、以下の(1)~(4)の4つを開示する。
(1)RRC個別シグナリング。
(2)MACシグナリング。
(3)上りL1/L2制御信号。
(4)前記(1)~(3)の組合せ。
前述の、UEが設定処理を起動するギャップ設定について、eNBは、ギャップの位置と長さのそれぞれについて設定してもよいし、一緒に設定してもよい。また、設定値として、要求する長さをシンボル数で設定してもよいし、5G無線アクセスシステムにおける最小時間単位で設定してもよい。また、他の単位で設定してもよい。
また、設定値の他の例として、現在の長さからの増減値を設定してもよい。また、増加あるいは減少を示すフラグを設け、前記フラグによって、予め決められた長さの分だけ増減することとしてもよい。前記設定値を、UEからeNBに対して通知してもよい。
また、要求する長さを、いくつかの選択肢から選択することとしてもよい。この場合、選択肢を予めeNBからUEに与え、選択する設定の識別子を準静的に設定する。予め与える選択肢は、規格によって決定してもよい。また、共通シグナリングを用いて与えてもよい。共通シグナリングとして、例えば報知情報を用いる。報知情報としては、例えば、SIB1(System Information Block Type1)を用いる。また、前記選択肢は、RRC個別シグナリングを用いて準静的に与えてもよい。
前述の、UEが設定処理を起動するギャップ設定における各期間の増減要求の判断条件の具体例として、以下の(1)~(5)の5つを開示する。
(1)下り通信品質。例えば、RSの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)、RSの受信品質(Reference Signal Received Quality:RSRQ)、下り受信誤り率など。
(2)下り伝送速度。
(3)上り通信品質。例えば、上り受信誤り率、eNBから指定される上りグラントなどを用いてもよい。
(4)上り伝送速度。
(5)前記(1)~(4)の組合せ。
前記具体例(1)~(5)において、それぞれ閾値を設け、閾値以上または閾値以下を増減要求の判断条件として用いてもよい。前記閾値については、予め規格で決めてもよいし、RRC共通シグナリングを用いてもよいし、RRC個別シグナリングを用いてもよい。前記RRC共通シグナリングとして、例えば報知情報を用いてもよい。報知情報として、例えばSIB1(System Information Block Type1)を用いてもよい。また、前記(1)~(5)それぞれにおける閾値以上または閾値以下を、組合せて用いてもよい。また、判断条件として、下りQoSおよび上りQoSの一方を用いてもよいし、両方を用いてもよいし、また、下りQoS、上りQoSを、前記(1)~(5)の閾値と組合せてもよい。
また、該UEのギャップ設定を、上位ネットワーク装置が主体となって行ってもよい。上位ネットワーク装置は、該UEのギャップ設定を、該eNB経由で該UEに対して行ってもよい。
前述の、上位ネットワーク装置が主体となって該UEのギャップ設定を行うための判断条件の具体例として、以下の(1)~(6)の6つを開示する。
(1)該eNBの近傍のeNBに接続されている、該UE以外のUEのギャップ設定。
(2)該UEの伝搬遅延。
(3)該UEの処理速度。
(4)該UEの送受切替速度。
(5)該eNBの近傍のeNBにおけるデフォルトのギャップ設定。
(6)前記(1)~(5)の組合せ。
上位ネットワーク装置は、前記(1)の情報の要求を、該eNBの近傍のeNBに送信してもよい。該eNBの近傍のeNBは、上位ネットワーク装置に、前記(1)の情報を送信してもよい。
上位ネットワーク装置は、前記(2)の情報の要求を、該eNBに送信してもよい。該eNBは、前記(2)の情報を上位ネットワーク装置に送信してもよい。
上位ネットワーク装置は、前記(3)の情報の要求を、該eNBに送信してもよい。該eNBは、前記(3)の情報を上位ネットワーク装置に送信してもよい。
上位ネットワーク装置は、前記(4)の情報の要求を、該eNBに送信してもよい。該eNBは、前記(4)の情報を上位ネットワーク装置に送信してもよい。
上位ネットワーク装置は、前記(5)の情報の要求を、該eNBの近傍のeNBに送信してもよい。該eNBの近傍のeNBは、上位ネットワーク装置に、前記(5)の情報を送信してもよい。
上位ネットワーク装置が主体となってギャップ設定を行うことによって、他のeNBの状況も踏まえたギャップ設定を行うことができるので、セル間干渉を抑えることができる。
実施の形態1によって、自己完結型サブフレームのギャップ期間をUE毎に柔軟に設定することができる。また、上りおよび下りの長さも、UE毎に、状況に応じて柔軟に設定することができる。したがって、UE毎の下り伝達速度、上り伝達速度を向上させることが可能となる。
本実施の形態では、自己完結型サブフレームとしているが、予め定める時間間隔(Time Interval)としてもよい。3GPPでは、タイムインターバルXが提案されている(非特許文献22参照)。1つのタイムインターバルX中に下りと上りを構成し、下りに対する応答を同じタイムインターバルX中で返す自己完結型のタイムインターバルXに本発明で開示した方法を適用してもよい。
実施の形態1 変形例1.
本変形例では、複信方式が周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)である場合について説明する。前述の実施の形態1では、時分割複信(Time Division Duplex:TDD)においてギャップ設定を行うが、本変形例では、FDDにおいてギャップ設定を行う。
FDDは、下り信号と上り信号とが使用する周波数が分かれているので、自己完結型サブフレームを用いた通信を行う場合、下りデータの送信中においては上りデータ送信用の周波数リソースが未使用となり、送信が非効率的になってしまう。
また、処理時間が短いUEにとっては、セル内で共通のギャップ期間が無駄となる点は、FDDにおいても同じである。
FDDにおいては、各UEの自己完結型サブフレーム構成毎に、ギャップ設定を複数可能とする。本変形例において、各UEの自己完結型サブフレーム構成それぞれについて、eNBは、ギャップ前のシンボルに該自己完結型サブフレーム構成の下り信号/チャネルをマッピングし、ギャップ後の信号に該自己完結型サブフレーム構成の上り信号/チャネルをマッピングする。また、本変形例のeNBにおいて、ギャップ期間には、該自己完結型サブフレーム構成における下り信号送信は行われない。本変形例においても、実施の形態1と同様、ギャップの位置と長さとを分けて設定してもよいし、一緒に設定してもよい。
本変形例を用いて、複数の上り信号を多重してもよい。前記多重は、時間的な多重であってもよい。例えば、上りユーザデータと上り制御信号とを同じサブフレームで送信してもよい。前述における上り制御信号は、例えば、Ack/Nack信号であってもよいし、CQI/CSI信号であってもよい。また、前記多重に関して、上り制御信号と、別の上り制御信号とを同じサブフレームで送信してもよい。前述において、例えば、CQI/CSI信号とAck/Nack信号との多重であってもよい。
同様に、本変形例を用いて、複数の下り信号を多重してもよい。前記多重は、時間的な多重であってもよい。例えば、下り制御信号と下りユーザデータとを同じサブフレームで送信してもよい。前述における下り制御信号は、例えば、上りグラントの通知であってもよい。また、前記多重に関して、下り制御信号と、別の下り制御信号とを同じサブフレームで送信してもよい。前述において、例えば、上りグラントの通知と、CQI要求との多重であってもよい。
同様に、本変形例を用いて、複数の自己完結型サブフレーム構成を多重してもよい。前記多重は、時間的な多重であってもよい。例えば、下り制御信号および上りユーザデータを含むサブフレームと、下り制御信号、下りユーザデータおよび上り制御信号を含むサブフレームとを多重してもよい。前述の多重は、例えば、上りグラントの通知および上りユーザデータを含むサブフレームと、下りリソースの割当、下りユーザデータおよびAck/Nackを含むサブフレームとの多重であってもよい。
本変形例において、自己完結型サブフレームでないサブフレーム構成のサブフレームと、自己完結型サブフレームとを多重してもよい。例えば、下り制御信号、下りユーザデータおよび上り制御信号で構成される自己完結型サブフレームと、上りグラントを含むサブフレームの次のサブフレームとして送信される、上りユーザデータを含むサブフレームとを多重してもよい。また、前述の例において、前記自己完結型サブフレームと、前記上りグラントを含むサブフレームとを多重してもよい。
前述において、各サブフレームにおけるギャップ設定をサブフレーム毎にeNBからUEに通知してもよいし、最初のサブフレームにおいて、次のサブフレームの分をまとめて通知してもよい。ここで、最初のサブフレームは、例えば、上りグラントを通知するサブフレームである。また、次のサブフレームの分とは、上りユーザデータを含む分である。前記の通知において、L1/L2シグナリングで都度ギャップ設定を通知してもよい。あるいは、MACシグナリングを用いてもよい。あるいは、RRCシグナリングで予め前記多重におけるギャップ設定を通知してもよい。
図10は、1つのUEに対してギャップ設定を2つ行った場合のサブフレーム構成の一例を示す図である。図10に示す例では、第1の自己完結型サブフレーム構成と、第2の自己完結型サブフレーム構成とが多重されている。
第1の自己完結型サブフレーム構成では、eNBから送信された第1下り信号1000(DL#1)を、UEが第1下り信号1001(DL#1)として受信する。UEは、第1下り信号1001(DL#1)に基づいて、第1上り信号1002(UL#1)を送信する。UEから送信された第1上り信号(UL#1)を、eNBが第1上り信号1003(UL#1)として受信する。
第2の自己完結型サブフレーム構成では、eNBから送信された第2下り信号1004(DL#2)を、UEが第2下り信号1005(DL#2)として受信する。UEは、第2下り信号1005(DL#2)に基づいて、第2上り信号1006(UL#2)を送信する。UEから送信された第2上り信号(UL#2)を、eNBが第2上り信号1007(UL#2)として受信する。
第1の自己完結型サブフレーム構成におけるギャップは、第1下り信号1000と第1上り信号1003との間の期間となる。また、第2の自己完結型サブフレーム構成におけるギャップは、第2下り信号1004と第2上り信号1007との間の期間となる。
図10において、例えば、第1下り信号1000は、上りグラント通知であってもよい。また、第1上り信号1002は、上りユーザデータであってもよい。また、第2下り信号1004は、下りユーザデータであってもよい。また、第2上り信号1006は、Ack/Nackであってもよい。前記において、第2下り信号1004は、下りリソース割当通知と下りユーザデータとを多重した信号であってもよい。
また、図10において、例えば、第1下り信号1000は、CSI要求および下り参照信号を含む信号であってもよい。また、第1上り信号1002は、CSIであってもよい。また、第2下り信号1004は、下りユーザデータであってもよい。また、第2上り信号1006は、Ack/Nackであってもよい。
実施の形態1と同様に、UE毎にギャップ期間を設定し、ギャップ後のシンボルに上り信号およびチャネルの少なくとも一方をマッピングし、ギャップ前の信号に上り信号およびチャネルの少なくとも一方をマッピングする。複数の自己完結型サブフレーム構成のそれぞれについて、ギャップ期間を設定してもよい。具体的な設定内容および設定手順などは、実施の形態1と同様である。これによって、FDDにおけるギャップ設定を行うことができる。
本変形例において、複数の自己完結型サブフレーム構成を時間多重するとして説明したが、周波数多重であってもよい。あるいは、符号多重であってもよい。あるいは、空間多重であってもよい。あるいは、時間多重、周波数多重、符号多重および空間多重のうちの2つ以上からなる組合せでもよい。
本変形例によって、複数の自己完結型サブフレーム構成を多重して送信できるようになるので、実施の形態1に比べて、上り信号および下り信号の利用効率が向上し、下り伝達速度および上り伝達速度を向上させることが可能となる。
実施の形態1 変形例2.
本変形例では、自己完結型サブフレームを使用しない場合について説明する。自己完結型サブフレームを使用しない場合は、下りから上りへの移行に際し、送信/受信の切り替え時間およびeNBとUEとの距離のみを考慮すればよい点で、自己完結型サブフレームを使用する場合と異なる。したがって、自己完結型サブフレームと同じギャップ設定では、eNBとUEとの通信に空き時間が存在し、通信が非効率的になる。
本変形例では、自己完結型サブフレームか否かによって、ギャップ設定を変える。例えば、自己完結型サブフレームでない場合は、ギャップの先頭タイミングを変えず、ギャップの長さを短くしてもよい。あるいは、ギャップの先頭タイミングを後ろにずらして下り送信期間を長くし、ギャップの長さを短くしてもよい。
自己完結型サブフレームのギャップ設定と、自己完結型でないサブフレームのギャップ設定について、各々独立に与えてもよいし、一方を他方の差分の形で与えてもよい。
自己完結型サブフレームか否かによって、ギャップ設定を変えるための方法として、例えば、自己完結型サブフレームか否かを表す識別子を設け、識別子の値によってギャップ設定を切り替えてもよい。また、前記識別子を設ける代わりに、下り信号の受信から上り応答の送信までに必要なサブフレーム数を表すパラメータを設け、前記パラメータの値によって、ギャップ設定を変えてもよい。前記パラメータについて、例えば、0のときに自己完結型サブフレームとするとよい。
前述の、自己完結型サブフレームか否かを表す識別子、自己完結型サブフレームのギャップ設定、および、自己完結型でないサブフレームのギャップ設定は、eNBからUEに、同時に通知してもよいし、別々に通知してもよい。また、eNBおよびUEは、前記識別子のみを用いて、ギャップ設定を切り替えてもよい。例えば、eNBからUEに、予め、自己完結型サブフレームのギャップ設定、および、自己完結型でないサブフレームのギャップ設定を通知してもよい。eNBからUEに、自己完結型サブフレームか否かを表す識別子を通知することによって、eNBおよびUEのギャップ設定を切り替えてもよい。
前記切り替えにおいて、eNBおよびUEは、予め通知した自己完結型サブフレームのギャップ設定、および、自己完結型でないサブフレームのギャップ設定を用いるとよい。このようにすることによって、eNBおよびUEは、前記識別子のみでギャップ設定を切り替えることが可能となり、シグナリング量を削減することができる。
eNBは、前記識別子あるいは前記パラメータの値を決定してもよい。eNBは、前記値をUEに通知してもよい。UEは、前記値を用いて、自己完結型サブフレームを用いるかどうかを判断してもよい。すなわち、UEは、前記値を用いて、下り信号に対する応答を該サブフレーム内でeNBに送信するための処理を実行してもよい。例えば、UEは、下りユーザデータのデコーディング、およびAck/Nack信号のコーディングを、UE内の他の処理、例えば、UEの装置管理に関する処理に優先して実行してもよい。
前述において、UEは、自己完結型サブフレームを用いるかどうかの判断結果を、eNBに通知してもよい。前記通知は、自己完結型サブフレームを用いるときのみ行ってもよいし、あるいは、自己完結型サブフレームを用いないときのみ行ってもよい。eNBは、前記判断結果を用いて、自己完結型サブフレームを用いるか否かを決めてもよい。このようにすることによって、以下の効果を得ることができる。例えば、UEがeNBから指定されたギャップ設定において自己完結型サブフレームの使用が不可能である場合、すなわち、指定されたギャップ設定では下り受信に対する上り送信が間に合わない場合、UEが自己完結型サブフレームを用いないことをeNBに通知することによって、eNBとUEとの間における、自己完結型サブフレームの使用の有無およびギャップ設定に関する齟齬を防ぎ、eNBからUEへの、また、UEからeNBへの送信の不達を防ぐことができる。
また、自己完結型サブフレームにおけるギャップ設定に加え、自己完結型サブフレームを使用しない場合のギャップ設定を、eNBからUEに通知してもよい。自己完結型サブフレームを使用しない場合のUE毎のギャップ設定方法は、実施の形態1のUE毎のギャップ設定と同様の方法で行ってもよい。あるいは、自己完結型サブフレームを使用しない場合のギャップ設定を、規格で静的に決めてもよい。
また、ギャップ設定のデフォルト値についても、自己完結型サブフレームか否かによって別々の値を設けてよい。デフォルト設定の与え方については、実施の形態1と同じである。
また、前記識別子についても、デフォルト値を設けてよい。デフォルト値については、規格で決定してもよいし、RRC共通シグナリングで与えてもよい。RRC共通シグナリングとして、例えば、報知情報SIB1を用いてもよい。前記の必要サブフレーム数を表すパラメータについても、同様である。
前述において、前記識別子のデフォルト値は、eNBとUEとが接続を確立するときに、主として自己完結型サブフレームを用いるか否かを表すために用いてもよい。例えば、eNBとUEとが接続を確立するまでは自己完結型サブフレームを用いず、接続確立後のユーザデータ通信に自己完結型サブフレームを用いる場合、前記識別子のデフォルト値を、否、すなわち自己完結型サブフレームでないとしてもよい。
本変形例において、UEが自己完結型サブフレームの使用有無を自動的に判断してもよい。前記判断は、eNBからUEに与えるギャップ設定に基づいて行ってもよい。前記判断において、例えば、ギャップ長の閾値を設け、閾値以上のギャップ長さをeNBからUEに通知された場合に、UEは、自己完結型サブフレームを使用すると判断してもよい。
前記閾値は、UEの送受切替時間に基づいてeNBが決定して、UEに通知してもよいし、UEが自身の送受切替時間に基づいて決定して、eNBに通知してもよい。eNBは、UEが通知した前記閾値に対して、承諾するか拒否するかをUEに通知してもよい。
自己完結型サブフレームか否かによって、ギャップ設定を変えるための方法の具体例として、以下の(1)~(3)の3つを開示する。
(1)準静的。
(2)動的。
(3)前記(1)および(2)の組合せ。
前記(1)の準静的な設定について、例えば、RRC個別シグナリングを用いる。RRC個別シグナリングとして、例えば、RRC接続再設定、およびランダムアクセス処理におけるメッセージ4を用いる。
前記(2)の動的な設定について、例えば、MACシグナリングを用いるとよい。また、別の例として、L1/L2シグナリングを用いてもよい。
前記(3)について、自己完結型サブフレームか否かの設定を準静的にも動的にも行えるようにしてもよい。例えば、突発的に大量のデータを送信する必要が生じ、自己完結型サブフレームでは送信が間に合わないときに、自己完結型でないサブフレームでデータを送信する、といった場合に有用である。
前記(1)~(3)は、eNBからUEに対して行ってもよいし、UEがeNBに対して行ってもよい。eNBは、UEからの通知を承諾あるいは拒否する旨の通知をUEに通知してもよい。
設定のタイミングについて、例えば、RRC個別シグナリングによるUE設定と併せて実行するとよい。
図11は、自己完結型サブフレームか否かによってギャップ設定を変える方法に関するシーケンスの一例を示す図である。図11に示すシーケンスは、図9に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
図11では、図9のステップST900の代わりに、ステップST1100が設けられる。ステップST1100において、eNBは、UEに、ギャップ設定デフォルト値、および自己完結型サブフレーム該否デフォルト値を含む報知情報SIB1を通知する。UEは、eNBから送信される報知情報SIB1に含まれるギャップ設定デフォルト値、および自己完結型サブフレーム該否デフォルト値を取得する。前記ギャップ設定デフォルト値は、自己完結型サブフレーム用と、非自己完結型サブフレーム用との両方を取得してもよい。
図11では、図9のステップST910の代わりに、ステップST1101が設けられる。ステップST1101において、eNBは、自己完結型サブフレーム用のギャップ設定値、および非自己完結型サブフレーム用のギャップ設定値を決定する。
また、図11のステップST1101において、UEは、自己完結型サブフレーム該否デフォルト値に基づいて、通常使用するサブフレームが自己完結型か否かを設定する。以後、UEは、eNBから特別な指定がない場合は、使用するサブフレームが自己完結型か否かを前記デフォルト値に基づいて判断する。
また、図11では、図9のステップST911の代わりに、ステップST1102が設けられる。ステップST1102において、eNBは、ギャップ設定値とともに、自己完結型サブフレームの該否をUEに通知する。ステップST1102におけるギャップ設定値は、自己完結型サブフレーム用の設定値、および非自己完結型サブフレーム用の設定値の両方を通知してもよいし、一方のみ、具体的には自己完結型サブフレームの該否によって指定される方のみとしてもよい。また、ステップST1102において、ギャップ設定値を複数のRRC個別シグナリングで分けて通知してもよい。
図11では、図9のステップST912の代わりに、ステップST1103が設けられる。ステップST1103において、UEは、自己完結型サブフレームの該否およびeNBから通知されたギャップ設定値に従ってギャップ設定を行う。併せて、自己完結型サブフレームの該否の切替を行う。自己完結型サブフレームの該否に変化がなくても、eNBから通知されたギャップ設定値が変化している場合は、ギャップ設定を変更する。
図11では、図9のステップST913の代わりに、ステップST1104が設けられる。ステップST1104において、eNBは、自己完結型サブフレームの該否およびUEに通知したギャップ設定値に従ってギャップ設定を行う。併せて、自己完結型サブフレームの該否の切替を行う。自己完結型サブフレームの該否に変化がなくても、UEに通知したギャップ設定値が変化している場合は、ギャップ設定を変更する。
本変形例によって、自己完結型サブフレームであるときと、自己完結型サブフレームでないときとで、ギャップ設定を柔軟に変更することができるので、通信の無駄が少なくなり、上りおよび下りの伝送効率を高めることができる。
実施の形態1 変形例3.
本変形例では、様々な自己完結型サブフレームの種別を用いる場合について説明する。非特許文献9に記載されているように、自己完結型サブフレームの種類として3つ提唱されており、種類に応じて、必要な下りデータサイズおよび上りデータサイズが異なる。例えば、下りデータとそれに対するAck/Nackとが送信される自己完結型サブフレームでは、下りデータが上りデータに対して大きくなる一方、上りスケジューリンググラントと上りデータとが送信される自己完結型サブフレームでは、上りデータが下りデータに対して大きくなる。したがって、ギャップ設定が自己完結型サブフレームの種類によらず同じである場合、自己完結型サブフレームの種類によって下りサイズおよび上りサイズの不足または無駄が生じる。
本変形例では、自己完結型サブフレームの種別のそれぞれに対するギャップ設定を設け、また、自己完結型サブフレームの種別を通知することによって、自己完結型サブフレーム種別に応じてギャップ設定を適宜変更する。
本変形例において、自己完結型サブフレームの各種別に対するギャップ設定と、自己完結型サブフレームの種別を表す識別子とは、eNBからUEに別々に通知してもよいし、同時に通知してもよい。また、eNBおよびUEは、前記識別子のみを用いて、ギャップ設定を切り替えてもよい。例えば、eNBからUEに、予め、自己完結型サブフレームの各種別におけるギャップ設定を通知してもよい。
eNBからUEに、自己完結型サブフレームの種別を表す識別子を通知することによって、eNBおよびUEのギャップ設定を切り替えてもよい。前記切り替えにおいて、eNBおよびUEは、予め通知した自己完結型サブフレームの各種別におけるギャップ設定を用いるとよい。このようにすることによって、eNBおよびUEは、前記識別子のみでギャップ設定を切り替えることが可能となり、シグナリング量を削減することができる。
本変形例におけるギャップ設定について、実施の形態1と同様に、デフォルト値を設けてもよい。デフォルト値については、規格で決定してもよいし、RRC共通シグナリングで与えてもよい。RRC共通シグナリングとして、例えば、報知情報SIB1あるいはSIB2を用いてもよい。また、デフォルト値は、実施の形態1と異なり、自己完結型サブフレームの種別毎に与えてもよい。
本変形例におけるギャップ設定について、自己完結型サブフレームの種別と関連付けるための情報を併せて通知するとよい。また、前記ギャップ設定、および自己完結型サブフレームの種別と関連付けるための情報を予めeNBからUEに通知してもよい。eNBは、自己完結型サブフレームの種別の識別子をUEに送信してもよい。UEは、ギャップ設定を判断して設定してもよい。前記判断において、前記識別子、前記ギャップ設定、および前述の自己完結型サブフレームの種別と関連付けるための情報を用いてもよい。
自己完結型サブフレームの種別毎のギャップ設定を与える方法の具体例として、以下の(1)~(4)の4つを開示する。
(1)静的(Static)な設定。例えば、規格で設定するとよい。
(2)準静的(Semi-static)な設定。例えば、RRC共通シグナリング、RRC個別シグナリングで設定するとよい。
(3)動的(Dynamic)な設定。例えば、MACシグナリング、L1/L2シグナリングを用いるとよい。
(4)前記(1)~(3)の組合せ。
前記(2)の準静的な設定について、RRC共通シグナリングを用いる場合、例えば、報知情報SIB1あるいはSIB2を用いるとよい。他のSIBを用いてもよい。
前記(3)について、例えば、静的な設定をデフォルト値として設定し、デフォルト値からの変更が生じるときに、準静的な方法で設定を変更するとよい。
前記(1)~(4)は、eNBからUEに対して行ってもよいし、UEがeNBに対して行ってもよい。eNBは、UEからの通知を承諾あるいは拒否する旨の通知をUEに通知してもよい。
本変形例における、自己完結型サブフレームの種別の通知は、サブフレーム毎に都度行ってもよいし、複数のサブフレームをまとめて使用パターンとして通知してもよい。
前記使用パターンとして、eNBおよびUEは、サブフレームを示す情報と、使用する自己完結型サブフレーム種別を示す識別子とを関連付けて用いてもよい。
前述の、サブフレームを示す情報として、連続するサブフレーム番号を用いてもよい。例えば、使用パターンとして、以下が挙げられる。サブフレーム番号nにおいて、下りユーザデータおよび上りAck/Nackを含むサブフレームの種別を使用する。サブフレーム番号n+1において、下りユーザデータおよび上りAck/Nackを含むサブフレームの種別を使用する。サブフレーム番号n+2において、上りグラントおよび上りユーザデータを含むサブフレームの種別を使用する。サブフレーム番号n+3において、CQI要求およびCQI通知を含むサブフレームの種別を使用する。
あるいは、前述のサブフレームを示す情報として、サブフレーム数と、先頭のサブフレーム番号とを用いてもよい。前述の例においては、サブフレーム数は4、先頭のサブフレーム番号はnとなる。
あるいは、eNBとUEとは、前記パターンを繰り返して通信を行うとしてもよい。eNBは、前記繰り返しの周期をUEに通知するとよい。前記パターンとして、サブフレームの順番と、サブフレームの種別とを関連付けて用いるとよい。例えば、以下のものを用いてもよい。繰り返しの周期を2とする。1番目のサブフレームにおいて、下りユーザデータおよびAck/Nackを含むサブフレームの種別を使用する。2番目のサブフレームにおいて、上りグラントおよび上りユーザデータを含むサブフレームの種別を使用する。
前記例においては、下りユーザデータおよびAck/Nackを含むサブフレームと、上りグラントおよび上りユーザデータを含むサブフレームとを交互に繰り返す。前記繰り返しにおいて、1番目のサブフレームのタイミングを示す情報を与えてもよい。前記情報として、サブフレーム番号を与えてもよいし、サブフレーム番号の前記周期による剰余を与えてもよい。また、前記繰り返しについて、有効期限をeNBからUEに通知してもよい。有効期限としては、例えば、該繰り返しを継続させる回数として与えてもよい。あるいは、有効期限として、サブフレーム番号を与えてもよいし、有効期限満了までのサブフレーム数を与えてもよい。
あるいは、前記使用パターンとして、eNBからUEに対し、サブフレーム種別毎に周期を与えてもよい。周期と併せて、該種別を使用するサブフレームのタイミングを与えるとよい。前記タイミングは、例えば、サブフレーム番号の周期による剰余で与えてもよい。前述の周期は、サブフレーム数で与えるとよい。他の単位で与えてもよい。
該使用パターンにおいて、種別毎に優先度を設けてもよい。前記優先度は、周期を用いて与えられてもよい。例えば、周期が長いサブフレーム種別に高い優先度を与えてもよい。これによって、複数の種別が競合した場合に、eNBおよびUEがどのサブフレーム種別を使用するかを判断することができる。
該使用パターンにおいて種別の割り当てのなかったサブフレームについては、デフォルトのサブフレーム種別を割り当ててもよい。例えば、デフォルトのサブフレーム種別を下りユーザデータおよびAck/Nackを含むサブフレームとし、上りグラントおよび上りユーザデータを含むサブフレームを、2で割った剰余が1のサブフレームに割り当ててもよい。また、CQI要求およびCQI通知を含むサブフレームを、4で割った剰余が2のサブフレームに割り当てる場合、4で割った剰余が0のサブフレームには、デフォルトのサブフレーム種別である下りユーザデータおよびAck/Nackを含むサブフレームを割り当ててもよい。
本変形例において、自己完結型サブフレームの種別を通知する方法の具体例として、以下の(1)~(4)の4つを開示する。
(1)静的(Static)な通知。例えば、規格で自己完結型サブフレームの種別の使用パターンを決定するとよい。
(2)準静的(Semi-static)な設定。例えば、RRC共通シグナリング、RRC個別シグナリングで自己完結型サブフレームの種別の使用パターンを通知するとよい。
(3)動的(Dynamic)な設定。例えば、MACシグナリング、L1/L2シグナリングを用いるとよい。
(4)前記(1)~(3)の組合せ。
前記(2)の準静的な設定において、RRC共通シグナリングを用いる場合は、セル内で共通のサブフレームの種別の使用パターンを通知するとよい。またRRC個別シグナリングを用いる場合、UE毎のサブフレームの種別の使用パターンを通知するとよい。
前記(4)について、例えば、自己完結型サブフレームの使用パターンを、RRC個別シグナリングを用いて準静的に設定した後、L1/L2シグナリングを用いて自己完結型サブフレームの種別を動的に設定してもよい。この設定によって、突発的に大量のデータを送信する必要が生じたときに、準静的に設定された前記使用パターンを柔軟に変更することができ、突発的なデータの送信にも柔軟に対応することができる。また、再送の発生により、前のサブフレームと同じパターンを使用する必要が生じたときに、再送に用いる自己完結型サブフレームの種別を動的に設定することによって、前記使用パターンで定める使用パターンにおいて、前のサブフレームと同じパターンが出現するまで再送を待つ必要がなく、次のサブフレームにおいて再送が可能となる。したがって、再送に伴って発生する遅延を低減することができる。
前記(1)~(4)について、自己完結型サブフレームの種別が変わってもギャップ設定が変わらない場合、自己完結型サブフレームの種別の通知を省略する処理を設けてもよい。これによって、自己完結型サブフレームによってギャップ設定が変わらない場合のUEへのシグナリング量を低減することができる。前記(1)~(4)について、eNBからUEに対して通知するとよい。
前述の、自己完結型サブフレームの種別の使用パターンの設定内容については、例えば、設定対象となるサブフレームの個数、使用パターンの開始サブフレーム番号、サブフレーム種別識別子の列、を用いてもよい。あるいは、例えば、各々のサブフレーム番号とサブフレーム種別識別子とを直接対応付けてもよい。
前述の、自己完結型サブフレームの種別の使用パターンについて、有効期限を設けてもよいし、設けなくてもよい。有効期限を設けない場合は、該使用パターンに従って周期的に送信するとよい。また、有効期限を設ける場合は、有効期限を1回(1周期)としてもよいし、別途有効回数または有効時間を指定してもよい。
前述の、有効回数または有効時間の指定について、規格で予め定めてもよいし、RRC共通シグナリングを用いてもよいし、RRC個別シグナリングを用いてもよい。また、MACシグナリングを用いてもよい。
前述の有効回数または有効期限を、eNBが決めてもよい。eNBは、UEに対して、前記有効回数または有効期限を通知してもよい。あるいは、上位ネットワーク装置が決めてもよい。上位ネットワーク装置は、eNBに対して、前記有効回数または有効期限を通知してもよい。
また、自己完結型サブフレームの使用パターンについて、デフォルト値を設けてよい。デフォルト値については、規格で決定してもよいし、RRC共通シグナリングで与えてもよい。RRC共通シグナリングとして、例えば、報知情報SIB1あるいはSIB2を用いてもよい。
前記デフォルト値を、eNBが決めてもよい。eNBは、UEに対して、前記デフォルト値を通知してもよい。あるいは、上位ネットワーク装置が決めてもよい。上位ネットワーク装置は、eNBに対して、前記デフォルト値を通知してもよい。
本変形例において、自己完結型サブフレームの種別のそれぞれに対するギャップ設定を行う主体は、上位ネットワーク装置でもよいし、eNBでもよいし、UE自身でもよい。また、UEが前記ギャップの長さを設定するとき、eNBに設定内容を通知し、eNBが承諾または拒否の応答をUEに返すことが可能な構成としてもよい。
図12は、自己完結型サブフレームの種別によってギャップ設定を変える方法に関するシーケンスの一例を示す図である。図12に示すシーケンスは、図9に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
図12では、図9のST900の代わりに、ステップST1200が設けられる。ステップST1200において、eNBは、UEに、ギャップ設定デフォルト値、および自己完結型サブフレーム使用パターンデフォルト値を含む報知情報SIB1を通知する。UEは、eNBから送信される報知情報SIB1に含まれるギャップ設定デフォルト値、および自己完結型サブフレーム使用パターンデフォルト値を取得する。前記ギャップ設定デフォルト値は、自己完結型サブフレームの種別毎の値を取得してもよい。
図12では、図9のステップST908の代わりに、ステップST1201が設けられる。ステップST1201において、RRC個別シグナリングを用いて、UEに、UE能力問合せ(UE capability Enquiry)を行う。これによって、eNBはUE能力を取得する。このとき、自己完結型サブフレームの種別毎のUE能力を問合せてもよい。
図12では、図9のステップST909の代わりに、ステップST1202が設けられる。ステップST1202において、UEは、UE能力問合せへの応答として、RRC個別シグナリングを用いて、eNBに、UE能力通達(UE capability Information)を行う。ステップST1201において、自己完結型サブフレームの種別毎のUE能力の問合せが行われたときは、自己完結型サブフレームの種別毎のUE能力を通知する。
図12では、図9のステップST910の代わりに、ステップST1203が設けられる。ステップST1203において、eNBは、自己完結型サブフレームの種別毎のギャップ設定値を決定する。
また、図12では、図9のステップST911の代わりに、ステップST1204が設けられる。ステップST1204において、eNBは、自己完結型サブフレームの種別毎のギャップ設定値とともに、自己完結型サブフレームの使用パターンをUEに通知する。ステップST1204において、eNBは、自己完結型サブフレームの種別毎のギャップ設定値、および自己完結型サブフレームの使用パターンを、RRC接続設定(RRC Connection Setup)でUEに通知する。
図12では、図9のステップST912の代わりに、ステップST1205が設けられる。ステップST1205において、UEは、自己完結型サブフレームの種別毎のギャップ設定を行う。併せて、自己完結型サブフレームの種別の切替を行う。自己完結型サブフレームの該否に変化がなくても、eNBから通知されたギャップ設定値が変化している場合は、ギャップ設定を変更する。
図12では、図9のステップST913の代わりに、ステップST1206が設けられる。ステップST1206において、eNBは、自己完結型サブフレームの種別毎のギャップ設定を行う。併せて、自己完結型サブフレームの種別の切替を行う。自己完結型サブフレームの該否に変化がなくても、UEに通知したギャップ設定値が変化している場合は、ギャップ設定を変更する。
本変形例によって、自己完結型サブフレームの種別によってギャップ設定を柔軟に変更することができるので、通信の無駄が少なくなり、上りおよび下りの伝送効率を高めることができる。
実施の形態1 変形例4.
本変形例では、複数のサービスをサポートする無線通信システムについて説明する。
5Gでは、モバイルブロードバンド通信、自動運転、およびミッションクリティカルなどの種々のサービスへの適用が想定されており、1つのUEが複数のサービスをサポートすることも想定されている。例えば、ユニキャスト通信を行う場合と、MBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)を行う場合に当てはまる。
5Gでは、サービスによって、サブフレーム周期、サブフレームあたりのシンボル数、また、自己完結型サブフレームを使用するか否かが異なる。したがって、1つのUEが複数のサービスをサポートする場合、1つのサービスによって設定されたギャップ設定を別のサービスに適用することができない。
本変形例では、eNBは、1つのUEに対して複数のギャップを設定する。
本変形例においては、UEが使用するサービス毎にギャップを設定する。本変形例における設定内容として、実施の形態1と同様に、ギャップの位置と長さを用いてもよい。また、本変形例においては、異なるサブフレーム長のサービスを用いることから、ギャップの位置と長さをサブフレーム長に対する比率として与えてもよい。eNBは、UEが使用するサービスのグループ毎にギャップを設定してもよい。
また、本変形例においては、eNBは、HARQプロセス毎にギャップを設定してもよい。あるいは、HARQプロセスのグループ毎にギャップを設定してもよい。これによって、例えば、複数のサービスで1つのMACレイヤを共有しているときにおいても、各サービスで用いるHARQプロセスを分けることで、サービス毎のギャップ設定が可能となる。
前記において、HARQプロセスを表す識別子を、L1/L2シグナリングを用いて、eNBからUEに通知するとよい。例えば、下り制御情報を用いるとよい。また、本変形例においては、HARQプロセス毎にギャップを設定してもよい。HARQプロセスのグループについて、前記グループとHARQプロセスとの対応関係をeNBからUEに通知してもよい。前記通知は、RRCシグナリングを用いてもよいし、MACシグナリングを用いてもよいし、L1/L2シグナリングを用いてもよい。
サービスの識別子、およびギャップ設定を与える方法の具体例として、以下の(1)~(3)の3つを開示する。これらの具体例の詳細は、実施の形態1の変形例2と同様である。
(1)準静的(Semi-static)な設定。例えば、RRC共通シグナリング、RRC個別シグナリングで設定するとよい。
(2)動的(Dynamic)な設定。例えば、MACシグナリング、L1/L2シグナリングを用いるとよい。
(3)前記(1),(2)の組合せ。
本変形例において、eNBからUEへの、サービスあるいはサービスのグループの識別子と、各サービスあるいはサービスの各グループのギャップ設定とは、同時に設定してもよいし、別々に設定してもよい。また、eNBおよびUEは、前記識別子のみを用いて、ギャップ設定を切り替えてもよい。例えば、eNBからUEに、予め、サービスあるいはサービスのグループ毎のギャップ設定を通知してもよい。eNBからUEに、サービスあるいはサービスのグループの識別子を通知することによって、eNBおよびUEのギャップ設定を切り替えてもよい。
本変形例において、前述と同様に、eNBからUEへの、HARQプロセスあるいはプロセスのグループの識別子と、各サービスあるいはサービスの各グループのギャップ設定とは、同時に設定してもよいし、別々に設定してもよい。また、eNBおよびUEは、前記識別子のみを用いて、ギャップ設定を切り替えてもよい。
図13は、UEの使用サービスによってギャップ設定を変える方法に関するシーケンスの一例を示す図である。図13に示すシーケンスは、図9に示すシーケンスと同一のステップを含んでいるので、同一のステップについては同一のステップ番号を付して、共通する説明を省略する。
図13では、図9のステップST900の代わりに、ステップST1300が設けられる。ステップST1300において、eNBは、UEに、ギャップ設定デフォルト値を含む報知情報SIB1を通知する。UEは、eNBから送信される報知情報SIB1に含まれるギャップ設定デフォルト値を取得する。前記ギャップ設定デフォルト値は、サービス毎のデフォルト値を通知してもよい。
図13では、図9のステップST910の代わりに、ステップST1301が設けられる。ステップST1301において、eNBは、サービス毎のギャップ設定値を決定する。
また、図13では、図9のステップST911の代わりに、ステップST1302が設けられる。ステップST1302において、eNBは、サービス毎のギャップ設定値をUEに通知する。ステップST1302において、eNBは、サービス毎のギャップ設定値を、RRC接続設定(RRC Connection Setup)でUEに通知する。
図13では、図9のステップST912の代わりに、ステップST1303が設けられる。ステップST1303において、UEは、eNBから通知されたギャップ設定値に従って、使用サービス毎にギャップ設定を反映する。
図13では、図9のステップST913の代わりに、ステップST1304が設けられる。ステップST1304において、eNBは、UEに通知したギャップ設定値に従って、使用サービス毎にギャップ設定を反映する。
本変形例によって、サービス毎に異なるギャップ設定を行うことによって、各サービスに適した設定ができるようになるので、各サービスにおける周波数利用効率を向上することができる。
実施の形態2.
同じeNB内で異なる種別の自己完結型サブフレームを用い、TDDの送受を動的に変えながら通信を行う場合、下り送信と上り受信とが同時に発生し、下り送信から上り受信への干渉が問題となる(非特許文献14参照)。
本実施の形態では、このような問題を解決する方法を開示する。
UE間に周波数の空き領域を設けることによって、下り送信から上り受信への干渉を低減させる。前述の空き領域は、eNBが決定してもよい。eNBは、前述の空き領域をUEに通知してもよい。
この場合、Filtered-OFDM(非特許文献15参照)などの方法を用いて、送信波のサブキャリア帯域外のスペクトルを抑制することが望ましい。
前述のスペクトルの抑制は、eNBが行ってもよいし、UEが行ってもよい。あるいは、前述のスペクトルの抑制は、eNBおよびUEの両方が行ってもよい。
空き領域を設ける時間単位の具体例として、以下の(1),(2)の2つを開示する。
(1)サブフレーム単位。
(2)シンボル単位。
前記具体例(1),(2)について、TTI単位で空き領域を設けてもよい。
前述において、eNBは、TTI毎に前記(1),(2)の空き領域の設定を変えてもよい。例えば、eNBは、あるTTIにおいて、サブフレームの中央のシンボルに空き領域を設け、次のTTIにおいて、サブフレームの末尾のシンボルに空き領域を設けてもよい。また、例えば、eNBは、1TTIが複数サブフレームで構成されている場合、あるTTIでは先頭のサブフレームに空き領域を設定し、次のTTIでは末尾のサブフレームに空き領域を設定してもよい。また、eNBは、例えば、TTI毎に、前記(1)の設定から前記(2)の設定に移行してもよいし、前記(2)から前記(1)の設定に移行してもよい。
空き領域の周波数幅は、規格で決めてもよいし、eNBまたはUEの特性に基づいて決めてもよい。前記特性としては、例えば、周波数フィルターの能力であってもよい。
また、例えば、UEの前記特性をUEからeNBに送信してもよい。これによって、空き領域の周波数幅の代わりに、空き領域の周波数幅を決めるための情報をUEからeNBに通知してもよい。また、通知する手段は、例えば、RRC個別シグナリングを用いてもよい。RRC個別シグナリングによって、例えば、UE能力として送信してもよいし、別のパラメータとして送信してもよい。
空き領域と使用周波数リソースとの配置の例として、以下の(1)~(3)の3つを開示する。
(1)使用周波数リソースをずらさずに、狭めて空き領域を確保する。
(2)使用周波数リソースをずらし、狭めずに空き領域を確保する。
(3)使用周波数リソースをずらし、狭めて空き領域を確保する。
前記(1)~(3)において、例えば、UE#1およびUE#2の2つのUEにeNBから割り当てられた使用周波数を、それぞれ、f1L~f1H(f1L<f1H)、f2L~f2H(f2L<f2H)とする。また、UE#1の周波数がUE#2の周波数よりも低いとする。また、空き領域を、fVL~fVH(fVL<fVH)とする。また、UE#1およびUE#2の周波数幅を、それぞれΔf1,Δf2とする。すなわち、Δf1=f1H-f1L、Δf2=f2H-f2Lとなる。
前記(1)において、f1Lおよびf2Hは、空き領域があっても変わらない。また、空き領域があるときの周波数幅は、それぞれΔf1、Δf2以下となる。すなわち、空き領域のあるときのUE#1の周波数は、f1L~min(f1H,fVL)となり、UE#2の周波数は、max(f2L,f2H)~fVHとなる。ここで、min(A,B)は、AとBとのうち、小さい方の値となり、max(A,B)は、AとBとのうち、大きい方の値となる。fVLおよびfVHは、任意の値でよい。
前記(2)において、Δf1およびΔf2は変わらない。すなわち、空き領域のあるときのUE#1およびUE#2の使用周波数は、それぞれ、fVL-Δf1~fVL,fVH~fVH+Δf2となる。空き領域を設けることによって、UE#1およびUE#2の使用周波数のいずれも、上限および下限の周波数が変わる。fVLおよびfVHは、任意の値でよい。
前記(3)において、f1L,f2Hも、Δf1,Δf2も変わる。すなわち、空き領域を設けることによって、UE#1の周波数帯域は、f1L-(f1H-fVL)+α~fVLとなり、UE#1の周波数幅は、Δf1-αとなる。また、UE#2の周波数帯域は、fVH~f2H+(fVH-f2L)-βとなり、UE#2の上り周波数幅は、Δf2-βとなる。ここで、α、βは、それぞれ、UE#1、UE#2の周波数帯域の減少分である。
空き領域と使用周波数リソースとの配置のうち、前記(1)~(3)のいずれを用いるかをeNBが判断するために必要な情報について、以下の(1)~(3)の3つを開示する。
(1)他のUEが使用している周波数リソース。
(2)eNBの負荷。eNBの負荷の具体例として、以下の(2-1)~(2-5)の5つを開示する。
(2-1)空き領域設定対象UEの上りユーザデータのバッファ量に関する情報。
(2-2)空き領域設定対象UE向け下りユーザデータのバッファ量に関する情報。
(2-3)他のUEの上りユーザデータのバッファ量に関する情報。
(2-4)他のUE向け下りユーザデータのバッファ量に関する情報。
(2-5)前記(2-1)~(2-4)の組合せ。
(3)前記(1),(2)の組合せ。
前記(2-1)および(2-3)は、空き領域設定対象UEおよび他のUEからeNBに通知してもよい。前記通知には、MACシグナリングを用いてもよい。
前記(2-2)について、例えば、他のUEの周波数リソースが空き領域設定対象UEの周波数リソースと近接していて、かつ、空き領域設定対象UEの上りまたは下りのユーザデータのバッファ量が多い場合、空き領域設定対象UEの使用周波数リソースをずらし、狭めずに空き領域を確保してもよい。すなわち、送信すべき上りユーザデータが多く、かつ、他のUEの上りまたは下りのユーザデータのバッファ量が少ない場合、空き領域設定対象UEの使用周波数リソースをずらし、狭めずに空き領域を確保してもよい。
このとき、他のUEの周波数リソースを変えてもよい。あるいは、例えば、他のUEの周波数リソースが該UEの周波数リソースと近接していて、他のUEの上りまたは下りのユーザデータのバッファ量が多く、かつ、空き領域設定対象UEの上りまたは下りのユーザデータのバッファ量が少ないとき、空き領域設定対象UEの使用周波数リソースをずらさず、狭めて空き領域を確保してもよい。
本実施の形態に関し、eNBは、他のUEの周波数リソースを変えてもよい。他のUEの周波数リソースを変えるために、eNBはスケジューリングを行ってもよい。
図14は、空き領域をサブフレーム単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係の一例を示す図である。図15は、空き領域をサブフレーム単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係の他の例を示す図である。図16は、空き領域をサブフレーム単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係のさらに他の例を示す図である。図14~図16において、縦軸は周波数fを示す。図14~図16では、いずれも、サブフレーム#2において、UE#1向けの下り送信とUE#2向けの上り受信とが同時に行われる場合について示している。
図14では、使用周波数リソースをずらさずに、狭めて空き領域1401を確保している場合を示している。図15では、使用周波数リソースをずらし、狭めずに空き領域1501を確保している場合を示している。図16では、使用周波数リソースをずらし、かつ狭めて空き領域1601を確保している場合を示している。
図14において、前記(1)のようにeNBが使用周波数リソースをずらさずに、狭めて空き領域を確保することによって、空き領域確保対象のUEと他のUEとが使用する周波数リソースが隣接している場合に、他のUEの周波数リソースを変更することなく、該UEの上りと下りとの間の干渉を防ぐことができる。すなわち、他のUEとeNBとの通信速度に影響を与えることなく、該UEの上りと下りとの間の干渉を防ぐことができる。
図15において、前記(2)のようにeNBが使用周波数リソースをずらし、狭めずに空き領域を確保することによって、空き領域確保対象のUEと他のUEとが使用する周波数リソースが隣接している場合に、空き領域確保対象のUEの周波数リソースを変更することなく、空き領域確保対象のUEの上りと下りとの間の干渉を防ぐことができる。すなわち、空き領域確保対象のUEとeNBとの間の通信速度に影響を与えることなく、空き領域確保対象のUEの上りと下りとの間の干渉を防ぐことができる。
図16において、前記(3)のようにeNBが使用周波数リソースをずらし、狭めて空き領域を確保することによって、空き領域確保対象のUEと他のUEとが使用する周波数リソースが一定程度離れている場合に、他のUEの周波数リソースを変更することなく、すなわち、他のUEとeNBとの間の通信速度に影響を与えることなく、空き領域確保対象のUEの上りと下りとの間の干渉を防ぐことができる。あるいは、空き領域確保対象のUEと他のUEとが使用する周波数リソースが隣接しているときに、空き領域確保対象のUEと他のUEとが使用する周波数リソースへの影響を分配することによって、空き領域確保対象のUEにおいても他のUEにおいても、予め定める通信速度を保持したまま、eNBと通信することが可能となる。
図17は、空き領域をシンボル単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係の一例を示す図である。図18は、空き領域をシンボル単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係の他の例を示す図である。図19は、空き領域をシンボル単位で設定した場合における、空き領域と使用周波数リソースとの関係のさらに他の例を示す図である。図17~図19において、縦軸は周波数fを示す。図17では、使用周波数リソースをずらさずに、狭めて空き領域1701を確保している場合を示している。図18では、使用周波数リソースをずらし、狭めずに空き領域1801を確保している場合を示している。図19では、使用周波数リソースをずらし、かつ狭めて空き領域1901を確保している場合を示している。
図17~図19に示す場合において、それぞれ図14~図16に示す場合と同じ効果が得られる。また、図17~図19においては、シンボル単位で空き領域を設定しているので、空き領域を設けることによる通信速度への影響を、図14~図16に示す場合に比べて抑えることができる。
eNBは、空き領域に使用するリソースを設定してもよい。空き領域のリソースの設定内容としては、例えば、先頭時間、終了時間、継続時間、周波数下限、周波数上限、および周波数幅のいずれかを組合せてもよい。また、eNBは、空き領域に使用するリソースを除外して、各UEに使用リソースを割り当てればよい。
空き領域の設定方法として、例えば、空き領域をダミーのリソースとして設定してもよい。ダミーのリソースの設定内容としては、例えば、ダミーリソースの先頭時間、終了時間、継続時間、周波数下限、周波数上限、および周波数幅のいずれかを組合せてもよい。また、ダミーのリソースを設定するとき、各UEの使用リソースの割り当ては、前記ダミーリソースを外して行えばよい。
前記ダミーリソースについて、例えば、eNBは、前記空き領域を、eNBとの送受信を行わないダミーUEへの割り当てリソースとして、スケジューリングしてもよい。前記ダミーUEへのスケジューリングは、eNBとの送受信を行うUEのスケジューリングの前に行ってもよい。これによって、eNBとの送受信を行うUEのスケジューリングのときに、前記空き領域を避けてスケジューリングできるようになる。
使用する周波数リソースの退避は、下り通信側で行ってもよい。このとき、退避する使用リソースの設定内容としては、例えば、先頭時間、終了時間、継続時間、周波数下限、周波数上限、および周波数幅のいずれかを組合せて、明示的に設定してもよい。
前述において、周波数リソースの退避とは、eNBが、スケジューリングにおいて、使用周波数リソースを変更して空き領域を確保することである。eNBは、使用周波数リソースをずらさずに、狭めて空き領域を確保してもよいし、使用周波数リソースをずらし、狭めずに空き領域を確保してもよいし、使用周波数リソースをずらし、狭めて空き領域を確保してもよい。本変形例における以降の記載においても、同様とする。
前述の、下り通信側における周波数リソースの退避とは、すなわち、eNBが、下り通信を行う側のUEの使用リソースを変更して該UEに割り当てる、ということである。この使用リソースの変更は、シンボル単位で行ってもよいし、サブフレーム単位で行ってもよい。
また、使用する周波数リソースの退避は、上り通信側で行ってもよい。このとき、退避する使用リソースの設定内容としては、例えば、先頭時間、終了時間、継続時間、周波数下限、周波数上限、および周波数幅のいずれかを組合せて、明示的に設定してもよい。
前述の、上り通信側における周波数リソースの退避とは、すなわち、eNBが、上り通信を行う側のUEの使用リソースを変更して該UEに割り当てる、ということである。この使用リソースの変更は、シンボル単位で行ってもよいし、サブフレーム単位で行ってもよい。
また、使用する周波数リソースの退避は、下り通信側と上り通信側との両方で行ってもよい。このとき、退避する使用リソースの設定内容としては、下り通信と上り通信との双方について、例えば、先頭時間、終了時間、継続時間、周波数下限、周波数上限、および周波数幅のいずれかを組合せて、明示的に設定してもよい。
前述の、下り通信側と上り通信側との両方における周波数リソースの退避とは、すなわち、eNBが、周波数が隣接する双方のUEの使用リソースを変更して双方のUEに割り当てる、ということである。この使用リソースの変更は、シンボル単位で行ってもよいし、サブフレーム単位で行ってもよい。
前述の明示的な設定内容については、時間および周波数の値を直接指定してもよいし、現在の使用周波数、例えば、周波数下限、周波数上限および周波数幅からの差分として設定してもよい。
また、前述の使用する周波数リソースの退避について、暗示的に行ってもよい。このとき、下りと上りとが同時となるリソースの情報を、eNBからUEに通知し、eNBとUEとの双方において、退避するリソースをそれぞれ導出し、使用リソースを退避させてもよい。下りと上りとが同時となるリソースの情報としては、例えば、下りおよび上りの使用周波数、下りおよび上りの送信時間を用いるとよい。また、前記導出の方法は、例えば、規格で決めてもよい。前記導出に関し、前記空き領域の確保を、使用周波数リソースをずらさずに、狭めて空き領域を確保する方法、使用周波数リソースをずらし、狭めずに空き領域を確保する方法、および使用周波数リソースをずらし、狭めて空き領域を確保する方法のうちのいずれの方法で行うかを、eNBからUEに通知してもよい。
また、前述の空き領域の設定について、実施の形態1と同様に、いくつかの選択肢から選択することとしてもよい。この場合、選択肢の一覧と、選択する設定の識別子とを指定するとよい。選択肢の一覧については、規格で規定してもよいし、UEの接続状況に基づいて、発生し得る空き領域の確保パターンを、eNBによって決定してもよい。選択肢の一覧と、選択する設定の識別子とは、まとめて与えてもよいし、別々に与えてもよい。
本実施の形態において、周波数リソースの退避は、eNBによるスケジューリングを用いて行ってもよい。
前記スケジューリングにおいて、eNBは、各UEに割り当てる周波数をシンボル毎に変更してもよい。従来の、LTEにおけるスケジューリングでは、スロット毎に周波数リソースが割り当てられるので、シンボル間で周波数リソースを変えることができない。本実施の形態において、シンボル毎に周波数リソースを割り当てることができるスケジューリングを用いることによって、周波数リソースを柔軟に設定することが可能となる。
前述の選択肢を用いるとき、実際に上りおよび下りの競合が発生するシンボルに限定せず、いくつかの空き領域の確保パターンを統合してもよい。これによって、UE数が増加したときにおけるパターン数の増大を防ぎ、eNBにおいて、UEの空き領域の決定に要する演算量を減らすことができる。また、eNBおよびUEの双方にとって、空き領域の確保パターンの保持に要するメモリの使用量を削減することができる。
前述の空き領域の設定のとき、UE間のシンボル長、サブフレーム長、あるいはTTI長が異なっている場合について、シンボル長、サブフレーム長、あるいはTTI長が短い方に空き領域を合わせてもよい。あるいは、長い方に合わせてもよい。短い方に合わせるか、長い方に合わせるかは、規格で決定してもよい。あるいは、他の方法で決定してもよい。
使用する周波数リソースの退避を下り通信側および上り通信側のどちらで行うかの判断を、eNBにおいて行ってもよい。あるいは、UEにおいて行い、eNBに通知してもよい。
使用する周波数リソースの退避を下り通信側および上り通信側のどちらで行うかの例として、以下の(1)~(4)の4つを開示する。
(1)先勝ち処理。
(2)優先度に基づく処理。
(3)上りおよび下りの使用UE数による処理。
(4)前記(1)~(3)の組合せ。
前記例(1)による先勝ち処理について、例えば、先にeNBに接続したUEを優先としてもよい。また、別の例として、サブフレーム内におけるギャップ設定を変更したことによる上りおよび下りの競合発生の場合、ギャップ設定を変えなかったUEを優先としてもよい。
前記例(2)における優先度に基づく処理について、例えば、優先度の高いUEはリソース退避をせず、優先度の低いUEがリソース退避をする、としてもよい。また、別の例として、各UEの優先度に基づいて、優先度の高いUEおよび優先度の低いUEのリソース退避量を決めてもよい。
前記例(2)における優先度について、実施の形態1と同様に、UE毎に与えられる優先度は、上位ネットワーク装置が決定してもよいし、eNBが決定してもよいし、UE自身が決定してもよい。また、優先度の値は可変としてもよい。優先度を変更する主体は、上位ネットワーク装置でもよいし、eNBでもよいし、UE自身でもよい。
また、前記例(2)における優先度を決める基準として、実施の形態1と同様に、例えば、UEが使用するサービスによって決定してもよい。各サービスに与える優先度は、規格によって決定してもよい。UEが使用するサービスとしては、例えば、モバイルブロードバンド用の通信、高信頼性が求められるパケット通信、および緊急通報などとしてもよい。
また、前記例(2)における優先度は、実施の形態1と同様に、RRC個別シグナリングを用いてUEからeNBに通知してもよい。UEからeNBに通知するタイミングとしては、例えば、eNBに接続するとき、UEにおけるサービス変更時、例えば、緊急通報の発信時としてもよい。
前記例(3)における上りおよび下りの使用UE数による処理について、例えば、競合が発生している上りUE数と下りUE数とを比較し、少ない方のUEに対してリソース退避を指示する、としてもよい。これによって、リソース退避のためのシグナリング量を少なくすることができる。
前記例(4)について、例えば、例(2)と例(3)とを組合せ、上りと下りとのそれぞれについて、競合が発生しているUEの優先度を加算する。そして、優先度の合計を上りと下りとで比較し、優先度の加算結果が少ない方がリソース退避をする、といった処理を行ってもよい。
本実施の形態における空き領域の設定の方法として、以下の(1)~(3)の3つを開示する。
(1)準静的。例えば、RRC個別シグナリングなど。
(2)動的。例えば、MACシグナリング、L1/L2シグナリングなど。
(3)前記(1),(2)の組合せ。
前記方法(1)~(3)において、空き領域の設定を開始するサブフレーム番号を併せて通知してもよい。また、空き領域の設定を受信してから反映させるまでの時間、例えば、サブフレーム数を予め定めておいてもよい。このようにすることによって、空き領域の設定の反映が当該サブフレームに間に合わない場合でも、空き領域の設定による送受信ロスを防ぐことができる。
また、前記方法(2),(3)において、L1/L2シグナリングを用いて設定する場合、空き領域の設定データをサブフレームの先頭シンボルに配置するとよい。このようにすることによって、UEは、例えば、空き領域をシンボル単位で設定する場合に、空き領域の設定データを受信した当該サブフレームにおいて、空き領域の設定を受信してから、受信した設定を反映するまでの時間を可能な限り確保することができる。したがって、設定データを受信した当該サブフレーム内に、受信した設定を反映することが可能となる。
また、前記方法(3)について、例えば、前記の空き領域の選択肢をRRCシグナリングで準静的に通知し、選択する設定の識別子をMACシグナリングまたはL1/L2シグナリングを用いて動的に通知してもよい。
本実施の形態における空き領域の設定および解除の契機は、例えば、UE接続時、あるいは他のUEの接続解除時としてもよい。また、例えば、自己完結型サブフレームの種別変更、ギャップ設定変更などによって、上りおよび下りの競合が発生または解消したときとしてよい。
また、本実施の形態において空き領域を設定した場合、UEがアイドル(Idle)状態となるまで設定を継続してもよい。または、空き領域の設定に有効期間を設けてもよい。前記有効期間の長さは、例えば、規格で定めてもよい。また、前記有効期間は、空き領域の設定と一緒に通知してもよいし、別々に通知してもよい。
本実施の形態において、eNBおよびUEのシステム帯域の情報を用いてもよい。また、接続UEのギャップ設定を用いてもよい。UEのシステム帯域の情報については、UEからRRC個別シグナリングを用いて取得してもよい。これによって、空き領域を決定してもよい。
本実施の形態において、UEにおける空き領域の設定およびリソース退避の可否を示す識別子をeNBに通知してもよい。前記識別子は、UE能力のパラメータの中に含めてもよいし、UE能力とは別にRRC個別シグナリングを用いてUEに通知してもよい。これによって、例えば、システム帯域が狭いUEにおいて、リソース退避よる通信断あるいは通信品質の劣化を防ぎ、安定した通信を維持することが可能となる。
本実施の形態によって、自己完結型サブフレームにおけるセル内干渉を回避することが可能となり、UEがTDDの設定を柔軟に変更した場合についても、通信を安定的に行うことが可能となる。
実施の形態3.
異なる種別の自己完結型サブフレームを用い、TDDの送受を動的に変えながら通信を行うときに、一方のeNBからの送信が他方のeNBの受信と同時になる場合が生じる。この場合、一方のeNBからの送信波が他方のeNBへの干渉源となってしまう。また、この場合、異なるeNBの配下のUE同士でも同じ問題が発生する(非特許文献16参照)。
本実施の形態では、このような問題を解決する方法を開示する。
下り通信と上り通信との間に周波数の空き領域を設ける。実施の形態2では、互いに干渉を起こすUEの間に周波数の空き領域を設けていたのに対し、本実施の形態においては、UEによらず、下り通信と上り通信との間に空き領域を設ける。この点が、実施の形態2と異なる点である。また、本実施の形態は、前述の周波数の空き領域を動的に設ける点で、FDDと異なる。前記空き領域は、eNBが設定し、UEに通知してもよい。
eNBは、周辺eNBの情報を取得する。前記情報は、該eNBの上り周波数に近い周波数で下り送信をしている周辺eNBの情報であってもよい。あるいは、該eNBの下り周波数に近い周波数で上り受信をしている周辺eNBの情報であってもよい。
eNBは、前記情報を、セルサーチを用いて取得してもよい。あるいは、eNB間インタフェースを用いて取得してもよい。あるいは、上位ネットワーク装置とeNBとの間のインタフェースを用いてもよい。上位ネットワーク装置とeNBとの間のインタフェースを用いる場合、eNBは、上位ネットワーク装置経由で前記情報を取得してもよい。eNBは、周辺eNBに、前記情報を問合せてもよい。周辺eNBは、該eNBに、前記情報を通知してもよい。eNBは、上位ネットワーク装置に、前記情報を問合せてもよい。上位ネットワーク装置は、周辺eNBに、前記情報を問合せてもよい。周辺eNBは、上位ネットワーク装置に、前記情報を通知してもよい。上位ネットワーク装置は、eNBに、前記情報を通知してもよい。
前記情報の具体例として、以下の(1)~(4)の4つを開示する。
(1)自eNBの識別子。
(2)自eNBが使用する周波数の情報。
(3)自eNBによる下り信号送信タイミング。
(4)前記(1)~(3)の組合せ。
前記(2)において、使用する周波数の情報は、中心周波数の情報を含んでもよい。使用する周波数の情報は、周波数帯域の情報を含んでもよい。使用する周波数の情報は、使用する周波数の範囲を示す情報を含んでもよい。前述の、周波数の範囲を示す情報は、使用する周波数の上限の情報を含んでもよいし、下限の情報を含んでもよい。
前記(3)において、下り信号送信タイミングは、ギャップ設定であってもよい。ギャップ設定は、実施の形態1に示すものでよい。あるいは、例えば、自eNBにおいて使用している下り信号送信タイミングのうち、配下のUE向けに使用しているパターンであってもよいし、あるいは、自eNBが使用する自己完結型サブフレーム構成のうち、下り信号が一番長いパターンであってもよい。あるいは、自eNBにおいて使用しているデフォルトの下り送信タイミングであってもよい。前述の、デフォルトの下り送信タイミングは、実施の形態1におけるデフォルトのギャップ設定から求めてもよい。
あるいは、前記(3)において、下り信号送信タイミングは、自己完結型サブフレーム種別の使用パターンを含んでもよい。自己完結型サブフレームの種別と関連付けられたギャップ設定を含んでもよい。前述の、自己完結型サブフレーム種別の使用パターンは、実施の形態1の変形例3に示すものであってもよい。前述の、自己完結型サブフレームの種別と関連付けられたギャップ設定は、実施の形態1の変形例3に示すものであってもよい。
あるいは、前記(3)において、下り信号送信タイミングは、自己完結型サブフレームの使用パターンのデフォルト値を含んでもよい。使用パターン毎のギャップ設定デフォルト値を含んでもよい。前述の、自己完結型サブフレームの使用パターンのデフォルト値は、実施の形態1の変形例3に示すものであってもよい。前述の、使用パターン毎のギャップ設定デフォルト値は、実施の形態1の変形例3に示すものであってもよい。
前述の、該eNBから周辺eNBあるいは上位ネットワーク装置への問合せにおいて、該eNBは、周波数の範囲を周辺eNBあるいは上位ネットワーク装置に通知してもよい。前記周波数の範囲は、該eNBが使用する上り周波数を含んでもよい。あるいは下り周波数を含んでもよい。該eNBが周辺eNBの下り通信について問合せる場合は、前記周波数の範囲は、該eNBが使用する上り周波数を含む範囲であることが望ましい。該eNBが周辺eNBの上り通信について問合せる場合は、前記周波数の範囲は、該eNBが使用する下り周波数を含む範囲であることが望ましい。
前記周波数の範囲は、規格で定めてもよいし、該eNBが決めてもよい。該eNBは、自身のフィルタリング性能に基づいて前記周波数の範囲を決めてもよい。
周辺eNBが上位ネットワーク装置あるいは該eNBに対して通知する自eNBの情報は、前述の、該eNBが上位ネットワーク装置あるいは周辺eNBに通知する周波数の範囲に該当するもののみとしてもよい。このようにすることによって、周辺eNBは、周波数の空き領域を求めるために不要な情報を送信する必要がなくなり、シグナリング量を削減することができる。
該eNBは、下り通信と上り通信との間の空き領域をスケジューリングしてもよい。下り周波数帯域をスケジューリングしてもよい。上り周波数帯域をスケジューリングしてもよい。前記スケジューリングには、実施の形態2と同様のものを用いてもよい。
該eNBは、前記スケジューリング結果を周辺eNBに通知してもよい。周辺eNBは、下り通信と上り通信との間に空き領域を設けてもよい。前記の空き領域を設けるにあたり、前記スケジューリング結果を用いてもよい。
周辺eNBは、前記スケジューリングのやり直しを該eNBに要求してもよい。周辺eNBが前記やり直しを要求する場合としては、例えば、周辺eNBが該eNBと同じ空き領域を割り当てられなかったときであってもよい。あるいは、上り周波数を割り当てられなかったときであってもよい。あるいは、下り周波数を割り当てられなかったときであってもよい。周辺eNBは、割り当て可能な上り周波数を該eNBに通知してもよい。あるいは、周辺eNBは、割り当て可能な下り周波数を該eNBに通知してもよい。該eNBは、スケジューリングのやり直しを行ってもよい。該eNBは、スケジューリングをやり直した結果を周辺eNBに通知してもよい。
あるいは、周辺eNBは、該eNBと異なる空き領域をスケジューリングしてもよい。異なる空き領域としては、例えば、該eNBよりも狭い空き領域であってもよい。これによって、周辺eNBが該eNBと同じ空き領域を確保できない場合についても、若干の上り/下りの重なりを許容することで、スケジューリングのやり直しによる該eNBと周辺eNBとの間のシグナリング量を削減することができる。
前述の周波数の空き領域を設ける期間は、シンボル単位でもよいし、サブフレーム単位でもよいし、無線フレーム単位でもよい。また、空き領域を挟んで高い周波数を下り用としてもよいし、または、上り用としてもよい。
実施の形態3においても、実施の形態2と同様に、Filtered-OFDM(非特許文献15参照)などの方法を用いて、送信波のサブキャリア帯域外スペクトルを抑制することが望ましい。
前述のスペクトル抑制は、eNBが行ってもよいし、UEが行ってもよい。eNBおよびUEの両方が行ってもよい。
周波数の空き領域の設定の判断を上位ネットワーク装置が行ってもよい。上位ネットワーク装置は、配下のeNBに、周波数の空き領域の設定の判断に必要な情報を要求してもよい。eNBは、上位ネットワーク装置に、周波数の空き領域の設定の判断に必要な情報を送信してもよい。上位ネットワーク装置は、配下のeNBに、周波数の空き領域に関する情報を送信してもよい。
周波数の空き領域の設定の判断に必要な情報の具体例として、以下の(1)~(4)の4つを開示する。
(1)配下のUEのギャップ設定。
(2)配下のUEの優先度を示す情報。
(3)配下のUE数。
(4)前記(1)~(3)の組合せ。
前記(1)~(4)のそれぞれについて、配下の複数のUEの各情報を集約してもよい。例えば、前記(2)については、配下のUEのうち最も高い優先度を用いてもよい。
また、周波数の空き領域の設定の判断を、近傍のeNBのうちの1つのeNBが行ってもよい。該eNBは、近傍のeNBに、周波数の空き領域の設定の判断に必要な情報を要求してもよい。近傍のeNBは、該eNBに、周波数の空き領域の設定の判断に必要な情報を送信してもよい。該eNBは、近傍のeNBに、周波数の空き領域に関する情報を送信してもよい。
周波数の空き領域に関する情報として、例えば、空き領域の周波数幅、空き領域の開始タイミング、空き領域の継続時間、下り/上りを空き領域のそれぞれ高い周波数、低い周波数のどちらに配置するかを示す識別子を用いてもよい。
図20は、上りおよび下りの周波数の間に空き領域を設ける一例を示す図である。図20において、縦軸は周波数fを示す。DL#1およびUL#1は、それぞれeNB#1の第1下り信号および第1上り信号であり、DL#2およびUL#2は、それぞれeNB#2の第2下り信号および第2上り信号である。図20では、上りおよび下りの周波数の間に、空き領域2001が設けられる。
本実施の形態によれば、異なるeNB間における下り通信と上り通信との間の干渉を低減させることができる。
実施の形態3 変形例1.
本変形例では、eNB間の干渉を防ぐための別の手段として、eNB間で時間帯を時分割し、送受信を行う。
eNB間で、ユーザデータの送信を行ってよい時間帯を割り当て、割り当てられた時間帯の中でUEとのユーザデータの送信を行う。割り当てられていない時間帯においては、eNBおよび配下のUEは、ユーザデータの送信を行わない。
1つのeNBへの時間帯の割り当ては、TTI単位で行うことが望ましい。複数のTTIを連続して割り当ててもよい。また、各eNBへの時間帯への割り当ては、等分であってもよいし、偏りがあってもよい。また、TTIの長さとして、例えば、サブフレーム長の整数倍としてもよい。
上位ネットワーク装置が、配下のeNBがユーザデータの通信を行う時間帯を調停してもよい。上位ネットワーク装置は、配下のeNBに、前記調停に必要な情報を要求してもよい。eNBは、上位ネットワーク装置に、前記調停に必要な情報を送信してもよい。上位ネットワーク装置は、ユーザデータの通信を行う時間帯を配下のeNBに通知してもよい。
前記調停の必要な情報の具体例として、以下の(1)~(5)の5つを開示する。
(1)配下のUEのギャップ設定。
(2)配下のUEの優先度を示す情報。
(3)配下のUE数。
(4)eNBの識別子。
(5)前記(1)~(4)の組合せ。
前記(1)~(5)のそれぞれについて、配下の複数のUEの各情報を集約してもよい。例えば、前記(2)については、配下のUEのうち最も高い優先度を用いてもよい。
また、近傍のeNBのうちの1つのeNBが、ユーザデータの通信を行う時間帯を調停してもよい。調停を行うeNBは、例えば、マクロセルであってもよい。また、近傍のeNBは、例えば、スモールセルであってもよい。
調停を行うeNBは、近傍のeNBに、調停に必要な情報を要求してもよい。また、近傍のeNBは、調停を行うeNBに、調停に必要な情報を送信してもよい。調停を行うeNBは、近傍のeNBに、ユーザデータの通信を行う時間帯を送信してもよい。調停に必要な情報は、前記(1)~(5)と同様としてよい。
近傍のeNBの各々が、ユーザデータの通信を行う時間帯を調停してもよい。各eNBは、近傍のeNBに、調停に必要な情報を送信してもよい。各eNBは、自eNBがユーザデータの通信を行う時間帯の情報を、近傍eNBに通知してもよい。調停に必要な情報は、前記(1)~(5)と同様としてよい。また、前記(1)~(5)に加えて、自eNBがユーザデータの通信を行う時間帯の情報を送信してもよい。これによって、上位ネットワーク装置の負荷を軽減することができる。
eNBは、配下のUEに、ユーザデータの通信を行う時間帯の情報を送信してもよい。前記情報の送信を、eNBから配下のUEへの報知によって行ってもよい。前記報知には、報知情報を用いてもよい。報知情報は、SIB1としてもよいし、SIB2としてもよい。また、前記情報の送信を、eNBからUEへのRRCシグナリング送信によって行ってもよい。RRCシグナリングは、例えば、RRC個別シグナリングでよい。RRC個別シグナリングは、例えば、RRC接続再設定(RRC connection reconfiguration)、あるいは、ランダムアクセス処理におけるメッセージ2、あるいはメッセージ4を用いてもよい。
前述の、ユーザデータの通信を行う時間帯の情報は、例えば、TTI番号と周期を組合せたものとしてよい。TTI番号として、周期を組合せたものを用いて、該TTI番号と周期の整数倍との和に該当するTTI番号においてユーザデータ通信を行うようにしてもよい。前述のTTI番号は、サブフレーム番号でもよい。
前述の、ユーザデータの通信を行う時間帯の情報の送信において、UEは、前記時間帯に該当しなかった時間帯において、送受信を停止してもよい。これによって、UEの省電力化を図ることができる。
あるいは、eNBは、送受信を停止する時間帯の情報を配下のUEに送信してもよい。前記情報の送信を、eNBから配下のUEへの報知を用いて行ってもよい。前記報知には、報知情報を用いてもよい。報知情報は、SIB1としてもよいし、SIB2としてもよい。また、前記情報の送信を、eNBからUEへのRRCシグナリング送信を用いて行ってもよい。RRCシグナリングは、例えば、RRC個別シグナリングでよい。RRC個別シグナリングは、例えば、RRC接続再設定、あるいは、ランダムアクセス処理におけるメッセージ2、あるいはメッセージ4を用いてもよい。
前述の、ユーザデータの通信を停止する時間帯の情報は、例えば、TTI番号と周期とを組合せたものとしてよい。TTI番号として、周期を組合せたものを用いて、該TTI番号と周期の整数倍との和に該当するTTI番号においてユーザデータ通信を停止するようにしてもよい。前述のTTI番号は、サブフレーム番号でもよい。
ユーザデータの通信を停止する時間帯の情報のeNBからUEへの通知を用いて、該UEは、通知された間、送受信を停止することができるので、該UEの省電力化を図ることができる。
前記調停は、前記(1)~(5)の情報を用いて行ってもよい。一例として、各eNBの識別子に基づいて、TTIを割り振ってもよい。例えば、2つのセルに対する調停を行う場合、各eNBの識別子を用い、偶数、奇数それぞれのTTI番号を各eNBに割り当ててもよい。
eNBは、本変形例に示す方法によってUEに送受信を割り当てていない時間帯について、該UEに対するスケジューリングを行わなくてよい。
eNBおよびUEは、スケジューリングなどで用いる周期あるいは送受信回数などについて、本変形例に示す方法によって、UEに送受信を割り当てていない時間帯をカウントしなくてもよい。あるいはカウントしてもよい。
前記時間帯をカウントしない場合について、例えば、SPS(Semi-Persistent Scheduling)において該UEに割り当てられた送信サブフレーム数について、該UEが実際に送信したサブフレーム数のみをカウントしてもよい。例えば、SPSにおいて、eNBからUEに連続4回の上り送信回数を割り当て、また、eNBはUEに、本変形例に示す方法によって偶数のサブフレーム番号に送受信を割り当てた場合、該SPSにおいて、UEからの上り送信の継続時間は8サブフレームとしてもよい。
また、例えば、DRXの周期を10サブフレームとし、eNBが、本変形例に示す方法によって偶数のサブフレーム番号にUEとの送受信を割り当てた場合、該UEにおけるDRXの周期は10サブフレームでもよいし、20サブフレームでもよい。eNBは、DRX周期内のUE起動時間のうちの最低1サブフレーム分は、該UEに送受信が割り当てられるように、前記UE起動時間を割り当てることが望ましい。あるいは、本変形例における方法によって、前記UE起動時間のうちの最低1サブフレーム分を、送受信可能時間として割り当てることが望ましい。
また、例えば、HARQにおいて、本変形例による送受信割り当てを用いて、HARQで用いるプロセス数を変えてもよいし、変えなくてもよい。例えば、本変形例によって、該UEに2サブフレーム中の1サブフレームを送受信可能として割り当てた場合、HARQの使用プロセス数を半分にしてもよいし、そのままとしてもよい。
図21は、実施の形態3の変形例1における通信システムの構成の一例を示す図である。図22は、図21に示す通信システムのeNB間における通信区間の時分割割り当ての一例を示す図である。eNB#1とeNB#2との間で、ユーザデータの通信を行うTTIとユーザデータの通信を行わないTTIとを交互に割り当てている。
本変形例において、ユーザデータ以外の信号についても、送信を行ってよい時間帯を割り当ててもよい。ユーザデータ以外の信号として、例えば、下り制御信号、上り制御信号、ページング信号、下り参照信号、上り参照信号、同期信号、PBCH、PRACHであってもよい。また、送信の時分割をするか、しないかについて、ユーザデータ以外のチャネル毎に設定できるようにしてもよい。
本変形例によって、周波数リソースを変更することなく、eNB間の干渉を低減させることができる。また、自己完結型サブフレームにおいて、下りおよび上りのシンボル構成を変えることなく、eNB間の干渉を低減させることができる。
実施の形態4.
LTEでは、アイドル(Idle)時のUEの間欠受信(DRX)タイミング、すなわち、ページングが送信されるタイミングは、ページングが送信される無線フレーム(PF)とサブフレーム(PO)、およびDRX周期(T)で示される。DRX周期(T)は、S1でMMEからeNBに通知され、セルからSIB2で報知される。PFおよびPOは、UE識別子(UE-ID)と、セルからSIB2で報知されるパラメータ(nB)とで決まる。したがって、ページングの送信タイミングは、UE-IDに依存する(非特許文献18参照)。
5Gでは、電波到達範囲すなわちカバレッジを広くするために、基地局(本明細書では、5Gの基地局もeNBと称する)が複数のアンテナを用いて狭範囲なビームを形成するビームフォーミングを利用して通信を行うことが提案されている。狭範囲なビーム形成を行うことによって、電波到達範囲を広くすることが可能となる。eNBで一時に形成できるビーム数が少なく、セルとして必要となるカバレッジをカバーできない場合、1つまたは複数のビームを用いて、タイミングをずらしてビームスイーピングを行い、広範囲のカバレッジをカバーする方法が提案されている(非特許文献19参照)。
図23は、ビームスイーピングを説明するための図である。ビームスイーピングを行うために、下りビームスイーピングブロック(DL sweeping block)3101と、上りビームスイーピングブロック(UL sweeping block)3103とが設けられる。下りビームスイーピングブロック3101と、上りビームスイーピングブロック3103との間が、下りデータおよび上りデータが送信されるDL/ULデータサブフレーム3105となる。各ブロック3101,3103は、参照符号「3111」で示されるように、複数のリソース3102,3104,3106を含んで構成される。各リソースは、参照符号「3112」で示されるビームを用いて送信される。
下りビームスイーピングブロック3101は、予め定める下りスイーピングブロック周期Tsbpで、繰返し送信される。下りビームスイーピングブロック3101では、最初の予め定める期間に、予め定める狭範囲のカバレッジに対してビームを形成して送信し、次の予め定める期間に、次の予め定める狭範囲のカバレッジに対してビームを形成して送信する。これを繰り返し行うことによって、セルとしての全カバレッジをカバーする。例えば、参照符号「3102」で示されるリソースは、同期信号、PBCHおよびビーム参照信号の送信に用いられる。
上りビームスイーピングブロック3103では、最初の予め定める期間に、予め定める狭範囲のカバレッジに対してビームを形成して受信し、次の予め定める期間に、次の予め定める狭範囲のカバレッジに対してビームを形成して受信する。これを繰り返し行うことによって、セルとしての全カバレッジをカバーする。例えば、参照符号「3104」で示されるリソースは、RACHの送信に用いられる。
セルの全カバレッジをカバーする間の一連のビームスイーピングを、ビームスイーピングブロックと称する。以下の説明では、ビームスイーピングブロックの各ビームの送受信期間を「ビームユニット」と称することもある。
ビームスイーピングブロックは、周期的に行われる。下りビームスイーピングブロック3101では、共通制御信号およびチャネルが各ビームで送信される。共通制御信号およびチャネルとして、例えば、初期アクセスに必要となる共通制御信号である、同期信号(SS)、PBCH、および参照信号(RS)などがある。上りビームスイーピングブロック3103では、RACHリソースなどが、各ビームで割当てられる。
UE3113は、下りビームスイーピングブロック3101の全期間で受信を行う。このようにすることによって、UE3113は、セルとしてのカバレッジのどこに位置していても、該位置に送信されたビームを受信することが可能となる。したがって、例えば、初期アクセスに必要となる共通制御信号を受信することが可能となる。UE3213は、上りビームスイーピングブロック3103において送信を行う。このようにすることによって、eNBは、該UE3113の上り送信を受信することが可能となる。
下りビームスイーピングブロック3101で送信する情報については、前述の共通制御信号およびチャネル以外はまだ明示されていない。下りビームスイーピングブロック3101で送信する情報として、下りビームスイーピングブロック3101および上りビームスイーピングブロック3103の少なくとも一方に関する情報がある。該情報の具体例として、以下の(1)~(8)の8つを開示する。
(1)ビームユニット数。
下りと上りとで異なっていてもよい。同じ場合はどちらかを省略してもよい。あるいは、どちらか一方を他方と同じことを示す情報としてもよい。
(2)ビームスイーピングブロックの期間。
下りと上りとで異なっていてもよい。同じ場合はどちらかを省略してもよい。あるいは、どちらか一方を他方と同じことを示す情報としてもよい。
(3)ビームスイーピングブロックの周期。
下りと上りとで異なっていてもよい。同じ場合はどちらかを省略してもよい。あるいは、どちらか一方を他方と同じことを示す情報としてもよい。
(4)ビームスイーピングブロックの開始タイミング。オフセット値でもよい。
下りと上りとで異なっていてもよい。同じ場合はどちらかを省略してもよい。あるいは、どちらか一方を他方と同じことを示す情報としてもよい。
(5)下りビームスーピングブロックおよび上りビームスイーピングブロックの時間間隔。
(6)ビームユニット期間。
下り(送信)と上り(受信)とで異なっていてもよい。同じ場合はどちらかを省略してもよい。あるいは、どちらか一方を他方と同じことを示す情報としてもよい。
(7)各ビームユニットの送信タイミング。各ビームユニットの受信タイミング。オフセット値でもよい。
(8)前記(1)~(7)の組合せ。
時間を表すパラメータとして、無線フレーム番号、サブフレーム番号、スロット番号、およびシンボル番号などを用いてもよい。前述の下りビームスイーピングブロック3101で送信する情報は、下りの各ビームで送信する報知情報に含めてもよい。下りビームスイーピングブロックで自UEの位置するビームの同期信号によってビーム検出を行ったUEは、該ビームで送信される前記情報を受信することが可能となる。これによって、UEは、下りビームスイーピングブロックのタイミングを認識することができ、その後の下りビームスイーピングブロックを受信することが可能となる。UEは、ビームスイーピングブロックをサーチし続けるので、連続受信する必要がなくなる。UEは、間欠受信することが可能となる。また、UEは、上りビームスイーピングブロックのタイミングを認識することができ、その後の上りビームスイーピングブロックで送信することが可能となる。
下りビームスイーピングブロックのタイミングをセル間で同じにしてもよい。あるいは、下りビームスイーピングブロックのタイミングが、セル間で一部あるいは全部が重なるように設定してもよい。O&M(Operation and Maintenance)の機能を有するノードが設定してもよい。CNが設定してもよい。あるいは静的に規格などで決めておいてもよい。このようにすることによって、UEは、一つのセルの下りビームスイーピングブロックを受信するタイミングで、近傍の複数のセルの下りビームスイーピングブロックも受信することが可能となる。
上りビームスイーピングブロックのタイミングをセル間で同じにしてもよい。あるいは、上りビームスイーピングブロックのタイミングが、セル間で一部あるいは全部が重なるように設定してもよい。O&Mの機能を有するノードが設定してもよい。CNが設定してもよい。あるいは静的に規格などで決めておいてもよい。このようにすることによって、セルは、他のセルの上りビームスイーピングブロックでのUEからの送信を受信することも可能となる。セル間の協調処理に有効である。
他の方法として、下りビームスイーピングブロックのタイミングが、セル間で重ならないように設定してもよい。セル間で下り干渉が発生するような状況において、干渉回避のために有効である。
上りビームスイーピングブロックのタイミングをセル間で重ならないように設定してもよい。セル間で上り干渉が発生するような状況において、干渉回避のために有効である。
タイミングをセル間で一部あるいは全部が重なるように設定する方法と、重ならないように設定する方法とを組合せてもよい。例えば、下りには、タイミングをセル間で一部あるいは全部重なるように設定し、上りには、タイミングをセル間で異ならせるように設定してもよい。上りと下りで干渉の発生状況が異なるような場合に有効である。
ビームスイーピングブロックのタイミングをセル間で重ならないように設定する場合、各セルでタイミングが連続するように設定してもよい。あるいは、セル間のタイミング間隔をなるべく小さく設定してもよい。UEは、連続して複数のセルの下りビームスイーピングブロックを受信することが可能となる。また、セルは、連続して他のセルの上りビームスイーピングブロックでのUEからの送信を受信することが可能となる。セル間のタイミング間隔が小さければ小さいほど、UE、あるいは、セルの連続受信期間は少なくなるので、低消費電力化を図ることができる。
セルは、RRC_IDLE状態のUEがどのビームエリア、すなわちビームによるカバレッジ内に存在するかは認識しない。したがって、ページングの送信にビームスイーピングを用いることが考えられている(非特許文献19参照)。しかし、上述したように、ビームスイーピングにおける各ビームの送信タイミングは、ビーム毎に異なる。他方、ページングタイミングは、UE-IDによって決定される。
したがって、セルがビームスイーピングを用いてページングを送信しようとしても、UEに対するページングタイミングとビームスイーピングタイミングとが合致しない場合が生じるので、ページングを送信できないという問題が生じる。UEにおいても、予め定めるページングタイミングで受信動作を行っても、ページングタイミングがビームスイーピングタイミングと異なる場合、ページングを受信できなくなるという問題が生じる。
また、ページングをデータサブフレームで送信しようとしても、セルはRRC_IDLE状態のUEが、どのビームエリア内にいるか認識しない。セルは、ページングタイミングで、どのビームを送信したらよいかが判らない。したがって、UEは、予め定めるページングタイミングで受信しても、ビームが送信されていない場合が生じ、ページングを受信できなくなってしまう。
本実施の形態では、このような問題を解決する方法を開示する。
ページングの送信を下りビームスイーピングのタイミングで行う。全タイミングでなくてよい。一部のタイミングであってもよい。ページングを下りビームスイーピングブロックで送信する。ページングを下りビームスイーピングブロックの全ビームで送信する。eNBは、ページングを送信可能な下りビームスイーピングタイミングまで、上位ノードからのページングを保持する。
ビームスイーピングブロックでページングが送信されることになるので、DRX周期を、ビームスイーピングブロック周期に合わせるとよい。あるいは、DRX周期を、ビームスイーピングブロック周期のn(nは整数)倍としてもよい。このようにすることによって、ページングタイミングを柔軟に設定することができる。例えば、CNが設定したページング周期よりも短くて最も大きいnを選ぶことによって、CNが設定したページング周期に少なくとも1回ページングタイミングを発生させることも可能となり、CNからのページングを送信することが可能となる。
DRX周期をビームスイーピングブロック周期に合わせるか、またはn倍にすることは、システムとして静的に決めておいてもよいし、規格で決めておいてもよい。これによって、eNBおよびUEは、DRX周期を認識することが可能となる。
DRX周期を示す情報を設けてもよい。該情報として、例えばnを設定してもよい。DRX周期を示す情報はセル毎に設定可能としてもよい。セルは、DRX周期を示す情報を報知情報に含めて報知してもよい。セルは、DRX周期を示す情報を、下りビームスイーピングブロックで送信してもよい。あるいは、一旦RRC接続状態になったUEに対して、個別に設定可能としてもよい。セルは、DRX周期を示す情報を、RRC個別シグナリングに含めて通知してもよい。このようにすることによって、UEは、DRX周期を認識することが可能となる。
どのビームスイーピングブロックからページングの送信が可能かを示す情報を設けてもよい。n>1の場合、全ビームスイーピングブロックでページングの送信が可能となるわけではない。したがって、どのビームスイーピングブロックからページングの送信が可能かを示す情報を設けることによって、ページングの送信が可能なビームスイーピングブロックを特定することが可能となる。
どのビームスイーピングブロックからページングの送信が可能かを示す情報は、セル毎に設定可能としてもよい。セルは、前記ページングの送信が可能かを示す情報を報知情報に含めて報知してもよい。セルは、前記ページングの送信が可能かを示す情報を、下りビームスイーピングブロックで送信してもよい。あるいは、一旦RRC接続状態になったUEに対して、個別に設定可能としてもよい。セルは、前記ページングの送信が可能かを示す情報を、RRC個別シグナリングに含めて通知してもよい。
このようにすることによって、UEは、どのビームスイーピングブロックからページングの送信が可能かを認識することが可能となる。
UEは、DRX周期で発生する、ビームスイーピングブロックの自UEが位置するエリアに送信されるビームユニットのタイミングで受信して、ページングの有無を検出してもよい。
あるいは、UEは、DRX周期で発生するビームスイーピングブロックの期間受信して、ページングの有無を検出してもよい。UEが移動する場合、および電波伝搬環境が大きく変動する場合に有効である。
UEが静止しているか、移動しているかを判断し、静止している場合には前者の方法を実行し、移動している場合には後者の方法を実行するようにしてもよい。あるいは、ビームの受信品質が良好か否かを判断し、良好な場合には前者の方法を実行し、良好でない場合には後者の方法を実行するようにしてもよい。あるいは、ビームの受信品質が良好かつ安定しているか否かを判断し、良好かつ安定な場合には前者の方法を実行し、そうでない場合には後者の方法を実行するようにしてもよい。
このようにすることによって、UEは、ビームスイーピングタイミングに合わせて送信されるページングを検出することができ、受信することが可能となる。ビームスイーピングが用いられる場合も、UEは、ページングを受信することが可能となる。たとえ、一時に形成可能なビーム数が少なく、全カバレッジをカバーできないような場合にも、ビームスイーピングを用いて通信を行うことが可能となる。
図24は、ページングの送信タイミングをビームスイーピングタイミングに合わせる送信方法を説明するための図である。下りビームスイーピングブロック3201と、上りビームスイーピングブロック3203とが設けられる。下りビームスイーピングブロック3201でページングが送信される。下りビームスイーピングブロック3201と、上りビームスイーピングブロック3203との間が、下りデータおよび上りデータが送信されるDL/ULデータサブフレーム3205となる。各ブロック3201,3203は、参照符号「3221」で示されるように、複数のリソース3202,3204を含んで構成される。各リソースは、参照符号「3222」で示されるビームを用いて送信される。
セルは、下りビームスイーピングブロック3201を、下りビームスイーピングブロック周期Tsbpで送信する。セルは、上りビームスイーピングブロック3203を、上りビームスイーピングブロック周期で受信する。
下りビームスイーピングブロック3201では、狭範囲のカバレッジを有する各ビームがビームユニット期間に順次送信され、全ビームによってセルカバレッジをカバーする。上りビームスイーピングブロック3203も同様に、狭範囲のカバレッジを有する各ビームでビームユニット期間に順次受信し、全ビームによってセルカバレッジをカバーする。
ビームスイーピング時のビーム形成パターンとして、1ビーム毎にタイミングをずらす方法を開示したが、複数のビームを同じタイミングで形成して、該複数のビーム毎にタイミングをずらすようにしてもよい。該複数のビームとして、隣接したカバレッジを形成するビームではなく、空間的に間隔をあけたカバレッジを形成するビームでもよい。複数のビームを同じタイミングで形成する場合、ビームのサイドローブによるビーム間干渉が生じる。したがって、空間的に間隔をあけたカバレッジを形成するビームを同じタイミングで形成することによって、ビーム間干渉を低減することが可能となる。
下りビームスイーピングブロック3201では、各ビームで、同期信号(SS)、PBCH、および参照信号(RS)が送信される。上りビームスイーピングブロックでは、RACHリソースなどが、各ビームで割当てられる。
eNB3212は、DRX周期(TDRX)を下りビームスイーピングブロック3201の周期のn倍となるように設定する機能を有する。図24では、n=1としている。eNB3212は、コアネットワーク(CN)3211から受信したページング(Paging)を、ページングが可能な下りビームスイーピングブロック3201のタイミングまで保持する。
このようにすることによって、eNB(セル)3212は、CN3211から受信したページングを、ページングが可能な下りビームスイーピングブロック3201で送信することが可能となる。
UE3213は、DRX周期で送信される下りビームスイーピングブロック3201を受信する。ビームスイーピング期間受信してもよい。このようにすることによって、UE3213は、eNB(セル)3212から送信されるページングを受信することが可能となる。
図25は、実施の形態4におけるページング処理に関するシーケンスの一例を示す図である。
ステップST3301において、セルは、UEに、下りビームスイーピングブロックを送信する。下りビームスイーピングブロックの全ビームで、ビームスイーピングブロック情報を送信するとよい。また、DRX周期情報、例えば、nを送信してもよい。nが省略された場合は1を示すとしてもよい。この場合、DRX周期は、ビームスイーピングブロック周期となる。
ステップST3302において、UEは、下りビームスイーピングブロックを受信し、受信可能な同期信号を受信し、自UEが受信可能なビームを検出する。
ステップST3303において、UEは、自UEが受信可能なビームを受信することによって、ビームスイーピングブロック情報およびDRX周期情報を取得する。
ステップST3304において、UEは、取得したビームスイーピングブロック情報とDRX周期情報とから、ページングタイミングを導出する。すなわち、ページング可能なビームスイーピングブロックのタイミングを導出する。
ステップST3305において、UEは、導出したページングタイミングで間欠受信(DRX)を行う。UEは、ページングタイミングであるビームスイーピングブロック期間受信し、UEは、DRX周期でビームスイーピングブロックを受信し、ページングの有無を検出する。ページングが無い場合、ビームスイーピングブロック期間が終了した後、受信動作を停止し、DRX周期後のビームスイーピングブロックで受信を開始し、ビームスイーピングブロック期間受信し、ページングの有無を検出する。これを繰り返し行う。
ステップST3306において、CNからセルに、ページングが通知される。ステップST3307において、セルは、受信したページングを、次のページング可能なビームスイーピングブロックのタイミングまで保持する。
ステップST3308において、セルは、次のページング可能なビームスイーピングブロックのタイミングで、保持していたページングを送信する。該ビームスイーピングブロックの全ブロックでページングを送信する。
DRX周期でビームスイーピングブロックを受信し、ページングの有無を検出していたUEは、ステップST3309において、ページングが送信されたビームスイーピングブロックの自UEが受信できるビームを受信して、送信されたページングを検出する。
このようにすることによって、UEは、ビームスイーピングを行っているセルからページングを受信することが可能となる。
セルは、ステップST3308において、CNからページングを受信した後、次のページング可能な下りビームスイーピングブロックのタイミングで、ページングを送信することとしたが、次でなくてもよい。予め定める期間の経過後のページング可能な下りビームスイーピングブロックのタイミングで送信してもよい。eNBは、CNから受信したページングを、該予め定める期間の経過後のページング可能な下りビームスイーピングブロックの送信タイミングまで保持する。予め定める期間として、eNBがページングを受信してからページングを送信するまでの処理期間を考慮して設定してもよい。このようにすることによって、短期間での処理を不要とし、eNBでの誤動作を削減することが可能となる。
下りビームスイーピングタイミングでページングを受信したUEは、ページングを受信した後の該下りビームスイーピングブロックのビームユニットの受信を行わなくてもよい。これによって、UEの低消費電力化を図ることができる。
セルは、ビームスイーピングブロックの各ビームで、ページングが発生した全UEのページングを送信しなければならない。全UEのページングを送信する方法として、1つのページング情報の中に、ページングが発生した全UEのUE-IDを含めるとよい。ページング情報をのせるチャネルをPCCHとすると、1つのPCCHにページングが発生した全UEのUE-IDをのせ、各ビームが該1つのPCCHを送信する。
PCCHのスケジューリング情報は、予め静的に規格などで決めておいてもよい。スケジューリング情報として、例えば、PCCHがマッピングされるシンボルおよびサブキャリアなどのリソースアロケーション、変調方式、コーディング方式などがある。このようにすることによって、UEは、PCCHを受信し、自UE宛てのページングがあるか否かを認識することが可能となる。
図26は、各ビームで送信されるPCCHがマッピングされるリソースの一例を示す図である。図26では、ビームスイーピングブロックで、ビーム#1、ビーム#2、ビーム#3およびビーム#4の4つのビームが送信される場合について示している。ビームの送信周期Tbtpである各ビームユニットは、7シンボルで構成される。各ビームユニットに、SSとPBCHとPCCHとがマッピングされる。SSおよびPBCHと、PCCHとは、時間多重する構成としている。また、PCCHのスケジューリング情報が、予め静的に規格などで決められている場合について示している。PCCHは、各ビームで送信されるリソースの第5シンボルから第7シンボルにマッピングされる。UEは、ページングスイーピングブロックにおける、自UEが位置するエリアで送信されるビームの第5シンボルから第7シンボルを受信することによって、PCCHを受信し、自UE宛てのページングがあるか否かを認識することが可能となる。
他の方法として、PCCHのスケジューリング情報を、PCCHを送信するビームと同一のビームで送信してもよい。PCCHのスケジューリング情報には、ページング固有の識別子P-RNTI(Paging-Radio Network Temporary Identifier)を用いてマスクするようにしてもよい。UEは、P-RNTIを用いてPCCHのスケジューリング情報の有無を検出する。スケジューリング情報が有る場合、該スケジューリング情報に従ってPCCHを受信することによって、自UE宛てのページングがあるか否かを認識することが可能となる。スケジューリング情報が無い場合は、PCCHが無いと判断し、PCCHを受信しなくて済む。次のページングの受信タイミングまで早期に受信処理を停止することが可能となる。
他の方法として、PCCHのスケジューリング情報を複数設けてもよい。例えば、UEをグルーピングして、各グループ固有の識別子P-RNTIを用いてマスクするようにしてもよい。UEは、自グループのP-RNTIを用いて、PCCHのスケジューリング情報の有無を検出する。スケジューリング情報が有る場合、該スケジューリング情報に従ってPCCHを受信することによって、自UE宛てのページングがあるか否かを認識することが可能となる。スケジューリング情報が無い場合は、PCCHが無いと判断し、PCCHを受信しなくて済む。次のページングの受信タイミングまで早期に受信処理を停止することが可能となる。
UEのグルーピングは、例えば、UE-IDを用いて行ってもよい。UEは、自UEがどのグループに所属するかを認識することが容易となる。グループからグループ固有の識別子を導出する方法は、例えば、関数を用いて導出する方法、表に記載する方法などがある。該方法を予め規格などで決めておいてもよい。
他の方法として、グルーピングは、通信のサービスの種類毎に行ってもよい。例えば、メータに用いられるマシンタイプコミュニケーション(Machine Type Communication:MTC)のように、許容遅延時間が長く、DRX間隔が長くてよいサービスの通信と、車車間通信のように許容遅延時間が短く、DRX間隔が短いサービスの通信とを分けてグループ化する。サービスの種類毎のグループに、異なるDRX周期を設定するとよい。移動管理機能を有するノードが設定してもよい。あるいは、eNBが設定してもよい。
例えば、CNがサービス毎のフローベースの設定に対応し、eNBでベアラベースの設定に変換する場合にeNBが設定するとよい。CNでは、フローベースの設定が可能となり、RANでは、ベアラベースの設定が可能となり、ネットワークスライシング機能が可能となる。
サービスの種類毎のグループ固有の識別子P-RNTIを設ける。PCCHのスケジューリング情報に、該P-RNTIを用いてマスクするようにする。このようにすることによって、サービスの種類毎のDRX周期でページングを送信することが可能となる。これによって、多種多様なサービスに対応することが可能となる。
このように、PCCHのスケジューリング情報を複数設けることによって、PCCHの受信処理を行うUEを限定できる。したがって、PCCHを受信しなくて済むUEを増大させることが可能となる。
PCCHのスケジューリング情報を複数設ける場合、PCCHのスケジューリング情報は同じであってもよいし、異なっていてもよい。PCCHのスケジューリング情報が同じ場合は、1つのPCCHとするとよい。PCCHのスケジューリング情報を異ならせる場合は、複数のPCCHとするとよい。グループ毎のPCCHを設けるとよい。複数のPCCHが多重され、ビームユニットのリソースにマッピングされる。
UEは、自グループのP-RNTIを用いて、該グループに対応したPCCHのスケジューリング情報の有無を検出する。
スケジューリング情報が有る場合、該スケジューリング情報に従って該グループに対応したPCCHを受信することによって、自UE宛てのページングがあるか否かを認識することが可能となる。スケジューリング情報が無い場合は、PCCHが無いと判断し、PCCHを受信しなくて済む。PCCHを複数設けることによって、PCCHに含ませるUE-IDの数を削減することが可能となる。
図27は、PCCHを送信するビームと同一のビームでPCCHのスケジューリング情報を送信する場合のリソースの一例を示す図である。ビーム数を4、各ビームユニットのシンボル数を7として例示したが、ビーム数、各ビームユニットのシンボル数は、他の値でもよい。PCCHのスケジューリング情報が第5シンボルにマッピングされ、PCCHが第6シンボルから第7シンボルにマッピングされる。UEは、ページングスイーピングブロックにおける、自UEが位置するエリアで送信されるビームの第5シンボルについて、P-RNTIを用いてPCCHのスケジューリング情報の有無を検出する。
スケジューリング情報が有る場合、PCCHのスケジューリング情報を受信し、第6シンボルから第7シンボルのどのリソースにPCCHがマッピングされているかを認識する。UEは、該スケジューリング情報を用いてPCCHを受信し、自UE宛てのページングがあるか否かを認識することが可能となる。スケジューリング情報が無い場合、PCCHが無いと判断し、PCCHを受信せずに、次のページングの受信タイミングまで受信処理を停止する。
ページングが送信可能なビームスイーピングブロックとページングが送信可能でないビームスイーピングブロックのフレーム構成を異ならせてもよい。ページングが送信可能なビームスイーピングブロックでは、前述のPCCHをマッピングするリソースあるいはPCCHのスケジューリング情報をマッピングするリソースを構成するようにする。ページングが送信可能でないビームスイーピングブロックでは、前述のPCCHをマッピングするリソースあるいはPCCHのスケジューリング情報をマッピングするリソースを構成しないようにする。
ページングが送信可能なビームスイーピングブロックとページングが送信可能でないビームスイーピングブロックのフレーム構成を異ならせることによって、各々のビームスイーピングブロックの期間、ビームユニット期間、および各ビームユニットの送信タイミングなどが異なる場合が生じる。
eNBは、ページングが送信可能なビームスイーピングブロックとページングが送信可能でないビームスイーピングブロックのこれらの情報を、下りビームスイーピングブロックで送信する情報に含めて、UEに通知するとよい。異なる情報だけを通知してもよい。あるいは、同じ情報には同じであることを示す情報を含めることとしてもよい。
このようにすることによって、UEは、異なるフレーム構成のビームスイーピングブロックを受信することが可能となる。このような方法とすることによって、ページングが送信可能でないビームスイーピングブロックでは、PCCHをマッピングするリソースなどを構成しないで済むので、リソースの無駄な使用を削減することが可能となり、無線リソースの使用効率を増大させることができる。
他の方法として、ページングが送信可能なビームスイーピングブロックとページングが送信可能でないビームスイーピングブロックのフレーム構成を同じにしてもよい。ページングが送信可能なビームスイーピングブロックもページングが送信可能でないビームスイーピングブロックも、前述のPCCHをマッピングするリソースあるいはPCCHのスケジューリング情報をマッピングするリソースを予め構成するようにしておく。
ページングが送信可能なビームスイーピングブロックとページングが送信可能でないビームスイーピングブロックのフレーム構成を同じとすることによって、各々のビームスイーピングブロックの期間、ビームユニット期間、および各ビームユニットの送信タイミングなどが同じとなるので、これらの情報を、分別してUEに通知する必要がなくなる。このような方法とすることによって、シグナリングの情報量を削減することができる。
本実施の形態で開示した方法を用いることによって、UEは、ビームスイーピングを行っているセルからページングを受信することが可能となり、ページングの受信からの通信が可能となる。
セルは、ビームスイーピングを行っているか否かを示す情報を、UEに通知してもよい。該情報を報知情報に含めて報知するとよい。PBCHで送信してもよい。前述のビームスイーピングブロックで送信する情報と異なるシグナリングで通知してもよい。あるいは前述のビームスイーピングブロックで送信する情報に含めてもよい。
このようにすることによって、UEは、サーチしたセルがビームスイーピングを行っているか否かを認識することが可能となる。
ビームスイーピングを行っているか否かを示す情報を、ビームスイーピングブロックで送信する情報と異なるシグナリングで通知する場合、UEは、ビームスイーピングを行っているか否かを示す情報を受信して、ビームスイーピングを行っている場合は、ビームスイーピングブロックで送信する情報を受信し、ビームスイーピングを行っていない場合は、ビームスイーピングブロックで送信する情報を受信しないとしてもよい。このようにすることによって、UEが無駄な受信を行わなくてすみ、低消費電力化を図ることができる。
他の方法として、SSのシーケンスに、ビームスイーピングを行っているか否かに応じたシーケンスを用いてもよい。セルのSSを受信したUEは、該セルがビームスイーピングを行っているか否かを認識することが可能となる。
なお、SSと報知情報が含まれるPBCHがマッピングされる相対関係を、ビームスイーピングを行っているセルか否かに関係なく、同一にするとよい。該相対関係を、静的に規格などで決めておいてもよい。ビームスイーピングを行っているセルか否かに関係なく、SSを受信したUEがPBCHを受信することが可能になる。
実施の形態5.
本実施の形態では、実施の形態4で開示した問題を解決する他の方法を開示する。ページングに用いるビームスイーピングを設ける。ページングに用いるビームスイーピングブロックを設ける。以下の説明では、ページングに用いるビームスイーピングを「ページング用ビームスイーピング」と称し、ページングに用いるビームスイーピングブロックを「ページング用ビームスイーピングブロック」と称する。ページングをページング用ビームスイーピングブロックの全ビームで送信する。eNBは、上位ノードからのページングを、ページング用ビームスイーピングタイミングまで保持する。
ページング用ビームスイーピングブロックを、同期信号がマッピングされるビームサーチ用ビームスイーピングブロックと別に設ける。ページング用ビームスイーピングブロックの周期を、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの周期と個別に設定可能とする。ページング用ビームスイーピングブロックの周期を、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの周期と同じに設定してもよいし、異ならせて設定してもよい。
ページング用ビームスイーピングブロックの設定方法を開示する。ページング用ビームスイーピングブロックの設定をセルが行う。ページング用ビームスイーピングブロックを設定したセルは、UEに、設定したページング用ビームスイーピングブロックに関する情報を通知する。通知方法としては、報知情報に含ませて報知するとよい。セルは、UEに、ページング用ビームスイーピングブロックに関する情報を、実施の形態4で開示した報知情報がマッピングされるビームスイーピングブロックを用いて送信してもよい。あるいは、ビームスイーピングブロックではなく、データブロックを用いて送信される報知情報に含ませてUEに通知してもよい。
ページング用ビームスイーピングブロックに関する情報の例として、実施の形態4で開示したビームスイーピングブロックで送信する情報がある。他の例として、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックのタイミングとのオフセットがある。該オフセットの値を予め規格などで決めておいてもよい。UEは、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックのタイミングを取得した場合に、ページング用ビームスイーピングブロックのタイミングを認識することが可能となる。
ビームサーチ用ビームスイーピングブロックと同じ設定の情報は、省略してもよい。例えば、ビームユニット数などである。同じ設定であることを予め規格などで決めておくことによって、省略することが可能となる。省略することによって、情報量を削減することが可能となる。
ページング用ビームスイーピングブロックの周期の設定について、他の方法を開示する。ページング用ビームスイーピングブロックの周期をCNが設定する。例えば、移動管理機能を有するノードが設定し、該ノードは、傘下のeNBに設定したページング用ビームスイーピングブロックの周期を通知する。セルは、受信したページング用ビームスイーピングブロックの周期を、ページング用ビームスイーピングブロックに関する情報としてUEに通知する。通知方法は、前述の方法を用いるとよい。
このようにすることによって、従来のCNが設定するDRX周期をページング用ビームスイーピングブロックの周期とすることが可能となる。したがって、例えば、従来のCNが、5GのeNBに接続されるような場合でも、5GのeNBが、従来のCNが設定したページングの周期で、傘下のUEにページングを送信することが可能となる。
図28は、ページング用ビームスイーピングを設けた場合のページングの送信方法を説明するための図である。図28は、図24と類似しているので、主として異なる部分について説明する。ページング用ビームスイーピングブロック3601が設けられる。ブロック3601は、参照符号「3621」で示されるように、複数のリソース3602を含んで構成される。各リソース3602は、参照符号「3622」で示されるビームを用いて送信される。
eNB(セル)3612は、ページング用ビームスイーピングブロック3601を設ける。ページング用ビームスイーピングブロック3601は、各ビームで、同期信号(SS)、PBCH、および参照信号(RS)が送信されるビームスイーピングブロックとは別に設定される。ページング用ビームスイーピングブロック3601を、ページング用ビームスイーピングブロックの周期で送信する。図28では、ページング用ビームスイーピングブロックの周期を、CN3611から通知されたDRX周期(TDRX)としている。ページング用ビームスイーピングブロック3601では、各ビームで、ページングが送信される。
このようにすることによって、eNB(セル)3612は、CN3611から受信したページングを、CN3611が設定したページング用ビームスイーピングブロックの周期のページング用ビームスイーピングブロックで送信することが可能となる。
UE3613は、該ページング用ビームスイーピングブロックの周期で送信されるページング用ビームスイーピングブロックを受信する。該ビームスイーピング期間受信してもよい。このようにすることによって、UE3613は、eNB(セル)3612から送信されるページングを受信することが可能となる。
図29は、実施の形態5におけるページング処理に関するシーケンスの一例を示す図である。
ステップST3701において、CNは、ページング用ビームスイーピングブロックの周期を設定する。
ステップST3702において、CNは、セルに、ページング用ビームスイーピングブロックの周期を送信する。
ステップST3703において、セルは、ページング用ビームスイーピングブロックを設定する。ページング用ビームスイーピングブロックの周期として、ステップST3702でCNから受信したページング用ビームスイーピングブロックの周期を用いる。
ステップST3704において、セルは、UEに、ページング用ビームスイーピングブロックを送信する。
ステップST3705において、セルは、UEに、同期信号がマッピングされたビームスイーピングブロック、すなわち、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを送信する。ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの全ビームで、ページング用ビームスイーピングブロック情報を送信する。
ステップST3706において、UEは、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを受信し、受信可能な同期信号を受信し、自UEが受信可能なビームを検出する。
ステップST3707において、UEは、自UEが受信可能なビームを受信することによって、ページング用ビームスイーピングブロック情報を取得する。
ステップST3708において、UEは、取得したページング用ビームスイーピングブロック情報から、ページングタイミングを導出する。すなわち、ページング用ビームスイーピングブロックのタイミングを導出する。
ステップST3708において、UEは、導出したページングタイミングで間欠受信(DRX)を行う。UEは、ページングタイミングであるページング用ビームスイーピングブロック期間受信し、ページングの有無を検出する。ページングが無い場合、ページング用ビームスイーピングブロック期間が終了した後、受信動作を停止し、ページング用ビームスイーピングブロックの周期後のページング用ビームスイーピングブロックで受信を開始し、ページング用ビームスイーピングブロック期間受信し、ページングの有無を検出する。これを繰り返し行う。
ステップST3709において、CNからセルに、ページングが通知される。ステップST3710において、セルは、受信したページングを、次のページング用ビームスイーピングブロックのタイミングまで保持する。
ステップST3711において、セルは、次のページング用ビームスイーピングブロックのタイミングで、保持していたページングを送信する。ページング用ビームスイーピングブロックの全ブロックでページングを送信する。
ページング用ビームスイーピングブロックの周期でページング用ビームスイーピングブロックを受信し、ページングの有無を検出していたUEは、ステップST3712において、ページングが送信されたページング用ビームスイーピングブロックの自UEが受信できるビームを受信して、送信されたページングを検出する。
このようにすることによって、UEは、ビームスイーピングを行っているセルからページングを受信することが可能となる。
図30は、ページング用ビームスイーピングを設けた場合のページングの送信方法を説明するための図である。ページング用ビームスイーピングブロックは、ページング専用であってもよいし、専用ではなく、他の信号あるいはチャネルを送信するのに用いてもよい。図30では、ページング専用の場合について示す。
ページングの送信方法として、実施の形態4で開示した方法を適用するとよい。図30では、PCCHを送信するビームと同一のビームで、PCCHのスケジューリング情報を送信する場合について一例を示す。図30では、ビームスイーピングブロックで、ビーム#1、ビーム#2、ビーム#3およびビーム#4の4つのビームが送信される場合について示している。各ビームユニットは、4シンボルで構成される。PCCHのスケジューリング情報が第1シンボルにマッピングされ、PCCHが第2シンボルから第4シンボルにマッピングされる。UEは、ページング用スイーピングブロックにおける、自UEが位置するエリアで送信されるビームの第1シンボルについて、P-RNTIを用いてPCCHのスケジューリング情報の有無を検出する。
スケジューリング情報が有る場合、PCCHのスケジューリング情報を受信し、第2シンボルから第4シンボルのどのリソースにPCCHがマッピングされているかを認識する。UEは、該スケジューリング情報を用いてPCCHを受信し、自UE宛てのページングがあるか否かを認識することが可能となる。スケジューリング情報が無い場合は、PCCHが無いと判断し、PCCHを受信せずに、次のページングの受信タイミングまで受信処理を停止する。
本実施の形態で開示した方法を用いることによって、UEは、ビームスイーピングを行っているセルからページングを受信することが可能となり、ページングの受信からの通信が可能となる。
ページング用ビームスイーピングブロックタイミングと、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックタイミングとの設定によっては、該2つのタイミングが重なる場合がある。セルがページング用ビームスイーピングブロックタイミングを設定する場合、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックタイミングと重ならないように設定するとよい。
CNがページング用ビームスイーピングブロックの周期を決定する場合、セルが、該周期を用いて導出するページング用ビームブロックスイーピングタイミングとビームサーチ用ビームスイーピングブロックタイミングとが重ならないように設定するとよい。
該2つのタイミングが重ならないように設定することによって、UEは、各々のタイミングで各々のビームスイーピングブロックを受信することが可能となる。
該2つのタイミングが重なるような場合の他の解決策を開示する。セルは、どちらか1つを優先して送信する。例えば、ページング用ビームスイーピングブロックを優先する。これは、ページングから通信開始までの許容遅延時間が短い場合に有効である。あるいは、PWS(Public Warning System)などの緊急情報を、ページングを用いて通知するような場合に有効である。例えば、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを優先する。これは、例えば、UEの同期処理に高速化が求められる場合に有効である。UEの隣接セルのメジャメント時間を短縮化できる。高速移動しているUEがセル間HOを行うような場合に有効となる。
このようにすることによって、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックのタイミングと、ページング用ビームスイーピングブロックのタイミングとが重なった場合の衝突をなくすことができ、UEは、優先して送信されたビームスイーピングブロックを受信することが可能となる。
他の方法として、サービスによってどちらを優先して送信するかを決定する。例えば、着信から通信開始までの許容遅延時間が短いサービスの場合、あるいは、PWSなどの緊急情報サービスの場合、ページング用ビームスイーピングブロックを優先する。
他の方法として、ビームスイーピングブロックの設定周期によってどちらを優先して送信するかを決定する。
例えば、設定周期の長い方を優先する。設定周期が長い場合、1つのビームスイーピングブロックが送信されないと、次のビームスイーピングブロックまで、さらに長期間必要な情報が送信されない状態が続くことになる。これによって、さらに遅延が発生しまうことになる。設定周期の長い方を優先することによって、この遅延の発生を防ぐことができる。
逆に、設定周期の短い方を優先してもよい。設定周期が許容遅延時間に応じて決定されているような場合、設定周期の短い方が許容遅延時間は短い。したがって、設定周期の短い方を優先して送信することによって、許容遅延時間を達成することができる。
このようにすることによって、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックのタイミングと、ページング用ビームスイーピングブロックのタイミングとが重なった場合の衝突をなくすことができ、UEは、優先して送信されたビームスイーピングブロックを受信することが可能となる。
ビームサーチ用ビームスイーピングブロックのタイミングと、ページング用ビームスイーピングブロックのタイミングとが重なるような場合の他の解決策を開示する。
ページング用ビームスイーピングブロックの周波数リソースと、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの周波数リソースとを異ならせる。周波数リソースを異ならせる場合は、ページング用ビームスイーピングブロックあるいはビームサーチ用ビームスイーピングブロックに関する情報として、周波数リソースの割当情報を含めるとよい。
図31は、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを示す図である。図32は、ページング用ビームスイーピングブロックを示す図である。図31および図32において、縦軸は周波数リソースを示し、横軸は時間tを示す。図31および図32では、ページング用ビームスイーピングブロックの周波数リソースと、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの周波数リソースとを異ならせた場合の一例を示している。
各ビームスイーピングブロックに、異なる周波数リソースを割当てる。ビームサーチ用ビームスイーピングブロックは、図31に示す周波数帯域f1に割当てられる。ページング用ビームスイーピングブロックは、図32に示す周波数帯域f2に割当てられる。
周波数リソースとしてサブキャリア単位でもよい。各ビームスイーピングブロックの帯域幅は、同じでもよいし、異なっていてもよい。各ビームスイーピングブロックの帯域幅は、各ビームスイーピングで送信する情報量に応じて設定するとよい。これによって、リソースの無駄を低減することができ、リソースの使用効率を高めることができる。
このようにすることによって、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックのタイミングと、ページング用ビームスイーピングブロックのタイミングとが重なっても、両方を送信することが可能となる。
ビームサーチ用ビームスイーピングブロックのタイミングと、ページング用ビームスイーピングブロックのタイミングとが重なるような場合のさらに他の解決策を開示する。
ビームサーチ用ビームスイーピングブロックで送信される情報と、ページング用ビームスイーピングブロックで送信される情報とが含まれたビームスイーピングブロックを設ける。ここでは、「特別ビームスイーピングブロック」と称する。例えば、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックには、SSとPBCHとがマッピングされて送信される。ページング用ビームフォーミングブロックには、ページングを送信するためのPCCHスケジューリング情報がのるチャネルとPCCHとがマッピングされる。
この場合、特別ビームスイーピングブロックには、SSとPBCHとPCCHスケジューリング情報がのるチャネルとPCCHとがマッピングされる。これらの信号あるいはチャネルの多重方法として、時間分割多重、周波数分割多重、符号分割多重あるいはそれらの組合せがある。
このようにすることによって、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックのタイミングと、ページング用ビームスイーピングブロックのタイミングとが重なっても、両方を送信することが可能となる。
実施の形態6.
本実施の形態では、実施の形態4で開示した問題を解決する他の方法を開示する。セルは、UE-IDを用いて決めたページングタイミング後のビームスイーピングタイミングでページングを送信する。セルは、ページングを、ビームスイーピングブロックの全ビームで送信する。eNBは、上位ノードからのページングを、UE-IDを用いて決められたページングタイミング後のビームスイーピングタイミングまで保持する。UEは、自UE-IDを用いて決めたページングタイミング後のビームスイーピングタイミングで受信する。UEは、間欠受信することになる。
UE-IDを用いて決めたページングタイミング後として、直後のビームスイーピングタイミングとしてもよい。これによって、遅延量の削減を図ることができる。直後でなくてもよい。予め定めるタイミング後のビームスイーピングタイミングとしてもよい。例えば、CNからページングを受信したeNBが、ページングを送信可能となるまでの処理の時間を考慮し、それ以上の時間を予め定めるタイミングとしてもよい。
UE-IDを用いて決められたページングタイミングが、ビームスイーピングタイミングと重なる場合は、ページングを、該ビームスイーピングタイミングで送信するとよい。セルは、ページングを、ビームスイーピングブロックの全ビームで送信する。UEは、自UE-IDを用いて決めたページングタイミングと重なるビームスイーピングタイミングで受信する。
UE-IDを用いてページングタイミングを導出する方法は、予め規格で決めておいてもよい。また、従来の方法を適用してもよい。DRX周期をCNが設定してもよい。このようにすることによって、従来のCNが、5GのeNBに接続されるような場合でも、5GのeNBが、従来のCNからページングを受信することが可能となり、eNB(セル)は、傘下のUEにページングを送信することが可能となる。
図33は、UE-IDを用いて決めたページングタイミング後のビームスイーピングタイミングでページングを送信する方法を説明するための図である。図33では、直後のビームスイーピングタイミングで送信する場合を示す。図33は、図24と類似しているので、主として異なる部分について説明する。
eNB(セル)4012は、CN4011から通知されたDRX周期(TDRX)とUE#nのUE-IDとを用いて予め決められた導出方法によって、ページングタイミングを導出する。UE#nのページングタイミング4001,4004がDRX周期で生じる。CN4011からUE#nへのページングを受信したeNB4012は、UE#nのページングを送信するページングタイミング4001を導出する。
eNB(セル)4012は、導出したページングタイミングの直後の下りビームスイープタイミングの下りビームスイーピングブロック4002で、UE#nへのページングを送信する。eNB(セル)4012は、導出したページングタイミングの直後の下りビームスイープブロック4002の全ビームで、UE#nへのページングを送信する。
UE4013は、eNB(セル)4012から通知されたDRX周期と自UE#nのUE-IDとを用いて予め決められた導出方法によって、DRX周期で生じるページングタイミング4001,4004を導出する。
UE4013は、導出したDRX周期で生じるページングタイミング4001,4004の直後の下りビームスイープタイミングの下りビームスイーピングブロック4002,4007を受信する。UE4013は、導出したページングブロック期間受信を行う。このようにすることによって、UE4013は、ページングが送信された下りビームスイープブロック4002のページングを受信することが可能となる。
下りビームスイープブロック4002は、参照符号「4021」で示されるように、複数のリソース4003を含んで構成される。各リソース4003は、参照符号「4022」で示されるビームを用いて送信される。下りビームスイーピングブロック4004と、上りビームスイーピングブロック4005との間が、下りデータおよび上りデータが送信されるDL/ULデータサブフレーム4006となる。
PCCHの送信方法、PCCHのスケジューリング情報の送信方法は、実施の形態1を適用するとよい。
このようにすることによって、eNB(セル)4012は、CN4011から受信したページングを、DRX周期とUE-IDとを用いて導出したページングタイミングの直後のビームスイープタイミングで送信することが可能となる。UE4013は、DRX周期と自UEのUE-IDとを用いて導出したページングタイミングの直後のビーム該ページング用ビームスイーピングブロックタイミングで間欠受信することによって、セルから送信されるページングを受信することが可能となる。
図34は、実施の形態6におけるページング処理に関するシーケンスの一例を示す図である。
ステップST4101において、CNは、DRX周期を設定する。ステップST4102において、CNは、セルに、DRX周期を通知する。
セルは、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを設定し、ステップST4103において、ビームサーチ用ビームスイーピングタイミングで、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックをUEに送信する。ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの全ビームで、ビームスイーピングブロックに関する情報を送信する。
ステップST4104において、UEは、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを受信し、受信可能な同期信号を受信し、自UEが受信可能なビームを検出する。
ステップST4105において、セルは、UEに、CNから受信したDRX周期とページングタイミングを導出するためのパラメータnBとを送信する。DRX周期とパラメータnBとの送信は、報知情報に含めて報知してもよいし、UE個別メッセージに含めてUE個別シグナリングで送信してもよい。ビームサーチ用ビームスイーピングブロックに含めて全ブロックで送信してもよい。UEは、セルから送信されたDRX周期とパラメータnBとを受信する。
ステップST4106において、UEは、受信したDRX周期とパラメータnBと自UE-IDとを用いて、予め決められた方法でページングタイミングを導出する。
ステップST4107において、UEは、ステップST4106で導出したページングタイミングの直後のビームスイーピングタイミングを導出し、該ビームスイーピングタイミングで、間欠受信を行う。
これによって、UEは、受信したDRX周期とパラメータnBと自UE-IDとを用いて、予め決められた方法で導出したページングタイミング後の最も近いビームスイーピングタイミングで、間欠受信を行うことが可能となる。
ステップST4108において、CNは、セルに、ページングを通知する。ステップST4109において、セルは、受信したDRX周期とパラメータnBと自UE-IDとを用いて、予め決められた方法でページングタイミングを導出する。
ステップST4110において、セルは、該ページングタイミング直後のビームスイーピングタイミングを導出する。ここでは、ビームサーチ用ビームスイーピングを導出する。
ステップST4111において、セルは、導出したビームサーチ用ビームスイーピングブロックの全ビームで、ページングをUEに送信する。セルは、ステップST4108でCNから受信したページングを、ステップST4111のビームサーチ用スイーピングタイミングまで保持する。
DRX周期とパラメータnBと自UE-IDとを用いて導出したページングタイミング直後のビームスイーピングタイミングで間欠受信を行い、ページングの有無を検出していたUEは、ステップST4112において、ページングが送信されたビームサーチ用ビームスイーピングブロックの自UEが受信できるビームを受信して、送信されたページングを検出する。
このようにすることによって、UEは、ビームスイーピングを行っているセルからページングを受信することが可能となる。
セルは、CNから受信したページングを送信するページングタイミングから最も近い下りビームスイーピングブロックでページングを送信することとしたが、直後でなくてもよい。予め定める期間の経過後の下りビームスイーピングブロックで送信してもよい。eNBは、CNから受信したページングを、該予め定める期間の経過後の下りビームスイーピングブロックの送信タイミングまで保持する。予め定める期間として、セルがページングタイミングを導出してからページングを送信するまでの処理期間を考慮して設定してもよい。このようにすることによって、短期間での処理を不要とし、eNBでの誤動作を削減することが可能となる。
実施の形態7.
本実施の形態では、実施の形態4で開示した問題を解決する他の方法を開示する。ページングを送信可能なビームスイーピングのタイミングを、UE-IDを用いて導出する。関数を用いて導出するようにしてもよい。入力パラメータとして、UE-IDを用いるとよい。
ビームスイーピングブロックに番号を付与する。ビームスイーピングブロック番号(beam sweeping block number:BSBN)とする。BSBNは、予め定める値で繰返して付与するとよい。例えば、0から1023の番号とし、1023の後は、再び0から繰り返して付与する。ビームスイーピングブロックの全ビームにおいて、BSBNを報知情報に含めてもよい。全ビームでBSBNを報知するようにしてもよい。あるいは、ビームスイーピングブロックの全ビームに、BSBNから導出されるシーケンスを用いた信号をマッピングして送信してもよい。UEが、ビームスイーピングブロックのビームの該信号を受信することによって、BSBNを認識することが可能となる。
ページングをビームスイーピングブロックで送信する。この場合、ページングを送信可能なビームスイーピングのタイミングを、BSBNで示すことが可能となる。例えば、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックにBSBNを付与する。UEは、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを受信して、ビームサーチ用ビームスイーピングのタイミングを取得するとともに、BSBNを取得する。ページングがビームサーチ用ビームスイーピングブロックで送信される場合、UEは、自UE-IDを用いて、ページングを送信可能なビームサーチ用ビームスイーピングのBSBNを導出する。
BSBNは、1つまたは複数であってもよい。入力パラメータとして、UE-IDを用い,出力パラメータとして、BSBNを導出する関数を設けてもよい。UEは、導出したBSBNでDRX受信を行う。セルは、該UEへのページングが発生した場合、該UE-IDを用いて導出したBSBNのビームサーチ用ビームスイーピングブロックでページングを送信する。このようにすることによって、UEは、自UE-IDを用いて導出したBSBNのビームスイーピングブロックで、ページングを受信することが可能となる。
ページング用のビームスイーピングブロックが設けられた場合にも適用できる。ページング用のビームスイーピングブロックのBSBNを付与するとよい。UEは、例えば、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを受信して、ページング用ビームスイーピングのタイミングを取得する。UEは、ページング用ビームスイーピングを受信し、BSBNを取得する。UEは、自UE-IDを用いて、ページングを送信可能なビームサーチ用ビームスイーピングのBSBNを導出する。
UEは、導出したBSBNでDRX受信を行う。セルは、該UEへのページングが発生した場合、該UE-IDを用いて導出したBSBNのページング用ビームスイーピングブロックでページングを送信する。このようにすることによって、UEは、自UE-IDを用いて導出したBSBNのビームスイーピングブロックで、ページングを受信することが可能となる。
本実施の形態で開示した方法を用いることによって、UE-IDによってページングを送信するビームスイーピングブロックタイミングを異ならせることが可能となる。これによって、1つのタイミングに多数のUEのページングが集中することを回避することが可能となる。
前述の例では、UEがビームスイーピングブロックのタイミングを認識している場合について示した。他の方法として、BSBNを、無線フレーム番号、サブフレーム番号およびシンボル番号の少なくともいずれか1つと関連付けておいてもよい。ビームスイーピングブロックの先頭の無線フレーム番号、サブフレーム番号およびシンボル番号の少なくともいずれか1つを関連付けておくことによって、BSBNを認識したUEは、該ビームスイーピングブロックのタイミングを認識することが可能となる。
実施の形態8.
実施の形態4では、ビームスイーピングブロックの全ビームでページングを送信することを開示した。また、各ビームにPCCHをマッピングして送信する方法についても開示した。各ビームでPCCHを送信するために、ビームスイーピングブロックの1ビーム当たりのリソースを、PCCHの送信に必要なリソース以上とするとよい。例えば、時間領域、すなわち1ビーム当たりのビーム送信期間を、1サブフレーム、あるいは、1スロット、あるいは予め定めるシンボル数としてもよい。あるいは、ビームスイーピングブロックの1ビーム当たりのTTIを設け、該TTIを1ビーム当たりのビーム送信期間としてもよい。該TTIを1サブフレーム、あるいは、1スロット、あるいは予め定めるシンボル数としてもよい。
ビームスイーピングブロックの各ビームにおいて、ページングと他の信号あるいは他のチャネルとを多重してもよい。例えば、実施の形態1で開示したが、同期信号(SS)、PBCHおよびPCCHスケジューリング情報をのせるチャネルなどである。
多重方法として、時間軸上で多重してもよいし、周波数軸上で多重してもよい。時間軸上での多重単位として、シンボル単位などがある。周波数軸上の多重単位として、サブキャリア単位などがある。また、時間軸上と周波数軸上とを合わせて、予め定めるリソースブロック毎に多重してもよい。
このようにすることによって、ビームスイーピングブロックの各ビームでページング(PCCH)を送信することが可能となる。
実施の形態8 変形例1.
ページングをビームスイーピングブロックの全ビームにマッピングすると、ビームスイーピングブロックの期間が長くなる。したがって、UEは、長期間受信しなければならない。同期信号およびPBCHなどの他の信号ならびにチャネルが多重されている場合は、該信号およびチャネルを受信するためにも、長期間受信しなければならない。これは、UEの消費電力を増大させるとともに、eNBの消費電力も増大させるという問題がある。
本変形例では、このような問題を解決するための方法を開示する。
セルは、ビームスイーピングブロックで、ページングの存在を示す情報を送信する。セルは、ビームスイーピングブロックの全ビームで、ページングの存在を示す情報を送信するとよい。また、セルは、ビームスイーピングブロックで、PCCHがマッピングされるリソースのスケジューリング情報を送信する。該スケジューリング情報は、ページングの存在を示す情報として用いられてもよい。ビームスイーピングブロックの全ビームで、該スケジューリング情報を送信する。
PCCHがマッピングされるリソースのスケジューリング情報の例として、以下の(1),(2)の2つを開示する。
(1)タイミング。該スケジューリング情報がマッピングされるリソースからの時間的オフセットでもよい。
(2)リソースアロケーション。
UEは、セルから送信される、これらの情報を受信することによって、PCCHがマッピングされるリソースを認識することが可能となり、PCCHを受信することが可能となる。これらの情報は、予め規格などで決めておいてもよい。予め規格などで決めておくことによって、これらの情報の送信を省略することができる。
前記例(2)のリソースアロケーションは、PCCHが送信されるサブフレームで送信してもよい。リソースアロケーションは、PCCHのスケジューリング情報に含めて、L1/L2制御信号にマッピングして送信してもよい。
PCCHがマッピングされるリソースのスケジューリング情報の他の例として、ビームIDがある。PCCHを受信した場合、該PCCHが送信されるリソースでビームIDを認識できるような信号が有る場合、UEは、ビームIDが正しいか否かの検証が可能となる。
ページングの存在を示す情報には、実施の形態1で開示した、ページング固有の識別子P-RNTIを用いてマスクする方法を用いてもよい。UEは、P-RNTIを用いてページングの存在を示す情報の有無を検出する。ページングの存在を示す情報が有る場合、PCCHがマッピングされるリソースのスケジューリング情報に従って、PCCHがマッピングされるリソースを受信する。UEは、PCCHがマッピングされるリソースを受信し、PCCHを受信することによって、自UE宛てのページングがあるか否かを認識することが可能となる。ページングの存在を示す情報が無い場合は、PCCHが無いと判断し、PCCHがマッピングされるリソースを受信しなくて済む。次のページングの受信タイミングまで早期に受信処理を停止することが可能となる。
セルは、ページングの存在を示す情報を送信したビームスイーピングブロック以降のリソースに、該ページングに対応するPCCHをマッピングして送信する。データサブフレームにPCCHをマッピングして送信してもよい。該リソースには、PCCHのスケジューリング情報とPCCHとをマッピングするとよい。該リソースでL1/L2制御信号を送信してもよい。PCCHのスケジューリング情報をL1/L2制御信号にマッピングして送信してもよい。PCCHを個別データチャネルにマッピングして送信してもよい。
PCCHのスケジューリング情報として、例えば、リソースアロケーション情報、変調情報、およびコーディング情報などがある。PCCHのスケジューリング情報には、実施の形態1で開示した、ページング固有の識別子P-RNTIを用いてマスクする方法を用いてもよい。
図35は、ビームスイーピングブロックでページングの存在を示す情報を送信する場合のリソースの一例を示す図である。ページングの存在を示す情報が、ビームスイーピングブロックの全ビームのリソースにマッピングされる。また、PCCHのスケジューリング情報とPCCHとが、ページングの存在を示す情報を送信したビームスイーピングブロック以降のデータサブフレームにマッピングされる。
図35では、ビームスイーピングブロックで、4つのビームが送信される場合について示している。図35では、各ビームの送信期間を記号SFで示している。各ビームユニットは、7シンボルで構成される。各ビームユニットに、SSとPBCHとページングの存在を示す情報とがマッピングされる。ページングの存在を示す情報を含むチャネルがマッピングされるとしてもよい。SSおよびPBCHと、ページングの存在を示す情報とは、時間多重する構成としている。また、ページングの存在を示す情報がマッピングされるシンボルが、予め静的に規格などで決められている場合について示している。
ページングの存在を示す情報は、各ビームで送信されるリソースの第5シンボルにマッピングされて送信される。また、ページングの存在を示す情報に、後のデータサブフレームで送信されるPCCHがマッピングされるリソースのスケジューリング情報を含めて送信する。UEは、ページングスイーピングブロックにおける、自UEが位置するエリアで送信されるビームの第5シンボルを受信することによって、ページングの存在を示す情報を受信し、自UE宛てのページングがあるか否かを認識することが可能となる。また、ページングの存在を示す情報を受信し、後のデータサブフレームで送信されるPCCHがマッピングされるリソースのスケジューリング情報を受信する。これによって、UEは、PCCHがマッピングされるリソースを受信することが可能となる。
セルは、ページングの存在を示す情報を送信したビームスイーピングブロック以降のリソースに、該ページングに対応するPCCHをマッピングして送信する。該リソースをデータサブフレームとしてもよい。該リソースには、PCCHのスケジューリング情報とPCCHとをマッピングする。PCCHのスケジューリング情報を、L1/L2制御信号にマッピングして送信し、PCCHを個別データチャネルにマッピングして送信する。
UEは、PCCHがマッピングされるリソースのL1/L2制御信号を受信し、PCCHのスケジューリング情報を取得する。UEは、該スケジューリング情報に従って、同じサブフレーム内のデータチャネルにマッピングされるPCCHを受信する。
このようにすることによって、UEは、ページングの存在を示す情報の後のデータサブフレームで送信されるPCCHがマッピングされるリソースを受信して、ページングを受信することが可能となる。
セルは、PCCHをマッピングするサブフレームを、ページングが発生した場合にのみ設定して送信してもよい。ページングが発生しない場合は、該リソースを他の通信に用いることが可能となり、リソースの使用効率の向上を図ることができ、伝送速度を向上することが可能となる。
本変形例で開示した方法は、ビームスイーピングでページングを送信する方法に適用することが可能である。例えば、ビームサーチ用ビームスイーピングでページングを送信する場合にも、ページング用ビームスイーピングでページングを送信する場合にも適用することが可能である。
ページングの存在を示す情報およびPCCHのスケジューリング情報の少なくとも一方に、ページング固有の識別子P-RNTIを用いてマスクする方法を開示した。他の方法として、UEをグルーピングして、各グループ固有の識別子P-RNTIを用いてマスクするようにしてもよい。実施の形態1で開示したグループ固有の識別子P-RNTIを用いてマスクする方法を適用することができる。各グループに対応するPCCHがマッピングされるリソースを異ならせてもよい。グルーピングをするので、1つのPCCHに含まれるUE数を少なくすることが可能となる。したがって、ページング発生時のコンテンションを低減することが可能となる。
他の方法として、ページングの存在を示す情報およびPCCHのスケジューリング情報の少なくとも一方に、UE固有の識別子を用いてマスクしてもよい。UE個別の識別子として、移動管理エンティティ内で用いられる識別子を用いてもよい。あるいは、UE個別の識別子として、セル毎に用いられる識別子を用いてもよい。該セル毎に用いられる識別子は、UEが、セルとRRC接続したときに、セルから取得するようにすればよい。UEは、アイドル(Idle)状態になってもセル毎の識別子を保持する。
UEが移動し、サービングするセルが変更された場合に、UEは、該識別子の使用を停止するとよい。サービングセルが変更された場合、UEは、再度、セルにアクセスしてRRC接続となり、セルからC-RNTI(Cell- Radio Network Temporary Identifier)を取得してもよい。また、セル毎に用いられる識別子を用いる場合、RRC接続状態ではあるが、インアクティブ状態であるような場合にも適用してもよい。
UE個別の識別子として、セル毎に用いられる識別子を用いることによって、さらに、1つのPCCHに含まれるUE数を少なくすることが可能となる。したがって、ページング発生時のコンテンションをさらに低減することが可能となる。
実施の形態9.
本実施の形態では、実施の形態4で開示した問題を解決する他の方法を開示する。従来と同様に、UE-IDとDRX周期とを用いて導出したページングタイミングで、ページングを送信する。ページングタイミングがデータサブフレームと重なった場合は、該ページングタイミングのデータサブフレームで送信する。データサブフレームでは、ビームスイーピングを行わないので、セルのカバレッジ全体をカバーできない。したがって、データサブフレームのタイミングで、UEが存在するビームエリアのビームでページングを送信するためには、セルは、UEが存在するビームエリアを認識する必要がある。
セルが、UEが存在するビームエリアを認識する方法について開示する。ビーム毎の識別子を設けて、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの各ビームで、該識別子を送信する。セルは、ビーム識別子を、報知情報として報知してもよいし、RS用のシーケンスに用いてもよい。あるいは、同期信号用のシーケンスに用いてもよいし、ディスカバリーシグナル(以下、「DS」という場合がある)が存在する場合は、DS用のシーケンスにビーム識別子を用いてもよい。このようにすることによって、UEは、受信したビームのビーム識別子を認識することが可能となる。
UEは、ビームサーチ用ビームスイーピングで受信したビームのビーム識別子を取得することによって、UEがどのビームエリアにいるかを認識する。
UEは、該ビーム識別子を用いて、自UEが存在するビームエリアのUL送信タイミングを認識する。UEは、該UL送信タイミングで、上り信号あるいは上り物理チャネルを送信する。上り物理チャネルとしてPRACHを送信してもよい。スケジューリング要求を伴わないPRACHを送信してもよい。PRACHで送信する情報として、UEの識別子を含めるとよい。例えば、PRACHに用いるシーケンスを、UE-IDを用いて導出するようにしてもよい。
UEの識別子は、ページングに用いるUE識別子をグルーピングした値でもよい。セルは、PRACHを受信してUE識別子を取得し、UE識別子を用いてページングタイミングを導出することによって、該UEのページングタイミングを認識することができる。PRACHで送信する情報として、UEの識別子を用いて導出されるページングタイミング情報を含めてもよい。例えば、PFおよびPOの情報であってもよい。セルは、ページングタイミング情報を得ることが可能となる。
セルは、PRACHを受信したビームから、UEが存在するビームエリアのビームを特定するとともに、PRACHを受信したUEのUE識別子を取得して、ページングタイミングを導出する。このようにすることによって、セルは、どのビームでどのタイミングでページングを送信すればよいかを認識する。あるいは、どのページングタイミングのときにどのビームでページングを送信すればよいかを認識する。セルは、該ページングタイミングで、UEの存在するビームエリアのビームでページングを送信する。
UEは、スケジューリング要求を伴わないPRACHを送信してもよいことを開示したが、この方法に限定されない。他の方法として、PRACHに、ビームエリア特定用のPRACHであることを示す情報を含めてもよい。セルがPRACHを受信し、該PRACHがビームエリア特定用であることを認識した場合、続くRA処理を行わないようにする。このようにすることによって、無駄な処理を省くことができる。また、セルのシグナリングの負荷を低減し、セルおよびUEの低消費電力化を図ることができる。
UEは、該UL送信タイミングで、スケジューリング要求を伴わないPRACHを送信することを開示したが、この方法に限定されない。他の方法として、UEは、PRACHを送信し、セルおよびUEは、それに引き続くRA処理を行ってもよい。PRACHに使用可能なリソースが少なく、前述のような情報を含められない場合に有効である。UEは、前述に開示したPRACHで送信する情報を、PRACHではなく、RA処理のメッセージ3に含めてセルに送信してもよい。
このようにすることによって、セルは、UEが存在するビームエリアのビームを特定するとともに、UE識別子を取得して、ページングタイミングを導出することが可能となる。
UEは、RA処理のメッセージ3で、セルにRRC接続要求(RRC Connection Request)を行わないとしてもよい。セルは、UEからRRC接続要求がなされない場合、続く処理を停止してもよい。このようにすることによって、無駄な処理を省くことができる。また、セルのシグナリングの負荷を低減し、セルおよびUEの低消費電力化を図ることができる。
ページングタイミングが、ビームスイーピングタイミングと重なる場合がある。この場合、前述のデータサブフレームで送信する方法を適用することはできない。このような問題を解決する方法として、実施の形態6で開示した、UE-IDを用いて決められたページングタイミングがビームスイーピングタイミングと重なる場合の方法を適用し、ページングを該ビームスイーピングタイミングで送信するとよい。
セルは、ページングを、ビームスイーピングブロックの全ビームで送信する。UEは、自UE-IDを用いて決めたページングタイミングと重なるビームスイーピングタイミングで、ページングを受信する。
ビームスイーピングタイミングブロックの全ビームでページングを送受信する方法として、実施の形態4および実施の形態8で開示した方法を適用するとよい。
ページングタイミングが、ビームスイーピングタイミングと重なる場合を解決するための他の方法を開示する。
ページングタイミングが、ビームスイーピングタイミングと重ならないようにする。ページングタイミングを、ビームスイーピングブロックが送信される無線フレームおよびサブフレームと異ならせる。ビームスイーピングブロックに、予め定めるサブフレームを用い、予め定めるサブフレームを除く任意のサブフレームを、ページングが送信可能なサブフレームと設定するとよい。
UE-IDを用いたページングタイミングが、該ページングが送信可能なサブフレームに設定されるようにしておくとよい。
このようにすることによって、UE-IDを用いて導出したページングタイミングが、ビームスイーピングタイミングと重なることがなくなり、データサブフレームでページングを送信することが可能となる。
本実施の形態で開示した方法を用いることによって、UEが存在するビームエリアを認識したセルは、ページングの発生したUEのUE-IDとDRX周期とを用いて導出したページングタイミングで、該UEが存在するビームエリアのビームでページングを送信することが可能となる。UEは、自UEのUE-IDとDRX周期とを用いて導出したページングタイミングで間欠受信を行うことによって、ページングが発生した場合に、ページングを受信することが可能となる。
図36は、実施の形態9におけるページング処理に関するシーケンスの一例を示す図である。
ST4301において、CNは、DRX周期を設定する。ステップST4302において、CNは、セルに、DRX周期を通知する。
セルは、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを設定し、ステップST4303において、ビームサーチ用ビームスイーピングタイミングで、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックをUEに送信する。ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの全ビームで、上りビームスイーピングブロックに関する情報を送信する。また、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの各ビームで、各ビームのビーム識別子(ビームID)を送信する。ビーム識別子は、PRACHに含めて送信してもよいし、RSにビーム毎のシーケンスを用いて送信してもよい。
ステップST4304において、UEは、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックを受信し、受信可能な同期信号を受信し、自UEが受信可能なビームを検出する。
ステップST4305において、UEは、受信した上りビームスイーピングブロックに関する情報とビーム識別子とから、自UEの存在する上りビームタイミングを導出する。例えば、上りビームスイーピングブロックに関する情報として、ビームサーチ用ビームスイーピングタイミングと上りビームスイーピングタイミングとの時間間隔などを用いるとよい。
ステップST4306において、UEは、導出した上りビームスイーピングブロックの自UEのビームユニットのタイミングで、PRACHを送信する。PRACHに、自UE識別子を用いたシーケンスを用いる。
ステップST4307において、セルは、受信したPRACHから、UEの識別子と送信されたビームエリアとを特定する。ビームエリアを特定することによって、ビームユニット番号を特定できる。このようにすることによって、セルは、どのUEがどのビームエリアに存在するかを認識することが可能となる。
ステップST4308において、セルは、CNから受信した、DRX周期と、ページングタイミングを導出するためのパラメータnBとを送信する。DRX周期とパラメータnBとの送信は、報知情報に含めて報知してもよい。あるいは、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックに含めて全ブロックで送信してもよい。あるいは、UE個別メッセージに含めてUE個別シグナリングで送信してもよい。セルは、UEのビームエリアを認識している場合、データサブフレームを用いて、UE個別に送信してもよい。
ステップST4309において、UEは、受信したDRX周期とパラメータnBと自UE-IDとを用いて、予め決められた方法でページングタイミングを導出する。
ステップST4310において、UEは、導出したページングタイミングで間欠受信を行う。
これによって、UEは、受信したDRX周期とパラメータnBと自UE-IDとを用いて、予め決められた方法で導出したページングタイミングで、間欠受信を行うことが可能となる。
ステップST4311において、CNは、セルに、ページングを通知する。ステップST4312において、セルは、受信したDRX周期とパラメータnBと自UE-IDとを用いて、予め決められた方法でページングタイミングを導出する。
ステップST4313において、セルは、導出したページングタイミングのデータサブフレームを用いて、ページングをUEに送信する。セルは、ステップST4311でCNから受信したページングを、導出したページングタイミングまで保持する。
DRX周期とパラメータnBと自UE-IDとを用いて導出したページングタイミングで間欠受信を行い、ページングの有無を検出していたUEは、ステップST4314において、ページングが送信されたデータサブフレームを受信して、送信されたページングを検出する。
このようにすることによって、UEは、ビームスイーピングを行っているセルからページングを受信することが可能となる。
本実施の形態で開示した、UEがUL送信タイミングで上り信号あるいは上り物理チャネルを送信する方法は、RRC接続状態のUEがDRX処理を行っているような場合にも適用するとよい。DRX処理において、UEが受信あるいは送信していない間に移動すると、セルは、UEが存在するビームエリアを認識できなくなる。このような場合に、セルは、UEが存在するビームエリアを認識可能とする方法として有効である。例えば、UL送信タイミングをULビームスイーピングタイミングとし、UEは、ULビームスイーピングブロックでUE-ID情報を含む上り信号あるいは上り物理チャネルを送信する。
また、3GPPでは、in-active状態が検討されている(非特許文献23、非特許文献24参照)。このような状態においても、本実施の形態で開示した、UEがUL送信タイミングで上り信号あるいは上り物理チャネルを送信する方法を適用するとよい。セルは、UEが存在するビームエリアを認識することが可能となる。
実施の形態10.
UEは、ビームスイーピングタイミングでページングを受信した場合、次の上りビームスイーピングタイミングで、ページングに対する応答信号の送信を行うことになる。応答信号として、PRACH送信を行うことが考えられる。従来のビームスイーピングでは、非特許文献19および非特許文献20で示されるように、下りビームスイーピングタイミングと、上りビームスイーピングタイミングとの間に、予め定めるデータサブフレーム期間が設けられている。
このことから、下りビームスイーピングタイミングでページングを受信したUEは、次の上りビームスイーピングタイミングまで、予め定めるデータサブフレーム期間待ってから、ULアクセスを開始することになる。したがって、ページングを受信してからPRACHを送信するまでの遅延時間が大きくなり、通信開始までの遅延時間が大きくなるという問題がある。
本実施の形態では、このような問題を解決するための方法を開示する。
下りビームスイーピングタイミングの直後に、上りビームスイーピングタイミングを設定する。下りビームスイーピングブロックの直後に、上りビームスイーピングブロックを構成する。下りビームスイーピングタイミングとして、ページングが送信可能なビームスイーピングブロックとしてもよい。このようにすることによって、ページングを受信したUEがPRACHを送信するまでの遅延時間を削減することが可能となる。
図37は、下りビームスイーピングタイミングの直後に、上りビームスイーピングタイミングを設定する方法を説明するための図である。図37は、図24と類似しているので、主として異なる部分について説明する。
eNB(セル)4412は、下りビームスイーピングタイミングの直後に、上りビームスイーピングタイミングを設定する。セルは、下りビームスイーピングブロック4401の直後に、上りビームスイーピングブロック4403を設定する。上りビームスイーピングブロックに関する情報は、下りビームスイーピングブロックの全ブロックに含めて送信する。直後に上りビームスイーピングブロックを設定する下りビームスイーピングブロックとして、ページングが送信可能なビームスイーピングブロックとしてもよい。
下りビームスイーピングブロック4401と、上りビームスイーピングブロック4403との間が、下りデータおよび上りデータが送信されるDL/ULデータサブフレーム4406となる。
他の例を開示する。
図38は、ページング用ビームスイーピングタイミングの直後に、ページング応答用ビームスイーピングタイミングを設定する方法を説明するための図である。図38は、図28と類似しているので、主として異なる部分について説明する。
ページング用ビームスイーピングブロック4501は、参照符号「4521」で示されるように、複数のリソース4502を含んで構成される。ページング応答用ビームスイーピングブロック4503は、参照符号「4521」で示されるように、複数のリソース4507を含んで構成される。各リソース4502,4507は、参照符号「4522」で示されるビームを用いて送信される。
eNB(セル)4512は、ページング用ビームスイーピングタイミングの直後に、ページング応答用ビームスイーピングタイミングを設定する。セルは、ページング用ビームスイーピングブロック4501の直後に、ページング応答用ビームスイーピングブロック4503を設定する。ページング用ビームスイーピングブロックに関する情報と、ページング応答用ビームスイーピングブロックに関する情報とは、ビームサーチ用ビームスイーピングブロックの全ブロックに含めて送信する。該情報に、ページング用ビームスイーピングブロックとページング応答用ビームスイーピングブロックとの時間間隔を含めてもよい。
ページング応答用ビームスイーピングブロックは、ページング応答のみでなく、上りアクセス用全般に用いてもよい。例えば、UE4513からの発呼のための上りアクセスに用いてもよい。
図38では、ページング応答用ビームスイーピングブロックとは別に、従来の上りビームスイーピングブロックを設けているが、従来の上りビームスイーピングブロックを設けずに、ページング応答用ビームスイーピングブロックのみを設けてもよい。ページング応答用ビームスイーピングブロックを用いて、上りアクセス全般を行うとよい。このようにすることによって、上りビームスイーピングブロックに必要なリソースを省略することが可能となり、リソースの使用効率を高めることが可能となる。
下りビームスイーピングタイミングの直後に、上りビームスイーピングタイミングを設定して送信する方法では、下りビームスイーピングタイミングでページングを受信したUEは、次の上りビームスイーピングタイミングでPRACHを送信して、ネットワークへのアクセスを開始することになる。したがって、このようにすることによって、ページングを受信したUEがPRACHを送信するまでの遅延時間を削減することが可能となる。
下りビームスイーピングタイミングでページングを受信できたことを認識したUEは、ページングを受信した後の該下りビームスイーピングブロックのビームユニットの受信を行わなくてもよい。上りビームスイーピングブロックの受信したビームに対応するビームタイミングで、PRACHを送信するまで受信および送信の少なくとも一方の処理を停止してもよい。このようにすることによって、UEの低消費電力化を図ることができる。
上りビームスイーピングタイミングを、下りビームスイーピングタイミングの直後に設定したが、直後でなくてもよい。予め定める期間遅らせて設定してもよい。しかし、予め定める期間が短ければ短いほど、ページングを受信したUEがPRACHを送信するまでの遅延時間を低減することが可能となる。
ページング用ビームスイーピングタイミングの直後に、ページング応答用ビームスイーピングタイミングを設定して送信する方法の場合も同様である。
実施の形態10 変形例1.
本変形例では、実施の形態10で開示した問題を解決する他の方法を開示する。ビームスイーピングブロックの各ビームにおいて、DLリソースとULリソースとを構成する。ページングが送信可能なビームスイーピングブロックの各ビームにおいて、DLリソースとULリソースとを構成するようにしてもよい。これによって、リソースの使用効率を向上させることができる。セルは、各ビームにおいて、DL送信とUL受信とを行う。各ビームの構成として、自己完結型にしてもよい。UEは、各ビームにおいて、DL受信と、該DL受信に対する応答信号の送信とを行う。各ビームの構成を実施の形態1で開示した自己完結型サブフレームとしてもよい。各ビームに用いるリソース単位がサブフレームの場合に適用するとよい。
ビームスイーピングブロックの各ビームにおいて、セルは、DLリソースでページングを送信し、ULリソースで該ページングに対する応答信号を受信する。UEは、あるビームのDLリソースでページングを受信した場合、該ビームのULリソースで該ページングに対する応答信号を送信する。このようにすることによって、UEは、ビームスイーピングブロックの各ブロック内で、ページングに対する応答信号を送信することが可能となる。したがって、ページングを受信したUEが、ページングに対する応答信号を送信するまでの遅延時間を削減することが可能となる。
図39は、ビームスイーピングブロックの各ビームを自己完結型にした場合のリソースの一例を示す図である。図39は、図26と類似しているので、主として異なる部分について説明する。
ビームスイーピングブロックの各ビームにおいて、DLリソースとULリソースとが構成される。DLリソースの後にULリソースが設けられ、DLリソースとULリソースとの間にギャップ期間が設けられる。ページングが、各ビームのDLリソースにマッピングされる。ページング情報を含むPCCHが、DLリソースにマッピングされるとしてもよい。ページングに対する応答信号が、ページングがマッピングされる同じビームのULリソースにマッピングされる。
図39では、各ビームユニットの1番目のシンボルから5番目のシンボルがDLリソースとして構成され、6番目のシンボルがギャップとして構成され、7番目のシンボルがULリソースとして構成される。各ビームユニットの5番目のシンボルに、ページングがマッピングされ、7番目のシンボルに、ページングに対する応答がマッピングされる。
本変形例で開示した方法を用いることによって、UEは、下りビームスイーピングブロックの最後まで待ってから、上りビームスイーピングブロックでページングに対する応答信号を送信する必要がなくなる。UEは、ページングが送信されたビームと同じビームで、ページングに対する応答信号を送信することが可能となる。したがって、ページングを受信したUEがページングに対する応答信号を送信するまでの遅延時間を、実施の形態10で開示した方法に比べて、さらに削減することが可能となる。
下りビームスイーピングタイミングでページングを受信したUEは、ページングを受信した後の該下りビームスイーピングブロックのビームユニットの受信を行わなくてもよい。これによって、UEの低消費電力化を図ることができる。
ビームスイーピングブロックとして、ページングを送信可能なビームスイーピングブロックのみの各ビームを自己完結型にしてもよい。あるいは、ページング用ビームスイーピングブロックのみの各ビームを自己完結型にしてもよい。このようにすることによって、ページングに用いられないビームスイーピングブロックの各ビームユニット期間を短縮することができ、ビームスイーピングブロック期間の短縮を図ることができる。
実施の形態10 変形例2.
本変形例では、実施の形態10で開示した問題を解決する他の方法を開示する。ビームスイーピングブロック以降のサブフレームにおいて、DLリソースとULリソースとを構成する。すなわち、セルは、該サブフレームにおいて、DL送信とUL受信とを行う。該サブフレームは、自己完結型にしてもよい。UEは、該サブフレームにおいて、DL受信と、該DL受信に対する応答信号の送信とを行う。セルは、該DLリソースでページングを送信し、該ULリソースで該ページングに対する応答信号を受信する。UEは、該DLリソースでページングを受信した場合、該ULリソースで該ページングに対する応答信号を送信する。
ビームスイーピングブロックおよび該ビームスイーピングブロック以降のサブフレームにおいてページングを送信する方法として、実施の形態8の変形例1を適用してもよい。
セルは、ページングの存在を示す情報を送信したビームスイーピングブロック以降のリソースに、PCCHをマッピングして送信する。該PCCHをマッピングするリソースをサブフレームとし、該サブフレームにおいてDLリソースとULリソースとを構成する。
UEは、PCCHがマッピングされたサブフレームに構成されたULリソースで、該PCCHに対する応答信号を送信する。
このようにすることによって、UEは、PCCHを受信したサブフレームで、該PCCHに対する応答信号を送信することが可能となる。したがって、ページングを受信したUEが、ページングに対する応答信号を送信するまでの遅延時間を削減することが可能となる。
図40は、PCCHがマッピングされたサブフレームで、該PCCHに対する応答信号を送信する方法の一例を示す図である。図40は、図35と類似しているので、主として異なる部分について説明する。図40では、各ビームの送信期間を記号SFで示している。
実施の形態8の変形例1を適用した場合について開示している。セルは、ビームスイーピングブロックの全ビームで、ページングの存在を示す情報を送信する。セルは、ページングの存在を示す情報を送信したビームスイーピングブロック以降のデータサブフレームに、PCCHのスケジューリング情報とPCCHとをマッピングして送信する。PCCHのスケジューリング情報とPCCHとをマッピングするサブフレームにおいて、DLリソースとULリソースとを構成する。DLリソースの後にULリソースが設けられ、DLリソースとULリソースとの間にギャップ期間が設けられる。
図40では、PCCHのスケジューリング情報とPCCHとをマッピングするサブフレームの1番目から11番目のシンボルがDLリソースとして構成され、12番目および13番目のシンボルがギャップとして構成され、14番目のシンボルがULリソースとして構成される。1番目から3番目のシンボルに、L1/L2制御情報がマッピングされ、4番目から11番目のシンボルに、下り共用チャネルがマッピングされる。14番目のシンボルに、上り信号および上りチャネルがマッピングされる。
DLリソースのL1/L2制御情報に、PCCHのスケジューリング情報が含まれ、下り共用チャネルにPCCHが含まれる。ULリソースに、PCCHに対する応答信号がマッピングされる。該サブフレームのDLリソースでPCCHを受信したUEが、該PCCHの中に自UEのUE識別子が存在することを認識した場合、該ページングに対する応答信号をULリソースにマッピングして送信する。該ページングに対する応答信号としては、PRACHであってもよい。UEは、該サブフレームのULリソースでPRACHを送信する。
1サブフレーム内のULリソースが、ページングに対する応答信号をマッピングするのに不足である場合、以降の1つまたは複数のサブフレームを用いて送信してもよい。連続するサブフレームを用いてもよい。例えば、2サブフレーム連続構成とし、1サブフレーム目に、DLリソースとギャップとULリソースをマッピングし、2サブフレーム目にULリソースをマッピングするようにしてもよい。1サブフレーム目のDLリソースで、PCCHのスケジューリング情報とPCCHとをマッピングして送信し、1サブフレーム目のULリソースと2サブフレーム目のULリソースとで、ページングに対する応答信号をマッピングして送信する。
このようにすることによって、PCCHがマッピングされるサブフレーム内のULリソースが、ページングに対する応答信号をマッピングするのに不足である場合にも、次のサブフレームを用いて送信することが可能となる。
1サブフレーム以降、いくつのサブフレームをULリソースに使うかの情報を設けるとよい。また、ULリソースのうち、どのリソースをページングに対する応答信号として用いるかの情報を設けてもよい。ULリソースを他の信号あるいはチャネルにも用いる場合に有効である。リソースを表す情報は、時間軸方向をシンボル単位、スロット単位またはサブフレーム単位とし、周波数軸方向をサブキャリア単位とするとよい。あるいは、予め定めるリソースブロック単位としてもよい。
どのリソースをページングに対する応答信号として用いるかの情報は、セル毎に設定してもよいし、UE毎に設定してもよい。該情報をセルが決定するとよい。あるいは、CNが決定して傘下のeNBに通知してもよい。
セルは、UEに該情報を通知する。セル毎に決定した場合、報知情報として報知してもよいし、RRCシグナリングでセル共通の情報として通知してもよい。UE毎に設定する場合、RRC個別シグナリングで通知するとよい。UEがRRC接続状態になったときに設定することが可能となる。
UE毎に設定する場合、MACシグナリングで通知してもよい。あるいは、L1/L2制御情報に含めて通知してもよい。また、L1/L2制御情報のPCCHのスケジューリング情報に含めて通知してもよい。
UEは、該情報をセルから受信することによって、どのサブフレームおよびどのシンボルをULリソースとするか、また、ページングに対する応答信号をどのサブフレームおよびどのシンボルにマッピングすればよいかを認識することが可能となる。
したがって、UEは、PCCHを受信したサブフレームあるいはそれ以降のサブフレームで、該PCCHに対する応答信号を送信することが可能となる。
本変形例で開示した方法を用いることによって、UEは、下りビームスイーピングブロックの最後まで待ってから、上りビームスイーピングブロックでページングに対する応答信号を送信する必要がなくなる。UEは、ページングが送信されたビームと同じビームで、ページングに対する応答信号を送信することが可能となる。したがって、ページングを受信したUEがページングに対する応答信号送信までの遅延時間を、実施の形態10で開示した方法に比べて、さらに削減することが可能となる。
下りビームスイーピングタイミングでページングの存在を示す情報を受信したUEは、ページングの存在を示す情報を受信した後の下りビームスイーピングブロックの受信を行わなくてもよい。これによって、UEの低消費電力化を図ることができる。
実施の形態11.
本実施の形態では、実施の形態4で開示した問題を解決する他の方法を開示する。ビームスイーピングが必要なセルは、キャリアアグリゲーション(CA)のSCellとしてのみ構成可能とする。セルは、UEに対して、ビームスイーピングが必要なセルをSCellとしてCAを設定する。ページングは、PCellからUEに送信する。UEは、PCellからページングを受信する。ページングタイミングは、UE識別子を用いて導出するとよい。従来のように、DRX周期は、CNが設定し、ページングが送信される無線フレームとサブフレームとを、UE識別子と、セルが設定したパラメータnBとから導出するようにしてもよい。
このようにすることによって、ビームスイーピングが必要なセルからUEに、ページングを送信する必要がなくなる。UEは、ビームスイーピングが必要なセルからページングを受信する必要がなく、PCellからページングを受信することが可能であり、CNと通信を行うことが可能となる。したがって、ビームスイーピングブロックでページングを送信可能とするような構成を設ける必要がなく、システムが複雑化することを回避することが可能となる。
実施の形態11 変形例1.
本変形例では、実施の形態4で開示した問題を解決する他の方法を開示する。ビームスイーピングが必要なセルは、デュアルコネクティビティ(Dual Connectivity;略称:DC)のSeNBのセルとしてのみ構成可能とする。SCG(SeNB Cell Group)内のセルとしてのみ構成するとしてもよい。UEに対して、ビームスイーピングが必要なセルを有するeNBをSeNBとしてDCを設定したMeNBは、UEに対するページングを送信する。UEは、MeNBからページングを受信する。ページングタイミングは、UE識別子を用いて導出するとよい。従来のように、DRX周期は、CNが設定し、ページングが送信される無線フレームとサブフレームとを、UE識別子から導出するようにしてもよい。
このようにすることによって、ビームスイーピングが必要なセルからUEに、ページングを送信する必要がなくなる。UEは、ビームスイーピングが必要なセルからページングを受信する必要がなく、MeNBからページングを受信することが可能であり、CNと通信を行うことが可能となる。したがって、ビームスイーピングブロックでページングを送信可能とする構成を設ける必要がなく、システムが複雑化することを回避することが可能となる。
前述では、MeNBがUEに対するページングを送信し、UEはMeNBからページングを受信することを開示した。他の方法として、SeNBにおいて、ビームスイーピングが必要なセルをCAのSCellとしてのみ構成するようにしてもよい。SeNBにおいて実施の形態11を適用するとよい。SeNBのPCellからUEに対するページングを送信するようにしてもよい。UEは、SeNBのPCellからページングを受信する。
このようにすることによって、ビームスイーピングが必要なセルからUEに、ページングを送信する必要がなくなる。また、UEは、ビームスイーピングが必要なセルからページングを受信する必要がなく、SeNBからページングを受信することが可能となる。
前述ではDCについて開示したが、DCではなく、マルチコネクティビティ(略称:MC)であってもよい。ビームスイーピングが必要なセルは、MCのページングを送信しないセルとしてのみ構成可能とする。このようにすることによって、ビームスイーピングが必要なセルからUEに、ページングを送信する必要がなくなる。また、UEは、ビームスイーピングが必要なセルからページングを受信する必要がなく、MCを構成する他のセルからページングを受信することが可能となる。
実施の形態12.
本実施の形態では、実施の形態1で開示した問題を解決する他の方法を開示する。セルは、ページングを広範囲のカバレッジのビームで送信する。広範囲のカバレッジのビームとしては、セルとして必要となるカバレッジ全体をカバーするビームとするとよい。
広範囲のカバレッジのビームとすることによって、該カバレッジにおける受信電力は、狭範囲のカバレッジを用いてビームスイーピングする場合よりも、低下する。したがって、セルがページングを広範囲のカバレッジのビームで送信した場合、UEにおけるページングの受信電力が低下することになる。
これを補うために、セルは、ページングを繰返し送信するとよい。UEは、繰返し送信されるページングを受信することによって、ページングの受信電力を増大させることが可能となり、ページングを受信および復調することが可能となる。
ページングの繰返し送信を可能とするために、ページングの繰返し送信に関する情報を設けるとよい。ページングの繰返し送信に関する情報の具体例として、以下の(1)~(3)の3つを開示する。
(1)繰返し回数。
(2)繰返し送信パターン。
(3)前記(1),(2)の組合せ。
ページングの繰返し送信に関する情報は、静的に決めておいてもよいし、予め規格などで決めておいてもよい。このようにすることによって、セルとUEの両ノードが、同一の繰返し回数および繰返し送信パターンを認識することが可能となり、ページングの送受信処理を誤りなく行うことが可能となる。
あるいは、ページングの繰返し送信に関する情報は、準静的に決めるようにしてもよい。例えば、セルは、ページングの繰返し送信に関する情報を報知情報に含めて報知してもよい。UEは、報知情報を受信することによって、繰返し回数および繰返し送信パターンを認識することが可能となる。セルは、必要とするカバレッジおよび電波伝搬状況などに応じて変更可能となるので、ページングの受信誤り率をさらに低減することが可能となる。
ページングの繰返し送信パターンの情報として、例えば、時間的に連続的か周期的かを示す情報を含めてもよい。周期的な場合、該周期情報を含めてもよい。
UEは、ページングの繰返し送信に関する情報を受信することによって、繰返し送信されるページングを受信することが可能となる。
UEは、繰返し送信されるページングの全てを受信しなくてもよい。ページングを受信および復調することが可能となり、PCCHに含まれる情報を取得できた場合、以降の繰返し送信されるページングの受信を省略してもよい。これによって、UEの低消費電力化を図ることができる。
セルは、従来と同様に、UE-IDとDRX周期とを用いて導出したページングタイミングで、広範囲のカバレッジのビームでページングを送信する。また、ページングの繰返し送信を行う場合は、最初のページングタイミングを、UE-IDとDRX周期とを用いて導出したページングタイミングとして、該ページングタイミングから繰り返し送信を行うようにするとよい。ページングの繰返し送信も、広範囲のカバレッジのビームで行うとよい。
セルは、広範囲のカバレッジのビームと、狭範囲のカバレッジのビームとを送信する。各々のビームを異なるタイミングで送信してもよいし、同一のタイミングで送信してもよい。広範囲のカバレッジのビームで送信するリソースと、狭範囲のカバレッジのビームで送信するリソースとを異ならせるとよい。該リソースの時間軸上での単位としては、シンボル単位、スロット単位、サブフレーム単位およびTTI単位などがある。周波数軸上の単位としては、サブキャリア単位などがある。また、時間軸上と周波数軸上とを合わせて、予め定めるリソース単位としてもよい。
このようにすることによって、広範囲のカバレッジのビームと狭範囲のカバレッジのビームとで同時に送信した場合の干渉を回避することが可能となる。また、広範囲のカバレッジのビームによるページングタイミングとビームスイーピングタイミングとが重なる場合も、広範囲のカバレッジのビームと狭範囲のカバレッジのビームとで同時に送信した場合の干渉を回避することが可能となる。
このように、セルは、ページングを広範囲のカバレッジのビームを用いて送信することによって、アイドル(Idle)状態のUEが、セルカバレッジのどこに存在したとしても、UEに、ページングを送信することが可能となる。アイドル(Idle)状態のUEは、セルカバレッジのどこに存在したとしても、広範囲のカバレッジのビームを受信することが可能となり、広範囲のカバレッジのビームで送信されるページングを受信することが可能となる。
本実施の形態で開示した方法を用いることによって、セルは、ページングをビームスイーピングブロックで送信しなくて済む。したがって、ビームスイーピングブロックでページングを送信可能とするような構成を設ける必要がなく、システムが複雑化することを回避することが可能となる。
前述に開示した方法では、セルがページングを広範囲のカバレッジのビームで送信した場合のUEにおけるページングの受信電力の低下を補うために、ページングの繰返し送信を行った。
他の方法として、セルは、ページングの送信電力を増大させてもよい。ページングの送信に用いるリソースの送信電力を増大させるとよい。このようにすることによって、UEにおけるページングの受信電力の低下を補うことが可能となる。
セルは、ページングに用いる変調方法およびコーディング方法の少なくとも一方を変更することによって、ページングの送信電力を増大させてもよい。セルは、ページングに用いるビット数および無線リソースの少なくとも一方を変更することによって、ページングの送信電力を増大させてもよい。このような方法で、ページングの送信に用いるリソースの送信電力を増大させるとよい。このようにすることによって、UEにおけるページングの受信電力の低下を補うことが可能となる。
UE毎、あるいはUEグループ毎に、本発明で開示したページング方法を異ならせてもよい。UEの能力、例えば、受信電力に対する復調性能、および繰返し受信能力の有無などに応じて異ならせてもよい。また、UEカテゴリー毎に異ならせてもよい。
また、通信のサービス種類毎に、本発明で開示したページング方法を異ならせてもよい。サービスの種類、例えば、許容遅延時間が大きいサービスか否かで異ならせてもよい。許容遅延時間が大きいサービスの場合、例えば、広範囲のカバレッジのビームを用いてページングを繰り返し送信する方法を用い、許容遅延時間が小さいサービスの場合、ビームスイーピングを用いてページングを送信する方法を用いる。許容遅延時間に応じて、着信時に通信開始までの遅延時間を最適化することが可能となる。
このように、色々な条件によって、本発明で開示したページング方法を異ならせてもよい。これによって、それらの条件によって適切なページング方法を用いることが可能となる。
本発明における実施の形態4から実施の形態12で開示したページングの送信方法を、RRC接続中のUEに対するページングの送信方法として適用してもよい。ビームスイーピングを用いるセルが、RRC接続中のUEに対するページングを送信することが可能となり、RRC接続中のUEは、ページングを受信することが可能となる。
また、RRC接続中のUEへのページングの送信方法と、RRC_IDLE中のUEへのページングの送信方法とを分けてもよい。例えば、RRC接続中のUEへのページングの送信方法には、本実施の形態で開示した方法を用い、RRC_IDLE中のUEへのページングの送信方法には、実施の形態4および実施の形態5で開示したビームスイーピングブロックでページングを送信する方法を用いる。
RRC接続中のUEもページングの受信が必要な場合がある。例えば、LTEでは、SI(System Information)の変更通知およびPWSの通知のためにページングが用いられる。したがって、RRC接続中のUEもページングの受信が必要となる。本発明における実施の形態4から実施の形態12で開示したページングの送信方法を、RRC接続中のUEに対するページングの送信方法として適用してもよい。これによって、セルは、RRC接続中のUEに対するページングを送信することが可能となり、RRC接続中のUEは、ページングを受信することが可能となる。
セルは、RRC接続中のUEが存在するビームエリアを認識している。実施の形態9で開示した方法については、セルが、UEが存在するビームエリアを認識する方法を省略してもよい。これによって、ページングの送信方法の簡略化を図ることができる。また、システムとしての誤動作を低減することができ、セルおよびUEの低消費電力化を図ることが可能となる。
RRC接続中のUEへのページングの送信方法と、RRC_IDLE中のUEへのページングの送信方法とを同じにしてもよいし、異ならせてもよい。例えば、RRC接続中のUEへのページングの送信方法には、実施の形態9で開示した方法を用い、RRC_IDLE中のUEへのページングの送信方法には、実施の形態5で開示したビームスイーピングブロックでページングを送信する方法を用いる。
RRC接続中のUEへのページングの送信方法と、RRC_IDLE中のUEへのページングの送信方法とを同じにした場合、セルおよびUEともに、UEの状態に関わらず、ページングの送信方法として1つの処理方法を用いることができるので、セルおよびUEでの制御を簡略化することが可能となる。また、システムが複雑化することを回避することができ、誤動作を低減することが可能となる。
RRC接続中のUEへのページングの送信方法と、RRC_IDLE中のUEへのページングの送信方法とを異ならせた場合、UEの状態、セルの許容負荷、または許容遅延量などに適したページングの送信方法を用いることができるので、無線リソースの使用効率を向上させることが可能となり、伝送容量の増大および伝送速度の高速化を図ることができる。
どのようなページングの送信方法を用いるかは、予め静的に規格などで決めておくとよい。あるいは、RRC_IDLE中のUEへのページングの送信方法を予め規格などで決めておき、RRC接続中のUEへのページングの送信方法を、セルがUEに通知するようにしてもよい。あるいは、報知情報として報知してもよい。あるいは、RRC個別シグナリングで通知してもよい。これによって、セルは、RRC接続中のUEへのページングの送信方法を準静的に通知することが可能となるので、電波伝搬環境およびセルの負荷状況に応じて、より良いページングの送信方法を設定することが可能となる。
UEは、RRC接続中にセルから通知されたページングの送信に関する情報を、RRC_IDLE状態に移行した後も保持しておいてもよい。RRC_IDLE状態に移行した後のページングの送信に、該情報を用いてもよい。このようにすることによって、ページングの送信に関する情報をUE毎に設定することができ、RRC_IDLE状態に移行した後のページングの送信にも、UE毎に設定された情報を用いることが可能となる。
RRC接続中にセルから通知されたページングの送信に関する情報は、該セルをサービングセルとしている場合に有効としてもよい。他のセルに移動した場合は、リセットされるとしてもよい。あるいは、再度、RRC接続になり、新たに、ページングの送信に関する情報がセルから通知された場合に、新たな情報に変更するようにしてもよい。
実施の形態13.
LTEでは、P-SSおよびS-SSの2つの同期信号が送信されるスロットおよびシンボルは、どのセルでも同じ、すなわち固定であった。例えば、FDDでは、P-SSはスロット#1とスロット#11とで送信され、S-SSはスロット#1とスロット#11とで送信される。P-SSは、スロットの最後のシンボルで送信され、S-SSは、PSSの1つ前のシンボルで送信される。TDDでは、P-SSはスロット#3とスロット#13とで送信され、S-SSはスロット#2とスロット#12とで送信される。
P-SSは、スロットの3番目のシンボルで送信され、S-SSは、P-SSの3つ前のシンボルで送信される。また、P-SSには、各スロットで同一シーケンスを用いた信号が用いられ、S-SSには、2つの異なるシーケンスを用いた信号が用いられる。1つのシーケンスを用いた信号は、サブフレーム内の1番目のスロットに用いられ、他の1つのシーケンスを用いた信号は、サブフレーム内の2番目のスロットに用いられる。S-SSは、各サブフレームで該2つの異なるシーケンスを用いた信号が同様に用いられる。これらのシーケンスは、予め3GPPの規格で決められている。
このように2つの同期信号がシステムとして予め設定されているので、UEは、P-SSを受信することによって、スロットタイミングを認識することが可能となり、S-SSを受信することによって、スロットナンバとサブフレームタイミングとを認識することが可能となる。また、S-SSを受信してスロットナンバを認識することによって、サブフレームナンバを認識することが可能となる。また、P-SSとS-SSとのタイミング差を導出することによって、用いられているCP(Cyclic Prefix)長を導出することが可能となる。
スロットナンバおよびサブフレームナンバは、セルからUEに通知される種々の制御メッセージ、例えばRRCシグナリングによる無線リソースの設定などに用いられる。したがって、UEが2つの同期信号を受信して、スロットナンバおよびサブフレームナンバを導出することによって、UEは、種々の制御メッセージに用いられるスロットナンバおよびサブフレームナンバが、どのタイミングで送信されるかを認識することが可能となる。
しかし、実施の形態4で開示したように、ビームスイーピングが用いられた場合、各ビームで送信されるSSは、異なるスロット、あるいは異なるシンボルで送信されることになる。
図41は、ビームスイーピングブロックの全ビームで1つのSSが送信される場合の一例を示す図である。図41では、ビームスイーピングブロックの各ビームの送信期間が7シンボルの場合を示している。また、図41では、1スロットが7シンボルで構成される場合について示している。SSは、スロットの4番目のシンボルにマッピングされる。このような場合、SSがマッピングされるシンボルナンバは、各ビームで同じであるが、スロットナンバは、各ビームで異なることとなる。
したがって、SSを受信したUEは、スロットタイミングを認識することが可能となるが、そのスロットナンバを認識することができず、さらには、サブフレームナンバも認識することができないという問題がある。
本実施の形態では、このような問題を解決する方法を開示する。
ビームスイーピングブロックのビーム毎に、2つの同期信号を送信する。ここでは、2つの同期信号を、SS1とSS2とする。SS1とSS2とが、スロットあるいはサブフレームの何番目のシンボルで送信されるかは、予め決めておく。SS1には、スロットナンバ毎に異なるシーケンスを用いた信号を用いる。SS2には、サブフレームナンバ毎に異なるシーケンスを用いた信号を用いる。
図42は、ビームスイーピングブロックのビーム毎に2つの同期信号を送信する場合の一例を示す図である。図42では、ビームスイーピングブロックの各ビームの送信期間が7シンボルの場合を示している。また、図42では、1スロットが7シンボルで構成される場合について示している。SS1は、スロットの6番目のシンボルで送信される。SS2は、スロットの7番目のシンボルで送信される。
図43は、ビームスイーピングブロックのビーム毎に2つの同期信号を送信する場合の他の例を示す図である。図43では、ビームスイーピングブロックの各ビームの送信期間が7シンボルの場合を示している。また、図43では、1スロットが14シンボルで構成される場合について示している。SS1は、スロットの6番目と12番目のシンボルで送信される。SS2は、スロットの7番目と14番目のシンボルで送信される。このように、ビーム毎に2つのSSが送信されるシンボルの間隔を異ならせておくとよい。あるいは、1スロット内で2つのSSが送信されるシンボルの間隔を異ならせておくとよい。
UEは、自UEが存在するビームエリアで送信されるビームのSS1を受信することによって、該ビームが送信されるスロットナンバを認識することが可能となる。また、同様に、UEは、SS2を受信することによって、該ビームが送信されるサブフレームナンバを認識することが可能となる。また、UEは、SS1とSS2との間隔から、SS1とSS2とが、6番目と7番目のシンボルで送信されているか、12番目と14番目のシンボルで送信されているかを認識することが可能となる。
このようにすることによって、SS1およびSS2を受信したUEは、スロットタイミングと、スロットナンバおよびサブフレームナンバとを認識することが可能となる。
したがって、UEは、2つの同期信号を受信して、スロットナンバおよびサブフレームナンバを導出することによって、種々の制御メッセージに用いられるスロットナンバおよびサブフレームナンバが、どのタイミングで送信されるかを認識することが可能となる。
サブフレームとスロットの関係が予め決められている場合、SS1に、1サブフレーム内のスロット数だけ異なるシーケンスを用いた信号を用いるとよい。例えば、LTEと同様に、1サブフレームに2スロット構成される場合、SS1には2つの異なるシーケンスを用いた信号を用いてもよい。1つのシーケンスを用いた信号は、サブフレーム内の1番目のスロットに用いられ、他の1つのシーケンスを用いた信号は、サブフレーム内の2番目のスロットに用いられる。SS1は、各サブフレームで該2つの異なるシーケンスを用いた信号を同様に用いる。このようにすることによって、SS1に用いるシーケンスの数を低減することが可能となる。
また、ここでは、ビーム毎の同期信号として、SS1およびSS2の2つの同期信号を用いた。SS1およびSS2を送信するシンボル間隔を予め決めておくことによって、UEは、CP長も導出することが可能となる。これによって、システムとして複数のCP長を用いることが可能となる。また、システムとしてカバレッジエリアの異なるセルを運用することが可能となる。
本実施の形態で開示した問題点を解決する他の方法を開示する。ビームスイーピングブロックのビーム毎に1つの同期信号を送信する。ここでは、SS1とする。SS1がスロットあるいはサブフレームの何番目のシンボルで送信されるかは、予め決めておく。SS1には、スロットナンバ毎に異なるシーケンスを用いた信号を用いる。また、サブフレーム内のスロット数を予め決めておく。
図44は、ビームスイーピングブロックのビーム毎に1つの同期信号を送信する場合の一例を示す図である。図44は、図41と類似しているので、主として異なる部分について説明する。SS1は、スロットの4番目のシンボルで送信される。
前述の方法では、サブフレームとスロットとの関係が予め決められている場合、SS1に、1サブフレーム内のスロット数だけ異なるシーケンスを用いた信号を用いるとよいことを示した。ここでは、ビーム毎に送信されるSSが、スロットナンバ毎に異なるシーケンスを用いた信号SS1の1つであるので、スロットナンバの数だけ異なるシーケンスが必要となる。
UEは、自UEが存在するビームエリアで送信されるビームのSS1を受信することによって、該ビームが送信されるスロットナンバを認識することが可能となる。スロットナンバを認識したUEは、予め決められているサブフレーム内のスロット数を用いて、該スロットナンバからサブフレームナンバを導出する。
このようにすることによって、SS1を受信したUEは、スロットタイミングと、スロットナンバおよびサブフレームナンバとを認識することが可能となる。
したがって、UEは、1つの同期信号を受信してスロットナンバおよびサブフレームナンバを導出することによって、種々の制御メッセージに用いられるスロットナンバおよびサブフレームナンバが、どのタイミングで送信されるかを認識することが可能となる。
SS1に、1サブフレーム内のスロット数のみが異なる信号を用いる前述の方法に比べて、UEは、1つのSSを受信するだけでよくなるので、同期時間の短縮を図ることができる。また、各ビームで1つのSSを送信するだけでよく、SSに必要なシンボル数を少なくすることが可能となる。各ビームのリソースを他の信号あるいはチャネルに使用することが可能となる。あるいは、1ビームあたりのリソース量、ここではシンボル数を低減することが可能となる。
したがって、無線リソースの有効活用を図ることができ、伝送容量の向上、通信速度の向上、およびビームスイーピング受信期間の短縮による遅延時間の低減を図ることができる。
1ビームで1つのSSのみを送信するので、CP長の特定はできない。CP長が1つの場合に適用するとよい。
実施の形態13 変形例1.
フレーム構成として、無線フレーム、サブフレーム、スロットおよびシンボルからなる場合について、各タイミングおよびサブフレームナンバなどを導出する方法について開示する。
同期信号は、シンボル単位でマッピングされる。ここでは1シンボルとする。
ビームスイーピングブロックの各ビームで、以下の(1)~(4)の4つの同期信号を送信する。
(1)シンボルナンバ導出用のSS。ここでは、SS1とする。
(2)スロットナンバ導出用のSS。ここでは、SS2とする。
(3)サブフレームナンバ導出用のSS。ここでは、SS3とする。
(4)無線フレームナンバ導出用のSS。ここでは、SS4とする。
SS1には、1スロット内のシンボル数だけ異なるシーケンスを用いた信号を用いるとよい。SS2には、1サブフレーム内のスロット数だけ異なるシーケンスを用いた信号を用いるとよい。SS3には、1無線フレーム内のサブフレーム数だけ異なるシーケンスを用いた信号を用いるとよい。SS4には、1システムフレームナンバ数だけ異なるシーケンスを用いた信号を用いるとよい。
このようにすることによって、SS1、SS2、SS3およびSS4を受信したUEは、シンボルナンバ、スロットナンバ、サブフレームナンバおよび無線フレームナンバを認識することが可能となる。また、シンボルタイミング、スロットタイミング、サブフレームタイミング、および無線フレームタイミングを認識することが可能となる。したがって、UEは、SS1からSS4の4つの同期信号を受信して、これらのタイミングおよびナンバを導出することによって、種々の制御メッセージに用いられるサブフレームナンバなどから、どのタイミングで送信されるかを認識することが可能となる。
前述の方法では、フレーム構成に用いられる無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルの各々のナンバ導出用のSSを設けた。
各ビームで、SSを設ける代わりに、ナンバ情報を報知情報に含めて報知してもよい。あるいは、PBCHに含めて報知してもよい。
例えば、各ビームで、無線フレームナンバをPBCHに含めて報知する。この場合、各ビームで、SS1、SS2、SS3の3つのSSを設けて送信する。SSに用いるシーケンスは、前述の方法とするとよい。
このようにすることによって、PBCHと、SS1、SS2およびSS3とを受信したUEは、シンボルナンバ、スロットナンバ、サブフレームナンバおよび無線フレームナンバを認識することが可能となる。また、シンボルタイミング、スロットタイミング、サブフレームタイミング、および無線フレームタイミングを認識することが可能となる。したがって、UEは、PBCHと、SS1、SS2およびSS3の3つの同期信号とを受信して、これらのタイミングおよびナンバを導出することによって、種々の制御メッセージに用いられるサブフレームナンバなどから、どのタイミングで送信されるかを認識することが可能となる。
同様に、例えば、各ビームで、無線フレームナンバとサブフレームナンバとをPBCHに含めて報知してもよい。各ビームで、SS1およびSS2の2つのSSを設けて送信する。SSに用いるシーケンスは、前述の方法とする。
このようにすることによって、PBCHと、SS1およびSS2とを受信したUEは、シンボルナンバ、スロットナンバ、サブフレームナンバおよび無線フレームナンバを認識することが可能となる。また、シンボルタイミング、スロットタイミング、サブフレームタイミング、および無線フレームタイミングを認識することが可能となる。したがって、UEは、PBCHと、SS1およびSS2の2つの同期信号とを受信して、これらのタイミングおよびナンバを導出することによって、種々の制御メッセージに用いられるサブフレームナンバ等から、どのタイミングで送信されるかを認識することが可能となる。
前述の方法では、フレーム構成に用いられる無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルの各々のナンバ導出用のSSを設けた。あるいは、各ビームで、SSを設ける代わりに、ナンバ情報を報知情報に含めて報知した。
他の方法として、これらの代わりに、各々のナンバを固定としてもよい。予め規格などで決めておくとよい。
例えば、各ビームで、無線フレームナンバをPBCHに含めて報知する。また、各ビームで、SS2およびSS3の2つのSSを設けて送信する。また、SSを送信するシンボルナンバを予め決めておく。SSに用いるシーケンスは、前述の方法とする。
このようにすることによって、PBCHと、SS2およびSS3とを受信したUEは、シンボルナンバ、スロットナンバ、サブフレームナンバおよび無線フレームナンバを認識することが可能となる。また、シンボルタイミング、スロットタイミング、サブフレームタイミング、および無線フレームタイミングを認識することが可能となる。したがって、UEは、PBCHと、SS2およびSS3の2つの同期信号とを受信して、これらのタイミングおよびナンバを導出することによって、種々の制御メッセージに用いられるサブフレームナンバなどから、どのタイミングで送信されるかを認識することが可能となる。
さらに、スロットおよびサブフレームなどのパラメータが増えた場合、その分SSを増やしてもよい。あるいは、スロットおよびサブフレームなどのパラメータが減った場合は、その分SSを減らしてもよい。上記パラメータ数によって、適宜最適なSS数を設定できるので、無線リソースの使用効率を高めることが可能となる。また、UEが無駄なSSを受信する必要がなくなり、UEでの処理遅延時間を削減することが可能となる。また、UEの低消費電力化を図ることが可能となる。
実施の形態13 変形例2.
実施の形態13では、ビームスイーピングブロックの各ビームの送信期間が、スロット期間の1/n(nは整数)である場合の例について開示した。しかし、ビームスイーピングブロックの各ビームの送信期間が、スロット単位あるいはサブフレーム単位でない場合も存在する。すなわち、各ビームの送信期間が、任意のシンボル長になる場合が存在する。
図45は、ビームスイーピングブロックの各ビームの送信期間が任意のシンボル長になる場合の一例を示す図である。図45では、1ビームの送信期間は4シンボルであり、2サブフレームで7つのビームを送信する。SSは、各ビームで送信される4番目のシンボルにマッピングされる。
このような場合、ビーム毎に、SSがスロットあるいはサブフレームの何番目のシンボルで送信されるかが異なってくる。したがって、SSがスロットあるいはサブフレームの何番目のシンボルで送信されるかを予め決めておくのは複雑になる。
また、実施の形態13で開示した方法を用いることによって、スロットナンバとサブフレームナンバとは特定できることになるが、シンボルナンバが特定できないので、スロットタイミングおよびサブフレームタイミングを特定することができないという問題がある。
本変形例では、このような問題を解決する方法を開示する。
ビームスイーピングブロックのビーム毎に1つの同期信号を送信する。ここでは、同期信号をSS1とする。1ビームの送信にn(nは整数)シンボル用いられ、SS1がビームのm(mは整数)番目のシンボルで送信される。また、ビームスイーピングブロックは、a(aは整数)番目のスロットの先頭から送信される。ここでは、1スロットにk(kは整数)シンボル存在する。n,m,a,kは、予め決めておくとよい。SS1には、ビーム毎に異なるシーケンスを用いた信号を用いる。
UEは、自UEが存在するビームエリアで送信されるビームのSS1を受信することによって、ビームナンバを認識することが可能となる。
ビームナンバを認識したUEは、n,m,a,kを用いて、シンボルナンバおよびスロットナンバを導出する。
シンボルナンバおよびスロットナンバは、例えば、以下の式(1)および式(2)を用いて、それぞれ導出するとよい。
シンボルナンバ=mod(n×(ビームナンバ-1)+(m-1),k)…(1)
スロットナンバ=a-1+
int((n×(ビームナンバ-1)+(m-1))/k)+1…(2)
ただし、ここでは、スロット内のシンボルナンバを0からk-1とする。つまり、スロットの1番目のシンボルのシンボルナンバを0とする。スロットのk番目のシンボルのシンボルナンバをk-1とする。
このようにすることによって、SS1を受信したUEは、シンボルナンバ、スロットナンバおよびサブフレームナンバを認識することが可能となる。また、UEは、スロットタイミングおよびサブフレームタイミングを認識することが可能となる。したがって、UEは、1つの同期信号を受信して、スロットナンバおよびサブフレームナンバを導出することによって、種々の制御メッセージに用いられるスロットナンバおよびサブフレームナンバが、どのタイミングで送信されるかを認識することが可能となる。
前述の方法では、同期信号に、ビーム毎に異なるシーケンスを用いることによって、同期信号を受信したUEがビームナンバを認識することを可能とした。
この方法に限らず、UEが、ビームスイーピングブロックの1つのビームを受信して、ビームナンバを認識できればよい。例えば、各ビームで送信されるRSのシーケンスに、ビーム毎に異なるシーケンスを用いてもよい。ビーム毎のRSを受信したUEは、ビームナンバを認識することができる。したがって、このように認識したビームナンバを用いて、前述の方法を適用することによって、スロットナンバおよびサブフレームナンバを導出することが可能となる。
前述の方法では、サブフレーム内にスロットが2個構成される場合を示したが、サブフレーム内にスロットが何個構成されてもよい。予めサブフレーム内に構成されるスロット数(c(cは整数))が決まっていればよい。導出したスロットナンバからサブフレームナンバを導出することが可能となる。
また、前述の方法では、ビームスイーピングブロックが、a番目のスロットの先頭から送信されることを開示した。他の方法として、ビームスイーピングブロックが、b(bは整数)番目のサブフレームの先頭から送信されるようにしてもよい。予めbが決められていればよい。ビームナンバを認識したUEは、n,m,b,c,kを用いて、シンボルナンバおよびスロットナンバを導出するとよい。
例えば、サブフレームナンバbとサブフレーム内のスロット数cとを用いて、以下の式(3)からaを導出し、前記式(2)に入れればよい。
a=(b-1)×c+1 …(3)
スロットが構成されない場合は、サブフレーム内のスロット数を1として導出し、前記式(2)の結果をサブフレームナンバとすればよい。
このようにすることによって、ビーム毎に、SSがスロットあるいはサブフレームの何番目のシンボルで送信されるかが異なってくるような場合でも、SSが送信されるシンボルナンバ、スロットナンバ、およびサブフレームナンバを特定することが可能となる。
実施の形態4から実施の形態13の変形例2で開示した方法は、eNBあるいはセルについて述べたが、RRHまたはRRUでビームスイーピングブロックが構成される場合に適用してもよい。あるいは、eNBがCU(Central Unit)とDU(Distributed Unit)とに分割された場合に、DUでビームスイーピングブロックが構成される場合に適用してもよい。
前述の各実施の形態およびその変形例は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において、各実施の形態およびその変形例を自由に組合せることができる。また各実施の形態およびその変形例の任意の構成要素を適宜変更または省略することができる。
3GPPでは、スケジューリングをスロット単位、あるいはスロットよりも小さなミニスロット(mini-slot)単位で行うことが議論されている。本明細書におけるサブフレームは、スロットあるいはミニスロットとしてもよい。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
800,801 第1下り信号(DL#1)、802,803 第2下り信号(DL#2)、804,805 第1上り信号(UL#1)、806,807 第2上り信号(UL#2)、808 第1ギャップ期間(Gap#1)、809 第2ギャップ期間(Gap#2)。

Claims (8)

  1. ユーザ装置と、
    前記ユーザ装置と無線通信する基地局と、を備え、
    下りリンク通信と上りリンク通信との双方を含み、前記下りリンク通信に対する応答を前記上りリンク通信が含む自己完結型(self-contained)サブフレームをサポートする通信システムであって、
    前記自己完結型サブフレームに関して、
    前記基地局は、前記下りリンク通信から前記上りリンク通信までのギャップを設定し、
    前記基地局は、前記下りリンク通信の長さと前記上りリンク通信の長さとをシンボル単位で設定する、
    通信システム。
  2. 前記基地局は、前記下りリンク通信の長さと前記上りリンク通信の長さについて、長さの選択肢の一覧と前記一覧内の選択肢を指定する識別子とを、前記ユーザ装置に対して別々に送信する、
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記上りリンク通信は、前記自己完結型サブフレーム内の前記下りリンク通信での下りリンクデータに対するAck/Nackを含む、
    請求項1に記載の通信システム。
  4. 前記自己完結型サブフレームが、下りリンクデータと、下りリンクスケジューリング情報と、上りリンクスケジューリング情報とを含む、
    請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記ユーザ装置は、前記基地局に対して、復調・復号に関する能力(capability)情報を送信する、
    請求項1に記載の通信システム。
  6. 前記ユーザ装置は、RRCシグナリングで前記基地局から送信される能力問合せ(capability enquiry)を受信すると、前記能力情報を前記基地局に送信する、
    請求項5に記載の通信システム。
  7. ユーザ装置と、前記ユーザ装置と無線通信する基地局と、を備え、下りリンク通信と上りリンク通信との双方を含み、前記下りリンク通信に対する応答を前記上りリンク通信が含む自己完結型(self-contained)サブフレームをサポートする通信システムにおける前記基地局であって、
    前記自己完結型サブフレームに関して、
    前記下りリンク通信から前記上りリンク通信までのギャップを設定し、
    前記下りリンク通信の長さと前記上りリンク通信の長さとをシンボル単位で設定する、
    基地局。
  8. ユーザ装置と、前記ユーザ装置と無線通信する基地局と、を備え、下りリンク通信と上りリンク通信との双方を含み、前記下りリンク通信に対する応答を前記上りリンク通信が含む自己完結型(self-contained)サブフレームをサポートする通信システムにおける前記ユーザ装置であって、
    前記自己完結型サブフレームに関して、
    前記基地局が設定した、前記下りリンク通信から前記上りリンク通信までのギャップと、
    前記基地局がシンボル単位で設定した、前記下りリンク通信の長さと前記上りリンク通信の長さとに基づいて無線通信する、
    ユーザ装置。
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