JPWO2019077659A1 - 搬送作業制御装置、搬送作業制御方法、及び、搬送作業制御プログラム - Google Patents

搬送作業制御装置、搬送作業制御方法、及び、搬送作業制御プログラム Download PDF

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Abstract

搬送作業制御装置40は、複数の拠点のうちの搬送元拠点51から搬送先拠点52へ物品61を搬送する搬送作業から得られる搬送コスト410を、搬送元拠点51と搬送先拠点52との組み合わせと関連付けて取得する搬送コスト取得部41と、搬送コスト410に関する信頼性を表す情報に基づいて、搬送コスト410を補正した補正コスト420を算出する補正部42と、搬送元拠点51と搬送先拠点52とにおける物品61の存在状況を表す存在状況情報430を取得する存在状況取得部43と、存在状況情報430と、補正コスト420とに基づいて、当該組み合わせに対する搬送作業の重要度440を算出する算出部44と、を備えることにより、工場等における物品の搬送効率が低下することを回避するとともに、動的に変動する搬送コストに柔軟に応じた搬送制御を確実に行う。

Description

本願発明は、工場等において行われる複数の作業(業務工程)を含む一連の生産作業等に関して、当該作業が行なわれる拠点間における物品の搬送を制御する技術に関する。
工場等において行われる複数の作業(業務工程)を含む一連の生産作業を実現する構成は、生産や検査等の処理を行う複数の拠点(本願では以降、ワークステーション(WS)と称する)の集合として考えることができる。そして、このワークステーションの実態は、例えば、作業セル、あるいはある機能を有する機械(装置)などをグルーピングした設備(ショップ)などである。
ワークステーションは、一般的に、入力バッファ、処理部、および出力バッファにより構成される。処理部は、生産、検査、梱包等の作業を行う機能(構成要素)を有する。入力バッファおよび出力バッファは、物品(仕掛品、部品、製品など)の在庫を格納する機能を有する。
ワークステーションは、入力バッファに格納された物品に対して生産や検査等の一連の作業を行い、処理した物品を出力バッファに格納する。そして、搬送作業員あるいは搬送装置(搬送車)等は、搬送元となるワークステーションの出力バッファから物品を取り出し、当該物品を搬送先となるワークステーションの入力バッファまで搬送する。そして、搬送作業員あるいは搬送装置は、搬送先のワークステーションの入力バッファへ、当該物品を格納する。
このとき、例えば、物品を搬送する速度が速すぎる、あるいは遅すぎる場合、バッファに格納された物品に関する空間的な偏り(即ち、搬送元となるワークステーションの出力バッファと搬送先となるワークステーションの入力バッファとの間で、使用率に関するアンバランス)が生じる。このアンバランスとは、例えば、これら両方のバッファの使用率に関する不適切な差や不適切な比率、あるいは、少なくとも片方のバッファの使用率が閾値以上あるいは閾値以下である、等のことである。本願では以降、この事象を、バッファのアンバランスと称する。
バッファのアンバランスが発生した場合、特定の作業工程(業務工程)や搬送作業に対して局所的に負荷が集中する可能性がある。あるいはこれとは逆に、その場合に、作業を割り当てられていた搬送作業員、搬送装置、生産作業員、生産装置などに対して無駄な待ち時間が生じたり、再配置が必要になったりする可能性がある。これにより、工場や倉庫全体としての効率的及び安定的な生産や搬送などが妨げられる可能性がある。従って、搬送資源(搬送作業員あるいは搬送車等)が限られているという環境において、工場や倉庫全体の処理能力を向上させるべく、適切にワークステーション間のバッファのアンバランスを軽減するように、バッファ間の搬送作業を制御可能な技術に対する期待が高まってきている。
このような技術に関連する技術として、特許文献1には、搬送元と搬送先との間で最適な搬送経路を設定する自動搬送システムが開示されている。このシステムは、コストテーブルが格納されているデータベースを備えている。このシステムは、各搬送設備の基本動作性能に応じた基準設備コストと、各搬送設備の現在の稼動状況に応じた加重値とを乗算することによって、各搬送設備の現在設備コストを算出し、コストテーブルにセットする。このシステムは、経路毎に各搬送設備の現在設備コストを加算した搬送コストを算出し、当該搬送コストをコストテーブルにセットする。そして、このシステムは、搬送元と搬送先とが一致する複数の経路(搬送経路候補)のうち搬送コストが最も小さい搬送経路候補を搬送経路として選択する。
また、特許文献2には、複数の処理装置の間において、搬送ルートが複数存在する処理設備が開示されている。この処理設備は、各時点における各被搬送物の待機時間、搬送先及び搬送元の処理装置の負荷状態、各被搬送物の搬送エリア内全体の負荷状態、及び各搬送手段の負荷状態のそれぞれに重み付けを行う。この処理設備は、搬送エリア内の状況に応じて重み付けを変動させることにより搬送処理の優先度を算出して、いずれの被搬送物をいずれの処理装置に搬送すべきか決定することによって、搬送手段を制御する。
また、特許文献3には、ユーザの利便性の向上及び効率的な配送を目的とした配送スケジュール選択システムが開示されている。このシステムは、荷物情報を取得し、発送元から送り先へ荷物を配送するために選択可能な複数の配送スケジュール候補を抽出する。このシステムは、他の荷物の配送スケジュールを取得する。このシステムは、配送スケジュール候補の各々について、他の荷物の配送スケジュール、又は、当該他の荷物の配送スケジュール及び今後予測される配送スケジュールの追加あるいは減少分に基づいて配送コストを計算する。このシステムは、配送コストに基づき少なくとも1以上の配送スケジュール候補を、荷物の発送側又は受取側のユーザに提示する。そして、このシステムは、配送スケジュール候補のうちユーザが選択したひとつを、荷物の配送スケジュールとして決定する。
また、特許文献4には、電力系統の事故または故障時に発電所からの電力供給量を適宜制御することによって、電力系統を安定化する制御システムが開示されている。このシステムは、サンプリングする各時点の計測データの信頼性を評価し、推定演算への影響度合いを変化させる。そして、このシステムは、電力系統から得られるデータを用いて算出される発電機出力および発電機位相角の各情報に、回帰分析手法を適用することによって電力相差角曲線を推定する際に、信頼性の低いデータに付与する重み付け係数の値を小さくして推定する。
特開2011-102166号公報 特開2010-28090号公報 国際公開第2015/111224号 特開2013-141406号公報
上述したワークステーション間における搬送作業に要するコスト(本願では以降、搬送コストと称する)は、様々な要因により動的に変動する。搬送コストが動的に変動する要因としては、例えば下記のことがあげられる。
・搬送作業が属人的であることから、作業員の搬送能力(例えば、作業員の熟練度や作業チームに属する作業員の組み合わせにより変動する)や、作業員の疲労度(例えば、作業開始から時間が経過するのに伴って作業への集中度合いが低下する)に依存して、搬送コストが変動する。
・製品の種別や生産量が頻繁に変動する工場、あるいは多品種の物品を保管する倉庫などにおいて、搬送作業内容(製品の種類や量、搬送方法、搬送経路、搬送経路に対する干渉の度合い、搬送資源の競合など)が頻繁に大きく変動する。
・ワークステーションにおけるバッファに溜まる物品の量が不安定であることから、搬送負荷が頻繁に大きく変動する。この一例として、新規製品が高頻度に生産されること、あるいは、需要の変動に応じた工程の変更に対する手間や不慣れさ等によって、工程の処理速度に関する揺らぎが生じることがある。あるいはまた、品質保証のための安全マージンが不適切に大きく設定されていることによって装置を頻繁に停止せざるを得ないような環境であること、あるいは、可用性が低い装置を使用することによって、予測困難な停止が起きやすいことなどがある。
そして、このように搬送能力に依存する搬送コストが、時間的あるいは空間的に動的に変動する(揺らぎが大きい)場合において、不正確な(信頼性が低い)搬送コストに基づいて不適切に搬送作業を制御することを回避するためには、現在の搬送コストを正確に把握する(同定する)必要がある。そしてそのためには、現在の搬送コストを正確に測定する必要がある。
しかしながら、例えば、現在の搬送コストを正確に測定することを優先させた場合、搬送コストの測定に要するコスト(例えば、搬送資源を遠くへ移動させることを伴う、測定のための搬送作業に要する費用や時間)が増大することによって、工場等における生産処理や搬送処理の効率を低下させる可能性があるという問題がある。すなわち、本発明者は、工場等における物品の搬送効率を低下させることなく、動的に変動する搬送コストに柔軟に応じた搬送制御を確実に行うことが課題であることを見出した。特許文献1乃至4は、この課題について言及していない。本願発明の主たる目的は、この課題を解決する搬送作業制御等を提供することである。
本願発明の一態様に係る搬送作業制御装置は、複数の拠点のうちの搬送元拠点から搬送先拠点へ物品を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点との組み合わせと関連付けて取得する搬送コスト取得手段と、前記搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、前記搬送コストを補正した補正コストを算出する補正手段と、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点とにおける前記物品の存在状況を表す存在状況情報を取得する存在状況取得手段と、前記存在状況情報と、前記補正コストとに基づいて、前記組み合わせに対する前記搬送作業の重要度を算出する算出手段と、を備える。
上記目的を達成する他の見地において、本願発明の一態様に係る搬送作業制御方法は、情報処理装置によって、複数の拠点のうちの搬送元拠点から搬送先拠点へ物品を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点との組み合わせと関連付けて取得し、前記搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、前記搬送コストを補正した補正コストを算出し、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点とにおける前記物品の存在状況を表す存在状況情報を取得し、前記存在状況情報と、前記補正コストとに基づいて、前記組み合わせに対する前記搬送作業の重要度を算出する。
また、上記目的を達成する更なる見地において、本願発明の一態様に係る搬送作業制御プログラムは、複数の拠点のうちの搬送元拠点から搬送先拠点へ物品を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点との組み合わせと関連付けて取得する搬送コスト取得処理と、前記搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、前記搬送コストを補正した補正コストを算出する補正処理と、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点とにおける前記物品の存在状況を表す存在状況情報を取得する存在状況取得処理と、前記存在状況情報と、前記補正コストとに基づいて、前記組み合わせに対する前記搬送作業の重要度を算出する算出処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
更に、本願発明は、係る搬送作業制御プログラム(コンピュータプログラム)が格納された、コンピュータ読み取り可能な、不揮発性の記録媒体によっても実現可能である。
本願発明は、工場等における物品の搬送効率が低下することを回避するとともに、動的に変動する搬送コストに柔軟に応じた搬送制御を確実に行うことを可能とする。
本願発明の第1の実施形態に係る搬送作業制御システム1の構成を示すブロック図である。 本願発明の第1の実施形態に係る搬送作業制御装置10が制御対象とするワークステーションによるネットワークの構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係るWS接続管理表161の構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る搬送コスト識別子管理表162の構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る搬送コスト測定管理表163の構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る補正コスト管理表164の構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係るバッファ管理表165の構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る重要度管理表166の構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態に係る搬送作業制御装置10の動作を示すフローチャートである。 本願発明の第1の実施形態の変形例に係る搬送コスト識別子管理表162aの構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態の変形例に係る搬送コスト測定管理表163aの構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態の変形例に係る補正コスト管理表164aの構成を例示する図である。 本願発明の第1の実施形態の変形例に係る重要度管理表166aの構成を例示する図である。 本願発明の第2の実施形態に係る搬送作業制御装置40の構成を示すブロック図である。 本願発明の各実施形態に係る搬送作業制御装置を実行可能な情報処理装置900の構成を示すブロック図である。
以下、本願発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本願発明の第1の実施の形態に係る搬送作業制御システム1の構成を概念的に示すブロック図である。尚、図1は、後述する第1の実施形態の変形例に係る搬送作業制御システム1に関する説明においても、参照することとする。本実施形態に係る搬送作業制御システム1は、工場等において行われる複数の作業(業務工程)を含む生産作業等に関して、作業を行う拠点(WS:ワークステーション)間における物品の搬送を制御するシステムである。WSは、例えば、作業セルあるいは所定の機能を有する装置等をグルーピングすることにより構成したショップなどである。
搬送作業制御システム1は、大別して、搬送作業制御装置10と、搬送資源30とを有している。搬送資源30は、搬送作業制御装置10と通信可能に接続されており、搬送作業制御装置10による制御を受けて、搬送元WS21から搬送先WS22へ、物品31を搬送する。搬送資源30は、例えば、物品31を搬送可能な搬送車等の搬送装置である。
例えば、作業員が搬送車に搭乗して搬送作業を行う場合には、搬送資源30は搬送車であり、搬送車は、搬送作業制御装置10から受信した搬送作業の内容を示す情報を、画像あるいは音声等によって、作業員に提示する。また、作業員が搬送車を使わずに搬送を行う場合には、搬送資源30は、作業員、及び、作業員に搬送作業を示す情報を提示する端末装置に相当する。また、無人自動搬送車が搬送作業を行う場合には、搬送資源30は、無人自動搬送車であり、その無人自動搬送車は、搬送作業制御装置10から受信した搬送作業の内容を示す情報に従って搬送作業を行なう。尚、搬送作業制御装置10から送信された搬送作業の内容を示す情報は、搬送元WS21及び搬送先WS22に設置された表示装置等に表示されてもよい。
搬送元WS21及び搬送先WS22は、生産や検査等の作業を行う拠点である。搬送元WS21は、入力バッファ211、処理部212、及び、出力バッファ213を有している。搬送先WS22は、入力バッファ221、処理部222、及び、出力バッファ223を有している。
処理部212及び222は、物品31に対して、生産、検査、あるいは梱包等の作業(業務工程)を行う機能を有する。処理部212及び222は、装置、あるいは、作業員の少なくともいずれかによって実現可能である。入力バッファ211及び221は、搬送元WS21あるいは搬送先WS22において、処理部212あるいは222によって処理されることを待つ状態にある物品31を格納する機能を有する。出力バッファ213及び223は、搬送元WS21あるいは搬送先WS22において、処理部212あるいは222によって処理された後、搬送資源30によって搬送されることを待つ状態にある物品31を格納する機能を有する。
尚、図1には、説明の便宜上、搬送元WS21、搬送先WS22、及び、搬送資源30を1つ示しているが、本実施形態に係る搬送作業制御システム1は、搬送元WS21あるいは搬送先WS22として、多数のワークステーションを備え、搬送元WS21と搬送先WS22との多数の組み合わせを有することとする。そして、搬送作業制御システム1は、それらのワークステーションの組み合わせの間を並行して物品31を搬送する複数の搬送資源30を備えてもよい。
本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、搬送元WS21から搬送先WS22に対する、搬送資源30による物品31の搬送作業を制御する。そして、搬送作業制御装置10は、多数のワークステーションの間を並行して物品31を搬送する複数の搬送資源30を制御可能である。
搬送作業制御装置10は、搬送コスト取得部11、補正部12、存在状況取得部13、算出部14、検知部15、及び、記憶部16を備えている。
記憶部16は、例えば、磁気ディスクあるいは電子メモリ等の記憶デバイスである。記憶部16は、WS接続管理表161、搬送コスト識別子管理表162、搬送コスト測定管理表163、補正コスト管理表164、バッファ管理表165、及び、重要度管理表166を記憶している。記憶部16に格納されたこれらの情報の詳細については後述する。
搬送コスト取得部11は、搬送元WS21から搬送先WS22に対する、搬送資源30による物品31の搬送作業に要する搬送コストを、搬送元WS21と搬送先WS22との組み合わせと関連付けて取得する。搬送コスト取得部11は、搬送コストを、搬送作業を介して測定可能な搬送資源30あるいは外部の装置(不図示)から搬送コストを取得してもよいし、あるいは、搬送コストを測定する機能を備えてもよい。但し、搬送コストは、具体的には、例えば、搬送に要する所要時間、搬送距離、搬送に要した作業員の数、使用したAGV(Automated Guided Vehicle)やフォークリフトなどの搬送車の数、使用したエレベータやクレーンなどのリソースの種類や量などを示す情報である。搬送コストは、例えば、作業員や搬送車に取り付けられたセンサ、物品31に取り付けられたタグの読み取り、タイマー、作業員によるシステムへの情報入力等により取得可能である。
補正部12は、搬送元WS21から搬送先WS22に対する、搬送資源30による物品31の搬送作業が完了したのち、搬送コスト取得部11により取得された搬送コストを、当該搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて補正した補正コストを算出する。本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、当該搬送コストに関する信頼性が低いほど、当該搬送コストを更新する(即ち、その測定データを取得する)優先度が高くなるようにする。尚、搬送作業制御装置10は、搬送コストが高い搬送作業ほど、その重要度(実行する優先度)を低く設定する。従って、補正部12は、ある搬送作業に関する搬送コストに関する信頼性が低いほど、当該搬送作業の重要度を高くするために、その補正コストを低く算出する。
補正部12は、上述した搬送コストに関する信頼性を表す情報として、例えば下記に関する情報を使用することができる。
・搬送コストの測定回数(測定サンプル数が基準以下である、あるいは、測定サンプル数が他の搬送作業に関する測定サンプル数と比較して相対的に少ない、あるいは、所定期間内の測定サンプル数が基準以下であるなど)、
・搬送コストの測定を行なってからの経過時間(最新の測定サンプルが得られてから所定の時間以上が経過している、あるいは、複数の測定サンプルに関する経過時間の平均値が他の搬送作業に関する値と比較して相対的に長いなど)、
・測定データの品質(測定データに含まれるノイズの量など)、
・測定に関する時間的あるいは空間的な偏り(測定時刻あるいは測定場所が、特定の時間帯や特定のエリアに偏っているなど)、
・搬送環境の変化を伴うイベントの発生(搬送作業員の配置換えを行なった、障害や事故の発生に伴い利用可能な搬送経路が変化したなど)。
補正部12は、搬送コストの測定回数が少ないほど、補正コストを低く算出する。補正部12は、(最新の)搬送コストの測定を行なってからの(平均)経過時間が長いほど(測定時刻が古いほど)、補正コストを低く算出する。補正部12は、測定データの品質が低いほど(例えば、測定データに含まれるノイズ量が多いなど)、補正コストを低く算出する。補正部12は、測定に関する時間的あるいは空間的な偏りが大きいほど、補正コストを低く算出する。補正部12は、搬送環境の変化を伴うイベントによる影響が大きいほど、補正コストを低く算出する。
存在状況取得部13は、搬送元WS21から、入力バッファ211及び出力バッファ213における物品31に関する存在状況を示す情報(存在状況情報)を取得する。存在状況取得部13は、搬送先WS22から、入力バッファ221及び出力バッファ223における物品31に関する存在状況情報を取得する。存在状況情報は、例えば、これらのバッファに格納された物品31による使用量(個数あるいは重量等)である。存在状況情報は、あるいは、これらのバッファの使用率(バッファに格納可能な物品31の最大量(バッファ容量)に対する使用量の割合)である。存在状況情報は、あるいはまた、バッファ容量と使用量との差分、あるいは、所定の基準値に対する使用量の比率などを表す情報でもよい。
また、存在状況取得部13が存在状況情報を取得する対象は、搬送作業制御システム1における全てのワークステーションのバッファであってもよいし、一部のワークステーションのバッファのみであってもよい。存在状況取得部13は、例えば、特定の物品31に対する処理を行うワークステーションのバッファ、あるいは、バッファ容量が小さいワークステーションのバッファ、あるいは、処理能力に関するばらつき(変動)が大きいワークステーションのバッファなどを、存在状況情報を取得する対象としてもよい。
尚、搬送元WS21及び搬送先WS22は、上述した存在状況情報を生成し、生成した存在状況情報を搬送作業制御装置10へ送信する機能を備えることとする。この場合、搬送元WS21及び搬送先WS22は、例えば、物品31に貼付されたRFID(Radio Frequency Identification)、カメラを用いた画像認識、重量計等を用いることによって存在状況情報を生成する。搬送元WS21及び搬送先WS22は、あるいは、作業員による操作入力によって存在状況情報を生成してもよい。この操作入力の方法としては、例えば、作業員が物品31をバッファに格納あるいはバッファから取り出すたびに、携帯端末等を用いて物品31に添付された特定のバーコードを読み取り、読み取ったバーコードを、携帯端末から存在状況取得部13へ送信するなどの方法がある。また、存在状況取得部13は、存在状況情報を生成する機能を備えてもよい。
算出部14は、存在状況取得部13により取得された存在状況情報と、補正部12により算出された補正コストとに基づいて、搬送元WS21と搬送先WS22との組み合わせに対する搬送作業の重要度(優先度)を算出する。算出部14は、算出した重要度が最も高い搬送元WS21と搬送先WS22との組み合わせに対する搬送作業を示す情報を、搬送資源30が次に実行する搬送作業を示す情報として、搬送資源30に送信する。そして、搬送資源30は、算出部14から受信した情報が示す、搬送元WS21と搬送先WS22との組み合わせに対する搬送作業を、次に実行する。そして次に実行される搬送作業に関する搬送コストは、搬送資源30、あるいは、搬送コストを測定可能な外部の装置、あるいは、搬送コスト取得部11によって測定される。
検知部15は、搬送元WS21から搬送先WS22に対する、搬送資源30による物品31の搬送作業が完了したことを検知する。検知部15は、例えば、搬送資源30の動作状況を監視することによって、搬送作業の完了を検知する。検知部15は、より具体的には、例えば、赤外線や超音波などによる通過センサやレーザレンジファインダ、カメラを用いた画像認識、物品31などに貼付されたRFIDなどを用いることによって、搬送作業の完了を自動で検知する。検知部15は、あるいはまた、作業員によるボタン押下などの操作入力によって、搬送作業の完了を検知してもよい。
また、検知部15が完了を検知する対象は、搬送作業制御システム1において行なわれる全ての搬送作業であってもよいし、あるいは一部の搬送作業であってもよい。検知部15は、例えば、所定の領域内に存在する搬送資源30による搬送作業、あるいは、特定の物品31(例えば製造を急ぐ物品など)を搬送する搬送作業のみを、完了を検知する対象としてもよい。
上述した搬送コスト取得部11、補正部12、存在状況取得部13、及び、算出部14は、検知部15による検知を契機として、上述した動作を実行する。算出部14は、あるいは、検知部15が搬送作業の完了を検知してから所定の時間が経過したのちに、あるいは、搬送作業の完了が見込まれる時刻よりも所定の時間ほど前に、あるいは、搬送作業に関する環境が変化したことを示す情報を得られたときに、上述した動作を実行するようにしてもよい。
次に、本実施形態の動作について、具体例を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る搬送作業制御装置10が制御対象とする、ワークステーションによるネットワークの構成を例示する図である。本実施形態では、6つのワークステーション(WSx1、WSx2、WSy1、WSy2、WSy3、WSz1)が存在することとする。また、いずれか2つのWSを、図1に示す搬送元WS21と搬送先WS22として接続する9個のリンクが存在することとする。但し、搬送作業制御装置10が制御対象とするワークステーション及びリンクの数は、上述した数に限定されない。
図3は、記憶部16に記憶されているWS接続管理表161の構成を概念的に例示する図である。図3に例示するWS接続管理表161は、図2に例示するワークステーションによるネットワークにおけるワークステーション同士の接続(リンク)の一覧を示す情報である。WS接続管理表161は、リンクの識別子と、搬送元のWSの識別子と、搬送先のWSの識別子とを関連付けている。図3に例示するWS接続管理表161は、例えば、搬送元WS21であるWSx1と搬送先WS22であるWSy1とに関するリンクが、x1y1であることを示している。WS接続管理表161は、例えば、搬送作業制御システム1の管理者によって作成され、記憶部16に格納されることとする。
尚、本実施形態では、図2及び図3に示す搬送元WSと搬送先WSとの組み合わせの間において搬送作業が行なわれ、図2及び図3に示していない搬送元WSと搬送先WSとの組み合わせの間においては、搬送作業が行なわれないこととする。また、本実施形態では、WSx1及びWSx2より上流側からの搬送作業、及び、WSz1より下流側への搬送作業も行なわれないこととする。
図4は、記憶部16に記憶されている搬送コスト識別子管理表162の構成を概念的に例示する図である。本実施形態では、図1に示す搬送元WS21と搬送先WS22とが十分に近いことを前提とし、搬送資源30が搬送作業に着手する地点まで移動するのに要するコストに対して、搬送作業自体に要するコストが相対的に無視可能であることとする。即ち、例えば図2において、ある搬送作業を完了したのちWSx1の入力バッファに位置する搬送資源30が、次にWSy1を搬送元WS21としWSz1を搬送先WS22とする搬送作業を行なう場合に、搬送資源30がWSx1の入力バッファからWSy1の出力バッファに移動するのに要するコストに対して、WSy1からWSz1への搬送作業に要するコストが相対的に無視可能であることとする。
本実施形態に係る搬送コスト識別子管理表162は、搬送資源30が、次の搬送作業を行なうために、移動元(1つ前の搬送作業を完了した場所)から移動先(次の搬送作業を開始する場所)までの移動に要する搬送コストの識別子と、移動元WSの識別子と、移動先WSの識別子とを関連付けている。図4における「説明」という項目は、説明の便宜上、記載することとする。図4に例示する搬送コスト識別子管理表162は、例えば、搬送資源30が、移動元であるWSx1の入力バッファから移動先であるWSy1の出力バッファに移動するのに要する搬送コストがCx1y1であることを示している。搬送コスト識別子管理表162は、例えば、搬送作業制御システム1の管理者によって作成され、記憶部16に格納されることとする。
図5は、記憶部16に記憶されている搬送コスト測定管理表163の構成を概念的に例示する図である。搬送コスト測定管理表163は、図1に示す搬送コスト取得部11によって、生成あるいは更新される。搬送コスト取得部11は、例えば、搬送資源30が、WSx1の入力バッファからWSy1の出力バッファに移動するのに要した搬送コストの測定値が「4.9」であり、その測定時刻が「10:55(10時55分)」であったことを取得する。搬送コスト取得部11は、図4に例示する搬送コスト識別子管理表162を参照することによって、当該搬送コストの識別子がCx1y1であることを取得する。これにより、搬送コスト取得部11は、上述した測定時刻と、搬送コスト識別子と、搬送コスト(測定値)とを関連付けたレコードを、搬送コスト測定管理表163に追加する。
搬送コストは、搬送資源30が移動する距離、その移動に要する時間、搬送資源30の種類(例えば台車等)、他の搬送作業や生産作業等と干渉する場所の通過の有無、移動の際の経路に関する通りやすさなどに関する、所定の基準に基づいて求められる値である。経路に関する通りやすさに関する基準としては、例えば、狭い場所を通るか否か、途中に坂や段差があるか否か、限られた数のエレベータの利用が必要か否か、といった基準が考えられる。また、搬送コスト取得部11は、搬送コストの算出において複数の基準を利用する場合、各々の基準による算出結果に、所定の重み(係数)を乗じて加算した値を、搬送コストとしてもよい。
また、上述した、WS接続管理表161、搬送コスト識別子管理表162、及び、搬送コスト測定管理表163は、例えば、工場や倉庫のレイアウト図などに基づいて、搬送作業制御装置10あるいは外部の装置によって生成されてもよい。WS接続管理表161、搬送コスト識別子管理表162、及び、搬送コスト測定管理表163は、あるいは、作業員や工場や倉庫のレイアウト設計者などによって生成されてもよい。WS接続管理表161、搬送コスト識別子管理表162、及び、搬送コスト測定管理表163は、あるいはまた、搬送作業制御装置10あるいは外部の装置による自動生成と、作業員等による情報入力との組み合わせにより生成されてもよい。
図1に示す補正部12は、上述した通り、搬送コスト取得部11により取得された搬送コスト(本願では以降「C」と表す)を、当該搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて補正した補正コスト(本願では以降「C’」と表す)を算出する。
補正部12が使用する、補正コストC’の算出式の一例を式1に示す。

Figure 2019077659
・・・・・・(式1)

但し、式1において、a及びbは、ワークステーションを識別するための情報を表し、例えば図2に例示するワークステーションが存在する場合、x1及びx2、y1乃至y3、及びz1の何れかを表す。C’abは、WSからWSへの搬送作業に関する補正コストを表す。<Cab>は、当該搬送作業に関する搬送コストの複数回の測定値の平均値を表す。sabは、当該搬送コストに関する測定値のサンプル数を表す。tabは、当該搬送コストの測定時刻から現在時刻までの平均経過時間を表す。δはsabとtabとを変数とする、搬送コストに関する信頼性の低さの度合い(即ち、測定が必要とされる度合い)を表す関数である。
また、補正コストC’の算出式の別の一例を式2に示す。

Figure 2019077659
・・・・・・(式2)

尚、式1及び式2における関数δは、異なる関数であってもよい。補正部12は、式1及び式2に示す通り、搬送コストに関する信頼性が低いほど(即ち、測定が必要とされる度合いが高いほど)補正コストを低く算出する。
例えば、補正部12が、上述した式1を使用し、式1に示す関数δとして以下に示す式3を使用することによって補正コストC’を算出する場合について説明する。

Figure 2019077659
・・・・・・(式3)

但し、式3において、tmaxは所定の時間を表す。sabは、搬送資源30がWSからWSまで移動あるいは搬送するのに要する搬送コストに関する、所定の時間tmax内に測定された測定値のサンプル数を表す。ssumは、当該搬送コストに関してこれまでに測定された測定値の合計サンプル数を表す。α(α>0)は所定の重み係数を表す。尚、ここでは、α=0.2、ssum=10(個)、tmax=100(分)であることとする。
図6は、記憶部16に記憶されている補正コスト管理表164の構成を概念的に例示する図である。補正コスト管理表164は、図1に示す補正部12によって、生成あるいは更新される。補正コスト管理表164は、搬送コスト識別子と、搬送コストの平均値(<Cab>)と、測定時刻から現在時刻までの平均経過時間(tab)と、所定期間内の測定サンプル数(sab)と、補正コスト(C’ab)とを関連付けている。尚、図6における補正コストが搬送コストに対して減少した割合(この場合は式1に示す通りδ(sab,tab)に相当)は、説明の便宜上、記載することとする。補正部12は、式1及び式3を用いることによって、補正コストC’abを図6に示す通り算出する。
図6に示す通り、搬送コストCx1y2に関する測定時刻から現在時刻までの平均経過時間が相対的に長いので(75分経過)、搬送コストCx1y2に関する補正コストが搬送コストに対して減少した割合(0.25)が相対的に大きくなっている。また、搬送コストCx1y3に関する所定期間内の測定サンプル数が相対的に少ないので(1個)、搬送コストCx1y3に関する補正コストが搬送コストに対して減少した割合(0.28)が相対的に大きくなっている。搬送コストCx1y2及びCx1y3を除く搬送コストについては、補正コストが搬送コストに対して減少した割合は、いずれも0.2となっている。
補正部12による補正コストの算出方法には、上述した一例の他に、忘却曲線を用いた算出や、コストが急激に変化する要因となるイベント(例えば作業員の交代や作業内容の変更等)を契機として再計算するなど、様々な算出方法を適用することができる。
図7は、記憶部16に記憶されているバッファ管理表165の構成を概念的に例示する図である。バッファ管理表165は、図1に示す存在状況取得部13によって、生成あるいは更新される。バッファ管理表165は、バッファ識別子と、バッファ使用率とを関連付けている。バッファ識別子に関して、Iはワークステーションにおける入力バッファ、Oはワークステーションにおける出力バッファを表す。図7では、例えば、Ix1は、図2に示すWSx1の入力バッファであることを表し、Oz1は、図2に示すWSz1の出力バッファであることを表す。
図1に示す算出部14は、上述した存在状況情報(例えば、搬送元WS21の出力バッファ213の使用率、及び、搬送先WS22の入力バッファ221の使用率等)によって示される、空間的なアンバランス(偏り)の度合い等と、補正部12により算出された補正コストに基づいて、個々の搬送作業に関する重要度を算出する。この重要度は、各搬送作業の優先度を示す指標である。本実施形態に係る算出部14は、存在状況情報に加えて、補正コストに基づいて重要度を算出する。
算出部14は、例えば、検知部15がいずれかの搬送作業が完了したことを検知したときに、重要度を算出する対象とする搬送元WS21と搬送先WS22との組み合わせ(リンク)の個々について、重要度を算出する。なお、算出部14が重要度を算出するタイミングは、いずれかの搬送作業が完了してから所定の時間が経過した後でもよく、あるいは、搬送作業の完了が見込まれる時刻より所定の時間ほど前でもよい。算出部14は、また、搬送作業の切り替えに所定の時間を要する場合は、その時間を考慮したタイミングで重要度を算出するようにしてもよい。算出部14は、あるいはまた、工場や倉庫における状況の変化(例えば、製造装置や搬送装置が故障した、あるいは、特定のエリアにおいて事故が発生したなど)に応じて、実行中の搬送作業を中止したのち、別の搬送作業を開始することをふまえて、重要度を再計算するようにしてもよい。
算出部14は、搬送元WS21における出力バッファ213の使用量(第一の量)あるいは使用率(第一の使用率)が大きいほど、重要度を大きく算出する。算出部14は、搬送先WS22における入力バッファ221の使用量(第二の量)あるいは使用率(第二の使用率)が小さいほど、重要度を大きく算出する。算出部14は、また、搬送コストが補正された補正コストが小さいほど、重要度を大きく算出する。当該補正コストは、上述した通り、補正部12によって、搬送コストの信頼性が低いほど(即ち、測定が必要とされる度合いが高いほど)小さく算出される。したがって、算出部14は、搬送コストの信頼性が低いリンクほど、その重要度を大きく算出するので、当該リンクを、次に搬送作業を行なうリンクとして選択する可能性が高くなる。
上述したバッファ使用率等に関するアンバランスの度合いは、搬送元WS21における出力バッファ213の使用率と搬送先WS22における入力バッファ221の使用率とにおける差分や比率、あるいはその他の評価関数などに基づいて算出可能な値である。搬送元WS21における出力バッファ213の使用率が大きいほど、また、搬送先WS22の入力バッファ221の使用率が小さいほど、バッファ使用率に関するアンバランスの度合いは大きくなる。また、算出部14は、バッファ使用率のアンバランスの度合いとして、搬送元WS21よりも上流に(前工程側に)位置する上流WS(前工程拠点)と、搬送先WS22よりも下流に(後工程側に)位置する下流WS(後工程拠点)とにおけるバッファ使用率に関する値を使用してもよい。
また、算出部14は、重要度を算出する際に、搬送先WS22における入力バッファ221の使用率を用いずに、搬送元WS21における出力バッファ213の使用率に基づくアンバランスの度合いを用いてもよい。あるいはまた、算出部14は、搬送元WS21における出力バッファ213の使用率を用いずに、搬送先WS22における入力バッファ221の使用率に基づくアンバランスの度合いを用いてもよい。
算出部14が使用する、重要度IMの算出式の一例を式4に示す。

Figure 2019077659
・・・・・・(式4)

但し、式4において、a、b、d、eは、ワークステーションを識別するための情報を表し、例えば図2に例示するワークステーションが存在する場合、x1及びx2、y1乃至y3、及びz1の何れかを表す。IMabは、WSからWSへの搬送作業に関する重要度を表す。Oaは、搬送元のWSにおける出力バッファの使用率を表す。Ibは、搬送先のWSにおける入力バッファの使用率を表す。C’deは、搬送資源30が、移動元のWSにおける入力バッファ(一つ前の搬送作業を完了した場所)から、移動先のWSにおける出力バッファ(次の搬送作業を開始する場所)まで移動する際に要する搬送コストが補正部12によって補正された補正コストを表す。算出部14は、式4に示す様に、補正コストあたりの、搬送元のWSにおける出力バッファの使用率と搬送先のWSにおける入力バッファの使用率との差として、重要度IMを算出する。
また、重要度IMの算出式の別の一例を式5に示す。

Figure 2019077659
・・・・・・(式5)

但し、式5において、β(β>0)は所定の重み係数を表す。
例えば、算出部14が、上述した式4を使用することによって重要度IMを算出する場合について説明する。
図8は、記憶部16に記憶されている重要度管理表166の構成を概念的に例示する図である。重要度管理表166は、図1に示す算出部14によって、生成あるいは更新される。重要度管理表166は、リンク識別子と、搬送作業の重要度とを関連付けている。尚、図8における計算式は、説明の便宜上、記載することとする。
算出部14は、図3に例示するWS接続管理表161を参照することによって、リンク識別子を取得する。算出部14は、図7に例示するバッファ管理表165を参照することによって、搬送元のWSにおける出力バッファの使用率Oaと、搬送先のWSにおける入力バッファの使用率Ibとを取得する。算出部14は、図6に例示する補正コスト管理表164を参照することによって、搬送資源30が、移動元のWSにおける入力バッファから、移動先のWSにおける出力バッファまで移動する際に要する搬送コストが補正された補正コストC’deを取得する。そして算出部14は、式4を用いることによって、重要度IMabを、図8に示す通り算出する。
算出部14は、例えば、WSy1からWSz1への搬送作業に関する重要度IMy1z1を、図8における計算式に示す通り、「(100−50)/4=12.5」と求める。但し、「/」は除算を表す演算子である。算出部14は、その他の8つのリンクについても同様に、搬送作業に関する重要度IMを算出する。
そして、算出部14は、重要度IMが最大であるリンクを、次の搬送作業を行なうリンクとして決定する。図8に示す例の場合、重要度IMが最大であるリンクはy1z1である。したがって、算出部14は、WSy1からWSz1への搬送作業を、次に行なう搬送作業として決定する。
また、算出部14は、このとき例えば、重要度が上位である複数のリンクを、順に次回以降の搬送作業として記憶部16に記憶することによって、重要度の計算回数を削減するようにしてもよい。
算出部14は、決定した次の搬送作業に関するリンク識別子等を示す情報を含む、搬送作業を示す情報を、搬送資源30に送信する。算出部14は、この際、移動先(搬送元)となるワークステーションと搬送先となるワークステーションとを示す情報を同時に送信してもよいし、搬送資源30が移動先となるワークステーションに移動(到着)した後に、搬送先となるワークステーションを示す情報を搬送資源30に送信するようにしてもよい。
搬送資源30は、算出部14から搬送作業を示す情報を受信したのち、具備する表示装置(モニター等)などに、搬送元WS21および搬送先WS22が位置する場所や搬送経路を示す情報などを表示してもよい。搬送資源30は、あるいは、具備する音声出力装置(ヘッドフォン等)を使用して、音声により、受信した搬送作業を示す情報を、作業員へ提示してもよい。搬送資源30は、あるいはまた、当該表示装置に、移動先となるワークステーションが位置する空間座標、あるいは目印となるマーカなどを表示してもよい。
そして、搬送資源30は、受信した搬送作業を示す情報にしたがって、移動元のWS(図2に示す例ではWSx1)における入力バッファ(一つ前の搬送作業を完了した場所)から、移動先のWS(即ち搬送元WS21)における出力バッファ(次の搬送作業を開始する場所)まで移動する。搬送資源30は、この際、この移動に要するコストを搬送コストとして測定する。そして搬送資源30は、搬送元WS21(図8に示す例ではWSy1)に移動したのち、搬送元WS21の出力バッファ213から、搬送先WS22(図8に示す例ではWSz1)の入力バッファ221へ、物品31を搬送する。
次に図9のフローチャートを参照して、本実施形態に係る搬送作業制御装置10の動作(処理)について詳細に説明する。
検知部15は、搬送資源30による、ある搬送作業が完了したことを検知する(ステップS101)。存在状況取得部13は、各ワークステーションにおける入力バッファ及び出力バッファの使用率を取得し、当該使用率をバッファ管理表165として記憶部16へ格納する(ステップS102)。
搬送コスト取得部11は、搬送元WS21と搬送先WS22との組み合わせ(リンク)ごとに搬送コストを取得し、当該搬送コストを搬送コスト測定管理表163として記憶部16へ格納する(ステップS103)。補正部12は、補正コスト管理表164によって示される、搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、搬送コストを補正した補正コストを算出し、当該補正コストを補正コスト管理表164として記憶部16へ格納する(ステップS104)。
算出部14は、バッファ管理表165と、補正コスト管理表164とに基づいて、所定の計算式を用いて各リンクに対する搬送作業の重要度を算出し、当該重要度を重要度管理表166として記憶部16へ格納する(ステップS105)。算出部14は、重要度管理表166において、重要度が最大であるリンクが示す搬送作業を、搬送資源30が次に行なう搬送作業に決定する(ステップS106)。算出部14は、決定した搬送作業を行なうこと、及び、当該搬送作業に関する搬送コストを測定することを搬送資源30に指示し(ステップS107)、処理はステップS101へ戻る。
本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、工場等における物品の搬送効率が低下することを回避するとともに、動的に変動する搬送コストに柔軟に応じた搬送制御を確実に行うことができる。その理由は、搬送作業制御装置10は、搬送コストが小さい搬送作業を優先させる場合に、搬送コストに関する信頼性が低い搬送作業ほど、その搬送コストを小さい値に補正することによって、当該搬送作業の重要度(優先度)が高まるように制御するからである。
以下に、本実施形態に係る搬送作業制御装置10によって実現される効果について、詳細に説明する。
工場等における拠点(ワークステーション)間における搬送作業に要する搬送コストは、様々な要因により動的に変動する。そして、搬送コストが、時間的あるいは空間的に動的に変動する場合において、不正確な(信頼性が低い)搬送コストに基づいて不適切に搬送作業を制御することを回避するためには、現在の搬送コストを正確に把握する、即ち、現在の搬送コストを正確に測定する必要がある。
しかしながら、例えば、現在の搬送コストを正確に測定することを優先させた場合、搬送コストの測定に要するコストが増大することによって、工場等における生産処理や搬送処理の効率を低下させる可能性があるという問題がある。即ち、工場等における物品の搬送効率を低下させることなく、動的に変動する搬送コストに柔軟に応じた搬送制御を確実に行うことが課題である。
このような課題に対して、本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、搬送コスト取得部11と、補正部12と、存在状況取得部13と、算出部14と、を備え、例えば、図1乃至図9を参照して上述した通り動作する。即ち、搬送コスト取得部11は、複数のワークステーション(拠点)のうちの搬送元WS21から搬送先WS22へ物品31を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、搬送元WS21と搬送先WS22との組み合わせと関連付けて取得する。補正部12は、搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、搬送コストを補正した補正コストを算出する。存在状況取得部13は、搬送元WS21と搬送先WS22とにおける物品31の存在状況を表す存在状況情報を取得する。そして算出部14は、 存在状況情報と、補正コストとに基づいて、当該組み合わせに対する搬送作業の重要度を算出する。
即ち、本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、搬送元WS21と搬送先WS22との組み合わせに関する搬送作業により得られる搬送コストが低いほど、その搬送作業の重要度(優先度)を高くする。この搬送コストは、一般的に、搬送能力、搬送作業内容、搬送負荷等の変動に起因して動的に変動するので、搬送コストの測定値が、これらの変動に追随できていないことにより、その信頼性が低下する。本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、搬送コストの信頼性が低下している(値を更新すべき度合いが高い)搬送作業が次の搬送作業に選ばれやすくなるように、測定された搬送コストを当該信頼性の低さに応じて低く補正する。そして、搬送作業制御装置10は、搬送コストを補正した補正コストと、各ワークステーションにおける物品の存在状況(ワークステーション間における物品の偏りの発生状況等)とに基づいて搬送作業の重要度を決定し、この重要度が最大である搬送作業を次に行う搬送作業に決定する。これにより、搬送作業制御装置10は、搬送作業に関する様々な変動要因に柔軟に応じた搬送制御を、物品の搬送効率を低下させることなく、確実に行なうことができる。即ち、本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、様々な変動要因により搬送コストが大きく変動する環境において、効率的な測定による正確な搬送コストの取得と、ワークステーション間における物品の偏りを低減することによる生産及び搬送に関する円滑な作業とが両立可能な次の搬送作業の決定を、適切に行うことが可能になる。
また、本実施形態に係る補正部12は、搬送コストに関する信頼性を表す情報として、搬送コストの測定回数や測定時刻、測定データに含まれるノイズ量、測定時刻あるいは測定場所に関する偏り度合い、搬送作業に関する環境の変化を伴うイベントによる影響度など、様々な情報を使用する。これにより、搬送作業制御装置10は、搬送コストをより正確に補正することができる。
また、本実施形態に係る存在状況取得部13は、複数のWSのうちの、搬送元WS21に物品31を搬送する搬送元である上流WS(前工程拠点)と、搬送先WS22から物品31を搬送する搬送先である下流WS(後工程拠点)と、における物品31の存在状況を表す存在状況情報を取得可能である。したがって、本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、制御対象とするワークステーションの状況を、より全体的に把握した上で、上述した搬送作業の制御を行なうことができる。
また、本実施形態に係る搬送コスト取得部11は、搬送資源30が移動する距離、搬送資源30が移動するのに要する時間、搬送資源30の種別、搬送作業と複数のWSにおいて行われる処理との間で発生する干渉の度合い、搬送作業に関する経路の状況といった、様々な情報に基づいて得られた搬送コストを取得する。したがって、本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、より正確な搬送コストに基づいて、上述した搬送作業の制御を行なうことができる。
また、本実施形態に係る算出部14は、検知部15が搬送作業の完了を検知してから所定の時間が経過したのちに、あるいは、搬送作業の完了が見込まれる時刻よりも所定の時間ほど前に、あるいは、搬送作業に関する環境が変化したことを示す情報を得られたときなど、様々なタイミングに、重要度を算出する。したがって、本実施形態に係る搬送作業制御装置10は、上述した搬送作業の制御をより動的に行なうことができる。
<第1の実施形態の変形例>
次に、搬送コストに関する前提条件が上述した第1の実施形態とは異なる場合における、第1の実施形態に係る搬送作業制御システム1の動作を、第1の実施形態の変形例として説明する。即ち、上述した第1の実施形態では、図1に示す搬送元WS21と搬送先WS22とが十分に近く、搬送資源30が搬送作業に着手する地点まで移動するのに要するコストに対して、搬送作業自体に要するコストが相対的に無視可能であることを前提とした。本変形例では、これとは逆に、図1に示す搬送元WS21と搬送先WS22とがある程度遠くに位置することから、搬送作業自体に要するコストに対して、搬送資源30が搬送作業に着手する地点まで移動するのに要するコストが相対的に無視可能であることを前提とする。
本変形例に係る搬送作業制御システム1の構成は、図1に示す通りであり、記憶部16に記憶されている搬送コスト識別子管理表162a、搬送コスト測定管理表163a、及び、重要度管理表166aが、上述した第1の実施形態とは異なる。また、本変形例に係る搬送作業制御装置10が制御対象とする、ワークステーションによるネットワークの構成は、上述した第1の実施形態と同様に、図2に例示する通りとする。
図10は、本変形例に係る搬送コスト識別子管理表162aの構成を概念的に例示する図である。本変形例に係る搬送コスト識別子管理表162aは、搬送資源30が、搬送元WS21の出力バッファ213から搬送先WS22の入力バッファ221へ物品31を搬送するのに要する搬送コストの識別子と、リンクの識別子とを関連付けている。図10における「説明」という項目は、説明の便宜上、記載することとする。図10に例示する搬送コスト識別子管理表162aは、例えば、搬送資源30が、搬送元であるWSx1の出力バッファから搬送先であるWSy1の入力バッファに物品31を搬送するのに要する搬送コストがCx1y1であることを示している。搬送コスト識別子管理表162は、例えば、搬送作業制御システム1の管理者によって作成され、記憶部16に格納されることとする。
図11は、本変形例に係る搬送コスト測定管理表163aの構成を概念的に例示する図である。搬送コスト測定管理表163aは、上述した第1の実施形態と同様に、図1に示す搬送コスト取得部11によって、生成あるいは更新される。搬送コスト取得部11は、例えば、搬送資源30が、WSx1の出力バッファからWSy1の入力バッファに物品31を搬送するのに要した搬送コストの測定値が「2.4」であり、その測定時刻が「14:35(14時35分)」であったことを取得する。搬送コスト取得部11は、図10に例示する搬送コスト識別子管理表162aを参照することによって、当該搬送コストの識別子がCx1y1であることを取得する。これにより、搬送コスト取得部11は、上述した測定時刻と、搬送コスト識別子と、搬送コスト(測定値)とを関連付けたレコードを、搬送コスト測定管理表163aに追加する。
図12は、本変形例に係る補正コスト測定管理表164aの構成を概念的に例示する図である。補正コスト測定管理表164aは、補正コスト管理表164aは、図1に示す補正部12によって、生成あるいは更新される。補正コスト管理表164aに含まれる項目は、図6に例示する補正コスト管理表164と同様である。そして、補正部12は、上述した第1の実施形態と同様に、式1及び式3を用いることによって、補正コストC’abを算出することとする。
図12に示す通り、搬送コストCx2y1に関する測定時刻から現在時刻までの平均経過時間が相対的に長いので(75分経過)、搬送コストCx2y1に関する補正コストが搬送コストに対して減少した割合(0.25)が、相対的に大きくなっている。また、搬送コストCx2y2に関する所定期間内の測定サンプル数が相対的に少ないので(1個)、搬送コストCx2y2に関する補正コストが搬送コストに対して減少した割合(0.28)が、相対的に大きくなっている。搬送コストCx2y1及びCx2y2を除く搬送コストについては、補正コストが搬送コストに対して減少した割合は、いずれも0.2となっている。
図13は、本変形例に係る重要度管理表166aの構成を概念的に例示する図である。重要度管理表166aは、図1に示す算出部14によって、生成あるいは更新される。重要度管理表166aに含まれる項目は、図6に例示する重要度管理表166と同様である。
算出部14は、第1の実施形態と同様に、図3に例示するWS接続管理表161と、図7に例示するバッファ管理表165とを参照する。算出部14は、図12に例示する補正コスト管理表164aを参照することによって、搬送資源30が、搬送元のWSにおける出力バッファから、搬送先のWSにおける入力バッファまで物品31を搬送する際に要する搬送コストが補正された補正コストC’deを取得する。そして算出部14は、式4を用いることによって、重要度IMabを、図13に示す通り算出する。
算出部14は、例えば、WSy2からWSz1への搬送作業に関する重要度IMy2z1を、図13における計算式に示す通り、「(80−50)/1=30」と求める。算出部14は、その他の8つのリンクについても同様に、搬送作業に関する重要度IMを算出する。
そして、算出部14は、重要度IMが最大であるリンクを、次の搬送作業を行なうリンクとして決定する。図13に示す例の場合、重要度IMが最大であるリンクはy2z1である。したがって、算出部14は、WSy2からWSz1への搬送作業を、次に行なう搬送作業として決定する。
本変形例に係る搬送作業制御装置10は、工場等における物品の搬送効率が低下することを回避するとともに、動的に変動する搬送コストに柔軟に応じた搬送制御を確実に行うことができる。その理由は、第1の実施形態について説明した通りである。
また、第1の実施形態およびその変形例に係る搬送コスト取得部11は、複数のWSのうちの、搬送資源30が搬送作業を行なう直前に位置したWSから、搬送作業を開始する搬送元WS21に移動するのに必要なコスト、あるいは、搬送資源30が搬送元WS21から搬送先WS22に物品31を搬送するのに要するコストに基づいて得られた搬送コストを取得可能である。したがって、第1の実施形態およびその変形例に係る搬送作業制御装置10は、より正確な搬送コストに基づいて、上述した搬送制御を行うことができる。
<第2の実施形態>
図14は、本願発明の第2の実施形態に係る搬送作業制御装置40の構成を概念的に示すブロック図である。搬送作業制御装置40は、搬送コスト取得部41、補正部42、存在状況取得部43、及び、算出部44を備えている。
搬送コスト取得部41は、複数の拠点のうちの搬送元拠点51から搬送先拠点52へ物品61を搬送する搬送作業から得られる搬送コスト410を、搬送元拠点51と前記搬送先拠点52との組み合わせと関連付けて取得する。
補正部42は、搬送コスト410に関する信頼性を表す情報に基づいて、搬送コスト410を補正した補正コスト420を算出する。
存在状況取得部43は、搬送元拠点51と搬送先拠点52とにおける物品61の存在状況を表す存在状況情報430を取得する。
算出部44は、存在状況情報430と、補正コスト420とに基づいて、当該組み合わせに対する搬送作業の重要度440を算出する。
本実施形態に係る搬送作業制御装置40は、工場等における物品61の搬送効率が低下することを回避するとともに、動的に変動する搬送コスト410に柔軟に応じた搬送制御を確実に行うことができる。その理由は、搬送作業制御装置40は、搬送コスト410が小さい搬送作業を優先させる場合に、搬送コスト410に関する信頼性が低い搬送作業ほど、その搬送コスト410を小さい値に補正することによって、搬送作業の重要度440が高まるように制御するからである。
<ハードウェア構成例>
上述した各実施形態において図1、及び、図14に示した搬送作業制御装置における各部は、専用のHW(HardWare)(電子回路)によって実現することができる。また、図1、及び、図14において、少なくとも、下記構成は、ソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捉えることができる。
・搬送コスト取得部11及び41、
・補正部12及び42、
・存在状況取得部13及び43、
・算出部14及び44、
・検知部15。
但し、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。この場合のハードウェア環境の一例を、図15を参照して説明する。
図15は、本願発明の各実施形態に係る搬送作業制御装置を実行可能な情報処理装置900(コンピュータ)の構成を例示的に説明する図である。即ち、図15は、図1、及び、図14に示した搬送作業制御装置10及び40を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成であって、上述した実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を表す。
図15に示した情報処理装置900は、構成要素として下記を備えている。
・CPU(Central_Processing_Unit)901、
・ROM(Read_Only_Memory)902、
・RAM(Random_Access_Memory)903、
・ハードディスク(記憶装置)904、
・外部装置との通信インタフェース905、
・バス906(通信線)、
・CD−ROM(Compact_Disc_Read_Only_Memory)等の記録媒体907に格納されたデータを読み書き可能なリーダライタ908、
・入出力インタフェース909。
即ち、上記構成要素を備える情報処理装置900は、これらの構成がバス906を介して接続された一般的なコンピュータである。情報処理装置900は、CPU901を複数備える場合もあれば、マルチコアにより構成されたCPU901を備える場合もある。
そして、上述した実施形態を例に説明した本願発明は、図15に示した情報処理装置900に対して、次の機能を実現可能なコンピュータプログラムを供給する。その機能とは、その実施形態の説明において参照したブロック構成図(図1、及び、図14)における上述した構成、或いはフローチャート(図13)の機能である。本願発明は、その後、そのコンピュータプログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して解釈し実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータプログラムは、読み書き可能な揮発性のメモリ(RAM903)、または、ROM902やハードディスク904等の不揮発性の記憶デバイスに格納すれば良い。
また、前記の場合において、当該ハードウェア内へのコンピュータプログラムの供給方法は、現在では一般的な手順を採用することができる。その手順としては、例えば、CD−ROM等の各種記録媒体907を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等がある。そして、このような場合において、本願発明は、係るコンピュータプログラムを構成するコード或いは、そのコードが格納された記録媒体907によって構成されると捉えることができる。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本願発明を説明した。しかしながら、本願発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本願発明は、本願発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
尚、上述した各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。しかしながら、上述した各実施形態により例示的に説明した本願発明は、以下には限られない。
(付記1)
複数の拠点のうちの搬送元拠点から搬送先拠点へ物品を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点との組み合わせと関連付けて取得する搬送コスト取得手段と、
前記搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、前記搬送コストを補正した補正コストを算出する補正手段と、
前記搬送元拠点と前記搬送先拠点とにおける前記物品の存在状況を表す存在状況情報を取得する存在状況取得手段と、
前記存在状況情報と、前記補正コストとに基づいて、前記組み合わせに対する前記搬送作業の重要度を算出する算出手段と、
を備える搬送作業制御装置。
(付記2)
前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送コストの測定回数が少ないほど、前記補正コストを小さく算出する、
付記1に記載の搬送作業制御装置。
(付記3)
前記補正手段は、所定の期間における前記測定回数が小さいほど、前記補正コストを小さく算出する、
付記2に記載の搬送作業制御装置。
(付記4)
前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送コストの測定時刻が古いほど、前記補正コストを小さく算出する、
付記1乃至付記3のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記5)
前記補正手段は、前記測定時刻が複数存在する場合に、最新の前記測定時刻からの経過時間が長いほど、あるいは、複数の前記測定時刻からの経過時間の平均値が長いほど、前記補正コストを小さく算出する、
付記4に記載の搬送作業制御装置。
(付記6)
前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送コストに関する測定データに含まれるノイズ量が多いほど、前記補正コストを小さく算出する、
付記1乃至付記5のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記7)
前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送コストの測定時刻あるいは測定場所に関する偏り度合いが大きいほど、前記補正コストを小さく算出する、
付記1乃至付記6のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記8)
前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送作業に関する環境の変化を伴うイベントによる影響度が大きいほど、前記補正コストを小さく算出する、
付記1乃至付記7のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記9)
前記補正手段は、前記搬送作業を行う搬送資源に関する変更が発生した前記イベント、あるいは、障害あるいは事故の発生に伴う前記搬送作業に関する経路の変更が発生した前記イベントによる影響度が大きいほど、前記補正コストを小さく算出する、
付記8に記載の搬送作業制御装置。
(付記10)
前記算出手段は、前記補正コストが小さいほど、前記重要度を大きく算出する、
付記1乃至付記9のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記11)
前記存在状況取得手段は、前記搬送元拠点において搬送待ちの状態にある前記物品に関する第一の量、及び、前記搬送先拠点において処理待ちの状態にある前記物品に関する第二の量を示す前記存在状況情報を取得し、
前記算出手段は、前記第一の量が多いほど、あるいは、前記第二の量が少ないほど、前記重要度を大きく算出する、
付記1乃至付記10のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記12)
前記存在状況取得手段は、前記搬送元拠点において搬送待ちの状態で存在可能な前記物品の量の最大値に対する前記第一の量の割合を示す第一の使用率、及び、前記搬送先拠点において処理待ちの状態で存在可能な前記物品の量の最大値に対する前記第二の量の割合を示す第二の使用率を示す前記存在状況情報を取得し、
前記算出手段は、前記第一の使用率が大きいほど、あるいは、前記第二の使用率が小さいほど、前記重要度を大きく算出する、
付記11に記載の搬送作業制御装置。
(付記13)
前記算出手段は、前記第一の量と前記第二の量との差分が大きいほど、あるいは、前記第一の使用率と前記第二の使用率との差分が大きいほど、あるいは、前記第二の量に対する前記第一の量の比率が大きいほど、あるいは、前記第二の使用率に対する前記第一の使用率の比率が大きいほど、前記重要度を大きく算出する、
付記12に記載の搬送作業制御装置。
(付記14)
前記存在状況取得手段は、前記第一及び第二の量として、前記物品の個数あるいは重量を示す前記存在状況情報を取得する、
付記11乃至付記13のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記15)
前記存在状況取得手段は、前記複数の拠点のうちの、前記搬送元拠点に前記物品を搬送する搬送元である前工程拠点と、前記搬送先拠点から前記物品を搬送する搬送先である後工程拠点と、における前記物品の存在状況を表す前記存在状況情報を取得する、
付記1乃至付記14のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記16)
前記搬送コスト取得手段は、前記複数の拠点のうちの、前記搬送作業を行う搬送資源が前記搬送元拠点の1つ前に位置した拠点から、前記搬送元拠点に移動するのに必要なコスト、あるいは、前記搬送資源が前記搬送元拠点から前記搬送先拠点に前記物品を搬送するのに要するコストに基づいて得られた前記搬送コストを取得する、
付記1乃至付記15のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記17)
前記搬送コスト取得手段は、前記搬送作業を行う搬送資源が移動する距離と、前記搬送資源が移動するのに要する時間と、前記搬送資源の種別と、前記搬送作業と前記複数の拠点において行われる処理との間で発生する干渉の度合いと、前記搬送作業に関する経路の状況と、の少なくともいずれかに基づいて得られた前記搬送コストを取得する、
付記1乃至付記16のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記18)
前記搬送作業が完了したことを検知する検知手段をさらに備え、
前記算出手段は、前記検知手段が前記搬送作業の完了を検知してから所定の時間が経過したのちに、あるいは、前記搬送作業の完了が見込まれる時刻よりも所定の時間ほど前に、あるいは、前記搬送作業に関する環境が変化したことを示す情報を得られたときに、前記重要度を算出する、
付記1乃至付記17のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
(付記19)
付記1乃至付記18のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置と、
前記搬送作業を行う搬送資源と、
を有する搬送作業制御システム。
(付記20)
前記算出手段は、前記重要度が最も高い、前記組み合わせに対する前記搬送作業を示す情報を、前記搬送作業を行う搬送資源に送信し、
前記搬送資源は、前記算出手段から受信した情報が示す、前記組み合わせに対する前記搬送作業を次に実行するとともに、当該搬送作業に関する前記搬送コストを測定する、
付記19に記載の搬送作業制御システム。
(付記21)
前記搬送資源は、前記物品を搬送する搬送装置、あるいは、前記物品を搬送する作業員に前記搬送作業を示す情報を提示する端末装置である、
付記19あるいは付記20に記載の搬送作業制御システム。
(付記22)
情報処理装置によって、
複数の拠点のうちの搬送元拠点から搬送先拠点へ物品を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点との組み合わせと関連付けて取得し、
前記搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、前記搬送コストを補正した補正コストを算出し、
前記搬送元拠点と前記搬送先拠点とにおける前記物品の存在状況を表す存在状況情報を取得し、
前記存在状況情報と、前記補正コストとに基づいて、前記組み合わせに対する前記搬送作業の重要度を算出する、
搬送作業制御方法。
(付記23)
複数の拠点のうちの搬送元拠点から搬送先拠点へ物品を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点との組み合わせと関連付けて取得する搬送コスト取得処理と、
前記搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、前記搬送コストを補正した補正コストを算出する補正処理と、
前記搬送元拠点と前記搬送先拠点とにおける前記物品の存在状況を表す存在状況情報を取得する存在状況取得処理と、
前記存在状況情報と、前記補正コストとに基づいて、前記組み合わせに対する前記搬送作業の重要度を算出する算出処理と、
をコンピュータに実行させるための搬送作業制御プログラムが格納された記録媒体。
1 搬送作業制御システム
10 搬送作業制御装置
11 搬送コスト取得部
12 補正部
13 存在状況取得部
14 算出部
15 検知部
16 記憶部
161 WS接続管理表
162 搬送コスト識別子管理表
162a 搬送コスト識別子管理表
163 搬送コスト測定管理表
163a 搬送コスト測定管理表
164 補正コスト管理表
164a 補正コスト管理表
165 バッファ管理表
166 重要度管理表
166a 重要度管理表
21 搬送元WS
211 入力バッファ
212 処理部
213 出力バッファ
22 搬送先WS
221 入力バッファ
222 処理部
223 出力バッファ
30 搬送資源
31 物品
40 搬送作業制御装置
41 搬送コスト取得部
410 搬送コスト
42 補正部
420 補正コスト
43 存在状況取得部
430 存在状況情報
51 搬送元拠点
52 搬送先拠点
61 物品
900 情報処理装置
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 ハードディスク(記憶装置)
905 通信インタフェース
906 バス
907 記録媒体
908 リーダライタ
909 入出力インタフェース

Claims (23)

  1. 複数の拠点のうちの搬送元拠点から搬送先拠点へ物品を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点との組み合わせと関連付けて取得する搬送コスト取得手段と、
    前記搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、前記搬送コストを補正した補正コストを算出する補正手段と、
    前記搬送元拠点と前記搬送先拠点とにおける前記物品の存在状況を表す存在状況情報を取得する存在状況取得手段と、
    前記存在状況情報と、前記補正コストとに基づいて、前記組み合わせに対する前記搬送作業の重要度を算出する算出手段と、
    を備える搬送作業制御装置。
  2. 前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送コストの測定回数が少ないほど、前記補正コストを小さく算出する、
    請求項1に記載の搬送作業制御装置。
  3. 前記補正手段は、所定の期間における前記測定回数が小さいほど、前記補正コストを小さく算出する、
    請求項2に記載の搬送作業制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送コストの測定時刻が古いほど、前記補正コストを小さく算出する、
    請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  5. 前記補正手段は、前記測定時刻が複数存在する場合に、最新の前記測定時刻からの経過時間が長いほど、あるいは、複数の前記測定時刻からの経過時間の平均値が長いほど、前記補正コストを小さく算出する、
    請求項4に記載の搬送作業制御装置。
  6. 前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送コストに関する測定データに含まれるノイズ量が多いほど、前記補正コストを小さく算出する、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  7. 前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送コストの測定時刻あるいは測定場所に関する偏り度合いが大きいほど、前記補正コストを小さく算出する、
    請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  8. 前記補正手段は、前記信頼性を表す情報が示す、前記搬送作業に関する環境の変化を伴うイベントによる影響度が大きいほど、前記補正コストを小さく算出する、
    請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  9. 前記補正手段は、前記搬送作業を行う搬送資源に関する変更が発生した前記イベント、あるいは、障害あるいは事故の発生に伴う前記搬送作業に関する経路の変更が発生した前記イベントによる影響度が大きいほど、前記補正コストを小さく算出する、
    請求項8に記載の搬送作業制御装置。
  10. 前記算出手段は、前記補正コストが小さいほど、前記重要度を大きく算出する、
    請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  11. 前記存在状況取得手段は、前記搬送元拠点において搬送待ちの状態にある前記物品に関する第一の量、及び、前記搬送先拠点において処理待ちの状態にある前記物品に関する第二の量を示す前記存在状況情報を取得し、
    前記算出手段は、前記第一の量が多いほど、あるいは、前記第二の量が少ないほど、前記重要度を大きく算出する、
    請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  12. 前記存在状況取得手段は、前記搬送元拠点において搬送待ちの状態で存在可能な前記物品の量の最大値に対する前記第一の量の割合を示す第一の使用率、及び、前記搬送先拠点において処理待ちの状態で存在可能な前記物品の量の最大値に対する前記第二の量の割合を示す第二の使用率を示す前記存在状況情報を取得し、
    前記算出手段は、前記第一の使用率が大きいほど、あるいは、前記第二の使用率が小さいほど、前記重要度を大きく算出する、
    請求項11に記載の搬送作業制御装置。
  13. 前記算出手段は、前記第一の量と前記第二の量との差分が大きいほど、あるいは、前記第一の使用率と前記第二の使用率との差分が大きいほど、あるいは、前記第二の量に対する前記第一の量の比率が大きいほど、あるいは、前記第二の使用率に対する前記第一の使用率の比率が大きいほど、前記重要度を大きく算出する、
    請求項12に記載の搬送作業制御装置。
  14. 前記存在状況取得手段は、前記第一及び第二の量として、前記物品の個数あるいは重量を示す前記存在状況情報を取得する、
    請求項11乃至請求項13のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  15. 前記存在状況取得手段は、前記複数の拠点のうちの、前記搬送元拠点に前記物品を搬送する搬送元である前工程拠点と、前記搬送先拠点から前記物品を搬送する搬送先である後工程拠点と、における前記物品の存在状況を表す前記存在状況情報を取得する、
    請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  16. 前記搬送コスト取得手段は、前記複数の拠点のうちの、前記搬送作業を行う搬送資源が前記搬送元拠点の1つ前に位置した拠点から、前記搬送元拠点に移動するのに必要なコスト、あるいは、前記搬送資源が前記搬送元拠点から前記搬送先拠点に前記物品を搬送するのに要するコストに基づいて得られた前記搬送コストを取得する、
    請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  17. 前記搬送コスト取得手段は、前記搬送作業を行う搬送資源が移動する距離と、前記搬送資源が移動するのに要する時間と、前記搬送資源の種別と、前記搬送作業と前記複数の拠点において行われる処理との間で発生する干渉の度合いと、前記搬送作業に関する経路の状況と、の少なくともいずれかに基づいて得られた前記搬送コストを取得する、
    請求項1乃至請求項16のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  18. 前記搬送作業が完了したことを検知する検知手段をさらに備え、
    前記算出手段は、前記検知手段が前記搬送作業の完了を検知してから所定の時間が経過したのちに、あるいは、前記搬送作業の完了が見込まれる時刻よりも所定の時間ほど前に、あるいは、前記搬送作業に関する環境が変化したことを示す情報を得られたときに、前記重要度を算出する、
    請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置。
  19. 請求項1乃至請求項18のいずれか一項に記載の搬送作業制御装置と、
    前記搬送作業を行う搬送資源と、
    を有する搬送作業制御システム。
  20. 前記算出手段は、前記重要度が最も高い、前記組み合わせに対する前記搬送作業を示す情報を、前記搬送作業を行う搬送資源に送信し、
    前記搬送資源は、前記算出手段から受信した情報が示す、前記組み合わせに対する前記搬送作業を次に実行するとともに、当該搬送作業に関する前記搬送コストを測定する、
    請求項19に記載の搬送作業制御システム。
  21. 前記搬送資源は、前記物品を搬送する搬送装置、あるいは、前記物品を搬送する作業員に前記搬送作業を示す情報を提示する端末装置である、
    請求項19あるいは請求項20に記載の搬送作業制御システム。
  22. 情報処理装置によって、
    複数の拠点のうちの搬送元拠点から搬送先拠点へ物品を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点との組み合わせと関連付けて取得し、
    前記搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、前記搬送コストを補正した補正コストを算出し、
    前記搬送元拠点と前記搬送先拠点とにおける前記物品の存在状況を表す存在状況情報を取得し、
    前記存在状況情報と、前記補正コストとに基づいて、前記組み合わせに対する前記搬送作業の重要度を算出する、
    搬送作業制御方法。
  23. 複数の拠点のうちの搬送元拠点から搬送先拠点へ物品を搬送する搬送作業から得られる搬送コストを、前記搬送元拠点と前記搬送先拠点との組み合わせと関連付けて取得する搬送コスト取得処理と、
    前記搬送コストに関する信頼性を表す情報に基づいて、前記搬送コストを補正した補正コストを算出する補正処理と、
    前記搬送元拠点と前記搬送先拠点とにおける前記物品の存在状況を表す存在状況情報を取得する存在状況取得処理と、
    前記存在状況情報と、前記補正コストとに基づいて、前記組み合わせに対する前記搬送作業の重要度を算出する算出処理と、
    をコンピュータに実行させるための搬送作業制御プログラムが格納された記録媒体。
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