JPWO2019059408A1 - Oam多重通信システムおよびoam多重通信方法 - Google Patents

Oam多重通信システムおよびoam多重通信方法 Download PDF

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Abstract

回転方向の次元における基底としてOAMモードを用いて複数の信号系列を多重伝送するOAM多重通信システムであって、送信局は、複数のアンテナ素子を円形に等間隔で配置したUCAを、同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用いた送信アンテナと、複数のUCAの中心を原点とする極座標系における回転方向および直径方向の各次元でそれぞれ基底変換を行い、各次元の異なる基底の組み合わせで形成される複合モードごとに、複数の信号系列を多重伝送する手段を含む。受信局は、UCAを同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用いた受信アンテナと、送信局から多重伝送された信号を受信し、その受信信号から回転方向および直径方向の各次元でそれぞれ基底変換を行い、多重伝送された複数の信号系列を分離する手段とを含む。

Description

本発明は、電磁波の軌道角運動量(OAM:Orbital Angular Momentum)を用いて無線信号を空間多重伝送するOAM多重通信システムおよびOAM多重通信方法に関する。
近年、伝送容量向上のため、OAMを用いた無線信号の空間多重伝送技術が報告されている。OAMをもつ電磁波は、伝搬軸を中心に伝搬方向にそって等位相面が螺旋状に分布する。異なるOAMモードをもち、同一方向に伝搬する電磁波は、回転方向において空間位相分布が直交するため、異なる信号系列で変調された各OAMモードの信号を受信局において分離することにより、信号を多重伝送することが可能である。
現在までに、複数のホーンアンテナから放射されたビームを位相板によってそれぞれ異なるOAMモードに変換・同軸合成して送信することにより、信号を同軸多重伝送することに成功している(非特許文献1)。その他にも、複数のアンテナ素子を円形に等間隔で配置した等間隔円形アレーアンテナ(UCA:Uniform Circular Array)を用い、複数のOAMモードを生成・合成して送信することにより、異なる信号系列の空間多重伝送を行った報告がある(非特許文献2)。ここで、OAMモードnの信号は、UCAの各アンテナ素子の位相がn回転(n×360 度)になるように設定して生成される。
J. Wang et al., "Terabit free-space data transmission employing orbital angular momentum multiplexing, "Nature Photonics, Vol.6, pp.488-496, July 2012. Z. Li, Y. Ohashi, K. Kasai, "A dual-channel wireless communication system by multiplexing twisted radio wave," Proceedings of 44th European Microwave Conference, pp.235-238, Oct. 2014.
しかしながら、UCAを用いて生成したOAMは、極座標系における回転方向(円周方向)の次元の直交性を利用しているだけであり、ビーム伝送において面的(二次元的)な空間リソースを最大限に活用できているとは言い難い。一方、二次元的に配置された多数のアンテナ素子で構成されるアレーアンテナを用いて、MIMO信号処理による空間多重伝送を行う場合には、高いリソース利用効率が得られるものの、独立な伝送路を確保するための信号処理やウエイト乗算に多大な演算が必要となってしまう。
通常のアレーアンテナを用いたMIMO伝送における受信シンボルベクトルyは、伝搬チャネル行列Hと送信シンボルベクトルsを用いて式(1) のように表すことができる。なお、簡単のため雑音項は省略している。
Figure 2019059408
ここで、NTXおよびNRXは、それぞれ送信アンテナ素子数および受信アンテナ素子数である。このとき、Hは特異値分解することにより式(2) のように分解することができる。
Figure 2019059408
ここで、Σ(x,y) は行列Σのx行y列成分を表す。また、q=min(NRX,NTX) とすると、UおよびVはそれぞれNRX×NRXおよびNTX×NTXの行列であり、ΣはNRX×NTXの行列である。
以上より、受信側にUH 、送信側にVのウエイトを乗算することにより、式(3) に表されるような直交するMIMOチャネルが形成される。
Figure 2019059408
しかしながら、これらを実現するために必要なミキサやDA変換器およびAD変換器等の装置数はアンテナ素子数に比例して増大し、チャネル推定等のデジタル信号処理に要する演算量は、アンテナ素子数に応じて指数的に増大する。また、それらのデジタル信号処理はサブキャリア毎に行われる必要がある上に、得られたCSI情報を用いてデジタル通信を行う場合、固有値の数、および多値数などに基づく膨大な演算が必要であり、超高速無線伝送を実現する上でこれらの装置数および演算量の低減が必須である。
本発明は、複数のUCAを同心円状に配置したM(Multi) −UCAを用い、極座標系における回転方向の次元で直交性を有するOAMモードに加えて、OAMモード毎に直径方向の次元で1つ以上のモードを生成し、かつ従来と比較して少ない装置数および演算量で多数の複合モードを生成することができるOAM多重通信システムおよびOAM多重通信方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、回転方向の次元における基底としてOAMモードを用いて複数の信号系列を多重伝送するOAM多重通信システムであって、送信局は、複数のアンテナ素子を円形に等間隔で配置したUCAを、同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用いた送信アンテナと、複数のUCAの中心を原点とする極座標系における回転方向および直径方向の各次元でそれぞれ基底変換を行い、各次元の異なる基底の組み合わせで形成される複合モードごとに、複数の信号系列を多重伝送する手段を含む。受信局は、UCAを同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用いた受信アンテナと、送信局から多重伝送された信号を受信し、多重伝送された複数の信号系列を分離する手段とを含む。
受信局は、送信局から送信された既知の参照信号を用いて、送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル情報を推定し、このチャネル情報から回転方向および直径方向の次元で基底変換を行うための送信ウエイトおよび受信ウエイトに変換する手段を備え、送信局は、複数の信号系列に受信局からフィードバックされた送信ウエイトを乗算して直径方向の次元の基底変換を行うウエイト乗算手段と、複数のUCAから送信するOAMモードの信号をそれぞれ生成するOAMモード生成手段とを備え、受信局は、複数のUCAの受信信号からそれぞれOAMモードの信号を分離するOAMモード分離手段と、OAMモードの信号に受信ウエイトを乗算して直径方向の次元の基底変換を行うウエイト乗算手段とを備えてもよい。
送信局は、送信アンテナと受信アンテナのアンテナ間距離に応じて乗算する送信ウエイトを予め定めた関数またはテーブルを備え、利用するOAMモードごとに多重する1つ以上の信号系列に対して異なる送信ウエイトを乗算してUCAごとに基底変換を行う構成であり、受信局は、UCAごとに基底変換を行い、OAMモードごとに異なる1つの以上の信号系列に、送信局で用いた送信ウエイトに対応する受信ウエイトを乗算し、所定の等化アルゴリズムを用いて多重伝送された複数の信号系列を分離する構成としてもよい。
送信局は、アンテナ間距離に応じて直交分布関数から送信ウエイトを決定する構成であり、受信局は、アンテナ間距離に応じて送信局で用いた直交分布関数から受信ウエイトを決定する構成としてもよい。
送信局および受信局は、利用可能な複合モードの受信信号品質に基づいて、送信ウエイトおよび受信ウエイトと直交基底の組合せを決定し、複合モードの送信電力および変調方式を決定する手段を備えてもよい。
第2の発明は、回転方向の次元における基底としてOAMモードを用いて複数の信号系列を多重伝送するOAM多重通信方法であって、送信局は、送信アンテナとして、複数のアンテナ素子を円形に等間隔で配置したUCAを、同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用い、複数のUCAの中心を原点とする極座標系における回転方向および直径方向の各次元でそれぞれ基底変換を行い、各次元の異なる基底の組み合わせで形成される複合モードごとに、複数の信号系列を多重伝送する。受信局は、受信アンテナとして、UCAを同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用い、送信局から多重伝送された信号を受信し、多重伝送された複数の信号系列を分離する。
受信局は、送信局から送信された既知の参照信号を用いて、送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル情報を推定し、このチャネル情報から回転方向および直径方向の次元で基底変換を行うための送信ウエイトおよび受信ウエイトに変換し、送信局は、複数の信号系列に受信局からフィードバックされた送信ウエイトを乗算して直径方向の次元の基底変換を行い、複数のUCAから送信するOAMモードの信号をそれぞれ生成し、受信局は、複数のUCAの受信信号からそれぞれOAMモードの信号を分離し、OAMモードの信号に受信ウエイトを乗算して直径方向の次元の基底変換を行ってもよい。
送信局は、送信アンテナと受信アンテナのアンテナ間距離に応じて乗算する送信ウエイトを予め定めた関数またはテーブルを備え、利用するOAMモードごとに多重する1つ以上の信号系列に対して異なる送信ウエイトを乗算してUCAごとに基底変換を行い、受信局は、UCAごとに基底変換を行い、OAMモードごとに異なる1つの以上の信号系列に、送信局で用いた送信ウエイトに対応する受信ウエイトを乗算し、所定の等化アルゴリズムを用いて多重伝送された複数の信号系列を分離してもよい。
送信局は、アンテナ間距離に応じて直交分布関数から送信ウエイトを決定し、受信局は、アンテナ間距離に応じて送信局で用いた直交分布関数から受信ウエイトを決定してもよい。
送信局および受信局は、利用可能な複合モードの受信信号品質に基づいて、送信ウエイトおよび受信ウエイトと直交基底の組合せを決定し、複合モードの送信電力および変調方式を決定してもよい。
本発明は、M−UCAを用い、極座標系における回転方向の次元において、フーリエ級数等を用いた基底変換によってOAMモードの生成を行ったのち、直径方向の次元で回転方向の各基底ベクトルに対応する複数の複合モードをそれぞれ算出することにより、回転方向および直径方向の異なる基底の組み合わせで表される独立の伝送路を用いて信号の多重伝送を行うことで、従来より低演算量で信号の多重伝送が可能となる。
本発明のOAM多重通信システムのM−UCAの構成例を示す図である。 本発明のOAM多重通信システムの実施例1の構成を示す図である。 実施例1におけるOAM多重通信方法の処理手順の一例を示す図である。 本発明のOAM多重通信システムの実施例2の構成を示す図である。 本発明のOAM多重通信システムの実施例5の構成を示す図である。 実施例5におけるOAM多重通信方法の処理手順の一例を示す図である。 本発明のOAM多重通信システムの実施例6の構成を示す図である。 8×8バトラーマトリックスの一例を示す図である。 4×8バトラーマトリックスの一例を示す図である。
図1は、本発明のOAM多重通信システムのM−UCAの構成例を示す。
図1において、M−UCAは、同心円状に複数のUCAを配置した構成である。ここでは、互いに半径が異なる4つのUCAを配置した構成を示し、内側のUCAから順番に、第1UCA,第2UCA,第3UCA,第4UCAとする。各UCAは16素子のアンテナ素子(図中、●で示す)を備える例を示すが、各UCAのアンテナ素子数は必ずしも同数である必要はない。M−UCAを構成するアンテナ素子は、ホーンアンテナやパッチアンテナなど、その他いかなる形態のものでもよい。
本発明の特徴は、M−UCAによるアンテナ構成とそれに伴う演算処理方法にあり、特にM−UCAの直径方向と回転方向の各次元でそれぞれ基底変換を行い、例えば回転方向の直交基底としてフーリエ級数を用いるところにある。
(実施例1)
図2は、本発明のOAM多重通信システムの実施例1の構成を示す。
図2において、送信局10は、複数MTXの第1UCA15−1〜第MTXUCA15−MTXを備え、それぞれの送信アンテナ素子数をNTX(1)〜NTX(MTX)とする。信号処理部11は、送信信号系列を入力し、OAMモード#1〜#Lでそれぞれ送信するM1 〜ML 個の信号を生成する。送信ウエイト乗算処理部12は、信号処理部11で生成された各信号に送信ウエイトを乗算し、各UCAからOAMモード#1〜#Lで送信する信号を生成する。第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTXは、それぞれOAMモード#1〜#Lで送信する信号を入力し、各UCAからそれぞれOAMモード#1〜#Lの信号として送信されるように位相調整して各UCAのアンテナ素子に入力する。
受信局20は、複数MRXの第1UCA21−1〜第MRXUCA21−MRXを備え、それぞれの受信アンテナ素子数をNRX(1)〜NRX(MRX)とする。第1OAMモード分離処理部22−1〜第MRXOAMモード分離処理部22−MRXは、第1UCA21−1〜第MRXUCA21−MRXでそれぞれ受信する信号からOAMモード#1〜#Lの信号を分離する。受信ウエイト乗算処理部23は、UCAごとに分離されたOAMモード#1〜#Lの信号を入力し、それぞれ受信ウエイトを乗算し、各UCAで受信した同一OAMモードの信号を分離し、M1 〜ML 個の信号として出力する。信号処理部25は、各UCAおよび各OAMモードで受信した信号を復調して受信信号系列を出力する。
さらに、受信局20には、第1OAMモード分離処理部22−1〜第MRXOAMモード分離処理部22−MRXの出力信号から、各信号系列のチャネル情報を推定するチャネル推定・特異値分解処理部26を備える。チャネル推定・特異値分解処理部26は、推定したチャネル情報を受信ウエイト乗算処理部23に設定し、チャネル情報フィードバック部27を介して送信局10の送信ウエイト乗算処理部12に設定するとともに、信号処理部11に対してOAMモードごとの多重数M1 〜ML を設定する。
送信ウエイト乗算処理部12、受信ウエイト乗算処理部23、第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTX、第1OAMモード分離処理部22−1〜第MRXOAMモード分離処理部22−MRXは、デジタル信号処理およびアナログ信号処理のどちらでもよく、各処理の方法に応じて適切な位置にDA変換器またはAD変換器が配置される。また、送信局10の第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTX、および受信局20の第1OAMモード分離処理部22−1〜第MRXOAMモード分離処理部22−MRXは、それぞれ対応するUCAのアンテナ素子に対して同じ回転方向に順番に接続される。
図3は、実施例1におけるOAM多重通信方法の処理手順の一例である。
図3において、送信局10は、既知の参照信号を送信し、受信局20は参照信号からチャネル推定処理を行い、特異値分解処理により必要なチャネル情報を取得して送信局にフィードバックする。送信局10は、フィードバックされたチャネル情報を用いて多重数/伝送モードを決定し、送信ウエイト乗算処理を行い、OAMモードの信号を生成してOAM多重伝送する。受信局20は、UCAごとに受信したOAMモードの信号の分離処理を行い、さらに受信ウエイト乗算処理を行って複数のUCAで受信した同一OAMモード間の分離を行って受信信号として出力する。なお、受信局20から送信局10へ既知信号を送信させ、送信局10においてチャネル推定を行う構成でもよい。いずれの構成であっても、チャネル情報から送信局10および受信局20で乗算するウエイトをそれぞれにおいて得られる構成であればよい。
以下、本発明の動作原理について説明する。
送信アンテナは、複数MTXの第1UCA15−1〜第MTXUCA15−MTXで構成され、それぞれの送信アンテナ素子数をNTX(1)〜NTX(MTX)とし、受信アンテナは、複数MRXの第1UCA21−1〜第MRXUCA21−MRXで構成され、それぞれの受信アンテナ素子数をNRX(1)〜NRX(MRX)とすると、伝搬チャネル行列Hは以下の式(4) ように表すことができる。
Figure 2019059408
なお、部分チャネル行列hm,n (m=1,2,…,MRX、n=1,2,…,MTX)は、NRX(m)×NTX(n)の行列であり、第m受信UCA21−mと第n送信UCA15−nとの間の伝搬チャネルである。
送信アンテナと受信アンテナの正面を対向して配置することにより伝搬軸を中心とした回転対称性が生じるため、これらのアンテナ間に生じるチャネル行列は巡回行列になる。そのため巡回行列の性質より、各UCA間の伝搬チャネルhm,n は、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)行列DN ∈CN*N を用いて以下のように特異値分解することができる。
Figure 2019059408
なお、式(5) および式(6) で用いたxおよびyは、それぞれ行列Σおよび行列Dの行および列のインデックスを表す。行列やベクトルのインデックスは以後同様の表現を行う。また、l(x)は、DFT行列のx行の固有ベクトルに対応する回転方向の次元のモードの値であり、OAMモードを表す。
このとき、式(5) より、各UCA間の伝搬チャネルが有する特異値の数は、
min[NRX(m),NTX(n)]
である。よって、第m受信UCA21−mと第n送信UCA15−nとの間の伝搬チャネルは、式(7) のように直交化してmin[NRX(m),NTX(n)] 個の独立な伝送路を確保することができる。
Figure 2019059408
この式(7) は、OAMモード生成/分離処理を表しており、離散フーリエ変換および逆変換に相当する処理である。
次に、L=min(NRX,NTX)とすると、OAMモード生成/分離処理を含むチャネル応答Λは、式(8) のように形成される。
Figure 2019059408
ここで、Hl(x),l(y)は、OAMモードl(x) とl(y) との間のチャネルであり、式(9)のように表される。
Figure 2019059408
このように得られたチャネル応答Λに対して、式(10)に示すように特異値分解を行い、式(11)に示すように送信局において対応する左特異ベクトルを送信ウエイトとし、受信局において対応する右特異ベクトルを受信ウエイトとするウエイト乗算処理を行うことにより、P=min(MRX,MTX)とすると、L個のOAMモード毎にそれぞれP個の独立な伝送路を確保できる。
Figure 2019059408
ここで、実際に利用するOAMモードの数をLuse (≦L)とすると、式(9) の要素
l(x),l(y) は、実際に利用するOAMモードの組み合わせに限定される。したがって、送信局ではNTX個のL点離散フーリエ変換、受信局ではNRX個のL点離散フーリエ変換などによるOAMモード生成/分離処理と、(Luse×MRX)×(Luse×MTX)行列の特異値分解処理が行われるだけでよく、
Luse×MRX=ΣnRX(m)かつLuse×MTX=ΣmTX(n)
の場合を除き、従来のMIMOと比較して、演算量を低減することが可能である。
さらに、OAMモード生成/分離処理をバトラーマトリックス等のアナログ回路で行う場合、アンテナ数に比例する数のミキサやDA変換器およびAD変換器等の装置が必須となる従来のMIMOと異なり、使用するOAMモード数を制限することで、ミキサやDA変換器およびAD変換器等の装置数を容易に低減することができる。
上記のすべてのチャネルから得られる独立な複合モードの数は、最大でL×P個である。
なお、これらの複合モードの中から、予め想定した設置環境で得られる固有値の大きさや、必要な並列伝送数などに応じて、利用する複合モードを任意に定めることにしてもよい。
図3に示すOAM多重通信方法における処理手順は、送信局に送信すべきデータが到着した際に実行される。また、特異値分解処理によるウエイト算出は、伝搬チャネルが同等である間は行わず、乗算するウエイトは過去の値を用いることにしてもよい。
以下、具体例を示す。
送受信アンテナは、表1に示すパラメータを有するM−UCAとし、伝搬軸がアンテナ面に垂直かつすべてのUCAの中心を通るように送受信アンテナを対向して配置する。ここで、簡単のため、表1のパラメータは送受信アンテナ共通とする。
Figure 2019059408
また、本実施例で利用するOAMモードは、−2,−1,0,1,2の5モードとする。本手法では、まず前準備として、送受信局のウエイト乗算処理にて乗算するウエイトベクトルを決定するため、M−UCAを対向配置することによって形成されるチャネル(式(4))に対して、式(5) に示すOAMモード生成/分離処理を送受信局で行うことにより、式(8) に示す等価チャネル行列Λ(20×20)を取得する。
次に、これを式(10)に示すように特異値分解することにより左右の特異行列(20×20行列)を得たのち、右特異行列を送信局にフィードバックする。
次に、送信信号系列は多重する複合モード数に分割され(S/P変換)、それぞれで変調される。さらに、変調された信号に対し、図3に示す処理手順に基づいて上記の前処理にて得られた右特異行列のウエイト乗算およびOAMモード生成処理がなされ、DACによってアナログ信号に変換したのち、各アンテナ素子に給電される。
受信局では、各アンテナ素子で受信された信号に対し、ADCによりデジタル信号へ変換したのち、図3に示す処理手順に基づいてOAMモード分離処理および上記の前処理にて得られた左特異行列のウエイト乗算がなされる。さらに得られた信号を復調したのち、送信側で各複合モードに対して分割された信号を結合し(P/S変換)、受信信号系列を得る。
なお、本実施例において、例えばOFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式を用いる場合は、サブキャリア毎に本実施例に従ってチャネル推定および特異値分解を行うなど、利用する伝送方式に応じて時間あるいは周波数方向の次元を拡張して処理を行うとよい。
また、送受信アンテナ位置の正面対向状態からのずれや、他システムの信号およびマルチパス等による干渉がある場合は、等化ウエイトについて左特異行列の替わりにMMSE(minimum mean square error )アルゴリズムやZF(zero forcing)アルゴリズム等の等化アルゴリズムを用いて求めたウエイトを用いることによって適切な等化処理を行うことが望ましい。
(実施例2)
図4は、本発明のOAM多重通信システムの実施例2の構成を示す。
図4において、送信局10は、複数MTXの第1UCA15−1〜第MTXUCA15−MTXを備え、それぞれの送信アンテナ素子数をNTX(1)〜NTX(MTX)とする。信号処理部11は、送信信号系列を入力し、OAMモード#1〜#Lでそれぞれ送信するM1 〜ML 個の信号を生成し、第1送信ウエイト乗算処理部12−1〜第L送信ウエイト乗算処理部12−Lに入力する。第1送信ウエイト乗算処理部12−1は、OAMモード#1で送信する信号に送信ウエイトを乗算し、各UCAからOAMモード#1で送信する信号を生成して第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTXにそれぞれ入力する。同様に、第L送信ウエイト乗算処理部12−Lは、OAMモード#Lで送信する信号に送信ウエイトを乗算し、各UCAからOAMモード#Lで送信する信号を生成して第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTXにそれぞれ入力する。第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTXは、それぞれOAMモード#1〜#Lで送信する信号を入力し、各UCAからそれぞれOAMモード#1〜#Lの信号として送信されるように位相調整して各UCAのアンテナ素子に入力する。
受信局20は、複数MRXの第1UCA21−1〜第MRXUCA21−MRXを備え、それぞれの受信アンテナ素子数をNRX(1)〜NRX(MRX)とする。第1OAMモード分離処理部22−1〜第MRXOAMモード分離処理部22−MRXは、各UCAでそれぞれ受信する信号からOAMモード#1〜#Lの信号を分離し、OAMモードごとに第1受信ウエイト乗算処理部24−1〜第L受信ウエイト乗算処理部24−ML に入力する。第1受信ウエイト乗算処理部24−1は、各UCAで受信したOAMモード#1の信号を入力して受信ウエイトを乗算して分離し、M1 個の信号として出力する。同様に、第L受信ウエイト乗算処理部24−ML は、各UCAで受信したOAMモード#Lの信号を入力して受信ウエイトを乗算して分離し、ML 個の信号として出力する。信号処理部25は、各UCAおよび各OAMモードで受信した信号を復調して受信信号系列を出力する。
さらに、受信局20には、第1OAMモード分離処理部22−1〜第MRXOAMモード分離処理部22−MRXの出力信号から、各信号系列のチャネル情報を推定するチャネル推定・特異値分解処理部26を備える。チャネル推定・特異値分解処理部26は、推定したチャネル情報を第1受信ウエイト乗算処理部24−1〜第L受信ウエイト乗算処理部24−ML に設定し、チャネル情報フィードバック部27を介して送信局10の第1送信ウエイト乗算処理部13−1〜第L送信ウエイト乗算処理部13−ML に設定するとともに、信号処理部11に対してOAMモードごとの多重数M1 〜ML を設定する。
実施例2の特徴は、OAMモードごとに並列に送信ウエイト乗算処理および受信ウエイト乗算処理を行うところにある。
OAMモード生成処理部およびOAMモード分離処理部では、それぞれ異なるOAMモードの信号を生成/分離しているため、式(8)に示すOAMモード生成/分離処理を含む等価チャネルΛを構成するOAMモード間のチャネルHl(x),l(y) のうち、異なるOAMモード間(x≠y)のチャネルは0行列として近似することができ、式(12)のようなブロック対角行列が得られる。
Figure 2019059408
ここで、同一OAMモード間(x=y)のチャネルをHl(k)=Hl(k), l(k)(k=1,2,…,L)として再定義すると、L個の独立なチャネル応答Hl(k)に対して、式(13)のように特異値分解を行い、式(14)に示すように送信局および受信局においてそれぞれ対応する左特異ベクトルおよび右特異ベクトルをウエイトとするウエイト乗算処理を行うことにより、P=min(MRX,MTX ) とすると、L個のOAMモード毎にそれぞれP個の独立な伝送路を確保できる。
Figure 2019059408
ここで、実際に利用するOAMモードの数をLuse (≦L)とすると、送信局ではNTX個のL点離散フーリエ変換、受信局ではNRX個のL点離散フーリエ変換などによるOAMモード生成/分離処理と、Luse 回の(MRX×MTX)行列の特異値分解処理が行われるだけでよく、従来のMIMOや実施例1と比較して、演算量を大幅に低減することが可能である。
さらに、OAMモード生成/分離処理をバトラーマトリックス等のアナログ回路で行う場合、アンテナ数に比例する数のミキサやDA変換器およびAD変換器等の装置が必須となる従来のMIMOと異なり、使用するOAMモード数を制限することで、ミキサやDA変換器およびAD変換器等の装置数を容易に低減することができる。
上記のすべてのチャネルから得られる独立な複合モードの数は、最大でL×P個である。
なお、これらの複合モードの中から、予め想定した設置環境で得られる固有値の大きさや、必要な並列伝送数などに応じて、利用する複合モードを任意に定めることにしてもよい。
図3に示すOAM多重通信方法における処理手順は、送信局に送信すべきデータが到着した際に実行される。また、特異値分解処理によるウエイト算出は、伝搬チャネルが同等である間は行わず、乗算するウエイトは過去の値を用いることにしてもよい。
実施例1同様に、送受信アンテナは、表1に示すパラメータを有するM−UCAとし、伝搬軸がアンテナ面に垂直かつすべてのUCAの中心を通るように送受信アンテナを対向して配置する。ここで、簡単のため、表1のパラメータは送受信アンテナ共通とする。
また、本実施例で利用するOAMモードは−8,−7,…,6,7の16モードとする。本手法では、まず前準備として、送受信局のウエイト乗算処理にて乗算するウエイトベクトルを決定するため、M−UCAを対向配置することによって形成されるチャネル(式(4))に対して、式(5) に示すOAMモード生成/分離処理を送受信局で行うことにより、式(9) に示すOAMモード間のチャネルのうち、同一OAMモードl間のチャネル行列Hl(4×4)を取得する。
次に、これを式(13)に示すように特異値分解することにより左右の特異行列(4×4行列16個)を得たのち、右特異行列を送信機にフィードバックする。表2に、表1のパラメータでアンテナを設置した場合における、回転方向および直径方向の次元の組み合わせに対応する固有値を示す。
Figure 2019059408
次に、送信信号系列は多重する複合モード数に分割され(S/P変換)、それぞれで変調される。さらに、変調された信号に対し、図3に示す処理手順に基づいて上記の前処理にて得られた右特異行列のウエイト乗算およびOAMモード生成処理がなされ、DACによってアナログ信号に変換したのち、各アンテナ素子に給電される。
受信局では、各アンテナ素子で受信された信号に対し、ADCによりデジタル信号へ変換したのち、図3に示す処理手順に基づいてOAMモード分離処理および上記の前処理にて得られた左特異行列のウエイト乗算がなされる。さらに得られた信号を復調したのち、送信側で各複合モードに対して分割された信号を結合し(P/S変換)、受信信号系列を得る。
なお、本実施例において、例えばOFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式を用いる場合は、サブキャリア毎に本実施例に従ってチャネル推定および特異値分解を行うなど、利用する伝送方式に応じて時間あるいは周波数方向の次元を拡張して処理を行うとよい。
また、送受信アンテナ位置の正面対向状態からのずれや、他システムの信号およびマルチパス等による干渉がある場合は、等化ウエイトについて左特異行列の替わりにMMSE(minimum mean square error )アルゴリズムやZF(zero forcing)アルゴリズム等の等化アルゴリズムを用いて求めたウエイトを用いることによって適切な等化処理を行うことが望ましい。
(実施例3)
実施例3は、送信信号系列をS/P変換して変調する際に、複合モードの固有値を用い、注水定理等を用いて利用する複合モードやそれらに割り当てる電力制御を行うとともに、適応変調やチャネル符号化を行う。
表3は、注水定理を用いて複合モード選択および電力配分を行った場合の電力を示す。なお、回転方向および直径方向の次元のモードの組み合わせが [0, 0] の場合の電力を1 として正規化してある。表3は、表1のパラメータで送受信アンテナを設置して注水定理を適用した場合、図の太枠内の複合モードが利用されることを示している。
Figure 2019059408
表2および表3より、利用した複合モード毎に割り当てるべき受信電力が得られるため、送受信局で重畳するノイズを考慮したモード毎の受信SNRに応じて適応的に変調方式や符号化方式を選択することにより、実施例1と比較して高い伝送容量を確保することができる。
(実施例4)
実施例4は、アンテナ間距離に対応する利用複合モードや送受信局で乗算するべきウエイト、電力配分のテーブルまたは関数等を予め用意する。
アンテナ構成を一意に定めた場合、アンテナ間のチャネルおよびこれらの固有値はアンテナ間距離によって一意に定まる。すなわち、実施例4では、チャネル情報の推定およびフィードバックを必要とせず、アンテナ間距離の情報を取得することで、予め作成した前記のテーブルまたは関数等に基づいて利用複合モードおよび電力配分を決定することができる。
(実施例5)
図5は、本発明のOAM多重通信システムの実施例5の構成を示す。
図5において、図2に示す実施例1の受信局20のチャネル推定・特異値分解処理部26およびフィードバック部27に代えて、実施例5ではウエイト算出処理部28を備える。ウエイト算出処理部28は、第1OAMモード分離処理部22−1〜第MRXOAMモード分離処理部22−MRXの出力信号から、チャネル推定およびウエイト算出を行い、受信ウエイト乗算処理部23に設定する。
図6は、実施例5におけるOAM多重通信方法の処理手順の一例である。
図6において、送信局10は、規定のチャネル情報を用いて多重数/伝送モードを決定し、ウエイト乗算処理を行い、OAMモードの信号を生成してOAM多重伝送する。受信局20は、受信したOAMモードの信号の分離処理を行い、チャネル推定およびウエイト算出を行い、ウエイト乗算処理を行って受信信号として出力する。
実施例5の動作原理は、基本的には実施例1の動作原理と同様であるが、式(8) で得られたチャネル応答Λに対して、予め定めた送信ウエイトベクトルで形成される送信ウエイト行列Vを乗算することにより、以下の式(15)のような信号が得られる。
Figure 2019059408
ここで、sは信号ベクトルである。最後に、得られた受信信号ベクトルyに対し、予め定めた受信ウエイト行列U、またはMMSE(minimum mean square error )アルゴリズムやZF(zero forcing)アルゴリズム等の等化アルゴリズムを用いて得られた受信ウエイト行列Uにより等化処理を行うことで、P=min(MRX,MTX)とすると、L個のOAMモード毎にそれぞれP個の独立な伝送路を確保でき式(16)のような信号が得られる。
Figure 2019059408
ここで、実際に利用するOAMモードの数をLuse (≦L)とすると、式(9) の要素
l(x),l(y) は、実際に利用するOAMモードの組み合わせに限定される。したがって、送信局ではNTX個のL点離散フーリエ変換、受信局ではNRX個のL点離散フーリエ変換などによるOAMモード生成/分離処理と、予め送受信ウエイトが定められていない場合に(Luse×MRX)×(Luse×MTX)行列の等化処理が行われるだけでよく、従来のMIMOと比較して、演算量を低減することが可能である。
さらに、OAMモード生成/分離処理をバトラーマトリックス等のアナログ回路で行う場合、アンテナ数に比例する数のミキサやDA変換器およびAD変換器等の装置が必須となる従来のMIMOと異なり、使用するOAMモード数を制限することで、ミキサやDA変換器およびAD変換器等の装置数を容易に低減することができる。
上記のすべてのチャネルから得られる独立な複合モードの数は、最大でL×P個である。
なお、これらの複合モードの中から、予め想定した設置環境で得られる固有値の大きさや、必要な並列伝送数などに応じて、利用する複合モードを任意に定めることにしてもよい。
図6に示すOAM多重通信方法における処理手順は、送信局に送信すべきデータが到着した際に実行される。また、ウエイト算出は、伝搬チャネルが同等である間は行わず、乗算するウエイトは過去の値を用いることにしてもよい。
以下、具体例を示す。
送受信アンテナは、表1に示すパラメータを有するM−UCAとし、伝搬軸がアンテナ面に垂直かつすべてのUCAの中心を通るように送受信アンテナを対向して配置する。
また、本実施例で利用するOAMモードは、−2,−1,0,1,2の5モードとする。本手法で用いる送信ウエイト行列として、式(17)に示す単位行列を用いる。
Figure 2019059408
これは、4つのOAMモード生成処理部が利用するOAMモードに対応するポートに対して、4×5個の信号をそれぞれ独立に入力することに相当する。
なお、これは図5に示す送信ウエイト乗算処理部12を省略した構成と等価であり、信号処理部11からOAMモード生成処理部に対して直接信号を入力する構成としてもよい。
まず、送信局では、送信信号系列が多重する複合モード数に分割され(S/P変換)、それぞれで変調される。なお、それぞれの信号の前には、送受信局で予め共有された異なる既知信号系列が付与される。さらに、変調された信号に対し、式(12)に示すウエイト乗算およびOAMモード生成処理がなされ、DA変換器によってアナログ信号に変換したのち、各アンテナ素子に給電される。
受信局では、各アンテナ素子で受信された信号に対し、AD変換器によりデジタル信号へ変換した後にOAMモード分離処理が行われ、受信された信号yに対して、MMSEアルゴリズムにより算出した受信ウエイト行列Uを乗算する。さらに得られた信号を復調したのち、送信側で各複合モードに対して分割された信号を結合し(P/S変換)、受信信号系列を得る。
(実施例6)
図7は、本発明のOAM多重通信システムの実施例6の構成を示す。
図7において、図4に示す実施例2の受信局20のチャネル推定・特異値分解処理部26およびフィードバック部27に代えて、実施例6ではウエイト算出処理部28を備える。ウエイト算出処理部28は、第1OAMモード分離処理部22−1〜第MRXOAMモード分離処理部22−MRXの出力信号から、チャネル推定およびウエイト算出を行い、受信ウエイト乗算処理部23に設定する。
OAMモード生成処理部およびOAMモード分離処理部では、それぞれ異なるOAMモードの信号を生成/分離しているため、式(8) に示すOAMモード生成/分離処理を含む等価チャネルΛを構成するOAMモード間のチャネルHl(x),l(y) のうち、異なるOAMモード間(x≠y)のチャネルは0行列として近似することができ、式(18)のようなブロック対角行列が得られる。
Figure 2019059408
ここで、同一OAMモード間(x=y)のチャネルをHl(k)=Hl(k), l(k)(k=1,2,…,L)として再定義すると、L個の独立なチャネル応答Hl(k)に対して、予め送信ウエイトベクトルで形成される送信ウエイト行列Vl をP(P=min(MRX,MTX) )個の信号に乗算することにより、OAMモードl毎に式(19)のような信号が得られる。
Figure 2019059408
ここで、sl は信号ベクトルである。最後に、得られた受信信号ベクトルyl に対し、実施例1と同様に、予め定めた受信ウエイト行列U、またはMMSE(minimum mean square error )アルゴリズムやZF(zero forcing)アルゴリズム等の等化アルゴリズムを用いて得られた受信ウエイト行列Uにより等化処理を行うことで、P個の独立な伝送路が得られ、式(20)のような信号が得られる。
Figure 2019059408
ここで、実際に利用するOAMモードの数をLuse (≦L)とすると、式(9) の要素
l(x),l(y) は、実際に利用するOAMモードの組み合わせに限定される。したがって、送信局ではNTX個のL点離散フーリエ変換、受信局ではNRX個のL点離散フーリエ変換などによるOAMモード生成/分離処理と、予め送受信ウエイトが定められていない場合にLuse 回のNTX×NRX行列の等化処理が行われるだけでよく、従来のMIMOや実施例1と比較して、演算量を大幅に低減することが可能である。
さらに、OAMモード生成/分離処理をバトラーマトリックス等のアナログ回路で行う場合、アンテナ数に比例する数のミキサやDAC変換器およびAD変換器等の装置が必須となる従来のMIMOと異なり、使用するOAMモード数を制限することで、ミキサやDAC変換器およびAD変換器等の装置数を容易に低減することができる。
上記のすべてのチャネルから得られる独立な複合モードの数は、最大でL×P個である。
なお、これらの複合モードの中から、予め想定した設置環境で得られる固有値の大きさや、必要な並列伝送数などに応じて、利用する複合モードを任意に定めることにしてもよい。
図6に示すOAM多重通信方法における処理手順は、送信局に送信すべきデータが到着した際に実行される。また、ウエイト算出は、伝搬チャネルが同等である間は行わず、乗算するウエイトは過去の値を用いることにしてもよい。
実施例5同様に、送受信アンテナは、表1に示すパラメータを有するM−UCAとし、伝搬軸がアンテナ面に垂直かつすべてのUCAの中心を通るように送受信アンテナを対向して配置する。ここで、簡単のため、表1のパラメータは送受信アンテナ共通とする。
また、本実施例で利用するOAMモードは−2,−1,0,1,2の5モードとする。本手法で用いる送信ウエイト行列として、式(21)に示す単位行列を用いる。
Figure 2019059408
これは、各UCAに対応する4つのOAMモード生成処理部が利用するOAMモードに対応するポートに対して、4つの信号をそれぞれ独立に入力することに相当する。
なお、これは図7に示す第1送信ウエイト乗算処理部13−1〜第L送信ウエイト乗算処理部13−Lを省略した構成と等価であり、信号処理部11から第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTXに対して直接信号を入力する構成としてもよい。
まず、送信局では、送信信号系列が多重する複合モード数に分割され(S/P変換)、それぞれで変調される。なお、それぞれの信号の前には、送受信局で予め共有された異なる既知信号系列が付与される。さらに、変調された信号に対し、式(21)に示すウエイト乗算およびOAMモード生成処理がなされ、DACによってアナログ信号に変換したのち、各アンテナ素子に給電される。
受信局では、各アンテナ素子で受信された信号に対し、ADCによりデジタル信号へ変換した後にOAMモード分離処理が行われ、同じOAMモードごとに受信された信号yl に対して、MMSEアルゴリズムにより算出した受信ウエイト行列Uを乗算する。さらに得られた信号を復調したのち、送信側で各複合モードに対して分割された信号を結合し(P/S変換)、受信信号系列を得る。
(実施例7)
実施例7は、直交する送信ウエイトベクトルおよび受信ウエイトベクトルを、送受信アンテナ間距離とガウス関数に基づいて決定する。
まず、送信局は、レーザー距離計やその他の距離推定法を用いて、送受信アンテナ間距離の情報を取得する。送受信アンテナ間距離をzとすると、送信ウエイトベクトルおよび受信ウエイトベクトルで形成されるウエイト行列Vl およびUl は、式(22)のように表すことができる。
Figure 2019059408
また、ω0 は、ガウシアンビームのビームウエイト径、z0 はガウシアンビームのビームウエイト位置のオフセットを表す値であり、アンテナの設置環境に合わせて任意の値に設定してもよい。
また、離散的な値をとる距離に対応したウエイト行列を予め算出したテーブルを用意することで演算処理をなくし、テーブルから実際の距離に対して最も近いウエイト行列を選択して利用する構成としてもよい。
(実施例8)
実施例8は、送信信号系列をS/P変換して変調する際に複合モードの固有値を用い、注水定理等を用いて利用する複合モードやそれらに割り当てる電力制御を行うとともに、適応変調やチャネル符号化を行う。
実施例7のように規定の関数やテーブルを用いる場合、予めアンテナ間距離に対応するモード毎の固有値を計算して準備おくことができる。このとき、例えば注水定理等を用いることで利用した複合モード毎に割り当てるべき受信電力が得られ、送受信局で重畳するノイズを考慮したモード毎の受信SNRに応じて適応的に変調方式や符号化方式を選択することにより、実施例5〜7と比較して高い伝送容量を確保することができる。これは、通信中に通信品質情報をフィードバックして逐次的、適応的に行われてもよい。
(実施例9)
実施例9は、デジタル信号処理とアナログ回路による信号処理の機能配分を行う。
実施例9では、OAMモード生成/分離処理においてバトラーマトリックスやロットマンレンズおよびそれらに類するアナログ回路を用いる。なお、実施例9では送受信アンテナの各UCAの備えるアンテナ素子を8個ずつとする。
図8は、送信局の8×8バトラーマトリックスの一例を示す。
図8において、8×8バトラーマトリックスは、90度ハイブリッドと、それぞれ数値で示した位相シフタにより構成される。このように、デジタル信号処理の一部をアナログ回路で行うことによってさらなるデジタル信号処理負荷の軽減が可能である。
さらに、高次のOAMモードは十分な固有値が得られない設置環境である場合など、全てのOAMモードを使いきることができない、あるいは使う必要がない場合がある。例えば、表3の場合でもOAMモード8は利用していない。
そのような場合、送受信局のアナログ回路において利用しないOAMモードに対応する入力ポートをはじめから終端することにより、AD変換器およびDA変換器の数を低減することができる。
さらに図9に示すように、使用しないポートを終端装置等を用いて終端しておくことにより、最大利用OAMモード数によってはアナログ回路規模を削減することもできる。
(実施例10)
実施例10は、送信アンテナおよび受信アンテナの設置方法として、パラボラアンテナの反射器あるいはレンズを備える。ここでは、各UCAの中心を通る伝搬軸がパラボラアンテナの放物面の対称軸に一致するように配置することで、高い受信信号利得が得られる。他にも、例えば同様のビームが得られるよう設置したオフセットパラボラアンテナを用いてもよい。
10 送信局
11 信号処理部
12,13 送信ウエイト乗算処理部
14 OAMモード生成処理部
15 送信UCA
20 受信局
21 受信UCA
22 OAMモード分離処理部
23,24 受信ウエイト乗算処理部
25 信号処理部
26 チャネル推定・特異値分解処理部
27 フィードバック部
28 ウエイト算出処理部
図4において、送信局10は、複数MTXの第1UCA15−1〜第MTXUCA15−MTXを備え、それぞれの送信アンテナ素子数をNTX(1)〜NTX(MTX)とする。信号処理部11は、送信信号系列を入力し、OAMモード#1〜#Lでそれぞれ送信するM1 〜ML 個の信号を生成し、第1送信ウエイト乗算処理部13−1〜第L送信ウエイト乗算処理部13−Lに入力する。第1送信ウエイト乗算処理部13−1は、OAMモード#1で送信する信号に送信ウエイトを乗算し、各UCAからOAMモード#1で送信する信号を生成して第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTXにそれぞれ入力する。同様に、第L送信ウエイト乗算処理部13−Lは、OAMモード#Lで送信する信号に送信ウエイトを乗算し、各UCAからOAMモード#Lで送信する信号を生成して第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTXにそれぞれ入力する。第1OAMモード生成処理部14−1〜第MTXOAMモード生成処理部14−MTXは、それぞれOAMモード#1〜#Lで送信する信号を入力し、各UCAからそれぞれOAMモード#1〜#Lの信号として送信されるように位相調整して各UCAのアンテナ素子に入力する。
次に、これを式(13)に示すように特異値分解することにより左右の特異行列(4×4行列16個)を得たのち、右特異行列を送信局にフィードバックする。表2に、表1のパラメータでアンテナを設置した場合における、回転方向および直径方向の次元の組み合わせに対応する固有値を示す。
さらに、OAMモード生成/分離処理をバトラーマトリックス等のアナログ回路で行う場合、アンテナ数に比例する数のミキサやDA変換器およびAD変換器等の装置が必須となる従来のMIMOと異なり、使用するOAMモード数を制限することで、ミキサやDA変換器およびAD変換器等の装置数を容易に低減することができる。

Claims (10)

  1. 回転方向の次元における基底として軌道角運動量(以下、OAM)モードを用いて複数の信号系列を多重伝送するOAM多重通信システムであって、
    複数のアンテナ素子を円形に等間隔で配置した等間隔円形アレーアンテナ(以下、UCA)を、同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用いた送信アンテナと、前記複数のUCAの中心を原点とする極座標系における前記回転方向および直径方向の各次元でそれぞれ基底変換を行い、各次元の異なる基底の組み合わせで形成される複合モードごとに、前記複数の信号系列を多重伝送する手段を含む送信局と、
    前記UCAを同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用いた受信アンテナと、前記送信局から多重伝送された信号を受信し、前記多重伝送された前記複数の信号系列を分離する手段とを含む受信局と
    を備えたことを特徴とするOAM多重通信システム。
  2. 請求項1に記載のOAM多重通信システムにおいて、
    前記受信局は、前記送信局から送信された既知の参照信号を用いて、前記送信アンテナと前記受信アンテナとの間のチャネル情報を推定し、このチャネル情報から前記回転方向および直径方向の次元で基底変換を行うための送信ウエイトおよび受信ウエイトに変換する手段を備え、
    前記送信局は、前記複数の信号系列に前記受信局からフィードバックされた前記送信ウエイトを乗算して前記直径方向の次元の基底変換を行うウエイト乗算手段と、前記複数のUCAから送信する前記OAMモードの信号をそれぞれ生成するOAMモード生成手段とを備え、
    前記受信局は、前記複数のUCAの受信信号からそれぞれ前記OAMモードの信号を分離するOAMモード分離手段と、前記OAMモードの信号に前記受信ウエイトを乗算して前記直径方向の次元の基底変換を行うウエイト乗算手段とを備えた
    ことを特徴とするOAM多重通信システム。
  3. 請求項1に記載のOAM多重通信システムにおいて、
    前記送信局は、前記送信アンテナと前記受信アンテナのアンテナ間距離に応じて乗算する送信ウエイトを予め定めた関数またはテーブルを備え、利用する前記OAMモードごとに多重する1つ以上の信号系列に対して異なる送信ウエイトを乗算して前記UCAごとに基底変換を行う構成であり、
    前記受信局は、前記UCAごとに基底変換を行い、前記OAMモードごとに異なる1つの以上の信号系列に、前記送信局で用いた送信ウエイトに対応する受信ウエイトを乗算し、所定の等化アルゴリズムを用いて前記多重伝送された前記複数の信号系列を分離する構成である
    ことを特徴とするOAM多重通信システム。
  4. 請求項3に記載のOAM多重通信システムにおいて、
    前記送信局は、前記アンテナ間距離に応じて直交分布関数から前記送信ウエイトを決定する構成であり、
    前記受信局は、前記アンテナ間距離に応じて前記送信局で用いた直交分布関数から前記受信ウエイトを決定する構成である
    ことを特徴とするOAM多重通信システム。
  5. 請求項2または請求項3に記載のOAM多重通信システムにおいて、
    前記送信局および前記受信局は、利用可能な前記複合モードの受信信号品質に基づいて、前記送信ウエイトおよび前記受信ウエイトと直交基底の組合せを決定し、前記複合モードの送信電力および変調方式を決定する手段を備えた
    ことを特徴とするOAM多重通信システム。
  6. 回転方向の次元における基底として軌道角運動量(以下、OAM)モードを用いて複数の信号系列を多重伝送するOAM多重通信方法であって、
    送信局の送信アンテナは、複数のアンテナ素子を円形に等間隔で配置した等間隔円形アレーアンテナ(以下、UCA)を、同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用い、前記複数のUCAの中心を原点とする極座標系における前記回転方向および直径方向の各次元でそれぞれ基底変換を行い、各次元の異なる基底の組み合わせで形成される複合モードごとに、前記複数の信号系列を多重伝送し、
    受信局の受信アンテナは、前記UCAを同心円状に配置した複数のUCAからなるM−UCAを用い、前記送信局から多重伝送された信号を受信し、前記多重伝送された前記複数の信号系列を分離する
    ことを特徴とするOAM多重通信方法。
  7. 請求項6に記載のOAM多重通信方法において、
    前記受信局は、前記送信局から送信された既知の参照信号を用いて、前記送信アンテナと前記受信アンテナとの間のチャネル情報を推定し、このチャネル情報から前記回転方向および直径方向の次元で基底変換を行うための送信ウエイトおよび受信ウエイトに変換し、
    前記送信局は、前記複数の信号系列に前記受信局からフィードバックされた前記送信ウエイトを乗算して前記直径方向の次元の基底変換を行い、前記複数のUCAから送信する前記OAMモードの信号をそれぞれ生成し、
    前記受信局は、前記複数のUCAの受信信号からそれぞれ前記OAMモードの信号を分離し、前記OAMモードの信号に前記受信ウエイトを乗算して前記直径方向の次元の基底変換を行う
    ことを特徴とするOAM多重通信方法。
  8. 請求項6に記載のOAM多重通信方法において、
    前記送信局は、前記送信アンテナと前記受信アンテナのアンテナ間距離に応じて乗算する送信ウエイトを予め定めた関数またはテーブルを備え、利用する前記OAMモードごとに多重する1つ以上の信号系列に対して異なる送信ウエイトを乗算して前記UCAごとに基底変換を行い、
    前記受信局は、前記UCAごとに基底変換を行い、前記OAMモードごとに異なる1つの以上の信号系列に、前記送信局で用いた送信ウエイトに対応する受信ウエイトを乗算し、所定の等化アルゴリズムを用いて前記多重伝送された前記複数の信号系列を分離する
    ことを特徴とするOAM多重通信方法。
  9. 請求項6に記載のOAM多重通信方法において、
    前記送信局は、前記アンテナ間距離に応じて直交分布関数から前記送信ウエイトを決定し、
    前記受信局は、前記アンテナ間距離に応じて前記送信局で用いた直交分布関数から前記受信ウエイトを決定する
    ことを特徴とするOAM多重通信方法。
  10. 請求項7または請求項8に記載のOAM多重通信方法において、
    前記送信局および前記受信局は、利用可能な前記複合モードの受信信号品質に基づいて、前記送信ウエイトおよび前記受信ウエイトと直交基底の組合せを決定し、前記複合モードの送信電力および変調方式を決定する
    ことを特徴とするOAM多重通信方法。
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