JPWO2019045027A1 - 非破壊検査方法及び非破壊検査装置 - Google Patents

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Abstract

試料に電流を流して発生する磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出するにあたり、同一試料についての一の測定と時間経過した後の他の測定との間に同試料の移動があっても、両測定によりそれぞれ得られた磁場分布の位置を整合させる。一の試料1に磁性マーク15a,15b,15cを形成した後、前記一の試料について一の測定と時間経過した後の他の測定とを行い、前記一の測定において前記磁性マークから発生する磁場を含む前記一の試料の磁場分布を測定し、前記他の測定において前記磁性マークから発生する磁場を含む前記一の試料の磁場分布を測定し、前記一の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標と、前記他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標とを、前記磁性マークの磁場検出座標を一致させることにより対応させる。

Description

本発明は、非破壊検査方法及び非破壊検査装置に関する。
非破壊検査の分野において試料から発生する磁場分布を測定する磁場分布測定装置が知られている。
特許文献1では、2種類の電流で得られた2つの磁場分布の差か比にて劣化を判定する。
特許文献2では、シールド内と試料近接に磁気センサを配置し、時間経過前後の差の変化にて劣化を判定する。
特許文献3では、燃料電池の劣化を知るのに磁場センサーアレイにて測定し、正常データからの差分にて異常を判定する。
特開2014−89819号公報 特開2016−219272号公報 特許第4701389号公報
しかし、特許文献1に記載の発明においては、印加電流を2種類準備し測定することが必要で、それぞれの充放電のため時間がかかる。
特許文献2に記載の発明においては、時間経過とともに磁場変化を取得できるが異常箇所の位置を特定できない。
特許文献3に記載の発明においては、試料と磁気センサアレイを接触させており、位置合わせする必要はないが試料ごとに磁気センサーアレイが必要となる。
複数の試料の時間経過状態を一つの磁場分布測定装置で測定する場合、測定データの空間的位置ずれが懸念される。すなわち、磁場分布測定装置で一つの試料を測定した後、他の試料を同磁場分布測定装置で測定する際には、前記一つの試料を同磁場分布測定装置から取り去る。その後前記一つの試料の時間経過状態を調べるために磁場分布測定装置で前記一つの試料を測定するが、同磁場分布測定装置への前記一つの試料の設置位置が前回の測定と一致しないことが懸念される。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、試料に電流を流して発生する磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出するにあたり、同一試料についての一の測定と時間経過した後の他の測定との間に同試料の移動があっても、両測定によりそれぞれ得られた磁場分布の位置を整合させることを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、試料に電流を流して発生する磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出する非破壊検査方法において、
一の試料に磁性マークを形成した後、
前記一の試料について一の測定と時間経過した後の他の測定とを行い、
前記一の測定において前記磁性マークから発生する磁場を含む前記一の試料の磁場分布を測定し、
前記他の測定において前記磁性マークから発生する磁場を含む前記一の試料の磁場分布を測定し、
前記一の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標と、前記他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標とを、前記磁性マークの磁場検出座標を一致させることにより対応させる非破壊検査方法である。
請求項2記載の発明は、前記磁性マークを構成する素材には、磁性体が混ぜられている請求項1に記載の非破壊検査方法である。
請求項3記載の発明は、基準の磁場分布と、前記他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布との差分をとり、前記他の測定時における前記一の試料の異常箇所の位置を特定する請求項1又は請求項2に記載の非破壊検査方法である。
請求項4記載の発明は、前記一の測定を前記一の試料の使用前の初期に行い、前記一の測定により取得した前記一の試料の磁場分布を前記基準の磁場分布とする請求項3に記載の非破壊検査方法である。
請求項5記載の発明は、前記一の測定を複数の基準試料について行い、これにより取得した磁場分布の平均をとって基準の磁場分布としてメモリに保存し、
前記複数の基準試料及び他の試料の各々について、
前記他の測定を行い、
前記メモリから読みだした前記基準の磁場分布と、前記他の測定により取得した磁場分布との差分をとり、前記他の測定時における異常箇所の位置を特定する請求項3に記載の非破壊検査方法である。
請求項6記載の発明は、前記他の測定により取得した磁場分布との差分をとる前記基準の磁場分布を、前記他の測定時までの経時変化後の推定値とする請求項3から請求項5のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
請求項7記載の発明は、前記差分をとった時間差分分布をさらに磁場分布空間内で空間差分をとる請求項3から請求項6のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
請求項8記載の発明は、前記磁場分布を測定する磁場成分は前記試料の測定対象面に平行な方向の成分である請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
請求項9記載の発明は、試料に電流を流して発生する磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出する非破壊検査装置において、
一の測定により取得した一の試料の磁場分布から所定の方向及び強度を有する磁性マークの発生磁場を検出し、
前記一の測定により後の他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布から前記磁性マークの発生磁場を検出し、
前記一の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標と、他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標とを、前記磁性マークの磁場検出座標を一致させることにより対応させる制御装置を備える非破壊検査装置である。
請求項10記載の発明は、前記制御装置は、基準の磁場分布と、前記他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布との差分をとり、前記他の測定時における前記一の試料の異常箇所の位置を特定する請求項9に記載の非破壊検査装置である。
請求項11記載の発明は、前記制御装置は、前記一の測定により取得した前記一の試料の磁場分布を前記基準の磁場分布とする請求項10に記載の非破壊検査装置である。
請求項12記載の発明は、複数の基準試料について前記一の測定を行って取得した磁場分布の平均をとった基準の磁場分布が保存されるメモリを備え、
前記制御装置は、
前記複数の基準試料及び他の試料の各々について、
前記メモリから読みだした前記基準の磁場分布と、前記他の測定により取得した磁場分布との差分をとり、前記他の測定時における異常箇所の位置を特定する請求項10に記載の非破壊検査装置である。
請求項13記載の発明は、前記制御装置は、前記他の測定により取得した磁場分布との差分をとる前記基準の磁場分布を、前記他の測定時までの経時変化後の推定値とする請求項10から請求項12のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
請求項14記載の発明は、前記制御装置は、前記差分をとった時間差分分布をさらに磁場分布空間内で空間差分をとる請求項10から請求項13のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
請求項15記載の発明は、前記試料の測定対象面に平行な方向の成分を検出する磁気センサーを備える請求項9から請求項14のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
本発明によれば、試料に電流を流して発生する磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出するにあたり、同一試料についての一の測定と時間経過した後の他の測定との間に同試料の移動があっても、磁性マークの磁場検出座標を一致させることにより、両測定によりそれぞれ得られた磁場分布の位置を整合させることができる。
一例の試料の平面図である。 図1Aの試料の電極部分の縦断面図である。 本発明の一実施形態で用いる非破壊検査装置の構成ブロック図である。 図3Aの2次元磁場分布の平面図を示す。 本発明の一実施形態で測定した2次元磁場分布を示す図であり、先に行われた一の測定時の異常箇所が無いものを示す。 本発明の一実施形態で測定した2次元磁場分布を示す図であり、後に行われる他の測定時の異常箇所があったものを示す。 4Aの2次元磁場分布の平面図を示す。 図3Aの2次元磁場分布と図4Aの2次元磁場分布との差分分布を示す図である。 図3Bの2次元磁場分布と図4Bの2次元磁場分布との差分分布を示す図である。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
図1に示す試料1を測定対象とする。試料1は、薄型のリチウムイオン電池であり、XY平面上に広く、XY平面に垂直なZ方向に薄く形成されており、+極11、及び−極12を有する。図1に示す試料1は、Y方向の両端に+極11と−極12を互いにZ方向にギャップを設けて有する。試料1内の主電流が流れる方向13が図示するようになる。
図2に本実施形態で用いる一例の非破壊検査装置2の構成ブロック図を示す。非破壊検査装置2は、磁気センサー21を2次元に配列させた2次元センサーアレイ22と、各磁気センサー21の検出値をデジタル変換するとともに2次元センサーアレイ22の2次元座標上の各磁気センサー21の位置情報と同検出値とを対応させた形式のデータを生成するデータ生成部23と、制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)24のほか、ROM(Read Only Memory)25、RAM(Random access memory)26,表示部27、操作部28、通信インターフェース29等を備える。
また非破壊検査装置2は、試料1に記載された図示しないバーコード等を読み取り、個体識別情報を取得するID読取部20を有する。試料1の個体を識別し管理するためである。
試料1のXY平面と2次元センサーアレイ22のXY平面を平行にして、試料1に対し2次元センサーアレイ22をZ方向に近接配置した上で、試料1に電流を流して発生する2次元磁場分布を2次元センサーアレイ22を介して測定する。
図1Aに示すように試料1には、XY平面上の4隅のうち3箇所に磁性体を混ぜたインクで形成された磁性マーク15a,15b,15cが設置されている。
必要に応じて磁性体を磁化させる外部磁場を与えたのち、磁場分布を測定すると、図3及び図4に示すように磁性マーク付近では磁性体から発生する所定の方向及び強度の磁場を測定でき、時間経過後に測定する際の本装置2と試料1とのずれを気にせず、磁場分布結果から位置補正することが可能となる。
試料1から発生される磁場分布は図1に示すものではY方向に電流が流れ、異常箇所14付近に微弱な磁場が発生する。初期状態で異常箇所が存在しない場合はY方向電流に起因とする、X・Z成分を有する磁場分布となる(図3参照)。
時間経過後の測定にて異常箇所14から微弱な磁場が発生した場合でも、そのほとんどは初期状態磁場分布に近い分布となり、異常箇所14の特定が難しい(図4参照)。
ただし、時間経過後の磁場分布から初期状態の磁場分布を引く処理(差分)を行うと、異常状態付近のX・Y成分を有する、異常箇所14を周回する渦上の異常磁場成分を明らかにすることができ、異常箇所14はその周回のほぼ中心であることがわかる(図5参照)。
非破壊検査装置2に対し、測定対象の試料1が多量に存在する場合、初期の測定時及び時間経過後に多数の試料1を順番に測定することになるが、2次元センサーアレイ22との相対的な位置関係はおおよそでよく、磁性マーク15a,15b,15cを用いて精度よく正確に差分処理ができ、個別の時間経過による異常部分発生を検出できる。
すなわち、一の試料1について一の測定と時間経過した後の他の測定とを行う際、一の測定において磁性マーク15a,15b,15cから発生する磁場を含む一の試料1の磁場分布(図3)を測定し、他の測定においても磁性マーク15a,15b,15cから発生する磁場を含む一の試料1の磁場分布(図4)を測定する。
一の測定により取得した一の試料1の磁場分布(図3)の座標と、他の測定により取得した一の試料1の磁場分布(図4)の座標とを、磁性マーク15a,15b,15cの磁場検出座標を一致させることにより対応させる。
その上で、基準の磁場分布(図3)と、他の測定により取得した一の試料1の磁場分布(図4)との差分(図5)をとり、他の測定時における一の試料1の異常箇所の位置を特定する。
これを実行するため非破壊検査装置2のCPU24は、一の測定により取得した一の試料1の磁場分布(図3)から所定の方向及び強度を有する磁性マーク15a,15b,15cの発生磁場を検出し、一の測定により後の他の測定により取得した一の試料1の磁場分布(図4)から磁性マーク15a,15b,15cの発生磁場を検出する。さらにCPU24は、一の測定により取得した一の試料1の磁場分布(図3)の座標と、他の測定により取得した一の試料の磁場分布(図4)の座標とを、磁性マーク15a,15b,15cの磁場検出座標を一致させることにより対応させる。
その上でCPU24は、基準の磁場分布(図3)と、他の測定により取得した一の試料1の磁場分布(図4)との差分(図5)をとり、閾値処理等の検出処理を行って他の測定時における一の試料の異常箇所の位置を特定する。
正常状態は理想的にはそれぞれの初期状態を測定しておき、個体識別情報に対応させてRAM26に保存しておいて試料ごとに呼び出すことで対応が可能である。すなわち、一の測定を一の試料1の使用前の初期に行い、一の測定により取得した一の試料1の磁場分布を基準の磁場分布とする。したがって、CPU24は、試料1から個体識別情報をID読取部20を介して都度取得しつつ、一の測定により取得した一の試料1の磁場分布を基準の磁場分布としてRAM26に保存し、他の測定時に利用する。
これに拘わらず、同一ロット製品の複数の試料を測定する場合は初期状態の平均値を代表値とすることで、全ての初期状態の個別のデータからの差分を行わず、統一平均初期状態からの差分で処理することも可能であり、大幅な時間短縮につながる。
すなわち、CPU24は、個体識別情報を都度取得しつつ、複数の基準試料について一の測定を行って取得した磁場分布の平均をとり、これを基準の磁場分布としてRAM26に保存する。
さらにCPU24は、個体識別情報を都度取得しつつ、複数の基準試料及び他の試料の各々について他の測定を行い、その際、RAM26メモリから読みだした基準の磁場分布と、他の測定により取得した磁場分布との差分をとり、閾値処理等の検出処理を行って他の測定時における異常箇所の位置を特定する。
なお、測定対象の全試料について磁性マーク15a,15b,15cの位置を統一し、その位置精度を磁場分布の測定精度より高いレベルに収める。上記平均値や差分をとる際の位置精度を確保するためである。
時間経過後の他の測定時の磁場分布は時間経過後の異常箇所(リーク)14による変化以外に継時劣化による電流の全体的な低下の効果も含まれる。その場合はリークがなくても典型的な電流変化値として既にROM25にテーブルを持つことが可能で、初期状態との磁場分布の差分を取る際に、全体の信号の低下をキャンセルして差分を取ることが可能である。
すなわち、CPU24は、他の測定により取得した磁場分布との差分をとる基準の磁場分布を、他の測定時までの経時変化後の推定値とする。その際、CPU24は、ROM25に保存しておいた正常時(一の測定時)からの時間経過と磁場変化(推定値)との対応テーブルを参照し、他の測定時までの経過時間を入力することで推定値を算出する。
また、差分データの変化分が小さい場合はさらに空間的な差分処理を行うことで変化をより強調することも可能である。すなわち、CPU24は、一の測定と他の測定とで差分をとった時間差分分布をさらに磁場分布空間内(XY平面)で空間差分をとる。正常な電流に起因する空間差分は小さいので、異常箇所14に起因する空間差分の値がより顕在化する。
本実施形態は主に異常箇所(リーク)14の検出を目的としており、図1に示す試料1の構成では特定のXY座標位置にてZ方向に電流が少し流れる現象が異常箇所14に起因する現象となるため、X・Y成分の変化として異常箇所14に起因する磁場分布変化は現れやすい。そのため、2次元磁場分布測定はX成分またはY成分、もしくはX・Y両成分を取得すればよい。すなわち、非破壊検査装置2が、試料1の測定対象面(XY平面)に平行な方向の成分(X成分又は/及びY成分)を検出する磁気センサー21を備え、X成分またはY成分、もしくはX・Y両成分の2次元磁場分布を測定する形態を実施する。
なお、磁性マーク15a,15b,15cが、後の検査装置(例えばX線装置、カメラ、断面測定など)での2次元分布取得時のマークを兼ねてもよい。
(まとめ)
以上説明したように、複数の試料の時間経過状態を1つの磁場分布測定装置(非破壊検査装置)で測定する場合、測定データの空間的位置ずれが懸念されるが、試料に磁性マークを形成しておくと、測定装置との相対位置を気にせず測定後に磁性マークに起因する磁場信号を元にXY空間磁気分布を補正することができるから、測定時間を短縮でき、位置精度も向上させることができる。
磁性マークを磁性体を含む材料、たとえば鉄が含まれたインクで形成し、測定前に磁化させておけば時間経過のある複数回の磁気測定時に位置合わせ情報として利用できる。
図5に示したように正常状態の磁場分布と時間経過後の磁場分布とを、磁性マークで座標を対応させた上で差分をとることで精度よく異常箇所を特定することができる。図3における座標と図4における座標とを試料1の位置が一致するように対応させて差分を取ったから、図3及び図4の双方で測定された磁性マーク15a,15b,15cに起因する磁場は、図5では相殺されて消失している。
上述したように正常状態は同一試料の初期状態としても、時間経過後の同試料の磁場変化を測定できる。
また正常状態は正常な試料の複数個を測定し、その平均のデータとすれば試料ごとの初期状態を測定することは不要となる。
正常状態の磁場分布(基準の磁場分布)の時間経過に伴う磁場強度の低下をデータテーブルで持っておき、試料の全体的な磁場強度の低下を推定し差分を取ることで異常箇所に起因する磁場変化を正しく評価できる。
正常状態との差分を取ったのち、空間差分を取得することで異常箇所をさらに顕在化させることができる。
異常箇所は、そのリーク電流に起因して面内垂直方向の電流を発生させるため、取得する磁場成分は試料の測定対象面に平行な成分がよい。
本発明は、リチウムイオン電池等の非破壊検査方法及び非破壊検査装置に利用することができる。
1 試料
2 非破壊検査装置
11 +極
12 −極
13 主電流が流れる方向
14 異常箇所
15a,15b,15c 磁性マーク
21 磁気センサー
22 2次元センサーアレイ

Claims (15)

  1. 試料に電流を流して発生する磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出する非破壊検査方法において、
    一の試料に磁性マークを形成した後、
    前記一の試料について一の測定と時間経過した後の他の測定とを行い、
    前記一の測定において前記磁性マークから発生する磁場を含む前記一の試料の磁場分布を測定し、
    前記他の測定において前記磁性マークから発生する磁場を含む前記一の試料の磁場分布を測定し、
    前記一の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標と、前記他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標とを、前記磁性マークの磁場検出座標を一致させることにより対応させる非破壊検査方法。
  2. 前記磁性マークを構成する素材には、磁性体が混ぜられている請求項1に記載の非破壊検査方法。
  3. 基準の磁場分布と、前記他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布との差分をとり、前記他の測定時における前記一の試料の異常箇所の位置を特定する請求項1又は請求項2に記載の非破壊検査方法。
  4. 前記一の測定を前記一の試料の使用前の初期に行い、前記一の測定により取得した前記一の試料の磁場分布を前記基準の磁場分布とする請求項3に記載の非破壊検査方法。
  5. 前記一の測定を複数の基準試料について行い、これにより取得した磁場分布の平均をとって基準の磁場分布としてメモリに保存し、
    前記複数の基準試料及び他の試料の各々について、
    前記他の測定を行い、
    前記メモリから読みだした前記基準の磁場分布と、前記他の測定により取得した磁場分布との差分をとり、前記他の測定時における異常箇所の位置を特定する請求項3に記載の非破壊検査方法。
  6. 前記他の測定により取得した磁場分布との差分をとる前記基準の磁場分布を、前記他の測定時までの経時変化後の推定値とする請求項3から請求項5のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法。
  7. 前記差分をとった時間差分分布をさらに磁場分布空間内で空間差分をとる請求項3から請求項6のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法。
  8. 前記磁場分布を測定する磁場成分は前記試料の測定対象面に平行な方向の成分である請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法。
  9. 試料に電流を流して発生する磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出する非破壊検査装置において、
    一の測定により取得した一の試料の磁場分布から所定の方向及び強度を有する磁性マークの発生磁場を検出し、
    前記一の測定により後の他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布から前記磁性マークの発生磁場を検出し、
    前記一の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標と、他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布の座標とを、前記磁性マークの磁場検出座標を一致させることにより対応させる制御装置を備える非破壊検査装置。
  10. 前記制御装置は、基準の磁場分布と、前記他の測定により取得した前記一の試料の磁場分布との差分をとり、前記他の測定時における前記一の試料の異常箇所の位置を特定する請求項9に記載の非破壊検査装置。
  11. 前記制御装置は、前記一の測定により取得した前記一の試料の磁場分布を前記基準の磁場分布とする請求項10に記載の非破壊検査装置。
  12. 複数の基準試料について前記一の測定を行って取得した磁場分布の平均をとった基準の磁場分布が保存されるメモリを備え、
    前記制御装置は、
    前記複数の基準試料及び他の試料の各々について、
    前記メモリから読みだした前記基準の磁場分布と、前記他の測定により取得した磁場分布との差分をとり、前記他の測定時における異常箇所の位置を特定する請求項10に記載の非破壊検査装置。
  13. 前記制御装置は、前記他の測定により取得した磁場分布との差分をとる前記基準の磁場分布を、前記他の測定時までの経時変化後の推定値とする請求項10から請求項12のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置。
  14. 前記制御装置は、前記差分をとった時間差分分布をさらに磁場分布空間内で空間差分をとる請求項10から請求項13のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置。
  15. 前記試料の測定対象面に平行な方向の成分を検出する磁気センサーを備える請求項9から請求項14のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置。
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