JPWO2019026282A1 - 電動機駆動装置および空気調和機 - Google Patents

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Abstract

本発明にかかる電動機駆動装置(100)は、電動機(70)に電力を印加するインバータ(50)と、各々が第1の状態と第2の状態とで状態を切替えることにより、前記電動機の結線状態を切替える複数のリレー(61,62,63)と、を備え、複数のリレー(61,62,63)のうち少なくとも1つが第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングは、他の複数のリレー(61,62,63)が第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングと異なる。

Description

本発明は、電動機を駆動する電動機駆動装置およびこの電動機駆動装置を備える空気調和機に関する。
空気調和機は圧縮機用の電動機の回転数すなわち回転速度に応じて冷房および暖房能力を調整している。家庭用の空気調和機の省エネの指標としては、近年APF(Annual Performance Factor)が用いられる。APFは、冷房中間、暖房中間、冷房定格、暖房定格、暖房低温の5条件において算出される。冷房中間および暖房中間は、電動機が、低速回転を行う低負荷領域であり、冷房定格、暖房定格、および暖房低温は、電動機が高速回転を行う高負荷領域である。低速回転は、定められた値より回転速度が遅い回転を示し、高速回転は定められた値より回転速度が速い回転を示す。低速回転時および高速回転時の両方で省エネの指標が算出されることから、電動機としては幅広い回転数領域で高効率化できることが望ましい。
圧縮機用の電動機としては、高効率化のために回転子に永久磁石を用いたブラシレスDC(Direct Current)モータが広く用いられている。ブラシレスDCモータのような電動機を用いた場合、低速回転において高効率化を実現する方法としては、電動機の固定子巻線の巻数を多くすることで巻線抵抗を上げ、これによって少ない電流で運転することでインバータ損失を低減する方法が考えられる。
一方、高速回転において高効率化を実現する方法としては、電動機へ印加する電圧を低下させるために、電動機の固定子巻線の巻数を少なくすることにより巻線抵抗を低下させる方法が考えられる。これにより、電動機へ印加される電圧が、電動機を制御するインバータの出力可能な電圧の上限値に到達しにくくなる。
上述のように、高効率化を実現するために適切となる固定子巻線の巻数は、低速回転時と高速回転時とでは異なっている。このため、回転速度に応じて、固定子巻線をスター結線とデルタ結線とで切替える結線切替方式が広く採用されている。
上述の結線切替方式では、スター結線からデルタ結線に切替える際に、切替えの前後で電圧差が生じるため突入電流が生じる。特に、電動機の始動時に電動機をスター結線とし、その後デルタ結線に切替える場合、スター結線からデルタ結線に切替える時の突入電流は、直接デルタ結線で始動した場合の電流に比べて、多くなる場合がある。この突入電流の増加は、電気的なトラブルの要因となる可能性がある。さらに、この増加した突入電流が流れることで、スター結線からデルタ結線に切替えた場合の機械的衝撃は、直接デルタ結線で始動した場合に比べ大きくなり、機械的な破損といった機械的なトラブルの要因となる可能性がある。
特許文献1には、スター結線からデルタ結線への切替え時の電圧差を抑制する技術が開示されている。特許文献1に記載の誘導電動機制御装置は、三相コイルをスター結線にするための第1スイッチと、三相コイルをデルタ結線にするための第2スイッチと、電源電圧を昇圧する回路とを備える。そして、特許文献1に記載の誘導電動機制御装置は、スター結線された三相コイルに昇圧電圧が印加された際の三相コイルの電圧が、スター結線された三相コイルに電源電圧が印加された際の三相コイルの電圧より高く、かつデルタ結線された三相コイルに電源電圧が印加された際の三相コイルの電圧より低くなるよう、電源電圧を昇圧することで、スター結線からデルタ結線に切替える際の電圧差を抑制している。
特開2010−193702号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、2つのスイッチにより三相コイルをスター結線からデルタ結線に切替えるため、例えば電磁接触機の一種であるリレーを用いて三相同時に切り替えた場合、過大な電流が、電動機を駆動する電動機駆動装置内に流れる可能性がある。このため、例えば、電動機駆動装置における制御回路へ電力を供給する電源の出力電圧に変動が生じ、制御回路へ供給される電圧が一時的に低下し、制御回路においてリセットが発生する可能性がある。制御回路がリセットされると、電動機駆動装置内における制御が正常に行われず、機器の故障等を招く可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電動機の結線状態の切替時に生じる電流の変動を抑制することができる電動機駆動装置を得ることを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる電動機駆動装置は、電動機に電力を印加するインバータと、各々が第1の状態と第2の状態とで状態を切替えることにより、電動機の結線状態を切替える複数の切替器と、を備える。複数の切替器のうち少なくとも1つが第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングは、他の複数の切替器が第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングと異なる。
本発明にかかる電動機駆動装置は、電動機の結線状態の切替時に生じる電流の変動を抑制することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる電動機駆動装置の構成例を示す図 実施の形態1の電動機の固定子の結線状態がデルタ結線となる場合の電動機駆動装置および電動機の接続例を示す図 実施の形態1にかかる電動機のスター結線の巻線状態を表す結線図 実施の形態1にかかる電動機のデルタ結線の巻線状態を表す結線図 実施の形態1の多出力の電源回路の構成例を示す図 実施の形態1の制御部が切替部を制御する際のタイミングチャートの一例を示す図 実施の形態1の切替部を構成するリレーの切替えタイミングの一例を示す図 実施の形態1の切替部を構成するリレーの切替えタイミングの別の一例を示す図 実施の形態1の、プロセッサを備える処理回路の構成例を示す図 実施の形態2の切替部を構成するリレーの切替えタイミングの一例を示す図 実施の形態2の切替部を構成するリレーの切替えタイミングの別の一例を示す図 実施の形態3の空気調和機の構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる電動機駆動装置および空気調和機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる電動機駆動装置の構成例を示す図である。本実施の形態の電動機駆動装置100は、交流電源10に接続され、電動機70を駆動する。電動機駆動装置100は、リアクトル20と、整流部30と、コンデンサ40と、インバータ50と、切替部60と、検出部80と、制御部90とを備える。
電動機70は、三相電動機であり、U相、V相およびW相にそれぞれ対応する固定子巻線71、固定子巻線72および固定子巻線73を備える。固定子巻線71の両端には、それぞれ端子U1および端子U2が設けられ、固定子巻線72の両端には、それぞれ端子V1および端子V2が設けられ、固定子巻線73の両端には、それぞれ端子W1および端子W2が設けられる。電動機70は、図1に示すように、固定子巻線71,72,73間の接続状態を切替えることにより、固定子の巻線の結線状態をスター結線とデルタ結線とで切替え可能なように構成される。
整流部30は、ダイオード等の整流素子31〜34を備える。整流部30は、リアクトル20を介して、交流電源10から供給される交流電力を、直流電力に変換する。コンデンサ40は整流部30に並列に接続され、整流部30から出力される直流電力を平滑化する。
インバータ50は、コンデンサ40に並列に接続され、コンデンサ40により平滑化された直流電力を、制御部90から出力されるインバータ駆動信号にしたがって電動機70へ印加するための所望の電圧の電力に変換し、該電力を電動機70へ印加する。インバータ50は、複数のスイッチング素子であるスイッチング素子51〜56を備える。スイッチング素子51とスイッチング素子54は直列に接続され、スイッチング素子52とスイッチング素子55は直列に接続され、スイッチング素子53とスイッチング素子56は直列に接続される。以下、スイッチング素子51とスイッチング素子54で構成されるスイッチング素子対をU相アームと呼び、スイッチング素子52とスイッチング素子55で構成されるスイッチング素子対をV相アームと呼び、スイッチング素子53とスイッチング素子56で構成されるスイッチング素子対をW相アームと呼ぶ。
検出部80は、電圧検出部81および電流検出部82を有する。電圧検出部81は、コンデンサ40の両端電圧を検出し、検出した電圧値を制御部90へ出力する。電流検出部82は、インバータ50に流れる電流を検出し、検出した電流値を制御部90へ出力する。
制御部90は、電圧検出部81によって検出された電圧値、および電流検出部82によって検出された電流値を用いて、インバータ50のスイッチング素子51〜56をPWM(Pulse Width Modulation)制御によって制御するためのインバータ駆動信号を生成し、インバータ駆動信号をインバータ50へ出力する。インバータ駆動信号は、一般には、スイッチング素子51〜56をオンまたはオフとするための信号である。制御部90におけるPWM制御については一般的な電動機駆動装置におけるPWM制御方法を用いることができるため、詳細な説明は省略する。また、制御部90は、切替部60を制御するための切替信号を生成し、切替信号を切替部60へ出力する。制御部90における切替部60の制御方法の詳細については後述する。
切替部60は、複数の切替器の一例であるリレー61,62,63を備える。以下では、切替器としてc接点リレーであるリレー61,62,63が用いられる例を示しているが切替器はこの例に限定されず、リレー61,62,63と同様に、固定子巻線71,72,73間の接続状態を切替えることが可能であればよい。すなわち、リレー61,62,63は、複数の切替器の一例であり、複数の切替器は、各々が第1の状態と第2の状態とで状態を切替えることにより、電動機70の結線状態を切替えることが可能であればよい。
電動機70の端子U1は、U相アームの中点に接続されるとともに、リレー63に接続される。端子U2は、リレー61に接続される。端子V1は、V相アームの中点に接続されるとともに、リレー61に接続される。端子V2は、リレー62に接続される。端子W1は、W相アームの中点に接続されるとともに、リレー62に接続される。端子W2は、リレー63に接続される。
リレー61,62,63は、制御部90から出力される切替信号にしたがって、接点状態がオフ状態またはオン状態となる。すなわち、制御部90は、複数の切替器であるリレー61,62,63の切替えを制御する。オフ状態は、リレー61,62,63の接点が非導通の状態であり、オン状態は、リレー61,62,63の接点が導通の状態である。図1は、リレー61,62,63が全てオフ状態である例を示している。切替信号は、例えば、ハイレベルとローレベルとのいずれかの値をとる2値信号であり、ローレベルはオフ状態となることを示し、ハイレベルはオン状態となることを示す。切替信号の値とリレー61,62,63の接点状態との対応はこの例に限定されない。
リレー61は、電動機70の端子U2、V相アームの中点、リレー62およびリレー63と接続される。リレー61がオフ状態のとき、端子U2はリレー62およびリレー63と接続される。リレー61がオン状態のとき、端子U2はV相アームの中点と接続される。リレー62は、電動機70の端子V2、W相アームの中点、リレー61およびリレー63と接続される。リレー62がオフ状態のとき、端子V2はリレー61およびリレー63と接続される。リレー62がオン状態のとき、端子V2はW相アームの中点と接続される。リレー63は、電動機70の端子W2、U相アームの中点、リレー61およびリレー62と接続される。リレー63がオフ状態のとき、端子W2はリレー61およびリレー62と接続される。リレー63がオン状態のとき、端子W2はU相アームの中点と接続される。
以上の構成により、リレー61,62,63が全てオフ状態のとき、端子U2、端子V2および端子W2が接続され、電動機70の固定子の結線状態は、スター結線となる。
図2は、電動機70の固定子の結線状態がデルタ結線となる場合の電動機駆動装置100および電動機70の接続例を示す図である。図2に示した状態では、リレー61,62,63は全てオン状態であり、このとき、端子U2はV相アームの中点に接続され、端子V2はW相アームの中点に接続され、端子W2はU相アームの中点に接続され、電動機70の固定子の結線状態は、デルタ結線となる。また、リレー61,62,63のオン状態およびオフ状態と結線状態との対応は上述した例に限定されず、リレー61,62,63がオン状態のときにスター結線となり、リレー61,62,63がオフ状態のときにデルタ結線となる構成でもよい。また、以上述べたスター結線とデルタ結線は、固定子の巻線の複数の結線状態の一例であり、本発明は、上述した例に限定されず、複数の結線状態を切替える場合に適用可能である。
つぎに、電動機70の結線状態をスター結線とデルタ結線とで切替えることの効果について説明する。図3は、実施の形態1にかかる電動機70のスター結線の巻線状態を表す結線図である。図4は、実施の形態1にかかる電動機70のデルタ結線の巻線状態を表す結線図である。図3および図4では、スター結線をY結線と記載し、デルタ結線をΔ結線と記載している。
本実施の形態の制御部90は、回転数に応じて、切替部60を制御する。具体的には、例えば、制御部90は、回転数が定められた値以下である場合に電動機70の結線状態がスター結線となり、回転数が定められた値を超える場合に電動機70の結線状態がデルタ結線となるように、切替信号を生成する。なお、回転数は、電動機駆動装置100に外部から入力される運転指令等によって指示されてもよいし、電動機駆動装置100の制御部90が決定してもよい。ここでは、制御部90は、回転数に応じて結線状態を切替えるようにしたが、他の情報に基づいて結線状態を切替えるようにしてもよい。また、制御部90は、回転数と他の情報との両方を用いて結線状態を切替えるようにしてもよい。
スター結線の状態における電動機70の線間電圧をVY、スター結線の状態において電動機70に流れる電流をIYと定義し、デルタ結線の状態における電動機70の線間電圧をVΔ、デルタ結線の状態において電動機70に流れる電流をIΔと定義すると、VY=√3×VΔ、√3×IY=IΔの関係式が成り立つ。これはスター結線に対してデルタ結線は、電流は√3倍大きくなるが、駆動に必要な電圧を1/√3倍低くすることが可能であることを示す。
上記の関係から、低回転数領域ではスター結線にすることで、デルタ結線に比べて1/√3倍の電流で運転することができ、インバータ50の損失を低減することが可能となる。一方で高回転数領域では固定子巻線の巻数が少ないデルタ結線にすることで、スター結線に比べて1/√3倍の誘起電圧で駆動することが可能となる。また、弱め磁束制御で永久磁石の磁力を下げることにより高回転数領域において誘起電圧を低減する方法も考えられるが、弱め磁束制御を行うとより多くの電流を流す必要があり効率が悪化する。これに対して、高回転数領域でデルタ結線とする方法を用いることで、弱め磁束制御を用いることによる効率の悪化をまねくこともない。低回転数領域ではスター結線とし高回転数領域ではデルタ結線とすることで、全回転数領域で高効率化を図ることが可能となる。
一方、例えば切替部60を構成する複数のリレー61,62,63に、安価なリレーを用いた場合、全て同時にオン状態またはオフ状態に切替えると、電動機駆動装置100内に過電流が発生する。一般には、電動機駆動装置100の制御部90および切替部60には、図1では図示を省略している電源回路から電力が供給される。この場合、リレー61,62,63を全て同時にオン状態またはオフ状態に切替えることによって過電流が生じると、電源回路のレギュレーションが不安定になる、すなわち電源回路の出力電圧に変動が生じる可能性がある。特に、多出力の電源回路が用いられる場合、一部の電源ラインで過電流が発生した場合に、トランスの巻線を介して他の電源ラインにおいて電源回路からの出力電圧に変動が生じる可能性がある。したがって、例えば、制御部90および切替部60が多出力の電源回路の別の電源ラインから電源が供給される場合、切替部60に生じた過電流が他の電源ラインである制御部90へ電力を供給する電源ラインの出力電圧の変動を生じさせる可能性がある。家庭用の電源回路では、多出力の電源回路が用いられることが多く、電動機70および電動機駆動装置100が家庭用の空気調和機に搭載される場合、リレー61,62,63を全て同時にオン状態またはオフ状態に切替えることによって生じる過電流により、制御部90に供給される電圧に変動が生じる可能性がある。
図5は、多出力の電源回路の構成例を示す図である。図5に示した電源回路200は、整流回路110、トランス120、スイッチング制御回路130、スイッチング素子Q、抵抗R、巻線B、n(nは2以上の整数)個のダイオードD1,D2,…,Dnおよびn個のコンデンサC1,C2,…,Cnを備える。トランス120は、一次側巻線P1,P2と、n個の二次側巻線S1,S2,…,Snとを備える。整流回路110は、交流電源10から供給される交流電力を直流電力に変換し、直流電力をトランス120に供給する。トランス120は、それぞれ一次側巻線P1,P2と二次側巻線S1,S2,…,Snとの巻線比に応じた二次側電圧V1,V2,…,Vnを生成し、一次側巻線P1,P2から二次側巻線S1,S2,…,Snへ出力する。ダイオードD1,D2,…,Dnは二次側電圧V1,V2,…,Vnをそれぞれ整流し、コンデンサC1,C2,…,Cnは二次側電圧V1,V2,…,Vnをそれぞれ平滑化する。電源回路200からは、整流され平滑化された二次側電圧V1,V2,…,Vnがそれぞれ異なる電源ラインによって出力される。
電源回路200から出力される二次側電圧V1,V2,…,Vnの電源ラインのうちの一部は、フィードバック回路140に接続され、フィードバック回路140を介してスイッチング制御回路130にフィードバック信号を送る。スイッチング制御回路130は、フィードバック信号を用いて、スイッチング素子Qのオン状態とオフ状態の時間の比を調整し、抵抗Rおよび巻線Bに流れる一次側電流を制御することにより、フィードバック回路140に接続される電源ラインの二次側電圧を制御することが可能である。
フィードバック回路140を接続している電源ラインの二次側電圧はスイッチング制御回路130によって制御可能であるが、フィードバック回路140に接続されていない電源ラインの二次側電圧の変動については制御できない。このため、例えばフィードバック回路140に接続されていない電源ラインから切替部60に電力が供給される場合、切替部60のリレー61,62,63を全て同時にオン状態にすると過電流が発生する。この過電流により、同一の巻線を用いて生成される電圧、他の電源ラインの二次側電圧に電圧降下が発生する可能性がある。制御部90に、電源回路200の他の電源ラインから電力が供給されている場合、上述した過電流により、制御部90の電源が不安定になることで制御部90にリセットが発生し、それに伴う誤動作によって機器の故障等が生じる可能性がある。
なお、ここでは、トランスを用いた多出力の電源回路を一例として説明しているが、トランスではなくスイッチングレギュレータを用いた降圧型または昇圧型の電源回路においても過電流が発生した場合は同様にレギュレーションが不安定になる可能性がある。
また、リレー61,62,63を全て同時にオフ状態またはオン状態に切替える場合、過電流および過電圧が発生する可能性があるため、これらの電流および電圧に合わせて電動機駆動装置100を構成する各部品の部品定格を上げる必要が生じる可能性がある。また、急峻な電流および電圧の変化はノイズ要因になりえるため、図1に示した切替部60および切替部60に接続される部品と、図5に示した電源回路200とにノイズ対策素子またはノイズ対策回路を追加する必要が生じる可能性がある。いずれの場合も回路規模の拡大、部品の大型化、コスト増加というデメリットが生じる可能性がある。
そこで、本実施の形態では、制御部90が、複数の切替器であるリレー61,62,63の切替えのタイミングを個別に制御することで、リレー61,62,63の切替えタイミングをシフトさせ、電源回路200のレギュレーションへの影響を抑制するとともに部品の定格の上昇、回路規模の増大およびコスト増加を抑制する。
図6は、本実施の形態の制御部90が切替部60を制御する際のタイミングチャートの一例を示す図である。図6の1段目には、制御部90から出力される信号である切替信号を示し、2段目には切替部60を構成するリレーの接点状態を示し、3段目には電動機70の固定子巻線を流れる電流であるコイル電流を示す。後述するように、切替部60を構成する各リレー61,62,63のうち少なくとも1つはオフ状態からオン状態へ切替わる際の切替えのタイミングがシフトさせられる。図6の2段目に接点状態が示されたリレーは、切替部60を構成するリレー61,62,63のうちの最初に切替えられるリレーである。各リレー61,62,63の切替えタイミングの詳細については後述する。
制御部90は、巻線状態の切替えの条件が満たされると、電動機70の結線状態を変更すると判断し、切替信号によって切替部60を制御する。巻線状態の切替えの条件は、上述したように例えば回転数に応じて定められるが、巻線状態の切替えの条件はこの例に限定されない。図6に示した例では、切替信号がローレベルのときに、切替部60の各リレーがオフ状態すなわち非導通であることを示し、切替信号がハイレベルのときに、切替部60の各リレーがオン状態すなわち導通であることを示す。本実施の形態では、切替信号は、切替部60のリレーごとに生成される。
図6の1段目および2段目に示すように、切替信号がローレベルからハイレベルに変化すると、遅延時間T0の後に、切替部60のリレーの接点状態は、非導通状態から導通状態に変化する。また、図6の3段目に示すように、切替信号がローレベルからハイレベルに変化してから遅延時間T0が経過すると、コイル電流は増加し始め、増加し始めてから時間T1が経過するとコイル電流が最大となり、その後コイル電流が減少しはじめる。コイル電流が最大となってから時間T2が経過すると、コイル電流が一定の範囲に収まるようになりコイル電流が安定する。
その後、図6の1段目および2段目に示すように、切替信号がハイレベルからローレベルに変化すると、遅延時間T3の後に、切替部60のリレーの接点状態は、導通状態から非導通状態に変化する。図6において横軸は時間を示す。また、図6の3段目に示すように、切替信号がハイレベルからローレベルに変化してから遅延時間T3が経過すると、コイル電流は減少し始め、減少し始めてから時間T4が経過するとコイル電流が最小となり、その後コイル電流が増加しはじめる。コイル電流が最小となってから時間T5が経過すると、コイル電流が一定の範囲に収まるようになりコイル電流が安定する。
したがって、制御部90が切替信号によりオフ状態からオン状態への切替えを指示したタイミング、すなわち切替信号がローレベルからハイレベルになったタイミングから、リレーがオン状態となり、コイル電流が安定するまでの時間であるTonは、T0、T1およびT2を加算した値となる。また、制御部90が切替信号によりオン状態からオフ状態への切替えを指示したタイミング、すなわち切替信号がハイレベルからローレベルになったタイミングから、リレーがオフ状態となり、コイル電流が安定するまでの時間であるToffは、T3、T4およびT5を加算した値となる。
制御部90と切替部60との間、または制御部90および切替部60の前段または後段に、ノイズフィルタ等の素子または遅延回路を追加してもよい。信号伝達に遅延時間が生じる素子または回路、内部制御回路等を追加した場合には、対応する遅延時間が、TonおよびToffのうちの少なくとも1つに加算されることは言うまでもない。
図7は、本実施の形態の切替部60を構成するリレー61,62,63の切替えタイミングの一例を示す図である。図7において、横軸は時間を示す。図7に示した例では、制御部90はリレー61、リレー62、リレー63の順に、それぞれをオフ状態からオン状態に変化させるように切替信号を生成する。図7に示した電流211は、切替部60から電源回路200へ流れる電流である電源電流を示す。電流211は、リレー61がオンとなるタイミング、リレー62がオンとなるタイミング、リレー63がオンとなるタイミングでそれぞれいったん上昇した後に減少している。一方、破線で示した、比較例210は、リレー61,62,63を全て同時にオフ状態からオン状態に切り替えた例を示している。リレー61,62,63を全て同時にオフ状態からオン状態に切り替えると、比較例210のように急激に電流が増加するが、リレー61、リレー62、リレー63の切替えタイミングをシフトさせることにより、電流211に示すように、電源電流の急激な増加を抑制する効果を得ることができる。なお、リレー61,62,63を切替える順序は図7に示した例に限定されず、リレー63、リレー62、リレー61の順等他の順序であってもよい。
図8は、本実施の形態の切替部60を構成するリレー61,62,63の切替えタイミングの別の一例を示す図である。図8に示した電流212は、リレー61,62,63のリレーのうち、リレー61およびリレー62の2つのリレーを同時にオフ状態からオン状態へ切り替え、リレー63の切替えタイミングをリレー61およびリレー62の切替えタイミングとシフトさせた場合の電源電流を示している。このように、3つのリレーのうちの1つの切替えタイミングをシフトさせた場合でも、図7に示した例と同様に、電流212の急激な増加を抑制する効果を得ることができる。
以上のように、複数の切替器のうち少なくとも1つが第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングは、他の複数の切替器が第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングと異なる。本実施の形態では、複数の切替器はリレー61,62,63であり、第1の状態は、非通電状態であり、第2の状態は通電状態である。図7に示した例では、複数の切替器が第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングは、互いに重複しない。図8にした例では、複数の切替器のうち2つは第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングが同一である。
図7および図8に例示したように、切替えタイミングをずらした切替信号を生成するために、遅延回路を用いてもよい。例えば、図7に示した動作を行う場合、制御部90が、リレー61に対応する切替信号を生成し、生成した切替信号をリレー61へ出力するとともに遅延回路に出力する。遅延回路は、ローレベルからハイレベルになるタイミングを遅延させ、遅延させた切替信号をリレー62に出力する。また、遅延させた切替信号を再度遅延回路に入力して、遅延させた切替信号をリレー63へ出力する。すなわち、電動機駆動装置100が、遅延回路を備え、リレー61,62,63は、それぞれに対応する複数の切替信号を用いて制御され、制御部90は、複数の切替信号のうちの1つの切替信号を生成し、他の複数の切替信号は、1つの切替信号に遅延回路により遅延が付加されることによって生成されてもよい。
なお、整流素子31〜34としては、ダイオード等を用いることが一般的であるが、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等を用いて、交流電源10の極性に合わせてオン状態とすることで整流を行うように構成しても良い。
また、スイッチング素子51〜56は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFETと並列に接続された環流ダイオードとの組み合わせ、等を用いることができるが、スイッチングを行うことが可能であれば、これらに限定されずどのようなものを用いても何ら問題ない。また、MOSFETを用いる場合は、構造上寄生ダイオードを有するため敢えて環流ダイオードを並列に接続しなくても同様の効果を得ることができる。
整流素子31〜34およびスイッチング素子51〜56のうち少なくとも1つを構成する材料については、ケイ素(Si)を用いることができる。整流素子31〜34およびスイッチング素子51〜56のうち少なくとも1つは、ワイドバンドギャップ半導体で形成されてもよい。整流素子31〜34およびスイッチング素子51〜56のうち少なくとも1つが、ワイドバンドギャップ半導体である炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、ダイヤモンド等を用いたもので構成することにより、より損失を低減することが可能となる。
また、切替部60は、上述したように、電動機70の巻線状態を切替えられればどのような方式を用いても良く、例えば、a接点およびb接点のリレーを組合わせて、図1に示したリレー61,62,63と同等の動作が実現できるように構成してもよい。また、リレーに限定されず、コンタクタ等の電磁接触器、半導体等で形成されたスイッチング素子等で切替部60を構成しても良く、電動機70の巻線を切替え可能なものであればどんなものを用いても何ら問題ない。スイッチング素子を用いる場合、例えば、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子で1つの切替器を構成し、第1のスイッチング素子がオン状態で第2のスイッチング素子がオフ状態である第1の状態と、第2のスイッチング素子がオン状態で第1のスイッチング素子がオフ状態である第2の状態とを切替えることで、固定子巻線71,72,73の結線状態を切替えるように構成する。ただし、半導体を用いて切替部60を構成した場合には、オン状態とした場合に、導通損失が発生する。このため、機械式のリレー等を用いると、導通損失を低減することができ、半導体を用いた場合に比べより効率の良い電動機駆動装置100を得ることが可能となる。
電圧検出部81および電流検出部82は、図1に示す位置だけでなく、制御部90が動作するために必要な情報を検出可能な位置であれば、どの位置に設けても良いことは言うまでもない。例えば電圧検出部81については、コンデンサ40と並列に設けた抵抗により分圧し、分圧された電圧を検出するようにすることで、マイコン(マイクロコンピュータ)等で検出可能な例えば5V以下の電圧に変換して検出するようにしても良い。また電流検出部82については、図1に示した位置の替わりに、インバータ50と電動機70との間に電流を検出するセンサを取り付けることにより実現されてもよい。
また、制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、マイコン等の離散システムで構成可能であるが、その他にもアナログ回路、デジタル回路等の電気回路素子等で構成してもよい。すなわち、制御部90は処理回路に実現され、処理回路は専用ハードウェアであっても、CPU等のプロセッサを備える処理回路であってもよい。
図9は、プロセッサを備える処理回路の構成例を示す図である。図9は、制御部90を実現する処理回路がプロセッサを備える処理回路である場合の該処理回路の構成例を示している。図9に示した処理回路300は、CPU等であるプロセッサ301およびメモリ302を備える。メモリ302は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ等が該当する。
制御部90が図9に示した処理回路300により実現される場合、制御部90を実現する機能が実現されるためのプログラムが、プロセッサ301により実行されることにより制御部90の機能が実現される。メモリ302は、プロセッサ301によりプログラムが実行される際の記憶領域としても用いられる。また、制御部90は、一部が専用のハードウェアである処理回路により実現され、残部が上述した図9に示した処理回路300により実現されてもよい。
本実施の形態を空気調和機に適用した場合、使用頻度の高い低回転数領域における運転をスター結線で行い、高回転数領域における運転をデルタ結線で行うことになる。上述したように、本実施の形態では、電動機70の結線状態を切替えるためにリレー61,62,63の接点状態をオン状態からオフ状態へ切替える際に、切替部60を構成する複数の切替器であるリレー61,62,63の切替えタイミングを個別に制御し、複数の切替器のうち少なくも1つの切替えタイミングを他の切替器の切替えタイミングと異ならせることで、電動機70の結線状態の切替時に生じる電流の変動を抑制することができる。これにより、電源回路200のレギュレーションを安定させることが可能となり、信頼性の高い電動機駆動装置100を得ることが可能となる。
実施の形態2.
次に、本発明にかかる実施の形態2の電動機駆動装置100の動作について説明する。本実施の形態の電動機駆動装置100および電動機70の構成は、実施の形態1と同様である。以下、実施の形態1と異なる点を説明し、実施の形態1と重複する説明は省略する。
実施の形態1においては、切替部60を構成する複数の切替器であるリレー61,62,63をオフ状態からオン状態にする切替えタイミングを、リレー61,62,63のうち少なくとも1つの切替えタイミングを他と異ならせることで、電流の変動を抑制する例を説明した。
図10は、本実施の形態の切替部60を構成するリレー61,62,63の切替えタイミングの一例を示す図である。図10において、横軸は時間を示す。図10に示した例では、制御部90はリレー61、リレー62、リレー63の順に、それぞれをオン状態からオフ状態に変化させるように切替信号を生成する。図10に示した電流221は、切替部60から電源回路へ流れる電流である電源電流を示す。電流221は、リレー61がオフ状態となるタイミング、リレー62がオフ状態となるタイミング、リレー63がオフ状態となるタイミングでそれぞれいったん低下した後に増加している。
一方、破線で示した、比較例220は、リレー61,62,63を全て同時にオン状態からオフ状態に切り替えた場合の電源電流を示している。リレー61,62,63を全て同時にオン状態からオフ状態に切り替えると、比較例220のように急激に電流が変化し、これにより電源回路のトランスを介して他の2次側電源ラインにおいてレギュレーションが不安定になる可能性がある。リレー61、リレー62、リレー63の切替えタイミングをシフトさせることにより、電流221に示すように、電源電流の急激な変化を抑制することができる。なお、リレー61,62,63を切替える順序は図10に示した例に限定されず、リレー63、リレー62、リレー61の順等他の順序であってもよい。
図11は、本実施の形態の切替部60を構成するリレー61,62,63の切替えタイミングの別の一例を示す図である。図11に示した電流222は、リレー61,62,63のリレーのうち、リレー61およびリレー62の2つのリレーを同時にオン状態からオフ状態へ切り替え、リレー63の切替えタイミングをリレー61およびリレー62の切替えタイミングとシフトさせた場合の電源電流を示している。このように、3つのリレーのうちの1つの切替えタイミングをシフトさせた場合でも、図10に示した例と同様に、電流222に示すように、電源電流の急激な変動を抑制する効果を得ることができる。
本実施の形態では、電動機70の結線状態を切替えるためにリレー61,62,63の接点状態をオフ状態からオン状態へ切替える際に、切替部60を構成する複数の切替器であるリレー61,62,63の切替えタイミングを個別制御し、複数の切替器のうち少なくも1つの切替えタイミングを他の切替器の切替えタイミングと異ならせることで、電動機70の結線状態の切替時に生じる電流の変動を抑制することができる。これにより、電源回路のレギュレーションを安定させることが可能となり、信頼性の高い電動機駆動装置100を得ることが可能となる。
なお、実施の形態1で述べたオフ状態からオン状態へ切替える際の切替えタイミングのシフト、および実施の形態2で述べたオン状態からオフ状態へ切替える際の切替えタイミングのシフトのうち一方を実施することで、電動機70の結線状態の切替時に生じる電流の変動を抑制することができるが、両方を実施してもよい。
すなわち、複数の切替器がリレーであり、実施の形態1で述べたように、複数の切替器のうち少なくとも1つが第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングは、他の複数の切替器が第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングと異なり、第1の状態は非通電状態であり、第2の状態は通電状態であるときに、複数の切替器のうち少なくとも1つが第2の状態から第1の状態に切替わるタイミングは、他の複数の切替器が第2の状態から第1の状態に切替わるタイミングと異なってもよい。
または、複数の切替器がリレーであり、実施の形態1で述べたように、複数の切替器のうち少なくとも1つが第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングは、他の複数の切替器が第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングと異なり、第1の状態が通電状態であり、第2の状態が非通電状態であってもよい。
実施の形態3.
図12は、本発明の実施の形態3の空気調和機の構成例を示す図である。本実施の形態の空気調和機は、実施の形態1で述べた電動機駆動装置100を備える。本実施の形態の空気調和機は、実施の形態1の電動機70を内蔵した圧縮機101、四方弁102、室外熱交換器103、膨張弁104、室内熱交換器105が冷媒配管106を介して取り付けられた冷凍サイクルを有して、セパレート形空気調和機を構成している。なお、本実施の形態の空気調和機は、実施の形態1で述べた電動機駆動装置100の替わりに実施の形態2で述べた電動機駆動装置100を備えてもよい。
圧縮機101内部には冷媒を圧縮する圧縮機構107とこれを動作させる電動機70が設けられ、圧縮機101から室外熱交換器103と室内熱交換器105間を冷媒が循環することで冷暖房等を行う冷凍サイクルが構成されている。なお、図12に示した構成は、空気調和機だけでなく、冷蔵庫、冷凍庫等の冷凍サイクルを備える冷凍サイクル装置に適用可能である。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
20 リアクトル、30 整流部、31〜34 整流素子、40 コンデンサ、50 インバータ、51〜56 スイッチング素子、60 切替部、61〜63 リレー、70 電動機、71〜73 固定子巻線、80 検出部、81 電圧検出部、82 電流検出部、90 制御部、100 電動機駆動装置、101 圧縮機、102 四方弁、103 室外熱交換器、104 膨張弁、105 室内熱交換器、106 冷媒配管、107 圧縮機構。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる電動機駆動装置は、供給する直流電力の電圧変動を抑制するフィードバック回路を備える多出力電源回路、に接続される電動機駆動装置であって、電動機に電力を印加するインバータと、各々が第1の状態と第2の状態とで状態を切替えることにより、電動機の結線状態を切替える複数の切替器と、を備える。切替器に、多出力電源回路の電源ラインのうちフィードバック回路に接続されていない電源ラインから直流電力が供給される場合に、複数の切替器のうち少なくとも1つが第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングは、他の複数の切替器が第1の状態から第2の状態に切替わるタイミングと異なる。

Claims (10)

  1. 電動機に電力を印加するインバータと、
    各々が第1の状態と第2の状態とで状態を切替えることにより、前記電動機の結線状態を切替える複数の切替器と、
    を備え、
    前記複数の切替器のうち少なくとも1つが前記第1の状態から前記第2の状態に切替わるタイミングは、他の前記複数の切替器が前記第1の状態から前記第2の状態に切替わるタイミングと異なることを特徴とする電動機駆動装置。
  2. 前記複数の切替器が前記第1の状態から前記第2の状態に切替わるタイミングは、互いに重複しないことを特徴とする請求項1に記載の電動機駆動装置。
  3. 前記複数の切替器のうち2つは前記第1の状態から前記第2の状態に切替わるタイミングが同一であることを特徴とする請求項1に記載の電動機駆動装置。
  4. 前記複数の切替器の状態の切替えを制御する制御部、を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の電動機駆動装置。
  5. 遅延回路を備え、
    前記複数の切替器は、それぞれに対応する複数の切替信号を用いて制御され、
    前記制御部は、前記複数の切替信号のうちの1つの切替信号を生成し、他の前記複数の切替信号は、前記1つの切替信号に前記遅延回路により遅延が付加されることによって生成されることを特徴とする請求項4に記載の電動機駆動装置。
  6. 前記インバータは複数のスイッチング素子を備え、
    前記複数のスイッチング素子のうち少なくとも1つはワイドバンドギャップ半導体で形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の電動機駆動装置。
  7. 前記複数の切替器は、各々がリレーであり、
    前記第1の状態は非通電状態であり、前記第2の状態は通電状態であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の電動機駆動装置。
  8. 前記複数の切替器のうち少なくとも1つが前記第2の状態から前記第1の状態に切替わるタイミングは、他の前記複数の切替器が前記第2の状態から前記第1の状態に切替わるタイミングと異なることを特徴とする請求項7に記載の電動機駆動装置。
  9. 前記複数の切替器は、各々がリレーであり、
    前記第1の状態は通電状態であり、前記第2の状態は非通電状態であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の電動機駆動装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1つに記載の電動機駆動装置と、
    前記電動機駆動装置によって駆動される電動機と、
    を備えることを特徴とする空気調和機。
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