JPWO2019003436A1 - 鉄道車両の走行位置特定システム、走行位置特定装置及び走行位置特定方法 - Google Patents

鉄道車両の走行位置特定システム、走行位置特定装置及び走行位置特定方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、鉄道車両の走行位置をより正確に特定できるようにすることを目的とする。鉄道車両の走行位置特定システムは、鉄道車両が軌道を走行している時に軌道の変位に応じた信号を出力する軌道変位出力部と、軌道変位出力部の出力に基づく変位データと、軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づいて、鉄道車両が所定範囲を走行したか否かを判断する走行位置特定部とを備える。

Description

この発明は、軌道を走行する鉄道車両の走行位置を特定する技術に関する。
特許文献1は、GPS(Global Positioning System)を利用して、鉄道車両の走行位置を特定する技術を開示している。
米国特許第8209145号明細書
しかしながら、軌道上を走行する鉄道車両の位置をより正確に特定することが要請されている。
そこで、本発明は、鉄道車両の走行位置をより正確に特定できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、鉄道車両の走行位置特定システムは、鉄道車両が軌道を走行している時に前記軌道の変位に応じた信号を出力する軌道変位出力部と、前記軌道変位出力部の出力に基づく変位データと、前記軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づいて、前記鉄道車両が前記所定範囲を走行したか否かを判断する走行位置特定部とを備える。
また、上記課題を解決するため、鉄道車両の走行位置特定装置は、鉄道車両が軌道を走行している時における前記軌道の変位に基づく信号が入力される軌道変位信号入力部と、前記軌道変位信号入力部への入力に基づく変位データと、前記軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づいて、前記鉄道車両が前記所定範囲を走行したか否かを判断する走行位置特定部とを備える。
また、上記課題を解決するため、鉄道車両の走行位置特定方法は、(a)鉄道車両が軌道を走行している時に前記軌道の変位に応じた信号が出力されるステップと、(b)前記軌道の変位に応じた出力に基づく変位データと、前記軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合を求めるステップと、(c)求められた類似度合に基づいて前記鉄道車両が前記所定範囲を走行したか否かを判断するステップとを備える。
本発明によると、鉄道車両が軌道を走行している時における前記軌道の変位に応じた出力に基づく変位データと軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づいて、鉄道車両が所定範囲を走行したか否かを判断することで、鉄道車両の走行位置をより正確に特定できる。
第1実施形態に係る鉄道車両の走行位置特定システムを示すブロック図である。 走行位置特定部の処理例を示すフローチャートである。 軌道が分岐している場合において鉄道車両の走行位置を特定する例を示す説明図である。 1本の軌道が途中で分岐せず直線状に延在している場合において鉄道車両の走行位置を特定する例を示す説明図である。 第2実施形態に係る鉄道車両の走行位置特定システムを示すブロック図である。 走行位置特定システムの全体的な処理例を示すフローチャートである。 変位データの一例を示す図である。 時間に対する変位データを距離に対する変位データに変換する例を示す説明図である。 軌道が分岐している場合において変位データと基準プロファイルデータとの類似度合を求める例を示す説明図である。 変形例に係る軌道変位出力部を示す図である。 変形例に係る鉄道車両の走行位置特定システムを示すブロック図である。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係る鉄道車両の走行位置特定システム、走行位置特定装置及び走行位置特定方法について説明する。図1は鉄道車両の走行位置特定システムを示すブロック図である。
本システムが組込まれる鉄道車両について説明すると、鉄道車両20は軌道10を走行する。軌道10は、鉄道車両を経路に沿って導く線状の路である。ここでは、軌道10は、2つのレール12を含む。2つのレール12は、地上に枕木等を介して並行状態で敷設されている。軌道は、モノレールのように1本のレールが鉄道車両を案内するものであってもよい。軌道は、高架橋により空中に設けられてもよく、又は、地下に敷設されてもよい。
鉄道車両20は、車体22と台車24とを備える。台車24は、台車枠25と、複数の車輪26とを備える。複数の車輪26は、台車枠25の左右部位に車軸を介して台車枠25に回転可能に支持されている。ここで、左右とは、鉄道車両20内から進行方向を見た場合の左右をいう。左右の車輪26は、それぞれ2つのレール12によって案内されつつ当該レール12上を走行する。台車24は、車体22の下部に支持されており、台車24が軌道10上を走行することで、車体22を含む鉄道車両20が軌道10に沿って走行する。鉄道車両20は、軌道10を走行する車両であればよく、貨物列車の機関車、貨車、旅客列車の機関車、客車、電動客車、付随客車などのいずれであってもよい。
図1に示すように、鉄道車両の走行位置特定システム30は、鉄道車両20に搭載されている。鉄道車両の走行位置特定システム30は、軌道変位出力部32と、走行位置特定部40とを備える。
軌道変位出力部32は、鉄道車両20が軌道10を走行している時に当該軌道10の変位に応じた信号を出力可能に構成されている。ここで、軌道10の変位とは、軌道10の延在方向における当該軌道10のいずれかの部位の位置の変化を意味する。この軌道10の変位は、1つのレール12の表面部位の位置変化又は2つのレール12の表面部位の相対的な位置変化を含む。例えば、前者の例として、レール12の歪み、変形、磨耗、レール12の継目等の影響によって、軌道10の表面部位の位置が、軌道10の延在方向において変化する場合を挙げることができる。また、後者の例として、2つのレール12間の距離が、軌道10の延在方向において変化する場合を挙げることができる。軌道変位出力部32は、このような軌道10の表面部位の変化に応じた信号を出力する。
軌道変位出力部32は、鉄道車両20が軌道10を走行する時において、軌道10の変位に応じた状況を直接又は間接的に取得して当該状況に応じた信号を出力するものであればよい。
例えば、レール12が変位していると、当該変位がレール12を走行する車輪26を介して鉄道車両20に伝達される。このため、レール12の変位に基づく鉄道車両20の移動を検出した信号を、軌道10の変位に応じた信号とすることができる。この際、レール12の変位は、車輪26から車体22に伝わるにつれて減衰するため、鉄道車両20のうちなるべく車輪26に近い部位の変位を検出してもよい。かかる軌道変位出力部32としては、例えば、車輪に連結された車軸を支持する車軸箱に設けられた加速度センサを含む構成を採用することができる。
また、例えば、鉄道車両20からレール12の状況を直接取得し、これに基づいて軌道10の変位に応じた信号を出力してもよい。例えば、鉄道車両20から撮像装置によってレール12を撮像し、その撮像画像からレール12の表面部位の位置を認識し、認識された表面部位の位置の変動に基づいて軌道10の変位に応じた信号を出力してもよい。その他、鉄道車両20に光学式位置センサ、超音波位置センサ、渦電流式変位センサ等を設け、そのセンサ等によって、軌道10の変位を検出し、その検出結果を軌道10の変位に応じた信号として出力してもよい。
走行位置特定部40は、軌道変位出力部32の出力に基づく変位データと、軌道10の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータPrfとの類似度合に基づいて、鉄道車両20が所定範囲を走行しているか否かを特定可能に構成されている。
この走行位置特定部40は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(read only memory)およびRAM(Random access memory)等を備えるコンピュータ40Aによって構成されている。走行位置特定部40は、走行位置特定装置でもある。コンピュータ40Aは、書換え可能なフラッシュメモリ又は磁気記憶装置等によって構成される記憶部41を含んでいる。この記憶部41に、コンピュータ40Aを走行位置特定部40として処理させるための走行位置特定プログラムが格納されている。CPUが、走行位置特定プログラムに記述された処理手順に従って演算処理を行うことで、コンピュータ40Aが走行位置特定部40としての処理を実行する。
鉄道車両20には記憶部41が搭載されている。基準プロファイルデータPrfが記憶部41に格納されている。基準プロファイルデータPrfは、軌道10の所定範囲における軌道変位に応じたデータである。軌道10における所定範囲は、当該軌道10において事前に任意に設定された範囲であり、例えば、数メートル〜数十メートル、特に、10メートルの範囲として設定される。軌道10における所定範囲は、例えば、軌道10における鉄道車両20の位置を知ることが好ましい範囲に設定される。鉄道車両20の位置を知ることが好ましい範囲の例としては、軌道に分岐点がある場合においてその分岐点の前後所定距離の範囲(例えば、10メートルの範囲)、或は、複数の軌道が隣合って並んでいる場合においてそれらの複数の軌道が隣に並んでいる範囲の少なくとも一部の範囲(例えば、10メートルの範囲)であること等が挙げられる。
基準プロファイルデータPrfは、過去に測定されたデータであってもよいし、軌道10の設計図、観察結果等から推論的に生成したデータであってもよい。過去に測定されたデータとしては、走行位置の特定対象となる鉄道車両20が軌道10の前記所定範囲を実際に走行した際に測定したデータ、走行位置の特定対象となる鉄道車両20と同型車種又は異型車種の鉄道車両20が軌道10の前記所定範囲を実際に走行した際に測定したデータ、又は、軌道10を敷設した際に走行試験用の車両が軌道10の前記所定範囲を実際に走行した際に測定したデータ等を含む。
類似度合は、複数のデータの類似性を評価する各種評価値によって評価される。類似度合は、多段階の数値によって評価されてもよいし、類似の有無を示す2段階で評価されてもよい。かかる類似度合は、例えば、相互相関演算等の各種演算によって求められてもよいし、事前学習された機械学習装置によって求められてもよい。
図2は走行位置特定部40の処理例を示すフローチャートである。
ステップS1において軌道変位出力部32から軌道変位を示す信号が走行位置特定部40に入力される。
次ステップS2において、走行位置特定部40は、軌道変位出力部32の出力に基づく変位データと、基準プロファイルデータPrfとの類似度合を求める。例えば、軌道変位出力部32の出力に基づく変位データは、軌道10の所定範囲に相当する時間又は距離に対する、軌道変位に応じた物理量の変化を表す波形として表すことができる。同様に、基準プロファイルデータPrfは、軌道10の所定範囲に相当する時間又は距離に対する、軌道変位に応じた物理量の変化を表す波形として予め設定されたデータとすることができる。これらの各波形を示すデータは、例えば、時間又は距離で等分割したデータ列によって表現される。走行位置特定部40は、鉄道車両20が軌道10を実際に走行した時に得られた変位データを表す波形データと、基準プロファイルデータPrfを示す波形データとの類似度合を求める。上記したように、2つの波形データの類似度合は、例えば、相互相関演算によって評価することができる。相互相関演算は、2つの波形データをシフトさせながら、2つの波形データの対応部分の積を累積する処理を含む演算を行って、それらの2つのデータの類似度合を示す評価値を求める処理である。相互相関演算によって求められた値は、2つの波形データが類似するほど、大きくなる。相互相関演算においては、値の最大値が1となるように正規化されていてもよい。
次ステップS3において、走行位置特定部40は、求められた類似度合に基づいて、鉄道車両20が所定範囲を走行したか否かを判断する。ステップS2で求められた類似度合から、軌道変位出力部32の出力に基づく変位データが基準プロファイルデータPrfに類似していると判断されると、鉄道車両20が当該基準プロファイルデータPrfに対応する所定範囲を走行したと判断される。また、軌道変位出力部32の出力に基づく変位データが、基準プロファイルデータPrfに類似していないと判断されると、鉄道車両20が当該基準プロファイルデータPrfに対応する所定範囲を走行していないと判断する。例えば、上記ステップS2において、類似度合が相互相関演算によって評価されている場合、その演算結果の値の大きさによって、鉄道車両20が当該基準プロファイルデータPrfに対応する所定範囲を走行したか否かを判断することができる。変位データが、基準プロファイルデータPrfに類似しているかどうかの判断は、絶対的な基準に鑑みた絶対的な評価によってなされてもよいし、複数の基準プロファイルデータPrfに対する比較に鑑みた相対的な評価によってなされてもよし、これらの併用によってなされてもよい。
当該基準プロファイルデータPrfが特徴的なデータ(例えば、所定値以上の勾配を有する波形データ)を示す範囲に設定され、軌道変位出力部32の出力に基づく変位データに、その特徴的なデータを示す当該基準プロファイルデータPrfに類似するデータが含まれている場合に、鉄道車両20が当該基準プロファイルデータPrfに対応する所定範囲を走行したと判断してもよい。比較対象となる変位データは、鉄道車両20の走行距離、走行時刻等によってある程度の範囲に絞り込んでもよい。また、基準プロファイルデータPrfが上記のように特徴的なデータを示す範囲に設定されている場合、比較対象となる変位データは、当該特徴的なデータと似た傾向を示す範囲に絞り込まれてもよい。
図3は軌道が分岐している場合において、鉄道車両20の走行位置を特定する例を示す説明図である。図3では、軌道10は、元軌道10R、軌道10A、軌道10B,軌道10Cを含む。元軌道10Rは、一方から他方(図3において左側から右側)に進む際に、複数の軌道に分岐している。より具体的には、元軌道10Rは、第1の分岐器11(1)で軌道10Bに分岐し、第2の分岐器11(2)で軌道10Cに分岐している。元軌道10R自体はそのまま延在して軌道10Aに至る。第1の分岐器11(1)、第2の分岐器11(2)の切換状態に応じて、鉄道車両20は、軌道10A、10B、10Cのいずれかに選択的に進むことができる。
図3に示す例では、分岐先となる軌道10A、10B、10Cは並列状態に延在しており、相互間の間隔は比較的狭い。GPSを利用した測位技術では、誤差が数m以上となる可能性があるため、軌道10A、10B、10Cのいずれかを走行しているかを判別することは困難となる可能性がある。なお、GPSを利用した測位技術、鉄道車両20に設けられた速度発電機等に基づく所定の基準位置からの累積距離からは、鉄道車両20が軌道10A、10B、10Cの分岐範囲に達したことは特定可能である。このような場合に、本鉄道車両の走行位置特定システム30が効果的に利用される。
軌道10の分岐箇所において鉄道車両の走行位置特定システム30が適用される場合、分岐先となる各軌道10A、10B、10Cに対応する基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)が予め格納される。基準プロファイルデータPrf(A)は、軌道10Aを含む範囲において設定され、ここでは、元軌道10R及び軌道10Aを含む所定範囲に設定される。基準プロファイルデータPrf(B)は、軌道10Bを含む所定範囲において設定され、ここでは、元軌道10R及び軌道10Bを含む所定範囲に設定される。基準プロファイルデータPrf(C)は、軌道10Cを含む範囲において設定され、ここでは、元軌道10R及び軌道10Cを含む所定範囲に設定される。基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)が元軌道10Rの範囲を含まなくてもよい。例えば、基準プロファイルデータPrf(A)が主として軌道10Aを含む範囲に設定され、基準プロファイルデータPrf(B)が主として軌道10Bを含む所定範囲に設定され、基準プロファイルデータPrf(C)が主として軌道10Cを含む範囲に設定されていてもよい。
そして、鉄道車両20が元軌道10Rから軌道10A、10B、10Cのいずれかに進んだとする。この場合、走行位置特定部40は、軌道変位出力部32の出力に基づく変位データと、基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)との類似度合を求め、最も類似しているものを鉄道車両20の走行位置、すなわち、軌道として判断する。
図3に示す例では、鉄道車両20は元軌道10Rから軌道10Bに進んでいる。この場合、軌道変位出力部32は、元軌道10Rから軌道10Bに至る軌道変位に応じた信号が出力される。この場合、走行位置特定部40は、元軌道10Rから軌道10Bに至る軌道変位に応じた変位データfと、基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)との類似度合を求め、各類似度合の評価値の大小を比較する。変位データfが基準プロファイルデータPrf(B)に最も類似しているという結果を示すことになる。具体的には、類似度合を相互相関演算で評価した場合、変位データと基準プロファイルデータPrf(A)との相互相関演算がなされ、その最大値が評価値として採用される。同様に、変位データと基準プロファイルデータPrf(B)との相互相関演算がなされ、その最大値が評価値として採用される。また、変位データと基準プロファイルデータPrf(C)との相互相関演算がなされ、その最大値が評価値として採用される。鉄道車両20は元軌道10Rから軌道10Bに進んだ場合において、これらの各評価値を比較すると、変位データと基準プロファイルデータPrf(B)との評価値が最も大きくなる。これにより、各類似度合に基づいて、鉄道車両20が基準プロファイルデータPrf(B)に対応する軌道10Bを含む所定範囲を走行したと判定されることになる。
上記したように、基準プロファイルデータは特徴的なデータ(例えば、所定値以上の勾配を有する波形データ)を示す範囲に設定されてもよい。このため、例えば、軌道10Aに対応する基準プロファイルデータとして、大きな変化を示す範囲U(a)のデータが設定され、軌道10Bに対応する基準プロファイルデータとして、大きな変化を示す範囲U(b)のデータが設定され、軌道10Cに対応する基準プロファイルデータとして、大きな変化が複数連続する範囲U(c)のデータが設定されてもよい。これらのように、軌道10の分岐箇所において鉄道車両の走行位置特定システム30が適用される場合等、分岐先となる各軌道10A、10B、10Cに対応する基準プロファイルデータは、同じ範囲に設定されず、異なる範囲で設定されてもよい。
また、基準プロファイルデータと、検出された軌道変位出力部32の出力に基づく変位データとの類似度合を求める際には、上記のように、鉄道車両20の走行距離に基づいて変位データの範囲を絞り込んでもよいし、鉄道車両20の走行時刻(例えば、分岐箇所を走行している予定時刻)によって変位データの範囲を絞り込んでもよい。また、上記のように、基準プロファイルデータが特徴的なデータ(例えば、所定値以上の勾配を有する波形データ)を示す範囲に設定されている場合、変位データのうち当該特徴的なデータと似た傾向を示す範囲(例えば、上記所定値を越える勾配を示す範囲又はその前後所定範囲)に絞り込んでもよい。
図4に示す例では、1本の軌道10が途中で分岐せずに延在している。この軌道10において、鉄道車両20が走行する位置を特定することを考える。上記したように、GPSを利用した測位技術では、誤差が数m以上となる可能性があるため、軌道10における鉄道車両20の走行位置を正確に特定できない虞がある。
1本の軌道10に対して走行位置特定システム30が適用される場合、軌道10の所定範囲(鉄道車両20の位置の特定を望む範囲)に対応する基準プロファイルデータPrfが予め格納される。鉄道車両20においては、軌道変位出力部32によって軌道10の変位に応じた信号が連続的に出力されている。このため、走行位置特定部40においては、軌道10の軌道変位に基づく変位データfを連続的に取得することができる。そこで、走行位置特定部40では、変位データのうち基準プロファイルデータPrfに対応する距離区分又は時間区分を、a(1)、a(2)、a(3)・・・とずらしたデータf(1)、f(2)、f(3)、f(4)・・・と、基準プロファイルデータPrfとの類似度合を順次求める。そして、走行位置特定部40において、データf(1)、f(2)、f(3)、f(4)・・・と基準プロファイルデータPrfとの類似度合が、同一性を満たす条件となった場合(例えば、相互相関演算で評価を行う場合、類似度合を示す評価値が予め設定された所定値を越える場合等)に、鉄道車両20が当該データに対応する距離又は時間区分(相互相関演算で評価を行う場合、評価値が予め設定された所定値を越えたシフト量に応じた区分)において、基準プロファイルデータPrfに対応する所定範囲を走行したことをより正確に特定できる。
軌道変位出力部32によって軌道10の変位に応じた信号と基準プロファイルデータPrfとの比較は、鉄道車両20の走行中において、継続的に行われていてもよいし、鉄道車両20の走行距離を示すキロ程情報又はGPSに基づく緯度経度情報に基づいて、鉄道車両20が基準プロファイルデータPrfに対応する所定範囲に近づいたと判断された範囲で行われてもよい。
以上のように構成された鉄道車両の走行位置特定システム、走行位置特定装置及び走行位置特定方法によると、軌道変位出力部32の出力に基づく変位データと軌道10の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づくことで、鉄道車両20の走行位置をより正確に特定できる。
特に、鉄道車両20が実際に走行する時の変位データと軌道変位に応じた基準プロファイルデータPrfとを比較することで、鉄道車両20の速度等に関らず、鉄道車両20の走行位置をより正確に特定できる。例えば、単に鉄道車両の上下又は左右の加速度の変化データと、これに対応する基準プロファイルデータとを比較しようとする場合を考える。この場合、鉄道車両が軌道の所定範囲を走行する際の加速度の変化データは、鉄道車両の速度に大きく左右される。このため、加速度の変化データと基準プロファイルデータとの類似度合は、鉄道車両の速度に応じて大きく異なってしまう可能性があるため、演算された類似度合から鉄道車両が所定範囲を走行したか否かを判断することは困難となる可能性がある。
これに対して、軌道変位出力部32は、鉄道車両20が軌道10を走行している時に軌道10の変位に応じた信号を出力する。このため、軌道変位出力部の出力に基づく変位データは、軌道10の変位を示すデータとして、鉄道車両20の速度に関らずある程度一定となる。これにより、鉄道車両20の速度等に拘らず、鉄道車両20の走行位置をより正確に特定できる。
また、過去に鉄道車両が軌道を走行した際に軌道変位を測定したデータを、基準プロファイルデータPrfとすることにより、鉄道車両20の走行位置を正確に特定することができる。このような基準プロファイルデータPrfは、何らかの鉄道車両が軌道10を測定することによって得られる。このため、鉄道車両20が軌道10の所定範囲を走行したか否かを判別するための条件を推論、試行錯誤等しながら生成する場合と比較して、基準プロファイルデータPrfを容易に設定できる。
また、走行位置特定部40は、複数の軌道10A、10B、10Cのそれぞれに対応する基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)と変位データとの類似度合に基づいて、基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)のうち変位データに最も類似しているものに対応する軌道10A、10B、10Cを特定する。これにより、鉄道車両20が分岐する軌道10A、10B、10Cのいずれに進んだかを特定することが可能となる。
特に、元軌道10Rから複数の軌道10(A)、10(B)、10(C)が分岐している場合において、複数の軌道10(A)、10(B)、10(C)が互いに近い箇所を並列状態に敷設されている場合がある。このような場合、鉄道車両20の走行距離を示すキロ程等によっては、鉄道車両20が複数の軌道10(A)、10(B)、10(C)のいずれを走行しているかを判別困難である可能性がある。また、GPSの誤差範囲からして、GPSに基づいて演算された緯度経度によっては、鉄道車両20が複数の軌道10(A)、10(B)、10(C)のいずれを走行しているかを判別困難である可能性がある。そこで、上記のように、軌道変位出力部32の出力に基づく変位データ149cと、基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)との類似度合に基づくことで、鉄道車両20が分岐先となる複数の軌道10(A)、10(B)、10(C)のいずれを走行しているかをより確実に判別することが可能となる。
{第2実施形態}
第2実施形態に係る走行位置特定システム、走行位置特定装置及び走行位置特定方法について説明する。図5は鉄道車両の走行位置特定システムを示すブロック図である。
本システムが組込まれる鉄道車両20は、上記第1実施形態で説明したものと同様構成であるので、その説明を省略する。
鉄道車両の走行位置特定システム130は、軌道変位出力部132と、走行位置特定部140とを備える。
軌道変位出力部132は、上記軌道変位出力部32と同様に、鉄道車両20が軌道10を走行している時に当該軌道10の変位に応じた信号を出力可能に構成されている。
本実施形態においては、軌道変位出力部132は、軌道10の変位に応じた、当該軌道10を走行する鉄道車両20の加速度を出力可能に構成されている。また、ここでは、軌道変位出力部132は、軌道10の上下変位に応じた信号を出力可能に構成されている。
かかる軌道変位出力部132としては、軌道10の上下変位に応じて上下変位する車輪26の変位に応じた加速度を出力するセンサを用いることができる。
より具体的には、台車24には、車軸を介して車輪26が回転可能に支持されている。台車24の台車枠25には、車軸を回転可能に支持する軸箱27が設けられており、当該軸箱27に当該軸箱27の上下方向の加速度を検出して、その検出信号を出力する加速度センサが設けられている。この加速度センサを、軌道変位出力部132として用いることができる。加速度センサとしては、静電容量検出型センサ、ピエゾ抵抗型センサ等各種構成のものを用いることができる。
走行位置特定部140は、軌道変位出力部132の出力に基づく変位データと、基準プロファイルデータPrfとの類似度合に基づいて、鉄道車両20が前記所定範囲を走行しているか否かを特定する処理を実行する。
この走行位置特定部140は、上記走行位置特定部40と同様に、CPU(Central Processing Unit)、ROM(read only memory)およびRAM(Random access memory)等を備えるコンピュータ140Aによって構成されている。走行位置特定部140は、走行位置特定装置でもある。コンピュータ140Aは、書換え可能なフラッシュメモリ又は磁気記憶装置等によって構成される記憶部149を含んでおり、この記憶部149に、コンピュータ140Aを走行位置特定部140として処理させるための走行位置特定プログラムが格納されている。CPUが、走行位置特定プログラムに記述された処理手順に従って演算処理を行うことで、コンピュータ140Aが走行位置特定部140としての処理を実行する。コンピュータ140Aは、同様に、プログラムに記述された処理手順に従って演算処理を行うことで、下記の緯度経度演算部142、速度演算部143、走行距離演算部144としての諸処理をも実行する。これらの各処理が、複数のコンピュータ又はハードウエア回路等によって分散して実行されてもよい。なお、コンピュータ140Aは、クロック発生器141を備えており、各処理は、クロック発生器141によるクロック周波数に応じて行われる。
鉄道車両20に搭載された記憶部149には、鉄道車両20が走行することになる軌道10の経路情報を含むマップデータ149aが格納されている。マップデータ149aには、鉄道車両20が軌道10を走行する際の基準位置(以下、初期キロ程という)、鉄道車両20のより正確な位置を特定したい範囲を特定する情報が含まれている。基準位置は、軌道10において鉄道車両20が停止する位置(例えば、停車駅等)に設定されている。例えば、鉄道車両20のより正確な位置を特定したい範囲は、軌道10が分岐する範囲である。
また、記憶部149には、基準プロファイルデータPrfが格納されている。本実施形態では、軌道10が分岐する範囲において、鉄道車両20がどの軌道10を走行したかを特定するため、軌道10の各分岐先の軌道に応じた基準プロファイルデータPrfが格納されている。各分岐先の軌道に応じた基準プロファイルデータPrfは、過去に測定されたデータであってもよい。この点については、第1実施形態において図3を参照して説明した通りである。
下記の処理中において、記憶部149には、走行位置特定部140の処理中のデータである変位データ149cが格納される。変位データ149cの例については後述する。
また、下記の処理中及び処理後において、記憶部149には、履歴マップデータ149dが格納される。履歴マップデータ149dは、鉄道車両20が通過した軌道10の情報を含む。
本実施形態では、走行位置特定部140の処理は、走行距離演算部144による演算結果に応じたタイミングで行われるため、走行距離演算部144について説明しておく。
走行距離演算部144は、軌道10において、初期キロ程からの鉄道車両20の走行距離を演算することによって、軌道10における鉄道車両20のおおよその位置を特定する。
鉄道車両20には、GPS受信部151及び前後加速度センサ152が搭載されている。
GPS受信部151はGPS衛星からの信号を受信して受信信号を緯度経度演算部142に出力する。緯度経度演算部142は、複数のGPS衛星から送信された信号に基づいて、鉄道車両20の緯度経度を演算し、その演算結果を走行距離演算部144に出力する。また、緯度経度演算部142の演算結果が速度演算部143に与えられる。速度演算部143では、演算された緯度経度の経時的変化から鉄道車両20の速度を演算し、その演算結果を走行距離演算部144に出力する。
前後加速度センサ152は、鉄道車両20の前後方向(軌道10に沿った方向)における鉄道車両20の加速度を検出可能に鉄道車両20に搭載されている。前後加速度センサ152としては、静電容量検出型センサ、ピエゾ抵抗型センサ等各種構成のものを用いることができる。前後加速度センサ152が検出した加速度の信号は、走行距離演算部144に出力される。前後加速度センサ152は省略されてもよい。
走行距離演算部144は、鉄道車両20の経度緯度情報、経度緯度情報に基づく速度情報に基づいて、初期キロ程からの鉄道車両20の走行距離を演算する。そして、クロック発生器141のクロック周波数に応じた演算周期で、経度緯度情報、これに基づく速度情報、及び、初期キロ程からの鉄道車両20の走行距離を含む変位データ149cを格納、更新する。
なお、緯度経度演算部142、速度演算部143及び走行距離演算部144の演算は、前後加速度センサ152からの前後加速度に基づいて補正されてもよい。
加速度センサである軌道変位出力部132から出力された加速度は、クロック発生器141のクロック周波数に応じた演算周期でサンプリングされ、変位データ149cとして格納、更新する。変位データ149cでは、各サンプリングタイミングに対して、緯度経度情報、これに基づく速度情報、初期キロ程からの鉄道車両20の走行距離、及び、軌道変位に応じた加速度情報が対応付けられる。
走行位置特定部140は、鉄道車両20に搭載されている。走行位置特定部140は、類似度合演算部145と、走行軌道判定部146と、変位データ変換部147と、上下変位演算部148とを備える。
上下変位演算部148は、変位データ149cにおける加速度情報、即ち、加速度センサである軌道変位出力部132から出力された加速度を、軌道10の上下変位に基づく鉄道車両20の上下変位に変換するように演算する。例えば、上下変位演算部148は、軌道10の変位に基づく鉄道車両20の上下方向の加速度波形データを2回積分することで、鉄道車両20の上下変位を演算する。上下変位演算部148による演算結果、変位データ149cは、加速度センサである軌道変位出力部132から出力された加速度に基づく上下の変位量を表す情報を含む波形データとして変換される。
変位データ変換部147は、走行距離演算部144の出力に基づき、変位データ149cを、軌道10における走行距離に対する軌道10の変位データとして変換する。すなわち、変位データ149cは、まず、クロック発生器141のクロック周波数に応じた演算周期で、軌道変位出力部132から出力された加速度がサンプリングされ、この加速度が上下変位演算部148により上下変位を表すデータとして変換されている。各サンプリングタイミングに対しては、走行距離演算部144により演算された走行距離が対応付けられているため、変位データ変換部147は、変位データ149cを、走行距離に対する軌道10の変位情報を含む変位データ149cに変換する。つまり、時間に対する変位を表す変位信号波形データf(t)(tはサンプリング時間)を、走行距離に対する変位を表す信号波形データf(d)(dは鉄道車両20の走行距離)に変換する。なお、必要に応じてサンプリング周期間の走行距離に対する変位は、線形補間、多項式補完、スプライン補完等の周知の手法等によって補完するとよい。
類似度合演算部145は、変位データ149cと基準プロファイルデータPrfとの類似度合を求める。ここでは、類似度合演算部145は、GPSを利用して鉄道車両20の位置が特定される候補範囲内において、変位データ149cと基準プロファイルデータPrfとの類似度合を演算する。ここでは、類似度合演算部145は、走行距離演算部144で演算される走行距離に基づき、鉄道車両20が軌道10の位置を特定したい候補範囲、即ち、軌道10が分岐する候補範囲に位置するか否かを判定する。鉄道車両20が候補範囲に位置すると判定されると、類似度合演算部145は、鉄道車両20が候補範囲内を走行している距離範囲における変位データ149cと、各分岐先の軌道10に対応する基準プロファイルデータPrfとの類似度合を演算する。
走行距離演算部144は、GPS信号に基づき鉄道車両20の走行距離を演算していることから、ある程度の誤差が存在する虞がある。そこで、類似度合の評価対象となる鉄道車両20の候補範囲を、基準プロファイルデータPrfの距離範囲よりも大きくしておき、小さい方の基準プロファイルデータPrfを、大きい方の鉄道車両20の候補範囲のデータに対して、順次シフトさせて、それぞれのシフト量に対する類似度合を演算し、最も類似度合が高い類似度合を、当該基準プロファイルデータPrfに対する類似度合として採用してもよい。後で説明する相互相関演算を用いた評価処理は、鉄道車両20の信号波形データf(d)の範囲Dを、基準プロファイルデータPrf(A)等の距離範囲よりも大きくし、基準プロファイルデータPrf(A)等を、信号波形データf(d)の範囲Dに対して順次シフトさせて、各シフト量に対する類似度合を算出し、最大となる値を、基準プロファイルデータPrf(A)等の類似度合とする処理の一例である。なお、上記とは逆に、類似度合の評価対象となる鉄道車両20の候補範囲を、基準プロファイルデータPrfの距離範囲よりも小さくしておき、小さい方の鉄道車両20の候補範囲のデータを、大きい方の基準プロファイルデータPrfに対して、順次シフトさせて、それぞれのシフト量に対する類似度合を演算し、最も類似度合が高い類似度合を、当該基準プロファイルデータPrfに対する類似度合として採用してもよい。
候補範囲における鉄道車両20の変位データ149cと基準プロファイルデータPrfとの類似度合の評価は、例えば、第1実施形態で説明したように、相互相関演算によって評価することができる。すなわち、変位データ149cによって表される鉄道車両20の変位波形データをf(d)とし、基準プロファイルデータPrfの変位波形データをPrf(d)とする。各データが離散化されたデータ列で表されているとすると、類似度合を示す評価値R(m)は、次式(数(1))によって演算することができる。但し、Nはデータ数、mは遅れ距離(シフト量)を示す。
Figure 2019003436
そして、各分岐先の軌道10に対して、相互相関演算を行い、最大値となる評価値R(m)を、当該各分岐先の軌道に対する評価値Rとする。
走行軌道判定部146は、類似度合演算部145で演算された評価値Rに基づいて走行軌道を判定する。例えば、最も大きい評価値Rとなった分岐先の軌道10を、鉄道車両20が通過した軌道10の位置として判定する。走行軌道判定部146による判定結果は、鉄道車両20が過去に存在していた位置、即ち、通過した軌道10を示す情報を含む履歴マップデータ149dとして記憶部149に記憶される。
図6は走行位置特定システムの全体的な処理を示すフローチャートである。図7〜図9を参照しつつ走行位置特定システムの全体的な処理を説明する。
ステップS11において、走行距離演算部144においてGPS(緯度・経度)の受信の有無が判定される。受信有りと判定されると、ステップS12に進む。
ステップS12では、走行距離演算部144において、マップの±規定範囲内に該当地点があるか否かが判定される。すなわち、マップデータ149aには、走行距離を演算する際の基点となる基準位置(初期キロ程)の緯度経度が登録されている。基準位置は、鉄道車両20の停車位置の緯度経度を示す情報である。基準位置は1つである場合もあるし、複数である場合もある。走行距離演算部144は、緯度経度演算部142により演算された緯度経度(つまり、鉄道車両20の位置)から±で規定される範囲距離(m)内に、いずれかの基準位置となる地点が存在するか否かを判定する。該当地点有りと判定されると、ステップS13に進み、該当地点無しと判定されると、ステップS26に進む。なお、軌道10の所定位置に設けられたトランスポンダ(Transponder)と通信可能な通信装置を鉄道車両に組込み、当該通信装置がトランスポンダと通信した位置を基準位置(初期キロ程)としてもよい。
ステップS13では、走行距離演算部144は、初期キロ程をステップS12において該当すると判定された基準位置に対応する値(Ks)に設定する。なお、キロ程は、軌道10における起点からの距離で表される。また、鉄道車両20が当該基準位置に位置することから、当該基準位置を含む路線が、鉄道車両20が走行する路線種別として決定され、この決定内容に応じて履歴マップデータ149dが登録、更新される。この後、ステップS14に進む。
ステップS12において該当地点無しと判定されると、ステップS26に進む。ステップS26では、走行距離演算部144は、初期キロ程をプログラムにおいて予め設定された初期キロ程(Ks)に仮設定し、さらに、路線種別をプログラムにおいて予め設定された路線種別に仮設定する。あるいは、初期キロ程及び路線種別が既に設定されている場合には、現行値を維持する。この後、ステップS14に進む。
ステップS14〜S16では、走行距離演算部144は、鉄道車両20が発車したか否かを判定する。
まず、ステップS14において、クロック発生器141のクロック周波数に応じた演算周期信号、即ち、△T秒の割込みの有無が判定される。割込み有りと判定されると、ステップS15に進む。
ステップS15では、前後加速度センサ152から出力される信号に基づき、前後加速度△GLが予め設定された規定値を超えたか否かが判定される。YESと判定されると、ステップS16に進み、NOと判定されると、ステップS14に戻る。なお、前後加速度△GLが規定値と同じである場合、YES、NOのいずれの処理に進んでもよい。
ステップS16では、速度演算部143により演算された鉄道車両20の速度Vgが0km/hを越えたか否かが判定される。YESと判定されると、ステップS17に進み、NOと判定されると、ステップS14に戻る。
ステップS17では、走行距離演算部144は、現在位置(初期キロ程からの距離で表される)として、Ks+Vg×△Tを演算する。
次ステップS18では、上下変位演算部148は、変位データ149cにおいて、上下加速度から上下変位を演算する。ここで、変位データ149cの一例を図7に示す。変位データ149cにおいては、初期キロ程を設定したタイミングからの各サンプリングタイミングに、緯度経度演算部142の演算結果に基づくGPS位置(緯度、経度)、速度演算部143の演算結果に基づく速度、軌道変位出力部132の出力に基づく上下加速度を対応付けた情報を含む。また、各サンプリングタイミングには、ステップS17において演算された現在位置(キロ程)の情報も対応付けられている。上下変位演算部148は、変位データ149cにおける上下加速度に基づいて上下変位を演算し、これをサンプリングデータに対応付けて変位データ149cの内容を更新する。
次ステップS19では、類似度合演算部145は、鉄道車両20が候補範囲内を走行しているか否かを判定する。鉄道車両20が候補範囲内を走行しているか否かは、例えば、GPSを利用して鉄道車両20の位置を特定し、その位置が軌道10の所定範囲内に位置するかどうかをもって判断することができる。例えば、鉄道車両20がいずれの分岐先となる軌道10を走行するかを判定したい場合、初期キロ程を基準とする分岐箇所のキロ程が予め設定され、そのキロ程から所定距離範囲が候補範囲として設定される。そして、鉄道車両20のキロ程が分岐箇所のキロ程以上又は越えて、かつ、そこから所定距離範囲内に位置するときに、鉄道車両20が所定の候補範囲内に位置すると判定することができる。ステップS19において、鉄道車両20が候補範囲内に存在していると判定されると、ステップS20に進み、存在していないと判定されると、ステップS23に進む。
鉄道車両20が候補範囲内を走行しているか否かについては、他の処理による判断も可能である。例えば、GPSによる緯度経度が走行位置を判断したい位置の緯度経度に対して処理の距離範囲内に存在する場合に、鉄道車両20が候補範囲内を走行していると判定することができる。
ステップS20では、変位データ変換部147は、上下変位及び走行距離演算部144の出力結果を含む変位データ149cを、軌道10における走行距離に対する軌道10の変位データとして変換する。
例えば、図8に示すように、鉄道車両20が、元軌道10Rから軌道10A、10B、10Cのいずれかに選択的に進む場合を想定する。上下変位は、サンプリング周期に応じてサンプリングされているため、鉄道車両20の速度が異なると、時間軸に対する上下変位の波形が異なってしまう。例えば、速度Vaの場合における、時間軸に対する上下変位の波形データfa(t)は、速度Vb(但し、Va>Vb)の場合における、時間軸に対する上下変位の波形データfb(t)よりも密になる。また、速度が途中で変化すると、時間軸に対する上下変位の波形は徐々に疎になったり、密になったりする。すると、基準プロファイルデータPrfとの類似度合を妥当に評価することが困難となる可能性がある。そこで、上記のように、上下変位及び走行距離演算部144の出力結果を含む変位データ149cが、軌道10における走行距離に対する軌道10の変位データとして変換される。つまり、時間に対する波形データfa(t)、fb(t)が距離に対する波形データf(t)に変換される。なお、鉄道車両20が一定速度で走行する場合だけでなく、途中で速度が変る場合、途中で停止する場合においても、変位データ149cは、軌道10における走行距離に対する軌道10の変位データとして変換される。変換後の変位データに基づき、軌道10における所定の範囲Dに対する軌道10の変位データとして変換された信号波形データf(d)は、鉄道車両20の速度に関わらず、所定の位置からの距離に応じた変位データとして表される。このため、速度に関わらず、基準プロファイルデータPrfとの類似度合を妥当に評価することができる。なお、基準プロファイルデータPrfも同様に、距離に応じた変位データとして設定されている。
次ステップS21では、類似度合演算部145は、変位データ149cと基準プロファイルデータPrfとの類似度合を求める。ここでは、図9に示すように、元軌道10Rから分岐する軌道10A、10B、10Cのそれぞれに対応する基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)が設定されている。ここでは、類似度合演算部145は、距離に対する上下変位データ(信号波形データf(d))と、所定範囲rにおける基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)のそれぞれの相互相関演算を行う。例えば、距離に対する上下変位データ(信号波形データf(d))の範囲Dを、d(1)、d(2)、d(3)・・・とずらして(ずらした距離は、上記数(1)の遅れ距離mに対応する)、基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)との相互相関演算を行う。なお、所定範囲r=d(1)=d(2)=d(3)・・・である。そして、基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)の相互相関演算の最大値を、当該基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)に対応する評価値R(A)、R(B)、R(C)とする。
次ステップS22では、基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)に対応する評価値R(A)、R(B)、R(C)に基づき、路線種別を決定する。ここでは、評価値R(A)、R(B)、R(C)のうち最大となる基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)に対応する軌道10(A)、10(B)又は10(C)を、鉄道車両20が走行する路線種別として特定する。この特定結果、鉄道車両20が実際に走行した軌道10の路線種別を含む情報が、履歴マップデータ149dとして記憶部149に記憶、更新される。
以降のステップS23〜S25では、鉄道車両20が停車したか否かを判定する。
まず、ステップS23において、△T秒の割込みの有無が判定される。割込み無しと判定されると、ステップS17に戻り、割込み有りと判定されると、ステップS24に進む。
ステップS24では、前後加速度センサ152から出力される信号に基づき、前後加速度△GLが予め設定された規定値を超えたか否かが判定される。NOと判定されると、ステップS17に戻り、YESと判定されると、ステップS24に進む。なお、前後加速度△GLが規定値と同じである場合、YES、NOのいずれの処理に進んでもよい。
ステップS24では、速度演算部143により演算された鉄道車両20の速度Vgが0km/hとなったか否かが判定される。NOと判定されると、ステップS17に戻り、YESと判定されると、ステップS12に戻る。
以上のように構成された鉄道車両の走行位置特定システム130、走行位置特定装置及び走行位置特定方法によると、第1実施形態において説明したのと同様に、鉄道車両20が軌道10を走行している時に軌道10の変位に応じた信号を出力する軌道変位出力部32の出力に基づく変位データ149cと、軌道10の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータPrfとの類似度合に基づいて、鉄道車両20が軌道10の所定範囲を走行しかた否かを判断するため、鉄道車両20の走行位置をより正確に特定できる。
また、基準プロファイルデータPrfとして、過去に測定されたデータを用いることで、より正確に走行位置を特定できる。また、基準プロファイルデータPrfの設定自体も比較的容易である。
また、走行位置特定部140が、複数の軌道10A、10B、10Cのそれぞれに対応する基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)と変位データとの類似度合に基づいて、基準プロファイルデータPrf(A)、Prf(B)、Prf(C)のうち変位データに最も類似しているものに対応する軌道10A、10B、10Cを特定する。これにより、鉄道車両20が分岐する軌道10A、10B、10Cのいずれに進んだかを特定することが可能となる。
また、本実施形態においては、軌道変位出力部32は、軌道10の変位に応じた、走行する鉄道車両20の加速度を出力する加速度センサを含んでいる。上下変位演算部148は、加速度センサ152から出力された加速度の値から鉄道車両20の変位を示す値を演算して変位データ149cを記憶更新する。そして、走行位置特定部140は、当該加速度に基づく変位情報を含む変位データ149cと、基準プロファイルデータPrfとの類似度合を求める。このため、軌道10の変位データ149cを、加速度センサ152に基づいて簡易に得ることができる。
また、軌道変位出力部32は、軌道10の上下変位に応じた信号を出力するため、鉄道車両20の左右の揺れによる影響が加わり難くなり、比較的正確な軌道10の変位データ149cを得ることができる。
また、走行位置特定部140は、鉄道車両20の走行距離を演算する走行距離演算部144の出力に基づき、変位データ149cを、軌道10における走行距離に対する軌道10の変位データ149cとして、基準プロファイルデータPrfとの類似度合を求める。このため、鉄道車両20の速度による影響をなるべく排除して、類似度合を評価することができる。
もっとも、基準プロファイルデータPrfとして時間に対する軌道の変位を示すデータを用い、時間に対する軌道10の変位データ149cと、当該基準プロファイルデータPrfとの類似度合を求めるようにしてもよい。
また、走行距離演算部144は、GPSを利用して求められる緯度、経度に基づいて鉄道車両20の走行距離を演算しているため、鉄道車両20の走行距離を、GPSを利用して簡易に求めることができる。これにより、本鉄道車両の走行位置特定システム130を鉄道車両20に組込む際に、本システムを鉄道車両20に設けられた速度発電機等に接続せずにすむため、本鉄道車両の走行位置特定システム130を鉄道車両20に容易に組込むことができる。
また、GPSを利用して鉄道車両20の位置が特定される候補範囲内において、走行位置特定部140が、変位データ149cと基準プロファイルデータPrfとの類似度合を評価するため、比較範囲を軌道10の分岐箇所の前後等に絞り込むことができる。
なお、本実施形態では、走行距離演算部144は、GPSを利用して求められる緯度、経度に基づいて鉄道車両20の走行距離を演算しているが、必ずしもその必要は無い。例えば、走行距離演算部144は、鉄道車両20に設けられた速度発電機からの速度信号に基づいて、或は、前後加速度センサ152からの加速度信号に基づいて、鉄道車両20の走行距離を演算してもよい。
また、類似度合を相関演算によって求めることで、当該類似度合を適切に評価することができる。
また、走行軌道判定部146により判定された軌道10を、鉄道車両20が走行した軌道10の位置又は路線種別として、履歴マップデータ149dに記憶させることで、鉄道車両20のより正確な実走行軌道として履歴を残しておくことができる。
また、鉄道車両20に、軌道変位出力部32と走行位置特定部140とが搭載されているため、その鉄道車両20において、走行位置を特定することができる。
{変形例}
上記各実施形態を前提として、各種変形例について説明する。
図10は変形例に係る軌道変位出力部232を示す図である。軌道変位出力部232は、撮像カメラ234と、画像処理部235と、レール幅演算部236とを備える。撮像カメラ234は、鉄道車両20に対して、2つのレール12のそれぞれを撮像可能に設けられる。ここでは、2つの撮像カメラ234が鉄道車両20に固定されている。各撮像カメラ234は、レール12の上方位置においてレール12を撮像可能な下向き姿勢で固定されている。各撮像カメラ234で撮像された画像信号が画像処理部235に与えられる。画像処理部235は、フィルタリング処理、二値化処理、エッジ抽出等を実行し、撮像画像におけるレール12の境界(特に、内側縁又は外側縁)を抽出する処理を実行する。画像処理部235による処理データがレール幅演算部236に与えられ、当該処理データに基づいて2つのレール幅が演算される。鉄道車両20の走行中において、逐次演算されるレール幅が軌道10の変位として出力される。
本例では、鉄道車両20が軌道10を走行している時に軌道10の変位に応じた信号として、レール幅に応じた信号が出力される。
図11は変形例に係る鉄道車両の走行位置特定システム330を示すブロック図である。本変形例では、上記第2実施形態を前提として、鉄道車両20に、軌道変位出力部32が搭載されている。また、鉄道車両20には、鉄道車両20の走行位置を特定するため、GPS受信部151、緯度経度演算部142が搭載されている。鉄道車両20の走行位置は、速度発電機等からの出力に基づいて演算されてもよい。なお、本例では、前後加速度センサ152は省略されている。
クロック発生器141で発生されたクロック周波数に応じた演算周期で、軌道変位出力部32からの出力がサンプリングされる。このサンプリング結果が、サンプリングタイミング、緯度経度演算部142からの緯度経度情報等に対応付けて、変位データ349cとして記憶部349に記憶される。
この鉄道車両20には、通信網380を介して通信可能な通信装置350が設けられている。
一方、鉄道車両20とは異なる場所に、管理基地400が設けられている。
管理基地400には、管理サーバ装置410が設けられている。管理サーバ装置410は、CPU、ROMおよびRAM等を備えるコンピュータによって構成されている。管理サーバ装置410は、書換え可能なフラッシュメモリ又は磁気記憶装置等によって構成される記憶部411を含んでおり、この記憶部411に、管理サーバ装置410を、走行位置特定部440として処理させるための走行位置特定プログラムが格納されている。CPUが、走行位置特定プログラムに記述された処理手順に従って演算処理を行うことで、管理サーバ装置410が走行位置特定部440としての処理を実行する。
記憶部411には、上記第2実施形態で説明したのと同様に、基準プロファイルデータPrf、マップデータ149aが格納されている。また、下記の処理中において、記憶部411には、走行位置特定部440の処理中のデータである変位データ146cが格納される。また、下記の処理中及び処理後において、記憶部411には、履歴マップデータ149dが格納される。履歴マップデータ149dは、鉄道車両20が通過した軌道10の情報を含む。
管理サーバ装置410は、第2実施形態で説明したように、走行距離演算部144、走行距離演算部144を含む。さらに、管理サーバ装置410は、第2実施形態で説明したように、類似度合演算部145と、走行軌道判定部146と、変位データ変換部147と、上下変位演算部148とを含む走行位置特定部140を備える。
管理サーバ装置410には、通信網380を介して通信可能な通信装置450が設けられている。
管理サーバ装置410の走行位置特定部440と鉄道車両20に設けられた軌道変位出力部32とは、通信装置350、450、通信網380を介して通信可能に接続されている。通信網380は、有線式であっても無線式であってもよいしそれらの複合方式であってもよい。また、通信網380は、公衆通信網であっても専用回線による通信網であってもよい。
鉄道車両20の記憶部349に格納された変位データ349cは、通信網380を介して、管理サーバ装置410に送信されて、記憶部411に格納される。鉄道車両20から管理サーバ装置410へのデータの送信は、データを取得する毎にリアルタイムで行われてもよいし、鉄道車両20が駅等に停車する毎に行われてもよい。
管理サーバ装置410は、変位データ349cに基づいて、上記第2実施形態で説明したのと同様の処理を行って、鉄道車両20の走行位置、路線種別の判定等を行い、判定結果を当該鉄道車両20が実際に走行した履歴マップデータ149dとして格納する。
つまり、本例は、第2実施形態における鉄道車両の走行位置特定システム130において、軌道変位出力部32が鉄道車両20に搭載され、走行位置特定部40に対応する走行位置特定部440が管理サーバ装置410に設けられ、それらが通信網を介して通信可能に接続された一態様である。速度演算部143、走行距離演算部144、上下変位演算部148、変位データ変換部147等は、鉄道車両20及び管理サーバ装置410のいずれに実装されていてもよい。速度演算部143、走行距離演算部144、上下変位演算部148、変位データ変換部147等は、管理サーバ装置410側に実装されていれば、鉄道車両20における処理をなるべく軽くし、かつ、管理サーバ装置410に送信されるデータ量を少なくすることができる。
管理サーバ装置410は、複数の鉄道車両20と通信可能に接続されており、複数の鉄道車両20の実走行履歴を管理することもできる。
この例によると、鉄道車両20に対しては、少なくとも軌道変位出力部32を含む装置、ここでは、軌道変位出力部32、緯度経度演算部142、GPS受信部151、通信装置350を含む装置を組込めばよい。このため、第2実施形態で示す場合と比較して、鉄道車両20に組込まれる装置構成を簡易化できるというメリットがある。
また、複数の鉄道車両20の走行履歴を、管理サーバ装置410において、総合的に管理できるため、軌道10の状態管理に適する。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
例えば、第2実施形態で説明した走行距離演算部144、変位データ変換部147、上下変位演算部148等の各構成のうちの1つ又は複数は、第1実施形態で説明した鉄道車両の走行位置特定システム30に組込むことができる。例えば、第2実施形態で説明した走行距離演算部144を第1実施形態で説明した鉄道車両の走行位置特定システム30に組込んだ構成、変位データ変換部147を鉄道車両の走行位置特定システム30に組込んだ構成、上下変位演算部148を鉄道車両の走行位置特定システム30に組込んだ構成とすることができる。
また、第1実施形態で説明した走行位置特定システム30を、図11に示す変形例のように、軌道変位出力部32を鉄道車両20に組込み、走行位置特定部40を基地局に設け、両者を通信可能に接続した構成としてもよい。
以上のように、本明細書は、下記の各態様に係る発明を含んでいる。
第1の態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムは、鉄道車両が軌道を走行している時に前記軌道の変位に応じた信号を出力する軌道変位出力部と、前記軌道変位出力部の出力に基づく変位データと、前記軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づいて、前記鉄道車両が前記所定範囲を走行したか否かを判断する走行位置特定部とを備える。
これにより、軌道変位出力部の出力に基づく変位データと軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づくことで、鉄道車両の走行位置をより正確に特定できる。
第2の態様は、第1の態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記基準プロファイルデータは、過去に測定されたデータとされたものである。
これにより、過去に測定したデータに基づいて、より正確な走行位置を特定できる。また、閾値等の検討を不要とすることができ、基準プロファイルデータを容易に設定できる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記走行位置特定部は、複数の軌道のそれぞれに対応する基準プロファイルデータと前記変位データとの類似度合に基づいて、前記複数の基準プロファイルデータのうち前記変位データに最も類似しているものに対応する軌道を特定するものである。
これにより、軌道が分岐している場合等において、複数の軌道のいずれかを特定できる。
第4の態様は、第1から第3のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記軌道変位出力部は、前記軌道の変位に応じた、走行する前記鉄道車両の加速度を出力する加速度センサを含み、前記走行位置特定部は、前記変位データを、前記加速度センサから出力された加速度に基づく変位データとして、前記基準プロファイルデータとの類似度合を求めるものである。
これにより、軌道の変位データを簡易に得ることができる。
第5の態様は、第1から第4のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記軌道変位出力部は、前記軌道の上下変位に応じた信号を出力するものである。
これにより、正確な軌道の変位データを得ることができる。
第6の態様は、第1から第5のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記鉄道車両の走行距離を演算する走行距離演算部をさらに備え、前記走行位置特定部は、前記走行距離演算部の出力に基づき、前記変位データを、前記軌道における走行距離に対する前記軌道の変位データとして、前記基準プロファイルデータとの類似度合を求めるものである。
これにより、鉄道車両の速度による影響をなるべく排除して、類似度合を評価することができる。
第7の態様は、第6の態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記走行距離演算部は、GPSを利用して求められる緯度、経度に基づいて前記鉄道車両の走行距離を演算するものである。
これにより、走行距離については、GPSを利用して簡易に求めることができる。
第8の態様は、第1から第7のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、GPSを利用して前記鉄道車両の位置が特定される候補範囲内において、前記走行位置特定部が、前記変位データと、前記軌道における所定範囲の軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合を評価するものである。
これにより、類似度合を評価する範囲を絞り込むことができる。
第9の態様は、第1から第6のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記走行位置特定部は、相関演算に基づいて類似度合を求めるものである。
これにより、類似度合を相関演算によって適切に求めることができる。
第10の態様は、第1から第9のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記走行位置特定部による特定結果を、前記鉄道車両の実走行軌道として記憶する記憶部をさらに備えるものである。
これにより、鉄道車両のより正確な実走行軌道を記憶することができる。
第11の態様は、第1から第10のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記軌道変位出力部と前記走行位置特定部とが前記鉄道車両に搭載されているものである。
これにより、鉄道車両において、走行位置を特定することができる。
第12の態様は、第1から第10のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定システムであって、前記軌道変位出力部が前記鉄道車両に搭載され、前記走行位置特定部が管理基地に設けられており、前記軌道変位出力部と前記走行位置特定部とが通信網を介して通信可能に接続されているものである。
これにより、本システムのうち車両への組込部分の構成を簡易化できる。また、走行位置を管理基地で管理できる。
第13の態様に係る走行位置特定装置は、鉄道車両が軌道を走行している時における前記軌道の変位に基づく信号が入力される軌道変位信号入力部と、前記軌道変位信号入力部への入力に基づく変位データと、前記軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づいて、前記鉄道車両が前記所定範囲を走行したか否かを判断する走行位置特定部とを備える。
これにより、軌道変位信号入力部への入力に基づく変位データと、軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づくことで、鉄道車両の走行位置をより正確に特定できる。
第14の態様に係る鉄道車両の走行位置特定方法は、(a)鉄道車両が軌道を走行している時に前記軌道の変位に応じた信号が出力されるステップと、(b)前記軌道の変位に応じた出力に基づく変位データと、前記軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合を求めるステップと、(c)求められた類似度合に基づいて前記鉄道車両が前記所定範囲を走行したか否かを判断するステップとを備える。
これにより、軌道変位出力部の出力に基づく変位データと軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づくことで、鉄道車両の走行位置をより正確に特定できる。
第15の態様は、第14の態様に係る鉄道車両の走行位置特定方法であって、前記基準プロファイルデータは、過去に測定されたデータとされている。
これにより、過去に測定したデータに基づいて、より正確な走行位置を特定できる。また、閾値等の検討を不要とすることができ、基準プロファイルデータを容易に設定できる。
第16の態様は、第14又は第15の態様に係る鉄道車両の走行位置特定方法であって、前記ステップ(b)では、前記変位データと、複数の軌道のそれぞれに対応する基準プロファイルデータとの類似度合を求め、前記ステップ(c)では、前記複数の基準プロファイルデータに対応して求められた類似度合に基づいて、前記複数の基準プロファイルデータのうち前記変位データに最も類似しているものに対応する軌道を特定する。
これにより、軌道が分岐している場合等において、複数の軌道のいずれかを特定できる。
第17の態様は、第14から第16のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定方法であって、前記ステップ(a)では、前記軌道の変位に応じた、走行する前記鉄道車両の加速度が出力され、前記ステップ(b)では、前記変位データを、前記加速度に基づく変位データとして、基準プロファイルデータとの類似度合を求める。
これにより、軌道の変位データを簡易に得ることができる。
第18の態様は、第14から第17のいずれか1つの態様に係る走行位置特定方法であって、前記ステップ(a)では、前記軌道の上下変位に応じた信号が出力されるものである。
これにより、正確な軌道の変位データを得ることができる。
第19の態様は、第14から第18のいずれか1つの態様に係る鉄道車両の走行位置特定方法であって、(d)前記鉄道車両の走行距離を演算するステップをさらに備え、前記ステップ(b)では、演算された前記鉄道車両の走行距離に基づき、前記変位データを、前記軌道における走行距離に対する前記軌道の変位データとして、前記基準プロファイルデータとの類似度合を求めるものである。
これにより、鉄道車両の速度による影響をなるべく排除して、類似度合を評価することができる。
第20の態様は、第19の態様に係る鉄道車両の走行位置特定方法であって、前記ステップ(d)では、GPSを利用して求められる緯度、経度に基づいて前記鉄道車両の走行距離を演算するものである。
これにより、走行距離については、GPSを利用して簡易に求めることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10、10A、10B、10C 軌道
10R 元軌道
12 レール
20鉄道車両
30、130、330 走行位置特定システム
32、132、232 軌道変位出力部
40、140、440 走行位置特定部
41 記憶部
142 緯度経度演算部
143 速度演算部
144 走行距離演算部
145 類似度合演算部
146 走行軌道判定部
146c 変位データ
147 変位データ変換部
148 上下変位演算部
149 記憶部
149a マップデータ
149c 変位データ
149d 履歴マップデータ
151 GPS受信部
350 通信装置
380 通信網
400 管理基地
410 管理サーバ装置
411 記憶部
450 通信装置
Prf 基準プロファイルデータ

Claims (20)

  1. 鉄道車両が軌道を走行している時に前記軌道の変位に応じた信号を出力する軌道変位出力部と、
    前記軌道変位出力部の出力に基づく変位データと、前記軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づいて、前記鉄道車両が前記所定範囲を走行したか否かを判断する走行位置特定部と、
    を備える鉄道車両の走行位置特定システム。
  2. 請求項1に記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記基準プロファイルデータは、過去に測定されたデータである、鉄道車両の走行位置特定システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記走行位置特定部は、複数の軌道のそれぞれに対応する基準プロファイルデータと前記変位データとの類似度合に基づいて、前記複数の基準プロファイルデータのうち前記変位データに最も類似しているものに対応する軌道を特定する、鉄道車両の走行位置特定システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記軌道変位出力部は、前記軌道の変位に応じた、走行する前記鉄道車両の加速度を出力する加速度センサを含み、
    前記走行位置特定部は、前記変位データを、前記加速度センサから出力された加速度に基づく変位データとして、前記基準プロファイルデータとの類似度合を求める、鉄道車両の走行位置特定システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記軌道変位出力部は、前記軌道の上下変位に応じた信号を出力する、鉄道車両の走行位置特定システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記鉄道車両の走行距離を演算する走行距離演算部をさらに備え、
    前記走行位置特定部は、前記走行距離演算部の出力に基づき、前記変位データを、前記軌道における走行距離に対する前記軌道の変位データとして、前記基準プロファイルデータとの類似度合を求める、鉄道車両の走行位置特定システム。
  7. 請求項6に記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記走行距離演算部は、GPSを利用して求められる緯度、経度に基づいて前記鉄道車両の走行距離を演算する、鉄道車両の走行位置特定システム。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    GPSを利用して前記鉄道車両の位置が特定される候補範囲内において、前記走行位置特定部が、前記変位データと、前記軌道における所定範囲の軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合を評価する、鉄道車両の走行位置特定システム。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記走行位置特定部は、相関演算に基づいて類似度合を求める、鉄道車両の走行位置特定システム。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記走行位置特定部による特定結果を、前記鉄道車両の実走行軌道として記憶する記憶部をさらに備える、鉄道車両の走行位置特定システム。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記軌道変位出力部と前記走行位置特定部とが前記鉄道車両に搭載されている、鉄道車両の走行位置特定システム。
  12. 請求項1から請求項10のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定システムであって、
    前記軌道変位出力部が前記鉄道車両に搭載され、
    前記走行位置特定部が管理基地に設けられており、
    前記軌道変位出力部と前記走行位置特定部とが通信網を介して通信可能に接続されている、鉄道車両の走行位置特定システム。
  13. 鉄道車両が軌道を走行している時における前記軌道の変位に基づく信号が入力される軌道変位信号入力部と、
    前記軌道変位信号入力部への入力に基づく変位データと、前記軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合に基づいて、前記鉄道車両が前記所定範囲を走行したか否かを判断する走行位置特定部と、
    を備える鉄道車両の走行位置特定装置。
  14. (a)鉄道車両が軌道を走行している時に前記軌道の変位に応じた信号が出力されるステップと、
    (b)前記軌道の変位に応じた出力に基づく変位データと、前記軌道の所定範囲における軌道変位に応じた基準プロファイルデータとの類似度合を求めるステップと、
    (c)求められた類似度合に基づいて前記鉄道車両が前記所定範囲を走行したか否かを判断するステップと、
    を備える鉄道車両の走行位置特定方法。
  15. 請求項14記載の鉄道車両の走行位置特定方法であって、
    前記基準プロファイルデータは、過去に測定されたデータである、鉄道車両の走行位置特定方法。
  16. 請求項14又は請求項15に記載の鉄道車両の走行位置特定方法であって、
    前記ステップ(b)では、前記変位データと、複数の軌道のそれぞれに対応する基準プロファイルデータとの類似度合を求め、
    前記ステップ(c)では、前記複数の基準プロファイルデータに対応して求められた類似度合に基づいて、前記複数の基準プロファイルデータのうち前記変位データに最も類似しているものに対応する軌道を特定する、鉄道車両の走行位置特定方法。
  17. 請求項14から請求項16のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定方法であって、
    前記ステップ(a)では、前記軌道の変位に応じた、走行する前記鉄道車両の加速度が出力され、
    前記ステップ(b)では、前記変位データを、前記加速度に基づく変位データとして、基準プロファイルデータとの類似度合を求める、鉄道車両の走行位置特定方法。
  18. 請求項14から請求項17のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定方法であって、
    前記ステップ(a)では、前記軌道の上下変位に応じた信号が出力される、鉄道車両の走行位置特定方法。
  19. 請求項14から請求項18のいずれか1つに記載の鉄道車両の走行位置特定方法であって、
    (d)前記鉄道車両の走行距離を演算するステップをさらに備え、
    前記ステップ(b)では、演算された前記鉄道車両の走行距離に基づき、前記変位データを、前記軌道における走行距離に対する前記軌道の変位データとして、前記基準プロファイルデータとの類似度合を求める、鉄道車両の走行位置特定方法。
  20. 請求項19に記載の鉄道車両の走行位置特定方法であって、
    前記ステップ(d)では、GPSを利用して求められる緯度、経度に基づいて前記鉄道車両の走行距離を演算する、鉄道車両の走行位置特定方法。
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