(第1実施形態)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態のフォント切替システムの構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態のフォント切替システムは、フォント切替装置50、サーバ100などを備える。図1に示すように、インターネットなどの通信ネットワーク1には、フォント切替装置50、サーバ100、ユーザが使用する情報処理装置10が接続されている。情報処理装置10の間では、メッセンジャーアプリ、チャットなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用してメッセージの送受信を行うことができる。なお、図1では、情報処理装置10の数が2であるが、情報処理装置10の数は2に限定されない。
情報処理装置10は、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレットなどの装置であり、メッセージを表示する表示画面11、所定の操作を行うための操作部(不図示)などを備える。情報処理装置10において、ユーザが、例えば、フォント自動切替アプリ(不図示)を起動することによって、本実施の形態のフォント切替システムによるサービスを受けることができる。なお、切替アプリはその切替機能のみのアプリに限定されず、メッセ―ジアプリAPI等、他のアプリの1つの機能であってもよい。
サーバ100は、フォントデータベース101、ロゴ用フォントデータベース102、ロゴ画像データベース103を備え、WEB標準技術のWEBフォントを情報処理装置10へ配信することができる。
フォント切替装置50は、装置全体を制御する制御部51、メッセージ取得部52、フォント特定部53、ロゴ用フォント判定部54、候補選択部55、表示コード生成部56、ロゴ画像判定部57などを備える。
図2は第1実施形態のフォント特定部53の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、フォント特定部53は、単語抽出部531、絵文字抽出部532、記号抽出部533、カテゴリ特定部534、重み付け部535、単語・印象テーブル536、絵文字・印象テーブル537、記号・印象テーブル538、印象・フォントテーブル539、カテゴリ判定部540などを備える。
メッセージ取得部52は、情報処理装置10からメッセージを取得する。メッセージは、単語、絵文字、記号などの文字列を含む。ユーザが、情報処理装置10にて直接メッセージを入力する場合、あるいは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの投稿などWEB上のメッセージ(テキスト)などを読み込む場合、メッセージ取得部52は、入力されたメッセージ又は読み込まれたメッセージ(テキスト)を取得することができる。
単語抽出部531は、取得されたメッセージに含まれる複数の単語を抽出する。単語は、形容詞、名詞、副詞、方言、流行語などを含む。
カテゴリ特定部534は、単語抽出部531で抽出した複数の単語それぞれに対応するカテゴリを特定する。カテゴリは、単語から想起される印象などとすることができる。なお、異なる単語が同じカテゴリに対応する場合もある。
より具体的には、カテゴリ特定部534は、複数の単語それぞれに印象を関連付けた単語カテゴリ関連情報としての単語・印象テーブル536に基づいて、抽出した複数の単語それぞれに関連付けられた印象を特定する。
図3は第1実施形態の単語・印象テーブル536の構成の一例を示す模式図である。図3に示すように、単語・印象テーブル536は、単語と印象とを関連付けるとともに、単語及び印象と重み(重み付け)とを関連付ける。図3に示すように、印象としては、例えば、ポジ(ポジティブ)、ネガ(ネガティブ)、和食、ホラー、喜怒哀楽などを含む。図3に示すように、単語「にこにこ」には、印象「ポジ」が関連付けられるとともに、重み「2」が関連付けられている。他の単語についても同様である。また、単語「悲しい」には、印象「ネガ」及び「哀」が関連付けられているように、同じ単語が異なる複数の印象に関連付けられてもよい。
カテゴリ判定部540は、カテゴリ特定部534で特定した印象(カテゴリ)に対応する単語数に基づいてメッセージの印象を判定する。印象に対応する単語数とは、ある印象であると特定された単語の数である。メッセージに含まれる単語x、y、zそれぞれが印象aに対応する場合、印象aに対応する単語数は3となる。なお、カテゴリ判定部540は、一つのメッセージに対して一つの印象を判定してもよく、あるいは複数の印象を判定することもできる。なお、カテゴリ判定部540は、メッセージ中の単語(単語に対応する印象)の重み付け、あるいは単語の順番によってメッセージの印象を判定することもできる。
表示コード生成部56は、フォント切替部としての機能を有し、メッセージのフォントをフォント特定部53で特定したフォントに切り替えるための処理を実行する。なお、フォントの切替は、フォント切替装置50で実行してもよく、フォント切替装置50からフォントを切り替えるための情報を情報処理装置10へ送信し、情報処理装置10でフォントの切り替えを実行してもよい。
例えば、メッセージ内の複数の単語によって、カテゴリ特定部534で特定された印象がa、b、c、dであるとし、印象a、b、c、dそれぞれに対応する単語数を、3、1、1、2とすると、単語数の最も多い印象aをメッセージの印象とすることができ、メッセージの当初のフォント(例えば、デフォルトのフォント)を、当該印象に対応するフォントに切り替える。
また、表示コード生成部56は、特定部としての機能を有し、複数の印象それぞれにフォントを関連付けたフォント関連情報としての印象・フォントテーブル539に基づいて、カテゴリ判定部540で判定した印象に関連付けられたフォントを特定する。
表示コード生成部56は、切り替えたフォント、後述のロゴ用フォント又はロゴ画像をサーバ100から取得して表示するための表示用コードを生成する。表示用コードは、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)及びCSS(Cascading Style Sheets)を含む。
表示コード生成部56で生成した表示用コードを情報処理装置10へ送信することにより、情報処理装置10は、サーバ100からフォント、ロゴ用フォント又はロゴ画像を取得することができ、メッセージのフォントを切り替え、あるいは単語をロゴ用フォント又はロゴ画像に切り替えて表示することができる。
図4は第1実施形態の印象・フォントテーブル539の構成の一例を示す模式図である。図4に示すように、印象「ポジ」、「ネガ」、「和食」、「ホラー」、「喜」、「怒」、「哀」、「楽」それぞれにフォントA、フォントB、フォントC、フォントD、フォントE、フォントF、フォントG、フォントHが関連付けられている。印象・フォントテーブル539を参照することによって、印象からフォントへ簡便に変換することができる。
図5は本実施の形態のフォント切替装置50によるメッセージの印象の判定の様子を示す説明図である。図5に示すように、メッセージ取得部52で取得したメッセージを「悲しいシーンもあって泣けたけど、ほのぼのした良い映画だった。」とする。当該メッセージから単語を抽出すると、「悲しい」、「シーン」、「泣ける」、「ほのぼの」、「良い」、「映画」が抽出される。なお、助詞、助動詞などは、抽出する単語から除外することができる。
次に、カテゴリ特定部534は、抽出した単語それぞれの印象を特定する。なお、図5の例では、抽出した単語それぞれの印象の重みの値も特定しているが、重み値を特定しない構成としてもよい。図3に例示した単語・印象テーブル536を参照すると、単語「悲しい」には、印象「ネガ」及び重み「1」が関連付けられているので、単語「悲しい」に対して、印象「ネガ」かつ重み「1」が特定される。なお、単語「悲しい」に対して、印象「哀」かつ重み「1」を特定してもよい。単語・印象テーブル536を参照することにより、単語「泣ける」に対して、印象「ネガ」かつ重み「1」が特定され、単語「ほのぼの」に対して、印象「ポジ」かつ重み「1」が特定され、単語「良い」に対して、印象「ポジ」かつ重み「1」が特定される。
各印象の重み値を加算すると、印象「ネガ」は2(=1+1)となり、印象「ポジ」も2(=1+1)となる。ここで、語順が最後の単語(メッセージの結論を表す可能性が高い)「良い」の印象「ポジ」の重み付けを大きく(図5の例では、1.5倍)することにより、印象「ポジ」は2.5(1+1×1.5)となり、重み値が最も大きい印象「ポジ」を、取得したメッセージの印象と判定することができる。
なお、単語の語順を考慮しなくてもよい場合がある。例えば、各印象の重み値を加算した場合、ある印象に係る重みが、他の印象に係る重みよりも大きいとき、当該重みが最も大きい印象を、取得したメッセージの印象と判定することができる。そして、複数の印象に係る重みが同値である場合、例外処理として、単語の語順を考慮することができる。
カテゴリ判定部540によって判定した印象「ポジ」を、図4に例示した印象・フォントテーブル539から検索することにより、フォントAをメッセージのフォントとして決定することができる。
重み付け部535は、メッセージに含まれる複数の単語に対して特定された印象に重み付けする。具体的には、単語・印象テーブル536を参照することにより、重み値を得ることができる。
また、重み付け部535は、メッセージに含まれる複数の単語の当該メッセージ中の位置に応じて、当該メッセージに含まれる複数の単語それぞれに関連付ける印象に重み付けすることができる。図5に例示したように、日本語の文脈では、一般的にメッセージの最後の方の言葉(単語)が重要な意味をもつことが多い。そこで、例えば、メッセージに含まれる複数の単語のうち、最後の単語に関連付けられた印象の重みを大きくする(重みの数値を大きくする)。
メッセージの中の単語の位置を考慮することにより、メッセージの文脈において重要な意味をもつ単語に関連付けられた印象を優先してメッセージの印象を判定することができ、メッセージに合うフォントに切り替えることが可能となる。
上述の構成により、単語の抽出(文字列解析)、及びカテゴリの特定(印象解析)という簡便な処理を行うだけで、メッセージの印象を判定することができ、メッセージのフォント(デフォルトのフォント)を、メッセージから想起される印象に応じたフォントへ自由に切り替えることができる。
また、単語・印象テーブル536を参照することによって、メッセージに含まれる各単語の印象を簡便に特定することができる。
また、メッセージに含まれる単語に対して特定された印象に、さらに重み付けを考慮することにより、メッセージに合う印象が一義的、あるいは固定的に決定されることを抑制して、メッセージに合うフォントを選ぶことが可能となる。
次に、フォントの自動切替のシーケンスについて説明する。
図6は本実施の形態のフォント切替システムの動作の流れの一例を示す説明図である。
ユーザが情報処理装置10にてフォント自動切替アプリ(不図示)を起動し、メッセージを入力(又は読み込みでもよい)すると、フォント切替装置50は、メッセージを取得する(P1)。フォント切替装置50は、メッセージ解析(単語の抽出)を行い(P2)、印象解析(印象の特定及び判定)を行う(P3)。
カテゴリ判定部540が、一つのメッセージに対して複数の印象を判定した場合、候補選択部55は、複数の印象の全部又は一部に対応するフォントをフォント候補として選択する。なお、候補選択部55は、複数のロゴ用フォント又はロゴ画像をロゴ用フォント候補又はロゴ画像候補として選択することもできる。フォント切替装置50は、フォント候補を情報処理装置10へ送信する(P4)。
情報処理装置10は、フォント候補を受信すると、フォント候補を表示し(P5)、ユーザによるフォントの選択操作を受け付ける(P6)。
図7は本実施の形態によるフォントの選択画面の一例を示す模式図である。左側の図は、情報処理装置10の表示画面11のメッセージ表示領域12にメッセージ(図の例では「なつかしい」)が表示された状態を示す。ユーザが操作アイコン15を操作(例えば、タッチ操作など)すると、中央の図に示すように、フォント選択領域13に3種類のフォント候補13a、13b、13cが表示される。なお、フォント候補の数は図7の例に限定されない。また、フォント選択領域13に表示される候補には、ロゴ用フォント又はロゴ画像も含めることができる。これにより、ユーザがメッセージに合うフォント(ロゴ用フォント又はロゴ画像を含む)をユーザの好み等に応じて自由に選択することができる。
ユーザがフォント候補13cを選択して操作アイコン15を操作すると、フォント表示領域14に選択されたフォントに切り替えられたメッセージが表示される。ユーザが操作アイコン15を操作すると、フォントが選択される。なお、メッセージ表示領域12を常に確認し、文章の追加又は削除などの変更に応じて、フォント候補を再度判定することもできる。
フォント切替装置50は、ユーザによって選択されたフォント情報を取得し(P7)、選択されたフォントへ切り替えるべく表示用コードを生成し(P8)、生成した表示用コードを情報処理装置10へ送信する(P9)。
情報処理装置10が表示用コードを受信すると、表示用コードに基づいて、情報処理装置10は、フォント要求をサーバ100へ送信する(P10)。サーバ100は、フォント要求に基づいて、フォントを情報処理装置10へ配信する(P11)。
情報処理装置10は、フォントを受信することにより、メッセージのフォントを切り替えて表示する(P12)。
メッセージの印象を判定する場合、単語だけでなく、メッセージに含まれる絵文字又は記号などを考慮することができる。
絵文字抽出部532は、取得されたメッセージに絵文字が含まれる場合、当該絵文字を抽出する。なお、一つのメッセージに含まれる絵文字の数は複数でもよい。
カテゴリ特定部534は、複数の絵文字それぞれに印象を関連付けた絵文字カテゴリ関連情報としての絵文字・印象テーブル537に基づいて、絵文字抽出部532で抽出した絵文字に関連付けられた印象を特定する。
図8は第1実施形態の絵文字・印象テーブル537の構成の一例を示す模式図である。
図8に示すように、絵文字・印象テーブル537は、絵文字と印象とを関連付けるとともに、絵文字及び印象と重み(重み付け)とを関連付ける。図8に示すように、印象としては、例えば、ポジ(ポジティブ)、ネガ(ネガティブ)、和食、ホラー、喜怒哀楽などを含む。図8に示すように、ハートの絵文字には、印象「ポジ」が関連付けられるとともに、重み「10」が関連付けられている。他の絵文字についても同様である。また、同じ絵文字に異なる複数の印象を関連付けてもよい。
カテゴリ判定部540は、カテゴリ特定部534で特定した印象に基づいてメッセージの印象を判定する。メッセージの印象の判定は、図5に例示した単語の場合と同様に行うことができる。すなわち、単語及び絵文字の両者を考慮して、重み値が最も大きい印象を、取得したメッセージの印象と判定することができる。
また、抽出された絵文字が複数ある場合、例えば、それぞれの絵文字に対応する印象のうち、関連付けられた絵文字の数が多い(例えば、最も多い)印象をメッセージの印象であると判定することができる。上述の構成により、絵文字・印象テーブル537を参照することによって、絵文字を考慮してメッセージの印象を判定することができる。
記号抽出部533は、取得されたメッセージに記号が含まれる場合、当該記号を抽出する。記号は、例えば、感嘆符、疑問符、三点リーダなどを含めることができる。なお、一つのメッセージに含まれる記号の数は複数でもよい。
カテゴリ特定部534は、複数の記号それぞれに印象を関連付けた記号カテゴリ関連情報としての記号・印象テーブル538に基づいて、記号抽出部533で抽出した記号に関連付けられた印象を特定する。
図9は第1実施形態の記号・印象テーブル538の構成の一例を示す模式図である。図9に示すように、記号・印象テーブル538は、記号と印象とを関連付けるとともに、記号及び印象と重み(重み付け)とを関連付ける。図9に示すように、印象としては、例えば、ポジ(ポジティブ)、ネガ(ネガティブ)などを含む。図9に示すように、3つの感嘆符には、印象「ポジ」が関連付けられるとともに、重み「2」が関連付けられている。
他の記号についても同様である。
カテゴリ判定部540は、カテゴリ特定部534で特定した印象に基づいてメッセージの印象を判定する。メッセージの印象の判定は、図5に例示した単語の場合と同様に行うことができる。すなわち、単語及び記号、あるいは単語、絵文字及び記号を考慮して、重み値が最も大きい印象を、取得したメッセージの印象と判定することができる。
また、抽出された記号が複数ある場合、例えば、それぞれの記号に対応する印象のうち、関連付けられた記号の数が多い(例えば、最も多い)印象をメッセージの印象であると判定することができる。上述の構成により、記号・印象テーブル538を参照することによって、記号を考慮してメッセージの印象を判定することができる。
図10は本実施の形態による情報処理装置10の間で送受信されるメッセージのフォントが切り替えられる様子の一例を示す説明図である。図10に示すように、本実施の形態によれば、1又は複数の他のユーザとの間で、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどのサービスを使ってメッセージの送受信を行う場合、一つ一つのメッセージのフォントが、メッセージのもつ印象に合った(又は印象に近い)フォント、あるいは相手が選択したフォントに自動的に切り替えられる。
図11は比較例としての情報処理装置10の間で送受信されるメッセージのフォントの様子の一例を示す説明図である。図11に示すように、1又は複数の他のユーザとの間で、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどのサービスを使ってメッセージの送受信を行う場合、メッセージのフォントは、システムフォント(例えば、ゴシック体)しか使用することができない。
しかし、本実施の形態のフォント切替装置50によれば、通信ネットワークを介してコミュニケーションが行われる場合、メッセージのフォントが固定的でなく、メッセージの印象に応じてフォントが自動的に切り替わるので、ユーザにとってみれば、コミュニケーションが楽しくなり、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどのサービスを使ったコミュニケーションに対して興味をもつことができる。
次に、フォントの他の例として、ロゴマークについて説明する。
ロゴ用フォント判定部54は、複数の単語それぞれにロゴ用フォントを関連付けたロゴマーク専用フォント変換辞書(ロゴ関連情報)に基づいて、単語抽出部531で抽出した複数の単語の中に関連付けられたロゴ用フォントがあるか否かを判定する。
図12は本実施の形態のロゴマーク専用フォント変換辞書の構成の一例を示す模式図である。図12に示すように、ロゴマーク専用フォント変換辞書は、単語とロゴ用フォントとが関連付けられて登録された辞書である。半角(1バイト)、全角(2バイト)、大文字、小文字などの表記ゆれも含まれ、また、英字、片仮名、平仮名、漢字で表示される単語も含まれる。
ロゴマーク(企業名、ブランド名、商品名、サービス名、略称など)の画像データ(例えば、ベジェフォーマット)と対応する文字列を登録しておき、画像データをフォントデータに変換することにより、ロゴ用フォントが得られる。
ロゴ用フォントは、フォントであるため、JPEG又はSVG等の画像とは異なり、テキスト検索やコピーペーストを行うことができる。また、ロゴ用フォントを拡大又は縮小しても美しい描画が可能となる。また、ロゴ用フォントは、合字フォント機能を有し、複数文字であっても1文字分のアウトラインデータとして扱うことができる。これによって、ロゴマークの文字の途中で改行されて、ロゴマークが分割されて表示されることを防止することができる。
ロゴマーク専用フォント変換辞書の生成は、例えば、ロゴマークの保有者にロゴの描画データ及び企業名等の文字情報を登録してもらい、ロゴ登録処理によって行うことができる。
ロゴ用フォント判定部54で関連付けられたロゴ用フォントがあると判定された場合、表示コード生成部56は、当該ロゴ用フォントに関連付けられた単語を当該ロゴ用フォントに切り替える。上述の構成により、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用してメッセージの送受信を行う際に、企業名、ブランド名、商品名、サービス名、略称など文字列をロゴ表示することが可能となる。
次に、ロゴ画像について説明する。ロゴ画像は、ロゴ、商品又はブランドを表す画像(例えば、商品パッケージの写真など)である。
ロゴ画像判定部57は、複数の単語それぞれにロゴ画像を関連付けたロゴ画像変換辞書(ロゴ関連情報)に基づいて、単語抽出部531で抽出した複数の単語の中に関連付けられたロゴ画像があるか否かを判定する。
図13は本実施の形態のロゴ画像変換辞書の構成の一例を示す模式図である。図13に示すように、ロゴ画像変換辞書は、単語とロゴ画像とが関連付けられて登録された辞書である。半角(1バイト)、全角(2バイト)、大文字、小文字などの表記ゆれも含まれ、また、英字、片仮名、平仮名、漢字で表示される単語も含まれる。なお、便宜上、図13では、単語を模式的に、AAA、BBB、CCCと記載している。
例えば、単語AAAには、画像Aが関連付けて登録され、単語BBBには、画像Bが関連付けて登録され、単語CCCには、画像C1、C2、C3が関連付けて登録されている。
ロゴ画像判定部57で関連付けられたロゴ画像があると判定された場合、表示コード生成部56は、当該ロゴ画像に関連付けられた単語を当該ロゴ画像に切り替える。上述の構成により、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用してメッセージの送受信を行う際に、企業名、ブランド名、商品名、サービス名、略称など文字列をロゴ画像表示することが可能となる。
図14は比較例としての情報処理装置10の間で送受信されるメッセージのフォントの様子の他の例を示す説明図である。図14に示すように、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどのサービスを使ってメッセージの送受信を行う場合、メッセージの中に、商品名又はブランド名があったとしても、当該商品名又はブランド名は、システムフォント(具体的には、文字)によって表示される。このため、例えば、帰宅する前に、商品名AAAを買って来てもらおうとメッセージを送信しても、商品名がAAAという商品が売り場に複数ある場合、間違って買って来てしまうという事態が生じる。
図15は本実施の形態による情報処理装置10の間で送受信されるメッセージのフォントの様子の他の例を示す説明図である。図15に示すように、本実施の形態によれば、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどのサービスを使ってユーザ同士がメッセージの送受信を行う場合、メッセージの中に、商品名又はブランド名があった場合、当該商品名又はブランド名に対応するロゴ画像が表示されるので、ユーザ同士のコミュニケーションをスムーズに行うことができ、また、商品を製造・販売する企業にとっても、例えば、売り上げがアップするなどのメリットを享受することができる。
なお、単語CCCのように、一つの商品名又はブランド名等に対して複数のロゴ画像が存在する場合には、単語をロゴ画像に切り替える前に、ユーザに対して当該複数のロゴ画像を候補として表示し、ユーザに所望のロゴ画像を選択してもらうようにすることができる。
図16は第1実施形態のフォント切替装置50によるフォント切替処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下では、便宜上、処理の主体を制御部51として説明する。制御部51は、メッセージを取得し(S11)、取得したメッセージから単語を抽出し(S12)、メッセージに絵文字が含まれる場合には絵文字を抽出し(S13)、メッセージに記号が含まれる場合には記号を抽出する(S14)。
制御部51は、単語・印象テーブル536、絵文字・印象テーブル537及び記号・印象テーブル538を参照して、抽出した単語、絵文字、記号に対応する印象を特定し(S15)、特定した印象に重み付けする(S16)。
制御部51は、例えば、重み値が最も大きい印象をメッセージの印象とし、印象・フォントテーブル539を参照してメッセージのフォントを判定する(S17)。この場合、メッセージのフォントを複数判定し、判定した複数のフォントをフォント候補として情報処理装置10へ送信する(S18)。
ユーザによるフォントの選択操作に基づいて、制御部51は、フォントが決定されたか否かを判定し(S19)、フォントが決定されていない場合(S19でNO)、ステップS19の処理を続ける。フォントが決定された場合(S19でYES)、制御部51は、表示用コードを生成し(S20)、生成した表示用コードを情報処理装置10へ送信する(S21)。
制御部51は、処理を終了するか否かを判定し(S22)、処理を終了しない場合(S22でNO)、ステップS11以降の処理を続け、処理を終了すると判定した場合(S22でYES)、処理を終了する。
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、単語・印象テーブル536、絵文字・印象テーブル537、記号・印象テーブル538及び印象・フォントテーブル539を用いる構成であったが、第2実施形態では、機械学習を用いる構成について説明する。
図17は第2実施形態のフォント特定部53の構成の一例を示すブロック図である。第2実施形態のフォント特定部53は、単語抽出部541、機械学習モジュール542、学習用データ543などを備える。
単語抽出部541は、メッセージ取得部52で取得されたメッセージに含まれる複数の単語を抽出する。単語は、形容詞、名詞、副詞、方言、流行語などを含む。
機械学習モジュール542は、単語抽出部541で抽出された単語群に基づいてメッセージのカテゴリを判定する。機械学習モジュール542は、学習用データ543(教師データとも称する)によって学習したテキスト分類システムである。機械学習モジュール542は、例えば、ナイーブベイズ分類器、SVM(サポートベクトルマシン)、ニューラルネットワークなどのアルゴリズム(学習モデル)を使用することができる。なお、機械学習モジュール542は、テキスト分類を行うことができるアルゴリズムであれば適宜用いることができる。
図18は第2実施形態の学習用データ543の一例を示す模式図である。学習用データ543は、予め用意され、文書と、文書の印象に適したフォントとが関連付けられている。機械学習モジュール542は、図18に示すような学習用データ543に基づいて、文書の特徴と当該文書に適したフォントとを学習したものである。文書の特徴は、例えば、各フォントに分類される文書数の総文書数に占める確率(割合)、及び、あるフォントの各単語の出現回数などを含む。
機械学習モジュール542は、単語抽出部541で抽出された単語群(メッセージ)の特徴を求め、学習用データ543から学習した文書の特徴との類似さを求めることによってメッセージの印象に適したフォントを判定することができる。
例えば、ナイーブベイズ分類器を用いる場合、メッセージの印象に適したフォントが、フォントA、フォントB、フォントC、フォントDである確率を算出し、算出した確率が最も高いフォントを、メッセージの印象に適したフォントとすることができる。また、メッセージの印象に適したフォントがフォントAである確率は、学習用データ543において、フォントAに分類された文書数の総文書数に占める確率、及び文書のフォントAに単語(メッセージの各単語)が出現した回数などを用いて算出することができる。
より具体的は、抽出した複数の単語が学習用データ543のフォントに関連付けられた文書に出現する確率を算出し、算出した確率に基づいてメッセージの印象に適したフォントを判定する。例えば、複数の単語をx、y、zとし、フォントをA、B、C、D、Eとする。学習用データ543のフォントA、B、C、D、Eそれぞれに関連付けられた文書に単語x、y、zが出現する確率Pa、Pb、Pc、Pd、Peを算出し、算出した確率それぞれに当該フォントに分類される文書数の総文書数に占める確率を乗算した値が最も大きいフォントをメッセージの印象に適したフォントとすることができる。
第2実施形態によれば、単語の抽出(文字列解析)、及びフォントの判定(テキスト分類)という簡便な処理を行うだけで、メッセージの印象に適したフォントを判定することができ、メッセージのフォントを自由に切り替えることができる。
図19は第2実施形態のフォント切替装置50によるフォント切替処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下では、便宜上、処理の主体を制御部51として説明する。制御部51は、メッセージを取得し(S31)、取得したメッセージから単語を抽出してメッセージを単語群に分解する(S32)。
制御部51は、メッセージの特徴を抽出し(S33)、抽出したメッセージの特徴と学習用データ543から学習した文書の特徴との類似さを判定する(S34)。制御部51は、メッセージのフォントを判定する(S35)。この場合、メッセージのフォントを複数判定し、判定した複数のフォントをフォント候補として情報処理装置10へ送信する(S36)。
ユーザによるフォントの選択操作に基づいて、制御部51は、フォントが決定されたか否かを判定し(S37)、フォントが決定されていない場合(S37でNO)、ステップS37の処理を続ける。フォントが決定された場合(S37でYES)、制御部51は、表示用コードを生成し(S38)、生成した表示用コードを情報処理装置10へ送信する(S39)。
制御部51は、処理を終了するか否かを判定し(S40)、処理を終了しない場合(S40でNO)、ステップS31以降の処理を続け、処理を終了すると判定した場合(S40でYES)、処理を終了する。
抽出したメッセージを文書と、ユーザによって選択されたフォントをフォントとを関連付けて学習用データ(教師データ)として、機械学習モジュール542に学習させることができる。機械学習モジュール542によるフォントの判定(テキスト分類)の精度を高めることができる。
(第3実施形態)
上述の第1実施形態及び第2実施形態では、フォントを切り替える構成であったが、第3実施形態では、フォントを切り替えるだけでなく、フォントを含むメッセージの表示態様を変更する場合について説明する。
図20は第3実施形態のフォント切替システムの構成の一例を示すブロック図であり、図21は第3実施形態のフォント特定部53の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す第1実施形態のフォント切替システムの構成との違いは、サーバ100が、メッセージブロック画像データベース104、及び画像データベース105を備える点である。また、図2に示す第1実施形態のフォント特定部53との違いは、第3実施形態のフォント特定部53は、キーワード判定部544、キーワードテーブル545、表示形式テーブル546を備える点である。以下、第3実施形態について説明する。
単語抽出部531は、メッセージに含まれる単語を抽出する。メッセージは、メッセンジャーアプリ又はチャットなどの、いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サービスにおいて送受信される文字列(絵文字、記号などを含む)である。単語は、形容詞、名詞、副詞、方言、流行語などを含む。メッセージから抽出する単語の数は一つでよい。
キーワード判定部544は、判定部としての機能を有し、単語抽出部531で抽出した単語が、メッセージに係る表示態様を定義する表示形式に対応付けられたキーワードと一致又は類似するか否かを判定する。より具体的には、キーワード判定部544は、キーワードテーブル545を参照して、抽出した単語を検索して、キーワードテーブル545のキーワードに一致又は類似するか否かを判定する。なお、キーワードと一致するとは、単語がキーワードと完全一致する場合をいい、キーワードと類似するとは、単語がキーワードと部分一致する場合又は印象などが類似する場合をいう。
図22はキーワードテーブル545の構成の一例を示す模式図である。キーワードテーブル545は、キーワードと表示形式(テンプレート)とが対応付けられたテーブルである。表示形式は、例えば、表示態様が定義付けられた定義用データを含む。表示形式の詳細は後述する。図22に示すように、例えば、「メリークリスマス」、「メリクリ」というキーワードには、クリスマステンプレートが対応付けられている。また、「あけおめ」、「あけましておめでとう」というキーワードには、お正月テンプレートが対応付けられている。また、「お花見」、「入学おめでとう」、「入学式」というキーワードには、桜テンプレートが対応付けられている。また、「ムスッ」、「むすっ」というキーワードには、漫画風テンプレートが対応付けられている。
フォント特定部53は、変更部としての機能を有し、キーワード判定部544で抽出した単語がキーワードと一致又は類似すると判定した場合、当該キーワードに対応付けられた表示形式に基づいて、当該単語を含むメッセージに係る表示態様を変更する。なお、当該単語を含むメッセージとは、当該メッセージのうち当該単語だけでもよく、あるいは当該メッセージ全体でもよいという意味である。
例えば、メッセージの中に「メリクリ」と一致又は類似する単語が含まれていた場合、フォント特定部53は、当該メッセージの表示態様をクリスマステンプレートに基づいて変更する。また、メッセージの中に「ムスッ」と一致又は類似する単語が含まれていた場合、フォント特定部53は、当該メッセージの表示態様を漫画風テンプレートに基づいて変更する。
図23Aは表示形式の構成の一例を示す説明図であり、図23Bはクリスマステンプレートの構成の一例を示す説明図であり、図23Cは漫画風テンプレートの構成の一例を示す説明図である。図23Aは、表示形式のデータ構成を示し、メッセージに係る表示態様を定義付けるものである。データ構成の内容は、各テンプレートに応じて定義される。図23Aに示すように、表示形式には、次のようなデータが含まれる。すなわち、表示態様を変更するメッセージの適用範囲、メッセージの背景色・画像、メッセージブロックのデザイン(例えば、形状、色、画像など)、メッセージの組版情報、表示態様の変更の有効期限、優先度などを含む。組版情報とは、例えば、文字の色、サイズ、フォント、字送、行送、余白などを含むレイアウトの情報を意味する。
適用範囲は、メッセージに対する表示態様の変更の適用範囲を示し、例えば、メッセージを構成する文字のうちキーワードだけ表示態様を変更する場合、キーワードを含むメッセージだけ表示態様を変更する場合、キーワードを含むメッセージと同時に表示画面11に表示される他のメッセージに対しても同様の表示態様に変更する場合、あるいは、キーワードを含むメッセージの前又は後のメッセージ(複数のメッセージでもよい)に対して同様の表示態様に変更する場合などを含む。
背景色・画像は、メッセージの背景色・画像である。メッセージブロックのデザインは、メッセージを囲む枠又は吹き出し等の表示態様を特定する。メッセージの組版情報は、メッセージを構成する文字の色、サイズ、フォント、字送、行送などを含む。有効期限は、単語の抽出によるメッセージの表示態様がどの程度の期間変更可能かを特定する。また、優先度は、例えば、メッセージの中に複数のキーワードが含まれ、複数のテンプレートが対応付けられた場合、いずれのテンプレートを用いるかを決定するための優先度である。数値が小さいほど優先度が高いとすることができる。
このほかに、表示形式には、メッセージ表示態様の変更がどの程度維持されるかを特定する変更期間などが含まれていてもよい。変更期間は、例えば15分や1日と一定の数値を設定してもよく、アプリを閉じるまでや次のメッセージが送られるまでなど、ユーザの操作によって設定されてもよい。
表示形式テーブル546には、図22で示した種々のテンプレートが記憶されている。例えば、図23Bに示すクリスマステンプレート、図23Cに示す漫画風テンプレートなどが記憶されている。なお、テンプレートは、図22、図23B、図23Cに例示するものに限定されない。
図23Bに示すクリスマステンプレートでは、適用範囲が全体であり、背景色・画像が緑であり、メッセージブロックのデザインが角丸長方形、枠線は赤と緑の縞、背景は白であり、メッセージの組版情報は、黒、16pt、キラキラフォント、字送1EM、行送1.5EMであり、有効期限は12月23日から12月26日までであり、優先度は1である。
また、図23Cに示す漫画風テンプレートでは、適用範囲がメッセージ1件であり、背景色・画像が変更なしであり、メッセージブロックのデザインが漫画吹き出し画像、枠線は黒、背景は白であり、メッセージの組版情報は、黒、16pt、マンガフォント、字送1EM、行送1.5EMであり、有効期限は1日であり、優先度は3である。なお、図23B、図23Cは、例示であり、これらに限定されるものではない。
サーバ100のメッセージブロック画像データベース104は、種々のテンプレートについて、メッセージブロックの画像を記憶する。また、画像データベース105は、単語(キーワード)に対応付けた手書き文字又は画像などを記憶する。
図24は画像データベース105の構成の一例を示す模式図である。図24に示すように、単語(キーワード)と表示対応とが対応付けられている。例えば、「ムスッ」、「むすっ」という単語に対して、手書き文字で表示したような画像が対応付けられている。なお、表示態様は手書き文字に限定されるものではなく、例えば、筆文字、図形化した文字、抽象化した文字、装飾された文字、図形と組み合わせた文字などであってもよい。また、「メリクリ」という単語に対して、装飾が施された文字が対応付けられている。また、「洗剤A」という単語に対して、洗剤Aの画像が対応付けられている。
図25A及び図25Bは第3実施形態による情報処理装置10の間で送受信されるメッセージの表示態様の第1例を示す説明図である。図25Aは比較例としてメッセージの表示態様を変更しない場合の例を示し、図25Bは本実施の形態によりメッセージの表示態様を変更した場合の例を示す。表示画面には、「ムスッとして生意気」というメッセージ201、「どうどう落ち着いて」というメッセージ202が表示されている。図25Bの例では、メッセージ201には、「ムスッ」というキーワード201aが含まれているので、メッセージ201を構成する文字のうちキーワード「ムスッ」だけの表示態様を変更するとともに(符号201b)、メッセージ201を囲むメッセージブロックの表示態様も変更している。また、図25Bの例では、メッセージ202には、キーワードが含まれていないので、第3実施形態に係る処理は行われていないが、第1実施形態、第2実施形態に係る処理によって、メッセージ202のフォントは切り替えられている。
上述の構成により、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどを利用するコミュニケーションにおいて、送受信するメッセージの表示態様を、メッセージの内容に応じて切り替えることができる。
また、本実施の形態にあっては、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、メッセージに含まれる文字のうち少なくとも当該単語を手書き文字、筆文字、図形化した文字、抽象化した文字、装飾された文字、図形と組み合わせた文字(手書き文字等とも称する)、又は当該単語に関連付けられた画像に変更する。これにより、メッセージに含まれる単語を手書き文字等又は関連する画像に切り替えて表示させることができ、ユーザにとって、コミュニケーションが楽しくなる、あるいはメッセージが分かりやすくなるというメリットが得られる。
また、本実施の形態にあっては、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、当該メッセージを囲んで表示される枠(メッセージブロック)の表示態様を変更する。これにより、メッセージの文字だけでなく、メッセージを囲む枠の表示態様を変えることにより、メッセージから得られる印象、感情などの表現を一層豊かにすることができ、コミュニケーションが楽しくなるというメリットが得られる。
図26A及び図26Bは第3実施形態による情報処理装置10の間で送受信されるメッセージの表示態様の第2例を示す説明図である。図26Aは比較例としてメッセージの表示態様を変更しない場合の例を示し、図26Bは本実施の形態によりメッセージの表示態様を変更した場合の例を示す。図25Bに示した第1例との違いは、第2例では、キーワード「ムスッ」を含むメッセージ201全体の表示態様を変更する点である(符号201c)。これにより、メッセージに含まれる単語を含む他の文字を手書き文字等又は関連する画像に切り替えて表示させることができ、ユーザにとって、コミュニケーションが楽しくなる、あるいはメッセージが分かりやすくなるというメリットが得られる。
図27A及び図27Bは第3実施形態による情報処理装置10の間で送受信されるメッセージの表示態様の第3例を示す説明図である。図27Aは比較例としてメッセージの表示態様を変更しない場合の例を示し、図27Bは本実施の形態によりメッセージの表示態様を変更した場合の例を示す。表示画面には、メッセージ211〜216が表示されている。メッセージ213には、「メリクリ」というキーワード213aが含まれている。図27Bの例では、メッセージ213には、キーワード「メリクリ」が含まれているので、当該メッセージ213と同時に表示画面に表示されている他のメッセージ211、212、214、215、216は、メッセージ213と同等の表示態様に変更されている。
上述のように、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、当該メッセージの前又は後に表示されるメッセージに係る表示態様を変更する。当該メッセージの前又は後に表示されるメッセージは、例えば、当該メッセージが表示されている表示画面で当該メッセージと同時に表示されている前又は後のメッセージでもよく(図27B)、当該メッセージから所定数だけ前のメッセージまでを含めてもよく、あるいは当該メッセージから所定数だけ後のメッセージまでを含めてもよい。これにより、コミュニケーションにおいて、送受信する一連のメッセージの表示態様を、メッセージの内容に応じて切り替えることができる。
また、本実施の形態において、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、メッセージに含まれる文字のうち少なくとも当該単語の組版情報を変更することができる。単語の組版情報は、例えば、単語の色、フォント、字送り、行送りなどの情報を含む。これにより、メッセージに含まれる単語、あるいは当該単語を含む他の文字の見た目の印象を変えることができ、ユーザにとって、コミュニケーションが楽しくなる、あるいはメッセージが分かりやすくなるというメリットが得られる。
また、本実施の形態において、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させた場合、変更した表示態様を、所定時間が経過するまで又は別の表示態様に変更する処理を実行するまで継続することができる。これにより、コミュニケーションにおいて、送受信する一連のメッセージの表示態様を、メッセージの内容に応じて切り替えることができる。
図28は第3実施形態のフォント切替装置50によるメッセージの表示態様の変更処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下では、便宜上、処理の主体を制御部51として説明する。制御部51は、メッセージを取得し(S51)、取得したメッセージに含まれる単語を抽出する(S52)。
制御部51は、キーワードテーブル545を参照して単語を検索し(S53)、抽出した単語がキーワードと一致又は類似するか否かを判定する(S54)。キーワードと一致又は類似する場合(S54でYES)、制御部51は、キーワードに該当する表示形式の表示用コードを生成し(S55)、生成した表示用コードを情報処理装置10へ送信する(S56)。
情報処理装置10が表示用コードを受信すると、表示用コードに基づいて、情報処理装置10は、メッセージの変更要求をサーバ100へ送信する。サーバ100は、メッセージの変更要求に基づいて、メッセージブロック画像データベース104、画像データベース105を用いて、表示態様を変更したメッセージを情報処理装置10へ配信する。情報処理装置10は、メッセージを受信することにより、メッセージの表示態様を変更して表示画面11に表示することができる。
キーワードと一致又は類似しない場合(S54でNO)、制御部51は、ステップS55、S56の処理を行うことなく、後述のステップS57の処理を行う。制御部51は、処理を終了するか否かを判定し(S57)、処理を終了しない場合(S57でNO)、ステップS51以降の処理を続け、処理を終了すると判定した場合(S57でYES)、処理を終了する。
前述の各実施形態のフォント切替装置50は、CPU(プロセッサ)、RAMなどを備えた汎用コンピュータを用いて実現することもできる。すなわち、図16、図19及び図28に示すような、各処理の手順を定めたコンピュータプログラムをコンピュータに備えられたRAMにロードし、コンピュータプログラムをCPU(プロセッサ)で実行することにより、コンピュータ上でフォント切替装置50を実現することができる。
上述のように、本実施の形態によれば、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどを利用するコミュニケーションにおいて、送受信するメッセージのフォントを、メッセージの内容に応じて切り替えることができる。また、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどを利用するコミュニケーションにおいて、企業名や商品名をロゴマークとして表示することができる。また、ユーザがメッセージの印象に近いフォント、又はメッセージの印象に適したフォントを容易に選択することができる。また、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどを利用するコミュニケーションにおいて、送受信するメッセージの表示態様を、メッセージの内容に応じて切り替えることができる。
本実施の形態において、サーバ100から情報処理装置10へフォントを配信する場合、次の方法がある。第1は、情報処理装置10で表示させたい字種のみを搭載したフォント(サブセット)をダイナミックに生成して配する。第2は、全ての字種を搭載したフォント(フルセット)を配信する。第3は、情報処理装置10に全ての字種を搭載したフォント(フルセット)を記憶しておく。
上述の実施の形態では、フォント切替装置50と情報処理装置10とは別個の装置であったが、これに限定されるものではなく、例えば、テキスト解析(単語抽出処理、絵文字抽出処理、記号抽出処理など)をフォント切替装置50で実施するようにしてもよい。
上述の実施の形態において、ロゴ用フォント又はロゴ画像がユーザによって選択され、当該ロゴ用フォント又はロゴ画像が情報処理装置10にて表示された場合、選択結果のフィードバックとして、表示ログを記録するようにしてもよい。
上述の実施の形態において、フォントがユーザによって選択され、当該フォントが情報処理装置10にて表示された場合、選択結果をフォント切替装置50のフォント判定処理のルールへフィードバックするようにしてもよい。これにより、フォントの判定精度を向上させることができる。
上述の実施の形態において、予めフォントを情報処理装置10にダウンロードしておくこともできる。これにより、フォントをサーバ100からダウンロードする必要がなく、フォントの切り替え及び表示をより素早く行うことができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、メッセージのフォントを切り替えさせるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記メッセージに含まれる複数の単語を抽出する処理と、抽出した複数の単語に基づいて前記メッセージのフォントを特定する処理と、前記メッセージのフォントを特定したフォントに切り替える処理とを実行させる。
本実施の形態に係るフォント切替装置は、メッセージのフォントを切り替えるフォント切替装置であって、前記メッセージに含まれる複数の単語を抽出する単語抽出部と、該単語抽出部で抽出した複数の単語に基づいて前記メッセージのフォントを特定する特定部と、前記メッセージのフォントを前記特定部で特定したフォントに切り替えるための処理を実行する処理部とを備える。
本実施の形態に係るフォント切替方法は、メッセージのフォントを切り替えるフォント切替方法であって、前記メッセージに含まれる複数の単語を単語抽出部が抽出し、抽出された複数の単語に基づいて前記メッセージのフォントを特定部が特定し、前記メッセージのフォントを特定されたフォントに切り替えるための処理を処理部が実行する。
本実施の形態にあっては、メッセージに含まれる複数の単語を抽出する。メッセージは、メッセンジャーアプリ又はチャットなどの、いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サービスにおいて送受信される文字列(絵文字、記号などを含む)である。単語は、形容詞、名詞、副詞、方言、流行語などを含む。
本実施の形態にあっては、抽出した複数の単語に基づいてメッセージのフォントを特定する。
本実施の形態にあっては、メッセージのフォントを特定したフォントに切り替える。
上述の構成により、単語の抽出(文字列解析)、及びフォントの特定という簡便な処理を行うだけで、メッセージのフォントを自由に切り替えることができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、抽出した複数の単語に基づいて前記メッセージのカテゴリを判定する処理と、複数のカテゴリそれぞれにフォントを関連付けたフォント関連情報に基づいて、前記判定したカテゴリに関連付けられたフォントを特定する処理とを実行させる。
本実施の形態にあっては、抽出した複数の単語に基づいてメッセージのカテゴリを判定する。カテゴリは、単語から想起される印象などとすることができる。なお、異なる単語が同じカテゴリに対応する場合もある。
本実施の形態にあっては、複数のカテゴリそれぞれにフォントを関連付けたフォント関連情報に基づいて、判定したカテゴリに関連付けられたフォントを特定する。例えば、予め、カテゴリとフォントとを関連付けたフォント関連テーブル(フォント関連情報)を記憶しておき、メッセージのカテゴリが判定された場合、判定されたカテゴリに関連付けられたフォントを特定することができる。フォント関連テーブル(フォント関連情報)を参照することによって、カテゴリからフォントへ簡便に変換することができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の単語それぞれにカテゴリを関連付けた単語カテゴリ関連情報に基づいて、前記抽出した複数の単語それぞれに関連付けられたカテゴリを特定する処理と、特定したカテゴリに対応する単語数に基づいて前記メッセージのカテゴリを判定する処理とを実行させる。
本実施の形態にあっては、複数の単語それぞれにカテゴリを関連付けた単語カテゴリ関連情報に基づいて、抽出した複数の単語それぞれに関連付けられたカテゴリを特定する。例えば、予め、単語とカテゴリとを関連付けた単語カテゴリ関連テーブル(単語カテゴリ関連情報)を記憶しておき、抽出した複数の単語それぞれに関連付けられたカテゴリを特定する。
本実施の形態にあっては、特定したカテゴリに対応する単語数に基づいてメッセージのカテゴリを判定する。上述の構成により、単語カテゴリ関連テーブル(単語カテゴリ関連情報)を参照することによって、各単語のカテゴリを簡便に特定することができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記メッセージに含まれる絵文字を抽出する処理と、複数の絵文字それぞれにカテゴリを関連付けた絵文字カテゴリ関連情報に基づいて、抽出した絵文字に関連付けられたカテゴリを特定する処理と、特定したカテゴリに基づいて前記メッセージのカテゴリを判定する処理とを実行させる。
本実施の形態にあっては、メッセージに含まれる絵文字を抽出する。本実施の形態にあっては、複数の絵文字それぞれにカテゴリを関連付けた絵文字カテゴリ関連情報に基づいて、抽出した絵文字に関連付けられたカテゴリを特定する。例えば、予め、絵文字とカテゴリとを関連付けた絵文字カテゴリ関連テーブル(絵文字カテゴリ関連情報)を記憶しておき、抽出した絵文字に関連付けられたカテゴリを特定する。
本実施の形態にあっては、特定したカテゴリに基づいてメッセージのカテゴリを判定する。また、抽出した絵文字が複数ある場合、例えば、あるカテゴリであると特定した絵文字の数が多い(例えば、最も多い)カテゴリをメッセージのカテゴリであると判定することができる。上述の構成により、絵文字カテゴリ関連テーブル(絵文字カテゴリ関連情報)を参照することによって、絵文字を考慮してメッセージのカテゴリを判定することができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記メッセージに含まれる記号を抽出する処理と、複数の記号それぞれにカテゴリを関連付けた記号カテゴリ関連情報に基づいて、抽出した記号に関連付けられたカテゴリを特定する処理と、特定したカテゴリに基づいて前記メッセージのカテゴリを判定する処理とを実行させる。
本実施の形態にあっては、メッセージに含まれる記号を抽出する。記号は、例えば、感嘆符、疑問符、三点リーダなどを含めることができる。
本実施の形態にあっては、複数の記号それぞれにカテゴリを関連付けた記号カテゴリ関連情報に基づいて、抽出した記号に関連付けられたカテゴリを特定する。例えば、予め、記号とカテゴリとを関連付けた記号カテゴリ関連テーブル(記号カテゴリ関連情報)を記憶しておき、抽出した記号に関連付けられたカテゴリを特定する。
本実施の形態にあっては、特定したカテゴリに基づいてメッセージのカテゴリを判定する。また、抽出した記号が複数ある場合、例えば、あるカテゴリであると特定した記号の数が多い(例えば、最も多い)カテゴリをメッセージのカテゴリであると判定することができる。上述の構成により、記号カテゴリ関連テーブル(記号カテゴリ関連情報)を参照することによって、記号を考慮してメッセージのカテゴリを判定することができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記メッセージに含まれる複数の単語、複数の絵文字又は複数の記号に応じて関連付けるカテゴリに重み付けする処理と、重み付けされたカテゴリに基づいて前記メッセージのカテゴリを判定する処理とを実行させる。
本実施の形態にあっては、メッセージに含まれる複数の単語、複数の絵文字又は複数の記号に応じて関連付けるカテゴリに重み付けし、重み付けされたカテゴリに基づいてメッセージのカテゴリを判定する。
例えば、単語カテゴリ関連テーブル(単語カテゴリ関連情報)において、単語とカテゴリとの関連付けに加えて、重み付け(例えば、重みを表す数値)も対応付ける。同様に、絵文字カテゴリ関連テーブル(絵文字カテゴリ関連情報)において、絵文字とカテゴリとの関連付けに加えて、重み付けも対応付ける。また、記号カテゴリ関連テーブル(記号カテゴリ関連情報)において、記号とカテゴリとの関連付けに加えて、重み付けも対応付ける。
単語、絵文字又は記号に対応するカテゴリを重み付けた場合、メッセージのカテゴリは、例えば、重み付けられたられたカテゴリのうち、重みを表す数値が最も大きいカテゴリとすることができる。上述の構成により、メッセージに合うカテゴリが一義的、あるいは固定的に決定されることを抑制して、メッセージに合うフォントを選ぶことが可能となる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記メッセージに含まれる複数の単語の前記メッセージ中の位置に応じて、前記複数の単語それぞれに関連付けるカテゴリに重み付けする処理と、重み付けされたカテゴリに基づいて前記メッセージのカテゴリを判定する処理とを実行させる。
本実施の形態にあっては、メッセージに含まれる複数の単語の当該メッセージ中の位置に応じて、当該メッセージに含まれる複数の単語それぞれに関連付けるカテゴリに重み付けする。例えば、日本語の文脈では、一般的にメッセージの最後の方の言葉(単語)が重要な意味をもつことが多い。そこで、例えば、メッセージに含まれる複数の単語のうち、最後の単語に関連付けられたカテゴリの重みを大きくする(重みの数値を大きくする)。
本実施の形態にあっては、重み付けされたカテゴリに基づいてメッセージのカテゴリを判定する。上述の構成により、メッセージに含まれる複数の単語に関連付けられたカテゴリが複数存在する場合でも、メッセージの文脈において重要な意味をもつ単語に関連付けられたカテゴリを優先してメッセージのカテゴリを判定することができ、メッセージに合うフォントに切り替えることが可能となる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、メッセージのフォントを切り替えさせるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記メッセージに含まれる複数の単語を抽出する処理と、複数の文書と複数のフォントとを関連付けた学習用データによって機械学習された学習済モデル及び抽出した複数の単語に基づいて前記メッセージのフォントを特定する処理と、前記メッセージのフォントを特定したフォントに切り替える処理とを実行させる。
本実施の形態に係るフォント切替装置は、メッセージのフォントを切り替えるフォント切替装置であって、前記メッセージに含まれる複数の単語を抽出する単語抽出部と、複数の文書と複数のフォントとを関連付けた学習用データによって機械学習された学習済モジュールと、前記学習済モジュール及び前記単語抽出部で抽出した複数の単語に基づいて前記メッセージのフォントを特定する特定部と、前記メッセージのフォントを前記特定部で特定したフォントに切り替えるための処理を実行する処理部とを備える。
本実施の形態に係るフォント切替方法は、メッセージのフォントを切り替えるフォント切替方法であって、前記メッセージに含まれる複数の単語を単語抽出部が抽出し、複数の文書と複数のフォントとを関連付けた学習用データによって機械学習された学習済モジュール及び抽出された複数の単語に基づいて前記メッセージのフォントを特定部が特定し、前記メッセージのフォントを特定されたフォントに切り替えるための処理を処理部が実行する。
本実施の形態にあっては、メッセージに含まれる複数の単語を抽出する。メッセージは、メッセンジャーアプリ又はチャットなどの、いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サービスにおいて送受信される文字列(絵文字、記号などを含む)である。単語は、形容詞、名詞、副詞、方言、流行語などを含む。
本実施の形態にあっては、複数の文書と複数のフォントとを関連付けた学習用データによって機械学習された学習済モデル及び抽出した複数の単語に基づいてメッセージのフォントを特定する。
学習済モデルは、学習用データを教師データとして用い、文書の特徴と当該文書に適したフォントとを学習したものである。文書の特徴は、例えば、各フォントに分類される文書数の総文書数に占める確率(割合)、及び、あるフォントの各単語の出現回数などを含む。なお、学習済モデルは、テキスト分類を行うことができるアルゴリズムであれば適宜用いることができる。
メッセージのフォントの特定は、例えば、メッセージの特徴を求め、学習済モデル(アルゴリズム)の文書の特徴との類似さを求めることによって行うことができる。例えば、メッセージのフォントが、フォントA、B、C、D、…である確率を算出し、算出した確率が最も高いフォントを、メッセージのフォントとすることができる。また、メッセージのフォントがフォントAである確率は、学習用データにおいて、フォントAに分類された文書数の総文書数に占める確率、及び文書のフォントAに単語(メッセージの各単語)が出現した回数などを用いて算出することができる。
本実施の形態にあっては、特定したフォントに基づいてメッセージのフォントを切り替える。上述の構成により、単語の抽出(文字列解析)、及びフォントの特定(テキスト分類)という簡便な処理を行うだけで、メッセージのフォントを特定することができ、メッセージのフォントを自由に切り替えることができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、抽出した複数の単語が前記学習用データのフォントに関連付けられた文書に出現する確率を算出する処理と、算出した確率に基づいて前記メッセージのフォントを特定する処理とを実行させる。
本実施の形態にあっては、抽出した複数の単語が学習用データのフォントに関連付けられた文書に出現する確率を算出し、算出した確率に基づいてメッセージのフォントを特定する。例えば、複数の単語をx、y、zとし、フォントをA、B、C、D、Eとする。学習用データのフォントA、B、C、D、Eそれぞれに関連付けられた文書に単語x、y、zが出現する確率Pa、Pb、Pc、Pd、Peを算出し、算出した確率それぞれに当該フォントに分類される文書数の総文書数に占める確率を乗算した値が最も大きいフォントをメッセージのフォントとすることができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、メッセージのロゴ用フォント又はロゴ画像を切り替えさせるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記メッセージに含まれる複数の単語を抽出する処理と、複数の単語それぞれにロゴ用フォント又はロゴ画像を関連付けたロゴ関連情報に基づいて、抽出した複数の単語の中に関連付けられたロゴ用フォント又はロゴ画像があるか否かを判定する処理と、関連付けられたロゴ用フォント又はロゴ画像がある場合、該ロゴ用フォント又はロゴ画像に関連付けられた単語を前記ロゴ用フォント又はロゴ画像に切り替える処理とを実行させる。
本実施の形態にあっては、メッセージに含まれる複数の単語を抽出する。メッセージは、メッセンジャーアプリ又はチャットなどの、いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サービスにおいて送受信される文字列(絵文字、記号などを含む)である。単語は、形容詞、名詞、副詞、方言、流行語などを含む。
本実施の形態にあっては、複数の単語それぞれにロゴ用フォント又はロゴ画像を関連付けたロゴ関連情報に基づいて、抽出した複数の単語の中に関連付けられたロゴ用フォント又はロゴ画像があるか否かを判定する。ロゴマーク(企業名、ブランド名、商品名、サービス名、略称など)の画像データ(例えば、ベジェフォーマット)と対応する文字列を登録しておき、画像データをフォントデータに変換することにより、ロゴ用フォントが得られる。ロゴ画像は、当該画像データを用いることができる。ロゴ関連情報は、文字列とロゴ用フォント又はロゴ画像とを関連付けた変換辞書とすることができる。
本実施の形態にあっては、関連付けられたロゴ用フォント又はロゴ画像がある場合、当該ロゴ用フォント又はロゴ画像に関連付けられた単語を当該ロゴ用フォント又はロゴ画像に切り替える。上述の構成により、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用してメッセージの送受信を行う際に、企業名、ブランド名、商品名、サービス名、略称など文字列をロゴ表示又はロゴ画像表示することが可能となる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記メッセージのフォント候補又は前記抽出した複数の単語の中に関連付けられたロゴ用フォント候補若しくはロゴ画像候補を前記情報処理装置にて複数表示させる処理と、表示された複数のフォント候補、ロゴ用フォント候補又はロゴ画像候補の中から選択された一のフォント、ロゴ用フォント又はロゴ画像を受け付ける処理とを実行させる。
本実施の形態にあっては、メッセージのフォント候補、又は抽出した複数の単語の中に関連付けられたロゴ用フォント候補若しくはロゴ画像候補を情報処理装置にて複数表示させる。フォント候補は、例えば、メッセージのフォントとして相応しい複数のフォントとすることができる。また、ロゴ用フォント候補は、単語に対応するロゴマークが複数ある場合、各ロゴマークに対応するロゴ用フォントとすることができる。ロゴ画像候補は、単語に対応する複数のロゴ画像とすることができる。
本実施の形態にあっては、表示された複数のフォント候補、ロゴ用フォント又はロゴ画像の中からユーザによって選択された一のフォント、ロゴ用フォント又はロゴ画像を受け付ける。上述の構成により、ユーザがメッセージに合うフォント(ロゴ用フォント又はロゴ画像を含む)をユーザの好み等に応じて自由に選択することができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記メッセージ及び選択された一のフォントを文書とフォントとを関連付けた学習データとして学習させる処理を実行させる。
本実施の形態にあっては、メッセージ及び選択された一のフォントを文書とカテゴリとを関連付けた学習データとして学習させる。これにより、学習済モデル(アルゴリズム)によるカテゴリの分類精度を高めることができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、切り替えたフォント、ロゴ用フォント又はロゴ画像をサーバから取得して表示するための表示用コードを生成する処理を実行させる。
本実施の形態にあっては、切り替えたフォント、ロゴ用フォント又はロゴ画像をサーバから取得して表示するための表示用コードを生成する。サーバはフォント、ロゴ用フォント又はロゴ画像を記憶する。生成した表示用コードを情報処理装置へ送信することにより、情報処理装置は、サーバからフォント、ロゴ用フォント又はロゴ画像を取得することができ、メッセージのフォントを切り替え、あるいは単語をロゴ用フォント又はロゴ画像に切り替えて表示することができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムにおいて、前記カテゴリは、単語、絵文字、記号又はメッセージから想起される印象を含む。
本実施の形態にあっては、カテゴリは、単語、絵文字、記号又はメッセージから想起される印象を含む。印象は、例えば、ネガ(ネガティブ)、ポジ(ポジティブ)、喜怒哀楽、スポーツ、イベント、話題などを含めることができる。これにより、メッセージから受ける印象に近いフォントへ切り替えることができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、メッセージに係る表示態様を変更させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記メッセージに含まれる単語を抽出する処理と、抽出した単語が、メッセージに係る表示態様を定義する表示形式に対応付けられたキーワードと一致又は類似するか否かを判定する処理と、抽出した単語がキーワードと一致又は類似すると判定した場合、前記キーワードに対応付けられた表示形式に基づいて、前記単語を含むメッセージに係る表示態様を変更する処理とを実行させる。
本実施の形態に係るフォント切替装置は、メッセージに係る表示態様を変更させるフォント切替装置であって、前記メッセージに含まれる単語を抽出する単語抽出部と、抽出した単語が、メッセージに係る表示態様を定義する表示形式に対応付けられたキーワードと一致又は類似するか否かを判定する判定部と、抽出した単語がキーワードと一致又は類似すると判定した場合、前記キーワードに対応付けられた表示形式に基づいて、前記単語を含むメッセージに係る表示態様を変更する変更部とを備える。
本実施の形態に係るフォント切替方法は、メッセージに係る表示態様を変更させるフォント切替方法であって、前記メッセージに含まれる単語を単語抽出部が抽出し、抽出した単語が、メッセージに係る表示態様を定義する表示形式に対応付けられたキーワードと一致又は類似するか否かを判定部が判定し、抽出した単語がキーワードと一致又は類似すると判定した場合、前記キーワードに対応付けられた表示形式に基づいて、前記単語を含むメッセージに係る表示態様を変更部が変更する。
本実施の形態にあっては、単語抽出部は、メッセージに含まれる単語を抽出する。メッセージは、メッセンジャーアプリ又はチャットなどの、いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サービスにおいて送受信される文字列(絵文字、記号などを含む)である。単語は、形容詞、名詞、副詞、方言、流行語などを含む。
判定部は、抽出した単語が、メッセージに係る表示態様を定義する表示形式に対応付けられたキーワードと一致又は類似するか否かを判定する。メッセージに係る表示態様は、例えば、表示態様を変更するメッセージの適用範囲、メッセージの背景色・画像、メッセージブロックの表示態様、メッセージの組版情報、表示態様の変更の有効期限、優先度などを含む。キーワードと一致とは、単語がキーワードと完全一致する場合をいい、キーワードと類似とは、単語がキーワードと部分一致する場合又は印象などが類似する場合をいう。
変更部は、抽出した単語がキーワードと一致又は類似すると判定した場合、当該キーワードに対応付けられた表示形式に基づいて、当該単語を含むメッセージに係る表示態様を変更する。当該単語を含むメッセージとは、当該メッセージのうち当該単語だけでもよく、あるいは当該メッセージ全体でもよいという意味である。
上述の構成により、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどを利用するコミュニケーションにおいて、送受信するメッセージの表示態様を、メッセージの内容に応じて切り替えることができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、前記メッセージに含まれる文字のうち少なくとも前記単語を手書き文字又は前記単語に関連付けられた画像に変更する処理を実行させる。
本実施の形態にあっては、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、メッセージに含まれる文字のうち少なくとも当該単語を手書き文字又は当該単語に関連付けられた画像に変更する。これにより、メッセージに含まれる単語、あるいは当該単語を含む他の文字を手書き文字又は関連する画像に切り替えて表示させることができ、ユーザにとって、コミュニケーションが楽しくなる、あるいはメッセージが分かりやすくなるというメリットが得られる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、前記メッセージに含まれる文字のうち少なくとも前記単語の組版情報を変更する処理を実行させる。
本実施の形態にあっては、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、メッセージに含まれる文字のうち少なくとも当該単語の組版情報を変更する。単語の組版情報は、例えば、単語の色、フォント、字送り、行送りなどの情報を含む。これにより、メッセージに含まれる単語、あるいは当該単語を含む他の文字の見た目の印象を変えることができ、ユーザにとって、コミュニケーションが楽しくなる、あるいはメッセージが分かりやすくなるというメリットが得られる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、前記メッセージを囲んで表示される枠の表示態様を変更する処理を実行させる。
本実施の形態にあっては、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、当該メッセージを囲んで表示される枠(メッセージブロックとも称する)の表示態様を変更する。枠の表示態様は、例えば、枠の色、模様、形状などを含む。これにより、メッセージの文字だけでなく、メッセージを囲む枠の表示態様を変えることにより、メッセージから得られる印象、感情などの表現を一層豊かにすることができ、コミュニケーションが楽しくなるというメリットが得られる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、前記メッセージの前又は後に表示されるメッセージに係る表示態様を変更する処理を実行させる。
本実施の形態にあっては、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させる場合、当該メッセージの前又は後に表示されるメッセージに係る表示態様を変更する。当該メッセージの前又は後に表示されるメッセージは、例えば、当該メッセージが表示されている表示画面で当該メッセージと同時に表示されている前又は後のメッセージでもよく、当該メッセージから所定数だけ前のメッセージまでを含めてもよく、あるいは当該メッセージから所定数だけ後のメッセージまでを含めてもよい。これにより、コミュニケーションにおいて、送受信する一連のメッセージの表示態様を、メッセージの内容に応じて切り替えることができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させた場合、変更した表示態様を、所定時間が経過するまで又は別の表示態様に変更する処理を実行するまで継続する処理を実行させる。
本実施の形態にあっては、単語を含むメッセージに係る表示態様を変更させた場合、変更した表示態様を、所定時間が経過するまで又は別の表示態様に変更する処理を実行するまで継続する。これにより、コミュニケーションにおいて、送受信する一連のメッセージの表示態様を、メッセージの内容に応じて切り替えることができる。