JPWO2018221398A1 - バルブ装置および流体制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、半導体ウエハの大口径化等の処理対象物の大型化が進んでおり、これに合わせて流体制御装置からチャンバ内へ供給する流体の供給流量も増加あるいは維持させる必要がある。
このため、上記のような流体制御装置に用いるバルブ装置では、ブロック状のバルブボディの寸法や、バルブボディ上に設置される弁体を駆動する駆動機構を内蔵するケーシングの外径がますます縮小されている。一方で、流量を確保するためには、バルブを開閉する際のダイヤフラム等の弁体のリフト量を確保する必要等の理由から、バルブ装置は全体的に細長くなる。
バルブ装置が小型化されて相対的に細長くなると、オペレータの接触などによりバルブ装置に曲げモーメントが作用した際に、バルブボディとケーシングとの接続部に集中する応力が過大となりやすいという問題がある。
本発明の他の目的は、上記のバルブ装置を含む小型化、集積化された流体制御装置を提供することにある。
前記流路を開閉する弁体を駆動する駆動機構を内蔵するとともに、前記バルブボディに接続されて当該バルブボディの上面から上方に向けて延在する筒状のケーシングと、
前記ケーシングと前記バルブボディとのに当接し、前記ケーシングに外力として曲げモーメントが作用した際の前記ケーシングの根元部分と前記バルブボディとの間に生じる応力集中を抑制するための保護部材と、を有することを特徴とする。
前記環状部材は、前記ケーシングの根元部分の外周に固定されつつ前記バルブボディの上面に当接する当接端面を有する、構成を採用できる。
さらに好適には、前記ケーシングの外周にはねじ部が形成され、
前記ケーシングは、前記バルブボディに形成されたねじ穴に螺合することにより、前記バルブボディに接続され、
前記環状部材は、前記ケーシングのねじ部へ螺合する、構成を採用できる。
前記複数の流体機器は、上記構成のバルブ装置を含むことを特徴とする。
先ず、図10を参照して、本発明が適用される流体制御装置の一例を説明する。
図10に示す流体制御装置は、金属製のベースプレートBS上には、幅方向W1,W2に沿って配列され長手方向G1,G2に延びる5本のレール部材500が設けられている。なお、W1は正面側、W2は背面側,G1は上流側、G2は下流側の方向を示している。各レール部材500には、複数の流路ブロック200を介して各種流体機器110A〜110Eが設置され、複数の流路ブロック200によって、上流側から下流側に向かって流体が流通する図示しない流路がそれぞれ形成されている。
ここで、「流体機器」とは、流体の流れを制御する流体制御装置に使用される機器であって、流体流路を画定するボディを備え、このボディの表面で開口する少なくとも2つの流路口を有する機器である。具体的には、開閉弁(2方弁)110A、レギュレータ110B、プレッシャーゲージ110C、開閉弁(3方弁)110D、マスフローコントローラ110E等が含まれるが、これらに限定されるわけではない。なお、導入管310は、上記した図示しない流路の上流側の流路口に接続されている。
流体機器を小型化、集積化していくと、図10から分かるように、全体的に細長く形成される。
図1A〜図1Dは本発明の一実施形態に係るバルブ装置を示す図、図2は図1Aのバルブ装置から保護部材を取り外した状態の図、図3A,3Bは保護部材の構造を示す図、図4は保護部材の作用を説明するための図である。
バルブ装置1は、ケーシング10と、バルブボディ30と、保護部材50とを有する。なお、図中の矢印A1,A2は上下方向であってA1が上方向、A2が下方向を示すものとする。矢印B1,B2は、バルブ装置1のバルブボディ30の長手方向であって、B1が一端側、B2が他端側を示すものとする。C1,C2は、バルブボディ30の長手方向B1,B2に直交する幅方向を示し、C1が前面側、C2が背面側を示すものとする。
図1A,1Bに示すように、バルブボディ30は、上面視において、長方形状を有し、バルブボディ30の上面は、ケーシング10が設けられる最も高い位置ある上面30t、上面30tよりも下方向A2に位置する上面30t1、上面30t1よりもさらに下方向A2に位置する上面30t2から構成され、段差を有する構造となっている。貫通孔30hは、長手方向B1,B2の一端側および他端側の両方において、上面30t2から底面30bに向けて形成されている。貫通孔30hは、図10に示したような流路ブロック200上にバルブボディ30を固定するための締結ボルトが挿入される。
図1Cから分かるように、ケーシング10および保護部材50の外輪郭は、上面視において、前記バルブボディの上面の内に収まっている。
ダイヤフラム40は、弁体として機能し、バルブシート41よりも大きな直径を有し、ステンレス、NiCo系合金などの金属やフッ素系樹脂で球殻状に弾性変形可能に形成されている。ダイヤフラム40は、押えアダプタ42を介して後述するケーシング部材12の下端面によりバルブボディ30に向けて押し付けられることによりバルブシート41に対して当接離隔可能にバルブボディ30に支持されている。
図1Dにおいて、ダイヤフラム40はダイヤフラム押え16により押圧されて弾性変形し、バルブシート41に押し付けられている状態にある。ダイヤフラム押え16による押圧を開放すると、球殻状に復元する。ダイヤフラム40がバルブシート41に押し付けられている状態では、流路31が閉鎖され、ダイヤフラム押え16が上方向A1に移動されると、ダイヤフラム40がバルブシート41から離れ、流路31は開放され、流路32と連通する。
駆動機構を内蔵しているケーシング部材12は、駆動機構の一部を構成しても良く、駆動機構とは別体であっても良い。
このため、本実施形態では、ケーシング部材12の根元部分の外周に保護部材50を固定する。
図3Aおよび3Bに示される保護部材50には、端面円周角部に面取りが施されているが、当接端面50tの面積を大きくし、上面30tと当接する面積を大きくするために、面取りの大きさは小さい方が好ましい。
この状態で、上記したように、ケーシング10に対して曲げモーメントM1が作用すると、ケーシング部材12の根元部分とバルブボディ30のネジ穴30aの開口端30EGには応力が集中するが、同時に、バルブボディ30の上面30tに当接している保護部材50の当接端面50tには、バルブボディ30の上面30tから反力R1を受ける。この反力R1のおかげで、ケーシング部材12の根元部分とバルブボディ30のネジ穴30aの開口端30EGとの間に生じる応力集中は緩和されて過大になることが抑制される。この結果、ケーシング部材12の根元部分とバルブボディ30のネジ穴30aの開口端30EGとの間の応力が耐力を超えにくくなる。すなわち、バルブ装置1の曲げモーメントM1に対する耐性が向上する。
図7A〜7Cには、それぞれ治具70の斜視図、平面図及び正面図が示されている。これらの図に示されるように、治具70は全体としてナットを半分に切断したような形状であり、内周面にねじ溝はなく、内周面には所定の間隔で配置された一対の突起72を有している。突起72は、治具本体71に開けられた穴にピンを嵌めることにより形成されるものであってもよい。この際、突起72の外径寸法を凹部51の内径寸法よりも十分に小さくして、治具70が保護部材50に容易に嵌合するように構成する。
図7A〜7Cのように、突起72を2つ設ける場合は、治具70の使用状態において、それぞれの突起72の軸の延長線が保護部材50の円環状部材の中心で、90度の角度で、交差する位置に設けられることが望ましい。
図6に戻り、ステップS15において、保護部材50の凹部51に治具70の突起72が嵌るように、治具70を取り付ける。ステップS16及びS17において、スパナ76で治具70と共に保護部材50を回転させ、保護部材50をバルブボディ30の上面30tに対して強く接触させて固定する。
また、治具70とスパナ76の使用に替えて突起72と同径の軸状部材を直接凹部51に嵌合して保護部材50を回転させることもできる。
また、保護部材50を螺合により固定する構成を採用したが、加締めや溶接等の他の代替手段を採用することもできる。
図8に本発明の第2実施形態に係るバルブ装置1Aを示す。なお、上記した実施形態と同様の構成部分については同一の符号を使用している。
本実施形態においては、保護部材150の構造が上記の保護部材50と異なる。
図9Aおよび図9Bに示すように、保護部材150は上面視で長方形状の外形を有し、長手方向B1,B2のほぼ中央に貫通孔からなる、ケーシング部材12の根元部分の外周に嵌合する嵌合部150aを有する。また、保護部材150は、バルブボディの上面30t、30t1,30t2に当該保護部材150を固定するための固定部150bを長手方向の一端側および他端側に備え、この2つの固定部には、貫通孔150hが形成されている。貫通孔150hは、図8に示したように、バルブボディ30の貫通孔30hに位置合わせされ、図示しない共通の締結ボルトが貫通孔30h,150hに挿通可能となっている。さらに、保護部材150は、バルブボディ30の上面30t,30t1,30t2で形成される上面の外形状と略一致するように形成されている。加えて、保護部材150の下面150c側の形状は、バルブボディ30の上面の段差形状に適合するように形成されている。
10 ケーシング
11、12 ケーシング部材(ケーシング)
30 バルブボディ
50 保護部材
50t 当接端面
51 凹部
150 保護部材
150a 嵌合部
150b 固定部
150h 貫通孔
110A 開閉弁(2方弁)(バルブ装置)
110B レギュレータ(バルブ装置)
110C プレッシャーゲージ(流体機器)
110D 開閉弁(3方弁)(バルブ装置)
110E マスフローコントローラ(流体機器)
Claims (9)
- 対向する底面及び上面を画定するとともに流体流路を画定するブロック状のバルブボディと、
前記流路を開閉する弁体を駆動する駆動機構を内蔵し、前記バルブボディに接続されて当該バルブボディの上面から上方に向けて延在する筒状のケーシングと、
前記ケーシングと前記バルブボディとに当接し、前記ケーシングに外力として曲げモーメントが作用した際の前記ケーシングの根元部分と前記バルブボディとの間に生じる応力集中を抑制するための保護部材と、を有することを特徴とするバルブ装置。 - 前記保護部材は、前記ケーシングの根元部分の外周に固定される環状部材を有し、
前記環状部材は、前記ケーシングの根元部分の外周に固定されつつ前記バルブボディの上面に当接する当接端面を有する、ことを特徴とする請求項2に記載のバルブ装置。 - 前記ケーシングおよび保護部材の外輪郭は、上面視において、前記バルブボディの上面の内に収まっている、ことを特徴とする請求項2に記載のバルブ装置。
- 前記ケーシングの外周にはねじ部が形成され、
前記ケーシングは、前記バルブボディに形成されたねじ穴に螺合することにより、前記バルブボディに接続され、
前記環状部材は、前記ケーシングのねじ部へ螺合する、ことを特徴とする請求項3に記載のバルブ装置。 - 前記保護部材は、前記ケーシングの根元部分の外周に嵌合する嵌合部と、前記バルブボディの上面に固定可能な固定部とを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
- 前記ケーシングおよび保護部材の外輪郭は、上面視において、前記バルブボディの上面の内に収まっている、ことを特徴とする請求項5に記載のバルブ装置。
- 前記バルブボディは、長手方向の一端側および他端側に当該バルブボディを他の部材に締結するための締結ボルト用の貫通孔を有し、
前記保護部材の固定部は、前記嵌合部が前記ケーシングの根元部分の外周に嵌合した状態で前記貫通孔と位置合わせされる貫通孔を有する、ことを特徴とする請求項5に記載のバルブ装置。 - 前記保護部材は、前記環状部材の側面に凹部を有する、ことを特徴とする請求項2に記載のバルブ装置。
- 上流側から下流側に向かって複数の流体機器が配列された流体制御装置であって、
前記複数の流体機器は、請求項1ないし7のいずれかに記載のバルブ装置を含むことを特徴とする流体制御装置。
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