JPWO2018203430A1 - 弾性波素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
圧電性材料基板上の電極、
支持基板、および
前記圧電性材料基板と前記支持基板とを接合する接合層を備えている弾性波素子であって、
前記接合層が水晶からなることを特徴とする、弾性波素子に係るものである。
圧電性材料基板と水晶板とを接合する工程、
前記水晶板を加工して接合層を形成する工程、
前記接合層と支持基板とを接合する工程、および
前記圧電性材料基板上に電極を形成する工程
を有することを特徴とする、弾性波素子の製造方法に係るものである。
たとえば、図1(a)に示すように、圧電性材料基板2と水晶板1とを準備する。圧電性材料基板2の主面2aを接合面とし、また水晶板1の主面1aを接合面とする。そして、図1(b)に示すように、圧電性材料基板2と水晶板1とを直接接合する。次いで、図1(c)に示すように、水晶板1の主面1bを加工することによって所定厚さとし、水晶からなる接合層1Aを得る。この接合層1Aの接合面1cに対して、別体の支持基板3の接合面3aを対向させる。3bは支持基板3の底面である。
弾性波素子5、5Aとしては、弾性表面波デバイスやラム波素子、薄膜共振子(FBAR)などが知られている。例えば、弾性表面波デバイスは、圧電性材料基板の表面に、弾性表面波を励振する入力側のIDT(Interdigital Transducer)電極(櫛形電極、すだれ状電極ともいう)と弾性表面波を受信する出力側のIDT電極とを設けたものである。入力側のIDT電極に高周波信号を印加すると、電極間に電界が発生し、弾性表面波が励振されて圧電性材料基板上を伝搬していく。そして、伝搬方向に設けられた出力側のIDT電極から、伝搬された弾性表面波を電気信号として取り出すことができる。
また、粗面化加工の方法は、研削、研磨、エッチング、サンドブラストなどがある。
中性化ビームによる表面活性化を行う際には、特許文献3に記載のような装置を使用して中性化ビームを発生させ、照射することが好ましい。すなわち、ビーム源として、サドルフィールド型の高速原子ビーム源を使用する。そして、チャンバーに不活性ガスを導入し、電極へ直流電源から高電圧を印加する。これにより、電極(正極)と筺体(負極)との間に生じるサドルフィールド型の電界により、電子eが運動して、不活性ガスによる原子とイオンのビームが生成される。グリッドに達したビームのうち、イオンビームはグリッドで中和されるので、中性原子のビームが高速原子ビーム源から出射される。ビームを構成する原子種は、不活性ガス(アルゴン、窒素等)が好ましい。
図5を参照しつつ説明する方法に従って、弾性波素子15を作製した。
具体的には、オリエンテーションフラット部(OF部)を有し、直径が4インチ,厚さが250μmのタンタル酸リチウム基板(LT基板)を圧電性材料基板2として使用した。また、支持基板3として、OF部を有し、直径が4インチ,厚さが230μmのシリコン基板を用意した。LT基板は、弾性表面波(SAW)の伝搬方向をXとし、切り出し角が回転Yカット板である46°YカットX伝搬LT基板を用いた。圧電性材料基板2の表面2aと支持基板3の表面3aは、算術平均粗さRaが1nmとなるように鏡面研磨しておいた。算術平均粗さは原子間力顕微鏡(AFM)で、縦10μm×横10μmの正方形の視野を評価した。
具体的には、弾性表面波を発生させるIDT電極4は、フォトリソグラフィー工程を経て形成した。電極4を形成後、ダイシングにより小片化し、伝搬方向5mm、その垂直方向4mmの素子を得た。また、IDT電極4を形成せず、線膨張係数を計測するための同サイズの参照用基板も用意した。
なお、本例の測定結果は表1に要約して示す。
本例では、LT基板と水晶基板とをプラズマ活性化法によって直接接合し、弾性波素子15を作製した。
具体的には、オリエンテーションフラット部(OF部)を有し、直径が4インチ,厚さが250μmのタンタル酸リチウム基板(LT基板)を圧電性材料基板2として使用した。また、支持基板3として、OF部を有し、直径が4インチ,厚さが230μmの水晶基板を用意した。LT基板は、弾性表面波(SAW)の伝搬方向をXとし、切り出し角が回転Yカット板である46°YカットX伝搬LT基板を用いた。圧電性材料基板2の表面2aと支持基板3の表面3aは、算術平均粗さRaが1nmとなるように鏡面研磨しておいた。
図1、図2を参照しつつ説明した方法に従って、弾性波素子5を作製した。
具体的には、オリエンテーションフラット部(OF部)を有し、直径が4インチ,厚さが250μmのタンタル酸リチウム基板(LT基板)を圧電性材料基板2として使用した。また、直径が4インチ、厚さが250μmの水晶板1を準備した。更に、支持基板3として、OF部を有し、直径が4インチ,厚さが230μmのシリコン基板を用意した。LT基板は、弾性表面波(SAW)の伝搬方向をXとし、切り出し角が回転Yカット板である46°YカットX伝搬LT基板を用いた。圧電性材料基板2の表面2aと支持基板3の表面3aは、算術平均粗さRaが1nmとなるように鏡面研磨しておいた。
実施例1と同様にして各例の弾性波素子5を作製した。ただし、水晶からなる接合層1Aの厚さは、表1に示すように種々変更した。具体的には、実施例2では、接合層1Aの厚さが0.5μm、実施例3では、接合層1Aの厚さが5.0μm、実施例4では、接合層1Aの厚さが10.0μm、実施例5では、接合層1Aの厚さが20μmとした。
各例について、接合体の接合強度、得られた弾性波素子5の伝搬損失および周波数の温度特性を表1に示す。IDT電極4を形成した素子で、25〜80℃の範囲で周波数の温度特性を計測したところ、実施例2では−14ppm/K、実施例3では−15ppm/K、実施例4では−16ppm/K、実施例5では−21ppm/Kとなった。また、伝搬損失は、実施例2では−1.1dB、実施例3では−1.1dB、実施例4では−1.2dB、実施例5では−2.3dBとなった。このことより、実施例2〜5で作製した弾性波素子5では、接合層1Aを厚くした場合でも、接合強度を保ったまま、弾性波の伝搬損失が少なく、かつ、周波数の温度特性が良いことが分かった。
図3、図4を参照しつつ説明した方法に従って、弾性波素子5Aを作製した。
具体的には、実施例1と同様の圧電性材料基板2、水晶板1、支持基板3を準備した。
実施例6と同様にして、弾性波素子5Aを作製し、接合強度、伝搬損失および周波数の温度特性を測定した。測定結果を表2に示す。
ただし、支持基板3の材質は、実施例7ではサイアロンに、実施例8ではムライトに変更した。IDT電極4を形成した素子で、25〜80℃の範囲で周波数の温度特性を計測したところ、実施例7では−10ppm/K、実施例8では−14ppm/Kとなった。また、伝搬損失は、実施例7では−0.7dB、実施例8では−0.7dBしかなかった。また、接合強度は、実施例6と同様、1.5J/m2となった。このことより、実施例6〜8で作製した弾性波素子5では、接合強度が向上する上に、弾性波の伝搬損失が少なく、かつ、周波数の温度特性が良いことが分かった。
圧電性材料基板上の電極、
支持基板、および
前記圧電性材料基板と前記支持基板とを接合する接合層を備えている弾性波素子であって、
前記接合層が水晶からなり、
前記接合層と前記圧電性材料基板との間に、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化チタンおよび高抵抗シリコンからなる群より選ばれた一種以上の材質からなる圧電性材料基板側中間層を備えており、
前記接合層と前記支持基板との間に、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化チタンおよび高抵抗シリコンからなる群より選ばれた一種以上の材質からなる支持基板側中間層を備えていることを特徴とする、弾性波素子に係るものである。
圧電性材料基板と水晶板とを接合する工程、
前記水晶板を加工して接合層を形成する工程、
前記接合層と支持基板とを、中性化ビームを用いた表面活性化法によって接合する工程、および
前記圧電性材料基板上に電極を形成する工程
を有することを特徴とする、弾性波素子の製造方法に係るものである。
圧電性材料基板と水晶板とを接合する工程、
前記水晶板を加工して接合層を形成する工程、
前記接合層と支持基板との間に、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化チタンおよび高抵抗シリコンからなる群より選ばれた一種以上の材質からなる支持基板側中間層を設ける工程、
前記支持基板と前記支持基板側中間層とを、中性化ビームを用いた表面活性化法によって接合する工程、および
前記圧電性材料基板上に電極を形成する工程
を有することを特徴とする、弾性波素子の製造方法に係るものである。
Claims (10)
- 圧電性材料基板、
前記圧電性材料基板上の電極、
支持基板、および
前記圧電性材料基板と前記支持基板とを接合する接合層を備えている弾性波素子であって、
前記接合層が水晶からなることを特徴とする、弾性波素子。 - 前記接合層の厚さが0.05μm以上、30μm以下であることを特徴とする、請求項1記載の弾性波素子。
- 前記接合層と前記圧電性材料基板との間に、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化チタンおよび高抵抗シリコンからなる群より選ばれた一種以上の材質からなる圧電性材料基板側中間層を備えていることを特徴とする、請求項1または2記載の弾性波素子。
- 前記接合層と前記支持基板との間に、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化チタンおよび高抵抗シリコンからなる群より選ばれた一種以上の材質からなる支持基板側中間層を備えていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の弾性波素子。
- 前記支持基板が、シリコン、サイアロン、ムライト、サファイアおよび透光性アルミナからなる群より選ばれた材質からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の弾性波素子。
- 圧電性材料基板と水晶板とを接合する工程、
前記水晶板を加工して接合層を形成する工程、
前記接合層と支持基板とを接合する工程、および
前記圧電性材料基板上に電極を形成する工程
を有することを特徴とする、弾性波素子の製造方法。 - 前記接合層の厚さを0.05μm以上、30μm以下とすることを特徴とする、請求項6記載の方法。
- 前記圧電性材料基板と前記水晶板との間に、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化チタンおよび高抵抗シリコンからなる群より選ばれた一種以上の材質からなる圧電性材料基板側中間層を設ける工程を有することを特徴とする、請求項6または7記載の方法。
- 前記接合層と前記支持基板との間に、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化チタンおよび高抵抗シリコンからなる群より選ばれた一種以上の材質からなる支持基板側中間層を設ける工程を有することを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一つの請求項に記載の方法。
- 前記支持基板が、シリコン、サイアロン、ムライト、サファイアおよび透光性アルミナからなる群より選ばれた材質からなることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか一つの請求項に記載の方法。
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