JPWO2018181692A1 - 風味発現の良いグレーズ及びグレーズ用油脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、油脂以外の固形分の粒子径が30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有することで、油性感がなく風味発現が良好で、上掛け後のツヤに優れ、上掛け剤が透けて見えないような存在感のある製菓製パン用上掛け材(本発明でいうところのグレーズ)を製造している。しかし、この方法では、ツヤが良く、上掛けとしての外観は向上をしているものの、特にドーナツなどの油分の多い食品に組み合わせる場合には、風味発現や油性感の低減は必ずしも完全に満足のいくものではなかった。
また、グレーズに対する技術ではないものの、特許文献2では、高甘味度甘味料を油脂中に添加することで、油性感を低減することができると記載されており、特許文献3に記載される方法では、高甘味度甘味料および難油性乳化剤を油脂中に添加することで油性感を低減することができると記載されている。しかし、高度加工された高甘味度甘味料はそれぞれの成分特有の苦味や極度な甘さがあり、またその効果は油性感の低減に留まるため、製菓製パン上掛け材中の風味発現に寄与するものではなかった。
さらに、換言すれば、
(11)以下の(a)ないし(b)の条件を満たすことを特徴とするグレーズ添加用油脂組成物、
(a)18〜75重量%の糖類を含む水相を含有する、
(b)グレーズ添加用油脂組成物中に含有している水相中の水分量がグレーズ添加用油脂組成物に対して1〜30重量%である、
(12)含有する糖類が糖アルコール、デキストリン、ショ糖、ブドウ糖より選ばれる1種以上であることを特徴とする(11)記載のグレーズ添加用油脂組成物、
(13)HLB値が7以下の親油性乳化剤を水相中の水分量に対して50〜200重量%含有することを特徴とする(11)記載のグレーズ添加用油脂組成物、
(14)HLB値が7以下の親油性乳化剤を水相中の水分量に対して50〜200重量%含有することを特徴とする(12)のグレーズ添加用油脂組成物、
(15)18〜75重量%の糖類を含有する水相中を、水分が1〜30重量%となるように油相中に分散することを特徴とするグレーズ添加用油脂組成物の製造法、
(16)(11)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、糖類が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物、
(17)(12)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、糖類が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物、
(18)(13)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、糖類が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物、
(19)(14)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、糖類が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物、
(20)(11)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、水分が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物、
(21)(12)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、水分が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物、
(22)(13)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、水分が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物、
(23)(14)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、水分が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物、
(24)(11)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を16〜75重量%配合すること特徴とするグレーズ、
(25)(12)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を16〜75重量%配合すること特徴とするグレーズ、
(26)(13)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を16〜75重量%配合すること特徴とするグレーズ、
(27)(14)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を16〜75重量%配合すること特徴とするグレーズ、
(28)(15)に記載のグレーズ添加用油脂組成物を16〜75重量%配合すること特徴とするグレーズ、
(29)(16)記載のグレーズ用油脂組成物を配合すること特徴とするグレーズ、
(30)(17)記載のグレーズ用油脂組成物を配合すること特徴とするグレーズ、
(31)(18)記載のグレーズ用油脂組成物を配合すること特徴とするグレーズ、
(32)(19)記載のグレーズ用油脂組成物を配合すること特徴とするグレーズ、
(33)(20)記載のグレーズ用油脂組成物を配合すること特徴とするグレーズ、
(34)(21)記載のグレーズ用油脂組成物を配合すること特徴とするグレーズ、
(35)(22)記載のグレーズ用油脂組成物を配合すること特徴とするグレーズ、
(36)(23)記載のグレーズ用油脂組成物を配合すること特徴とするグレーズ、
(37)(24)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(38)(25)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(39)(26)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(40)(27)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(41)(28)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(42)(29)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(43)(30)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(44)(31)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(45)(32)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(46)(33)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(47)(34)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(48)(35)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
(49)(35)記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品、
である。
本発明でいうグレーズは、油脂、糖およびその他の固形分により構成され、主に油脂及び糖が利用できる。油脂及び糖以外の固形分としては、乳製品、カカオマス、ココアパウダー、チーズ粉末、コーヒー粉末、抹茶、果汁粉末等が利用でき、グレーズの風味のバラエティ化ができる。糖以外の固形分の添加量としては、グレーズ全量に対して20重量%以下が望ましい。
グレーズはその用途に特に限定はされないものの、製菓製パン用素材と組み合わせて用いることが多く、より望ましくは製菓製パン素材上を薄く覆うように組み合わせる塗布やコーティング、エンロービングといった方法にて組み合わせることに適している。なお、製菓製パン素材とは、一般的に称される菓子、パン類を指し、特に限定はされない。
本発明でいうグレーズで使用する油脂は、原料として例えば、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、胡麻油、月見草油、パーム油、シア脂、サル脂、カカオ脂、ヤシ脂、パーム核油等の植物性油脂並びに乳脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油等の動物油脂、並びに、それら油脂の硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂が例示できる。かかる油脂の融点(上昇融点:AOCS Cc−3−25)は、グレーズが上掛けされた菓子類、パン類の流通形態に合わせてグレーズに適度な上掛け後の固化速度と耐熱保型性が付与されるように適宜選択すれば良いが、概ね10〜45℃のものが使用できる。
本発明のグレーズで使用する糖は、ブドウ糖をはじめとする各種単糖類、ショ糖、乳糖、トレハロースをはじめとする各種二糖類、オリゴ糖、デキストリン、糖アルコール類などが例示できる。糖量としては25〜75重量%が好ましく、より好ましくは35〜75重量%である。なお、この糖量の中には油脂組成物中の糖量も含まれる。グレーズで用いる糖は50μm以上、1mm程度以下の粒子径のものが好ましい。
本発明のグレーズ中の水分は、5重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下が好ましい。グレーズ中の水分を適当な量とすることで、粘度も好ましく、他の素材との組み合わせ作業も容易なグレーズを得ることができる。本発明のグレーズに含まれる水分は上記の通り少ない方が望ましい一方で、後述のグレーズ添加用油脂組成物中に含まれるため、それ以外の原料からの水分混入(一例としては原料の吸湿など)は、グレーズとしての水分量が過剰にならないかを適宜配慮する。
本発明のグレーズで使用する油脂と糖以外のその他の固形分としては、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー等の乳製品、カカオマス、ココアパウダー、調整ココアパウダー等のカカオ分、チーズ粉末、コーヒー粉末、果汁粉末等が例示できる。
本発明において、グレーズにグレーズ添加用油脂組成物の配合量はグレーズ全体に対して16〜75重量%であることが望ましく、より好ましくは25〜60重量%、最も好ましくは28〜50重量%であることが望ましい。その添加方法は一度油脂に添加したグレーズ用油脂組成物の状態にしてから配合しても良いし、グレーズ添加用油脂組成物をそのまま配合してもよい。
本発明に係るグレーズ添加用油脂組成物とは、一種類以上の糖類を含有する水相を、粒子径が5μm以下になるように油相に分散させたものである。
もっぱら、グレーズ用油脂組成物またはグレーズそのものに添加することで、課題であるところの口に入れた瞬間の風味発現がよく、油性感の少ない自然な甘さを持つという機能をグレーズに付加するものである。
グレーズ添加用油脂組成物中に含有する油相で使用する油脂については、特に制限するものではないが、例えば、上記グレーズに用いられる油脂として例示したものを使用することができる。最終的にグレーズとしての油脂組成や物性に依存するが、グレーズに用いる油脂と同じものであるほうが添加によるグレーズの物性の変動が少なく商品設計をしやすいという点では望ましい。一方で、添加量が少ない場合はグレーズに用いる油脂と同じものでなくてもかまわない為、融点の低い油脂を用いる方がグレーズ添加用油脂自体の作成やそのあとの混合などの作業が容易になると点で望ましい
グレーズ添加用油脂組成物中に含有する水相で使用する糖類については、特に制限するものではないが、例えば、上記グレーズに用いられる糖類として例示したものを使用することができる。その中でも、ショ糖、乳糖、トレハロースをはじめとする各種二糖類、ブドウ糖、果糖をはじめとする各種単糖類、デキストリン、糖アルコール類が好ましく、その中でも、デキストリン、糖アルコール類、ショ糖、ブドウ糖がより好ましい。なお、これらの糖類は上記水相中で溶解している必要がある。
グレーズ添加用油脂組成物中の水相とは糖類等の水溶性成分および水分を指す。
グレーズ添加用油脂組成物中の水相は1〜50重量%含有していることが望ましい。この量はより望ましくは3〜50重量%であり、さらに望ましくは5〜50重量%である。適当な量の水相を含有することで、最終的なグレーズにおいて、風味発現が良好で、また、流動性のよい製品を得ることができる。
グレーズ添加用油脂組成物中の水相中の糖類は、18〜75重量%含有している必要がある。この量はより望ましくは30〜75重量%であり、さらに望ましくは50〜75重量%である。適当な量の糖類を含むことで、流動性がよく、かつ風味発現のよいグレーズを得ることができる。
グレーズ添加用油脂組成物中に分散している水相中の水分は、18〜75重量%である必要がある。この量はより望ましくは30〜75重量%であり、さらに望ましくは50〜75重量%である。水相中の水分量を適当な量とすることで、風味発現がよく、かつ、流動性のよいグレーズを得ることができる。
グレーズ添加用油脂組成物中の水分量は、1〜30重量%である必要がある。
この量はより望ましくは3〜25重量%であり、さらに望ましくは5〜20重量%である。グレーズ添加用油脂組成物が適当な量の水分を含むことで、風味発現がよく、かつ、流動性のよいグレーズを得ることができる。
本発明で言う油相とは、グレーズ添加用油脂組成物中の水相を分散するための分散媒として使用され、使用する油脂について特に制限するものではないが、例えば、上記でグレーズに用いることができるとして例示した油脂を使用することができ、より好ましくは常温で液状の油脂である。また必要に応じて親油性の乳化剤を使用することが出来る。
ここで親油性乳化剤とは、本発明ではHLB7以下の乳化剤をさす。具体的には、ポリグリセリンエステル、シュガーエステル、ソルビタンエステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、レシチンから選ばれる1以上が望ましく、より望ましくはポリグリセリンエステル、シュガーエステル、蒸留モノグリセリド、レシチンが好ましく、特にポリグリセリンエステルが好ましく、そのうちポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルが最も好ましい。なお、ポリグリセリン縮合リシノレートはPGPRと略称されることがある。
上記親油性乳化剤はグレーズ添加用油脂組成物中の水相中の水分量に対して50〜200重量%、より望ましくは60〜150重量%含有することが望ましい。親油性乳化剤を適当な量含むことで、乳化が良好なグレーズ添加用油脂組成物を得ることができる。
本発明では、上記の水相を油相中に粒子径5μm以下となるように分散することが望ましい。これには、各種の乳化機を使用することが出来る。具体的には、静止型混合分散機装置や高圧ホモゲナイザーや超音波乳化機、また、湿式ジェットミルとも言われる2液衝突型の乳化装置を用いることができる。適当な乳化装置を使用することで、所定の油脂組成物を得ることができる。なお、高圧ホモゲナイザーを使用する場合の一般的な乳化条件は、30〜40MPa、10〜30パスである。
装置名:ゼータサイザーナノS、製造元:マルバーン
測定するサンプル1〜10μlをヘキサン2mlに希釈し、測定した。温度: 20.0℃
平衡時間: 240秒
セル:ガラスセル
測定角度: 173°
ポジショニング法:最適ポジション選択
自動減衰の選択:有
グレーズ用油脂組成物とは、グレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで得られるものであり、作業性を簡便にするために一度油脂中にて希釈した上で最終的にグレーズに配合するものである。グレーズ添加用油脂組成物自体を濃厚な状態にして供給することで、グレーズ添加用油脂組成物を少量に抑え、それ以外の油脂を商品設計上の制限に従った配合を組むことができるといった利点がある。一方で、グレーズ添加用油脂組成物を直接グレーズに添加してもかまわない。
グレーズ添加用油脂組成物からグレーズ用油脂組成物を作成する方法は特に限定はされず、油脂にグレーズ添加用油脂組成物を添加して均質になるよう混合することで得られる。グレーズ中のグレーズ添加用油脂組成物が上記示した範囲でありさえすれば、グレーズ用油脂組成物中のグレーズ添加用油脂組成物の配合量は限定されない。ただし、グレーズ添加用油脂組成物中の水分量が多くなるにつれてグレーズに含まれる糖類を融解させかねないため、その場合はグレーズ添加用油脂組成物を一度油脂に添加した上でグレーズに配合する方が望ましい。
グレーズ用油脂組成物中に糖類が0.1〜30重量%、望ましくは1〜10重量%含有するようにグレーズ添加用油脂組成物を配合することが望ましい。グレーズ用油脂組成物中の糖類を適当な量とすることで、風味発現が良好なグレーズをえることができる。
また、グレーズ用油脂組成物中に水分が0.1〜30重量%、望ましくは1〜10重量%含有するようにグレーズ添加用油脂組成物を配合することが望ましい。グレーズ用油脂組成物中の水分を適当な値とすることで、風味発現が良好なグレーズをえることができる。
グレーズ添加用油脂組成物中に含有する油相で使用する油脂については、グレーズ添加用油脂組成物同様に、特に制限するものではないが、例えば、上記グレーズに用いられる油脂として例示したものを使用することができる。
上記の通り、グレーズ添加用油脂組成物はグレーズ用油脂組成物を介さずに、グレーズに直接添加してもかまわない。グレーズ添加用油脂組成物の添加量はグレーズに対して16〜75重量%、より好ましくは25〜60重量%とするのが好ましい。グレーズ添加用油脂組成物を適当な量とすることで、風味発現及び流動性が良好なグレーズを得ることができる。
本発明で言うグレーズと組み合わせて用いる製菓製パン素材としては、製菓が冷菓、冷蔵菓子及び常温流通菓子であり、具体的に冷菓としては、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓等が例示できる。冷蔵菓子としては、ケーキ、シュークリーム、プリン、ゼリー、ババロア等が例示できる。常温流通菓子としては、ビスケット、クッキー、クラッカー、ポテトチップス等が例示できる。また、製パン素材としては、ドーナツ、パン等が例示できる。
製菓製パン素材に上記のグレーズを組み合わせる方法としては、エンローバー法、線書き法、ディッピング法等いずれの方法でもよく、作業としては、手作業、エンローバー等の機械を使用することもできる。上掛け条件としては、40〜50℃の湯煎で、グレーズを融解した後、品温40℃前後まで下げ、製菓製パン素材であるところの冷菓、冷蔵菓子、常温流通菓子、ドーナツ、パン等に上掛けすればよい。
グレーズ添加用油脂組成物は「○グレーズ添加用油脂組成物の評価法」に従い評価した。
1.配合中の水相と分類されている原材料を混合、溶解して水相とした。
2.同様に、油相と分類されている原材料を混合、溶解して油相とした。
3.油相に水相を入れ、ホモミキサーにて10000rpm、10分混合し、油脂組成物とした。
(乳化)
◎:非常に良い
○:良い
△:乳化は出来ている
×:乳化していない
・砂糖:粉糖(株式会社有友商店製)
・乳化剤:CRS−75(阪本薬品工業株式会社製)
・植物油脂:パームエース10(不二製油株式会社製)
・レシチン:辻製油株式会社製
を使用した。
実施例1から実施例4にかけて、水相中の糖類の割合が多いほど乳化が非常に良かった。しかし、比較例1は水相中に糖類が存在せず、乳化はしたものの安定性は高くなかった。
比較例2は油相中に乳化剤が存在していないため、乳化することができなかった。
実施例7は糖類の種類にマルトデキストリンを使用したが、乳化は非常に良かった。
実施例8は糖類の種類にブドウ糖を使用したが、乳化は非常に良かった。
糖の種類以外は全く同じであった実施例6から実施例8、そして実施例1はその乳化物性は同程度に良好であった
グレーズは「○グレーズの評価法」に従い評価した。
全ての配合物をコンチェに投入し、60℃で均一な状態になるまで攪拌・混合した。
(コーティング適性)
◎:コーティングに非常に適している
○:コーティングに適している
△:コーティングできる
×:コーティングできない
◎、○、△を合格とした。
(風味)
◎:油性感がなく、甘味の発現がとても良い
○:油性感は少なく、甘味の発現が良い
△:油性感は少ない、甘味の発現が従来並
×:油性感強い、甘味の発現が従来並
◎、○、△を合格とした。
なお、コーティング適正及び風味のいずれもが合格となったサンプルを最終合格と判断した。
実施例6から10にかけて、口に入れた瞬間の甘味発現が良く油性感が低減された自然な甘さを持つグレーズであった。
比較例3ではグレーズ添加用油脂組成物を使用していない従来の製法のものであり、口に入れた瞬間の油性感が強く従来並の甘さであった。
比較例4ではグレーズ添加用油脂組成物を使用していない従来の製法で、配合中の砂糖を増やして油脂を減らしたが、口に入れた瞬間の甘味発現は弱く油性感が強かった。
比較例5,6では油性感や甘味発現は非常に良いものの、グレーズがボテてしまい、コーティングに適さなかった。
Claims (9)
- 以下の(a)ないし(b)の条件を満たすことを特徴とするグレーズ添加用油脂組成物。
(a)18〜75重量%の糖類を含む水相を含有する。
(b)グレーズ添加用油脂組成物中に含有している水相中の水分量がグレーズ添加用油脂組成物に対して1〜30重量%である。 - 含有する糖類が糖アルコール、デキストリン、ショ糖、ブドウ糖より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1記載のグレーズ添加用油脂組成物。
- HLB値が7以下の親油性乳化剤を水相中の水分量に対して50〜200重量%含有することを特徴とする請求項1記載ないし請求項2のグレーズ添加用油脂組成物。
- 18〜75重量%の糖類を含有する水相中を、水分が1〜30重量%となるように油相中に分散することを特徴とするグレーズ添加用油脂組成物の製造法。
- 請求項1ないし請求項3いずれか1項に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、糖類が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物。
- 請求項1ないし請求項3いずれか1項に記載のグレーズ添加用油脂組成物を油脂に配合することで、水分が0.1〜30重量%含有することを特徴とするグレーズ用油脂組成物。
- 請求項1ないし請求項4いずれか1項に記載のグレーズ添加用油脂組成物を16〜75重量%配合すること特徴とするグレーズ。
- 請求項5ないし請求項6記載のグレーズ用油脂組成物を配合すること特徴とするグレーズ。
- 請求項7ないし請求項8記載のグレーズを製菓製パン素材と組み合わることを特徴とする組み合わせ食品。
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Title |
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CEREAL FOODS WORLD, vol. 25, no. 6, JPN6018021965, 1980, pages 303 - 307, ISSN: 0004101083 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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WO2018181692A1 (ja) | 2018-10-04 |
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