JPWO2018180585A1 - 電気電導部品およびワイヤーハーネス - Google Patents

電気電導部品およびワイヤーハーネス Download PDF

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Abstract

導線束内の止水性に優れた電気電導部品を提供することを課題とする。本発明の電気電導部品は、複数本の導線を有する導線束と、前記導線に付着している第1樹脂と、前記導線束を封止している第2樹脂と、を有しており、前記導線束の軸方向に垂直な断面において、前記導線束の最外接線の内側領域には前記導線、前記第1樹脂が存在しており、前記内側領域内の空洞の合計面積率が20%以下である。

Description

本発明は、電気電導部品およびワイヤーハーネスに関する。
従来、バイクや自動車等の車両には、絶縁電線を有するワイヤーハーネスが設置されている。複数の絶縁電線束を一括するために絶縁電線の絶縁層を部分的に剥いで導線を露出させて、この露出部の導線を溶接、圧着等により接合する場合がある。また露出部の導線を金属端子と接合する場合もある。このような場合、露出部の導線から絶縁電線内に水が浸入したり漏電するという問題があった。これらの問題を解決するために露出部の導線を樹脂で封止する技術が知られている。
特許文献1には、被覆電線と金属端子の接続部がモールド樹脂の内部に埋設されており、電線内部への水の浸入を防ぐためにシリコーン系接着剤からなる防水層を接続部に形成したワイヤーハーネスが開示されている。
特開2016−126981号公報
特許文献1では、被覆電線と金属端子の接続部にシリコーン系接着剤からなる防水層を形成しているが、導線束の内部の空洞を伝う水の止水性までは検討されておらず、モールド部や防水層が劣化する等して導線束まで水が浸入した場合に十分に止水できるとは言えない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は導線束内の止水性に優れた電気電導部品を提供することにある。
本発明の構成は以下のとおりである。
[1]複数本の導線を有する導線束と、前記導線に付着している第1樹脂と、前記導線束を封止している第2樹脂と、を有しており、前記導線束の軸方向に垂直な断面において、前記導線束の最外接線の内側領域には前記導線、前記第1樹脂が存在しており、前記内側領域内の空洞の合計面積率が20%以下であることを特徴とする電気電導部品。
[2]前記内側領域の前記導線の合計面積率が80%以下である上記[1]に記載の電気電導部品。
[3]前記第1樹脂は前記最外接線の外側における最大厚さが0.1mm以下である上記[1]または[2]に記載の電気電導部品。
[4]前記導線束の少なくとも一部の区間を被覆している絶縁性の第3樹脂を有する上記[1]〜[3]のいずれかに記載の電気電導部品。
[5]前記第1樹脂の前記最外接線からの最大厚さは、前記第3樹脂の厚さよりも小さい上記[4]に記載の電気電導部品。
[6]前記導線の少なくとも一部は互いに接合している上記[1]〜[5]のいずれかに記載の電気電導部品。
[7]前記第1樹脂は、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、およびアクリル系樹脂よりなる群から選ばれる1種以上である上記[1]〜[6]のいずれかに記載の電気電導部品。
[8]前記第2樹脂は、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、およびポリオレフィン系樹脂よりなる群から選ばれる1種以上である[1]〜[7]のいずれかに記載の電気電導部品。
[9]上記[1]〜[8]のいずれかに記載の電気電導部品を有するワイヤーハーネス。
本発明によれば、上記構成により、導線束内の止水性に優れた電気電導部品を提供することができる。
図1(a)は、第1の実施形態の電気電導部品の平面図を示す。図1(b)は、第2樹脂の図示を省略し、第1樹脂については輪郭のみ図示した図1(a)の平面図を示す。図1(c)は、図1(a)のB−B断面図を示す。 図2(a)は、第2の実施形態の電気電導部品の平面図を示す。図2(b)は、第2樹脂の図示を省略し、第1樹脂については輪郭のみ図示した図2(a)の平面図を示す。図2(c)は、図2(b)の側面図を示す。図2(d)は、図2(a)のB−B断面図を示す。
本発明者らは、導線束内の止水性に優れた電気電導部品を提供するために、鋭意検討した。その結果、複数本の導線を有する導線束と、上記導線に付着している第1樹脂と、上記導線束を封止している第2樹脂と、を有しており、上記導線束の軸方向に垂直な断面において、上記導線束の最外接線の内側領域には上記導線、上記第1樹脂が存在しており、上記内側領域内の空洞の合計面積率が20%以下である電気電導部品であれば所期の目的が達成できることを見出し、本発明を完成した。
以下、例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適宜に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(第1の実施形態)
図1(a)は、第1の実施形態の電気電導部品の平面図を示す。図1(b)は、第2樹脂の図示を省略し、第1樹脂については輪郭のみ図示した図1(a)の平面図を示す。図1(c)は、図1(a)のB−B断面図を示す。図1(c)の破線は、導線束の最外接線を示す。
図1(a)、(b)に示す通り、電気電導部品10は、複数本の導線4を有する導線束5と、導線4に付着している第1樹脂1と、上記導線束5を封止している第2樹脂2とを有している。更に、図1(a)、(c)に示す通り、導線束5の軸方向Aに垂直な断面(以下、B−B断面と呼ぶ場合がある)において、導線束5の最外接線の内側領域7(以下、内側領域7と呼ぶ場合がある)には導線4、第1樹脂1が存在しており、内側領域7内の空洞6の合計面積率は20%以下に制御されている。
本発明における最外接線とは、導線束5の軸方向Aに垂直な断面において、複数の導線4を囲むようにして複数の導線4と外接する接線であって、最短のものをいう。
本発明は、B−B断面において、内側領域7に対する内側領域7内の空洞6の合計面積率を20%以下に制御している点に最大の特徴がある。通常、複数の導線4間には空洞が存在するが、本発明では導線4間に第1樹脂1を付着させて空洞6の合計面積率を20%以下に低減している。これにより導線束5内に侵入した水を止水し易くすることができる。空洞6の合計面積率は、好ましくは9%以下、より好ましくは5%以下、更に好ましくは2%以下、更により好ましくは1%以下、特に好ましくは0.1%以下、最も好ましくは0%である。
なお内側領域7内の空洞6の合計面積率(%)は、下記式により求められる。
内側領域7内の空洞6の合計面積率(%)=内側領域7内の空洞6の合計面積/内側領域7の面積
各合計面積は、例えば、導線束5の軸方向Aの第3樹脂3の端部から1cm離れた位置において、軸方向Aに垂直に封止部9を切断し、断面を研磨して光学顕微鏡(倍率50倍)でその断面を観察し、写真撮影して、その写真を画像解析することにより求めることができる。
またB−B断面において、内側領域7に対する内側領域7の導線4の合計面積率は80%以下であることが好ましい。導線4の合計面積率を80%以下とすることにより、導線4の1本あたりの第1樹脂1の付着量を多くすることができ、止水性を向上し易くすることができる。より好ましくは70%以下、更に好ましくは60%以下である。一方、導線4の合計面積率を20%以上とすることにより、第1樹脂1に亀裂が生じたときに亀裂の伝播を抑制し易くすることができる。好ましくは20%以上、より好ましくは40%以上、更に好ましくは50%以上である。
第1樹脂1は、導線に付着できるものであれば特に限定されず、例えばポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、およびアクリル系樹脂よりなる群から選ばれる1種以上が挙げられる。これらは封止に用いられる第2樹脂2との接着性が良くなり易いため好ましい。このうちポリエステル系樹脂がより好ましい。
ポリエステル系樹脂は、カルボン酸成分と水酸基成分とを反応させて形成されるものである。カルボン酸成分は、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。水酸基成分は、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ウレタン系樹脂は、水酸基成分(プレポリマー)と、イソシアネート化合物(硬化剤)を反応させて形成されるものである。水酸基成分は、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアルキレンポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。イソシアネート化合物は、トリメチレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のジイソシアネート等が挙げられる。
エポキシ系樹脂は、1分子中にエポキシ基を2以上有するプレポリマーと、各種硬化剤を反応させて形成されるものである。プレポリマーは、例えば、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、これらをアルキルフェノールや脂肪酸により変性させた変性エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。硬化剤は、例えば、フェノール系化合物、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド、脂肪族酸無水物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、三フッ化ホウ素アミン錯体、イミダゾール類及び第3級アミンが挙げられる。
アクリル系樹脂は、アクリル系モノマーを重合させて形成されるものである。アクリル系モノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸4ヒドロキシブチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2ヒドロキシエチル、メタクリル酸4ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
第1樹脂1には、硬化触媒が含まれていてもよい。硬化触媒は例えば、スズ、アミン、ビスマス等が挙げられる。
第1樹脂1は、導線束5の最外接線の外側における最大厚さ(以下、第1樹脂1の最大厚さと呼ぶ)が0.1mm以下であることが好ましい。第1樹脂1の最大厚さが0.1mm以下であることにより、第1樹脂1と第2樹脂2との接触面積を低減することができ、その接触面における空隙の発生を防止し易くすることができる。第1樹脂1の最大厚さは、より好ましくは0.08mm以下、更に好ましくは0.05mm以下である。一方、第1樹脂1の最大厚さを0.001mm以上とすることにより、導線束5の外側からの水の浸入を防止し易くすることができる。第1樹脂1の最大厚さは、より好ましくは0.01mm以上、更に好ましくは0.02mm以上である。
第2樹脂2は、導線束5を封止するものである。これにより導線束5への水の侵入を防止し易くすることができる。第2樹脂2は、導線束5を射出成形等により封止できるものであれば特に限定されず、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂のいずれも用いることができる。第2樹脂2は、第1樹脂1との接着性を考慮すると、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、およびポリオレフィン系樹脂よりなる群から選ばれる1種以上が好ましい。このうちポリエステル系樹脂がより好ましい。
ポリエステル系樹脂は、上述の通りカルボン酸成分と水酸基成分とを反応させて形成されるものである。ポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)等が挙げられる。市販品としてバイロショット(登録商標、東洋紡株式会社製)が挙げられる。バイロショットは、低圧でも射出することができるため、射出成形時の導線束5の損傷を抑制し易くすることができる。そのためにバイロショットが特に好ましい。バイロショットとして、例えばバイロショット(登録商標)GM−955シリーズ、GM−960シリーズ等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂とは、分子中にアミド結合を有する高分子である。ポリアミド系樹脂として、例えばナイロン6,6、ナイロン6,9、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン4,6等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂とは、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン類の単重合体もしくは共重合体、またはこれらのオレフィン類と共重合可能な単量体成分との共重合体である。ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体等が挙げられる。
第2樹脂2の特性を損なわない範囲で、従来の各種添加剤を添加することができる。添加剤として、シリカ、タルク等の充填剤;酸化アンチモン、水酸化アルミ、水酸化マグネシウム等の難燃剤;フタル酸エステル、アジピン酸エステル等の可塑剤;ポリエチレンワックス、シリコーンオイル等の離型剤;カルボジイミド等の加水分解抑制剤等が挙げられる。これらの添加剤は、その一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。添加剤の含有量は、第2樹脂2:100質量部中、おおよそ0.1質量部以上、50質量部以下であることが好ましい。より好ましくは1質量部以上、30質量部以下、更に好ましくは5質量部以上、20質量部以下である。
図1(a)、(c)に示す通り、第1の実施形態では第2樹脂2により封止されている封止部9の形状は円柱であるが、形状は特に限定されない。導線束5の軸方向Aに垂直な断面における封止部9の形状は、円形、楕円形、3角形や4角形などの多角形が挙げられる。また軸方向Aに封止部9の断面形状が異なっていてもよい。このように封止部9の形状は様々であるため、様々な場所に収容することができる。
図1(b)に示す通り、導線4の一部は互いに接合しており接合部11を形成していることが好ましい。これにより電気的導通をとることができる。接合方法は、公知の方法である溶接、圧着等を行えばよい。
電気電導部品10は、導線束5の少なくとも一部の区間を被覆している絶縁性の第3樹脂3を有していることが好ましい。導線束5は、絶縁性の第3樹脂3で被覆されることにより絶縁電線を形成することができる。
第3樹脂3は、絶縁性の樹脂であれば特に限定されないが、絶縁電線の絶縁層に用いられるポリ塩化ビニル、ポリエチレン、及びポリプロピレンよりなる群から選ばれる1種以上の樹脂が好ましい。このうちポリ塩化ビニルがより好ましい。
第3樹脂3を有する場合、第1樹脂1の最大厚さは、第3樹脂3の厚さよりも小さいことが好ましい。これにより第2樹脂2により封止されている封止部9のサイズを小さくし易くすることができる。
第3樹脂3の厚さは、0.2mm以上、5.0mm以下であることが好ましい。0.2mm以上とすることにより、漏電を防止し易くすることができる。より好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは0.8mm以上である。一方、5.0mm以下とすることにより、第1樹脂1や第2樹脂2との接触面積を低減することができ、その接触面における空隙の発生を防止し易くすることができる。より好ましくは2.0mm以下である。
導線4の素材は、特に限定されないが、銅、銅合金、アルミニウム、銀、またはこれらを金メッキ、錫メッキしたもの等が挙げられる。
(第2の実施形態)
図2(a)は、第2の実施形態の電気電導部品の平面図を示す。図2(b)は、第2樹脂の図示を省略し、第1樹脂については輪郭のみ図示した図2(a)の平面図を示す。図2(c)は、図2(b)の側面図を示す。図2(d)は、図2(a)のB−B断面図を示す。なお、第1の実施形態の電気電導部品と同様の構成要素には同一番号を記し、その説明を省略する。
図2(b)、(c)に示すように、導線束5は金属端子8と接続していてもよい。金属端子8の形状は特に限定されないが、図2(b)、(c)に示すようにリング状部8a、突起部8b、本体部8cを有していてもよい。リング状部8aはリング状に形成されおり、突起部8bはU字型に形成されており、本体部8cは直方体形状に形成されている。このような金属端子8と導線束5を接続することにより、電気電導部品10を所望の場所に固定し易くすることができる。また金属端子8や第2樹脂2の形状を変えてコネクタを形成してもよい。
導線束5と金属端子8の接合方法は、特に限定されないが公知の方法である溶接、圧着等を行えばよい。また、図示していないが、金属端子8の本体部8cをかしめて導線束5を固定してもよい。
図2(a)〜(d)に示すように、電気電導部品10は、必ずしも複数の導線束5を有する必要はなく、導線束5を一束だけ有していてもよい。
また図2(a)、(d)に示す第2樹脂2により封止されている封止部の形状は、異なる大きさの6角柱を組み合わせた形状であるが、このように封止部を複雑な形状に形成してもよい。
電気電導部品10は、例えばワイヤーハーネスの結束部やコネクタとして用いることができる。すなわち、本発明には上記電気電導部品を有するワイヤーハーネスも含まれる。
次に、本発明の実施の形態における電気電導部品の製造方法について説明する。
第1の実施形態の場合、絶縁電線の絶縁膜(第3樹脂3)の一部を除去して、露出させた導線4に第1樹脂1を付着させて、次いで第2樹脂2で導線束5を封止することにより電気電導部品10が得られる。
第2の実施形態の場合、絶縁電線の絶縁膜(第3樹脂3)の一部を除去して、導線4と金属端子8を接合した後、導線4に第1樹脂1を付着させて、次いで第2樹脂2で導線束5を封止することにより電気電導部品10が得られる。
第1樹脂1を導線4に付着させる方法は特に限定されないが、液状の第1樹脂1、または第1樹脂1を形成するモノマー、プレポリマー、必要に応じて硬化剤、硬化触媒等を含む液体(以下、処理液と呼ぶ)を導線4に塗布する方法や、導線4を処理液に浸漬する方法が挙げられる。
処理液は、23℃における粘度が0.1ポイズ以上、300ポイズ以下であることが好ましい。処理液の粘度を300ポイズ以下とすることにより、第1樹脂1を導線束5内に充填し易くすることができ、空洞6の合計面積率を20%以下に制御し易くすることができる。より好ましくは50ポイズ以下、更に好ましくは30ポイズ以下である。一方、粘度を0.1ポイズ以上とすることにより、導線4に付着させ易くすることができる。より好ましくは1ポイズ以上、更に好ましくは10ポイズ以上である。粘度は、例えばJIS K7117−1に記載の方法に基づき測定することができる。
処理液には、汎用されている低沸点の溶剤を用いることができる。低沸点の溶剤は、例えば、メチルエチルケトン、トルエン等が挙げられる。溶剤は処理後に自然乾燥、風乾、ドライヤー、オーブン等で揮発させればよい。
第2樹脂2で導線束5を封止する方法は、例えば射出成形が挙げられる。具体的には、第1樹脂1を付着させた導線4を金型内に設置して、溶融樹脂を金型内に射出する射出成形を行えばよい。射出成形機として、例えば、日精樹脂工業社製の射出成形機THX5S1VNが挙げられる。
射出成形温度(ノズル温度)は、180℃以上、230℃以下であることが好ましい。180℃以上とすることにより、溶融樹脂を射出し易くなる。更にこれにより、第1樹脂1が熱硬化性樹脂の場合、第1樹脂1を硬化し易くすることができる。一方、成形温度を230℃以下とすることにより溶融樹脂の分解や変色を抑制し易くなる。
射出圧力は、0.05MPa以上、50MPa以下であることが好ましい。50MPa以下とすることにより、射出時の導線束5の動きを抑制することができ、損傷を抑制し易くすることができる。一方、射出圧力を0.05MPa以上とすることにより、溶融樹脂を充填し易くすることができる。なお、溶融樹脂としてバイロショットを用いる場合は、0.1MPa以上、30MPa以下の低い射出圧力で成形することができる。
第2樹脂2の射出後の保圧時間、金型温度は、金型や樹脂の種類等によっても異なり、特に限定されるものではないが、好ましくは20秒以上、5分以下、好ましくは20℃以上、230℃以下である。
なお特許文献1の実施例において、防水層の接着剤として用いられている1成分加熱硬化型シリコーン接着剤のモメンティブ社製「TSE322」、「TSE3212」は、それぞれ23℃における粘度が1100ポイズ、2800ポイズであり、これらを用いた場合には、導線束5の最外接線の内側領域7内の空洞6の合計面積率は20%を超えたことを確認している。
本願は、2017年3月31日に出願された日本国特許出願第2017−072383号に基づく優先権の利益を主張するものである。2017年3月31日に出願された日本国特許出願第2017−072383号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
1 第1樹脂
2 第2樹脂
3 第3樹脂
4 導線
5 導線束
6 空洞
7 最外接線の内側領域
8 金属端子
8a リング状部
8b 突起部
8c 本体部
9 封止部
10 電気電導部品
11 接合部
A 軸方向

Claims (9)

  1. 複数本の導線を有する導線束と、
    前記導線に付着している第1樹脂と、
    前記導線束を封止している第2樹脂と、を有しており、
    前記導線束の軸方向に垂直な断面において、前記導線束の最外接線の内側領域には前記導線、前記第1樹脂が存在しており、前記内側領域内の空洞の合計面積率が20%以下であることを特徴とする電気電導部品。
  2. 前記内側領域の前記導線の合計面積率が80%以下である請求項1に記載の電気電導部品。
  3. 前記第1樹脂は前記最外接線の外側における最大厚さが0.1mm以下である請求項1または2に記載の電気電導部品。
  4. 前記導線束の少なくとも一部の区間を被覆している絶縁性の第3樹脂を有する請求項1〜3のいずれかに記載の電気電導部品。
  5. 前記第1樹脂の前記最外接線からの最大厚さは、前記第3樹脂の厚さよりも小さい請求項4に記載の電気電導部品。
  6. 前記導線の少なくとも一部は互いに接合している請求項1〜5のいずれかに記載の電気電導部品。
  7. 前記第1樹脂は、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、およびアクリル系樹脂よりなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜6のいずれかに記載の電気電導部品。
  8. 前記第2樹脂は、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、およびポリオレフィン系樹脂よりなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜7のいずれかに記載の電気電導部品。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の電気電導部品を有するワイヤーハーネス。
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