JPWO2018168989A1 - 薬液投与システム - Google Patents

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Abstract

薬液投与システム(10)は、薬液投与装置(12)と投与器具(14)とを備える。薬液投与装置(12)は、筒体(16)を収容し且つガイド筒部(22)を有するハウジング(18)と、封止部材(24)と、封止部材(24)を固定する固定部材(26)とを備える。投与器具(14)のコネクタ(30)は、ガイド筒部(22)に嵌合可能なコネクタ本体(34)を有する。コネクタ本体(34)は、針管(36)と略同心的に配置されたガイド受筒部(40a)と、先端筒部(16d)に対する軸方向への相対変位に伴って固定部材(26)に係合可能な係合部(54)を有する。

Description

本発明は、薬液が充填された薬液容器を有する薬液投与装置と、薬液容器に接続可能なコネクタを有する投与器具とを備えた薬液投与システムに関する。
従来、薬液容器内に充填した薬液を押し子の押圧作用下に生体内に投与するシリンジポンプ型の薬液投与装置は公知である。この種の薬液投与装置は、バレル型の薬液容器と、薬液容器内の薬液を押し出す押し子機構とを備える。薬液投与装置から患者の体内に薬液を移送する投与器具として、薬液投与装置には、例えば針付きチューブが接続される。
薬液投与装置と針付きチューブとの接続構造として、針付きチューブの端部に設けられたコネクタを、螺合によって薬液容器の先端部に接続する構造が知られている(例えば、特許第4759630号公報参照)。この接続構造では、薬液容器の先端開口部に弾性体からなる封止部材(ゴム栓)が固定されており、コネクタと薬液容器との接続に伴って、当該コネクタに設けられた針が封止部材を貫通する。
上述した従来技術では、コネクタと薬液容器との接続は、コネクタを回して螺合させることにより行われる。このため、針が封止部材を刺通する際に封止部材を削り取るコアリングが発生する恐れがある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、コネクタと薬液容器との接続の際にコアリングの発生を抑制することが可能な薬液投与システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、薬液を充填可能な薬液容器と、前記薬液容器を収容したハウジングと、を有する薬液投与装置と、前記薬液容器に接続可能なコネクタを有し、前記薬液を患者に送液するための投与器具と、を備えた薬液投与システムであって、前記薬液容器は、内部に前記薬液を充填可能な胴部と、前記胴部から先端方向に突出し、先端に先端開口部が設けられた先端筒部と、を有するバレルと、前記先端開口部を液密に封止する弾性材料からなる封止部材と、前記封止部材を前記先端筒部に固定する固定部材とを備え、前記ハウジングは、前記薬液容器を保持するハウジング本体と、前記ハウジング本体から突出するとともに前記先端筒部の外周面を囲み、前記先端筒部と略同心的に配置されたガイド筒部とを有し、前記コネクタは、前記封止部材を刺通可能な針先を有する針管と、前記針管を保持するコネクタ本体とを有し、前記コネクタ本体は、前記針先が自由端となるように前記針管を保持する基部と、前記基部から前記針管の外周面を囲むように突出するとともに前記針管と略同心的に配置されたガイド受筒部と、前記基部から前記針管に沿って突出するとともに前記針管と前記ガイド受筒部との間に配置され、前記先端筒部に係合可能な係合部と、を有し、前記コネクタを前記薬液容器に接続する際、前記針先が前記封止部材に刺さり始める前に、前記ガイド受筒部の内周面は、前記ガイド筒部の外周面と当接可能であり、前記コネクタを前記薬液容器に接続する際、前記係合部は、前記先端筒部と前記ガイド筒部との間に挿入され、かつ、前記先端筒部と係合するように構成されていることを特徴とする。
上記の構成を備えた薬液投与システムによれば、コネクタと先端筒部との接続時に、コネクタが先端筒部に対して軸方向に相対移動することにより係合部が固定部材に係合するとともに、ハウジングに設けられたガイド筒部によりコネクタ本体がガイドされる。従って、針は、封止部材に対して回転することなく、且つ傾くことなく封止部材に穿刺される。このため、コネクタと先端筒部との接続の際、針が封止部材を削り取るコアリングが発生することを効果的に抑制することができる。
前記固定部材は、前記固定部材の外周面に、前記係合部と係合する係合突起を有し、前記係合部は、前記固定部材の係合突起を介して前記先端筒部と係合可能であってもよい。
この構成により、コネクタと先端筒部との接続時に、ガイド筒部によってコネクタをより安定的にガイドすることが可能となる。
前記ガイド受筒部は、前記ガイド受筒部の外周面に、前記コネクタを前記薬液容器に接続する際に前記コネクタを把持するための把持部を有していてもよい。
この構成により、係合部と固定部材との係合部位を外側筒部により覆うことができるため、係合部と固定部材との係合を確実に維持することが可能となる。
前記係合部は、周方向に間隔を置いて複数配置されるとともに径方向に弾性変形可能な係合アームと、各前記係合アームの自由端部に設けられ、径方向内側に向かって突出したツメ部とを有していてもよい。
この構成により、係合部が適度な力で固定部材に係合することができ、容易には外れない係合構造とすることができる。
前記係合部は、前記基部から突出した支持筒部を有し、前記係合アームは、前記支持筒部の基端から基端方向に延出していてもよい。
この構成により、係合させる際に、係合アームが確実に弾性変形しつつ、係合後は、確実に係合状態が維持される。
前記係合アーム及び前記ツメ部は、前記針管を中心とする円周に沿う円弧状に形成されていてもよい。
この構成により、係合部と固定部材との係合力を効果的に高めることができる。
前記コネクタを前記薬液容器に接続する際、前記係合部は、前記固定部材の外周面上を摺動するように構成されてもよい。
この構成により、コネクタと先端筒部との接続の際、針が封止部材に対して傾くことが一層抑制されるため、コアリングの発生をより効果的に抑制することができる。
前記コネクタを前記薬液容器に接続する際、前記針先が前記封止部材に刺さり始める前に、前記係合部は、前記固定部材の前記外周面に接触するように構成されていてもよい。
この構成により、針が傾いた状態で封止部材に穿刺されることがないため、コアリングの発生をより効果的に抑制することができる。
前記ハウジング本体は、前記ガイド筒部の基端に隣接する当接外周面を有し、前記コネクタと前記薬液容器との接続完了状態で、前記コネクタ本体の前記ガイド受筒部の突出端部は、前記ハウジングの前記当接外周面に当接するように構成されていてもよい。
この構成により、コネクタと前記先端筒部との接続後、薬液投与装置の使用中にコネクタとハウジングとの接続部にガタツキが発生することが抑制される。このため、ユーザに不安感を与えることがないとともに、液密性の低下を防止することが可能となる。
前記先端筒部は、前記胴部の外径よりも小さい外径を有し、前記薬液容器は、前記胴部と前記先端筒部とを連結する肩部を有し、前記固定部材は、前記先端筒部の先端面との間で前記封止部材を挟持する挟持部と、前記挟持部から基端方向に延びる周壁部とを有し、前記固定部材の前記周壁部の基端面は、前記肩部の先端面に近接又は当接していてもよい。
この構成により、先端筒部に対する固定部材のガタツキが防止されるため、封止部材と先端筒部との密着性を保持することができる。このため、液密性を良好に維持し、薬液の漏れを防止することができる。
前記先端筒部は、前記先端筒部の前記外周面から径方向外側に向かって突出したガタツキ防止凸部を有し、前記固定部材の前記周壁部の内周面は、前記先端筒部の前記ガタツキ防止凸部に近接又は当接していてもよい。
この構成により、先端筒部に対する固定部材のガタツキが防止されるため、封止部材と先端筒部との密着性を保持することができる。このため、液密性を良好に維持し、薬液の漏れを防止することができる。
前記コネクタ本体は、前記針管を保持する前記基部を有する針ハブ部材と、前記ガイド受筒部と前記係合部とを有し、前記針ハブ部材に接合されたガイド部材とを備え、前記針ハブ部材の基端面と前記ガイド部材の先端面の一方には、位置決め用凸部が設けられ、前記針ハブ部材とガイド部材の他方には、前記位置決め用凸部が嵌合した位置決め用凹部が設けられていてもよい。
この構成により、針ハブ部材と把持部とを組み付ける際に、針ハブ部材と把持部との中心位置合わせを容易に行うことができ、組み付け精度を向上させることができる。
前記固定部材は、前記先端筒部の先端面との間で前記封止部材を挟持する挟持部を有し、前記封止部材の外周部は、前記先端筒部の前記先端面と前記固定部材の前記挟持部との間に挟まれて軸方向に圧縮されていてもよい。
この構成により、封止部材の高い密着性が得られるため、筒体の所望の耐圧性を容易に確保することができる。
前記固定部材は、前記先端筒部の先端面との間で前記封止部材を挟持する挟持部と、前記挟持部から基端方向に延びる周壁部とを有し、前記固定部材の前記周壁部の内周面には、前記固定部材が前記先端筒部に取り付けられる前に前記固定部材からの前記封止部材の脱落を阻止するための係止突起が設けられていてもよい。
この構成により、組立工程において固定部材を先端筒部に取り付ける際に、固定部材内に封止部材を保持させておくことができる。このため、封止部材及び固定部材を先端筒部に取り付ける組付作業を容易に行うことができる。
前記固定部材は、前記先端筒部の先端面との間で前記封止部材を挟持する挟持部と、前記挟持部の中央部を軸方向に貫通する先端孔部とを有し、前記封止部材は、前記固定部材の前記先端孔部に挿入され、前記固定部材の先端よりも先端方向に突出した先端凸部を有していてもよい。
この構成により、コネクタの接続前に、固定部材から突出した封止部材の表面をアルコール綿等で拭き取りやすい。
前記封止部材は、前記先端筒部内に挿入され、前記先端筒部の内周面により径方向内側に向かって圧縮された基端凸部を有していてもよい。
この構成により、封止部材による液密性を一層向上させることができる。
前記固定部材は、前記先端筒部の先端面との間で前記封止部材を挟持する挟持部と、前記挟持部の中央部を軸方向に貫通する先端孔部とを有し、前記封止部材は、前記固定部材の前記先端孔部に挿入された先端凸部と、前記先端筒部内に挿入された基端凸部とを有し、弾性変形する前の自然状態で、前記先端凸部及び前記基端凸部は、軸方向に対称形状であってもよい。
この構成により、組立工程において先端筒部と固定部材との間に封止部材を配置する際に、先端凸部と基端凸部とを識別する必要がないため、簡単に組み付けることができる。
また、本発明は、薬液を充填可能な薬液容器と、前記薬液容器を収容したハウジングと、を有する薬液投与装置に接続可能なコネクタであって、前記薬液容器に設けられた先端筒部の先端開口部を封止する封止部材を刺通可能な針先を有する針管と、前記針管を保持するコネクタ本体とを有し、前記コネクタ本体は、前記針先が自由端となるように前記針管を保持する基部と、前記基部から前記針管の外周面を囲むように突出するとともに前記針管と略同心的に配置されたガイド受筒部と、前記基部から前記針管に沿って突出するとともに前記針管と前記ガイド受筒部との間に配置され、前記薬液容器の前記先端筒部に係合可能な係合部と、を有し、前記コネクタを前記薬液容器に接続する際、前記針先が前記封止部材に刺さり始める前に、前記ガイド受筒部の内周面は、前記ハウジングに設けられたガイド筒部の外周面と当接するように構成されており、前記コネクタを前記薬液容器に接続する際、前記係合部は、前記薬液容器の前記先端筒部と前記ハウジングの前記ガイド筒部との間に挿入され、かつ、前記薬液容器の前記先端筒部と係合するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、薬液を充填可能な薬液容器であって、前記薬液を患者に送液するための投与器具に設けられたコネクタに接続可能であり、内部に前記薬液を充填可能な胴部と、前記胴部から先端方向に突出し、先端に先端開口部が設けられた先端筒部と、を有するバレルと、前記先端開口部を液密に封止する弾性材料からなる封止部材と、前記封止部材を前記先端筒部に固定する固定部材とを備え、前記固定部材は、前記先端筒部の先端面との間で前記封止部材を挟持する挟持部と、前記挟持部の中央を軸方向に貫通する先端孔部とを有し、前記封止部材は、前記固定部材の前記先端孔部に挿入され、前記固定部材の先端よりも先端方向に突出した先端凸部を有することを特徴とする。
また、本発明は、薬液を充填可能な薬液容器の先端開口部を液密に封止する弾性材料からなる封止部材であって、前記薬液容器は、内部に前記薬液を充填可能な胴部と、前記胴部から先端方向に突出し、先端に前記先端開口部が設けられた先端筒部と、を有するバレルと、前記先端筒部の先端面との間で前記封止部材を挟持する挟持部と、前記挟持部の中央部を軸方向に貫通する先端孔部とを有する固定部材とを備えるものであり、前記固定部材の前記先端孔部に挿入された先端凸部と、前記先端筒部内に挿入された基端凸部とを有し、弾性変形する前の自然状態で、前記先端凸部及び前記基端凸部は、軸方向に対称形状であることを特徴とする。
また、本発明は、薬液を充填可能な薬液容器と、前記薬液容器を収容したハウジングと、を有し、前記薬液を患者に送液するための投与器具のコネクタが接続可能な薬液投与装置であって、前記薬液容器は、内部に前記薬液を充填可能な胴部と、前記胴部から先端方向に突出し、先端に先端開口部が設けられた先端筒部と、を有するバレルと、前記先端開口部を液密に封止する弾性材料からなる封止部材と、前記封止部材を前記先端筒部に固定する固定部材とを備え、前記ハウジングは、前記薬液容器を保持するハウジング本体と、前記ハウジング本体から突出するとともに前記先端筒部の外周面を囲み、前記先端筒部と略同心的に配置された保護筒部とを有し、前記固定部材は、前記固定部材の外周面に、前記コネクタに設けられた係合部と係合可能な係合突起を有し、前記固定部材と前記保護筒部との間に、前記コネクタの前記係合部が挿入可能な挿入凹部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、薬液を充填可能な薬液容器と、前記薬液容器を収容したハウジングと、を有する薬液投与装置と、前記薬液容器に接続可能なコネクタを有し、前記薬液を患者に送液するための投与器具との接続方法であって、内部に前記薬液を充填可能な胴部と、前記胴部から先端方向に突出し、先端に先端開口部が設けられた先端筒部と、を有するバレルと、前記先端開口部を液密に封止する弾性材料からなる封止部材と、前記封止部材を前記先端筒部に固定する固定部材とを備える前記薬液容器と、前記薬液容器を保持するハウジング本体と、前記ハウジング本体から突出するとともに前記先端筒部の外周面を囲み、前記先端筒部と略同心的に配置されたガイド筒部とを有する前記ハウジングと、を準備し、前記封止部材を刺通可能な針先を有する針管と、前記針管を保持するコネクタ本体と、を備え、前記コネクタ本体は、前記針先が自由端となるように前記針管を保持する基部と、前記基部から前記針管の外周面を囲むように突出するとともに前記針管と略同心的に配置されたガイド受筒部と、前記基部から前記針管に沿って突出するとともに前記針管と前記ガイド受筒部との間に配置され、前記先端筒部に係合可能な係合部と、を有する前記コネクタを準備し、前記コネクタの前記針先を前記薬液容器の前記封止部材と対向させた状態で、前記コネクタを前記ハウジングに向かって移動させることにより、前記コネクタ本体の前記ガイド受筒部内に前記ハウジングの前記ガイド筒部を挿入し、前記ガイド受筒部内への前記ガイド筒部の挿入後に、前記針先を前記封止部材に刺し始めるとともに、前記コネクタ本体の前記係合部を前記先端筒部と前記ガイド筒部との間に挿入し、前記針管で前記封止部材を貫通後に、前記係合部と前記先端筒部とを係合させることを特徴とする。
本発明の薬液投与システムによれば、コネクタと薬液容器との接続の際にコアリングの発生を抑制することが可能となる。
本発明の実施形態に係る薬液投与システムの斜視図である。 コネクタと筒体とを接続する前の初期状態の薬液投与システムの断面図である。 薬液容器を構成する筒体の斜視図である。 封止部材の斜視図である。 図5Aは、固定部材の外観斜視図であり、図5Bは、固定部材の断面斜視図である。 図6Aは、針ハブ部材及び針管の外観斜視図であり、図6Bは、針ハブ部材及び針管の断面斜視図である。 図7Aは、ガイド部材の外観斜視図であり、図7Bは、ガイド部材の別の角度からの外観斜視図である。 コネクタと筒体との接続を開始する際の薬液投与システムの断面図である。 封止部材への針管の穿刺を開始する際の薬液投与システムの断面図である。 係合部のツメ部が固定部材の係合突起への係合を開始する際の薬液投与システムの断面図である。 コネクタと筒体との接続が完了した状態の薬液投与システムの断面図である。
以下、本発明に係る薬液投与システムについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1に示す本実施形態に係る薬液投与システム10は、薬液Mを生体内に投与するために使用される。薬液投与システム10は、薬液Mを充填可能な薬液容器を構成する筒体16(バレル)と、筒体16を収容したハウジング18とを有する薬液投与装置12と、筒体16に接続可能なコネクタ30を有する投与器具14とを備える。本実施形態では、製品提供状態で予め薬液Mが筒体16内に充填されている。
薬液投与装置12は、筒体16内に充填された薬液Mを押し子機構の押圧作用下に比較的長い時間(例えば、数分〜数時間程度)をかけて持続的に生体内に投与する。薬液投与装置12は、薬液Mを間欠的に生体内に投与してもよい。薬液Mとしては、例えば、タンパク質製剤、麻薬性鎮痛薬、利尿薬等が挙げられる。
図1に示すように、薬液投与装置12の使用時において、薬液投与装置12には投与器具14として例えばパッチ式の針付きチューブ15が接続され、筒体16から吐出された薬液Mが針付きチューブ15を介して患者の体内に注入される。
詳細は図示しないが、薬液投与装置12は、さらに、筒体16内に摺動可能に配置されたガスケットと、ガスケットに接続された押し子機構と、押し子機構を駆動する駆動部と、薬液投与装置12の動作に必要な電力を供給する電池と、駆動部を制御する制御部とを備える。押し子機構、駆動部、電池及び制御部は、ハウジング18内に収容されている。
図3において、筒体16は、内部に薬液室16aを有する中空円筒状に形成されている。具体的に、筒体16は、その軸方向に内径及び外径が一定の胴部16bと、胴部16bの先端から先端方向に向かって内径及び外径がテーパ状に縮径する肩部16cと、肩部16cから先端方向に突出した先端筒部16dとを有する。
胴部16bの基端には基端開口16eが形成されている。先端筒部16dには、薬液室16aと連通する先端開口部16fが形成されている。薬液Mは筒体16内に予め充填されている。
先端筒部16dの基端部外周には、後述する固定部材26のガタツキを防止するガタツキ防止凸部16gが設けられている。ガタツキ防止凸部16gは、径方向外方に膨出し且つ周方向に一周延在する環状に形成されている。ガタツキ防止凸部16gの基端は、肩部16cの先端に連なっている。
図2に示すように、先端筒部16dの外周部において、ガタツキ防止凸部16gよりも先端側(先端筒部16dの先端面とガタツキ防止凸部16gとの間)には、固定部材26の係合ツメ26aが係合する係合凸部16hが設けられている。係合凸部16hは、径方向外方に突出し且つ周方向に一周延在する環状に形成されている。係合凸部16hは、係合ツメ26aが係止される係止面16h1と、係止面16h1よりも先端側に形成されるとともに先端方向に向かって縮径する傾斜面16h2とを有する。
ハウジング18は、筒体16を保持するハウジング本体20と、ハウジング本体20から突出するとともに先端筒部16dの外周面を囲み、先端筒部16dと略同心的に配置されたガイド筒部22とを有する。上述した押し子機構、駆動部、電池及び制御部は、ハウジング本体20内に収容されている。図1及び図2において、ガイド筒部22は、ハウジング本体20と一体成形されている。なお、ガイド筒部22は、ハウジング本体20とは別部品として製作され、ハウジング本体20に固定された部材であってもよい。
ガイド筒部22は、中空円筒形に形成されており、先端筒部16dと同心状に配置されている。図2において、ガイド筒部22の外周面22aは、外径が先端方向に向かって減少するテーパ状である。なお、ガイド筒部22の外周面22aは、外径が軸方向に一定のストレート形状であってもよい。ガイド筒部22の先端面22bは、先端筒部16dの先端面よりも先端側に位置する。
図1において、ハウジング18は上面18aと底面18bを有する。薬液投与装置12は、例えば、患者の皮膚に貼り付けて使用するパッチタイプとして構成され得る。このようなパッチタイプの場合、ハウジング18の底面18bには、皮膚に貼着可能なシート状の貼着部(粘着部)が設けられる。薬液投与装置12の初期状態で貼着部の貼着面には剥離可能な保護シートが貼り付けられる。
なお、薬液投与装置12は、ハウジング18の底面18bにフックやクリップ等の装着具が設けられ、患者の衣服(例えば、ズボンのウエスト部分等)に引っ掛ける等して取り付けるタイプとして構成されてもよい。また、薬液Mが充填された筒体16と、筒体16内に摺動可能に配置されたガスケットと、押し子機構は、予め組み合わさっており、使用時にハウジング18に挿入される形態でもよい。この場合、押し子機構を筒体16に装着するための装着部が、押し子機構及び筒体16に設けられていることが好ましい。
図1及び図2に示すように、薬液投与装置12は、さらに、筒体16の先端開口部16fを液密に封止する弾性材料からなる封止部材24と、筒体16の先端開口部16fが設けられた先端筒部16dに封止部材24を固定する固定部材26とを備える。
封止部材24は、ゴム材やエラストマー材等の弾性樹脂材料からなり、先端筒部16dの先端面16deと密着することにより、先端開口部16fを液密に封止する栓体である。図2及び図4に示すように、封止部材24は、厚さ方向の中央部を構成する封止基部24aと、封止基部24aの先端面から先端方向に突出した先端凸部24bと、封止基部24aの基端面から基端方向に突出した基端凸部24cとを有する。
封止基部24a、先端凸部24b及び基端凸部24cの軸方向に垂直な断面形状は、いずれも円形である。先端凸部24b及び基端凸部24cの外径は、封止基部24aの外径よりも小さい。
図2において、先端凸部24bは、固定部材26の先端よりも先端方向に突出している。封止部材24の外周部(封止基部24aの外周部)は、先端筒部16dの先端面と固定部材26の先端部内面(後述する挟持部26dの基端面)との間に挟まれて軸方向に圧縮されている。このため、封止基部24aの外周部の先端面24a1は、挟持部26dの基端面に液密に密着している。封止基部24aの外周部の基端面24a2は、先端筒部16dの先端面に液密に密着している。
弾性変形する前の自然状態で、先端凸部24b及び基端凸部24cは、軸方向に対称形状である。すなわち、先端凸部24b及び基端凸部24cは、外径及び封止基部24aからの突出高さが、互いに同じである。
基端凸部24cの外径は、弾性変形する前の自然状態で先端筒部16dの内径よりも大きいが、図2では基端凸部24cが弾性変形して先端筒部16dの内部に入り込んでいる(嵌合している)。このため、基端凸部24cは、先端筒部16dの内周面に液密に密着している。なお、基端凸部24cは、先端筒部16dの内周面に液密に密着しない形状でもよい。この場合、基端凸部24cの外径は、先端筒部16dの内径よりも小さくなる。また、先端凸部24bの外径は、基端凸部24cと同様に、先端筒部16dの内径よりも小さくなる。
固定部材26は、先端筒部16dを覆うように先端筒部16dに装着された中空円筒形の部材であり、先端筒部16dとの間に封止部材24を保持している。図5Bに示すように、固定部材26の内周面には、径方向内方に突出した係合ツメ26aが設けられている。係合ツメ26aは、周方向に間隔を置いて複数設けられている。固定部材26の周壁部26bには、係合ツメ26aの先端側に隣接する位置にツメ成型用孔部26cが設けられている。ツメ成型用孔部26cが設けられることにより、係合ツメ26aを有する固定部材26を射出成型により容易に製作することができる。
固定部材26の先端部には、径方向内方に突出した挟持部26dが設けられている。挟持部26dの内周面によって挟持部26dの中央部を軸方向に貫通する先端孔部26d1が形成されている。固定部材26の内周面には、径方向内方に膨出した環状の係止突起26eが設けられている。
係止突起26eは、固定部材26が先端筒部16dに取り付けられる前に固定部材26からの封止部材24の脱落を阻止するための突起である。係止突起26eは、挟持部26dと係合ツメ26aとの間に形成されている。
固定部材26の外周部には、コネクタ30の後述する係合部54が係合可能な係合突起26fが設けられている。係合突起26fは、径方向外方に突出し且つ周方向に一周延在する環状に形成されている。係合突起26fは、係合ツメ26aよりも基端側に設けられている。係合突起26fは、先端筒部16dに設けられていてもよい。
図2において、固定部材26の基端面26gは、筒体16に近接又は当接している。具体的に、固定部材26の基端面26gは、肩部16cの先端面に近接又は当接している。固定部材26の基端部内周面26hは、先端筒部16dの外周面に近接又は当接している。具体的に、固定部材26の基端部内周面26hは、ガタツキ防止凸部16gの外周面に近接又は当接している。
針付きチューブ15は、筒体16の先端筒部16dに接続可能なコネクタ30と、一端部がコネクタ30に接続された可撓性を有する送液チューブ32と、送液チューブ32の他端に接続され患者の皮膚に貼着可能な図示しないパッチ部と、パッチ部から突出した図示しない注入針とを備える。注入針は患者の皮膚に穿刺される。
なお、薬液投与装置12に接続される投与器具14は上述したパッチ式の針付きチューブ15に限られず、例えば、送液チューブ32の先端に穿刺針(翼状針等)が接続されたものであってもよい。あるいは、投与器具14は、送液チューブ32を介さずに筒体16の先端筒部16dに接続可能な屈曲した針であってもよい。この場合、屈曲した針は、例えば筒体16の先端筒部16dから下方に略90°屈曲しており、薬液投与装置12の皮膚への固定(貼り付け)に伴い皮膚に対して垂直に穿刺される。
図2に示すように、コネクタ30は、ガイド筒部22に嵌合可能なコネクタ本体34と、コネクタ本体34に保持されるとともに封止部材24を刺通可能な針管36とを有する。コネクタ本体34は、針先36bが自由端となるように針管36を保持する基部38aを有する針ハブ部材38と、基部38aから針管36の外周面を囲むように突出するとともに針管36と略同心的に配置されたガイド受筒部40a(保護筒部)を有するガイド部材40とを備える。基部38aは、針管36が接続された針接続部42と、針接続部42と同軸上に設けられるとともに送液チューブ32が接続されたチューブ接続部44と、針接続部42の外周面から突出したフランジ部46とを備える。
図6Bに示すように、針接続部42には、針管36を保持する直線状の針保持孔42aが形成されている。針保持孔42aの基端部内面には、断面が凹凸状(波形状)の粗面領域42bが設けられている。粗面領域42bが設けられているため、針管36が接着剤で針接続部42に接合される場合に、接合強度を向上させることができる。
針接続部42の基端部には、基端方向に向かって内径が増大するテーパ状凹部42cが設けられている。針管36が接着剤で針接続部42に接合される場合、テーパ状凹部42cが接着剤溜まりとして機能するため、接合強度を向上させることができる。
チューブ接続部44には、送液チューブ32を保持する直線状のチューブ保持孔44aが形成されている。チューブ保持孔44aは、軸方向に内径が一定のストレート部44a1と、先端方向に向かって内径が増大するテーパ部44a2とを有する。テーパ部44a2が設けられているため、組立工程において送液チューブ32をチューブ保持孔44aに挿入する際に、送液チューブ32を挿入しやすい。また、送液チューブ32が接着剤でチューブ接続部44に接合される場合、テーパ部44a2が接着剤溜まりとして機能するため、接合強度を向上させることができる。
フランジ部46は、針接続部42の外周面から径方向外方に突出し且つ周方向に一周する円環状に形成されている。フランジ部46は、適宜の接合手段(例えば、接着剤、超音波溶着等)によりガイド受筒部40aに接合されている。上述した針接続部42は、フランジ部46の先端面46a及び基端面46bから軸方向に突出している。図6Aに示すように、フランジ部46の基端面46bには、基端方向に突出する位置決め用凸部48が設けられている。位置決め用凸部48は、基部38aの中心軸を中心とする円周上に配置されている。
図6Aにおいて、位置決め用凸部48は、周方向に間隔を置いて複数設けられている。このため、フランジ部46が接着剤によりガイド受筒部40aに接合される場合、周方向に隣接する位置決め用凸部48間に接着剤が入り込むため、接合強度を向上させることができる。なお、位置決め用凸部48は、周方向に一周する円環状に形成されてもよい。位置決め用凸部48が超音波溶着によりガイド受筒部40aに接合される場合、接合面積を稼ぐため、位置決め用凸部48は、周方向に一周する円環状に形成されるのがよい。
図2に示すガイド受筒部40aは、ガイド受筒部40aの外周面に、コネクタ30を筒体16に接続する際にコネクタ30を把持するための把持部50cを有する。コネクタ30を筒体16に接続する際、針先36bが封止部材24に刺さり始める前に、ガイド受筒部40aの内周面は、ガイド筒部22の外周面と当接可能である。ガイド受筒部40aは、基部38aから突出した針管36を囲む中空円筒状の部材であり、基部38aのフランジ部46の基端面46bに接合されている。具体的に、ガイド受筒部40aは、ガイド筒部22の外周面に嵌合可能な円筒状の外側筒部50と、基部38aのフランジ部46に接合された円環状の先端壁52と、基部38aから針管36に沿って突出し、外側筒部50の内側(針管36と外側筒部50との間)に設けられるとともに固定部材26に係合可能な係合部54とを有する。
外側筒部50の内周面50aは、基端方向に向かって内径が増大するテーパ状に形成されている。なお、外側筒部50の内周面50aは、軸方向に内径が一定のストレート状に形成されていてもよい。外側筒部50の基端には、コネクタ側ガタツキ防止部50bが設けられている。コネクタ側ガタツキ防止部50bは、径方向外方に膨出し且つ周方向に一周する円環状に形成されている。
先端壁52は、外側筒部50の先端に連なるとともに、基部38aの軸に垂直な板状部である。図7Bに示すように、先端壁52の先端面には、基端方向に凹む円環状の位置決め用凹部56が設けられている。位置決め用凹部56は、基部38aの中心軸を中心とする円周上に配置されている。位置決め用凹部56には、位置決め用凸部48が嵌合するとともに、適宜の接合手段(例えば、接着剤、超音波融着等)により接合されている。
なお、上記の構成に代えて、位置決め用凹部56が基部38aのフランジ部46に設けられ、位置決め用凸部48がガイド受筒部40aの先端壁52に設けられてもよい。
係合部54は、コネクタ30を先端筒部16dに接続する際に、先端筒部16dに対する軸方向への相対変位に伴って固定部材26に係合可能に構成されている。コネクタ30を筒体16に接続する際、係合部54は、先端筒部16dとガイド筒部22との間に挿入され、かつ、先端筒部16dと係合するように構成されている。係合部54は、固定部材26の係合突起26fを介して先端筒部16dと係合可能である。係合部54は、基部38aから突出した支持筒部58を有する。係合部54は、先端壁52の内端から基端方向に延出した支持筒部58により支持され、支持筒部58の基端から基端方向に延出している。図7Aに示すように、係合部54は、周方向に間隔を置いて複数配置された係合アーム54aと、各係合アーム54aの自由端に設けられるとともに径方向内方に突出したツメ部54bとを有する。係合アーム54aは、支持筒部58の基端から基端方向に延出している。
係合アーム54aは、径方向に弾性変形可能な弾性片として構成されている。ツメ部54bは、固定部材26の係合突起26fに係合可能である。係合アーム54a及びツメ部54bは、基部38aの中心軸(針管36)を中心とする円周に沿う円弧状に形成されている。ツメ部54bは、外側筒部50の基端面(コネクタ側ガタツキ防止部50bの基端面)よりも先端側に配置されている。
図2に示すように、針管36は、直線状に構成されるとともに、内腔36aを有する中空針管であり、内腔36aが送液チューブ32の内腔と連通している。針管36は、基部38a(針接続部42)から基端方向に突出した部分を有するとともに、突出側の端部に鋭利な針先36bを有する。針管36が封止部材24を刺通する際に封止部材24を削り取るコアリングを抑制するため、針先36bには、針中心軸側に曲がる屈曲形状が付けられていてもよい。
次に、上記のように構成された薬液投与システム10の作用を説明する。
薬液投与システム10において、使用前の初期状態では図2に示すように、薬液投与装置12には投与器具14が接続されていない。そこで、薬液投与システム10の使用に際し、薬液投与装置12には投与器具14が接続される。具体的には、コネクタ30が筒体16の先端筒部16dに接続される。
そして、薬液投与装置12は、患者の皮膚に貼り付ける、あるいは衣服に装着する等して、患者に取り付けられる。次に、投与器具14の図示しない注入針が患者の皮膚に穿刺される。なお、皮膚への注入針の穿刺前に薬液投与装置12が患者に取り付けられてもよい。
そして、薬液投与装置12が所定の動作開始指令を受けると、押し子機構によりガスケットが押圧され、筒体16内でガスケットが前進することにより、筒体16内の薬液Mが押し出される。筒体16内から押し出された薬液Mは、患者に穿刺された投与器具14を介して患者の体内に投与(注入)される。
コネクタ30と筒体16の先端筒部16dとの接続は、具体的には、以下のように行われる。
針先36bを筒体16の封止部材24と対向させた状態で、コネクタ30をハウジング18に向かって移動させることにより、コネクタ本体34のガイド受筒部40a内にハウジング18のガイド筒部22を挿入する。具体的には、図8に示すように、コネクタ本体34を先端筒部16d及びガイド筒部22に対向させるとともに針先36bを筒体16の封止部材24と対向させた状態で、コネクタ本体34をハウジング本体20側へと移動させることにより、コネクタ30と先端筒部16dとの接続が開始する。この場合、ハウジング18のガイド筒部22及びコネクタ30の外側筒部50が、嵌合用のガイドとなるため、コネクタ30は先端筒部16dの軸方向に沿って真直ぐ移動することが可能である。すなわち、外側筒部50の内周面50aが、ガイド筒部22の外周面22aによってスライド支持される。
図9に示すように、コネクタ30をさらにハウジング本体20側へと移動させると、封止部材24への針管36の穿刺が開始するとともに、係合部54が先端筒部16dとガイド筒部22との間に挿入される。この場合、封止部材24への針管36の穿刺が開始する前(針先36bが封止部材24に接触する前)に、係合部54(具体的には、ツメ部54b)が固定部材26の外周面に接触する。従って、係合部54が固定部材26により支持され始めた後に針管36が穿刺を開始する。このため、針管36が、封止部材24の軸に対して斜めに穿刺されることがない。
図10に示すように、コネクタ30をさらにハウジング本体20側へと移動させると、針管36が封止部材24に穿刺される。この結果、針管36は垂直に封止部材24を貫通し、針管36の内腔が筒体16内の薬液室16aと連通する。また、針管36の封止部材24への穿刺と並行して、係合部54のツメ部54bが固定部材26の係合突起26fに押されて、係合アーム54aが外側に撓む(弾性変形する)。
図11に示すように、針管36で封止部材24を貫通後に、コネクタ30をさらにハウジング本体20側へと移動させると、係合部54のツメ部54bが固定部材26の係合突起26fを乗り越えて径方向内方に弾性復元することで、係合部54と係合突起26fとの係合が完了する。これにより、コネクタ30と先端筒部16dとの接続(投与器具14と薬液投与装置12との接続)が完了する。コネクタ30と先端筒部16dとの接続が完了した状態では、コネクタ側ガタツキ防止部50bがハウジング本体20の外面に当接する。
この場合、本実施形態に係る薬液投与システム10は、以下の効果を奏する。
薬液投与システム10によれば、コネクタ30と先端筒部16dとの接続時に、コネクタ30が先端筒部16dに対して軸方向に相対移動することにより係合部54が固定部材26に係合するとともに、ハウジング18に設けられたガイド筒部22によりコネクタ本体34がガイドされる。従って、針管36は、封止部材24に対して回転することなく、且つ傾くことなく封止部材24に穿刺される。このため、コネクタ30と先端筒部16dとの接続の際、針管36が封止部材24を削り取るコアリングが発生することを効果的に抑制することができる。
コネクタ本体34は、針管36を囲む外側筒部50を有し、外側筒部50の内周面50aが、ガイド筒部22の外周面22aに嵌合可能である。この構成により、コネクタ30と先端筒部16dとの接続時に、ガイド筒部22によってコネクタ30をより安定的にガイドすることが可能となる。
係合部54は、外側筒部50の内側に設けられている。この構成により、係合部54と固定部材26との係合部位を外側筒部50により覆うことができるため、係合部54と固定部材26との係合を確実に維持することが可能となる。
係合部54は、周方向に複数配置されたツメ部54bを有する。この構成により、係合部54が適度な力で固定部材26に係合することができ、容易には外れない係合構造を構築することができる。
係合部54は、周方向に間隔を置いて複数配置されるとともに径方向に弾性変形可能な係合アーム54aと、各係合アーム54aの自由端に設けられたツメ部54bとを有する。この構成により、コネクタ30と先端筒部16dとを接続する際の抵抗(接続抵抗)が低減されるため接続が容易である一方、係合時にはツメ部54bが引っ掛かることで接続後には外れにくい係合構造を構築することができる。
係合アーム54a及びツメ部54bは、針管36を中心とする円周に沿う円弧状に形成されている(図7A)。この構成により、係合部54と固定部材26との係合力を効果的に高めることができる。
コネクタ30を筒体16に接続する際、係合部54は、固定部材26の外周面上を摺動するように構成されている(図9)。この構成により、コネクタ30と先端筒部16dとの接続の際、針管36が封止部材24に対して傾くことが一層抑制されるため、コアリングの発生をより効果的に抑制することができる。
コネクタ30を筒体16に接続する際、針先36bが封止部材24に刺さり始める前に、係合部54は、固定部材26の外周面に接触するように構成されている(図9)。この構成により、針管36が傾いた状態で封止部材24に穿刺されることがないため、コアリングの発生をより効果的に抑制することができる。
ハウジング本体20は、ガイド筒部22の基端に隣接する当接外周面20aを有し、コネクタ30と先端筒部16dとの接続完了状態で、コネクタ本体34のガイド受筒部40aの突出端部は、ハウジング18に当接するように構成されている(図11)。この構成により、コネクタ30と先端筒部16dとの接続後、薬液投与装置12の使用中にコネクタ30とハウジング18との接続部にガタツキが発生することが抑制される。このため、ユーザに不安感を与えることがないとともに、液密性の低下を防止することが可能となる。
先端筒部16dは、胴部16bの外径よりも小さい外径を有し、筒体16は、胴部16bと先端筒部16dとを連結する肩部16cを有し、固定部材26は、先端筒部16dの先端面との間で封止部材24を挟持する挟持部26dと、挟持部26dから基端方向に延びる周壁部26bとを有する。固定部材26の周壁部26bの基端面は、肩部16cの先端面に近接又は当接している(図2)。この構成により、先端筒部16dに対する固定部材26のガタツキが防止されるため、封止部材24と先端筒部16dとの密着性を保持することができる。このため、液密性を良好に維持し、薬液の漏れを防止することができる。
先端筒部16dは、先端筒部16dの外周面から径方向外側に向かって突出したガタツキ防止凸部16gを有する。固定部材26の基端面26gは、先端筒部16dのガタツキ防止凸部16gに近接又は当接している。この構成により、先端筒部16dに対する固定部材26のガタツキが防止されるため、封止部材24と先端筒部16dとの密着性を保持することができる。このため、液密性を良好に維持し、薬液Mの漏れを効果的に防止することができる。
針ハブ部材38とガイド部材40の先端面の一方には、位置決め用凸部48が設けられ、針ハブ部材38とガイド部材40の先端面の他方には、位置決め用凸部48が嵌合した位置決め用凹部56が設けられている。この構成により、基部38aとガイド受筒部40aとを組み付ける際に、基部38aとガイド受筒部40aとの中心位置合わせを容易に行うことができ、組み付け精度を向上させることができる。
封止部材24の外周部(封止基部24a)は、先端筒部16dの先端面16deと固定部材26の先端部内面(挟持部26dの基端面)との間に挟まれて軸方向に圧縮されている。この構成により、封止部材24の高い密着性が得られるため、筒体16の所望の耐圧性を容易に確保することができる。
固定部材26の周壁部26bの内周面には、固定部材26が先端筒部16dに取り付けられる前に固定部材26からの封止部材24の脱落を阻止するための係止突起26eが設けられている(図5B)。この構成により、組立工程において固定部材26を先端筒部16dに取り付ける際に、固定部材26内に封止部材24を保持させておくことができる。このため、封止部材24及び固定部材26を先端筒部16dに取り付ける組付作業を容易に行うことができる。
封止部材24は、固定部材26の先端孔部26d1に挿入され、固定部材26の先端よりも先端方向に突出した先端凸部24bを有する。この構成により、コネクタ30の接続前に、消毒のために、固定部材26から突出した封止部材24の表面(先端凸部24bの先端面)をアルコール綿等で拭き取りやすい。
封止部材24は、先端筒部16d内に挿入され、先端筒部16dの内周面により径方向内側に向かって圧縮された基端凸部24cを有するため、封止部材24による液密性を一層向上させることができる。基端凸部24cが径方向内側に向かって圧縮されて基端凸部24cと先端筒部16dの内周面との間に液密シールが形成されているため、先端開口部16fを確実に封止することができる。
封止部材24は、先端孔部26d1に挿入された先端凸部24bと、先端筒部16d内に挿入された基端凸部24cとを有し、弾性変形する前の自然状態で、先端凸部24b及び基端凸部24cは、軸方向に対称形状である。この構成により、組立工程において先端筒部16dと固定部材26との間に封止部材24を配置する際に、先端凸部24bと基端凸部24cとを識別する必要がないため、簡単に組み付けることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。

Claims (22)

  1. 薬液(M)を充填可能な薬液容器と、前記薬液容器を収容したハウジング(18)と、を有する薬液投与装置(12)と、
    前記薬液容器に接続可能なコネクタ(30)を有し、前記薬液(M)を患者に送液するための投与器具(14)と、
    を備えた薬液投与システム(10)であって、
    前記薬液容器は、内部に前記薬液(M)を充填可能な胴部(16b)と、前記胴部(16b)から先端方向に突出し、先端に先端開口部(16f)が設けられた先端筒部(16d)と、を有するバレル(16)と、前記先端開口部(16f)を液密に封止する弾性材料からなる封止部材(24)と、前記封止部材(24)を前記先端筒部(16d)に固定する固定部材(26)とを備え、
    前記ハウジング(18)は、前記薬液容器を保持するハウジング本体(20)と、前記ハウジング本体(20)から突出するとともに前記先端筒部(16d)の外周面を囲み、前記先端筒部(16d)と略同心的に配置されたガイド筒部(22)とを有し、
    前記コネクタ(30)は、前記封止部材(24)を刺通可能な針先(36b)を有する針管(36)と、前記針管(36)を保持するコネクタ本体(34)とを有し、
    前記コネクタ本体(34)は、前記針先(36b)が自由端となるように前記針管(36)を保持する基部(38a)と、前記基部(38a)から前記針管(36)の外周面を囲むように突出するとともに前記針管(36)と略同心的に配置されたガイド受筒部(40a)と、前記基部(38a)から前記針管(36)に沿って突出するとともに前記針管(36)と前記ガイド受筒部(40a)との間に配置され、前記先端筒部(16d)に係合可能な係合部(54)と、を有し、
    前記コネクタ(30)を前記薬液容器に接続する際、前記針先(36b)が前記封止部材(24)に刺さり始める前に、前記ガイド受筒部(40a)の内周面は、前記ガイド筒部(22)の外周面と当接可能であり、
    前記コネクタ(30)を前記薬液容器に接続する際、前記係合部(54)は、前記先端筒部(16d)と前記ガイド筒部(22)との間に挿入され、かつ、前記先端筒部(16d)と係合するように構成されている
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  2. 請求項1記載の薬液投与システム(10)において、
    前記固定部材(26)は、前記固定部材(26)の外周面に、前記係合部(54)と係合する係合突起(26f)を有し、
    前記係合部(54)は、前記固定部材(26)の係合突起(26f)を介して前記先端筒部(16d)と係合可能である、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  3. 請求項2記載の薬液投与システム(10)において、
    前記ガイド受筒部(40a)は、前記ガイド受筒部(40a)の外周面に、前記コネクタ(30)を前記薬液容器に接続する際に前記コネクタ(30)を把持するための把持部を有する、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記係合部(54)は、周方向に間隔を置いて複数配置されるとともに径方向に弾性変形可能な係合アーム(54a)と、各前記係合アーム(54a)の自由端部に設けられ、径方向内側に向かって突出したツメ部(54b)とを有する、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  5. 請求項4記載の薬液投与システム(10)において、
    前記係合部(54)は、前記基部(38a)から突出した支持筒部(58)を有し、
    前記係合アーム(54a)は、前記支持筒部(58)の基端から基端方向に延出している、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  6. 請求項5記載の薬液投与システム(10)において、
    前記係合アーム(54a)及び前記ツメ部(54b)は、前記針管(36)を中心とする円周に沿う円弧状に形成されている、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記コネクタ(30)を前記薬液容器に接続する際、前記係合部(54)は、前記固定部材(26)の外周面上を摺動するように構成されている、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  8. 請求項7記載の薬液投与システム(10)において、
    前記コネクタ(30)を前記薬液容器に接続する際、前記針先(36b)が前記封止部材(24)に刺さり始める前に、前記係合部(54)は、前記固定部材(26)の前記外周面に接触するように構成されている、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記ハウジング本体(20)は、前記ガイド筒部(22)の基端に隣接する当接外周面(20a)を有し、
    前記コネクタ(30)と前記薬液容器との接続完了状態で、前記コネクタ本体(34)の前記ガイド受筒部(40a)の突出端部は、前記ハウジング(18)の前記当接外周面(20a)に当接するように構成されている、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記先端筒部(16d)は、前記胴部(16b)の外径よりも小さい外径を有し、
    前記薬液容器は、前記胴部(16b)と前記先端筒部(16d)とを連結する肩部(16c)を有し、
    前記固定部材(26)は、前記先端筒部(16d)の先端面との間で前記封止部材(24)を挟持する挟持部(26d)と、前記挟持部(26d)から基端方向に延びる周壁部(26b)とを有し、前記固定部材(26)の前記周壁部(26b)の基端面は、前記肩部(16c)の先端面に近接又は当接している、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記先端筒部(16d)は、前記先端筒部(16d)の前記外周面から径方向外側に向かって突出したガタツキ防止凸部(16g)を有し、
    前記固定部材(26)の周壁部(26b)の内周面は、前記先端筒部(16d)の前記ガタツキ防止凸部(16g)に近接又は当接している、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記コネクタ本体(34)は、前記針管(36)を保持する前記基部(38a)を有する針ハブ部材(38)と、前記ガイド受筒部(40a)と前記係合部(54)とを有し、前記針ハブ部材(38)に接合されたガイド部材(40)とを備え、
    前記針ハブ部材(38)の基端面と前記ガイド部材(40)の先端面の一方には、位置決め用凸部(48)が設けられ、
    前記針ハブ部材(38)とガイド部材(40)の他方には、前記位置決め用凸部(48)が嵌合した位置決め用凹部(56)が設けられている、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記固定部材(26)は、前記先端筒部(16d)の先端面との間で前記封止部材(24)を挟持する挟持部(26d)を有し、
    前記封止部材(24)の外周部は、前記先端筒部(16d)の前記先端面と前記固定部材(26)の前記挟持部(26d)との間に挟まれて軸方向に圧縮されている、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記固定部材(26)は、前記先端筒部(16d)の先端面との間で前記封止部材(24)を挟持する挟持部(26d)と、前記挟持部(26d)から基端方向に延びる周壁部(26b)とを有し、
    前記固定部材(26)の前記周壁部(26b)の内周面には、前記固定部材(26)が前記先端筒部(16d)に取り付けられる前に前記固定部材(26)からの前記封止部材(24)の脱落を阻止するための係止突起(26e)が設けられている、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記固定部材(26)は、前記先端筒部(16d)の先端面との間で前記封止部材(24)を挟持する挟持部(26d)と、前記挟持部(26d)の中央部を軸方向に貫通する先端孔部(26d1)とを有し、
    前記封止部材(24)は、前記固定部材(26)の前記先端孔部(26d1)に挿入され、前記固定部材(26)の先端よりも先端方向に突出した先端凸部(24b)を有する、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記封止部材(24)は、前記先端筒部(16d)内に挿入され、前記先端筒部(16d)の内周面により径方向内側に向かって圧縮された基端凸部(24c)を有する、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  17. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の薬液投与システム(10)において、
    前記固定部材(26)は、前記先端筒部(16d)の先端面との間で前記封止部材(24)を挟持する挟持部(26d)と、前記挟持部(26d)の中央部を軸方向に貫通する先端孔部(26d1)とを有し、
    前記封止部材(24)は、前記固定部材(26)の前記先端孔部(26d1)に挿入された先端凸部(24b)と、前記先端筒部(16d)内に挿入された基端凸部(24c)とを有し、
    弾性変形する前の自然状態で、前記先端凸部(24b)及び前記基端凸部(24c)は、軸方向に対称形状である、
    ことを特徴とする薬液投与システム(10)。
  18. 薬液(M)を充填可能な薬液容器と、前記薬液容器を収容したハウジング(18)と、を有する薬液投与装置(12)に接続可能なコネクタ(30)であって、
    前記薬液容器に設けられた先端筒部(16d)の先端開口部(16f)を封止する封止部材(24)を刺通可能な針先(36b)を有する針管(36)と、前記針管(36)を保持するコネクタ本体(34)とを有し、
    前記コネクタ本体(34)は、前記針先(36b)が自由端となるように前記針管(36)を保持する基部(38a)と、前記基部(38a)から前記針管(36)の外周面を囲むように突出するとともに前記針管(36)と略同心的に配置されたガイド受筒部(40a)と、前記基部(38a)から前記針管(36)に沿って突出するとともに前記針管(36)と前記ガイド受筒部(40a)との間に配置され、前記薬液容器の前記先端筒部(16d)に係合可能な係合部(54)と、を有し、
    前記コネクタ(30)を前記薬液容器に接続する際、前記針先(36b)が前記封止部材(24)に刺さり始める前に、前記ガイド受筒部(40a)の内周面は、前記ハウジング(18)に設けられたガイド筒部(22)の外周面と当接するように構成されており、
    前記コネクタ(30)を前記薬液容器に接続する際、前記係合部(54)は、前記薬液容器の前記先端筒部(16d)と前記ハウジング(18)の前記ガイド筒部(22)との間に挿入され、かつ、前記薬液容器の前記先端筒部(16d)と係合するように構成されている
    ことを特徴とするコネクタ(30)。
  19. 薬液(M)を充填可能な薬液容器であって、
    前記薬液(M)を患者に送液するための投与器具(14)に設けられたコネクタ(30)に接続可能であり、
    内部に前記薬液(M)を充填可能な胴部(16b)と、前記胴部(16b)から先端方向に突出し、先端に先端開口部(16f)が設けられた先端筒部(16d)と、を有するバレル(16)と、前記先端開口部(16f)を液密に封止する弾性材料からなる封止部材(24)と、前記封止部材(24)を前記先端筒部(16d)に固定する固定部材(26)とを備え、
    前記固定部材(26)は、前記先端筒部(16d)の先端面との間で前記封止部材(24)を挟持する挟持部(26d)と、前記挟持部(26d)の中央を軸方向に貫通する先端孔部(26d1)とを有し、
    前記封止部材(24)は、前記固定部材(26)の前記先端孔部(26d1)に挿入され、前記固定部材(26)の先端よりも先端方向に突出した先端凸部(24b)を有する、
    ことを特徴とする薬液容器。
  20. 薬液(M)を充填可能な薬液容器の先端開口部(16f)を液密に封止する弾性材料からなる封止部材(24)であって、
    前記薬液容器は、内部に前記薬液(M)を充填可能な胴部(16b)と、前記胴部(16b)から先端方向に突出し、先端に前記先端開口部(16f)が設けられた先端筒部(16d)と、を有するバレル(16)と、前記先端筒部(16d)の先端面との間で前記封止部材(24)を挟持する挟持部(26d)と、前記挟持部(26d)の中央部を軸方向に貫通する先端孔部(26d1)とを有する固定部材(26)とを備えるものであり、
    前記固定部材(26)の前記先端孔部(26d1)に挿入された先端凸部(24b)と、前記先端筒部(16d)内に挿入された基端凸部(24c)とを有し、
    弾性変形する前の自然状態で、前記先端凸部(24b)及び前記基端凸部(24c)は、軸方向に対称形状である、
    ことを特徴とする封止部材(24)。
  21. 薬液(M)を充填可能な薬液容器と、前記薬液容器を収容したハウジング(18)と、を有し、前記薬液(M)を患者に送液するための投与器具(14)のコネクタ(30)が接続可能な薬液投与装置(12)であって、
    前記薬液容器は、内部に前記薬液(M)を充填可能な胴部(16b)と、前記胴部(16b)から先端方向に突出し、先端に先端開口部(16f)が設けられた先端筒部(16d)と、を有するバレル(16)と、前記先端開口部(16f)を液密に封止する弾性材料からなる封止部材(24)と、前記封止部材(24)を前記先端筒部(16d)に固定する固定部材(26)とを備え、
    前記ハウジング(18)は、前記薬液容器を保持するハウジング本体(20)と、前記ハウジング本体(20)から突出するとともに前記先端筒部(16d)の外周面を囲み、前記先端筒部(16d)と略同心的に配置された保護筒部とを有し、
    前記固定部材(26)は、前記固定部材(26)の外周面に、前記コネクタ(30)に設けられた係合部(54)と係合可能な係合突起(26f)を有し、
    前記固定部材(26)と前記保護筒部との間に、前記コネクタ(30)の前記係合部(54)が挿入可能な挿入凹部が設けられている
    ことを特徴とする薬液投与装置(12)。
  22. 薬液(M)を充填可能な薬液容器と、前記薬液容器を収容したハウジング(18)と、を有する薬液投与装置(12)と、前記薬液容器に接続可能なコネクタ(30)を有し、前記薬液(M)を患者に送液するための投与器具(14)との接続方法であって、
    内部に前記薬液(M)を充填可能な胴部(16b)と、前記胴部(16b)から先端方向に突出し、先端に先端開口部(16f)が設けられた先端筒部(16d)と、を有するバレル(16)と、前記先端開口部(16f)を液密に封止する弾性材料からなる封止部材(24)と、前記封止部材(24)を前記先端筒部(16d)に固定する固定部材(26)とを備える前記薬液容器と、前記薬液容器を保持するハウジング本体(20)と、前記ハウジング本体(20)から突出するとともに前記先端筒部(16d)の外周面を囲み、前記先端筒部(16d)と略同心的に配置されたガイド筒部(22)とを有する前記ハウジング(18)と、を準備し、
    前記封止部材(24)を刺通可能な針先(36b)を有する針管(36)と、前記針管(36)を保持するコネクタ本体(34)と、を備え、前記コネクタ本体(34)は、前記針先(36b)が自由端となるように前記針管(36)を保持する基部(38a)と、前記基部(38a)から前記針管(36)の外周面を囲むように突出するとともに前記針管(36)と略同心的に配置されたガイド受筒部(40a)と、前記基部(38a)から前記針管(36)に沿って突出するとともに前記針管(36)と前記ガイド受筒部(40a)との間に配置され、前記先端筒部(16d)に係合可能な係合部(54)と、を有する前記コネクタ(30)を準備し、
    前記コネクタ(30)の前記針先(36b)を前記薬液容器の前記封止部材(24)と対向させた状態で、前記コネクタ(30)を前記ハウジング(18)に向かって移動させることにより、前記コネクタ本体(34)の前記ガイド受筒部(40a)内に前記ハウジング(18)の前記ガイド筒部(22)を挿入し、
    前記ガイド受筒部(40a)内への前記ガイド筒部(22)の挿入後に、前記針先(36b)を前記封止部材(24)に刺し始めるとともに、前記コネクタ本体(34)の前記係合部(54)を前記先端筒部(16d)と前記ガイド筒部(22)との間に挿入し、
    前記針管(36)で前記封止部材(24)を貫通後に、前記係合部(54)と前記先端筒部(16d)とを係合させる、
    ことを特徴とする接続方法。
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