JPWO2018159448A1 - クラゲ回収装置およびそれを用いたクラゲの洋上処理システム - Google Patents

クラゲ回収装置およびそれを用いたクラゲの洋上処理システム Download PDF

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Abstract

流速の速い取水口においてもクラゲが張り付いて目詰まりすることが防止され、流れに対するクラゲの誘導角度を大きくして設備規模を小さくすることができ、クラゲに損傷を与えることが少ないクラゲ回収装置を提供する。クラゲ回収装置10は、取水口1の上流側の海底付近を長辺側の底辺として略台形状に形成され、短辺側の底辺が下流側の海面付近に設置されるクラゲ回収槽42の開口の下辺に接続される底面クラゲ誘導部22と、底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に略平行四辺形状に形成され、下流側の側辺がクラゲ回収槽の開口の対応する側辺に接続される2つの側面クラゲ誘導部24とを備えている。各クラゲ誘導部は、断面外形が略円形の金属製または硬質樹脂製の棒材またはパイプ材を、回収対象となるクラゲがすり抜けない間隔で、所定の取水流量が確保可能なようにスリット状に配列したスリット状構造物によって形成されている。

Description

この発明は、発電所の冷却設備等の取水口に進入するクラゲを回収するクラゲ回収装置に関し、特に例えば、取水口に進入するクラゲを活きたまま回収するクラゲ回収装置およびそれを用いたクラゲの洋上処理システムに関する。
火力発電所や原子力発電所等においては、冷却水として海水を使用するが、海水を取り入れる取水口には海水とともにクラゲ等の浮遊生物が取り込まれる。このため、クラゲが大量発生すると、取水された海水から塵芥を取り除く除塵機に過負荷がかかって故障の要因となるほか、取水量が低下して負荷が抑制され、電力の安定供給が阻害されるという問題があった。
このため、従来は、例えば特許文献1に記載されているように、取水路の断面積と略一致する開口部を有し、その開口部より取水路の下流に向かって次第に絞られた錐状の網を取水路の海中に設置することにより、取水路に流入するクラゲを回収し、フィッシュポンプを用いて、施設外の海域まで導くようにしたり、陸上に回収して産業廃棄物として処理したりすることが行われていた。
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、大量のクラゲが取水路に流入した場合に、錐状の網の網目がクラゲで塞がれ、網目に海水が流通しなくなることから、クラゲの回収を継続することが不可能となるとともに、取水量が低下して電力の安定供給が阻害されるという問題があった。
このため、特許文献2において、クラゲの受入口となるクラゲ回収台船を頂点として、取水路入口側の海底に向かって三角形状に展開された底網と、その底網の両辺に対応して海面上に設けられたフロート鎖から吊り下げられた縦網とを備え、縦網と底網の間に開口部を設けることによって、網がクラゲによって塞がれた場合でも海水の流れを確保することができ、回収限界を超えるクラゲが流入した場合に余剰のクラゲを逃がす構成が提案されている。また、特許文献2においては、底網によるクラゲの誘導を確実にするため、底網の両辺から立ち上がる側網を更に備える構成が提案されている。
一方、特許文献3において、クラゲ誘導手段によって誘導されたクラゲを、洋上に設けられたクラゲ貯留槽に活きたまま移送し、クラゲ貯留槽に貯留することによって海水中で自然消滅させるクラゲの洋上処理システムが提案されており、回収されたクラゲを産業廃棄物として処理するコストを大幅に低減させることを可能としている。
特開平05−118019号公報 特開2005−113450号公報 特開2007−160154号公報
しかしながら、網状構造物は、仮に金属網で形成された場合であっても、流れのなかで網地面が固定端の中央部を最大として下流側に膨らむという現象が見られ、膨らむ度合いは流速に依存する。したがって、特許文献2に記載された構成では、流れの穏やかな場所ではクラゲを誘導することが可能であったが、流速が一定以上を超えると、海底から海面に向かって傾きを持って形成された底網において下流側への膨らみが生じ、その部分にクラゲが張り付いて目詰まりを発生し、クラゲを誘導することが困難になるという問題があった。
また、底網や側網のように流れに対して角度を持ってクラゲを誘導する場合に、クラゲが誘導される方向と交差する方向の網地の存在がクラゲの誘導に対して大きな抵抗となるため、流れに対するクラゲの誘導角度が一定の範囲に制限される。このため、取水口に長い網状構造物を設置することが必要となり、設備規模が大きくなってしまうという問題があった。
さらには、例えば特許文献3に記載されたような、回収されたクラゲを洋上に設けられたクラゲ貯留槽に活きたまま移送し、クラゲ貯留槽に貯留することによって海水中で自然消滅させるクラゲの洋上処理システムにおいて、クラゲの誘導を網状構造物によって行った場合には、流速が早くなると、クラゲが誘導される方向と交差する方向の網地の存在によってクラゲが損傷し、活きたまま回収されないクラゲが増加する。このため、クラゲ貯留槽の水質が劣化しやすく、クラゲの洋上処理を安定的に行うことができない場合が生ずるなどの問題があった。
それ故に、本願発明は、流速の速い取水口においても、クラゲが張り付いて目詰まりすることが防止され、流れに対するクラゲの誘導角度を大きくして設備規模を小さくすることができ、クラゲに損傷を与えることが少ないクラゲ回収装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明のクラゲ回収装置は、取水口に流入するクラゲを、下流側の海面付近に設けられたクラゲ回収部に誘導するクラゲ誘導部を有し、前記クラゲ誘導部は、上流側の海底付近を長辺側の底辺とする略台形状に形成され、短辺側の底辺が前記クラゲ回収部のクラゲ流入口の下辺に接続される底面クラゲ誘導部と、前記底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に略四角形状に形成され、下流側の側辺が前記クラゲ回収部のクラゲ流入口の対応する側辺に接続される2つの側面クラゲ誘導部とを備え、前記クラゲ誘導部は、断面外形が略円形の金属製または硬質樹脂製の棒材またはパイプ材が、回収対象となるクラゲがすり抜けない間隔で、所定の取水流量が確保可能なようにスリット状に配列されたスリット状構造物によって形成されている。
この発明によれば、クラゲ誘導部は、上流側の海底付近を長辺側の底辺とする略台形状に形成され、短辺側の底辺がクラゲ回収部のクラゲ流入口の下辺に接続される底面クラゲ誘導部と、底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に略四角形状に形成され、下流側の側辺がクラゲ回収部のクラゲ流入口の対応する側辺に接続される2つの側面クラゲ誘導部とを備え、断面外形が略円形の金属製または硬質樹脂製の棒材またはパイプ材が、回収対象となるクラゲがすり抜けない間隔で、所定の取水流量が確保可能なように、スリット状に配列されたスリット状構造物によって形成されているので、流速の速い取水口においても、網状構造物のように下流側に膨らむことがなく、クラゲが張り付いて目詰まりすることが防止される。
また、クラゲ誘導部の誘導面は、断面形状が略円形の棒材またはパイプ材がスリット状に配列されたスリット状構造物によって形成されているので、取水口に流入するクラゲをスムースにクラゲ回収部に誘導することができる。このため、流れに対するクラゲの誘導角度を大きくとることができ、取水口に設置する設備規模を小さくすることができる。
また、クラゲ誘導部の誘導面は、断面形状が略円形の棒材またはパイプ材がスリット状に配列されたスリット状構造物によって形成されているので、流速の速い取水口においても、クラゲの誘導に際してクラゲに与える損傷を少なくすることができ、より多くのクラゲを活きたまま回収することができる。
なお、底面クラゲ誘導部において「短辺側の底辺がクラゲ回収部のクラゲ流入口の下辺に接続される」とは、略台形状の底面クラゲ誘導部の短辺側の底辺がクラゲ回収部のクラゲ流入口の下辺に直接接続されるようにしてもよいが、両者を接続するスリット状構造物を更に備えるようにしてもよい。また、2つの側面クラゲ誘導部において「下流側の側辺がクラゲ回収部のクラゲ流入口の対応する側辺に接続される」とは、2つの略四角形状の側面クラゲ誘導部の下流側の側辺がクラゲ回収部のクラゲ流入口の対応する側辺に直接接続されるようにしてもよいが、両者を接続するスリット状構造物を更に備えるようにしてもよい。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記2つの側面クラゲ誘導部は、前記底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に所定の高さで略平行四辺形状に形成されたものであって、前記底面クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が前記取水口の上方から見て海水の流れに沿って配列され、前記2つの側面クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が前記底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに略平行に配列されていることが好ましい。
この発明によれば、2つの側面クラゲ誘導部は、底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に所定の高さで略平行四辺形状に形成されたものであって、底面クラゲ誘導部は、棒材またはパイプ材が取水口の上方から見て海水の流れに沿って配列され、2つの側面クラゲ誘導部は、棒材またはパイプ材が底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに略平行に配列されているので、取水口より海水の流れに乗って流入したクラゲは、底面クラゲ誘導部において棒材またはパイプ材によって形成されるスリットに沿って誘導され、一部はクラゲ回収部にそのまま回収されるが、2つの側面クラゲ誘導部のいずれかに到達したクラゲは、側面クラゲ誘導部において棒材またはパイプ材によって形成されるスリットに沿って誘導されてクラゲ回収部に回収される。このため、取水口に流入するクラゲをよりスムースにクラゲ回収部に誘導することができ、流れに対するクラゲの誘導角度をより大きくとることができる。これにより、取水口に設置する設備規模をより小さくすることができ、クラゲの誘導に際してクラゲに与える損傷をより少なくすることができる。
ここで、2つの側面クラゲ誘導部において「所定の高さ」とは、底面クラゲ誘導部によって誘導されるクラゲが、2つの側面クラゲ誘導部を乗り越えて下流側に流れ出すことを適切に防止できる高さを意味し、設置場所の流速や、取水口に流入するクラゲの量に応じて適宜設定される。
また、ここで、底面クラゲ誘導部において「棒材またはパイプ材が取水口の上方から見て海水の流れに沿って配列され」とは、棒材またはパイプ材が取水口の上方から見て海水の流れに平行に配列されることが好ましいが、必ずしも厳密に平行である必要はなく、取水口に流入するクラゲをクラゲ回収部に適切に誘導することができる限り、海水の流れに対して角度を持って設置されてもよいことを意味する。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記クラゲ誘導部は、前記2つの側面クラゲ誘導部のそれぞれの上辺に当接して略鉛直方向に海面付近の略水平方向を上辺として略三角形状に形成されたものであって、前記スリット状構造物によって形成される2つの側面上方クラゲ誘導部を備え、前記2つの側面上方クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が略水平方向に配列されているものでもよい。
この発明によれば、クラゲ誘導部は、2つの側面クラゲ誘導部のそれぞれの上辺に当接して海面付近の略水平方向を上辺として略鉛直方向に略三角形状に形成されたものであって、スリット状構造物によって形成される2つの側面上方クラゲ誘導部を備え、2つの側面上方クラゲ誘導部は、棒材またはパイプ材が略水平方向に配列されているので、2つの側面クラゲ誘導部の上方を流入するクラゲは、2つの側面上方クラゲ誘導部において棒材またはパイプ材によって形成されるスリットに沿って略水平方向に誘導され、対応する側面クラゲ誘導部に到達した後は、当該側面クラゲ誘導部において棒材またはパイプ材によって形成されるスリットに沿って誘導されてクラゲ回収部に回収される。このように2つの側面上方クラゲ誘導部を備えることで、2つの側面クラゲ誘導部の上方を流入するクラゲをスムースにクラゲ回収部に誘導することができ、取水口の断面方向の広い範囲に分布して流入するクラゲをクラゲ回収部に回収することができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記2つの側面クラゲ誘導部が、海面付近の略水平方向を上辺として略四角形状に形成されたものであって、前記底面クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が前記取水口の上方から見て海水の流れに沿って配列され、前記2つの側面クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が略水平方向に配列されているものでもよい。
この発明によれば、2つの側面クラゲ誘導部は、海面付近の略水平方向を上辺として略四角形状に形成されたものであって、底面クラゲ誘導部は、棒材またはパイプ材が取水口の上方から見て海水の流れに沿って配列され、2つの側面クラゲ誘導部は、棒材またはパイプ材が略水平方向に配列されているので、取水口の断面方向の広い範囲に分布して流入するクラゲを、底面クラゲ誘導部において棒材またはパイプ材によって形成されるスリットと側面クラゲ誘導部において棒材またはパイプ材によって形成されるスリットとによって効率よくクラゲ回収部に回収することができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記クラゲ誘導部は、長さ方向に複数の部分に分割した複数のクラゲ誘導部組立ユニットを備え、前記複数のクラゲ誘導部組立ユニットの先端のクラゲ誘導部組立ユニットは、前記クラゲ回収部のクラゲ流入口に直接接続可能に形成されていることが好ましい。
この発明によれば、クラゲ誘導部は、長さ方向に複数の部分に分割した複数のクラゲ誘導部組立ユニットを備え、先頭のクラゲ誘導部組立ユニットはクラゲ回収部のクラゲ流入口に直接接続可能に形成されているので、取水口へのクラゲ回収装置の据付は、最初にクラゲ回収部を設置し、設置されたクラゲ回収部のクラゲ流入口に先頭のクラゲ誘導部組立ユニットの前端を接続し、接続されたクラゲ誘導部組立ユニットの後端に後続のクラゲ誘導部組立ユニットの前端を接続することを順次行うことで、短時間で的確にクラゲ回収装置を設置することができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記クラゲ誘導部が、前記底面クラゲ誘導部の長辺側の底辺より上流側の海底付近において前記2つの側面クラゲ誘導部のそれぞれを延長するものであって、前記スリット状構造物によって形成される2つの側面延長クラゲ誘導部を備えているものでもよい。
この発明によれば、底面クラゲ誘導部の長辺側の底辺より上流側の海底付近において2つの側面クラゲ誘導部のそれぞれを延長する2つの側面延長クラゲ誘導部を備えているので、取水口に流入するクラゲのうち2つの側面延長クラゲ誘導部に到達したクラゲは対応する側面クラゲ誘導部を介してクラゲ回収部に誘導される。したがって、例えば、底面クラゲ誘導部を流れに対してクラゲを誘導可能な最大の誘導角度に設置し、底面クラゲ誘導部の長辺側の底辺より上流側の海底付近に取水口の幅方向一杯まで拡張する2つの側面延長クラゲ誘導部を設けることで、小さい底面クラゲ誘導部で取水口の全幅をカバーするクラゲ回収装置を構成することができる。特に、取水口の入口付近の海底付近において下流側に向かって上昇するスロープを備えている場合には、当該スロープが底面クラゲ誘導部の延長部分として機能し、取水口に流入するクラゲを効率的にクラゲ回収部に回収することができる。
なお、上述のように2つの側面クラゲ誘導部のそれぞれの上方に2つの側面上方クラゲ誘導部を備える場合には、2つの側面延長クラゲ誘導部に加えて、2つの側面延長クラゲ誘導部のそれぞれの上辺と、対応する2つの側面上方クラゲ誘導部のそれぞれの上流側の側辺とに当接して2つの側面上方クラゲ誘導部のそれぞれを延長する2つの側面上方延長クラゲ誘導部を備えているものでもよい。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記クラゲ誘導部の前記棒材又はパイプ材が、前記棒材またはパイプ材を所定の間隔に配列して固定する固定部材に対して、回収対象となるクラゲの足の長さを超える高さに固定されていることが好ましい。
この発明によれば、クラゲ誘導部の棒材またはパイプ材が、固定部材に対して、回収対象となるクラゲの足の長さを超える高さに固定されているので、スリットに沿って誘導されるクラゲの足が固定部材によって損傷を受けることが防止され、クラゲの誘導に際してクラゲに与える損傷をより少なくすることができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記クラゲ誘導部が、前記棒材またはパイプ材に対して銅系塗料を用いた防汚塗装が施されているものでもよい。
クラゲ誘導部の棒材またはパイプ材は、貝やフジツボ等の海生生物が付着することでクラゲをスムースに誘導することが困難になるが、この発明によれば、海生生物の付着を防止する防汚塗装として、乾燥に強い銅系塗料を用いたので、クラゲ誘導部を陸上保管した場合の防汚塗装の劣化が抑制される。これにより、クラゲの少ない冬場等にクラゲ誘導部を取水口から撤去して陸上保管する運用が可能となり、付着した貝やフジツボ等の海生生物を除去する清掃に要するコストを低減することができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、設置される場所の流速が0.15〜0.3m/sであって流れに対するクラゲの誘導角度が45°以下である場合と、設置される場所の流速が0.1〜0.15m/sであって流れに対するクラゲの誘導角度が30°を超えて40°以下である場合に、前記クラゲ誘導部が前記スリット状構造物によって形成され、設置される場所の流速が0.15m/s以下であって流れに対するクラゲの誘導角度が30°以下である場合に、前記クラゲ誘導部が網状構造物によって形成されるものでもよい。
この発明によれば、設置される場所の流速と必要とされるクラゲの誘導角度に応じて、クラゲ誘導部がスリット状構造物によって形成されるか網状構造物によって形成されるかが選択されるので、スリット状構造物を必要としない設置条件において安価な漁網等の網状構造物を用いることで、全体として設備コストの低減を図ることができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、取水口に流入するクラゲを、下流側の海面付近に設けられたクラゲ回収部に誘導するクラゲ誘導部を有し、前記クラゲ誘導部は、上流側の海底付近を長辺側の底辺とする略台形状に形成され、短辺側の底辺が前記クラゲ回収部のクラゲ流入口の下辺に接続される底面クラゲ誘導部と、前記底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に略四角形状に形成され、下流側の側辺が前記クラゲ回収部のクラゲ流入口の対応する側辺に接続される2つの側面クラゲ誘導部とを備え、前記クラゲ誘導部は、断面外形が略円形の金属製または硬質樹脂製の棒材またはパイプ材が、回収対象となるクラゲがすり抜けない間隔で、所定の取水流量が確保可能なようにスリット状に配列されたスリット状構造物によって形成される部分と、網状構造物によって形成される部分とを有しているものでもよい。
設置する場所の流速やクラゲの誘導角度などの設置条件によっては、クラゲ誘導部のうち、網状構造物で形成した場合に下流側への膨らみが生じてクラゲの誘導が困難となる部分のみがスリット状構造物によって形成され、クラゲの誘導に支障のない残余の部分が網状構造物によって形成されるようにしても本願発明の効果を奏することができる。
この発明によれば、クラゲ誘導部の一部がスリット状構造物によって形成され、クラゲ誘導部の残余の部分が網状構造物によって形成されるので、全体として設備コストの低減を図ることができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記クラゲ回収部が、前記クラゲ誘導部によって誘導されたクラゲを一定量収容することが可能であって、回収されたクラゲを移送するクラゲ移送配管に接続されるクラゲ回収槽を備えているものでもよい。
この発明によれば、クラゲ回収部に、クラゲ誘導部から誘導されたクラゲを一定量収容することが可能なクラゲ回収槽を備えているので、一時的にクラゲ移送配管の移送容量を超えるクラゲが流入した場合においても、クラゲ回収槽のバッファ機能によってクラゲ移送配管を詰まらせることなくクラゲを移送することができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記クラゲ回収部が、前記クラゲ誘導部によって誘導されたクラゲをクラゲ移送配管に誘導するものであって、前記スリット状構造物によって形成されるクラゲ誘導回収部を備え、前記クラゲ誘導回収部は、前記底面クラゲ誘導部の短辺側の底辺を長辺側の底辺として略台形状に形成された底面クラゲ誘導回収部と、前記底面クラゲ誘導回収部の両脚のそれぞれに当接して海面付近の略水平方向を上辺として略鉛直方向に略四角形状に形成された2つの側面クラゲ誘導回収部とを備え、前記底面クラゲ誘導回収部の長辺側の底辺が前記底面クラゲ誘導部の短辺側の底辺に接続され、前記2つの側面クラゲ誘導回収部の上流側の側辺が前記2つの側面クラゲ誘導部の下流側の側辺のそれぞれに接続され、前記底面クラゲ誘導回収部の短辺側の底辺と前記2つの側面クラゲ誘導回収部の下流側の側辺に前記クラゲ移送配管が接続されているものでもよい。
この発明によれば、クラゲ回収部は、クラゲ誘導部と同様のスリット状構造物によって形成されるクラゲ誘導回収部を備えているので、クラゲ誘導部から流入するクラゲを滞留させることなく、よりスムースにクラゲ移送配管に送り込むことができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記クラゲ回収部が、海面付近に浮揚するクラゲ回収台船によって支持されているものでもよい。
この発明によれば、クラゲ回収部が、海面付近に浮揚するクラゲ回収台船によって支持されているので、海面から海底面までの距離が大きい場所においても、クラゲ回収部を容易に海面付近に設置することができ、設備コストを低減することができる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記クラゲ回収部が、流木等の大きな異物の侵入をガードする入口ガードを備えているものでもよい。
この発明によれば、クラゲ回収部の入口側に、流木等の大きな異物の侵入をガードする入口ガードを備えているので、クラゲ回収部に流木等の大きな異物が流入した場合においても、クラゲ移送配管が詰まったり、破損したりすることが防止され、クラゲの回収を継続的に実施することが可能になる。
また、この発明のクラゲ回収装置は、前記底面クラゲ誘導部が、異物を除去するエアレーションを行うために、流れに対して略直交する方向に複数段のバブリング配管を備え、前記複数段のバブリング配管を順次切り替えながらバブリングが行われるようにしてもよい。
この発明によれば、ビニール袋などの異物が詰まりやすい底面クラゲ誘導部において、流れに対して略直交方向に設置された複数段のバブリング配管を順次切り替えながらバブリングが行われているので、少ないエアー量で異物を効率よく除去することができ、コンプレッサーの容量を低減することができる。
この発明のクラゲの洋上処理システムは、この発明のクラゲ回収装置と、洋上においてクラゲを海水中に貯留するクラゲ貯留槽と、前記クラゲ回収装置によって回収されたクラゲを前記クラゲ貯留槽に活きたまま移送するクラゲ移送部とを備え、前記クラゲ回収装置によって回収されたクラゲを、水揚げすることなく前記クラゲ貯留槽に貯留することによって海水中で自然消滅させるものである。
この発明によれば、クラゲ回収装置によって回収されたクラゲを、水揚げすることなく洋上に設けられたクラゲ貯留槽に活きたまま移送し、クラゲ貯留槽に貯留することによって海水中で自然消滅させるので、回収されたクラゲを産業廃棄物として処理するコストを大幅に削減することができる。
また、この発明によれば、クラゲの回収は本願発明のクラゲ回収装置によって行われるので、流れの速い取水口においても、多くのクラゲを活きたままクラゲ貯留槽に移送することができ、クラゲ貯留槽の水質の劣化を抑制してクラゲの洋上処理を効率的かつ安定的に行わせることができる。
本願発明によれば、流速の速い取水口においても、クラゲが張り付いて目詰まりすることが防止され、流れに対するクラゲの誘導角度を大きくして設備規模を小さくすることができ、クラゲへの損傷を少なくすることができるという効果がある。
この発明の第1実施形態に係るクラゲ回収装置の概略斜視図である。 この発明の第1実施形態に係るクラゲ回収装置を取水口の上方から見た概略構造を示す平面図解図である。 この発明の第1実施形態に係るクラゲ回収装置を取水口の側方から見た概略構造を示す側面図解図である。 この発明の第1実施形態に係るクラゲ回収装置の底面クラゲ誘導部の概略構造を示す図解図である。 この発明の第1実施形態に係るクラゲ回収装置のクラゲ誘導部をユニット化したクラゲ誘導部組立ユニットの概略構造を示す断面図解図である。 この発明の第2実施形態に係るクラゲ回収装置を取水口の側方から見た概略構造を示す側面図解図である。 この発明の第3実施形態に係るクラゲ回収装置を取水口の側方から見た概略構造を示す側面図解図である。 この発明の第4実施形態に係るクラゲ回収装置を取水口の上方から見た概略構造を示す平面図解図である。 この発明の第4実施形態に係るクラゲ回収装置を取水口の側方から見た概略構造を示す側面図解図である。 この発明の一実施形態に係るクラゲの洋上処理システムの概略構成を示す平面図解図である。 スリット状構造物モデルによるクラゲ誘導試験装置の概略構成を示す図である。 スリット状構造物モデルによるクラゲ誘導試験結果と、流速とクラゲの誘導角度の概略相関関係を示す図である。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
流速の速い取水口では、最大流速が0.4m/s近くあり、取水口に流入するクラゲを従来のように網状構造物によってクラゲ回収部に誘導すると、網状構造物が流体抵抗によって下流側に膨らみ、クラゲが網地に張り付いて誘導することが困難になるという問題があった。このことから、本願の発明者は、鋼製の丸棒または丸パイプが、回収対象となるクラゲがすり抜けない間隔で、所定の取水流量が確保可能なようにスリット状に配列されたスリット状構造物を用いて、取水口に流入するクラゲをクラゲ回収部に誘導することを発案した。
そこで、実際の発電所の取水口に導入するに当って、流れに対するスリット状構造物の設置条件を確認するため、スリット状構造物モデルによるクラゲの誘導実験を行った。
実験は、図10に示すように、5mの水槽内に仕切板によって0.3m幅の水路を形成し、インバータ付ポンプによって水路内に所定の流速の水流を生成させるようにしたものであって、直径12mmの金属製丸棒がアングル上に等間隔に配列されたスリット状構造物モデルを水路内に誘導角度可変に設置したクラゲ誘導試験装置を用いて行い、設定された流速の水流に沿って遊泳するクラゲを、設定された誘導角度のスリット状構造物モデルによって適切に誘導することができるか否かを確認した。
最初に、クラゲサイズに対してクラゲを適切に誘導することができるスリットの間隔(スリットピッチ)を確認するため、クラゲ大(20cm以上)、クラゲ中(15〜18cm)、クラゲ小(10〜13cm)の3種類のクラゲについて、流速が0.1m/sと0.3m/sの2つのケースでクラゲの誘導実験を行ったところ、図11の(A)に示すように、スリットピッチ40mmと45mmにおいて、すべてのクラゲサイズについていずれの流速においてもクラゲを適切に誘導できることが確認された。
次に、スリットピッチを45mmとして、クラゲを誘導可能な流速と誘導角度の関係について実験したところ、図11の(B)に示すように、誘導角度30°、40°では、0.1〜0.3m/sの範囲で問題なく誘導可能であることが確認され、誘導角45°でも、流速が速い0.2〜0.3m/sで問題なく誘導可能であり、流速が遅い0.1〜0.15m/sにおいては多少の滞留が見られるが、実用可能な範囲であることが確認された。
以上のようなスリット状構造物モデルによるクラゲの誘導実験と、従来の漁網によって形成されたクラゲ誘導部によるクラゲの誘導実績に基づき、スリット状構造物によるクラゲの回収可能範囲と網状構造物によるクラゲの回収可能範囲は、概ね図11(C)のように考えられることが分かった。
このことから、設置する場所の流速が0.15〜0.3m/sであって、流れに対するクラゲの誘導角度が45°以下である場合と、設置する場所の流速が0.1〜0.15m/sであって、流れに対するクラゲの誘導角度が30°を超えて40°以下である場合に、クラゲ誘導部をスリット状構造物によって形成し、設置する場所の流速が0.15m/s以下であって、流れに対するクラゲの誘導角度が30°以下である場合に、クラゲ誘導部を網状構造物によって形成することが、費用対効果上好ましいと判断された。
図1に、この発明の第1実施形態に係るクラゲ回収装置10の概略斜視図を示す。
この実施形態に係るクラゲ回収装置10は、取水口1の手前にカーテンウォールを備え、入口付近に海底面が下流側に向かって上昇するスロープ2を有する取水口に設置する場合を対象としている。このような取水口では、取水口に流入するクラゲの大部分は海底付近からスロープ2に沿って流入する。
クラゲ回収装置10は、取水口1の入口付近に設置され、取水口1に流入するクラゲを誘導するクラゲ誘導部20と、クラゲ誘導部20の下流側に設置され、クラゲ誘導部20によって誘導されたクラゲを回収するクラゲ回収部40とを備える。
クラゲ誘導部20は、取水口1の入口付近のスロープ2の海底面を長辺側の底辺として、下流側の海面付近に設置されるクラゲ回収部40のクラゲ回収槽42に向かって略台形状に形成された底面クラゲ誘導部22と、底面クラゲ誘導部22の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に略平行四辺形状に形成された2つの側面クラゲ誘導部24と、底面クラゲ誘導部22の長辺側の底辺より上流側のスロープ2の海底面において、2つの側面クラゲ誘導部24のそれぞれを延長する2つの側面延長クラゲ誘導部26とを備える。
ここで、底面クラゲ誘導部22、側面クラゲ誘導部24、側面延長クラゲ誘導部26は、いずれも直径12mmの金属製の丸棒が45mm間隔で配列されたスリット状構造物によって形成されている。
しかしながら、スリット状構造物は、回収対象となるクラゲがすり抜けない間隔で、所定の取水流量が確保可能なものであって、取水口の流速に対して下流側に膨らんでクラゲを誘導できなくなるものでない限り、どのような部材をどのように配列したものを用いてもよい。例えば、使用する部材として、硬質樹脂製としてもよく、パイプ材を用いるようにしてもよい。また、部材の断面外形は必ずしも完全な円形である必要はなく、クラゲに損傷を与えることなく誘導することが可能である限り、どのような断面外形の部材を用いてもよい。例えば、楕円形の部材でもよく、クラゲの誘導面側に丸みを設けた半円形の部材等を用いるようにしてもよい。
クラゲ回収部40は、クラゲ誘導部20によって誘導されたクラゲを一時的に収容するクラゲ回収槽42と、クラゲ回収槽42をスロープ2の下流側の平坦な海底面に設置するためのクラゲ回収槽台座46とを備え、クラゲ回収槽42は、クラゲ回収槽支持部材47によってクラゲ回収槽台座46に固定され、クラゲ誘導部20の下流側の海面付近に据え付けられる。
クラゲ回収槽42は、クラゲ誘導部20によって誘導されるクラゲを一定量収容することができ、海水が自由に通過する箱状の槽であって、例えばパンチングメタルによって形成することができる。クラゲ回収槽42には、クラゲ誘導部20が接続されるクラゲ回収槽の開口44と、サクションパイプが接続されるサクションパイプ接続フランジ45とを備える。
クラゲ誘導部20によって誘導されたクラゲは、クラゲ回収槽の開口44を介してクラゲ回収槽42に収容され、クラゲ回収槽42に収容されたクラゲは、サクションパイプ接続フランジ45に接続されるサクションパイプ(図示省略)によって吸引され、例えば、前述のように洋上のクラゲ貯留槽に移送して海水中で自然消滅させたり、陸上の回収容器に移送して産業廃棄物として処理したりすることが行われる。
図2にクラゲ回収装置10を取水口の上方から見た概略構造を示し、図3にクラゲ回収装置10を取水口の側方から見た概略構造を示す。
底面クラゲ誘導部22は、略台形状に形成されたスリット状構造物であって、長辺側の底辺は取水口の入口付近のスロープ2の上流側から約4分の3の海底面に設置され、短辺側の底辺は下流側の海面付近に設置されるクラゲ回収槽42の開口44の下辺に接続される。
この実施形態では、底面クラゲ誘導部22は、スロープ2の海底面からクラゲ回収槽42の開口44にクラゲを誘導するために、長辺側の底辺から短辺側の底辺に向かって、水平面に対して34°の角度で上昇するように設置されている。
また、底面クラゲ誘導部22は、クラゲを下流側の海面方向にスムースに誘導することができるように、スリットの方向が取水口の上方から見て海水の流れに平行となるように各棒材が配列されたスリット状構造物によって形成されている。
2つの側面クラゲ誘導部24は、略平行四辺形状に形成されたスリット状構造物であって、底面クラゲ誘導部22の両脚のそれぞれに対して略鉛直方向に接続される。2つの側面クラゲ誘導部24のそれぞれの下流側の側辺は、クラゲ回収槽42の開口44の両辺のそれぞれに接続される。2つの側面クラゲ誘導部24の高さは、底面クラゲ誘導部22によって誘導されるクラゲが側面クラゲ誘導部を乗り越えて下流側に流出することを適切に防止できるように、約2.5mに設定されている。
この実施形態では、2つの側面クラゲ誘導部24は、できる限り設備規模を小さくするため、流れに対する設置角度を、上記実験においてスリット状構造物によってクラゲをスムースに誘導することができた最大角度である45°に設定している。このため、底面クラゲ誘導部22の展張角度は90°に設定されている。
また、2つの側面クラゲ誘導部24は、クラゲをクラゲ回収槽42にスムースに誘導することができるように、スリットの方向が底面クラゲ誘導部22の両脚のそれぞれに略平行となるように各棒材が配列されたスリット状構造物によって形成されている。
2つの側面延長クラゲ誘導部26は、2つの側面クラゲ誘導部24のそれぞれと同様に略平行四辺形状に形成されたスリット状構造物であって、2つの側面クラゲ誘導部24のそれぞれの上流側の側辺に接続され、スロープ2の海底面において2つの側面クラゲ誘導部24のそれぞれを上流側に延長する方向に設置される。
以上のように構成されたクラゲ誘導部10によって、取水口1から流入してスロープ2に沿って上昇するクラゲのうち、底面クラゲ誘導部22に到達したクラゲは、底面クラゲ誘導部22のスリットに沿って海面方向に誘導され、一部はクラゲ回収槽42に収容され、2つの側面クラゲ誘導部24のいずれかに到達したクラゲは、当該側面クラゲ誘導部のスリットに沿ってクラゲ回収槽42に誘導される。また、取水口1から流入してスロープ2に沿って上昇するクラゲのうち、2つの側面延長クラゲ誘導部26のいずれかに到達したクラゲは、当該側面延長クラゲ誘導部のスリットに沿って対応する側面クラゲ誘導部24に誘導され、引き続いて当該側面クラゲ誘導部のスリットに沿ってクラゲ回収槽42に誘導される。
このように、この実施形態に係るクラゲ回収装置10によれば、取水口1に流入してスロープ2に沿って上昇するクラゲは、底面クラゲ誘導部22と2つの側面クラゲ誘導部24と2つの側面延長クラゲ誘導部26のそれぞれのスリット状構造物のスリットに沿ってクラゲ回収槽42に誘導されるように構成されているので、取水口に流入するクラゲをスムースにクラゲ回収槽に誘導することができ、流れに対するクラゲの誘導角度をより大きくして設備規模を小さくすることができ、クラゲに与える損傷をより少なくすることができる。
次に、底面クラゲ誘導部22のスリット状構造物がどのように形成されているかについて述べる。
図4に、この実施形態に係るクラゲ回収装置10の底面クラゲ誘導部22の概略構造を示す。底面クラゲ誘導部22は、金属製の丸棒が所定の間隔で平行に配列されたスリット状構造物ユニット30を台形状の枠体32に配列することによって形成されている。
基本となるスリット状構造物ユニットは、枠体32に対して直交する方向に固定される固定部材34と、固定部材34の長さ方向の中間部分に固定部材と直行する方向に固定される中間支持部材36とを備え、隣接する固定部材34の間に、丸棒を枠体32と中間支持部材36とによって所定の間隔で配列して固定することによって形成される。
このような基本となるスリット状構造物ユニットに対して、台形の両脚部分の形状に合わせて形成されたスリット状構造物ユニットを組み合わせることによって、1つの台形ユニットが形成される。
この実施形態に係る底面クラゲ誘導部22は、高さ方向に4つに分割した4段の台形状の底面クラゲ誘導部ユニットを相互に接続することによって形成されるものであり、前段の底面クラゲ誘導部ユニットの長辺側の底辺が後段の底面クラゲ誘導部ユニットの短辺側の底辺にそれぞれ接続される。先頭の底面クラゲ誘導部ユニットは、短辺側の底辺がクラゲ回収槽42の開口44の下辺に接続されるように形成されている。
ここで、スリット状構造物ユニット30は、固定部材である枠体32および中間支持部材36のクラゲ誘導面側に棒材を直接溶接して固定するようにしてもよいが、固定部材に対して、回収対象となるクラゲの足の長さを超える高さに棒材を固定することが好ましい。これにより、スリットに沿って誘導されるクラゲの足が固定部材によって損傷を受けることが防止され、クラゲの誘導に際してクラゲに与える損傷をより少なくすることができる。
棒材を固定部材に対してクラゲの足の長さを超える高さに固定する方法としては、棒材の固定部材への固定箇所において、棒材を必要な長さだけ固定部材側に折り曲げて固定するようにしてもよく、棒材の直径よりも小さい必要な長さのスペーサ部材を用いて棒材を固定部材から浮かせて固定するようにしてもよい。
次に、取水口へのクラゲ誘導部10の据付を簡便化するために、クラゲ誘導部20の一部をユニット化したクラゲ誘導部組立ユニット50について述べる。
図5に、この実施形態に係るクラゲ回収装置10のクラゲ誘導部組立ユニット50の概略構造を示す。(A)は先頭のクラゲ誘導部組立ユニット52であり、図3のAA矢視図を示し、(B)は2段目のクラゲ誘導部組立ユニット54であり、図3のBB矢視図を示し、(C)は3段目のクラゲ誘導部組立ユニット56であり、図3のCC矢視図を示し、(D)は4段目のクラゲ誘導部組立ユニット58であり、図3のDD矢視図を示す。
各クラゲ誘導部組立ユニット52〜58は、図4において底面クラゲ誘導部22を高さ方向に分割した各底面クラゲ誘導部ユニットに対応して形成された各クラゲ誘導部ユニット枠体60に対して、対応する底面クラゲ誘導部ユニット64と、対応する側面クラゲ誘導部ユニット66とを接続固定したものであり、各クラゲ誘導部ユニット枠体60の底面には、設置場所における海底面までの高さに対応する長さのクラゲ誘導部ユニット支持部材62を備えている。
また、先頭のクラゲ誘導部組立ユニット52は、その先端部がクラゲ回収槽42の開口に直接接合可能なように形成されている。
この実施形態に係るクラゲ誘導部組立ユニット50を用いることで、取水口1へのクラゲ回収装置10の据付は、最初にクラゲ回収槽42をクラゲ回収槽台座46に設置し、設置されたクラゲ回収槽42の開口44に先頭のクラゲ誘導部組立ユニット52の前端を接続して支持部材62によって固定し、2〜4段目のクラゲ誘導部組立ユニット54,56,58を順次前段のクラゲ誘導部組立ユニットに接続して支持部材62によって固定し、4段目のクラゲ誘導部組立ユニット58の2つの側面クラゲ誘導部ユニット66の上流側の側辺のそれぞれに2つの側面延長クラゲ誘導部26を接続して取水口1の立杭3に固定することにより、短時間で的確に行うことができる。
上記実施形態では、底面クラゲ誘導部22の長辺側の底辺より上流側の海底面に、2つの側面クラゲ誘導部24のそれぞれを延長する2つの側面延長クラゲ誘導部26を備えるものとして説明したが、底面クラゲ誘導部22を取水口1の全幅まで展張し、当該底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに2つの側面クラゲ誘導部24を備えたものとし、2つの側面延長クラゲ誘導部26を省略するようにしてもよい。
図6に、この発明の第2実施形態に係るクラゲ回収装置70を取水口の側方から見た概略構造を示す。この実施形態に係るクラゲ回収装置70は、取水口4のようにスロープ以外の部分に設置する場合を対象としている。この場合には、クラゲは取水口の断面方向の広い範囲に分散して流入する。
クラゲ回収装置70は、前述のクラゲ回収装置10と同様に、取水口4の入口付近に設置され、取水口4に流入するクラゲを誘導するクラゲ誘導部80と、クラゲ誘導部80の下流側に設置され、クラゲ誘導部80によって誘導されたクラゲを回収するクラゲ回収部90とを備える。
クラゲ誘導部80は、取水口4の入口付近の海底面を長辺側の底辺として、下流側の海面付近に設置されるクラゲ回収部90のクラゲ回収槽92に向かって略台形状に形成される底面クラゲ誘導部82と、底面クラゲ誘導部82の両脚のそれぞれに当接して鉛直方向に海面付近まで形成される2つの側面クラゲ誘導部84と、底面クラゲ誘導部82の長辺側の底辺より上流側の海底面において、2つの側面クラゲ誘導部84のそれぞれを延長する2つの側面延長クラゲ誘導部86とを備える。
ここで、底面クラゲ誘導部82、側面クラゲ誘導部84、側面延長クラゲ誘導部86は、いずれもクラゲ回収装置10と同様のスリット状構造物によって形成されており、底面クラゲ誘導部82は、底面クラゲ誘導部22と同様に、スリットの方向が取水口の上方から見て海水の流れに平行となるように各棒材が配列されたスリット状構造物によって形成されているが、側面クラゲ誘導部84と側面延長クラゲ誘導部86は、スリットの方向が取水口の側方から見て略水平方向となるように各棒材が配列されたスリット状構造物によって形成されている。
クラゲ回収部90は、前述のクラゲ回収装置10と同様に、クラゲを一時的に収容するクラゲ回収槽92と、クラゲ回収槽92を海底面に設置するためのクラゲ回収槽台座94とを備え、クラゲ回収槽92は、クラゲ回収槽台座94に固定され、クラゲ誘導部80の下流側の海面付近に据え付けられる。
クラゲ回収装置70は、以上のように構成されているので、取水口4の断面方向の広い範囲に分散して流入するクラゲをクラゲ誘導部80によってクラゲ回収槽92に誘導して回収することができる。
上記実施形態において、側面クラゲ誘導部84と側面延長クラゲ誘導部86は、海面付近まで形成するものとして説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、取水口に流入するクラゲの断面方向の分布に対応して必要な範囲をカバーするように形成されたものでもよい。
また、この実施形態においても、底面クラゲ誘導部82を取水口4の全幅に展張し、当該底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに2つの側面クラゲ誘導部84を備えたものとし、2つの側面延長クラゲ誘導部86を省略するようにしてもよい。
図7に、この発明の第3実施形態に係るクラゲ回収装置100を取水口の側方から見た概略構造を示す。この実施形態に係るクラゲ回収装置100は、クラゲ回収装置10と同様に、取水口1の入口付近のスロープ2にクラゲ誘導部を設置する場合を例として示している。
クラゲ回収装置100は、前述のクラゲ回収装置10と同様に、取水口1の入口付近に設置され、取水口1に流入するクラゲを誘導するクラゲ誘導部110と、クラゲ誘導部110の下流側に設置され、クラゲ誘導部110によって誘導されたクラゲを回収するクラゲ回収部120とを備える。
クラゲ誘導部110は、取水口1の入口付近のスロープ2の海底面を長辺側の底辺として、下流側の海面付近に設置されるクラゲ回収部120のクラゲ回収槽122に向かって略台形状に形成される底面クラゲ誘導部112と、底面クラゲ誘導部112の両脚のそれぞれに当接して鉛直方向に略平行四辺形状に形成される2つの側面クラゲ誘導部114と、底面クラゲ誘導部112の長辺側の底辺より上流側のスロープ2の海底面において、2つの側面クラゲ誘導部114のそれぞれを延長する2つの側面延長クラゲ誘導部116と、2つの側面クラゲ誘導部114のそれぞれの上辺に当接して鉛直方向に海面付近との間で略三角形状に形成される2つの側面上方クラゲ誘導部118と、2つの側面延長クラゲ誘導部116のそれぞれの上辺と、対応する2つの側面上方クラゲ誘導部118のそれぞれの上流側の側辺とに当接して2つの側面上方クラゲ誘導部118のそれぞれを延長する2つの側面上方延長クラゲ誘導部119とを備える。
ここで、底面クラゲ誘導部112、側面クラゲ誘導部114、側面延長クラゲ誘導部116、側面上方クラゲ誘導部118、側面上方延長クラゲ誘導部119は、いずれもクラゲ回収装置10と同様のスリット状構造物によって形成されており、底面クラゲ誘導部112と側面クラゲ誘導部114と側面延長クラゲ誘導部116は、それぞれクラゲ回収装置10の底面クラゲ誘導部22と側面クラゲ誘導部24と側面延長クラゲ誘導部26と同様のスリットの方向となるように各棒材が配列されたスリット状構造物によって形成されている。
一方、側面上方クラゲ誘導部118と側面上方延長クラゲ誘導部119は、スリットの方向が取水口の側方から見て略水平方向となるように各棒材が配列されたスリット状構造物によって形成されている。
クラゲ回収部120は、前述のクラゲ回収装置10と同様に、クラゲを一時的に収容するクラゲ回収槽122と、クラゲ回収槽122を下流側の平坦な海底面に設置するためのクラゲ回収槽台座124とを備え、クラゲ回収槽122は、クラゲ回収槽台座124に固定され、クラゲ誘導部110の下流側の海面付近に据え付けられる。
クラゲ回収装置100は、以上のように構成されているので、2つの側面クラゲ誘導部114の上方を流入するクラゲは、2つの側面上方クラゲ誘導部118のスリットに沿って誘導され、対応する側面クラゲ誘導部114に到達した後は、当該側面クラゲ誘導部114のスリットに沿って誘導されてクラゲ回収槽122に回収される。また、2つの側面延長クラゲ誘導部116の上方を流入するクラゲは、2つの側面上方延長クラゲ誘導部119のスリットに沿って誘導され、対応する側面上方クラゲ誘導部118に到達したクラゲは、対応する側面上方クラゲ誘導部118のスリットに沿って誘導され、対応する側面クラゲ誘導部114に到達した後は、当該側面クラゲ誘導部114のスリットに沿って誘導されてクラゲ回収槽122に回収される。また、対応する側面延長クラゲ誘導部116に到達したクラゲは、当該側面延長クラゲ誘導部116のスリットに沿って誘導され、対応する側面クラゲ誘導部114に到達した後は、当該側面クラゲ誘導部114のスリットに沿って誘導されてクラゲ回収槽122に回収される。
このように、クラゲ回収装置100によれば、取水口の断面方向のいずれの位置から流入したクラゲであっても、常にスリット状構造物のスリットの方向に沿って誘導されてクラゲ回収槽に回収されるので、取水口に流入するクラゲをスムースにクラゲ回収槽に誘導することができ、流れに対するクラゲの誘導角度をより大きくして設備規模を小さくすることができ、クラゲに与える損傷をより少なくすることができる。
上記実施形態において、側面上方クラゲ誘導部118と側面上方延長クラゲ誘導部119は、海面付近まで形成するものとして説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、取水口に流入するクラゲの断面方向の分布に対応して必要な範囲をカバーするように形成されたものでもよい。
また、この実施形態においても、底面クラゲ誘導部112を取水口1の全幅に展張し、当該底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに2つの側面クラゲ誘導部114と2つの側面上方クラゲ誘導部118を備えたものとし、2つの側面延長クラゲ誘導部116と2つの側面上方延長クラゲ誘導部119を省略するようにしてもよい。
また、この実施形態では、クラゲ回収装置100のクラゲ誘導部110を取水口1の入口付近のスロープ2に設置するものとして説明したが、取水口のスロープの無い部分に設置するようにしてもよい。この場合には、側面延長クラゲ誘導部116と側面上方延長クラゲ誘導部は、いずれもスリットの方向を取水口の側方から見て海底面に略平行に設置することとなるので、これらを一体化し、海底面から鉛直方向に略長方形状に形成するようにしてもよい。
上述した実施形態では、2つの側面延長クラゲ誘導部は、2つの側面クラゲ誘導部のそれぞれに対して同一平面上に形成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、クラゲ誘導部の各部のスリット状構造物の流れに対する設置角度がクラゲを誘導することができる所定の範囲内にある限り、取水口の構造に対応して自由に設置することができる。
また、上述した実施形態では、底面クラゲ誘導部は、スリットの方向が取水口の上方から見て海水の流れに平行となるように設置するものとして説明したが、必ずしも海水の流れに対して平行である必要はなく、スリット状構造物によってクラゲを誘導することが可能である範囲において流れに対して角度を持って設置することができ、取水口の構造に合わせてクラゲ誘導部を海水の流れに対して斜めに設置するようにしてもよい。
上述した実施形態では、クラゲ誘導部は金属性の棒材が配列されたスリット状構造物によって形成されているが、一般に金属材料は海水に長時間晒されると腐食が起こるため、腐食防止のための防食塗装を行う必要がある。また、クラゲ誘導部の棒材は、クラゲをスムースに誘導する機能が求められるが、貝やフジツボ等の海生生物が付着することでその機能が著しく低下するため、海生生物の付着を防止する防汚塗装が必要となる。
一般に、海水中で使用する部材への海生生物の付着防止を図る防汚塗装としては、シリコン系の無公害防汚塗装が用いられるが、クラゲのシーズンだけクラゲ回収装置を使用し、クラゲの少ない冬場には海から撤去して陸上保管する運用を行う場合には、シリコン系の無公害防汚塗装では、陸上に半年程度保管することで塗膜が劣化する。
このため、上述の実施形態に係るクラゲ回収装置では、クラゲ誘導部の棒材に対して、乾燥に強い銅系塗料を用いた防汚塗装を施している。このように、クラゲ誘導部の棒材の防汚塗装に銅系塗料を用いることで、クラゲ誘導部を長期間陸上保管した場合においても塗膜の劣化が抑制され、貝やフジツボ等の清掃に要するコストを低減することができる。
なお、本願発明は、クラゲ誘導部の棒材またはパイプ材に対して銅系塗料を用いた防汚塗装が施されているものに限定されるものではなく、クラゲ誘導部を通年運用するかまたは陸上保管の期間が短いなどの場合には、シリコン系の無公害防汚塗料等を用いるようにしてもよいことは言うまでもない。
上述した実施形態では、クラゲ誘導部のすべての部分がスリット状構造物によって形成されるものとして説明したが、設置される場所の流速やクラゲの誘導角度によっては、必ずしもクラゲ誘導部のすべての部分をスリット状構造物によって形成する必要はなく、例えば、網状構造物で形成された場合に下流側への膨らみが生じてクラゲの誘導が困難となる部分のみをスリット状構造物によって形成し、クラゲの誘導に支障のない残余の部分を網状構造物によって形成するようにしてもよい。
図8に、クラゲ誘導部のうち底面クラゲ誘導部の一部がスリット状構造物によって形成され、クラゲ誘導部の残余の部分が網状構造物(漁網)によって形成された、この発明の第4実施形態に係るクラゲ回収装置200を示す。図8Aはクラゲ回収装置200を取水口の上方から見た平面図解図であり、図8Bはクラゲ回収装置200を取水口の側方から見た側面図解図である。
クラゲ回収装置200は、取水口に流入するクラゲを、下流側の海面付近に設けられるクラゲ回収部220に誘導するクラゲ誘導部210を備えるものであって、クラゲ誘導部210は、上流側の海底付近を長辺側の底辺とする略台形状に形成され、短辺側の底辺がクラゲ回収部220のクラゲ流入口の下辺に接続される底面クラゲ誘導部212,214と、底面クラゲ誘導部212,214の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に略四角形状に形成され、下流側の側辺が前記クラゲ回収部のクラゲ流入口の対応する側辺に接続される2つの側面クラゲ誘導部216とを備える。
この実施形態のクラゲ回収装置200においては、底面クラゲ誘導部210のうち、底面クラゲ誘導部の下流部分212がスリット状構造物によって形成され、底面クラゲ誘導部の上流部分214は網状構造物(漁網)によって形成され、側面クラゲ誘導部のすべての部分は網状構造物(漁網)によって形成されている。このように構成したのは、設置される場所の流速とクラゲ誘導角度の設置条件から、底面クラゲ誘導部のすべての部分を網状構造物で形成した場合に、底面クラゲ誘導部の下流側の部分において下流側への膨らみが生じてクラゲの誘導が困難になるが、その他の部分においてはクラゲの誘導に支障がないからである。
このように、網状構造物ではクラゲの誘導に支障がある部分のみをスリット状構造物によって形成し、その他の部分を網状構造物によって形成することで設備コストの低減を図ることができる。
この実施形態のクラゲ回収装置200は、海面から海底面までの距離が大きい場所に設置されるものであることから、クラゲ誘導部210は、海底面によって支持されるものではなく、海面に浮揚する樹脂製のフロート218によって支持されるものとしている。
一方、クラゲ回収装置200のクラゲ回収部220は、クラゲ誘導部210によって誘導されたクラゲをクラゲ移送配管240に誘導するものであって、スリット状構造物によって形成されるクラゲ誘導回収部230を備える。
クラゲ誘導回収部230は、底面クラゲ誘導部の下流部分212の短辺側の底辺を長辺側の底辺とする略台形状に形成された底面クラゲ誘導回収部232と、底面クラゲ誘導回収部232の両脚のそれぞれに当接して海面付近の略水平方向を上辺として略鉛直方向に略四角形状に形成された側面クラゲ誘導回収部234とを備え、底面クラゲ誘導回収部232の長辺側の底辺が底面クラゲ誘導部の下流部分212の短辺側の底辺に接続され、2つの側面クラゲ誘導回収部234の上流側の側辺が2つの側面クラゲ誘導部216の下流側の側辺のそれぞれに接続され、底面クラゲ誘導回収部232の短辺側の底辺と2つの側面クラゲ誘導回収部234の下流側の側辺にクラゲ移送配管240が接続される。
この実施形態において、クラゲ回収部220は、海面に浮揚するSUS製のクラゲ回収台船222によって支持され、側面クラゲ誘導回収部234の上辺が海面付近に設置される。このように、クラゲ回収部220は、クラゲ回収台船222によって支持されているので、海面から海底面までの距離が大きい場所においても、クラゲ回収部210を容易に海面付近に設置することができ、設備コストを低減することができる。
また、この実施形態において、クラゲ回収部220の入口側には、クラゲ誘導部210から流木などの大きな異物が流入することによってクラゲ移送配管240が詰まったり、破損したりすることを防止するため、入口ガード260を備えている。
また、この実施形態において、底面クラゲ誘導部の下流部分212において、ビニール袋などの異物が詰まった時にその異物を除去するエアレーションを行うために、流れに対して略直交する方向に複数段のバブリング配管250が設置されている。エアレーションは、複数段のバブリング配管に対して一斉にバブリングを行うのではなく、順次切り替えながらバブリングを行うようにしている。これは、ビニール袋などの異物は流れに沿って流入するので、流れに沿ってバブリング配管を順次切り替えながらバブリングを行うことで効率的に異物を除去することができるからである。これにより、バブリング配管にエアーを供給するコンプレッサーの容量を小さくすることができ、設備コストを低減することができる。
上記実施形態では、クラゲ誘導回収部はクラゲ回収台船に支持されているが、海面から海底面までの距離が小さい場所では、クラゲ誘導回収部を海底面で支持するようにしてもよい。また、逆に、前述の実施形態におけるクラゲ回収槽を上述のようにクラゲ回収台船によって支持するようにしてもよい。
前述の実施形態においては、クラゲ回収部にクラゲ回収槽を備えるようにしたが、クラゲ誘導部から流入するクラゲを一定量収容するバッファ機能が必要とされない場合には、クラゲ回収槽に代えて上記実施形態のクラゲ誘導回収部を備えるようにしてもよい。
最後に、本願発明のクラゲ回収装置を用いたクラゲの洋上処理システムについて簡単に説明する。
図9に、この発明の一実施形態に係るクラゲの洋上処理システム300の概略構成を示す。クラゲの洋上処理システム300は、本願発明のクラゲ回収装置のクラゲ誘導部310およびクラゲ回収部320と、洋上においてクラゲを海水中に貯留するクラゲ貯留槽340と、クラゲ回収装置によって回収されたクラゲをクラゲ貯留槽340に活きたまま移送するクラゲ移送部330とを備える。このような構成により、クラゲの洋上処理システム300は、取水口に流入するクラゲを、クラゲ誘導部310によってクラゲ回収部320に誘導し、クラゲ回収部320に回収されたクラゲを、クラゲ移送部330によってクラゲ貯留槽340に移送し、クラゲ貯留槽340において海水中で貯留することによって自然消滅させる。
ここで、クラゲの洋上処理システム300は、クラゲ誘導部310とクラゲ回収部320として、上述されているいずれの実施形態のクラゲ回収装置を用いることもできる。
クラゲ移送部330は、クラゲ回収部320によって回収されたクラゲをクラゲ貯留槽40に活きたまま移送するためのクラゲ移送配管332と、フィッシュポンプ334とを備える。これにより、クラゲ誘導部310とクラゲ回収部320によって回収されたクラゲを、水揚げすることなく活きたままクラゲ貯留槽に移送することができる。
この実施形態において、クラゲ回収部320は海面に浮揚するクラゲ回収台船332によって支持されているが、前述のように、クラゲ誘導回収部を海底面で支持するようにしてもよいことは言うまでもない。
以上のように、本願発明のクラゲの回収装置によれば、流速の速い取水口においても、クラゲが張り付いて目詰まりすることが防止され、流れに対するクラゲの誘導角度を大きくして設備規模を小さくすることができ、クラゲに損傷を与えることが少ないクラゲ回収装置を提供することができる。
また、本願発明のクラゲの洋上処理システムによれば、クラゲ回収装置によって回収されたクラゲを、水揚げすることなく洋上に設けられた洋上クラゲ貯留槽に活きたまま移送し、クラゲ貯留槽に貯留することによって海水中で自然消滅させるので、クラゲを産業廃棄物として処理するコストを大幅に削減することができる。特に、本願発明のクラゲの洋上処理システムは、クラゲの回収が本願発明のクラゲ回収装置によって行われるので、流れの速い取水口においても多くのクラゲを活きたままクラゲ貯留槽に移送することができ、クラゲ貯留槽の水質の劣化を抑制してクラゲの洋上処理を効率的かつ安定的に行わせることができる。
本願発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本願発明の効果を奏する限り、各実施形態で述べた構成要素を適宜入れ替えたり、新たな構成要素を追加したり、一部の構成要素を削除したりしてもよいことは言うまでもない。
1 取水口(スロープ有)
2 スロープ
3 立杭
4 取水口(スロープ無)
10 この発明の第1実施形態に係るクラゲ回収装置
20 クラゲ誘導部
22 底面クラゲ誘導部
24 側面クラゲ誘導部
26 側面延長クラゲ誘導部
30 スリット状構造物ユニット
32 枠体
34 固定部材
36 中間支持部材
40 クラゲ回収部
42 クラゲ回収槽
44 クラゲ回収槽の開口(クラゲ回収部のクラゲ流入口)
45 サクションパイプ接続フランジ
46 クラゲ回収槽台座
47 クラゲ回収槽支持部材
50 クラゲ誘導部組立ユニット
52 先頭のクラゲ誘導部組立ユニット
54 2段目のクラゲ誘導部組立ユニット
56 3段目のクラゲ誘導部組立ユニット
58 4段目のクラゲ誘導部組立ユニット
60 クラゲ誘導部ユニット枠体
62 クラゲ誘導部ユニット支持部材
64 底面クラゲ誘導部ユニット
66 側面クラゲ誘導部ユニット
70 この発明の第2実施形態に係るクラゲ回収装置
80 クラゲ誘導部
82 底面クラゲ誘導部
84 側面クラゲ誘導部
86 側面延長クラゲ誘導部
90 クラゲ回収部
92 クラゲ回収槽
94 クラゲ回収槽台座
100 この発明の第3実施形態に係るクラゲ回収装置
110 クラゲ誘導部
112 底面クラゲ誘導部
114 側面クラゲ誘導部
116 側面延長クラゲ誘導部
118 側面上方クラゲ誘導部
119 側面上方延長クラゲ誘導部
120 クラゲ回収部
122 クラゲ回収槽
124 クラゲ回収槽台座
200 この発明の第4実施形態に係るクラゲ回収装置
210 クラゲ誘導部
212 底面クラゲ誘導部の下流部分(スリット状構造物)
214 底面クラゲ誘導部の上流部分(網状構造物)
216 側面クラゲ誘導部(網状構造部)
218 フロート
220 クラゲ回収部
222 クラゲ回収台船
230 クラゲ誘導回収部
232 底面クラゲ誘導回収部
234 側面クラゲ誘導回収部
240 クラゲ移送配管
250 バブリング配管
260 入口ガード
300 この発明の一実施形態に係るクラゲの洋上処理システム
310 クラゲ誘導部
320 クラゲ回収部
322 クラゲ回収台船
330 クラゲ移送部
332 クラゲ移送配管(サクションパイプ)
334 フィッシュポンプ
340 クラゲ貯留槽

Claims (16)

  1. 取水口に流入するクラゲを、下流側の海面付近に設けられたクラゲ回収部に誘導するクラゲ誘導部を有するクラゲ回収装置であって、
    前記クラゲ誘導部は、上流側の海底付近を長辺側の底辺とする略台形状に形成され、短辺側の底辺が前記クラゲ回収部のクラゲ流入口の下辺に接続される底面クラゲ誘導部と、前記底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に略四角形状に形成され、下流側の側辺が前記クラゲ回収部のクラゲ流入口の対応する側辺に接続される2つの側面クラゲ誘導部とを備え、
    前記クラゲ誘導部は、断面外形が略円形の金属製または硬質樹脂製の棒材またはパイプ材が、回収対象となるクラゲがすり抜けない間隔で、所定の取水流量が確保可能なようにスリット状に配列されたスリット状構造物によって形成されていることを特徴とする、クラゲ回収装置。
  2. 前記2つの側面クラゲ誘導部は、前記底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に所定の高さで略平行四辺形状に形成されたものであって、前記底面クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が前記取水口の上方から見て海水の流れに沿って配列され、前記2つの側面クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材を前記底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに略平行に配列されていることを特徴とする、請求項1に記載のクラゲ回収装置。
  3. 前記クラゲ誘導部は、前記2つの側面クラゲ誘導部のそれぞれの上辺に当接して略鉛直方向に海面付近の略水平方向を上辺として略三角形状に形成されたものであって、前記スリット状構造物によって形成される2つの側面上方クラゲ誘導部を備え、前記2つの側面上方クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が略水平方向に配列されていることを特徴とする、請求項2に記載のクラゲ回収装置。
  4. 前記2つの側面クラゲ誘導部は、海面付近の略水平方向を上辺として略四角形状に形成されたものであって、前記底面クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が前記取水口の上方から見て海水の流れに沿って配列され、前記2つの側面クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が略水平方向に配列されていることを特徴とする、請求項1に記載のクラゲ回収装置。
  5. 前記クラゲ誘導部は、長さ方向に複数の部分に分割した複数のクラゲ誘導部組立ユニットを備え、前記複数のクラゲ誘導部組立ユニットの先端のクラゲ誘導部組立ユニットは、前記クラゲ回収部のクラゲ流入口に直接接続可能に形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  6. 前記クラゲ誘導部は、前記底面クラゲ誘導部の長辺側の底辺より上流側の海底付近において前記2つの側面クラゲ誘導部のそれぞれを延長するものであって、前記スリット状構造物によって形成される2つの側面延長クラゲ誘導部を備えていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  7. 前記クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材が、前記棒材またはパイプ材を所定の間隔に配列して固定する固定部材に対して、回収対象となるクラゲの足の長さを超える高さに固定されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  8. 前記クラゲ誘導部は、前記棒材またはパイプ材に対して銅系塗料を用いた防汚塗装が施されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  9. 設置される場所の流速が0.15〜0.3m/sであって流れに対するクラゲの誘導角度が45°以下である場合と、設置される場所の流速が0.1〜0.15m/sであって流れに対するクラゲの誘導角度が30°を超えて40°以下である場合に、前記クラゲ誘導部が前記スリット状構造物によって形成され、設置される場所の流速が0.15m/s以下であって流れに対するクラゲの誘導角度が30°以下である場合に、前記クラゲ誘導部が網状構造物によって形成されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  10. 取水口に流入するクラゲを、下流側の海面付近に設けられたクラゲ回収部に誘導するクラゲ誘導部を有するクラゲ回収装置であって、
    前記クラゲ誘導部は、上流側の海底付近を長辺側の底辺とする略台形状に形成され、短辺側の底辺が前記クラゲ回収部のクラゲ流入口の下辺に接続される底面クラゲ誘導部と、前記底面クラゲ誘導部の両脚のそれぞれに当接して略鉛直方向に略四角形状に形成され、下流側の側辺が前記クラゲ回収部のクラゲ流入口の対応する側辺に接続される2つの側面クラゲ誘導部とを備え、
    前記クラゲ誘導部は、断面外形が略円形の金属製または硬質樹脂製の棒材またはパイプ材が、回収対象となるクラゲがすり抜けない間隔で、所定の取水流量が確保可能なようにスリット状に配列されたスリット状構造物によって形成される部分と、網状構造物によって形成される部分とを有していることを特徴とする、クラゲ回収装置。
  11. 前記クラゲ回収部は、前記クラゲ誘導部によって誘導されたクラゲを一定量収容することが可能であって、回収されたクラゲを移送するクラゲ移送配管に接続されるクラゲ回収槽を備えていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  12. 前記クラゲ回収部は、前記クラゲ誘導部によって誘導されたクラゲをクラゲ移送配管に誘導するものであって、前記スリット状構造物によって形成されるクラゲ誘導回収部を備え、
    前記クラゲ誘導回収部は、前記底面クラゲ誘導部の短辺側の底辺を長辺側の底辺として略台形状に形成された底面クラゲ誘導回収部と、前記底面クラゲ誘導回収部の両脚のそれぞれに当接して海面付近の略水平方向を上辺として略鉛直方向に略四角形状に形成された2つの側面クラゲ誘導回収部とを備え、前記底面クラゲ誘導回収部の長辺側の底辺が前記底面クラゲ誘導部の短辺側の底辺に接続され、前記2つの側面クラゲ誘導回収部の上流側の側辺が前記2つの側面クラゲ誘導部の下流側の側辺のそれぞれに接続され、前記底面クラゲ誘導回収部の短辺側の底辺と前記2つの側面クラゲ誘導回収部の下流側の側辺に前記クラゲ移送配管が接続されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  13. 前記クラゲ回収部は、海面付近に浮揚するクラゲ回収台船によって支持されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  14. 前記クラゲ回収部は、流木等の大きな異物の侵入をガードする入口ガードを備えていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  15. 前記底面クラゲ誘導部は、異物を除去するエアレーションを行うために、流れに対して略直交する方向に複数段のバブリング配管を備え、前記複数段のバブリング配管を順次切り替えながらバブリングが行われていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載のクラゲ回収装置。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載されたクラゲ回収装置と、洋上においてクラゲを海水中に貯留するクラゲ貯留槽と、前記クラゲ回収装置によって回収されたクラゲを前記クラゲ貯留槽に活きたまま移送するクラゲ移送部とを備え、前記クラゲ回収装置によって回収されたクラゲを水揚げすることなく前記クラゲ貯留槽に貯留することによって、海水中で自然消滅させることを特徴とする、クラゲの洋上処理システム。
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