[実施形態の概要]
一の実施形態に係る通信方法は、Pedestrian UE(User Equipment)である無線端末から基地局へ、前記無線端末の能力情報を送信するステップと、前記基地局が、前記無線端末の能力情報を前記無線端末から受信するステップと、前記基地局から前記無線端末へ、前記無線端末の能力情報に基づいて、直接的な端末間通信用の無線リソースプールの情報を個別に送信するステップと、を備える。前記無線リソースプールの情報は、地理的なゾーンに基づくリソースプールの情報である。
前記通信方法は、前記基地局が、前記無線端末の位置情報に基づいて、前記無線リソースプールの情報を送信するか否かを決定するステップを備えてもよい。
前記通信方法は、前記無線端末から前記基地局へ、前記直接的な端末間通信用の無線リソースプールを要求するための情報を送信するステップと、前記基地局が、前記無線端末から前記情報を受信するステップと、を備えてもよい。前記無線リソースプールの情報を送信するステップでは、前記基地局から前記無線端末へ、前記情報の受信に応じて、前記無線リソースプールの情報を個別に送信してもよい。
一の実施形態に係る無線端末は、Pedestrian UE(User Equipment)である無線端末である。前記無線端末は、送信部と、受信部と、を備える。前記送信部は、前記無線端末の能力情報を前記基地局へ送信するよう構成される。前記受信部は、前記能力情報の送信後に、直接的な端末間通信用の無線リソースプールの情報を前記基地局から個別に受信するよう構成される。前記無線リソースプールの情報は、地理的なゾーンに基づくリソースプールの情報である。
一の実施形態に係るプロセッサは、Pedestrian UE(User Equipment)である無線端末を制御するためのプロセッサである。前記プロセッサは、前記無線端末の能力情報を前記基地局へ送信する処理と、前記能力情報の送信後に、直接的な端末間通信用の無線リソースプールの情報を前記基地局から個別に受信する処理と、を実行する。前記無線リソースプールの情報は、地理的なゾーンに基づくリソースプールの情報である。
一の実施形態に係る基地局は、受信部と、送信部と、を備える。前記受信部は、Pedestrian UE(User Equipment)である無線端末から、前記無線端末の能力情報を受信するよう構成される。前記送信部は、前記無線端末の能力情報に基づいて、直接的な端末間通信用の無線リソースプールの情報を前記無線端末へ個別に送信するよう構成される。前記無線リソースプールの情報は、地理的なゾーンに基づくリソースプールの情報である。
一の実施形態に係るプロセッサは、基地局を制御するためのプロセッサである。前記プロセッサは、Pedestrian UE(User Equipment)である無線端末から、前記無線端末の能力情報を受信する処理と、前記無線端末の能力情報に基づいて、直接的な端末間通信用の無線リソースプールの情報を前記無線端末へ個別に送信する処理と、を実行する。前記無線リソースプールの情報は、地理的なゾーンに基づくリソースプールの情報である。
近年、歩行者型の機能を有する無線端末(Pedestrian UE:P−UE)と車両型の機能を有する無線端末(Vehicle UE:VUE)との間での歩車間通信(Pedestrian−to−Vehicle(P2V)通信)の議論が行われている。
しかしながら、現状の仕様書には、P−UEが、P2V通信のために利用可能な無線リソースについて規定されていない。このため、P2V通信が適切に実行できない可能性がある。
一の実施形態に係る無線端末は、歩行者型の機能を有する。前記無線端末は、車両型の機能を有する他の無線端末との直接的な端末間通信を実行するよう構成されたトランスミッタと、前記歩行者型の機能を有する無線端末に向けて送信されるリソースプールの情報を基地局から受信するよう構成されたレシーバと、前記リソースプールの種別に応じて、前記端末間通信のために前記リソースプールが利用可能か否かを判定するよう構成されたコントローラと、を備える。
前記コントローラは、前記リソースプールの種別と前記無線端末の能力とに応じて、前記リソースプールを利用可能な否かを判定するよう構成されてもよい。
前記リソースプールが当該リソースプールを使用するためにセンシングが必要なリソースプールであることに応じて、前記コントローラは、前記リソースプールを利用可能であると判定するよう構成されてもよい。
前記リソースプールが当該リソースプールを使用するためにセンシングが不要なリソースプールであってもよい。前記コントローラは、前記無線端末が前記端末間通信における受信能力を有さないことに応じて、前記リソースプールを利用可能であると判定するよう構成されてもよい。
前記コントローラは、前記無線端末がRadio Resource Control(RRC)アイドル状態である場合、前記リソースプールを利用不能であると判定したことに応じて、前記端末間通信のための無線リソースを前記基地局へ要求するために、前記RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態へ遷移する制御を開始するよう構成されてもよい。
前記コントローラは、前記無線リソースを要求するためのメッセージに、前記無線端末が前記歩行者型の機能を有するか否かを示す情報を含めるよう構成されてもよい。前記トランスミッタは、前記メッセージを前記基地局へ送信するよう構成されてもよい。
前記トランスミッタは、前記無線端末が前記歩行者型の機能を有するか否かを示す情報を前記基地局へ送信するよう構成されてもよい。
一の実施形態に係る基地局は、歩行者型の機能を有する第1の無線端末から、車両型の機能を有する第2の無線端末との直接的な端末間通信のための無線リソースを要求するメッセージを受信するよう構成されたレシーバと、前記第1の無線端末の能力に応じて、前記第1の無線端末へ割り当てる無線リソースを決定するよう構成されたコントローラと、を備えてもよい。
前記コントローラは、前記第1の無線端末が、前記端末間通信における受信能力を有する場合、センシングが必要なリソースプールを前記無線リソースとして割り当てるよう構成されてもよい。
前記基地局は、歩行者型の機能を有する無線端末と車両型の機能を有する無線端末との前記端末間通信を推奨するセル及び周波数の少なくとも一方を示す情報を前記第1の無線端末へ通知するトランスミッタをさらに備えてもよい。
[実施形態]
(移動通信システム)
実施形態に係る移動通信システムであるLTEシステムについて説明する。図1は、LTEシステムの構成を示す図である。
図1に示すように、LTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。
UE100は、通信装置(例えば、無線端末)に相当する。UE100は、移動型の通信装置である。
UE100は、歩行者型の機能を有する無線端末であってもよい。例えば、UE100は、歩行者が携帯可能な無線端末である。UE100は、歩行者型の機能を永続的に有していてもよい。UE100は、所定の条件を満たす場合にのみ、歩行者型の機能を有していてもよい。
UE100は、当該UE100(を構成する各機器(例えば、後述する図4に示すレシーバ110、トランスミッタ120、コントローラ130))へ電力を供給するバッテリを有する場合、歩行者型の機能を有してもよい。UE100は、バッテリを有さない場合、すなわち、外部からUE100へ電力が供給される場合、歩行者型の機能を有さなくてもよい。
UE100は、低速移動を実行する又は停止している場合に、歩行者型の機能を有してもよい。UE100は、移動速度が低速移動を示す閾値(例えば、10km/h)未満である場合にのみ、歩行者型の機能を有してもよい。UE100は、移動速度が閾値以上である場合には、歩行者型の機能を有さなくてもよい。
UE100は、加速度が閾値未満である場合にのみ、歩行者型の機能を有してもよい。UE100は、加速度が閾値以上である場合には、歩行者型の機能を有さなくてもよい。
UE100は、Pedestrian UE(P−UE)100向けの無線リソース(リソースプール)を利用することを望む場合に、歩行者型の機能を有してもよい。UE100は、P−UE100向けの無線リソース(リソースプール)を利用することに興味がある場合に、歩行者型の機能を有してもよい。UE100は、P−UE100向けの無線リソース(リソースプール)を利用することを望まない場合に、歩行者型の機能を有さなくてもよい。UE100は、P−UE100向けの無線リソース(リソースプール)を利用することに興味がない(もはや興味がなくなった)場合に、歩行者型の機能を有さなくてもよい。
UE100は、車両に設けられない場合に、歩行者型の機能を有してもよい。UE100は、車両に設けられる場合に、歩行者型の機能を有さなくてもよい。
UE100は、P−UE100と推定される場合に、歩行者型の機能を有してもよい。例えば、UE100は、車両による衝突を回避すべきUE100である場合に、P−UE100と推定されてもよい。UE100は、車両が気を付けるべきUE100である場合に、P−UE100と推定されてもよい。UE100は、車両に対する歩行者が保持するUE100と推定される場合に、歩行者型の機能を有してもよい。
UE100は、所定のアプリケーション(例えば、歩行者の動作に関するアプリケーション)を起動(実行)している場合にのみ、歩行者型の機能を有してもよい。UE100は、所定のアプリケーションを起動(実行)していない場合、歩行者型の機能を有さなくてもよい。
UE100は、所定のアプリケーション(例えば、車両の動作に関するアプリケーション)を起動(実行)していない場合にのみ、歩行者型の機能を有さなくてもよい。UE100は、所定のアプリケーションを起動(実行)していない場合、歩行者型の機能を有していてもよい。
UE100は、車両型の機能を有する無線端末であってもよい。例えば、UE100は、通信機能を有する車両(VUE(Vehicle UE)100)であってもよい。UE100は、車両そのもの(例えば、自動車、バイク等)であってもよい。UE100は、車両に着脱可能な通信モジュールであってもよい。UE100は、車両型の機能を永続的に有していてもよい。UE100は、所定の条件を満たす場合にのみ、車両型の機能を有していてもよい。所定の条件は、少なくとも以下のいずれかである。
UE100は、バッテリを有さない場合、車両型の機能を有してもよい。UE100は、バッテリを有する場合、車両型の機能を有さなくてもよい。
UE100は、高速移動を実行する場合に、車両型の機能を有してもよい。UE100は、移動速度が高速移動を示す閾値(例えば、10km/h)以上である場合にのみ、車両型の機能を有してもよい。UE100は、移動速度が閾値未満である場合には、車両型の機能を有さなくてもよい。UE100は、移動速度が高速移動を示す閾値を下回った期間が所定期間を経過した場合にのみ、車両型の機能を(一時的に)失ってもよい。UE100は、移動速度が高速移動を示す閾値を下回った期間が所定期間を経過していない場合には、車両型の機能を有してもよい。
UE100は、加速度が閾値以上である場合にのみ、車両型の機能を有してもよい。UE100は、加速度が閾値未満である場合には、車両型の機能を有さなくてもよい。UE100は、加速度が閾値を下回った期間が所定期間を経過した場合にのみ、車両型の機能を(一時的に)失ってもよい。UE100は、加速度が閾値を下回った期間が所定期間を経過していない場合には、車両型の機能を有してもよい。
UE100は、車両に設けられる場合に、車両型の機能を有してもよい。UE100は、車両に設けられない場合に、車両型の機能を有してもよい。
UE100は、V−UE100と推定される場合に、車両型の機能を有してもよい。例えば、UE100は、P−UE100Aへの衝突を回避すべきUE100である場合に、V−UE100と推定されてもよい。UE100は、P−UE100Aに気を付ける場合に、V−UE100と推定されてもよい。UE100は、車両に設けられるUE100と推定される場合に、車両型の機能を有してもよい。
UE100は、所定のアプリケーション(例えば、車両の動作に関するアプリケーション)を起動(実行)している場合にのみ、車両型の機能を有してもよい。UE100は、所定のアプリケーションを起動(実行)していない場合、車両型の機能を有さなくてもよい。
UE100は、所定のアプリケーション(例えば、歩行者の動作に関するアプリケーション)を起動(実行)していない場合にのみ、車両型の機能を有さなくてもよい。UE100は、所定のアプリケーションを起動(実行)していない場合、車両型の機能を有していてもよい。
UE100は、セル(後述するeNB200)と無線通信(Uplink/Downlink)を行ってもよい。UE100は、他の通信装置と直接的なシグナリングの送信及び/又は受信を実行できてもよい。例えば、UE100は、歩車間(P2V:Pedestrian−to−Vehicle)通信を実行できる。UE100は、V2X(Vehicle−to−Everything)通信(例えば、車車間(V2V:Vehicle−to−Vehicle)通信、路車間(V2I:Vehicle−to−Infrastructure)通信の少なくともいずれかを実行できてもよい。
E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200の動作は、E−UTRAN10の動作とみなされてもよい。
eNB200は、1又は複数のセルを管理する。eNB200は、eNB200が管理するセルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)機能、ユーザデータ(以下、「データ」と称することがある)のルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能等を有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される。「セル」は、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用されてもよい。
EPC20は、コアネットワークに相当する。EPC20は、E−UTRAN10と共にネットワークを構成してもよい。EPC20は、MME(Mobility Management Entity)300、及びSGW(Serving Gateway)400を含む。
MME300は、例えば、UE100に対する各種モビリティ制御を行う。SGW400は、例えば、データの転送制御を行う。MME300及びSGW400は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。
EPC20の外部には、HSS(Home Subscriber Server)500が設けられていてもよい。HSS500は、UE100の加入者情報を管理するノード(NW装置)である。
図2は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図2に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されている。第1層は、物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
物理層は、符号化・復号化、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
MAC層は、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理、及びランダムアクセス手順等を行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、スケジューラ(MAC スケジューラ)を含む。スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE100への割当リソースブロックを決定する。
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がある場合、UE100は、RRCコネクティッド状態である。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がない場合、UE100は、RRCアイドル状態である。
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、例えば、セッション管理及びモビリティ管理を行う。
図3は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムにおいて、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用される。上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が適用される。
図3に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msである。各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数のリソースブロック(RB:Resource Block)を含む。各サブフレームは、時間方向に複数のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数のサブキャリアを含む。1つのシンボル及び1つのサブキャリアにより、1つのリソースエレメント(RE:Resource Element)が構成されるUE100には、無線リソース(時間・周波数リソース)が割り当てられる。周波数方向において、無線リソース(周波数リソース)は、リソースブロックにより構成される。時間方向において、無線リソース(時間リソース)は、サブフレーム(又はスロット)により構成される。
下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、下りリンク制御信号を伝送するための物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink. Control Channel)として使用可能な領域である。各サブフレームの残りの部分は、下りリンクデータを伝送するための物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)として使用可能な領域である。
上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、上りリンク制御信号を伝送するための物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)として使用可能な領域である。各サブフレームにおける残りの部分は、上りリンクデータを伝送するための物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)として使用可能な領域である。
(近傍サービス)
近傍サービス(ProSe:Proximity−based Services)について説明する。近傍サービスは、互いに近傍にある通信装置(例えば、UE100)に基づいて3GPPシステムにより提供され得るサービスである。
ProSeでは、ネットワーク(例えば、eNB200)を経由せずにノード間(例えば、UE間)で直接的な無線リンクを介して各種の無線信号が直接的に送受信される。ProSeにおける直接的な無線リンクは、「サイドリンク(Sidelink)」と称される。
サイドリンクは、サイドリンク通信及びサイドリンクディスカバリのためのインターフェイス(例えば、UEとUEとの間のインターフェイス)であってもよい。サイドリンク通信は、ProSe直接通信(以下、「直接通信」と適宜称する)を可能にする機能(AS functionality)である。サイドリンクディスカバリは、ProSe直接ディスカバリ(以下、「直接ディスカバリ」と適宜称する)を可能にする機能(AS functionality)である。
サイドリンクは、PC5インターフェイスに対応する。PC5は、ProSe直接ディスカバリ、ProSe直接通信及びProSe UE・ネットワーク中継のための制御プレーン及びユーザプレーンのために用いられるProSe使用可能なUE(ProSe−enabled UE)間の参照ポイントである。
ProSeは、「直接ディスカバリ(Direct Discovery)」及び「直接通信(Direct Communication)」及び「Relay」のモードが規定されている。「Relay」については後述する。
直接ディスカバリは、例えば、特定の宛先を指定しないディスカバリメッセージ(ディスカバリ信号)をUE間で直接的に伝送することにより、相手先を探索するモードであってもよい。直接ディスカバリは、PC5を介してE−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)における直接無線信号を用いて、UEの近傍における他のUEを発見するための手順であってもよい。直接ディスカバリは、E−UTRA技術で2つのUE100の能力のみを用いて、近傍サービスを実行可能な他のUE100を発見するために近傍サービスを実行可能なUE100によって採用される手順であってもよい。直接ディスカバリは、UE100がE−UTRAN(eNB200(セル))によってサービスが提供される場合にのみ、サポートされてもよい。UE100は、セル(eNB200)に接続又はセルに在圏している場合、E−UTRANによってサービスが提供されてもよい。
ディスカバリメッセージ(ディスカバリ信号)の送信(アナウンスメント)のためのリソース割り当てタイプには、「タイプ1」と「タイプ2(タイプ2B)」がある。「タイプ1」では、UE100が無線リソースを選択する。「タイプ2(タイプ2B)」では、eNB200が無線リソースを割り当てる。タイプ1では、UE100は、eNB200から提供されたリソースプールの中から無線リソースを選択してもよい。
「Sidelink Direct Discovery」プロトコルスタックは、物理(PHY)層、MAC層、及びProSeプロトコルを含む。
直接通信は、例えば、特定の宛先(宛先グループ)を指定してデータをUE間で直接的に伝送するモードであってもよい。直接通信は、いずれのネットワークノードを通過しない経路を介してE−UTRA技術を用いたユーザプレーン伝送による、近傍サービスを実行可能である2以上のUE間の通信であってもよい。
直接通信のリソース割り当てタイプには、「モード1」と「モード2」がある。「モード1」では、直接通信の無線リソースをeNB200が指定する。「モード2」では、直接通信の無線リソースをUE100が選択する。モード2では、UE100は、eNB200から提供されたリソースプールの中から無線リソースを選択してもよい。
PC5におけるサイドリンク通信(直接通信)におけるユーザプレーンのプロトコルスタックは、物理(PHY)層、MAC層、RLC層、及びPDCP層を含む。PC5におけるサイドリンクブロードキャスト制御チャネル(SBCCH)のための制御プレーンのプロトコルスタックは、物理(PHY)層、MAC層、RLC層、及びRRC層を含む。1対1サイドリンク通信のための制御プレーンのプロトコルスタックは、物理(PHY)層、MAC層、RLC層、PDCP層、及びPC5シグナリングプロトコルを含む。
サイドリンクでは、以下のチャネルを用いることによって各種情報が伝送される。
サイドリンクに関する物理チャネルには、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、物理サイドリンクディスカバリチャネル(PSDCH)、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)及び物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)がある。
PSBCHは、システム及び同期関連情報(例えば、同期信号)を伝送するためのチャネルである。PSDCHは、UEからのサイドリンクディスカバリメッセージ(ディスカバリ信号)を伝送するためのチャネルである。PSCCHは、サイドリンク通信のためにUEからの制御情報を伝送するためのチャネルである。PSSCHは、サイドリンク通信のためにUEからのデータを伝送するためのチャネルである。
サイドリンクに関するトランスポートチャネルには、サイドリンクブロードキャストチャネル(SL−BCH)、サイドリンクディスカバリチャネル(SL−DCH)、及びサイドリンク共有チャネル(SL−SCH)がある。SL−BCHは、PSBCHにマッピングされる。SL−DCHは、PSDCHにマッピングされる。SL−SCHは、PSSCHにマッピングされる。
サイドリンクに関する論理チャネル(制御チャネル、トラフィックチャネル)には、サイドリンクブロードキャスト制御チャネル(SBCCH)及びサイドリンクトラフィックチャネル(STCH)がある。
SBCCHは、1のUEから他のUE(s)へサイドリンクシステム情報をブロードキャストするためのサイドリンクチャネルである。STCHは、1のUEから他のUE(s)へユーザ情報(データ)を転送するためのポイントツーマルチポイントチャネルである。STCHは、サイドリンク通信が可能なUEでのみ使用される。STCHは、2つのサイドリンク通信可能なUE間でのポイントツーポイント通信に使用されてもよい。STCHは、SL−SCHにマッピングされる。SBCCHは、SL−BCHにマッピングされる。
(無線端末)
実施形態に係るUE100(無線端末)について説明する。図4は、UE100のブロック図である。図4に示すように、UE100は、レシーバ(Receiver:受信部)110、トランスミッタ(Transmitter:送信部)120、及びコントローラ(Controller:制御部)130を備える。レシーバ110とトランスミッタ120とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
レシーバ110は、コントローラ130の制御下で各種の受信を行う。レシーバ110は、アンテナを含む。レシーバ110は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換する。レシーバ110は、ベースバンド信号をコントローラ130に出力する。
トランスミッタ120は、コントローラ130の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ120は、アンテナを含む。トランスミッタ120は、コントローラ130が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換する。トランスミッタ120は、無線信号をアンテナから送信する。
コントローラ130は、UE100における各種の制御を行う。コントローラ130は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサとCPU(Central Processing Unit)とを含む。ベースバンドプロセッサは、例えば、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号化を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行することにより、各種の処理を行う。プロセッサは、音声・映像信号の符号化・復号化を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
UE100は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を備えていてもよい。GNSS受信機は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信できる。GNSS受信機は、GNSS信号をコントローラ130に出力する。UE100は、UE100の位置情報を取得するためのGPS(Global Positioning System)機能を有していてもよい。UE100は、電子コンパス、加速度センサなどの位置を予想する機能を有していてもよい。
UE100は、他の通信装置と直接的なシグナリングの送信及び/又は受信を実行可能な機能を有する通信装置である。このため、UE100は、その他の構成(例えば、機能、部材等)を有していてもよいことは勿論である。
本明細書では、UE100が備えるレシーバ110、トランスミッタ120及びコントローラ130の少なくともいずれかが実行する処理を、便宜上、UE100が実行する処理(動作)として説明する。
(基地局)
実施形態に係るeNB200(基地局)について説明する。図5は、eNB200のブロック図である。図5に示すように、eNB200は、レシーバ(受信部)210、トランスミッタ(送信部)220、コントローラ(制御部)230、及びネットワークインターフェイス240を備える。レシーバ210とトランスミッタ220は、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
レシーバ210は、コントローラ230の制御下で各種の受信を行う。レシーバ210は、アンテナを含む。レシーバ210は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換する。レシーバ210は、ベースバンド信号をコントローラ230に出力する。
トランスミッタ220は、コントローラ230の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ220は、アンテナを含む。トランスミッタ220は、コントローラ230が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換する。トランスミッタ220は、無線信号をアンテナから送信する。
コントローラ230は、eNB200における各種の制御を行う。コントローラ230は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサとCPUとを含む。ベースバンドプロセッサは、例えば、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号化等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行することにより各種の処理を行う。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス240は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続される。ネットワークインターフェイス240は、S1インターフェイスを介してMME300及びSGW400と接続される。ネットワークインターフェイス240は、例えば、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に使用される。
本明細書では、eNB200が備えるレシーバ210、トランスミッタ220、コントローラ230、及びネットワークインターフェイス240の少なくともいずれかが実行する処理を、便宜上、eNB200が実行する処理(動作)として説明する。
(実施形態に係る動作)
実施形態に係る動作について、以下の動作例1及び2により説明する。
(A)動作例1
動作例1について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、動作例1を説明するためのシーケンス図(その1)である。図7は、動作例1を説明するためのシーケンス図(その2)である。
(a)RRCアイドル状態における動作
図6において、P−UE100Aは、歩行者型の機能を有する。初期状態において、P−UE100Aは、RRCアイドル状態である。P−UE100Aは、eNB200が管理するセルにキャンプしていてもよい。V−UE100Bは、車両型の機能を有する。
ステップS110において、eNB200は、P−UE向けのリソースプールの情報をP−UE100Aへ送信する。P−UE100Aは、P−UE100Aに向けて送信されるリソースプールの情報をeNB200から受信する。
eNB200は、リソースプールの情報を、ブロードキャストシグナリング(例えば、SIB(System Information Block))により、P−UE100Aへ送信してもよい。
リソースプールは、複数の時間・周波数リソースにより構成される。リソースプールは、端末間通信用のリソースプールである。具体的には、リソースプールは、P2V通信用のリソースプールである。端末間通信は、例えば、サイドリンク(近傍サービス)を利用した通信(送信/受信)である。
リソースプールは、当該リソースプールを使用するためにセンシングが必要なリソースプール(第1リソースプール)であってもよい。P−UE100Aは、第1リソースプールを使用する場合、第1リソースプールをセンシングする。すなわち、P−UE100Aは、第1リソースプールの少なくとも一部の無線リソースにおいて無線信号(特に、P2V通信のための直接的な無線信号)のモニタを試みる。P−UE100Aは、センシング結果に応じて、使用されていない無線リソースを判定する。P−UE100Aは、使用されていない無線リソースを用いて、P2V通信を実行する。センシング時間は、V−UE100BがV2V(又はV2X)通信をするために必要なセンシング時間よりも短くてもよい。これにより、P−UE100Aは、電力消費を低減できる。
第1リソースプールは、センシングが必要であるため、端末間通信における受信能力(例えば、Sidelink Rx Capability)を有するP−UE100のみが利用可能であってもよい。第1リソースプールは、端末間通信における受信能力を有さないP−UE100が利用不能であってもよい。
P−UE100Aは、端末間通信における受信能力を有する場合、端末間通信において送信された無線信号を受信することができる。P−UE100Aは、端末間通信における受信能力を有さない場合、端末間通信において送信された無線信号を受信することができない。
リソースプールは、当該リソースプールを使用するためにセンシングが不要な第2リソースプールであってもよい。第2リソースプールは、第1リソースプールの例外的なリソースプール(Exceptional resource pool)であってもよい。第1リソースプールが使用できない場合にのみ、第2リソースプールが使用できてもよい。
P−UE100Aは、第2リソースプールの中からランダムにP2V通信のための無線リソースを選択してもよい。第2リソースプール内の無線リソースを用いた送信は、P−UE100Aのみが許可されていてもよい。
eNB200は、サービングセル(サービング周波数)がP2V通信(送信)を推奨するセル(周波数)であることを示す情報を通知してもよい。eNB200は、当該情報を、ブロードキャストシグナリング(例えば、SIB)により、P−UE100Aへ通知(送信)してもよい。eNB200は、当該情報をリソースプールの情報と共に通知(送信)してもよい。
P−UE100Aは、当該情報に基づいて、以下の動作を実行するか否かを判定してもよい。P−UE100Aは、サービングセルがP2V通信を推奨するセルである場合にのみ、以下の動作を実行してもよい。P−UE100Aは、サービングセルがP2V通信を推奨するセルでない場合には、以下の動作を省略してもよい。
ステップS120において、P−UE100Aは、eNB200から受信したリソースプールの種別をチェックしてもよい。
ステップS130において、P−UE100Aは、リソースプールの種別に応じて、リソースプールが利用可能な否かを判定してもよい。
P−UE100Aは、eNB200により提供されるリソースプールが第1リソースプール(センシング要)であることに応じて、リソースプールが利用可能であると判定してもよい。P−UE100Aは、eNB200により提供されるリソースプールが第2リソースプール(センシング不要)であることに応じて、リソースプールが利用可能であると判定してもよい。
P−UE100Aは、リソースプールの種別とP−UE100Aの能力とに応じて、リソースプールを利用可能か否かを判定してもよい。
リソースプール(の種別)が第1リソースプールである場合、P−UE100Aは、P−UE100Aが端末間通信(P2V通信)における受信能力を有さないことに応じて、リソースプールが利用不能と判定してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aが端末間通信における受信能力を有することに応じて、リソースプールが利用可能と判定してもよい。
リソースプール(の種別)が第2リソースプールである場合、P−UE100Aは、P−UE100Aが端末間通信(P2V通信)における受信能力を有さないことに応じて、リソースプールが利用可能と判定してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aが端末間通信における受信能力を有することに応じて、リソースプールが利用不能と判定してもよい。
eNB200は、第2リソースプールを利用可能であるP−UE100は、端末間通信(P2V通信)における受信能力を有さないP−UE100のみであることを、P−UE100Aへ通知してもよい。eNB200は、当該情報をブロードキャストシグナリング(例えば、SIB)により、P−UE100Aへ送信してもよい。P−UE100Aは、当該情報に基づいて、リソースプールが利用可能か否かを判定してもよい。
P−UE100Aは、リソースプールが利用可能であると判定したことに応じて、ステップS140の処理を実行してもよい。P−UE100Aは、リソースプールが利用不能であると判定したことに応じて、ステップS150の処理を実行してもよい。
ステップS140において、P−UE100Aは、利用可能なリソースプールを用いて、P2V送信を実行できる。例えば、P−UE100Aは、第1リソースプールを用いる場合、センシング結果に基づいて、第1リソースプールの中から、使用されていない無線リソースを選択する。P−UE100Aは、選択した無線リソースを用いて、P2V通信により直接的な無線信号を送信する。V−UE100Bは、eNB200から提供されるリソースプールにおいて、無線信号のモニタを実行する。これにより、V−UE100Bは、P−UE100Aからの無線信号を受信する。V−UE100Bは、P−UE100Aからの無線信号に基づいて、移動に関する制御を実行してもよい。
P−UE100Aは、第2リソースプールを用いる場合、第2リソースプールの中からランダムに無線リソースを選択してもよい。その他の動作は、第1リソースプールが使用されるケースと、同様である。
以上のように、P−UE100Aは、リソースプールが利用可能である場合、自律的に無線リソースを選択する。P−UE100Aは、選択した無線リソースを用いて、P2V通信により直接的な無線信号を送信できる(Mode 4送信)。
ステップS150において、P−UE100Aは、端末間通信のための無線リソースをeNB200(ネットワーク)へ要求するために、RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態へ遷移する制御を開始してもよい。すなわち、P−UE100Aは、RRC接続要求をeNB200へ送信してもよい。その後、P−UE100Aは、RRCコネクティッド状態へ遷移する。すなわち、P−UE100Aは、eNB200(セル(Primary セル/サービングセル))とRRC接続を確立する。RRCコネクティッド状態におけるP−UE100Aの動作は、後述する。
P−UE100Aは、リソースプールを利用不能であると判定したことに応じて、RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態へ遷移してもよい。P−UE100Aは、端末間通信(P2V通信)用のリソースプールを提供していないことに応じて、RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態へ遷移してもよい。すなわち、P−UE100Aは、RRCアイドル状態では、P2V通信が実行できない場合に、RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態へ遷移してもよい。
このように、P−UE100Aは、端末間通信(P2V通信)用のためのリソースプールが提供されているか否かによって、Mode 4送信を実行するか否かを判定してもよい。
(b)RRCコネクティッド状態における動作
次に、RRCコネクティッド状態について、図7を用いて説明する。初期状態において、P−UE100Aは、RRCコネクティッド状態である。P−UE100Aは、eNB200(セル)とRRC接続を確立している。
なお、P−UE100Aは、上述のアイドル状態における動作を実行した後に、以下の動作を実行してもよい。P−UE100Aは、上述のアイドル状態に動作を実行したかに関係なく、以下の動作を実行してもよい。
ステップS210において、P−UE100Aは、端末間通信における受信能力を有するか否かを示す情報(Sidelink Rx Capability)をeNB200へ送信してもよい。
P−UE100Aは、P−UE100Aが歩行者型の機能を有するか(P−UEであるか)否かを示す情報(“P−UE” indication)をeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、Sidelink Rx Capabilityと共に”P−UE” indicationをeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、歩行者型の機能を有する場合にのみ、”P−UE” indicationをeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、歩行者型の機能を有さなくなった場合に、歩行者型の機能を有さないことを示す”P−UE” indicationをeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aの能力情報(Capability)として、”P−UE” indicationをeNB200へ送信してもよい。このように、P−UE100Aは、端末間通信(P2V通信)を実行するか否かにかかわらず、”P−UE” indicationをeNB200へ予め送信してもよい。
eNB200は、Sidelink Rx Capabilityにより、P−UE100Aが端末間通信における受信能力を有するか否かを判定できる。eNB200は、”P−UE” indicationにより、P−UE100Aが、歩行者型の機能を有するか(すなわち、Pedestrian UEであるか否か)を判定できる。
ステップS220において、P−UE100Aにおいて、送信のために利用可能な端末間通信用のデータ(サイドリンクデータ)が発生したと仮定する。P−UE100Aにおいて、P2V通信により送信すべきデータが発生してもよい。
ステップS230において、P−UE100Aは、端末間通信のための無線リソースを要求するためのメッセージをeNB200へ送信する。P−UE100Aは、当該メッセージに、送信すべきデータの量を示す情報を含めてもよい。P−UE100Aは”P−UE” indicationを当該メッセージに含めてもよい。
ステップS240において、eNB200は、上位のネットワーク装置から”P−UE” indicationを把握するための情報を受け取ってもよい。例えば、eNB200は、MME300を介して、”P−UE” indicationを含むUEコンテキストをHSS500から受け取ってもよい。eNB200は、UEコンテキストに基づいて、P−UE100Aが歩行者型の機能を有するか判定してもよい。
eNB200は、MME300(又はHSS500)に、”P−UE” indicationを要求するためのメッセージを送ってもよい。MME300(又はHSS500)は、当該メッセージの受信に応じて、”P−UE” indication(UEコンテキスト)をeNB200へ送ってもよい。
ステップS250において、eNB200は、P−UE100Aへ無線リソースを割り当てる。eNB200は、P−UE100Aが歩行者型の機能を有することに応じて、P−UE向けの無線リソース(リソースプール)の中から、P−UE100Aへ割り当てる無線リソース(リソースプール)を割り当てる。
eNB200は、P−UE100Aが歩行者型の機能を有すると判定した場合、P−UE100Aの能力に応じて、無線リソース(リソースプール)の割り当てを行うことができる。
eNB200は、P−UE100Aが端末間通信における受信能力を有する場合に(のみ)、第1リソースプールをP−UE100Aへ割り当ててもよい。eNB200は、P−UE100Aが端末間通信における受信能力を有する場合には、第2リソースプールをP−UE100Aへ割り当てないようにしてもよい。
eNB200は、P−UE100Aが端末間通信における受信能力を有さない場合には、第2リソースプールをP−UE100Aへ割り当ててもよい。eNB200は、P−UE100Aが端末間通信における受信能力を有さない場合には、第1リソースプールをP−UE100Aへ割り当てないようにしてもよい。なお、eNB200は、端末間通信における受信能力を有さないP−UE100にのみ、第2リソースプールを割り当ててもよい。
eNB200は、リソースプールを利用した端末間通信(Mode 4送信)を許可していない場合には、時間・周波数リソースをP−UE100Aへ割り当ててもよい。eNB200は、リソースプールを利用した端末間通信(Mode 4送信)を許可している場合であっても、時間・周波数リソースをP−UE100Aへ割り当ててもよい。
P−UE100Aは、eNB200から割り当てられた無線リソース(リソースプール)を受信する。
ステップS260において、P−UE100Aは、割り当てられた無線リソース(リソースプール)を用いて、端末間通信による送信を実行する。
P−UE100Aは、リソースプールではなく、時間・周波数リソースが割り当てられた場合、当該リソースを用いて、端末間通信による送信を実行する(Mode 3送信)。すなわち、P−UE100Aは、eNB200の制御下で、端末間通信による送信を実行する。
割り当てられた無線リソースがリソースプール内である場合、V−UE100Bは、リソースプールにおいてモニタを実行することにより、P−UE100Aからの直接的な無線信号を受信することができる。
eNB200は、割り当てた無線リソースをブロードキャスト又はユニキャストにより、V−UE100へ通知してもよい。V−UE100は、通知された無線リソースにおいてモニタを実行することにより、P−UE100Aからの直接的な無線信号を受信することができる。
P−UE100Aは、リソースプールが割り当てられた場合には、RRCアイドルにおける動作と同様に、Mode 4送信を実行する。具体的には、P−UE100Aは、割り当てられたリソースプールの中から、使用されていない無線リソースを選択する。P−UE100Aは、選択した無線リソースを用いて、P2V通信により直接的な無線信号を送信する。V−UE100Bは、eNB200から提供されるリソースプールにおいて、無線信号のモニタを実行する。これにより、V−UE100Bは、P−UE100Aからの無線信号を受信する。
以上によれば、P−UE100Aは、自身が利用可能な無線リソースを適切に把握することができるため、P2V通信を適切に実行することができる。
(B)動作例2
動作例2について、図8及び図9を用いて説明する。図8は、動作例2を説明するための図(その1)である。図9は、動作例2を説明するための図(その2)である。
図8において、各P−UE100(P−UE100A、P−UE100B、P−UE100C)は、eNB200が管理するセルXに接続又はキャンプしている。セルXは、セルラ通信用のセルである。セルXは、セルラ通信用の周波数Xに属する。
eNB200Aは、周波数Yに属するセルAを管理する。eNB200Bは、周波数Yに属するセルBを管理する。eNB200Cは、周波数Yに属するセルCを管理する。セルA、セルB及びセルCは、V2X通信用のセルである。セルA、セルB及びセルCは、少なくとも一部がセルXと重複している。周波数Yは、V2X通信用の周波数である。周波数Yは、周波数Xと異なる。eNB200A、eNB200B及びeNB200Cは、路側機(Road Side Unit:RSU)であってもよい。
eNB200は、P2V送信を推奨するセル及び周波数の少なくとも一方を示す情報(推奨情報)を各P−UE100へ通知できる。eNB200は、推奨情報を、個別シグナリング(例えば、RRC再設定メッセージ、DCIなど)及び/又はブロードキャストシグナリング(例えば、SIB)により、P−UE100Aへ通知(送信)してもよい。
eNB200は、V2X通信用のセル(周波数Y)が推奨セル(周波数)であるか否かを示す推奨情報を各P−UE100へ通知できる。例えば、eNB200は、セルA及びセルBでは、P2V送信を推奨し、セルCでは、P2V通信を推奨しないことを示す推奨情報を各P−UE100へ通知できる。一例として、車両の交通量が多い場所に設定されたeNB(RSU)200A及び200Bが管理するセルでは、P2V送信を推奨してもよい。車両の交通量が少ない場所に設定されたeNB(RSU)200C管理するセルでは、P2V送信を推奨してもよい。
P−UE100Aは、推奨情報に基づいて、セルA(周波数Y)において、P2V送信を実行すると判定してもよい。この場合、P−UE100Aは、上述の動作例1の動作を実行してもよい。P−UE100Aは、例えば、eNB(RSU)200Aから提供されるリソースプールを用いて、P2V送信を実行してもよい。このように、推奨情報が、P2V送信のトリガであってもよい。eNB(RSU)200AとV2X通信を実行中のV−UE100Aは、同一周波数のリソースプールをモニタすることによって、P−UE100AからのP2V送信を受信することができる。P−UE100Bも同様である。一方、P−UE100Cは、推奨情報に基づいて、セルC(周波数Y)において、P2V送信を実行しないと判定してもよい。
図9に示すように、eNB(RSU)200は、V2X通信用の隣接セルにおける推奨情報をP−UE100へ通知してもよい。
例えば、eNB(RSU)200Bは、セルA(周波数A)ではP2V送信を推奨していることを示す推奨情報をP−UE100A(及びP−UE100B)へ通知する。これにより、P−UE100Aは、セルAに入る前にセルAではP2V送信を推奨していることを知ることができる。eNB(RSU)200Bが通知するセルAにおける推奨情報は、セルAにおいてP2V送信に用いられるリソースプールの情報を含んでいてもよい。これにより、P−UE100Aは、セルAに入るとすぐに、P2V送信を実行することができる。また、V−UE100Aは、セルAに入るとすぐに、P2V送信を受信することができる。
なお、eNB(RSU)200Aが管理する周波数AとeNB(RSU)200Bが管理する周波数Bとは同一であってもよい。周波数Aと周波数Bとは異なってもよい。
(C)動作例3
動作例3について、説明する。上述の各動作例と重複する内容は説明を省略する。
動作例1及び2では、リソースプールの利用可能条件がセンシングに関するものであった。動作例3では、リソースプールの利用可能条件が位置情報の取得に関するものである。
(a)動作パターン1
動作パターン1について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、動作例3(動作パターン1)を説明するためのシーケンス図である。図11は、ゾーンの一例を説明するための図である。
図10において、P−UE100Aは、RRCアイドル状態であってもよい。P−UE100Aは、RRCコネクティッド状態であってもよい。P−UE100Aは、eNB200が管理するセルに在圏する。
ステップS310において、eNB200は、リソースプールの情報(resource pool(s) for P−UE)を、P−UE100Aへ送信してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aに向けて送信されるリソースプールの情報をeNB200から受信する。
eNB200は、リソースプールの情報を、ブロードキャストシグナリング(例えば、SIB(System Information Block))により、P−UE100Aへ送信してもよい。eNB200は、リソースプールの情報を、個別シグナリング(例えば、RRC再接続メッセージ)により、P−UE100Aへ送信してもよい。
リソースプールの情報は、複数のリソースプールを示してもよい。リソースプールの情報は、以下の第3リソースプール及び第4リソースプールの少なくとも一方を示してもよい。
第3リソースプールは、自身の地理的な位置情報を取得可能であるP−UE(のみ)が利用可能であるリソースプールである。第3リソースプールは、当該リソースプールを使用可能である地理的なエリアと対応付けされるリソースプールであってもよい。地理的なエリアは、ゾーンであってもよい。ゾーンは、ゾーンコンセプトにより規定される地理的なエリアである。
ゾーンコンセプトでは、図11に示すように、世界が地理的なゾーンに区分けされる。インカバレッジであるUE(P−UE)100は、ゾーン(ゾーン識別情報)を定義するための情報(ゾーン定義情報)をeNB200から受信し得る。アウトオブカバレッジであるUE100には、予め設定されている情報(ゾーン定義情報)を適用する。ゾーン定義情報は、例えば、ゾーンの長さ(Length)、ゾーンの幅(width)及び単一の固定された参照点を定義する。
UE100は、ゾーン定義情報に基づいて、自身が位置するゾーンを決定する。すなわち、UE100は、自身がどのゾーンに位置するのかを決定する。UE100は、モジュロ演算でゾーンを決定できる。UE100は、参照点(例えば、(0,0))を用いて、ゾーンを決定できる。
ゾーンは、セルのカバレッジと異なる。セルは、eNB200の無線信号の到達範囲に応じたものである。ゾーンは、例えば、ネットワーク(eNB200等)により決定(定義)される地理的な区画である。
第4リソースプールは、自身の地理的な位置情報を取得不能であるP−UE(のみ)が利用可能であるリソースプールである。第4リソースプールは、当該リソースプールを使用可能である地理的なエリアと対応付けされないリソースプールであってもよい。第4リソースプールは、P−UE100の位置にかかわらず利用可能であるリソースプールであってもよい。第4リソースプールは、V2V通信向けの例外的なリソースプール(Exceptional resource pool)であってもよい。すなわち、P2V通信で用いられる無線リソースが、V2V通信で用いられる例外的な無線リソースと同じであってもよい。
自身の地理的な位置情報を取得不能であるP−UE100は、例えば、位置情報の取得機能(取得能力)(例えば、GNSS受信機能/GNSS受信機など)を有さないUEであってもよい。自身の地理的な位置情報を取得不能であるP−UE100は、位置情報の取得機能を有しているが、位置情報を実際に取得できないUEであってもよい。例えば、位置情報の取得機能が無効(ディアクティブ(オフ))であるP−UE100が、自身の地理的な位置情報を取得不能であるP−UE100であってもよい。P−UE100の無線環境により、位置情報を運ぶ無線信号(例えば、GNSS信号)を受信できない(受信レベルが閾値よりも低い)P−UE100が、自身の地理的な位置情報を取得不能であるP−UE100であってもよい。
第3リソースプールを構成する時間・周波数リソース(第3リソース)は、第4リソースプールを構成する時間・周波数リソース(第4リソース)とは、異なるものであってもよい。すなわち、第3リソースと第4リソースとは、時間方向及び/又は周波数方向において異なる位置に配置されてもよい。これにより、「near−far problem(遠近問題)」及び/又は「in−band emission(帯域内不要輻射)」による受信品質の劣化を抑制できる。
eNB200は、リソースプールの種別を識別するための識別情報をP−UE100Aへ送信してもよい。eNB200は、リソースプールの情報と共に識別情報をP−UE100Aへ送信してもよい。P−UE100Aは、識別情報をeNB200から受信してもよい。
識別情報は、リソースプール(の情報)と対応付けられていてもよい。識別情報は、対応付けられたリソースプールが、例えば、第3リソースプール、すなわち、自身の地理的な位置情報を取得可能であるP−UE(のみ)が利用可能であるリソースプールであることを示してもよい。
識別情報は、対応付けられたリソースプールが、第4リソースプール、すなわち、自身の地理的な位置情報を取得不能であるP−UE(のみ)が利用可能であるリソースプールであることを示してもよい。
識別情報は、対応付けられたリソースプールが、V2V通信向けの例外的なリソースプールであることを示してもよい。
識別情報は、ゾーン識別情報であってもよい。この場合、P−UE100は、ゾーン識別情報に対応付けられたリソースプールが、例えば、第3リソースプールであると判定してもよい。ゾーン識別情報は、所定のゾーン(例えば、Zone1)を示す識別子(Zone ID)であってもよい。ゾーン識別情報は、所定のゾーンを特定(算出)するための情報(式、パラメータ等)であってもよい。
ステップS320において、P−UE100Aは、eNB200から受信したリソースプールの種別をチェックしてもよい。P−UE100Aは、識別情報により、リソースプールの種別をチェックしてもよい。
ステップS330において、P−UE100Aは、リソースプールの種別に応じて、リソースプールが利用可能か否かを判定してもよい。P−UE100Aは、リソースプールの種別以外の条件に応じて、リソースプールが利用可能か否かを判定してもよい。P−UE100Aは、例えば、P−UE100Aの位置情報を取得できるか否かに応じて、リソースプールが利用可能か否かを判定してもよい。P−UE100Aは、例えば、P−UE100Aの能力に基づいて、P−UE100Aの位置情報を取得できるか否かを判定してもよい。従って、P−UE100Aは、リソースプールの種別とP−UE100Aの能力とに応じて、リソースプールを利用可能か否かを判定してもよい。
P−UE100Aは、P−UE100Aの位置情報を取得できることに応じて、第3リソースプールを利用可能と判定してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aの位置情報を取得できないことに応じて、第3リソースプールを利用不能と判定してもよい。
P−UE100Aは、位置情報の取得機能を有することに応じて、第3リソースプールを利用可能と判定してもよい。P−UE100Aは、位置情報の取得機能を有さないことに応じて、第3リソースプールを利用不能と判定してもよい。P−UE100Aの能力は、位置情報の取得機能であってもよい。
P−UE100Aは、P−UE100Aの位置情報を実際に受信(取得)したことに応じて、第3リソースプールを利用可能と判定してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aの位置情報を実際に受信(取得)できなかったことに応じて、第3リソースプールを利用不能と判定してもよい。
P−UE100Aは、P−UE100Aの位置情報を取得できないことに応じて、第4リソースプールを利用可能と判定してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aの位置情報を取得したことに応じて、第4リソースプールを利用不能と判定してもよい。
P−UE100Aは、位置情報の取得機能を有さないことに応じて、第4リソースプールを利用可能と判定してもよい。P−UE100Aは、位置情報の取得機能を有することに応じて、第4リソースプールを利用不能と判定してもよい。
P−UE100Aは、P−UE100Aの位置情報を実際に受信(取得)できなかったことに応じて、第4リソースプールを利用可能と判定してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aの位置情報を実際に受信(取得)したことに応じて、第4リソースプールを利用不能と判定してもよい。
P−UE100Aは、リソースプールを利用可能であると判定したことに応じて、ステップS340の処理を実行してもよい。
ステップS340において、P−UE100Aは、P−UE100Aは、利用可能なリソースプールを用いて、P2V送信を実行できる。例えば、P−UE100Aは、第3リソースプールを用いる場合、P−UE100Aの位置情報に基づいて、第3リソースプールの中から、位置情報に対応する無線リソースを選択する。P−UE100Aは、複数の第3リソースプールのそれぞれが利用可能なエリアと対応付けられている場合、位置情報に対応する第3リソースプールを選択してもよい。UE100は、選択された第3リソースプールの中から無線リソースを選択してもよい。P−UE100Aは、選択した無線リソースを用いて、P2V通信により直接的な無線信号を送信する。
P−UE100Aは、ステップS310で通知されたリソースプールを利用不能であると判定したことに応じて、P2V送信のための無線リソース(リソースプール)をeNB200へ要求してもよい。P−UE100Aは、自身の位置情報を取得できるか否かを示す情報を当該要求のためのメッセージに含めてもよい。eNB200は、P−UE100が自身の位置情報を取得可能であるか否かに応じて、第3リソースプール又は第4リソースプールをP−UE100へ個別に通知してもよい。
P−UE100Aは、ステップS310で通知されたリソースプールを利用不能であると判定したことに応じて、eNB200から通知される他のリソースプールを利用してもよい。
例えば、位置情報を取得できない(例えば、位置情報の取得機能がオフである)P−UE100Aは、ステップS310において個別に通知された第3リソースプールを用いずに、ステップS310とは別にブロードキャストにより通知された第4リソースプールを用いて、P2V通信を実行してもよい。
以上のように、P−UE100Aは、P−UE100A自身の位置情報を取得可能か否かによって、自身が利用可能な無線リソースを適切に把握することができるため、P2V通信を適切に実行することができる。
(b)動作パターン2
動作パターン2について、図12を用いて説明する。図12は、動作例3(動作パターン2)を説明するためのシーケンス図である。上述の内容と同様の部分は、説明を省略する。
図12に示すように、ステップS410において、P−UE100Aは、自身の位置情報を取得できるか否かを判定する。P−UE100Aは、位置情報を実際に受信(取得)できるか否かを判定してもよい。例えば、P−UE100Aは、位置情報の取得機能が無効(ディアクティブ(オフ))か有効(アクティブ(オン))かを判定してもよい。P−UE100Aは、位置情報の取得機能を有する場合であっても、位置情報の取得機能が無効である場合に、自身の位置情報を取得できないと判定してもよい。
ステップS420において、P−UE100Aは、自身の位置情報を取得できるか否かを示す情報(位置取得情報)をeNB200へ送信する。P−UE100Aは、RRCアイドル状態である場合、RRCコネクティッド状態へ移行してから、位置取得情報をeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、リソースプールの情報をeNB200から個別に受信する前に、位置取得情報をeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、リソースプールがeNB200から個別に設定される前に、位置取得情報をeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、位置取得情報をSidelinkUEInformationメッセージによりeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、位置取得情報をMAC CE(MAC Control Element)によりeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、位置取得情報をUE能力情報(UE Capability)メッセージによりeNB200へ送信してもよい。
位置取得情報は、少なくとも以下の(a)から(d)のいずれかを示してもよい。
(a)位置情報の取得機能(取得能力)を有するか否か
(b)位置情報の取得機能が有効(アクティブ(オン))か無効(ディアクティブ(オフ))か
(c)位置情報信号(例えば、GSNN信号、又はGPS信号など)を正常に受信しているか否か
(d)P−UE100Aが自身の位置の特定が可能である状態であるか否か
P−UE100Aは、位置情報の取得機能を有する場合に、位置情報の取得機能が有効か無効かを示す位置取得情報をeNB200へ送信してもよい。
P−UE100Aは、位置情報の取得機能を有し、かつ、位置情報の取得機能が有効である場合に、位置情報信号を正常に受信しているか否か(又はP−UE100Aが自身の位置の特定が可能である状態であるか否か)を示す位置取得情報をeNB200へ送信してもよい。
ステップS430において、P−UE100Aは、P2V送信のための無線リソース(リソースプール)をeNB200へ要求してもよい。P−UE100Aは、位置取得情報を当該要求のためのメッセージに含めてもよい。P−UE100Aは、当該要求のためのメッセージとして、SidelinkUEInformationメッセージを用いてもよい。P−UE100Aは、ステップS420の処理とステップS430の処理とを同時に行ってもよい。
ステップS430は、省略されてもよい。例えば、eNB200は、位置取得情報の受信に応じて、P−UE100Aへリソースプールを通知してもよい。eNB200は、P−UE100Aからの要求なく、P−UE100Aへリソースプールを設定してもよい。
ステップS440において、eNB200は、リソースプールの情報をP−UE100Aへ個別に送信する。これにより、eNB200は、P−UE100Aにリソースプールを設定(コンフィグ)してもよい。
eNB200は、P−UE100Aが自身の位置情報を取得可能であるか否かに応じて、P−UE100Aに設定するリソースプールを決定してもよい。
eNB200は、P−UE100Aが自身の位置情報を取得可能である場合に、第3リソースプールの情報をP−UE100Aへ個別に送信してもよい。eNB200は、P−UE100Aが自身の位置情報を取得不能である場合に、第4リソースプールの情報をP−UE100Aへ個別に送信してもよい。
eNB200は、P−UE100Aが自身の位置情報を取得不能である場合であっても、P−UE100Aが位置情報の取得機能を有する場合には、第3リソースプールの情報をP−UE100Aへ個別に送信してもよい。この場合、eNB200は、P−UE100Aへ位置情報を取得することを指示するために、第3リソースプールの情報をP−UE100Aへ送信してもよい。eNB200は、位置情報の取得を要求するために明示的な指示をP−UE100Aへ送信してもよい。eNB200は、当該指示を第3リソースプールの情報と共にP−UE100Aへ個別に送信してもよい。
P−UE100Aは、eNB200からの指示に応じて、位置情報を取得するための動作を開始してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aが自身の位置情報を取得不能である位置取得情報をeNB200へ送信したにもかかわらず、第3リソースプールの情報をeNB200から受信した場合には、位置情報を取得するための動作を開始してもよい。例えば、P−UE100Aは、位置情報の取得機能を有効にしてもよい。P−UE100Aは、ユーザから許可を得るために、位置情報の取得機能を有効へ変更するか否かの問い合わせを示す情報をディスプレイに表示してもよい。
eNB200は、当該指示を第4リソースプールの情報と共にP−UE100Aへ個別に送信してもよい。当該第4リソースプールは、P−UE100Aが位置情報を取得するまでの間に利用可能であってもよい。当該第4リソースプールは、例外的なリソースプールであってもよい。第4リソースプールは、P−UE100Aが位置情報を取得した後は、利用不能であってもよい。
eNB200は、P−UE100Aが位置情報の取得機能を有する場合には、第3リソースプールの情報と共に、第4リソースプールの情報をP−UE100Aへ個別に送信してもよい。P−UE100Aは、位置情報を取得するまでの間、P2V通信のために、第4リソースプールを用いてもよい。P−UE100Aは、位置情報を取得するまでの間、第4リソースプールを用いてもよい。P−UE100Aは、位置情報を取得した後は、第4リソースプールを用いずに、第3リソースプールのみを用いてもよい。
ステップS450において、P−UE100Aは、eNB200から受信したリソースプールの情報に基づいて、P2V通信を実行してもよい。P−UE100Aは、eNB200から受信したリソースプールの情報に基づいて、リソースプールの設定を行ってもよい。P−UE100Aは、設定されたリソースプールを用いて、P2V通信を実行してもよい。
以上のように、P−UE100Aは、リソースプールの情報をeNB200から受信する前に、位置取得情報をeNB200へ送信できる。これにより、eNB200は、位置取得情報に応じて、P−UE100Aへ設定すべきリソースプールを適切に判定することができる。その結果、P−UE100Aは、P2V通信を適切に実行することができる。
P−UE100Aは、自身の地理的な位置情報を実際に取得可能であるか否かに応じて、利用するリソースプールを切り替えてもよい。
例えば、eNB200から受信したリソースプールの情報が第3リソースプールを示す場合、P−UE100Aは、位置情報の取得機能が有効から無効に切り替えられたことに応じて、第3リソースプールの利用を中止してもよい。この場合、P−UE100Aは、例えば、ブロードキャストにより通知された第4リソースプールを用いて、P2V通信を実行してもよい。P−UE100Aは、位置情報の取得機能が有効から無効に切り替えられたことに応じて、第3リソースプールの利用を再開してもよい。
P−UE100Aは、位置情報の取得機能の切り替えに応じて、ステップS420及び/又はステップS430の処理を(再度)実行してもよい。具体的には、P−UE100Aは、位置情報の取得機能が有効から無効に切り替えられたことに応じて、ステップS420及び/又はステップS430の処理を(再度)実行してもよい。P−UE100Aは、位置情報の取得機能が無効から有効に切り替えられたことに応じて、ステップS420及び/又はステップS430の処理を(再度)実行してもよい。
同様に、P−UE100Aは、位置情報信号を正常に受信しているか否かが切り替わったことに応じて、ステップS420及び/又はステップS430の処理を(再度)実行してもよい。P−UE100Aは、P−UE100Aが自身の位置の特定が可能である状態であるか否かの切り替えに応じて、ステップS420及び/又はステップS430の処理を(再度)実行してもよい。
eNB200は、P−UE100Aが一定期間において位置取得情報を繰り返し送信することを禁止するタイマをUE100へ設定してもよい。例えば、タイマの設定のために、eNB200は、P−UE100AがRRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態へ移行した際にタイマの情報をUE100へ送信してもよい。eNB200は、ステップS440におけるリソースプールの情報と共にタイマの情報をUE100へ送信してもよい。
P−UE100Aは、位置取得情報の送信に応じて、タイマを開始してもよい。P−UE100Aは、タイマが起動中(すなわち、位置取得情報を送信してから、設定されたタイマが満了するまで)位置取得情報が更新されたとしても、位置取得情報の送信を省略してもよい。
P−UE100Aは、タイマが起動中は、位置取得情報が更新されたとしても、ステップS440において受信したリソースプールの情報より設定された第3又は第4リソースプールを継続して用いて、P2V通信を実行してもよい。
P−UE100Aは、タイマが起動中において、位置取得情報が更新された場合には、位置取得情報が更新される前に使用していたリソースプール(第3又は第4リソースプール)を用いずに、例外的なリソースプール(第4リソースプール)を用いて、P2V通信を実行してもよい。例外的なリソースプールは、ステップS440において受信したリソースプールの情報に含まれていてもよい。例外的なリソースプールは、ステップS440以外のタイミングで受信したリソースプールの情報に含まれていてもよい。例外的なリソースプールは、P−UE100Aにおいて予め設定されていてもよい(preconfigured)。
P−UE100Aは、タイマが満了した後、位置取得情報をeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、タイマが満了する前に位置取得情報が更新された場合に、タイマの満了に応じて、位置取得情報をeNB200へ送信してもよい。P−UE100Aは、タイマが満了した後に、位置取得情報が更新された場合に、位置取得情報をeNB200へ送信してもよい。
eNB200は、UE100へタイマを設定することにより、位置情報の取得機能などの頻繁な切り替えに因るシグナリング負荷の増大を抑制できる。eNB200は、P−UE100Aから位置取得情報を適切に取得できるため、P−UE100Aへ設定すべきリソースプールを適切に判定することができる。
[その他の実施形態]
上述した各実施形態によって、本出願の内容を説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本出願の内容を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述において、P−UE100Aは、サイドリンクを利用した端末間通信を中心に説明したが、これに限られない。P−UE100Aは、Discovery信号(メッセージ)、PC5シグナリングなどの直接的な無線信号の送信/受信を実行する場合に、上述の動作を実行してもよい。P−UE100Aは、LTEシステム以外のシステムにおける直接的な無線信号の送信/受信をする場合に、上述の動作を実行してもよい。
P−UE100Aは、端末間通信における送信能力(例えば、Sidelink Tx Capability)を有さない場合、eNB200を介した(Uu経由での)P2V送信を実行してもよい。
上述した実施形態に係る動作(各動作例)は、適宜組み合わせて実行されてもよい。上述した各シーケンスにおいて、必ずしも全ての動作が必須の構成ではない。例えば、各シーケンスにおいて、一部の動作のみが実行されてもよい。
例えば、動作例3における動作が動作例1において実行されてもよい。例えば、動作例1において、リソースプールの種別を識別するための識別情報が用いられてもよい。識別情報は、対応付けられたリソースプールが第1リソースプールであることを示してもよい。識別情報は、対応付けられたリソースプールが第2リソースプールであることを示してもよい。
上述した各実施形態では特に触れていないが、上述した各ノード(UE100、eNB200など)のいずれかが行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体であってもよい。
UE100及びeNB200のいずれかが行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサ)によって構成されるチップが提供されてもよい。
上述した実施形態では、移動通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本出願に係る内容を適用してもよい。例えば、5Gにおいて運用される通信システムにおいて、本出願に係る内容が適用されてもよい。
[付記A]
(A1)導入
UEは、モード1のV2Vリソース割り当て(地理的位置情報報告(geo−location information reporting)及び位置に基づくリソース割り当て(location−based resource allocation))及びモード2(ゾーンコンセプト)のための適切なV2V送信リソースを取得するために、その地理的情報を使用すべきである。
この付記では、地理的位置情報がUEで利用可能でない場合を調査する。
(A2)検討
(A2.1)地理的位置情報の欠落
ゾーンコンセプトは、UEの地理的位置情報に基づいて適切なV2V送信リソース割り当てを達成することができる。従って、UEは、他のUEのV2V送信リソースとの衝突を回避し、帯域内不要輻射(in−band emission)の影響を緩和することができる。この態様を考慮すると、地理的位置情報に基づくリソース割り当ては効率的であるが、UEがその地理的位置を取得できない場合、例えば、GNSS信号へアクセスできない長いトンネル内にいる場合のUEの挙動を検討する必要もある。UEがその地理的位置情報を受信することができない場合、ゾーンコンセプトの式を使用する現在のゾーンIDは、UEによって決定されることができず、適切なV2V送信リソースを選択できない。従って、地理的位置情報を取得することができないUEは、V2V送信を実行し、危険な状態を回避する手段を有さない可能性がある。この状態を回避するために、UEが地理的位置情報なしでV2V信号を送信することを可能にするために、UE動作に対するいくつかの明確化を規定する必要がある。
見解1:地理的位置情報が利用可能でない場合、UEが適切なV2V送信リソースを決定する手段を検討する必要がある。
(A2.1.1.)ゾーンコンセプトのための例外的なリソース
eNBが地理的位置情報なしでV2V送信リソースをUEに提供する方法の1つは、ゾーンコンセプトのための例外的なリソースを導入することである。UEがその地理的位置情報を取得することができず、適切なゾーンIDを決定できない場合、UEはV2V送信のために例外的なリソースを使用してもよい。ゾーンのコンセプトは、カバレッジ外とカバレッジ内の両方のシナリオに適用できるため、両方のシナリオで例外的なリソースを提供する必要もある。ゾーン関連パラメータは、2つのシナリオで異なる可能性があり、すなわち、ゾーンの長さ、幅及び数が、カバレッジ外とカバレッジ内との間で異なるので、カバレッジ外のシナリオに関して、例外的なリソースは、同様のゾーン関連パラメータで事前設定されるべきであり、カバレッジ内シナリオのための例外的なリソースは、サービングセルからそれ自身のゾーン関連パラメータと共に提供されるべきである。
提案1:地理的位置情報を持たないUEがV2V送信を継続して行うことができるように、ゾーンコンセプトのための例外的なリソースが導入されるべきである。
RAN2は、「V2X用の新しいSIBを導入する」との声明を発表したので、少なくともゾーン関連プール、すなわち位置固有のリソースが、新しいSIBで提供される。例外的なリソースは位置固有のリソースではないため、地理的位置情報を持たないUEは、レガシーサイドリンクリソース、すなわちSIB18で提供されるリソースをゾーンコンセプト用の例外的なリソースとして再利用することが可能である。しかしながら、V2Vトラフィックの特性を考慮に入れて、RAN1は「SAプールとそれに関連するデータプールをFDM化することができる」ことに合意し、FDM化のプールの利点が、「SA及びデータプールは、同様のレベルの帯域内不要輻射を受ける」、「オーバーヘッドの増加なく、低遅延送信をサービスされ得る」及び「周期的トラフィックと非周期的トラフィックとの混在を可能にする柔軟な設計」と述べられるので、新しいSIBにおけるV2Vのリソースプールは、V2Vトラフィックを取り扱うために新たな特性を有してもよい。例外的な(SC/データ)リソースが、V2V用の非例外的な(SC/データ)リソースプールと同様の構造を持つべきかどうかを検討する価値がある。
提案2:ゾーンコンセプト用の例外的なリソースは、V2V用の非例外的な(SC/データ)リソースプールと同様の構造を持つべきである。
(A2.1.2.)モード1送信への切り替え
地理的位置情報がなければ、サービングセルは、帯域内不要輻射に影響を与えることなく、UEに割り当てるための適切なV2V送信リソースを決定することは困難である。しかしながら、eNBが、OTDOA(Observed Time Difference of Arrival)のような位置サービス(LCS)の1つを介してUEの地理的位置情報を推定できる場合、eNBは、推定されたUEの地理的位置情報又はゾーンIDをUEに提供することができ、UEはゾーンベースモード2送信を継続できる。地理的位置情報なしでUEにV2V送信リソースを提供する別の方法は、ゾーンコンセプトに基づくモード2送信を終了し、モード1送信を開始することである。いずれの場合でも、UEがその地理的位置情報を取得できない場合、適切なリソースプールを割り当てるためにどのソリューションが使用されるかに関わらず、UEはeNBにこの状況及びeNBからの支援の必要性を知らせることが有用である。
カバレッジ内のシナリオでは、ゾーンコンセプトのための例外的なリソースを導入、及びモード1の送信への切り替えは、地理的位置情報を欠いているUEにとって効率的であるため、地理的位置情報なしのUEへアシストを提供するベストの方法はeNB実装次第である。
提案3:UEがその地理的位置情報を欠いている場合、V2V送信のために、ゾーンベースのモード2送信からモード1送信への切り替えが用いられてもよい。
提案4:サービングセルは、ゾーンコンセプトのための例外的なリソース、又は地理的位置情報を欠いているUEのためにモード1送信へ切り替える指示の一方を提供すべきである。
[付記B]
(B1)導入
リソースプール設定では、ゾーンベースの設定が、V2V動作と同様にP2V動作用に用いられるかどうかは依然として更なる課題である。P2V用のゾーンベース設定を導入する際の影響を検討する。
(B2)検討
V2Vでは、ゾーンベース設定の動機付けは、同一チャネル干渉を緩和することである。P2Vでも同じことが考えられ、特に、eNBが、車両UE(V−UE)用のものと重なっている歩行者UE(P−UE)用のリソースを提供する場合、状況は悪化する。従って、P2V動作用のゾーン設定をサポートすることは有益である。
提案1:同一チャネル干渉を緩和するために、ゾーン設定をP2V動作に導入すべきである。
しかしながら、例えばGPS/GNSS受信機の欠如が原因で位置決め能力のない低コストのUEを考慮すると、位置決め情報がすべてのP−UEに利用可能であるかどうかは疑問である。UEが位置決め可能であっても、その位置に応じて、例えば、トンネル内で、又は、ユーザがその位置決め機能を単にオフにした場合、一部のUEは、位置決め信号(例えば、GPS信号)を受信できないと想定できる。従って、ゾーンベース設定を適切に使用することはできないことが想定されるべきであり、そのようなP−UEがゾーンベース設定をサポートすることを強制されるべきではない。
提案2:P−UEは、ゾーンベース設定をサポートすることを強制されるべきではない。
位置決めが不可能なP−UE及び位置決めが可能であるが、位置決めがオフになっているP−UEについては、どのリソースプールが提供されるべきかは不明である。位置決めなしのP−UEが、ゾーンベース設定に関連するものと重複するリソースプールを使用することができる場合、同一チャネル干渉が生じ、それは、ゾーンベースリソースプール内で、すなわちV−UEにおいて、重大な問題である。位置決めなしのP−UEは、専用リソースプールで設定することができるが、eNBは、ゾーンプールと重複しないリソースを割り当てる必要がある。このような重なり合わないリソースが利用可能であっても、これらのリソース及びそのような設定に関連するシグナリング負荷を管理するために、これは、NWにおいて複雑正が増加する可能性がある。
別の可能なオプションは、V2V用の例外的なリソースを使用することである。既存の例外的なリソースは、ゾーン設定に関連付けられていないため、位置決めなしのP−UEはそれを使用できる。しかしながら、既存の例外的なリソースは、ハンドオーバー領域及びRLF(Radio Link Failure)を経験するV−UEのために主に使用される。そのため、eNBは、例外的なリソースがP−UEのためにいつでも/どこでも/継続して使用されることを想定しない可能性がある。従って、位置決めなしのP−UEが、既存の例外的なリソースを自律的に使用することは問題であると思われる。
上記の問題を考慮すると、eNBは、位置決めなしのP−UE用のリソースプールを管理する必要がいずれにせよある。従って、eNBは、UEが位置情報を取得できることをP2Vリソースが要求するかどうかを示すことは有用である。
この指示は、暗黙的又は明示的に提供されてもよく、例えば、位置決めなしのP−UEは、各プール設定内にゾーン設定が存在しないことから許可を暗黙的に理解するか、eNBがプール設定内でプールを使用するための許可の明示的な指示を提供してもよい。
提案3:eNBは、P−UEがP2Vリソースプールを使用するために位置情報の利用可能性が必要かどうかを示すべきである。
さらに、RRC接続状態で位置決めなしのP−UEの場合を考慮すると、eNBはP−UEの位置情報の利用可能性を知る必要があり、例えば、位置決めなしのP−UEに専用リソースを割り当てるオプションを持たせるために、位置決めが可能なP−UEがその位置決めを有するか否かを知る必要がある。従って、RRC接続状態にあるP−UEは、その位置決めの利用可用性インディケーションをeNBに送信することを許可されるべきである。P−UEは、位置決めの利用可能性が変更された場合に利用可用性インディケーションを報告するだろうが、位置決めの利用可能性が頻繁に変更された場合、例えば、P−UEは、位置決め機能(例えば、GPS/GNSS)を頻繁にオンとオフにした場合、利用可用性インディケーションの頻繁な報告が原因でシグナリング負荷が増加だろう。従って、位置決めの利用可能性インディケーションがサポートされる場合、P−UEが利用可能性インディケーションの頻繁な報告を制限するための禁止タイマを設定する価値がある。
提案4:提案4:RRC接続状態のP−UEは、その位置決めの利用可能性インディケーションをeNBに送信することを許可されるべきである。
提案5:提案4が合意された場合、eNBは、利用可能性インディケーションの頻繁な報告を制限する禁止タイマをUEに設定するオプションを有するべきである。
米国仮出願第62/454201号(2017年2月3日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。