JPWO2018139233A1 - 磁気抵抗効果素子デバイスおよび磁気抵抗効果素子装置 - Google Patents

磁気抵抗効果素子デバイスおよび磁気抵抗効果素子装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、磁気抵抗効果素子デバイス(1)において、異方性磁気抵抗効果素子(2)あたりのリセット電圧を小さくすることを目的とする。磁気抵抗効果素子デバイス(1)は、異方性磁気抵抗効果素子(2)と、異方性磁気抵抗効果素子(2)の感磁方向x’および容易磁化方向y’の両方に直交する方向に見て、異方性磁気抵抗効果素子(2)の中心を通り、容易磁化方向y’となす角度が1/2直角以下で容易磁化方向y’から傾斜する方向に延び、感磁方向x’および容易磁化方向y’を含む平面に平行な、導体のリセットライン(3)と、を備える。感磁方向x’および容易磁化方向y’の両方に直交する方向に見て、リセットライン(3)は、異方性磁気抵抗効果素子(2)の全体を覆う幅を有する。

Description

この発明は、磁性パターンを検出する磁気抵抗効果素子デバイスおよび磁気抵抗効果素子装置に関する。
異方性磁気抵抗効果素子を利用する磁気センサにおいて、素子が強磁界にさらされた場合に、素子の磁化方向が乱れて出力への影響が懸念される。素子の磁化方向を規定の方向に向けるため、測定前にリセット電流により強制的に素子の磁化方向を揃えることが行われている(非特許文献1)。
例えば、特許文献1には、ブリッジ回路として構成された磁界検出素子を有する集積型磁界検出デバイスが記載されている。特許文献1の集積型磁界検出デバイスでは、第1のらせん状コイルはセット/リセット機能を有する。第2のコイルおよび第3のコイルは、試験、補償、較正およびフィードバックに利用可能な磁界を発生するよう構成されている。
特表2001−516031号公報
日立金属技報 Vol.18(2002)、P37−42
特許文献1の集積型磁界検出デバイスは、リセットコイルとして、磁気抵抗素子の上に外周から中心に向かって時計回り方向に引かれたらせん形状の導体を備える。特許文献1では、リセットコイルに電流を流すことでチップ中心部に向かう方向の磁界を生じさせ、磁気抵抗素子のリセットを行っている。しかしこの構成では、リセットコイルの線幅を、磁気抵抗素子長さに比べかなり小さくする必要があり、さらにリセットコイルをらせん形状に配置するため、リセットコイルのパターン抵抗が大きくなり、リセットのための電流を流すには、1素子あたりのリセット電圧を大きくしなければならないという課題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するために、異方性磁気抵抗効果素子あたりのリセット電圧を小さくすることを目的とする。
本発明に係る磁気抵抗効果素子デバイスは、異方性磁気抵抗効果素子と、異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、異方性磁気抵抗効果素子の中心を通り、容易磁化方向となす角度が1/2直角以下で容易磁化方向から傾斜する方向に延び、感磁方向および容易磁化方向を含む平面に平行な、導体のリセットラインと、を備える。感磁方向および容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、リセットラインは、異方性磁気抵抗効果素子の全体を覆う幅を有する。
この発明によれば、異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、異方性磁気抵抗効果素子の中心を通り、異方性磁気抵抗効果素子の容易磁化方向に対して1/2直角以下の角度で傾斜する方向に延びるリセットラインを備え、リセットラインは、異方性磁気抵抗効果素子の全体を覆う幅を有するので、異方性磁気抵抗効果素子に対してリセットラインに直交する方向のリセット磁界をかけることができ、異方性磁気抵抗効果素子あたりのリセット電圧を小さくすることができる。
この発明の実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスの平面図 実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスの層構成を示す図 実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスの異なる層構成を示す図 実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスが折り返しラインの抵抗パターンで構成される場合を示す図 実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスのバイアス磁束ベクトルを示す図 実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す側面図 実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す平面図 異方性磁気抵抗効果素子のMR特性の例を示すグラフ 異方性磁気抵抗効果素子の容易磁化方向の磁化特性の例を示す図 実施の形態1に係る異方性磁気抵抗効果素子の、バイアス条件を満たす磁化の向きを示す図 実施の形態1に係る異方性磁気抵抗効果素子に、バイアス磁束に直交する強い外乱磁界が印加された状態の磁化の向きを示す図 図9の状態から外乱磁界がなくなった後の異方性磁気抵抗効果素子の磁化の向きを示す図 図10の状態における異方性磁気抵抗効果素子の容易磁化方向のバイアス点を示す図 図10の状態における磁気抵抗効果素子デバイスにリセット磁界を印加した状態の磁化の向きを示す図 図12の状態から、リセット磁界がなくなった後の異方性磁気抵抗効果素子の磁化の向きを示す図 実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスにリセット電流を印加するタイミングを示す図 実施の形態1に係る異方性磁気抵抗効果素子を複数配列した場合の平面図 この発明の実施の形態2に係る磁気抵抗効果素子デバイスの平面図 実施の形態2に係る異方性磁気抵抗効果素子を複数配列した場合の平面図 実施の形態2に係る磁気抵抗効果素子デバイスのバイアス磁束ベクトルとリセット電流を示す図 実施の形態2に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す側面図 実施の形態2に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す平面図 この発明の実施の形態3に係る磁気抵抗効果素子デバイスの平面図 実施の形態3に係る異方性磁気抵抗効果素子を複数配列した場合の平面図 実施の形態3に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す側面図 実施の形態3に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す平面図 実施の形態3に係る磁気抵抗効果素子デバイスのバイアス磁束ベクトルとリセット電流を示す図 この発明の実施の形態1〜3に係る磁気抵抗効果素子デバイスを用いる磁気センサ装置の、主走査方向に直交する断面図 図24の磁気センサ装置を、被検知物の排出方向からみた断面図 この発明の実施の形態2または3に係る磁気抵抗効果素子デバイスと外部回路との接続状態を示す接続図 図24の磁気センサ装置における磁石とヨークから生成される磁力線図 図24の磁気センサ装置の下流側の磁気抵抗効果素子における磁界ベクトル図 被読取媒体が下流側の磁気抵抗効果素子に近づくときの磁界ベクトル図 被読取媒体が下流側の磁気抵抗効果素子から離れるときの磁界ベクトル図 図24の磁気センサ装置の上流側の磁気抵抗効果素子における磁界ベクトル図 被読取媒体が上流側の磁気抵抗効果素子に近づくときの磁界ベクトル図 被読取媒体が上流側の磁気抵抗効果素子から離れるときの磁界ベクトル図
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスの平面図である。磁気抵抗効果素子デバイス1は、異方性磁気抵抗効果素子2およびリセットライン3を備える。以下、磁気抵抗効果素子デバイス1を、単にデバイス1といい、異方性磁気抵抗効果素子2を、単に素子2ということがある。
素子2は一般的に細長い矩形形状となっており、形状異方性により、感磁方向x’と、容易磁化方向y’を持つ。図1の場合、平面図で長手方向に直交する向き、すなわち短手方向が感磁方向x’であり、長手方向が容易磁化方向y’である。図1は、素子2の感磁方向x’および容易磁化方向y’の両方に直交する方向に見た図である。
リセットライン3は、導体で形成され、素子2の感磁方向x’および容易磁化方向y’の両方に直交する方向、すなわち図1の紙面に直交する方向に見て、素子2の中心を通り、容易磁化方向y’となす角度が1/2直角以下で容易磁化方向y’から傾斜する方向に延びている。リセットライン3は、感磁方向x’および容易磁化方向y’を含む平面に平行である。素子2の感磁方向x’および容易磁化方向y’の両方に直交する方向に見て、リセットライン3は、素子2の全体を覆う幅を有する。
ここで、リセットライン3の延びる方向をy軸とし、感磁方向x’および容易磁化方向y’を含む平面に平行で、y軸に直交する方向をx軸とする。x軸およびy軸の両方に直交する方向、すなわち、素子2の感磁方向x’および容易磁化方向y’の両方に直交する方向はz軸である。図1のとおり、上向きをx軸の正方向、右向きをy軸の正方向、紙面の背面から手前に向かってz軸の正方向をとる。
図1では、デバイス1の素子2に電圧を印加するための端子、および、リセットライン3に電流を供給する端子が省略されている。リセットライン3には、その延びる方向すなわちy軸方向に流れる電流が供給される。
図2Aは、実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスの層構成を示す図である。デバイス1は、ガラスまたはシリコンで形成されている基板、例えば、シリコンウェハの上に、下から順に、熱酸化膜、素子2を形成するNiFe、NiFeと配線層を絶縁する絶縁層、例えばアルミで形成され、リセットライン3を構成する配線層、および、保護膜が積層されて形成されている。図1は、保護膜を除去した状態で、配線層の側から見た図である。なお図2Aでは、デバイス1の素子2に電圧を印加するための端子、および、リセットライン3に電流を供給する端子部分の層が省略されている。
図2Bは、実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスの異なる層構成を示す図である。図2Bは、図2Aの積層のうち、NiFeと配線層を入れ替えた構成である。図2Bの層構成の場合、図1は素子2が実線で、リセットライン3が破線で表されることになる。以下、実施の形態1の磁気抵抗効果素子デバイスについて、図2Aの層構成で説明する。
図3は、実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスが折り返しラインの抵抗パターンで構成される場合を示す図である。素子2は、折り返して屈曲するラインの抵抗パターンで構成されている。折り返しラインの長く延びる線状パターン15に直交する方向が感磁方向x’であり、線状パターン15の延びる方向が容易磁化方向y’である。図3のデバイス1は、図2Bの層構成である。
図3の素子2は、一定の幅で容易磁化方向y’に直線状に延びる複数の線状パターン15と、隣合う線状パターン15どうしを互い違いにそれらの端で接続する短い連結パターン17から構成されている。隣合う2本の線状パターン15どうしの間隔は、一定である。線状パターン15の長さは、例えば、400μm程度である。図3の例では、素子2は、7本の線状パターン15と、6つの連結パターン17から構成されている。素子2を構成する線状パターン15の数は、7本に限らない。
図4は、実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスのバイアス磁束ベクトルを示す図である。デバイス1には、例えば、x軸の方向にバイアス磁界が印加される。このとき、バイアス磁束ベクトル4は、素子2の感磁方向x’のx’成分5と、容易磁化方向y’のy’成分6に分解できる。
図5Aは、実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す側面図である。図5Bは、実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す平面図である。デバイス1の下側に、x軸方向に着磁された磁石80を配置することで、素子2に図4に示すバイアス磁界を印加することができる。図5Aおよび図5Bではx軸方向に着磁された磁石80をデバイス1の下に配置する構成を一例として示したが、バイアス磁束ベクトル4で表されるバイアス磁界を印加することができれば、この配置に限定されない。例えば、z軸方向に着磁された磁石をデバイス1の下にx軸方向中心をずらして配置しても同様の効果が得られる。
図6は、異方性磁気抵抗効果素子のMR特性の例を示すグラフである。図6の横軸は、感磁方向x’に印加された磁界の強さBx’、縦軸は素子2の抵抗変化率を示す。一般に、紙幣または有価証券の磁気パターンを検知するためのセンサとして磁気抵抗効果素子を使用する場合、磁気抵抗効果素子の感度が最も高い範囲でバイアス磁界を印加して、読み取りを実施する。図6で傾きが最も大きくなる範囲、すなわち印加磁界の強さが1〜6mTの範囲で、バイアス磁界を印加する。例えば、バイアス点7x’で示されるバイアス磁界が印加される。
図7は、異方性磁気抵抗効果素子の容易磁化方向の磁化特性の例を示す図である。素子2は磁性体であるため、磁化特性にヒステリシスがある。例えば、印加磁界の強さを0から正の方向に増加して飽和磁界に到り、印加磁界を減少させると、飽和磁化の後の磁化は、図7の上の曲線をたどる。印加磁界の強さが飽和磁界から減少して正の範囲にある間は、磁化は図7の上の曲線上に位置する。素子2の容易磁化方向y’に対しては、磁化特性の飽和磁化から戻る曲線上にバイアス磁化を設定する必要がある。例えば、図7の上の曲線のバイアス点7y’にバイアス磁化を設定する。
上述のバイアス磁界とバイアス磁化の条件を満たすために、図4に示すように、素子2をバイアス磁束ベクトル4に対して角度をつけて配置する。図4のように配置することで、素子2に対して感磁方向x’にバイアス磁界を印加するとともに、容易磁化方向y’に決まった方向に磁界を印加して、バイアス条件を満たすことが可能となる。
図8は、実施の形態1に係る異方性磁気抵抗効果素子の、バイアス条件を満たす磁化の向きを示す図である。図8の磁化8aは、バイアス点7x’とバイアス点7y’を満たす条件での素子2の磁化の向きを示す。
図9は、実施の形態1に係る異方性磁気抵抗効果素子に、バイアス磁束に直交する強い外乱磁界が印加された状態の磁化の向きを示す図である。図8の状態から、強い外乱磁界9がy軸の負方向に印加されると、素子2の磁化の向きは、磁化8bになる。
図10は、図9の状態から外乱磁界がなくなった後の異方性磁気抵抗効果素子の磁化の向きを示す図である。図9の状態から外乱磁界9がなくなると、素子2の磁化の向きは磁化8aよりy軸負方向に傾いた磁化8cに留まる。
図11は、図10の状態における異方性磁気抵抗効果素子の容易磁化方向のバイアス点を示す図である。図10の状態では、バイアス磁界は同じでも、磁化8cの容易磁化方向y’のバイアス磁化は、磁化特性の下の曲線上でバイアス磁化7y”に位置する。この状態では、磁気パターンが搬送されるたびに素子2の磁化の大きさ(抵抗値)が変わり、安定した正確な出力が得られない。安定した正確な出力を得るためには、外部からどのような強磁場が印加されても、もとのバイアス点(図7)に戻す処置を実施する必要がある。そこで、図11で、一旦飽和磁化まで持って行って、磁化を上の曲線上に戻す必要がある。
図12は、図10の状態における磁気抵抗効果素子デバイスにリセット磁界を印加した状態の磁化の向きを示す図である。リセットライン3に、例えば数百mA〜数Aのy軸負方向のリセット電流10を流すと、リセットライン3の周りにリセット電流10の方向に見て時計回りの磁界11が発生する。素子2はリセットライン3の下側にあるから、素子2には、磁界11によってx軸負方向のリセット磁界が印加される。このとき、素子2の磁化は、図10の磁化8cからy軸正方向に近づくように回転し、磁化8aを超えて、容易磁化方向y’の飽和磁化である磁化8dに到る。
図13は、図12の状態から、リセット磁界がなくなった後の異方性磁気抵抗効果素子の磁化の向きを示す図である。磁界11が消滅すると、素子2の磁化は、図8のバイアス条件を満たす磁化8aに戻る。素子2の容易磁化方向の磁化は、一旦正の飽和磁化になるから、図7で上の曲線上のバイアス点7y’に戻る。
図2Bに示すようなデバイス1の層構成の場合は、素子2の背面側にリセットライン3が配置されるから、同じバイアス磁界とバイアス条件では、x軸負方向にリセット磁界を印加するためのリセット電流10の向きは、図12とは逆に、y軸正方向である。
このように異常状態になった場合に、リセットライン3にリセット電流10を流すことで、素子2の容易磁化方向y’のバイアス点を飽和磁化から戻る曲線上に位置させて、素子2をバイアス条件を満たす磁化に設定できる。その結果、常に安定した正確な出力を得ることが可能となる。リセットライン3は、少なくとも素子2の幅より大きいから、リセット電流10を流すための電圧は、特許文献1のリセットコイルにリセット電流を流す電圧より小さい。
なお、リセット電流10として一瞬でも必要電流を流すことができればよい。また、正常なバイアス点7y’に位置している場合は、リセット電流10を流した後もバイアス点7y’に戻るため、リセット電流10の影響を受けない。
図14は、実施の形態1に係る磁気抵抗効果素子デバイスにリセット電流を印加するタイミングを示す図である。リセット電流10をパルス電流として、例えば、図14に示すようにデータ読取期間の前に毎回リセット電流を流すような構成にすることで、常に検出時には正確な出力を得られる状態にすることが可能となる。
図15は、実施の形態1に係る異方性磁気抵抗効果素子を複数配列した場合の平面図である。図15のデバイス1は、2以上の素子2がリセットライン3の方向に互いに平行に配列されている。そして、2以上の素子2のリセットライン3が直線上に連続している構成である。素子2が3以上の場合、一般の用途には隣り合う素子2の間隔を等しくすることが好ましい。用途によっては、対象の磁気パターンに合わせて、素子2の間隔に変化をつけてもよい。
図15のデバイス1では、すべての素子2に同じようにバイアス磁界が印加され、バイアス条件は同じである。素子2をリセットするためのリセット電流10は、すべての素子2で同じである。リセットライン3は、すべての素子2で連続しているから、リセットライン3に1回リセット電流10を流せば、すべての素子2がリセットされる。すなわち、素子2ごとにリセットする必要はなく、デバイス1全体で1回、リセット電流10を流すだけで、バイアス条件を満たす磁化に設定できる。素子2の数が多くなれば、それだけリセットライン3は長くなるから、リセット電流10を流すための電圧は大きくなるが、素子2あたりの電圧は、素子2が1つの場合と変わらない。
さらに、複数の磁気抵抗効果素子デバイス1を接続して、磁気抵抗効果素子装置を構成することができる。その場合、例えば、各デバイス1のリセットライン3を並列もしくは直列または並列と直列の組み合わせで接続して、同時にリセット電流を流すことができる。磁気抵抗効果素子装置では、用途に合わせて任意にデバイス1を配置することができる。例えば、各デバイス1の素子2が同一直線上に並ぶように、デバイス1を配置することができる。複数のデバイス1を例えば2つの群に分けて、2つの群のデバイス1を互いに平行に配置したり、互い違いに配置したりすることができる。
実施の形態2.
図16は、この発明の実施の形態2に係る磁気抵抗効果素子デバイスの平面図である。実施の形態2の磁気抵抗効果素子デバイス1は、ブリッジ接続される2つの異方性磁気抵抗効果素子2a、2bを備える。素子2a、2bそれぞれに、リセットライン3a、3bが設けられる。素子2aとリセットライン3aの関係、および素子2bとリセットライン3bの関係は、それぞれ、実施の形態1の素子2とリセットライン3の関係と同じである。
第2の異方性磁気抵抗効果素子2bは、第1の磁気抵抗効果素子2aの感磁方向x’および容易磁化方向y’を含む平面内で、素子2aのリセットライン3aに直交する方向に配置される。素子2bのリセットライン3bは、素子2aのリセットライン3aに平行であり、素子2aと素子2bは、互いに平行である。実施の形態2では、素子2aと素子2bをブリッジ接続して使用することで、温度変動の影響、および外乱ノイズを低減する効果がある。
実施の形態2においても、デバイス1は、図2Aまたは図2Bの層構成である。図16では、図2Aの層構成が想定されている。素子2aおよび素子2bは、図3に示す、折り返して屈曲するラインの抵抗パターンで構成される場合がある。
図17は、実施の形態2に係る異方性磁気抵抗効果素子を複数配列した場合の平面図である。図17のデバイス1では、2以上の第1の異方性磁気抵抗効果素子2aがリセットライン3aの方向に互いに平行に配列され、2以上の素子2aのリセットライン3aが直線上に連続している。また、2以上の第2の異方性磁気抵抗効果素子2bがリセットライン3bの方向に互いに平行に配列され、2以上の素子2bのリセットライン3bが直線上に連続している。リセットライン3aに直交する方向に位置する素子2aと素子2bは対をなし、ブリッジ接続されている。素子2a、2bがそれぞれ3以上の場合、一般の用途には隣り合う素子2aまたは2bの間隔を等しくすることが好ましい。用途によっては、対象の磁気パターンに合わせて、素子2aまたは2bの間隔に変化をつけてもよい。
図18は、実施の形態2に係る磁気抵抗効果素子デバイスのバイアス磁束ベクトルとリセット電流を示す図である。図18では、素子2aと素子2bを接続するブリッジ配線が省略されている。
実施の形態2では、デバイス1のすべての素子2a、2bに同じバイアス磁界が印加される。図18では、線が重複するのを避けて、理解を容易にするため、上側の素子2aと下側の素子2bそれぞれ1つにしか、バイアス磁束ベクトル4が記載されていないが、すべての素子2a、2bに印加されるバイアス磁束ベクトル4は同じである。図18は、素子2aおよび素子2bがそれぞれ2以上の場合を記載しているが、図16のように素子2aおよび素子2bがそれぞれ1つの場合でも、バイアス磁束ベクトル4は同じである。バイアス磁束ベクトル4が、感磁方向x’のx’成分5と、容易磁化方向y’のy’成分6に分解できることは、実施の形態1と同様である。
図19Aは、実施の形態2に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す側面図である。図19Bは、実施の形態2に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す平面図である。実施の形態1と同様に、デバイス1の下側にx軸方向に着磁された磁石80を配置することで、素子2aおよび素子2bの両方に、図18に示すバイアス磁界を印加することができる。ここではx軸方向に着磁された磁石80をデバイス1の下に配置する構成を一例として示したが、図18に示すバイアス磁界を印加することができれば、図19Aおよび図19Bの構成に限定されない。例えば、z方向に着磁された磁石をデバイス1の下にx軸方向中心をずらして配置しても同様の効果が得られる。
図18の構成で、外乱磁界9が加わった場合の素子2a、2bごとの磁化の挙動は、図9および図10と同じである。素子2aおよび素子2bのバイアス条件が、実施の形態1の素子2のバイアス条件と同じであるとすると、素子2aおよび素子2bをバイアス条件の磁化に設定するためのリセット電流10aおよびリセット電流10bは、それぞれ、図12のリセット電流10と同じである。
素子2aに対して、リセットライン3aに例えば数百mA〜数Aのy軸負方向のリセット電流10aを流すと、リセットライン3aの周りにリセット電流10aの方向に見て時計回りの磁界11aが発生する。素子2aはリセットライン3aの下側にあるから、素子2aには、磁界11aによってx軸負方向のリセット磁界が印加される。このとき、素子2aの磁化は、図10の磁化8cからy軸正方向に近づくように回転し、磁化8aを超えて、容易磁化方向y’の飽和磁化である図12の磁化8dに到る。
磁界11aが消滅すると、素子2aの磁化は、図8のバイアス条件を満たす磁化8aに戻る。素子2aの容易磁化方向の磁化は、一旦正の飽和磁化になるから、図7で上の曲線上のバイアス点7y’に戻る。
素子2bに対しては、リセットライン3bにリセット電流10bを流して、磁界11bを発生させ、素子2bにx軸負方向のリセット磁界を印加することができる。素子2bの磁化も、素子2aと同様に、図8のバイアス条件を満たす磁化8aに戻り、素子2bの容易磁化方向の磁化は、図7で上の曲線上のバイアス点7y’に戻る。
このように異常状態になった場合に、リセットライン3aおよびリセットライン3bに、リセット電流10aおよびリセット電流10bをそれぞれ流すことで、素子2aおよび素子2bの容易磁化方向y’のバイアス点を飽和磁化から戻る曲線上に位置させて、素子2aおよび素子2bをバイアス条件を満たす磁化に設定できる。その結果、常に安定した正確な出力を得ることが可能となる。リセットライン3aおよびリセットライン3bは、少なくとも素子2aおよび素子2bの幅よりそれぞれ大きいから、リセット電流10を流すための電圧は、特許文献1のリセットコイルにリセット電流を流す電圧より小さい。
なお、リセット電流10a、10bとして一瞬でも必要電流を流すことができればよい。また、正常なバイアス点7y’に位置している場合は、リセット電流10a、10bを流した後もバイアス点7y’に戻るため、リセット電流10a、10bの影響を受けない。
実施の形態2においても、例えば、図14に示すようにデータ読取期間の前に毎回リセット電流10a、10bを流すような構成にすることで、常に検出時には正確な出力を得られる状態にすることが可能となる。
図16および図17では上側のリセットライン3aと下側のリセットライン3bがそれぞれ独立しているが、リセットライン3aとリセットライン3bを並列に接続して同時にリセット電流10a、10bを流すことも可能である。
実施の形態2においても、複数の磁気抵抗効果素子デバイス1を接続して、磁気抵抗効果素子装置を構成することができる。その場合、例えば、各デバイス1のリセットライン3を並列もしくは直列または並列と直列の組み合わせで接続して、同時にリセット電流を流すことができる。磁気抵抗効果素子装置では、用途に合わせて任意にデバイス1を配置することができる。
実施の形態3.
図20は、この発明の実施の形態3に係る磁気抵抗効果素子デバイスの平面図である。実施の形態3の磁気抵抗効果素子デバイス1は、ブリッジ接続される2つの異方性磁気抵抗効果素子2a、2bを備える。素子2a、2bそれぞれに、リセットライン3a、3bが設けられる。素子2aとリセットライン3aの関係は、実施の形態1の素子2とリセットライン3の関係と同じである。素子2bとリセットライン3bは、素子2aとリセットライン3aの鏡像の関係にある。
実施の形態3では、第2の異方性磁気抵抗効果素子2bは、第1の磁気抵抗効果素子2aの感磁方向xa’および容易磁化方向ya’を含む平面内で、素子2aのリセットライン3aに直交する方向に配置される。素子2bのリセットライン3bは、素子2aのリセットライン3aに平行である。素子2aの感磁方向xa’および容易磁化方向ya’の両方に直交する方向に見て、素子2aの容易磁化方向xa’と素子2aのリセットライン3aとのなす角度は、素子2bの容易磁化方向xb’と素子2bのリセットライン3bとのなす角度に、絶対値が等しく符号が反対である。つまり、素子2aと素子2bは、リセットライン3aの延びる方向に平行な面に関して対称である。実施の形態3でも、素子2aと素子2bをブリッジ接続して使用することで、温度変動の影響、および外乱ノイズを低減する効果がある。
実施の形態3においても、デバイス1は、図2Aまたは図2Bの層構成である。図20では、図2Aの層構成が想定されている。また、素子2aおよび素子2bは、図3に示す、折り返して屈曲するラインの抵抗パターンで構成される場合がある。
図21は、実施の形態3に係る異方性磁気抵抗効果素子を複数配列した場合の平面図である。図21のデバイス1では、2以上の第1の異方性磁気抵抗効果素子2aがリセットライン3aの方向に互いに平行に配列され、2以上の素子2aのリセットライン3aが直線上に連続している。また、2以上の第2の異方性磁気抵抗効果素子2bがリセットライン3bの方向に互いに平行に配列され、2以上の素子2bのリセットライン3bが直線上に連続している。リセットライン3aに直交する方向に位置する素子2aと素子2bは対をなし、ブリッジ接続されている。素子2a、2bがそれぞれ3以上の場合、一般の用途には隣り合う素子2aまたは2bの間隔を等しくすることが好ましい。用途によっては、対象の磁気パターンに合わせて、素子2aまたは2bの間隔に変化をつけてもよい。
図22Aは、実施の形態3に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す側面図である。図22Bは、実施の形態3に係る磁気抵抗効果素子デバイスにバイアス磁界を印加する磁気回路の例を示す平面図である。デバイス1の下側にz軸方向に着磁された磁石80を、素子2aと素子2bの中心が磁石80の中心と揃うように配置することで、上側の素子2aにはx軸正方向のバイアス磁界を印加し、下側の素子2bにはx軸負方向のバイアス磁界を印加する。ここではz軸方向に着磁された磁石80をデバイス1の下に配置する構成を一例として示したが、上側の素子2aと下側の素子2bに、x軸方向で互いに逆向きの上側のバイアス磁界と下側のバイアス磁界を印加することができればこの構成に限定はされない。例えば、x軸正方向に着磁された磁石とx軸負方向に着磁された磁石を組合せて、デバイス1の下にその中心とx軸方向中心を合わせるように配置しても同様の効果が得られる。
図23は、実施の形態3に係る磁気抵抗効果素子デバイスのバイアス磁束ベクトルとリセット電流を示す図である。図23では、素子2aと素子2bを接続するブリッジ配線が省略されている。
実施の形態3では、図22Aおよび図22Bに示す磁気回路によって、素子2aには、バイアス磁束ベクトル4aで表されるx軸正方向のバイアス磁界が印加され、素子2bには、バイアス磁束ベクトル4bで表されるx軸負方向のバイアス磁界が印加される。図23は、素子2aおよび素子2bがそれぞれ2以上の場合を記載しているが、図20のように素子2aおよび素子2bがそれぞれ1つの場合でも、バイアス磁束ベクトル4aおよびバイアス磁束ベクトル4bは同じである。
バイアス磁束ベクトル4aは、素子2aの感磁方向xa’のxa’成分5aと容易磁化方向ya’のya’成分6aに分解できる。バイアス磁束ベクトル4bは、素子2bの感磁方向xb’のxb’成分5bと容易磁化方向yb’のyb’成分6bに分解できる。素子2aおよびバイアス磁束ベクトル4aと、素子2bおよび磁束ベクトル4bとは、互いに鏡像の関係である。
上側の素子2aについて、図23の構成で、外乱磁界9が加わった場合の素子2aの磁化の挙動は、図9および図10と同じである。素子2aのバイアス条件が、実施の形態1の素子2のバイアス条件と同じであるとすると、素子2aをバイアス条件の磁化に設定するためのリセット電流10aは、図12のリセット電流10と同じである。
素子2aに対して、リセットライン3aに例えば数百mA〜数Aのy軸負方向のリセット電流10aを流すと、リセットライン3aの周りにリセット電流10aの方向に見て時計回りの磁界11aが発生する。素子2aはリセットライン3aの下側にあるから、素子2aには、磁界11aによってx軸負方向のリセット磁界が印加される。このとき、素子2aの磁化は、図10の磁化8cからy軸正方向に近づくように回転し、磁化8aを超えて、容易磁化方向y’の飽和磁化である図12の磁化8dに到る。
磁界11aが消滅すると、素子2aの磁化は、図8のバイアス条件を満たす磁化8aに戻る。素子2aの容易磁化方向の磁化は、一旦正の飽和磁化になるから、図7で上の曲線上のバイアス点7y’に戻る。
素子2bおよびバイアス磁束ベクトル4bは、素子2aおよびバイアス磁束ベクトル4aの鏡像であるから、素子2bに必要なリセット磁界はx軸正方向である。リセットライン3bは、素子2bのz軸正方向に配置されているから、素子2bにリセット磁界を印加するためのリセット電流10bは、リセット電流10aとは逆向きのy軸正方向である。
図23に示すように、リセットライン3bにリセット電流10bを流して、磁界11bを発生させ、素子2bにx軸正方向のリセット磁界を印加することができる。素子2bの磁化も、素子2aと同様に、図8のバイアス条件を満たす磁化8aに戻り、素子2bの容易磁化方向の磁化は、図7で上の曲線上のバイアス点7y’に戻る。
このように異常状態になった場合に、リセットライン3aおよびリセットライン3bに、リセット電流10aおよびリセット電流10bをそれぞれ流すことで、素子2aおよび素子2bの容易磁化方向y’のバイアス点を飽和磁化から戻る曲線上に位置させて、素子2aおよび素子2bをバイアス条件を満たす磁化に設定できる。その結果、常に安定した正確な出力を得ることが可能となる。リセットライン3aおよびリセットライン3bは、少なくとも素子2aおよび素子2bの幅よりそれぞれ大きいから、リセット電流10a、10bを流すための電圧は、特許文献1のリセットコイルにリセット電流を流す電圧より小さい。
なお、リセット電流10a、10bとして一瞬でも必要電流を流すことができればよい。また、正常なバイアス点7y’に位置している場合は、リセット電流10a、10bを流した後もバイアス点7y’に戻るため、リセット電流10a、10bの影響を受けない。
実施の形態3においても、例えば、図14に示すようにデータ読取期間の前に毎回リセット電流10a、10bを流すような構成にすることで、常に検出時には正確な出力を得られる状態にすることが可能となる。
図20および図21では上側のリセットライン3aと下側のリセットライン3bがそれぞれ独立しているが、リセットライン3aとリセットライン3bを逆並列に接続して同時にリセット電流10a、10bを流すことも可能である。また、リセットライン3aとリセットライン3bを、電流10aおよび電流10bが順次連続する向きに直列に接続して、同時にリセット電流10aおよび10bを流すことも可能である。
実施の形態3においても、複数の磁気抵抗効果素子デバイス1を接続して、磁気抵抗効果素子装置を構成することができる。その場合、例えば、各デバイス1のリセットライン3を並列もしくは直列または並列と直列の組み合わせで接続して、同時にリセット電流を流すことができる。磁気抵抗効果素子装置では、用途に合わせて任意にデバイス1を配置することができる。
上述の実施の形態は、さまざまに変形可能である。例えば、実施の形態2において、図22Aおよび図22Bに示すように、上側の素子2aと下側の素子2bにそれぞれ逆向きのバイアス磁界を印加してもよい。その場合、素子2aと素子2bは、z軸を中心に回転対称であるから、リセット磁界は逆向きであり、リセット電流10aとリセット電流10bは互いに逆の向きである。
さらに、実施の形態3において、図19Aおよび図19Bに示すように、上側の素子2aと下側の素子2bにそれぞれ同じ向き、例えば、x軸正方向のバイアス磁界を印加してもよい。その場合、素子2bとバイアス磁界の関係は、図23で素子2aをz軸の負の側から、すなわち、紙面の裏から見たのと同じであるから、素子2bのリセット磁界はx軸負方向であり、リセット電流10bはリセット電流10aと同じ向きである。
上述の実施の形態では、図7の磁化特性において印加磁界が正の範囲でデバイス1を使用することを想定しているが、印加磁界の正負は入れ替え可能であり、印加磁界が負の範囲で使用することもできる。その場合、各図におけるベクトルの向きを反転させて考えればよい。
図24は、この発明の実施の形態1〜3に係る磁気抵抗効果素子デバイスを用いる磁気センサ装置の、主走査方向に直交する断面図である。図25は、図24の磁気センサ装置を、被検知物の排出方向からみた断面図である。
被検知物24は、例えば、磁気インクなどの磁性体で印字された紙幣または有価証券であり、例えば、微小磁性パターンが形成された紙葉状の印刷媒体である。磁気センサ装置は、例えば、紙幣に印字された微小磁性パターンを検出する装置である。磁気センサ装置は、実施の形態1、2または3のいずれかの磁気抵抗効果素子デバイス1を備える。被検知物24は、図24のx軸正方向に搬送される。デバイス1に対するx軸、y軸およびz軸の向きは、図15、図17または図21の座標系の向きと同じである。磁気センサ装置が備えるデバイス1は、1つとは限らず、複数のデバイス1を接続した磁気抵抗効果素子装置を備えてもよい。
磁石80は、z軸方向に磁化された永久磁石であり、磁界生成部を形成する。磁石80は、例えば、被検知物24の搬送路の側にN極を有し、被検知物24の側とは反対側にS極を有する。中心線25は、磁石80のx軸方向の中心を示す。図24および図25では、図22Aおよび図22Bに示す磁極の配置であるが、図19Aおよび図19Bの磁極の配置の場合もあり得る。
ヨーク22aおよびヨーク22bは、軟磁性体で形成されている。ヨーク22aは、磁石80の被検知物24の側である上面に設置され、ヨーク22bは、磁石80の被検知物24の側とは反対側の下面に設置されている。ヨーク22aおよびヨーク22bは、磁界生成部の一部を構成している。ヨーク22bは、磁石80の磁束を集中させることを目的として配置されるものであるが、ヨーク22bはなくてもよい。ヨーク22aは磁石80の磁束の向きを安定させる目的として配置されるものであるが、ヨーク22aもなくてもよい。
ヨーク22aの被検知物24の側である上面には、磁束の変化を抵抗値の変化として出力する異方性磁気抵抗効果素子2を備える、磁気抵抗効果素子デバイス1が載置される。デバイス1を囲んで、樹脂で形成された基板29が、ヨーク22aの上面に載置されている。ヨーク22aは、デバイス1を支持する役目も果たす。ヨーク22aをデバイス1を支持する役目として配置する場合、デバイス1の支持体としては非磁性体でもよい。デバイス1の支持体は、非磁性金属で構成されたり、樹脂で形成された基板29の一部で構成することも可能である。また、ヨーク22aが配置されない場合は、磁石80の上に直接デバイス1が配置される場合もある。基板29とデバイス1の電源/接地/信号線の端子は、金属ワイヤ28で接続されている。基板29とデバイス1の、被検知物24が搬送される搬送路側は、金属シールド板27で被覆される。金属シールド板27は、それ自体は磁化することなく、磁力線を透過する。筐体26の被検知物24の側とは反対側である下部に、信号処理基板20が配置される。基板29と信号処理回路基板20は、ケーブル21で接続される。
デバイス1は、基板29に囲まれるように、ヨーク22aの表面に接着剤等で固定されている。デバイス1の電極は、基板29に設けられた電極とそれぞれ金属ワイヤ28で接続される。デバイス1および金属ワイヤ28を保護するために、樹脂でそれらを封止することもある。デバイス1のリセットライン3、3a、3bが延びる方向が、読み取り幅方向すなわち主走査方向になるように、デバイス1が配置される。実施の形態2または3のデバイス1の場合、ブリッジ接続される素子2aおよび素子2bが、被検知物24の搬送方向に並ぶように配置される。
被検知物24の搬送方向に隣接する素子2aと素子2bは、それぞれの一端を共通接続して直列接続されており、素子2aと素子2bとの直列接続点は、信号処理基板20に実装された信号処理回路に接続される。素子2aの他端は、例えば直流電源電圧Vccに接続され、素子2bの他端は、直流接地GNDに接続される。素子2aと素子2bのブリッジ中心は、図24に示す中心線25の上に配置される。
図26は、この発明の実施の形態2または3に係る磁気抵抗効果素子デバイスと外部回路との接続状態を示す接続図である。図26では、素子2aと素子2bはともに縦に垂直に描かれているが、いずれも主走査方向に対して傾斜して配置されている。実施の形態2では、素子2aと素子2bは平行であり、実施の形態3では、素子2aと素子2bは主走査方向に平行な線に関して対称である。
素子2aおよび素子2bは、直流電源電圧Vccと直流接地GNDとの間に直列接続されている。素子2aと素子2bとの直列接続点に、信号を処理する信号処理基板20に実装された信号処理回路20aが接続されている。直流電源電圧Vccは外部パッド92aに、信号処理回路20aは外部パッド92bに、直流接地GNDは外部パッド92cにそれぞれ接続されている。すなわち、被検知物24の搬送方向に隣接する素子2aと素子2bとの直列接続点は、外部パッド92bを介して信号処理回路20aに接続されている。素子2aの他端は、外部パッド92aを介して直流電源電圧Vccに接続されている。素子2bの他端は、外部パッド92cを介して直流接地GNDに接続されている。
図27は、図24の磁気センサ装置における磁石とヨークから生成される磁力線図である。なお、図27には磁力線と素子との関係を説明するために必要な構成要素が記載され、他は省略されている。
図27において、xz平面で見たとき、磁石のN極から発した磁力線30は、磁石のN極側に設けられたヨーク22aを通り、ヨーク22aのxy面およびyz面から磁石およびヨーク22aの外部へ流出する。磁石およびヨーク22aの外部へ流出した磁力線30は、磁石のS極側に設けられたヨーク22bのxy面およびyz面からヨーク22bに流入する。ヨーク22bに流入した磁力線30は、ヨーク22bを通って、磁石のS極に流入する。
磁力線は磁性体の磁極面に対して垂直に流入するという特性から、図27に示すように、ヨーク22aの表面付近では、x軸方向の磁束密度成分Bxが極めて小さく、磁石の磁化方向であるz方向の磁束密度成分Bzが主成分である。デバイス1は、x方向の磁束密度成分Bxが小さく、z軸方向の磁束密度成分Bzが強磁界強度であるヨーク22aの表面に配置される。被検知物24は、磁石の磁化方向の磁束密度成分Bzが強磁界強度である位置を、磁石の磁化方向の磁界を交差するように通過する。
デバイス1の素子2aと素子2bとの間の中心は、磁石80およびヨーク22aの中心線25の上に配置される。図27において、磁力線30は、デバイス1上の素子2aおよび素子2bが配置されている付近では、搬送方向に交差する交差磁界である磁石のN極からz軸へと向かう成分が主成分となっている。
図28Aは、図24の磁気センサ装置の下流側の磁気抵抗効果素子における磁界ベクトル図である。図28Aは、素子2bに対応している。磁力線30の各点における磁界ベクトルは、その点における磁力線30の接線方向ベクトルであるから、磁界ベクトルを磁力線30と同じ符号30で示す。磁界ベクトル30は、素子2bの上で、図27に示すようにz軸方向から少し搬送方向のx軸正方向に傾いているため、磁束の搬送方向と反対のx軸正方向成分Bxが素子2bのバイアス磁束として作用している。
図28Bは、被読取媒体が下流側の磁気抵抗効果素子に近づくときの磁界ベクトル図である。図28Cは、被読取媒体が下流側の磁気抵抗効果素子から離れるときの磁界ベクトル図である。図28Bおよび図28Cにおいて、一点鎖線矢印は、被検知物24が接近してくる前の磁界ベクトル、すなわち、図28Aの磁界ベクトル30を示す。
素子2bにおいて、磁性パターンを有する被検知物24が素子2bに近づいてくると、図28Bに示すように、磁界ベクトル30が磁性パターンの側、すなわち搬送方向と反対向きのx軸負方向に傾くため、搬送方向の磁束密度成分Bxが小さくなる。被検知物24が素子2bから離れていくと、図28Cに示すように、磁界ベクトル30が磁性パターンの側、すなわち搬送方向のx軸正方向に傾くため、搬送方向の磁束密度成分Bxが大きくなる。そのため、x軸方向成分を感磁する素子2bの抵抗値が変化し、磁性パターンを検知することができる。
図29Aは、図24の磁気センサ装置の上流側の磁気抵抗効果素子における磁界ベクトル図である。図29Aは、デバイス1の素子2aに対応している。磁界ベクトル30は、素子2aの上で、図29Aに示すように、z軸方向から少しだけ搬送方向と反対向きのx軸負方向に傾いているため、磁界ベクトル30で示される磁束密度の搬送方向と反対側(x軸負方向)の磁束密度成分−Bxが素子2aのバイアス磁束として作用している。
図29Bは、被読取媒体が上流側の磁気抵抗効果素子に近づくときの磁界ベクトル図である。図29Cは、被読取媒体が上流側の磁気抵抗効果素子から離れるときの磁界ベクトル図である。図29Bおよび図29Cにおいて、一点鎖線矢印は、被検知物24が接近してくる前の磁界ベクトル、すなわち、図29Aの磁界ベクトル30を示す。
素子2aにおいて、磁性パターンを有する被検知物24が素子2aに近づいてくると、図29Bに示すように、磁界ベクトルは磁性パターンの側、すなわち搬送方向と反対向きのx軸負方向に傾くため、搬送方向と反対向きの磁束密度成分−Bxが大きくなる。被検知物24が素子2aから離れていくと、図29Cに示すように、磁界ベクトル30は磁性パターンの側、すなわち搬送方向のx軸正方向に傾くため、搬送方向と反対向きの磁束密度成分−Bxが小さくなる。その結果、磁性パターンが通過するに従って、x軸方向成分を感磁する素子2aの抵抗値が変化し、磁性パターンを検知することができる。
素子2aと素子2bとの直列接続点が中心線25の上にあり、素子2aと素子2bとは中心線25を基準に対称の位置に配置されているため、上述のように素子2aは素子2bと反対に作用する。そのため、素子2aと素子2bとのブリッジ出力は、2倍の変化となり、素子2が一列の場合に比べて2倍の出力が得られる。
実施の形態1の、素子2が一列のデバイス1の場合は、素子2を図28Aまたは図29Aの位置に配置する。すなわち、素子2を、磁石80およびヨーク22aの中心線25に対して搬送方向の下流側にずらして配置、または磁石80およびヨーク22aの中心線25に対して搬送方向の上流側にずらして配置する。実施の形態1〜3のデバイス1を、リセットライン3、3a、3bが主走査方向に平行になるように配置する場合、素子2、2aおよび2bの容易磁化方向y’、ya’、yb’は、主走査方向のy軸から傾いている。この場合、図4、図18および図23に示すように、搬送方向であるx軸方向に印加されたバイアス磁界4、4aおよび4bにより、素子2、2aおよび2bには、容易磁化方向y、ya’、yb’に安定した磁界、すなわちy’成分6、ya’成分6aおよびyb’成分6bがそれぞれ印加される。そのため、図7に示すように、素子2、2a、2bのヒステリシス特性が抑制され、安定した出力を得ることができる。
磁気抵抗効果素子2、2a、2bが、図3に示すミアンダ形状のパターンの場合、矩形形状のものより素子2、2a、2bの抵抗値が増加するので、消費電流が低下する効果がある。さらに、素子2、2a、2bの感磁方向における見かけ上のパターン幅が広がるので、磁気抵抗効果素子デバイスの検出感度が増加する効果がある。
磁気センサ装置は、被検知物24の搬送に同期して、被検知物24が規定の距離搬送されるごとに、主走査1ラインについてデバイス1の素子2、2a、2bの抵抗値の変化を読み取り、抵抗値の変化分から算出された磁界変化を磁気パターンの磁気出力として出力する。主走査1ラインについて抵抗値を読み取る動作は、例えば、図14のデータ読取期間に行われる。例えば、主走査1ラインについて抵抗値を読み取るごとに、デバイス1にリセット電流10、10a、10bを供給して、素子2、2a、2bをリセットする。その結果、常に安定した正確な出力を得ることが可能となる。
デバイス1にリセット電流10、10a、10bを供給するタイミングは、主走査1ラインごととは限らず、規定のライン数を読み取るごとにリセットしてもよいし、1枚の被検知物24を読み取るごとに1回リセットする方法でもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本出願は、2017年1月27日に出願された、日本国特許出願特願2017−012689号に基づく。本明細書中に日本国特許出願特願2017−012689号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照として取り込むものとする。
1 磁気抵抗効果素子デバイス、2,2a,2b 異方性磁気抵抗効果素子、3,3a,3b リセットライン、4,4a,4b バイアス磁束ベクトル、5 x’成分、5a xa’成分、5b xb’成分、6 y’成分、6a ya’成分、6b yb’成分、7x’,7y’ バイアス点、7y” バイアス磁化、8a,8b,8c,8d 磁化、9 外乱磁界、10,10a,10b リセット電流、11,11a,11b 磁界、15 線状パターン、17 連結パターン、20 信号処理基板、20a 信号処理回路、21 ケーブル、22a、22b ヨーク、24 被検知物、25 中心線、26 筐体、27 金属シールド板、28 金属ワイヤ、29 基板、30 磁力線(磁界ベクトル)、80 磁石、92a,92b,92c 外部パッド。
本発明に係る磁気抵抗効果素子デバイスは、第1の異方性磁気抵抗効果素子と、第1の異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、第1の異方性磁気抵抗効果素子の中心を通り、容易磁化方向となす角度が1/2直角以下で容易磁化方向から傾斜する方向に延び、感磁方向および容易磁化方向を含む平面に平行で、感磁方向および容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、第1の異方性磁気抵抗効果素子の全体を覆う幅を有する、導体の第1のリセットラインと、を備える。さらに、第1の異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向を含む平面内で、第1の異方性磁気抵抗効果素子の第1のリセットラインの延びる方向に直交する方向に、第1の異方性磁気抵抗効果素子と平行に配置される、第2の異方性磁気抵抗効果素子と、第1の異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、第2の異方性磁気抵抗効果素子の中心を通り、第1のリセットラインに平行で、かつ、第2の異方性磁気抵抗効果素子の全体を覆う幅を有する、導体の第2のリセットラインと、を備え、第1の異方性磁気抵抗効果素子と第2の異方性磁気抵抗効果素子は、ブリッジ接続されている

Claims (7)

  1. 異方性磁気抵抗効果素子と、
    前記異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、前記異方性磁気抵抗効果素子の中心を通り、前記容易磁化方向となす角度が1/2直角以下で前記容易磁化方向から傾斜する方向に延び、前記感磁方向および前記容易磁化方向を含む平面に平行な、導体のリセットラインと、
    を備え、
    前記感磁方向および前記容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、前記リセットラインは、前記異方性磁気抵抗効果素子の全体を覆う幅を有する、磁気抵抗効果素子デバイス。
  2. 2以上の前記異方性磁気抵抗効果素子が前記リセットラインの延びる方向に互いに平行に配列され、前記2以上の異方性磁気抵抗効果素子の前記リセットラインが直線上に連続している、請求項1に記載の磁気抵抗効果素子デバイス。
  3. 第1の前記異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向を含む平面内で、前記第1の異方性磁気抵抗効果素子の第1の前記リセットラインの延びる方向に直交する方向に、前記第1の異方性磁気抵抗効果素子と平行に配置される、第2の前記異方性磁気抵抗効果素子と、
    前記第1の異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、前記第2の異方性磁気抵抗効果素子の中心を通り、前記第1のリセットラインに平行で、かつ、前記第2の異方性磁気抵抗効果素子の全体を覆う幅を有する、導体の第2のリセットラインと、
    を備え、
    前記第1の異方性磁気抵抗効果素子と前記第2の異方性磁気抵抗効果素子は、ブリッジ接続されている、請求項1に記載の磁気抵抗効果素子デバイス。
  4. 第1の前記異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向を含む平面内で、前記第1の異方性磁気抵抗効果素子の第1の前記リセットラインの延びる方向に直交する方向に、前記第1のリセットラインの延びる方向に平行な面に関して前記第1の異方性磁気抵抗効果素子と対称に配置される、第2の前記異方性磁気抵抗効果素子と、
    前記第1の異方性磁気抵抗効果素子の感磁方向および容易磁化方向の両方に直交する方向に見て、前記第2の異方性磁気抵抗効果素子の中心を通り、前記第1のリセットラインに平行で、かつ、前記第2の異方性磁気抵抗効果素子の全体を覆う幅を有する、導体の第2のリセットラインと、
    を備え、
    前記第1の異方性磁気抵抗効果素子と前記第2の異方性磁気抵抗効果素子は、ブリッジ接続されている、請求項1に記載の磁気抵抗効果素子デバイス。
  5. 2以上の前記第1の異方性磁気抵抗効果素子が前記第1のリセットラインの延びる方向に互いに平行に配列され、前記2以上の第1の異方性磁気抵抗効果素子の前記第1のリセットラインが直線上に連続し、
    2以上の前記第2の異方性磁気抵抗効果素子が前記第2のリセットラインの延びる方向に互いに平行に配列され、前記2以上の第2の異方性磁気抵抗効果素子の前記第2のリセットラインが直線上に連続している、
    請求項3または4に記載の磁気抵抗効果素子デバイス。
  6. 前記異方性磁気抵抗効果素子は、折り返しラインの抵抗パターンで構成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子デバイス。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子デバイスを2以上備え、前記磁気抵抗効果素子デバイスは、それぞれの前記リセットラインが相互に接続されている、磁気抵抗効果素子装置。
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