JPWO2018135522A1 - 移動体制御システム、移動体制御装置、移動体制御方法および記録媒体 - Google Patents

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Abstract

適切な位置まで移動体を移動させて排除することができる技術を提供する。移動体制御システムは、移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する偽信号生成部と、生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する偽信号発信部と、を備える。

Description

本発明は、移動体制御システム、移動体制御装置、移動体制御方法および記録媒体に関する。
マルチコプターやドローン、または従来のラジコンヘリ、ラジコン飛行機、ラジコン飛行船などの無人飛行体(以下UAV(Unmanned Aerial Vehicle)と称す)の普及に伴い、該UAVの墜落事故、搭載カメラを用いた空撮によるプライバシー侵害、危険物を搭載したUAVを用いたテロの発生等が懸念されている。そのため、特に重要施設等の周辺から、このようなUAVを安全に排除することが望まれている。しかしUAVは上空を高速で移動するため発見や排除が難しい。また無線による遠隔操縦や、予め決めたマップ座標に従って自動飛行が可能であるため、操縦者や持ち主(以下、ユーザと記す)を第三者が発見するのは困難である。
防御すべき移動装置が飛翔体を排除する方法として、移動装置から照射されるレーザ光により飛翔体の誘導位置を誤認させる方法が、例えば特許文献1に記載されている。
また、目的対象に向かうミサイルを排除する方法として、赤外線信号やフレアにより、ミサイルの誘導位置を誤認させる方法が、例えば特許文献2に記載されている。
また、移動体の誘導性能を低下させるために、GPS(Global Positioning System)の欺瞞信号を出力することが、例えば特許文献3に記載されている。
また、移動体を撃墜するためのミサイルの飛しょう制御を行う方法が、例えば特許文献4に記載されている。
また、駐車禁止エリア内へ進入した車両の車速を、GPS受信機の出力から検出し、車速が所定の車速未満の場合に、駐車禁止エリアである旨の報知を行う駐車禁止エリア報知装置が、特許文献5に記載されている。
特開2007−322107号公報 米国特許出願公開第2008/0190274号明細書 特開2007−232688号公報 特開平3−117899号公報 特開2009−222394号公報
特許文献1および特許文献2に開示されたレーザ光、赤外線信号、フレアを用いる技術の場合、飛翔体やミサイルは防御すべき移動装置が発している反射光や目的対象が発している熱情報など符号化されていない光情報を直接確認し誘導されるため、これを誤認させる装置が発するレーザ光、赤外線信号、フレアも、符号化されていない直接の光情報となる。すなわち、途中に障害物が存在する場合や、伝搬距離が遠距離である場合、光情報は到達できないため誤認させることができない。またこれら光情報は符号化されていない。そのため、特許文献1および特許文献2の技術では、GPS情報など符号化された誘導電波による情報を誤認させることができず、重要施設等の周辺から、該飛翔体を安全に排除ができない場合がある。
また、特許文献3に開示された技術においては、欺瞞信号の符号化が考慮されていないので、欺瞞信号により所定の位置に移動体を誘導することができない場合がある。したがって、特許文献3に開示された技術では、重要施設等の周辺から、移動体を適切に排除できない場合がある。
また、特許文献4には、移動体は目標に向かって飛翔する途中で排除され、必ずしも排除場所が適切な場所であるとは限らないため、特許文献4に開示された技術では、目標機を安全に排除ができない場合がある。
また、特許文献5に開示された技術では、移動体(車両)に付属する装置であり、移動体を排除したい側が任意の時間や場所で移動体を排除することはできない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、直接制御ができない相手方移動体を適切な位置まで移動させて排除することができる技術を提供することにある。
本発明の一態様に係る移動体制御システムは、移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する偽信号生成手段と、生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する偽信号発信手段と、を備える。
また、本発明の一態様に係る移動体制御装置は、移動体が自身の位置を算出するための信号を受信する前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動する移動制御手段と、前記移動体が受信している信号の符号情報に基づき生成された、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を前記移動体が受信可能な領域内に発信する偽信号発信手段と、を備える。
また、本発明の一態様に係る移動体制御方法は、移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成し、生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する。
また、本発明の一態様に係る移動体制御方法は、移動体が自身の位置を算出するための信号を受信する前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動し、前記移動体が受信している信号の符号情報に基づき生成された、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を前記移動体が受信可能な領域内に発信する。
なお、上記移動体制御システムまたは移動体制御方法を、コンピュータによって実現するコンピュータプログラム、およびそのコンピュータプログラムが格納されている、コンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
適切な位置まで移動体を移動させて排除することができる。
第1の実施の形態に係る移動体制御システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 第1の実施の形態に係る移動体制御システムの適用例を説明するための図である。 第1の実施の形態に係る移動体制御システムの動作の流れの一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る移動体制御システムの全体構成の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る移動体制御システムの適用例を説明するための図である。 第2の実施の形態に係る移動体制御システムにおける移動体制御装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 第2の実施の形態に係る移動体制御システムにおける移動体制御装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。 偽信号発信部が指向性アンテナである場合の、偽の信号を乗った電波の発信を説明するための図である。 移動体の動作の一例を説明するための図である。 移動体の動作の他の例を説明するための図である。 第4の実施の形態に係る移動体制御システムにおける移動体制御装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。 移動体の動作の一例を説明するための図である。 移動体の動作の一例を説明するための図である。 第5の実施の形態に係る移動体制御システムにおける移動体制御装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。 第5の実施の形態に係る移動体制御システムにおける移動体制御装置の動作の流れの他の一例を示すフローチャートである。 第5の実施の形態に係る移動体制御システムにおける移動体制御装置の動作の流れの他の一例を示すフローチャートである。 移動体の動作の他の例を説明するための図である。 第6の実施の形態に係る移動体制御システムの全体構成の一例を示す図である。 第6の実施の形態に係る移動体制御システムの適用例を説明するための図である。 第6の実施の形態に係る移動体制御システムにおける各装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 第6の実施の形態に係る移動体制御システムにおける各装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。 遠隔操作信号の周波数と電波強度との関係の一例を示す図である。 第7の実施の形態に係る移動体制御装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の各実施の形態を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)のハードウェア構成を例示的に説明する図である。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る移動体制御システム1の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。また、図2は、本実施の形態に係る移動体制御システム1の適用例を説明するための図である。相手方UAV(移動体)10は、相手方UAV10の位置を算出するために、例えば、衛星測位システム等による自己位置算出用信号を受信する。移動体制御システム1は、この相手方UAV10に偽の自己位置算出用信号を受信させ、相手方UAV10に、実際の位置とは異なる位置を相手方UAV10の位置と算出させる。このように、移動体制御システム1は、例えば、所定の領域内に進入した相手方UAV10に、自己位置算出用信号の符号情報に基づき生成された偽の信号を乗せた電波を受信させることにより、該相手方UAV10を、所定の領域内に進入させないように制御する。
ここで相手方UAV10について説明する。本来、相手方UAV10は本発明が開示する移動体制御システムとは異なる制御システムで飛行ルートを制御されているUAVである。相手方UAV10の制御システムは、相手方UAV10に内蔵されていても良いし、また外部に有っても良い。また複数を組み合わせていても良い。
移動体制御システム1の構成について説明する。移動体制御システム1は、図1に示す通り、偽信号生成部11と偽信号発信部12とを備える。
偽信号生成部11は、相手方UAV10が受信している信号の符号情報に基づき、相手方UAV10の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する。そして、偽信号生成部11は、生成した偽の信号を、偽信号発信部12に供給する。
偽信号発信部12は、偽信号生成部11から偽の信号を受け取る。偽信号発信部12は、偽信号生成部11によって生成された偽の信号を所定の領域内に電波に乗せて発信する。
図3は、本実施の形態に係る移動体制御システム1の動作の流れの一例を示すフローチャートである。まず、偽信号生成部11が、相手方UAV10が受信している信号の符号情報に基づき、偽の信号を生成する(ステップS1)。そして、偽信号発信部12が、ステップS1で生成された偽の信号を所定の領域内に電波に乗せて発信する(ステップS2)。
これにより、本実施の形態に係る移動体制御システム1は、所定の領域内(例えば、図2に点線で示した楕円内)の相手方UAV10に、偽信号生成部11が生成した偽の信号を乗せた電波を受信させることができる。相手方UAV10は相手方UAV10の位置を算出するために、自己位置算出用信号を受信する構成である。また、偽の信号は、相手方UAV10の位置が、実際の位置とは異なる位置であると算出されるように、自己位置算出用信号の符号情報に基づいて生成された信号である。したがって、所定の領域の相手方UAV10が偽の信号を乗せた電波を受信すると、相手方UAV10は、相手方UAV10の位置を、実際の位置とは異なる位置、例えば、図2に点線で示した相手方UAV10(10aと表記)の位置に算出することになる。
よって、図2上では相手方UAV10の目的地は実際の位置から右下の方向にあるが、相手方UAV10は10aを基準に目的地を求めるため、目的地は左下の方向であると認識する。そのため、相手方UAV10は、実際の位置から左下の方向に移動する。そして相手方UAV10が所定の領域を離れると、相手方UAV10は実際の位置を算出し、目的地が右下にあると認識するため、再び所定の領域に近づくが、相手方UAV10が所定の領域に入ると再び、目的地は左下の方向であると認識することを繰り返す。
これにより、本実施の形態に係る移動体制御システム1は、相手方UAV10が目的地に接近することを防ぐことができる。また、移動体制御システム1は、相手方UAV10に上記動作を繰り返させることにより、相手方UAV10のバッテリーが切れて移動できない状態等にすることができる。つまり、相手方UAV10は外部からの直接的な制御や物理的な干渉無しに、排除されることになる。したがって、本実施の形態に係る移動体制御システム1によれば、相手方UAV10を適切に排除することができる。
<第2の実施の形態>
上述した第1の実施の形態を基本とする第2の実施の形態について説明する。図4は、本実施の形態に係る移動体制御システム2の全体構成の一例を示す図である。図4に示す通り、移動体制御システム2は移動体制御装置300を含む。また、移動体制御システム2は、移動体検出装置500を更に含んでもよい。移動体制御装置300と移動体検出装置500とはネットワークを介して通信可能に接続されていてもよい。また、移動体制御装置300は移動体検出装置500を検出部として内蔵してもよい。
図5は、本実施の形態に係る移動体制御システム2の適用例を説明するための図である。
相手方UAV10は、本発明による排除対象のUAVである。例えば、相手方UAV10は、ある領域内において飛行が許可されていない、ホビー用または産業用のUAVである。または、相手方UAV10は、法令に違反しているUAVである。あるいは、相手方UAV10は、土地所有者などから許可を得ていた場合であっても、その領域において、該相手方UAV10を排除したいと希望している者がいる場合における相手方UAV10も含む。例えば、公園等で相手方UAV10を使用している使用者が、この公園の公園管理事務所などから許可を得ていたとしても、その他の該公園の利用者(乳幼児を連れた親など)が安全性の面よりその相手方UAV10の飛行を快く思わない場合におけるUAVも、相手方UAV10としてもよい。また、相手方UAV10は、例えば、飛行自体は許可されているが、UAVを用いた撮像、測量、検査、投射物の投擲など、他の行為に対し許可されていないUAVである。例えば、飛行許可を持つ私有地上空から、UAV付属のカメラで隣接する建物を、建物の所有者や住民の許可無しに撮影する場合(プライバシーの侵害)におけるUAVも、相手方UAV10としてよい。
本実施の形態では、相手方UAV10は予め決められたマップ座標に従って、自律飛行(自動飛行)を行う装置であるとして説明を行う。なお、相手方UAV10が遠隔操作される場合については、他の実施の形態において説明する。
このような相手方UAV10は、人工衛星20から相手方UAV10の位置を算出することが可能な電波を受信している。人工衛星20は、例えば、GPS(Global Positioning System)、GLONASS(Global Navigation Satellite System)、準天頂衛星システム(QZSS:Quasi−Zenith Satellite System)における人工衛星である。相手方UAV10は、例えば、DGPS(Differential GPS)等によって誤差補正信号を地上基地局などから受信してもよい。なお本発明では以後これらをGPSと記載する。
また、相手方UAV10は、人工衛星20からではなく、例えば、屋内GPSや無線測位、トータルステーションや画像システム等による測位を利用した測位システムによって用いられる電波を受信してもよい。
相手方UAV10は、上述した電波を1種類または複数種類受信し、この受信した電波の符号情報に基づいて、相手方UAV10の現時点の位置を算出する。そして、相手方UAV10は、予め決められた目的地または通過点(ウェイポイント)と、算出した相手方UAV10の現時点の位置とを比較し、目的地に向かって移動する。相手方UAV10は、所定のタイミングで、現時点の位置を修正しながら、目的地に向かって移動する。
相手方UAV10から保護したい対象の位置または建物を、以下では、重要施設100と呼ぶ。このような場合において、移動体制御システム2の移動体検出装置500は、所定の領域内へ進入した相手方UAV10を検出する。移動体検出装置500は、例えば、レーダーを用いて相手方UAV10を検出してもよいし、音による検出方法を用いて、相手方UAV10を検出してもよい。また、移動体検出装置500は、例えば、可視光または赤外光による撮影によって、相手方UAV10を検出してもよい。また、移動体検出装置500は目視によって移動体が検出されたことを示す通知を受け付けることにより、相手方UAV10を検出してもよい。また、移動体検出装置500はこれらの検出方法を組み合わせて、相手方UAV10を検出してもよい。移動体検出装置500が相手方UAV10を検出する方法は、既存の技術を用いてもよく、特に限定されない。移動体検出装置500は、相手方UAV10を検出すると、相手方UAV10を検出したことを示す通知(検出通知)を移動体制御装置300に送信する。
そして、移動体制御システム2の移動体制御装置300が所定の領域内の相手方UAV10に対し、偽の信号を電波に乗せて発信する。この所定の領域とは、例えば、重要施設100の周辺の領域であり、偽の信号を乗せた電波が受信されることが可能な領域である。以下では、この所定の領域を発信領域400と呼ぶ。移動体制御装置300は、発信領域400内の相手方UAV10に対し、偽の信号を乗せた電波を受信させるように、偽の信号を乗せた電波を発信する。これにより、相手方UAV10は実際の位置とは異なる位置を相手方UAV10の位置であると算出する。なお、この発信領域400は、移動体検出装置500によって、該所定の領域に相手方UAV10が存在することを検出可能な領域と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、所定の領域は、保護対象の領域(例えば、重要施設100を含む領域)を含んでいてもよいし、保護対象の領域の周辺領域であってもよい。つまり、所定の領域は、保護対象の領域に相手方UAV10が侵入しないように設定された領域であればよい。したがって、所定の領域から排除される相手方UAV10は、保護対象の領域からも排除されると言える。
なお、本実施の形態および後述する他の実施の形態では、相手方UAV10が飛翔体であるとして説明を行うが、例えば、以下のような移動体であってもよい。
・自動運転が可能な自動車、
・自動運転が可能な無人地上車両(UGV:Unmanned Ground Vehicle)、無人水上艇(USV:Unmanned Surface Vehicle)または無人潜水機(UUV:Unmanned Underwater Vehicles)。
図6は、本実施の形態に係る移動体制御システム2における移動体制御装置300の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図6に示す通り、移動体制御装置300は、偽信号生成部310と、偽信号発信部320とを備えている。また、移動体制御装置300は更に、記憶部340と、入力受付部350と、受信部360と、制御部370とを備えている。
偽信号生成部310および偽信号発信部320は、それぞれ、上述した第1の実施の形態における偽信号生成部11および偽信号発信部12に相当する。
ここで、相手方UAV10が受信する電波について説明する。人工衛星20がGPSで用いられるGPS衛星の場合、複数の人工衛星20から該人工衛星20の軌道情報(位置情報)と正確な現在時刻を表す現在時刻情報と人工衛星の軌道情報(移動ルート情報)とを含む信号が電波で送信される。相手方UAV10はこのような信号を含む電波を受信することが可能な機器である。受信側が受信した時刻は、送信側(人工衛星20)と受信側(例えば、移動体制御装置300や相手方UAV10)との距離に応じて遅延した時刻となる。したがって、この遅延した時刻(遅延量)と軌道情報とにより送受信間の距離がわかる。また、受信側は、複数の人工衛星20から同様の情報を含む信号の電波を受信することにより、複数の人工衛星20のそれぞれまでの距離と軌道情報とにより、受信側は現時点の位置を求めることが可能となる。受信側は、3台の人工衛星20からの信号で地表面上における座標を求めることができ、4台の人工衛星20からの信号で、高度も求めることができる。また、受信側は、5台以上の人工衛星20からの信号を受信した場合、それぞれの信号ペアから求めた複数の座標を統合して、高精度に相手方UAV10の位置を算出することができる。
自動飛行を行う相手方UAV10は、このような電波を受信して相手方UAV10の位置を算出し、目的の位置に移動している。したがって、移動体制御装置300は、この相手方UAV10に偽の信号を乗せた電波を受信させるため、相手方UAV10が受信している電波に含まれる信号の符号情報を推定し、この符号情報に応じた偽の信号を生成する。
受信部360は、複数の人工衛星20から送信された複数の電波を受信する。受信部360はこのとき受信した電波の強度(電波強度)を測定する。受信部360は、受信した電波に含まれる信号の符号情報を解析する。そして、符号情報を解析した結果(符号情報解析結果)と、電波強度とを、制御部370に供給する。
記憶部340は、偽の信号を生成するための情報(例えば符号化方式など)が格納されている。また重要施設100の位置や重要施設100を含む地図情報が格納されていてもよい。そして地図情報には、予め相手方UAV10を移動させるのに適した位置や、移動優先順位が格納されていてもよい。
制御部370は、移動体検出装置500から出力された検出通知を受信する。
また制御部370は、入力受付部350からの指示内容、移動体検出装置500からの相手方UAV10の情報、受信部360からの符号情報解析結果、記憶部340の情報を元に、相手方UAV10の排除位置や排除方向を決定する。具体的には、重要施設100の位置を元に、相手方UAV10に伝達する偽の現在位置を決定する。あるいは、制御部370は、入力受付部350に偽の現在位置の候補を示し、入力受付部350から選択結果を受領してもよい。また、記憶部340に格納された地図情報を元に、自動で偽の現在位置を決定しても良い。そして、制御部370は相手方UAV10に伝達する偽の現在位置を偽信号生成部310に伝達する。
偽信号生成部310は、制御部370を介して受信部360から複数の電波のそれぞれに含まれる信号の符号情報を解析した結果と、偽の現在位置の情報とを受け取る。次に、偽信号生成部310は、記憶部340を参照して、受信部360が受信した電波に含まれる信号と同じ符号情報の信号を推定し、複数の偽の信号を生成する。この偽の信号は、相手方UAV10が受け取った際、相手方UAV10が実際の位置とは異なる位置を算出するような信号である。具体的には、本来の信号に対し、解析した符号情報に応じて軌道情報か、送信時刻か、またはその両方を変更した偽の信号である。
受信部360が電波を受信したとき、相手方UAVもその電波を受信可能であるため、相手方UAV10も同様の電波を受信していると推定することができる。ここで、偽信号生成部310が現時点で受信可能な電波に含まれる信号の符号情報に基づいて、偽の信号を生成する理由は、信号の内容が連続している方が望ましいためである。なぜならば、電波を用いた座標の計算では、受信した電波の各々の瞬間に座標を計算しているわけではなく、これまでの経緯も参照して計算しているからである。例えばアンテナ起動時など、突然座標を与えられた場合、一定量データを蓄積しないと計算できない。この電波は、人工衛星20の故障および大気状態の変動などによって、必ずしも意図した状態で受信できるわけではない。したがって、偽信号生成部310は、上記影響を考慮して、電波を実際に受信した後に偽の信号を生成する。これにより、例えば、人工衛星20の故障などが起こっている場合であっても、偽信号生成部310は、相手方UAV10が偽の信号と認識しないような内容が連続した信号を生成することができる。なお、これらの影響が無視できる場合は、偽信号生成部310は、現時点での電波を受け取らずに(つまり、受信部360が電波を受信せずに)、偽の信号を生成してもよい。
また、上述した通り、電波は複数の人工衛星20のそれぞれから送信されるため、相手方UAV10が受信する電波は複数であると考えられる。したがって、偽信号生成部310は、受信部360が受信した複数の電波のそれぞれに対応する偽の信号を生成する。
偽信号生成部310は生成した偽の信号を、偽信号発信部320に供給する。
偽信号発信部320は、偽信号生成部310から偽の信号を受け取る。偽信号発信部320は、発信領域400内に偽の信号を電波に乗せて発信する。なお、偽の信号は受信部360が受信した電波と同じ周波数の信号だが、内容が異なる。偽の信号を乗せた電波が、受信部360が受信した電波と同じ電波であると、相手方UAV10に誤認させるための方法の一例として、偽信号発信部320は、受信部360が受信した電波よりも高強度の電波を出力する。このとき、偽信号発信部320は、受信部360から供給された電波強度を参照し、より高強度の偽の信号を電波に乗せて発信する。これにより、相手方UAV10は、人工衛星20から発信された電波とともに、人工衛星20から発信された電波よりも高強度である偽の信号を乗せた電波も受信して、より高強度の偽の信号を、人工衛星20から発信された電波であると誤認することになる。相手方UAV10は、通常、人工衛星20から発信される電波の強度の情報を保持していないからである。
偽信号発信部320は、例えば、アンプと、アンテナ等で実現される。人工衛星20は、一般的に固有の軌道を通っているため、相手方UAV10が受信する複数の電波のそれぞれの向きは、相手方UAV10から見て様々である。このため、GPSアンテナなどの測位のために用いられる一般的なアンテナは、電波の向きを検出していないことが多い。よって、偽信号発信部320は、複数の人工衛星20が発信する電波のそれぞれに対応する複数の偽の信号を乗せた電波を1個のアンテナから発信してもよい。なお、偽信号発信部320は複数の偽の信号を乗せた電波を複数のアンテナを用いて発信してもよい。また、偽信号発信部320は複数の偽の信号を乗せた電波の少なくとも一部をあるアンテナを用いて発信し、残りの偽の信号を乗せた電波を他のアンテナを用いて発信する等、様々な組み合わせで発信してもよい。
入力受付部350は、例えば、移動体制御装置300の管理者からの入力を受け付ける。入力受付部350は、例えば、偽信号生成部310が生成する偽の信号を用いて算出される位置の入力を受け付ける。入力受付部350は受け付けた入力内容を、偽信号生成部310に出力する。入力受付部350は、例えばコンソール等の入力装置で実現される。
なお、受信部360および移動体検出装置500は、それぞれ1台であってもよいし、複数台であっても良い。
次に、図7を参照して、本実施の形態における移動体制御装置300の動作の流れについて説明する。図7は本実施の形態に係る移動体制御システム2における移動体制御装置300の動作の流れの一例を示すフローチャートである。図7においては、相手方UAV10が発信領域400内に進入し、移動体検出装置500が、相手方UAV10が発信領域400に存在することを検出したとして説明を行う。
移動体制御装置300の受信部360が、移動体検出装置500から出力された検出通知を受信する(ステップS71)。そして、受信部360は、位置を算出するための、現時点で受信可能な電波を受信する(ステップS72)。そして、受信部360は受信した電波を偽信号生成部310に供給する。
次に、偽信号生成部310は、受信部360が受信した電波に基づいて該電波に含まれる信号の符号情報を推定し、推定した符号情報に基づいて、相手方UAV10の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する(ステップS73)。上述した通り、受信部360が受信した電波は、相手方UAV10が受信している電波であると推定される。つまり、受信部360は、相手方UAV10が受信している電波に含まれる信号の符号情報に基づき、相手方UAV10の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する。なお、ステップS73において、偽信号生成部310は、更に、入力受付部350が受け付けた指示に基づいて、偽の信号を生成してもよい。例えば、上記指示が、偽の位置を指定する指示の場合、偽信号生成部310は、指定された偽の位置が算出されるような偽の信号を生成してもよい。そして、偽信号生成部310は、生成した偽の信号を偽信号発信部320に供給する。
なお、偽信号生成部310が生成する偽の信号を用いて算出される相手方UAV10の現在位置は、相手方UAV10の実際の位置とは異なる位置となる。以下、偽の信号によって算出される、相手方UAV10の実際の位置とは異なる位置を偽の位置と呼ぶ。
偽信号発信部320は、偽信号生成部310から、偽の信号を受信する。偽信号発信部320は、受信した偽の信号を乗せた電波を発信領域400内に発信する(ステップS74)。
以上により、移動体制御装置300は処理を終了する。その後、移動体制御装置300は移動体検出装置500から検出通知が出力されると、ステップS71の処理を開始する。移動体制御装置300は、移動体検出装置500から検出通知が出力されなくなるまで、ステップS71〜ステップS74の処理を繰り返す。
ステップS74にて、発信領域400内に偽の信号を乗せた電波が発信されることにより、発信領域400内の相手方UAV10は、偽の信号が乗った電波を受信することができる。相手方UAV10は、偽の信号が乗った電波を受信すると、この偽の信号が乗った電波を用いて、相手方UAV10の位置を算出する。上述した通り、偽の信号は偽の位置を算出するように生成されているため、相手方UAV10は、相手方UAV10の位置を、偽の位置であると誤って算出する。これにより、相手方UAV10は、相手方UAV10の現在位置を実際の位置とは異なる位置であると判断するため、目的地へ移動する方向を修正し、修正した方向に対して移動を開始する。
一般的に相手方UAV10は、バッテリーを搭載している。相手方UAV10は、目的地に到着していないので、バッテリーが尽きるまで上記移動を繰り返す。バッテリーが尽きた相手方UAV10は、その周辺に着陸するまたは墜落する。よって、本実施の形態における移動体制御システム2によれば、相手方UAV10は重要施設100に近寄ることが出来ず、ある地点付近で着陸または墜落する。したがって、移動体制御システム2は、相手方UAV10をより適切に排除することができる。
また、例えば、偽信号生成部310がステップS73で生成する偽の信号によって算出される位置を重要施設100の位置とする。相手方UAV10の目的地も重要施設100である場合、相手方UAV10は、受信した電波に含まれる偽の信号から、相手方UAV10の位置が目的地であると算出する。そのため、相手方UAV10は、その時点の位置で留まったり、着陸したりする。したがって、相手方UAV10が目的地である重要施設100に近寄らないため、移動体制御システム2は、重要施設100の周辺などから相手方UAV10を排除することができる。
UAVのような移動体は、上空を高速で移動する場合があり、発見および直接的に排除することが難しい。またこのような移動体は、無線による遠隔操作、予め決めたマップ座標に従って自動飛行等が可能であるため、操縦者や持ち主(移動体の所有者と呼ぶ)を第三者が発見するのは困難である。したがって、移動体からの被害を受ける可能性のある者が移動体を操作するコントローラのような操作装置を用いて移動体を安全に排除するのも非常に困難である。
また移動体は離陸のために特別な場所を必要としないため、目的地や目的の人物の近くから離陸し、目的地や目的の人物に対し問題を発生させる可能性がある。したがって、電子的手段により移動体の制御信号を操作しようとしても、このような場合において、移動体の飛行時間は比較的短くなる。飛行時間が短いと、制御信号の発信時間も短いため、該制御信号の解析をする時間が少なくなる。よってこのような場合において、制御信号の操作を行うことが困難である。また、移動体は、自動飛行により飛行している場合もあるため、制御信号を操作する方法では、適切に移動体を排除できない場合がある。
また、上述した特許文献4に関連する技術では、移動体をミサイル、銃撃またはレーザ光線などで物理的に破壊する。このような場合、破壊された移動体は地上に落下するため、落下した移動体による被害が発生する可能性がある。また、移動体に当たらなかった弾丸などが二次被害を引き起こす可能性がある。移動体を排除する場合において、第三者が近くに居る場合も多いため、上述した特許文献4に関連する技術は限定条件下でしか適用できない。
また、このような特許文献4に関連する技術は、プライバシー侵害の可能性がある民間施設(マンションなど)および小規模な公共施設(市内の公園など)の近傍で使用するのは難しい。なぜならば、二次被害の方が大きくなる可能性が高いためである。このように、特許文献4に関連する技術では、法令の範囲内で移動体を安価に排除することができない。
また、特許文献5に関連する技術を適用する場合、移動体の全てに自動で飛行禁止エリアを検出する装置の搭載を義務付けることになるが、この方法は現実的ではない。なぜならば、移動体の所有者にとって、このような装置を搭載することは、費用がかかってしまうためである。また、たとえ法令等でこのような装置の搭載を義務化しても、移動体を排除したい者(取り締まる側)が実行力を持たない可能性が高い。なぜならば、上述した通り移動体は小型であり発見が難しいため、取り締まりにかかるコストが高額になってしまうからである。
しかしながら、本実施の形態に係る移動体制御システム2によれば、移動体制御装置300が偽の信号を乗せた電波を発信する。これにより、この偽の信号が乗った電波を受信した相手方UAV10は、該偽の信号によって算出される位置に応じて、誘導される。例えば、算出された位置が、目的地の場合、相手方UAV10はその場に着陸または停滞する。よって、本実施の形態に係る移動体制御システム2は、物理的に相手方UAV10を破壊することなどによる排除を行わない。したがって、移動体制御システム2は、上述したような二次被害を発生させずに、適切に相手方UAV10を排除することができる。
本実施の形態に係る移動体制御システム2によれば、相手方UAV10を物理的に破壊する装置を備えなくとも、相手方UAV10を排除することができる。また、本実施の形態に係る移動体制御システム2によれば、相手方UAV10が標準的に持つ機能を利用しており、相手方UAV10に対し、例えば、特許文献5に関連する技術のような追加の機能を搭載させない。また、偽の信号を発生させる装置自体は安価である。したがって、本実施の形態に係る移動体制御システム2は、コストを抑えることができる。
本実施の形態に係る移動体制御システム2の動作では、相手方UAV10が発信領域400に入った時点でこれを検出し、偽の信号を乗せた電波を発信した。しかし、移動体制御装置300は、偽の信号を、相手方UAV10を検出しなくとも生成して発信してもよい。偽信号発信部320は、常に偽の信号を乗せた電波を発信し続けてもよいし、所定のタイミングで発信してもよい。偽信号発信部320が偽の信号を乗せた電波を発信するタイミングは、移動体制御装置300の周辺環境、相手方UAV10の発見難易度に応じて決定されるものであってもよい。相手方UAV10が検出された後に、偽の信号を生成し電波に乗せて発信することによって、移動体制御システム2は相手方UAV10が、偽の信号が乗った電波を受信できる領域に対して偽の信号を乗せた電波を発信することができるため、より適切に相手方UAV10を排除することができる。また、相手方UAV10が検出された後に、偽の信号を生成することにより、相手方UAV10が検出された位置に応じた偽の信号を生成することができる。よって、移動体制御システム2は、より適切に相手方UAV10を排除することができる。
また、偽信号生成部310は、受信部360が受信した電波と同一周波数帯の妨害電波(つまり、ノイズ)を、偽の信号として生成してもよい。そして、偽信号発信部320は、この妨害電波を発信してもよい。所定の領域内の相手方UAV10は、人工衛星20からの電波を受信できなくなる。多くの場合、電波が途絶すると相手方UAV10はその場に留まろうとする。したがって、偽の信号として、妨害電波を用いた場合であっても、移動体制御システム2は、相手方UAV10をより適切に排除することができる。
なお、上述した移動体制御装置300は、移動物体に設けられてもよいし、固定された装置に設けられてもよい。移動物体としては、例えば飛行船等が挙げられるがこれに限定されない。移動体制御装置300が飛行船等に設けられる場合の例について説明する。このとき、偽信号発信部320は、指向性アンテナによって実現されてもよい。これにより、偽信号発信部320は、指向性を有する偽の信号を乗せた電波を発信する。
図8は、偽信号発信部320が指向性アンテナである場合の、偽の信号を乗せた電波の発信を説明するための図である。図8に示す通り、偽信号発信部320は、上述したステップS74にて、偽の信号を乗せた電波を、相手方UAV10の進入が予測される空間に対して発信してもよい。例えば、偽信号発信部320は、移動体制御装置300から鉛直の向きおよび水平の向きに発信してもよい。この偽信号発信部320が発信した偽の信号が乗った電波を受信可能な領域の一例が、図8における発信領域400g、400h、400i、400kである。
偽信号発信部320が指向性アンテナであるため、発信領域400は、偽信号発信部320が指向性アンテナではない場合と比べ狭くなる。しかしながら、図8に示す通り、発信領域400において、偽の信号が乗った電波を受信した相手方UAV10は、移動方向を変更することになる。したがって、このような構成であっても、相手方UAV10の保護対象の領域への進入を防ぐことができる。
また、重要施設100の周辺に居るユーザ30は、指向性アンテナによって形成される発信領域400外に存在することになるため、人工衛星20からの電波を受信することができる。これにより、ユーザ30に対する偽の信号が乗った電波による電波障害を軽減することができる。また、移動体制御システム2が用いる偽の信号が乗った電波は低出力で良い。したがって、電波法など関係法令に逸脱しない範囲で、移動体制御システム2を安価に構築することができる。
また、図8に示すように、本実施の形態に係る移動体制御システム2は、ある範囲を偽の信号が乗った電波で覆っている。図8の場合、重要施設100とユーザ30とを偽の信号が乗った電波で覆っている。したがって、偽の信号が乗った電波で覆われた部分は相手方UAV10から保護されたエリア(以下、保護エリアと呼ぶ)であると言える。また、上述した通り、この保護エリアは、人工衛星20からの電波を受信することができる。したがって、図8に示す構成は、例えば、マンションの敷地内への相手方UAV10の進入を阻止したい場合などに有効である。また、例えば、相手方UAV10が既に保護エリアに存在したとしても、この保護エリアから外部に出る際には、偽の信号が乗った電波の発信領域400を通過する必要がある。したがって、移動体制御システム2は、保護エリアの内部から外部への相手方UAV10の移動も制約することができる。これにより、移動体制御システム2は、例えば、保護エリアの内部から外部に相手方UAV10を出したくない場合(例えば、相手方UAV10の飛行が許された特別区域、人口密集区域での相手方UAV10の飛行イベント等)における電子的な囲い込みにも活用することができる。
<第3の実施の形態>
上述した第2の実施の形態では、移動体検出装置500は相手方UAV10の有無のみを検出する機能を持つとして説明を行ったが、移動体検出装置500は相手方UAV10の位置を検出する機能を持っていてもよい。この機能を持つ場合、より適切に相手方UAV10を排除可能である。この場合について、図9を参照して説明する。
本実施形態に係わる移動体制御システムでは、各装置の位置関係が予め判明しており、移動体検出装置500は発信領域400内に入った相手方UAV10の位置を検出する機能を持つこととする。すなわち、移動体制御装置300内の記憶部340は、単体または複数の移動体検出装置500の位置と、移動体制御装置300の位置と、重要施設100の位置とがそれぞれ予め記憶されている。また移動体検出装置500は、レーダー、複数のカメラ、複数のマイクなどで構成されており、移動体検出装置500の自身の位置から見た相手方UAV10の相対位置を検出可能であるとする。さらに移動体制御装置300の制御部370はこれらの相対的な位置関係を総合し、重要施設100に対する相手方UAV10の位置を求める機能を持つ。
次に、この相手方UAV10に対する誘導について、図9を参照して説明する。図9は、偽の信号が乗った電波を受信した相手方UAV10の動作の一例を説明するための図である。図9に示す発信領域400a〜400fはそれぞれ相手方UAV10が偽の信号が乗った電波を受信可能な領域である。つまり、偽信号発信部320aは、発信領域400aに偽の信号を乗せた電波を発信する。同様に、偽信号発信部320b〜320fはそれぞれ発信領域400b〜400fに偽の信号を乗せた電波を発信する。
また、移動体検出装置500aが相手方UAV10の進入を検出可能な領域は、偽信号発信部320aが発信した電波を相手方UAV10が受信可能な領域である発信領域400aと同様であるとする。同様に移動体検出装置500b〜500fもそれぞれ発信領域400b〜400fに進入した相手方UAV10を検出することができるとする。なお、発信領域400a〜400fは図9に示す通り、一部が互いに重複する領域であってもよいし、重複していなくてもよい。
偽信号発信部320a〜320fは、1個の移動体制御装置300に備えられてもよいし、それぞれ、異なる移動体制御装置300に備えられてもよい。また、移動体検出装置500a〜500fが接続する移動体制御装置300は1個であってもよいし、それぞれ、異なる移動体制御装置300に接続してもよい。
図9を用いた説明では、便宜上、相手方UAV10、移動体制御装置300、重要施設100の位置関係は、平面的に説明する。また、相手方UAV10の目的地を重要施設100であるとする。
相手方UAV10が、図9の左上から、右下方向(方向X)にある目的地(重要施設100)に向かって移動しているとする。そして、相手方UAV10が発信領域400b内に移動する。ここでは、相手方UAV10が移動した発信領域400b内の位置を点Bと呼ぶ。移動体検出装置500bが発信領域400b内にいる相手方UAV10を検出し、移動体制御装置300は図7のステップS71〜ステップS74を実行する。
ここで、偽信号生成部310がステップS73で生成する偽の信号によって算出される位置を、点Eとする。偽信号発信部320bが相手方UAV10の位置が点Eであると算出される偽の信号を乗せた電波を発信し、相手方UAV10はこのような偽の信号が乗った電波を受信する。
偽の信号が乗った電波を受信した相手方UAV10は相手方UAV10の位置を点Eと算出する。相手方UAV10が向かう目的地は、点Eからは左上方向(方向Y)に位置する。したがって、相手方UAV10は、相手方UAV10の移動方向を方向Yに変えて移動する。しかし実際には、相手方UAV10は、点Bに居るため、相手方UAV10が実際に移動する方向は、重要施設100から遠ざかる方向になる。
そして、相手方UAV10は、発信領域400a〜400fの領域外まで移動すると、人工衛星20から電波を受信することができるようになる。そうすると、相手方UAV10は、再び、移動方向を方向Xに変えて移動する。そして、相手方UAV10が発信領域400bに進入すると、再び偽の信号が乗った電波を受信するため、相手方UAV10は方向Yに移動する。このように、相手方UAV10は方向Xおよび方向Yへの移動を繰り返すことになる。
したがって本実施の形態においては、相手方UAV10はバッテリーが切れるまでほぼ一定の位置に留まることになり、その場で排除されることになる。第2の実施の形態に比べ、相手方UAV10の排除位置がより限定されるため、より適切な移動体制御システムと言える。
<第4の実施の形態>
上述した第2または第3の実施の形態に加えて、相手方UAV10が検出範囲または発信領域400に入る際の速度ベクトルを検出可能な場合について、図10及び図11を用いて説明する。本実施形態においては、偽信号生成部310は、偽の位置が時々刻々変化する偽の信号を生成し、偽信号発信部320が該偽の信号を乗せた電波を発信する。
図10は、相手方UAV10の動作の他の例を説明するための図である。また、図11は、本実施の形態に係る移動体制御システム2における移動体制御装置300の動作の流れの一例を示すフローチャートである。なお、本実施の形態における移動体制御システム2は、図4を用いて説明した第2の実施の形態において説明した移動体制御システム2とほぼ同様の構成を有するが、移動体検出装置には速度ベクトル検出部(図示しない)を含む。
図10では、発信領域400は、重要施設100を囲む領域であるとするが、図9のように発信領域400は複数であってもよい。
図11に示す通り、移動体制御装置300の受信部360が、移動体検出装置500から出力された検出通知を受信する(ステップS111)。なお、この検出通知には、相手方UAV10を検出した位置を示す位置情報が含まれるとする。そして、受信部360は、位置を算出するための、現時点で受信可能な電波を受信する(ステップS112)。このステップS111およびステップS112はそれぞれ上述したステップS71およびステップS72と同様の処理である。
偽信号生成部310は、受信部360が受信した電波に基づいて該電波に含まれる信号の符号情報を推定し、推定した符号情報に基づいて、相手方UAV10の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する(ステップS113)。このとき、偽信号生成部310は、位置情報に基づいて相手方UAV10の位置を特定し、偽の信号を算出する。例えば、偽信号生成部310は、相手方UAV10が現時点の位置から重要施設100の周囲を周回するように、偽の信号を生成する。なお、偽信号生成部310が生成する偽の信号によって示される位置は、重要施設100の周囲を周回する位置であることに限定されず、任意の場所であってもよい。なお、図10および図11を用いて説明する例では、重要施設100の周囲を周回する位置が計算されるような偽の信号を生成することを例に説明を行う。例えば、偽信号生成部310は、相手方UAV10の現時点の位置が点b1の場合、偽の位置が図10に示す点a1となる偽の信号を生成する。つまり、偽信号生成部310は、偽の位置が相手方UAV10の現時点の位置から略90度の位置になるような偽の信号を生成する。そして、偽信号発信部320は、この偽の信号を乗せた電波を発信領域400内に発信する(ステップS114)。
図10に示す通り、重要施設100は、点a1から見ると右方向にある。そのため、この偽の信号が乗った電波を受信した相手方UAV10は、現時点の位置(点b1)から右方向(方向x1)に向かって移動する。
その後、移動体制御装置300は、移動体検出装置500からの検出通知を受信し(ステップS115)、偽の位置が相手方UAV10の現時点の位置から略90度の位置になるような偽の信号を再度生成する(ステップS113)。例えば、相手方UAV10の現時点の位置が点b2の場合、偽信号生成部310は、点a2が算出される偽の信号を生成する。そして、偽信号発信部320が生成された偽の信号を乗せた電波を発信する(ステップS114)。この偽の信号が乗った電波を受信した相手方UAV10は、移動方向を方向x2に変更して移動する。このように、偽信号生成部310が、算出される位置が変化する偽の信号を、相手方UAV10の実際の位置に応じて生成し、偽信号発信部320がこの偽の信号を乗せた電波を発信する。このステップS113〜ステップS115を繰り返すことにより、相手方UAV10は重要施設100に近付くことなく、図10に示すように、相手方UAV10を中心とした円運動をすることとなる。これにより、バッテリーが尽きた相手方UAV10は、その周辺に着陸するまたは墜落する。
なお、移動体制御装置300に空き地や池の上などの任意の場所が設定されている場合、つまり、記憶部340に上記任意の場所の位置情報が格納されている場合、偽信号生成部310は、相手方UAV10が任意の場所か否かを判断して、偽の信号を生成してもよい。例えば、図10に示すような池の場所が任意の場所の位置情報として記憶部340に格納されている場合について説明する。この場合、偽信号生成部310が池の方向に向かって相手方UAV10が移動するような偽の信号を生成し、偽信号発信部320がこの偽の信号を乗せた電波を発信する。このようにして移動体制御装置300は、相手方UAV10を上記任意の場所(つまり、池など)に誘導する。そして、相手方UAV10が任意の場所まで移動したことを検出すると、移動体制御システム2は相手方UAV10をその場でバッテリーが尽きるまで停滞させるか、網などを用いて物理的に排除する。なお、物理的に排除する方法としては、機関砲、レーザ光などを用いてもよい。このとき、上述した通り、相手方UAV10は池など、第三者に影響を及ぼさない場所に移動しているため、物理的に排除する機器を用いて排除しても、二次被害は発生しない。したがって、このような方法であっても、移動体制御システム2は、安全に相手方UAV10を排除することができる。
また、上述した通り、本実施の形態に係る移動体制御システム2は、網などで物理的に排除する場合、相手方UAV10を非破壊で排除するため、例えば、相手方UAV10を排除する側が相手方UAV10の所有者から該相手方UAV10の返還を求められても、相手方UAV10の現物の返却が可能である。
<第5の実施の形態>
上述した第2乃至第4の実施の形態では、重要施設100を1個として説明を行ったが、重要施設100は複数あってもよい。この重要施設100が複数ある場合、第3の実施の形態を一例として、移動体制御システム2を適用した場合に、起こり得るケースについて図12を参照して説明する。
図12は、重要施設100が複数ある場合の相手方UAV10の動作の一例を説明するための図である。図12では重要施設100が2個(重要施設100−1および重要施設100−2)であるとして説明する。なお、図12に含まれる偽信号発信部320a〜f、移動体検出装置500a〜fおよび発信領域400a〜fは、図9と同様である。
相手方UAV10が方向y1の方向に移動し、点P1に到達した場合に、移動体検出装置500aがこの点P1に居る相手方UAV10を検出すると、偽信号発信部320aが発信領域400a内に偽の信号を乗せた電波を発信する。偽信号発信部320aが発信する偽の信号を乗せた電波は、点Rが算出される信号が乗った電波であるとする。このとき、相手方UAV10の目的地が重要施設100−1の場合は、上述した第3の実施の形態と同様に該相手方UAV10を排除することができる。
しかしながら、相手方UAV10の目的地が重要施設100−2の場合、点Rから見たときの目的地である重要施設100−2の方向は、左上の方向(方向y2)である。したがって、相手方UAV10は、現時点の位置(点P1)から左上の方向(方向y2)に移動する。そして、再び実際の電波を受信可能な点(例えば、点P2)まで移動後に実際の電波を受信すると、相手方UAV10は、その点(点P2)から目的地である重要施設100−2の方向(方向y3)に向かって移動する。このように、目的地となりうる点が複数の場合、相手方UAV10を適切に排除できない可能性がある。
そこで、本実施の形態では、目的地(重要施設100)が複数の場合について説明する。なお、説明の便宜上、前述した各実施の形態で説明した図面に含まれる部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
図13および図14を参照して、本実施の形態における移動体制御装置300の動作の流れおよび相手方UAV10の動作について説明する。図13は、相手方UAV10の動作の一例を説明するための図である。なお、図13に含まれる偽信号発信部320a〜f、移動体検出装置500a〜fおよび発信領域400a〜fは、図12と同様である。また、図14は、本実施の形態に係る移動体制御システム2における移動体制御装置300の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
図13の移動体検出装置500a〜fは、前述の実施の形態3または4の機能に加えて、相手方UAV10の移動方向を求める機能を持つ。具体的には、移動体検出装置500a〜fはドップラーレーダーなど、単体または複数の装置を組み合わせて、ある瞬間における位置と移動方向とが測定できる装置である。または、移動体検出装置500a〜fは、相手方UAV10の位置を時間軸に沿って記録し、相手方UAV10の時間に対する位置の変化より移動方向を求める機能を持つ。
図13に示すように、相手方UAV10は、右から左の方向(方向y4)に向かって移動している。そして、点P3において、移動体検出装置500aによって検出されたとする。そうすると、移動体検出装置500aが移動体制御装置300に対して、検出通知を出力するため、移動体制御装置300の受信部360は、移動体検出装置500から出力された検出通知を受信する(図14のステップS141)。なお、この検出通知には、相手方UAV10の位置を示す位置情報と、相手方UAV10の移動方向を示す移動方向情報とが含まれる。そして、受信部360は、位置を算出するための、現時点で受信可能な電波を受信する(図14のステップS142)。
次に制御部370は、受信部360が受信した検出通知に含まれる移動方向情報によって表される相手方UAV10の実際の位置に基づいて、相手方UAV10の移動方向を推定する(図14のステップS143)。図13に示す例の場合、制御部370は、相手方UAV10の移動方向を方向y4であると推定する。
そして、制御部370が、この移動方向および相手方UAV10の実際の位置に基づいて、該相手方UAV10の目的地を推定する(図14のステップS144)。点P3から方向y4の方向にある重要施設100は、重要施設100−2であるため、制御部370は、相手方UAV10の目的地を重要施設100−2と推定する。
なお、ステップS143とステップS144とは、ステップS142と同時に行われてもよいし、ステップS152より前に行われてもよい。
そして、偽信号生成部310は、推定された目的地と、相手方UAV10の実際の位置とに基づいて、相手方UAV10が受信する電波に含まれる信号の符号情報に応じた偽の信号を生成する(図14のステップS145)。図13の例では、偽信号生成部310は、相手方UAV10の実際の位置である点P3と、重要施設100−2に関して対称となる位置である点P4が算出される偽の信号を生成する。なお、偽信号生成部310は、重要施設100−2の位置を偽の位置とした偽の信号を生成してもよい。以下では、偽信号生成部310は、点P4が算出される偽の信号を生成するとして説明を行う。
そして、偽信号発信部320aは、偽信号生成部310が生成した偽の信号を電波に乗せて発信する(図14のステップS146)。
以上のように本実施の形態に係る移動体制御装置300は、偽の信号を電波に乗せて発信することができる。
また、本実施の形態に係る移動体制御装置300は、図15に示す処理を行ってもよい。図15は、本実施の形態に係る移動体制御装置300の他の動作の一例を示す図である。この例では、推定した移動方向に変化があるか否かを確認する処理が含まれる。なお、図15において、図14と同じ動作については、同じ番号を付しその説明を省略する。
以下では、図15におけるステップS147以降の処理について説明する。ステップS147は、ステップS141と同様に、移動体検出装置500が相手方UAV10の位置を検出し続けることによって、受信部360は検出通知を受信する(ステップS147)。そして、制御部370は、ステップS143と同様に相手方UAV10の移動方向を推定する(ステップS148)。
そして制御部370は、推定した移動方向に変化があるか否かを判定する(ステップS149)。移動方向に変化がある、つまり、図13に示す方向y5に相手方UAV10が移動すると(ステップS149にてYES)、相手方UAV10は、移動体検出装置500が検出可能な領域から移動するため、移動体制御装置300は処理を終了する。そして、上述した第2の実施の形態と同様に、移動体制御装置300は移動体検出装置500から検出通知が出力されると、ステップS141の処理を開始する。移動体制御装置300は、移動体検出装置500から検出通知が出力されなくなるまで、ステップS141〜ステップS149の処理を繰り返す。これにより、相手方UAV10は目的地に到着していないので、バッテリーが尽きるまで方向y4および方向y5への移動を繰り返すことになる。なお、重要施設100−2および100−3の周囲にも、重要施設100−1の周囲にあるように、移動体検出装置500a〜fが配置されている。相手方UAV10が、点P4から方向y5へ移動した場合、移動体制御装置300は、相手方UAV10の位置が点P3であるかのように、相手方UAV10に誤認させる。これにより、相手方UAV10は、点P4から方向y4へ、つまり、重要施設100−2から遠ざかる方向へ移動する。
移動方向に変化がない、つまり、偽の信号を乗せた電波を発信しても点P3から方向y4に相手方UAV10が移動すると(ステップS149にてNO)、制御部370は目的地を推定しなおす。相手方UAV10の移動方向が変わらない場合、制御部370は、偽の信号によって計算される位置である点P4と点P3との間には、目的地となる重要施設が無いと判定する。そして、この点P4と点P3との間に存在する重要施設100−2を目的地の候補から除外する。そして、再び、点P3から方向y4の方向にある重要施設100を検索する。図13に示す通り、点P3から方向y4の方向にある重要施設100は、重要施設100−3であるため、制御部370は、相手方UAV10の目的地を重要施設100−3と推定する(ステップS144)。そして、移動体制御装置300は、ステップS145〜S149を行う。
なお、ステップS146が実行されるまでに、相手方UAV10は点P3よりも左側に移動していると推定されるが、少なくとも点P3と点P4との間に目的地となる重要施設100が無いと判定されているため、再度偽の信号を生成して処理に多少の時間がかかっても良い。このように、移動体制御システム2の移動体制御装置300が図15の処理を行うことにより、目的地となりうる重要施設100が多数存在する場合でも、移動体制御システム2は相手方UAV10を排除することができる。
また、図15では、ステップS149にてYESの場合、処理を終了したが、ステップS141に戻って意図した方向に相手方UAV10が移動しているかを確認してもよい。これにより、例えば、相手方UAV10の目的地が重要施設100−3の場合に、ステップS144で目的地を重要施設100−1と推定してしまった場合でも、相手方UAV10の移動方向の変化により、制御部370は目的地を重要施設100−1ではないと判定することができる。目的地が重要施設100−1と推定した場合の偽の信号によって算出される位置が点R3であるとすると、点R3から重要施設100−3は、左上方向にある。したがって、相手方UAV10は、点P3から左上に移動する。これにより、移動体制御装置300は、点Bから見て左上の方向に、本来の目的地があると判定することができる。つまり、移動体制御装置300は、最初の位置および移動方向と、目的地の推定が間違っていた場合に生成された偽の信号によって変更された位置および移動方向とから、本来の目的地の方向を推定することができる。
この制御部370による目的地の推定の他の例について、図16および図17を参照して説明する。この他の例においては、記憶部340に目的地となりうる点の位置を示す位置情報が少なくとも1個格納されていればよい。この記憶部340に位置情報が格納されている目的地を図17では、重要施設100とする。図16は、本実施の形態に係る移動体制御システム2の移動体制御装置300の動作の流れの他の一例を示すフローチャートである。また、図17は、相手方UAV10の動作の他の例を説明するための図である。
図17に示すように、相手方UAV10は、左から右の方向(方向y4)に向かって移動している。そして、相手方UAV10は、発信領域400内に入り、点P6において、移動体検出装置500によって検出されたとする。そうすると、移動体検出装置500が移動体制御装置300に対して、検出通知を出力するため、移動体制御装置300の受信部360は、図16に示す通り、移動体検出装置500から出力された検出通知を受信する(図16のステップS161)。なお、この検出通知には、相手方UAV10を検出した位置を示す位置情報と移動方向情報とが含まれる。そして、受信部360は、位置を算出するための、現時点で受信可能な電波を受信する(図16のステップS162)。
制御部370は、受信部360が受信した検出通知に含まれる移動方向情報によって表される相手方UAV10の移動方向を推定する(図16のステップS163)。ここで、制御部370が推定する移動方向を第1移動方向と呼ぶ。図17に示す例の場合、制御部370は、相手方UAV10の実際の移動方向に基づいて、相手方UAV10の移動方向を方向y4であると推定する。
そして、偽信号生成部310が、相手方UAV10が受信する電波に含まれる信号の符号情報に応じた偽の信号を生成する(図16のステップS164)。このとき、偽信号生成部310は、図17において、相手方UAV10の実際の位置である点P6と、記憶部340に格納された重要施設100に関して対称となる位置である点R6が算出される偽の信号を生成するとして説明を行う。なお、偽の信号によって算出される偽の位置は任意の位置であってもよい。そして、偽信号発信部320は、偽信号生成部310が生成した偽の信号を乗せた電波を発信する(図16のステップS165)。
上記偽の信号が乗った電波を受信した相手方UAV10は、相手方UAV10の位置を点R6と算出し、この点R6から目的地に向かって移動する。この移動を移動体検出装置500が検出し、受信部360が移動体検出装置500からの検出通知を受信する(図16のステップS166)。そして、制御部370は、受信部360が受信した検出通知に含まれる移動方向情報によって表される相手方UAV10の実際の移動方向に基づいて、相手方UAV10の移動方向を推定する(図16のステップS167)。このステップS167で、制御部370が推定する移動方向を第2移動方向と呼ぶ。
そして、制御部370が、相手方UAV10の目的地を推定する(図16のステップS168)。制御部370は、偽の信号を乗せた電波を発信する前の相手方UAV10の実際の位置から該第1移動方向に向かう直線と、偽の信号によって算出される異なる位置から第2移動方向に向かう直線との交点を、前記移動体の目的地と推定する。具体的には、制御部370は、以下の2直線(直線L1および直線L2)の交点(点P7と呼ぶ)を目的地と推定する。
直線L1:偽信号発信部320が偽の信号を乗せた電波を発信する前に、相手方UAV10が実際に位置する点をP6とする。また偽の信号を乗せた電波を発信する前に、相手方UAV10が移動していた方向を第1移動方向(方向y4)とする。直線L1は、点P6を通り、第1移動方向(方向y4)に延伸した直線である。
直線L2:偽信号発信部320が発信した電波に含まれる偽の信号によって算出される偽の位置である点をR6とする。また偽信号発信部320が偽の信号を乗せた電波を発信した後に相手方UAV10が移動した方向を第2移動方向(方向y6)とする。直線L2は、点R6を通り、第2移動方向(方向y6)に延伸した直線である。
そして、制御部370は、推定した目的地である点P7の位置情報を偽信号生成部310に供給する。
偽信号生成部310は、点P7に有る推定された目的地と、相手方UAV10の実際の位置とに基づいて、改めて符号情報の応じた偽の信号を生成する(ステップS169)。そして、偽信号発信部320は、偽信号生成部310が生成した偽の信号を乗せた電波を発信する(ステップS170)。
以上のようにして、移動体制御装置300は、偽の信号を乗せた電波を発信する。これにより、点P7に有る重要施設100を予め登録しなくとも、相手方UAV10の目的地を推定することができる。
相手方UAV10が飛行する場合、最終目的地とは別に途中に通過点(ウェイポイント)が設定されることがある。このウェイポイントは、例えば、実際の位置から目的地までの間に飛行を遮る高層建造物または地形がある場合、これを避けるために設定される場合がある。ウェイポイントは、飛行のルートを決めるための座標であり、この位置に特徴的な建物などは存在しない場合が多い。したがって、記憶部340に予めこのウェイポイントを登録することは難しい。しかしながら、上述のように、移動方向と実際の位置および偽の位置とを用いて目的地を推定することにより、特徴のないウェイポイントを目的地として推定することができる。したがって、移動体制御装置300は、このウェイポイントを中心にして偽の信号を生成し、電波に乗せて発信することができるため、最終目的地からより遠い位置で相手方UAV10を排除することができる。
<第6の実施の形態>
次に、第6の実施の形態について説明する。上述した第2から第5の実施の形態における移動体制御装置300および移動体制御装置300の各機能は、固定装置または飛行船など予め位置を決めて設けられる場合について説明した。本実施の形態では、移動体制御装置300および移動体制御装置300に含まれる各機能のうち、偽信号発信部320に関連する機能が、状況に応じて移動可能な移動装置に備えられる構成について説明する。
なお、説明の便宜上、前述した各実施の形態で説明した図面に含まれる部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
図18は、本実施の形態に係る移動体制御システム3の全体構成の一例を示す図である。図18に示す通り、移動体制御システム3は、移動体検出装置500と、移動装置600と、第2移動体制御装置700とを含む。なお、本実施の形態では、第2から第5の実施の形態において説明した移動体検出装置500と同様に、移動体検出装置500は、第2移動体制御装置700内に検出部として含まれる構成であってもよい。
移動装置600は、例えば、相手方UAV10と同様の飛翔体であるとして説明を行うが、相手方UAV10とは種類が異なる移動体であってもよい。
図19は、本実施の形態に係る移動体制御システム3の適用例を説明するための図である。相手方UAV10が重要施設100に向かって移動しており、第2移動体制御装置700の検出範囲である検出範囲800に入ると、この相手方UAV10を第2移動体制御装置700が検出する。そして、相手方UAV10に対し発信する電波に含まれる偽の信号を相手方UAV10が受信する電波に含まれる信号の符号情報に基づいて、第2移動体制御装置700が生成する。そして、この偽の信号を乗せた電波を相手方UAV10が受信可能な領域(発信領域400)に、相手方UAV10が含まれる位置まで移動装置600が移動する。そして移動装置600は、発信領域400内に偽の信号を乗せた電波を発信する。これにより、相手方UAV10は、人工衛星20からの電波ではなく偽の信号を乗せた電波を受信することになる。よって、相手方UAV10は偽の信号によって算出される位置に応じて移動する。その後、移動装置600は、相手方UAV10が移動しても、相手方UAV10が偽の信号が乗った電波を受信可能な領域(発信領域400)から外れないように飛行しつつ、偽の信号を乗せた電波を発信し続ける。これにより、移動装置600は、相手方UAV10を池など任意の場所に誘導することができる。したがって、上述した各実施の形態と同様に、移動体制御システム3は、相手方UAV10を排除することができる。
なお、移動装置600は、自動または手動で外部から制御されてもよい。例えば、手動で制御される場合、制御を行う操縦者が目視によって、または移動装置600に搭載された撮像装置から得た画像を見ながら、コントローラを用いて、移動装置600の制御を行ってもよい。また、上記操縦者は、レーダーや撮影された画像を処理した結果等を用いて、移動装置600を制御してもよい。なお、本実施の形態では、移動装置600は第2移動体制御装置700から制御されるとして説明を行う。
なお、移動装置600は、1台であってもよいし複数であってもよい。複数の場合、複数の移動装置600が同時に動作してもよい。また、バッテリーおよび移動装置600の制御可能範囲などを考慮して、領域およびタイムラインなどが分割された結果に基づいて、複数の移動装置600のそれぞれは動作してもよい。
次に、図20を参照して、本実施の形態に係る移動体制御システム3における移動装置600および第2移動体制御装置700の機能構成について説明する。図20は、本実施の形態に係る移動体制御システム3における移動装置600および第2移動体制御装置700の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図20に示す通り、第2移動体制御装置700は、偽信号生成部310と、記憶部340と、送信部710と、第2受信部760と、第2移動体制御部770とを備える。第2受信部760は、上述した第2から第5の実施の形態における受信部360と同様の機能を有する。また、第2移動体制御部770は、上述した第2から第5の実施の形態における制御部370と同様の機能を有する。したがって、第2移動体制御装置700は、上述した第2の実施の形態における移動体制御装置300のうち、偽信号生成部310と、記憶部340と、受信部360に対応する第2受信部760と、制御部370に対応する第2移動体制御部770とを備える構成である。なお、第2移動体制御装置700は、入力受付部350を更に備えていてもよい。
第2移動体制御装置700は、移動体検出装置500からの情報を元に、移動体制御装置300と同様に、第2移動体制御部770、記憶部340、第2受信部760および偽信号生成部310を用いて、第2受信部760が受信した電波に含まれる信号の符号情報に基づいて、偽の信号を生成する。また同時に、第2移動体制御装置700は、移動体検出装置500から位置情報や移動方向情報を受信する。そして、送信部710は、生成した偽の信号と、相手方UAV10の位置を表す位置情報や移動方向情報とを、移動装置600に送信する。なお、送信部710はこれらの情報を別々に送信してもよい。送信部710は、例えば、移動体検出装置500が相手方UAV10を検出する度に、位置情報や移動方向情報を移動装置600に送信してもよい。
移動装置600は、第1移動体制御装置601を備える。また、移動装置600は、第1受信部610と、移動制御部620と、位置取得部630とを更に備えてもよい。第1移動体制御装置601は、偽信号発信部320と移動制御部620とを備える。このように、移動装置600は、上述した第2から第5の実施の形態における偽信号発信部320を備える構成である。なお、第1移動体制御装置601に第1受信部610と位置取得部630とが含まれていてもよい。
第1受信部610は、第2移動体制御装置700から位置情報や移動方向情報と、偽の信号とを受信する。第1受信部610は、受信した偽の信号を偽信号発信部320に供給する。また、第1受信部610は、受信した位置情報を移動制御部620に供給する。
位置取得部630は、自装置(移動装置600)の位置を取得する。位置取得部630は、例えばGPS信号等の電波を受信して、該電波から位置を算出することにより、自装置の位置(絶対位置)を取得してもよい。また、位置取得部630は、自装置の高度を取得してもよい。また、位置取得部630は、例えば、IMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)を用いて姿勢や速度及び相対的な位置を取得してもよい。
また、位置取得部630は、自装置と相手方UAV10との間の相対的な位置関係を自装置の位置として取得してもよい。位置取得部630が自装置と相手方UAV10との間の相対的な位置関係を取得する方法は特に限定されないが、例えば、撮影画像から取得する方法を採用してもよい。この場合、位置取得部630は、撮像装置と該撮像装置によって撮影された撮影画像に対して画像処理を行う画像処理装置とによって実現される。位置取得部630は、撮影画像に含まれる相手方UAV10のサイズ等を解析し、移動装置600と相手方UAV10との相対的な位置関係を取得してもよい。または、撮像装置はステレオカメラで有り、位置取得部630はステレオカメラから得られた3Dデータより相対的な位置関係を取得しても良い。
位置取得部630は取得した自装置の位置情報を、移動制御部620に供給する。
移動制御部620は、第1受信部610から相手方UAV10の実際の位置情報や移動方向情報を受け取る。また、移動制御部620は、位置取得部630から自装置の位置情報を受け取る。
移動制御部620は、移動装置600が相手方UAV10の所定の範囲内に位置するように制御する。移動装置600が自動的に移動する場合、移動制御部620は、モータ等を駆動し、移動装置600を移動させる。また、移動装置600が外部からの指示に基づいて移動する場合、該指示を受け付け、受け付けた指示に基づいて移動装置600を移動させる。
移動制御部620は、相手方UAV10よりも高度が高い位置に移動装置600を移動させることが好ましい。なぜならば、電波を受信するアンテナは、人工衛星20からの電波を受信するために、一般的に、高度が高い方向(上向きと呼ぶ)から到達する電波を受信するよう設けられていることが多い。したがって、移動装置600が相手方UAV10から見て人工衛星と同じ方向になる高高度から偽の信号を乗せた電波を発信することにより、相手方UAV10に対し偽の信号を乗せた電波を効率的に受信させることができる。
移動制御部620は、移動装置600を制御して移動させた結果、相手方UAV10が移動装置600の発信領域400に存在するかを判定する。そしてこの判定結果を元に、偽信号発信部320から偽の信号を乗せた電波を発信するか、停止するかを制御する。
偽信号発信部320は、第1受信部610から偽の信号を受け取る。そして移動制御部620からの電波発信または停止の制御を受けて、偽の信号を乗せた電波を発信する。
なお、偽信号発信部320は、位置取得部630から受け取った取得位置情報に基づいて、発信する偽の信号を乗せた電波の強度を変化させてもよい。電波の受信強度は、距離の2乗に比例して減衰する。すなわち、Friisの公式である以下の式(1)で表される。
Figure 2018135522
ここで、P:受信電力[W]、P:送信電力[W]、G:受信利得、G:送信利得、λ:波長[m]、D:距離[m]である。
例えば、高度20,200kmにある人工衛星20から出力された電波の強度が、地上で−140dBmだった場合を考える。この場合、高度101mで飛行している移動装置600および高度100mで飛行している相手方UAV10が人工衛星20から受信する電波の強度は、どちらもほぼ−140dBmとなる。
この場合において、移動装置600が人工衛星20から出力された電波よりも大きい強度の偽の信号を乗せた電波を発信する。例えば、移動装置600は、距離が1mの場合に−120dBmとなる、偽の信号を乗せた電波を発信する。上記の例では、相手方UAV10と移動装置600との距離は1mであるため、相手方UAV10は、強度が−120dBmの、偽の信号が乗った電波を受信する。しかし、相手方UAV10と地上との距離は100mであるため、100倍距離が離れている地上において、この偽の信号が乗った電波の強度は−160dBmとなる。このように、偽の信号が乗った電波は、相手方UAV10から見た場合、人工衛星20から出力される電波よりも強度がおよそ100倍大きく、地上から見た場合、人工衛星20から出力される電波よりも強度がおよそ100倍小さくなる。
これにより、地上においては、移動装置600から発信される偽の信号が乗った電波の影響をほとんど受けることが無いため、移動装置600は、人工衛星20からの電波を利用している、相手方UAV10以外の機器に対する影響がより小さい偽の信号が乗った電波を発信することができる。また、偽信号発信部320は、小さな電波出力で偽の信号を乗せた電波を発信すればよい。
上述のような電波の強度の特性を用いて、偽信号発信部320は、位置取得部630から受け取った取得位置情報によって示される、移動装置600の高度に応じて、偽の信号を乗せた電波の強度を変化させて発信してもよい。
また、偽信号発信部320は、位置取得部630から受け取った取得位置情報によって示される、移動装置600と相手方UAV10との距離に応じて、偽の信号を乗せた電波の強度を変化させて発信してもよい。例えば、偽信号発信部320は、相手方UAV10と移動装置600との距離が近い場合、偽の信号を乗せた電波の強度を小さくしてもよい。これにより、移動装置600に掛かる電力を小さくすることができ、且つ、地上において人工衛星20からの電波を利用している機器に対する影響をより小さくすることができる。
また、偽信号発信部320は、位置取得部630から受け取った取得位置情報によって示される、移動装置600の位置に応じて、偽の信号を乗せた電波の強度を変化させて発信してもよい。例えば、移動装置600の位置に対応する地上での位置で、人工衛星20からの電波を使用している施設または機器が存在する場合、偽信号発信部320は、偽の信号を乗せた電波の強度を小さくし、存在しない場合、偽の信号を乗せた電波の強度を大きくしてもよい。人工衛星20からの電波を使用している施設または機器とは、例えば、カーナビゲーションシステムを利用している自動車などが挙げられる。これにより、地上において人工衛星20からの電波を利用している機器に対する影響をより小さくすることができる。
以上のように、偽信号発信部320は、位置取得部630から受け取った取得位置情報に基づいて、移動装置600の高度、相手方UAV10との距離および移動装置600の位置の少なくとも何れかに応じて、偽の信号を乗せた電波の強度を変化させてもよい。
図21は、本実施の形態に係る移動体制御システム3における移動装置600および第2移動体制御装置700の動作の流れの一例を示すフローチャートである。図21では、第2移動体制御装置700の処理を左側に移動装置600の処理を右側に示している。また、第2移動体制御装置700と移動装置600との間の破線の矢印は情報の流れを示している。
図21に示す通り、移動体検出装置500が相手方UAV10を検出し、第2移動体制御装置700に対して検出通知を出力すると、第2移動体制御装置700の第2受信部760は、移動体検出装置500から出力された検出通知を受信する(ステップS211)。そして、第2受信部760は、位置を算出するための、現時点で受信可能な電波を受信する(ステップS212)。
そして、偽信号生成部310が、第2受信部760が受信した電波に含まれる信号の符号情報に基づいて、偽の信号を生成する(ステップS213)。その後、送信部710が生成された偽の信号を位置情報と共に移動装置600に対して送信する(ステップS214)。
移動装置600の第1受信部610は、第2移動体制御装置700から偽の信号を位置情報と共に受信する(ステップS215)。そして、移動制御部620は、偽の信号を乗せた電波の発信位置である、相手方UAV10から所定の範囲内に、移動装置600を移動させる(ステップS216)。そして、偽信号発信部320が、偽の信号を乗せた電波を発信する(ステップS217)。
その後、移動装置600の移動制御部620は、位置取得部630が取得した位置または第2移動体制御装置700から位置情報が送信される場合、該位置情報によってあらわされる相手方UAV10の位置に応じて、移動装置600を移動する(ステップS216)。これにより、相手方UAV10が移動すると、移動装置600も一緒に移動することができる。そして、偽信号発信部320が偽の信号を乗せた電波を発信する(ステップS217)ため、相手方UAV10は所定の場所まで誘導されることになる。
本実施の形態に係る移動体制御システム3は、上述した第1から第5の実施の形態と同様に、相手方UAV10を適切に排除することができる。また、本実施の形態に係る移動体制御システム3では、偽信号発信部320が移動装置600に備えられている。移動装置600は、相手方UAV10から所定の範囲内に位置する位置まで移動して、偽の信号を含む電波を発信する。これにより、偽信号発信部320は、偽の信号を乗せた電波を、小さい強度で発信することができる。また、偽信号発信部320が発信する偽の信号を乗せた電波の強度が小さくて済むため、相手方UAV10以外が受信する偽の信号が乗った電波の強度も小さくなる。したがって、本実施の形態における移動体制御システム3によれば、相手方UAV10以外の機器への影響を小さくすることができる。
また、本実施の形態に係る移動体制御システム3は、偽の信号を乗せた電波を発信する場合のみ移動する移動装置600があればよく、偽の信号を乗せた電波を発信するための場所を予め確保して設置するアンテナ設備等の地上設備が少なくなる。したがって、本実施の形態に係る移動体制御システム3は、上述した第2から第5の実施の形態における移動体制御システム2に比べ、低コストかつ柔軟な運用が可能である。また、移動装置600は、偽の信号を乗せた電波を発信する部材(回路など)が搭載されていればよい。また、移動装置600は、偽の信号を乗せた電波を発信するときのみ稼働すればよいので小さいバッテリーが搭載されていればよい。したがって、移動装置600は、比較的小型で実現することができ、輸送も容易にできる。したがって、保護したい対象の建物の周囲に容易に適用することができる。
また、本実施の形態に係る移動体制御システム3は、図20及び図21の構成に限定されなくてもよい。すなわち、偽信号生成部310、第2受信部760、記憶部340の各々は第2移動体制御装置700ではなく移動装置600に含まれていても良い。この場合、送信部710から第1受信部610に送信される情報は各々の構成状態に応じたものであれば良い。
また移動装置600の位置取得部630がGPSなどを用いて移動装置600の絶対位置を取得可能な場合、移動体検出装置500も移動装置600に含めてもよい。この場合、移動体制御システム3全体の可搬性が向上する。
(変形例)
本実施の形態に係る移動体制御システム3の変形例について説明する。相手方UAV10は、人工衛星20などから発信される電波を受信しながら行う自律飛行の他に、操縦者(コントローラ側)によって遠隔操作されている場合がある。なお、操縦者は、人またはマシンビジョンを組み合わせ、飛行方向を自動で指示するシステム等が挙げられる。このような操縦者は、相手方UAV10の状況に合わせて、相手方UAV10を遠隔操作する。操縦者による遠隔操作の命令を示す信号(遠隔操作信号)は、コントローラ等から相手方UAV10に対して送信される。
また、相手方UAV10は、相手方UAV10に搭載されたカメラまたは各種センサが取得したデータをコントローラ側に送信する機能を有している場合がある。これにより、操縦者から相手方UAV10が見えなくとも、操縦者は相手方UAV10を遠隔操作することができる場合もある。
また、相手方UAV10は、遠隔操作による飛行と自律飛行とを場合により使い分ける場合がある。例えば、相手方UAV10は、コントローラからの遠隔操作信号が受信可能な場合(遠隔操作が可能な場合)、遠隔操作による飛行を優先し、遠隔操作信号が遮断された場合、自律飛行で予め指定した点へ移動する場合がある。
そこで、本変形例では、相手方UAV10が遠隔操作されている場合にも対応する方法について説明する。なお、本変形例は、上述した第1から第5の実施の形態に係る移動体制御システムにも適用可能である。
本変形例において、偽信号発信部320は、遠隔操作信号を妨害する妨害電波(第2妨害電波)を更に発信する。妨害電波は、例えば高強度のノイズである。遠隔操作に用いられる遠隔操作信号は、例えば予め決められたホビーラジコン用周波数帯(国内では40MHz帯または72MHz帯)、産業用ラジコン周波数帯(73MHz帯)、IEEE 802.11規格の周波数(Wi−Fi(登録商標)、2.4GHz帯または5GHz帯)等の信号である。そこで、偽信号発信部320は、これら予め判明している電波の周波数帯全てに対し、ランダムノイズを発生させる。これにより、偽信号発信部320は、遠隔操作信号を妨害することができる。
妨害電波を受信した相手方UAV10は、遠隔操作信号を受信できなくなる。したがって、相手方UAV10は、その場で留まるか、人工衛星20からの電波による自律飛行を開始するか、着陸しようとする。人工衛星20からの電波による自律飛行を開始する場合、偽信号発信部320が偽の信号を乗せた電波を発信しているため、上述した第1から第5の実施の形態と同様に、相手方UAV10は適切に排除される。
また、妨害電波は対象とする周波数帯全てに対し一様な強度を持たなくてもよい。図22に遠隔操作信号の周波数と電波の強度(電波強度と呼ぶ)との関係の一例を示す。図22において、横軸は周波数を示し、縦軸は電波強度を示す。遠隔操作信号の周波数帯域は両矢印で示す範囲であるとする。この範囲において、例えば、遠隔操作信号90が実際に使用されている遠隔操作信号であり、破線で示す遠隔操作信号92が遠隔操作信号の候補として挙げられる操作信号であるとする。
偽信号発信部320は、実際に使用されている遠隔操作信号の周波数帯域がわからないため、遠隔操作信号の全周波数帯域に対し、遠隔操作用信号の強度より大きい強度で、且つ、比較的狭い周波数帯域の妨害電波を発信する。例えば、偽信号発信部320は、図22の妨害電波91aを発信する。そして、偽信号発信部320は、この妨害電波91aを、周波数帯域を変化させ発信する。つまり、偽信号発信部320は、例えば、妨害電波91bおよび妨害電波91c等を発信する。
このように周波数帯域を変化させた妨害電波を発信することにより、遠隔操作信号は分断される。分断された遠隔操作信号を受信した相手方UAV10は、元の信号を復元できないため、該遠隔操作信号によって遠隔操作されない。
また、偽信号発信部320は、妨害電波の周波数帯域を変化させながら、相手方UAV10の動作を観察し、相手方UAV10の動作がそれまでの動作と異なった時点の周波数帯を、遠隔操作信号が使用する周波数帯であると判定してもよい。そして、偽信号発信部320は、この時点の周波数帯域の妨害電波を発信し続けてもよい。
このように、本実施の形態における偽信号発信部320は、遠隔操作信号を妨害する妨害電波を発信する。よって、本変形例における移動体制御システム3は、相手方UAV10がスマートフォンおよびカーナビなどの人工衛星20からの電波を元に人が操作する機器であっても、該相手方UAV10を適切に排除することができる。
上述した各実施の形態に係る移動体制御システムは、例えば、犯罪またはテロ等に用いられる相手方UAV10の排除にも適用可能である。また、第6の実施の形態に係る移動体制御システム3では、例えば、大規模テロや他国からの攻撃などに対しても、長距離を飛行し破壊能力物質(爆弾など)を輸送する攻撃側(相手方UAV10)よりも、短時間飛行し簡易な構成で良いため、防御側(移動装置600)のコストが低い。そのため、移動体制御システム3は、潜在的な攻撃抑止力となり得る。
<第7の実施の形態>
第7の実施の形態について図23を参照して説明する。本実施の形態における移動体制御装置602は、上述した第6の実施の形態における移動装置600の第1移動体制御装置601に相当する。即ち、移動体制御装置602は、移動制御部620と、偽信号発信部320とを備える。移動制御部620は、相手方UAV10から所定の範囲内に位置するよう移動する。この相手方UAV10は、自身(相手方UAV10)の位置を算出するための信号を乗せた電波を受信する移動体である。また、偽信号発信部320は、相手方UAV10が受信している電波に含まれる信号の符号情報に基づき生成された、相手方UAV10の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を相手方UAV10が受信可能な領域内に発信する。
相手方UAV10の位置を算出するための電波を、例えば、人工衛星等から受信する相手方UAV10は、受信した電波に基づいて相手方UAV10の位置を算出しながら、目的地に移動する。移動制御部620は、このような相手方UAV10が、例えば、実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号が乗った電波を受信可能な領域内に、自己のUAVを移動するよう制御する。そして、偽信号発信部320がこの偽の信号を乗せた電波を相手方UAV10が受信可能な領域内に発信する。これにより、相手方UAV10は、この偽の信号が乗った電波を受信することができる。この偽の信号は、上述した通り、実際の位置とは異なる位置が算出されるため、相手方UAV10は自身(相手方UAV10)の位置を上記異なる位置と算出する。そして、相手方UAV10は、この算出された位置に基づいて目的地に向かって移動を始めるため、実際の目的地とは異なる位置に向かって移動を開始する。
これにより、本実施の形態に係る移動体制御装置602も、上述した各実施の形態における移動体制御システムと同様に、相手方UAV10である移動体をより適切に排除することができる。
(ハードウェア構成について)
本発明の各実施形態において、移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置の各構成要素は、機能単位のブロックを示している。移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置の各構成要素の一部又は全部は、例えば、図24に示すような情報処理装置900とプログラムとの任意の組み合わせにより実現される。図24は、各装置の各構成要素を実現する情報処理装置900のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置900は、一例として、以下のような構成を含む。
・CPU(Central Processing Unit)901
・ROM(Read Only Memory)902
・RAM(Random Access Memory)903
・RAM903にロードされるプログラム904
・プログラム904を格納する記憶装置905
・記録媒体906の読み書きを行うドライブ装置907
・通信ネットワーク909と接続する通信インタフェース908
・データの入出力を行う入出力インタフェース910
・各構成要素を接続するバス911
各実施形態における移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置の各構成要素は、これらの機能を実現するプログラム904をCPU901が取得して実行することで実現される。移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置の各構成要素の機能を実現するプログラム904は、例えば、予め記憶装置905やRAM903に格納されており、必要に応じてCPU901が読み出す。なお、プログラム904は、通信ネットワーク909を介してCPU901に供給されてもよいし、予め記録媒体906に格納されており、ドライブ装置907が当該プログラムを読み出してCPU901に供給してもよい。
移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置は、構成要素毎にそれぞれ別個の情報処理装置900とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置が備える複数の構成要素が、一つの情報処理装置900とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
また、移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置の各構成要素の一部又は全部は、その他の汎用または専用の回路、プロセッサ等やこれらの組み合わせによって実現される。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。
移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
移動体制御装置、移動装置および第2移動体制御装置の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
なお、上述した各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、上記各実施の形態にのみ本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において当業者が上記各実施の形態の修正や代用を行い、種々の変更を施した形態を構築することが可能である。
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する偽信号生成部と、生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する偽信号発信部と、を備えることを特徴とする移動体制御システム。
(付記2)
前記偽信号発信部は、前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動する移動装置に搭載され、前記移動体が受信可能な領域内に前記偽の信号を発信する、ことを特徴とする付記1に記載の移動体制御システム。
(付記3)
前記移動装置は、該移動装置の位置を取得し、取得した該移動装置の位置に基づいて、該移動装置を移動する、付記2に記載の移動体制御システム。
(付記4)
前記移動装置は、該移動体との距離を該移動装置の位置として取得する、ことを特徴とする付記3に記載の移動体制御システム。
(付記5)
前記偽信号発信部は、前記移動装置の絶対位置、前記移動体との距離および前記移動装置の高度の少なくとも何れかに応じて、前記偽の信号の強度を変化させて発信する、ことを特徴とする付記3または4に記載の移動体制御システム。
(付記6)
前記偽信号生成部は、前記移動体の実際の位置と前記移動体の目的地に関して対称となる位置が前記異なる位置として算出される前記偽の信号を生成する、ことを特徴とする付記1から5の何れか1個に記載の移動体制御システム。
(付記7)
前記偽信号生成部は、前記移動体の目的地の位置が前記異なる位置として算出される前記偽の信号を生成する、ことを特徴とする付記1から5の何れか1個に記載の移動体制御システム。
(付記8)
前記移動体の実際の位置と移動方向とに基づいて、該移動体の位置と移動方向とを推定し、推定された前記移動方向および前記実際の位置に基づいて、前記移動体の目的地を推定する制御部、を更に備え、
前記偽信号生成部は、前記移動体の実際の位置と前記推定された目的地とに基づいて、前記偽の信号を生成する、ことを特徴とする付記1から7の何れか1個に記載の移動体制御システム。
(付記9)
前記制御部は、前記偽信号発信部が前記偽の信号を発信する前における前記移動体の移動方向を第1移動方向として推定し、且つ、前記偽信号発信部が前記偽の信号を発信した後における前記移動体の移動方向を第2移動方向として推定し、前記偽信号発信部が前記偽の信号を発信する前の前記移動体の実際の位置を通り該第1移動方向と平行な直線と、前記偽の信号によって算出される前記異なる位置を通り前記第2移動方向と平行な直線との交点を、前記移動体の目的地と推定する、付記8に記載の移動体制御システム。
(付記10)
前記偽信号生成部は、前記移動体の実際の位置に応じて、算出される位置が変化する前記偽の信号を生成する、ことを特徴とする付記8または9に記載の移動体制御システム。
(付記11)
前記偽信号生成部は、前記移動体が受信している信号と同一の周波数帯の妨害電波を、前記偽の信号として生成する、ことを特徴とする付記1から5の何れか1個に記載の移動体制御システム。
(付記12)
前記移動体を検出する移動体検出装置を更に備え、
前記偽信号発信部は、前記移動体が検出されると、前記偽の信号を発信する、ことを特徴とする付記1から11の何れか1個に記載の移動体制御システム。
(付記13)
前記偽信号発信部は、指向性を有する偽の信号を発信することを特徴とする付記1から12の何れか1個に記載の移動体制御システム。
(付記14)
前記偽信号発信部は、遠隔操作信号を妨害する第2妨害電波を、更に発信する、ことを特徴とする付記1から13の何れか1個に記載の移動体制御システム。
(付記15)
移動体が自身の位置を算出するための信号を受信する前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動する移動制御部と、前記移動体が受信している信号の符号情報に基づき生成された、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を前記移動体が受信可能な領域内に発信する偽信号発信部と、を備えることを特徴とする移動体制御装置。
(付記16)
前記移動体制御装置の位置を取得する位置取得部を更に備え、前記移動制御部は、前記位置取得部が取得した前記移動体制御装置の位置に基づいて、該移動体制御装置を移動する、付記15に記載の移動体制御装置。
(付記17)
前記位置取得部は、前記移動体との距離を取得する、ことを特徴とする付記16に記載の移動体制御装置。
(付記18)
前記位置取得部は、前記移動体制御装置の高度を取得し、前記偽信号発信部は、前記位置取得部が取得した、前記移動体制御装置の絶対位置、前記移動体との距離、および、前記移動体制御装置の高度の少なくとも何れかに応じて、前記偽の信号の強度を変化させて発信する、ことを特徴とする付記16または17に記載の移動体制御装置。
(付記19)
前記偽信号発信部は、遠隔操作信号を妨害する第2妨害電波を、更に発信する、ことを特徴とする付記15から18の何れか1個に記載の移動体制御装置。
(付記20)
移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成し、生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する、ことを特徴とする移動体制御方法。
(付記21)
移動体が自身の位置を算出するための信号を受信する前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動し、前記移動体が受信している信号の符号情報に基づき生成された、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を前記移動体が受信可能な領域内に発信する、移動体制御方法。
(付記22)
移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する処理と、生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
(付記23)
移動体が自身の位置を算出するための信号を受信する前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動する処理と、前記移動体が受信している信号の符号情報に基づき生成された、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を前記移動体が受信可能な領域内に発信する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
(付記24)
移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する処理と、生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムを記憶する、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記25)
移動体が自身の位置を算出するための信号を受信する前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動する処理と、前記移動体が受信している信号の符号情報に基づき生成された、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を前記移動体が受信可能な領域内に発信する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムを記憶する、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得るさまざまな態様を適用することができる。
この出願は、2017年1月19日に出願された日本出願(特願2017−007611)を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 移動体制御システム
2 移動体制御システム
3 移動体制御システム
10 相手方UAV
11 偽信号生成部
12 偽信号発信部
20 人工衛星
100 重要施設
300 移動体制御装置
310 偽信号生成部
320 偽信号発信部
340 記憶部
350 入力受付部
360 受信部
400 発信領域
500 移動体検出装置
600 移動装置
601 第1移動体制御装置
602 移動体制御装置
610 第1受信部
620 移動制御部
630 位置取得部
700 第2移動体制御装置
710 送信部
760 第2受信部
770 第2移動体制御部

Claims (23)

  1. 移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する偽信号生成手段と、
    生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する偽信号発信手段と、
    を備えることを特徴とする移動体制御システム。
  2. 前記偽信号発信手段は、前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動する移動装置に搭載され、前記移動体が受信可能な領域内に前記偽の信号を発信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動体制御システム。
  3. 前記移動装置は、該移動装置の位置を取得し、取得した該移動装置の位置に基づいて、該移動装置を移動する、請求項2に記載の移動体制御システム。
  4. 前記移動装置は、該移動体との距離を該移動装置の位置として取得する、ことを特徴とする請求項3に記載の移動体制御システム。
  5. 前記偽信号発信手段は、前記移動装置の絶対位置、前記移動体との距離および前記移動装置の高度の少なくとも何れかに応じて、前記偽の信号の強度を変化させて発信する、ことを特徴とする請求項3または4に記載の移動体制御システム。
  6. 前記偽信号生成手段は、前記移動体の実際の位置と前記移動体の目的地に関して対称となる位置が前記異なる位置として算出される前記偽の信号を生成する、ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の移動体制御システム。
  7. 前記偽信号生成手段は、前記移動体の目的地の位置が前記異なる位置として算出される前記偽の信号を生成する、ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の移動体制御システム。
  8. 前記偽信号発信手段は、指向性を有する偽の信号を発信することを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の移動体制御システム。
  9. 前記移動体の実際の位置と移動方向とに基づいて、該移動体の位置と移動方向とを推定し、推定した前記移動方向および前記実際の位置に基づいて、前記移動体の目的地を推定する制御手段、を更に備え、
    前記偽信号生成手段は、前記移動体の実際の位置と前記推定された目的地とに基づいて、前記偽の信号を生成する、ことを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の移動体制御システム。
  10. 前記制御手段は、前記偽信号発信手段が前記偽の信号を発信する前における前記移動体の移動方向を第1移動方向として推定し、且つ、前記偽信号発信手段が前記偽の信号を発信した後における前記移動体の移動方向を第2移動方向として推定し、前記偽信号発信手段が前記偽の信号を発信する前の前記移動体の実際の位置を通り該第1移動方向と平行な直線と、前記偽の信号によって算出される前記異なる位置を通り前記第2移動方向と平行な直線との交点を、前記移動体の目的地と推定する、請求項9に記載の移動体制御システム。
  11. 前記偽信号生成手段は、前記移動体の実際の位置に応じて、算出される位置が変化する前記偽の信号を生成する、ことを特徴とする請求項9または10に記載の移動体制御システム。
  12. 前記偽信号生成手段は、前記移動体が受信している信号と同一の周波数帯の妨害電波を、前記偽の信号として生成する、ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の移動体制御システム。
  13. 前記移動体を検出する移動体検出装置を更に備え、
    前記偽信号発信手段は、前記移動体が検出されると、前記偽の信号を発信する、ことを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の移動体制御システム。
  14. 前記偽信号発信手段は、遠隔操作信号を妨害する第2妨害電波を、更に発信する、ことを特徴とする請求項1から13の何れか1項に記載の移動体制御システム。
  15. 移動体が自身の位置を算出するための信号を受信する前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動する移動制御手段と、
    前記移動体が受信している信号の符号情報に基づき生成された、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を前記移動体が受信可能な領域内に発信する偽信号発信手段と、
    を備えることを特徴とする移動体制御装置。
  16. 前記移動体制御装置の位置を取得する位置取得手段を更に備え、前記移動制御手段は、前記位置取得手段が取得した前記移動体制御装置の位置に基づいて、該移動体制御装置を移動する、請求項15に記載の移動体制御装置。
  17. 前記位置取得手段は、前記移動体との距離を取得する、ことを特徴とする請求項16に記載の移動体制御装置。
  18. 前記位置取得手段は、前記移動体制御装置の高度を取得し、前記偽信号発信手段は、前記位置取得手段が取得した、前記移動体制御装置の絶対位置、前記移動体との距離、および、前記移動体制御装置の高度の少なくとも何れかに応じて、前記偽の信号の強度を変化させて発信する、ことを特徴とする請求項16または17に記載の移動体制御装置。
  19. 前記偽信号発信手段は、遠隔操作信号を妨害する第2妨害電波を、更に発信する、ことを特徴とする請求項15から18の何れか1項に記載の移動体制御装置。
  20. 移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成し、
    生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する、
    ことを特徴とする移動体制御方法。
  21. 移動体が自身の位置を算出するための信号を受信する前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動し、前記移動体が受信している信号の符号情報に基づき生成された、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を前記移動体が受信可能な領域内に発信する、移動体制御方法。
  22. 移動体が自身の位置を算出するために受信している信号の符号情報に基づき、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を生成する処理と、
    生成された前記偽の信号を所定の領域内に発信する処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した、一時的でない記録媒体。
  23. 移動体が自身の位置を算出するための信号を受信する前記移動体から所定の範囲内に位置するよう移動する処理と、前記移動体が受信している信号の符号情報に基づき生成された、前記移動体の実際の位置とは異なる位置が算出される偽の信号を前記移動体が受信可能な領域内に発信する処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した、一時的でない記録媒体。
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