JPWO2018117066A1 - 振動アクチュエータ、ウェアラブル端末及び着信通知機能デバイス - Google Patents
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Abstract
Description
また、装着者に十分な体感を付与しつつ、着信通信機能デバイスに搭載される振動アクチュエータの厚みを薄くして、振動アクチュエータ自体をコンパクト化することが望まれている。
厚みを薄くする構成の場合、特許文献1〜2のようにマグネットの外周にコイルを配置したり、或いは、コイル上にマグネットを配置したりすることによって、振動アクチュエータの厚み方向にスペースを確保する構成と異なり、マグネットを軸部で軸部の軸方向に沿って可動自在に支持し、マグネットの側方にコイルを巻回したコアを配置して、マグネットとコイルとの協働により、マグネットを有する可動体を振動させる構造が考えられる。
また、共振現象を利用した振動アクチュエータでは、可動体を弾性支持するコイルバネ乃至磁気バネ等の弾性付加機能を有する部材により決まるバネ定数が線系(一定値)の場合、周波数に対する特性は、共振点付近で急峻な特性となるため、周波数固定で駆動した場合、共振のずれにより振動特性のばらつきが大きくなるという問題がある。
固定体と、
支軸部と、
前記支軸部を介して前記固定体に対して可動自在に支持される可動体と、
を有し、
前記可動体には、マグネットと、前記マグネットの磁極面にエアギャップを介して対向配置される磁極面を有し且つコイルが設けられるコアとのうちの一方が、前記可動体において前記支軸部の軸を挟んだ両側にそれぞれ設けられ、それぞれの前記磁極面は前記支軸部の軸に直交する方向で互いに外方に向けて配置されており、
前記固定体には、前記可動体において前記支軸部の軸の両側にそれぞれ配置される前記マグネット及び前記コアのうちの前記一方に対向して、前記マグネット及び前記コアのうちの他方がそれぞれ設けられ、
前記可動体は、前記軸を挟んだ両側でそれぞれ、前記コアの磁極面及び前記マグネットの磁極面との間で発生する磁気吸引力により弾性支持され、且つ、給電による前記コイルの励磁により前記コイルが前記マグネットと協働することによって、前記固定体に対して前記支軸部の軸方向に往復振動する構成を採る。
図1は、本発明に係る実施の形態1の振動アクチュエータの構成を示す外観図であり、カバーを外した同振動アクチュエータの内部構成を示す斜視図である。図2は、同振動アクチュエータを上側から見た分解斜視図であり、図3は、同振動アクチュエータを下側から見た分解斜視図であり、図4は、同振動アクチュエータの内部構成を示す平面図である。また、図5は、図1のA―A線矢視断面図であり、図6は、図4のB―B線矢視断面図である。図7は、振動アクチュエータの固定体の要部構成を示す平面図であり、図8は、図8Aは、振動アクチュエータの可動体を示す斜視図であり、図8Bは、可動体の断面図であり、図9は、振動アクチュエータの磁気回路を模式的に示す平面図である。
なお、図1〜図9に加えて、図11〜図29では、各実施の形態の振動アクチュエータを説明する場合、振動アクチュエータにおける可動体の振動方向を、便宜上、前後方向とも称し、振動方向に直交する2方向をそれぞれ、横方向(左右方向)と、高さ方向(上下方向であり、厚み方向とも言う)として説明する。
図1に示す振動アクチュエータ10は、高さ(図面上では上下方向の長さであり、厚みに相当する)が横(図面上では左右方向)よりも短い平板形状をなしている。
本実施の形態の振動アクチュエータ10は、固定体20と、軸部80と、軸部80を介して固定体20に対して可動自在に支持される可動体30と、を有する。
可動体30は、コイル70a、70bが巻回されたコア(以下、「E型形状コア」とも称する)50a、50bと、マグネット60との協働により軸部80の軸方向に沿って往復移動、つまり振動する。
本実施の形態の振動アクチュエータ10は、軸部80を固定体20に固定し、軸部80が挿入される軸受け82a、82bを可動体30に備える。
振動アクチュエータ10は、可動体30(マグネット60a、60b、可動体本体32、軸受け部82a、82b)は、金属ばね40の軸方向の付勢力と、マグネット60a、60b、コイル70a、70bが巻回されたE型形状コア50a、50bにより発生する磁気吸引力による磁気ばねとにより弾性支持される。
ケース21は、底面部を有する矩形箱状に形成されており、長手方向に沿う両側壁のそれぞれに互いに対向してE型形状コア50a、50bが配置されている。また、ケース21内には、両側壁21a、21bのそれぞれの両端部間を閉塞する両端壁21c、21d間に軸部80が架設されている。
電源供給部25は、コイル70a、70bに電力供給する基板であり、外部電源に接続される基板、例えば、フレキシブル回路基板(FPC:Flexible printed circuits)等で構成される。電源供給部25は、ケース21内でコイル70a、70bに接続されている。
可動体30は、図1及び図4〜図6に示すように、固定体20内のケース21内で軸部80の延在方向に可動自在に配置されている。可動体30は、可動体本体32と、マグネット60a、60bと、軸受け部82a、82bと、を有する。
可動体本体32は、可動体30のウェイトとして機能し、例えば、SECC等の鉄、鉄を主成分とする合金、青銅、銅など比重が5以上である金属材料や、焼結材、MIM(メタルインジェクションモールド)材を採用することが好ましい。可動体本体32は、例えば、タングステン或いはタングステン合金などの高比重金属材料(好ましくは比重10以上、特に比重11以上)が好適である。本実施の形態では、可動体本体32は、タングステンにより構成されている。例えば、比重の目安として、SECC:7.8、Nd焼結マグネット:7.4〜7.6、銅:8.9、タングステン:16〜19である。
ケース21内では、可動体30の凹状内にE形状コア50a、50bがギャップを空けて配置されており、平面視してケース21内の隙間を極力低減してコンパクト化が図られた構成となっている。
本実施の形態の振動アクチュエータ10において可動体30を弾性支持するばねは、金属ばね40と、コイル70a、70bが巻回されたE型形状コア50a、50b及びマグネット60a、60bによる磁気ばねを有した構成となっており、磁気ばねは、図10Aに示すように、変位に対して非線形のばね定数を有する。
すなわち、振動アクチュエータ10は、磁気ばねを用いているので、ばねを非線形にする(位置によりバネ定数が変動させる)ことができ、周波数特性が線系の場合の特性に比べ平坦にできるため、ばらつきにくい性能を実現できる(図10B参照)。
<効果1>
コイル70a、70bと、マグネット60a、60bとの協働により可動体30を軸方向に振動する振動アクチュエータ10である。振動アクチュエータ10は、コイル70a、70b及びマグネット60a、60bの一方を有する固定体20と、固定体20に対して軸部80を介して軸方向に可動自在に支持される可動体30とを有し、コイル70a、70b及びマグネット60a、60bの一方は、可動体30に、軸部80を挟み互いに異なる方向に磁極面を有して設けられ、コイル70a、70b及びマグネット60a、60bの他方が、前記固定体に、前記可動体に設けられるコイル70a、70b及びマグネット60a、60bの一方に対向してそれぞれ配置される。
従来、共振現象を利用した振動アクチュエータでは、バネ定数が線系(一定値)の場合、周波数に対する特性は、共振点付近で急峻な特性となるため、従来の振動アクチュエータを、周波数固定で駆動した場合、共振のずれにより振動特性のばらつきが大きくなる(図10B参照)。
これに対し、本実施の形態の振動アクチュエータ10は、マグネット60a、60bとコイル70a、70bとによる磁気ばねを用いているので、ばねを非線形にする(駆動周波数の位置でバネ定数を変動させる)ことができる。その効果として、振動アクチュエータ10で周波数を固定して駆動する場合、固定した駆動周波数を、周波数特性が線系の場合の特性に比べ平坦になる駆動周波数(図10B参照)にして、振動出力をばらつきにくくすることができ、所望の振動出力を得ることが出来る。
また、振動アクチュエータ10は、可動体30において軸部80を挟んで両側方に設けられるコイル70a、70bが巻回されたE型形状コア50a、50bは、コイル1個で、それぞれ対向するマグネット60a、60bとともに磁気回路を構成しているので、低コストの構造となり、コストメリットを実現でき、また、組立工数の低減を図ることができる。
<効果4>
金属ばね40に加えて、磁性体であるコア50a、50bとマグネット60a、60bとを有する磁気ばねを有するので、コア50a、50bを基準位置で弾性支持する金属ばね40のバネ定数を下げることが可能となる。これにより、金属ばね40の寿命が向上し振動アクチュエータ10としての信頼性の向上を図ることができる。
従来の平面形状や円筒形状のアクチュエータを携帯端末やウェアラブル端末など着信通知機能デバイス、或いは、リング型形状デバイス(ex.Φ15〜25mm)に取り付けようとした場合、装着したユーザに十分な体感を付与する振動を発生させるためには、大きな振動デバイスが求められる。また、ばらつきの無い、安定した振動出力である振動特性が要求される。
可動体30の可動体本体32には、高比重のタングステンを用いて形成しているため、可動体自体の質量を増加させて、振動出力を増加することができる。
また、一般的な従来のVCM式のアクチュエータでは、可動体と固定体の互いの磁極面間のエアギャップが広くなり、磁気効率が悪く、また、構造も複雑であり、組立性も悪くなる。これに対して、振動アクチュエータ10では、コイル70a、70bがE型形状コア50a、50bの中央の凸部51a、51bを励磁し、中央の凸部51a、51bは、中央の凸部51a、51bの両側の凸部51a、51bとともに、マグネット60a、60bとの磁気吸引力により推力発生させるため、磁気抵抗の大きい従来のVCM方式に比べ電磁変換効率の向上を図ることができる。
振動アクチュエータ10の出力は、可動体30のストロークに依存するが、振動アクチュエータの設計上、短手方向に駆動させると、可動体30のストロークを確保しにくい。本実施の形態によれば、可動体30の可動方向を振動アクチュエータ10の長手方向としている。これにより、ストロークに必要となるクリアランスが確保しやすく、高出力化が可能となる。また、可動方向に金属ばね80を配置しても、金属ばね80を配置するスペースを広くとることができ、設計自由度が向上し、結果、金属ばね80の応力緩和が生じやすくなり、耐久性に優れ、金属ばね自体の寿命、ひいては振動アクチュエータ10の製品寿命を延ばすことができる。
図11は、本発明に係る実施の形態2の振動アクチュエータの構成を示す外観図であり、図12は、同振動アクチュエータの内部構成を示す斜視図である。図13は、同振動アクチュエータを上側から見た分解斜視図であり、図14は、同振動アクチュエータを下側から見た分解斜視図であり、図15は、同振動アクチュエータの内部構成を示す平面図である。また、図16は、図12のC―C線矢視断面図であり、図17は、図15において可動体本体を外した状態のD―D線矢視断面図である。図18Aは、本発明に係る実施の形態2の振動アクチュエータの可動体を示す斜視図であり、図18Bは、図18AのE−E線矢視断面図であり、図19は、振動アクチュエータの磁気回路を模式的に示す平面図である。
なお、実施の形態2の振動アクチュエータ10Aは、図1〜図10で説明した実施の形態1に対応する振動アクチュエータと同様の基本的構成を有しているが、主に、可動体30Aの片側に配置されるE型形状コアにおいて巻回されるコイル70c、70dをそれぞれ3つずつにし、軸部801、802を可動体30A側に設けた点で異なる。振動アクチュエータ10と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図11に示す振動アクチュエータ10Aは、高さ(図面上では上下方向の長さであり、厚みに相当する)が横(図11上では左右方向)よりも短い平板形状をなしている。
本実施の形態の振動アクチュエータ10Aは、図12に示すように、固定体20Aと、軸部801、802と、軸部801、802を介して可動自在に支持される可動体30Aと、を有する。
マグネット60c、60dと、コイル70c、70dを備えるE型形状コア50c、50dとは、互いの磁極面(マグネットは着磁面に相当)61、51を対向して配置されている。これらマグネット60c、60dと、コイル70c、70dが巻回されたE型形状コア50c、50dとで磁力発生部を構成し、磁力発生部は、軸部801、802の両側のそれぞれで、磁気吸引力による磁気ばねとして機能する。これにより、可動体30Aは、軸回りへの回転を抑制した状態で、且つ、軸方向に移動自在に弾性支持される。磁気吸引力は、軸部801、802の軸を挟んで軸部801、802の軸に対して対称に発生し、可動体30Aの両側方で発生する磁気吸引力により可動体30Aは、両側方(軸部に直交する直線上で互いに逆向きの方向)に向かって吸引されることで相殺されて釣り合う。よって、可動体30Aは、その回転が抑制され、基準位置となる水平な状態となる位置で保持される。本実施の形態では、実施の形態1と同様に、磁気ばねに加えて、軸方向に移動した際の復帰自在に弾性支持する金属ばね40a、40aを有する。
一方、可動体30Aは、複数の磁極(本実施の形態では4極)がそれぞれ長手方向に交互に配置された一対のマグネット60c、60dと、マグネット60c、60d及びバネ受け部84、84が固定された可動体本体32Aと、を有する。可動体30Aは、金属ばね40aにより弾性支持されている。金属ばね40aは、例えば、円筒状のコイルバネであり、軸部801、802が挿通されて、可動体30Aと軸受けホルダ23c、23d(詳細には軸受け部82a、82b)との間のそれぞれに介装されている。金属ばね801、802は、可動体30A側では、可動体30Aにおいて振動方向で離間する端部(図16に示す前後張出部323、324)のそれぞれの中央に配設されたバネ受け部84で受けられている。
ケース21Aは、ケース21と同様に、底面部を有する矩形箱状に形成されており、長手方向に沿う両側壁のそれぞれに互いに対向してE型形状コア50c、50dが配置されている。また、ケース21A内には、両側壁21a、21bのそれの両端部間を閉塞する両端壁21c、21dに沿って、軸受け82a、82bを収容した軸受けホルダ23c、23dが、それぞれの軸受け82a、82bを互いに向けて、対向して配置されている。
軸受けホルダ23c、23dは、ケース21A内において可動体30Aを振動方向で所定間隔を空けて挟むように、互いに対向配置される。なお、軸受け部82a、82bは、軸部801、802が摺動自在に挿通されるものであり、例えば、焼結スリーブベアリングにより形成される。
軸受けホルダ23c、23dは、軸受け82a、82bを、ケース21Aの横方向、つまり端壁21c、21dの幅方向の中央部分に位置させる。軸受け82a、82bに可動体30Aに固定した軸部801、802の突端部を挿入することにより、軸部801、802は、軸受けホルダ23c、23dを介してケース21Aに両端壁21c、21d側で固定されている。
緩衝部26は、当接する可動体30Aの衝撃を緩和して、ケース21Aに伝達する。これにより、可動体30Aの駆動による振動を、ケース21Aを介して振動アクチュエータ10A全体に伝達することができ、振動アクチュエータ10Aを携帯端末、ウェアラブル端末、或いは、着信デバイスに搭載した際に、携帯端末、ウェアラブル端末、或いは、着信デバイスを保持するユーザが体感する振動を大きくできる。また、落下による衝撃発生時に、ダメージを軽減するダンパーとしても機能する。
なお、ケース21Aは、カバー24Aを取り付けることで中空の電磁シールドを形成する。
電源供給部25Aは、コイル70c、70dに電力供給する基板であり、外部電源に接続される基板、例えば、フレキシブル回路基板(FPC:Flexible printed circuits)等で構成される。電源供給部25Aは、ケース21Aの両端壁側に配置され、軸受けホルダ23c、23d上に配置され、ケース21A内で、コイル70c、70dに接続されている。
可動体30Aは、図12及び図15に示すように、固定体20A内のケース21A内で軸部801、802の延在方向に可動自在に配置されている。可動体30Aは、可動体本体32Aと、マグネット60c、60dと、バネ受け部84と、有する。なお、可動体本体32Aには、可動体本体32Aの軸心に沿って、軸部801、802が固定されている。
可動体本体32Aは、ケース21Aの長手方向に沿って延在する直方体の両側面の中央部分を切り欠いた平面視I形状に形成されている。
すなわち、可動体本体32Aは、図16に示すように、直方体状の胴部322と胴部322の長手方向(振動方向に相当)の両端のそれぞれに、両側方に張り出す前張出部323及び後張出部324とでI型状をなしている。可動体本体32Aの胴部322の両側面(軸方向に沿う両側面)に、マグネット60c、60dが、軸方向に沿って、それぞれ配置されている。
前張出部323と後張出部324の端面には、振動方向にそれぞれ開口する凹状の座彫り部323a、324a(図16参照)が形成されている。座彫り部323a、324a内には、それぞれ軸部801、802の一端部が圧入あるいは接着等により固定されている。
軸部801、802は、可動体30Aの振動方向の中心線上に位置するように、前張出部323と後張出部324に、座彫り部323a、324から突出して設けられている。軸部801、802は、それぞれ、ケース21Aの幅方向の中心に配置し、座彫り部323a、324a内では、ばね受け部84を挿通する。
軸部801、802は、可動体本体32Aの前後張出部、つまり、振動方向側の両端部から突出して設けられ、固定体20A側の軸受けホルダ23c、23dの軸受け部82a、82bに軸方向に移動自在に挿入されている。これにより、軸部801、802は、可動体本体32Aとともに軸方向に振動可能である。
本実施の形態では、磁極面61と磁極面51は、ケース21A内の限られたスペースにおいて、互いに対向する面積を極力大きくなっており、磁気回路を駆動させた際に、効率良く磁束が集中し、高出力化が図られる。
これにより、ケース21A内において、可動体30Aの両側方で、E型形状コア50c、50dを励磁するコイルのスペースを分散することができる。これにより、コイルの設計自由度が高くなり、振動出力を増加できるとともに、アクチュエータ10A自体の薄型化を図ることできる。
これにより、可動体30Aを支持する軸部を固定体側に固定して、可動体を貫通させる構成と比較して、可動体本体に貫通穴を形成する必要が無く、その分、可動体30Aの重量を大きくして振動出力を増加できる。また、可動体30A(具体的には、可動体本体32A)に、軸部を挿通する貫通穴を穿孔する必要が無く、製造性の向上を図ることができる。
実施の形態1、2では、対向する互いの極性の数を、マグネット4:コア3となるようにしている。なお、互いの極数の比は、マグネット:コア=2:3、3:2でもよい。
図20は、本発明に係る実施の形態3の振動アクチュエータの構成を示す外観図であり、図21は、同振動アクチュエータの分解斜視図であり、図22は、同振動アクチュエータの内部構成を示す平面図である。また、図23は、図20のG―G線矢視断面図であり、図24は、図22のH―H線断面図である。なお、図23では、便宜上、カバー24Aを有する状態の振動アクチュエータ10Bを示す。図25Aは、本発明に係る実施の形態3の振動アクチュエータの可動体を示す斜視図であり、図25Bは、図25AのJ−J線矢視断面図であり、図26は、振動アクチュエータの磁気回路を模式的に示す平面図である。
図20に示す振動アクチュエータ10Bは、高さ(図面上では上下方向の長さであり、厚みに相当する)が横(図20上では左右方向)よりも短い平板形状をなしている。
本実施の形態の振動アクチュエータ10Bは、図20に示すように、固定体20Bと、軸部801、802と、軸部801、802を介して可動自在に支持される可動体30Bと、を有する。
可動体30Bは、軸部801、802の軸を挟むように配置されるマグネット60e、60fと、マグネット60e、60fに対向して所定間隔(エアギャップ)を空けて配置され、凸部51e、51fにコイル70e、70fが巻回されたコア50e、50fとの協働により、軸部801、802の軸方向に沿って往復移動、つまり振動する。
振動アクチュエータ10Bは、可動体30B(マグネット60e、60f、可動体本体32A)は、金属ばね40aの軸方向の付勢力と、マグネット60e、60f、コイル70e、70fが巻回されたコア50e、50fにより発生する磁気吸引力による磁気ばねとにより弾性支持される。なお、可動体30Bは、コア50e、50fとマグネット60e、60fと間の磁気吸引力、所謂、磁気ばねだけで弾性支持されてもよい。
コア50e、50fは、底面部を有する矩形箱状に形成されたケース21Aにおいて、長手方向に沿う両側壁のそれぞれに互いに対向して配置されている。
電源供給部25Aaは、コイル70e、70fに電力供給する基板であり、外部電源に接続される基板、例えば、フレキシブル回路基板(FPC:Flexible printed circuits)等で構成される。電源供給部25Aaは、ケース21Aの両端壁側に配置され、軸受けホルダ23c、23d上に配置される。
可動体30Bは、図20及び図22に示すように、固定体20B内のケース21A内で軸部801、802の軸方向に可動自在に配置されている。可動体30Bは、可動体本体32Aと、マグネット60e、60fと、バネ受け部84と、有する。
本実施の形態の振動アクチュエータ10Bでは、可動体30Bの可動体本体32Aの両側方で、軸部801、802の軸を挟みそれぞれ配置されるコア50e、50fのそれぞれにおいて、励磁するコイル70e、70fが2つずつ巻回されている。
これにより、ケース21A内において、可動体30Bの両側方で、コア50e、50f及びコイル70e、70fの配置スペースを小さくでき、可動体30Bのウェイト(例えば、可動体本体32A)を大きくしやすく、振動出力を増加できる。
また、片側で1つのコイルを用いた構成と比較して、コイルの設計自由度が高くなり、振動出力を増加できるとともに、アクチュエータ10B自体の薄型化を図ることできる。
図27は、本発明に係る実施の形態4の振動アクチュエータの内部構成を示す斜視図であり、図28は、同振動アクチュエータを上側から見た分解斜視図である。また、図29は、図27のK―K線矢視断面図である。
ケース21は、底面部を有する矩形箱状に形成されており、長手方向に沿う両側壁のそれぞれに互いに対向してE型形状コア50a、50bが配置されている。また、ケース21内には、両側壁21a、21bのそれぞれの両端部間を閉塞する両端壁21c、21d間に、両端壁21c、21dの内側に設けられた軸保持部231、232を介して軸部80が架設されている。
軸保持部231、232は、振動アクチュエータ10におけるばねホルダ23a、23bを、軸部80の両端部をそれぞれ保持する機能を有するものとして用いている。なお、実施の形態1のばねホルダ23a、23bは軸部80の両端部を保持する機能の他に金属ばね40の一端部を挿入して金属ばね40の付勢力を受ける機能も有する。
よって、可動体30は、コイル70a、70bが巻回されたE型形状コア50a、50bとマグネット60とによる磁気ばね構造によって、軸回りへの回転を抑制した状態で、且つ、軸方向に移動自在に弾性支持される。
図30は、本発明に係る実施の形態5のウェアラブル端末100の要部構成を模式的に示す図である。ウェアラブル端末100は、ユーザが身につけて使用するものである。ここでは、ウェアラブル端末100は、接続された通信端末の着信の通知を装着したユーザに振動により通知する所謂ウェアラブルインプットデバイスとして機能する。
20、20A、20B 固定体
21、21A ケース
25、25A、25Aa 電源供給部
30、30A、30B 可動体
40、40a 金属ばね
50a、50b、50c、50d、E型形状コア(コア)
50e、50f コア
51 磁極面(磁極、着磁)
61 磁極面
60a、60b、60c、60d、60e、60f マグネット
70a、70b、70c、70d、70e、70f コイル
80、801、802 軸部(支軸部)
100 ウェアラブル端末
200 携帯端末
Claims (12)
- 固定体と、
支軸部と、
前記支軸部を介して前記固定体に対して可動自在に支持される可動体と、
を有し、
前記可動体には、マグネットと、前記マグネットの磁極面にエアギャップを介して対向配置される磁極面を有し且つコイルが設けられるコアとのうちの一方が、前記可動体において前記支軸部の軸を挟んだ両側にそれぞれ設けられ、それぞれの前記磁極面は前記支軸部の軸に直交する方向で互いに外方に向けて配置されており、
前記固定体には、前記可動体において前記支軸部の軸の両側にそれぞれ配置される前記マグネット及び前記コアのうちの前記一方に対向して、前記マグネット及び前記コアのうちの他方がそれぞれ設けられ、
前記可動体は、前記軸を挟んだ両側でそれぞれ、前記コアの磁極面及び前記マグネットの磁極面との間で発生する磁気吸引力により弾性支持され、且つ、給電による前記コイルの励磁により前記コイルが前記マグネットと協働することによって、前記固定体に対して前記支軸部の軸方向に往復振動する、
振動アクチュエータ。 - 前記可動体を前記固定体に対して可動自在に弾性支持する金属ばねをさらに備える、請求項1に記載の振動アクチュエータ。
- 前記金属ばねは、前記固定体に対する前記可動体の変位に対して非線形バネ定数を有する、
請求項2に記載の振動アクチュエータ。 - 前記マグネットの磁極面は、前記軸方向で4極に着磁された磁極面であり、
前記コアは、前記マグネットに対向し、且つ、それぞれ凸状であり先端面が前記コアの磁極面となる3磁極部を有し、
前記コイルは、前記3磁極部のうちの中央の磁極部の周囲に配設されている、
請求項1に記載の振動アクチュエータ。 - 前記マグネットの磁極面は、前記軸方向で4極に着磁された磁極面であり、
前記コアは、前記マグネットに対向し、且つ、それぞれ凸状であり先端面が前記コアの磁極面となる3磁極部を有し、
前記コイルは、前記3磁極部のそれぞれの周囲に配設された複数のコイルである、
請求項1に記載の振動アクチュエータ。 - 前記マグネットの磁極面は、前記軸方向で3極に着磁された磁極面であり、
前記コアは、前記マグネットに対向し、且つ、それぞれ凸状であり先端面が前記コアの磁極面となる2磁極部を有し、
前記コイルは、前記2磁極部のそれぞれの周囲に配設された複数のコイルである、
請求項1に記載の振動アクチュエータ。 - 前記支軸部は、前記可動体に固定され、
前記固定体は、前記支軸部が挿入する軸受け部を有し、前記軸受け部を介して、前記支軸部とともに前記可動体を可動自在に支持する、
請求項1に記載の振動アクチュエータ。 - 前記支軸部は、前記固定体に固定され、
前記可動体は、前記支軸部が挿入する軸受け部を有し、前記軸受け部を介して前記支軸部に移動自在に支持されている、
請求項1に記載の振動アクチュエータ。 - 前記マグネットの磁極面は、対向する前記コアの磁極面に対して前記軸回り方向の長さの中心部分が最も接近するように曲面ないし台形状の中央凸形状で構成されている、
請求項1に記載の振動アクチュエータ。 - 前記可動体は、高比重金属材を含む、
請求項1に記載の振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータを実装した、
ウェアラブル端末。 - 外部からの信号を受信する通信装置と、
前記通信装置での着信により振動する請求項1に記載の振動アクチュエータとを実装した、
着信通知機能デバイス。
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