JPWO2018101174A1 - アンテナ、モジュール基板およびモジュール - Google Patents

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Abstract

アンテナは、第1主導体、第2主導体、第1対向導体および第2対向導体を有している。第1主導体は、第1端部と、この第1端部に対して第1方向の一方側に位置する第2端部とを有している。第2主導体は、第1端部に対して隣接する第3端部と、この第2主導体の第3端部に対して第1の他方側に位置する第4端部とを有している。第1対向導体は、第1方向に交差する第2方向において第1主導体と対向している。第2対向導体は、第2方向において第2主導体と対向している。1対の対向導体は、第1方向において1対の主導体の外側に位置している部分を有している。

Description

本開示は、アンテナ、モジュール基板およびモジュールに関する。
電波を送受信するためのアンテナとして、ダイポールアンテナ又はこれに類するものが知られている(例えば特許文献1及び2)。ダイポールアンテナは、互いに隣接する位置から互いに逆方向に延びる1対のアンテナ導体を有している。
特許文献1のアンテナは、互いに隣接する端部から互いに逆方向に延びる第1および第2導電要素と、これに対向する第3および第4導電要素とを有している。第1および第2導電要素と、第3および第4導電要素とは、その外側の端部(互いに最も離れた端部)において互いに接続されている。すなわち、特許文献1では、いわゆるフォールデッドダイポールアンテナに類するアンテナが開示されている。
特許文献2のアンテナは、平面方向(直径方向)に並べられた円盤状の1対の導体と、この1対の導体に対向する円盤状の1対の導体とを有している。互いに対向する導体同士は、円周に沿って配列された複数の導体によって互いに接続されている。
特開2011−222833号公報 国際公開第2005/122332号
本開示の一態様に係るアンテナは、第1主導体、第2主導体、第1対向導体および第2対向導体を有している。前記第1主導体は、第1端部、および当該第1端部に対して第1方向の一方側に位置している第2端部を有している。前記第2主導体は、前記第1端部に隣接する第3端部、および当該第3端部に対して前記第1方向の他方側に位置している第4端部を有している。前記第1対向導体は、前記第1方向に交差する第2方向において前記第1主導体と対向している。前記第2対向導体は、前記第2方向において前記第2主導体と対向している。前記第1対向導体は、前記第1主導体よりも前記第1方向の前記一方側に位置している部分を含んでいる。前記第2対向導体は、前記第2主導体よりも前記第1方向の前記他方側に位置している部分を含んでいる。
本開示の一態様に係るアンテナは、第1主導体、第2主導体、第1対向導体、第2対向導体、少なくとも1つの第1接続導体、少なくとも1つの第2接続導体、板状導体および線路導体を有している。前記第1主導体は、第1端部、および当該第1端部に対して第1方向の一方側に位置している第2端部を有している。前記第2主導体は、前記第1端部に隣接する第3端部、および当該第3端部に対して前記第1方向の他方側に位置している第4端部を有している。前記第1対向導体は、前記第1方向に交差する第2方向において前記第1主導体と対向している。前記第2対向導体は、前記第2方向において前記第2主導体と対向している。前記少なくとも1つの第1接続導体は、前記第1主導体と前記第1対向導体とを接続している。前記少なくとも1つの第2接続導体は、前記第2主導体と前記第2対向導体とを接続している。前記板状導体は、前記第1および第2主導体の一方に接続されている。前記線路導体は、前記第1および第2主導体の他方に接続されており、前記板状導体と対向しているとともに前記板状導体に沿って延びている。前記第1および第2主導体ならびに前記第1および第2対向導体は、前記第1方向を長手方向とする形状である。前記少なくとも1つの第1接続導体は、前記第1対向導体の前記第1方向における両端から離れているものを含む。前記少なくとも1つの第2接続導体は、前記第2対向導体の前記第1方向における両端から離れているものを含む。
本開示の一態様に係るアンテナは、第1主導体、第2主導体、第1対向導体、第2対向導体、複数の第1接続導体および複数の第2接続導体を有している。前記第1主導体は、第1端部、および当該第1端部に対して第1方向の一方側に位置している第2端部を有している。前記第2主導体は、前記第1端部に隣接する第3端部、および当該第3端部に対して前記第1方向の他方側に位置している第4端部を有している。前記第1対向導体は、前記第1方向に交差する第2方向において前記第1主導体と対向している。前記第2対向導体は、前記第2方向において前記第2主導体と対向している。前記複数の第1接続導体は、前記第1主導体と前記第1対向導体とを接続している。前記複数の第2接続導体は、前記第2主導体と前記第2対向導体とを接続している。前記第1および第2主導体ならびに前記第1および第2対向導体は、前記第1方向を長手方向とする形状である。前記複数の第1接続導体は、前記第1方向の位置が互いに異なる。前記複数の第2接続導体は、前記第1方向の位置が互いに異なる。
本開示の一態様に係るアンテナは、第1主導体、第2主導体、第1対向導体、第2対向導体、第1拡張導体および第2拡張導体を有している。前記第1主導体は、第1端部、および当該第1端部に対して第1方向の一方側に位置している第2端部を有している。前記第2主導体は、前記第1端部に隣接する第3端部、および当該第3端部に対して前記第1方向の他方側に位置している第4端部を有している。前記第1対向導体は、前記第1方向に交差する第2方向において前記第1主導体と対向している。前記第2対向導体は、前記第2方向において前記第2主導体と対向している。前記第1拡張導体は、前記第1主導体および前記第1対向導体よりも前記第1および第2方向に交差する第3方向の一方側に位置している。前記第2拡張導体は、前記第2主導体および前記第2対向導体よりも前記第3方向の前記一方側に位置している。
本開示の一態様に係るモジュール基板は、上記のアンテナと、前記誘電体を含む絶縁基板と、前記絶縁基板の表面に位置しているランドと、を備えている。
本開示の一態様に係るモジュールは、上記のモジュール基板と、前記ランドに実装されている電子部品と、を備えている。
第1実施形態に係るアンテナの全体構成を示す斜視図である。 図2(a)は図1の一部拡大図、図2(b)は図2(a)のIIb−IIb線における断面図、図2(c)は図2(a)のIIc−IIc線における断面図である。 図3(a)は第2実施形態に係るアンテナの要部構成を示す斜視図、図3(b)は図3(a)のIIIb−IIIb線における断面図である。 第3実施形態に係るアンテナの要部構成を示す斜視図である。 第4実施形態に係るアンテナの要部構成を示す斜視図である。 第5実施形態に係るアンテナの要部構成を示す斜視図である。 第6実施形態に係るアンテナの要部構成を示す斜視図である。 第7実施形態に係るアンテナの要部構成を示す斜視図である。 第8実施形態に係るアンテナの要部構成を示す断面図である。 第9実施形態に係るアンテナの要部構成を示す断面図である。 図11(a)および図11(b)はアンテナの利用例としてのアセンブリを示す斜視図であり、図11(c)はアセンブリに含まれるモジュール基板の、図11(a)のXIc−XIc線における断面図である。
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
また、便宜上、図面に直交座標系xyzを付し、これを参照することがある。アンテナは、いずれの方向が上方または下方とされてもよいが、便宜上、z方向の正側を上方として、上面または下面等の語を用いることがある。
第2実施形態以降の説明においては、先に説明された実施形態の構成と同様または類似する構成について、先に説明された実施形態の構成に付した符号を付し、また、説明を省略することがある。なお、先に説明された実施形態の構成に対応(類似)する構成に対して、先に説明された実施形態の構成に付した符号と異なる符号を付した場合においても、特に言及しない事項については、先に説明された実施形態と同様である。
互いに類似する構成については、「第1主導体13A」および「第2主導体13B」のように、同一名称に対して互いに異なる番号(「第1」、「第2」)、ならびに互いに異なる大文字のアルファベット等からなる付加符号(「A」、「B」)を付すことがある。また、この場合において、単に「主導体13」といい、両者を区別しないことがある。
<第1実施形態>
(アンテナの全体構成)
図1は、アンテナ1の全体構成を示す斜視図である。この図では、アンテナ1の電位を端的に示すために電源を示す記号(2)を図示している。なお、実際には、アンテナ1には、例えば、IC(Integrated Circuit)3(図11(b))が接続される。
アンテナ1は、波長に応じた長さをx方向に有するダイポールアンテナに類するものである。従って、アンテナ1は、x方向を電界の振動の方向とする直線偏波の電波の放射および/または受信に供される。ただし、アンテナ1は、円偏波(そのうちの直線的な成分)に対しても対応可能である。アンテナ1が利用される周波数帯は任意である。
アンテナ1の大きさは、アンテナ1が利用される周波数帯の波長等に応じて適宜に設定されてよい。以下の説明では、アンテナ1が比較的高い周波数帯で利用される比較的小さいものである場合を例にとる。例えば、点線で示す矩形(アンテナ基板5)の平面視における1辺の長さは1mm以上10mm以下、点線で示す矩形の厚さは0.1mm以上1mm以下である。
アンテナ1は、例えば、誘電体(絶縁体)からなるアンテナ基板5(誘電体の一例)と、アンテナ基板5に設けられた導体からなる、アンテナ導体7、線路導体9(伝送線路)および板状導体11とを備えている。
板状導体11には基準電位が付与される。すなわち、板状導体11は、グラウンド(接地)の役割を有する。電波を放射する場合においては、IC3は、板状導体11に付与されている電位に対して電位差を有する信号を線路導体9に送信する(線路導体9に給電する)。アンテナ導体7は、線路導体9からの信号(電流)を電波に変換して放射する。また、電波を受信する場合においては、アンテナ導体7は、電波を電流に変換する。この電流は、板状導体11に付与されている基準電位と電位差を有する信号として、線路導体9を介してIC3に入力される。
アンテナ基板5は、例えば、概ね板状の部材である。その平面形状は、適宜な形状とされてよい。アンテナ基板5は、単一の材料から構成されていてもよいし、複数の材料から構成されていてもよい。複数の材料から構成される場合、例えば、アンテナ基板5は、異なる材料からなる誘電体層が厚み方向に積層された部分を含んでいてもよいし、かつ/またはガラス布等からなる基材に誘電体を含浸させた部分を含んでいてもよい。アンテナ基板5の誘電体は、例えば、セラミックおよび/または樹脂である。アンテナ基板5は、例えば、アンテナ導体7、線路導体9及び板状導体11の保持に寄与しているとともに、少なくともアンテナ導体7に接する部分が誘電体からなることによって、電波の波長の短縮に寄与している。
アンテナ導体7、線路導体9および板状導体11の材料は、例えば、金属である。金属は、CuまたはAlなど、適宜なものとされてよい。アンテナ導体7、線路導体9および板状導体11は、互いに同一の材料から構成されていてもよいし、互いに異なる材料から構成されていてもよい。アンテナ導体7、線路導体9および板状導体11それぞれは、単一の材料から構成されていてもよいし、複数の材料から構成されていてもよい。複数の材料から構成される場合、例えば、各部は、互いに異なる金属からなる導体層がアンテナ基板5の厚み方向(z方向)に積層されて構成されていてもよい。
アンテナ導体7の一部および線路導体9は、例えば、アンテナ基板5に埋設されている。アンテナ導体7の他の一部および板状導体11は、例えば、アンテナ基板5の下面に位置している。線路導体9および板状導体11は、例えば、アンテナ基板5の平面方向(y方向)においてアンテナ導体7から離れている。線路導体9および板状導体11は、例えば、アンテナ基板5の厚み方向(z方向)において互いに対向している。
線路導体9と板状導体11とが対向していることによって、いわゆるマイクロストリップ線路が構成されている。線路導体9と板状導体11との距離は、例えば、一定である。線路導体9の形状は、適宜に設定されてよい。図1の例では、線路導体9は、アンテナ基板5に平行な層状パターンによって構成されており、一定の幅で直線状に延びている。板状導体11の形状も適宜に設定されてよい。図1の例では、板状導体11は、アンテナ基板5に平行な層状パターンによって構成されており、アンテナ導体7および線路導体9に比較して広い面積を有する板状である。線路導体9および板状導体11それぞれの寸法、および両者の距離は、アンテナ1が利用される周波数帯等に応じて適宜に設定されてよい。
なお、上記の説明では、線路導体9および板状導体11を含んでアンテナ1を定義しているが、アンテナ導体7、およびアンテナ基板5のうちのアンテナ導体7の周囲部分のみによってアンテナ1を定義してもよい。
(アンテナ導体の全体構成)
図2(a)は、アンテナ1のうち、アンテナ導体7を含む一部を拡大して示す斜視図である。図2(b)は、図2(a)のIIb−IIb線における断面図である。図2(c)は、図2(a)のIIc−IIc線における断面図である。なお、図2(a)では、アンテナ基板5の図示は省略されている。
アンテナ導体7は、例えば、1対の主導体13(13Aおよび13B)と、これに対向する1対の対向導体15(15Aおよび15B)と、前者と後者とを接続する複数の接続導体17(17A−1、17A−2、17B−1および17B−2)とを有している。アンテナ導体7と、線路導体9および板状導体11との間には、両者を接続するための1対の接続線19(19Aおよび19B)が設けられている。
アンテナ導体7は、例えば、概ね、y方向に平行な不図示の対称軸に関して180°回転対称の形状とされている。すなわち、第1主導体13Aと第2主導体13Bとは、概ね、互いに180°回転対称の位置および形状である。第1対向導体15Aと第2対向導体15Bとは、概ね、互いに180°回転対称の位置および形状である。第1接続導体17A(17A−1および17A−2)と第2接続導体17B(17B−1および17B−2)とは、概ね、互いに180°回転対称の位置および形状である。1対の接続線19も、例えば、概ね、y方向に平行な不図示の対称軸に関して180°回転対称の形状である。
1対の主導体13は、アンテナ導体7がダイポールアンテナのように機能する基本となる構成である。そして、1対の対向導体15および複数の接続導体17が設けられていることにより、例えば、アンテナ導体7の円偏波に係る利得が向上する。これらの具体的な構成は、例えば、以下のとおりである。
(主導体)
1対の主導体13は、互いに隣接する位置からx方向において互いに逆側に長さL1(図2(c))を有している。換言すれば、図2(a)において符号を付すように、第1主導体13Aは、端部13dと、この端部13dに対してx方向の正側に位置する端部13eとを有しており、第2主導体13Bは、第1主導体13Aの端部13dに対して隣接する端部13dと、この第2主導体13Bの端部13dに対してx方向の負側に位置する端部13eとを有している。
1対の主導体13それぞれは、例えば、互いに隣接する側の端部である端部13dにおいて、1対の接続線19と接続されている。長さL1は、送信および/または受信の対象としている電波の波長の概ね1/4とされている。ひいては、1対の主導体13の全体としてのx方向における長さ(L1+L1)は、概ね半波長とされている。このような構成により、1対の主導体13は、半波長ダイポールアンテナに類する構成となっている。
なお、半波長ダイポールアンテナの1対の導体(ここでは1対の主導体13)の長さは、原理上は1/4波長であるが、実際には、インピーダンス整合等を考慮して1/4波長よりも短くされてよい。短縮率は、例えば、1/4波長の数%以下である。以下の説明では、特に断りがない限りは、このような実際のアンテナにおける調整量については無視する。
本実施形態では、アンテナ導体7は、基本的にアンテナ基板5に接しており、アンテナ基板5を介して電波の放射および/または受信を行うことが可能である。従って、アンテナ1の長さに関していう波長は、自由空間におけるものではなく、アンテナ基板5内におけるものである。例えば、一般には、アンテナ基板5内における波長λは、下記式で表わされる。
λ=1/√ε×λ=c/(√ε×f)
ここで、εは、アンテナ基板5(誘電体)の比誘電率、λは、自由空間における波長、cは自由空間における(真空中の)光速、fは、周波数である。
主導体13は、例えば、1対の主導体13が互いに逆側に長さを有する方向(x方向)に平行な層状導体によって構成されている。その平面形状は、例えば、x方向を長手方向とする形状であり、より具体的には、例えば、x方向を長手方向とする長方形である。ただし、接続部19と接続される端部においては、屈曲の外周側となる角部が面取りされている。もちろん、そのような面取りはなされなくてもよい。長辺の長さは、基本的には対象とする波長に応じて設定される。短辺の長さおよび主導体13の厚さは適宜に設定されてよい。この際、これらの寸法が利得に及ぼす影響が考慮されてもよい。
なお、主導体13および接続線19は幅を有しているから、両者の境界は必ずしも明確ではない。主導体13の長さL1を設計したり、実際の製品において長さL1を特定したりする必要があるときは、例えば、長さL1の接続線19側の端部は、主導体13および接続線19を構成する導体の接続線19側の縁部とされてもよいし、接続線19の中心線(不図示)とされてもよい。この際、面取りは無視されてもよい。なお、図2(c)では、接続線19の中心線を主導体13の接続線19側の端部と考えて長さL1を示している。
第1主導体13Aは、例えば、アンテナ基板5に埋設されている。具体的には、例えば、第1主導体13Aは、線路導体9と同一平面内に設けられている。第2主導体13Bは、例えば、アンテナ基板5の下面(表面)に重なっている。ひいては、アンテナ基板5は、板状導体11と同一平面内に設けられている。別の観点では、第1主導体13Aと第2主導体13Bとは、その平面に直交する方向(z方向、アンテナ基板5の厚み方向)の位置が互いに異なっている。
典型的なダイポールアンテナにおいては、2つの導体は同一直線上に位置しているから、2つの導体は、短絡しないように互いに離れている。本実施形態においては、1対の主導体13は、z方向の位置が互いに異なるから、x方向において(z方向に見て)、互いに離れていてもよいし、隙間無く隣接していてもよいし、互いに重複していてもよい。図示の例では、主導体13と接続線19との境界の定義にもよるが、図2(c)で長さL1が示されているように、接続線19の不図示の中心線で境界を考えると、1対の主導体13はx方向において互いに隙間無く隣接している。
第1主導体13Aは線路導体9と接続されており、第2主導体13Bは板状導体11と接続されている。従って、信号に対応する主導体13(13A)がアンテナ基板5に埋設されており、基準電位に対応する主導体13(13B)がアンテナ基板5の表面に位置している。別の観点では、信号に対応する主導体13(13A)は、基準電位に対応する主導体13(13B)よりもアンテナ基板5の厚み方向の中央に近い。
(対向導体)
第1対向導体15Aは、第1主導体13Aに(少なくとも一部が)対向している。第2対向導体15Bは、第2主導体13Bに(少なくとも一部が)対向している。対向方向は、1対の主導体13が互いに逆側に長さを有する方向(x方向)に交差(例えば直交)する方向(z方向)である。また、別の観点では、対向方向は、例えば、層状の主導体13がなす平面に交差(例えば直交)する方向である。
なお、既述のように、本実施形態においては、アンテナ導体7の形状は180°回転対称である。そこで、以下では、第1対向導体15Aと第2対向導体15Bとを区別せずに、主導体13との対比において対向導体15の説明を行うことがある。例えば、以下において、主導体13および対向導体15の相対位置の説明は、基本的には、第1主導体13Aおよび第1対向導体15Aの相対位置の説明、ならびに第2主導体13Bおよび第2対向導体15Bの相対位置の説明に該当する。
対向導体15は、例えば、主導体13に平行な層状導体によって構成されている。その平面形状は、例えば、1対の主導体13が互いに逆側に長さを有する方向(x方向)を長手方向とする形状であり、より具体的には、例えば、x方向を長手方向とする長方形である。別の観点では、対向導体15の形状は、例えば、主導体13の形状と同じ形状、または主導体13の形状の縦横比を変えた形状である。
対向導体15の長さ(x方向)、幅(y方向)および厚み(z方向)は適宜に設定されてよい。例えば、対向導体15の長さは、主導体13の長さL1に対して、短くてもよいし、同等でもよいし(図示の例)、長くてもよい。また、対向導体15の幅は、主導体13の幅に対して、狭くてもよいし、同等でもよいし(図示の例)、広くてもよい。また、対向導体15の厚みは、主導体13の厚みに対して、薄くてもよいし、同等でもよいし(図示の例)、厚くてもよい。
上記の寸法の説明からも理解されるように、対向導体15は、主導体13との対向方向(z方向)に見て、その少なくとも一部が主導体13の少なくとも一部に重なっている限り、主導体13内に収まっていてもよいし、主導体13と一致していてもよいし、主導体13を包含していてもよい。また、z方向に見て、主導体13の一部が対向導体15からはみ出すとともに、対向導体15の一部が主導体13からはみ出していてもよい(図示の例)。その主導体13または対向導体15がはみ出す方向は、xy平面に平行ないずれの方向であってもよい。
対向導体15は、対向方向(z方向)に見て、主導体13に対して位置がずれているように見えてもよいし(図示の例)、位置が一致しているように見えてもよい。例えば、対向導体15および主導体13は、z方向に見て、図形重心が互いにずれていてもよいし(図示の例)、図形重心が互いに一致していてもよい。なお、図形重心は、図形の、そのまわりでの一次モーメントが0であるような点である。ずれの方向は、いずれの方向でもよく、図示の例では、ずれの方向は、1対の主導体13の外側(第1対向導体15Aでは第1主導体13Aの+x側、第2対向導体15Bでは第2主導体13Bの−x側)である。
図示の例では、対向導体15の平面形状およびxy平面の位置は、以下のとおりである。対向導体15は、長方形の主導体13と同等の長さ(x方向)および幅(y方向)を有する長方形である。すなわち、対向導体15は、寸法も含めて、主導体13と同様の形状である。そして、1対の対向導体15は、1対の主導体13が互いに逆側に長さを有している方向(x方向)において、1対の主導体13の外側にずれている。別の観点では、1対の対向導体15は、x方向において1対の主導体13の外側に位置する部分を有している。具体的には、第1対向導体15Aは、第1主導体13Aよりもx方向の正側に位置する部分を有しており、第2対向導体15Bは、第2主導体13Bよりもx方向の負側に位置する部分を有している。なお、y方向の位置は、対向導体15と主導体13とで同じである。
第1対向導体15Aは、例えば、第2主導体13Bと同一平面内に設けられており、また、アンテナ基板5の下面に位置している。一方、第2対向導体15Bは、例えば、第1主導体13Aと同一平面内に設けられており、また、アンテナ基板5に埋設されている。別の観点では、第1対向導体15Aと第2対向導体15Bとは、主導体13との対向方向(z方向)の位置が互いに異なっている。
第1対向導体15Aは、同一平面内に位置する第2主導体13Bと短絡しないように、例えば、x方向において第2主導体13Bから離れている。具体的には、両者はx方向において30μm〜120μm程度離れている。同様に、第2対向導体15Bは、x方向において第1主導体13Aから離れている。第2対向導体15Bと第1主導体13Aも、同様にx方向において30μm〜120μm程度離れている。一方、本実施形態においては、x方向において(z方向に見て)、1対の主導体13は、隙間無く隣接している、または重複している(離れていない)。従って、x方向において(z方向に見て)、1対の対向導体15は、互いに離れることになる。
なお、本実施形態では、1対の対向導体15はz方向の位置が互いに異なり、1対の対向導体15同士の短絡のおそれはない。従って、この観点のみから言えば、x方向において(z方向に見て)、1対の対向導体15は、互いに離れていてもよいし、隙間無く隣接していてもよいし、互いに重複していてもよい。例えば、1対の主導体13がx方向において互いに離れている態様、または対向導体15と主導体13とが同一平面に無い態様においては、1対の対向導体15を隙間無く隣接させたりしてもよい。
対向導体15の主導体13に対する対向方向における距離は、適宜に設定されてよい。例えば、当該距離は、例えば、1/4波長(別の観点では主導体13の長さL1)よりも小さい。
なお、本願発明者は、本実施形態に係るアンテナについて、対向導体15と主導体13との距離を互いに異ならせた複数のケースについてシミュレーション計算を行った。具体的には、上記の距離は、1/4λ未満(具体的には約60μm)、1/4λまたは1/2λとした。この計算結果では、1/4λ未満のケースの方が、1/4λまたは1/2λのケースよりも総合利得に係るピークゲインが高くなった。
ここでいう総合利得は、垂直偏波、水平偏波、左円偏波および右円偏波の利得を含む概念である。総合利得に係るピークゲインは、総合利得の最大値である(偏波毎のピークゲインを前記の複数の偏波について合算したものではない。)。なお、利得に係るピークゲインは、各偏波の利得のうち最も大きな値である。
同一平面内に位置している対向導体15と主導体13とのx方向における距離(別の観点では1対の対向導体15間のx方向における距離)は、適宜に設定されてよい。例えば、当該距離の最小値は、製造誤差または絶縁破壊を考慮したときに短絡が生じない限界の距離とされてよい。また、当該距離の最大値は、対向導体15の少なくとも一部が主導体13の少なくとも一部と対向する限り(さらに本実施形態においては両者を接続導体17によって接続できる限り)、適宜に設定されてよい。
(接続導体)
第1接続導体17A(17A−1および17A−2)は、第1主導体13Aと第1対向導体15Aとの間に介在してこれらを接続している。第2接続導体17B(17B−1および17B−2)は、第2主導体13Bと第2対向導体15Bとの間に介在してこれらを接続している。
既に言及したように、第1主導体13A、第1対向導体15Aおよび第1接続導体17Aと、第2主導体13B、第2対向導体15Bおよび第2接続導体17Bとは概ね互いに180°回転対称の配置および形状である。そこで、ここでは、第1接続導体17Aおよび第2接続導体17Bのうち、第1接続導体17Aを例にとって説明する。ただし、以下の第1接続導体17Aに係る説明は、「第1」および「A」を「第2」および「B」に置換して、第2接続導体17Bに適用してよい。
第1接続導体17Aの数は適宜に設定されてよい。図示の例では、2つの第1接続導体17Aが、1対の主導体13が互いに逆側に長さを有する方向(x方向)に配列されている。別の観点では、2つの第1接続導体17Aは、長手方向を有する形状の第1主導体13Aの前記長手方向に沿って配列されている。
第1接続導体17Aの位置は適宜に設定されてよい。なお、本実施形態では、第1接続導体17Aは、第1主導体13Aと第1対向導体15Aとの対向方向(z方向)に延びているから、以下の説明では、第1接続導体17Aの第1主導体13Aまたは第1対向導体15Aに対する接続位置を単にこれらの導体(13Aまたは15A)に対する位置として言及することがある。第1接続導体17Aは、例えば、第1主導体13Aおよび/または第1対向導体15Aのx方向におけるいずれかの端部に位置してもよいし、第1主導体13Aおよび/または第1対向導体15Aのx方向における中途に位置してもよい。また、y方向の位置も適宜に設定されてよく、図示の例では、第1接続導体17Aは、概ね、第1主導体13Aおよび第1対向導体15Aそれぞれのy方向中央に位置している。
図示の例では、第1接続導体17A−1は、第1主導体13Aに対しては、1対の主導体13の外側の端部に位置し、第1対向導体15Aに対しては、x方向の中途に位置している。また、第1接続導体17A−2は、第1主導体13Aに対しては、x方向の中途に位置し、第1対向導体15Aに対しては、1対の主導体13の内側の端部に位置している。このように、本実施形態では、アンテナ導体7は、フォールデッドダイポールアンテナとは異なり、第1主導体13Aおよび第1対向導体15Aの少なくとも一方の導体の両端から離れている少なくとも1つ(本実施形態では2つ)の第1接続導体17Aを有している。
なお、第1接続導体17Aが第1主導体13Aまたは第1対向導体15Aのx方向の端部に位置するという場合であっても、第1接続導体17Aは第1主導体13Aまたは第1対向導体15Aのx方向の縁(本実施形態では長方形の短辺)に接し、または重なっている必要はない。例えば、第1接続導体17Aを第1主導体13Aの端部に設ける設計思想であっても、公差によらずに第1接続導体17Aと第1主導体13Aとの接続面積を確実に確保するために、第1接続導体17Aを第1主導体13Aのx方向の縁から離してもよいからである。
逆に言えば、例えば、第1接続導体17Aが第1主導体13Aまたは第1対向導体15Aのx方向の縁から極僅かに離れていたとしても、第1接続導体17Aが第1主導体13Aまたは第1対向導体15Aのx方向の中途に位置している(端部から離れている)ことにはならない。従って、例えば、一般的なフォールデッドダイポールアンテナの互いに対向する導体の接続位置に比較して、第1接続導体17Aが第1主導体13Aに対してそのx方向の中央側に位置している場合に第1主導体13Aの端部から離れていると判断してよい。
なお、図示の例では、第1接続導体17Aが第1主導体13Aの端部に位置するといっても、第1接続導体17A−1は、第1主導体13Aのx方向の縁(短辺)から、第1接続導体17A−1のx方向の長さ(直径)程度の距離で離れている。その一方で、第1主導体13Aの両端から離れている第1接続導体17A−2は、第1主導体13Aのx方向の両側の縁から、第1接続導体17A−2のx方向の長さ(直径)の2倍以上は離れている。
接続導体17の形状は、適宜に設定されてよい。例えば、接続導体17は、図示のように柱状であってもよいし、図2とは異なり、層状パターンが軸方向に延びる形状であってもよい。また、接続導体17は、図示のように中実(内部に空洞がない)であってもよいし、図2とは異なり、中空(内部に空洞がある)であってもよい。接続導体17のxy平面に平行な断面(xy断面)の形状は、図示のようにz方向の全長に亘って同一であってもよいし、図2とは異なり、z方向の位置によって異なっていてもよい。また、xy断面の形状は、例えば、図示のように円形であってもよいし、図2とは異なり、楕円または多角形であってもよい。xy断面の面積は適宜に設定されてよい。
(接続線)
第1接続線19Aは、例えば、第1主導体13Aおよび線路導体9と同一平面内に位置しており、これらを接続している。第2接続線19Bは、例えば、第2主導体13Bおよび板状導体11と同一平面内に位置しており、これらを接続している。接続線19は、例えば、一定の幅で直線状に延びる層状パターンによって構成されており、1対の主導体13が互いに逆側に長さを有する方向(x方向)に対して直交する方向(y方向)に延びている。1対の接続線19は、例えば、1対の主導体13と1対の対向導体15との対向方向(z方向)において互いに対向しており、また、例えば、互いに同一の形状である。
接続線19の長さ(アンテナ導体7の板状導体11からの距離)は、適宜に設定されてよい。例えば、アンテナ1を利用する周波数における波長(アンテナ基板5内)をλとしたときに、接続線19の長さは1/4λとされてよい。この場合、例えば、接続線19もアンテナのように機能させることが可能であり、その結果、利得が向上する。また、例えば、アンテナ1を利用する周波数において電圧定在波比(VSWR:Voltage Standing Wave Ratio)を低減させることができる。接続線19の幅は、適宜に設定されてよい。図示の例では、接続線19の幅は、線路導体9の幅と同等とされているが、線路導体9の幅と異なっていてもよい。
(アンテナ導体から基板の端面までの距離)
図1に戻って、アンテナ導体7から(主導体13から)アンテナ基板5のy方向負側(線路導体9および板状導体11に対してアンテナ導体7が位置する側)の端面5aまでの距離Dt1は、適宜に設定されてよい。例えば、距離Dt1は、主導体13の長さL1(別の観点ではλ/4)以上とされてよい。もちろん、距離Dt1は、長さL1未満であってもよい。
また、図1において想像線(2点鎖線)で示すように、アンテナ基板5は、y方向負側へ比較的長くされていてもよい。例えば、アンテナ1を利用する周波数における波長(アンテナ基板5内)をλとしたときに、距離Dt1はλよりも長くされてよい。別の観点では、距離Dt1は、1対の主導体13全体のx方向における長さの2倍(2×(L1+L1))とされてもよい。
(アンテナを含む多層基板)
図2(b)および図2(c)に示すように、上述したアンテナ1の構成は、例えば、多層基板と同様の構造によって実現されてよい。具体的には、例えば、アンテナ基板5は、複数の誘電体層21(21Aおよび21B。誘電体の一例。)が積層されて構成されている。主導体13、対向導体15、線路導体9、板状導体11および接続線19は、例えば、最下層の誘電体層21(第1誘電体層21A)の下面に位置する第1導体層23A、または、互いに重なる誘電体層21(21Aおよび21B)の間に位置する第2導体層23Bによって構成されている。接続導体17は、例えば、第1誘電体層21Aを貫通する貫通導体によって構成されている。
図示の例では、第2誘電体層21Bは、第1誘電体層21Aに比較して厚い。ただし、第2誘電体層21Bは、第1誘電体層21Aと同等の厚さを有する複数の誘電体層が積層されて構成されていてもよい。第1誘電体層21Aについても、複数の誘電体層が積層されて構成されていてもよい。なお、第2誘電体層21Bの厚さは、第1誘電体層21Aの厚さ以下とされてもよい。
複数の誘電体層21(21Aおよび21B)は、互いに同一の材料から構成されていてもよいし、互いに異なる材料から構成されていてもよい。互いに同一の材料から構成される場合、互いに重なる誘電体層21の境界は一体化によって判別不可能となっていてもよい。誘電体層21の材料は、既に言及したように、例えば、セラミックおよび/または樹脂である。一の誘電体層21は、単一の材料から構成されていてもよいし、複数の材料から構成されていてもよい。複数の材料から構成される場合、例えば、一の誘電体層21は、樹脂層と無機絶縁層とを重ねあわせたものであってもよい。また、複数の誘電体層21は、互いに同一の厚さであってもよいし、互いに異なる厚さであってもよい。
複数の導体層23(23Aおよび23B)は、互いに同一の材料から構成されていてもよいし、互いに異なる材料から構成されていてもよい。また、複数の導体層23は、互いに同一の厚さであってもよいし、互いに異なる厚さであってもよい。一層の導体層23は、単一の金属材料から構成されていてもよいし、互いに異なる材料からなる金属層が積層されて構成されていてもよい。一層の導体層23は、例えば、部位に限らず同一の材料および厚さである。ただし、一層の導体層23は、部位によって異なる材料および/または厚さを有していてもよい。
第1誘電体層21Aは、概ねその平面方向の全体に亘って概ね一定の厚さとなっている。従って、第1誘電体層21Aを挟んで対向する第1導体層23Aと第2導体層23Bとは概ね互いに平行になっている。ひいては、1対の主導体13および1対の対向導体15は概ね互いに平行になっている。
貫通導体(接続導体17)は、単一の金属材料から構成されていてもよいし、外周面と内部とで異なる材料が用いられるなど、複数種の材料から構成されてもよい。貫通導体は、導体層23と同一の材料から構成されていてもよいし、異なる材料から構成されていてもよい。また、例えば、第1誘電体層21Aが複数の誘電体層から構成される場合においては、その複数の誘電体層を貫通する複数の貫通導体が連ねられて接続導体17が構成されてよい。この場合、連ねられる複数の貫通導体は、その形状(寸法)および/または材料が互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
多層基板の貫通導体としては、中実のもの、中空のもの(内部に絶縁体が充填されるもの含む)、テーパ状のもの、逆テーパ状のもの、貫通方向において断面積が一定のもの、一層の誘電体層のみを貫通するもの、複数の誘電体層を貫通するものなど、種々のものが挙げられる。接続導体17は、そのいずれによって構成されてもよい。
なお、特に図示しないが、アンテナ1は、第1導体層23Aを覆う不図示の絶縁膜を有していてもよい。当該絶縁膜は、例えば、第1誘電体層21Aよりも薄い。また、当該絶縁膜は、例えば、ソルダーレジストからなる。
(アンテナ1の製造方法)
アンテナ1の製造方法は、例えば、具体的な形状等を除いては、多層基板の製造方法と同様とされてよい。また、多層基板の製造方法も種々存在するが、そのいずれが利用されてもよい。
例えば、アンテナ1は、いわゆるビルドアップ法によって作製されてよい。ビルドアップ法では、一の誘電体層21を形成するとともに当該一の誘電体層21に対して必要に応じて貫通導体(接続導体17)および/または導体層23を形成する工程を繰り返すことによって、複数の誘電体層21が順に積層されて固定される。
また、例えば、アンテナ1は、誘電体層21となるセラミックグリーンシートに貫通導体および導体層23となる導電ペーストを配置したものを積層して焼成する一括積層法によって作製されてよい。
上記の各種の方法において、誘電体層21の形成、貫通導体(接続導体17)が配置される孔の形成、貫通導体および導体層23の形成方法も、公知の種々の方法とされてよい。
例えば、誘電体層21は、未硬化(液状またはフィルム状)の熱硬化性樹脂を基材または先に形成されている誘電体層21上に配置し、これを硬化させて形成したり、セラミックグリーンシートを焼成して形成したりしてよい。
また、例えば、貫通導体(接続導体17)が配置される孔は、フォトリソグラフィー等によって形成したマスクを介してウェットエッチングおよび/またはドライエッチングを行って形成したり、径を絞ったレーザ光によって形成したり、打ち抜き加工によって形成したり、ドリルによって形成したりしてよい。誘電体層21が感光性樹脂の場合はフォトリソグラフィーによって形成してもよい。
また、例えば、導体層23は、無電解めっき法および/または電解めっき法によって形成したり、導電ペーストの印刷によって形成したりしてよい。また、導体層23は、誘電体層21の全面に形成されてからマスクを介してエッチングされてパターニングされてもよいし、マスクを介して誘電体層21上に形成され、マスクとともにマスク上の部分が除去されてパターニングされてもよい。
また、例えば、貫通導体(接続導体17)は、無電解めっき法および/または電解めっき法によって形成したり、導電ペーストの印刷によって形成したりしてよい。なお、めっきを孔内で十分に成長させたり、導電ペーストを孔に充填することによって中実の貫通導体25が形成され、めっきの成長を適宜に停止したり、導電ペーストを孔の内面のみに印刷することによって中空状の貫通導体が形成される。
以上のとおり、本実施形態に係るアンテナ1は、互いに隣接する位置からx方向において互いに逆側に長さを有している1対の主導体13と、x方向に交差するy方向において第1主導体13Aと対向している第1対向導体15Aと、y方向において第2主導体13Bと対向している第2対向導体15Bと、を備えている。
従って、例えば、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して利得が向上する。具体的には、例えば、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインが向上する。このことは、本願発明者が行ったシミュレーション計算によって確認されている。なお、本実施形態における1対の主導体13の相対的な位置関係、ならびに1対の主導体13と電位(信号および基準電位)との対応関係等においては、左円偏波に係るピークゲインは右円偏波に係るピークゲインよりも大きい。対向導体15を設けたことによるピークゲインの向上の理由としては、例えば、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して、アンテナ導体7全体としての質量が大きくなること、および/またはy方向に見たアンテナ導体7の投影面積が大きくなることが挙げられる。
また、本実施形態では、1対の対向導体15は、x方向において1対の主導体13の外側に位置している部分を有している。すなわち、第1対向導体15Aは、第1主導体13Aよりもx方向の正側に位置する部分を有しており、第2対向導体15Bは、第2主導体13Bよりもx方向の負側に位置する部分を有している。
従って、例えば、1対の対向導体15が1対の主導体13の外側に位置する部分を有していない態様(図4参照。当該態様も本開示に係る技術に含まれる。)に比較して、左円偏波に係るピークゲインが向上する。このことは、本願発明者が行ったシミュレーション計算によって確認されている。また、本願発明者が行ったシミュレーション計算では、1対の対向導体15の長さを変えずに、1対の対向導体15の位置を1対の主導体13に対して外側にずらしていくと、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインが向上した。この観点からも、1対の対向導体15が1対の主導体13に対して外側にずれた構成は有利である。また、例えば、フォールデッドダイポールアンテナは、対向する導体同士で外側の端部の位置が一致しなければならないが、本実施形態では、そのような制約を緩和することができる。その結果、例えば、同一平面にある第2主導体13Bと第1対向導体15Aとが短絡しないようにこれらをx方向において離しつつも、第1対向導体15Aの長さを第1主導体13Aの端部19eの位置に関わらずに長くすることができる。
また、本実施形態では、アンテナ1は、第1主導体13Aと第1対向導体15Aとを接続している少なくとも1つの第1接続導体17Aと、第2主導体13Bと第2対向導体15Bとを接続している少なくとも1つの第2接続導体17Bと、を更に備えている。
従って、例えば、接続導体17が設けられていない態様(図6参照。当該態様も本開示に係る技術に含まれる。)に比較して、アンテナ導体7の質量および/またはy方向に見たアンテナ導体7の投影面積が大きくなる。その結果、例えば、左円偏波に係るピークゲインが向上する。このことは、本願発明者が行ったシミュレーション計算によって確認されている。
また、本実施形態では、1対の主導体13および1対の対向導体15は、x方向を長手方向とする形状である。前記少なくとも1つの第1接続導体17Aは、第1主導体13Aおよび第1対向導体15Aの少なくとも一方の導体のx方向における両端から離れているものを含む。同様に、前記少なくとも1つの第2接続導体17Bは、第2主導体13Bおよび第2対向導体15Bの少なくとも一方の導体のx方向における両端から離れているものを含む。
すなわち、アンテナ1は、フォールデッドダイポールアンテナとはその構成および原理が相違し、接続導体17は、主導体13および対向導体15の端部に位置している必要はない。その結果、例えば、上記のように1対の主導体13と同等の長さを有する1対の対向導体15を1対の主導体13に対してx方向の外側にずらしつつ、両者を接続することもできる。すなわち、設計の自由度が高い。
また、本実施形態では、1対の主導体13および1対の対向導体15は、x方向を長手方向とする形状である。複数の第1接続導体17Aは、x方向の位置が互いに異なる。複数の第2接続導体17Bは、x方向の位置が互いに異なる。
すなわち、アンテナ1は、フォールデッドダイポールアンテナとはその構成および原理が相違し、第1接続導体17Aおよび第2接続導体17Bそれぞれは、任意の数で設けられてよい。複数の第1接続導体17Aが設けられることによって、例えば、第1主導体13Aと第1対向導体15Aとの接続が確実になされる。
また、本実施形態では、1対の主導体13は、z方向(主導体13と対向導体15との対向方向)の位置が互いに異なる。
従って、例えば、1対の主導体13同士の短絡のおそれを低減し、1対の主導体13をx方向(1対の主導体13が互いに逆側に長さを有する方向)において近づけることができる。その結果、例えば、1対の主導体13全体として、隙間無く半波長の長さが実現される。
また、本実施形態では、第1主導体13Aおよび第2対向導体15Bは、z方向の位置が互いに同一である。第2主導体13Bおよび第1対向導体15Aは、z方向の位置が互いに同一である。
従って、上記のように1対の主導体13のz方向の位置を互いにずらす一方で、互いに接続されない主導体13と対向導体15とが同一平面内に位置することから、アンテナ導体7全体としての薄型化を図ることができる。
また、本実施形態では、1対の主導体13および1対の対向導体15は、y方向に直交する層状導体である。
従って、例えば、回路基板などに対する導体パターンの形成によってアンテナ1を実現することができる。その結果、例えば、小型化および/またはモジュール化が容易化される。
また、本実施形態では、アンテナ1は、1対の主導体13および1対の対向導体が内部または表面に位置している誘電体(アンテナ基板5)を更に備えている。
従って、アンテナ導体7の周囲の波長が短くなり、アンテナ1を小型化することができる。また、多層基板を用いてアンテナ1を構成することもできる。
また、本実施形態では、第1主導体13Aが誘電体(アンテナ基板5)の内部に位置しており、第2主導体13Bがアンテナ基板5の表面(下面)に位置しており、第1対向導体15Aがアンテナ基板5の下面に位置しており、第2対向導体15Bがアンテナ基板5の内部に位置している。
従って、例えば、上述した1対の主導体13同士のz方向の位置を互いにずらしつつ、互いに接続されない主導体13と対向導体15とを同一平面に位置させる構成が実現される。また、例えば、第2主導体13B等が誘電体によって覆われていないことから、覆われている態様(図9参照。この態様も本開示に係る技術に含まれる。)に比較して、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインが向上する。このことは、1対の主導体13のみを有する構成についてであるが、本願発明者が行ったシミュレーション計算によって確認されている。
また、本実施形態では、アンテナ1は、板状導体11および線路導体9を有している。板状導体11は、誘電体(アンテナ基板5)の内部または表面(本実施形態では表面)に位置している。線路導体9は、アンテナ基板5の内部または表面(本実施形態では内部)に位置しており、板状導体11とアンテナ基板5を介して対向しているとともに板状導体11に沿って延びている。
従って、例えば、アンテナ導体7と板状導体11との距離を適宜に調整することによって、利得を向上させたり、VSWRを低下させたりすることができる。そのような調整をアンテナ1内部の構成の設計変更として行うことができる。
また、本実施形態では、1対の主導体13のうちアンテナ基板5のy方向中心に近いもの(第1主導体13A)と線路導体9とが接続され、1対の主導体13のうちアンテナ基板5のy方向中心から遠いもの(第2主導体13B)と板状導体11とが接続されている。
従って、例えば、本実施形態とは逆に、アンテナ基板5の厚みの中央に近い主導体13と板状導体11とを接続し、アンテナ基板5の厚みの中央から遠い主導体13と線路導体9とを接続した態様(図10参照。この態様も本開示に係る技術に含まれる。)に比較して、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインが向上する。このことは、本願発明者が行ったシミュレーション計算によって確認されている。
また、本実施形態では、1対の主導体13は、板状導体11および線路導体9よりもx方向(1対の主導体13が長さを有する方向)およびz方向(1対の主導体13と1対の対向導体15との対向方向)に交差(直交)するy方向の負側に位置している。1対の主導体13から誘電体(アンテナ基板5)のy方向の負側の端面5aまでの距離Dt1が主導体13のx方向における長さL1と同じかそれよりも長い。
ここで、発明者が行ったシミュレーション計算では、距離Dt1が長いほど、y方向負側における利得が向上し、ひいては、総合利得に係るピークゲイン、左円偏波に係るピークゲインおよび右円偏波に係るピークゲインが高くなった。従って、例えば、距離Dt1を長さL1以上とすることによって、所望のピークゲインを得ることが容易化される。距離Dt1をλ以上として、さらに高いピークゲインを得てもよい。
<第2実施形態>
図3(a)は、第2実施形態に係るアンテナ51の要部構成を示す、第1実施形態の図2(a)と同様の斜視図である。図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線における断面図である。図3(a)では、図2(a)と同様に、アンテナ基板5の図示は省略されている。
アンテナ51は、アンテナ導体57において1対の拡張導体31(31Aおよび31B)が追加されている点のみが第1実施形態のアンテナ1と相違する。
第1拡張導体31Aは、第1主導体13Aおよび第1対向導体15Aに対してy方向の負側(板状導体11および線路導体9とは反対側)に位置している。同様に、第2拡張導体31Bは、第2主導体13Bおよび第2対向導体15Bに対してy方向の負側に位置している。このような1対の拡張導体31を設けることによって、1対の主導体13および1対の対向導体15から1対の拡張導体31への方向(y方向の負側)における利得を向上させることができる。
なお、アンテナ51のアンテナ導体57は、例えば、第1実施形態のアンテナ導体7と同様に、y軸に平行な不図示の対称軸に対して180°回転対称の形状である。そこで、以下では、第1拡張導体31Aと第2拡張導体31Bとを区別せずに、主導体13および/または対向導体15との対比において拡張導体31の説明を行うことがある。例えば、以下において、主導体13および拡張導体31の相対位置の説明は、第1主導体13Aおよび第1拡張導体31Aの相対位置の説明、ならびに第2主導体13Bおよび第2拡張導体31Bの相対位置の説明に該当する。
拡張導体31は、例えば、主導体13に平行な層状導体によって構成されている。その平面形状は、例えば、1対の主導体13が互いに逆側に長さを有する方向(x方向)を長手方向とする形状であり、より具体的には、例えば、x方向を長手方向とする長方形である。別の観点では、拡張導体31の形状は、例えば、主導体13の形状と同じ形状、または主導体13の形状の縦横比を変えた形状である。
拡張導体31の長さ(x方向)、幅(y方向)および厚み(z方向)は適宜に設定されてよい。例えば、拡張導体31の長さは、主導体13の長さL1に対して、短くてもよいし、同等でもよいし、長くてもよい。また、拡張導体31の幅は、主導体13の幅に対して、狭くてもよいし、同等でもよいし(図示の例)、広くてもよい。また、拡張導体31の厚みは、主導体13の厚みに対して、薄くてもよいし、同等でもよいし(図示の例)、厚くてもよい。なお、上記の説明において、主導体13の語は対向導体15の語に置換されてもよい。
拡張導体31は、例えば、その少なくとも一部が、1対の主導体13が互いに逆側に長さを有している方向(x方向)において(y方向に見て)、主導体13が存在する範囲(端部13dから端部13eまでの範囲、長さL1(図2(c)参照)の範囲)に位置している。なお、拡張導体31は、x方向において、主導体13内に収まっていてもよいし、主導体13と一致していてもよいし、主導体13を包含していてもよい。また、主導体13の一部が拡張導体31に対してx方向の一方側へはみ出すとともに、拡張導体31の一部が主導体13に対してx方向の他方側へはみ出していてもよい。また、拡張導体31および主導体13は、x方向において(y方向に見て)、x方向の中心が互いにずれていてもよいし、互いに一致していてもよい。x方向にずれる場合、ずれは、x方向のいずれ側にずれてもよい。なお、上記の説明において、主導体13の語は対向導体15の語に置換されてもよい。
拡張導体31は、例えば、その少なくとも一部が、主導体13および対向導体15の対向方向(z方向)において(y方向に見て)、主導体13から対向導体15までの範囲に位置している。ただし、拡張導体31は、前記範囲からz方向へ、ある程度の距離(例えば主導体13と対向導体15との距離以下)で離れていてもよい。拡張導体31は、主導体13または対向導体15とz方向の位置が一致していてもよいし(図示の例)、主導体13および対向導体15のいずれともz方向の位置がずれていてもよい。
1対の拡張導体31は、z方向の位置が互いに同一でもよいし、互いに異なっていてもよい(図示の例)。1対の拡張導体31は、x方向において、互いに離れていてもよいし、隙間無く隣接していてもよいし、互いに重複していてもよい(図示の例)。
図示の例における拡張導体31の形状および位置等を纏めると、以下のとおりである。拡張導体31は、主導体13の長手方向を長手方向とする長方形である。その幅(y方向)は、主導体13の幅と同等である。拡張導体31の長さは、主導体13と接続線19との境界の定義(主導体13の長さL1の定義)にもよるが、図2(c)のように長さL1を定義すると、1対の拡張導体31のx方向における重複分だけ主導体13の長さL1よりも長い。拡張導体31は、主導体13に対してy方向負側に位置している。拡張導体31のx方向およびz方向の位置は、主導体13のx方向およびz方向の位置と同一である。
第1実施形態で述べたように、1対の主導体13は、z方向の位置が互いに異なる。一方、図示の例では、第1拡張導体31Aは、第1主導体13Aとz方向の位置が同じであり、第2拡張導体31Bは、第2主導体13Bとz方向の位置が同じである。従って、図示の例では、第1拡張導体31Aと第2拡張導体31Bとは、z方向の位置が互いに異なっている。
拡張導体31は、主導体13または対向導体15と同様に、例えば、アンテナ基板5に設けられた導体層23によって構成されている。具体的には、本実施形態では、第1拡張導体31Aは、第1主導体13Aとともに第2導体層23Bによって構成されており、第2拡張導体31Bは、第2主導体13Bとともに第1導体層23A(図2(c)参照)によって構成されている。
以上のとおり、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アンテナ51は、1対の主導体13と、1対の主導体13と対向する1対の対向導体15と、を備えている。従って、第1実施形態と同様の効果が奏される。例えば、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して利得を向上させることができる。具体的には、例えば、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインを向上させることができる。
また、本実施形態では、アンテナ1は、1対の拡張導体31を有している。第1拡張導体31Aは、第1主導体13Aおよび第1対向導体15Aよりもy方向の負側に位置している。同様に、第2拡張導体31Bは、第2主導体13Bおよび第2対向導体15Bよりもy方向の負側に位置している。
従って、例えば、y方向負側における利得を大きくし、ひいては、総合利得に係るピークゲイン等を向上させることができる。このことは、発明者が行ったシミュレーション計算により確認されている。ここで、対向導体15を設けずに、拡張導体31を設けた態様においては、対向導体15および拡張導体31のいずれも設けない態様に比較して、総合利得に係るピークゲイン、左円偏波に係るピークゲインおよび右円偏波に係るピークゲインのいずれも低下する。このことは、発明者が行ったシミュレーション計算により確認されている。従って、本実施形態の効果は、拡張導体31と対向導体15とが有機的に結びついた結果のものであり、本実施形態は画期的なものであるといえる。
また、本実施形態では、第1拡張導体31Aは、y方向に見て、少なくとも一部が、x方向において第1主導体13Aの端部13dと端部13eまでの範囲に位置し、かつz方向において第1主導体13Aから第1対向導体15Aまでの範囲に位置している。同様に、第2拡張導体31Bは、y方向に見て、少なくとも一部が、x方向において第2主導体13Bの端部13dから端部13eまでの範囲に位置し、かつz方向において第2主導体13Bから第2対向導体15Bまでの範囲に位置している。
従って、1対の主導体13からy方向負側への利得をより確実に大きくすることができる。
<第3実施形態>
図4は、第3実施形態に係るアンテナ101の要部構成を示す、第1実施形態の図2(a)と同様の斜視図である。図4では、図2(a)と同様に、アンテナ基板5の図示は省略されている。
アンテナ101は、アンテナ導体107において1対の対向導体115(115Aおよび115B)の長さ(x方向)が第1実施形態の1対の対向導体15の長さ(x方向)よりも短くされている点のみが第1実施形態のアンテナ1と相違する。具体的には、以下のとおりである。
1対の対向導体115は、x方向の外側の縁部の位置が1対の主導体13のx方向の外側の縁部の位置と一致するように設けられている。すなわち、第1対向導体115Aのx方向正側の縁部は、x方向の位置が、第1主導体13Aのx方向正側の縁部(端部13e)と一致し、第2対向導体115Bのx方向負側の縁部は、x方向の位置が、第2主導体13Bのx方向負側の縁部(端部13e)と一致している。
1対の対向導体115のx方向の内側の縁部は、第1実施形態と同様に、同一平面内に位置する主導体13と短絡しないように主導体13から離れている。従って、1対の対向導体115は、1対の主導体13とx方向の外側の縁部の位置を一致させている結果、その長さは1対の主導体13よりも短くなっている。
以上のとおり、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アンテナ51は、1対の主導体13と、1対の主導体13と対向する1対の対向導体15と、を備えている。従って、第1実施形態と同様の効果が奏される。例えば、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して利得を向上させることができる。具体的には、例えば、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインを向上させることができる。
また、本実施形態では、第1実施形態と異なり、1対の対向導体115は、1対の主導体13のx方向の外側に位置する部分を有していない。従って、例えば、x方向における小型化に有利である。
なお、本実施形態は、第2実施形態に組み合わされても構わない。すなわち、1対の拡張導体31を有する構成に、1対の主導体13のx方向の外側に位置する部分を有さない1対の対向導体115が設けられても構わない。
<第4実施形態>
図5は、第4実施形態に係るアンテナ151の要部構成を示す、第1実施形態の図2(a)と同様の斜視図である。図5では、図2(a)と同様に、アンテナ基板5の図示は省略されている。
アンテナ151は、アンテナ導体157において、第1接続導体17Aが1つのみ設けられ、かつ第2接続導体17Bが1つのみ設けられている点のみが、第1実施形態のアンテナ1と相違する。
具体的には、アンテナ導体157では、第1実施形態の第1接続導体17A−1および17A−2のうち、第1接続導体17A−1のみが設けられている。また、第1実施形態の第2接続導体17B−1および17B−2のうち、第1接続導体17B−1のみが設けられている。
なお、図示とは異なり、第1接続導体17A−2および第2接続導体17B−2のみを設けてもよい。また、第1実施形態の接続導体17とは異なる位置に、1つのみの第1接続導体17Aおよび1つのみの第2接続導体17Bを設けてもよい。
以上のとおり、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アンテナ151は、1対の主導体13と、1対の主導体13と対向する1対の対向導体15と、を備えている。従って、第1実施形態と同様の効果が奏される。例えば、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して利得を向上させることができる。具体的には、例えば、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインを向上させることができる。
また、本実施形態では、第1接続導体17Aが1つのみであり、第2接続導体17Bが1つのみであることから、例えば、主導体13または対向導体15は、複数の接続導体17と接続可能な面積を有している必要はない。その結果、例えば、アンテナ151のx方向の小型化に有利である。
なお、本実施形態は、第2実施形態、第3実施形態またはこれらの組み合わせの実施形態に組み合わされても構わない。
<第5実施形態>
図6は、第5実施形態に係るアンテナ201の要部構成を示す、第1実施形態の図2(a)と同様の斜視図である。図6では、図2(a)と同様に、アンテナ基板5の図示は省略されている。
アンテナ201は、アンテナ導体207において接続導体17が全く設けられていない点のみが第1実施形態のアンテナ1と相違する。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アンテナ201は、1対の主導体13と、1対の主導体13と対向する1対の対向導体15と、を備えている。従って、第1実施形態と同様の効果が奏される。例えば、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して利得を向上させることができる。具体的には、例えば、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインを向上させることができる。
なお、接続導体17を設けなくても、対向導体15を設けることによって、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインが向上することは、発明者が行ったシミュレーション結果によって確認されている。ただし、その向上の程度は、接続導体17を設けた場合の方が高い。
また、本実施形態では、接続導体17を設けないことから、例えば、アンテナ201の構成が簡素化される。その結果、例えば、製造コストが低減される。
なお、本実施形態は、第2実施形態、第3実施形態またはこれらの組み合わせの実施形態に組み合わされても構わない。
<第6実施形態>
図7は、第6実施形態に係るアンテナ251の要部構成を示す、第1実施形態の図2(a)と同様の斜視図である。図7では、図2(a)と同様に、アンテナ基板5の図示は省略されている。
アンテナ251は、アンテナ導体257において1対の拡張導体31同士を接続する接続導体33が設けられている点のみが第2実施形態のアンテナ51(図3)と相違する。接続導体33の数、位置および形状は適宜に設定されてよい。図示の例では、1対の拡張導体31の重複部分において、接続導体17と同様の構成の接続導体33が1つ設けられている。
以上のとおり、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アンテナ251は、1対の主導体13と、1対の主導体13と対向する1対の対向導体15と、を備えている。従って、例えば、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して利得を向上させることができる。具体的には、例えば、左円偏波に係るピークゲインおよび右円偏波に係るピークゲインを向上させることができる。このことは、発明者が行ったシミュレーション計算によって確認されている。
また、本実施形態では、1対の拡張導体31が接続されている。これにより、本実施形態は、第2実施形態に比較すると、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインが低下する一方で、右円偏波に係るピークゲインが向上する。これらのことは、発明者が行ったシミュレーション計算によって確認されている。
なお、本実施形態は、第2実施形態と、第3〜第5実施形態(ただし、第4および第5実施形態は選択的)のうちの1つまたは2つとの組み合わせの実施形態に組み合わされても構わない。
<第7実施形態>
図8は、第7実施形態に係るアンテナ301の要部構成を示す、第1実施形態の図2(a)と同様の斜視図である。図8では、図2(a)と同様に、アンテナ基板5の図示は省略されている。
アンテナ301は、拡張導体31の位置のみが第2実施形態のアンテナ51(図3)と相違する。具体的には、第2実施形態では、拡張導体31は、主導体13に対してy方向負側に位置していたのに対して、本実施形態では、拡張導体31は、対向導体15に対してy方向負側に位置している。
具体的には、第1拡張導体31Aは、第1対向導体15Aとz方向の位置およびx方向の位置が同一である。第2拡張導体31Bは、第2対向導体15Bとz方向の位置およびx方向の位置が同一である。なお、図示とは異なり、拡張導体31と対向導体15とで、x方向の位置がずれていたり、x方向の長さが異なっていたりしてもよい。
以上のとおり、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アンテナ301は、1対の主導体13と、1対の主導体13と対向する1対の対向導体15と、を備えている。従って、例えば、第1実施形態と同様に、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して利得を向上させることができる。具体的には、例えば、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインを向上させることができる。
また、本実施形態では、1対の拡張導体31の位置が第2実施形態と異なるが、第2実施形態と同程度の利得が得られることが、発明者が行ったシミュレーション計算によって確認されている。
なお、本実施形態は、第3〜第6実施形態(ただし、第4および第5実施形態は選択的)のうちの1つ以上と組み合わされても構わない。
<第8実施形態>
図9は、第8実施形態に係るアンテナ351の要部構成を示す、第1実施形態の図2(b)と同様の断面図である。図9では、図2(b)とは異なり、図示の断面よりも奥に位置している線路導体9および第1接続線19Aも点線で示している。
アンテナ351は、アンテナ基板355が第1誘電体層21Aおよび第2誘電体層21Bに加えて第3誘電体層21Cを有している点のみが第1実施形態のアンテナ1と相違する。別の観点では、第1実施形態では、アンテナ導体7は、その一部が誘電体(アンテナ基板5)に埋設され、他の一部がアンテナ基板5の表面に位置していたのに対して、本実施形態では、アンテナ導体7は、その全体がアンテナ基板355に埋設されている。
具体的には、第3誘電体層21Cは、第1実施形態では最下層に位置していた第1誘電体層21Aの下面に重ねられており、第1導体層21Aを覆っている。第1導体層21Aは、第1実施形態において説明したように、例えば、板状導体11、第2接続線19B(図2(a)参照)、第2主導体13B(図2(a)参照)および第1対向導体15Aを構成している。
以上のとおり、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アンテナ351は、1対の主導体13と、1対の主導体13と対向する1対の対向導体15と、を備えている。従って、例えば、第1実施形態と同様に、アンテナが1対の主導体13のみを有している場合に比較して利得を向上させることができる。具体的には、例えば、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインを向上させることができる。
また、本実施形態では、アンテナ導体7がアンテナ基板355に埋設されていることから、アンテナ導体7を必ずしもアンテナ基板355の表面に配置する必要がない。その結果、例えば、アンテナ基板355の表面に他の用途に利用する面積を確保することが容易化される。例えば、板状導体11と重なる位置に適宜な電子部品を実装するランドを設けることができる。
なお、本実施形態は、第2〜第7実施形態(ただし、第2および第7実施形態は選択的、第4および第5実施形態は選択的)のうちの1つ以上と組み合わされても構わない。
<第9実施形態>
図10は、第9実施形態に係るアンテナ401の要部構成を示す、第1実施形態の図2(b)と同様の断面図である。図10では、図2(b)とは異なり、図示の断面よりも奥に位置している線路導体9および第1接続線19Aも実線で示している。
第1実施形態では、板状導体11および板状導体11に接続された第2主導体13Bがアンテナ基板5の下面に位置し、線路導体9および線路導体9に接続された第1主導体13Aがアンテナ基板5に埋設された。一方、本実施形態では、第1実施形態とは逆に、板状導体11および板状導体11に接続された第2主導体13Bがアンテナ基板5に埋設され、線路導体9および線路導体9に接続された第1主導体13Aがアンテナ基板5の下面に位置している。
別の観点では、1対の主導体13のうちアンテナ基板5のy方向中心から遠いもの(第1主導体13A)と線路導体9とが接続され、1対の主導体13のうちアンテナ基板5のy方向中心に近いもの(第2主導体13B)と板状導体11とが接続されている。
なお、第1主導体13Aと対向し、第2主導体13Bと同一平面にある第1対向導体15Aはアンテナ基板5に埋設されている。第2主導体13Bと対向し、第1主導体13Aと同一平面にある第2対向導体15Bはアンテナ基板5の下面に位置している。上記以外は、本実施形態は、基本的に第1実施形態と同様である。
以上のとおり、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アンテナ401は、1対の主導体13と、1対の主導体13と対向する1対の対向導体15と、を備えている。本実施形態の1対の主導体13、1対の対向導体15、線路導体9および板状導体11の配置では、例えば、左円偏波に係るピークゲインよりも右円偏波に係るピークゲインが高くなる。
なお、本実施形態は、第2〜第8実施形態(ただし、第2および第7実施形態は選択的、第4および第5実施形態は選択的)のうちの1つ以上と組み合わされても構わない。
<アンテナの利用例>
(アセンブリ)
図11(a)は、アンテナ1を含むアセンブリ501を示す斜視図である。図11(b)は、アセンブリ501の側面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態のアンテナ1の符号を用いるが、アンテナ1に代えて、他の実施形態に係るアンテナが設けられてもよい。
アセンブリ501は、例えば、携帯端末等の電子機器に含まれるものであり、電波を介した通信を行うものである。アセンブリ501は、例えば、メイン基板503と、アンテナ1を含み、メイン基板503に実装されモジュール505と、メイン基板503に実装されているその他の電子部品507とを含んでいる。
メイン基板503は、例えば、リジッド式のプリント配線基板またはFPC(Flexible Printed Circuits)であり、特に図示しないが、絶縁基板に配線およびパッド等が設けられて構成されている。電子部品507は、例えば、IC、抵抗素子、キャパシタ、インダクタ、スイッチ、コネクタまたはセンサである。これらの電子部品507のいずれかは、メイン基板503を介してモジュール505と電気的に接続されていてもよい。
(モジュール)
モジュール505は、例えば、アンテナ1を含むモジュール基板509と、モジュール基板509に実装されたIC3とを含んでいる。なお、モジュール505は、IC3以外に、モジュール基板509に実装された電子部品507を備えていてもよい。IC3は、図示とは異なり、モジュール基板509以外の基板(例えばメイン基板503)に実装されることによりアンテナ1と接続されてもよい。
モジュール基板509は、例えば、その主面(板形状の最も広い面。以下、他の基板についても同様。)をメイン基板503の主面に対向させて、バンプ511を介してメイン基板503に実装されている。なお、モジュール基板509は、メイン基板503に設けられたコネクタに挿入されるなど、図11とは異なる方法によってメイン基板503と接続されてもよい。
IC3は、例えば、モジュール基板509のメイン基板503に対向する主面にバンプ513を介して実装されている。バンプ513は、例えば、IC3の表面に形成された不図示のパッドと、モジュール基板509のパッド515(広義のランドの一種。図11(c))との間に介在してこれらを接合する。なお、IC3は、モジュール基板509のメイン基板503とは反対側の主面に実装されてもよい。また、IC3は、その表面に層状に設けられたパッドに代えて、突出するように形成されたリードを有し、リードがモジュール基板509に挿入されるスルーホール実装によって実装されたり、リードとパッド515とが接合されて実装されたりしてもよい。
(モジュール基板)
図11(c)は、モジュール基板509を示す断面図であり、図11(a)のXIc−XIc線に対応している。
モジュール基板509は、例えば、リジッド式のプリント配線基板によって構成されており、絶縁体からなる絶縁基板517と、絶縁基板517に設けられた各種の導体とを有している。モジュール基板509は、例えば、多層基板であり、図11(a)および図11(c)に示すように、その一部としてアンテナ1を構成する多層基板を含むものである。従って、アンテナ1を構成する多層基板についての既述の説明は、細部を除いてモジュール基板509の説明に適用してよい。
例えば、絶縁基板517は、互いに積層された複数の誘電体層21(図2(b)および図2(c)参照)を有している。その複数の誘電体層21の一部または全部の層は、その一部の領域がアンテナ1を構成することに利用されている。すなわち、絶縁基板517は、アンテナ基板5を含んでいる。また、絶縁基板517に設けられる導体は、貫通導体(符号省略)および導体層23であり、その一部は、アンテナ導体7、線路導体9および板状導体11等を構成することに利用されている。
モジュール基板509は、例えば、アンテナ1を側面の側に有している。例えば、アンテナ導体7は、平面視において、モジュール基板509の図形中心よりもモジュール基板の側面に近い。また、例えば、図1におけるアンテナ基板5の−y側の側面は、絶縁基板517の一の側面の一部を構成している。別の観点では、例えば、アンテナ導体7と、絶縁基板517の前記一の側面のうち当該一の側面に直交する方向に見てアンテナ導体7と重なる領域との間には他の導体が介在していない、またはアンテナ導体7よりも前記一の側面の側には当該一の側面の全面に亘って他の導体が存在しない。
また、モジュール基板509は、例えば、平面視において矩形状であり、4つの側面のそれぞれについて、上記のように側面の側に位置するアンテナ1を有している。これら4つのアンテナ1は、例えば、互いに同一の周波数の電波に対応するものである。
なお、アンテナ1は、モジュール基板509において中央側に設けられていてもよいし、また、中央側または側面の側に設けられる場合において、図1の−y側が向く方位が上記以外の他の方位とされていてもよい。また、アンテナ1の数も適宜であり、例えば、1つだけ設けられたり、互いに交差する2つの側面についてのみ設けられたり、図示の例よりも多くの数で設けられたりしてよい。互いに異なる周波数に対応する複数のアンテナ1が設けられていてもよい。
モジュール基板509は、アンテナ1の他、例えば、アンテナ519と、既述のパッド515と、モジュール基板509をメイン基板503に実装するための不図示のパッドと、これらを適宜に接続するための配線521とを有している。配線521およびパッド515(およびその他のパッド)は、例えば、アンテナ導体7よりも絶縁基板517の中央側に位置している。
アンテナ519の構成は、適宜なものとされてよい。図11(a)および図11(c)では、一のパッチアンテナによってアンテナ519が構成されている場合を例示している。この他、アンテナ519は、例えば、ヘリカルアンテナ、2つのダイポールアンテナ、または複数のパッチアンテナ等からなるアレイアンテナによって構成されてもよい。
パッド515は、例えば、絶縁基板517の主面に位置する導体層23によって構成されている。なお、パッド515として、IC3以外の電子部品507を実装するためのものが設けられていてもよい。また、モジュール基板509は、パッド515に代えて、または加えて、IC3または他の電子部品507をスルーホール実装するための不図示の狭義のランドを有していてもよい。
なお、ランドの語は、スルーホール実装のための導体パターンを指す場合(狭義)と、部品の取付け及び接続に用いる導体パターンを指し、表面実装のためのパッドも含む場合(広義)とがあるが、本開示においては、特に断りがない限りは、広義のランドを指すものとする。
配線521は、例えば、貫通導体(符号省略)および/または導体層23によって構成されている。配線521としては、例えば、線路導体9と複数のパッド515のいずれかとを接続するもの、および板状導体11と複数のパッド515の他のいずれかとを接続するもの等が設けられている。この他、複数のアンテナ1の線路導体9同士を接続する配線521および/または複数のアンテナ1の板状導体11同士を接続する配線521が設けられるなどしてもよい。
(ICの動作)
モジュール基板509におけるIC3の動作は、以下のとおりである。
IC3は、例えば、送信すべき情報を含む信号の変調および周波数の引き上げ(搬送波周波数の高周波信号への変換)を行い、当該信号をアンテナ1および/またはアンテナ319に出力する。当該動作に代えて、または加えて、IC3は、例えば、アンテナ1および/またはアンテナ519から信号が入力されると、当該信号の周波数ダウンコンバートおよび復調を行う。
なお、IC3からアンテナ1へ信号を出力するときの電位、およびアンテナ1からIC3へ信号を入力するときの電位については、図1を参照して既に述べたとおりである。また、特に図示しないが、IC3の内部、またはIC3とアンテナ1との間において、信号のフィルタリングおよび増幅が適宜に行われてよい。また、特に図示しないが、アンテナ1が送信および受信の双方に利用される場合においては、IC3の内部、またはIC3とアンテナ1との間において、分波器が設けられる。
なお、以上の実施形態において、第1主導体13Aの端部13dおよび端部13eならびに第2主導体13Bの端部13dおよび端部13eは、順に、第1端部、第2端部、第3端部および第4端部の一例、または第3端部、第4端部、第1端部および第2端部の一例である。x方向は第1方向の一例である。z方向は第2方向の一例である。y方向は第3方向の一例である。
<実施例>
上述した複数の実施形態のアンテナに対して具体的な寸法を設定した複数の実施例について、シミュレーション計算によって利得を調べた。その結果を以下に示す。
(比較例1および実施例1〜6)
実施例および比較例の構成は、以下のとおりである。
比較例1:主導体のみ
比較例2:主導体+拡張導体
実施例1:第1実施形態の構成(図2)
実施例2:第2実施形態の構成(図3)
実施例3:第4実施形態の構成(図5)
実施例4:第5実施形態の構成(図6)
実施例5:第6実施形態の構成(図7)
実施例6:第7実施形態の構成(図8)
比較例1は、第1実施形態の構成から1対の対向導体15および全ての接続導体17を無くした構成ということである。比較例2は、第2実施形態の構成から1対の対向導体15および全ての接続導体17を無くした構成ということである。比較例1、2および実施例1〜6の各種の寸法は互いに同一である。
シミュレーション計算で得られたピークゲインは以下のとおりである。単位はdBiである(以下、同様。)。
総合 左円偏波 右円偏波
比較例1 3.94 1.46 0.73
比較例2 3.72 0.98 0.66
実施例1 4.17 2.34 0.54
実施例2 4.32 2.29 1.04
実施例3 4.15 2.37 0.50
実施例4 4.24 2.22 0.58
実施例5 3.94 1.77 1.22
実施例6 4.35 2.34 1.00
上記のように、実施例1〜6のいずれにおいても、比較例1に比較して、総合利得に係るピークゲインが低下せずに、左円偏波に係るピークゲインが高くなった。すなわち、利得が高くなった。また、実施例1および2によって示されるように、拡張導体31を設けることにより、総合利得に係るピークゲインおよび右円偏波に係るピークゲインは高くなる。また、比較例1および2によって示されるように、対向導体15を設けずに拡張導体31を設けてもピークゲインは高くならない。
(実施例7〜9)
実施例7〜9の構成は、以下のとおりである。
実施例7:実施形態1(図2)の変形例
実施例8:実施形態2(図3)の変形例
実施例9:実施形態3(図4)の変形例
実施例7および8は、図2(a)において2点鎖線で示したように、実施例1および2に対して距離Dt1を長くしたものである。具体的には、実施例1および2の距離Dt1が約0.3λであるのに対して、実施例7および8の距離Dt1は約1.1λである。また、実施例9は、第1実施形態に対する第3実施形態と同様に、実施例7において1対の対向導体15を短くして1対の対向導体115としたものである。
シミュレーション計算で得られたピークゲインは以下のとおりである。
実施例7 7.62 5.28 3.96
実施例8 8.34 5.81 4.84
実施例9 7.62 5.19 4.00
実施例1および7の比較、ならびに実施例1および8の比較から分かるように、距離Dt1を長くすることによって各種の偏波のピークゲインが高くなる。すなわち、利得が向上する。また、実施例7および9の比較から分かるように、1対の対向導体15が1対の主導体13の外側に位置する部分を有していることによって左円偏波に係るピークゲインが向上する。すなわち、利得が向上する。
(実施例10および11)
実施例10および11の構成は、実施形態1(図2)と同様である。ただし、実施例10および11は、実施例1に対して、1対の対向導体15をx方向の外側に移動させたものである。1対の対向導体15が1対の主導体13の外側に位置している量が小さいものから順に、実施例1、実施例10および11である。
シミュレーション計算で得られたピークゲインは以下のとおりである。
実施例10 4.19 2.43 0.34
実施例11 4.23 2.52 0.22
実施例1、10および11の比較から分かるように、1対の対向導体15を外側に位置させるほど、総合利得に係るピークゲインおよび左円偏波に係るピークゲインが高くなる。すなわち、利得が向上する。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
例えば、アンテナは、適宜な周波数帯で利用されてよく、具体的には、30kHz〜300kHzの周波数帯、300kHz〜3000kHzの周波数帯、3MHz〜30MHzの周波数帯、30MHz〜300MHzの周波数帯、300MHz〜3000MHzの周波数帯、3GHz〜30GHzの周波数帯または30GHz〜300GHzの周波数帯で利用されてよい。
また、上記から理解されるように、アンテナは、比較的小型なものに限定されない。例えば、アンテナは、主導体の長さが数十cm以上または数m以上で、鉄塔または家屋等の不動産に設けられたり、または船舶等の移動手段に設けられたりしてよい。また、アンテナは、数cm以上または数+cm以上で、電子機器の筐体外部に設けられるものであってもよい。
実施形態では、アンテナを半波長ダイポールアンテナのように機能させることを想定して、1対の主導体13それぞれの長さL1を原理上λ/4であるものとして説明した。ただし、長さL1は、nを0以上の整数としたときに、λ/4+n×λ/2とすることが可能である。
アンテナは、誘電体(第1基板または第2基板)、板状導体および/または線路導体を有さないものであってもよい。例えば、アンテナは、誘電体に埋設されずに、大気中の波長を基準として長さが設定されてもよい。また、例えば、アンテナは、板状導体が設けられずに、大地、車体または筐体が板状導体の代わりとされてもよい。また、例えば、線路導体は、アンテナの外部に設けてよい。
また、アンテナ基板は第2誘電体層21Bを備えていなくてもよい。すなわち、線路導体9が露出していてもよい。また、線路導体9等の導体層を、レジスト等の樹脂材料やSiOx等の無機材料等からなる絶縁性層で被覆してもよい。
アンテナ導体の少なくとも一部が誘電体に埋設される場合において、アンテナは、多層基板によって構成されるものに限定されない。例えば、導体が配置された型内に未硬化の誘電体を射出することによってアンテナが構成されてもよい。また、誘電体の形状も基板状に限定されない。
伝送線路は、マイクロストリップ線路に限定されず、同軸ケーブルであってもよいし、線状の導体の両側に導体層が位置するストリップ線路であってもよい。信号は、基準電位と、基準電位に対して変動する電位とからなるものに限定されず、極性が互いに逆の電位からなるものであってもよい。
主導体の形状は、第2方向(z方向)に見て、第1方向(x方向)を長手方向とする形状に限定されない。例えば、主導体は、正方形、正多角形または円形であってもよい。また、第1方向を長手方向とする形状は、長方形に限定されない。例えば、第1方向を長手方向とする形状は、楕円形、長円形(長方形の短辺を円弧としたような形状)又は適宜な多角形であってもよい。
1対の主導体の第2方向(z方向)の位置は、互いに同一であってもよい。また、1対の主導体の第2方向の位置が互いに異なる態様および互いに同一の態様のいずれにおいても、1対の対向導体の第2方向の位置は、互いに異なっていてもよいし、互いに同一であってもよい。また、別の観点では、1対の主導体および1対の対向導体は、三層以上に亘って設けられていてもよい。実施形態および上記のような1対の主導体および1対の対向導体の第2方向の位置に関しての種々の態様において、1対の拡張導体の第2方向の位置は、互いに異なっていてもよいし、互いに同一であってもよい。なお、拡張導体のz方向の位置が主導体および対向導体のいずれとも異なってよいことは、既に述べたとおりである。
アンテナ導体は、180°回転対称の形状でなくてもよい。例えば、1対の主導体の第2方向(z方向)の位置を同一とし、1対の対向導体のz方向の位置を同一とし、線対称の形状としてもよい。例えば、接続線19に対して線対称の形状としてもよい。また、利得の微調整のために対称性を崩してもよい。
第1方向、第2方向および第3方向は、互いに直交していなくてもよい。例えば、これらの方向の交差角度は、利得が向上するように直交から微調整されてよい。
また、アンテナ導体は複数存在してもよい。具体的にはx方向に互いに間隔をあけて複数のアンテナ導体を配置することでアレイ化していてもよい。
主導体から誘電体の端面までの距離を比較的長くする構成は、対向導体および拡張導体が設けられていない場合においても利得向上に寄与する。従って、例えば、図1において対向導体が省略されてもよい。また、本開示からは、例えば、以下の技術を抽出可能である。
第1端部、および当該第1端部に対して第1方向の一方側に位置している第2端部を有している第1主導体と、
前記第1主導体が内部または表面に位置している誘電体と、
前記誘電体の内部または表面に位置している板状導体と、
前記誘電体の内部または表面に位置しており、前記板状導体と前記誘電体を介して対向しているとともに前記板状導体に沿って延びている線路導体と、を備えており、
前記第1主導体は、前記板状導体および前記線路導体よりも前記第1方向に交差する所定方向の一方側に位置しており、
前記第1主導体から前記誘電体の前記所定方向の前記一方側の端面までの距離が、前記第1主導体の前記第1方向における長さ(あるいは1/4λ)と同じかそれよりも長い、アンテナ。
当該アンテナは、ダイポールアンテナに限定されず、例えば、モノポールアンテナであってもよい。
1…アンテナ、13A…第1主導体、13B…第2主導体、13d…端部、13e…端部、15A…第1対向導体、15B…第2対向導体。

Claims (16)

  1. 第1端部、および当該第1端部に対して第1方向の一方側に位置している第2端部を有している第1主導体と、
    前記第1端部に隣接する第3端部、および当該第3端部に対して前記第1方向の他方側に位置している第4端部を有している第2主導体と、
    前記第1方向に交差する第2方向において前記第1主導体と対向している第1対向導体と、
    前記第2方向において前記第2主導体と対向している第2対向導体と、
    を備えており、
    前記第1対向導体は、前記第1主導体よりも前記第1方向の前記一方側に位置している部分を含み、
    前記第2対向導体は、前記第2主導体よりも前記第1方向の前記他方側に位置している部分を含んでいる、
    アンテナ。
  2. 前記第1主導体と前記第1対向導体とを接続している少なくとも1つの第1接続導体と、
    前記第2主導体と前記第2対向導体とを接続している少なくとも1つの第2接続導体と、
    前記第1および第2主導体の一方に接続されている板状導体と、
    前記第1および第2主導体の他方に接続されており、前記板状導体と対向しているとともに前記板状導体に沿って延びている線路導体と、
    を更に備えており、
    前記第1および第2主導体ならびに前記第1および第2対向導体は、前記第1方向を長手方向とする形状であり、
    前記少なくとも1つの第1接続導体は、前記第1対向導体の前記第1方向における両端から離れているものを含み、
    前記少なくとも1つの第2接続導体は、前記第2対向導体の前記第1方向における両端から離れているものを含む、請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記第1主導体と前記第1対向導体とを接続している複数の第1接続導体と、
    前記第2主導体と前記第2対向導体とを接続している複数の第2接続導体と、
    を備えており、
    前記第1および第2主導体ならびに前記第1および第2対向導体は、前記第1方向を長手方向とする形状であり、
    前記複数の第1接続導体は、前記第1方向の位置が互いに異なり、
    前記複数の第2接続導体は、前記第1方向の位置が互いに異なる、請求項1に記載のアンテナ。
  4. 前記第1主導体および前記第1対向導体よりも前記第1および第2方向に交差する第3方向の一方側に位置している第1拡張導体と、
    前記第2主導体および前記第2対向導体よりも前記第3方向の前記一方側に位置している第2拡張導体と、を更に備えている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアンテナ。
  5. 第1端部、および当該第1端部に対して第1方向の一方側に位置している第2端部を有している第1主導体と、
    前記第1端部に隣接する第3端部、および当該第3端部に対して前記第1方向の他方側に位置している第4端部を有している第2主導体と、
    前記第1方向に交差する第2方向において前記第1主導体と対向している第1対向導体と、
    前記第2方向において前記第2主導体と対向している第2対向導体と、
    前記第1主導体と前記第1対向導体とを接続している少なくとも1つの第1接続導体と、
    前記第2主導体と前記第2対向導体とを接続している少なくとも1つの第2接続導体と、
    前記第1および第2主導体の一方に接続されている板状導体と、
    前記第1および第2主導体の他方に接続されており、前記板状導体と対向しているとともに前記板状導体に沿って延びている線路導体と、
    を備えており、
    前記第1および第2主導体ならびに前記第1および第2対向導体は、前記第1方向を長手方向とする形状であり、
    前記少なくとも1つの第1接続導体は、前記第1対向導体の前記第1方向における両端から離れているものを含み、
    前記少なくとも1つの第2接続導体は、前記第2対向導体の前記第1方向における両端から離れているものを含む、アンテナ。
  6. 第1端部、および当該第1端部に対して第1方向の一方側に位置している第2端部を有している第1主導体と、
    前記第1端部に隣接する第3端部、および当該第3端部に対して前記第1方向の他方側に位置している第4端部を有している第2主導体と、
    前記第1方向に交差する第2方向において前記第1主導体と対向している第1対向導体と、
    前記第2方向において前記第2主導体と対向している第2対向導体と、
    前記第1主導体と前記第1対向導体とを接続している複数の第1接続導体と、
    前記第2主導体と前記第2対向導体とを接続している複数の第2接続導体と、
    を備えており、
    前記第1および第2主導体ならびに前記第1および第2対向導体は、前記第1方向を長手方向とする形状であり、
    前記複数の第1接続導体は、前記第1方向の位置が互いに異なり、
    前記複数の第2接続導体は、前記第1方向の位置が互いに異なる、アンテナ。
  7. 第1端部、および当該第1端部に対して第1方向の一方側に位置している第2端部を有している第1主導体と、
    前記第1端部に隣接する第3端部、および当該第3端部に対して前記第1方向の他方側に位置している第4端部を有している第2主導体と、
    前記第1方向に交差する第2方向において前記第1主導体と対向している第1対向導体と、
    前記第2方向において前記第2主導体と対向している第2対向導体と、
    前記第1主導体および前記第1対向導体よりも前記第1および第2方向に交差する第3方向の一方側に位置している第1拡張導体と、
    前記第2主導体および前記第2対向導体よりも前記第3方向の前記一方側に位置している第2拡張導体と、を備えている、アンテナ。
  8. 前記第2方向は前記第1方向に直交しており、
    前記第1および第2主導体は、前記第2方向の位置が互いに異なり、
    前記第1主導体および前記第2対向導体は、前記第2方向の位置が互いに同一であり、
    前記第2主導体および前記第1対向導体は、前記第2方向の位置が互いに同一である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のアンテナ。
  9. 前記第2方向は、前記第1方向に直交しており、
    前記第3方向は、前記第1および第2方向に直交しており、
    前記第1拡張導体は、前記第3方向に見て、少なくとも一部が、前記第1方向において前記第1端部から前記第2端部までの範囲に位置し、かつ前記第2方向において前記第1主導体から前記第1対向導体までの範囲に位置し、
    前記第2拡張導体は、前記第3方向に見て、少なくとも一部が、前記第1方向において前記第3端部から前記第4端部までの範囲に位置し、かつ前記第2方向において前記第2主導体から前記第2対向導体までの範囲に位置している、請求項4または7に記載のアンテナ。
  10. 前記第2方向は前記第1方向に直交しており、
    前記第1および第2主導体ならびに前記第1および第2対向導体は、前記第2方向に直交する層状導体である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアンテナ。
  11. 前記第1および第2主導体ならびに第1および第2対向導体が内部または表面に位置している誘電体を更に備えている、請求項1〜10のいずれか1項に記載のアンテナ。
  12. 前記第1主導体が前記誘電体の内部に位置しており、
    前記第2主導体が前記誘電体の表面に位置しており、
    前記第1対向導体が前記誘電体の前記表面に位置しており、
    前記第2対向導体が前記誘電体の内部に位置している、請求項11に記載のアンテナ。
  13. 前記誘電体の内部または表面に位置している板状導体と、
    前記誘電体の内部または表面に位置しており、前記板状導体と前記誘電体を介して対向しているとともに前記板状導体に沿って延びている線路導体と、を更に備えており、
    前記第1および第2主導体のうち前記誘電体の前記第2方向における中心に近いものと前記線路導体とが接続され、
    前記第1および第2主導体のうち前記誘電体の前記第2方向における中心から遠いものと前記板状導体とが接続されている、請求項11または12に記載のアンテナ。
  14. 前記誘電体の内部または表面に位置している板状導体と、
    前記誘電体の内部または表面に位置しており、前記板状導体と前記誘電体を介して対向しているとともに前記板状導体に沿って延びている線路導体と、を更に備えており、
    前記第1および第2主導体は、前記板状導体および前記線路導体よりも前記第1方向および第2方向に交差する所定方向の一方側に位置しており、
    前記第1および第2主導体から前記誘電体の前記所定方向の前記一方側の端面までの距離が、前記第1または第2主導体の前記第1方向における長さと同じかそれよりも長い、請求項11〜13のいずれか1項に記載のアンテナ。
  15. 請求項11〜14のいずれか1項に記載のアンテナと、
    前記誘電体を含む絶縁基板と、
    前記絶縁基板の表面に位置しているランドと、を備えている、モジュール基板。
  16. 請求項15に記載のモジュール基板と、
    前記ランドに実装されている電子部品と、を備えている、モジュール。
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