JPWO2018087982A1 - 通信装置 - Google Patents

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Abstract

本発明によれば、電磁波を放射する放射源(10)と、放射源(10)の電波放射方向に距離L1の位置に置かれた第1の位相制御板(11)と、を有する通信装置が提供される。第1の位相制御板(11)は、第1の位相制御板(11)上の代表点からの距離に応じて透過する電磁波の位相が異なる。放射源(10)は、第1の位相制御板(11)の代表点からL1/2離れた位置まで、パワーを供給できる。

Description

本発明は、通信装置に関する。
電波放射源(例:ホーンアンテナ)とレンズ(例:誘電体レンズ)とを組み合わせて、高指向性を実現した通信装置(例:ミリ波アンテナ)が提案されている。当該通信装置では、高指向性を実現するためには、レンズの実効開口面積を大きくする必要がある。通常、この電波放射源と誘電体レンズを用いる構成では、電波放射源としてホーンアンテナが用いられる。ホーンアンテナでは、実効開口面積を大きくするには、電波放射源とレンズ間の距離を長くとらなければいけない。また、誘電体レンズ自身もそれなりの厚みを有する。結果として、全体の厚みが厚くなり、通信装置が大型化するという問題があった。
上記問題を解決する技術として、特許文献1には、誘電体レンズを有するアンテナ装置が開示されている。当該誘電体レンズは、誘電体レンズが光軸を回転中心とする回転対称体をなし、1次放射器側とは反対側の面である表面が表面方向に膨らむ複数の同心円形状の表面側屈折面と、隣接する表面側屈折面同士の間をつなぐ段差面とからなる。当該段差面は、焦点から1次放射器に面する裏面の任意の位置に入射してレンズ内部を進む主光線に対して±20度の範囲内の角度をなし、表面側屈折面を通る主光線の裏面における位置にゾーニングによる複数の同心円形状の曲面を設けている。こうした形状を用いることにより、実効開口面分布を変えることなくゾーニングを可能とし、レンズ部分の薄型化を実現している。
特許第4079171号
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、レンズ部を薄型化できるが、電波放射源とレンズ間距離は削減できない。また、レンズの加工精度が上がり、コスト増加を招く等の問題を引き起こす。
本発明は、通信装置の小型化を実現することを課題とする。
本発明では、電磁波を放射する放射源と、前記放射源の電波放射方向に距離Lの位置に置かれた第1の位相制御板と、を有し、前記第1の位相制御板は、前記第1の位相制御板上の代表点からの距離に応じて透過する電磁波の位相が異なり、前記放射源は、前記第1の位相制御板の前記代表点からL/2離れた位置まで、パワーを供給できる通信装置が提供される。
本発明によれば、通信装置の薄型化が実現される。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
本実施形態の通信装置の全体模式図の一例である。 本実施形態の通信装置の全体模式図の一例である。 本実施形態の通信装置の断面模式図の一例である。 本実施形態の通信装置の断面模式図の一例である。 参考例を説明するための図である。 参考例を説明するための図である。 誘電率を制御する構造の一例を説明するための図である。 本実施形態の通信装置の平面模式図の一例である。 透磁率を制御する構造の一例を説明するための図である。 本実施形態の通信装置の断面模式図の一例である。 金属パターンの一例を説明するための図である。 透磁率を制御する構造の一例を説明するための図である。 金属パターンの一例を説明するための図である。 金属パターン層の中の1つの層の金属パターンが実現すべき等価回路の一例を説明するための図である。 金属パターン層の中の1つの層の金属パターンが実現すべき等価回路の一例を説明するための図である。 金属パターンの一例を説明するための図である。 金属パターン層の中の1つの層の金属パターンが実現すべき等価回路の一例を説明するための図である。 金属パターンの一例を説明するための図である。 金属パターンの一例を説明するための図である。 単位構造の一例を説明するための図である。 単位構造の一例を説明するための図である。 単位構造の並べ方の一例を説明するための図である。 単位構造の並べ方の一例を説明するための図である。 本実施形態の通信装置の全体模式図の一例である。 単位構造の並べ方の一例を説明するための図である。 本実施形態の通信装置を説明するための図である。 本実施形態の通信装置の全体模式図の一例である。 本実施形態の通信装置の全体斜視図の一例である。 本実施形態の通信装置の全体像の一例を説明するための図である。 単位構造の一例を説明するための図である。 単位構造の一例を説明するための図である。 金属パターンの一例を説明するための図である。 本実施形態の通信装置の電波放射源の一例を説明するための図である。 本実施形態の通信装置の断面模式図の一例である。 本実施形態の通信装置の断面模式図の一例である。 本実施形態の通信装置の断面模式図の一例である。 本実施形態の通信装置の断面模式図の一例である。
<第1の実施形態>
図1に、本実施形態の通信装置1の模式図を示す。通信装置1は、例えばアンテナ装置(例:ミリ波アンテナ)である。図示するように、通信装置1は、電波放射源10と、第1の位相制御板11とを有する。図中、矢印Aで電磁波の進行方向を示している。電波放射源10から放射された電磁波の位相は、第1の位相制御板11により揃えられる。
第1の位相制御板11は、電波放射源10が電磁波を放射する方向(電波放射方向)であって、電波放射源10から距離Lに位置する。電波放射方向は、電波放射源10から第1の位相制御板11に向かって幅方向の広がりを持って放射された電磁波の当該幅方向の広がりの略中心を通る中心軸の向く方向である。第1の位相制御板11は、電波放射源10が電磁波を放射する方向に略垂直な方向に延在してもよいし、当該方向に略垂直な方向から所定角度傾いて延在してもよい。第1の位相制御板11は、電波放射源10との距離Lに対し、径がL/2以上、より望ましくはL以上となっている。第1の位相制御板11は、図中のxy面に延在し、図中のz方向が厚さ方向となっている。電波放射源10と第1の位相制御板11との距離は、第1の位相制御板11の径より短くてもよい。以下で説明する他の図において、当該x方向、y方向、z方向を適宜示す。
電波放射源10は、第1の位相制御板11の代表点(代表点の定義は後述する)からL/2離れた位置まで、パワーを供給できる低指向性特徴を備える。ここで「パワーが供給できる」とは、電波放射源10の最大利得方向に対して、たとえば1/10以上のパワーが供給できていることを言う。このような電波放射源10を実現する好適な例を図2に示す。仮に、電波放射源10として、指向性の高いアンテナを持ってきた場合には、第1の位相制御板11に対し、中心付近にしかパワーが当たらず、実効開口面積が小さくなってしまい高指向性のビームを形成することができない。
図2(1)に本実施形態の通信装置1の斜視図の一例を示す。図2(2)に、図2(1)の通信装置1を図中x方向に観察した図を示す。図2(3)に、図2(1)の通信装置1を図中y方向に観察した図を示す。図3は、図2(1)のA−A´断面、図2(2)のB−B´断面の図である。図4は、図2(2)のC−C´の断面図である。
図2および図4に示すように、本実施形態の通信装置1の電波放射源10は、導体上に設けられ、第1の位相制御板11の配置方向に口を開けた方形状のスロット開口10Aと、スロット開口10Aの長辺(図4参照)と第1の位相制御板11とを接続する導体板10Bで構成される。導体板10Bは、x方向に対して斜面状態になっている(x方向から傾いている)。スロット開口10Aから第1の位相制御板11に向けて徐々に広がっている。図2(2)及び(3)に示すように、x方向は導体板10Bで遮られているが、y方向は遮られていない。スロット開口10Aに、電力供給部13から電力が供給されることでスロット開口10Aおよび導体板10Bが電波放射源10として動作する。
図2から図4では、スロット開口10Aの長辺と導体板10Bが直接接続されている例を示したが、図34、図35のようにスロット開口10Aと導体板10Bは直接接続されていなくてもよい。図34、図35に示す例では、スロット開口10Aと導体板10Bの間が、別の導体板10Eにより接続されている。また、図2から図4および、図34、図35では、導体板10Bが平板である場合を示したが、導体板10Bは、必ずしも、平板である必要は無く、曲率を持っていてもよい。
また、図2から図4および、図34、図35では、図中z軸負方向から電力が導波管により供給される場合を示したが、電力の供給方法は、このような方法に限定されない。スロット開口10Aが効率よく励振されればどのような方法でもよい。たとえば、図36に示すように、x軸正方向から伸びてきた導波管により電力が供給されてもよい。また、図37に示すような構成を準備し、z軸負方向より電磁波を放射することにより、電力を供給してもよい。また、スロット開口10Aをまたがるように配置されたマイクロストリップラインによって電力が供給されてもよい。他にも、さまざまなスロット開口10Aの励振方法が考えられる。
図2から図4に示す電波放射源10は、導体板10Bにより上述の低指向性特徴を有し、本発明の効果を実現している。平面形状の導体板10Bに開口が設けられたような一般的なスロットアンテナ(図5、図6参照。図6は、図5のq−q´の断面図)では、スロット開口の誘起する電場ベクトルの向きと、平面形状の導体板10Bの境界条件の要請により、xz面内にて無指向性となり、xy面内ではy軸方向に放射強度の無い、ドーナツ型の指向性を持つ。図6の実線矢印Aは、電波の進行方向、点線矢印は、電場の向きを表す。このような指向性では、図6に示すように導体板10Bの上方(z軸正方向)に第1の位相制御板11を設けた際、x軸および−x軸方向にパワーが散逸してしまい、高指向性のビーム形成に寄与するパワーの総量が少なくなってしまう。図2、図3、図4に示す通信装置1では、導体板10Bをx方向に対して斜面状態にすることで、電場ベクトルの様態を変えることなく、x軸および−x軸方向へのパワーの散逸を回避し、パワーのほぼすべてを第1の位相制御板11に導入することができる指向性を実現している。図3の実線矢印Aは、電波の進行方向を、点線は、電場ベクトルの向きを表している。
電波放射源10の電波放射部(本実施形態では、スロット開口10A)から最も近い第1の位相制御板11上の点に到達する電波は、最も短い光路長で第1の位相制御板11に到達している。この電波放射部から最も近い第1の位相制御板11上の点を代表点とし、第1の位相制御板11は、位相制御板11上の代表点からの距離に応じて異なる位相遅れを与えるように形成される。代表点は、第1の位相制御板11の表面の中心付近とするのが好ましい。
第1の位相制御板11は、例えば、位相制御板11上の代表点からの距離に応じて異なる位相遅れを与える単位構造を配列することにより構成することができる。「代表点」は、位相制御板11の表面(電波放射源10と対向する面)上の点である。「代表点からの距離」は、上記表面上における代表点からの距離である。具体的には、第1の位相制御板11は、代表点から位相制御板の縁に向かって小さい位相の遅れ量を与えるような単位構造が配列されることにより構成される。上記記載は、位相範囲を360度の範囲に限定しないと想定して記載している。位相遅れ量とは、第1の位相制御板11の入射面(電波放射源10と対向する面)と出射面(電波放射源10と対向する面と逆の面)との間の位相差のことを言う。当該機能は、互いに性能が異なる複数種類の単位構造を所定の順で配列することで実現される。以下、説明する。
電波放射源10から第1の位相制御板11に向かって幅方向の広がりを持って放射された電磁波の当該幅方向の広がりの中心を通る線を中心軸と名づけると、上記中心軸と位相制御板とのなす角は、0度より大、180度より小である。
上記機能を実現する第1の位相制御板11は、透過する電磁波に対して同じ位相遅れを与える単位構造群が、代表点の周りを囲んでいる。そして、透過する電磁波に対して互いに異なる位相遅れ量を与える複数種類の単位構造群各々が、代表点の周りを囲んでいる。なお、「同じ量」とは完全に一致するもの及び誤差(例:加工誤差、エッチング誤差等に起因する位相遅れ量のばらつき)を含む概念である。透過する電磁波の位相を同じ量だけずらす単位構造群の中の単位構造間におけるずらす位相の量の差は、例えば45度以下、より望ましくは30度もしくは15度以下である。
上記中心軸と第1の位相制御板11の表面とのなす角が90度の場合、透過する電磁波に対して同じ位相遅れを与える単位構造群が、代表点を中心として円状に並んでいる。そして、透過する電磁波に対して互いに異なる位相遅れを与える複数種類の単位構造群が、代表点を中心として同心円状に並んでいる。
例えば、図22、図23、図25に示すように並べられた複数の単位構造20各々に対して基準点を定め(例:単位構造20の中心)、各単位構造20に対応して基準点と第1の位相制御板11の代表点Cとの距離Nを算出する。そして、Nの値に応じて、複数の単位構造をグループ化する。例えば、n0≦N≦n1、n1<N≦n2、n2<N≦n3・・・の複数の数値条件各々を満たす単位構造20を同じグループとしてもよい。そして、同じグループの複数の単位構造20の構成及び特性を同じものとする。これにより、上記円状及び同心円状の並びを実現できる。
なお、n0≦N≦n1、n1<N≦n2、n2<N≦n3・・・と、Nの値が大きくなるにつれて、第1の位相制御板11に入射する電波の位相に対して、第1の位相制御板11を透過する電波の位相の遅れ量を減少させるように各グループの単位構造の特性を決定することができる。このとき、位相の遅れ量を第1の基準値からスタートし、Nの値が大きくなるにつれて位相の遅れ量を所定量ずつ小さくしていく。
第1の位相制御板11は、たとえば、メタサーフェス(メタマテリアルの概念を用いて構成された人工的なシート状物質)であり、1または複数の層で構成された金属パターン層を備える。第1の位相制御板11が複数の層で構成される場合、複数の層各々が金属パターンを有する。なお、金属パターン以外の部分は、例えば誘電体が存在する。
金属パターン層が有する金属パターンは、金属を含んで構成された複数種類の単位構造を、一定の規則を持って又はランダムに2次元に並べた構造となっている。単位構造の大きさは、電磁波の波長に比べて十分に小さい。このため、単位構造の集合は、電磁的な連続媒質として機能する。金属パターンの構造により透磁率及び誘電率を制御することで、屈折率(位相速度)及びインピーダンスを独立して制御できる。
ここで、第1の位相制御板11の詳細を説明する。なお、以下で示す例示はあくまで一例であり、これに限定されない。
まず、図12を参照し、第1の位相制御板11を構成する金属パターン層のうち、透磁率を制御する金属パターン層の構造の一例を説明する。図12は、いわゆるスプリットリング共振器の構造を示す図である。透磁率を制御する金属パターン層は、2つの層で構成された金属パターン層で構成される。図中のxy面に金属パターン層が延在している。図中のz方向が、2つの層の積層方向である。下側の層には、線状又は板状の金属が形成される。上側の層には、互いに分離した2つの線状又は板状の金属が形成される。そして、上側の2つの金属各々は、例えばビアを介して下側の層の同じ金属に接続される。図示するように、下側の1つの金属と、上側の2つの金属と、2本のビアとは、x方向から観察すると一部が開口した環状の金属(スプリットリング)となるように、互いに接続される。図12では、このようなスプリットリング構造がy方向に並んでいる様子が示されている。スプリットリング構造は、x方向に並んでいてもよい。
当該構造においてx方向に成分を持った磁場Binがかかると、スプリットリングに沿って、環状の電流Jindが流れる。スプリットリングは、直列LC共振器の回路モデルで記述される。環状の金属の周方向の長さを調整することで、直列LC共振器を構成するインダクタンスLを調整できる。また、環状の金属の開口部分(図12中の波線で囲まれた部分)の幅や、金属の線幅等を調整することで、キャパシタンスCを調整できる。このL及びCを調整することで、電流Jindを調整できる。そして、電流Jindを調整することで、これにより生じる磁場を調整できる。つまり、透磁率の制御が可能となる。
図9を参照し、第1の位相制御板11を構成する金属パターン層のうち、透磁率を制御する金属パターン層の構造の他の一例を説明する。透磁率を制御する金属パターン層は、2枚の金属パターン層を互いに異なる層に対向して配置して構成される。図中のxy面に平行な面に2枚の金属パターン層が延在している。金属パターン層は、インピーダンス(アドミタンス)を制御するために金属パターンを備えている。2つの板状金属の間に、2つの板状金属に平行な成分を持った磁場Binがかかると、2つの金属パターン層に逆向きに電流Jindが流れる。磁場Binにより、誘起される電流は、必ず対向して流れるため磁場を誘起することができる。つまり、等価的に環状電流とみなせる。2つの金属パターン層のアドミタンス値を調整することで、電流Jindを調整できる。そして、電流Jindを調整することで、これにより生じる磁場を調整できる。つまり、透磁率が制御できる。金属パターン層のアドミタンスの調整は、金属パターン層の金属パターンより形成されるインダクタンスLやキャパシタンスCを調整することで実現できる。
次に、図7を参照し、第1の位相制御板11を構成する金属パターン層のうち、誘電率を制御する金属パターン層の構造の一例を説明する。誘電率を制御する金属パターン層は、1枚の金属パターン層で構成される。図中のxy面に金属パターン層が延在している。金属パターン層は、インピーダンス(アドミタンス)を制御するために金属パターンを備えている。図7に示すような向きの電場Einにより、金属パターン層のアドミタンス調整面の2点間に電位差が誘起する。この電位差により流れる電流Jindを、金属パターン層のアドミタンス値を調整することで調整し、これにより生じる電場を調整できる。つまり、誘電率が制御できる。
上記より、2層の金属パターン層により、透磁率が制御され、1層の金属パターン層により、誘電率が制御されることがわかる。インピーダンス、位相定数は、誘電率、透磁率を用いて、下記式(1)及び(2)で与えられる。これより、誘電率、透磁率を制御することにより、真空のインピーダンス値と位相制御板のインピーダンス値を整合させながら(つまりは、無反射条件を保ちながら)、位相定数を制御することにより、位相制御板中で遅れる位相シフト量を制御することができる。
Figure 2018087982
Figure 2018087982
ここで、アドミタンスを制御する金属パターンの一例を説明する。
図11に、第1の位相制御板11を構成する金属パターン層の金属パターンの一例を示す。図示するように、1つの金属パターン層に複数の単位構造各々に対応する金属パターンが設けられている。当該単位構造の金属パターンは、x軸方向に伸びるインダクタンスL及びy軸方向に伸びるインダクタンスLの組み合わせとみなすことができる。複数の単位構造は、各々の単位構造を構成する金属の線の幅等が互いに異なっている。このように、地点ごとに異なる金属パターンを形成することにより、地点ごとに異なるアドミタンスを実現することが可能となる。
ここで、第1の位相制御板11を構成する金属パターン層の金属パターンの他の例を説明する。アドミタンス値をキャパシタンスからインダクタンスへと広い範囲にわたって制御するには、共振回路の利用が考えられ、図13に示すのは、直列共振回路を実現する金属パターンの一例である。図13(1)に示す金属パターンは、x軸と同一の方向に配置された直線状の金属(単位構造)を複数並べて構成される。当該直線状の金属は、その両端の線幅が、他の部分よりも広くなっており、x軸方向に隣り合うパターンとの間にキャパシタンスを形成する。なお、必ずしも両端が広くなっている必要はなく、隣り合うパターンとの間に必要なキャパシタンス値が確保できれば、直線状部と同一の太さや、直線状部よりも細くなっていてもよい。
図13(2)は、x軸と同一の方向および垂直な方向各々に一辺を備える四角の環状の金属(単位構造)を複数並べた金属パターンの構成を示す図である。図13(3)は、電場Eと同一の方向および垂直な方向各々に一辺を備える四角の島状の金属(単位構造)を複数並べた金属パターンの構成を示す図である。図13(4)は、電場Eと同一の方向および垂直な方向に一辺を備える十字形状の金属(単位構造)を複数並べた金属パターンの構成を示す図である。
なお、図13(2)乃至(4)の金属パターンは、電場Eの向きが図中xy面内の任意の方向になった場合も同様に作用する構成となっている。このときの2次元的な等価回路は図14のように示される。
ここで、第1の位相制御板11を構成する金属パターン層の金属パターンの他の例を説明する。図16に示すのは、並列共振回路を実現する金属パターンの一例である。図16(1)は、図13(1)に示す金属パターンにおける複数の直線状の金属の各々を、x軸及びy軸と同一の方向に一辺を備える環状の金属で囲んだ金属パターンの構成を示す図である。図16(2)は、図13(2)に示す金属パターンにおける複数の四角の環状の金属の各々を、x軸及びy軸と同一の方向に一辺を備える環状の金属で囲んだ金属パターンの構成を示す図である。図16(3)は、図13(3)に示す金属パターンにおける複数の四角の島状の金属の各々を、x軸及びy軸と同一の方向に一辺を備える環状の金属で囲んだ金属パターンの構成を示す図である。図16(4)は、図13(4)に示す金属パターンにおける複数の十字形状の金属の各々を、x軸及びy軸と同一の方向に一辺を備える環状の金属で囲んだ金属パターンの構成を示す図である。図16(1)乃至(4)において、図13(1)乃至(4)に示した内部金属を囲む複数の環状の金属は、隣り合う環状の金属と一辺を共有している。
図16(1)乃至(4)に示される金属パターンは、環状の金属により形成されるインダクタンスLと、環状の金属と環状金属の内部にある金属パターンが隣接して形成されるキャパシタンスC、環状の金属の内部にある金属パターンにより形成されるインダクタンスL、環状の金属と環状金属の内部にある金属パターンが隣接して形成されるキャパシタンスCがこの順に図中縦方向に直列に繋がった直列共振器部分と、により並列共振回路として振舞う。このうち、C、L、Cが直列につながった直列共振器部分は、直列共振器の共振周波数までは、キャパシタとして動作する。このため、図16(1)乃至(4)はいずれも、図15に示す等価回路に帰着する。すなわち、図16(1)乃至(4)の金属パターンは、いずれも図15に示す関係の等価回路、つまりは並列共振回路を実現している。
なお、図16(2)乃至(4)の金属パターンは、電場Eの向きが図中xy面内の任意の方向になった場合も同様に作用する構成となっている。このときの2次元的な等価回路は図17のように示される。
図13及び図16に示された金属パターンは、同じ形状の単位構造を複数並べて構成されているが、第1の位相制御板11を構成する際には、金属線の長さ、金属線の太さ、金属線間の間隔、金属部分の面積等が互いに異なる複数種類の単位構造を並べて構成する。
上記金属パターン層を設計する際に、キャパシタ部は、例えばインターデジタルキャパシタ等としてCを大きくできる。また、インダクタ部は、例えばミアンダインダクタ、スパイラルインダクト等としてLを大きくできる。図18に、図13(4)及び図16(4)における十字形状の金属の変形例を示す。図19に、図13(4)における十字形金属の変形例を示す。図18では、直線状の金属パターンが、ミアンダ形状となることにより、Lが大きくなる効果が、図19では、対向する金属パターンがインターデジタル状になることにより、Cが大きくなる効果が期待できる。
次に、第1の位相制御板11を構成する金属パターン層の単位構造の例を図20及び図21を用いて説明する。図20および図21の単位構造は、上述のような金属パターンを有する層を複数積層して形成される。図では、3つの層を積層して形成される単位構造の一例を示している。すなわち、3つの積層された金属パターンの組み合わせにより、単位構造が形成される。なお、3層構造はあくまで一例であり、金属パターン層は4層以上で構成されてもよい。また、空気とのインピーダンス整合によるロスが増加する懸念はあるが、金属パターン層は、1層もしくは2層で構成されていてもよい。金属パターン層の単位構造は、図20および図21に示されるように、複数種類の金属パターンで構成されてもよい。
図20は、並列共振器タイプの単位構造20の一例を示す。図20(1)の単位構造20は、第1の層の金属パターン21と、第2の層の金属パターン22と、第3の層の金属パターン23とにより構成されている。第1の層の金属パターン21は、外周を囲う外周金属と、その中に位置する十字形状の内部金属とを含む。外周金属と内部金属とは絶縁している。第2の層の金属パターン22は、外周を囲う外周金属と、その中に位置する十字形状の内部金属とを含む。十字形状を形成する2本の直線金属の各先端の線幅は広がっている。また、外周金属と内部金属とは絶縁している。第3の層の金属パターン23は、外周を囲う外周金属と、その中に位置する十字形状の内部金属とを含む。外周金属と内部金属とは絶縁している。第1の層の金属パターン21乃至第3の層の金属パターン23は、互いに絶縁している。金属パターンが存在しない箇所は、例えば誘電体で埋められている。
図20(2)の単位構造20も、第1の層の金属パターン21と、第2の層の金属パターン22と、第3の層の金属パターン23とにより構成されている。第1の層の金属パターン21は、外周を囲う外周金属と、その中に位置する十字形状の内部金属とを含む。外周金属と内部金属とは絶縁している。第2の層の金属パターン22は、外周を囲う外周金属を含む。第3の層の金属パターン23は、外周を囲う外周金属と、その中に位置する十字形状の内部金属とを含む。外周金属と内部金属とは絶縁している。第1の層の金属パターン21乃至第3の層の金属パターン23は、互いに絶縁している。金属パターンが存在しない箇所は、例えば誘電体で埋められている。
図21は、直列共振器タイプの単位構造20の一例である。図21(1)の単位構造20は、第1の層の金属パターン21と、第2の層の金属パターン22と、第3の層の金属パターン23とにより構成されている。第1の層の金属パターン21は、十字形状の金属を含み、十字形状を形成する2本の直線金属の各先端の線幅が広がっている。第2の層の金属パターン22は、四角形状の環状の金属を含む。第3の層の金属パターン23は、十字形状の金属を含み、十字形状を形成する2本の直線金属の各先端の線幅が広がっている。第1の層の金属パターン21乃至第3の層の金属パターン23は、互いに絶縁している。金属パターンが存在しない箇所は、例えば誘電体で埋められている。
図21(2)の単位構造20も、第1の層の金属パターン21と、第2の層の金属パターン22と、第3の層の金属パターン23とにより構成されている。第1の層の金属パターン21、第2の層の金属パターン22、及び、第3の層の金属パターン23いずれも、四角形状の環状の金属を含む。第1の層の金属パターン21乃至第3の層の金属パターン23は、互いに絶縁している。金属パターンが存在しない箇所は、例えば誘電体で埋められている。
次に、金属パターン層における複数の単位構造20の並べ方の一例を説明する。図22にその一例を模式的に示す。当該図は、図1の第1の位相制御板11を図中のz方向から観察した図である。当該図では、第1の位相制御板11が有する金属パターン層の表面の一部を拡大表示し、単位構造20の平面形状及び並び方を示している。なお、単位構造20は模式的に示し、金属パターンの記載を省略している。
図22の例では、単位構造20の平面形状は正方形となっている。そして、複数の単位構造20を隙間なく規則正しく縦横直線的に格子状(マトリックス状)に並べている。図23に他の例を示す。図23の例でも、単位構造20の平面形状は正方形である。図23の例では、上下に隣接する単位構造の列を所定量(例:単位構造の1辺の長さの半分)だけ互いにずらした千鳥格子状に並べている。
なお、単位構造20の平面形状は、図示する正方形に限定されず、その他の形状(例:その他の多角形。例えば、正三角形、正六角形(図25参照。)等とすることができる。また、複数の単位構造20の並べ方は、図示するような格子状や千鳥格子状に限定されない。しかし、設計の容易さを考えると、規則正しく複数の単位構造20を並べるのが好ましい。また、図示する例では、第1の位相制御板11の平面形状を円にしているが、その他の形状としてもよい。
なお、図22及び図23はあくまで単位構造20の平面形状及び並べ方を説明するための模式図であり、図示する第1の位相制御板11の平面形状の大きさと単位構造20の平面形状の大きさとの関係は特段意味を有さない。
ところで、上記中心軸と金属パターン層の表面とのなす角が90度と異なる場合、透過する電磁波の位相を同じ量だけずらす単位構造群が、例えば、代表点を中心とした円を片側に引き伸ばし、円中心を挟んで反対側を押しつぶしたような形状で代表点の周りを囲む。そして、透過する電磁波の位相を互いに異なる量だけずらす複数種類の単位構造群が、同様な形状かつ互いに異なる径で、代表点の周りを囲む。この時の取り囲む形状は、例えば、上記中心軸が金属パターン層に対して傾く方向や、これらのなす角に応じて定まる。
以上説明した本実施形態の通信装置1によれば、電波放射源10を、スロット開口10A、導体板10Bにより構成することにより、第1の位相制御板11の半径L/2のエリアにまで、より望ましくは、半径Lのエリアにまでパワーを供給できる低指向性特徴を実現できる。これにより、電波放射源の電波放射部(本実施形態では、スロット開口10A)から短い距離に置かれた、第1の位相制御板11に対しても、第1の位相制御板11の広い範囲に電磁波のパワーを供給することができ、高指向性のビームが形成できる。つまり、高指向性のビームを形成する通信装置1を薄型構成で実現できる。
また、上で説明したメタサーフェスを用いた第1の位相制御板11によれば、レンズ部の薄型化もあわせて実現される。金属パターン層を含む第1の位相制御板11を用いて、電磁波の位相を揃える。結果、一般的なレンズを用いる場合に比べて、第1の位相制御板11も薄くすることができる。例えば、第1の位相制御板11の厚さは、一般的には、通信装置の動作周波数の波長に対して、半波長以下、厚くても波長以下であり、表面面積の大きさに関係なく当該数値範囲を維持できる。たとえば、60GHzを想定した場合には、2.5mm以下、厚くても5mm以下となる。
ここまで、第1の位相制御板11として、メタサーフェスを用いた形態について記載してきたが、第1の位相制御板11としては、図10に示すように、誘電体レンズも用いることができる。このときには、第1の位相制御板11の厚みは、誘電体レンズの厚みそのものであるが、電波放射源の電波放射部(本実施形態では、スロット開口10A)と第1の位相制御板11の距離が削減できるため、通信装置1の薄型化が実現できる。
また、本実施形態では、通信装置1の薄型化を実現しつつ、第1の位相制御板11の放射面の大きさを十分な大きさにすることができる。このため、電磁波の高指向性を実現できる。
<第2の実施形態>
図27(1)に本実施形態の通信装置1の斜視図の他の一例を示す。図27(2)に、図27(1)の通信装置1を図中x方向に観察した図を示す。図27(3)に、図27(1)の通信装置1を図中y方向に観察した図を示す。
図示するように、本実施形態の通信装置1は、第1の実施形態の導体板10Bに加えて、スロット開口10Aの短辺(図8参照)と、第1の位相制御板11を結ぶ導体板10Cを供える。導体板10B及び導体板10Cは、スロット開口10Aから第1の位相制御板11に向けて径が徐々に大きくなっている。図27の例の場合、図27(2)及び(3)に示すように、x方向及びy方向いずれも、導体板10Bもしくは導体板10Cで遮られている。
図27では、スロット開口10Aの短辺と導体板10Cが直接接続されている例を示したが、スロット開口10Aと導体板10Cは直接接続されていなくてもよい。たとえば、スロット開口10Aと導体板10Cが、別の導体板を介して接続されていてもよい。図27では、導体板10Cが平板である場合を示したが、導体板10Cは、必ずしも、平板である必要は無く、曲率を持っていてもよい。
図28に、図27の通信装置1を図中ななめ下側から観察した図の一例を示す。図29(1)に、第1の位相制御板11を取り除き、導体板10B、10Cの開口側から通信装置1を観察した平面図の一例を示す。図29(2)に、図29(1)の破線で囲った部分の拡大図を示す。破線で囲まれた部分に、電波放射源10のスロット開口10Aが示されている。スロット開口10Aから放出された電磁波は、導体板10B、10Cで囲まれた内部を進行する。そして、電磁波は、導体板10B、10Cの開口部分に位置する第1の位相制御板11(不図示)に入射する。
本実施形態の通信装置1によれば、導体板10B、10Cで覆うことにより、第1の位相制御板11の外に電磁波が漏れるのを防ぐことができる。また、本実施形態の通信装置1では、2枚の導体板10Bのなす角θ1は、2枚の導体板10Cのなす角θ2よりも大きいことが望ましい。
なお、図では、スロット開口10Aを備える電波放射源10を例として示したが、電波放射源10は、本発明に必要な低指向性特徴を備えていれば、このような構成に限定されることはない。たとえば、ダイポールアンテナを第1の位相制御板10に対し略平行に配置した際、第1の位相制御板10の逆方向にパワーが散逸してしまうが、ダイポールアンテナは本発明の電波放射源10に必要な低指向性特徴を備える。また、他の低指向性アンテナを電波放射源10として利用することも考えられる。当該変形は、他のすべての実施形態においても適用可能である。
<第3の実施形態>
図33に、本実施形態の電波放射源10の構成を示す。本実施形態の通信装置1は、第1及び第2の実施形態で説明した導体板10B、10Cを、有さなくてもよい。
ここで、図5のように平面上にスロット開口10Aが切られている際には、図中の長さdが短い必要がある。dはスロット開口10Aを有する面の径であって、スロット開口10Aの長辺と垂直な方向の径である。図示するdslotは、スロット長(スロットの長辺の長さ)である。たとえば、dは、dslot×10以下、より好ましくはdslot×5以下であることが望ましい。図中のdが長いと、第1の実施形態にて説明した通り、電磁波のパワーがx軸方向、および−x軸方向へと散逸してしまい、効率的にパワーを第1の位相制御板11へと導入することができない。 図中のdが短いときには、x軸方向の金属境界が断絶しており(図26参照)、x軸方向、および−x軸方向へと電波を放射しなくなる。
本実施形態の電波放射源10は、第1の位相制御板11の配置方向に口を開けた方形状のスロット開口10Aを備える。そして、スロット開口10Aが形成された導体板におけるスロット開口10Aの長辺に直交する径dの長さが、スロット開口10Aの長辺の長さの10倍以下、好ましくは5倍以下である。かかる場合、電波を効率的に、第1の位相制御板11へ導入できる。
図33では、電波放射源10や電力供給部13に筐体などが接続されていない場合を示したが、筐体が接続されていてもよい。たとえば、電力供給部13の側壁と位相制御板11を接続するように、金属や誘電体で構成された筐体があってもよい。
<第4の実施形態>
図24に、本実施形態の通信装置1の模式図を示す。通信装置1は、例えばアンテナ装置(例:ミリ波アンテナ)である。図示するように、通信装置1は、電波放射源10Dと、第1の位相制御板11と、第2の位相制御板12とを有する。図中、矢印Aで電磁波の進行方向を示している。電波放射源10Dから放射された電磁波の進行方向は第2の位相制御板12により広げられる。そして、電磁波の位相は第1の位相制御板11により揃えられる。本実施形態では、電波放射源10Dが比較的高い指向性を持っていたとしても、第2の位相制御板12により指向性を下げることで、通信装置1の薄型化を実現する。つまり、本実施形態によれば、電波放射源10Dと第2の位相制御板12を合わせて、電波放射源10とみなすことで、電波放射源に求められる低指向性の特徴を実現している。ここで言う低指向性特徴とは、電波放射源から距離Lの位置(本実施の形態では、電波放射源が電波放射源10と第2の位相制御板12とによりなるため、図中に記載のL)に置かれた第1の位相制御板11に対して半径L/2のエリアにまで、パワーを供給できるような低指向性特徴のことである。電波放射源10Dが単体で、このような低指向性特徴を持っていた際には、第2の位相制御板12は、電波放射源10Dと第1の位相制御板11との間の距離をさらに小さくし、通信装置1のさらなる小型化を実現するように機能する。以下、詳細に説明する。
第2の位相制御板12は、電波放射源10Dと第1の位相制御板11との間に位置する。電波放射源10Dから放射された電磁波は、第2の位相制御板12を透過した後、第1の位相制御板11を透過する。第2の位相制御板12は、たとえば、メタサーフェス(メタマテリアルの概念を用いて構成された人工的なシート状物質)であり、1または複数の層で構成される金属パターン層により構成され、当該金属パターン層上の代表点からの距離に応じて透過する電磁波の位相が異なる。
金属パターン層は、金属を含んで構成された複数種類の単位構造を、一定の規則を持って規則的に又はランダムに2次元に並べた構造となっている。単位構造の大きさは、電磁波の波長に比べて十分に小さい。このため、単位構造の集合は、電磁的な連続媒質として機能する。金属パターンの構造により透磁率及び誘電率を制御することで、屈折率(位相速度)及びインピーダンスを独立して制御できる。
透磁率を制御する構造の一例、誘電率を制御する構造の一例、インピーダンス(アドミタンス)を制御された金属パターン層の金属パターンの一例、金属パターンを有する層の一例、金属パターンを有する複数の層を積層して形成される単位構造の一例、1つの金属パターン層における複数の単位構造20の並べ方の一例等は、第1の実施形態で第1の位相制御板11に関連して説明したものと同様である。第2の位相制御板12の平面形状は、例えば円であるが、これに限定されない。なお、第2の位相制御板12の表面の大きさは、第1の位相制御板11の表面の大きさよりも小さいのが望ましいが、必ずしも、第2の位相制御板12の表面の大きさは、第1の位相制御板11の表面の大きさよりも小さい必要はない。
第2の位相制御板12は、金属パターン層上の代表点からの距離に応じて異なる位相遅れを与える単位構造が配列されることにより構成される。「代表点」は、第2の位相制御板12の金属パターン層の表面(電波放射源10と対向する面)上の点である。「代表点からの距離」は、上記表面上における代表点からの距離である。具体的には、第2の位相制御板12の金属パターン層は、代表点から位相制御板の縁に向かって大きい位相の遅れ量を与えるような単位構造が配列されることにより構成される。上記記載は、位相範囲を360度の範囲に限定しないと想定して記載している。当該機能は、互いに性能が異なる複数種類の単位構造を所定の順で配列することで実現される。以下、説明する。
電波放射源10Dの電波放射箇所から、最も近い第2の位相制御板12上の点に到達する電波は、最も短い光路長で第2の位相制御板12に到達している。この、電波放射部から最も近い第2の位相制御板12上の点を代表点とし、第2の位相制御板12は、位相制御板12上の代表点からの距離に応じて異なる位相遅れを与えるように形成される。代表点は、第2の位相制御板12の表面の中心付近とするのが好ましい。
電波放射源10Dから第2の位相制御板12に向かって幅方向の広がりを持って放射された電磁波の当該幅方向の広がりの中心を通る線を中心軸と名づけると、上記中心軸と金属パターン層の表面とのなす角は、0度より大180度より小である。
上記機能を実現する金属パターン層は、透過する電磁波に対して同じ位相遅れを与える単位構造群が、代表点の周りを囲んでいる。そして、透過する電磁波に対して互いに異なる位相遅れ量を与える複数種類の単位構造群各々が、代表点の周りを囲んでいる。なお、「同じ量」とは完全に一致するもの及び誤差(例:加工誤差、エッチング誤差等に起因する位相遅れ量のばらつき)を含む概念である。透過する電磁波の位相を同じ量だけずらす単位構造群の中の単位構造間におけるずらす位相の量の差は、例えば45度以下である。より望ましくは、30度もしくは15度以下である。
上記中心軸と金属パターン層の表面とのなす角が90度の場合、透過する電磁波に対して同じ位相遅れを与える単位構造群が、代表点を中心として円状に並んでいる。そして、透過する電磁波に対して互いに異なる位相遅れを与える複数種類の単位構造群が、代表点を中心として同心円状に並んでいる。
例えば、図22や図23に示すように並べられた複数の単位構造20各々に対して基準点を定め(例:中心)、各単位構造20に対応して基準点と代表点Cとの距離Nを算出する。そして、Nの値に応じて、複数の単位構造20をグループ化する。例えば、n0≦N≦n1、n1<N≦n2、n2<N≦n3・・・の複数の数値条件各々を満たす単位構造20を同じグループとしてもよい。そして、同じグループの複数の単位構造20の構成及び特性を同じものとする。これにより、上記円状及び同心円状の並びを実現できる。
なお、n0≦N≦n1、n1<N≦n2、n2<N≦n3・・・と、Nの値が大きくなるにつれて、入射電波に対する透過電波の位相の遅れ量を増加させるように各グループの単位構造の特性を決定することができる。このとき、位相の遅れ量を第2の基準値からスタートし、Nの値が大きくなるにつれて位相の遅れ量を所定量ずつ大きくしていく。
ところで、上記中心軸と金属パターン層の表面とのなす角が90度と異なる場合、透過する電磁波の位相を同じ量だけずらす単位構造群が、例えば、代表点を中心とした円を片側に引き伸ばし、円中心を挟んで反対側を押しつぶしたような形状で代表点の周りを囲む。そして、透過する電磁波の位相を互いに異なる量だけずらす複数種類の単位構造群が、同様な形状かつ互いに異なる径で、代表点の周りを囲む。この時の取り囲む形状は、例えば、上記中心軸が金属パターン層に対して傾く方向や、これらのなす角に応じて定まる。
以上説明した本実施形態の通信装置1によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を実現できる。また、本実施形態の通信装置1によれば、電波放射源10Dがすでに、低指向性特徴を備えていた場合には、第2の位相制御板12を用いて電波放射源10Dから放射された電磁波の進行方向をさらに、幅方向に広げ、より低指向性とすることができる。このため、第2の位相制御板12を用いない場合に比べて短い距離で、電波放射源10から放射された電磁波の幅を十分な大きさまで広げることができる。結果、電波放射源10Dと第1の位相制御板11との間の距離が小さくなり、通信装置1の薄型化が実現される。
なお、本実施形態の第1の位相制御板11及び第2の位相制御板12の少なくとも一方を、誘電体レンズで実現してもよい。
<具体例>
ここで、図30に、直列共振型およびインダクタンス型をベースにし、3層の金属パターンで構成される単位構造のバリエーションを示す。図中、各単位構造に対応して、1から3の通番を付している。当該例の3層の金属パターンの調整により所望の位相制御が実現されることを、発明者らは確認している。1は、四角の環状の金属パターン、十字形状の金属パターン及び四角の環状の金属パターンをこの順に積層している。2は、四角の環状の金属パターン3つを積層している。3は、十字形状であって先端の線幅が広がっている金属パターンと、四角の環状の金属パターンと、十字形状であって先端の線幅が広がっている金属パターンとをこの順に積層している。
次に、図31に、並列共振型をベースにし、6層の金属パターンで構成される単位構造の例を示す。図示する単位構造は、四角の内部金属と、内部金属の外周を囲む四角の環状の金属とを含む金属パターン6つを積層している。ここでは一例のみ示すが、単位構造の6層の金属パターンの調整により、全位相範囲(たとえば−180度から180度)の範囲で位相制御が実現できることを、本発明者らは確認している。
図32に、図31に示す単位構造と、図31に示す単位構造の金属パターンの調整により実現した、異なる位相遅れをもたらす単位構造のバリエーションを並べて構成した位相制御板のある1層の金属パターンの例の一部分を示す。四角形状の金属が並んでいる。その中には、面積が互いに異なる複数種類の金属が混在している。本発明者らは、このような金属パターン層を複数層備える位相制御板において、上記実施形態で説明した作用効果を実現できることをシミュレーションにより確認した。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 電磁波を放射する放射源と、
前記放射源の電波放射方向に距離Lの位置に置かれた第1の位相制御板と、
を有し、
前記第1の位相制御板は、前記第1の位相制御板上の代表点からの距離に応じて透過する電磁波の位相が異なり、
前記放射源は、前記第1の位相制御板の前記代表点からL/2離れた位置まで、パワーを供給できる通信装置。
2. 1に記載の通信装置において、
前記第1の位相制御板は、前記代表点から前記第1の位相制御板の縁に向かって、入射面と出射面の間の位相の遅れ量を減少させていく通信装置。
3. 1又は2に記載の通信装置において、
前記放射源は、前記第1の位相制御板の配置方向に口を開けた方形状のスロット開口と、
前記スロット開口の長辺と前記第1の位相制御板の面とを接続する導体板とを備えている通信装置。
4. 3に記載の通信装置において、
前記方形上のスロット開口の短辺と前記第1の位相制御板の面とを接続する導体板を備える通信装置。
5. 1又は2に記載の通信装置において、
前記放射源は、前記第1の位相制御板の配置方向に口を開けた方形状のスロット開口を備え、
前記スロット開口が形成された導体板の、前記スロット開口の長辺に直行する径の長さが、前記スロット開口の長辺の長さの10倍以下である通信装置。
6. 1から5のいずれかに記載の通信装置において、
前記放射源と前記第1の位相制御板との間に位置する第2の位相制御板を備え、
前記第2の位相制御板は、当該第2の位相制御板の上の代表点からの距離に応じて透過する電磁波の位相が異なる通信装置。
7. 6に記載の通信装置において、
前記第1の位相制御板は、前記第1の位相制御板上の前記代表点から前記第1の位相制御板の縁に向かって、入射面と出射面の間の位相の遅れ量を減少させ、
前記第2の位相制御板は、前記第2の位相制御板上の前記代表点から前記第2の位相制御板の縁に向かって、入射面と出射面の間の位相の遅れ量を増加させる通信装置。
8. 1から7のいずれかに記載の通信装置において、
前記第1の位相制御板もしくは前記第2の位相制御板は、
金属を含んで構成された複数種類の単位構造を2次元に並べて構成され、
透過する電磁波の位相を同じ量だけずらす単位構造群が、前記代表点の周りを囲んでいる通信装置。
9. 8に記載の通信装置において、
透過する電磁波の位相を互いに異なる量だけずらす複数種類の単位構造群各々が、前記代表点の周りを囲んでいる通信装置。
10. 8又は9に記載の通信装置において、
透過する電磁波の位相を同じ量だけずらす単位構造群の中の単位構造間におけるずらす位相の量の差は、45度以下である通信装置。
11. 1から10のいずれかに記載の通信装置において、
前記第1の位相制御板及び前記第2の位相制御板は、複数の金属パターン層で構成される通信装置。
12. 11に記載の通信装置において、
前記金属パターン層は、メタサーフェスである通信装置。
13. 1から7のいずれかに記載の通信装置において、
前記第1の位相制御板もしくは前記第2の位相制御板は、誘電体レンズである通信装置。
14. 1から13のいずれかに記載の通信装置において、
前記第1の位相制御板は、前記放射源が電磁波を放射する方向に位置し、かつ、前記方向に略垂直な方向に延在する通信装置。
15. 1から12および14のいずれかに記載の通信装置において、
前記第1の位相制御板は、スプリットリング構造を有する通信装置。
16. 1から15のいずれかに記載の通信装置において、
前記放射源と前記第1の位相制御板との距離は、前記第1の位相制御板の径よりも短い通信装置。
この出願は、2016年11月9日に出願された日本出願特願2016−219178号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (16)

  1. 電磁波を放射する放射源と、
    前記放射源の電波放射方向に距離Lの位置に置かれた第1の位相制御板と、
    を有し、
    前記第1の位相制御板は、前記第1の位相制御板上の代表点からの距離に応じて透過する電磁波の位相が異なり、
    前記放射源は、前記第1の位相制御板の前記代表点からL/2離れた位置まで、パワーを供給できる通信装置。
  2. 請求項1に記載の通信装置において、
    前記第1の位相制御板は、前記代表点から前記第1の位相制御板の縁に向かって、入射面と出射面の間の位相の遅れ量を減少させていく通信装置。
  3. 請求項1又は2に記載の通信装置において、
    前記放射源は、前記第1の位相制御板の配置方向に口を開けた方形状のスロット開口と、
    前記スロット開口の長辺と前記第1の位相制御板の面とを接続する導体板とを備えている通信装置。
  4. 請求項3に記載の通信装置において、
    前記方形状のスロット開口の短辺と前記第1の位相制御板の面とを接続する導体板を備える通信装置。
  5. 請求項1又は2に記載の通信装置において、
    前記放射源は、前記第1の位相制御板の配置方向に口を開けた方形状のスロット開口を備え、
    前記スロット開口が形成された導体板の、前記スロット開口の長辺に直行する径の長さが、前記スロット開口の長辺の長さの10倍以下である通信装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の通信装置において、
    前記放射源と前記第1の位相制御板との間に位置する第2の位相制御板を備え、
    前記第2の位相制御板は、当該第2の位相制御板の上の代表点からの距離に応じて透過する電磁波の位相が異なる通信装置。
  7. 請求項6に記載の通信装置において、
    前記第1の位相制御板は、前記第1の位相制御板上の前記代表点から前記第1の位相制御板の縁に向かって、入射面と出射面の間の位相の遅れ量を減少させ、
    前記第2の位相制御板は、前記第2の位相制御板上の前記代表点から前記第2の位相制御板の縁に向かって、入射面と出射面の間の位相の遅れ量を増加させる通信装置。
  8. 請求項6又は7に記載の通信装置において、
    前記第1の位相制御板もしくは前記第2の位相制御板は、
    金属を含んで構成された複数種類の単位構造を2次元に並べて構成され、
    透過する電磁波の位相を同じ量だけずらす単位構造群が、前記代表点の周りを囲んでいる通信装置。
  9. 請求項8に記載の通信装置において、
    透過する電磁波の位相を互いに異なる量だけずらす複数種類の単位構造群各々が、前記代表点の周りを囲んでいる通信装置。
  10. 請求項8又は9に記載の通信装置において、
    透過する電磁波の位相を同じ量だけずらす単位構造群の中の単位構造間におけるずらす位相の量の差は、45度以下である通信装置。
  11. 請求項6又は7に記載の通信装置において、
    前記第1の位相制御板及び前記第2の位相制御板は、複数の金属パターン層で構成される通信装置。
  12. 請求項11に記載の通信装置において、
    前記金属パターン層は、メタサーフェスである通信装置。
  13. 請求項6又は7に記載の通信装置において、
    前記第1の位相制御板もしくは前記第2の位相制御板は、誘電体レンズである通信装置。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の通信装置において、
    前記第1の位相制御板は、前記放射源が電磁波を放射する方向に位置し、かつ、前記方向に略垂直な方向に延在する通信装置。
  15. 請求項1から12および14のいずれか1項に記載の通信装置において、
    前記第1の位相制御板は、スプリットリング構造を有する通信装置。
  16. 請求項1から15のいずれか1項に記載の通信装置において、
    前記放射源と前記第1の位相制御板との距離は、前記第1の位相制御板の径よりも短い通信装置。
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