JPWO2018087827A1 - 燃料噴射弁および噴射流量の調整方法 - Google Patents

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Abstract

この発明は、異なる噴射流量の仕様に対して溝形状を共通化することで製造コストの低減を図ると共に、燃料のデッドボリュームの発生を抑制して、噴射初期から燃料噴霧の微粒化を促進できる燃料噴射弁および噴射流量の調整方法を得る。
この発明に係る燃料噴射弁は、噴孔プレートの上面に形成された複数の旋回室は、旋回部が燃料導入部を介して弁座開口部に連通している第1旋回室と、上記旋回部が上記弁座開口部に連通していない第2旋回室と、からなり、上記第1旋回室の上記旋回部には、燃料を噴射するための噴孔が形成されている。

Description

この発明は、自動車の内燃機関などへの燃料供給に使用される燃料噴射弁および噴射流量の調整方法に関し、特に、噴霧特性における微粒化を促進できる燃料噴射弁に関するものである。
近年、自動車の内燃機関等の排出ガス規制が強化される中、燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧の微粒化が求められている。
例えば、特許文献1には、弁座面の下流に中央開口が設けられており、中央開口から半径方向外側へ少なくとも2つの接線方向通路が延びており、各接線方向通路がそれぞれ各スワール室に接線方向で開口しており、燃料のための定量開口がそれぞれ、スワール室の中央から外側へ通じている、長手軸線に関して対称的に形成された弁ケーシングと、弁ケーシング内に配置され、弁座面と協働する弁閉鎖部材と、を備えた従来の燃料噴射弁が開示されていた。
特許文献1による従来の燃料噴射弁では、接線方向通路によって整流および加速された燃料がスワール室に流入し、スワール室で旋回流れとなり、その後噴孔内を旋回しながら噴孔から噴射される。噴孔から噴射された燃料は、噴孔の開口部のエッジ部分によって薄い液膜状態で中空円錐状に広がり、燃料の微粒化が促進される。
特開平1−271656号公報
しかしながら、特許文献1による従来の燃料噴射弁では、燃料の旋回流れを利用して、燃料の微粒化を図っているので、狙いとする流量や噴霧の広がり角に応じて、噴孔の寸法のみならず、スワール室の寸法、個数、配置など、つまり溝形状を設計する必要があった。これにより、異なる噴射流量の仕様毎に、溝形状を変更することになり、製造コストの低減が図れないという課題があった。
これに対し、溝形状を変更せずに、噴孔の口径や噴孔の個数を変えることで、噴射流量を変更することが考えられる。しかし、噴孔の口径を変えた場合、噴射流量のみならず、噴霧広がり角も変化してしまうことになる。噴霧広がり角が大きい場合は、吸気ポートの壁面に燃料が付着することで、エンジンの制御性が悪化し、噴霧広がり角が小さい場合は、噴射される燃料液膜が厚くなり、微粒化が悪化するという課題があった。
一方、複数のスワール室を設けておき、要求される噴射流量に応じた個数のスワール室に噴孔を形成して、噴孔の個数を変える場合には、噴霧の広がり角を変化させることなく、噴射流量を変えることができる。しかし、噴孔が形成されていないスワール室、すなわち噴射に適用されないスワール室が存在するので、噴射に適用されないスワール室に燃料が入り込む。この噴射に適用されない旋回室の体積分が燃料のデッドボリュームとなる。燃料のデッドボリュームが大きくなると、噴射開始直後に、整流化および加速が不十分な燃料が噴射されてしまい、噴射初期の燃料噴霧の微粒化が悪化するという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、異なる噴射流量の仕様に対して溝形状を共通化することで製造コストの低減を図ると共に、燃料のデッドボリュームの発生を抑制して、噴射初期から燃料噴霧の微粒化を促進できる燃料噴射弁および噴射流量の調整方法を得ることを目的とする。
この発明に係る燃料噴射弁は、下流側に向かって径が縮小する切頭円錐形のシート面、および上記シート面の下流側に上記シート面と同軸に形成されている円筒形の弁座開口部を有し、上記シート面と上記開口部の軸心を中心軸とする弁座と、上記シート面に着座して上記開口部からの燃料の流出を阻止し、上記シート面から離座して上記開口部から燃料の流出を許容する弁部材と、平坦な上面を上流側に向けて上記弁座の下流側に配設され、それぞれ、上記燃料に旋回力を付与する旋回部および上記旋回部に上記燃料を導入する燃料導入部を有する複数の旋回室が、上記上面に形成された噴孔プレートと、を備え、複数の上記旋回室は、上記旋回部が上記燃料導入部を介して上記弁座開口部に連通している第1旋回室と、上記旋回部が上記弁座開口部に連通していない第2旋回室と、からなり、上記第1旋回室の上記旋回部には、上記燃料を噴射するための噴孔が形成されている。
この発明では、複数の旋回室は、旋回部が燃料導入部を介して弁座開口部に連通している第1旋回室と、旋回部が弁座開口部に連通していない第2旋回室と、を備えており、第1旋回室の旋回部には、噴孔が形成されている。これにより、例えば、弁座開口部の口径を変えることで、第1旋回室の個数、すなわち噴孔の個数を調整できるので、異なる噴射流量の仕様に対して溝形状を共通化でき、製造コストを低減できる。
また、噴射に寄与しない第2旋回室は、旋回部が弁座開口部に連通していないので、燃料が第2旋回室に入り込むことがない。そこで、燃料のデッドボリュームが少なくなるので、噴射開始直後に、十分に整流化および加速なされた燃料が噴射され、噴射初期の燃料噴霧の微粒化が促進される。
この発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の構成を説明する縦断面図である。 この発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図である。 この発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の旋回室における燃料の流れを説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の噴射流量を増加する態様を示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図である。 この発明の実施の形態3に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図である。 この発明の実施の形態4に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図である。 この発明の実施の形態5に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図である。 この発明の実施の形態6に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図である。 この発明の実施の形態7に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図である。 この発明の実施の形態8に係る燃料噴射弁において小噴射流量の場合の弁座周りを示す図である。 この発明の実施の形態8に係る燃料噴射弁において大噴射流量の場合の弁座周りを示す図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の構成を説明する縦断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図であり、図2の(a)はその縦断面図、図2の(b)は図2の(a)のA−A矢視断面図である。図3はこの発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の旋回室における燃料の流れを説明する図、図4はこの発明の実施の形態1に係る燃料噴射弁の噴射流量を増加する態様を示す断面図である。なお、図4は図2の(b)に相当する位置における断面図である。また、縦断面図とは、燃料噴射弁の中心軸A0を含む平面における断面を示す図である。
図1および図2において、燃料噴射弁100は、弁装置と、弁装置を開弁させる電磁力を発生するソレノイド装置と、弁装置を閉弁させる付勢力を発生するスプリング8と、を備える。
ソレノイド装置は、磁性金属材料で円筒形状に作製され、磁気回路の固定鉄心部分であるコア1と、絶縁樹脂製のボビン3に巻回されてコア1の一端部を囲繞するように配設されたコイル2と、磁性金属材料で作製され、磁気回路のヨーク部分であるヨーク4と、磁気回路の可動鉄心部分であるアマチュア7と、を備えている。そして、コア1、コイル2、ヨーク4が絶縁樹脂製のハウジング5により一体に構成されている。さらに、コイル2に電力を供給するターミナル6が、ハウジング5に一体に成形されている。
そして、スプリング8がコア1の内部に配設され、ロッド9がスプリング8の付勢力を調整可能にコア1の内部に固定されている。
弁装置は、弁本体10、弁体11、弁座12などを備える。弁本体10は、磁性金属材料で円筒形状に作製され、コア1の一端外周部に圧入された状態で溶接されて、コア1に取り付けられている。弁体11は、アマチュア7内に圧入された状態でアマチュア7に溶接され、アマチュア7から一端側に突出するように取り付けられている。そして、アマチュア7が、コア1の一端面と相対して、燃料噴射弁100の中心軸A0と平行な方向に移動可能に弁本体10内に配設されている。弁部材としてのボール15が、弁体11の一端に固着されて、弁本体10の一端側の内部に配設されている。弁座12が、弁本体10の一端部の内部に固着されている。平板状の噴孔プレート13が、平坦な上面を弁座12に向けて、弁座12の一端面に溶接部16で固着されている。
ガイド部10aが、弁本体10の内周面の他端側を膨出させて形成されている。そして、アマチュア7が、ガイド部10aの内周面に摺動可能に、弁本体10の内部に配設されている。弁体11の他端は、スプリング8に当接して、スプリング8の付勢力を受けている。弁座12は、一端側を先細り状とする切頭円錐形状のシート面12aと、シート面12aの一端側に形成された円筒形状の弁座開口部12bと、シート面12aの他端側に形成された円筒形状の摺動面12cと、を備える。なお、シート面12a、弁座開口部12bおよび摺動面12cの中心軸は、中心軸A0に一致している。面取り部15aがボール15の外周面に形成され、ボール15の外周部が略五角形となっている。そして、ボール15の五角形の角部が摺動面12cによりガイドされて中心軸A0と平行な方向に移動し、ボール15がシート面12aに離着座可能となっている。
噴孔プレート13には、第1旋回室17aおよび第2旋回室17bが、その上面を窪ませて形成されている。第1旋回室17aおよび第2旋回室17bは、それぞれ、円筒形状に形成され、燃料に旋回力を付与する旋回部18と、所定の幅で直線状に形成され、旋回部18の接線方向に接続され、旋回部18に燃料を導入する燃料導入部19と、から構成されている。ここでは、第1旋回室17aと第2旋回室17bが、燃料導入部19を中心軸A0に向けて、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、中心軸A0を挟んで配設されている。第1旋回室17aの燃料導入部19は、中心軸A0の方向から見て、弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。そして、噴孔14が、第1旋回室17aの旋回部18内に、噴孔プレート13を板厚方向に貫通するように形成されている。第2旋回室17bの燃料導入部19は、中心軸A0の方向から見て、弁座開口部12bの外部に位置している。そして、第2旋回室17bの旋回部18には、噴孔14が形成されていない。
このように、噴孔プレート13の上面に形成された溝形状は、第1旋回室17aと第2旋回室17bが、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、かつ中心軸A0から燃料導入部19までの距離を異ならせて、中心軸A0を挟んで配置された形状である。また、第1旋回室17aと第2旋回室17bの旋回部18は、中心軸A0の方向から見て、弁座開口部12bの外部に位置しており、燃料が燃料導入部19を介してのみ導入されるようになっている。
つぎに、このように構成された燃料噴射弁100の動作について説明する。
初期状態では、コイル2への通電がなく、弁体11がスプリング8の不勢力により弁座12側に押圧され、ボール15が弁座12のシート面12aに当接して、閉弁状態となっている。そして、アマチュア7は、コア1から離間している。また、燃料は、中心軸A0の他端側から燃料噴射弁100に供給される。
エンジンの制御装置により、燃料噴射弁100の駆動回路に動作信号が送られると、外部よりターミナル6を介して燃料噴射弁100のコイル2に通電される。これにより、アマチュア7、コア1、ヨーク4、弁本体10から構成される磁気回路に磁束が発生する。そして、アマチュア7をコア1に引きつける磁気吸引力が発生する。そして、アマチュア7が、ガイド部10aの内周面上を摺動して、スプリング8の不勢力に抗してコア1側に移動し、コア1の一端面に接する。弁体11を介してアマチュア7に連結されているボール15が弁座12のシート面12aから離れて、開弁状態となる。
そこで、燃料噴射弁100に供給された燃料は、コア1の内部を通りボール15側に流れる。そして、燃料は、ボール15の面取り部15aと摺動面12cとの間を通り、ボール15とシート面12aとの間を通り、弁座開口部12bに流れ込む。弁座開口部12bに流れ込んだ燃料は、図3中矢印で示されるように、弁座開口部12bの内部に入り込んでいる燃料導入部19を通って、接線方向から第1旋回室17aの旋回部18に流れ込む。これにより、燃料は、第1旋回室17aの旋回部18の内周壁面に沿って旋回する。このように、第1旋回室17aの旋回部18において旋回力が燃料に付与される。そして、旋回力が付与された燃料が、噴孔14の内周壁面に沿うように旋回しながら、エンジンの吸気通路に噴射される。このとき、噴孔14から噴射された燃料は、噴孔14の開口部のエッジ部分によって薄い液膜状態で中空円錐状に広がり、燃料の微粒化が促進される。
つぎに、エンジンの制御装置により、燃料噴射弁100の駆動回路に動作の停止信号が送られると、コイル2への通電が停止される。これにより、アマチュア7をコア1側に引きつける磁気吸引力が消失する。そして、アマチュア7が、ガイド部10aの内周面上を摺動して、スプリング8の不勢力により弁座12側に移動する。そしてし、ボール15がスプリング8の付勢力により押圧された状態でシート面12aに接して閉弁状態となり、燃料の噴射が停止される。
実施の形態1では、第1旋回室17aと第2旋回室17bが噴孔プレート13に形成されており、噴孔14が形成された第1旋回室17aの燃料導入部19のみが弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。そこで、図4に示されるように、弁座開口部12bの口径を大きくして、第2旋回室17bの燃料導入部19を弁座開口部12bの内部に入り込ませる。これにより、第2旋回室17bが第1旋回室17aに変わる。さらに、変更された第2旋回室17bの旋回部18に噴孔14を追加工することで、弁座開口部12bに連通する第1旋回室17aの個数、すなわち噴孔14の個数を変えることができる。なお、各旋回部18は弁座開口部12bの外側に位置している。
噴射に適用されない第2旋回室17bが弁座開口部12bの内部に入り込んでいた場合、燃料が噴射に適用されない第2旋回室17bにまで流れ込む。そこで、噴射に適用されない第2旋回室17bの体積分が燃料のデッドボリュームとなる。実施の形態1によれば、噴射に適用されない第2旋回室17bが弁座開口部12bの内部に入り込んでいないので、燃料のデッドボリュームを削減することができる。これにより、燃料のデッドボリュームが少なくなるので、噴射開始直後においても、整流化および加速された燃料が噴射される。そこで、噴射初期から、微粒化が良好な燃料噴射を実現できる。
ここで、実施の形態1では、旋回室の個数が第1旋回室17aと第2旋回室17bの2である場合を示したが、要求される燃料噴射量によって、旋回室の個数は適宜設定される。そこで、要求される最大燃料噴射量を想定して溝形状を設計し、設計された単一の溝形状を用い、弁座開口部12bの口径を変え、噴孔14を追加工するだけで、様々な燃料噴射量に対応することができる。これにより、要求燃料噴射量が異なる仕様に対して、溝形状の共有化が図られるので、製造コストを低減することができる。
また、燃料噴射弁100の長期使用により噴孔プレート13の強度が低下し、噴孔プレート13が変形する恐れがある。噴孔プレート13が変形すると、噴孔プレート13と弁座12との間に隙間が生じ、燃料が隙間から、第2旋回室17bに流れ込む。実施の形態1では、第2旋回室17bには噴孔14が形成されていないので、隙間から第2旋回室17bに流れ込んだ燃料が外部に流出することはない。このように、噴孔プレート13が変形しても、燃料の流出が阻止されるので、噴射流量は変化せず、噴射流量の安定化が図られる。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図であり、図5の(a)はその縦断面図、図5の(b)は図5の(a)のB−B矢視断面図である。
図5において、第1旋回室17aと第2旋回室17bが、燃料導入部19を中心軸A0に向けて、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、中心軸A0を挟んで配設されている。第1旋回室17aの燃料導入部19は、中心軸A0の方向から見て、弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。第2旋回室17bの燃料導入部19は、中心軸A0の方向から見て、弁座開口部12bの外部に位置している。そして、第1旋回室17aと第2旋回室17bの旋回部18には、噴孔14が形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
実施の形態2における噴孔プレート13の上面に形成された溝形状は、それぞれ、旋回部18と燃料導入部19を有する、第1旋回室17aと第2旋回室17bを備える。第1旋回室17aと第2旋回室17bは、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、かつ中心軸A0から燃料導入部19までの距離を異ならせて、中心軸A0を挟んで配置されている。噴孔14が第1旋回室17aと第2旋回室17bのそれぞれの旋回部18に形成されている。第1旋回室17aの燃料導入部19のみが弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。そこで、燃料は、噴射に適用されない第2旋回室17bには流れ込まない。さらに、弁座開口部12bの口径を大きくして、第1旋回室17aと第2旋回室17bの燃料導入部19を弁座開口部12bの内部に入り込ませることで、弁座開口部12bに連通する第1旋回室17aの個数、すなわち噴孔14の個数を変えることができる。
したがって、実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態2によれば、予め、第1旋回室17aと第2旋回室17bの旋回部18に噴孔14が形成されている。そこで、噴射流量を変える際に、弁座開口部12bの口径を大きくして、第1旋回室17aと第2旋回室17bの燃料導入部19を弁座開口部12bの内部に入り込ませるだけで、弁座開口部12bに連通する第1旋回室17aの個数、すなわち噴孔14の個数を変えることができる。つまり、噴孔14の追加工が不要となる。そこで、要求燃料噴射量が異なる仕様に対して、溝形状のみならず、噴孔プレート13の共有化が可能となり、製造コストをさらに低減することができる。
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図であり、図6の(a)はその縦断面図、図6の(b)は図6の(a)のC−C矢視断面図である。
図6において、第1旋回室17aと第2旋回室17bが、燃料導入部19を中心軸A0に向けて、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、中心軸A0を中心として等角ピッチで2つずつ配設されている。中心軸A0を挟んで相対して配設されている一対の第1旋回室17aと中心軸A0との間の距離がL1となっている。中心軸A0を挟んで相対して配設されている一対の第2旋回室17bと中心軸A0との間の距離がL2となっている。ここで、距離L1、L2と弁座開口部12bの半径R1との関係が、L1<R1<L2となっている。つまり、一対の第1旋回室17aの燃料導入部19は、中心軸A0の方向から見て、弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。一対の第2旋回室17bの燃料導入部19は、中心軸A0の方向から見て、弁座開口部12bの外部に位置している。そして、一対の第1旋回室17aの旋回部18にのみ、噴孔14が形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
実施の形態3における噴孔プレート13の上面に形成された溝形状は、それぞれ、旋回部18と燃料導入部19からなる、2つずつの第1旋回室17aと第2旋回室17bを備える。4つの第1旋回室17aと第2旋回室17bは、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、中心軸A0を中心として等角ピッチに配列されている。中心軸A0を挟んで相対する一対の第1旋回室17aと中心軸A0との間の距離がL1であり、中心軸A0を挟んで相対する一対の第2旋回室17bと中心軸A0との間の距離がL1より大きいL2である。一対の第1旋回室17aの燃料導入部19のみが弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。さらに、一対の第1旋回室17aの旋回部18にのみ、噴孔14が形成されている。そこで、燃料は、噴射に適用されない第2旋回室17bには流れ込まない。さらに、弁座開口部12bの口径を大きくして、2つの第2旋回室17bの燃料導入部19を弁座開口部12bの内部に入り込ませ、噴孔14を追加工することで、弁座開口部12bに連通する第1旋回室17aの個数、すなわち噴孔14の個数を変えることができる。
したがって、実施の形態3においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
ここで、上記実施の形態3において、4つの第1旋回室17aと第2旋回室17bのそれぞれと中心軸A0との距離を互いに異ならせた溝形状としてもよい。この場合、単一の溝形状で、弁座開口部12bの口径を変え、噴孔14を追加工するだけで、噴孔14の個数を1個、2個、3個および4個と変えることができる。これにより、単一の溝形状で、異なる噴射流量の4つの仕様に対応することができる。さらに、予め噴孔14を4つの第1旋回室17aと第2旋回室17bに形成してもよい。これにより、単一の噴孔プレート13で、異なる噴射流量の4つの仕様に対応することができる。
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図であり、図7の(a)はその縦断面図、図7の(b)は図7の(a)のD−D矢視断面図である。
図7において、第1旋回室20が、一対の旋回部18と、所定幅で直線状に形成され、中心軸A0を通って、それぞれの旋回部18の接線方向に接続され、旋回部18のそれぞれに燃料を導入する燃料導入部21と、から構成されている。第1旋回室20は、一対の旋回部18の中心が中心軸A0を対称の中心とする点対称となるように配置されている。第2旋回室17bが、燃料導入部19を中心軸A0に向けて、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、かつ中心軸A0から燃料度入部までの距離を等しくして、中心軸A0を挟んで2つ配設されている。第2旋回室17bの燃料導入部19の長さ方向が、第1旋回室20の燃料導入部21の長さ方向と直交している。第2旋回室17bと中心軸A0との間の距離が弁座開口部12bの半径R1より大きいL2となっている。つまり、第2旋回室17bの燃料導入部19は、中心軸A0の方向から見て、弁座開口部12bの内部に入り込んでいない。そして、第1旋回室20の旋回部18にのみ、噴孔14が形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
実施の形態4における噴孔プレート13の上面に形成された溝形状は、2つの旋回部18が燃料導入部21により連通された1つの第1旋回室20と、旋回部18と燃料導入部19からなる2つの第2旋回室17bと、を備える。第1旋回室20は、2つの旋回部18が、中心軸A0を対称の中心とする点対称となるように配置されている。2つの第2旋回室17bが、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、かつ燃料導入部19の長さ方向を燃料導入部21の長さ方向に直交させて、中心軸A0を挟んで配置されている。さらに、2つの第2旋回室17bと中心軸A0との間の距離が弁座開口部12bの半径R1より大きいL2となっている。第1旋回室20の旋回部18にのみ、噴孔14が形成されている。そこで、燃料は、噴射に適用されない第2旋回室17bには流れ込まない。さらに、弁座開口部12bの口径を大きくして、2つの第2旋回室17bの燃料導入部19を弁座開口部12bの内部に入り込ませ、噴孔14を追加工することで、弁座開口部12bに連通する第1旋回室20および第1旋回室17aの個数、すなわち噴孔14の個数を変えることができる。
したがって、実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
ここで、上記実施の形態4において、2つの第2旋回室17bと中心軸A0との距離を互いに異ならせた溝形状としてもよい。この場合、単一の溝形状で、弁座開口部12bの口径を変え、噴孔14を追加工するだけで、噴孔14の個数を2個、3個および4個と変えることができる。これにより、単一の溝形状で、異なる噴射流量の3つの仕様に対応することができる。さらに、予め噴孔14を第1旋回室20と第2旋回室17bに形成してもよい。これにより、単一の噴孔プレート13で、異なる噴射流量の3つの仕様に対応することができる。
なお、上記実施の形態4では、第1旋回室20の旋回部18の中心が中心軸A0を対称の中心とする点対称となるように配置されているが、旋回部18は、必ずしも、その中心が中心軸A0を対称の中心とする点対称となっている必要はなく、中心軸A0を挟んで離間して配置されていればよい。
実施の形態5.
図8はこの発明の実施の形態5に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図であり、図8の(a)はその縦断面図、図8の(b)は図8の(a)のE−E矢視断面図である。
図8において、弁座開口部12bの口径が大きくなっており、第1旋回室17aと第2旋回室17bの燃料導入部19がともに弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。中間プレート30が、弁座12と噴孔プレート13との間に配設されている。そして、弁座12、中間プレート30および噴孔プレート13が溶接部16により固着され、一体となっている。中間プレート30には、弁座開口部12bより小径の円筒形状の中間開口部30aが、弁座開口部12bと同軸に形成されている。そして、第1旋回室17aの燃料導入部19のみが、中心軸A0の方向から見て、中間開口部30aの内部に位置している。噴孔14が、第1旋回室17aの旋回部18にのみ形成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
実施の形態5における噴孔プレート13の上面に形成された溝形状は、それぞれ、旋回部18と燃料導入部19からなる、第1旋回室17aと第2旋回室17bを備える。第1旋回室17aと第2旋回室17bは、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、かつ中心軸A0との間の距離を異ならせて、中心軸A0を挟んで相対して配置されている。弁座開口部12bの口径が大きくなっており、第1旋回室17aと第2旋回室17bの燃料導入部19がともに弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。中間プレート30が弁座12と噴孔プレート13との間に配設されており、第1旋回室17aの燃料導入部19のみが、中間プレート30に形成された中間開口部30aの内部に位置している。噴孔14が、第1旋回室17aの旋回部18にのみ形成されている。
そこで、燃料は、噴射に適用されない第2旋回室17bには流れ込まない。さらに、中間プレート30を取り外すことで、第2旋回室17bの燃料導入部19を弁座開口部12bの内部に入り込ませ、噴孔14を追加工することで、弁座開口部12bに連通する第1旋回室17aの個数、すなわち噴孔14の個数を変えることができる。
したがって、実施の形態5においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
この実施の形態5によれば、中間プレート30を取り外し、噴孔14を追加工するだけで、噴孔14の個数を変えることができるので、弁座12を変える必要がなく、低コスト化が図られる。
ここで、上記実施の形態5において、予め噴孔14を第1旋回室17aと第2旋回室17bに形成してもよい。これにより、単一の噴孔プレート13で、異なる噴射流量の2つの仕様に対応することができる。
実施の形態6.
図9はこの発明の実施の形態6に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図であり、図9の(a)はその縦断面図、図9の(b)は図9の(a)のF−F矢視断面図である。
図9において、弁座開口部12bの口径が大きくなっており、第1旋回室17aと第2旋回室17bの燃料導入部19がともに弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。中間プレート30が、弁座12と噴孔プレート13との間に配設されている。そして、弁座12、中間プレート30および噴孔プレート13が溶接部16により固着され、一体となっている。中間プレート30には、弁座開口部12bと同軸の中間開口部30aが形成されている。そして、第1旋回室17aの燃料導入部19のみが、中心軸A0の方向から見て、中間開口部30aの内部に位置している。噴孔14が、第1旋回室17aの旋回部18にのみ形成されている。
ここで、弁座開口部12bの半径R1、中間開口部30aの半径R2、中間開口部30aと連通する第1旋回室17aと中心軸A0との間の距離L1、中間開口部30aと連通していない第2旋回室17bと中心軸A0との間の距離L2が、L1<R2<L2<R1の関係となっている。
なお、他の構成は上記実施の形態3と同様に構成されている。
実施の形態6における噴孔プレート13の上面に形成された溝形状は、それぞれ、旋回部18と燃料導入部19からなる、4つの第1旋回室17aと第2旋回室17bを備える。4つの第1旋回室17aと第2旋回室17bは、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、中心軸A0を中心として等角ピッチに配列されている。中心軸A0を挟んで相対する一対の第1旋回室17aと中心軸A0との間の距離がL1であり、中心軸A0を挟んで相対する一対の第2旋回室17bと中心軸A0との間の距離がL1より大きいL2である。
中間プレート30が弁座12と噴孔プレート13との間に配設されている。弁座開口部12bの半径R1、中間開口部30aの半径R2、中間開口部30aと連通する第1旋回室17aと中心軸A0との間の距離L1、中間開口部30aと連通していない第2旋回室17bと中心軸A0との間の距離L2が、L1<R2<L2<R1の関係となっている。噴孔14が、中間開口部30aと連通する第1旋回室17aの旋回部18にのみ形成されている。
そこで、燃料は、噴射に適用されない第2旋回室17bには流れ込まない。さらに、中間プレート30を取り外し、第2旋回室17bの燃料導入部19を弁座開口部12bの内部に入り込ませ、噴孔14を追加工することで、弁座開口部12bに連通する第1旋回室17aの個数、すなわち噴孔14の個数を変えることができる。
したがって、実施の形態6においても、上記実施の形態3と同様の効果が得られる。
この実施の形態6によれば、中間プレート30を取り外し、噴孔14を追加工するだけで、噴孔14の個数を変えることができるので、弁座12を変える必要がなく、低コスト化が図られる。
ここで、上記実施の形態6において、第1旋回室17aと第2旋回室17bのそれぞれと中心軸A0との距離を互いに異ならせた溝形状としてもよい。この場合、単一の溝形状で、中間開口部30aの口径を変え、あるいは中間プレート30を取り外し、噴孔14を追加工するだけで、噴孔14の個数を1個、2個、3個および4個と変えることができる。これにより、単一の溝形状で、異なる噴射流量の4つの仕様に対応することができる。さらに、予め噴孔14を第1旋回室17aと第2旋回室17bに形成してもよい。これにより、単一の噴孔プレート13で、異なる噴射流量の4つの仕様に対応することができる。
実施の形態7.
図10はこの発明の実施の形態7に係る燃料噴射弁の弁座周りを示す図であり、図10の(a)はその縦断面図、図10の(b)は図10の(a)のG−G矢視断面図である。
図10において、弁座開口部12bの口径が大きくなっており、第1旋回室20と第2旋回室17bの燃料導入部19がともに弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。中間プレート30が、弁座12と噴孔プレート13との間に配設されている。そして、弁座12、中間プレート30および噴孔プレート13が溶接部16により固着され、一体となっている。中間プレート30には、弁座開口部12bと同軸の中間開口部30aが形成されている。そして、第1旋回室20の燃料導入部19のみが、中心軸A0の方向から見て、中間開口部30aの内部に位置している。噴孔14が、第1旋回室20の旋回部18にのみ形成されている。
ここで、弁座開口部12bの半径R1、中間開口部30aの半径R2、中間開口部30aと連通していない第2旋回室17bと中心軸A0との間の距離L2が、R2<L2<R1の関係となっている。
なお、他の構成は上記実施の形態4と同様に構成されている。
実施の形態7における噴孔プレート13の上面に形成された溝形状は、2つの旋回部18が燃料導入部21により連通された第1旋回室20と、旋回部18と燃料導入部19からなる2つの第2旋回室17bと、を備える。第1旋回室20は、2つの旋回部18が、中心軸A0を中心として点対称となるように配置されている。2つの第2旋回室17bが、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させ、燃料導入部19の長さ方向を燃料導入部21の長さ方向に直交させ、かつ中心軸A0から燃料導入部19までの距離を等しくして、中心軸A0を挟んで配置されている。さらに、弁座開口部12bの半径R1、中間開口部30aの半径R2、中間開口部30aと連通していない第2旋回室17bと中心軸A0との間の距離L2が、R2<L2<R1の関係となっている。第1旋回室20の旋回部18にのみ、噴孔14が形成されている。
そこで、燃料は、噴射に適用されない第2旋回室17bには流れ込まない。さらに、中間プレート30を取り外し、2つの第2旋回室17bの燃料導入部19を弁座開口部12bの内部に入り込ませ、噴孔14を追加工することで、弁座開口部12bに連通する第1旋回室20,17aの個数、すなわち噴孔14の個数を変えることができる。
したがって、実施の形態7においても、上記実施の形態4と同様の効果が得られる。
ここで、上記実施の形態7において、2つの第2旋回室17bと中心軸A0との距離を互いに異ならせた溝形状としてもよい。この場合、単一の溝形状で、弁座開口部12bの口径を変え、あるいは中間プレート30を取り外し、噴孔14を追加工するだけで、噴孔14の個数を2個、3個および4個と変えることができる。これにより、単一の溝形状で、異なる噴射流量の3つの仕様に対応することができる。さらに、予め噴孔14を第1旋回室20と第2旋回室17bに形成してもよい。これにより、単一の噴孔プレート13で、異なる噴射流量の3つの仕様に対応することができる。
実施の形態8.
図11はこの発明の実施の形態8に係る燃料噴射弁において小噴射流量の場合の弁座周りを示す図であり、図11の(a)はその縦断面図、図11の(b)は図11の(a)のH−H矢視断面図である。図12はこの発明の実施の形態8に係る燃料噴射弁において大噴射流量の場合の弁座周りを示す図であり、図12の(a)はその縦断面図、図12の(b)は図12の(a)のI−I矢視断面図である。
図11において、第1旋回室17aと第2旋回室17bが、燃料導入部19を中心軸A0に向けて、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、かつ燃料導入部19と中心軸A0との間の距離を等しくして、中心軸A0を挟んで2つ配設されている。弁座開口部12bの口径が大きくなっており、第1旋回室17aと第2旋回室17bの燃料導入部19がともに弁座開口部12bの内部に入り込んでいる。中間プレート30が、弁座12と噴孔プレート13との間に配設されている。そして、弁座12、中間プレート30および噴孔プレート13が溶接部16により固着され、一体となっている。中間プレート30には、弁座開口部12より小径の円弧形状の中間開口部30bが弁座開口部12bと同軸に形成されている。そして、第1旋回室17aの燃料導入部19のみが、中心軸A0の方向から見て、中間開口部30aに連通している。噴孔14が、第1旋回室17aの旋回部18にのみ形成されている。
実施の形態8においては、中間プレート30を中間開口部30bの軸心を中心として回転させることで、図12に示されるように、第1旋回室17aと第2旋回室17bの燃料導入部19を、中心軸A0の方向から見て、中間開口部30aに連通させることができる。
実施の形態8における噴孔プレート13の上面に形成された溝形状は、それぞれ、旋回部18と燃料導入部19を有する、第1旋回室17aと第2旋回室17bを備える。第1旋回室17aと第2旋回室17bは、燃料導入部19の長さ方向を中心軸A0を中心とする径方向に一致させて、かつ中心軸A0から燃料導入部19までの距離を等しくして、中心軸A0を挟んで配置されている。噴孔14が第1旋回室17aの旋回部18にのみ形成されている。第1旋回室17aの燃料導入部19のみが中間開口部30bの内部に入り込んでいる。そこで、燃料は、噴射に適用されない第2旋回室17bには流れ込まない。さらに、中間開口部30bの軸心を中心として中間プレート30の回転方向の位置を変えて、第2旋回室17bの燃料導入部19を弁座開口部12bの内部に入り込ませることで、弁座開口部12bに連通する第1旋回室17aの個数、すなわち噴孔14の個数を変えることができる。
したがって、実施の形態8においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態8によれば、弁座12および中間プレート30を変えることなく、噴孔14の個数を変えることができるので、低コスト化が図られる。
さらに、予め噴孔14を第1旋回室17aと第2旋回室17bに形成しておけば、単一の噴孔プレート13で、異なる噴射流量の2つの仕様に対応することができる。
なお、上記各実施の形態では、燃料導入部の長手方向が中心軸A0を中心とする径方向に一致しているが、燃料導入部の長手方向は必ずしも径方向に一致している必要はなく、燃料導入部の長手方向を径方向に対して傾斜させてもよい。
12 弁座、12a シート面、12b 弁座開口部、13 噴孔プレート、14 噴孔、15 ボール(弁部材)、17a 第1旋回室、17b 第2旋回室、18 旋回部、19 燃料導入部、20 第1旋回室、21 燃料導入部、30 中間プレート、30a 中間開口部、30b 中間開口部。

Claims (9)

  1. 下流側に向かって径が縮小する切頭円錐形のシート面、および上記シート面の下流側に上記シート面と同軸に形成されている円筒形の弁座開口部を有し、上記シート面と上記弁座開口部の軸心を中心軸とする弁座と、
    上記シート面に着座して上記弁座開口部からの燃料の流出を阻止し、上記シート面から離座して上記弁座開口部からの燃料の流出を許容する弁部材と、
    平坦な上面を上流側に向けて上記弁座の下流側に配設され、それぞれ、上記燃料に旋回力を付与する旋回部および上記旋回部に上記燃料を導入する燃料導入部を有する複数の旋回室が、上記上面に形成された噴孔プレートと、を備える燃料噴射弁において、
    複数の上記旋回室は、上記旋回部が上記燃料導入部を介して上記弁座開口部に連通している第1旋回室と、上記旋回部が上記弁座開口部に連通していない第2旋回室と、からなり、
    上記第1旋回室の上記旋回部には、上記燃料を噴射するための噴孔が形成されている燃料噴射弁。
  2. 上記噴孔が、上記第2旋回室の上記旋回部にも形成されている請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 上記第1旋回室と上記第2旋回室のそれぞれは、1本の燃料導入部と、上記1本の燃料導入部の上記中心軸と反対側の端部に連結された1つの旋回部と、を有し、
    上記第1旋回室と上記中心軸との間の距離をL1、上記第2旋回室と上記中心軸との間の距離をL2、上記弁座開口部の半径をR1としたときに、L1,L2およびR1は、L1<R1<L2を満足している請求項1又は請求項2記載の燃料噴射弁。
  4. 上記第1旋回室は、上記中心軸を挟んで離間して配設された2つの旋回部と、上記中心軸を通って上記2つの旋回室を連結する1本の燃料導入部と、を有し、
    上記第2旋回室は、1本の燃料導入部と、上記1本の燃料導入部の上記中心軸と反対側の端部に連結された1つの旋回部と、を有し、
    上記弁座開口部の半径をR1、上記第2旋回室と上記中心軸との間の距離をL2としたときに、R1およびL2は、R1<L2を満足している請求項1又は請求項2記載の燃料噴射弁。
  5. 中間開口部を有する中間プレートが、上記弁座と上記噴孔プレートとの間に配設されている請求項1又は請求項2記載の燃料噴射弁。
  6. 上記第1旋回室と上記第2旋回室のそれぞれは、1本の燃料導入部と、上記1本の燃料導入部の上記中心軸と反対側の端部に連結された1つの旋回部と、を有し、
    上記第1旋回室と上記中心軸との間の距離をL1、上記第2旋回室と上記中心軸との間の距離をL2、上記弁座開口部の半径をR1、上記中間開口部の半径をR2としたときに、L1,L2、R1およびR2は、L1<R2<L2<R1を満足している請求項5記載の燃料噴射弁。
  7. 上記第1旋回室は、上記中心軸を挟んで離間して配設された2つの旋回部と、上記中心軸を通って上記2つの旋回室を連結する1本の燃料導入部と、を有し、
    上記第2旋回室は、1本の燃料導入部と、上記1本の燃料導入部の上記中心軸と反対側の端部に連結された1つの旋回部と、を有し、
    上記弁座開口部の半径をR1、上記中間開口部の半径をR2、上記第2旋回室と上記中心軸との間の距離をL2としたときに、L1およびL2は、R2<L2<R1を満足している請求項5記載の燃料噴射弁。
  8. 下流側に向かって径が縮小する切頭円錐形のシート面、および上記シート面の下流側に上記シート面と同軸に形成されている円筒形の弁座開口部を有し、上記シート面と上記弁座開口部の軸心を中心軸とする弁座と、
    上記シート面に着座して上記弁座開口部からの燃料の流出を阻止し、上記シート面から離座して上記弁座開口部から燃料の流出を許容する弁部材と、
    平坦な上面を上流側に向けて上記弁座の下流側に配設され、それぞれ、上記燃料に旋回力を付与する旋回部および上記旋回部に上記燃料を導入する燃料導入部を有する複数の旋回室が、上記上面に形成された噴孔プレートと、を備える燃料噴射弁の噴射燃料の調整方法において、
    上記弁座の上記弁座開口部の口径を変えて、上記複数の旋回室の中から、上記旋回部が上記燃料導入部を介して上記弁座開口部に連通する旋回室の個数を調整する燃料噴射弁の噴射燃料の調整方法。
  9. 下流側に向かって径が縮小する切頭円錐形のシート面、および上記シート面の下流側に上記シート面と同軸に形成されている円筒形の弁座開口部を有し、上記シート面と上記弁座開口部の軸心を中心軸とする弁座と、
    上記シート面に着座して上記弁座開口部からの燃料の流出を阻止し、上記シート面から離座して上記弁座開口部から燃料の流出を許容する弁部材と、
    平坦な上面を上流側に向けて上記弁座の下流側に配設され、それぞれ、上記燃料に旋回力を付与する旋回部および上記旋回部に上記燃料を導入する燃料導入部を有する複数の旋回室が、上記上面に形成された噴孔プレートと、
    上記弁座と上記噴孔プレートとの間に配設され、中間開口部を有する中間プレートと、を備える燃料噴射弁の噴射燃料の調整方法において、
    上記中間プレートの上記中間開口部の口径を変えて、上記複数の旋回室の中から、上記旋回部が上記燃料導入部を介して上記弁座開口部に連通する旋回室の個数を調整する燃料噴射弁の噴射燃料の調整方法。
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