JPWO2018074517A1 - プリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低誘電正接かつ低誘電率であり、プリント配線板を形成するために好適な、エポキシ樹脂組成物を提供すること。【解決手段】(a)式[1]で表されるエポキシ化合物Aと式[2]で表されるエポキシ基を有していてもよい化合物Bとを含む混合物、及び(b)硬化剤を含む、プリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物。【化1】(式中、R1乃至R3はそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、L1乃至L3はそれぞれ独立して、炭素原子数1乃至10のアルキレン基を表す。)【化2】(式中、L1乃至L3及びR1は前記と同じ意味を表し、X1乃至X3はそれぞれ独立して、式[2a]又は式[2b]で表される基を表し(ただし、X1乃至X3のうち少なくとも一つは式[2b]で表される基を表す。)、R4及びR5はそれぞれ独立して、置換されていてもよい炭素原子数1乃至20のアルキル基、又は置換されていてもよい炭素原子数6乃至10のアリール基を表し、黒点は結合手を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、エポキシ化合物の混合物を含むプリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物の発明に関する。より詳しくは、低誘電正接かつ低誘電率のエポキシ樹脂を得るためのエポキシ樹脂組成物に関する。
従来、エポキシ樹脂は、硬化剤又は硬化触媒と組み合わせたエポキシ樹脂組成物として、接着剤、反射防止膜(液晶ディスプレイ用の反射防止膜等)の高屈折率層、光学薄膜(反射板等)、電子部品用封止材、プリント配線基板、層間絶縁膜材料(ビルドアッププリント基板用層間絶縁膜材料等)などの用途で幅広く用いられている。このような電子材料分野のうち、プリント配線基板、層間絶縁膜材料などの用途では、基材に対する高い密着性、ハードコート性、耐熱性、可視光に対する高透明性などが求められている。
また、これらの分野では、近年、大量のデータを高速で処理するため、データ伝送量の増大が求められている。その一環として、電気信号の高周波化が進行している。しかし、電気信号に高周波数成分が増えると、伝送経路に遅延が生じることにより信号波形が歪むこと、信号強度が減衰しやすくなり伝送経路での損失が増えること、信号の反射が増えること、伝送経路での不要な幅射が増えることなどの問題がある。そのため、高周波帯の利用を進めるためには、プリント配線基板材料の誘電特性を制御(低誘電率化、低誘電正接化)して、信号強度の損失や信号反射を低減させることが必要となっている。しかしながら、従来のエポキシ樹脂は一般的に極性が高く、十分な低誘電率化、低誘電正接化が困難であった。
これまで、エポキシ樹脂硬化物の誘電率を低下させる方法として、エポキシ樹脂組成物中に中空粒子を添加し、該組成物から得られる硬化物に空気層を含ませることで硬化物を低誘電率化させる方法が知られている(例えば特許文献1)。
また、エポキシ樹脂硬化物の誘電正接を低下させる方法として、エポキシ樹脂組成物中に誘電正接の低い誘電体セラミックス粉末を添加する方法が知られている(例えば特許文献2)。
また、特許文献3には、結晶性のエポキシ樹脂であるトリグリシジルイソシアヌレートを変性することで、液状又は固体で、優れた吸水防止性、機械物性などの硬化物性が向上したエポキシ樹脂組成物が得られることが記載されている。
特開2010−285624号公報 特開2004−221572号公報 国際公開第2006/035641号パンフレット
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、組成物中に中空粒子を添加するため、ベース樹脂の光学特性、力学物性、熱物性などが変化してしまい、材料設計に悪影響を与える虜があった。特許文献2に記載の方法では、誘電正接は低下するが、比誘電率が上昇してしまうために、プリント配線基板用途に好適ではない。また、特許文献3においては、開示されたエポキシ樹脂組成物から得られる硬化物の誘電率や誘電正接に関して、一切言及されていない。
本発明は、この事情を考慮したものであって、低誘電正接かつ低誘電率であり、プリント配線板を形成するために好適な、エポキシ樹脂組成物、及びその硬化物からなるプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の構造を有するエポキシ化合物の混合物を含むエポキシ樹脂組成物から得られる硬化物が、低誘電正接及び低誘電率を発現し、プリント配線板形成に適用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、第1観点として、(a)式[1]で表されるエポキシ化合物Aと式[2]で表されるエポキシ基を有していてもよい化合物Bとを含む混合物、及び(b)硬化剤を含む、プリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物、
Figure 2018074517
(式中、R乃至Rはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、L乃至Lはそれぞれ独立して、炭素原子数1乃至10のアルキレン基を表す。)
Figure 2018074517
(式中、L乃至L及びRは前記と同じ意味を表し、X乃至Xはそれぞれ独立して、式[2a]又は式[2b]で表される基を表し(ただし、X乃至Xのうち少なくとも一つは式[2b]で表される基を表す。)、R及びRはそれぞれ独立して、置換されていてもよい炭素原子数1乃至20のアルキル基、又は置換されていてもよい炭素原子数6乃至10のアリール基を表し、黒点は結合手を表す。)、
第2観点として、前記L乃至Lが、メチレン基、トリメチレン基、及びヘキサメチレン基からなる群から選ばれるアルキレン基である、第1観点に記載のエポキシ樹脂組成物、
第3観点として、前記R及びRが置換されていてもよい炭素原子数1乃至10のアルキル基である、第1観点又は第2観点に記載のエポキシ樹脂組成物、
第4観点として、前記R及びRが炭素原子数2乃至10のアルキル基である、第1観点乃至第3観点のうち何れか一つに記載のエポキシ樹脂組成物、
第5観点として、前記R及びRが置換されていてもよいフェニル基である、第1観点又は第2観点に記載のエポキシ樹脂組成物、
第6観点として、前記エポキシ化合物A1モルに対して、0.2〜20モルの前記化合物Bを含む、第1観点乃至第5観点のうち何れか一つに記載のエポキシ樹脂組成物、
第7観点として、前記(b)硬化剤が、酸無水物、アミン、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、イミダゾール類、及びポリメルカプタンからなる群から選ばれる少なくとも一種である、第1観点乃至第6観点のうち何れか一つに記載のエポキシ樹脂組成物、
第8観点として、前記(a)エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、0.5〜1.5当量の前記(b)硬化剤を含む、第1観点乃至第7観点のうち何れか一つに記載のエポキシ樹脂組成物、
第9観点として、第1観点乃至第8観点のうち何れか一つに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物からなる、プリント配線板
に関する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、その硬化物が、高いガラス転移温度(Tg)を維持しつつ、低誘電正接及び低誘電率を有し、また、低吸水率を有する。
したがって、本発明のエポキシ樹脂組成物は、プリント配線板形成用のエポキシ樹脂組成物として好適に使用することができる。
本発明のプリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物は、(a)式[1]で表されるエポキシ化合物Aと式[2]で表されるエポキシ基を有していてもよい化合物Bとを含む混合物、及び(b)硬化剤を含む。
[式[1]で表されるエポキシ化合物A]
本発明の(a)混合物は、上記式[1]で表されるエポキシ化合物Aを含む。
上記式[1]中、R乃至Rはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、L乃至Lはそれぞれ独立して、炭素原子数1乃至10のアルキレン基を表す。
乃至Lが表す炭素原子数1乃至10のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、1−メチルエチレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルエチレン基、ペンタメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、1,1−ジメチルトリメチレン基、1,2−ジメチルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基、1−エチルトリメチレン基、ヘキサメチレン基、1−メチルペンタメチレン基、2−メチルペンタメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、1,1−ジメチルテトラメチレン基、1,2−ジメチルテトラメチレン基、2,2−ジメチルテトラメチレン基、1−エチルテトラメチレン基、1,1,2−トリメチルトリメチレン基、1,2,2−トリメチルトリメチレン基、1−エチル−1−メチルトリメチレン基、1−エチル−2−メチルトリメチレン基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、2−メチルオクタメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。好ましくは、メチレン基、トリメチレン基、ヘキサメチレン基である。
本発明において、式[1]で表されるエポキシ化合物は、市販のエポキシ化合物を使用するか、又は公知の方法で製造したイソシアヌレート環含有エポキシ化合物を使用できる。例えば、TEPIC(登録商標)[日産化学工業(株)製、トリグリシジルイソシアヌレート]、トリス(3,4−エポキシブチル)イソシアヌレート、TEIC−VL(登録商標)[日産化学工業(株)製、トリス(4,5−エポキシペンチル)イソシアヌレート]、トリス(5,6−エポキシヘキシル)イソシアヌレート、TEIC−FL(登録商標)[日産化学工業(株)製、トリス(7,8−エポキシオクチル)イソシアヌレート]等を用いることができる。
イソシアヌレート環含有エポキシ化合物を用いることにより、耐光性、耐侯性、耐熱性、透明性等に優れたエポキシ樹脂が得られる。
[式[2]で表される化合物B]
また、本発明の(a)混合物は、上記式[2]で表されるエポキシ基を有していてもよい化合物Bを含む。
上記式[2]中、L乃至Lは前記と同じ意味を表し、X乃至Xはそれぞれ独立して、上記式[2a]又は上記式[2b]で表される基を表すが、ただし、X乃至Xのうち少なくとも一つは式[2b]で表される基を表す。
上記式[2a]中、Rは前記と同じ意味を表し、黒点は結合手を表す。
上記式[2b]中、R及び黒点は前記と同じ意味を表し、R及びRは置換されていてもよい炭素原子数1乃至20のアルキル基、又は置換されていてもよい炭素原子数6乃至10のアリール基を表す。
及びRが表す置換されていてもよい炭素原子数1乃至20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、sec−イソアミル基、イソヘキシル基、テキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2−エチルペンチル基、ヘプタン−3−イル基、ヘプタン−4−イル基、4−メチルヘキサン−2−イル基、3−メチルヘキサン−3−イル基、2,3−ジメチルペンタン−2−イル基、2,4−ジメチルペンタン−2−イル基、4,4−ジメチルペンタン−2−イル基、6−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクタン−2−イル基、6−メチルヘプタン−2−イル基、6−メチルオクチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、ノナン−4−イル基、2,6−ジメチルヘプタン−3−イル基、3,6−ジメチルヘプタン−3−イル基、3−エチルヘプタン−3−イル基、3,7−ジメチルオクチル基、8−メチルノニル基、3−メチルノナン−3−イル基、4−エチルオクタン−4−イル基、9−メチルデシル基、ウンデカン−5−イル基、3−エチルノナン−3−イル基、5−エチルノナン−5−イル基、2,2,4,5,5−ペンタメチルヘキサン−4−イル基、10−メチルウンデシル基、11−メチルドデシル基、トリデカン−6−イル基、トリデカン−7−イル基、7−エチルウンデカン−2−イル基、3−エチルウンデカン−3−イル基、5−エチルウンデカン−5−イル基、12−メチルトリデシル基、13−メチルテトラデシル基、ペンタデカン−7−イル基、ペンタデカン−8−イル基、14−メチルペンタデシル基、15−メチルヘキサデシル基、ヘプタデカン−8−イル基、ヘプタデカン−9−イル基、3,13−ジメチルペンタデカン−7−イル基、2,2,4,8,10,10−ヘキサメチルウンデカン−5−イル基、16−メチルヘプタデシル基、17−メチルオクタデシル基、ノナデカン−9−イル基、ノナデカン−10−イル基、2,6,10,14−テトラメチルペンタデカン−7−イル基、18−メチルノナデシル基等の分枝アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、1,6−ジメチルシクロヘキシル基、メンチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、ボルニル基、イソボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−4−イル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル基、シクロドデシル基等の環状アルキル基が挙げられる。好ましくは、それぞれ、炭素原子数1乃至10のアルキル基であり、より好ましくは炭素原子数2乃至10のアルキル基である。
これらのアルキル基は、例えば、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子等の置換基で置換されていてもよい。
ハロゲン原子としては、例えば、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基等が挙げられる。
及びRが表す置換されていてもよい炭素原子数6乃至10のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。好ましくは、それぞれ、フェニル基である。
これらのアリール基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素原子数1乃至6のアルキル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子等の置換基で置換されていてもよい。
本発明において、式[2]で表される化合物は、市販のエポキシ化合物を使用するか、又は公知の方法で製造したものを使用できる。例えば、式[1]で表されるエポキシ化合物Aのエポキシ基の一部又は全部を、酸無水物と反応させて、式[2b]で表される基で置き換えたものを好ましく用いることができる。例えば、化合物Bは、エポキシ化合物Aのエポキシ基に、式[3]
Figure 2018074517
(式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。)で表される酸無水物が1分子付加した化合物(1モル付加体)、2分子付加した化合物(2モル付加体)、3分子付加した化合物(3モル付加体)の混合物であるのが好ましい。
上記式[3]で表される酸無水物は、いわゆる2分子のモノカルボン酸から得られる酸無水物であって、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられるジカルボン酸から得られる酸無水物とは異なり、エポキシ樹脂の硬化剤としての機能は有しない。
また、エポキシ化合物と酸無水物を反応させて得られる化合物Bは水酸基がないため、未反応の酸無水物が存在していてもゲル化等することなく保存安定性が高い。
酸無水物は特に限定されるものではないが、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水吉草酸、無水へキサン酸、無水オクタン酸、無水トリフルオロ酢酸、無水安息香酸などが挙げられる。
例えば、式[1]で表されるエポキシ化合物Aと、式[3]で表される酸無水物との反応により、未反応のエポキシ化合物(エポキシ化合物A)と、酸無水物が1分子付加した化合物、酸無水物が2分子付加した化合物及び酸無水物が3分子付加した化合物(化合物B)とを含む混合物を得ることができる。エポキシ化合物Aのモル数に対して、反応させる酸無水物のモル数を調整することにより、酸無水物の付加した化合物の存在量を調整できる。
本発明の(a)混合物は、エポキシ化合物A:酸無水物を、(エポキシ化合物Aのエポキシ基):(酸無水物)のモル比で、1:0.1〜1:1、好ましくは1:0.4〜1:0.8の割合で反応して得ることができる。
反応生成物は、HPLC分析などにより、未反応のエポキシ化合物Aと、エポキシ化合物Aのエポキシ基に式[3]で表される酸無水物が1個付加した化合物、2個付加した化合物、及び3個付加した化合物(化合物B)のモル比を求めることができる。
反応に用いられる溶媒は、反応に対し不活性であるものであればよい。これら溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;アセトニトリル等のニトリル類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;クロロベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。単独で又はこれらを混合溶媒として用い、トリグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ化合物Aを溶解させる。
また、必要に応じて、触媒としてトリエチルアミン、トリプロピルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカン−7−エン等の3級アミン類や、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムブロミド等に代表されるハロゲン化モノアルキルトリフェニルホスホニウム等の第4級ホスホニウム塩、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール系化合物、臭化テトラエチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩、トリフェニルホスフィン等のリン化合物等を用いることができる。
反応温度は、例えば、溶媒の還流温度で行われ、0.1N過塩素酸/酢酸溶液で滴定されるエポキシ基含量が理論値(添加した酸無水物が反応により消滅する値)になるまで行われる。反応終了後、溶媒を留去して(a)混合物を得ることができる。
<(a)混合物>
本発明の混合物において、式[1]で表されるエポキシ化合物Aと、式[2]で表される化合物Bとの含有量は、特に制限されないが、例えば、エポキシ化合物A1モルに対して、化合物Bを0.2〜20モル、好ましくは0.7〜4モル含む。
化合物Aのエポキシ基と化合物Bのエポキシ基の総和は、平均して、1分子に換算して(総エポキシ基数を総分子数で割る)2個以上であるのが好ましい。2個未満では硬化物の物性、特に耐熱性が低下して好ましくない。
また、本発明の混合物は、本発明の効果を損なわない範囲で、式[1]で表されるエポキシ化合物A及び式[2]で表される化合物Bと、それ以外のエポキシ化合物とを併用することができる。
上記式[1]で表されるエポキシ化合物A及び式[2]で表される化合物Bと、それ以外のエポキシ化合物とは、エポキシ基のモル比で、例えば1:0〜1:20の範囲で用いることが可能である。
上記それ以外のエポキシ化合物としては、特に限定されることなく市販されている種々の多官能のエポキシ化合物を使用することができる。
本発明で使用可能なエポキシ化合物としては、例えば、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリジグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニル=グリシジル=エーテル、1,1,3−トリス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジル、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、トリス(2−グリシジルオキシエチル)イソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、N,N’−ジグリシジルN’’−(2,3−ジプロピオニルオキシプロピル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(2,3−ジプロピオニルオキシプロピル)N’’−グリシジルイソシアヌレート、トリス(2,2−ビス(グリシジルオキシメチル)ブチル)3,3’,3’’−(2,4,6−トリオキソ−1,3,5−トリアジン−1,3,5−トリイル)トリプロパノエート、ソルビトールポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジル、o−フタル酸ジグリシジル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,6−ジメチロールパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、4−(スピロ[3,4−エポキシシクロヘキサン−1,5’−[1,3]ジオキサン]−2’−イル)−1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメトキシ)エタン、4,5−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸4’,5’−エポキシ−2’−メチルシクロヘキシルメチル、エチレングリコールビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらのエポキシ化合物は単独で又は二種以上の混合物として使用することが出来る。
なお上記エポキシ化合物の一例として、以下の市販品を挙げることができる。
液状エポキシ化合物としては、TEPIC(登録商標)−UC[日産化学工業(株)製]、jER(登録商標)828、同YX8000[何れも三菱化学(株)製]、リカレジン(登録商標)DME100[新日本理化(株)製]、セロキサイド2021P[(株)ダイセル製]等が挙げられる。
<(b)硬化剤>
本発明のプリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物は、(b)硬化剤を含む。
硬化剤としては、特に限定されることはないが、例えば酸無水物、アミン、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、イミダゾール類、ポリメルカプタン又はこれらの混合物を用いることができる。これらの中でも、特に酸無水物及びアミンが好ましい。これら硬化剤は、固体であっても溶剤に溶解することによって使用することができる。しかし、溶剤の蒸発により硬化物の密度低下や細孔の生成により強度低下、耐水性の低下を生ずるため、硬化剤自体が常温、常圧下で液状のものが好ましい。
硬化剤は、エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して0.5〜1.5当量、好ましくは0.8〜1.2当量の割合で含有することができる。エポキシ化合物に対する硬化剤の当量は、エポキシ基に対する硬化剤の硬化性基の当量比で示される。なお、上記式[1]で表されるエポキシ化合物及び式[2]で表される化合物を含む混合物(a)と、それ以外のエポキシ化合物を併用する場合には、それら全エポキシ化合物のエポキシ基に対する当量が前記範囲となる。
酸無水物としては一分子中に複数のカルボキシル基を有する化合物の無水物が好ましい。これらの酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、グリセロールトリストリメリテート、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、クロレンド酸無水物等が挙げられる。
これらの中でも常温、常圧で液状であるメチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(メチルナジック酸無水物、無水メチルハイミック酸)、水素化メチルナジック酸無水物、メチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸とヘキサヒドロ無水フタル酸との混合物が好ましい。これら液状の酸無水物は粘度が25℃での測定で10〜1,000mPa・s程度である。酸無水物基において、1つの酸無水物基は1当量として計算される。
アミンとしては、例えば、ピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ジ(1−メチル−2−アミノシクロヘキシル)メタン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、キシレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。これらの中でも、液状であるジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(1−メチル−2−アミノシクロヘキシル)メタン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン等を好ましく用いることができる。
フェノール樹脂としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等が挙げられる。
ポリアミド樹脂は、ダイマー酸とポリアミンの縮合により生成するもので、分子中に一級アミンと二級アミンを有するポリアミドアミンである。
イミダゾール類としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、エポキシイミダゾールアダクト等が挙げられる。
ポリメルカプタンは、例えば、ポリプロピレングリコール鎖の末端にメルカプタン基が存在するものや、ポリエチレングリコール鎖の末端にメルカプタン基が存在するものであり、液状のものが好ましい。
<硬化促進剤>
また、本発明のプリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物から硬化物を得る際、適宜、硬化剤に加えて、硬化促進剤(硬化助剤ともいう)が併用されてもよい。
硬化促進剤としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機リン化合物;エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムO,O−ジエチルホスホロジチオエート等の第4級ホスホニウム塩;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンとオクチル酸との塩、オクチル酸亜鉛、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第4級アンモニウム塩などが挙げられる。また前述の硬化剤として挙げた2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類や、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン等のアミン類も他の種類の硬化剤に対する硬化促進剤として用いることができる。
これらの硬化促進剤は、硬化剤1質量部に対して、0.001〜0.1質量部の割合で用いることができる。
<<プリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物>>
本発明では、上記式[1]で表されるエポキシ化合物A及び式[2]で表される化合物Bと、上記硬化剤と、所望により硬化促進剤を混合することにより、プリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物が得られる。これら混合物を減圧下で撹拌混合し、脱泡することが好ましい。
エポキシ樹脂組成物から得られる硬化物は、該エポキシ樹脂組成物を基材に塗布、もしくは離型剤を塗布した注型板に注ぎ込んで、例えば100〜120℃の温度で予備硬化し、そして120〜200℃の温度で本硬化(後硬化)することにより得られる。そして、本発明のエポキシ樹脂組成物から得られる硬化物は、プリント配線基板に好適に用いることができる。
加熱時間はエポキシ樹脂の大きさや厚みにより適宜調節できる。例えば、例えば予備硬化及び本硬化ともにそれぞれ1〜12時間、例えば2〜5時間程度である。
本発明のエポキシ樹脂組成物を基材上に塗布する方法としては、例えば、フローコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、キャスト法、バーコーティング法、カーテンコーティング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、ディッピング法、スリット法などを挙げることができる。
<(c)硬化触媒>
本発明では、硬化触媒、例えば(c1)酸発生剤及び/又は(c2)塩基発生剤を使用することができる。これにより、本発明のエポキシ化合物と硬化触媒とを混合しても直ちに硬化が生じないため、保存安定性に優れ、また十分な作業時間が得られる。
[(c1)酸発生剤]
(c1)酸発生剤としては、光酸発生剤又は熱酸発生剤を用いることができる。光酸発生剤又は熱酸発生剤は、光照射又は加熱により直接又は間接的に酸(ルイス酸あるいはブレンステッド酸)を発生するものであれば特に限定されない。熱酸発生剤を配合したエポキシ樹脂組成物は、加熱により短時間で硬化させることができる。また、光酸発生剤を配合したエポキシ樹脂組成物は、加熱によらず、光照射で硬化するので、耐熱性の低い基板及び部位に使用することができる。
光酸発生剤の具体例としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩等のオニウム塩、メタロセン錯体化合物、鉄アレーン錯体化合物、ジスルホン系化合物、スルホン酸誘導体化合物、トリアジン系化合物、アセトフェノン誘導体化合物、ジアゾメタン系化合物などを挙げることができる。
上記ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウム、4,4’−ジクロロジフェニルヨードニウム、4,4’−ジメトキシジフェニルヨードニウム、4,4’−ジ−tert−ブチルジフェニルヨードニウム、4−メチルフェニル(4−(2−メチルプロピル)フェニル)ヨードニウム、3,3’−ジニトロフェニルヨードニウム、4−(1−エトキシカルボニルエトキシ)フェニル(2,4,6−トリメチルフェニル)ヨードニウム、4−メトキシフェニル(フェニル)ヨードニウム等のヨードニウムの、クロリド、ブロミド、メシレート、トシレート、トリフルオロメタンスルホネート、テトラフルオロボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネートなどのジアリールヨードニウム塩等が挙げられる。
上記スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム、トリス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム、ジフェニル(4−メトキシフェニル)スルホニウム、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、トリス(4−エトキシフェニル)スルホニウム、ジフェニル(4−(フェニルチオ)フェニル)スルホニウム、トリス(4−(フェニルチオ)フェニル)スルホニウム等のスルホニウムの、クロリド、ブロミド、トリフルオロメタンスルホネート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネートなどのトリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。
上記ホスホニウム塩としては、例えば、テトラフェニルホスホニウム、エチルトリフェニルホスホニウム、テトラ(p−メトキシフェニル)ホスホニウム、エチルトリ(p−メトキシフェニル)ホスホニウム、ベンジルトリフェニルホスホニウム等のホスホニウムの、クロリド、ブロミド、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネートなどのアリールホスホニウム塩等が挙げられる。
上記セレニウム塩としては、例えば、トリフェニルセレニウムヘキサフルオロホスフェートなどのトリアリールセレニウム塩等が挙げられる。
上記鉄アレーン錯体化合物としては、例えば、ビス(η−シクロペンタジエニル)(η−イソプロピルベンゼン)鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
これらの光酸発生剤は単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
熱酸発生剤としては、スルホニウム塩及びホスホニウム塩が挙げられ、スルホニウム塩が好ましく用いられる。
これらの例示化合物としては、上述の光酸発生剤において各種オニウム塩の例示として挙げた化合物を挙げることができる。
これらの熱酸発生剤は単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、(c1)酸発生剤として、スルホニウム塩化合物又はヨードニウム塩化合物が好ましく、例えば強酸性を示すヘキサフルオロホスフェートやヘキサフルオロアンチモネート等のアニオン種を有する化合物が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物における(c1)酸発生剤の含有量は、(a)エポキシ化合物100質量部に対して、0.1〜20質量部、又は0.1〜10質量部、さらに好ましくは0.5〜10質量部とすることができる。なお、上記式[1]で表されるエポキシ化合物と、それ以外のエポキシ化合物を併用する場合には、それら全エポキシ化合物100質量部に対する含有量が前記範囲となる。
[(c2)塩基発生剤]
(c2)塩基発生剤としては、光塩基発生剤又は熱塩基発生剤を用いることができる。光塩基酸発生剤又は熱塩基発生剤は、光照射又は加熱により直接又は間接的に塩基(ルイス塩基あるいはブレンステッド塩基)を発生するものであれば特に限定されない。熱塩基発生剤を配合したエポキシ樹脂組成物は、加熱により短時間で硬化させることができる。また、光塩基発生剤を配合したエポキシ樹脂組成物は、加熱によらず、光照射で硬化するので、耐熱性の低い基板及び部位に使用することができる。
光塩基発生剤としては、例えば、9−アントリルメチル=N,N−ジエチルカルバメート等のアルキルアミン系光塩基発生剤;9−アントリル=N,N−ジシクロヘキシルカルバメート、1−(9,10−アントラキノン−2−イル)エチル=N,N−ジシクロヘキシルカルバメート、ジシクロヘキシルアンモニウム=2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオネート、9−アントリル=N−シクロヘキシルカルバメート、1−(9,10−アントラキノン−2−イル)エチル=N−シクロヘキシルカルバメート、シクロヘキシルアンモニウム=2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオネート、(E)−N−シクロヘキシル−3−(2−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド等のシクロアルキルアミン系光塩基発生剤;9−アントリルメチル=ピペリジン−1−カルボキシレート、(E)−1−ピペリジノ−3−(2−ヒドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、(2−ニトロフェニル)メチル=4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート、(2−ニトロフェニル)メチル=4−(メタクリロイルオキシ)ピペリジン−1−カルボキシレート等のピペリジン系光塩基発生剤;グアニジニウム=2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオネート、1,2−ジイソプロピル−3−(ビス(ジメチルアミノ)メチレン)グアニジニウム=2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオネート、1,2−ジシクロヘキシル−4,4,5,5−テトラメチルビグアニジウム=n−ブチルトリフェニルボラート、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エニウム=2−(9−オキソキサンテン−2−イル)プロピオネート等のグアニジン系光塩基発生剤;1−(9,10−アントラキノン−2−イル)エチル=イミダゾール−1−カルボキシレート等のイミダゾール系光塩基発生剤等が挙げられる。
これら光塩基発生剤は、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、光塩基発生剤は市販品として入手可能であり、例えば、和光純薬工業(株)製の光塩基発生剤WPBGシリーズ(WPBG−018、同027、同082、同140、同266、同300など)等を好適に用いることができる。
熱塩基発生剤としては、例えば、1−メチル−1−(4−ビフェニリル)エチルカルバメート、2−シアノ−1,1−ジメチルエチルカルバメート等のカルバメート類;尿素、N,N−ジメチル−N’−メチル尿素等の尿素類;トリクロロ酢酸グアニジン、フェニルスルホニル酢酸グアニジン、フェニルプロピオール酸グアニジン等のグアニジン類;1,4−ジヒドロニコチンアミド等のジヒドロピリジン類;N−(イソプロポキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、N−(ベンジルオキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン等のジメチルピペリジン類;フェニルスルホニル酢酸テトラメチルアンモニウム、フェニルプロピオール酸テトラメチルアンモニウム等の四級化アンモニウム塩;ジシアンジアミドなどが挙げられる。また、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)の塩である、U−CAT(登録商標)SA810、同SA831、同SA841、同SA851[以上、サンアプロ(株)製]等が挙げられる。
これら熱塩基発生剤は、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物における(c2)塩基発生剤の含有量は、(a)エポキシ化合物100質量部に対して、0.1〜20質量部、又は0.1〜10質量部、さらに好ましくは0.5〜10質量部とすることができる。なお、上記式[1]で表されるエポキシ化合物及び式[2]で表される化合物を含む混合物(a)と、それ以外のエポキシ化合物を併用する場合には、それら全エポキシ化合物100質量部に対する含有量が前記範囲となる。
本発明では、上記(a)混合物と上記硬化触媒とを混合することにより、エポキシ樹脂組成物が得られる。該エポキシ樹脂組成物を得るための混合の操作条件は前述したとおりである。
本発明では、上記(a)混合物及び光酸発生剤又は光塩基発生剤を含むエポキシ樹脂組成物を基板上に塗布し光照射により硬化することができる。また光照射の前後に加熱することもできる。
また、本発明では、上記(a)混合物及び熱酸発生剤又は熱塩基発生剤を含むエポキシ樹脂組成物を基板上に塗布し加熱により硬化することができる。
さらに、上記(a)混合物及び熱酸発生剤と光酸発生剤もしくは熱塩基発生剤と光塩基発生剤を含むエポキシ樹脂組成物を基板上に塗布し、加熱後に光照射により硬化することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物から形成される塗膜の厚みは、硬化物の用途に応じて、0.01μm〜10mm程度の範囲から選択でき、例えば、フォトレジストに用いる場合は0.05〜10μm(特に0.1〜5μm)程度とすることができ、プリント配線基板に用いる場合は10μm〜5mm(特に100μm〜1mm)程度とすることができ、光学薄膜に用いる場合は0.1〜100μm(特に0.3〜50μm)程度とすることができる。
光酸発生剤又は光塩基発生剤を用いる場合の照射又は露光する光としては、例えば、ガンマー線、X線、紫外線、可視光線などが挙げられ、通常、可視光線又は紫外線、特に紫外線が用いられる場合が多い。
光の波長は、例えば、150〜800nm、好ましくは150〜600nm、さらに好ましくは200〜400nm、特に300〜400nm程度である。
照射光量は、塗膜の厚みにより異なるが、例えば、2〜20,000mJ/cm、好ましくは5〜5,000mJ/cm程度とすることができる。
光源としては、露光する光線の種類に応じて選択でき、例えば、紫外線の場合は低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、重水素ランプ、ハロゲンランプ、レーザー光(ヘリウム−カドミウムレーザー、エキシマレーザーなど)、UV−LEDなどを用いることができる。このような光照射により、前記組成物の硬化反応が進行する。
熱酸発生剤又は熱塩基発生剤を用いる場合や、光酸発生剤又は光塩基発生剤を用い光照射後に必要により行われる塗膜の加熱は、例えば、室温(およそ23℃)〜250℃程度で行われる。加熱時間は、3秒以上(例えば、3秒〜5時間程度)の範囲から選択でき、例えば、5秒〜2時間程度である。
さらに、パターンや画像を形成する場合(例えば、プリント配線基板などを製造する場合)、基材上に形成した塗膜をパターン露光してもよい。このパターン露光は、レーザー光の走査により行ってもよく、フォトマスクを介して光照射することにより行ってもよい。このようなパターン露光により生成した非照射領域(未露光部)を現像液で現像(又は溶解)することによりパターン又は画像を形成できる。
現像液としては、アルカリ水溶液や有機溶剤を用いることができる。
アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリン等の水酸化四級アンモニウムの水溶液;エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミン等のアミン水溶液などを挙げることができる。
前記アルカリ現像液は、10質量%以下の水溶液であることが一般的で、好ましくは0.1〜3質量%の水溶液などが用いられる。さらに上記現像液にアルコール類や界面活性剤を添加して使用することもでき、これらの添加量はそれぞれ、現像液100質量部に対して、好ましくは0.05〜10質量部である。具体的には、0.1〜2.38質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液等を用いることができる。
また、現像液としての有機溶剤は、一般的な有機溶剤を用いることが可能であり、例えば、トルエン等の芳香族炭化水素類;乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエステル類;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド類;アセトニトリル等のニトリル類;アセトン、シクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のアルコール類などが挙げられる。これらは、単独で又は二種以上の混合物として用いることができる。
中でも、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)等を好ましく使用することができる。
<溶剤>
上記のエポキシ樹脂組成物は、必要により溶剤を含むことができる。
溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類;ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル等のヒドロキシエステル類;メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート等のエーテルエステル類;メチルエチルケトン(MEK)、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のアルコール類;テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等のエーテル類などが挙げられる。
<その他硬化性モノマー>
本発明では、エポキシ樹脂組成物の粘度調整や硬化性の向上を目的として、カチオン硬化性モノマーとして、ビニル基含有化合物、オキセタニル基含有化合物等を用いることができる。
ビニル基含有化合物としては、ビニル基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)、ジエチレングリコールモノビニルエーテル(DEGV)、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル等のビニルエーテル化合物などが挙げられる。また、α位及び/又はβ位にアルキル基、アリル基等の置換基を有するビニル化合物も使用することができる。また、エポキシ基及び/又はオキセタニル基等の環状エーテル基を含むビニルエーテル化合物を使用することができ、例えば、オキシノルボルネンジビニルエーテル、3、3−ジメタノールオキセタンジビニルエーテル等が挙げられる。
また、ビニル基と(メタ)アクリル基を有する化合物を使用することができ、例えば、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニルオキシエトキシ)エチル等が挙げられる。
これらビニル基含有化合物は、単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
オキセタニル基含有化合物としては、オキセタニル基を有する化合物であれば特に限定されず、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン(OXA)、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン(POX)、ビス((3−エチル−3−オキセタニル)メチル)エーテル(DOX)、1,4−ビス(((3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ)メチル)ベンゼン(XDO)、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン(EHOX)、3−エチル−3−((3−トリエトキシシリルプロポキシ)メチル)オキセタン(TESOX)、オキセタニルシルセスキオキサン(OX−SQ)、フェノールノボラックオキセタン(PNOX−1009)等のオキセタン化合物などが挙げられる。
また、オキセタニル基と(メタ)アクリル基を有する化合物を使用することができ、例えば、(メタ)アクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチル等が挙げられる。
これらのオキセタニル基含有化合物は、単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
<その他成分>
上記の組成物は、必要に応じて慣用の添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば、増粘剤、増感剤、消泡剤、レベリング剤、塗布性改良剤、潤滑剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、耐光安定剤など)、可塑剤、界面活性剤、溶解促進剤、充填剤、帯電防止剤、硬化剤などが挙げられる。これらの添加剤は単独で又は二種以上組み合わせてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、塗布性を向上させる目的で界面活性剤を添加してもよい。このような界面活性剤は、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。前記界面活性剤は、単独で又は二種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの界面活性剤の中で、塗布性改善効果の高さからフッ素系界面活性剤が好ましい。フッ素系界面活性剤の具体例としては、例えば、エフトップ(登録商標)EF−301、同EF−303、同EF−352[何れも三菱マテリアル電子化成(株)製]、メガファック(登録商標)F−171、同F−173、同F−482、同R−08、同R−30、同R−90、同BL−20[何れもDIC(株)製]、フロラードFC−430、同FC−431[何れもスリーエムジャパン(株)製]、アサヒガード(登録商標)AG−710[旭硝子(株)製]、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106[何れもAGCセイミケミカル(株)製]等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のエポキシ樹脂組成物における界面活性剤の添加量は、該エポキシ樹脂組成物の固形分の含有量に基づいて、0.01〜5質量%、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.01〜2質量%である。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、現像後の基板との密着性を向上させる目的で、密着促進剤を添加することができる。これらの密着促進剤としては、例えば、クロロトリメチルシラン、トリクロロ(ビニル)シラン、クロロ(ジメチル)(ビニル)シラン、クロロ(メチル)(ジフェニル)シラン、クロロ(クロロメチル)(ジメチル)シラン等のクロロシラン類;メトキシトリメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、エトキシ(ジメチル)(ビニル)シラン、ジメトキシジフェニルシラン、トリエトキシ(フェニル)シラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシ(3−(N−ピペリジニル)プロピル)シラン等のアルコキシシラン類;ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレア、ジメチル(トリメチルシリル)アミン、トリメチルシリルイミダゾール等のシラザン類;イミダゾール、インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、メルカプトイミダゾール、メルカプトピリミジン2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、ウラゾール、チオウラシル等の含窒素ヘテロ環化合物;1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア等の尿素類又はチオ尿素類などを挙げることができる。これら密着促進剤は、単独で又は二種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物における密着促進剤の添加量は、該エポキシ樹脂組成物の固形分の含有量に基づいて、通常20質量%以下、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜5質量%である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、増感剤を含んでいてもよい。使用できる増感剤としては、アントラセン、フェノチアゼン、ぺリレン、チオキサントン、ベンゾフェノンチオキサントン等が挙げられる。更に、増感色素としては、チオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム塩系色素等が例示される。特に好ましいのは、アントラセン系の増感剤であり、カチオン硬化触媒(感放射性カチオン重合開始剤)と併用する事により、感度が飛躍的に向上すると共に、ラジカル重合開始機能も有しており、例えば、カチオン硬化システムとラジカル硬化システムを併用するハイブリッドタイプを採用する場合には、触媒種をシンプルにできる。具体的なアントラセンの化合物としては、ジブトキシアントラセン、ジプロポキシアントラキノン等が有効である。
また、硬化触媒として塩基発生剤を用いる場合の増感剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、アントラキノン類、キサントン類、チオキサントン類、ケタール類、3級アミン類等を挙げることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物における増感剤の添加量は、該エポキシ樹脂組成物の固形分の含有量に基づいて、0.01〜20質量%、好ましくは0.01〜10質量%である。
本発明の(a)混合物及び(b)硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物は、光及び熱硬化性を有し、接着剤、反射防止膜(液晶ディスプレイ用の反射防止膜等)の高屈折率層、光学薄膜(反射板等)、電子部品用封止材、プリント配線基板、層間絶縁膜材料(ビルドアッププリント基板用層間絶縁膜材料等)などの電子材料分野において幅広く利用できる。特に、プリント配線基板、層間絶縁膜材料などの低誘電正接かつ低誘電率であることが求められている電子材料として、幅広く利用できる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例において、試料の調製及び物性の分析に用いた装置及び条件は、以下のとおりである。
(1)ガスクロマトグラフィー(GC)
装置:(株)島津製作所製 GC−2010 Plus
検出器:FID
カラム:アジレント・テクノロジー(株)製 Agilent J&W GCカラム HP−5(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)
注入量:1.0μL
注入口温度:250℃
カラム温度:40℃(5分間)、20℃/分で300℃まで昇温、300℃(12分間)
(2)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
装置:アジレント・テクノロジー(株)製 1200 Infinity LCシステム
検出器:UV(205nm)
カラム温度:40℃
カラム:ジーエルサイエンス(株)製 Inertsil(登録商標)ODS−4(粒径5μm、内径4.6mm、長さ250mm)
注入量:10μL
移動相組成:アセトニトリル/純水(体積比)=4/96〜90/10(リニアグラジエント、30分)
流量:1.5mL/分
(3)ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
装置:東ソー(株)製 HLC−8220GPC
カラム:昭和電工(株)製 Shodex(登録商標)GPC KF−804L、同KF−805L
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI
(4)エポキシ当量
装置:京都電子工業(株)製 電位差自動滴定装置AT−510
(5)誘電正接、比誘電率
装置:キーサイト・テクノロジーズ社製 E4980A プレシジョンLCRメータ
サンプルホルダー:(株)東陽テクニカ製 12962型室温サンプルホルダー
(6)ガラス転移温度Tg
装置:TA Instrument社製 動的粘弾性測定装置(DMA)Q800
変形モード:デュアルカンチレバー
周波数:1Hz
歪:0.05%
掃引温度:30〜300℃
昇温速度:5℃/分
(7)曲げ弾性率、撓み
装置:(株)島津製作所製 卓上形精密万能試験機オートグラフAGS−5kNX
(8)オーブン
装置:ヤマト科学(株)製 送風低温恒温器DNF400
また、略記号は以下の意味を表す。
BA:無水酪酸[東京化成工業(株)製]
BzA:無水安息香酸[東京化成工業(株)製]
iBA:無水イソ酪酸[東京化成工業(株)製]
OA:無水オクタン酸[東京化成工業(株)製]
PA:無水プロピオン酸[(株)ダイセル製 APA]
P3EPB:エチルトリフェニルホスホニウムブロミド[北興化学工業(株)製]
P4PB:テトラフェニルホスホニウムブロミド[東京化成工業(株)]
BPA:ビスフェノールA型エポキシ樹脂[三菱化学(株)製 jER(登録商標)828]
TGIC:トリグリシジルイソシアヌレート[日産化学工業(株)製 TEPIC(登録商標)−S]
MH700:4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸混合物(モル比70:30)[新日本理化(株)製 リカシッド(登録商標)MH−700]
PX4ET:テトラブチルホスホニウムO,O−ジエチルホスホロジチオエート[日本化学工業(株)製 ヒシコーリン(登録商標)PX−4ET]
[製造例1]TGIC無水プロピオン酸変性物(PA−TGIC)の製造
反応フラスコに、TGIC 60.0g(202mmol)、及びトルエン54gを仕込んだ。この混合物を還流させながら、PA 21.2g(162mmol)、及びP3EPB 0.06g(0.156mmol)の混合物を滴下した。滴下終了後、さらに2時間還流させた。この反応混合物からトルエンを減圧留去することで、TGIC無水プロピオン酸変性物(PA−TGIC)を液状物として得た。得られたPA−TGICの、JIS K7236:2009に準じて測定したエポキシ当量は181であった(理論値182)。また、HPLC分析における、TGIC(非付加体):1モル付加体:2モル付加体:3モル付加体(面積比)は、33:45:19:3であった。
[製造例2]TGIC無水酪酸変性物(BA−TGIC)の製造
反応フラスコに、TGIC 40.0g(135mmol)、及びアセトニトリル14gを仕込んだ。この混合物を還流させながら、BA 17.0g(108mmol)、P4PB 0.026g(0.062mmol)、及びアセトニトリル0.4gの混合物を滴下した。滴下終了後、さらに24時間還流させた。この反応混合物からアセトニトリルを減圧留去することで、TGIC無水酪酸変性物(BA−TGIC)を液状物として得た。得られたBA−TGICのエポキシ当量は192であった(理論値193)。また、HPLC分析における、TGIC(非付加体):1モル付加体:2モル付加体:3モル付加体(面積比)は、33:52:14:0.1であった。
[製造例3]TGIC無水イソ酪酸変性物(iBA−TGIC)の製造
BAをiBAに替えた以外は製造例2と同様に操作し、TGIC無水イソ酪酸変性物(iBA−TGIC)を液状物として得た。得られたiBA−TGICのエポキシ当量は192であった(理論値193)。また、HPLC分析における、TGIC(非付加体):1モル付加体:2モル付加体:3モル付加体(面積比)は、30:52:17:1であった。
[製造例4]TGIC無水オクタン酸変性物(OA−TGIC)の製造
BAをOA 29.1g(108mmol)に替えた以外は製造例2と同様に操作し、TGIC無水オクタン酸変性物(OA−TGIC)を液状物として得た。得られたOA−TGICのエポキシ当量は234であった(理論値234)。また、HPLC分析における、TGIC(非付加体):1モル付加体:2モル付加体:3モル付加体(面積比)は、29:43:24:4であった。
[製造例5]TGIC無水安息香酸変性物(BzA−TGIC)の製造
BAをBzA 24.4g(108mmol)に替えた以外は製造例2と同様に操作し、TGIC無水安息香酸変性物(BzA−TGIC)を液状物として得た。得られたBzA−TGICのエポキシ当量は217であった(理論値217)。また、HPLC分析における、TGIC(非付加体):1モル付加体:2モル付加体:3モル付加体(面積比)は、15:43:35:7であった。
[実施例1〜5、比較例1〜2]
表1に記載のエポキシ化合物100質量部に、硬化剤としてMH700をエポキシ化合物のエポキシ基と等モル量、及び硬化促進剤としてPX4ET 1質量部を加えた。この混合物を、減圧下、室温(およそ23℃)で30分間撹拌することで脱泡し、エポキシ樹脂組成物を調製した。
各組成物を、厚さ3mmのコの字型のシリコーンゴム製スペーサーとともに、予めオプツール(登録商標)DSX[ダイキン工業(株)製]で離型処理したガラス基板2枚で挟み込んだ。これを、100℃のオーブンで2時間加熱(予備硬化)し、その後150℃まで昇温して5時間加熱(本硬化)した。徐冷した後、ガラス基板を取り去り、厚さ3mmの各硬化物を得た。
得られた硬化物について、誘電正接、比誘電率、ガラス転移温度、吸水率、曲げ弾性率、及び撓みを評価した。なお、各物性値は以下の手順で測定した。結果を表1に併せて示す。
[誘電正接]
ホルダーの電極間に挟み込んだ試験片に、1V、1MHzの電圧を印加した際の誘電正接を測定した。
[比誘電率]
ホルダーの電極間に挟み込んだ試験片に、1V、1MHzの電圧を印加した際の静電容量Cpを測定し、同条件で測定した空気の静電容量Cで除して算出した。
[ガラス転移温度(Tg)]
DMAにより貯蔵弾性率E’及び損失弾性率E’’を測定し、これらから求められるtanδ(損失弾性率E’’/貯蔵弾性率E’)の値が極大を示す温度をTgとした。
[吸水率]
JIS K−6911:2006に準じて測定した。具体的には、まず、前処理として、オイルバスで50℃に保ったガラス容器中で試験片(30×30×3mm)を24時間乾燥した。この試験片をデシケーター内で20℃まで冷却し、その質量(W[g])を量った。次に、この試験片を沸騰した蒸留水中に100時間浸漬してから取り出し、20℃の流水中で30分間冷却して水分を拭き取った後、直ちに吸水後の質量(W[g])を量った。これらの値から、以下の式によって吸水率を算出した。
吸水率[%]=(W−W)÷W×100
[曲げ弾性率]
JIS K−6911:2006に準じて測定した。具体的には、支点間距離64mmで支えた試験片(80×10×3mm)の中央に加圧くさびで荷重を加え、荷重−撓み曲線の直線部分の勾配F/Y[N/mm]を求めた。これと、支点間距離L[mm]、試験片の幅W[mm]及び厚さh[mm]の値から、以下の式によって曲げ弾性率を算出した。
曲げ弾性率[MPa]=(L÷4Wh)×(F/Y)
[撓み]
破断点の撓み(押し込み距離)。>30は破断前に落下。
Figure 2018074517
表1に示すように、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて得られる硬化物(実施例1〜5)は、プリント配線板形成用途で汎用に用いられるエポキシ化合物であるBPA(比較例2)と比較して、極めて低い誘電正接を示した。中でも、芳香族カルボン酸無水物で変性したエポキシ化合物を含むエポキシ樹脂組成物は、高いTgを維持しつつ、低吸水率、低比誘電率を実現しており、プリント配線板形成用の樹脂として好適であることが確認された。

Claims (9)

  1. (a)式[1]で表されるエポキシ化合物Aと式[2]で表されるエポキシ基を有していてもよい化合物Bとを含む混合物、及び(b)硬化剤を含む、プリント配線板形成用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2018074517
    (式中、R乃至Rはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、L乃至Lはそれぞれ独立して、炭素原子数1乃至10のアルキレン基を表す。)
    Figure 2018074517
    (式中、L乃至L及びRは前記と同じ意味を表し、X乃至Xはそれぞれ独立して、式[2a]又は式[2b]で表される基を表し(ただし、X乃至Xのうち少なくとも一つは式[2b]で表される基を表す。)、R及びRはそれぞれ独立して、置換されていてもよい炭素原子数1乃至20のアルキル基、又は置換されていてもよい炭素原子数6乃至10のアリール基を表し、黒点は結合手を表す。)
  2. 前記L乃至Lが、メチレン基、トリメチレン基、及びヘキサメチレン基からなる群から選ばれるアルキレン基である、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記R及びRが置換されていてもよい炭素原子数1乃至10のアルキル基である、請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記R及びRが炭素原子数2乃至10のアルキル基である、請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 前記R及びRが置換されていてもよいフェニル基である、請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ化合物A1モルに対して、0.2〜20モルの前記化合物Bを含む、請求項1乃至請求項5のうち何れか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記(b)硬化剤が、酸無水物、アミン、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、イミダゾール類、及びポリメルカプタンからなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1乃至請求項6のうち何れか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記(a)エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、0.5〜1.5当量の前記(b)硬化剤を含む、請求項1乃至請求項7のうち何れか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 請求項1乃至請求項8のうち何れか一項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物からなる、プリント配線板。
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