JPWO2018062335A1 - 位置情報特定方法、位置情報特定装置、及び、位置情報特定プログラム - Google Patents

位置情報特定方法、位置情報特定装置、及び、位置情報特定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 画像に映った対象物の位置等を正確に特定するための位置情報特定方法を提供する。【解決手段】 位置情報特定方法は、ドライブレコーダ2により撮影された対象画像3を取得するステップと、ドライブレコーダ2と第1の距離Xをおいて配置された第1の目盛板4を撮影した第1の目盛板画像42を取得するステップと、第1の目盛板画像42と、対象画像3と、を重ね合わせるステップと、第1の目盛板画像42を用いて、対象画像3に映った設定高H1に位置する対象物5から対象画像3の中心までの画像上高さAを測定するステップと、画像上高さAと第1の距離Xにより、水平面と、ドライブレコーダ2と対象物5を結ぶ直線と、がなす角度Bを算出するステップと、ドライブレコーダ2と対象物5の高低差H及び角度Bに基づき、ドライブレコーダ2から対象物5までの対象距離Y1を算出するステップと、を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、画像に映った対象物の位置等を正確に特定するための位置情報特定方法、位置情報特定装置、及び、位置情報特定プログラムに関する。
従来より、ドライブレコーダを搭載した車両が事故を起こした場合、事故の瞬間の事故車両の速度は、以下のようにして特定されている。
例えば、横断歩道を越えた直後に事故が起こったような場合には、車両の先端が横断歩道に差し掛かった瞬間の画像フレームと、車両の先端が横断歩道を越えた瞬間の画像フレームと、を目測により抽出し、横断歩道の長さを2つの画像フレーム間の時間で除算することで、車両の速度を特定する。
ところで、多くの場合、自動車に設置されたドライブレコーダの高さは、110cm〜130cmであるのに対し、事故が起きた現場は、ドライブレコーダから10m以上の距離となることが多い。この場合、画像上の1mmの差が、実際には、数十cm〜数メートルにもなってしまう。
従って、画像上で車両の先端が横断歩道に差し掛かった瞬間を目測により抽出したとしても、実際に車両の先端が横断歩道に差し掛かった瞬間とは大きく異なっている可能性があり、このような方法で算出された車両の速度は正確なものではなく、事故の責任割合も大きく異なってきてしまう。
また、ドライブレコーダで撮影された画像は、カメラ特性及びレンズ特性により、中心から外れるほど歪んでいるため、その点を考慮すると、上記方法で算出された車両の位置の誤差は一層大きくなってしまう。
更に、事故直前には、車両はブレーキにより減速している場合が多い。しかしながら、上記方法では、車両の先端が横断歩道に差し掛かった瞬間と、車両の先端が横断歩道を越えた瞬間と、の間の平均速度を特定しているだけであって、事故の瞬間の速度を特定しているわけではない。
そこで、本発明は、画像に映った対象物の位置等を正確に特定するための位置情報特定方法、位置情報特定装置、及び、位置情報特定プログラムを提供することを目的としている。
本発明は、撮影した画像に生じる歪みに関する所定の歪み特性を有する第1の撮影手段により撮影された対象画像を取得するステップと、前記所定の歪み特性を有する第2の撮影手段と第1の距離をおいて対向するように配置された第1の目盛を有する第1の目盛板を前記第2の撮影手段により撮影した場合に得られる画像に相当する第1の目盛板画像を取得するステップと、前記第1の目盛板画像と、前記対象画像と、を重ね合わせるステップと、前記第1の目盛板画像上の第1の目盛を用いて、前記対象画像に映った設定高に位置する対象物から前記対象画像の中心までの画像上高さを測定するステップと、前記画像上高さと前記第1の距離により、水平面と、前記第1の撮影手段と前記対象物を結ぶ直線と、がなす角度を算出するステップと、前記第1の撮影手段と前記対象物の高低差、及び、前記角度に基づき、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離、及び、水平面上の距離の少なくとも一方を算出するステップと、を備えたことを特徴とする位置情報特定方法を提供している。
このような構成によれば、歪み特性に対応した第1の目盛板画像を用いることで、歪みが補正された状態の対象物の画像上高さを取得することができ、この歪みが補正された状態の画像上高さと第1の距離から、水平面と、第1の撮影手段と対象物を結ぶ直線と、がなす歪みが補正された状態の角度を算出することができる。そして、第1の撮影手段の設定高と不動体の設定高の高低差、及び、歪みが補正された状態の角度に基づき、第1の撮影手段から不動体までの対象距離、又は、水平面上の距離を、歪みが補正された正確な値で算出することが可能となる。
また、所定の時間をおいて撮影された2枚の対象画像のそれぞれについて、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離又は水平面上の距離を算出し、前記算出された2つの対象距離又は水平面上の距離の差を前記所定の時間で除算することにより、前記第1の撮影手段と前記対象物との間の相対速度を算出するステップを更に備えたことが好ましい。
このような構成によれば、第1の撮影手段と対象物との間の瞬間的な相対速度まで正確に特定することが可能となる。
また、第2の目盛を有する第2の目盛板を、前記第1の目盛板と前記第1の目盛板と第2の距離をおいて対向するように配置するステップと、前記第1の目盛板及び前記第2の目盛板を前記第2の撮影手段により撮影して、第2の目盛板画像を取得するステップと、前記第2の目盛板画像上の第1の目盛、前記第2の目盛板画像上の第2の目盛、及び、前記第2の距離に基づき、前記第1の距離を算出するステップと、を更に備えたことが好ましい。
このような構成によれば、第1の目盛板を正確に配置することができない可能性を考慮して、第1の目盛板を適当な位置に配置した後に、第1の距離を算出する。従って、自動車のフロントガラスが邪魔になるような場合であっても、第1の距離を正確に特定することができ、その結果として、対象距離も正確に特定することが可能となる。
また、本発明の別の観点によれば、撮影した画像に生じる歪みに関する所定の歪み特性を有する第1の撮影手段により撮影された対象画像を取得する取得部と、前記所定の歪み特性を有する第2の撮影手段と第1の距離をおいて対向するように配置された第1の目盛を有する第1の目盛板を前記第2の撮影手段により撮影した場合に得られる画像に相当する第1の目盛板画像と、設定高に位置する対象物に関する対象物情報と、が記憶された記憶部と、前記第1の目盛板画像と、前記対象画像と、を重ね合わせる重ね合わせ部と、前記対象物情報を参照して、前記対象画像に映った前記対象物を特定する特定部と、前記第1の目盛板画像上の第1の目盛を用いて、前記対象画像に映った設定高に位置する対象物から前記対象画像の中心までの画像上高さを測定する測定部と、前記画像上高さと前記第1の距離により、水平面と、前記第1の撮影手段と前記対象物を結ぶ直線と、がなす角度を算出し、前記第1の撮影手段と前記対象物の高低差、及び、前記角度に基づき、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離、及び、水平面上の距離の少なくとも一方を算出する算出部と、を備えたことを特徴とする位置情報特定装置を提供している。
また、前記算出部は、所定の時間をおいて撮影された2枚の対象画像のそれぞれについて、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離又は水平面上の距離を算出し、前記算出された2つの対象距離又は水平面上の距離の差を前記所定の時間で除算することにより、前記第1の撮影手段と前記対象物との間の相対速度を更に算出することが好ましい。
また、本発明の別の観点によれば、撮影した画像に生じる歪みに関する所定の歪み特性を有する第1の撮影手段により撮影された対象画像と、前記所定の歪み特性を有する第2の撮影手段と第1の距離をおいて対向するように配置された第1の目盛を有する第1の目盛板を前記第2の撮影手段により撮影した場合に得られる画像に相当する第1の目盛板画像と、設定高に位置する対象物に関する対象物情報と、が記憶されたコンピュータにインストールされるプログラムであって、前記第1の目盛板画像と、前記対象画像と、を重ね合わせるステップと、前記対象物情報を参照して、前記対象画像に映った設定高に位置する対象物を特定するステップと、前記第1の目盛板画像上の第1の目盛を用いて、前記対象画像に映った設定高に位置する対象物から前記対象画像の中心までの画像上高さを測定するステップと、前記画像上高さと前記第1の距離により、水平面と、前記第1の撮影手段と前記対象物を結ぶ直線と、がなす角度を算出するステップと、前記第1の撮影手段と前記対象物の高低差、及び、前記角度に基づき、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離、及び、水平面上の距離の少なくとも一方を算出するステップと、を備えたことを特徴とする位置情報特定プログラムを提供している。
また、前記算出するステップでは、更に、所定の時間をおいて撮影された2枚の対象画像のそれぞれについて、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離又は水平面上の距離を算出し、前記算出された2つの対象距離又は水平面上の距離の差を前記所定の時間で除算することにより、前記第1の撮影手段と前記対象物との間の相対速度を算出することが好ましい。
本発明の速度特定方法、位置情報特定方法、位置情報特定装置、及び、位置情報特定プログラムによれば、画像に映った対象物の位置等を正確に特定することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態による位置情報特定方法のフローチャート 本発明の第1の実施の形態による対象画像の説明図 本発明の第1の実施の形態による対象距離を算出するための説明図 本発明の第1の実施の形態による第1の目盛板の平面図 本発明の第1の実施の形態による第1の目盛板画像の平面図 本発明の第1の実施の形態による第1の目盛板画像と対象画像を重ね合わせた図 本発明の第2の実施の形態による第1の距離の算出方法のフローチャート 本発明の第2の実施の形態による第1の距離を算出するための説明図 本発明の第2の実施の形態による第2の目盛板画像の平面図 本発明の第3の実施の形態による位置情報特定装置のブロック図 本発明の第3の実施の形態による制御部の動作を示したフローチャート
以下、本発明の第1の実施の形態による位置情報特定方法について、図1〜図5を参照して説明する。
本実施の形態では、車両1に搭載されたドライブレコーダ2(本発明の“第1の撮影手段”及び“第2の撮影手段”)により撮影された対象画像3(図2参照)に基づき、対象画像3に映った対向車両10の撮影時の位置及び速度を特定する。
対向車両10には、図3に示すように、地面からの設定高H1の位置に、ナンバープレート5(本発明の“対象物”)が取り付けられているものとする。
ドライブレコーダ2は、所定の歪み特性を有しているものとする。本実施の形態では、撮影した画像において、中心から外れるほど歪みが大きくなるような歪み特性を有しているものとする。また、ドライブレコーダ2は、図3に示すように、地面からの設定高H2の位置に取り付けられているものとする。
以下で、本実施の形態による対向車両10の位置及び速度の測定方法(位置情報特定方法)について、図1に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、ドライブレコーダ2により撮影された対象画像3(本実施の形態では、図2)を取得する(S11)。
本実施の形態では、ドライブレコーダ2が撮影した映像を構成するフレームを対象画像3として取得するものとする。
続いて、図3に示すように、ドライブレコーダ2と第1の距離Xをおいて対向するように、第1の目盛板4を配置する(S12)。
第1の目盛板4の配置は、車両1を借りるか、又は、車両1に搭載されたドライブレコーダ2と同一のものを準備した上で、任意の場所で行えば良い。第1の目盛板4は、図4(a)に示すように、所定の間隔で形成されたマス目上の第1の目盛41を有している。
続いて、第1の目盛板4をドライブレコーダ2により撮影して、図4(b)に示すような第1の目盛板画像42を取得する(S13)。
第1の目盛板画像42は、所定の歪み特性を有するドライブレコーダ2で第1の目盛板4を撮影することにより取得されたものであるため、図4(b)に示すように、歪んで表示され、各マス目間の幅も一定ではなくなる。但し、この場合であっても、計算上は、各マス目間の幅は一定とみなすことができる。
続いて、図5に示すように、第1の目盛板画像42と、対象画像3と、を重ね合わせる(S14)。
本実施の形態では、第1の目盛板画像42と対象画像3とをデータ上で重ね合わせるものとするが、紙等のシート状の第1の目盛板画像42と対象画像3とを重ね合わせてもよい。その場合には、第1の目盛41と対象画像3の両方を視認できるように、一方が透過性を有している必要がある。
続いて、第1の目盛板画像42上の第1の目盛41を用いて、対象画像3に映った対向車両10のナンバープレート5(本実施形態では、ナンバープレート5の上端)から対象画像3の中心までの画像上高さAを測定する(S15)。
詳細には、ナンバープレート5の上端から対象画像3の中心までの垂直方向の距離に相当する第1の目盛41の数を数えることで、ナンバープレート5から対象画像3の中心までの画像上高さAを測定する。
ここで、歪んではいても第1の目盛41間の幅は一定とみなすことができる。従って、S15で測定された画像上高さAは、歪みが補正されたものとなる。なお、図5では、図面の見やすさを重視して、対象画像3は歪んでいないが、実際には、対象画像3も第1の目盛板画像42と同様に歪んでいる。また、図5では、図面の見やすさを重視して、第1の目盛41を少な目に表示しているが、実際には、第1の目盛板4には、遥かに多くの第1の目盛41が形成されていることが好ましい。
続いて、画像上高さA、及び、第1の距離Xに基づき、水平面と、ドライブレコーダ2とナンバープレート5を結ぶ直線と、がなす角度Bを算出する(S16)。
図3を用いて説明すると、角度Bは、例えば、sinB=A/√(A2+X2)の式により算出することができる。
最後に、ドライブレコーダ2の設定高H2とナンバープレート5の設定高H1の高低差H、及び、角度Bに基づき、ドライブレコーダ2からナンバープレート5までの対象距離Y1、又は、水平面上の距離Y2を算出する(S17)。
詳細には、sinB=H/Y1の式により、対象距離Y1を算出することができ、tanB=H/Y2の式により水平面上の距離Y2を算出することができる。
なお、図2に示す対象画像3から所定時間Tをおいて撮影された別の対象画像3までの間の車両1(ドライブレコーダ2)と対向車両10(ナンバープレート5)との間の相対速度は、S13−S17までのステップを、別の対象画像3に対しても行い、2枚の対象画像3について算出された対象距離Y1又は水平面上の距離Y2の差を所定時間Tで除算することにより、算出することができる。
以上説明したように、本実施の形態による位置情報特定方法では、歪み特性に対応した第1の目盛板画像42を用いることで、歪みが補正された状態の対象物(ナンバープレート5)の画像上高さAを取得することができ、この歪みが補正された状態の画像上高さAと第1の距離Xから、水平面と、ドライブレコーダ2と対象物(ナンバープレート5)を結ぶ直線と、がなす歪みが補正された状態の角度Bを算出することができる。そして、ドライブレコーダ2の設定高H2と不動体(ナンバープレート5)の設定高H1の高低差H、及び、歪みが補正された状態の角度Bに基づき、ドライブレコーダ2から不動体(ナンバープレート5)までの対象距離Y1、又は、水平面上の距離Y2を、歪みが補正された正確な値で算出することが可能となる。
また、2枚の対象画像3について算出された対象距離Y1又は水平面上の距離Y2の差を撮影間隔(所定時間T)で除算することにより、ドライブレコーダ2と不動体(ナンバープレート5)の間の瞬間的な相対速度まで正確に算出することが可能となる。
続いて、本発明の第2の実施の形態による位置情報特定方法について、図6〜図8を参照して説明する。
位置情報を特定するために自動車等に搭載されたドライブレコーダ2を用いる場合には、フロントガラスが邪魔になり、第1の目盛板4をドライブレコーダ2から第1の距離Xだけ離れた位置に正確に配置することが困難である。
そこで、本実施の形態では、第1の目盛板4を正確に配置することができない可能性を考慮して、第1の目盛板4を適当な位置に配置した後に、第1の距離Xを算出する。
図6は、本実施の形態による第1の距離Xの算出方法のフローチャートである。図6に示す処理は、図1のS16の前までに行われていればよい。
まず、図7に示すように、第1の目盛板4と対向するように第1の目盛板4と第2の距離Zをおいて第2の目盛板7を配置する(S21)。
第2の目盛板7は、第1の目盛板4の第1の目盛41と同一のサイズの第2の目盛71を有している。なお、本実施の形態では、ドライブレコーダ2、第1の目盛板4、第2の目盛板7の順番に配置するが、ドライブレコーダ2、第2の目盛板7、第1の目盛板4の順番に配置してもよい。
続いて、第1の目盛板4及び第2の目盛板7をドライブレコーダ2により撮影して、図8に示すような第2の目盛板画像72を取得する(S22)。
ここで、第1の目盛41と第2の目盛71とは同一のサイズを有しているが、第2の目盛板7の方が第1の目盛板4よりもドライブレコーダ2から遠い分、図8に示すように、第2の目盛71が第1の目盛41よりも小さく撮影される。なお、第2の目盛71は、図8に示すように、点線や着色により、第1の目盛41と視覚的に区別可能であることが好ましい。
続いて、第2の目盛板画像72上における第1の目盛41の画像上サイズP、及び、第2の目盛71の画像上サイズQを測定する(S23)。
最後に、第1の目盛41の画像上サイズP、第2の目盛71の画像上サイズQ、及び、第2の距離Zに基づき、第1の距離Xを算出する(S24)。
詳細には、図7に示すように、X:X+Z=Q:Pの関係が成り立つので、この式に、設定値である第2の距離Z、測定された第1の目盛41の画像上サイズP、及び、測定された第2の目盛71の画像上サイズQを代入することにより、第1の距離Xを算出することができる。
以上説明したように、本実施の形態による位置情報特定方法では、第1の目盛板4を正確に配置することができない可能性を考慮して、第1の目盛板4を適当な位置に配置した後に、第1の距離Xを算出する。従って、自動車のフロントガラスが邪魔になるような場合であっても、第1の距離Xを正確に特定することができ、その結果として、対象距離Y1及び推命面状の距離Y2も正確に特定することが可能となる。
続いて、本発明の第3の実施の形態による位置情報特定装置8について、図9及び図10を参照して説明する。
上記実施の形態では、対向車両10の位置及び速度を手動により特定したが、本実施の形態では、位置情報特定装置8を用いて特定する。位置情報特定装置8は、車両1に備えられていてもよいし、車両1とは別の場所に備えられていてもよい。
図9に示すように、位置情報特定装置8は、入力部81と、記憶部82と、制御部83と、を備えている。
入力部81からは、第1の距離Xと、対象画像3と、第1の目盛板画像42と、ドライブレコーダ2の設置高H2と、を入力可能である。
記憶部82には、対象物情報(対象物の候補、各対象物の識別情報、及び、各対象物の設置高H1)が記憶されている。対象物の候補としては、ナンバープレート、車両、横断歩道、電柱、道路標識、建物等が考えられる。対象物の識別情報としては、各対象物の色彩、形状、サイズ等の情報が考えられる。対象物の設置高H1としては、ナンバープレートの場合には、一般的な設置高が記憶される。横断歩道の場合には、設置高=ゼロ、として記憶される。車両、電柱、道路標識、建物の場合、下端の設置高=ゼロ、上端の設置高=既定の高さ、として記憶される。
また、記憶部82には、入力部81から入力された第1の距離X、対象画像3、第1の目盛板画像42、及び、ドライブレコーダ2の設置高H2も記憶される。
制御部83は、記憶部82に記憶された情報に基づき、ドライブレコーダ2から対象物までの対象距離Y1、又は、水平面上の距離Y2の算出を行う。この制御部83が、本発明の“重ね合わせ部”、“特定部”、“測定部”、及び、“算出部”に相当する。
以下で、図10のフローチャートを用いて、制御部83による動作について説明する。図10のフローチャートは、第1の距離X、対象画像3、第1の目盛板画像42が記憶部82に記憶された状態で開始する。
まず、制御部83は、記憶部82に第1の目盛板画像42と、一の対象画像3と、を重ね合わせる(S31)。
続いて、記憶部82に記憶された対象物情報を参照して、対象画像3内の対象物を特定する(S32)。
詳細には、色彩や濃淡に変化が少ない部分を1つの物体であると判断し、第1の目盛板画像42を用いて、その物体の色彩、形状、サイズ等の識別情報を取得する。そして、取得した識別情報が、記憶部82に記憶された識別情報と一致又は近似する物体を対象物として特定する。特定の基準としては、例えば、取得した識別情報と、記憶部82に記憶された識別情報とが、90%以上一致している場合に対象物として特定する等が考えられる。
続いて、図1のS15と同様に、第1の目盛板画像42上の第1の目盛41を用いて、特定された対象物の画像上高さAを測定し(S33)、図1のS16と同様に、測定された画像上高さA、及び、記憶部82に記憶された第1の距離Xに基づき、ドライブレコーダ2と対象物を結ぶ直線がなす角度Bを算出し(S34)、最後に、図1のS17と同様に、ドライブレコーダ2の設定高H2と対象物の設定高H1の高低差H、及び、角度Bに基づき、ドライブレコーダ2から対象物までの対象距離Y1、又は、水平面上の距離Y2を算出する(S35)。
この後、2枚の対象画像3について算出された対象距離Y1、又は、水平面上の距離Y2の差を撮影間隔(所定時間T)で除算することで、第1の実施の形態で同様に、ドライブレコーダ2と対象物の間の瞬間的な相対速度を算出することができる。
以上説明したように、本実施の形態による位置情報特定装置8によれば、ナンバープレート5(対向車両10)の位置及び速度を自動的に算出することができるので、画像上高さAを肉眼で測定する場合と比べて、ナンバープレート5(対向車両10)の位置及び速度の算出に要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
尚、本発明の位置情報特定方法及び位置情報特定装置は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
例えば、上記実施の形態では、第1の撮影手段(車両1)に対する対象物(ナンバープレート5)の位置及び速度を特定したが、対象物に対する第1の撮影手段の位置及び速度を特定してもよく、このような場合も本発明に含まれる。
また、本発明の “第1の撮影手段”、“第2の撮影手段”、“対象物”等は、上記実施の形態で例示されたものに限らない。例えば、本発明の“第1の撮影手段”としては、ドライブレコーダ2に限らず、街頭の監視カメラや通行人の携帯電話等を採用することもできる。また、“対象物”に関しては、ナンバープレート5以外にも、車両、横断歩道、電柱、道路標識、建物等、様々なものを採用することができる。
また、上記実施の形態では、“第1の撮影手段”及び“第2の撮影手段”には、同一のドライブレコーダ2を用いたが、同一の歪み特性を有していれば、必ずしも同一の撮影手段でなくてもよい。この場合、“第1の撮影手段”と“第2の撮影手段”の歪み特性は、正確に一致していることが好ましいが、例えば、双方が魚眼レンズであるという程度の一致だけでも、本発明による効果を得ることができ、このような場合も本発明の“同一の歪み特性”に含まれる。
また、上記実施の形態では、第1の目盛板4及び第2の目盛板7には、それぞれ、マス目状の第1の目盛41及び第2の目盛71が設けられていたが、必ずしもマス目である必要はなく、測定のための目印となるものであればよい。また、第1の目盛41と第2の目盛71は、遠近の差が認識できればよいので、同一のサイズでなくてもよく、異なる目印であってもよい。
また、上記実施の形態では、図1のS12で第1の目盛板4を配置し、S13で第1の目盛板4を撮影したが、ドライブレコーダ2と第1の距離Xをおいて対向するように配置された第1の目盛板4を撮影した場合に得られる画像に相当するものを予め準備しておき、当該画像を第1の目盛板画像42として利用してもよく、本発明には、このような場合も含まれる。
また、本発明は、制御部83が行う処理に相当するプログラムや、当該プログラムを記憶した記録媒体にも応用可能である。記録媒体の場合、コンピュータ等に当該プログラムがインストールされることとなる。ここで、当該プログラムを記憶した記録媒体は、非一過性の記録媒体であっても良い。非一過性の記録媒体としては、CD−ROM等が考えられるが、それに限定されるものではない。
1 車両
2 ドライブレコーダ
3 対象画像
4 第1の目盛板
5 ナンバープレート
7 第2の目盛板
8 位置情報特定装置
10 対向車両
81 入力部
82 記憶部
83 制御部

Claims (7)

  1. 撮影した画像に生じる歪みに関する所定の歪み特性を有する第1の撮影手段により撮影された対象画像を取得するステップと、
    前記所定の歪み特性を有する第2の撮影手段と第1の距離をおいて対向するように配置された第1の目盛を有する第1の目盛板を前記第2の撮影手段により撮影した場合に得られる画像に相当する第1の目盛板画像を取得するステップと、
    前記第1の目盛板画像と、前記対象画像と、を重ね合わせるステップと、
    前記第1の目盛板画像上の第1の目盛を用いて、前記対象画像に映った設定高に位置する対象物から前記対象画像の中心までの画像上高さを測定するステップと、
    前記画像上高さと前記第1の距離により、水平面と、前記第1の撮影手段と前記対象物を結ぶ直線と、がなす角度を算出するステップと、
    前記第1の撮影手段と前記対象物の高低差、及び、前記角度に基づき、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離、及び、水平面上の距離の少なくとも一方を算出するステップと、
    を備えたことを特徴とする位置情報特定方法。
  2. 所定の時間をおいて撮影された2枚の対象画像のそれぞれについて、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離又は水平面上の距離を算出し、前記算出された2つの対象距離又は水平面上の距離の差を前記所定の時間で除算することにより、前記第1の撮影手段と前記対象物との間の相対速度を算出するステップを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の位置情報特定方法。
  3. 第2の目盛を有する第2の目盛板を、前記第1の目盛板と前記第1の目盛板と第2の距離をおいて対向するように配置するステップと、
    前記第1の目盛板及び前記第2の目盛板を前記第2の撮影手段により撮影して、第2の目盛板画像を取得するステップと、
    前記第2の目盛板画像上の第1の目盛、前記第2の目盛板画像上の第2の目盛、及び、前記第2の距離に基づき、前記第1の距離を算出するステップと、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の位置情報特定方法。
  4. 撮影した画像に生じる歪みに関する所定の歪み特性を有する第1の撮影手段により撮影された対象画像を取得する取得部と、
    前記所定の歪み特性を有する第2の撮影手段と第1の距離をおいて対向するように配置された第1の目盛を有する第1の目盛板を前記第2の撮影手段により撮影した場合に得られる画像に相当する第1の目盛板画像と、設定高に位置する対象物に関する対象物情報と、が記憶された記憶部と、
    前記第1の目盛板画像と、前記対象画像と、を重ね合わせる重ね合わせ部と、
    前記対象物情報を参照して、前記対象画像に映った前記対象物を特定する特定部と、
    前記第1の目盛板画像上の第1の目盛を用いて、前記対象画像に映った設定高に位置する対象物から前記対象画像の中心までの画像上高さを測定する測定部と、
    前記画像上高さと前記第1の距離により、水平面と、前記第1の撮影手段と前記対象物を結ぶ直線と、がなす角度を算出し、前記第1の撮影手段と前記対象物の高低差、及び、前記角度に基づき、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離、及び、水平面上の距離の少なくとも一方を算出する算出部と、
    を備えたことを特徴とする位置情報特定装置。
  5. 前記算出部は、所定の時間をおいて撮影された2枚の対象画像のそれぞれについて、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離又は水平面上の距離を算出し、前記算出された2つの対象距離又は水平面上の距離の差を前記所定の時間で除算することにより、前記第1の撮影手段と前記対象物との間の相対速度を更に算出することを特徴とする請求項4に記載の位置情報特定装置。
  6. 撮影した画像に生じる歪みに関する所定の歪み特性を有する第1の撮影手段により撮影された対象画像と、前記所定の歪み特性を有する第2の撮影手段と第1の距離をおいて対向するように配置された第1の目盛を有する第1の目盛板を前記第2の撮影手段により撮影した場合に得られる画像に相当する第1の目盛板画像と、設定高に位置する対象物に関する対象物情報と、が記憶されたコンピュータにインストールされるプログラムであって、
    前記第1の目盛板画像と、前記対象画像と、を重ね合わせるステップと、
    前記対象物情報を参照して、前記対象画像に映った設定高に位置する対象物を特定するステップと、
    前記第1の目盛板画像上の第1の目盛を用いて、前記対象画像に映った設定高に位置する対象物から前記対象画像の中心までの画像上高さを測定するステップと、
    前記画像上高さと前記第1の距離により、水平面と、前記第1の撮影手段と前記対象物を結ぶ直線と、がなす角度を算出するステップと、
    前記第1の撮影手段と前記対象物の高低差、及び、前記角度に基づき、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離、及び、水平面上の距離の少なくとも一方を算出するステップと、
    を備えたことを特徴とする位置情報特定プログラム。
  7. 前記算出するステップでは、更に、所定の時間をおいて撮影された2枚の対象画像のそれぞれについて、前記第1の撮影手段から前記対象物までの対象距離又は水平面上の距離を算出し、前記算出された2つの対象距離又は水平面上の距離の差を前記所定の時間で除算することにより、前記第1の撮影手段と前記対象物との間の相対速度を算出することを特徴とする請求項6に記載の位置情報特定プログラム。
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