JPWO2018061937A1 - センシング装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

電子機器は、導体を含む外装体と、センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、センサ電極層の一方の面が外装体に対向するようにセンサ電極層を支持する、導体を含む支持体とを備える。センサ電極層と外装体の間が離されていると共に、センサ電極層と支持体の間が離されている。【選択図】図1

Description

本技術は、センシング装置および電子機器に関する。
静電容量変化により圧力を検出する感圧センサとしては、自己容量検出型と相互容量検出型とがある。自己容量検出型の感圧センサは、iPhone6S(登録商標)(Apple社)の3D Touchにて採用されている。3D Touchは、具体的には、図19Aに示すように、グランド電極102を有するフロントパネル(ディスプレイモジュール)101の裏面側に、複数の静電センサ103が配置された構成を有している。このような構成を有する3D Touchは、図19Bに示すように、フロントパネル101に加えられる圧力を浮遊容量の変化に基づき検出している。一方、相互容量検出型の感圧センサは、例えば特許文献1に開示されている。
特開2014−179062号公報
本技術の目的は、外装体または基体の押圧を検出することができるセンシング装置および電子機器を提供することにある。
上述の課題を解決するために、第1の技術は、導体を含む外装体と、センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、センサ電極層の一方の面が外装体に対向するようにセンサ電極層を支持する、導体を含む支持体とを備え、センサ電極層と外装体の間が離されていると共に、センサ電極層と支持体の間が離されている電子機器である。
第2の技術は、導体を含む外装体と、センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、センサ電極層の一方の面が外装体に対向するようにセンサ電極層を支持する、導体を含む支持体とを備え、センサ電極層は、波状を有している電子機器である。
第3の技術は、導体を含む基体と、センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、センサ電極層の一方の面が基体に対向するようにセンサ電極層を支持する、導体を含む支持体とを備え、センサ電極層と基体の間が離されていると共に、センサ電極層と支持体の間が離されているセンシング装置である。
第4の技術は、導体を含む基体と、センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、センサ電極層の一方の面が基体に対向するようにセンサ電極層を支持する、導体を含む支持体とを備え、センサ電極層は、波状を有しているセンシング装置である。
本技術によれば、外装体または基体の押圧を検出することができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
図1Aは、本技術の第1の実施形態に係る電子機器の外観を示す斜視図である。図1Bは、図1AのIB−IB線に沿った断面図である。 図2Aは、筐体の側壁部の構成を示す断面図である。図2Bは、支持プレートの支持面と側壁部の内側面との間の距離を示す断面図である。図2Cは、センサモジュールの仮想厚みの変化を示す断面図である。 図3Aは、筐体の側壁部の構成を示す断面図である。図3Bは、図3Aの矢印Aの方向から筐体の側壁部を見たときの平面図である。 図4は、センサ電極層の構成を示す断面図である。 図5Aは、センサの一方の主面側の構成を示す断面図である。図5Bは、センサの他方の主面側の構成を示す断面図である。 図6は、本技術の第1の実施形態に係る電子機器の回路構成を示すブロック図である。 図7Aは、ユーザが電子機器を握ったときの電子機器の動作を説明するための概略図である。図7Bは、ユーザがスライド操作したときの電子機器の動作を説明するための概略図である。 図8は、センサの変形例を示す平面図である。 図9は、センサの変形例を示す断面図である。 図10は、センサ電極層の変形例を示す平面図である。 図11は、本技術の第2の実施形態に係る電子機器の側面部の構成を示す断面図である。 図12Aは、センサの一方の主面側の構成を示す断面図である。図12Bは、センサの他方の主面側の構成を示す断面図である。 図13Aは、側面が押圧されていないときのセンサの状態を示す断面図である。図13Bは、側面が押圧されたときのセンサの状態を示す断面図である。 図14A、図14Bはそれぞれ、センサの変形例を示す断面図である。 図15Aは、本技術の第3の実施形態に係る電子機器の側面部の構成を示す断面図である。図15Bは、センサの構成を示す斜視図である。 図16A、図16B、図16Cは、センサの仮想厚みの変化を示す断面図である。 図17Aは、本技術の第4の実施形態に係る電子機器の裏面部の構成を示す平面図である。図17Bは、図17AのXVIIB−XVIIB線に沿った断面図である。図17Cは、図17Bの一部を拡大して表す断面図である。 図18Aは、センサの一方の主面側の構成を示す断面図である。図18Bは、センサの他方の主面側の構成を示す断面図である。 図19Aは、3D Touchの構成を示す断面図である。図19Bは、3D Touchの検出動作を説明するための断面図である。
本技術の実施形態について以下の順序で説明する。
1 第1の実施形態(側面の変形を検出可能な電子機器の例)
2 第2の実施形態(側面の変形を検出可能な電子機器の例)
3 第3の実施形態(側面の変形を検出可能な電子機器の例)
4 第4の実施形態(裏面の変形を検出可能な電子機器の例)
<1 第1の実施形態>
[電子機器の構成]
本技術の第1の実施形態に係る電子機器10は、図1A、図1Bに示すように、いわゆるスマートフォンであり、外装体としての筐体11と、支持体としての支持プレート12L、12Rと、基板13と、フロントパネル14と、静電容量式のセンサ20とを備える。
電子機器10は、細長の側面10SL、10SRの微小変形に基づき、側面10SL、10SRに加わる圧力を検出可能に構成されている。例えば、電子機器10は、側面10SL、10SRに加わる圧力の検出結果に基づき、ウェイクアップ動作の実行、スライド操作の検出、持ち手検出などを実行する。
筐体11と、支持体としての支持プレート12L、12Rと、静電容量式のセンサ20とによりセンシング装置が構成される。センシング装置は、必要に応じて、基板13を備えるようにしてもよい。筐体11は、基体の一例である。
(筐体)
筐体11は、フロントパネル14と対向し、電子機器10の裏面を構成する裏面部11Bと、裏面部11Bの周縁に設けられた周壁部11Aとを備える。周壁部11Aの先端の内側には、フロントパネル14が嵌め合わされている。周壁部11Aは、平面状の内側面11SLを有する側壁部11Lと、平面状の内側面11SRを有する側壁部11Rとを有している。側壁部11L、11Rは、変形検出対象の一例である。内側面11SL、11SRにはそれぞれ、支持プレート12L、12Rが設けられている。なお、内側面11SLに設けられた支持プレート12Lおよびセンサ20と、内側面11SRに設けられた支持プレート12Rおよびセンサ20とは同様の構成を有するため、以下では、内側面11SLに設けられた支持プレート12Lおよびセンサ20について主として説明する。
筐体11は、接地されており、グランド電位となっている。筐体11は、高い剛性を有している。筐体11の側壁部11L、11Rは、側面10SL、10SRが指や手などで押圧されると、微小変形可能に構成されている。
筐体11は、導体である金属により構成されている。金属としては、例えば、アルミニウム、チタン、亜鉛、ニッケル、マグネシウム、銅、鉄などの単体、またはこれらの材料のうちの少なくとも1種を含む合金などが挙げられる。合金の具体例としては、ステンレス鋼(Stainless Used Steel:SUS)、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金などが挙げられる。
(基板)
基板13は、電子機器10のメイン基板であり、コントローラIC(Integrated Circuit)(以下単に「IC」という。)13aと、メインCPU(Central Processing Unit)(以下単に「CPU」という。)13bとを備える。IC13aは、2つのセンサ20を制御し、それぞれのセンサ20に加わる圧力を検出する制御部である。CPU13bは、IC13aの圧力検出結果に基づき、電子機器10の全体を制御する制御部である。例えば、CPU13bは、IC13aから供給される信号に基づき、音量調整、画面表示、ウェイクアップ動作または持ち手検出などの各種処理を実行する。
(フロントパネル)
フロントパネル14は表示装置14aを備え、この表示装置14aの表面には静電容量式のタッチパネルが設けられている。表示装置14aとしては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)ディスプレイなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
(支持プレート)
支持プレート12L、12Rは、センサ20をセンサ20の一方の主面が内側面11SLに対向するように支持する支持体である。支持プレート12L、12Rは、図2Aに示すように、センサ20を支持する支持部12aと、支持部12aを内側面11SL、11SRに固定するための固定部12bとを備える。支持部12aは、内側面11SL、11SRに対向する平面状の支持面12SL、12SRを有し、支持面12SL、12SRと内側面11SL、11SRとの間には隙間が設けられており、この隙間にセンサ20が設けられている。固定部12bは、ネジなどの締結部材または接着層などにより内側面11SL、11SRに固定される。
支持プレート12L、12Rは、導体である金属により構成されている。支持プレート12L、12Rの材料としては、筐体11と同様の材料を例示することができる。支持プレート12L、12Rは、接地されており、グランド電位となっている。
(センサ)
センサ20は、側壁部11L、11Rの微小変形を検出する。センサ20は、いわゆる静電容量式の感圧センサであり、長尺状を有している。側壁部11L、11Rに設けられたセンサ20、20はそれぞれ、FPC(Flexible Printed Circuits)15L、15Rを介して基板13のIC13aに電気的に接続されている。センサ20の周囲は、金属により構成された筐体11および支持プレート12L、12Rにより覆われているので、外部ノイズ(外部電場)がセンサ20内に入り込むことを抑制できる。したがって、外部ノイズによるセンサ20の検出精度の低下および誤検出を抑制できる。
センサ20は、図2Aに示すように、センサ20の長手方向と側壁部11Lの長手方向とが一致するようにして、支持面12SLと内側面11SLとの間の隙間に設けられている。なお、本明細書において、細長の側壁部11L、11Rの長手方向を±X軸方向といい、側壁部11L、11Rの高さ方向(すなわち電子機器10の厚さ方向)を±Y軸方向といい、側壁部11L、11Rの長手方向および高さ方向に垂直な方向を±Z軸方向という。
電子機器10は、下記の構成(A)〜(C)を有していることが好ましい。
(A)支持プレート12Lの支持面12SLと側壁部11Lの内側面11SLとの間の設計上の距離をH、この設計上の距離Hに対して製造上のプロセスで生じるバラツキを考慮した距離の範囲をHmin〜Hmax、センサ20の仮想厚みをSとすると、Hmin、Hmax、Sが、Hmin<S<Hmaxの関係を満たしている(図2B参照)。ここで、センサ20の仮想厚みSとは、センサ20のZ軸方向の最大位置と最小位置との差で規定される量である。例えば、センサ20が波状である場合には、センサ20の仮想厚みSは波の振動の幅に等しい。
(B)センサ20は、Z軸方向に微小な力FZが加えられると、仮想厚みSからS’に変化可能に構成されている(図2C参照)。
(C)センサ20は、支持面12SLと内側面11SLとの間において、X軸方向およびY軸方向に自由に伸縮可能に設けられている(図2A参照)。
下記の構成(a)〜(c)のうちの少なくとも1つを採用することによって、センサ20の仮想厚みSの変化量ΔSとそれに必要なZ軸方向の力FZの関係を調整することが好ましい。荷重感度向上の観点からすると、Z軸方向の力FZに対してセンサ20の仮想厚みSの変化量ΔSができるだけ大きくなるように調整することが好ましい。
(a)センサ20の両主面に複数の柱状体を設ける。
(b)Z方向に凸状および/または凹状となる所定形状(例えば波状)をセンサ20に付与する。
(d)センサ20に切り欠き部および貫通孔のうちの少なくとも一方を設ける。
以下、センサ20の具体的な構成の一例について説明する。センサ20は、図3A、図3Bに示すように、複数のセンシング部30SEを有するフィルム状の静電容量式センサ電極層30と、センサ電極層30の一方の主面(第1の主面)に設けられた複数の第1柱状体21および複数の第2柱状体22と、センサ電極層30の他方の主面(第2の主面)に設けられた複数の第3柱状体23とを備える。
センサ電極層30の一方の主面と内側面11SLとの間は離されており、センサ電極層30の一方の主面と内側面11SLとの間に空気層が設けられている。センサ電極層30の他方の主面と支持面12SLとの間は離されており、センサ電極層30の他方の主面と支持面12SLとの間に空気層が設けられている。
第1、第2柱状体21、22と内側面11SLとの間に隙間が設けられているのに対して、第3柱状体23と支持面12SLとは接している。複数のセンシング部30SEは、センサ20の長手方向(X軸方向)に一定間隔で一列をなすように1次元的に配置されている。
(柱状体)
第1柱状体21は、−Z軸方向からセンサ20の一方の主面を平面視すると、図5Aに示すように、センシング部30SEの中央に設けられている。また、第2柱状体22は、−Z軸方向からセンサ20の一方の主面を平面視すると、図5Aに示すように、センシング部30SEの周縁または外側に設けられている。第3柱状体23は、図5Bに示すように、+Z軸方向からセンサ20の他方の主面を平面視すると、センシング部30SEの中央に設けられている。ここで、センサ電極層30の一方の主面は内側面11SLに対向する側の主面であり、他方の主面は支持面12SLに対向する側の主面である。
第1、第2柱状体21、22は、内側面11SLとセンサ電極層30の一方の主面との間の距離のバラツキを抑制するために設けられている。第1、第2柱状体21、22が設けられていることで、製造上のバラツキが発生した場合、または電子機器10の落下などにより側面10SLが変形した場合に、内側面11SLとセンサ電極層30の一方の主面との間の隙間を保持できる。したがって、側面10SLの荷重感度の低下を抑制できる。第1柱状体21の高さD1は、図4に示すように、第2柱状体22の高さD2より低い。これにより、側壁部11Lが変形した際に、内側面11SLが、センシング部30SEの中央の位置でZ軸方向に最も変化しやすくなるため、側面10SLの荷重感度を向上できる。
第3柱状体23は、センサ電極層30の他方の主面と支持面12SLとの間に空気隙間を確保するためのものである。電子機器10の内部の電気的ノイズなどからセンサ電極層30をシールドするために、支持プレート12Lを導電体として金属により構成し、グランドに接続している。内側面11SLとセンサ電極層30の一方の主面との距離の変化に対する容量変化感度を確保するためには、支持プレート12Lとセンシング部30SEとの誘電結合を小さくすることが好ましい。したがって、誘電率の最も小さな空気層をセンサ電極層30の他方の主面と支持面12SLとの間に設けることが好ましい。第3の柱状体23がセンシング部30SEの中央に設けられていることで、第2柱状体22を介してセンサ電極層30がZ軸方向に押圧された場合に、センシング部30SEがZ軸方向に変位することを抑制することができる。したがって、側面10SLの荷重感度を向上できる。
なお、センサ20が上述の構成を有する場合、Z軸方向における第1柱状体21の頂部位置と第3柱状体23の頂部位置との差が、上述したセンサ20の仮想厚みSに相当する。
第1〜第3柱状体21〜23は、紫外線硬化樹脂などのエネルギー線硬化性樹脂組成物により構成されている。第1〜第3柱状体21〜23は、例えば、錐体状、円柱状、多角柱状、針状、球体の一部の形状(例えば半球体状)、楕円体の一部の形状(例えば半楕円体状)、多角形状、不定形状などが挙げられるが、これらの形状に限定されるものではなく、他の形状を採用するようにしてもよい。第1〜第3柱状体21〜23の形成方法としては、例えばスクリーン印刷法などの印刷法が挙げられる。
(センサ電極層)
センサ電極層30は、フレキシブル性を有している。センサ電極層30は、図4に示すように、フレキシブル性を有する基材31と、基材31の一方の主面に設けられた複数のパルス電極(第1電極)32と、基材31の一方の主面にパルス電極32を覆うように設けられた絶縁層33と、基材31の他方の主面に設けられた複数のセンス電極(第2電極)34と、基材31の他方の主面にセンス電極34を覆うように設けられた絶縁層35とを備える。
(基材)
基材31は、フィルム状を有している。本明細書では、フィルムには、シートも含まれるものとする。基材31の材料としては、高分子樹脂を用いることが好ましい。高分子樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリイミド(PI)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエステル、ポリアミド(PA)、アラミド、ポリエチレン(PE)、ポリアクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン(PP)、ジアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、環状オレフィンポリマー(COP)、ノルボルネン系熱可塑性樹脂などが挙げられる。
(パルス電極、センス電極)
パルス電極32は、図5Aに示すように、基材31の一方の主面に、X軸方向に一定間隔で一列をなすように1次元的に配置されている。パルス電極32から配線(図示せず)が引き出され、FPC15L、15Rを介してIC13aに接続されている。
センス電極34は、図5Bに示すように、基材31の他方の主面に、X軸方向に一定間隔で一列をなすように1次元的に配置されている。センス電極34から配線(図示せず)が引き出され、FPC15L、15Rを介してIC13aに接続されている。
パルス電極32、センス電極34の形状として、例えば、平板状、網状、ストライプ状、同心状、螺旋状または放射状などが挙げられるが、これに限定されるものではない。センサ電極層30の厚さ方向(Z軸方向)に重なり合うパルス電極32およびセンス電極34により、センシング部30SEが構成されている。
なお、図5A、図5Bでは、第1〜第3柱状体21〜23と、パルス電極32、センス電極34との位置関係の理解が容易となるように、絶縁層33、35の図示を省略している。
(絶縁層)
絶縁層33、35は、無機材料および有機材料のうちの少なくとも1種を含んでいる。無機材料としては、例えば、SiO2、SiNx、SiON、Al23、Ta25、Y23、HfO2、HfAlO、ZrO2またはTiO2などを用いることができる。有機材料としては、例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート)などのポリアクリレート、PVA(ポリビニルアルコール)、PS(ポリスチレン)、ポリイミド、ポリエステル、エポキシ、ポリビニルフェノールまたはポリビニルアルコールなどの高分子樹脂を用いることができる。絶縁層33、35が、片面に粘着層を有するフィルムであってもよい。
(各種のパラメータの関係)
側面10SLが押圧されていない状態において、電子機器10は、以下の式(1)〜(3)を満たすように構成されていることが好ましい(図4参照)。
H−T−D3=D ・・・(1)
D1、D2<D ・・・(2)
D1<D2 ・・・(3)
(但し、T:センサ電極層30の厚み、H:内側面11SLと支持面12SLとの間の距離、D:内側面11SLとセンサ電極層30の一方の主面との距離、D1:第1柱状体21の高さ、D2:第2柱状体22の高さ、D3:第3柱状体の高さ)
側壁部11Lの微小変形の検出感度を向上する観点からすると、センサ電極層30の一方の主面と内側面11SLとの距離Dは、小さいことが好ましい。例えばサブミクロンオーダーの側壁部11Lの変形を検出する場合には、センサ電極層30の一方の主面と内側面11SLとの距離Dは、数μm〜数10μmであることが好ましい。
側壁部11Lが押圧されると、側壁部11Lはセンサ電極層30の一方の主面に向けて微小変形する。このときの内側面11SLの変形量をΔZとすると、変形量ΔZの大きさに応じて、以下の状態(1)〜(3)が想定される。
(1)ΔZがΔZ<D−D2を満たす範囲では、内側面11SLは、第1柱状体21に接触しない状態にある。
(2)ΔZがD−D2≦ΔZ<D−D1を満たす範囲では、内側面11SLは、第2柱状体22を介してセンサ電極層30をZ軸方向に向けて押圧し変形させる。
(3)ΔZがD−D1≦ΔZを満たす範囲では、内側面11SLは、第1、第2柱状体21、22を介してセンサ電極層30をZ軸方向に向けて押圧し更に変形させる。
上記の(1)の状態の場合、内側面11SLが第2柱状体22に接触しないため、側壁部11Lの変形を阻害するような応力は内側面11SLには作用しない。
上記の(2)の状態の場合は、内側面11SLが第2柱状体22に接触するため、側壁部11Lの変形を阻害するような応力が内側面11SLに作用する。この点を考慮すると、センサ電極層30の曲げ剛性を小さくして、内側面11SLに作用する応力を低減することが好ましい。
前述の(3)の状態の場合、内側面11SLが第1柱状体21に接触するため、側壁部11Lの変形を阻害するような応力が内側面11SLに更に作用することになる。この点を考慮すると、センサ電極層30の曲げ剛性を小さくすると共に、第1、第2柱状体21、22を非常に低剛性の材料で構成することが好ましい。
実際の使用において想定される内側面11SLの最大変形量をΔZmaxとした場合、ΔZmaxは、以下の式(a)、(b)のいずれかを満たしていることが好ましい。
ΔZmax<D−D2 ・・・(a)
D−D2≦ΔZmax<D−D1 ・・・(b)
例えば最大変形量ΔZmax=1μmとし、内側面11SLとセンサ電極層30の一方の主面との距離D=20μmとした場合、以下の式を満たしていることが好ましい。
1<20−D2
したがって、D2は以下の数値範囲であることが好ましい。
D2<19μm(但し、D1<D2)
構成部材のバラツキR=5μmと想定した場合、以下の式を満たしていることが好ましい。
D2<19−5=14μm
上記関係式より、D1、D2は、例えばD2=13μm、D1=12μmに設定することが好ましい。
[電子機器の回路構成]
電子機器10は、図6に示すように、2つのセンサ20と、CPU13bと、IC13aと、GPS部41と、無線通信部42と、音声処理部43と、マイクロフォン44と、スピーカ45と、NFC通信部46と、電源部47と、記憶部48と、バイブレータ49と、表示装置14aと、モーションセンサ50と、カメラ51とを備える。
GPS部41は、GPS(Global Positioning System)と称されるシステムの衛星からの電波を受信して、現在位置の測位を行う測位部である。無線通信部42は、例えばBluetooth(登録商標)の規格で他の端末と近距離無線通信を行う。NFC通信部46は、NFC(Near Field Communication)の規格で、近接したリーダー/ライタと無線通信を行う。これらのGPS部41、無線通信部42およびNFC通信部46で得たデータは、CPU13bに供給される。
音声処理部43には、マイクロフォン44とスピーカ45とが接続され、音声処理部43が、無線通信部42での無線通信で接続された相手と通話の処理を行う。また、音声処理部43は、音声入力操作のための処理を行うこともできる。
電源部47は、電子機器10に備えられたCPU13bや表示装置14aなどに電力を供給する。電源部47は、リチウムイオン二次電池などの二次電池、およびこの二次電池に対する充放電を制御する充放電制御回路などを備える。なお、図6には示さないが、電子機器10は、二次電池を充電するための端子を備える。
記憶部48は、ROM(Random Access Memory)などであり、OS(Operating System)、アプリケーション、動画、画像、音楽および文書などの各種データを記憶する。
バイブレータ49は、電子機器10を振動させる部材である。例えば、電子機器10は、バイブレータ49により電子機器10を振動して、電話の着信や電子メールの受信などを通知する。
表示装置14aは、CPU13bから供給される映像信号などに基づき、各種画面を表示する。また、表示装置14aの表示面に対するタッチ操作に応じた信号をCPU13bに供給する。
モーションセンサ50は、電子機器10を保持するユーザの動きを検出する。モーションセンサ50としては、加速度センサ、ジャイロセンサ、電子コンパス、気圧センサなどが使用される。
カメラ51は、レンズ群およびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を備え、CPU13bの制御に基づき静止画または動画などの画像を撮影する。撮影された静止画や動画などのは記憶部48に記憶される。
センサ20は、高感度かつ位置分解能の高い圧力センサであり、側面10SL、10SRの押圧に応じた静電容量を検出し、それに応じた出力信号をIC13aに出力する。
IC13aは、センサ20を制御するためのファームウェアを記憶しており、センサ20が有する各センシング部30SEの静電容量の変化(圧力)を検出し、その結果に応じた信号をCPU13bに出力する。
CPU13bは、IC13aから供給される信号に基づく、各種の処理を実行する。また、CPU13bは、GPS部41、無線通信部42、NFC通信部46およびモーションセンサ50などから供給されるデータを処理する。
[電子機器の動作]
次に、本技術の第1の実施形態に係る電子機器10の動作について説明する。ここでは、図3A、図4に示すように、第2柱状体22の頂部と内側面11SLとの間に隙間が設けられている場合の電子機器の動作について説明する。
IC13aがパルス電極32とセンス電極34との間に電圧を印加すると、パルス電極32とセンス電極34との間に電気力線(容量結合)が形成される。電子機器10の側面10SL、10SRが押圧されると、側壁部11L、11Rが微小変形し、内側面11SL、11SRがセンシング部30SE(すなわちセンサ電極層30の一方の主面)に接近する。
内側面11SLの最大変形量ΔZmaxがΔZmax<D−D2である場合には、内側面11SLは第2柱状体22に接触しないので、側面10SLの押圧によりセンサ電極層30は変形することはない。一方、ΔZmaxがD−D2≦ΔZmax<D−D1である場合には、内側面11SLが第2柱状体22を介してセンサ電極層30のうちセンシング部30SEの周縁または外側の部分をZ軸方向に押圧する。センサ電極層30のうちセンシング部30SEは、第3柱状体23によりセンサ電極層30の他方の主面側から支持されているため、センサ電極層30は、センシング部30SEがセンシング部30SEの周縁または外側の部分に対して突出するように変形する。
上記のセンシング部30SEの接近により、センシング部30SEの電気力線の一部が側壁部11L、11Rに流れて、センシング部30SEの静電容量が変化する。IC13aは、この静電容量の変化に基づいて、側面10SL、10SRに加わる圧力を検出し、その結果をCPU13bに出力する。
図7Aに示すように、ユーザが電子機器10を握ると、側面10SL、10SRが微小変形する。この側面10SL、10SRの変形により、上述したようにセンシング部30SEの静電容量が変化する。IC13aは、この静電容量の変化に基づいて、側面10SLに加わる圧力を検出し、その検出結果をCPU13bに通知する。
例えば、ユーザが電子機器10を握ると、電子機器10が以下のようにしてウェイクアップ動作を実行するようにしてもよい。すなわち、IC13aは、全てのセンシング部30SEの出力値(デルタ値)の合計が閾値以上であるか否かを判断する。IC13aは、出力値の合計が閾値以上であると判断した場合には、IC13aは、スリーピングモードにあるCPU13bにウェイクアップ機能を実行させるための信号をCPU13bに供給する。上記信号が供給されたCPU13bは、ウェイクアップし、表示装置14aなどを駆動させる。
また、ユーザが電子機器10を握ると、電子機器10が以下のようにして持ち手検出を実行するようにしてもよい。すなわち、IC13aは、各センシング部30SEの出力値に基づき、ユーザが電子機器10を右手および左手のいずれで保持しているかを判断する。より具体的には、IC13aは、全てのセンシング部30SEから出力される出力値(デルタ値)のプロファイルと、IC13aのメモリ内に予め記憶されている右手用および左手用のプロファイルとの相関性から、ユーザの持ち手を判断する。
IC13aは、ユーザが電子機器10を右手で保持していると判断した場合には、電子機器10が右手持ちされていることをCPU13bに通知する。CPU13bは、IC13aから電子機器10が右手持ちされていることが通知されると、右手持ち用の画面(例えばアプリケーション表示や操作メニュー表示など)を表示する。
一方、IC13aは、ユーザが電子機器10を左手で保持していると判断した場合には、電子機器10が左手持ちされていることをCPU13bに通知する。CPU13bは、IC13aから電子機器10が左手持ちされていることが通知されると、左手持ち用の画面(例えばアプリケーション表示や操作メニュー表示など)を表示する。
図7Bに示すように、ユーザが電子機器10の側面10SLをスライド操作すると、側面10SLが僅かに変形する。この側面10SLの変形により、上述したようにセンシング部30SEの静電容量が変化する。IC13aは、この静電容量の変化に基づいて、スライド操作を検出し、その検出結果をCPU13bに通知する。
例えば、電子機器10の側面10SLをスライド操作すると、電子機器10が以下のようにして音量を変化させるようにしてもよい。すなわち、IC13aは、各センシング部30SEの出力値(デルタ値)から、側面10SLに加わる圧力の重心位置およびその重心位置の移動方向を検出し、その検出結果をCPU13bに供給する。CPU13bは、IC13aから供給された重心位置およびその重心位置の移動方向に基づき、音声処理部43を制御して、スピーカ45から出力さる音量を調整する。例えば、側面10SLの一端(下端)から他端(上端)に向かう方向に指をスライドさせた場合に音量が上げられるのに対して、側面10SLの他端(上端)から一端(下端)に向かう方向に指をスライドさせた場合に音量が下げられる。
なお、電子機器10が、スライド操作に応じて、画面スクロールまたはポインタ移動などの画面表示の操作を行うようにしてもよいし、カメラ51のズームインおよびズームアウトなどの操作を行うようにしてもよい。側面10SL、10SRのうちの一部にスライド操作領域が予め設定され、このスライド操作領域に対してスライド操作がなされた場合に、音量調整や画像表示などの各種動作が実行されるようにしてもよい。
[効果]
第1の実施形態に係る電子機器10は、側壁部11L、11Rを有する、導体を含む筐体11と、複数のセンシング部30SEを有する静電容量式のセンサ電極層30と、センサ電極層30の一方の主面が側壁部11L、11Rの内側面11SL、11SRに対向するようにセンサ電極層30を支持する、導体を含む支持プレート12L、12Rとを備える。センサ電極層30の一方の主面と内側面11SL、11SRとの間に複数の第1、第2柱状体21、22が設けられると共に、センサ電極層30の他方の主面と支持面12SL、12SRとの間に複数の第3柱状体23が設けられていている。電子機器10の側面10SL、10SRが押圧されると、側壁部11L、11Rが微小変形し、内側面11SL、11SRがセンサ電極層30の一方の主面に接近する。これにより、センシング部30SEの静電容量が変化する。IC13aは、この静電容量の変化に基づき、側面10SL、10SRに対する押圧を検出することができる。
センサ20が、X軸方向およびY軸方向に自由に伸縮可能に設けられている場合には、以下のような効果が得られる。すなわち、側壁部11L、11R、センサ20および支持プレート12L、12Rの線膨張係数が異なっていても、筐体11とセンサ20との間、および支持プレート12L、12Rとセンサ20との間に熱応力が発生することを抑制できる。したがって、センサ20に歪が発生したり、センサ20が破損したりすることを抑制できる。
[変形例]
(筐体の変形例)
筐体11および支持プレート12L、12Rはそれぞれ独立して、導体層により構成されているか、または導体層を含んでいてもよい。導体層は、いわゆる接地電極であり、グランド電位となっている。導体層の形状としては、例えば、薄膜状、箔状、メッシュ状などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
導体層は、電気的導電性を有するものであればよく、例えば、無機系導電材料を含む無機導体層、有機系導電材料を含む有機導体層、無機系導電材料および有機系導電材料の両方を含む有機−無機導体層などを用いることができる。無機系導電材料および有機系導電材料は、粒子であってもよい。
無機系導電材料としては、例えば、金属、金属酸化物などが挙げられる。ここで、金属には、半金属が含まれるものと定義する。金属としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛などの金属、またはこれらの合金などが挙げられるが、これに限定されるものではない。金属酸化物としては、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、ガリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
有機系導電材料としては、例えば、炭素材料、導電性ポリマーなどが挙げられる。炭素材料としては、例えば、カーボンブラック、炭素繊維、フラーレン、グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、ナノホーンなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。導電性ポリマーとしては、例えば、置換または無置換のポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、およびこれらから選ばれる1種または2種からなる(共)重合体などを用いることができるが、これに限定されるものではない。
導体層は、ドライプロセスおよびウエットプロセスのいずれで作製された薄膜であってもよい。ドライプロセスとしては、例えば、スパッタリング法、蒸着法などを用いることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
導体層を含む筐体11は、絶縁性の基材と、この基材の表面に設けられた導体層とを備えるものであってもよい。導体層は、基材の表面のうち、筐体11の内側となる側に設けられていることが好ましい。側面10SL、10SRの荷重感度が向上するからである。絶縁性の基材は、高分子樹脂、ガラス、セラミックスまたは木材などを含んでいる。高分子樹脂としては、例えば、アクリロニトリル、ブタジエンおよびスチレンの共重合合成樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート(PC)樹脂、PC−ABSアロイ樹脂などが挙げられる。
内側面11SL、11SRおよび支持面12SL、12SRが曲面であってもよい。この場合、内側面11SL、11SRおよび支持面12SL、12SRの曲面が同一またはほぼ同一の曲面であることが好ましい。第1の実施形態では、筐体11が高い剛性を有する場合について説明したが、筐体11が柔軟性を有していてもよい。
(支持プレートの変形例)
支持プレート12R、12Lが絶縁体により構成され、支持プレート12R、12Lとセンサ20との間に導体層がさらに備えられるようにしてもよい。支持プレート12R、12Lが、電子機器10を構成する筐体11以外の部材に固定されていてもよい。例えば、支持プレート12R、12Lが、電子機器10に収容されるフレーム(図示せず)、基板13または表示装置14aなどに固定されていてもよい。
(センサの変形例)
センサ20が、第1柱状体21を備えていなくてもよい。但し、センシング部30SEの中央において内側面11SL、11SRとセンサ電極層30の一方の主面との距離を保持する観点からすると、センサ20が、第1柱状体21を備えることが好ましい。センサ20が、複数のセンシング部30SEに代えて、1つのセンシング部30SEを備えるようにしてもよい。
図8に示すように、センサ20が、複数の貫通孔39を有していてもよい。この場合、センサ20のフレキシブル性が向上するので、内側面11SLの最大変形量ΔSmaxがD−D2≦ΔSmax<D−D1である場合には、センサ20の荷重感度が向上する。また、側面10SLを押圧していない状態において、第1柱状体21が内側面11SLと接触している場合にも、センサ20の荷重感度が向上する。複数の貫通孔39は、センシング部30SE以外の箇所に設けられていることが好ましく、隣接するセンシング部30SE間に設けられていることが特に好ましい。
図8に示すように、センサ20が、周縁部に凹状部としての切り欠き部38を有していてもよい。この場合、センサ20のフレキシブル性が向上するので、センサ20が複数の貫通孔39を有している場合と同様の効果が得られる。切り欠き部38は、周縁部のうちセンシング部30SEの両側に設けられていることが好ましい。
センサ60が、図9に示すように、複数の第1、第2柱状体21、22に代えて、センサ電極層30の一方の主面に設けられた変形層61を備えるようにしてもよい。また、図9に示すように、複数の第3柱状体23に代えて、センサ電極層30の他方の主面に設けられた変形層62を備えるようにしてもよい。図9では、センサ60が、センサ電極層30の両主面に変形層61、62を備える構成が示されているが、センサ電極層30の両主面のうちの一方に変形層を備え、他方に複数の柱状体を備えるようにしてもよい。
変形層61、62は、圧力により弾性変形するフィルムである。変形層61、62は、貫通孔(図示せず)を有することが好ましい。荷重感度を向上できるからである。変形層61、62は、発泡樹脂または絶縁性エラストマなどの誘電体を含んでいる。発泡樹脂は、いわゆるスポンジであり、例えば、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン、発泡ポリオレフィンおよびスポンジゴムなどのうちの少なくとも1種である。絶縁性エラストマは、例えば、シリコーン系エラストマ、アクリル系エラストマ、ウレタン系エラストマおよびスチレン系エラストマなどのうちの少なくとも1種である。なお、変形層61、62が基材上に設けられていてもよい。
センサ電極層30Aは、図10に示すように、基材31の一方の主面に設けられた複数のパルス電極36および複数のセンス電極37を備えるようにしてもよい。第1電極であるパルス電極36および第2電極であるセンス電極37は、櫛歯状を有し、櫛歯の部分を噛み合わせるようにして配置されている。具体的には、パルス電極36は、線状を有する複数のサブ電極36aと、線状を有する連結部36bとを備える。センス電極37は、線状を有する複数のサブ電極37aと、線状を有する連結部37bとを備える。複数のサブ電極36a、37aは、X軸方向に延設され、Y軸方向に向かって所定間隔で交互に離間して設けられている。隣接するサブ電極36a、37aは、パルス電極36およびセンス電極37間への電圧の印加によって、容量結合を形成可能に構成されている。
連結部36bは、Y軸方向に延設されており、複数のサブ電極36aの一端を連結している。連結部37bは、Y軸方向に延設されており、複数のサブ電極37aの他端を連結している。サブ電極36a、37aの間隔は一定であってもよいし、変動していてもよい。噛み合わされるように配置されたパルス電極36およびセンス電極37によって、センシング部30SEが構成されている。
<2 第2の実施形態>
[電子機器の構成]
本技術の第2の実施形態に係る電子機器10Aは、図11に示すように、センサ20に代えてセンサ20Aを備える点において、第1の実施形態に係る電子機器10と異なっている。センサ20Aは、センサ電極層30の一方の主面に複数の第1柱状体24を備え、センサ電極層30の他方の主面に複数の第2柱状体25を備えている。なお、第2の実施形態において第1の実施形態およびその変形例と同様の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
第1柱状体24は、図12Aに示すように、−Z軸方向からセンサ20の一方の主面を平面視すると、センシング部30SEの中央に設けられている。第2柱状体25は、図12Bに示すように、Z軸方向からセンサ20の他方の主面を平面視すると、センシング部30SEの周縁または外側に設けられている。
側壁部11Lが押圧されていない状態において、電子機器10は、例えば、以下の式を満たすように構成されている。
H<T+D1+D3
(但し、H:内側面11SLと支持面12SLとの間の距離、T:センサ電極層30の厚み、D1:第1柱状体24の高さ、D3:第2柱状体25の高さ)
上記の式を満たす場合、側面10SLが押圧されていない状態において、センサ電極層30は、図13Aに示すように、内側面11SLが第1柱状体24をZ軸方向に押圧し、センサ電極層30が湾曲している状態にある。つまり、側壁部11Lおよび支持プレート12Lそれぞれには、第1、第2柱状体24、25を介して応力が作用している状態にある。
上記の状態において、側面10SLが押圧されると、センサ電極層30が更に湾曲し、センシング部30SEが支持プレート12Lに近づくため、センシング部30SEの静電容量が変化する。側面10SLの押圧によるセンサ電極層30の湾曲量が大きいほど、センシング部30SEの静電容量の変化が大きくなり、センサ20の荷重感度が向上する。したがって、センサ電極層30の曲げ剛性を小さくすることが好ましい。第2の実施形態においては、図12A、図12Bに示すように、センサ電極層30に複数の切り欠き部(凹状部)38および複数の貫通孔39を設けることで、センサ電極層30の曲げ剛性を小さくしている。センサ電極層30の曲げ剛性の低減の観点からすると、切り欠き部38および貫通孔39の両方をセンサ電極層30に設けることが好ましいが、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
[電子機器の動作]
次に、本技術の第2の実施形態に係る電子機器10Aの動作について説明する。ここでは、図13Aに示すように、側面10SLが押圧されていない状態において、内側面11SLが第1柱状体24をZ軸方向に押圧している場合の電子機器の動作について説明する。
図13Bに示すように、電子機器10の側面10SLが力FZで押圧されると、側壁部11Lが微小変形し、内側面11SLが第1柱状体24を介してセンサ電極層30のうちセンシング部30SEを含む部分をZ軸方向にさらに押圧する。この押圧により、センサ電極層30がセンシング部30SEを中心としてZ軸方向に向けてさらに湾曲するように撓み、センシング部30SEが支持面12SLにさらに接近する。このため、センシング部30SEの電気力線の一部が支持プレート12Lにさらに流れて、センシング部30SEの静電容量が変化する。IC13aは、この静電容量の変化に基づいて、側面10SLに加わる圧力を検出し、その結果をCPU13bに出力する。
[効果]
第2の実施形態に係る電子機器10Aでは、側面10SL、10SRが押圧されると、側壁部11L、11Rが微小変形し、内側面11SL、11SRが第1柱状体24を介してセンシング部30SEをZ軸方向に変位させる。この変位によりセンシング部30SEが支持面12SL、12SRに接近するため、センシング部30SEの静電容量が変化する。IC13aは、この静電容量の変化に基づき、側壁部11L、11Rに対する押圧を検出することができる。
[変形例]
第1、第2柱状体24、25の頂部が、図14Aに示すように、R形状などの凸状の曲面を有していてもよい。このような形状の第1、第2柱状体24、25は、例えば、紫外線硬化樹脂などのエネルギー線硬化性樹脂組成物を印刷法によりセンサ電極層30の両主面にドット状などに塗布することで形成される。
また、図14Bに示すように、センサ電極層30の両主面に一体成型された第1、第2柱状体24、25が設けられていてもよい。このような第1、第2柱状体24、25は、熱成形によりセンサ電極層30または基材31の両主面に凹凸を付すことにより形成される。
上記の図14A、図14Bに示した構成を採用した場合には、センサ20と内側面11SL、11SRとの間の摩擦、およびセンサ20と支持面12SL、12SRとの間の摩擦を低減することができる。したがって、側壁部11L、11Rとセンサ20との線膨張係数、および支持プレート12L、12Rとセンサ20との線膨張係数が異なる場合でも、熱応力が発生することを抑制できる。したがって、センサ20に歪が発生したり、センサ20が破損したりすることを抑制できる。
第2の実施形態では、側面10SLが押圧されていない状態において、内側面11SLが第1柱状体24を押圧している構成について説明したが、第1柱状体24の頂部と内側面11SLとの間に隙間が設けられていてもよい。
<3 第3の実施形態>
[電子機器の構成]
本技術の第3の実施形態に係る電子機器10Bは、図15A、図15Bに示すように、センサ20に代えて、長手方向(X軸方向)に波状を有するセンサ20Bを備える点において、第1の実施形態に係る電子機器10と異なっている。なお、第3の実施形態において第1の実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
センサ20Bは、長手方向(X軸方向)に波状を有する以外の点では、第1の実施形態におけるセンサ電極層30と同様の構成を有している。その波状は、内側面11SLと支持面12SLとの間の隙間の厚さ方向に振動するものであり、例えば正弦波である。具体的には、センサ20BのXZ断面は正弦波状などの波状を有し、センサ20BのYZ断面は平面状を有している。センサ20Bの両主面は、内側面11SLおよび支持面12SLにより押さえ込まれている。これにより、センサ20Bは、内側面11SLおよび支持面12SLの間に、X軸方向およびY軸方向に自由に伸縮可能に保持されている。
内側面11SLと支持面12SLとの間の距離Hと、内側面11SLと支持面12SLとの間の隙間に収容する前におけるセンサ20Bの仮想厚みSとが、H<Sの関係にある場合には、センサ20Bは仮想厚みS=Hとなるように変形した状態で上記隙間に収容される。このような状態で収容されると、変形量(S−H)に応じた反力が、センサ20Bから内側面11SLや支持面12SLに加わった状態となる。したがって、第2の実施形態と類似した状態が、第1、第2柱状体24、25を設けることなく得られる。
図16Aのように、第3の実施形態では、センサ20Bの厚みS0とセンサ20Bの仮想厚みSとは、以下の式で表す関係にある。
S0<S
センサ20Bに対して加わる力(Z軸方向の力)が増加すると、図16A〜図16Cに示すように、センサ20Bの仮想厚みSは減少していき、原理的にはS=S0となるまでセンサ20Bの仮想厚みSは減少する。センサ20Bを構成している材料(具体的には基材31を構成している材料)の曲げ剛性Eと、センサ20Bに対して加わる力に対するセンサ20Bの仮想厚みSの変化量ΔSとには、以下の式で表す関係が成り立つ。
E∝ΔS
したがって、少ない応力でセンサ20Bの仮想厚みSを大きく変化させるためには、曲げ剛性Eを小さくすることが好ましい。
センサ20Bのうちセンシング部30SEが設けられている部分は、内側面11SLおよび支持面12SLから離して設けられていることが好ましい。センシング部30SEが設けられている部分が内側面11SLおよび支持面12SLに接していると、センシング部30SEと側壁部11L、支持プレート12Lとが容量結合してしまう。このため、側壁部11Lの微小変形に対するセンシング部30SEの静電容量の変化が小さくなり、荷重感度が低下する。
各センシング部30SEは内側面11SLまたは支持面12SLからほぼ同一距離に位置することが好ましい。各センシング部30SEの荷重感度のばらつきを抑制できるからである。
センサ20Bが、複数の貫通孔(図示せず)を有することが好ましい。センサ20Bの曲げ剛性を低減し、側面10SLの荷重感度を向上できるからである。複数の貫通孔は、センシング部30SE以外の箇所に設けられていることが好ましく、隣接するセンシング部30SE間に設けられていることが特に好ましい。
[電子機器の動作]
次に、本技術の第3の実施形態に係る電子機器10Bの動作について説明する。
電子機器10の側面10SLがZ軸方向に力FZで押圧されると、側壁部11Lが微小変形し、内側面11SLおよび支持面12SLがセンサ20Bの両主面の側からセンサ20Bを押圧し、センサ20Bの仮想厚みSを減少させる。これにより、センシング部30SEが内側面11SLおよび支持面12SLに接近し、センシング部30SEの電気力線の一部が側壁部11Lおよび支持プレート12Lに流れて、センシング部30SEの静電容量が変化する。IC13aは、この静電容量の変化に基づいて、側面10SLに加わる圧力を検出し、その結果をCPU13bに出力する。
[効果]
第3の実施形態では、センサ20Bを波形状とすることで、内側面11SLおよび支持面12SLからのセンシング部30SEの位置を規定している。したがって、柱状体をなくすことができるので、センサ20Bの構成を簡略化できる。
センサ20BがX軸方向およびY軸方向に自由に伸縮可能に設けられている場合には、以下のような作用効果が得られる。すなわち、図16A〜図16Cに示すように、センサ20Bの仮想厚みSの変化に伴い、センサ20BがX、Y方向に自由に寸法変化することができる。したがって、側面10SLの押圧の際に側壁部11Lに作用する応力が低減され、弱い力FZでセンサ20Bの仮想厚みSを変化させることができる。
<4 第4の実施形態>
[電子機器の構成]
本技術の第4の実施形態に係る電子機器10Cは、図17A〜図17Cに示すように、筐体11の側壁部11L、11Rに代えて、筐体11の裏面部11Bにセンサ20Cおよび支持プレート12Bを備える点において、第1の実施形態に係る電子機器10とは異なっている。なお、第4の実施形態において第2の実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
支持プレート12Bは、センサ20Cの一方の主面が裏面部11Bの内側面11SBに対向するようにセンサ20Cを支持する。支持プレート12Bの固定部12bは、内側面11SBに固定されている。
センサ20Cの一方の主面には、図18Aに示すように、複数の第1柱状体24が設けられている。一方、センサ20Cの他方の主面には、図18Bに示すように、複数の第2柱状体25が設けられている。センサ20Cは、複数のセンシング部30SEを含んでいる。複数のセンシング部30SEは、X軸方項およびZ軸方向に2次元配置されている。
[電子機器の動作]
次に、本技術の第4の実施形態に係る電子機器10Cの動作について説明する。ここでは、図17Cに示すように、裏面部11Bが押圧されていない状態において、内側面11SBが第1柱状体24の頂部と接していると共に、支持面12SBが第2柱状体25の頂部と接している場合の電子機器10Cの動作について説明する。
電子機器10の裏面10SBがY軸方向に力FYで押圧されると、裏面部11Bが微小変形し、内側面11SBが第1柱状体24を介してセンサ電極層30のうちセンシング部30SEを含む部分をY軸方向に押圧する。この押圧により、センサ電極層30のうちセンシング部30SEを含む部分がY軸方向に向けて変位し、センシング部30SEが支持面12SBに接近する。この接近により、センシング部30SEの電気力線の一部が支持プレート12Bに流れて、センシング部30SEの静電容量が変化する。IC13aは、この静電容量の変化に基づいて、裏面10SBに加わる圧力を検出し、その結果をCPU13bに出力する。CPU13bは、裏面10SBに加わる圧力の検出結果に基づき、画面表示の制御(例えば画面スクロール、ポインタ移動など)や、アプリケーションの起動などの処理を行う。ここで、画面表示の制御やアプリケーションの起動などの処理は、一般的なタッチパネルの入力操作に基づき行われるものと同様のものであってもよい。
[効果]
第4の実施形態に係る電子機器10Cでは、支持プレート12Bがセンサ20Cの一方の主面が裏面部11Bの内側面11SBに対向するようにセンサ20Cを支持しているので、裏面10SBの押圧を検出することが可能となる。したがって、タッチパネルのような操作を裏面10SBで行えるようになり、電子機器10Cのユーザビリティが向上する。
[変形例]
電子機器10Cが、裏面10SBおよび側面10SL、10SRの両方の変形を検出可能な構成を有していてもよい。すなわち、第1〜第3の実施形態のいずれかと第4の実施形態とを組み合わせてもよい。
センサ20Cが、一方の主面に複数の第1柱状体24を備える代わりに、第1の実施形態における複数の第1、第2柱状体21、22を備え、他方の主面に第2柱状体25を備える代わりに、第1の実施形態における複数の第3柱状体23を備えるようにしてもよい。
センサ20Cが1方向(X軸方向またはZ軸方向)に波状を有していてもよいし、2方向(X軸方向およびZ軸方向)に波状を有していてもよい。
IC13aは、センシング部30SEの静電容量の変化に基づいて、裏面10SBに対するスライド操作の検出、持ち手検出またはウェイクアップ動作などを実行するようにしてもよい。
(スマートフォン以外の適用例)
上述の第1〜第4の実施形態では、電子機器がスマートフォンである場合を例として説明したが、本技術はこれに限定されるものではなく、筐体などの外装体を有する種々の電子機器に適用可能である。例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン以外の携帯電話、テレビ、リモートコントローラ、カメラ、ゲーム機器、ナビゲーションシステム、電子書籍、電子辞書、携帯音楽プレイヤー、スマートウオッチやヘッドマウンドディスプレイなどのウェアラブル端末、ラジオ、ステレオ、医療機器、ロボットに適用可能である。
本技術は電子機器に限定されるものではなく、電子機器以外の様々なものにも適用可能である。例えば、電動工具、冷蔵庫、エアコン、温水器、電子レンジ、食器洗浄器、洗濯機、乾燥機、照明機器、玩具などの電気機器に適用可能である。更に、住宅をはじめとする建築物、建築部材、乗り物、テーブルや机などの家具、製造装置、分析機器などにも適用可能である。建築部材としては、例えば、敷石、壁材、フロアータイル、床板などが挙げられる。乗り物としては、例えば、車両(例えば自動車、オートバイなど)、船舶、潜水艦、鉄道車両、航空機、宇宙船、エレベータ、遊具などが挙げられる。
本技術を筐体などの外装体や基体に適用することで、外装体や基体の微少な変形を検出できるようになり、従来考えられなかったような操作や機能などを実現可能となる。例えば、電子機器の筐体全てをタッチパネルのように撫でたり押したりして操作することが可能となる。また、電子機器の表面の変形状態を検出することで、どのように持たれているかを検出可能となる。
本技術は、比較的剛性の高い外装体を備えるものに適用して好適なものである。例えば、本技術をモバイル機器(例えば、スマーホフォン、タブレット型コンピュータ、音楽プレイヤーなど)やリモートコントローラなどの電子機器の筐体に適用した場合には、電子機器が筐体の変形を検出することが可能となる。また、電子機器が、筐体の変形の検出結果に基づき機器がどのように持たれているかを検出し、機器の持ち方に合わせて画面表示などを制御するようにしてもよい。また、電子機器が、筐体の変形の検出結果に基づき、筐体を押す、撫でるなどの動作を検出し、これに応じた動作を実行するようにしてもよい。この場合、メカ的なスイッチや静電タッチスイッチでは無く、筐体の変形検出による操作が可能となる。
本技術をテーブルや机など(以下単に「テーブルなど」という。)に適用した場合には、テーブルなどが天板(基体)などの所定箇所の変形を検出することが可能となる。また、テーブルなどが、天板などの所定箇所の変形の検出結果に基づき、天板などの所定箇所を押す、撫でるなどの動作を検出し、その結果に基づき、天板などに対する照明をコントロールするようにしてもよい。この場合、照明装置はテーブル上に設けられているものであってもよいし、テーブル以外の天井や床などに設けられているものであってもよい。
本技術は、手に持って操作される電子機器に適用して好適なものである。このような電子機器に技術を適用した場合には、電子機器が、指や手による筐体の微小変形を検出することが可能となる。例えば、以下のような様々な操作が可能となる。スマートフォンやポータブルゲーム機などの電子機器の側面を指でなぞったり押したりして、音量調整、画面の拡大縮小、ゲーム操作などを行うことができる。電子機器の裏面を指でなぞったり押したりして、タッチパネルのような操作を裏面で行えるようになる。冷蔵庫や炊飯器などの家庭用電気機器を、タッチ操作(ゼロフォースでの操作)ではなく、所定の押圧力を加える操作により操作することが可能となる。
以上、本技術の実施形態およびその変形例について具体的に説明したが、本技術は、上述の実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および変形例において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。
また、上述の実施形態およびその変形例の構成、方法、工程、形状、材料および数値などは、本技術の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
また、本技術は以下の構成を採用することもできる。
(1)
導体を含む外装体と、
センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、
前記センサ電極層の一方の面が前記外装体に対向するように前記センサ電極層を支持する、導体を含む支持体と
を備え、
前記センサ電極層と前記外装体の間が離されていると共に、前記センサ電極層と前記支持体の間が離されている電子機器。
(2)
前記センサ電極層と前記外装体の間、および前記センサ電極層と前記支持体の間には空気層が設けられている(1)に記載の電子機器。
(3)
前記センサ電極層と前記外装体の間、および前記センサ電極層と前記支持体の間には複数の柱状体が設けられている(1)または(2)に記載の電子機器。
(4)
前記センサ電極層と前記外装体の間に設けられた前記柱状体の高さD1は、前記外装体と前記センサ電極層の間の距離Dよりも小さい(3)に記載の電子機器。
(5)
前記センサ電極層と前記外装体の間に設けられた前記複数の柱状体は、前記センシング部の中央に設けられた第1柱状体と、前記センシング部間の周縁または外側に設けられた第2柱状体とを含み、
前記第1柱状体の高さD1と前記第2柱状体の高さD2とが、D1<D2の関係を満たす(3)または(4)に記載の電子機器。
(6)
前記外装体と前記支持体の間の距離Hと、前記センサ電極層の厚みT、前記外装体と前記センサ電極層と間に設けられた前記柱状体の高さD1、前記外装体と前記センサ電極層と間に設けられた前記柱状体の高さD3とが、H<T+D1+D3の関係を満たす(3)から(5)のいずれかに記載の電子機器。
(7)
前記センサ電極層は、フレキシブル性を有している(1)から(5)のいずれかに記載の電子機器。
(8)
前記外装体は、該外装体が前記センサ電極層に向けて押圧されることで、前記センサ電極層に向けて変形可能に構成されている(1)から(8)のいずれかに記載の電子機器。
(9)
前記支持体は、前記外装体に固定されている(1)から(9)のいずれかに記載の電子機器。
(10)
前記外装体は、筐体であり、
前記支持体は、前記筐体の内側面に固定されている(1)から(9)のいずれかに記載に電子機器。
(11)
前記筐体の内側面は、前記筐体の側壁部の内側面または裏面部の内側面である(10)に記載の電子機器。
(12)
前記外装体および前記保持体はそれぞれ独立に、導体層により構成されているか、または導体層を含んでいる(1)から(11)のいずれかに記載の電子機器。
(13)
前記センサ電極層は、前記外装体と前記支持体と間において、伸縮可能に保持されている(1)から(12)のいずれかに記載の電子機器。
(14)
前記センサ電極層は、貫通孔を有している(1)から(13)のいずれかに記載の電子機器。
(15)
前記センシング部の静電容量の変化に応じて、電子機器の動作を制御する制御部と
をさらに備える(1)から(14)のいずれかに記載の電子機器。
(16)
表示装置と、
前記センシング部の静電容量の変化に応じて、前記表示装置の画面表示を制御する制御部と
をさらに備える(1)から(14)のいずれかに記載の電子機器。
(17)
導体を含む外装体と、
センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、
前記センサ電極層の一方の面が前記外装体に対向するように前記センサ電極層を支持する、導体を含む支持体と
を備え、
前記センサ電極層は、波状を有している電子機器。
(18)
前記センサ電極層は、前記外装体および前記支持体により押さえこまれている(17)に記載の電子機器。
(19)
導体を含む基体と、
センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、
前記センサ電極層の一方の面が前記基体に対向するように前記センサ電極層を支持する、導体を含む支持体と
を備え、
前記センサ電極層と前記基体の間が離されていると共に、前記センサ電極層と前記支持体の間が離されているセンシング装置。
(20)
導体を含む基体と、
センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、
前記センサ電極層の一方の面が前記基体に対向するように前記センサ電極層を支持する、導体を含む支持体と
を備え、
前記センサ電極層は、波状を有しているセンシング装置。
10、10A、10B、10C 電子機器
11 筐体
11B 裏面部
11L、11R 側面部
11SL、11SR、11SB 内側面
12L、12R、12B 支持プレート
12SR、12SL、12SB 支持面
13 基板
13a コントローラIC
13b CPU
14 フロントパネル
14a 表示装置
20、20A、20B、20C センサ
21、24 第1柱状体
22、25 第2柱状体
23 第3柱状体
30 センサ電極層
30SE センシング部
31 基材
32、36 パルス電極(第1電極)
34、37 センス電極(第2電極)
33、35 絶縁層
38 切り欠き部
39 貫通孔

Claims (20)

  1. 導体を含む外装体と、
    センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、
    前記センサ電極層の一方の面が前記外装体に対向するように前記センサ電極層を支持する、導体を含む支持体と
    を備え、
    前記センサ電極層と前記外装体の間が離されていると共に、前記センサ電極層と前記支持体の間が離されている電子機器。
  2. 前記センサ電極層と前記外装体の間、および前記センサ電極層と前記支持体の間には空気層が設けられている請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記センサ電極層と前記外装体の間、および前記センサ電極層と前記支持体の間には複数の柱状体が設けられている請求項1に記載の電子機器。
  4. 前記センサ電極層と前記外装体の間に設けられた前記柱状体の高さD1は、前記外装体と前記センサ電極層の間の距離Dよりも小さい請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記センサ電極層と前記外装体の間に設けられた前記複数の柱状体は、前記センシング部の中央に設けられた第1柱状体と、前記センシング部間の周縁または外側に設けられた第2柱状体とを含み、
    前記第1柱状体の高さD1と前記第2柱状体の高さD2とが、D1<D2の関係を満たす請求項3に記載の電子機器。
  6. 前記外装体と前記支持体の間の距離Hと、前記センサ電極層の厚みT、前記外装体と前記センサ電極層と間に設けられた前記柱状体の高さD1、前記外装体と前記センサ電極層と間に設けられた前記柱状体の高さD3とが、H<T+D1+D3の関係を満たす請求項3に記載の電子機器。
  7. 前記センサ電極層は、フレキシブル性を有している請求項1に記載の電子機器。
  8. 前記外装体は、該外装体が前記センサ電極層に向けて押圧されることで、前記センサ電極層に向けて変形可能に構成されている請求項1に記載の電子機器。
  9. 前記支持体は、前記外装体に固定されている請求項1に記載の電子機器。
  10. 前記外装体は、筐体であり、
    前記支持体は、前記筐体の内側面に固定されている請求項1に記載に電子機器。
  11. 前記筐体の内側面は、前記筐体の側壁部の内側面または裏面部の内側面である請求項10に記載の電子機器。
  12. 前記外装体および前記保持体はそれぞれ独立して、導体層により構成されているか、または導体層を含んでいる請求項1に記載の電子機器。
  13. 前記センサ電極層は、前記外装体と前記支持体と間において、伸縮可能に保持されている請求項1に記載の電子機器。
  14. 前記センサ電極層は、貫通孔を有している請求項1に記載の電子機器。
  15. 前記センシング部の静電容量の変化に応じて、電子機器の動作を制御する制御部と
    をさらに備える請求項1に記載の電子機器。
  16. 表示装置と、
    前記センシング部の静電容量の変化に応じて、前記表示装置の画面表示を制御する制御部と
    をさらに備える請求項1に記載の電子機器。
  17. 導体を含む外装体と、
    センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、
    前記センサ電極層の一方の面が前記外装体に対向するように前記センサ電極層を支持する、導体を含む支持体と
    を備え、
    前記センサ電極層は、波状を有している電子機器。
  18. 前記センサ電極層は、前記外装体および前記支持体により押さえこまれている請求項17に記載の電子機器。
  19. 導体を含む基体と、
    センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、
    前記センサ電極層の一方の面が前記基体に対向するように前記センサ電極層を支持する、導体を含む支持体と
    を備え、
    前記センサ電極層と前記基体の間が離されていると共に、前記センサ電極層と前記支持体の間が離されているセンシング装置。
  20. 導体を含む基体と、
    センシング部を有する静電容量式のセンサ電極層と、
    前記センサ電極層の一方の面が前記基体に対向するように前記センサ電極層を支持する、導体を含む支持体と
    を備え、
    前記センサ電極層は、波状を有しているセンシング装置。
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