JPWO2018051448A1 - 流量計及び流量計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】計測精度の向上が図られる流量計の提供を目的とする。【解決手段】本発明の流量計10は、計測管21の周りに配置された複数の電極23から一の電極23を順番に選択し、一の電極23から計測管21内の流体に電圧を印加して、残りの電極のそれぞれと一の電極23との間に流れる電流を検出し、検出された電流を列要素とする行列Iを生成する。そして、流量計10は、計測管21内を混相流が移動する場合に生成される第1の行列Imと計測管21内を混相流の連続相のみが移動する場合に生成される第2の行列Ihの差行列の各要素を第2の行列Ihの各要素で除してなる正規化行列Idを生成し、その正規化行列Idに基づいて、混相流における分散相の割合を演算し、連続相の流量を演算する。【選択図】図1

Description

本発明は、混相流における連続相の流量を計測する流量計及び流量計測方法に関する。
一般に、流量計は、計測対象の流体が計測管内に満たされていることを前提として、流体の流量を計測するようになっている(例えば、特許文献1)。
特開2007−108116号(段落[0002]〜[0003])
ところで、計測管内に異物が混入して、計測対象の流体と異物とからなる混相流が計測管内を流れることが考えられる。このような場合、異物に起因した計測誤差が発生し、流体の流量を精度よく計測することが困難であった。
本発明は、計測精度の向上が図られる流量計及び流量計測方法の提供を目的とする。
本発明の流量計は、流体が流れる計測管と、前記計測管の周りに配置された3個以上の複数の電極と、前記複数の電極から一の電極を順番に選択する電極選択手段と、前記一の電極から前記計測管内の流体に電圧を印加して、複数の電極から前記一の電極を除いた残りの電極のそれぞれと前記一の電極との間に流れる電流を検出するか、又は、前記一の電極から前記計測管内の流体に電流を印加して、前記複数の電極から前記一の電極を除いた残りの電極のそれぞれと前記一の電極との間にかかる電圧を検出する検出手段と、前記電極選択手段により選択される前記一の電極のそれぞれについて前記検出手段の検出結果を収集し、前記検出結果を行要素又は列要素とする行列を生成する行列生成手段と、前記計測管内を連続相及び分散相からなる混相流が移動する場合に前記行列生成手段が生成する第1の行列と前記計測管内を前記連続相のみが移動する場合に前記行列生成手段が生成する第2の行列の差行列の各要素を前記第2の行列の各要素で除してなる正規化行列を生成し、その正規化行列に基づいて、前記混相流における分散相の割合を演算する割合演算手段と、前記割合演算手段が演算した前記分散相の割合に基づいて、前記混相流における前記連続相の流量を演算する流量演算手段と、を有する。
本発明の流量計測方法は、混相流における連続相の流量計測方法であって、流体が流れる計測管の周りに3個以上の複数の電極を配置することと、前記複数の電極から一の電極を選択し、その一の電極から前記計測管内の流体に電圧を印加して前記複数の電極から前記一の電極を除いた残りの電極のそれぞれと前記一の電極との間に流れる電流を検出するか、又は、前記一の電極から前記計測管内の流体に電流を印加して前記複数の電極から前記一の電極を除いた残りの電極のそれぞれと前記一の電極との間にかかる電圧を検出することと、前記計測管内を連続相及び分散相からなる混相流が移動するときに前記複数の電極から前記一の電極を順番に選択して、前記残りの電極により検出された電流又は電圧を行要素又は列要素とする第1の行列を生成することと、前記計測管内を前記連続相のみが移動するときに前記複数の電極から前記一の電極を順番に選択して、前記残りの電極により検出された電流又は電圧を行要素又は列要素とする第2の行列を生成することと、前記第1の行列と前記第2の行列の差行列の各要素を前記第2の行列の各要素で除して正規化行列を求め、その正規化行列に基づいて、前記分散相の割合を求めることと、前記分散相の割合に基づいて、前記混相流における連続相の流量を求めることと、を含む。
本発明の第1実施形態に係る流量計のブロック図 (A)電極制御回路による電極の制御を説明するための概略図、(B)一の電極と残りの電極との関係を示す概略図 電極制御処理のフローチャート 電極制御処理による電流データ取得の流れを説明するための図 流量演算処理のフローチャート 正規化行列の生成の流れを説明するための図 (A)異物の配置パターンを示す図、(B)異物の割合と正規化行列の要素の総和との関係を示すグラフ (A)ケース1Aの正規化行列の各列要素と電極との関係を示すグラフ、(B)ケース1Bの正規化行列の各列要素と電極との関係を示すグラフ、(C)ケース1Cの正規化行列の各列要素と電極との関係を示すグラフ (A)ケース2Aの正規化行列の各列要素と電極との関係を示すグラフ、(B)ケース2Bの正規化行列の各列要素と電極との関係を示すグラフ、(C)ケース2Cの正規化行列の各列要素と電極との関係を示すグラフ (A)ケース3Aの正規化行列の各列要素と電極との関係を示すグラフ、(B)ケース3Bの正規化行列の各列要素と電極との関係を示すグラフ、(C)ケース3Cの正規化行列の各列要素と電極との関係を示すグラフ 第2実施形態に係る流量計において、電極制御回路による電極の制御を説明するための概略図 異物流量演算処理のフローチャート 異物流量演算処理で行われる相互相関解析の流れを説明するための図
[第1実施形態]
図1及び図2(A)に示されるように、本実施形態の流量計10は、電磁流量計であって、検出部20と制御部30とから構成されている。検出部20は、計測対象の流体が流れる計測管21と、計測管21の側方に配置された励磁コイル22と、計測管21の周りに固定されたn個(n≧3。図1の例では、n=8)の電極23と、を備えている。n個の電極23は、計測管21の周方向で等間隔に配置されている。n個の電極23のうち互いに対向する1対の電極23,23は、1対の検出電極24,24を構成する。励磁コイル22に励磁電流が流れると、計測管21内を横切る磁束が発生する。ここで、1対の検出電極24,24は、磁束及び流体の流れの向きと直交する方向に対向配置されている。そして、計測管21内に磁束が発生した状態でその磁束に直交して液体が流れると、1対の検出電極24,24間に液体の流速に比例した電位差が発生する。
図1に示されるように、制御部30は、主制御回路31、励磁回路32及び電圧検出回路34を備えている。また、制御部30は、流量計10の計測結果を表示する表示装置35を備えている。
主制御回路31は、CPU31A、RAM31B、ROM31Cを備えている。具体的には、主制御回路31は、ROM31Cに記憶された所定のプログラムを実行して励磁回路32のスイッチ素子をオンオフ制御し、計測路21内の磁束の向きが交互に切り替わるように励磁コイル22,22を励磁する。計測路21内に発生した磁束を流体が横切ると、1対の検出電極24,24の間に電位差が生じる。この電位差は、電圧検出回路34を介して主制御回路31に取り込まれる。主制御回路31は、検出電極24,24間の電位差に基づいて流体の流速を演算し、その流速に計測路21の断面積を乗じて実測流量を算出する。そして、主制御回路31は、後述する流量演算処理S20(図5)を実行して実測流量を補正し、補正後の実測流量を表示装置35に出力する。
図1に示されるように、制御部30は、電極制御回路33を備えている。電極制御回路33は、主制御回路31からの制御信号を受けて図3に示す電極制御処理S10を実行する。電極制御処理S10では、まず、n個の電極23から一の電極23を選択するための変数iをゼロに設定する(ステップS11)。次いで、変数iを1インクリメントし(ステップS12)、変数iに対応するi番目の電極23から計測管21内の流体に所定の電圧を印加する(ステップS13)。i番目の電極23から電圧が印加されたら、図2(B)に示されるように、残りのn−1個の電極23のそれぞれについて、i番目の電極23との間に流れる電流を検出する(ステップS14)。
ステップS14が終了すると、変数iがnであるか否かが判断される(ステップs15)。変数iがnでない場合(ステップS15でNo)、ステップS12の処理に戻る。一方、変数iがnである場合(ステップS15でYes)、変数i=1〜nの全てについて検出した電流データを主制御回路31に出力し(ステップS16)、この電極制御処理S10を終了する。
このように、電極制御回路33は、n個の電極23から1つずつ電極23を選択し、選択した電極23から計測管21内の流体に電圧を印加する(ステップS11〜S13、S15)。次いで、電極制御回路33は、n個の電極23から上記一の電極23を除いた残りのn−1個の電極23のそれぞれについて、一の電極23との間に流れる電流を検出し(ステップS14)、検出結果を主制御回路31に出力する(ステップS16)。
図4には、電極制御回路33が電流データを取得する流れが、電極23の選択順に沿って示されている。図4の例では、n=8となっていて、8個の電極23には、図4の反時計回りに順番に番号が付されている。そして、電極制御処理S10のステップS13では、変数iに対応する番号が付された電極23から電圧が印加される。
ところで、計測管21内の流体に異物が存在すると、流量の計測誤差が生じる。流体が水の場合の異物としては、例えば、空気や油等が挙げられる。このような流量の計測誤差を抑制すべく、本実施形態の流量計10では、主制御回路31が、図5に示す流量演算処理S20を実行して、実測流量を補正する。
図5に示すように、流量演算処理S20では、まず、正規化行列Idを生成する(ステップS21)。正規化行列Idは、i番目の電極23から電圧を印加したときに残りのn−1個の電極23に流れるn−1個の電流値を成分とするベクトルを電流ベクトルI(i)とし、n個の電流ベクトルI(1)、I(2)、・・・、I(n)を列要素とする行列を電流行列I(n,nー1)とし、実測データに基づく電流行列I(n,n−1)を第1の行列Imとし、計測管21内に異物が存在しない場合の電流行列I(n,n−1)を第2の行列Ihとしたときに、正規化行列Id=(Ih−Im)/Ihで表される。図6には、ステップS21の処理で正規化行列Idが生成される流れが概念的に示されている。第2の行列Ihは、主制御回路31のROM31Cに記憶されている。なお、第2の行列Ihは、流量計10から予め算出されたものであってもよいし、シミュレーション実験によって算出されたものであってもよい。
図5に示されるように、正規化行列Idが生成されると、次いで、正規化行列Idの要素の総和Sを算出し(ステップS22)、その総和Sに基づいて異物の割合を算出する(ステップS23)。ここで、後に詳述するように、正規化行列Idの要素の総和Sは、異物の割合に比例する(図7(B))。また、正規化行列Idの要素の総和Sは、異物の割合が同じであれば、計測管21内の異物の分布に依らず同じとなる。
図5に示されるように、異物の割合が算出されると、その割合に基づいて実測流量を補正し(ステップS24)、この流量演算処理S20を終了する。ここで、流量の計測誤差は異物の割合にほぼ比例して大きくなる。従って、ステップS24の処理では、異物の割合と計測誤差の比例式に基づいて、流体の流量を演算する。なお、ステップS24で用いられる比例式は、主制御回路31のROM31Cに記憶されている。
このように、本実施形態の流量計10では、連続相としての流体と分散相としての異物とからなる混相流が計測管21内を流れる場合に、異物(分散相)の割合を求め、その割合に基づいて、実測した流体(連続相)の流量を補正する。これにより、流量計10では、計測精度の向上が図られる。
図7〜図10には、異物の割合や分布と正規化行列Idとの関係をシミュレーション実験により検証した結果が示されている。なお、このシミュレーション実験では、電極23の数nが16になっていて、変数iの増加に伴って電極23が反時計方向に配置され、変数i=1に対応する電極23が紙面の右側に配置されている。
図7(A)には、計測管21の断面における異物の分布が示されている。また、図7(B)には、正規化行列Idの要素の総和Sに対して割合がプロットされたグラフが示されている。図7(A)におけるケース1A,1B,1C及びケース3A,3B,3Cでは、異物の数や分布は異なっているが、異物の割合は略同じになっている。また、ケース2A,2B,2Cでは、ケース1A,1B,1C及びケース3A,3B,3Cよりも異物の割合が小さくなっている。
図7(B)に示されるように、正規化行列Idの要素の総和Sは、異物の割合が同じであれば、異物の分布に関係なく同じ値をとる。また、正規化行列Idの要素の総和Sは、異物の割合に比例して大きくなる。これらのことから、正規化行列Idの要素の総和Sから異物の割合を算出できることが確認できる。
図8には、ケース1A,1B,1C(図7(A)の上段)のそれぞれの正規化行列Idについて、列要素を電極23に対応する変数iに対してプロットしたグラフが示されている。図9には、ケース2A,2B,2C(図7(A)の中段)のそれぞれの正規化行列Idについて、列要素を電極23に対応する変数iに対してプロットしたグラフが示されている。図10には、ケース3A,3B,3C(図7(A)の下段)のそれぞれの正規化行列Idについて、列要素を電極23に対応する変数iに対してプロットしたグラフが示されている。なお、図8〜図10に示すグラフの横軸の番号は変数iに対応している。
ケース1Aの場合、即ち、一つの異物が計測管21の外縁寄りに配置されている場合には、図8(A)に示されるように、電極23同士の間で電流値の変化量(詳細には、異物が混入することによる電流値の変化量)に偏りが生じ、異物の近くにある電極23(変数i=5に対応する電極23)へ流れる電流値の変化量が大きくなる。また、ケース1Bの場合、即ち、ケース1Aの場合よりも異物が計測管21の中心側に配置されている場合についても、図8(B)に示されるように、異物の近くにある電極23(変数i=5に対応する電極23)へ流れる電流値の変化量が大きくなる。ケース1Aにおいて異物の近くにある電極23へ流れる電流値の変化量は、ケース1Bにおいて異物の近くにある電極23へ流れる電流値の変化量よりも大きくなっている。また、ケース1Cの場合、即ち、異物が計測管21の中心に配置されている場合には、図8(C)に示されるように、電極23同士の間での電流値の変化量の偏りがなくなり、ケース1A,1Bの場合と比較して電流値の変化量のピーク値が小さくなる。
図9(A)〜9(C)に示されるように、ケース2A〜2Cについても、ケース1A〜1Cと同様の結果が確認できる。また、上述したように、ケース2A,2B,2Cでは、異物の割合が小さくなっていることから、図9(A),9(B),9(C)の各グラフにおける縦軸の値(即ち、正規化行列Idの要素の値)は、図8(A),8(B),8(C)の各グラフにおける縦軸の値よりも小さくなっている。詳細には、ケース2A〜2Cにおける異物の割合はケース1A〜1Cにおける異物の割合の約4分の1になっていて、図9(A)〜9(C)のグラフの縦軸の値は図8(A)〜8(C)のグラフの縦軸の値の約4分の1になっている。
ケース3Aの場合、即ち、複数の異物が計測管21の外縁寄りにかたまって配置されている場合には、図10(A)に示されるように、電極23同士の間で電流値の変化量に偏りが生じ、異物の近くにある電極23(変数i=5,6に対応する電極23)へ流れる電流値の変化量が大きくなる。ケース3Bの場合、即ち、複数の異物が計測管21の外縁寄りにバラバラに配置されている場合についても、図10(B)に示されるように、異物の近くにある電極23(変数i=1,11に対応する電極23)へ流れる電流値の変化量が大きくなる。また、ケース3Cの場合、即ち、複数の異物が計測管21の中心付近で周方向に等間隔に配置されている場合には、電極23同士の間での電流値の変化量の偏りがなくなり、ケース3A,3Bの場合と比較して電流値の変化量のピーク値が小さくなる。
このように、図8〜図10に示すシミュレーション実験の結果から、電極23同士の間で電流値の変化量に偏りがある場合には、異物は、電流値の変化量の大きい電極23の近くに存在し、電流値の変化量の小さい電極23から離れていることが分かる。また、異物が電極23の近くに存在する場合には、その電極23へ流れる電流値の変化量が大きくなるほど、異物は電極23の近くに存在することが分かる。
本実施形態の流量計10の構成に関する説明は以上である。次に、流量計10の作用効果について説明する。
本実施形態の流量計10では、計測管21の周りに配置された複数の電極23から一の電極23を順番に選択し、一の電極23から計測管21内の流体に電圧を印加して、残りの電極23のそれぞれと一の電極23との間に流れる電流を検出し、その検出結果を列要素とする行列を生成する。具体的には、流量計10では、計測管21内に異物が存在する場合に生成される第1の行列Imと計測管21内を流体のみが移動する場合に生成される第2の行列Ihとから、第1の行列Imと第2の行列Ihの差行列の各要素を第2の行列Ihの各要素で除してなる正規化行列Idを生成し、その正規化行列Idに基づいて、異物の割合を演算する。そして、流量計10では、異物の割合に基づいて、実測流量を補正する。これにより、流量計10では、流体の流量の計測精度を向上させることが可能となる。
また、本実施形態の流量計10では、正規化行列Idの列要素に着目することで、複数の電極23のうち何れの電極23の近くに異物が存在しているかを推測することが可能となる。これにより、異物の位置を特定することが可能となる。
また、本実施形態の流量計10は、電磁式になっていて、複数の電極23のうち対向する1対の電極23,23が、流体によって発生する電位差を検出する1対の検出電極24,24となっている。この構成によれば、異物の割合を求めるための複数の電極23の一部を流体の流量を計測するための検出電極24に兼用でき、流量計10のコンパクト化が図られる。
なお、本実施形態では、主制御回路31が本発明の「行列生成手段」、「割合演算手段」及び「流量演算手段」に相当し、電極制御回路33が本発明の「電極選択手段」及び「検出手段」に相当する。
[第2実施形態]
本実施形態の流量計10Vは、上記第1実施形態の流量計10を変形したものであり、図11に示されるように、n個の電極23からなる電極ユニット23Uを1対備えている。1対の電極ユニット23U,23Uは、計測管21の流れ方向に所定の距離Lだけ離れて配置されている。電極制御回路33は、各電極ユニット23Uについて、上述した電極制御処理S10(図3)を実行し、各電極ユニット23Uから電流データを取得する。主制御回路31は、1対の電極ユニット23U,23Uのうち一方又は両方の電極ユニット23Uが取得した電流データを用いて流量演算処理S20(図5)を実行し、流体の流量を演算する。
ここで、1対の電極ユニット23U,23Uの間では、一の電極23から計測管21内の流体に印加する電圧の周波数が異なっている。これにより、流量計10Vでは、電流の検出にあたって、1対の電極ユニット23U,23U間での干渉を避けることが可能となる。
本実施形態の流量計10Vは、異物の流量も演算する。異物の流量の演算にあたって、主制御回路31は、流量演算処理S20に加えて、図12に示される異物流量演算処理S30を実行する。
異物流量演算処理S30では、まず、上流側の電極ユニット23Uの検出結果から生成される正規化行列Id1(以下、「上流側正規化行列Id1」という。)の時系列変化と、下流側の電極ユニット23Uの検出結果から生成される正規化行列Id2(以下、「下流側正規化行列Id2」という。)の時系列変化について、相互相関解析を行う(ステップS31)。具体的には、上流側正規化行列Id1の要素の総和Sの時系列変化と、下流側正規化行列Id2の要素の総和Sの時系列変化を評価し、2つの時系列変化の時間のズレ量Δtを求める。
次いで、相互相関解析の結果に基づいて、異物の流速を算出する(ステップS32)。具体的には、ステップS31の処理で求めた時間のズレ量Δtと、上流側の電極ユニット23Uと下流側の電極ユニット23Uとの距離Lとから、異物の平均流速を求める。
次いで、流量演算処理S20(図5)で求めた異物の割合と異物の平均流速とから、異物の流量を算出し(ステップS33)、この異物流量演算処理S30を終了する。なお、図13には、異物流量演算処理S30で行われる相互相関解析の流れが概念的に示されている。
本実施形態の流量計10Vによれば、流体の流量だけでなく異物の流量も計測することが可能となる。なお、本実施形態では、主制御回路31が請求項5に記載の「流速演算手段」及び「流量演算手段」に相当する。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、本発明を電磁流量計に適用した例を示したが、例えば、羽根車式流量計や超音波流量計に適用してもよい。
(2)上記実施形態において、複数の電極23の中から選択された一の電極23から計測管21内の流体に電圧を印加する代わりに電流を印加してもよい。この場合、電極制御回路33は、当該一の電極23と残りの電極23のそれぞれとの間にかかる電圧を検出し、その電圧データを主制御回路31に出力する。本構成によっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、上記第2実施形態では、1対の電極ユニット23U,23Uの間で印加電流の周波数を異ならせればよい。
(3)上記実施形態では、電流データを列要素とする行列を生成していたが、電流データを行要素とする行列を生成してもよい。
(4)上記実施形態において、混相流における連続相/分散相の組合せは、気体/気体、気体/液体、気体/固体、液体/気体、液体/液体、液体/固体の何れであってもよい。連続相が気体で分散相が固体の例としては、空気と塵の組合せが挙げられる。連続相が液体で分散相が気体の例としては、水と空気の組合せが挙げられる。連続相と分散相が共に液体である例としては、水とオイルの組合せが挙げられる。
(5)上記第2実施形態では、1対の電極ユニット23U,23Uの検出結果から得られる正規化行列Idの要素の総和Sの時系列変化について、相互相関解析が行われていたが、正規化行列Idの一部の要素(例えば、列要素や行列要素)の時系列変化について、相互相関解析が行われてもよい。具体的には、上流側正規化行列Id1の一部の要素と、下流側正規化行列Id2の一部の要素との類似度を評価し、類似度の高い要素同士の時間のズレ量Δtを求める。このとき、類似度の高い要素同士は、正規化行列Idにおいて同じ場所に配置されている必要はなく、例えば、上流側正規化行列Id1の1列目の列要素と下流側正規化行列Id2の2列目の列要素の類似度が高くなってもよい。この場合には、計測管21の流れ方向に沿った異物の流速だけでなく、計測管21の径方向に沿った異物の流速を求めることが可能となる。
(6)上記実施形態において、複数の電極23とは別に、1対の検出電極24,24を備えた構成としてもよい。
10 流量計
21 計測管
23 電極
31 主制御回路
33 電極制御回路

Claims (6)

  1. 流体が流れる計測管と、
    前記計測管の周りに配置された3個以上の複数の電極と、
    前記複数の電極から一の電極を順番に選択する電極選択手段と、
    前記一の電極から前記計測管内の流体に電圧を印加して、複数の電極から前記一の電極を除いた残りの電極のそれぞれと前記一の電極との間に流れる電流を検出するか、又は、前記一の電極から前記計測管内の流体に電流を印加して、前記複数の電極から前記一の電極を除いた残りの電極のそれぞれと前記一の電極との間にかかる電圧を検出する検出手段と、
    前記電極選択手段により選択される前記一の電極のそれぞれについて前記検出手段の検出結果を収集し、前記検出結果を行要素又は列要素とする行列を生成する行列生成手段と、
    前記計測管内を連続相及び分散相からなる混相流が移動する場合に前記行列生成手段が生成する第1の行列と前記計測管内を前記連続相のみが移動する場合に前記行列生成手段が生成する第2の行列の差行列の各要素を前記第2の行列の各要素で除してなる正規化行列を生成し、その正規化行列に基づいて、前記混相流における分散相の割合を演算する割合演算手段と、
    前記割合演算手段が演算した前記分散相の割合に基づいて、前記混相流における前記連続相の流量を演算する流量演算手段と、を有する流量計。
  2. 請求項1に記載の流量計であって、
    前記割合演算手段は、前記正規化行列の要素の総和に基づいて、前記分散相の割合を演算する。
  3. 請求項1又は2に記載の流量計であって、
    前記複数の電極で構成される電極ユニットが、前記混相流の移動方向に所定の距離だけ離して1対備えられ、
    上流側に配される前記電極ユニットの検出結果から生成される前記正規化行列と、下流側に配される前記電極ユニットの検出結果から生成される前記正規化行列と、の相関性を判断し、相関性が高い2つの正規化行列に基づいて前記分散相の流速を演算する流速演算手段と、を有し、
    前記流量演算手段は、前記割合演算手段が演算した前記分散相の割合と、前記流速演算手段が求めた前記分散相の流速と、から前記分散相の流量を演算する。
  4. 請求項3に記載の流量計であって、
    1対の前記電極ユニットの間で、前記一の電極から印加する電圧又は電流の周波数が異なっている。
  5. 請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の流量計であって、
    前記複数の電極のうち対向する1対の電極を、前記流体によって発生する電位差を検出する1対の検出電極として備える。
  6. 混相流における連続相の流量計測方法であって、
    流体が流れる計測管の周りに3個以上の複数の電極を配置することと、
    前記複数の電極から一の電極を選択し、その一の電極から前記計測管内の流体に電圧を印加して前記複数の電極から前記一の電極を除いた残りの電極のそれぞれと前記一の電極との間に流れる電流を検出するか、又は、前記一の電極から前記計測管内の流体に電流を印加して前記複数の電極から前記一の電極を除いた残りの電極のそれぞれと前記一の電極との間にかかる電圧を検出することと、
    前記計測管内を連続相及び分散相からなる混相流が移動するときに前記複数の電極から前記一の電極を順番に選択して、前記残りの電極により検出された電流又は電圧を行要素又は列要素とする第1の行列を生成することと、
    前記計測管内を前記連続相のみが移動するときに前記複数の電極から前記一の電極を順番に選択して、前記残りの電極により検出された電流又は電圧を行要素又は列要素とする第2の行列を生成することと、
    前記第1の行列と前記第2の行列の差行列の各要素を前記第2の行列の各要素で除して正規化行列を求め、その正規化行列に基づいて、前記分散相の割合を求めることと、
    前記分散相の割合に基づいて、前記混相流における連続相の流量を求めることと、を含む。
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