JPWO2018043541A1 - 計測装置、制御装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents

計測装置、制御装置、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

計測装置(200)は、計測部(202)及び制御部(204)を有する。計測部(202)は、電磁波を照射し、物体によって反射された電磁波を受信することで、物体の走査を行う。この走査は、縦方向と横方向の2次元において電磁波の照射方向を変えながら行われる。制御部(204)は、計測部(202)による走査における計測部(202)の受信信号に基づき、計測部(202)によるその後の走査における走査範囲を決定する。

Description

本発明は、計測装置、制御装置、制御方法、及びプログラムに関する。
電磁波を照射して物体を走査することで障害物などの検出を行う技術が開発されている。特許文献1は、自動車等に設置される装置において、レーザ光を照射して目標領域内でスキャンを行うことで、障害物などの検出を行う技術を開示している。また特許文献1では、自動車の操舵角度に応じて、スキャン領域の横方向の中心軸を変更する技術が開示されている。
特開2006−258604号公報
電磁波を用いた走査を行う計測装置において、その計測装置から所望の距離離れた辺りに存在する物体を走査したいことがある。このように計測装置から所望の距離離れた辺りの物体を走査できるようにする方法には、計測装置の運用前にその計測装置のキャリブレーションを行うことで、走査範囲を適切に設定する方法がある。しかし、仮にキャリブレーションを行ったとしても、キャリブレーションが不正確であったり、計測装置の姿勢がキャリブレーション後に変化したりすることにより、計測装置から所望の距離離れた辺りにある物体を走査できなくなることがある。
特許文献1に開示されている技術のように、スキャン領域の中心軸を横方向に変更しても、走査される物体と計測装置との間の距離が所望の距離となるようにすることはできない。
本発明は、上述の課題鑑みてなされたものであり、所望の距離離れた物体を電磁波によって走査できるようにする技術を提供することを一つの目的とする。
請求項1に記載の発明は、(1)電磁波を照射し、反射物によって反射された前記電磁波を受信することで走査を行う計測部と、(2)前記計測部を制御する制御部と、有する制御装置である。
前記制御部は、前記計測部による第1の走査における前記計測部の受信信号に基づいて、前記第1の走査よりも後に行われる第2の走査における走査範囲を決定する。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7いずれか一項に記載の計測装置の制御部を有する制御装置である。
請求項9に記載の発明は、コンピュータによって計測装置を制御する制御方法である。
前記計測装置は電磁波を照射し、反射物によって反射された前記電磁波を受信することで走査を行う。
当該制御方法は、前記計測装置による第1の走査における前記計測部の受信信号に基づいて、前記第1の前記走査よりも後に行われる第2の走査における走査範囲を決定する。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
実施形態1に係る計測装置を例示するブロック図である。 計測部の走査範囲を正面視した様子を例示する図である。 照射される方向が高さ方向について異なる電磁波を例示する図である。 制御部によって決定される走査範囲を例示する図である。 実施形態1の計測装置によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。 制御部のハードウエア構成を例示する図である。 計測部のハードウエア構成を例示する図である。 光を照射する計測部のハードウエア構成を例示する図である。 移動体に設置されている計測装置を例示する図である。 計測部による走査の軌跡を正面視した様子を例示する図である。 正面視した走査範囲を、計測装置によって電磁波が照射される単位で区切って例示する図である。 計測部の走査範囲を高さ方向について例示する図である。 計測部の走査結果を例示する図である。 計測部の走査結果を例示する図である。 計測装置から所定距離離れた位置に大きな障害物がある場合の計測結果を例示する図である。 実施形態4の制御部によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。 基準情報をテーブル形式で例示する図である。 実施形態5の計測装置によって実行される処理の流れを例示するフローチャートを例示する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態1に係る計測装置200を例示するブロック図である。図1において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。計測装置200のハードウエア構成については、図6から図8を用いて後述する。
計測装置200は、計測部202及び制御部204を有する。計測部202は、電磁波を照射して物体の走査を行う。ここで計測部202は、縦方向と横方向の2次元において電磁波の照射方向を変えながら、物体の走査を行う。なお、高さ方向は略鉛直方向を意味する。また、横方向は略水平方向を意味する。
図2は、計測部202の走査範囲を正面視した様子を例示する図である。走査範囲224は、計測部202の走査範囲を表す。
制御部204は、計測部202を制御する。具体的には、制御部204は、計測部202の受信信号(物体によって反射された電磁波の受信結果を表す信号)に基づいて、その後に計測部202によって行われる走査の走査範囲を高さ方向について決定する。
例えば制御部204は、計測部202によって行われた走査において、計測部202が電磁波を照射してからその電磁波の反射波が計測部202によって受信されるまでの経過時間に基づき、計測部202の照射方向の高さ方向について、所定の基準を満たす照射方向を特定する。所定の基準とは、「計測装置200から所望の距離離れた辺りに位置する物体が走査された」ということを表す基準である。所定の基準の具体例については、後述の実施形態で説明する。
ここで、計測装置200によって走査される物体までの距離は、照射される電磁波の高さ方向に依存する。図3は、照射される方向が高さ方向について異なる電磁波を例示する図である。図3(a)のケースでは、図3(b)のケースと比較し、より計測装置200に近い距離にある物体が走査される。
制御部204は、上記所定の基準を満たす照射方向の高さ方向に基づいて、計測部202によるその後の走査における走査範囲を高さ方向について決定する。例えば制御部204は、上記所定の基準を満たす照射方向の高さ方向が、走査範囲224の高さ方向における中心となるように、新たな走査範囲224を決定する。計測部202によるその後の走査は、このようにして決定された走査範囲について行われる。
図4は、制御部204によって決定される走査範囲224を例示する図である。図4(a)は、制御部204による決定が行われる前の走査範囲224−1を表す。一方、図4(b)は、制御部204によって新たに決定された走査範囲224−2を表す。図4におけるバツ印は、上記所定の基準を満たす電磁波が照射された方向を表す。図4の例では、制御部204は、このバツ印の照射方向の高さ方向が、走査範囲の高さ方向において所定の位置となるように、新たな走査範囲224−2を決定する。例えば図4(b)では、制御部204は、上記バツ印の照射方向の高さ方向が走査範囲の高さ方向の中心となるように、新たな走査範囲224−2を決定している。
図3に示したように、計測装置200によって走査される物体までの距離は、照射される電磁波の高さ方向に依存する(図3参照)。本実施形態の計測装置200によれば、計測部202によって行われた走査の結果に基づいて、その後に計測部202によって行われる走査の走査範囲224が決定される。より具体的には、計測装置200から所望の距離離れた辺りへ向かう方向が、走査範囲224の高さ方向において所定の位置(例えば中心)となるように、走査範囲224が高さ方向について決定される。そのため、計測装置200から所望の距離離れた辺りに位置する物体が計測装置200によって走査されるようにすることができる。
計測装置200は、例えば自動車や電車などの移動体に設置される。計測装置200は、例えばこのような移動体の動線上にある障害物の検出などに利用される。そしてこの場合、移動体から所望の距離離れた辺りにある障害物を検出できることが好ましいことがある。
計測装置200から所望の距離離れた辺りにある物体を走査できるようにする方法として、計測装置200の運用前に計測装置200のキャリブレーションを行うことが考えられる。しかし、仮にキャリブレーションを行ったとしても、キャリブレーションが不正確であったり、運用時に計測装置200に加わる振動などによって計測装置200の姿勢がずれたりすることにより、所望の距離離れた辺りにある物体を走査できなくなることがある。
本実施形態の計測装置200によれば、計測装置200の運用時において走査範囲224が高さ方向について自動的に調整される。そのため、計測装置200のキャリブレーションが不正確であったり、運用時に振動などによって計測装置200の姿勢がずれたりした場合であっても、自動的に、計測装置200から所望の距離離れた辺りにある物体を計測装置200によって走査できるように調整することができる。
さらに本実施形態の計測装置200によれば、仮に計測装置200のキャリブレーションが行われていなくても、自動的に、所望の距離離れた辺りにある物体を走査できるように計測装置200の走査範囲を調整することができる。そのため、計測装置200のキャリブレーションを行う手間を省くことも可能である。
以下、本実施形態の計測装置200についてさらに詳細に説明する。
<処理の流れ>
図5は、実施形態1の計測装置200によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。計測部202は、電磁波を照射して物体の走査を行う(S102)。制御部204は、S102で行われた走査における計測部202の受信信号に基づいて、計測部202によるその後の走査の走査範囲を決定する(S104)。
<計測装置200のハードウエア構成の例>
計測装置200の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、計測装置200の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
図6は、制御部204のハードウエア構成を例示する図である。集積回路100は、制御部204を実現する集積回路である。例えば、集積回路100は SoC(System On Chip)である。
集積回路100は、バス102、プロセッサ104、メモリ106、ストレージデバイス108、入出力インタフェース110、及びネットワークインタフェース112を有する。バス102は、プロセッサ104、メモリ106、ストレージデバイス108、入出力インタフェース110、及びネットワークインタフェース112が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ104などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。プロセッサ104は、マイクロプロセッサなどを用いて実現される演算処理装置である。メモリ106は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現されるメモリである。ストレージデバイス108は、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどを用いて実現されるストレージデバイスである。
入出力インタフェース110は、集積回路100を周辺デバイスと接続するためのインタフェースである。図6において、入出力インタフェース110には照射器の駆動回路30が接続されている。なお、照射器の駆動回路30については後述する。
ネットワークインタフェース112は、集積回路100を通信網に接続するためのインタフェースである。この通信網は、例えば CAN(Controller Area Network)通信網である。なお、ネットワークインタフェース112が通信網に接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
ストレージデバイス108は、制御部204の機能を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ104は、このプログラムモジュールをメモリ106に読み出して実行することで、制御部204の機能を実現する。
集積回路100のハードウエア構成は図6に示した構成に限定されない。例えば、プログラムモジュールはメモリ106に格納されてもよい。この場合、集積回路100は、ストレージデバイス108を備えていなくてもよい。
<<計測部202のハードウエア構成例>>
図7は、計測部202のハードウエア構成を例示する図である。計測部202は、照射器10、照射器の駆動回路30、及び受信器50を有する。照射器10は、走査に用いる電磁波を照射する。ここで、照射器10は照射方向が可変な構成となっており、様々な方向へ電磁波を照射することができる。照射器の駆動回路30は、照射器10を駆動させる回路である。受信器50は、計測装置200の外部へ照射された電磁波の反射波を受信する。
制御部204は、受信器50によって反射波が受信されたことを検出する。例えば、受信器50は、反射波を受信したことに応じて制御部204へ所定の信号を送信するように構成される。制御部204は、この所定の信号を受信することにより、受信器50によって反射波が受信されたことを検出する。前述した計測部202の受信信号は、例えばこの所定の信号である。
照射器10によって照射される電磁波は、レーザ光などの光であってもよいし、ミリ波などの電波であってもよい。以下、照射器10が光を照射する場合における計測部202のハードウエア構成について例示する。照射器10が電磁波を照射する場合の計測部202についても、同様の構成を採用することが可能である。
図8は、光を照射する計測部202のハードウエア構成を例示する図である。図8の投光器12及び投光器の駆動回路32はそれぞれ、図7における照射器10及び照射器の駆動回路30の一例である。投光器12は、光源14及び可動反射部16を有する。投光器の駆動回路32は光源の駆動回路34及び可動反射部の駆動回路36を有する。
光源14は、光を照射する任意の光源である。光源の駆動回路34は、光源14への電力の供給を制御することによって光源14を駆動させる回路である。光源14によって照射される光は、例えばレーザ光である。この場合、例えば光源14は、レーザ光を照射する半導体レーザである。
可動反射部16は、光源14から照射された光を反射する。可動反射部16によって反射された光は、計測装置200の外部へ照射される。可動反射部の駆動回路36は、可動反射部16を駆動させる回路である。例えば可動反射部16は、少なくとも高さ方向と横方向の2方向それぞれについて回転可能に構成されている1つのミラーを有する。このミラーは、例えば MEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラーである。
可動反射部16の構成は、図8に示す構成に限定されない。例えば可動反射部16は、回転軸が互いに交わる2つのミラーで構成されていてもよい。
さらに図8において、計測部202は受光器52を有する。受光器52は、図7における受信器50の一例である。受光器52は、計測装置200の外部へ照射された光の反射光を受光する。例えば受光器52は、APD(Avalanche Photodiode)を有している。
なお、計測部202の構成は図7や図8に示す構成に限定されない。例えば図8において、計測部202は、光源14から照射された光を可動反射部16によって反射することにより、様々な方向へ光を照射できるように構成されている。しかし、様々な方向へ光を照射する構成は、図8に示す構成に限定されない。例えば、光源14自体が、高さ方向及び横方向に回転する機構を有していてもよい。この場合、計測部202は、光源14の姿勢を制御することによって様々な方向へ光を照射できる。またこの場合、計測部202は、可動反射部16及び可動反射部の駆動回路36を有さなくてもよい。さらにこの場合、光源の駆動回路34は、光源14による光の照射に加え、光源14の姿勢の制御を行う。
なお、制御部204を実現するハードウエア(図6参照)と計測部202を実現するハードウエア(図7や図8参照)は、同一の筐体にパッケージされていてもよいし、別々の筐体にパッケージされていてもよい。
<計測装置200の設置例>
計測装置200は、例えば自動車や電車などの移動体に設置される。図9は、移動体240に設置されている計測装置200を例示する図である。図9において、計測装置200は、移動体240の上部に固定されている。また、計測装置200は、CAN 通信網242を介して制御装置244と接続されている。制御装置244は、移動体240を制御する制御装置である。例えば制御装置244は、ECU(Electronic Control Unit)である。
ここで制御部204は、移動体240を制御する制御装置244の一部として実現されてもよい。この場合、制御装置244が有するストレージデバイスに、前述した制御部204を実現するプログラムモジュールが記憶される。
なお、計測装置200が設置される場所は移動体240の上部に限定されない。例えば計測装置200は、移動体240の内部(例えば室内)に設置されてもよい。また計測装置200は、移動しない物体に設置されてもよい。
<計測部202による走査>
計測部202による走査は、横方向に行われる走査であってもよいし、高さ方向に行われる走査であってもよい。図10は、計測部202による走査の軌跡を正面視した様子を例示する図である。図10(a)は、横方向に行われる走査を例示している。図10(a)では、電磁波の照射方向の高さ方向が互いに異なるn個のライン(nは自然数)について、横方向の走査が順次行われる。具体的には、走査220−1から走査220−nが順次行われる。そして、走査220−nが行われた後、再度走査220−1から走査220−nが順次行われる。
以下、1つのラインについて行われる走査を「ライン走査」と表記する。また、n個のラインそれぞれの走査を1回ずつ行うこと(例えば図10(a)において走査220−1から走査220−nを1回ずつ行うこと)をまとめて「走査を1サイクル行う」と表記する。
図10(b)は、高さ方向に行われる走査を例示している。高さ方向の走査では、電磁波の照射方向の横方向が互いに異なるn個のラインについて、高さ方向の走査が順次行われる。高さ方向の走査においても、n個のラインそれぞれの走査を1回ずつ行うこと(例えば図10(b)において走査222−1から走査222−nを1回行うこと)を「走査を1サイクル行う」と表記する。
計測部202の走査範囲とは、1サイクルの走査によって走査される範囲を表す。言い換えれば、計測部202の走査範囲は、計測装置200によって照射される電磁波の高さ方向の振れ幅と横方向の振れ幅とで定まる領域である。
計測部202は、1つのライン走査の中で複数回電磁波を照射することにより、1つのライン走査の中で複数の方向へ電磁波を照射する。図11は、正面視した走査範囲224を、計測装置200によって電磁波が照射される単位で区切って例示する図である。計測部202は、図11に示される各格子を通過するように各電磁波を照射する。計測装置200は、このように照射された各電磁波について、電磁波が照射されてからその反射波が計測装置200によって受信されるまでの時間を計測する。以下、このような格子状に区切られた走査範囲224のi行目かつj列目の格子(iとjはいずれも正の整数)を通過するように照射される電磁波の方向を、「i行j列方向」と表記する。
<計測装置200による計測について>
制御部204は、照射器10から電磁波が照射されてからその電磁波の反射波が受信器50によって受信されるまでの経過時間を計測し、その計測時間を照射方向と対応づけて記憶装置(例えばストレージデバイス108)に記憶させる。この経過時間は、例えば照射器10から電磁波が照射されてからその電磁波の反射波が受信されるまでの間にカウントされたクロック信号の数にクロック周期を乗算した値で表される。また例えば、この経過時間は、上記カウントされたクロック信号の数で表されてもよい。
[実施形態2]
実施形態2の計測装置200は、実施形態1の計測装置200と同様に、例えば図1によって表される。下記で説明する点を除き、実施形態2の計測装置200が有する機能は、実施形態1の計測装置200が有する機能と同じである。
本実施形態において、計測部202は横方向のライン走査を行う(図10(a)参照)。制御部204は、このような横方向のライン走査を行う計測部202について、走査範囲の高さ方向の中心(計測装置200が電磁波を照射する方向の高さ方向の振れ幅の中心方向)を決定することにより、計測部202の走査範囲を決定する。
図12は、計測部202の走査範囲を高さ方向について例示する図である。上限方向225は、高さ方向について走査範囲224の上限位置を通過する方向である。中心方向226は、高さ方向について走査範囲224の中心位置を通過する方向である。下限方向227は、高さ方向について走査範囲224の下限位置を通過する方向である。
図12(a)において、中心方向226が Y 軸に対して成す角度はθ1である。また、計測装置200が電磁波を照射する方向の高さ方向の振れ幅は2αである。よって、計測装置200が電磁波を照射する方向は、高さ方向について、θ1−αからθ1+αの範囲である。
ここで、図12の例において本実施形態の制御部204が、走査範囲224の高さ方向の中心方向をθ2にするという決定をしたとする。そうすると、その走査の後に行われる走査の高さ方向に関する走査範囲は、図12(b)に示される範囲となる。具体的には、計測装置200が電磁波を照射する方向が、高さ方向について、θ2−αからθ2+αの範囲となる。
制御部204は、横方向について行われる複数のライン走査(例えば図10(b)の走査220−1から走査220−n)の内の複数のライン走査の結果に基づいて、走査範囲224の決定を行う。以下、走査範囲224の決定に利用するライン走査を対象ライン走査と表記する。
対象ライン走査は、或る1つのサイクルにおける全てのライン走査であってもよいし、或る1つのサイクルにおける一部のライン走査であってもよい。さらに、全ての対象ライン走査が同じサイクルに含まれてもよいし、全て又は一部の対象ライン走査が互いに異なるサイクルに含まれてもよい。どのライン走査を対象ライン走査として扱うかを示す情報は、制御部204に予め設定されていてもよいし、制御部204からアクセス可能な記憶装置に記憶されていてもよい。
制御部204は、複数の対象ライン走査における計測結果の中から、所定の基準を満たす計測結果を特定する。前述したように所定の基準は、「計測装置200から所望の距離離れた辺りに位置する物体が走査された」ということを表す基準である。そして、制御部204は、特定された計測結果に基づいて、それらのサイクルよりも後のサイクルにおける走査の走査範囲を決定する。
例えば上述の所定の基準は、計測装置200によって走査された物体と計測装置200との間の距離に関する基準、又は計測装置200によって計測された経過時間に関する基準である。以下、それぞれに関する基準を用いて走査範囲224を決定する方法をいくつか例示する。
<決定方法1>
制御部204は、複数の対象ライン走査において走査された各物体と計測装置200との間の距離が所定の基準を満たす計測結果に基づいて、走査範囲224の決定を行う。そのために、制御部204は、複数の対象ライン走査における計測結果に基づいて、走査された各物体と計測装置200との間の距離を算出する。そして制御部204は、その距離が所定の基準を満たす計測結果に基づいて、走査範囲224を決定する。
そのためにまず、制御部204は、計測部202によって走査された各物体と計測装置200との間の距離を算出する。その算出は、例えば以下の数式(1)を用いて行われる。
Figure 2018043541
ここで D[m][i][j] は、m サイクル目においてi行j列方向へ照射された電磁波について算出される距離を表す。C は電磁波の速さを表す。t[m][i][j] は、m サイクル目においてi行j列方向へ照射された電磁波について計測された経過時間である。ただし、経過時間がクロック数で表される場合、t[m][i][j] には、m サイクル目においてi行j列方向へ照射された電磁波について計測された計測時間(クロック数)にクロック周期を乗算した値を用いる。
制御部204は、所定の距離、又は距離についての所定範囲を、前述した所定の基準とする。以下、それぞれについて具体的に説明する。
<<所定距離を所定の基準とする場合>>
制御部204は、複数の対象ライン走査について算出された距離 D[m][i][j] の中から、所定距離に最も近い距離を特定する。この所定距離は、制御部204に予め設定されていてもよいし、制御部204からアクセス可能な記憶装置に記憶されていてもよい。
そして制御部204は、上記特定された距離が得られた走査における照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。例えば、所定距離に最も近い距離が D[2][3][4] であったとする。この場合、制御部204は、2サイクル目における3行目の対象ライン走査における照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。
ここで、2つ以上の対象ライン走査それぞれにおいて、所定距離に最も近い距離が算出されたとする。この場合、制御部204は、(1)これら2つ以上の対象ライン走査の内の1つの対象ライン走査における照射方向の高さ方向を用いて、その後の走査における走査範囲224を決定しても良いし、(2)これら2つ以上の対象ライン走査における照射方向の高さ方向の統計値を用いて、その後の走査における走査範囲224を決定しても良い。
前者の場合、例えば制御部204は、各対象ライン走査について、所定距離に最も近い距離が算出された計測結果の個数をカウントする。そして、制御部204は、この個数が最も多い対象ライン走査における照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心に決定する。なお、上記2つ以上の対象ライン走査の中には、同じサイクルにおけるライン走査のみが含まれてもよいし、異なるサイクルにおけるライン走査が含まれていてもよい。以下、図を用いてこの方法を具体的に説明する。
図13は、計測部202の走査結果を例示する図である。図13では、図11と同様に、走査範囲224が格子状に区切られている。図13の例において、所定距離は100mである。そして、計測装置200から物体までの距離が100mと算出された電磁波に対応する照射方向にバツ印が示されている。
図13において、4行目の対象ライン走査について算出された距離の中には、所定距離と同じ100mが3個ある。一方、5行目の対象ライン走査について算出された距離の中には、所定距離と同じ100mが6個ある。そのため制御部204は、5行目の対象ライン走査における照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。
2つ以上の対象ライン走査における照射方向の高さ方向の統計値を用いる場合、制御部204は、これらの対象ライン走査における照射方向の高さ方向の統計値を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。例えば図13の場合、制御部204は、4行目の対象ライン走査における照射方向の高さ方向と、5行目の対象ライン走査における照射方向の高さ方向との平均を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。なおこの際、制御部204は、各対象ライン走査について、所定距離に最も近い距離が算出された計測結果の個数を特定し、その個数に基づく重み付き平均を算出してもよい。例えば図13の場合、制御部204は、4行目の対象ライン走査における照射方向の高さ方向に対して3の重みを付与し、5行目の対象ライン走査における照射方向の高さ方向に対して6の重みを付与して、重み付き平均を算出する。
複数のサイクルにおける走査の結果を利用する場合、例えば制御部204は、次のように動作してもよい。まず制御部204は、各サイクルについて、所定距離に最も近い距離が算出された個数が最も多い対象ライン走査を特定する。そして制御部204は、特定された各対象ライン走査における照射方向の高さ方向の統計値を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。
例えば、1サイクル目から5サイクル目までの走査の結果を用いて、その後のサイクルの走査における走査範囲を決定するとする。この場合に、所定距離に最も近い距離が算出された個数が最も多い対象ライン走査が、1サイクル目では5行目の対象ライン走査、2サイクル目では4行目の対象ライン走査、3サイクル目では5行目の対象ライン走査、4サイクル目では6行目の対象ライン走査、5サイクル目では5行目の対象ライン走査であったとする。この場合、例えば制御部204は、最頻値である5行目の対象ライン走査における照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心に決定する。また例えば、制御部204は、特定された各対象ライン走査における照射方向の高さ方向の平均を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心に決定する。
<<距離の所定範囲を所定の基準とする場合>>
制御部204は、計測部202によって走査される物体までの距離が、所定範囲に含まれる距離となるように、走査範囲を決定する。そこで制御部204は、前述した方法により、2つ以上の対象ライン走査それぞれについて距離 D[m][i][j] を算出する。さらに制御部204は、算出された距離 D[m][i][j] の中から、所定範囲に含まれる距離を特定する。そして制御部204は、上記特定された距離が得られた対象ライン走査における照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。上記所定範囲は、制御部204に予め設定されていてもよいし、制御部204からアクセス可能な記憶装置に記憶されていてもよい。
ここで、2つ以上の対象ライン走査それぞれについての計測結果から、所定範囲に含まれる距離が算出されたとする。この場合、制御部204は、これら2つ以上の対象ライン走査の結果に基づいて、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心を決定する。その方法は、所定距離を所定の基準とする場合において、所定距離に最も近い距離が算出された2つ以上の対象ライン走査の結果に基づいて、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心を決定する方法と同様である。例えば制御部204は、所定範囲に含まれる距離が算出された計測結果が最も多い対象ライン走査における照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。
<決定方法2>
制御部204は、複数の対象ライン走査において計測された経過時間が所定の基準を満たす計測結果に基づいて、走査範囲224の決定を行う。この場合、所定の基準として、所定時間、又は経過時間の所定範囲を用いる。以下、それぞれについて説明する。
<<所定時間を所定の基準とする場合>>
制御部204は、前述した決定方法1において所定距離を所定の基準とする場合と同様の方法により、所定時間を所定の基準として走査範囲224の決定を行う。この所定時間は、計測装置200から所定距離にある物体に対して電磁波が照射されてから、その電磁波の反射波が計測装置200によって受信されるまでの時間に相当する。例えば所定時間 tp は、所定距離 dp 及び電磁波の速さ C を用いて、以下の数式(2)を用いて算出することができる。なお、所定時間 tp は、制御部204に予め設定されていてもよいし、制御部204からアクセス可能な記憶装置に記憶されていてもよい。
Figure 2018043541
制御部204は、上記所定時間 tp を用いて走査範囲224の決定を行う。例えば制御部204は、複数の対象ライン走査について計測された経過時間 t[m][i][j]の中から、所定時間 tp に最も近い経過時間を特定する。そして制御部204は、上記特定された経過時間が得られた対象ライン走査における電磁波の照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。また、所定時間 tp に最も近い経過時間が複数の対象ライン走査で計測された場合において走査範囲を決定する方法についても、決定方法1において所定距離に最も近い距離が複数の対象ライン走査について算出された場合において走査範囲224を決定する方法と同様である。
<<経過時間の所定範囲を所定の基準とする場合>>
制御部204は、前述した決定方法1において距離の所定範囲を所定の基準として用いる場合と同様の方法により、経過時間の所定範囲を所定の基準として走査範囲224の決定を行う。経過時間の所定範囲の下限値は、距離の所定範囲の下限値及び上述の数式(2)に基づいて算出できる。また、経過時間の所定範囲の上限値は、距離の所定範囲の上限値及び上述の数式(2)に基づいて算出できる。上記所定範囲は、制御部204に予め設定されていてもよいし、制御部204からアクセス可能な記憶装置に記憶されていてもよい。
例えば制御部204は、経過時間 t[m][i][j] の中から、経過時間の所定範囲に含まれる経過時間を特定する。そして制御部204は、上記特定された経過時間が得られた対象ライン走査における照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。また、所定範囲に含まれる経過時間が複数の対象ライン走査で計測された場合において走査範囲を決定する方法についても、決定方法1において所定範囲に含まれる距離が複数の対象ライン走査について算出された場合において走査範囲を決定する方法と同様である。
<走査範囲224の決定を行うタイミング>
制御部204が走査範囲224の決定を行うタイミングは任意である。例えば制御部204は、定期的に走査範囲224の決定を行う。こうすることで、走査範囲224の高さ方向の中心が所望の方向になっていることを定期的なタイミングで保証することができる。
また例えば、制御部204は、振動の検出に応じて走査範囲224の決定を行ってもよい。例えばこの振動の検出は、振動センサを用いて行われる。なお、この振動センサは、計測装置200の内部に設けられていてもよいし、計測装置200の外部に設けられていてもよい。後者の場合、例えば振動センサは移動体240に設けられる。この場合、計測装置200は、その移動体240によって所定の大きさ以上の大きさの振動が検出された場合に、その検出の通知を移動体から受信する。そして計測装置200は、その通知の受信に応じて走査範囲224の決定を行う。こうすることで、計測装置200や計測装置200が設置されている移動体240に振動が加わることによって計測装置200の姿勢がずれてしまった可能性があるタイミングで走査範囲224の決定が行われ、走査範囲224が調整される。そのため、振動によって計測装置200の姿勢がずれてしまったとしても、走査範囲224の高さ方向の中心を所望の方向に保つことができる。
<ハードウエア構成の例>
実施形態2の計測装置200のハードウエア構成は、実施形態1の計測装置200のハードウエア構成と同様に、例えば図6から図8で表される。また本実施形態において、前述したストレージデバイス108に記憶されるプログラムモジュールには、本実施形態で説明した機能を実現するプログラムがさらに含まれる。
本実施形態の計測装置200によれば、横方向の走査における計測結果及び所定の基準に基づいて、走査範囲224の高さ方向の中心が決定される。これにより、計測装置200のキャリブレーションが不正確であったり、運用時に振動などによって計測装置200の姿勢がずれたりした場合であっても、計測装置200から所望の距離離れた辺りにある物体が走査範囲224に含まれるようにすることができる。また、計測装置200のキャリブレーションを行う手間を省くことも可能である。
[実施形態3]
実施形態3の計測装置200は、実施形態1や実施形態2の計測装置200と同様に、例えば図1によって表される。下記で説明する点を除き、実施形態3の計測装置200が有する機能は、実施形態1の計測装置200が有する機能と同じである。
本実施形態において、計測部202は高さ方向のライン走査を行う(図10(b)参照)。制御部204は、このような高さ方向のライン走査を行う計測部202について、走査範囲224の高さ方向の中心(照射器10の照射方向の高さ方向の振れ幅の中心)を決定することにより、計測部202の走査範囲を決定する。
ここで、実施形態2の計測部202は、前述したように、複数のライン走査の結果を利用して走査範囲の決定を行う。これに対し、本実施形態の計測部202は、或る1つのライン走査の結果に基づいて走査範囲の決定を行ってもよいし、複数のライン走査の結果に基づいて走査範囲の決定を行ってもよい。その理由は次の通りである。
まず計測装置200によって走査される物体と計測装置200との間の距離は、照射される電磁波の高さ方向に依存する一方で、電磁波の横方向への依存が小さい。そのため、横方向のライン走査では、そのライン走査の中で走査される各物体と計測装置200との間の距離がほぼ同じになる確率が高い。よって、1つのライン走査だけでは、計測装置200から所望の距離離れた辺りにある物体が走査された計測結果を得られる確率が高くない。よって、実施形態2の計測装置200は、複数のライン走査の計測結果を利用する。
一方、高さ方向のライン走査では、1つのライン走査において照射される各電磁波の照射方向が、高さ方向について互いに異なる。そのため、高さ方向のライン走査では、そのライン走査の中で走査される各物体と計測装置200との間の距離が互いに異なる確率が高い。よって、1つのライン走査だけでも、高い確率で、計測装置200から所望の距離離れた辺りの物体が走査された計測結果を得ることができる。そこで本実施形態の計測装置200は、1つのライン走査の結果に基づいて走査範囲224を決定することができる。
制御部204は、高さ方向について行われる複数のライン走査(例えば図10(b)の走査222−1から走査222−n)の内の1つ以上のライン走査の結果に基づいて、走査範囲の決定を行う。前述したように、走査範囲の決定に利用するライン走査を対象ライン走査と表記する。複数のライン走査を対象ライン走査として扱う場合、全ての対象ライン走査が同じサイクルに含まれてもよいし、全て又は一部の対象ライン走査が互いに異なるサイクルに含まれてもよい。どのライン走査を対象ライン走査として扱うかを示す情報は、制御部204に予め設定されていてもよいし、制御部204からアクセス可能な記憶装置に記憶されていてもよい。
本実施形態においても、制御部204は、実施形態2で説明した種々の所定の基準(所定距離、距離の所定範囲、所定時間、及び経過時間の所定範囲など)に基づいて走査範囲224を決定する。以下、詳細に説明する。
<決定方法1>
制御部204は、対象ライン走査において走査された各物体から計測装置200までの距離をそれぞれ算出する。そして、制御部204は、所定距離又は距離の所定範囲を所定の基準として、走査範囲224を決定する。
<<所定距離を所定の基準とする場合>>
制御部204は、対象ライン走査について算出された複数の距離 D[m][i][j] の中から、所定距離に最も近い距離を特定する。そして制御部204は、上記特定された距離が算出された計測結果に対応する電磁波の照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心に決定する。
例えば、算出された距離のうち、所定距離に最も近い距離が D[1][4][5] であったとする。この場合、制御部204は、4行5列方向に照射された電磁波の高さ方向(4行目の高さ方向)を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心に決定する。なお、走査された物体から計測装置200までの距離を算出する方法は、実施形態1で説明した通りである。
ここで、2つ以上の計測結果について、所定距離に最も近い距離が算出されたとする。この場合、例えば制御部204は、各計測結果が得られた際の電磁波の照射方向の高さ方向の統計値を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。
図14は、計測部202の走査結果を例示する図である。図14には、格子状に区切られた走査範囲224が図示されている。図14では、図11と同様に、走査範囲224が格子状に区切られている。図14の例において、所定距離は100mである。そして、計測装置200から物体までの距離が100mと算出された電磁波の照射方向に対応する格子にバツ印が示されている。
図14において、バツ印が示されている格子は、4行5列の格子及び5行6列の格子である。そこで制御部204は、4行目の高さ方向と5行目の高さ方向の統計値(例えば平均)を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。
ここで制御部204は、上記統計値を算出する際に、その統計値の算出の対象から一部の対象ライン走査を除外するようにしてもよい。前述したように計測装置200は、例えば移動体240に設置される。この場合、例えば計測装置200は、走査範囲224の高さ方向の中心が、計測装置200から所定距離(例えば100m)離れた位置にある物体へ向かう方向であることが好ましい。
この時、計測装置200から所定距離離れた位置に建物などの大きな障害物があると、その障害物を走査したライン走査の計測結果には、上記所定距離と同じ又はこれに近い距離が算出される計測結果が多く含まれる。図15は、計測装置200から所定距離離れた位置に大きな障害物がある場合の計測結果を例示する図である。図15において、所定距離は100mである。そして、計測装置200からの距離として100mが算出される計測結果にバツ印が示されている。
ライン走査222−1は道路を走査している。この場合、ライン走査222−1によって走査される道路の各位置と計測装置200との間の距離は互いに異なる。そのため、ライン走査222−1では、所定距離と同じ100mが算出される計測結果が1つだけとなっている。よって、ライン走査222−1の計測結果を利用すれば、走査範囲224の高さ方向の中心を適切に決定することができる。
一方、ライン走査222−2は、ビル228を走査している。そして、ビル228は計測装置200から100m離れた位置に建っている。そのため、ライン走査222−2では、所定距離と同じ100mが算出される計測結果が多く存在している。よって、ライン走査222−2の計測結果を利用すると、走査の走査範囲224の高さ方向の中心を適切に決定できないおそれがある。
そこで制御部204は、所定距離に最も近い距離が算出される計測結果が得られた対象ライン走査のうち、図15のライン走査222−2のように所定距離に最も近い距離が算出される計測結果が多く得られたライン走査を、上述した統計値の算出対象から除外する。例えば制御部204は、所定距離に最も近い距離が算出された対象ライン走査の中から、その距離が算出された計測結果の個数が所定個数以下である対象ライン走査のみを抽出する。そして、制御部204は、この抽出された対象ライン走査において、所定距離に最も近い距離が算出された各計測結果に対応する電磁波の照射方向の高さ方向の統計値を算出する。こうすることで、計測装置200から所定距離離れた位置又はその付近に大きな障害物がある場合であっても、計測装置200の走査範囲224を適切に決定することができる。
またこの方法によれば、大きな障害物を走査した計測結果のように、制御部204による走査範囲224の決定の精度を下げる原因となりうるライン走査を簡易な方法で除外することができる。よって、簡易な方法で制御部204による走査範囲224の決定の精度を高くすることができる。
<<距離の所定範囲を所定の基準とする場合>>
制御部204は、計測部202によって走査される物体までの距離が、所定範囲に含まれる距離となるように、走査範囲を決定する。そこで制御部204は、前述した方法により、1つ以上の対象ライン走査それぞれについて距離 D[m][i][j] を算出する。さらに制御部204は、算出された距離 D[m][i][j] の中から、所定範囲に含まれる距離を特定する。そして制御部204は、上記特定された距離が得られた計測結果に対応する電磁波の照射方向の高さ方向を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。上記所定範囲は、制御部204に予め設定されていてもよいし、制御部204からアクセス可能な記憶装置に記憶されていてもよい。
ここで、2つ以上の計測結果それぞれについて、所定範囲に含まれる距離が算出されたとする。この場合、制御部204は、これら2つ以上の計測結果に基づいて、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心を決定する。例えば制御部204は、所定距離を所定の基準として用いる場合と同様に、所定範囲に含まれる距離が算出された各計測結果が得られる電磁波の照射方向の高さ方向の統計値を、その後の走査における走査範囲224の高さ方向の中心とする。
なお、この統計値を算出する際には、所定距離を所定の基準とする場合と同様に、その統計値の算出の対象から一部の対象ライン走査を除外するようにしてもよい。具体的には、所定範囲に含まれる距離が算出される計測結果が得られた対象ライン走査のうち、所定範囲に含まれる距離が算出される計測結果が多く(例えば所定個以上)得られたライン走査を、上述した統計値の算出対象から除外する。
<決定方法2>
制御部204は、前述した決定方法1において所定距離や距離の所定範囲を所定の基準として用いる場合と同様の方法により、所定時間や経過時間の所定範囲を所定範囲として走査範囲224の決定を行う。実施形態2に関する説明で示した通り、所定時間は、数式(2)に基づいて所定距離から算出することができる。また実施形態2に関する説明で示した通り、経過時間の所定範囲の上限値及び下限値は、距離の所定範囲の上限値及び下限値並びに数式(2)を用いて算出することができる。
<走査範囲224の決定を行うタイミング>
本実施形態の制御部204が走査範囲224の決定を行うタイミングは、実施形態2の制御部204が制御部204の決定を行うタイミングと同様である。
<ハードウエア構成の例>
実施形態3の計測装置200のハードウエア構成は、実施形態1の計測装置200のハードウエア構成と同様に、例えば図6から図8で表される。また本実施形態において、前述したストレージデバイス108に記憶されるプログラムモジュールには、本実施形態で説明した機能を実現するプログラムがさらに含まれる。
本実施形態の計測装置200によれば、高さ方向の走査における計測結果及び所定の基準に基づいて、走査範囲224の高さ方向の中心が決定される。これにより、実施形態2の計測装置200を利用する場合と同様に、計測装置200のキャリブレーションが不正確であったり、運用時に振動などによって計測装置200の姿勢がずれたりした場合であっても、計測装置200から所望の距離離れた辺りにある物体が走査範囲224に含まれるようにすることができる。また、計測装置200のキャリブレーションを行う手間を省くことも可能である。
また前述したように、本実施形態の計測装置200によれば、走査範囲224の決定を1つのライン走査についての測定結果で行うことができる。よって、実施形態2の計測装置200と比較し、走査範囲224の決定に要する時間を短くできるという利点や、走査範囲224の決定に要する計算機資源の量を少なくできるという利点がある。
さらに前述したように、本実施形態の計測装置200によれば、大きな障害物を走査したライン走査のように、所定の基準を満たす計測結果が多く含まれるライン走査を、走査範囲224の決定に用いるライン走査から容易に除外することができる。こうすることで、制御部204による走査範囲224の決定の精度を容易に高くすることができる。
[実施形態4]
実施形態4の計測装置200は、実施形態1から実施形態3の計測装置200と同様に、例えば図1によって表される。下記で説明する点を除き、実施形態4の計測装置200が有する機能は、実施形態1から実施形態3のいずれかの計測装置200が有する機能と同じである。
実施形態4の計測装置200は移動体240に設けられている(図9参照)。また、実施形態4の制御部204は、移動体の速さを示す情報(以下、速さ情報)を取得する。そして、速さ情報によって示される移動体の速さが所定の速さ以上である場合、制御部204は走査範囲224の決定を行う。一方、速さ情報によって示される移動体の速さが所定の速さ以上である場合、制御部204は走査範囲224の決定を行わない。
制御部204が速さ情報を取得する方法は任意である。例えば制御部204は、CAN 通信網242を介し、制御装置244によって生成される速さ情報を取得する。なお、移動体の制御装置がその移動体の速さを把握する方法、及び移動体の制御装置が他の装置へ情報を送信する方法には、既存の技術を利用することができる。また、移動体240の速度を計測する装置が計測装置200の内部に設けられていてもよい。この場合、計測装置200は、この装置から速さ情報を取得する。
<処理の流れ>
図16は、実施形態4の制御部204によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。図16のS102及びS104において行われる処理は、図5のS102及びS104において行われる処理と同様である。
S202において、制御部204は速さ情報を取得する。速さ情報によって示される移動体の速さが所定の速さ以上である場合(S204:YES)、制御部204は、S104を実行する。一方、速さ情報によって示される移動体の速さが所定の速さ未満である場合(S204:NO)、図16の処理は終了する。
なお制御部204は、前述した走査範囲224が行われるタイミング(定期的なタイミングや振動が検出されたタイミング)で、速さ情報に示される速さが所定の速さ以上であるか否かの判定を毎回行ってもよいし、そうでなくてもよい。後者の場合、例えば制御部204は、速さ情報に示される速さが所定の速さ以上であるか否かの判定を1度行った後、次にその判定を行うまでの間、行った判定の結果に基づいた処理を行う。具体的には、速さ情報に示される速さが所定の速さ以上であると判定された場合、次にその判定が行われるまでの間、制御部204は走査範囲224の決定を1回以上行う。同様に、制御部204は、速さ情報に示される速さが所定の速さ以上であると判定された場合、次にその判定が行われるまでの間、走査範囲224の決定を行わない。
移動体240の速さが比較的遅い場合、移動体240に大きな振動が加わりにくいと考えられる。そのため、計測装置200のキャリブレーションを正確に行っておけば、移動体240の速さが遅いときには走査範囲224の調整を行わなくても、計測装置200から所望の距離離れた辺りにある物体が計測装置200によって走査される確率が高いと言える。
そこで本実施形態によれば、移動体240の速さが所定値以上の場合に走査範囲224の決定を行うようにする。こうすることで、走査範囲224の決定が行われる頻度が小さくなり、制御部204の計算機資源の消費を削減できる。一方で、走査範囲224の調整の必要性が高いと考えられる場合(移動体240の速さが所定値以上である場合)には走査範囲224の決定が行われるため、計測装置200から所望の距離離れた辺りにある物体が計測装置200によって走査されるようにすることができる。
なお、計測装置200のキャリブレーションが行われていなかったり、計測装置200のキャリブレーションが不正確であったりするケースを想定し、起動後少なくとも1回は、移動体240の速さにかかわらずに走査範囲224の決定が行われるようにしてもよい。例えば制御部204は、起動後、所定回数以上又は所定期間以上の間、移動体240の速さにかかわらずに走査範囲224の決定を行う。その後、制御部204は、移動体240の速さが所定以上である場合に走査範囲224の決定を行う。こうすることで、計測装置200のキャリブレーションが行われていなかったり、計測装置200のキャリブレーションが不正確であったりする場合であっても、起動後の早い段階で、計測装置200から所望の距離離れた辺りにある物体が走査されるようにすることができる。
<ハードウエア構成の例>
実施形態4の計測装置200のハードウエア構成は、実施形態1の計測装置200のハードウエア構成と同様に、例えば図6から図8で表される。また本実施形態において、前述したストレージデバイス108に記憶されるプログラムモジュールには、本実施形態で説明した機能を実現するプログラムがさらに含まれる。
[実施形態5]
実施形態5の計測装置200は、実施形態1から実施形態4の計測装置200と同様に、例えば図1によって表される。下記で説明する点を除き、実施形態5の計測装置200が有する機能は、実施形態1から実施形態4のいずれかの計測装置200が有する機能と同じである。
本実施形態の計測装置200は、実施形態4の計測装置200と同様に、移動体240に設けられている。また、実施形態5の制御部204は、実施形態4の制御部204と同様に、速さ情報を取得する。そして、制御部204は、移動体240の速さに基づいて、走査範囲224を決定するための所定の基準を決定する。所定の基準は、例えば実施形態2や実施形態3に関する説明で述べた所定距離、距離の所定範囲、所定時間、又は経過時間の所定範囲である。
所定の基準は移動体240の速さに対応づけて定められる。より具体的には、所定の基準は、移動体240の速さが速いほど、計測装置200からより離れた位置にある物体が走査されるように定められる。これは、移動体240の速さが速いほど、移動体240が短い時間でより長い距離を移動するため、計測装置200がより遠くの物体を走査するように設定しておくことが好ましいためである。
例えば、所定の基準が所定距離又は所定時間である場合、これらの値は、移動体240の速さが速いほど大きい値となる。また例えば、所定の基準が距離や経過時間の所定範囲である場合、これらの所定範囲の下限値や上限値は、移動体240の速さが速いほど大きい値となる。
所定の基準と移動体の速さとの対応付けを示す情報を、基準情報と呼ぶ。図17は、基準情報をテーブル形式で例示する図である。図17に示されているテーブルを基準情報300と呼ぶ。基準情報300は、速さ302及び基準304を有する。速さ302は、速さの範囲を示す。基準304は、速さ302に示される速さの範囲に対応づけられている所定の基準を示す。なお図17において、基準304は所定距離を示している。例えば基準情報300の2行目のレコードは、「v1 より大きく v2 以下」という移動体240の速さには、「所定距離=a2[m]」という所定の基準が対応づけられていることを示す。
なお基準情報は、図17に例示するように、移動体の速さに応じて所定の基準を選択的に決定するものに限定されない。例えば基準情報は、移動体240の速さから所定の基準を算出する算出式などであってもよい。この場合、例えば基準情報は、移動体240の速さを引数とし、所定の基準を返値とする関数として定められる。
基準情報は、制御部204に予め設定されていてもよいし、制御部204からアクセス可能な記憶装置に記憶されていてもよい。
<処理の流れ>
図18は、実施形態5の計測装置200によって実行される処理の流れを例示するフローチャートを例示する図である。図18のS102、S104、及びS202において行われる処理は、図17のS102、S104、及びS202において行われる処理と同様である。S302において、制御部204は、速さ情報によって示される移動体240の速さに基づいて、所定の基準を決定する。
移動体240の速さが速いほど、移動体240が短い時間でより長い距離を移動する。そのため移動体240の速さが速いほど、計測装置200によってより遠くの物体が走査されることが好ましい場合がある。
そこで本実施形態の計測装置200では、走査範囲224を決定する際の所定の基準が移動体240の速さに応じて定められている。こうすることで、移動体240の速さに応じた適切な距離にある物体が走査されるようにすることができる。
<ハードウエア構成の例>
実施形態5の計測装置200のハードウエア構成は、実施形態1の計測装置200のハードウエア構成と同様に、例えば図6から図8で表される。また本実施形態において、前述したストレージデバイス108に記憶されるプログラムモジュールには、本実施形態で説明した機能を実現するプログラムがさらに含まれる。
[実施形態6]
本実施形態の計測装置200は、実施形態1の計測装置200と同様に、例えば図1によって表される。下記で説明する点を除き、実施形態6の計測装置200が有する機能は、実施形態1から実施形態5のいずれかの計測装置200が有する機能と同じである。
上述の各実施形態においては、制御部204は、所定の基準を満たす照射方向の高さ方向に基づいて、計測部202によるその後の走査における走査範囲を高さ方向について決定することとした。また、「所定の基準」とは、「計測装置200から所望の距離離れた辺りに位置する物体が走査された」ということを表す基準であるとした。また、当該所定の基準は、例えば、「算出された対象物までの距離が所定の距離(距離範囲)であること」や、「ある物体に対して電磁波が照射されてから、その電磁波の物体による反射波が計測装置200によって受信されるまでの時間が所定時間であること」であるとした。
しかしながら、計測装置200の姿勢(即ち、計測装置の走査範囲)が大きく変動する(初期の姿勢から大きくずれる)ことがある。このような変動は、例えば、計測装置200が配置された自動車等の車両の振動等によって起こる。このような変動が起こると、上述のように計測部202によるその後の走査における走査範囲の高さ方向を決定しようとしたタイミングにおいて、計測部202が受信した信号が上述の所定の基準を満たさない可能性がある。より具体的には、図11に示した各格子のいずれも所定の基準を満たさない可能性がある。例えば図13のように、対象ライン操作について算出された距離が所定距離と同じである格子にバツ印を示す場合に、バツ印が示される格子が一つものないという状況が生じうる。
さらに具体的には、例えば計測装置200の姿勢(つまり計測装置200による電磁波の照射範囲)が上方に大きく変動すると、対象ライン走査について算出された距離が、いずれも100mよりも大きい数値になりうる。反対に、計測装置200の姿勢が下方に大きく変動すると、対象ライン走査について算出された距離が、いずれも100mよりも小さい数値となりうる。
このように計測装置200の姿勢にずれが生じると、所望の距離範囲(上記の例における計測装置200から100m離れた位置)周辺を適切に走査、計測することが困難となる。
そこで本実施形態の計測装置200において、計測部202が受信した信号が上述の基準を満たさなかった場合、制御部204は、計測部202の走査範囲(すなわち、計測部202が照射する電磁波の射出範囲)が上方または下方となるように、計測部202を制御する。言い換えれば、計測部202の走査範囲における電磁波の照射方向が、いずれも所定の条件を満たさない場合、制御部204は、計測部202の走査範囲を上方又は下方に所定量だけ移動させる。
例えば、計測部202によるその後の走査における走査範囲の高さ方向を決定しようとしたタイミングにおいて、対象ライン走査について算出された距離のいずれもが、所定の基準を下回った(例えば所定距離として100mと設定されていた場合において、いずれも100mを下回った)とする。この場合、制御部204は、計測部202の走査範囲を所定の角度分上方になるように計測部202を制御する。すなわち、制御部204は、所定の角度分上方に照射器10(可動反射部16)を傾けた状態を基準に、走査を開始させる。
そして、制御部204は、計測部202が受信した信号が上述の基準を満たすようになるまで(対象ライン走査について算出された距離のいずれかが所定の基準を満たすようになるまで)、本制御を繰り返すようにする。すなわち、所定の基準の満たすようになるまで、計測部202の走査範囲を所定角度分ずつ上方にシフトしてゆく。
同様に、計測部202によるその後の走査における走査範囲の高さ方向を決定しようとしたタイミングにおいて、対象ライン走査について算出された距離のいずれもが、所定の基準を上回った(例えば所定距離として100mと設定されていた場合において、いずれも100mを上回った)とする。この場合、制御部204は、計測部202の走査範囲を所定の角度分下方になるように計測部202を制御する。すなわち、制御部204は、所定の角度分下方に照射器10(可動反射部16)を傾けた状態を基準に、走査を開始させる。そして、制御部204は計測部202が受信した信号が上述の基準を満たすようになるまで(対象ライン走査について算出された距離のいずれかが所定の基準を満たすようになるまで)、本制御を繰り返すようにする。すなわち、所定の基準の満たすようになるまで、計測部202の走査範囲を所定角度分ずつ下方にシフトしてゆく。
このような制御を行なうことで、たとえ計測装置100の姿勢が大きく変動するような事態が生じた場合であっても、所定の基準を満たす照射方向の高さ方向を特定することができるようになり、当該特定された高さ方向に基づいて、計測部202によるその後の走査における走査範囲を高さ方向について決定することができるようになる。これにより、より様々な環境下において、計測装置200が所望の距離離れた物体を電磁波で走査できるようになる。
<ハードウエア構成の例>
実施形態6の計測装置200のハードウエア構成は、実施形態1の計測装置200のハードウエア構成と同様に、例えば図6から図8で表される。また本実施形態において、前述したストレージデバイス108に記憶されるプログラムモジュールには、本実施形態で説明した機能を実現するプログラムがさらに含まれる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記各実施形態の組み合わせ、又は上記以外の様々な構成を採用することもできる。
この出願は、2016年8月31日に出願された日本出願特願2016−169960号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (11)

  1. 電磁波を照射し、反射物によって反射された前記電磁波を受信することで走査を行う計測部と、
    前記計測部を制御する制御部と、有し、
    前記制御部は、
    前記計測部による第1の走査における前記計測部の受信信号に基づいて、前記第1の走査よりも後に行われる第2の走査における走査範囲を決定する、計測装置。
  2. 前記制御部は、前記第1の走査における前記受信信号に基づき、前記電磁波について、所定の基準を満たす照射方向を特定し、前記特定した照射方向に基づいて前記第2の走査における走査範囲を決定する、請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記制御部は、前記第1の走査における電磁波の照射方向の内、前記計測部が前記電磁波を照射してから前記反射物によって反射されたその電磁波を前記計測部が受信するまでの経過時間が所定の時間に最も近い照射方向、又は前記経過時間が前記所定の時間から所定の範囲に含まれる照射方向に基づいて、前記第2の走査における走査範囲の高さ方向の中心を決定する、請求項2に記載の計測装置。
  4. 前記制御部は、
    前記計測部の受信信号に基づいて、前記反射物までの距離を算出し、
    前記第1の走査における電磁波の照射方向の内、前記距離が所定距離に最も近い照射方向、又は前記距離が所定の範囲に含まれる照射方向に基づいて、前記第2の走査における走査範囲の高さ方向の中心を決定する、請求項2に記載の計測装置。
  5. 前記計測部は高さ方向に前記走査を行う、請求項1〜4いずれか一項に記載の計測装置。
  6. 当該計測装置は移動体に設けられており、
    前記制御部は、前記移動体の速さが所定の速さ以上である場合に、前記走査範囲の決定を行う、請求項1〜5いずれか一項に記載の計測装置。
  7. 当該計測装置は移動体に設けられており、
    前記制御部は、前記移動体の速さに基づいて、前記所定の基準を決定する、請求項2〜6いずれか一項に記載の計測装置。
  8. 前記制御部は、前記第1の走査における前記電磁波の照射方向が、いずれも前記所定の基準を満たさない場合、前記計測部の走査範囲を所定量移動させてから、再度前記第1の走査を行う、請求項2〜4いずれか一項に記載の計測装置。
  9. 請求項1から8いずれか一項に記載の制御部を有する制御装置。
  10. コンピュータによって計測装置を制御する制御方法であって、
    前記計測装置は電磁波を照射し、反射物によって反射された前記電磁波を受信することで走査を行い、
    当該制御方法は、前記計測装置による第1の走査における前記計測装置の受信信号に基づいて、前記第1の走査よりも後に行われる第2の走査における走査範囲を決定する、制御方法。
  11. 請求項10に記載の制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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