JPWO2018008395A1 - 音場形成装置および方法、並びにプログラム - Google Patents

音場形成装置および方法、並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018008395A1
JPWO2018008395A1 JP2018526013A JP2018526013A JPWO2018008395A1 JP WO2018008395 A1 JPWO2018008395 A1 JP WO2018008395A1 JP 2018526013 A JP2018526013 A JP 2018526013A JP 2018526013 A JP2018526013 A JP 2018526013A JP WO2018008395 A1 JPWO2018008395 A1 JP WO2018008395A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speaker
listener
drive
sound field
speakers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018526013A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6933215B2 (ja
Inventor
悠 前野
悠 前野
将文 高橋
将文 高橋
祐基 光藤
祐基 光藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Publication of JPWO2018008395A1 publication Critical patent/JPWO2018008395A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6933215B2 publication Critical patent/JP6933215B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S7/00Indicating arrangements; Control arrangements, e.g. balance control
    • H04S7/30Control circuits for electronic adaptation of the sound field
    • H04S7/302Electronic adaptation of stereophonic sound system to listener position or orientation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S7/00Indicating arrangements; Control arrangements, e.g. balance control
    • H04S7/30Control circuits for electronic adaptation of the sound field
    • H04S7/302Electronic adaptation of stereophonic sound system to listener position or orientation
    • H04S7/303Tracking of listener position or orientation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/20Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics
    • H04R1/32Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired directional characteristic only
    • H04R1/40Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired directional characteristic only by combining a number of identical transducers
    • H04R1/403Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired directional characteristic only by combining a number of identical transducers loud-speakers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/04Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for correcting frequency response
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/12Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for distributing signals to two or more loudspeakers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2201/00Details of transducers, loudspeakers or microphones covered by H04R1/00 but not provided for in any of its subgroups
    • H04R2201/40Details of arrangements for obtaining desired directional characteristic by combining a number of identical transducers covered by H04R1/40 but not provided for in any of its subgroups
    • H04R2201/403Linear arrays of transducers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S2420/00Techniques used stereophonic systems covered by H04S but not provided for in its groups
    • H04S2420/13Application of wave-field synthesis in stereophonic audio systems

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Otolaryngology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Stereophonic System (AREA)

Abstract

本技術は、より少ない演算量で波面の再現性を向上させることができるようにする音場形成装置および方法、並びにプログラムに関する。
音場形成装置は、受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得する受聴者位置取得部と、受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカを駆動スピーカとして選択する駆動スピーカ選択部と、駆動スピーカの選択結果に応じて、駆動スピーカを駆動させて音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成する駆動信号生成部とを有している。本技術は音場形成装置に適用することができる。

Description

本技術は音場形成装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、より少ない演算量で波面の再現性を向上させることができるようにした音場形成装置および方法、並びにプログラムに関する。
例えば空間上に受聴者が複数いて、それぞれに異なる音を聞かせたい場合、指向性制御技術を用いることで複数の各受聴者がそれぞれ異なる音を聴取することができる。
このような指向性制御を行う方法として、パラメトリックスピーカを用いる方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
ところがパラメトリックスピーカを用いる方法では、提示する音の方向の数だけパラメトリックスピーカを用意しなければならず、また、パラメトリックスピーカに対して奥行き方向への音場の制御をすることができない。さらに、点音源や平面波などの特定の音場を形成することができず、通常のスピーカと比べると、パラメトリックスピーカから出力される音の音質はよくないため、再生するコンテンツが制限されてしまう。
これに対して、スピーカアレイを用いることで、信号処理により指向性の方向や、再生する音の数を適応的に変えることができる。また、指向性制御の他にも、波面合成技術により点音源や平面波の形成も可能である。これらの音場形成を用いれば、特定の受聴者に特定の音場を提供することができる。
鎌倉他, "パラメトリックスピーカの実用化," 日本音響学会誌, vol.62, p.791-797, 2006.
ところで、スピーカアレイを用いた音場形成では、通常、より多くのスピーカを用いた方が音場の再現性は高くなる。
しかしながら、複数の受聴者にそれぞれ異なる音場を提供する場合、各受聴者に音を聞かせるために生成された波面が干渉し合って波面の再現性が低下し、受聴者のために再生された音だけでなく、他の受聴者に対して再生された音も漏れ聞こえてしまう。また、スピーカアレイを構成するスピーカ数が多くなると、その分だけ畳み込み処理の演算量が多くなってしまう。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より少ない演算量で波面の再現性を向上させることができるようにするものである。
本技術の一側面の音場形成装置は、受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得する受聴者位置取得部と、前記受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカを駆動スピーカとして選択する駆動スピーカ選択部と、前記駆動スピーカの選択結果に応じて、前記駆動スピーカを駆動させて前記音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成する駆動信号生成部とを備える。
前記スピーカ駆動信号を、波面合成により前記音場を形成するための信号とすることができる。
前記駆動信号生成部には、前記スピーカアレイを構成するスピーカのうちの前記駆動スピーカについてのみ、フィルタ係数と音源信号とを畳み込んで前記スピーカ駆動信号を生成させることができる。
音場形成装置には、前記スピーカアレイのスピーカごとの前記フィルタ係数を記録するフィルタ係数記録部をさらに設けることができる。
前記駆動スピーカ選択部には、前記スピーカアレイと平行な方向において、前記受聴者近傍に位置するスピーカを前記駆動スピーカとして選択させることができる。
前記駆動スピーカ選択部には、前記スピーカアレイと平行な方向において、前記音場の形成により生成される音源近傍に位置するスピーカを前記駆動スピーカとして選択させることができる。
前記駆動スピーカ選択部には、前記スピーカアレイと垂直な方向において、前記受聴者が前記スピーカアレイから遠い位置にいるほど前記駆動スピーカの数が多くなるように、前記駆動スピーカを選択させることができる。
前記駆動スピーカ選択部には、前記受聴者または受聴者群ごとに前記駆動スピーカを選択する場合、前記受聴者または受聴者群が多いほど、前記受聴者または受聴者群について選択される前記駆動スピーカの数が少なくなるように、前記駆動スピーカを選択させることができる。
前記駆動スピーカ選択部には、前記音場の形成方式に応じて前記駆動スピーカを選択させることができる。
本技術の一側面の音場形成方法またはプログラムは、受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得し、前記受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカを駆動スピーカとして選択し、前記駆動スピーカの選択結果に応じて、前記駆動スピーカを駆動させて前記音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成するステップを含む。
本技術の一側面においては、受聴者の位置を示す受聴者位置情報が取得され、前記受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカが駆動スピーカとして選択され、前記駆動スピーカの選択結果に応じて、前記駆動スピーカを駆動させて前記音場を形成するためのスピーカ駆動信号が生成される。
本技術の一側面によれば、より少ない演算量で波面の再現性を向上させることができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載された何れかの効果であってもよい。
本技術について説明する図である。 本技術について説明する図である。 音場形成装置の構成例を示す図である。 座標系について説明する図である。 駆動スピーカの選択について説明する図である。 駆動スピーカの選択について説明する図である。 駆動スピーカの選択について説明する図である。 駆動スピーカの選択について説明する図である。 音場形成処理を説明するフローチャートである。 コンピュータの構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本技術を適用した実施の形態について説明する。
〈第1の実施の形態〉
〈本技術について〉
本技術は、受聴者の位置や数、音場の形成方式に応じてスピーカアレイを構成するスピーカのなかの駆動するスピーカを選択することで、形成音場の他の音場への影響を減少させ、より少ない演算量で波面の再現性を向上させることができるようにするものである。
例えば、ある受聴者に聞かせる音を再生するための音場の形成に、スピーカアレイを構成するスピーカ全てを駆動するのではなく一部のスピーカのみを用いれば、スピーカ駆動信号を生成するのに必要となる畳み込み処理の演算量を低減させることができる。
また、音場を形成するのに全てのスピーカを用いなくても、十分な長さでアレイされたスピーカを用いれば、音の波面を十分な再現性で形成することができる。すなわち、理想的な波面との誤差が十分少ない波面を形成することができる。
例えば図1に示すように受聴エリアに受聴者LSN11と受聴者LSN12がおり、スピーカアレイSPA11を用いて、波面合成によりこれらの受聴者に対してそれぞれ異なる音を聞かせるとする。具体的には、受聴者LSN11にはコンテンツAの音を聞かせ、受聴者LSN12にはコンテンツBの音を聞かせるとする。
このとき、例えば矢印Q11に示すようにスピーカアレイSPA11を構成する全スピーカを駆動させてコンテンツAの音の波面を形成すると同時に、スピーカアレイSPA11を構成する全スピーカを駆動させてコンテンツBの音の波面を形成したとする。
そのような場合、コンテンツBの音の波面の振幅は、例えば受聴者LSN11に近い位置にある領域R11でも十分大きいので、コンテンツAの音の波面がコンテンツBの音の波面に影響を受けることとなり、コンテンツAの音の波面の再現性が低下してしまう。すなわち、コンテンツAの音の波面とコンテンツBの音の波面が干渉し合うことになる。
この場合、受聴者LSN11には、自身に向けて再生されたコンテンツAの音が聞こえるが、受聴者LSN12に向けて再生されたコンテンツBの音も漏れ聞こえてしまう。
同様に、コンテンツAの音の波面の振幅は、例えば受聴者LSN12に近い位置にある領域R12でも十分大きいので、コンテンツBの音の波面がコンテンツAの音の波面に影響を受けることとなり、コンテンツBの音の波面の再現性が低下してしまう。
そこで、本技術では、例えば矢印Q12に示すようにスピーカアレイSPA11を構成するスピーカのうち、各コンテンツの音の波面の形成に用いるスピーカを選択するようにした。
この例では、スピーカアレイSPA11を構成するスピーカのうち、図中、左側に並ぶ5個のスピーカのみを駆動させてコンテンツAの音の波面を形成させている。また、スピーカアレイSPA11を構成するスピーカのうち、図中、右側に並ぶ10個のスピーカのみを駆動させてコンテンツBの音の波面を形成させている。
このようにすることで、コンテンツAの音の波面と、コンテンツBの音の波面とが互いに干渉し合うことを抑制することができ、音場形成時における音の波面の再現性を向上させることができる。すなわち、実際に形成される波面と理想的な波面との誤差を低減させることができる。
コンテンツAやコンテンツBの音の波面を形成するにあたり、スピーカアレイSPA11を構成する一部のスピーカを用いているが、それらのスピーカからなるスピーカアレイのアレイ長が十分長ければ十分な再現性で波面を形成することができる。
波面合成では、通常、スピーカがモノポール特性、すなわち全方位に均等に音の波面が広がる全指向性の特性であることを仮定しているが、実際のスピーカの特性には誤差が存在する。特に受聴者から見てスピーカアレイの端の位置にあるスピーカほどモノポール特性からの乖離が大きくなり、形成音場に誤差が生じるが、必要なスピーカのみ駆動させることで、スピーカ特性誤差の影響を低減させ、波面の再現性を向上させることができる。
また、必要なスピーカのみを駆動させることで、スピーカアレイSPA11の全スピーカを用いるよりも畳み込み処理の演算量を削減することができる。
例えばスピーカアレイSPA11の全スピーカを駆動させて点音源を生成する場合、1スピーカを1チャンネルとすると(チャンネル数)×(点音源位置数)の分だけフィルタ係数が必要となる。しかし、必要なスピーカだけ選択的に駆動させることで、その分だけ演算に用いるフィルタ係数の数を低減させることができる。これにより、畳み込み処理の演算量を低減させることができる。
例えば図2に示すように、スピーカアレイSPA11を用いて所定の音源AS11が生成されるように音場形成を行ったとする。なお、図2において図1における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。また、図2において、各位置の濃淡は形成音場の音圧を示している。
図2の矢印Q21に示すようにスピーカアレイSPA11を構成する全スピーカを駆動させて、コンテンツBの音を再生する音場を形成したとする。コンテンツBでは、その音の音源が音源AS11となっており、音源AS11はコンテンツBの音を聞かせる受聴者LSN12の正面に位置している。
この場合、受聴者LSN12の位置では十分な音圧が確保されており、受聴者LSN12はコンテンツBの音を十分な音量で聞き取ることができる。しかし、受聴者LSN11の位置においても音圧が十分に大きいため、受聴者LSN11にも本来意図しないコンテンツBの音が聞こえてしまう。
これに対して、矢印Q22に示すようにスピーカアレイSPA11を構成するスピーカのうち、図中、右側、つまり受聴者LSN12や音源AS11側にあるスピーカのみを駆動させ、それらのスピーカからなるスピーカアレイをスピーカアレイSPA11'として用いるとする。この場合、受聴者LSN12には十分な音圧でコンテンツBの音が聞こえるが、受聴者LSN11の位置では音圧が低く、受聴者LSN11にはコンテンツBの音が殆ど聞こえないようになっていることが分かる。
以上のように、複数の受聴者にそれぞれ異なる音を聞かせる場合、受聴者ごとに、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの一部のスピーカのみを選択的に駆動させることで、より少ない演算量で音の波面の再現性を向上させることができるようになる。
〈音場形成装置の構成例〉
続いて、以上において説明した本技術のより具体的な実施の形態について説明する。
図3は、本技術を適用した音場形成装置の構成例を示す図である。
図3に示す音場形成装置11は、受聴者位置取得部21、駆動スピーカ選択部22、音響フィルタ係数記録部23、音響フィルタ部24、およびスピーカアレイ25を有している。
受聴者位置取得部21は、音場を形成する空間である受聴エリアにいる受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得し、駆動スピーカ選択部22に供給する。
駆動スピーカ選択部22は、受聴者位置取得部21から供給された受聴者位置情報、および外部から供給された音場の形成方式を示す形成方式情報に基づいて、スピーカアレイ25を構成するスピーカのうちの音場形成に用いるスピーカ、すなわち駆動させるスピーカを選択する。そして、駆動スピーカ選択部22は、駆動するスピーカの選択結果を示す駆動スピーカ情報を生成し、音響フィルタ係数記録部23に供給する。以下、駆動スピーカ選択部22により選択された、音場形成に用いられるスピーカを駆動スピーカとも称することとする。
ここでは、受聴者ごと、または複数受聴者からなるグループ(受聴者群)ごとに、スピーカアレイ25を構成するスピーカのなかから、それらの受聴者やグループに聞かせる音の波面、つまり提示する音場の形成に用いる1または複数のスピーカが駆動スピーカとして選択される。そして、選択された駆動スピーカを示す情報が駆動スピーカ情報として生成される。
なお、以下では、説明を簡単にするため、受聴者ごとに駆動スピーカが選択されるものとして説明を続ける。
音響フィルタ係数記録部23は、音場の形成方式ごとに、所定の音場を形成するための音響フィルタのフィルタ係数を予め記録している。
音響フィルタ係数記録部23は、外部から供給された形成方式情報、および駆動スピーカ選択部22から供給された駆動スピーカ情報に基づいて、予め記録している複数のフィルタ係数のなかから音場形成に用いるフィルタ係数を選択し、音響フィルタ部24に供給する。
音響フィルタ部24には、再生しようとする音の音源信号が供給される。すなわち、例えば受聴エリアにいる受聴者ごとに異なるコンテンツの音を聞かせる場合には、それらのコンテンツごとに、コンテンツの音を再生するための音源信号が音響フィルタ部24に供給される。また、例えば複数の受聴者のそれぞれに対して、同じコンテンツの音を異なるタイミングで聞かせる場合には、その1つのコンテンツの音を再生するための音源信号が音響フィルタ部24に供給される。
音響フィルタ部24は、駆動スピーカごとに、外部から供給された音源信号と、音響フィルタ係数記録部23から供給されたフィルタ係数とを畳み込んで、所望音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成し、スピーカアレイ25に供給する。すなわち、音響フィルタ部24は、駆動スピーカ選択部22による駆動スピーカの選択結果に応じて、スピーカアレイ25を構成するスピーカのうちの駆動スピーカについてのみ、音源信号とフィルタ係数との畳み込み処理を行ってスピーカ駆動信号を生成する駆動信号生成部として機能する。
このようにして生成されるスピーカ駆動信号は、例えば駆動スピーカを駆動させて、波面合成により所望の音場を形成するための信号である。
スピーカアレイ25は、例えば複数のスピーカが直線状に並べられた直線スピーカアレイや、複数のスピーカが平面状に並べられた平面スピーカアレイ、複数のスピーカが円状に並べられた環状スピーカアレイ、複数のスピーカが球状に並べられた球状スピーカアレイなどからなる。なお、スピーカアレイ25は、複数のスピーカを並べて得られるものであれば、どのようなスピーカアレイであってもよい。
スピーカアレイ25は、音響フィルタ部24から供給されたスピーカ駆動信号に基づいて音を再生することで音場を形成する。すなわち、より詳細には、スピーカアレイ25の各駆動スピーカが供給されたスピーカ駆動信号に基づいて音を出力することで、例えば波面合成により音場が形成される。
ここで、以下においてする説明で用いる座標系について、図4を参照して説明する。なお、図4において図3における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
すなわち、以下においてする説明では、スピーカアレイ25の中心位置が3次元直交座標系の原点Oとされる。
また、3次元直交座標系の3つの軸は原点Oを通り、互いに直交するx軸、y軸、およびz軸とされる。ここで、x軸の方向、つまりx方向はスピーカアレイ25を構成するスピーカが並ぶ方向とされる。また、y軸の方向、つまりy方向はx方向と垂直な方向であり、かつスピーカアレイ25から音波が出力される方向と平行な方向され、これらのx方向およびy方向と垂直な方向がz軸の方向、つまりz方向とされる。特に、スピーカアレイ25から音波が出力される方向がy方向の正の方向とされる。
以下では、空間上の位置、つまり空間上の位置を示すベクトルをx座標、y座標、およびz座標を用いて(x,y,z)とも記すこととする。また、座標(x,y,z)により示される位置を、位置vとも称することとする。
さらに、スピーカアレイ25は直線スピーカアレイや、平面スピーカアレイ、環状スピーカアレイ、球状スピーカアレイ等どのようなものであってもよいが、以下ではスピーカアレイ25が直線スピーカアレイであるものとして説明を続ける。
(受聴者位置取得部)
次に、図3に示した音場形成装置11の各部について、より詳細に説明する。まず、受聴者位置取得部21について説明する。
受聴者位置取得部21は、例えば受聴エリアにいる受聴者ごとに、受聴者の位置を示す情報を受聴者位置情報として取得する。
例えば受聴者位置取得部21が、外部装置から供給されたり、ユーザ等により入力されたりした受聴者の位置を示す情報を受聴者位置情報として取得するようにしてもよい。
また、例えば受聴者位置取得部21が、受聴者の数と、それらの受聴者の位置を検出して受聴者ごとに受聴者の位置を示す情報を生成することで、その情報を受聴者位置情報として取得するようにしてもよい。
そのような場合、受聴者位置取得部21は、例えば受聴者を被写体として撮影するカメラ、受聴者のいる空間の床部分に配置された感圧センサ、超音波等により受聴者までの距離を検出する距離センサなどから構成される。この場合、受聴者位置取得部21は、カメラや感圧センサ、距離センサなどを用いて受聴者を認識し、その認識結果に基づいて受聴者の位置を算出する。
具体的には、例えば受聴者位置取得部21は、カメラにより撮影された画像から、辞書を用いた物体認識等により受聴者を検出し、その検出結果から各受聴者の位置を示す受聴者位置情報を生成する。
なお、複数の受聴者間の距離が所定の一定距離よりも近い場合には、それらの受聴者を1つのグループとして処理するようにしてもよい。この場合、グループに属する代表的な受聴者の位置や、グループに属する各受聴者の位置の平均値などが、そのグループを1人の受聴者とみなしたときの受聴者位置情報とされる。
(駆動スピーカ選択部)
駆動スピーカ選択部22は、受聴者位置情報および形成方式情報に基づいて、スピーカアレイ25を構成するスピーカのうちの駆動するスピーカを選択する。
ここで、形成方式情報は音場を形成する形成方式を示す情報である。より詳細には、形成方式情報は、例えば音の波面を形成する波面形成手法、つまり音場の形成手法の種類、点音源や平面波といった形成する音場の種類などを示す情報を含む情報である。
駆動スピーカ選択部22は、受聴者位置情報および形成方式情報に基づいて、駆動スピーカを選択するが、駆動スピーカの選択は例えば以下のようにして行われる。
すなわち、例えば図5に示すように受聴エリアにおけるスピーカアレイ25の正面に受聴者LSN21と受聴者LSN22がいるとする。なお、図5において図3における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
この例では、受聴者位置情報により、受聴者LSN21と受聴者LSN22の位置を特定することが可能である。この場合、駆動スピーカ選択部22は、例えば受聴者LSN21については、受聴者LSN21とスピーカアレイ25とを結ぶy方向の直線L11を求め、その直線L11とスピーカアレイ25との交点に最も近いスピーカを中心スピーカとする。
そして駆動スピーカ選択部22は、その中心スピーカを中心としてx方向に並ぶ所定数のスピーカ、例えば複数のスピーカを受聴者LSN21についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG11として選択する。
このようにして選択されたスピーカ群SPG11は、受聴者LSN21の正面に位置する、つまり受聴者LSN21から見てy方向に位置するスピーカを中心とする、左右対称な1以上の数のスピーカからなるスピーカ群である。この例では、スピーカアレイ25と平行な方向、つまりx方向において、受聴者LSN21の近く(近傍)に位置するスピーカが駆動スピーカとして選択されることになる。
このように受聴者LSN21の正面に位置するスピーカ、つまり受聴者LSN21近傍にあるスピーカを駆動スピーカとして用いれば、波面合成により受聴者LSN21に対して提示する音場を形成したときに、受聴者LSN21の位置で十分に高い再現性で音の波面を形成することが可能である。特にスピーカアレイで音の波面を形成する場合、そのスピーカアレイの中心付近ほど波面の再現性が高くなるので、受聴者LSN21の正面を駆動スピーカからなるアレイの中心位置とすれば、波面の再現性を向上させることができる。
また、受聴者LSN22についても受聴者LSN21と同様に、駆動スピーカ選択部22は、受聴者LSN22とスピーカアレイ25とを結ぶy方向の直線L12を求め、その直線L12とスピーカアレイ25との交点に最も近いスピーカを中心スピーカとする。そして駆動スピーカ選択部22は、その中心スピーカを中心としてx方向に並ぶ所定数のスピーカを、受聴者LSN22についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG12として選択する。
なお、ここでは受聴者LSN21および受聴者LSN22のそれぞれの駆動スピーカとして、受聴者ごとに異なるスピーカが選択されているが、1つのスピーカが複数の受聴者の駆動スピーカとして用いられるようにしてもよい。逆に、1つのスピーカが複数の受聴者の駆動スピーカとして選択されないように、各受聴者の駆動スピーカを選択するようにしてもよい。そのような場合、各受聴者に聞かせる音の干渉を抑制することができ、音の波面の再現性をさらに向上させることができる。
また、例えば図6に示すように受聴者の位置だけでなく、音場形成時に生成される音源の位置も考慮して駆動スピーカの選択を行うようにしてもよい。なお、図6において図5における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
この例では、受聴エリアに受聴者LSN21と受聴者LSN22がおり、受聴者LSN21に対しては音場形成時に音源AS21を生成し、その音源AS21の音を受聴者LSN21に聞かせるとする。また、受聴者LSN22に対しては音場形成時に音源AS22を生成し、その音源AS22の音を受聴者LSN22に聞かせるとする。例えば音源AS21や音源AS22の位置は、予め定められた位置とされるようにしてもよいし、形成方式情報にそれらの音源の位置を示す情報が含まれているようにしてもよい。
このような場合、駆動スピーカ選択部22は、例えば受聴者LSN21については、受聴者LSN21と音源AS21とを結ぶ直線L21を求め、その直線L21とスピーカアレイ25との交点に最も近いスピーカを中心スピーカとする。そして駆動スピーカ選択部22は、その中心スピーカを中心としてx方向に左右対称に並ぶ所定数のスピーカを、受聴者LSN21についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG21として選択する。
したがって、この例ではスピーカアレイ25と平行な方向、つまりx方向において、受聴者LSN21および音源AS21の近く(近傍)に位置するスピーカが駆動スピーカとして選択されることになる。
複数のスピーカを駆動させて波面合成により音源AS21を生成(形成)する場合、音源AS21に近い位置にあるスピーカほど、その音源AS21の生成への寄与率は高いはずである。そこで、受聴者LSN21や音源AS21に近い位置にあるスピーカを駆動スピーカとして選択することで、少ないスピーカ数でも十分な再現性で波面を形成することができる。
また、受聴者LSN22についても受聴者LSN21と同様に、駆動スピーカ選択部22は、受聴者LSN22と音源AS22とを結ぶ直線L22を求め、その直線L22とスピーカアレイ25との交点に最も近いスピーカを中心スピーカとする。そして駆動スピーカ選択部22は、その中心スピーカを中心としてx方向に左右対称に並ぶ所定数のスピーカを、受聴者LSN22についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG22として選択する。
なお、駆動スピーカとして選択されるスピーカの数は、予め定められた数でもよいし、スピーカアレイ25と受聴者とのy方向の距離や、音源と受聴者の位置とを結ぶ直線の傾きなどに応じて定まる可変の数とされてもよい。例えば音源と受聴者の位置とを結ぶ直線の傾きが大きいほど、より多くのスピーカを駆動スピーカとして用いるようにすれば、十分な再現性で波面を形成するのに適切な数のスピーカを選択することができる。また、例えば受聴者とスピーカアレイ25とのy方向の距離が短いほど、駆動スピーカ数が少なくなるようにしてもよい。
さらに、ここでは波面合成により音場を形成する場合を例として説明したが、例えば駆動スピーカとして選択されたスピーカから、同じ音を同時に出力させるようにしてもよい。このようにすることで、スピーカ駆動信号の生成時にスピーカごとにフィルタ処理等を行うときには演算量を低減させることができるだけでなく、所定の受聴者に聞かせる再生音と、他の受聴者に聞かせる音とが混ざり合ってしまうことを抑制することができる。
また、駆動スピーカの選択方法の他の例として、例えば図7に示すように受聴者とスピーカアレイ25とのy方向の距離の比率、つまり奥行き方向の距離の比率に応じて駆動スピーカを選択するようにしてもよい。なお、図7において図5における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図7の矢印Q31に示す例では、受聴エリアに受聴者LSN21と受聴者LSN22がおり、スピーカアレイ25から受聴者LSN21までのy方向の距離y1と、スピーカアレイ25から受聴者LSN22までのy方向の距離y2との比がy1:y2=1:2となっている。
そこで、駆動スピーカ選択部22は、受聴者LSN21に対して聞かせる音の波面を形成させるための駆動スピーカの数と、受聴者LSN22に対して聞かせる音の波面を形成させるための駆動スピーカの数との比が、距離y1と距離y2の比である1対2となるように駆動スピーカを選択する。すなわち、スピーカアレイ25と垂直な方向であるy方向において、スピーカアレイ25から見て受聴者が遠い位置にいるほど、その受聴者について選択される駆動スピーカの数が多くなるように駆動スピーカの選択が行われる。
この例では、受聴者LSN21の正面にあり、x方向に連続して並ぶ5個のスピーカが、受聴者LSN21についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG31として選択されている。これに対して、受聴者LSN22の正面にあり、x方向に連続して並ぶ10個のスピーカが、受聴者LSN22についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG32として選択されている。
このように受聴者に近い位置のスピーカを駆動スピーカとして選択するだけでなく、各受聴者のスピーカアレイ25からの距離の比に応じて、各受聴者に割り当てる駆動スピーカの数を定めることで、各受聴者の位置で十分な再現性で波面を形成することができる。
例えばこの例では、受聴者LSN21と受聴者LSN22に対して1つのリファレンスラインRFL11が設定されている。波面合成はスピーカアレイ25から見て、リファレンスラインRFL11よりも遠い側に音場を形成する技術であるので、この例ではスピーカアレイ25により近い位置にいる受聴者LSN21の近傍にリファレンスラインRFL11が設定されている。
波面合成ではリファレンスラインRFL11に近いほど波面の再現性が高いので、リファレンスラインRFL11近傍にいる受聴者LSN21に対しては少ない数の駆動スピーカでも十分な再現性で波面を形成することができる。
これに対して、受聴者LSN22はリファレンスラインRFL11から遠い位置にいるので、波面の十分な再現性を確保するには、より多くの駆動スピーカを用いる必要がある。そこで、受聴者LSN22については、受聴者LSN21よりも多くのスピーカを駆動スピーカとして用いるようにされている。
また、波面合成では、リファレンスラインよりもスピーカアレイ側にしか音源を生成することができない。そこで、各受聴者の近傍に音源を生成するときなどには、例えば矢印Q32に示すように受聴者ごとにリファレンスラインを指定するようにしてもよい。
この例では、受聴者LSN21に対してはリファレンスラインRFL21が指定され、受聴者LSN22に対してはリファレンスラインRFL22が指定されている。
この場合、受聴者LSN21に対して聞かせる音の波面を形成するためのスピーカ駆動信号は、リファレンスラインRFL21をリファレンスラインとして生成され、そのスピーカ駆動信号に基づいてスピーカ群SPG31が駆動され、受聴者LSN21に対して提示される音場が形成される。これにより、受聴者LSN21の位置では、その位置近傍に生成された音源からの音が再生される。
これに対して、受聴者LSN22に対して聞かせる音の波面を形成するためのスピーカ駆動信号は、リファレンスラインRFL22をリファレンスラインとして生成され、そのスピーカ駆動信号に基づいてスピーカ群SPG32が駆動され、音場が形成される。
このようにすることで、受聴者LSN21と受聴者LSN22のそれぞれの近傍に音源を生成することができる。
リファレンスラインがスピーカアレイ25から遠くなるほど、十分な再現性で波面を形成するにはより多くの駆動スピーカが必要となる。そのため、各受聴者の近傍にリファレンスラインを設定し、また各受聴者の近傍に音源を生成する場合には、スピーカアレイ25から各受聴者までの距離の比により駆動スピーカの数を定めるようにすれば、各受聴者に対して適切な数の駆動スピーカを用いることができる。これにより、各受聴者の位置において、十分な再現性で音の波面を形成することができる。
また、例えばスピーカアレイ25が平面スピーカアレイなどである場合には、駆動スピーカ選択部22が各受聴者の頭の高さ、つまり耳の高さに応じて駆動スピーカを選択するようにしてもよい。
具体的には、例えば受聴者の耳の位置と同じ高さのスピーカを駆動スピーカとして選択するようにすれば、耳の位置の高さが異なる2人の受聴者が近接して存在する場合でも、それらの受聴者ごとの音が干渉してしまうことを抑制することができる。
さらに、受聴者ごとに駆動スピーカが選択される場合、例えば図8に示すように受聴エリアにいる受聴者の数に応じて各受聴者の駆動スピーカの数を決定するようにしてもよい。なお、図8において図3における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
例えば矢印Q41に示す例では、受聴エリアには2人の受聴者LSN31と受聴者LSN32がいる。なお、駆動スピーカ選択部22は、受聴者位置情報から、受聴エリアにいる受聴者の数を特定することができる。
このような場合、駆動スピーカ選択部22は、受聴エリアにいる受聴者の数「2」に基づいて各受聴者の駆動スピーカとするスピーカの数を定める。この例では、受聴者ごとに6個のスピーカが駆動スピーカとして用いられる。
すなわち、駆動スピーカ選択部22は、受聴者LSN31の正面にあり、x方向に並ぶ6個のスピーカを、受聴者LSN31についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG41として選択する。同様に、駆動スピーカ選択部22は受聴者LSN32の正面にあり、x方向に並ぶ6個のスピーカを、受聴者LSN32についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG42として選択する。
また、例えば矢印Q42に示すように受聴エリアに4人の受聴者LSN41乃至受聴者LSN44がいる場合、駆動スピーカ選択部22は、その受聴者数「4」に基づいて各受聴者の駆動スピーカとするスピーカの数を定める。この例では、受聴者ごとに3個のスピーカが駆動スピーカとして用いられる。
すなわち、駆動スピーカ選択部22は、受聴者LSN41の正面にあり、x方向に並ぶ3個のスピーカを、受聴者LSN41についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG51として選択する。また、駆動スピーカ選択部22は受聴者LSN42の正面にあり、x方向に並ぶ3個のスピーカを、受聴者LSN42についての駆動スピーカからなるスピーカ群SPG52として選択する。同様に、駆動スピーカ選択部22は受聴者LSN43に対してスピーカ群SPG53を選択し、受聴者LSN44に対してスピーカ群SPG54を選択する。
このように受聴者数に応じて各受聴者について用いる駆動スピーカの数を定めることで、受聴者数が多い場合であっても各受聴者に対して再生された音が干渉してしまうことを抑制することができる。
特に、この例では受聴エリアにいる受聴者が多いほど、受聴者1人当たりの駆動スピーカ数が少なくなるように、つまり受聴者について選択される駆動スピーカの数が少なくなるように駆動スピーカの選択が行われる。これは、複数の受聴者からなるグループ(受聴者群)ごとに駆動スピーカを選択する場合も同様であり、グループ数が多いほど、グループについて選択される駆動スピーカの数は少なくなるようになされる。
なお、どのスピーカを駆動スピーカとして選択するかは、例えば図5や図6を参照して説明した方法により定めればよい。
また、例えば図8を参照して説明したように受聴者の数により駆動スピーカ数を決定する方法と、図7を参照して説明した方法とを組み合わせて用いてもよい。そのような場合、例えばスピーカアレイ25から各受聴者までのy方向の距離の比に基づいて、受聴者ごとの駆動スピーカ数の割り合い(比)が定められる。そして、その駆動スピーカ数の割り合いに応じて、スピーカアレイ25のスピーカが何れか1人の受聴者に割り当てられるか、または何れの受聴者にも割り当てられないように、つまり同じスピーカが複数人の受聴者に割り当てられないように、各受聴者について用いる駆動スピーカが決定される。
なお、受聴者同士のx方向の距離が近い場合も有り得るので、同じスピーカが互いに異なる受聴者の駆動スピーカとされるようにしてもよい。しかし、なるべく1つのスピーカが1人の受聴者の駆動スピーカとして用いられるようにすると、音の干渉の抑制効果を向上させることができる。
さらに、駆動スピーカの選択にあたっては受聴者位置情報だけでなく、適宜、形成方式情報が用いられるようにしてもよい。換言すれば、形成方式情報により示される音場の形成方式に応じて駆動スピーカが選択されるようにしてもよい。
例えば形成方式情報により示される音場の具体的な形成手法、すなわち音場形成方式としては、遅延和などによる指向性制御による手法や、WFS(Wave Field Synthesis)、SDM(Spectral Division Method)法により焦点音源を生成する手法、エバネッセント波を生成する手法などがある。
例えば指向性制御により受聴者の方向に鋭い指向性の音場を形成する場合、必ずしも受聴者正面のスピーカを駆動スピーカとして用いる必要はない。
そのため、例えば上述した図7や図8などを参照して説明した方法で駆動スピーカを選択する場合、指向性制御により音場を形成するときには、駆動スピーカ選択部22は各受聴者の駆動スピーカとして同じスピーカが選択されないようにしてもよい。すなわち、例えば各受聴者の正面のスピーカを駆動スピーカとすると、1つのスピーカが複数の受聴者の駆動スピーカとなってしまうときには、各受聴者の正面からずれた位置のスピーカを駆動スピーカとして選択することで、そのような駆動スピーカの重複が生じないようにすることができる。
また、例えばエバネッセント波を生成することで音場が形成される場合には、受聴者の正面のスピーカを駆動スピーカとして選択する必要がある。
そこで、例えば上述した図5や図6などを参照して説明した方法で駆動スピーカを選択する場合、エバネッセント波の生成により音場を形成するときには、駆動スピーカ選択部22は、同じスピーカが複数の受聴者の駆動スピーカとして選択されることを許容して、各受聴者の駆動スピーカを選択するようにしてもよい。
さらに、例えばSDM法により音場を形成する場合には、他の手法よりも比較的少ないスピーカで音場を形成することが可能である。
そこで、例えば図5や図6、図7、図8などを参照して説明した方法で駆動スピーカを選択する場合、SDM法により音場を形成するときには、駆動スピーカ選択部22は、同じスピーカが複数の受聴者の駆動スピーカとして選択されないように、各受聴者の駆動スピーカを選択するようにしてもよい。
なお、駆動スピーカの選択方法は、以上において説明した例に限らず、少なくとも受聴者位置情報を用いて駆動スピーカを選択するものであれば、どのような方法であってもよい。例えば以上において説明した各方法を適宜組み合わせるなどしてもよい。
(音響フィルタ係数記録部)
音響フィルタ係数記録部23は、予め用意された音響フィルタのフィルタ係数のなかから、スピーカ駆動信号の生成に用いるフィルタ係数を決定する。
すなわち、音響フィルタ係数記録部23は、形成方式情報により示される方法で音場を形成するための音響フィルタのフィルタ係数のうちの、駆動スピーカ選択部22から供給された駆動スピーカ情報により示される駆動スピーカのフィルタ係数のみを音響フィルタ部24に供給する。
例えば形成方式情報により示される音場形成手法がSDM法である場合、音響フィルタ係数記録部23は、SDM法で用いるスピーカアレイ25を構成する各スピーカのフィルタ係数のうち、駆動スピーカ情報により示される駆動スピーカのフィルタ係数のみを音響フィルタ部24に供給する。音響フィルタ係数記録部23は、受聴者ごとに形成方式情報と駆動スピーカ情報に基づいてフィルタ係数を選択し、選択したフィルタ係数を音響フィルタ部24に供給する。
ここで、SDM法に用いられる音響フィルタのフィルタ係数は、例えば以下のように求められる。なお、SDM法については、例えば「Sascha Spors and Jens Ahrens, “Reproduction of Focused Sources by the Spectral Division Method,” 4th International Symposium on Communications, Control and Signal Processing (ISCCSP), 2010.」などに詳細に記載されている。
例えば、3次元自由空間における音場P(v,ntf)は次式(1)に示すように表される。
Figure 2018008395
なお、式(1)においてntfは時間周波数インデックスを示しており、vは空間上の位置を示すベクトルでありv=(x,y,z)である。また、式(1)においてv0はx軸上の所定の位置を示すベクトルでありv0=(x0,0,0)である。なお、以下、ベクトルvにより示される位置を位置vとも称し、ベクトルv0により示される位置を位置v0とも称することとする。
さらに、式(1)においてD(v0,ntf)は二次音源の駆動信号を示しており、G(v,v0,ntf)は、位置vと位置v0との間の伝達関数である。この二次音源の駆動信号D(v0,ntf)は、スピーカアレイ25を構成するスピーカのスピーカ駆動信号に対応する。
このような式(1)の計算では、空間領域においては駆動信号D(v0,ntf)と伝達関数G(v,v0,ntf)の畳み込みのかたちとなっており、式(1)に示す音場P(v,ntf)をx軸方向に空間フーリエ変換すると、次式(2)に示すようになる。
Figure 2018008395
なお、式(2)において、nsfは空間周波数インデックスを示している。
このように音場P(v,ntf)を空間フーリエ変換すると、式(2)に示すように空間周波数領域の音場PF(nsf,y,z,ntf)は、空間周波数領域の駆動信号DF(nsf,ntf)と伝達関数GF(nsf,y,z,ntf)との積により表される。したがって、二次音源の駆動信号の空間周波数表現は、次式(3)に示すようになる。
Figure 2018008395
また、直線上の二次音源を用いる場合、その直線と平行な制御点上、つまりリファレンスライン上でのみ実際に形成される音場を理想的な音場と一致させることができる。そこで、その制御点のy方向の位置をy=yrefとし、また水平面上での音場形成を考えるためz=0とすると、式(3)は次式(4)に示すようになる。
Figure 2018008395
この式(4)により示される二次音源の駆動信号DF(nsf,ntf)は、y=yrefの位置を制御点として、その制御点で理想的な音場を形成するための駆動信号である。
また、例えば所望する音場PF(nsf,yref,0,ntf)として、次式(5)に示すように点音源モデルPps(nsf,yref,0,ntf)を用いることができる。
Figure 2018008395
なお、式(5)において、S(ntf)は再生しようとする音の音源信号を示しており、jは虚数単位を示しており、kxはx軸方向の波数を示している。また、xpsおよびypsはそれぞれ点音源の位置を示すx座標およびy座標を示しており、ωは角周波数を示しており、cは音速を示している。さらに、H0 (2)は第二種ハンケル関数を示しており、K0はベッセル関数を示している。なお、フィルタ係数は音源に依存しないため、ここではS(ntf)=1とされる。
また、伝達関数GF(nsf,yref,0,ntf)は、次式(6)に示すように表すことができる。
Figure 2018008395
以上の式(4)、式(5)、および式(6)が用いられて、スピーカアレイ25のスピーカ駆動信号の空間周波数スペクトルDF(nsf,ntf)が求められる。
次に、空間周波数スペクトルDF(nsf,ntf)を、DFT(Discrete Fourier Transform)を用いて空間周波数合成することで、時間周波数スペクトルD(l,ntf)が求められる。すなわち、次式(7)を計算することで、時間周波数スペクトルD(l,ntf)が算出される。
Figure 2018008395
なお、式(7)において、lはスピーカアレイ25を構成するスピーカを識別し、そのスピーカのx方向の位置を示すスピーカインデックスを示しており、MdsはDFTのサンプル数を示している。
さらに、時間周波数スペクトルD(l,ntf)に対して、IDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)を用いて時間周波数合成が行われ、時間信号であるスピーカアレイ25の各スピーカのスピーカ駆動信号d(l,nd)が求められる。具体的には、次式(8)の計算を行うことで、スピーカ駆動信号d(l,nd)が算出される。
Figure 2018008395
なお、式(8)において、ndは時間インデックスを示しており、MdtはIDFTのサンプル数を示している。
このようにして求められたスピーカ駆動信号d(l,nd)は、音源に依存しないフィルタ係数そのものを表している。そこで、このスピーカ駆動信号d(l,nd)の時間インデックスndを、時間インデックスnに置き換えられたものが、点音源の位置(xps,yps)および制御点の位置y=yrefについて求められた音響フィルタのフィルタ係数h(l,n)とされる。
ここでは、1つの制御点について、スピーカアレイ25のスピーカインデックスlにより識別されるスピーカごとにフィルタ係数h(l,n)が求められる。すなわち、スピーカアレイ25を構成するスピーカごとのフィルタ係数h(l,n)から音響フィルタが構成される。
このようなフィルタ係数h(l,n)は、必要に応じて点音源の位置(xps,yps)ごとや、制御点の位置ごとに求められて音響フィルタ係数記録部23に記録される。
また、例えばエバネッセント波を生成することで音場を形成するときに用いられる音響フィルタのフィルタ係数は、例えば以下のようにして求められる。なお、エバネッセント波により音場を形成する方法については、例えば「Itou et al. “EVANESCENT WAVE REPRODUCTION USING LINEAR ARRAY OF LOUDSPEAKERS,” in IEEE Workshop on Applications of Signal Processing to Audio and Acoustics (WASPAA), 2011.」などに詳細に記載されている。
例えば、3次元自由空間において、任意の位置vにおける時刻tの音場p(v,t)は、次式(9)に示す波動方程式を満たす。
Figure 2018008395
なお、式(9)においてcは音速を示しており、∇2は次式(10)に示す通りである。
Figure 2018008395
また、時間フーリエ逆変換T(t)を次式(11)に示すものとすると、時間フーリエ変換F(・)は以下の式(12)に示すようになる。
Figure 2018008395
Figure 2018008395
なお、式(11)および式(12)において、jは虚数単位を示しており、ωは角周波数を示している。
ここで、上述した式(9)に対して、次式(13)に示すように変数分離を行って空間の微分と時間の微分を分けて、さらに式(12)を用いると、以下の式(14)に示すヘルムホルツ方程式が得られる。
Figure 2018008395
Figure 2018008395
なお、式(14)においてP(v,ω)は、位置vにおける角周波数ωの音場を示している。また、角周波数がωpwであり、x方向、y方向、およびz方向のそれぞれの波数がkpw,x、kpw,y、およびkpw,zであるときの、角周波数ωpw、波数kpw,x、波数kpw,y、および波数kpw,zにより表される方向に伝搬する平面波を表す、式(14)に示すヘルムホルツ方程式の一般解は、次式(15)に示すものとなる。
Figure 2018008395
なお、式(15)においてδ(ω−ωpw)はデルタ関数を示している。
ここで、波数領域では、次式(16)に示す関係が成立する。
Figure 2018008395
式(16)をy方向の波数kpw,yについて解くと、次式(17)に示すようになる。
Figure 2018008395
この式(17)の上段、つまり上側に示される波数kpw,yの波は通常の伝搬波を表しており、式(17)の下段、つまり下側に示される波数kpw,yの波はエバネッセント波を表している。
そこで、式(17)の下段に示されるエバネッセント波の波数kpw,yを式(15)に示した音場P(v,ω)に代入すると、次式(18)に示すようになる。
Figure 2018008395
但し、波数kpw,yを式(15)に代入するにあたり、波数kpw,yの符号が正の項は物理的に意味をもたない解となるため、符号が負である項が代入されている。
また、式(18)における(kpw,x 2+kpw,z 2−(ω/c)21/2は、エバネッセント波の減衰の大きさを定める項である。
したがって、例えば角周波数ωに依存せず、一定の減衰の大きさとしたい場合には、減衰の大きさを表す定数αを用いて、次式(19)を満たすように波数kpw,xおよび波数kpw,zを設定すればよい。このとき、式(18)から分かるように定数αが大きいほど、エバネッセント波の減衰率が大きくなる。
Figure 2018008395
ここで、式(18)で表されるエバネッセント波を生成するスピーカ駆動信号を得るための音響フィルタのフィルタ係数を求めることを考える。
式(18)をxについて空間フーリエ変換すると、次式(20)に示すように表される。
Figure 2018008395
また、伝達関数の空間周波数スペクトルG'(kx,y,z,ω)は、次式(21)に示すように表される。
Figure 2018008395
なお、式(21)においてH0 (2)は第二種ハンケル関数を示しており、K0はベッセル関数を示している。
さらに、式(20)と式(21)を用いてSDM法より、スピーカ駆動信号の空間周波数スペクトルD'(kx,ω)は次式(22)に示すようになる。
Figure 2018008395
式(22)において、yrefはy方向における基準となる制御点の位置を示している。
このようにして得られた式(22)を、波数kxについて逆空間フーリエ変換することで、次式(23)に示すスピーカ駆動信号の時間周波数スペクトルD(x,ω)が得られる。
Figure 2018008395
さらに、このようにして得られた時間周波数スペクトルD(x,ω)を逆時間フーリエ変換すると、次式(24)に示すようにスピーカ駆動信号の時間波形d(x,t)、すなわち時間信号であるスピーカ駆動信号d(x,t)が求まる。
Figure 2018008395
このとき、スピーカアレイ25を構成するスピーカを識別し、そのスピーカのx方向の位置を示すインデックスをlとすると、以下の式(25)に示すように、式(24)から音響フィルタのインデックスlのスピーカのフィルタ係数h(l,n)が求まる。
Figure 2018008395
なお、式(25)において、nは時間インデックスを示している。このフィルタ係数h(l,n)は、式(24)に示したスピーカ駆動信号d(x,t)におけるxをインデックスlに置き換えるとともに、tを時間インデックスnに置き換えることにより得られる。音響フィルタ係数記録部23には、このようにして得られたフィルタ係数h(l,n)が予め記録されている。
また、以上においては、波数領域でエバネッセント波を求め、フィルタ係数h(l,n)を算出する方法について説明したが、これ以外の方法でエバネッセント波を生成するフィルタ係数を求めるようにしてもよい。
以上のように音響フィルタ係数記録部23には、SDM法で用いられるフィルタ係数や、エバネッセント波により音場を形成するためのフィルタ係数など、音場を形成するための1または複数の手法ごとにフィルタ係数が記録されている。
(音響フィルタ部)
音響フィルタ部24には、再生しようとする音の音源信号x(n)が供給される。ここで、音源信号x(n)におけるnは時間インデックスを示している。
音響フィルタ部24は、供給された音源信号x(n)と、音響フィルタ係数記録部23から供給されたフィルタ係数h(l,n)とを畳み込んでスピーカ駆動信号d(l,n)を求める。すなわち、音響フィルタ部24では、スピーカアレイ25を構成するスピーカのうちの駆動スピーカごとに次式(26)の計算が行われて、スピーカインデックスlにより識別される各駆動スピーカのスピーカ駆動信号d(l,n)が算出される。
Figure 2018008395
なお、式(26)において、Nは音響フィルタのフィルタ長を示している。
また、駆動スピーカ選択部22において、受聴者ごとに駆動スピーカが選択された場合には、音響フィルタ係数記録部23からは、受聴者ごとに音響フィルタのフィルタ係数h(l,n)が供給される。そのような場合、音響フィルタ部24は、受聴者ごとに各駆動スピーカのスピーカ駆動信号d(l,n)を求め、最終的なスピーカ駆動信号を求める。このとき、例えば1つのスピーカが複数の受聴者の駆動スピーカとされている場合には、そのスピーカについて算出された受聴者ごとのスピーカ駆動信号が加算されて、最終的なスピーカ駆動信号とされる。
音響フィルタ部24は、以上のようにして得られた最終的なスピーカ駆動信号をスピーカアレイ25に供給する。
〈音場形成処理の説明〉
次に、以上において説明した音場形成装置11の動作について説明する。すなわち、以下、図9のフローチャートを参照して、音場形成装置11による音場形成処理について説明する。
ステップS11において、受聴者位置取得部21は受聴者位置情報を取得して駆動スピーカ選択部22に供給する。
ステップS11では、例えば外部装置から供給されたり、ユーザ等により入力されたりした受聴エリアにおける各受聴者の位置を示す情報が、受聴者位置情報として取得される。また、例えば受聴者位置取得部21としてのカメラにより撮影された画像に対する物体認識や、受聴者位置取得部21としての感圧センサによる受聴者の検出などにより受聴者の位置が求められるようにしてもよい。
ステップS12において、駆動スピーカ選択部22は、受聴者位置取得部21から供給された受聴者位置情報、および外部から供給された形成方式情報に基づいて、受聴者ごとに駆動スピーカを選択し、その選択結果を示す駆動スピーカ情報を生成する。
例えばステップS12では、図5や図6、図7、図8などを参照して説明した方法等により受聴者ごとに駆動スピーカが選択される。駆動スピーカ選択部22は、駆動スピーカを選択して生成した駆動スピーカ情報を音響フィルタ係数記録部23に供給する。
ステップS13において、音響フィルタ係数記録部23は、外部から供給された形成方式情報、および駆動スピーカ選択部22から供給された駆動スピーカ情報に基づいて、予め記録している複数のフィルタ係数のなかから受聴者ごとにフィルタ係数を選択し、音響フィルタ部24に供給する。このとき、各受聴者について、形成方式情報により示される音場形成方法で用いられるスピーカアレイ25の全スピーカのフィルタ係数のうち、駆動スピーカ情報により示される駆動スピーカのフィルタ係数のみが選択されて音響フィルタ部24に供給される。
ステップS14において、音響フィルタ部24は、各受聴者について、外部から供給された音源信号と、音響フィルタ係数記録部23から供給されたフィルタ係数とを畳み込んでスピーカ駆動信号を求め、受聴者ごとに求めたスピーカ駆動信号から最終的なスピーカ駆動信号を得る。
すなわち、ステップS14では、上述した式(26)の計算が行われて各スピーカのスピーカ駆動信号が算出され、必要に応じて同じスピーカの受聴者ごとのスピーカ駆動信号が加算されて、最終的なスピーカ駆動信号が生成される。
具体的には、例えばスピーカアレイ25を構成するスピーカのうち、1人の受聴者のみの駆動スピーカとして選択されたスピーカについては、そのスピーカについて求められたスピーカ駆動信号がそのまま最終的なスピーカ駆動信号とされる。
これに対して、スピーカアレイ25を構成するスピーカのうち、複数の受聴者の駆動スピーカとして選択されたスピーカについては、そのスピーカについて受聴者ごとに求められたスピーカ駆動信号の和が最終的なスピーカ駆動信号とされる。さらに、駆動スピーカとして選択されなかったスピーカについては、そのスピーカのスピーカ駆動信号は、例えば無音信号とされてもよいし、スピーカ駆動信号自体が生成されないようにしてもよい。
音響フィルタ部24は、スピーカアレイ25の各スピーカのスピーカ駆動信号を生成すると、得られたスピーカ駆動信号をスピーカアレイ25に供給する。
ステップS15において、スピーカアレイ25は、音響フィルタ部24から供給されたスピーカ駆動信号に基づいて音を出力して所望の音場を形成し、音場形成処理は終了する。
以上のようにして音場形成装置11は、受聴者位置情報を取得し、受聴者位置情報と形成方式情報とから駆動スピーカを選択する。また、音場形成装置11は、選択した駆動スピーカのフィルタ係数のみを用いて畳み込み処理を行い、スピーカ駆動信号を生成する。
このようにすることで、スピーカアレイ25のスピーカのなかから、受聴者ごとに適切なスピーカを選択して音場形成を行うことができ、各受聴者に対して再生される音の干渉を抑制して、音の波面の再現性を向上させることができる。また、受聴者ごとに駆動スピーカについてのみ畳み込み演算を行なえばよいので、より少ない演算量で波面の再現性を向上させることができる。
また、音場形成装置11で受聴者の位置に点音源を形成する場合、受聴者が時間とともに他の位置に移動したときには、リアルタイムで変化する受聴者位置情報に基づいて、受聴者の動きに追従させて点音源の位置を移動させることができる。例えば点音源の移動は、駆動スピーカとして選択されるスピーカの位置を受聴者の移動に合わせて移動させることにより、つまり移動後の受聴者の位置に基づいて駆動スピーカを再選択することにより実現することができる。
さらに、以上においては受聴者ごとに駆動スピーカの選択が行われる例について説明したが、複数の受聴者が近くにいる場合などには複数の受聴者を1つのグループとし、グループ単位で処理を行うようにしてもよい。そのような場合、グループごとに駆動スピーカが選択されたり、音源信号とフィルタ係数の畳み込みが行われたりする。
受聴者のグループ化にあたっては、例えば予め定めた一定の距離よりも互いの距離が近い複数の受聴者を1つのグループとして扱うようにしてもよいし、他の方法により受聴者をグループ化してもよい。
例えば音場形成時には、複数受聴者からなるグループの大きさ、つまりグループに属す受聴者を含む領域の大きさに応じて、スピーカアレイ25からそのグループの領域に向けて出力する音の指向性を広げるようにスピーカ駆動信号を生成してもよい。すなわち、例えば指向性制御により音が聞こえる領域のx方向やy方向の幅を変化させるようにしてもよい。
また、例えば複数の受聴者からなるグループに対して、そのグループ外から新たな受聴者が移動してきて到達した場合、その受聴者をグループに加えて新たなグループとして処理するようにしてもよい。逆に、既に存在するグループから、そのグループ内にいた受聴者が移動して離れていった場合には、その受聴者を除いて新しいグループとして処理するようにしてもよい。
さらに、例えば音場形成装置11は、受聴者の国籍、つまり使用言語に応じてコンテンツを切り替えて再生するシステム等にも適用することができる。そのような場合、例えば受聴エリアにいる受聴者の国籍情報を利用して、その受聴者に聞かせるコンテンツを切り替えるようにすればよい。このとき、受聴者の国籍情報は、例えば受聴者が所持している電子パスポートなどから取得してもよいし、他の方法により取得するようにしてもよい。
〈コンピュータの構成例〉
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のコンピュータなどが含まれる。
図10は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)501,ROM(Read Only Memory)502,RAM(Random Access Memory)503は、バス504により相互に接続されている。
バス504には、さらに、入出力インターフェース505が接続されている。入出力インターフェース505には、入力部506、出力部507、記録部508、通信部509、及びドライブ510が接続されている。
入力部506は、キーボード、マウス、マイクロホン、撮像素子などよりなる。出力部507は、ディスプレイ、スピーカアレイなどよりなる。記録部508は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部509は、ネットワークインターフェースなどよりなる。ドライブ510は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体511を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU501が、例えば、記録部508に記録されているプログラムを、入出力インターフェース505及びバス504を介して、RAM503にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU501)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブル記録媒体511に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブル記録媒体511をドライブ510に装着することにより、入出力インターフェース505を介して、記録部508にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部509で受信し、記録部508にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM502や記録部508に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
また、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
さらに、本技術は、以下の構成とすることも可能である。
(1)
受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得する受聴者位置取得部と、
前記受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカを駆動スピーカとして選択する駆動スピーカ選択部と、
前記駆動スピーカの選択結果に応じて、前記駆動スピーカを駆動させて前記音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成する駆動信号生成部と
を備える音場形成装置。
(2)
前記スピーカ駆動信号は、波面合成により前記音場を形成するための信号である
(1)に記載の音場形成装置。
(3)
前記駆動信号生成部は、前記スピーカアレイを構成するスピーカのうちの前記駆動スピーカについてのみ、フィルタ係数と音源信号とを畳み込んで前記スピーカ駆動信号を生成する
(1)または(2)に記載の音場形成装置。
(4)
前記スピーカアレイのスピーカごとの前記フィルタ係数を記録するフィルタ係数記録部をさらに備える
(3)に記載の音場形成装置。
(5)
前記駆動スピーカ選択部は、前記スピーカアレイと平行な方向において、前記受聴者近傍に位置するスピーカを前記駆動スピーカとして選択する
(1)乃至(4)の何れか一項に記載の音場形成装置。
(6)
前記駆動スピーカ選択部は、前記スピーカアレイと平行な方向において、前記音場の形成により生成される音源近傍に位置するスピーカを前記駆動スピーカとして選択する
(1)乃至(5)の何れか一項に記載の音場形成装置。
(7)
前記駆動スピーカ選択部は、前記スピーカアレイと垂直な方向において、前記受聴者が前記スピーカアレイから遠い位置にいるほど前記駆動スピーカの数が多くなるように、前記駆動スピーカを選択する
(1)乃至(6)の何れか一項に記載の音場形成装置。
(8)
前記駆動スピーカ選択部は、前記受聴者または受聴者群ごとに前記駆動スピーカを選択する場合、前記受聴者または受聴者群が多いほど、前記受聴者または受聴者群について選択される前記駆動スピーカの数が少なくなるように、前記駆動スピーカを選択する
(1)乃至(7)の何れか一項に記載の音場形成装置。
(9)
前記駆動スピーカ選択部は、前記音場の形成方式に応じて前記駆動スピーカを選択する
(1)乃至(8)の何れか一項に記載の音場形成装置。
(10)
受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得し、
前記受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカを駆動スピーカとして選択し、
前記駆動スピーカの選択結果に応じて、前記駆動スピーカを駆動させて前記音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成する
ステップを含む音場形成方法。
(11)
受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得し、
前記受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカを駆動スピーカとして選択し、
前記駆動スピーカの選択結果に応じて、前記駆動スピーカを駆動させて前記音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
11 音場形成装置, 21 受聴者位置取得部, 22 駆動スピーカ選択部, 23 音響フィルタ係数記録部, 24 音響フィルタ部, 25 スピーカアレイ

Claims (11)

  1. 受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得する受聴者位置取得部と、
    前記受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカを駆動スピーカとして選択する駆動スピーカ選択部と、
    前記駆動スピーカの選択結果に応じて、前記駆動スピーカを駆動させて前記音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成する駆動信号生成部と
    を備える音場形成装置。
  2. 前記スピーカ駆動信号は、波面合成により前記音場を形成するための信号である
    請求項1に記載の音場形成装置。
  3. 前記駆動信号生成部は、前記スピーカアレイを構成するスピーカのうちの前記駆動スピーカについてのみ、フィルタ係数と音源信号とを畳み込んで前記スピーカ駆動信号を生成する
    請求項1に記載の音場形成装置。
  4. 前記スピーカアレイのスピーカごとの前記フィルタ係数を記録するフィルタ係数記録部をさらに備える
    請求項3に記載の音場形成装置。
  5. 前記駆動スピーカ選択部は、前記スピーカアレイと平行な方向において、前記受聴者近傍に位置するスピーカを前記駆動スピーカとして選択する
    請求項1に記載の音場形成装置。
  6. 前記駆動スピーカ選択部は、前記スピーカアレイと平行な方向において、前記音場の形成により生成される音源近傍に位置するスピーカを前記駆動スピーカとして選択する
    請求項1に記載の音場形成装置。
  7. 前記駆動スピーカ選択部は、前記スピーカアレイと垂直な方向において、前記受聴者が前記スピーカアレイから遠い位置にいるほど前記駆動スピーカの数が多くなるように、前記駆動スピーカを選択する
    請求項1に記載の音場形成装置。
  8. 前記駆動スピーカ選択部は、前記受聴者または受聴者群ごとに前記駆動スピーカを選択する場合、前記受聴者または受聴者群が多いほど、前記受聴者または受聴者群について選択される前記駆動スピーカの数が少なくなるように、前記駆動スピーカを選択する
    請求項1に記載の音場形成装置。
  9. 前記駆動スピーカ選択部は、前記音場の形成方式に応じて前記駆動スピーカを選択する
    請求項1に記載の音場形成装置。
  10. 受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得し、
    前記受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカを駆動スピーカとして選択し、
    前記駆動スピーカの選択結果に応じて、前記駆動スピーカを駆動させて前記音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成する
    ステップを含む音場形成方法。
  11. 受聴者の位置を示す受聴者位置情報を取得し、
    前記受聴者位置情報に基づいて、スピーカアレイを構成するスピーカのうちの音場の形成に用いる1または複数のスピーカを駆動スピーカとして選択し、
    前記駆動スピーカの選択結果に応じて、前記駆動スピーカを駆動させて前記音場を形成するためのスピーカ駆動信号を生成する
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
JP2018526013A 2016-07-05 2017-06-21 音場形成装置および方法、並びにプログラム Active JP6933215B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133049 2016-07-05
JP2016133049 2016-07-05
PCT/JP2017/022773 WO2018008395A1 (ja) 2016-07-05 2017-06-21 音場形成装置および方法、並びにプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018008395A1 true JPWO2018008395A1 (ja) 2019-04-25
JP6933215B2 JP6933215B2 (ja) 2021-09-08

Family

ID=60912588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018526013A Active JP6933215B2 (ja) 2016-07-05 2017-06-21 音場形成装置および方法、並びにプログラム

Country Status (7)

Country Link
US (1) US11310617B2 (ja)
EP (1) EP3484184A4 (ja)
JP (1) JP6933215B2 (ja)
KR (1) KR20190022537A (ja)
CN (1) CN109417678A (ja)
BR (1) BR112018077408A2 (ja)
WO (1) WO2018008395A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3484177A4 (en) * 2016-07-05 2019-07-03 Sony Corporation ACOUSTIC FIELD FORMING DEVICE, METHOD, AND PROGRAM
US11356790B2 (en) * 2018-04-26 2022-06-07 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Sound image reproduction device, sound image reproduction method, and sound image reproduction program
US20210274304A1 (en) * 2018-07-30 2021-09-02 Sony Corporation Information processing apparatus, information processing system, information processing method, and program
WO2020030304A1 (en) 2018-08-09 2020-02-13 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. An audio processor and a method considering acoustic obstacles and providing loudspeaker signals
JP7234555B2 (ja) * 2018-09-26 2023-03-08 ソニーグループ株式会社 情報処理装置、および情報処理方法、プログラム、情報処理システム
JP2020053792A (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 ソニー株式会社 情報処理装置、および情報処理方法、プログラム、情報処理システム
JPWO2020100670A1 (ja) * 2018-11-15 2021-10-07 ソニーグループ株式会社 信号処理装置および方法、並びにプログラム
US10764707B1 (en) * 2019-01-29 2020-09-01 Facebook Technologies, Llc Systems, methods, and devices for producing evancescent audio waves
WO2020203343A1 (ja) * 2019-04-03 2020-10-08 ソニー株式会社 情報処理装置および方法、並びにプログラム
US11968268B2 (en) 2019-07-30 2024-04-23 Dolby Laboratories Licensing Corporation Coordination of audio devices
CN114514756A (zh) * 2019-07-30 2022-05-17 杜比实验室特许公司 音频设备的协调
CN111615033B (zh) * 2020-05-14 2024-02-20 京东方科技集团股份有限公司 发声装置及其驱动方法、显示面板及显示装置
WO2022034805A1 (ja) * 2020-08-12 2022-02-17 ソニーグループ株式会社 信号処理装置および方法、並びにオーディオ再生システム
JP7380652B2 (ja) * 2021-05-26 2023-11-15 セイコーエプソン株式会社 報知方法、情報処理装置、表示システム
CN113329320B (zh) * 2021-05-27 2023-03-24 音王电声股份有限公司 一种基于对象的环屏扬声器阵列的声像合成方法及其应用

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004172786A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Sony Corp オーディオ信号の再生方法および再生装置
DE10328335B4 (de) 2003-06-24 2005-07-21 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Wellenfeldsyntesevorrichtung und Verfahren zum Treiben eines Arrays von Lautsprechern
DE10362073A1 (de) 2003-11-06 2005-11-24 Herbert Buchner Vorrichtung und Verfahren zum Verarbeiten eines Eingangssignals
JP4551652B2 (ja) 2003-12-02 2010-09-29 ソニー株式会社 音場再生装置及び音場空間再生システム
JP2006246310A (ja) 2005-03-07 2006-09-14 Sony Corp オーディオ信号の再生方法および再生装置
JP4867248B2 (ja) 2005-09-15 2012-02-01 ヤマハ株式会社 スピーカ装置及び音声会議装置
JP5151985B2 (ja) 2006-09-25 2013-02-27 ヤマハ株式会社 スピーカアレイおよびマイクロホンアレイ
JP2008219562A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Sony Corp 音声信号生成装置、音場再生装置、音声信号生成方法およびコンピュータプログラム
JP4449998B2 (ja) 2007-03-12 2010-04-14 ヤマハ株式会社 アレイスピーカ装置
DE102007032272B8 (de) * 2007-07-11 2014-12-18 Institut für Rundfunktechnik GmbH Verfahren zur Simulation einer Kopfhörerwiedergabe von Audiosignalen durch mehrere fokussierte Schallquellen
KR101292206B1 (ko) 2007-10-01 2013-08-01 삼성전자주식회사 어레이 스피커 시스템 및 그 구현 방법
EP2056627A1 (en) 2007-10-30 2009-05-06 SonicEmotion AG Method and device for improved sound field rendering accuracy within a preferred listening area
JP4932694B2 (ja) * 2007-12-26 2012-05-16 シャープ株式会社 音声再生装置、音声再生方法、音声再生システム、制御プログラム、および、コンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP5139577B2 (ja) 2008-04-09 2013-02-06 フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ フィルタ特性を生成する装置および方法
JP2010170166A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Sony Corp 情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
EP2497279B1 (en) 2009-11-04 2018-11-21 Fraunhofer Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Apparatus and method for calculating driving coefficients for loudspeakers of a loudspeaker arrangement based on an audio signal associated with a virtual source
JP5754595B2 (ja) * 2011-11-22 2015-07-29 日本電信電話株式会社 トランスオーラルシステム
EP2991383B1 (en) * 2013-04-26 2021-01-27 Sony Corporation Audio processing device and audio processing system
JP5743003B2 (ja) * 2014-05-09 2015-07-01 ソニー株式会社 波面合成信号変換装置および波面合成信号変換方法
EP3275213B1 (en) 2015-05-13 2019-12-04 Huawei Technologies Co., Ltd. Method and apparatus for driving an array of loudspeakers with drive signals

Also Published As

Publication number Publication date
EP3484184A1 (en) 2019-05-15
KR20190022537A (ko) 2019-03-06
US20190327573A1 (en) 2019-10-24
BR112018077408A2 (pt) 2019-07-16
WO2018008395A1 (ja) 2018-01-11
US11310617B2 (en) 2022-04-19
JP6933215B2 (ja) 2021-09-08
EP3484184A4 (en) 2019-06-19
CN109417678A (zh) 2019-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6933215B2 (ja) 音場形成装置および方法、並びにプログラム
US11778406B2 (en) Audio processing device and method therefor
US10382849B2 (en) Spatial audio processing apparatus
US9361898B2 (en) Three-dimensional sound compression and over-the-air-transmission during a call
JP6939786B2 (ja) 音場形成装置および方法、並びにプログラム
US9552840B2 (en) Three-dimensional sound capturing and reproducing with multi-microphones
JP7036008B2 (ja) 局所消音音場形成装置および方法、並びにプログラム
US11356790B2 (en) Sound image reproduction device, sound image reproduction method, and sound image reproduction program
JP7010231B2 (ja) 信号処理装置および方法、並びにプログラム
JP2019016871A (ja) 音像生成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200604

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210720

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210802

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6933215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151