JPWO2017213059A1 - 水晶振動子を用いたワイドレンジ荷重センサ - Google Patents

水晶振動子を用いたワイドレンジ荷重センサ Download PDF

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Abstract

分解能を保ちつつ検出レンジを広くすることのできる、水晶振動子を用いた荷重センサを提供する。荷重センサ10は、薄板形状の水晶振動子16と、水晶振動子16の板厚方向に相対する一対の面に一対の電極部18とを備えた水晶振動子層12と、水晶振動子層12に外部荷重が印加された際に水晶振動子層12と略同量の変位を生ずる少なくとも1つの保持層14と、を含むので、薄板形状の水晶振動子16の薄板形状と平行な方向に外部荷重が印加される場合において、保持層14により水晶振動子16の曲げ方向の変形が抑制される、水晶振動子16の座屈を防止される。そのため、薄板形状の水晶振動子16の薄さをより薄くすることができ、計測レンジを広げることが可能となる。

Description

本発明は、水晶振動子を用いた荷重センサに係るものであり、特に、荷重センサの計測レンジを広げる技術に関するものである。
水晶振動子(QCR;Quartz Crystal Resonator)を用いた荷重センサが知られている。例えば特許文献1に記載された荷重センサがそれである。かかる水晶振動子を用いた荷重センサにおいては、薄板状とされた水晶振動子において荷重を加えた場合に、その発振周波数が加えた荷重に正確に比例して変化することに基づいて、高感度、高精度、長期安定性計測が可能な荷重センサを実現し得ることが記載されている。
ところで、前記水晶振動子を用いた荷重センサにおいては、薄板状、かつ、長手形状とされた板状の水晶振動子に対し、その長手状に荷重を加えるものとされている。特許文献1においては、水晶振動子とその水晶振動子を保持しつつ荷重を加えることのできる保持器とを備えた荷重センサが提案されている。かかる保持器においては、水晶振動子の長手方向の両端を保持しつつ、その一端から荷重を入力する一方、他端を固定することで、水晶振動子に荷重を印加させるものとされている。
特開2015−025796号公報
しかしながら、薄板状かつ長手形状とされた板状の水晶振動子は、その形状に起因して、曲げ応力に弱いという特徴があり、水晶振動子を荷重センサして用いる場合には、その水晶振動子を安定して保持するための技術が求められる。特許文献1に記載の技術においては、印加する荷重が大きい場合には水晶振動子が座屈してしまうことを避けるため、例えば一つの荷重センサに印加される荷重を分散させるなどの構成を必要としていた。また、かかる場合においては、荷重センサの検出レンジを広くすることができる一方、その分解能が低くなるという課題が生じていた。
本発明は、以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、水晶振動子の座屈を防止することにより、分解能を保ちつつ検出レンジを広くすることのできる水晶振動子を用いた荷重センサを提供することにある。
前記目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a)薄板形状の水晶振動子の該薄板形状と平行な方向に印加される外部荷重の大きさを検出する荷重センサであって、(b)該荷重センサは、薄板形状の水晶振動子と、該水晶振動子の板厚方向に相対する一対の面に一対の電極部とを備えた水晶振動子層と、(c)前記水晶振動子層の前記薄板形状の両側を挟むように設けられ、該水晶振動子層に前記外部荷重が印加された際に該水晶振動子層と略同量の変位を生ずる1対の保持層と、を含むことを特徴とする。
このようにすれば、前記薄板形状の水晶振動子の該薄板形状の面方向と平行な方向に外部荷重が印加される場合において、水晶振動子に曲げ応力が生じる場合であっても、前記1対の保持層により水晶振動子層の薄板形状の両側への変形が抑制されるので、水晶振動子層の座屈を抑制することができる。そのため、薄板形状の水晶振動子の薄さをより薄くすることができ、計測レンジを広げることが可能となる。
また好適には、前記保持層は、接着層を介して前記水晶振動子層に接着させられている。このようにすれば、水晶振動子層と保持層とが接着層により接着されるので、水晶振動子層の座屈を抑制することができる。
また好適には、前記接着層は、前記外部荷重の印加方向に延びる長手形状を少なくとも有するものである。このようにすれば、外部荷重が印加された際に生じやすい水晶振動子層の曲げ方向の変形を好適に防止することができ、座屈を抑制することができる。
また好適には、前記接着層は、原子拡散接合により前記保持層と前記水晶振動子層とを接着するものである。このようにすれば、前記保持層および前記水晶振動子層にそれぞれ設けられた接着層が原子拡散接合されることにより好適に前記保持層と前記水晶振動子層とが接着される。
また好適には、前記保持層は水晶からなり、該保持層と前記水晶振動子層とは直接接合により結合されていること、を特徴とする。このようにすれば、前記保持層と前記水晶振動子層とは直接接合により接着されて一体の結晶のように振る舞うことができ、水晶振動子層の座屈を抑制することができる。
また好適には、前記保持層および水晶振動子層は単一の水晶からなり、前記保持層は外部と連通する空洞を有することを特徴とする。このようにすれば、前記荷重センサを構成する保持層および水晶振動子層を単一の結晶から作成することができ、特に保持層を外部からくり抜いた空洞により構成することができる。
また好適には、前記保持層および水晶振動子層は、略同等の熱膨張率を有する材料により構成されていることを特徴とする。このようにすれば、荷重センサの置かれる環境温度によらず、保持層および水晶振動子層が共通した熱膨張特性を有するので、両者の膨張量の差を環境温度に応じて計測結果において考慮する必要がない。
本発明が適用される荷重センサの一例を説明する図であって、(a)は斜視図、(b)は個々の構成部材を説明する図、(c)は(a)における断面図である。 本実施例の荷重センサの作成における工程を説明する図である。 図2の工程によって生成される水晶ウエハおよび水晶基盤の断面の変化を説明する図である。 本実施例の荷重センサの外観を説明する図である。 水晶振動子の試験片に対して行なった破壊試験の結果を説明する図である。 本実施例の荷重センサにおける応力の解析結果を説明する図である。 本実施例の荷重センサを含む荷重計測システム全体の構成を説明する図である。 本実施例の荷重センサに対する荷重負荷実験の結果を説明する図である。 本実施例の荷重センサの出力の安定性についての実験結果を説明する図である。 本実施例の荷重センサと従来の荷重センサとをその特性を比較する図表である。 本実施例の荷重センサ10を用いて体重と脈波の同時計測を行なうための計測装置60を説明する図である。 図11の計測装置における出力信号の例を説明する図であって、(a)は出力信号そのまま、(b)はバンドパスフィルタを通した信号を示す。 本発明の別の実施例における荷重センサの構成を説明する図であって、(a)は斜視図、(b)は(a)におけるXIIIB−XIIIB断面図である。 本発明のさらに別の実施例における荷重センサの構成を説明する図であって、(a)は斜視図、(b)は(a)におけるXIVB−XIVB断面図である。 図1の荷重センサの別の態様を説明する図であって、接着層の別の形状を説明する図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比、形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例である荷重センサ10の構成の概要を説明する図である。図1(a)は荷重センサ10の斜視図である。荷重センサ10は、略薄板形状の水晶振動子層12と、その略薄板形状の水晶振動子層12を板厚方向に挟むように設けられた一対の保持層14aおよび14bとを含んで構成されている。なお、以下の説明において保持層14aおよび14bを区別しない場合、総称して単に保持層14と呼ぶ。図1(a)に示すように、本実施例においては、水晶振動子層12、および、保持層14はともに縦2[mm]、横2[mm]の略正方形形状を有している。また、水晶振動子層12の厚さは41.7[μm]、保持層14の厚さは500[μm]とされている。
図1(b)は、図1(a)に示す荷重センサ10を構成する水晶振動子層12および一対の保持層14の、重ね合わせる前の構成を説明する図である。まず、水晶振動子層12は、薄板形状の水晶振動子16と、その水晶振動子16の板厚方向に相対する一対の面に設けられた一対の電極18a、18bとを含んで構成されている。なお、以下の説明において電極18aおよび18bを区別しない場合、総称して単に電極18と呼ぶ。また、電極18aおよび18bには、それら電極18a、18bをそれぞれ後述する発振回路50を接続するための電線20aおよび20bが設けられている。
水晶振動子16は、例えば温度安定性に優れたATカット水晶を用いている。ATカット水晶振動子は、外部からの印加電圧により電極部に厚み滑り振動を生じ、外力に対して正確に比例した共振周波数での電気周期信号として出力を得ることができる。水晶振動子16の平面上の略中央部分には、厚さ方向Dに対向する一対の電極18a、18bが略円形形状にそれぞれ設けられている。電極18a、18bは後述するようにスパッタリングによって設けられる。電極18a、18bからは、水晶振動子16の平面上を対角方向に相反するように各々電線20a、20bが水晶振動子16の端部近くまで伸びている。電線20a、20bは例えばパターン配線である。電線20a、20bはこの水晶振動子16の端部において荷重センサ10の外部に設けられた電線22a、22bに電気的に接続される。なお、以下の説明において電線22aおよび22bを区別しない場合、総称して単に電線22と呼ぶ。
このように構成される水晶振動子16は、例えば薄板形状のATカット水晶ウェハの両面にLift‐offプロセスを用いて電極を成膜し、ダイシングによる分割を行うことで形成される。具体的には、ATカット水晶ウェハ上に、先ず犠牲層をパターンニングし、次にCr及びAuをスパッタして電極を形成した後、犠牲層を除去する。この一連のプロセスを両面に行って電極をパターンニングし、電極18の完成後、ダイシングソーによってカットして複数個の水晶振動子16を形成する。
なお、厚みの薄い水晶振動子16を得るのに際しては、水晶のエッチングを行なうことが考えられるが、エッチングにより表面荒さが生じ、平面度が低下することで水晶振動子16の発振特性に影響を及ぼすことがないようにするのが望ましい。具体的には例えば、本実施例においては水晶振動子16の両面を鏡面研磨したうえで用いている。
また、水晶振動子16の厚みと電極18の大きさとの関係については、水晶振動子16の厚さDに対してその15乃至20倍程度の電極18の径が最適であるとされている。また、水晶の外形、すなわち、面方向の大きさは電極18の径に対して十分に大きくする必要があるものとされている。従って、水晶振動子16の厚さを41.7[μm]とする一方、縦および横の大きさを2[mm]としている。
電線20は、水晶振動子16の平面上にて端部近くまで伸びた電極18のパターン上にて、電極18の各々と連結されて電気的に接続されている配線用の銅線である。電線22は、電線20と後述する発信回路50とを直接的もしくは中継基板などを介して接続するためのものである。電線22は、電線20よりも大径の配線用の銅線であり、例えば後述する保持層14に設けられた溝部26に沿うように配線される。
保持層14は、本実施例においてはバルク(塊状)の水晶によって構成されている。すなわち、保持層14と水晶振動子層12とは、略同等の熱膨張率を有する材料によって構成されている。これにより、両者の熱膨張係数の違いに起因した熱応力による出力変動が低減されるので、荷重センサ10が用いられる環境温度ごとに前記熱応力が測定結果に与える影響を考慮する必要がなくなる。
また、保持層14は、水晶振動子層12に比べて十分な厚さを有している。具体的には本実施例においては前述の通り、水晶振動子層12の厚さ41.7[μm]に対し、保持層14の厚さは500[μm]である。また、保持層14において、前述した水晶振動子層12と接合された場合に外周面となる面においては、水晶振動子層12の電極18から引き出された電線20に対応する位置に厚さ方向に延びる凹溝26が設けられており、保持層14と水晶振動子層12とを重ね合わせた場合に、電線20の端部が露出するようになっている。この露出した電線20の端部に電線22が接続される。また、溝26は断面が円弧形状の溝とされているが、これは水晶振動子12に荷重が印可された場合に溝26の特定の箇所に応力集中が生じにくくするためである。
また、図1(c)に示すように、保持層14における水晶振動子層12と重ね合わされる面においては、水晶振動子層12と重ね合わされた際に電極18と対応する部分に段差28が設けられている。図1(c)は、図1(a)におけるIC−IC断面を示す断面図である。この段差28は断面が円状の穴として設けられており、保持層14が水晶振動子層12と重ね合わされた際に、電極18が保持層14と接触することがないよう、具体的には例えば、段差28として設けられた穴と電極18との間に10μm程度のクリアランスCLが設けられるように、段差28の大きさや深さが設定される。段差28が設けられることにより、保持層14における水晶振動子層12と重ね合わせた際に、両者が接触することにより水晶振動子16の発振を妨げることがない。言い換えれば、水晶振動子12のうち段差28に対向する部分が、好適な振動を生じる振動部として確保される。なお、段差28の形状は前述のような断面が円形の穴に限られず、電極18と保持層14とが接触しない形状であればよい。
また、保持層14および水晶振動子層12のそれぞれにおいて、両者が重ね合わされる面においては、接着層32が設けられている。接着層は本実施例においては、スパッタリングにより成膜された金属薄膜であり、具体的には本実施例においては、クロム(Cr)を成膜した後に金(Au)を成膜して得られる薄膜である。また、接着層32は、図1(b)に示すように、水晶振動子層12において、水晶振動子16の面においてその外周側を囲むように設けられている。ここで接着層32は、水晶振動子層12に設けられた電極18および電線20と接触することがないように、それら電極18および電線20と重なることがなく、かつ、所定の間隔以上を隔てて設けられている。また、接着層32は、水晶振動子層12の両面、および、一対の保持層14の水晶振動子層12と重ね合わされる面にそれぞれ設けられており、保持層14に設けられる接着層32の形状は、水晶振動子層12と重ね合わされた際に、その重ね合わされた水晶振動子層12に設けられた接着層32と同形状となるようにされている。なお、電線20との絶縁が確保されることを前提として、図1(b)に示すように、保持層14の接着層32は面の外周側において全周に渡って設けられてもよい。
また、接着層32は、たとえば、保持層14および水晶振動子層12がそれら接着層32により接着された場合において、前述の保持層14における水晶振動子層12との接触面のうち、段差28以外の部分に設けられるものであって、その段差28以外の部分の全部であってもよいし、一部であってもよい。水晶振動子層12に荷重計測方向に荷重が加えられた場合に水晶振動子層12が座屈しないために、接着層32の位置、大きさなどが決定される。これにより、水晶振動子層12の座屈を抑制することができる。
図2は、本実施例の荷重センサ10の製造工程を説明する工程図であり、図3は荷重センサ10の各工程における保持層14または水晶振動子層12の中間形状を示す図である。なお、図3においては水晶ウエハ34および水晶基盤40にそれぞれ3つの保持層14および水晶振動子層12が作成されているが、これは一例であって、その個数は限定されない。
図2において、工程P1乃至P5は保持層14に対する工程であり、P6は水晶振動子層12に対する工程である。また、P7乃至P8は水晶振動子層12と保持層14との両方に対する工程である。
このうち、第1パターニング工程P1においては、500[μm]の水晶ウエハ34の水晶振動子層12と接合される面において、金属薄膜によるパターンマスク35が形成される。この金属薄膜はたとえばCr/Ag薄膜、すなわち、水晶ウエハ34上にCr薄膜が成膜された後に重ねてAg薄膜が成膜されて形成される金属薄膜であるが、これに限定されるものではない。この第1パターニング工程P1において形成されるパターンマスク35は、後述するエッチング工程P4において実行されるエッチングで用いられるものであり、具体的には段差28を形成するためのマスクである。図3(a)はこの第1パターニング工程P1が実行された状態の水晶ウエハ34を示す図である。なお、この水晶ウエハ34が保持層14として用いられるものである。
第2パターニング工程P2においては、第1パターニング工程P1により形成されたパターンマスク35上に、フォトレジストを用いてパターンマスク36が形成される。具体的には、フォトレジスト(たとえば、SU−8)が塗布された後、所定のパターンで露光、及び局所的に除去、すなわちパターニングされ、パターンマスク36が形成される。図3(b)は、この第2パターニング工程P2が実行されてフォトレジストによるパターンマスク36が形成された状態の水晶ウエハ34を示す図である。
サンドブラスト工程P3においては、前記第2パターニング工程P2において形成されたパターンマスク36を用いて水晶ウエハ34の表面のサンドブラスト加工が行なわれる。サンドブラスト加工によって、水晶ウエハ34に貫通した切り込み38が設けられる。この切り込み38は、溝26などに相当する。さらにサンドブラスト加工の完了後、パターンマスク36が除去される。図3(c)は、このサンドブラスト工程P3によってサンドブラスト加工が完了して切れ込み38が設けられるとともにパターンマスク(シートレジスト)36が除去された状態の水晶ウエハ34を示している。
エッチング工程P4においては、前記第1パターニング工程P1において形成されたパターンマスク35を用いて、ウエットエッチング処理が行なわれる。具体的にはパターンマスク35がされた状態において露出された部分のみがウエットエッチング処理により10[μm]だけ掘り下げられる。言い換えれば、10[μm]だけ掘り下げることができるようエッチング液や溶液温度、実行時間などのエッチングにおける実行条件が定められる。具体的には本実施例においては、パターンマスク35から露出する部分は段差28に相当する部分であり、この部分が掘り下げられることで所定形状の前記段差28が形成される。すなわち、保持層14における水晶振動子層12と重ね合わされる面のうち、水晶振動子層16と重ね合わされた際に水晶振動子12の振動部に対向する部分がエッチングの対象となるようにされる。そして、エッチング処理の完了後、パターンマスク35は除去される。図3(d)は、このエッチング工程P4が行なわれて段差28が形成され、パターンマスク35が除去された状態の水晶ウエハ34を示している。
接着層形成工程P5では、水晶ウエハ34の表面において固着され、且つ複数個の接着層32に対応する形状のパターンが抜かれた図示しないフォトレジストの上から接着層32の材料であるCrおよびAuを順次スパッタ装置を用いて成膜し、次いでそのフォトレジストをリフトオフすることで、図3に示すパターンの複数個分のCr/Au薄膜製の接着層32がスパッタ装置を用いて水晶ウエハ34の両面にそれぞれ固着される。図3の(e)はこの接着層形成工程P5が実施された状態の水晶ウエハ34を示している。
第一面接着層及び電極形成工程P6では、前述のように所定の厚み(本実施例においては水晶振動子16の厚みである41.7[μm])とされ、鏡面仕上げされた水晶基板40の一方の面において、電極18と接着層32とが設けられる。水晶基板40は水晶振動子部12となるものである。具体的な手順は、水晶ウエハ34に接着層32を設けた接着層形成工程P5と同様であるので説明を省略する。また、併せて、電極18と発振回路50とを接続するためのパターン電線20についても設けられる。図3の(f)は、この接着層および電極形成工程P6が行なわれて水晶基板40の片面に電極18および接着層32が設けられた状態の水晶基盤40を示している。
第一面接合工程P7においては、接着層形成工程P4および第一面接着層及び電極形成工程P5において接着層32がそれぞれ設けられた水晶ウエハ34および水晶基板40が、その接着層32どうしが対向するように重ね合わされると共に、原子拡散接合により両者が接着される。これにより、水晶ウエハ34および水晶基板40、言い換えれば保持層14と水晶振動子層12とが接着される。図3(g)は、接着層形成工程P5において接着層32が設けられた水晶ウエハ34の一つと、接着層及び電極形成工程P6において一方の面に電極18および接着層32が設けられ水晶基板40とが、接合工程P7において原子拡散接合により接着された例を示す図である。
続いて、第二面接着層及び電極形成工程P8が実行される。この第二面接着層及び電極形成工程P8においては、水晶基板40の他方の面において、電極18と接着層32とが設けられる。その手順は第一面接着層及び電極形成工程P6と略同様であるので説明を省略する。
さらに、第二面接合工程P9においては、前記接着層形成工程P4接着層32が設けられた別の水晶ウエハ34と、第二面接着層及び電極形成工程P8において他方の面に接着層32および電極18が設けられた水晶基板40が、その接着層32どうしが対向するように重ね合わされると共に、原子拡散接合により両者が接着される。この手順は前記第一面接合工程P7におけるものと略同様であるので説明を省略する。この第二面接合工程P9により、2枚の水晶ウエハ34および水晶基板40、言い換えれば2つの保持層14と水晶振動子層12とが接着される。図3(h)は、この第二面接合工程P9により、前記第一面接合工程P7により一の水晶ウエハ34の一つと接合されていた水晶基盤40に対し、その水晶基盤の第二面において別の水晶ウエハ34が接合された状態を説明する図である。なお、水晶基板40の両側に設けられる電極18を設ける際には、水晶基板40を挟んだ一対の電極18の位置が重なるようにされる。
切り分け工程P10においては、接着された一対の水晶ウエハ34および水晶基板40から、個々の荷重センサ10が切りわけられる。具体的には例えば貫通加工工程P2において設けられた切れ込み38に沿ってダイシングソーにより切り分けることにより、一つ一つの荷重センサ10を取り出すことができる。
図4は本発明の発明者が実際に上記手順にて作成した荷重センサ10の外観を示す写真である。縦2[mm]、横2[mm]、厚さ1.04[mm]の大きさの荷重センサ10が作成されていることがわかる。なお、かかる荷重センサの発振特性を評価するため、インピーダンスアナライザ(ZA5405、NF回路ブロック)を用いてインピーダンス特性を計測した。計測したインピーダンス特性から推定される水晶振動子16の等価回路における回路定数はR=32.6[Ω]、L=9.55[mH]、C=1.84[fF]、C=0.64[fF]であり、また、共振周波数は37.881[MHz]、Q値は6.9×10となった。良好なQ値が得られたことがわかる。なお、荷重センサ10における荷重を加える方向、すなわち荷重センサ10が荷重を検出可能な方向は図1(a)および(c)における矢印F方向である。
ここで、水晶振動子を用いた荷重センサの計測レンジについて、水晶振動子の厚さとの関係を検討する。本実施例における水晶振動子16として用いられるATカット水晶振動子、すなわち、人工水晶のz軸からは35°15’の角度で切り出した振動子は、厚みすべり振動を発生させ、発振回路を取り付けることで、安定した周波数信号を得ることができる。また、水晶振動子16に外力P[N]が加えられた場合、その外力の大きさに比例して周波数が変動する。その周波数の変動量Δf[Hz]は、
Figure 2017213059


のような比例関係を有している。ここで、Sはセンサ感度であり、次式のように表される。
Figure 2017213059


ここで、βは水晶への応力の方向によって定まる感度係数であり、ηは荷重伝達効率であり、wおよびは水晶振動子16の幅および厚さである。上記(2)式より、水晶振動子16の厚さtを小さくすることで、センサ感度Sを効果的に向上できることが分かる。荷重伝達効率ηは荷重センサ10に加えられた力と水晶振動子層14に実際に加えられた力との比で定義される。
荷重センサ10の実分解能Presは、前記センサ感度Sを用いて、次式(3)により表される。
Figure 2017213059


ここで、fはセンサ出力の周波数の変動幅であり、発振周波数の安定性を表す。一方、理論的なセンサの許容荷重は、次式(4)によって示される。
Figure 2017213059


ここで、σmaxはセンサの最大許容応力を示す。上記(4)式において、荷重伝達効率ηを小さくすることで、最大許容荷重Pmaxを大きくすることができることがわかる。
荷重センサ10の計測レンジρは、最大許容荷重Pmaxと実分解能Presの比で表されるため、理論的な計測レンジρは上記式(3)および(4)より、次式(5)で表される。
Figure 2017213059


この(5)式より、荷重センサ10をワイドレンジ化するためには、(i)水晶振動子16の厚さtを小さくする、(ii)センサ出力の安定性を向上する、すなわち、周波数変動幅fを小さくする、(iii)最大許容荷重Pmaxを大きくする、などの方法によればよいことがわかる。本発明は、このうち水晶振動子16の厚さを小さくすることによりその水晶振動子16を用いた荷重センサ10の計測レンジを広げることを目的とするものであり、水晶振動子16を薄くすることに伴って生ずる課題である水晶振動子16の曲げや座屈の発生を抑制することを目的としたものである。
水晶は結晶材料であり、結晶欠陥が少ないことから、転位を起こしにくく機械的に優れた特性を有している。このため、圧縮応力に対して高い強度を示す。一方で脆性材料であることから、引張りや曲げ応力に弱く、特に水晶振動子16が薄型の構造を有することから、水晶振動子を用いた荷重センサの最大許容荷重は座屈荷重に起因すると考えられる。これに関して、発明者らが長さの異なる水晶片に対して破壊試験を行ない、その長さと破壊に至った際の圧縮荷重との関係を調べた結果を以下に示す。実験においては、厚さ100[μm]、幅2[mm]、長さLを1[mm]から4[mm]まで0.5[mm]刻みで異ならせた試験片を、荷重センサ上に配置し、試験片を破壊に至るまで荷重を加え圧縮した。荷重を印可する方向は、図5中に図示した通り、平板形状の水晶片における面方向である。この荷重印可方向が、水晶からなる試験片を本実施例の水晶振動子12に用いた場合の荷重印可方向、すなわち、荷重検出方向に対応する。破壊時の荷重をロードセル(Kistler Corporation製9031A)を用いて計測した。この結果を図5にプロットして示す。なお、図5における横軸は試験片の長さLを、縦軸は破壊に至った際の圧縮荷重を応力[MPa]に換算した値をそれぞれ示している。また、計測結果の標準偏差をエラーバーにより表している。
図5においてはさらに、座屈荷重の理論値を表す曲線が示されている。この曲線は両端回転自由の固定端における座屈応力を表す次式(6)に対応するものである。
Figure 2017213059


この(6)式はオイラーの式より得られるものである。また、Eは試験片のヤング率、Iは断面二次モーメント、lは試験片の長さを示す。
図5に示すように、水晶が破壊に至る応力は、試験片の長さが短くなるほど高くなっており、座屈応力に従い、破壊に至っていると考えられる。また、1[mm]の試験片においては900[MPa]程度の破壊応力を示しているが、かかる試験片の引っ張りにおける破断応力は150[MPa]程度であることから、これに比べて大きいことがわかる。水晶振動子を用いた荷重センサにおいて、座屈を防ぐ構造により、引っ張りにおける破断応力と比較してより高い許容応力が得られることを示唆している。
続いて、本発明の荷重センサ10の構造の有効性を確認するため、SolidWorks Simulation(2014 SP5.0, SolidWorks社)を用いて座屈荷重の解析を行なった。解析結果より水晶振動子16の振動部の座屈荷重は996[N]であり、水晶振動子16における応力は573[MPa]であった。一方、縦2[mm]×横2[mm]×厚さ41.7[μm]の本実施例における水晶振動子16と同形状の試験片の座屈荷重は、オイラーの式より4.5[N]であり、応力に換算すると54[MPa]であるので、座屈応力が約10倍向上していることがわかる。座屈応力の向上により最大許容荷重Pmaxが大きくなり、前記(5)式より、計測レンジρの拡大が見込めることがわかる。
さらに、荷重伝達効率ηを求めるため、下端を固定した荷重センサ10に対して上端から鉛直方向に10[N]の荷重を印加した際の、水晶振動子16におけるフォンミーゼス応力の解析を行なった結果を図6に示す。応力の解析には前述のSolidWorks Simulationを用いた。解析結果より、図6に示すように、荷重センサ10の上端部分に応力の強い部分が、また、下端部分に弱い部分がそれぞれ生じていることがわかる。また解析結果より、10[N]の負荷を加えた際に水晶振動子16に加わる荷重は0.48[N]となった。これは、水晶振動子16の中心部の応力が5.8[MPa]であり、その断面が2.0[mm]×41.7[μm]であることから算出される。従って、理論的な荷重伝達効率ηは4.8%となった。荷重伝達効率ηを低くすることで、上記(4)式より、薄型な水晶振動子16を用いつつも最大許容荷重Pmaxを大きくなしうることがわかる。
続いて、本実施例の荷重センサ10について、その荷重特性を調べるために実際に荷重を負荷して行なった実験結果を示す。図7は、本実施例の荷重センサ10を含む荷重計測システム全体の構成を説明する図である。システムは、荷重センサ10、荷重センサ10の主要部である水晶振動子14の発振を持続して行わせる為の発振回路50、発振回路50から出力される周期信号の周波数を読み取る為の周波数カウンタ52、及び発振回路50等へ電源を供給する為の電源回路54などを含んで構成される。発振回路50は、水晶振動子16の発振回路として一般的なコルピッツ型発振回路を用いた。また、周波数カウンタとしては、たとえば、Agilent社製53230Aなどが用いられる。
このように構成されるシステムにおいて、荷重負荷実験を行った。実験においては、zステージ上に設置したロードセル(9031A,Kistler社)の鉛直上に荷重センサ10を図1(a)に示す姿勢で配置した。荷重センサ10の上方には、ステージ外に位置が固定されて設けられた枠板が設けられており、ステージを上昇させることで、荷重センサ10の上面が該枠板に当接し、さらにステージを上昇させることで荷重センサ10の上方から下向きに加重センサ10に荷重が与えられる。荷重センサ10の耐荷重を確認するため、加重センサ10が破壊に至るまで荷重を加えていき、荷重特性を計測した。与えた荷重をロードセルにより、また、センサの出力を周波数カウンタ52によりそれぞれ計測することで、荷重センサ10の負荷荷重Pに対する出力周波数の変化Δfを計測した。
図8はこの計測結果を説明する図である。図8にプロットされた実験結果を線型近似すると、荷重センサ10における外部荷重P(=x)[N]と水晶振動子16の共振周波数Y[Hz]との関係は、次の式(7)で線型近似される。
Y=382x+38123808 (7)
このとき、相関係数は、R=0.997であった。近似直線の傾きから、センサ感度Sは382[Hz/N]となる。
前記荷重負荷実験により、本実施例の荷重センサ10は600[N]の耐荷重を有することが確認できた。破壊時の水晶振動子16における応力は、荷重伝達効率ηを用いて理論的に345[MPa]となる。これは、一般的な水晶の破壊応力とされる150[MPa]を超える値であり、本実施例の荷重センサ10は、座屈を抑える構造によって最大許容荷重Pmaxを向上できたことがわかる。一方で、前述の解析結果によれば、座屈時の水晶振動子16の応力は573[MPa]とされていたのに対しては実際の実験結果ではそれよりも低い値となっている。荷重負荷実験においては、荷重センサ10の破壊は保持層14と水晶振動子層12との接合面(接着層32の部分)における亀裂から生じており、接合面をより強固に接合するなどの改善を行なうことにより、解析時の値により近づける、すなわち、より高い許容応力とすることができることが考えられる。
続いて、本実施例の荷重センサ10の出力安定性、すなわちセンサ出力の時間安定性についての評価を行なうために行なった実験結果を示す。実験においては、荷重センサ10を25℃の恒温下におき十分な時間が経過した後、定常状態となってからセンサ出力の時間変動を計測した。すなわち、荷重センサ10に加えられる荷重が変化しない状況下で、荷重センサ10の出力、すなわち、水晶振動子16の発信周波数fの変動Δf[Hz]を計測した。
図9はこの実験結果を示す図である。サンプリング周波数100[Hz]で3分間の計測を行なった。この結果、周波数変動Δfは0.15[Hz]以内であり、荷重センサ10の感度から換算して3分間の計測において0.4[mN]の実分解能を有することが確認できた。
図10は、本実施例の荷重センサ10の特性を、従来のセンサである歪ゲージを用いた荷重センサ(比較例1)、静電容量型の荷重センサ(比較例2)、水晶振動子を用いた他の構成による荷重センサ(比較例3乃至5)と比較する図である。比較例1はKyowa社製LMA−A−500N、比較例2はWacoh−tech社製WEF−6A500を一般的な例として用いた。また、比較例3は、Z. Wang et al., "A thickness-shear quartzforce sensor with dual-mode temperature and pressure", IEEE Sens. J., Vol. 3, No. 4, pp.490-497, Aug. 2003に記載されたものであり、比較例4は、K. Narumi et al ., "Miniaturization and resolution improvement of load sensor using AT-cut quartz crystal resonator", Proc. of IEEE/SICE International Symposium on System Integration 2009, pp. 13-18, Jan. 2009に記載されたものであり、また、比較例5は、Y. Murozaki et al., "Wide range load sensor using Quartz Crystal Resonator for dection of biological signals", Sensors J., Vol. 15, pp. 1913-1919, 2015に記載されたものである。
本実施例の荷重センサ10と比較例1乃至5とを比較すると、本実施例の荷重センサは広い計測レンジρを有していることがわかる。さらに従来の水晶振動子を用いた荷重センサである比較例3乃至5との比較でも、本実施例の荷重センサ10は、その最大許容荷重Pmaxに対して高いセンサ感度を有していることがわかる。特に、4.0×10−4[N]から600[N]までの計測レンジ、すなわち10のオーダーの計測レンジを実現していることがわかる。
さらに、本実施例の荷重センサ10の応用例について説明する。本実施例の荷重センサ10は、前述の通り広い計測レンジを有することから、たとえば以下に説明する応用が可能である。
図11は、本実施例の荷重センサ10を用いて体重と脈波の同時計測を行なうための計測装置60を説明する図である。計測装置60においてはたとえば長方形状とされた剛性のある板62が、その板62の四隅に位置させられた4つの荷重センサ10の上になるように設けられている。荷重センサ10のそれぞれは、その底面が固定されており、4つの荷重センサ10により板62上にかかるすべての荷重を分担するものとされている。
体重62[kg]の被験者が板62上に乗った場合の4つの荷重センサ10の出力の合計、すなわち、4つの荷重センサ10の合力を図12(a)に示す。被験者がボードに乗ることで610[N]程度の荷重変化を検出した。これは、被験者の体重を正しく検出したものと考えられる。さらに、得られた計測結果に0.6[Hz]から10[Hz]の通過帯域を持つバンドパスフィルタを通した信号のうち、図12(a)の横軸(時間軸)の20秒から25秒までの信号を図12(b)に示す。この図12(b)に示す信号は、被験者の指に取り付けた脈波センサ(小池メディカル社製サーフィンPO)が示した65[bpm]と略同周期で振動している。このことは、計測装置60によって被験者の体重と脈波とを同時に計測可能であることを示すものであり、これは本実施例の荷重センサ10が広い計測レンジを有することによるものである。
前述の実施例によれば、薄板形状の水晶振動子16の該薄板形状と平行な方向に印加される外部荷重の大きさを検出する荷重センサ10であって、荷重センサ10は、薄板形状の水晶振動子16と、水晶振動子16の板厚方向に相対する一対の面に一対の電極部18とを備えた水晶振動子層12と、水晶振動子層12に外部荷重が印加された際に水晶振動子層12と略同量の変位を生ずる少なくとも1つの保持層14と、を含むので、薄板形状の水晶振動子16の薄板形状と平行な方向に外部荷重が印加される場合において、水晶振動子16に曲げ応力が生じる場合であっても、少なくとも1つの保持層14により水晶振動子16の曲げ方向の変形が抑制されるので、水晶振動子16の座屈を防止することができる。また、水晶振動子16に外部荷重が印加された際に、水晶振動子層12と保持層14とは略同量の変位を生ずるものとされているので、両者の変位の差によって曲げ方向の力が生ずることも防止される。そのため、薄板形状の水晶振動子16の薄さをより薄くすることができ、計測レンジを広げることが可能となる。
また、前述の実施例によれば、保持層14は、水晶振動子層12の薄板形状の両側を挟むように設けられ、水晶振動子層12に外部荷重が印加された際に水晶振動子層12と略同量の変位を生ずる1対の保持層であるので、水晶振動子層12の薄板形状の両側への変形が抑制され、より一層水晶振動子層12の座屈を抑制することができる。
また、前述の実施例によれば、保持層14は、接着層32を介して水晶振動子層12に接着させられているので、水晶振動子層12と保持層14とが接着層32により接着され、水晶振動子層12の座屈を抑制することができる。
また、前述の実施例によれば、保持層14は水晶からなり、保持層14と水晶振動子層12とはそれぞれに設けられた接着層32の原子拡散接合により結合されているので、保持層14と水晶振動子層12とは一体の結晶のように振る舞うことができ、水晶振動子層12の座屈を抑制することができる。
また、前述の実施例によれば、保持層14および水晶振動子層12は、略同等の熱膨張率を有する材料により構成されているので、荷重センサ10の置かれる環境温度によらず、保持層14および水晶振動子層12が共通した熱膨張特性を有するので、両者の膨張量の差を環境温度に応じて計測結果において考慮する必要がない。
続いて、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図13は、本発明の別の実施例による荷重センサ100を説明する図である。図13(a)は荷重センサ100の斜視図であり、図13(b)は図13(a)におけるXIIIB−XIIIB断面図である。
本実施例の荷重センサ100は、たとえば直方体形状を有する1個の塊状の水晶102において、対向する一対の面から空洞116をそれぞれ内側に堀り進める(くり抜く)ことによって得られる。そして図13(b)において左右から中央に向かってそれぞれ空洞116を堀り、中央部分に所定の厚みDの壁状に水晶が残るようにされる。この厚みDの壁状の水晶が荷重センサ100における水晶振動子層112であり、前述の実施例の荷重センサ10における水晶振動子層12に対応する。また、水晶102のうち水晶振動子層112以外の部分、すなわち、空洞116の設けられた一対の筒状の部分が、荷重センサ100における保持層114であり、前述の実施例の荷重センサ10における保持層14に対応する。
水晶振動子層112においては、その面形状の両側において前述の実施例と同様の電極18が設けられるとともに、電極と発振回路50とを接続するための電線20、22とが設けられる。なお、前述の実施例と異なり、保持部114は外部と連通された空洞116を有していることから、電線22はその空隙116を通って荷重センサ100の外部に引き出されればよい。なお、図13(a)においては、電極18などの図示を省略している。
本実施例の荷重センサ100によれば、保持層114と水晶振動子層112とは、もともと一個の塊状の水晶102であったことから、両者は分離しておらず、従って、前述の実施例のように、両者を接着するための接着層32を必要としない。そして、水晶振動子層112はその面形状の両側を保持層114にはさまれており、それら水晶振動子層112および保持層114は単一の結晶102からなり一体のものであることから、水晶振動子層112にその厚さ方向と垂直な方向に荷重が加えられた場合において、水晶振動子層112が座屈するのを抑制することができる。
図14は、本発明のさらに別の実施例による荷重センサ200を説明する図である。図14(a)は荷重センサ200の斜視図であり、図14(b)は図14(a)におけるXIVB−XIVB断面図である。
荷重センサ200は、それぞれ水晶からなる水晶振動子層12および一対の保持層14を含んで構成される点において、前述の実施例における荷重センサ10と共通する。また、水晶振動子層12において電極18、電線20、22などが設けられる点や、保持層14において段差28が設けられる点も共通する。一方、水晶振動子層12および一対の保持層14を接着するための接着層32が設けられない点において異なる。なお、図14(a)においては、電極18などの図示を省略している。
本実施例においては、ともに水晶からなる水晶振動子層12および一対の保持層14は、その接合面202において両者が直接接合を行なうよう反応させられる。その結果、別個に準備された水晶振動子層12および一対の保持層14を構成する水晶は接合面202で直接接合され、すなわち、それぞれは分子結合されて、1つの水晶であるかのような構成とされる。
本実施例の荷重センサ200によれば、水晶振動子層12および一対の保持層14は、その接合面202において両者が分子結合させられるので、接着層32を設けることなく水晶振動子層12および一対の保持層14を接着することができ、両者は一体の結晶であるかのように振る舞うことから、水晶振動子層12にその厚さ方向と垂直な方向に荷重が加えられた場合において、水晶振動子層12が座屈するのを抑制することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例においては、薄板形状の水晶振動子層12、112を両側から挟み込むように一対の保持層14、114が設けられたが、かかる構成に限られない。すなわち、保持層14、114が薄板形状の水晶振動子層12、112の少なくとも一方の面に設けられれば、一定の効果を生ずる。
また、前述の実施例においては、水晶振動子16は縦および横方向の大きさが2mmの正方形形状を有していたが、このような態様に限られない。例えば、水晶振動子16は、例えば荷重負荷方向に見た場合の断面を小さくすることによって負荷荷重に対する水晶への負荷応力を増大させて感度の向上を図る為に、長手方向Lの長さが、荷重負荷方向の長さが、荷重付加方向に垂直な方向の長さよりも長くされてもよい。
また、前述の実施例においては、電極18がスパッタリングにより、電線20はパターン配線としてそれぞれ設けられるとしたが、このような態様に限定されない。たとえば、電極18、電線20がいずれもスパッタリングによって水晶振動子16上に設けられてもよく、この場合、言い換えれば電極18と電線20とが区別せずに設けられてもよい。あるいは、電線22が設けられず、電線20の各々がそのまま荷重センサ10の外部に引き出されてもよい。
また、前述の実施例においては、電極18の形状は円形状とされたが、これに限られず、他の形状であってもよい。
また、前述の実施例においては、エッチング工程P4においてはウエットエッチングが、また、サンドブラスト工程P3においてはサンドブラストが行なわれるとしたが、これに限られず、エッチングに代えてサンドブラストが、あるいはその逆が行なわれてもよい。また、エッチングの方法として、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)やウェットエッチングが代わりに用いられてもよい。
また、前述の実施例においては、第一面接着層および電極生成工程P6において水晶基盤40の第一面に接着層32および電極18を設け、第一面接合工程P7を実行して水晶基盤40の第一面と水晶ウエハ34とを接合した後、第二面接着層および電極精製工程P8により水晶基盤40の第二面に接着層32および電極18を設け、第二面接合工程P9を実行して水晶基盤40の第二面と水晶ウエハ34とを接合したが、かかる態様に限定されない。すなわち、第一面接着層および電極生成工程P6において水晶基盤40の第一面に接着層32および電極18を設け、次いで第二面接着層および電極精製工程P8により水晶基盤40の第二面に接着層32および電極18を設けた後に、第一面接合工程P7を実行して水晶基盤40の第一面と水晶ウエハ34とを接合し、さらに第二面接合工程P9を実行して水晶基盤40の第二面と水晶ウエハ34とを接合してもよい。
また、前述の実施例において切り分け工程P7においてはダイシングソーが用いられたが、これに限定されず、たとえば、レーザ光を用いたカッターが用いられてもよい。
また、前述の実施例においては、接着層32としてCr/Ag薄膜が水素振動子層12および保持層14にそれぞれ設けられ、これらが原子拡散結合されることで接着されたが、これに限られず、接着剤であってもよい。この場合、接着剤が絶縁性を有するのであれば、前述の実施例のように、接着層32が電線20とその一定の近傍を除いて設けられたが、そのようにする必要がない。例えば、接着層32が電線20を覆うように電極18以外の全面に設けられてもよい。また、前述の実施例3のように、水素振動子層12および保持層14が直接接合される場合には接着層32は必要とされない。
また、前述の実施例において、接着層32は水晶振動子16の面においてその外周側を囲む形状とされたが、これに限られない。例えば、段差28の外縁に沿った円環状とされてもよいし、図15(a)に示すように、水晶振動子層12の面における電極18、電線20およびそれらと一定の距離の部分を除く全面としてもよいし、あるいは、図15(b)に示すように、荷重印加方向、すなわち同図における上下方向に延びる長手形状のものであってもよい。なお、図15(a)および(b)における一部切り欠いた円328は、水晶振動子層12と貼り合わせられる保持層14において設けられる段差28の大きさおよび位置を説明する線である。少なくとも荷重印加方向に延びる長手形状を接着層32が含むことにより、水晶振動子層12に荷重が印加された場合に、座屈を抑制する効果を生ずることができる。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の荷重センサは広い計測レンジと高い分解能とを兼ね備えるものであるから、計測のためにセンサデバイスを特別に装着する必要がなく、部屋、持ち物、衣服など環境に設置された計測デバイスによって生態情報をさりげなく経時的にとらえる「カジュアルセンシング」の実現に利用しうるものである。
10、100、200:荷重センサ 12、112:水晶振動子層 14、114:保持層 16:水晶振動子 18:電極 20:電線 28:段差 32:接着層 102:水晶 116:空洞 202:接合面
【0002】
られる。特許文献1に記載の技術においては、印加する荷重が大きい場合には水晶振動子が座屈してしまうことを避けるため、例えば一つの荷重センサに印加される荷重を分散させるなどの構成を必要としていた。また、かかる場合においては、荷重センサの検出レンジを広くすることができる一方、その分解能が低くなるという課題が生じていた。
[0006]
本発明は、以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、水晶振動子の座屈を防止することにより、分解能を保ちつつ検出レンジを広くすることのできる水晶振動子を用いた荷重センサを提供することにある。
課題を解決するための手段
[0007]
前記目的を達成するための本発明の要旨とするところは、(a)薄板形状の水晶振動子の該薄板形状と平行な方向に印加される外部荷重の大きさを検出する荷重センサであって、(b)該荷重センサは、薄板形状の水晶振動子と、該水晶振動子の板厚方向に相対する一対の面に一対の電極部とを備えた水晶振動子層と、(c)前記水晶振動子層の前記薄板形状の両側を挟むように設けられ、該水晶振動子層に前記外部荷重が印加された際に該水晶振動子層と略同量の変位を生ずる一対の保持層と、を含み、(d)前記保持層および水晶振動子層は、略同等の熱膨張率を有する材料により構成されていることを特徴とする。
発明の効果
[0008]
このようにすれば、前記薄板形状の水晶振動子の該薄板形状の面方向と平行な方向に外部荷重が印加される場合において、水晶振動子に曲げ応力が生じる場合であっても、前記一対の保持層により水晶振動子層の薄板形状の両側への変形が抑制されるので、水晶振動子層の座屈を抑制することができる。そのため、薄板形状の水晶振動子の薄さをより薄くすることができ、計測レンジを広げることが可能となる。また、荷重センサの置かれる環境温度によらず、保持層および水晶振動子層が共通した熱膨張特性を有するので、両者の膨張量の差を環境温度に応じて計測結果において考慮する必要がない。
[0009]
また好適には、前記保持層は、接着層を介して前記水晶振動子層に接着させられている。このようにすれば、水晶振動子層と保持層とが接着層により接着されるので、水晶振動子層の座屈を抑制することができる。
[0010]
また好適には、前記接着層は、前記外部荷重の印加方向に延びる長手形状
【0003】
を少なくとも有するものである。このようにすれば、外部荷重が印加された際に生じやすい水晶振動子層の曲げ方向の変形を好適に防止することができ、座屈を抑制することができる。
[0011]
また好適には、前記接着層は、原子拡散接合により前記保持層と前記水晶振動子層とを接着するものである。このようにすれば、前記保持層および前記水晶振動子層にそれぞれ設けられた接着層が原子拡散接合されることにより好適に前記保持層と前記水晶振動子層とが接着される。
[0012]
また好適には、前記保持層は水晶からなり、該保持層と前記水晶振動子層とは直接接合により結合されていること、を特徴とする。このようにすれば、前記保持層と前記水晶振動子層とは直接接合により接着されて一体の結晶のように振る舞うことができ、水晶振動子層の座屈を抑制することができる。
[0013]
[0014]
図面の簡単な説明
[0015]
[図1]本発明が適用される荷重センサの一例を説明する図であって、(a)は斜視図、(b)は個々の構成部材を説明する図、(c)は(a)における断面図である。
[図2]本実施例の荷重センサの作成における工程を説明する図である。
[図3]図2の工程によって生成される水晶ウエハおよび水晶基盤の断面の変化
【0020】
れた計測結果に0.6[Hz]から10[Hz]の通過帯域を持つバンドパスフィルタを通した信号のうち、図12(a)の横軸(時間軸)の20秒から25秒までの信号を図12(b)に示す。この図12(b)に示す信号は、被験者の指に取り付けた脈波センサ(小池メディカル社製サーフィンPO)が示した65[bpm]と略同周期で振動している。このことは、計測装置60によって被験者の体重と脈波とを同時に計測可能であることを示すものであり、これは本実施例の荷重センサ10が広い計測レンジを有することによるものである。
[0061]
前述の実施例によれば、薄板形状の水晶振動子16の該薄板形状と平行な方向に印加される外部荷重の大きさを検出する荷重センサ10であって、荷重センサ10は、薄板形状の水晶振動子16と、水晶振動子16の板厚方向に相対する一対の面に一対の電極部18とを備えた水晶振動子層12と、水晶振動子層12に外部荷重が印加された際に水晶振動子層12と略同量の変位を生ずる少なくとも1つの保持層14と、を含むので、薄板形状の水晶振動子16の薄板形状と平行な方向に外部荷重が印加される場合において、水晶振動子16に曲げ応力が生じる場合であっても、少なくとも1つの保持層14により水晶振動子16の曲げ方向の変形が抑制されるので、水晶振動子16の座屈を防止することができる。また、水晶振動子16に外部荷重が印加された際に、水晶振動子層12と保持層14とは略同量の変位を生ずるものとされているので、両者の変位の差によって曲げ方向の力が生ずることも防止される。そのため、薄板形状の水晶振動子16の薄さをより薄くすることができ、計測レンジを広げることが可能となる。
[0062]
また、前述の実施例によれば、保持層14は、水晶振動子層12の薄板形状の両側を挟むように設けられ、水晶振動子層12に外部荷重が印加された際に水晶振動子層12と略同量の変位を生ずる一対の保持層であるので、水晶振動子層12の薄板形状の両側への変形が抑制され、より一層水晶振動子層12の座屈を抑制することができる。
[0063]
また、前述の実施例によれば、保持層14は、接着層32を介して水晶振
ところで、前記水晶振動子を用いた荷重センサにおいては、薄板状、かつ、長手形状とされた板状の水晶振動子に対し、その長手方向に荷重を加えるものとされている。特許文献1においては、水晶振動子とその水晶振動子を保持しつつ荷重を加えることのできる保持器とを備えた荷重センサが提案されている。かかる保持器においては、水晶振動子の長手方向の両端を保持しつつ、その一端から荷重を入力する一方、他端を固定することで、水晶振動子に荷重を印加させるものとされている。
本発明が適用される荷重センサの一例を説明する図であって、(a)は斜視図、(b)は個々の構成部材を説明する図、(c)は(a)における断面図である。 本実施例の荷重センサの作成における工程を説明する図である。 図2の工程によって生成される水晶ウエハおよび水晶基盤の断面の変化を説明する図である。 本実施例の荷重センサの外観を説明する図である。 水晶振動子の試験片に対して行なった破壊試験の結果を説明する図である。 本実施例の荷重センサにおける応力の解析結果を説明する図である。 本実施例の荷重センサを含む荷重計測システム全体の構成を説明する図である。 本実施例の荷重センサに対する荷重負荷実験の結果を説明する図である。 本実施例の荷重センサの出力の安定性についての実験結果を説明する図である。 本実施例の荷重センサと従来の荷重センサとをその特性を比較する図表である。 本実施例の荷重センサを用いて体重と脈波の同時計測を行なうための計測装置を説明する図である。 図11の計測装置における出力信号の例を説明する図であって、(a)は出力信号そのまま、(b)はバンドパスフィルタを通した信号を示す。 本発明の別の実施例における荷重センサの構成を説明する図であって、(a)は斜視図、(b)は(a)におけるXIIIB−XIIIB断面図である。 本発明のさらに別の実施例における荷重センサの構成を説明する図であって、(a)は斜視図、(b)は(a)におけるXIVB−XIVB断面図である。 図1の荷重センサの別の態様を説明する図であって、接着層の別の形状を説明する図である。
図1(b)は、図1(a)に示す荷重センサ10を構成する水晶振動子層12および一対の保持層14の、重ね合わせる前の構成を説明する図である。まず、水晶振動子層12は、薄板形状の水晶振動子16と、その水晶振動子16の板厚方向に相対する一対の面に設けられた一対の電極18a、18bとを含んで構成されている。なお、以下の説明において電極18aおよび18bを区別しない場合、総称して単に電極18と呼ぶ。また、電極18aおよび18bには、それら電極18a、18bをそれぞれ後述する発振回路50接続するための電線20aおよび20bが設けられている。
電線20は、水晶振動子16の平面上にて端部近くまで伸びた電極18のパターン上にて、電極18の各々と連結されて電気的に接続されている配線用の銅線である。電線22は、電線20と後述する発振回路50とを直接的もしくは中継基板などを介して接続するためのものである。電線22は、電線20よりも大径の配線用の銅線であり、例えば後述する保持層14に設けられた溝部26に沿うように配線される。
また、保持層14は、水晶振動子層12に比べて十分な厚さを有している。具体的には本実施例においては前述の通り、水晶振動子層12の厚さ41.7[μm]に対し、保持層14の厚さは500[μm]である。また、保持層14において、前述した水晶振動子層12と接合された場合に外周面となる面においては、水晶振動子層12の電極18から引き出された電線20に対応する位置に厚さ方向に延びる凹溝26が設けられており、保持層14と水晶振動子層12とを重ね合わせた場合に、電線20の端部が露出するようになっている。この露出した電線20の端部に電線22が接続される。また、溝26は断面が円弧形状の溝とされているが、これは水晶振動子層12に荷重が印可された場合に溝26の特定の箇所に応力集中が生じにくくするためである。
また、図1(c)に示すように、保持層14における水晶振動子層12と重ね合わされる面においては、水晶振動子層12と重ね合わされた際に電極18と対応する部分に段差28が設けられている。図1(c)は、図1(a)におけるIC−IC断面を示す断面図である。この段差28は断面が円状の穴として設けられており、保持層14が水晶振動子層12と重ね合わされた際に、電極18が保持層14と接触することがないよう、具体的には例えば、段差28として設けられた穴と電極18との間に10μm程度のクリアランスCLが設けられるように、段差28の大きさや深さが設定される。段差28が設けられることにより、保持層14における水晶振動子層12と重ね合わせた際に、両者が接触することにより水晶振動子16の発振を妨げることがない。言い換えれば、水晶振動子層12のうち段差28に対向する部分が、好適な振動を生じる振動部として確保される。なお、段差28の形状は前述のような断面が円形の穴に限られず、電極18と保持層14とが接触しない形状であればよい。
第一面接着層及び電極形成工程P6では、前述のように所定の厚み(本実施例においては水晶振動子16の厚みである41.7[μm])とされ、鏡面仕上げされた水晶基盤40の一方の面において、電極18と接着層32とが設けられる。水晶基盤40は水晶振動子層12となるものである。具体的な手順は、水晶ウエハ34に接着層32を設けた接着層形成工程P5と同様であるので説明を省略する。また、併せて、電極18と発振回路50とを接続するためのパターン電線20についても設けられる。図3の(f)は、この第一面接着層および電極形成工程P6が行なわれて水晶基盤40の片面に電極18および接着層32が設けられた状態の水晶基盤40を示している。
第一面接合工程P7においては、接着層形成工程P5および第一面接着層及び電極形成工程P6において接着層32がそれぞれ設けられた水晶ウエハ34および水晶基盤40が、その接着層32どうしが対向するように重ね合わされると共に、原子拡散接合により両者が接着される。これにより、水晶ウエハ34および水晶基盤40、言い換えれば保持層14と水晶振動子層12とが接着される。図3(g)は、接着層形成工程P5において接着層32が設けられた水晶ウエハ34の一つと、第一面接着層及び電極形成工程P6において一方の面に電極18および接着層32が設けられた水晶基盤40とが、接合工程P7において原子拡散接合により接着された例を示す図である。
続いて、第二面接着層及び電極形成工程P8が実行される。この第二面接着層及び電極形成工程P8においては、水晶基盤40の他方の面において、電極18と接着層32とが設けられる。その手順は第一面接着層及び電極形成工程P6と略同様であるので説明を省略する。
さらに、第二面接合工程P9においては、前記接着層形成工程P5において接着層32が設けられた別の水晶ウエハ34と、第二面接着層及び電極形成工程P8において他方の面に接着層32および電極18が設けられた水晶基盤40が、その接着層32どうしが対向するように重ね合わされると共に、原子拡散接合により両者が接着される。この手順は前記第一面接合工程P7におけるものと略同様であるので説明を省略する。この第二面接合工程P9により、2枚の水晶ウエハ34および水晶基盤40、言い換えれば2つの保持層14と水晶振動子層12とが接着される。図3(h)は、この第二面接合工程P9により、前記第一面接合工程P7により一の水晶ウエハ34と接合されていた水晶基盤40に対し、その水晶基盤40他方の面において別の水晶ウエハ34が接合された状態を説明する図である。なお、水晶基盤40の両側に設けられる電極18を設ける際には、水晶基盤40を挟んだ一対の電極18の位置が重なるようにされる。
切り分け工程P10においては、接着された一対の水晶ウエハ34および水晶基盤40から、個々の荷重センサ10が切りわけられる。具体的には例えばサンドブラスト工程P3において設けられた切れ込みに沿ってダイシングソーにより切り分けることにより、一つ一つの荷重センサ10を取り出すことができる。
ここで、水晶振動子を用いた荷重センサの計測レンジについて、水晶振動子の厚さとの関係を検討する。本実施例における水晶振動子16として用いられるATカット水晶振動子、すなわち、人工水晶のz軸からは35°15’の角度で切り出した振動子は、厚みすべり振動を発生させ、発振回路を取り付けることで、安定した周波数信号を得ることができる。また、水晶振動子16に外力P[N]が加えられた場合、その外力の大きさに比例して周波数が変動する。その周波数の変動量Δf[Hz]は、
Figure 2017213059

のような比例関係を有している。ここで、SSはセンサ感度であり、次式のように表される。
Figure 2017213059

ここで、βは水晶への応力の方向によって定まる感度係数であり、ηは荷重伝達効率であり、wおよびは水晶振動子16の幅および厚さである。上記(2)式より、水晶振動子16の厚さtを小さくすることで、センサ感度SSを効果的に向上できることが分かる。荷重伝達効率ηは荷重センサ10に加えられた力と水晶振動子層12に実際に加えられた力との比で定義される。
水晶は結晶材料であり、結晶欠陥が少ないことから、転位を起こしにくく機械的に優れた特性を有している。このため、圧縮応力に対して高い強度を示す。一方で脆性材料であることから、引張りや曲げ応力に弱く、特に水晶振動子16が薄型の構造を有することから、水晶振動子を用いた荷重センサの最大許容荷重は座屈荷重に起因すると考えられる。これに関して、発明者らが長さの異なる水晶片に対して破壊試験を行ない、その長さと破壊に至った際の圧縮荷重との関係を調べた結果を以下に示す。実験においては、厚さ100[μm]、幅2[mm]、長さLを1[mm]から4[mm]まで0.5[mm]刻みで異ならせた試験片を、荷重センサ上に配置し、試験片を破壊に至るまで荷重を加え圧縮した。荷重を印可する方向は、図5中に図示した通り、平板形状の水晶片における面方向である。この荷重印可方向が、水晶からなる試験片を本実施例の水晶振動子層12に用いた場合の荷重印可方向、すなわち、荷重検出方向に対応する。破壊時の荷重をロードセル(Kistler Corporation製9031A)を用いて計測した。この結果を図5にプロットして示す。なお、図5における横軸は試験片の長さLを、縦軸は破壊に至った際の圧縮荷重を応力[MPa]に換算した値をそれぞれ示している。また、計測結果の標準偏差をエラーバーにより表している。
続いて、本実施例の荷重センサ10について、その荷重特性を調べるために実際に荷重を負荷して行なった実験結果を示す。図7は、本実施例の荷重センサ10を含む荷重計測システム全体の構成を説明する図である。システムは、荷重センサ10、荷重センサ10の主要部である水晶振動子16の発振を持続して行わせる為の発振回路50、発振回路50から出力される周期信号の周波数を読み取る為の周波数カウンタ52、及び発振回路50等へ電源を供給する為の電源回路54などを含んで構成される。発振回路50は、水晶振動子16の発振回路として一般的なコルピッツ型発振回路を用いた。また、周波数カウンタ52としては、たとえば、Agilent社製53230Aなどが用いられる。
このように構成されるシステムにおいて、荷重負荷実験を行った。実験においては、zステージ上に設置したロードセル(9031A,Kistler社)の鉛直上に荷重センサ10を図1(a)に示す姿勢で配置した。荷重センサ10の上方には、ステージ外に位置が固定されて設けられた枠板が設けられており、ステージを上昇させることで、荷重センサ10の上面が該枠板に当接し、さらにステージを上昇させることで荷重センサ10の上方から下向きに荷重センサ10に荷重が与えられる。荷重センサ10の耐荷重を確認するため、荷重センサ10が破壊に至るまで荷重を加えていき、荷重特性を計測した。与えた荷重をロードセルにより、また、センサの出力を周波数カウンタ52によりそれぞれ計測することで、荷重センサ10の負荷荷重Pに対する出力周波数の変化Δfを計測した。
前記荷重負荷実験により、本実施例の荷重センサ10は600[N]の耐荷重を有することが確認できた。破壊時の水晶振動子16における応力は、荷重伝達効率ηを用いて理論的に345[MPa]となる。これは、一般的な水晶の破壊応力とされる150[MPa]を超える値であり、本実施例の荷重センサ10は、座屈を抑える構造によって最大許容荷重Pmaxを向上できたことがわかる。一方で、前述の解析結果によれば、座屈時の水晶振動子16の応力は573[MPa]とされていたのに対して実際の実験結果ではそれよりも低い値となっている。荷重負荷実験においては、荷重センサ10の破壊は保持層14と水晶振動子層12との接合面(接着層32の部分)における亀裂から生じており、接合面をより強固に接合するなどの改善を行なうことにより、解析時の値により近づける、すなわち、より高い許容応力とすることができることが考えられる。
続いて、本実施例の荷重センサ10の出力安定性、すなわちセンサ出力の時間安定性についての評価を行なうために行なった実験結果を示す。実験においては、荷重センサ10を25℃の恒温下におき十分な時間が経過した後、定常状態となってからセンサ出力の時間変動を計測した。すなわち、荷重センサ10に加えられる荷重が変化しない状況下で、荷重センサ10の出力、すなわち、水晶振動子16の発振周波数fの変動Δf[Hz]を計測した。
本実施例の荷重センサ10と比較例1乃至5とを比較すると、本実施例の荷重センサ10は広い計測レンジρを有していることがわかる。さらに従来の水晶振動子を用いた荷重センサである比較例3乃至5との比較でも、本実施例の荷重センサ10は、その最大許容荷重Pmaxに対して高いセンサ感度を有していることがわかる。特に、4.0×10−4[N]から600[N]までの計測レンジ、すなわち106のオーダーの計測レンジを実現していることがわかる。
体重62[kg]の被験者が板62上に乗った場合の4つの荷重センサ10の出力の合計、すなわち、4つの荷重センサ10の合力を図12(a)に示す。被験者が板62に乗ることで610[N]程度の荷重変化を検出した。これは、被験者の体重を正しく検出したものと考えられる。さらに、得られた計測結果に0.6[Hz]から10[Hz]の通過帯域を持つバンドパスフィルタを通した信号のうち、図12(a)の横軸(時間軸)の20秒から25秒までの信号を図12(b)に示す。この図12(b)に示す信号は、被験者の指に取り付けた脈波センサ(小池メディカル社製サーフィンPO)が示した65[bpm]と略同周期で振動している。このことは、計測装置60によって被験者の体重と脈波とを同時に計測可能であることを示すものであり、これは本実施例の荷重センサ10が広い計測レンジを有することによるものである。
水晶振動子層112においては、その壁状面の両側において前述の実施例と同様の電極18が設けられるとともに、電極18と発振回路50とを接続するための電線20、22とが設けられる。なお、前述の実施例と異なり、保持部114は外部と連通された空洞116を有していることから、電線22はその空洞116を通って荷重センサ100の外部に引き出されればよい。なお、図13(a)においては、電極18などの図示を省略している。
また、前述の実施例において切り分け工程P10においてはダイシングソーが用いられたが、これに限定されず、たとえば、レーザ光を用いたカッターが用いられてもよい。

Claims (7)

  1. 薄板形状の水晶振動子の該薄板形状と平行な方向に印加される外部荷重の大きさを検出する荷重センサであって、
    該荷重センサは、
    薄板形状の水晶振動子と、該水晶振動子の板厚方向に相対する一対の面に一対の電極部とを備えた水晶振動子層と、
    前記水晶振動子層の前記薄板形状の両側を挟むように設けられ、該水晶振動子層に前記外部荷重が印加された際に該水晶振動子層と略同量の変位を生ずる1対の保持層と、を含むことを特徴とする荷重センサ。
  2. 前記保持層は、接着層を介して前記水晶振動子層に接着させられていること、を特徴とする請求項1に記載の荷重センサ。
  3. 前記接着層は、前記外部荷重の印加方向に延びる長手形状を少なくとも有すること、を特徴とする請求項2に記載の荷重センサ。
  4. 前記接着層は原子拡散接合により前記保持層と前記水晶振動子層とを接着するものであること、を特徴とする請求項2または3に記載の荷重センサ。
  5. 前記保持層は水晶からなり、該保持層と前記水晶振動子層とは直接接合により結合されていること、を特徴とする請求項1に記載の荷重センサ。
  6. 前記保持層および水晶振動子層は単一の水晶からなり、
    前記保持層は外部と連通する空洞を有すること、を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の荷重センサ。
  7. 前記保持層および水晶振動子層は、略同等の熱膨張率を有する材料により構成されていること、を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の荷重センサ。
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