JPWO2017199385A1 - 粒子線治療装置用のビームモニタ及び粒子線治療装置 - Google Patents
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Abstract
試験照射の際にビーム位置を確認できるとともに、実照射中も荷電粒子ビームがビーム設計軌道をはずれていないか監視できる粒子線治療装置用のビームモニタを得ることを目的とする。本発明の粒子線治療装置用のビームモニタ(34)は、荷電粒子ビームのビーム設計軌道(ダクト中心線(25))上に配置されると共に、荷電粒子ビームが通過可能に設けられた開口部(18)を有する蛍光板(17)と、開口部(18)を開閉すると共に、蛍光塗料が塗布された蓋部(19)と、開口部(18)が開閉するように蓋部(19)を移動する蓋部移動機構(43)と、蛍光板(17)の表面を観察するように配置されたカメラ(21)と、を備えたことを特徴とする。
Description
本発明は、陽子線や炭素イオン線などの荷電粒子ビームを癌等の患部に照射して治療する粒子線治療装置に関し、特に治療のための照射(以下「実照射」)中であっても荷電粒子ビームがビーム設計軌道をはずれていないか監視できるものに関するものである。
特許文献1には、荷電粒子ビームを加速する加速器系と、この加速器系から出射された高エネルギービームを照射位置まで輸送するビーム輸送系とからなり、ビーム輸送系に少なくとも1個のステアリング電磁石とこれに対応する少なくとも1個のビーム位置モニタを備えた粒子線治療システムが開示されている。特許文献1の粒子線治療システム(粒子線治療装置)は、ビーム位置モニタの検出結果からビーム位置を補正するようステアリング電磁石を駆動している。
特許文献1に開示された粒子線治療システムにおいては、実照射と異なる準備段階における照射である、試験照射の際に、着脱自在のビーム位置モニタを照射位置に設置した状態でビーム照射をする。特許文献1の粒子線治療システムは、ビーム位置の変動が再現性のある周期的のものであるという前提のもと、試験照射の際においてビーム位置の周期的な変動を無くすようにステアリング電磁石の励磁電流値を位置変動の周期に合わせて供給し、その周期的励磁電流値を取得し、この周期的励磁電流値を保存する。特許文献1の粒子線治療システムは、実照射の際にビーム位置モニタを取り外した状態で保存した周期的励磁電流をステアリング電磁石に供給するようにしている。すなわち、特許文献1の粒子線治療システムは、実照射の際にフィードフォワード制御をしている。
このように、特許文献1の粒子線治療システムは、「ビーム位置の変動は再現性のある周期的のもののみである」という前提に立っているため、なんらかの原因で生じる突発的なビーム位置変動や、経時変化によるゆるやかな非周期的なビーム位置変動には対応できなかった。また、特許文献1の粒子線治療システムは、実照射の際にはビーム位置モニタを取り外した状態であるため、実照射の際にビーム位置が設計軌道からはずれていないか監視できていないという問題点があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、試験照射の際にビーム位置を確認できるとともに、実照射中も荷電粒子ビームがビーム設計軌道をはずれていないか監視できる粒子線治療装置用のビームモニタを得ることを目的とする。
本発明の粒子線治療装置用のビームモニタは、荷電粒子ビームのビーム設計軌道上に配置されると共に、荷電粒子ビームが通過可能に設けられた開口部を有する蛍光板と、開口部を開閉すると共に、蛍光塗料が塗布された蓋部と、開口部が開閉するように蓋部を移動する蓋部移動機構と、蛍光板の表面を観察するように配置されたカメラと、を備えたことを特徴とする。
本発明の粒子線治療装置用のビームモニタは、蛍光板の開口部を開閉可能に設けられた蓋部を備えたので、試験照射の際にビーム位置を確認できるとともに、実照射中も荷電粒子ビームがビーム設計軌道をはずれていないか監視できる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による粒子線治療装置の概略構成図である。図2は本発明によるビームモニタの位置確認機能時の基本構成例を示す図であり、図3は本発明によるビームモニタの位置監視機能時の基本構成例を示す図である。図4は本発明の実施の形態1によるビームモニタの位置確認機能時の概略構成図であり、図5は本発明の実施の形態1によるビームモニタの位置監視機能時の概略構成図である。図6は図4の蛍光板及び蓋部の斜視図であり、図7は図4の蛍光板及び蓋部の正面図である。図8は、ビームモニタの蓋部を回転する移動機構を示す図である。図9は、ビームの振動を説明する図である。図10は図1の2つのステアリング電磁石によるビーム軌道調整を説明する図であり、図11は図10のs方向位置S1におけるビームのx方向位置及びy方向位置を示す図である。図12は4つの位置のステアリング電磁石によるビーム軌道調整を説明する図である。図13は、情報処理器の機能を実現するハードウェア構成を示す図である。図14は図1のビーム輸送系に出射された荷電粒子ビームのビーム電流の時間的変化を説明する図であり、図15は図1のステアリング電磁石電源によるビーム補正手順を説明するフローチャートである。図16は図1の第1のステアリング電磁石電源におけるキック角算出の方法を説明する基本的概念図であり、図17は図1の第2のステアリング電磁石電源におけるキック角算出の方法を説明する基本的概念図である。
図1は本発明の実施の形態1による粒子線治療装置の概略構成図である。図2は本発明によるビームモニタの位置確認機能時の基本構成例を示す図であり、図3は本発明によるビームモニタの位置監視機能時の基本構成例を示す図である。図4は本発明の実施の形態1によるビームモニタの位置確認機能時の概略構成図であり、図5は本発明の実施の形態1によるビームモニタの位置監視機能時の概略構成図である。図6は図4の蛍光板及び蓋部の斜視図であり、図7は図4の蛍光板及び蓋部の正面図である。図8は、ビームモニタの蓋部を回転する移動機構を示す図である。図9は、ビームの振動を説明する図である。図10は図1の2つのステアリング電磁石によるビーム軌道調整を説明する図であり、図11は図10のs方向位置S1におけるビームのx方向位置及びy方向位置を示す図である。図12は4つの位置のステアリング電磁石によるビーム軌道調整を説明する図である。図13は、情報処理器の機能を実現するハードウェア構成を示す図である。図14は図1のビーム輸送系に出射された荷電粒子ビームのビーム電流の時間的変化を説明する図であり、図15は図1のステアリング電磁石電源によるビーム補正手順を説明するフローチャートである。図16は図1の第1のステアリング電磁石電源におけるキック角算出の方法を説明する基本的概念図であり、図17は図1の第2のステアリング電磁石電源におけるキック角算出の方法を説明する基本的概念図である。
本実施の形態1の粒子線治療装置100は、イオン源(図示せず)、入射器11、四極電磁石12a、12b等からなる入射系1と、入射器11から出射された荷電粒子ビームを周回させながら必要なエネルギーまで加速させるシンクロトロン等である加速器系2と、この加速器系2により必要なエネルギーまで加速された荷電粒子ビームを患者近傍の照射位置Tまで輸送するビーム輸送系3と、入射系1、加速器系2、ビーム輸送系3を制御する照射制御装置5を備えている。なお、必要なエネルギーまで加速された荷電粒子ビームを、適宜「高エネルギービーム」と呼ぶ。
図1において、入射器11で発生した荷電粒子ビームは、シンクロトロン等の加速器系2に入射され、ここで必要なエネルギーまで加速される。加速器系2で加速された荷電粒子ビームは、出射用偏向電磁石30からビーム輸送系3へと出射され、後述する各種電磁石を経由してビーム軌道が調整されて照射位置Tに至り、照射対象に照射される。ビーム輸送系3は、荷電粒子ビームのビームサイズを調整する複数の四極電磁石32a、32b、32c、32d、32e、32f、32g、ビーム軌道補正用のステアリング電磁石33a、33b、ビームの方向を偏向する偏向電磁石31、荷電粒子ビームのビーム位置確認及びビーム位置監視を行うビームモニタ34a、34b、ステアリング電磁石33a、33bの励磁電流をそれぞれ制御するステアリング電磁石電源41、42、照射対象に荷電粒子ビームを照射する照射ノズル4を備えている。ビームモニタ34a、34bは2つあるので、上流側に位置するビームモニタ34a及び下流側に位置するビームモニタ34bを、それぞれ適宜、第1のビームモニタ(第一ビームモニタ)34a及び第2のビームモニタ(第二ビームモニタ)34bと呼ぶ。ステアリング電磁石33a、33bも2つあるので、上流側に位置するステアリング電磁石33a及び下流側に位置するステアリング電磁石33bを、それぞれ適宜、第1のステアリング電磁石(第一ステアリング電磁石)33a及び第2のステアリング電磁石(第二ステアリング電磁石)33bと呼ぶ。ステアリング電磁石33a、33bの励磁電流をそれぞれ制御するステアリング電磁石電源41、42を、それぞれ適宜、第1のステアリング電磁石電源(第一ステアリング電磁石電源)41、第2のステアリング電磁石電源(第二ステアリング電磁石電源)42と呼ぶ。
ビーム輸送系3の四極電磁石の符号は、総括的に32を用い、区別して説明する場合に32a〜32gを用いる。ステアリング電磁石の符号は、総括的に33を用い、区別して説明する場合に33a、33bを用いる。ビームモニタの符号は、総括的に34を用い、区別して説明する場合に34a、34bを用いる。四極電磁石32は、四極磁場成分を有する電磁石を含んでおり、荷電粒子ビームのビームサイズを調整する。ステアリング電磁石33a、33bは、それぞれのステアリング電磁石電源41、42により励磁電流が制御され、高エネルギービームのビーム軌道を調整する。ステアリング電磁石33a、33bは、所定の励磁電流が流れることで、高エネルギービームがビーム輸送系3において所定のビーム設計軌道を通過して照射対象に到達するように、ビーム軌道を補正する。
実施の形態1のビームモニタ34は、荷電粒子ビームのビーム軌道を観測及び調整するための試験照射の際と、実際に患者の患部に照射する実照射の際とで機能が変更可能に構成されている。実施の形態1のビームモニタ34は、目的を達成するために、試験照射の際にビーム位置を確認できる位置確認機能と、実照射中も荷電粒子ビームがビーム設計軌道をはずれていないか監視できる位置監視機能を備える必要がある。荷電粒子ビームのビーム軌道を観測及び調整するための試験照射の際には、特許文献1に示されたビーム位置モニタと同様の機能(位置確認機能)を備えればよい。また、実際に患者の患部に照射する実照射の際には、正常なビーム軌道を進行する荷電粒子ビームを通過させると共に、異常なビーム軌道を進行する荷電粒子ビームを検出する機能、すなわち荷電粒子ビームが設計軌道からはずれていないか監視する位置監視機能を備えることが必要である。
従来の粒子線治療装置における、位置確認機能のみのビーム位置モニタは、例えば、特許文献1のように、蛍光板とそれを撮像するカメラの構成によって実現されることが知られている(特許文献1の段落番号0013、0039及び図13)。また、従来の粒子加速器のビーム監視手段として、ビーム設計軌道を包囲してリング状の蛍光板を配置して、当該蛍光板の表面をテレビカメラで観測するものも知られている(例えば、特開平5−90000号公報)。このように、試験照射の際に用いるビーム位置モニタと実照射の際に用いるビーム監視モニタとは、いずれも蛍光板とそれを撮像するカメラによって構成できる、という共通性を有している。
そこで、本実施の形態1の粒子線治療装置100に用いるビームモニタ34は、例えば、荷電粒子ビームの設計軌道上に配置された蛍光板17と、当該蛍光板17の表面を観察するように配置されるカメラ21を備えた構成にした。また、ビームモニタ34は、実照射の際に、当該蛍光板17にはビームが設計軌道上を正しく進行する場合(正しく照射されている場合)には通過するような開口部18が設けられ、当該開口部18を覆うような開閉可能でかつ蛍光剤(蛍光塗料)が塗布された蓋部19を備えている。すなわち、実施の形態1のビームモニタ34は、図3に示した位置確認機能時の基本構成と図2に示した位置監視機能時の基本構成とを併せ持っている。
図2に示すように、実照射の際の位置監視機能を有するビームモニタ34において、設計軌道上を正しく進行するビーム23が蛍光板17に設けられた開口部18を通過し、設計軌道上を正しく進行していないビーム24が蛍光板17に衝突して生じる光(発光)をカメラ21で検出する。すなわち、ビームが設計軌道上をはずれて進行する場合(蛍光板17における開口部18よりも外側にビームが照射された場合)には、蛍光板17が発光し、カメラ21がその発光を捕らえる。図3に示すように、試験照射の際の位置監視機能を有するビームモニタ34において、設計軌道上を正しく進行するビーム23が蓋部19に衝突して生じる光をカメラ21で検出し、設計軌道上を正しく進行していないビーム24が蛍光板17に衝突して生じる光をカメラ21で検出する。すなわち、蛍光板17及び蓋部19が発光し、カメラ21がその発光を捕らえる。
実施の形態1のビームモニタ34は、荷電粒子ビームのビーム軌道を観測及び調整するための試験照射の際と、実際に患者の患部に照射する実照射の際とで機能が変更される。ビームモニタ34は、試験照射の際には荷電粒子ビームのビーム位置を確認する位置確認機能が実現される状態にされ、実照射の際には荷電粒子ビームが設計軌道からはずれていないか監視する位置監視機能が実現される状態にされる。ビームモニタ34は、図4及び図5に示すように、例えば、開口部18を有する蛍光板17と、蛍光塗料が塗布された蓋部19と、蓋部19を移動する蓋部移動機構43と、蛍光板17及び又は蓋部19の表面を撮影するカメラ21と、カメラ21で撮影した画像に基づいてビーム軌道の異常を検出し、粒子線治療装置100の照射制御装置5に生成した異常検出信号sigeを送信する情報処理器27を備える。情報処理器27は、実照射の際に、蛍光板17における開口部18よりも外側に荷電粒子ビームが照射されたことを検出した場合に、異常検出信号sigeを生成する。ビーム設計軌道は、例えばダクト中心線25を通過する軌道である。ここで、開口部18は、ビームが設計されたとおりに進行する場合にはビームが通過するように、またビームが設計軌道からはずれた場合にはビームを遮るように設けてある。開口部18は、例えば、実測された荷電粒子ビームの通過範囲にマージンを加えた範囲の開口や、シミュレーションで計算された荷電粒子ビームの通過範囲にマージンを加えた範囲の開口を有している。蓋部19は蛍光板17における荷電粒子ビームが進行する上流側表面に回転可能に配置されている。
試験照射の際には図5に示すように蓋部19により蛍光板17の開口部18が覆われるので、ビームモニタ34は、真空ダクト15の内部に配置されている蛍光板17及び蓋部19の表面に当たった荷電粒子ビームの位置を、真空ダクト15に設けられた窓16を介してカメラ21で撮影する。実照射の際には図4に示すように蓋部19が移動し蛍光板17の開口部18がビーム軌道上に配置されるので、ビームモニタ34は、開口部18よりも外周側の蛍光板17の表面に当たった荷電粒子ビームの位置を、窓16を介してカメラ21で撮影する。図6では、蓋部19が開口部18を覆う場合の回転方向28を示した。図4、図5には、蓋部19が蓋部移動機構43のモータ20により、蛍光板17の表面に平行な状態と蛍光板17の表面に平行でない状態(傾斜した状態)とに変更される例を示した。また、図4、図5には、蛍光板17が、真空ダクト15のダクト中心線25に対して角度θで傾斜して配置された例を示した。カメラ21はカメラ軸26が蛍光板17に垂直になるように配置されている。なお、図4、図5では、モータ20は破線で示したが、真空ダクト15の図における紙面裏側に配置されたモータ20と蛍光板17及び蓋部19とが重なっているので、判別し易くするために、蛍光板17及び蓋部19は実線で示した。
図7には、図4のA方向から見た蛍光板17と蓋部19の正面図を示した。図1、図4、図5には3次元方向(s方向、x方向、y方向)を示した。s方向は荷電粒子ビームの進行方向であり、x方向はs方向に垂直な方向であり、y方向はs方向及びx方向に垂直な方向である。なお、他の図においても各方向は同様に示した。蛍光板17は真空ダクト15のダクト中心線25に対して角度θで傾斜して配置されているので、正面から見た場合の蛍光板17における長手方向b1がダクト中心線25に対して角度θで傾斜しており、正面から見た場合の蛍光板17における短手方向b2はx方向と平行になっている。なお、図4、図5において蛍光板17の長手方向b1は、y方向に対して90°−θで傾斜している。
ビームモニタ34の蓋部19を移動する蓋部移動機構43は、例えば蓋部19に接続された支持棒44と、支持棒44にモータ軸49が接続されたモータ20とを備える。図8は、真空ダクト15及び窓16を切断した断面図であり、蛍光板17及び開口部18が図7と同様に正面を向いている図である。図8において、蓋部19が開口部18を覆った場合の蓋部19aも示した。
粒子線治療装置100を詳しく説明する。粒子線治療装置100は、試験照射の際及び実照射の際においては、ビーム輸送系3の所定位置に2個の機能変更可能なビームモニタ34a、34bを備えている。図1のステアリング電磁石電源41、42はそれぞれステアリング電磁石33a、33b用の電源であって、試験照射の際のビームモニタ34a、34bにおけるビーム位置の検出値に応じてステアリング電磁石33a、33bの補正用励磁電流の値を算出し、これを保存する制御装置を含んでいる。
一般論として、四極電磁石を含むビーム光学系において、ある1点でビームに中心軌道からずれるような磁場(偏向磁場)を与えた場合のビームの軌道変化について、図9を用いて説明する。図9にビーム中心位置特性62を示した。図9の横軸はs方向の位置であり、縦軸はx方向の位置である。Sa点で偏向磁場を発生させて偏向力61によりビームを偏向した場合、ビーム軌道は下流のSb点で最大変位となり、その後、変位は小さくなり、さらに下流のSc点で一旦変位がゼロとなる。その後ビームの変位は再び逆方向に大きくなり、またさらに下流のSd点で変位の符号がSb点とは逆で最大となり、再びSe点でゼロに戻る。このようにビームの変位量は振動することから、1周期を360度とした位相で表すことができる。
以上のことから、四極電磁石を含むビーム光学系では、なんらかの原因によりビーム軌道がずれた場合に、そのずれが大きく現れる箇所と逆にずれがあまり現れない箇所が存在することがわかる。
特許文献1に示された粒子線治療装置では、ビーム軌道上のビーム位置の周期的な変動を補正しようとするものである。このビーム位置の周期的な変動を観測するため、ビーム位置モニタをビーム位置のずれ(変動)が大きく現れる箇所に、すなわち感度のよい箇所に、配置することが合理的である。本実施の形態1の粒子線治療装置100は、ビームモニタ34a、34bが、ビーム位置のずれ(変動)が大きく現れる箇所に配置されている。ビーム位置のずれ(変動)が大きく現れる箇所が、前述した所定位置である。
試験照射の際において、ビームモニタ34a、34bは位置監視機能が実現される状態にされる(図5参照)。この状態で、実施の形態1の粒子線治療装置100は、後述するように、ビーム位置の周期的な変動を無くすようにステアリング電磁石33a、33bの励磁電流値を位置変動の周期に合わせて供給し、その周期的励磁電流値を取得し、この周期的励磁電流値をステアリング電磁石電源41、42に保存する。そして、実施の形態1の粒子線治療装置100は、実照射の際にビームモニタ34a、34bが位置監視機能が実現されるように変更し(図4参照)、ステアリング電磁石電源41、42に保存した周期的励磁電流をステアリング電磁石33a、33bに供給する。
しかし、ステアリング電磁石33a、33bによってビーム位置の周期的な変動を補正した後であっても、なんらかの理由によりさらにビーム位置がずれた場合に周期的変動でのずれ(変動)が大きく現れた箇所に後発的なビーム位置ずれ、すなわち荷電粒子ビームのビーム軸ずれが大きく生じることはよくある。したがって、実照射の際にもビームモニタ34a、34bを配置した同じ箇所で後発的なビーム位置ずれを監視することは、後発的なビーム位置ずれを効率的に検出できるメリットがある。
次に粒子線治療装置100の動作について説明する。粒子線治療装置100における照射には、前述したように、ビームが正しい位置等に照射できるように患者なしで行う調整及びキャリブレーション(校正)用の「試験照射」と、校正された後に、実際に患者に対して治療を行うための「実照射」とがある。キャリブレーションは決められた期間ごとに行うことが一般的である。
キャリブレーションは、上流側から順に下流側へ行っていく。粒子線治療装置100のキャリブレーションは、他の光学系機器と同じように考えると理解できる。所望のビーム設計軌道に実際のビーム軸を一致させることを考える。簡単のため、ビーム輸送系3の上流側から適宜、S1点、S2点、S3点があるとする。図10に示すように、S1点において、ビーム位置が設計軌道(ダクト中心線25)からずれていれば、そのS1点でビームの進行方向を変えて、次のS2点において設計軌道を通過するように調整する。ただし、このままではS2点では設計軌道を通過したとしても、その下流においても設計軌道上にのっているとは限らない。下流側においてもビームを設計軌道にのせるためには、位置だけではなく、角度をも調整しなければならない。そこで、S2点において2回目のビームの進行方向を変える作業を行い、次のS3点においても設計軌道を通過するようにする。2回ビームの進行方向を変えることによって、はじめてビームを設計軌道に一致させることができる。なお、ビーム設計軌道をダクト中心線25とする例で説明したが、ビーム設計軌道はダクト中心線25以外の任意の位置に設定しても構わない。
理想的には、このS2点に、ビームモニタ34を置いてビーム位置を確認し、同時にステアリング電磁石33も配置してビームの進行方向をS3点の設計軌道を通過するようにしたい。しかし、実際上はビームモニタ34とステアリング電磁石33とを同じ位置に置くことは難しいため、下流側のステアリング電磁石33bを上流側のビームモニタ34aの近傍に、すなわちできるだけ近くに配置している。
このように、キャリブレーションは上流側から順に下流側へ行っていくため、試験照射の際にS2点に必要なのは、荷電粒子ビームのビーム位置を確認する「ビーム位置モニタ」、すなわち位置確認機能が実現される状態のビームモニタ34となる。
仮に、「ビーム位置モニタ」の構成を、特許文献1のように蛍光板とそれを撮像するカメラの構成によって実現する場合、ビーム位置モニタでビームが遮断されるため、S2点より下流側へは正常にビームが届かない。すなわち、S3点のビーム位置を見ることもできないし、ましてや治療をすることはできない。ステアリング電磁石のキャリブレーションにおいてはこれでよく、この場合におけるステアリング電磁石のキャリブレーション手順は次のようになる。(1)まずはS2点でのビーム位置を合わせ、(2)S2点での「ビーム位置モニタ」を退避させ、(3)S3点でのビーム位置を調整するよう、S3点よりも上流側に配置されたステアリング電磁石33により補正する、という手順で行う。
一方、患者を治療する実照射の場合は、「ビーム位置モニタ」などビームを遮るものがあっては困る。そこで、特許文献1のような粒子線治療装置においては、キャリブレーションが完了した後の実照射の際に、「ビーム位置モニタ」をビーム軸から退避させている。
本発明に係る実施の形態1のビームモニタ34では、前述したように、ビームモニタ34の蓋部19を図5の状態から図4の状態、すなわちビームモニタ34を位置確認機能の状態から位置監視機能の状態とすることで、開口部18がダクト中心線25上に現れ、ビームを遮らないような構成とした。したがって、実施の形態1の粒子線治療装置100における、ステアリング電磁石33のキャリブレーション手順は次のようになる。(1)まずはS2点でのビーム位置を合わせ、(2)S2点でのビームモニタ34における蓋部19を退避させ、(3)S3点でのビーム位置を調整するよう、S3点よりも上流側に配置されたステアリング電磁石33により補正する、という手順で行う。実施の形態1では、上流側のステアリング電磁石33aは図10のS1点に配置されており、下流側のステアリング電磁石33bは図10のS2点の近傍下流側に配置されている。
通常、ビーム軌道29の調整は、x方向とy方向を独立に調整するので、S1点、S2点の近傍下流側において、それぞれx方向用とy方向用のステアリング電磁石33が用いられる。図11では、ビームの進行方向、すなわちs方向に見た場合のs方向位置S1におけるx方向位置及びy方向位置(ビーム位置P1)を示した。ダクト中心14はダクト中心線25上の点である。S1点におけるx方向用のステアリング電磁石33で偏向方向63aの向きに調整し、S1点(現実的にはずれている)におけるy方向用のステアリング電磁石33で偏向方向63bの向きに調整する。なお、ビーム軌道29の調整は、x方向及びy方向をほぼ同一の位置でステアリング電磁石33によって偏向する例に限定されない。例えば、図12のように、S5点、S6点でy方向用のステアリング電磁石33を用いて、y方向のビーム軌道29aを調整し、S7点、S8点でx方向用のステアリング電磁石33を用いて、x方向のビーム軌道29bを調整してもよい。
実施の形態1のビームモニタ34は、実照射の際に、蓋部19が移動して開口部18がダクト中心線25上に現れるので、ビームがなんらかの理由により設計軌道からはずれると、開口部18の周辺にビームが当り、蛍光板17が発光し、カメラ21がその発光を捕らえる。カメラ21で撮影した画像は情報処理器27に送られ、情報処理器27にてカメラ21で撮像された画像に対して画像解析のプログラムを実行することによって、ビームが設計軌道からずれたかを判定する。情報処理器27は、図13に示すように、プロセッサ98及びメモリ99を備えており、プロセッサ98がメモリ99に記憶された画像解析のプログラムを実行することにより、ビームが設計軌道からずれたかを判定する。
情報処理器27は、ビームが設計軌道からずれた場合に粒子線治療装置100の照射制御装置5(制御パネル等)にアラーム表示、警告音を再生するようにする異常検出信号sigeを、照射制御装置5(制御パネル等)に送信する。粒子線治療装置100は、異常検出信号sigeを受信した場合に、照射制御装置5がアラーム表示、警告音を再生するので、粒子線治療をより安全に行うことが可能となる。すなわち、アラーム表示、警告音により、緊急の対応を迅速に行うことができる。さらに、異常検出信号sigeによって、照射制御装置5が自動的にビームを遮断するようにすれば、粒子線治療装置100は粒子線治療をより安全に行うことが可能となる。すなわち、粒子線治療装置100は、異常検出信号sigeによってインターロック機能が働き、ビーム軌道が異常な状態の荷電粒子ビームを照射対象に照射することを防止でき、ビーム軌道が正常な状態の荷電粒子ビームを照射対象に正確に照射することができる。
今まで、実照射中も荷電粒子ビームがビーム設計軌道をはずれていないか監視するビームモニタの構成及び方法を説明した。次に、ビーム位置の周期的な変動をなくすステアリング電磁石33の調整方法を説明する。このビーム位置の周期的な変動をなくすステアリング電磁石33の調整方法は、特許文献1に示された方法と同様であり、ここでは概略を説明する。
図14のように、ビームスピルと称されるt1−t2の間、加速器系2から高エネルギービーム(荷電粒子ビーム)がビーム輸送系3に出射され、その後、所定時間休止して次の出射(t3−t4の間、以降省略)を繰り返している。図14の縦軸はビーム電流(ビーム量)であり、横軸は時間である。このような間欠的な高エネルギービームがビーム輸送系3により輸送され、最下流の照射ノズル4により照射対象に照射される。また、加速器系2から荷電粒子ビームを取り出すとき、加速器系2の電磁石の磁場や高周波電力に周期的変動が存在すると、ビーム電流は通常状態Mの電流にそれによる周期的変動分Lの電流が重畳される。
前述したように、実施の形態1では、上流側のステアリング電磁石33aは図10のS1点に配置されており、下流側のステアリング電磁石33bは図10のS2点の近傍下流側に配置されている。図10に示したように、実施の形態1のビーム輸送系3は、S1点において上流側のステアリング電磁石33aを用いてビーム中心が下流側のステアリング電磁石33bにおいてダクト中心線25(ビーム軸上の線)を通過するように曲げられる。続いて、実施の形態1のビーム輸送系3は、S2点の近傍下流側において下流側のステアリング電磁石33bでビーム中心の傾きがダクト中心線25(ビーム軸上の線)と平行になるように曲げられるようにし、以後、ダクト中心線25(ビーム軸上の線)に沿ってビーム中心が進行するようにしている。
実施の形態1のビーム輸送系3は、上流側のステアリング電磁石33aを調整するために下流側のステアリング電磁石33bの前方に上流側のビームモニタ34aが設置され、これにより上流側のステアリング電磁石33aを調整するようにしている。更に、実施の形態1のビーム輸送系3は、下流側のステアリング電磁石33bの後方に下流側のビームモニタ34bが設置され、これにより下流側のステアリング電磁石33bを調整するようにしている。
次に、図15〜図17を用いて、ステアリング電磁石33a、33bによる具体的なビーム補正方法の概要を説明する。なお、図15では、ビームの偏向方向はx方向を代表例として記載している、すなわちビームをx方向に偏向する例が記載されているが、y方向への偏向もx方向への偏向と同様である。ステップST01にて、上流側に位置するビームモニタ34a(第1のモニタ)によって各タイミングtにおけるビーム位置Pa(t)を検出し、上流側に位置するステアリング電磁石33aを制御するステアリング電磁石電源41に入力する。ビーム位置Pa(t)はビーム位置変動量Px1、Py1を含んでいる。ビーム位置変動量Px1はx方向のビーム位置変動量であり、ビーム位置変動量Py1はy方向のビーム位置変動量である。タイミングtはビームスピル期間t1〜t2の間の複数の時点を指し、それぞれの時点におけるビーム位置の動的変動を検出することを意味する。
図16は、ビームの進行方向(s方向)を紙面に垂直な方向としてs軸(s方向の軸)に対してそれぞれ互いに直角なx軸(x方向の軸)、y軸(y方向の軸)上のタイミングt(t1〜t2)におけるビーム位置Paを上流側のビームモニタ34a(第1のモニタ)で観察した場合のビーム位置Pa1〜Pa6の変動の一例を示したものである。周期的変動要因によりビーム位置Pa1〜Pa6はビーム軸(s軸)を外れた挙動となっている。図16には、ビーム位置Pa1におけるx軸成分のビーム位置変動量Px1、y軸成分のビーム位置変動量Py1が表示されている。また、各ビーム位置Pa2〜Pa6では、x軸成分のビーム位置変動量Px1のみ表示されているがy軸成分も存在することは言うまでもない。
ステップST02において、ステアリング電磁石電源41において、上流側のビームモニタ34aのビーム位置変動量Px1を入力し、ここで、Px1=0となるステアリング電磁石33aのキック角を各タイミングにおいて算出する。この算出に当っては、予めビーム位置変動量Px1に対してキック角を関連付けた経験値を時間テーブルの形でステアリング電磁石電源41の制御装置内に用意しておき、各タイミングにおけるビーム位置変動量Px1に応じて、Px1=0となるステアリング電磁石33aのキック角として導出する。
続いてステップST03において、算出されたキック角に応じた電流パターンI1(t)を作成し、保存する。これも各キック角に対する電流パターンを時間テーブルの形でステアリング電磁石電源41の制御装置内に用意しておき、例えば、算出されたキック角に応じた電流パターンに線形補間を施すことによりリニアな電流パターンI1(t)とする。この電流パターンI1(t)をステアリング電磁石33aの励磁電流として出力し、ビーム位置を矯正する。
ステップST04において、この電流パターンI1(t)をステアリング電磁石33aの励磁電流として使用して、荷電粒子ビームのビーム中心が下流側のステアリング電磁石33bにおいて、ダクト中心線25(ビーム軸上の線)を通過するように曲げられるように運転しながら、下流側に位置するビームモニタ34b(第2のモニタ)によってタイミングt(t1〜t2)におけるビーム位置Pb(t)を検出し、下流側に位置するステアリング電磁石33bを制御するステアリング電磁石電源42に入力する。ビーム位置Pb(t)は、図17に示すようにビーム位置変動量Px2、Py2を含んでいる。ビーム位置変動量Px2はx方向のビーム位置変動量であり、ビーム位置変動量Py2はy方向のビーム位置変動量である。
ステップST05において、ステアリング電磁石電源42において、下流側のビームモニタ34bのビーム位置変動量Px2を入力し、Px2=0となるステアリング電磁石33bのキック角を各タイミングにおいて算出する。図17はx軸、y軸上のタイミングt(t1〜t2)におけるビーム位置Pbをビームモニタ34bで観察した場合のビーム位置Pb1〜Pb7の変動の一例を示したものである。周期的変動要因により、やはりビーム位置Pb1〜Pb7はビーム軸(s軸)を外れた挙動となっている。ステップST05における算出方法は、前述したステップST02の場合と同様である。
更にステップST06において、算出されたキック角に応じた電流パターンI2(t)を作成し、保存する。これも各キック角に対する電流パターンを時間テーブルの形でステアリング電磁石電源42の制御装置内に用意しておき、例えば、算出されたキック角に応じた電流パターンに線形補間を施すことによりリニアな電流パターンI2(t)とする。ステップST07にてこれをステアリング電磁石33bの励磁電流として出力し、ビーム位置を最終的にビーム軸上に来るように矯正する。また、ステップST07において、ビームモニタ34b(第2のモニタ)によってタイミングt(t1〜t2)におけるビーム位置Pb(t)を検出し、ビーム位置Pb(t)がダクト中心線25(ビーム軸上の線)上に来ていることを確認し、終了する。
図15に示したビーム補正手順は準備操作である。実施の形態1の粒子線治療装置100は、実照射の際には、保存した各電流パターンI1(t)、I2(t)を、周期的に運転する加速器系2のシンクロトロンに同期して上流側のステアリング電磁石33aと下流側のステアリング電磁石33bに流すことで、ビームの位置とビームの角度を変動しない状態で照射対象(患者)に照射して治療を行う。
なお、ビームモニタ34の蓋部19の移動機構は、図18又は図19に示すように蓋部19を蓋部移動機構43によりスライドさせて開口部18をダクト中心線25上に出現させたり、隠したりする構成であってもよい。図18はビームモニタの蓋部をスライドする(並進移動する)移動機構を示す図であり、図19はビームモニタの蓋部をスライドする(並進移動する)他の移動機構を示す図である。蓋部19は、蛍光板17における荷電粒子ビームが進行する上流側表面に並進可能に配置されている。図18に示した蓋部移動機構43は、蓋部19に接続された支持棒44と、支持棒44に接続されたピニオン46と、ピニオン46に係合して移動させるラック45と、ラック45を回転するモータ20を備える。図18は、真空ダクト15及び窓16を切断した断面図であり、蛍光板17及び開口部18が図7と同様に正面を向いている図である。図18において、蓋部19が開口部18を覆った場合の蓋部19aも示した。
図19に示した蓋部移動機構43は、蓋部19に接続された支持棒44と、支持棒44に接続された送りねじ47と、送りねじ47に係合し、送りねじ47を支持する送りナット48と、送りねじ47を回転するモータ20を備える。なお、送りナット48は図示しない固定具で加速器系2が設置された床、又は真空ダクト15に固定されている。図19は、真空ダクト15及び窓16を切断した断面図であり、蛍光板17及び開口部18が図7と同様に正面を向いている図である。図19において、蓋部19が開口部18を覆った場合の蓋部19aも示した。
今までステアリング電磁石33及びビームモニタ34がそれぞれ2つある粒子線治療装置100の例を説明したが、ステアリング電磁石33及びビームモニタ34はそれぞれ1つであってもよい。この場合は、ビーム輸送系3の敷設状態や、偏向電磁石、四極電磁石の数等により、1つのステアリング電磁石33でビーム軌道が調整可能な特別な例である。図20は本発明の実施の形態1による他の粒子線治療装置の概略構成図であり、図21は図20のステアリング電磁石電源によるビーム補正手順を説明するフローチャートである。図20に示した粒子線治療装置100は、偏向電磁石31の上流側にステアリング電磁石33が配置され、ビームモニタ34が照射ノズル4の上流側に配置された例である。ステアリング電磁石33によるビーム補正方法は、図15のフローチャートを用いて説明したものを各1個のステアリング電磁石33及びビームモニタ34を対応させせればよい。ステアリング電磁石33によるビーム補正方法は、図21に示すように、ステップST11〜ステップST14を実行する。
ステップST11にて、ビームモニタ34によって各タイミングtにおけるビーム位置Pa(t)を検出し、ステアリング電磁石33を制御するステアリング電磁石電源41に入力する。ステップST12において、ステアリング電磁石電源41において、ビームモニタ34のビーム位置変動量Px1を入力し、ここで、Px1=0となるステアリング電磁石33のキック角を各タイミングにおいて算出する。この算出に当っては、予めビーム位置変動量Px1に対してキック角を関連付けた経験値を時間テーブルの形でステアリング電磁石電源41の制御装置内に用意しておき、各タイミングにおけるビーム位置変動量Px1に応じて、Px1=0となるステアリング電磁石33のキック角として導出する。ステップST13において、算出されたキック角に応じた電流パターンI1(t)を作成し、保存する。これも各キック角に対する電流パターンを時間テーブルの形でステアリング電磁石電源41の制御装置内に用意しておき、例えば、算出されたキック角に応じた電流パターンに線形補間を施すことによりリニアな電流パターンI1(t)とする。ステップST14にてこれをステアリング電磁石33の励磁電流として出力し、ビーム位置を最終的にビーム軸上に来るように矯正する。また、ステップST14において、ビームモニタ34によってタイミングt(t1〜t2)におけるビーム位置Pa(t)を検出し、ビーム位置Pa(t)がダクト中心線25(ビーム軸上の線)上に来ていることを確認し、終了する。
図21に示したビーム補正手順は準備操作である。図20に示した粒子線治療装置100は、実照射の際には、保存した各電流パターンI1(t)を、周期的に運転する加速器系2のシンクロトロンに同期してステアリング電磁石33に流すことで、ビームの位置とビームの角度を変動しない状態で照射対象(患者)に照射して治療を行う。
以上のように、実施の形態1の粒子線治療装置用のビームモニタ34は、荷電粒子ビームのビーム設計軌道(ダクト中心線25)上に配置されると共に、荷電粒子ビームが通過可能に設けられた開口部18を有する蛍光板17と、開口部18を開閉すると共に、蛍光塗料が塗布された蓋部19と、開口部18が開閉するように蓋部19を移動する蓋部移動機構43と、蛍光板17の表面を観察するように配置されたカメラ21と、を備えたことを特徴とする。この特徴により、実施の形態1の粒子線治療装置用のビームモニタ34は、蛍光板17の開口部18を開閉可能に設けられた蓋部19を備えたので、試験照射の際にビーム位置を確認できるとともに、実照射中も荷電粒子ビームがビーム設計軌道をはずれていないか監視できる。
また、実施の形態1の粒子線治療装置100は、荷電粒子ビームを加速する加速器系2と、この加速器系2から出射された荷電粒子ビームを照射位置Tまで輸送するビーム輸送系3を備えた粒子線治療装置であって、ビーム輸送系3は、荷電粒子ビームのビーム軌道を調整する、少なくとも1個のステアリング電磁石33と、これに対応する少なくとも1個の粒子線治療装置用のビームモニタ34と、試験照射の際に、開口部18が閉じられた状態の粒子線治療装置用のビームモニタ34により得られた、荷電粒子ビームの周期的なビーム位置の変化を測定した測定結果に基づいて、ステアリング電磁石33に周期的に変動するビーム位置を補正する励磁電流を供給するステアリング電磁石電源41と、を備える。粒子線治療装置用のビームモニタ34は、荷電粒子ビームのビーム設計軌道(ダクト中心線25)上に配置されると共に、荷電粒子ビームが通過可能に設けられた開口部18を有する蛍光板17と、開口部18を開閉すると共に、蛍光塗料が塗布された蓋部19と、開口部18が開閉するように蓋部19を移動する蓋部移動機構43と、蛍光板17の表面を観察するように配置されたカメラ21と、を備えている。また、粒子線治療装置用のビームモニタ34は、照射対象に荷電粒子ビームを照射する実照射の際に、蛍光板17の開口部18が荷電粒子ビームのビーム設計軌道(ダクト中心線25)上に現れるようにされており、蛍光板17における開口部18よりも外側に荷電粒子ビームが照射されたことを検出した場合に、情報処理器27が異常検出信号sigeを生成することを特徴とする。この特徴により、実施の形態1の粒子線治療装置100は、ビーム位置の周期的な変動をなくすとともに、実照射中も荷電粒子ビームがビーム設計軌道をはずれていないか監視できる。
実施の形態2.
図22は本発明の実施の形態2による粒子線治療装置の概略構成図であり、図23は図22の駆動機構及びステアリング電磁石を示す図である。図24、図25は、図23のステアリング電磁石の回転を説明する図である。図26は、本発明の実施の形態2による他の粒子線治療装置の概略構成図である。実施の形態2の粒子線治療装置100は、ステアリング電磁石33をビーム設計軸中心に回転する駆動機構50を備えた点で実施の形態1の粒子線治療装置100と異なる。図22では、ステアリング電磁石33a、33bをそれぞれ回転する駆動機構50a、50bを記載した。図26は、ステアリング電磁石33及びビームモニタ34をそれぞれ1つ備えた粒子線治療装置100の例である。駆動機構の符号は、総括的に50を用い、区別して説明する場合に50a、50bを用いる。
図22は本発明の実施の形態2による粒子線治療装置の概略構成図であり、図23は図22の駆動機構及びステアリング電磁石を示す図である。図24、図25は、図23のステアリング電磁石の回転を説明する図である。図26は、本発明の実施の形態2による他の粒子線治療装置の概略構成図である。実施の形態2の粒子線治療装置100は、ステアリング電磁石33をビーム設計軸中心に回転する駆動機構50を備えた点で実施の形態1の粒子線治療装置100と異なる。図22では、ステアリング電磁石33a、33bをそれぞれ回転する駆動機構50a、50bを記載した。図26は、ステアリング電磁石33及びビームモニタ34をそれぞれ1つ備えた粒子線治療装置100の例である。駆動機構の符号は、総括的に50を用い、区別して説明する場合に50a、50bを用いる。
前述したとおり、図10のS2点におけるビーム位置のずれを、S1点のステアリング電磁石を用いて補正する。ここで、S2点におけるビーム位置のずれは、図4、図5に示すx方向、y方向のそれぞれに生じる可能性がある。すなわち、xy平面を仮定して、その原点が設計軌道と交差する箇所だとすると、xyの成分で示されるベクトルの分だけビーム軸がずれる可能性がある。
ステアリング電磁石は、ビームをx方向へ偏向するように配置したx方向用のステアリング電磁石と、ビームをy方向へ偏向するように配置したy方向用のステアリング電磁石と、それぞれ用いることが一般的である。前述のS1点に配置したステアリング電磁石がx方向用のステアリング電磁石であった場合、S2点におけるビーム位置のずれ成分はx方向にしか補正できない。
そこで、実施の形態2においては、ステアリング電磁石33をビーム設計軌道(ダクト中心線25)に回転可能なように駆動機構50を介して配置することにより、ステアリング電磁石33によるビームの偏向方向を変えられるような構成とした。これにより、S2点におけるビームの位置ずれがx成分とy成分とのいずれもがある場合であっても、ステアリング電磁石33を回転し、ビームの偏向方向を変更してビーム軌道を調整するので、S2点でのビーム位置ずれをなくすことが可能となる。
駆動機構50は、例えば、リング51と、ステアリング電磁石33とリング51とを接続する支持材52と、リング51を回転する回転駆動機(モータ)53とを備える。駆動機構50は、ステアリング電磁石33の磁場方向軸65及び磁場方向軸65に垂直な偏向方向軸64を360°回転することができる。図23では、紙面奥側の方向がs方向であり、右方向及び上方向がそれぞれx方向及びy方向となる向きで記載した。図23において、偏向方向軸64はy軸と平行な基準軸66と重なっている。また、図23では、正電荷の荷電粒子がs方向に進行する例を想定して、電流方向I、ステアリング電磁石33の磁場方向B、荷電粒子が磁場によって受ける力方向Fを記載した。
図24、図25を用いて、ステアリング電磁石33の回転を説明する。図25に示すように、図10のS2点におけるビームモニタ34で観測されたビーム位置が、xy平面上のP2点である場合を説明する。ダクト中心線25上のダクト中心14からP2点を結ぶベクトルがずれベクトルとなる。ステアリング電磁石33を用いて、ビーム位置P2をダクト中心14の方へ偏向するので、ダクト中心14及びビーム位置P2を通過する線が偏向方向軸64と一致するように、すなわちステアリング電磁石33を、偏向方向軸64とy軸(基準軸66)との角度がα°となるように回転する。ステアリング電磁石33を、偏向方向軸64とy軸との角度がα°となるように回転した例が図24である。図24に示したように、ステアリング電磁石33によって磁場方向Bに磁場を発生させれば、荷電粒子は力方向Fの力を受けてダクト中心14の方向、すなわちダクト中心線25の方向へ偏向される。すなわち、駆動機構50を用いてステアリング電磁石33を図24に示した状態にすれば、荷電粒子ビームをダクト中心14の方向、すなわちダクト中心線25の方向へ偏向することができる。
実施の形態2の粒子線治療装置100は、実施の形態1と同様に、ビーム位置の周期的な変動をなくすとともに、実照射中も荷電粒子ビームがビーム設計軌道をはずれていないか監視できる。また、実施の形態2の粒子線治療装置100は、ステアリング電磁石33をビーム設計軸中心に回転する駆動機構50を備えたので、S2点におけるビームの位置ずれがx成分とy成分とのいずれもがある場合であっても、1つのステアリング電磁石33を回転し、S2点でのビーム位置ずれをなくすことができる。したがって、実施の形態2の粒子線治療装置100は、実施の形態1の粒子線治療装置100に比べて、ステアリング電磁石33a、33bを小型にすることができ、ステアリング電磁石33a、33bの励磁電流をそれぞれ制御するステアリング電磁石電源41、42を小型化することができる。ステアリング電磁石電源41、42は、x方向、y方向の2方向ではなく、1方向用の励磁電流を生成するので、制御回路を簡略化することができる。
なお、実施の形態1及び2において、荷電粒子ビームのビーム位置を確認する位置確認機能と荷電粒子ビームが設計軌道からはずれていないか監視する位置監視機とを備えたビームモニタ34が、蛍光板17及び蓋部19に蛍光塗料が塗布されており、すなわち蛍光板モニタとなる例で説明したが、これに限定されず、荷電粒子ビームのビーム位置が検出できる他のモニタであってもよい。また、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
2…加速器系、3…ビーム輸送系、17…蛍光板、18…開口部、19、19a…蓋部、20…モータ、21…カメラ、25…ダクト中心線(ビーム設計軌道)、27…情報処理器、33、33a、33b…ステアリング電磁石、34、34a、34b…ビームモニタ、41、42…ステアリング電磁石電源、43…蓋部移動機構、44…支持棒、50、50a、50b…駆動機構、100…粒子線治療装置、T…照射位置、sige…異常検出信号
Claims (7)
- 加速器系から出射された荷電粒子ビームを照射位置へ輸送するビーム輸送系を備えた粒子線治療装置に用いる粒子線治療装置用のビームモニタであって、
前記荷電粒子ビームのビーム設計軌道上に配置されると共に、前記荷電粒子ビームが通過可能に設けられた開口部を有する蛍光板と、
前記開口部を開閉すると共に、蛍光塗料が塗布された蓋部と、
前記開口部が開閉するように前記蓋部を移動する蓋部移動機構と、
前記蛍光板の表面を観察するように配置されたカメラと、を備えたことを特徴とする粒子線治療装置用のビームモニタ。 - 前記蓋部は、前記蛍光板における前記荷電粒子ビームが進行する上流側表面に回転可能に配置され、
前記蓋部移動機構は、前記蓋部に接続された支持棒を回転するモータを備え、前記支持棒を中心にして前記蓋部を回転することを特徴とする請求項1記載の粒子線治療装置用のビームモニタ。 - 前記蓋部は、前記蛍光板における前記荷電粒子ビームが進行する上流側表面に並進可能に配置され、
前記蓋部移動機構は、前記蓋部に接続された支持棒を並進移動するモータを備え、前記支持棒を介して前記蓋部を並進移動することを特徴とする請求項1記載の粒子線治療装置用のビームモニタ。 - 前記ビームモニタは、
前記蛍光板の前記開口部が前記荷電粒子ビームの前記ビーム設計軌道上に現れている状態で、かつ前記蛍光板における前記開口部よりも外側に前記荷電粒子ビームが照射されたことを検出した場合に、異常検出信号を生成する情報処理器をさらに備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の粒子線治療装置用のビームモニタ。 - 荷電粒子ビームを加速する加速器系と、
この加速器系から出射された前記荷電粒子ビームを照射位置まで輸送するビーム輸送系を備えた粒子線治療装置であって、
前記ビーム輸送系は、前記荷電粒子ビームのビーム軌道を調整する、少なくとも1個のステアリング電磁石と、
これに対応する少なくとも1個の、請求項4記載の粒子線治療装置用のビームモニタと、
試験照射の際に、前記開口部が閉じられた状態の前記粒子線治療装置用のビームモニタにより得られた、前記荷電粒子ビームの周期的なビーム位置の変化を測定した測定結果に基づいて、前記ステアリング電磁石に周期的に変動する前記ビーム位置を補正する励磁電流を供給するステアリング電磁石電源と、を備え、
前記粒子線治療装置用のビームモニタは、
照射対象に前記荷電粒子ビームを照射する実照射の際に、前記蛍光板の前記開口部が前記荷電粒子ビームの前記ビーム設計軌道上に現れるようにされており、
前記蛍光板における前記開口部よりも外側に前記荷電粒子ビームが照射されたことを検出した場合に、前記情報処理器が前記異常検出信号を生成することを特徴とする粒子線治療装置。 - 前記ビーム輸送系は、2個の前記ステアリング電磁石である、上流側に位置する第一ステアリング電磁石及び下流側に位置する第二ステアリング電磁石と、これらにそれぞれ対応する2個の前記粒子線治療装置用のビームモニタである、上流側に位置する第一ビームモニタ及び下流側に位置する第二ビームモニタと、前記第一ステアリング電磁石に対応する前記ステアリング電磁石電源である第一ステアリング電磁石電源と、前記第二ステアリング電磁石に対応する前記ステアリング電磁石電源である第二ステアリング電磁石電源を備え、
前記第一ビームモニタは、前記第二ステアリング電磁石の前方に配置され、
前記第一ステアリング電磁石電源は、試験照射の際に、前記開口部が閉じられた状態の前記第一ビームモニタにより得られた、前記荷電粒子ビームの周期的なビーム位置の変化を測定した測定結果に基づいて、前記第一ステアリング電磁石に周期的に変動する前記ビーム位置を補正する励磁電流を供給し、
前記第二ステアリング電磁石電源は、試験照射の際に、前記開口部が閉じられた状態の前記第二ビームモニタにより得られた、前記荷電粒子ビームの周期的なビーム位置の変化を測定した測定結果に基づいて、前記第二ステアリング電磁石に周期的に変動する前記ビーム位置を補正する励磁電流を供給することを特徴とする請求項5記載の粒子線治療装置。 - 前記ビーム輸送系に配置された前記ステアリング電磁石を通過する前記荷電粒子ビームの前記ビーム設計軌道を中心に、前記ステアリング電磁石を回転する駆動装置をさらに備え、
前記駆動装置は、前記荷電粒子ビームの進行方向に垂直なx方向及びy方向へ前記荷電粒子ビームを偏向して前記ビーム軌道を調整するように前記ステアリング電磁石を回転することを特徴とする請求項5または6に記載の粒子線治療装置。
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