JPWO2017187972A1 - 放射線検出装置及び放射線検出用信号処理装置 - Google Patents

放射線検出装置及び放射線検出用信号処理装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、パルスプロセッサ5に入力される電圧信号のノイズを除去するとともに、放射線のエネルギー分解能を向上するものであり、放射線が入射することにより発生した電荷を出力する放射線検出器2と、発生した電荷をアナログ信号に変換するプリアンプ3と、プリアンプ3からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部4と、A/D変換部4からのデジタル信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタ5と、ノイズ除去フィルタ5を通過したデジタル信号からパルス信号を生成する波形整形部6と、波形整形部6からのパルス信号の波高値を検出する波高検出部7と、波高検出部7により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部8とを備え、ノイズ除去フィルタ5は、デジタル信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものである。

Description

本発明は、放射線検出装置及び当該放射線検出装置に用いられる信号処理装置に関するものである。
従来の放射線検出装置としては、特許文献1に示すように、SDD(Silicon Drift Detector)等の半導体放射線検出素子を有する放射線検出部から出力される電荷の積算量を、CSA(Charge Sensitive Amplifier)等の変換部によりその積算量に応じた積算信号(例えば電圧信号)に変換して、DPP(Digital Pulse Processor)等のパルスプロセッサに入力する構成とされている。このパルスプロセッサは、積算信号を例えば台形波形からなるパルス信号に整形する。このパルス信号の波高値は、放射線のエネルギーに対応している。そして、このパルス信号をMCA(Multi Channel Analyzer)等のカウンタで波高別にカウントすることによって、放射線スペクトルを得ることができる。
ここで、パルスプロセッサにより整形されるパルス信号は、より早く立ち上がり、より早く立ち下がる(つまり、パルスプロセッサのフィルタ時定数PTが短い)方が、ランダムな時間間隔で入射する放射線を取り溢すことなく検出できる。
このため、特許文献1のパルスプロセッサは、フィルタ時定数PTの異なる複数の波形整形フィルタを実装した構成とされている。具体的にこのパルスプロセッサは、フィルタ時定数が短く、主に放射線入射検出を目的としたファスト系フィルタと、フィルタ時定数が長く、主に放射線エネルギー測定を目的としたスロー系フィルタとを備えている。また、スロー系フィルタでは、異なる放射線の入射により生じるパルス信号がパイルアップとして除外されないように、出来るだけ短いフィルタ時定数PTとすることが考えられている。
特開2014−219362号公報
しかしながら、パルスプロセッサのフィルタ特性上、スロー系フィルタにおいてフィルタ時定数をある値よりも短くすると、ホワイトノイズの影響が大きくなり、十分なS/Nが得られず、MCA等のカウンタでのエネルギー測定値にバラつきが生じ、X線スペクトルのエネルギー分解能が悪化してしまう。
また、ホワイトノイズを除去するために、単純な移動平均フィルタを用いることも考えられるが、X線入射によるステップ部分まで平滑化してしまい、信号が鈍るため、正確なエネルギー値を得ることが難しい。
さらに、ファスト系フィルタにおいては、ホワイトノイズによるパルス状ノイズと、X線入射によるパルス信号とを区別して十分なS/Nを得るためには、フィルタ時定数PTを長くすることが考えられる。ところが、フィルタ時定数PTを長くして、S/Nを大きくすると閾値は下げられるが、時間分解能は悪くなる。逆にフィルタ時定数PTを短くするとS/Nが小さくなり、時間分解能は良くなるが、閾値は上げざるを得ない(二律背反)。
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決すべくなされたものであり、ホワイトノイズを低減して、放射線のエネルギー分解能を改善するとともにパルス検出の時間分解能を改善することをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る放射線検出装置は、放射線が入射することにより発生した電荷を出力する放射線検出器と、前記発生した電荷をアナログ信号に変換するプリアンプと、前記プリアンプからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、前記A/D変換部からのデジタル信号からパルス信号を生成する波形整形部と、前記波形整形部からのパルス信号の波高値を検出する波高検出部と、前記波高検出部により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部と、前記A/D変換部及び前記波高検出部の間に設けられ、前記デジタル信号又は前記パルス信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタとを備え、前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号又は前記パルス信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものであることを特徴とする。
ここで、波形整形部は、時間幅の大きいパルス信号を生成するスロー系波形出力部と時間幅の小さいパルス信号を生成するファスト系波形出力部とを備えていることが望ましい。
この放射線検出装置によれば、波高検出部の前段に設けられたノイズ除去フィルタが、デジタル信号又はパルス信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均を行うので、波形整形部に入力されるデジタル信号又は波高検出部に入力されるパルス信号のノイズを除去することができる。具体的には、スロー系波形出力部に入力されるデジタル信号のステップ部分が平滑化されて鈍ることを抑えつつノイズを除去できるようになり、放射線のエネルギー分解能を改善することができる。また、スロー系波形出力部のフィルタ時定数PTを短くしても、エネルギー分解能が悪化することを抑制できるので、エネルギー分解能を維持しながら、パイルアップする確率を減らして高計数率化が可能となる。さらに、ファスト系波形出力部のフィルタ時定数PTをより短くすることができるとともに、パルス検出閾値を低エネルギー側に下げることができるので、パルス検出の時間分解能の改善及びパイルアップ検出性能の改善とともに、より低エネルギー領域においてファスト系波形出力部によりパルス検出が可能となる。
また本発明に係る放射線検出装置は、放射線が入射することにより発生した電荷を出力する放射線検出器と、前記発生した電荷をアナログ信号に変換するプリアンプと、前記プリアンプからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、前記A/D変換部からのデジタル信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタと、前記ノイズ除去フィルタを通過したデジタル信号からステップ毎の勾配を検出する勾配検出部とを備え、前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものであることを特徴とする。
この放射線検出装置によれば、勾配検出部の前段に設けられたノイズ除去フィルタが、デジタル信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均を行うので、勾配検出部において放射線入射によるステップ部分の立ち上がりが判別し易くなり、その立ち上がりの傾斜(勾配)から放射線検出器における放射線の入射位置を推定したり、複数の放射線の入射により生じるパイルアップを検出したりできる。
具体的には、前記基準値は、前記加重移動平均における区間毎に変化するものであることが望ましい。
前記ノイズ除去フィルタは、前記基準値からの差が大きいほど前記重み付け係数が小さくなるように構成されていることが望ましい。ここで、基準値からの差が大きいほど重み付け係数が小さくなるように構成されていることには、基準値からの差に応じて重み付け係数が単調減少すること、又は、基準値からの差に応じて重み付け係数が階段状に減少すること、つまり、重み付け係数が変化しない一定の部分を含むものであることを含む。
デジタル信号が電圧信号の場合に、ノイズ除去フィルタは、時刻t=tにおける基準値v(t)に応じて、時刻t−nΔt≦t<t+nΔtにおける電圧値v(t)=v(t−nΔt)〜v(t+nΔt)に、v(t)−v(t)に応じた重み付け係数w(t)を用いて電圧値v(t)を加重移動平均する。
ノイズ除去フィルタは、上記の通り電圧方向における加重移動平均に加えて、時間方向においても加重移動平均することがノイズ除去精度の観点から望ましい。つまり、前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号の値を、前記基準値の時点からの時間差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均するものであることが望ましい。つまり、ノイズ除去フィルタは、時間方向において|t−t|に応じた重み付け係数w’(t)を用いて電圧値v(t)を加重移動平均する。
前記ノイズ除去フィルタは、前記基準値の時点からの時間差が大きいほど前記重み付け係数が小さくなるように構成されていることが望ましい。ここで、基準値の時点からの時間差が大きいほど重み付け係数が小さくなるように構成されていることには、前記時間差に応じて重み付け係数が単調減少すること、又は、前記時間差に応じて重み付け係数が階段状に減少すること、つまり、重み付け係数が変化しない一定の部分を含むものであることを含む。
上記の重み付け係数w(t)又は重み付け係数w’(t)としては、基準値又は基準値の時点からの差に応じてガウス特性を示す重み付け係数とすることが考えられる。このようにガウス特性を示す重み付け係数を用いることで、ノイズ除去後の信号をより滑らかにすることができる。また、それら係数w(t)又は係数w’(t)としては、電圧方向又は時間方向に矩形状をなす重み付け係数(0/1の重み付け)とすることも考えられる。このように矩形状をなす重み付け係数を用いることで、しン号処理を簡単にすることができる。その他、それら係数w(t)又は係数w’(t)としては、基準値又は基準値の時点からの差に反比例(単調減少)する重み付け係数としても良い。
ここで、ノイズ除去フィルタをFPGA、ASIC又はDSP等のデジタル信号処理デバイス(デジタル回路)で構成し、リアルタイムにパイプライン処理を行うという条件においては、それらデジタル回路のロジックリソースや処理速度の制約により、係数w(t)又は係数w’(t)を、電圧方向又は時間方向に矩形状をなす重み付け係数(0/1の重み付け)とすることが現実的である。
ファスト系波形出力部の具体的な実施の形態としては、ファスト系波形出力部のフィルタ時定数PTは50ns以下かつパルス検出閾値を400eV以下とすることが考えられる。また、スロー系波形出力部のフィルタ時定数PTとしては100ns以下かつパルス検出閾値を200eV以下とすることが考えられる。
そして、ファスト系波形出力部及びスロー系波形出力部の両者におけるノイズ影響を低減するためには、ノイズ除去フィルタのフィルタ閾値を、ファスト系波形出力部のパルス検出閾値及びスロー系波形出力部のパルス検出閾値よりも大きくしていることが望ましい。このように、ファスト系波形出力部のパルス検出閾値及びスロー系波形出力部のパルス検出閾値よりも、ノイズ除去フィルタのフィルタ閾値を大きく(2倍以上)しても、ノイズ除去フィルタのフィルタ閾値以下のX線パルスを検出することができ、フィルタ効果を最大化することができる。
さらに本発明に放射線検出用信号処理装置は、放射線が入射した放射線検出器から出力される電荷をアナログ信号に変換するプリアンプと、前記プリアンプからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、前記A/D変換部からのデジタル信号からパルス信号を生成する波形整形部と、前記波形整形部からのパルス信号の波高値を検出する波高検出部と、前記波高検出部により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部と、前記A/D変換部及び前記波高検出部の間に設けられ、前記デジタル信号又は前記パルス信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタとを備え、前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号又は前記パルス信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものであることを特徴とする。
その他、本発明に放射線検出用信号処理装置は、放射線が入射した放射線検出器から出力される電荷をアナログ信号に変換するプリアンプと、前記プリアンプからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、前記A/D変換部からのデジタル信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタと、前記ノイズ除去フィルタを通過したデジタル信号からステップ毎の勾配を検出する勾配検出部とを備え、前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものであることを特徴とする。
このように構成した本発明によれば、波形整形部の前段に設けられたノイズ除去フィルタが、デジタル信号又はパルス信号の値を所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて加重移動平均するので、パルスプロセッサに入力される電圧信号のノイズを除去することができる。これにより、放射線のエネルギー分解能を向上することができるとともに、パルス検出の時間分解能を向上することができる。
本実施形態のX線検出装置の構成を示す模式図である。 同実施形態の加重移動平均を説明する図である。 同実施形態のノイズ除去フィルタの入力前の電圧波形と出力後の電圧波形とを示す図である。 従来例のX線検出装置の各部における信号波形と本実施形態のX線検出装置の各部における信号波形とを示す図である。 同実施形態のX線検出装置を組み込んだ蛍光X線分析装置によるスペクトル測定試験の結果を示す図である。 同実施形態のノイズ除去フィルタの有無による、各PTにおけるMn−Kβのスペクトルのエネルギー分解能を示す図である。 変形実施形態のX線検出装置の構成を示す模式図である。 シリコンドリフト検出器の変形例を示す模式図である。
100・・・X線検出装置
2 ・・・X線検出器
3 ・・・プリアンプ
4 ・・・A/D変換部
5 ・・・ノイズ除去フィルタ
6 ・・・波形整形部
61 ・・・スロー系波形出力部
62 ・・・ファスト系波形出力部
7 ・・・波高検出部
8 ・・・カウント部
以下に本発明に係る放射線検出装置の一態様であるX線検出装置について図面を参照して説明する。
本実施形態のX線検出装置100は、図1に示すように、X線が入射することにより発生した電荷を出力するX線検出器2と、X線検出器2から出力される電荷の積算量をその積算量に応じたアナログ積算信号である電圧信号に変換する電圧信号に変換するプリアンプ3と、プリアンプ3からのアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換するA/D変換部4と、A/D変換部4からのデジタル電圧信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタ5と、ノイズ除去フィルタ5を通過したデジタル電圧信号からパルス信号を生成する波形整形部6と、波形整形部6からのパルス信号の波高値を検出する波高検出部7と、波高検出部7により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部8とを備えている。
X線検出器2は、シリコンドリフト検出器(SDD(Silicon Drift Detector))である。なお、シリコンドリフト検出器は、同心状の電極構造により中心部の収集電極に集めるものである。そして、このシリコンドリフト検出器では、入射したX線を空乏層で吸収し、当該空乏層において入射したX線のエネルギーに比例した数の電子−正孔対が生成される。生成された電子は、シリコンドリフト検出器内の電位勾配に従って、発生した電子は収集電極(アノード)に流れる。これにより、シリコンドリフト検出器は、入射したX線のエネルギーに比例した電荷を出力する。
プリアンプ3は、電荷増幅器(CSA(Charge Sensitive Amplifier))であり、X線検出器2から出力された電荷をオペアンプ31及びコンデンサ32により積分・増幅して、X線のエネルギーに比例した電圧信号(アナログ信号)に変換するものである。プリアンプ3は、オペアンプ31と、オペアンプ31の入力端子(反転入力端子)及び出力端子の間に接続されたコンデンサ32と、コンデンサ32の電荷をリセット(放電)させる半導体スイッチ(例えばFET)等のスイッチ33とを有する。
ノイズ除去フィルタ5は、A/D変換部4によりからのデジタル電圧信号に含まれるホワイトノイズを除去するものである。なお、ノイズ除去フィルタ5の具体的構成については後述する。
波形整形部6及び波高検出部7は、デジタルパルスプロセッサ(DPP)により構成されている。波形整形部6は、A/D変換部4からのデジタル電圧信号から例えば台形波形のパルス信号を生成する。なお、このパルス信号の波高値は、X線のエネルギーに比例している。
ここで、本実施形態の波形整形部6は、スロー系波形出力部61とファスト系波形出力部62とを備えている。
スロー系波形出力部61は、X線のエネルギーに対して高分解能を有するものであり、大きいフィルタ時定数PTを用いて、A/D変換部4からのデジタル電圧信号をフィルタ処理することにより、時間幅の大きい台形波形のパルス信号を生成するものである。なお、このスロー系波形出力部61により得られた時間幅の大きいパルス信号は、波高検出部7及びカウント部8に出力されてX線情報に生成に用いられる。
なお、スロー系波形出力部は、十分なエネルギー分解能を得るには、通常0.5〜4μsのフィルタ時定数が最適(この値はSDDやCSA、プリアンプの特性や付加容量に依存)である。また、信号の立ち上がりによる整形波形の鈍りを考慮し、パルス波形の頂上が平坦な台形となるよう、ホールディング時間HTを数10〜数100ns設ける(このHTの最適値はSDDの特性に依存)。これにより、平坦部の平均値とベースラインの平均値の差を取ることで、入射X線のエネルギーに比例したパルス波高値が得られ、ファスト系波形出力部のパルス信号を用いるより正確なエネルギー値が得られるが、全体のプロセス時間(2PT+HT)はファスト系波形出力部より長くなり、その期間に複数のX線が入射すると、台形波が重なってしまい、個々の台形波の波高値が正確に取得できなくなってしまう。
また、ファスト系波形出力部62は、X線の入射検出に対して高分解能を有するものであり、スロー系波形出力部61よりも小さい時定数PTを用いて、A/D変換部4からのデジタル電圧信号をフィルタ処理することにより、時間幅の小さいパルス信号(タイミングパルス)を生成するものである。なお、このファスト系波形出力部62により得られた時間幅の小さいパルス信号は、パイルアップの検出等に用いられる。
また、波高検出部7は、ピークホールドにより、入力されたパルス信号の波高値を検出する。具体的に波高検出部7は、波形整形部6のスロー系波形出力部61からのパルス信号のうち、ファスト系波形出力部62によりパイルアップ検出されたものを除いたものの波高値を検出する。
カウント部8は、マルチチャンネルアナライザ(MCA)である。このカウント部8は、波高別に、パルス信号の波高が入力された回数をカウントして、X線情報であるX線スペクトルを生成する。
そして、本実施形態のノイズ除去フィルタ(WMAF)5は、A/D変換部4からのデジタル電圧信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去する。
具体的にノイズ除去フィルタ5は、時刻t=tにおける基準値v(t)に応じて、時刻t−nΔt≦t<t+nΔtにおける電圧値v(t)=v(t−nΔt)〜v(t+nΔt)に、v(t)−v(t)に応じた重み付け係数w(t)を用いて電圧値v(t)を加重移動平均する。ここで、ノイズ除去フィルタ5は、FPGA、ASIC又はDSP等のデジタル信号処理デバイス(デジタル回路)で構成されており、リアルタイムにパイプライン処理を行うという条件においてロジックリソースや処理速度の制約により、電圧方向に矩形状をなす重み付け係数(0/1の重み付け)を用いている。
より詳細にフィルタ除去フィルタ5は、A/D変換部4からのデジタル電圧信号の値と基準値v(t)との差がフィルタ閾値THよりも大きい場合に、その電圧信号の値に対する重み付け係数w(t)をゼロとする。また、ノイズ除去フィルタ5は、A/D変換部4からのデジタル電圧信号の値v(t)と所定の基準値v(t)との差がフィルタ閾値TH以下の場合に、その電圧信号の値に対する重み付け係数w(t)を1とする。本実施形態では、以下の演算を行っている。
Figure 2017187972
ここで、d(t)は時刻tにおける電圧信号の値(電圧値)、FLは時間方向のフィルタ区間、THは電圧方向のフィルタ閾値である。
また、w(t、k)は、時刻tにおける、d(t)からk(−(FL/2−1)≦k≦FL/2)だけ離れた位置での重み関数であり、d(t+k)とd(t)とがフィルタ閾値TH以上離れている場合には、w(t、k)=0となり、その時間の値d(t+k)を移動平均処理から除外している。
この処理を施すことにより、図2に示すように、基準値d(t)から閾値THよりも離れている点(図2中の×印)は移動平均処理から除外され、基準値d(t)から閾値HTの範囲内の点(図2中の黒丸印)は、基準値とともに移動平均される。このようにして得られた移動平均が、時刻tにおける値f(t)となる。これにより、ステップ部分以外の変化の小さい領域ではスムージング効果が得られ、変化の大きいステップ部分では、ほぼフィルタ入力値(ここではd(t))がそのまま通過してステップのエッジが保持され得る。
この演算では、w(t、k)の算出に乗算器は不要で、コンパレータ(比較器)のみで実現できる。w(t、k)は0か1なので、分子のd(t+k)との乗算器も不要で、d(t+k)のビット幅分の論理積(AND)演算器又はマルチプレクサで実現できる。また、分母についても、先ほどのw(t、k)からのコンパレータ出力に対して、1が立っているビット数をカウントするだけで得られるため、乗算器も積和演算も不要であり、ビットシフト演算及び加算器が数段あれば求められる。このカウント値は1〜FLまでの整数となるので、予めこれらの逆数を計算しておき、ルックアップテーブルとしてBRAMに格納しておけばカウント値をアドレスとして、逆数を呼び出せば、徐算器なしに逆数が得られる。この分母の逆数の導出と、分子の導出もそれぞれパイプライン化した上で、並列化でき、最後に両者を乗算することでフィルタ通過信号f(t)が得られる。このような回路構成であれば、回路規模もそれほど大きくなく、十分に並列化、パイプライン化が可能であるため、一般的にDPPに採用されているような規模及び性能のFPGAであれば、DPPを実現した際の余剰リソースを用いて十分に実現可能であり、動作速度もDPPと同じ速度(100MHz)でリアルタイム処理可能である。
ノイズ除去フィルタ5の入力前の電圧波形と、ノイズ除去フィルタ5の出力後の電圧波形とを図3に示す。
図3により、ノイズ除去フィルタ5の入力電圧に対して、ノイズ除去フィルタ5の出力電圧は、ノイズ成分が大幅に低減できており、X線入射による電圧ステップ部分が鈍らずに出力されていることが分かる。特に、入力前の電圧波形において9.8μs付近の2つのステップは境界が曖昧であるが、出力後の電圧波形においてそれに相当する箇所(10.3μs付近)では、2つのステップが明確に分けられており、時間方向にFL以下の分解能が得られている。また、入力前の電圧波形において13.2μs付近では、明確なステップは確認困難であるが、出力後の電圧波形においてそれに相当する箇所(13.6μs付近)では、明確なステップが再現できている。
この結果により、本実施形態のノイズ除去フィルタ5により、時間方向及びエネルギー方向の双方において分解能の向上が可能であることが分かる。
図4の(A)には、ノイズ除去フィルタ5を有さないX線検出装置(従来例)における各部の信号波形を模式的に示しており、同図の(B)には、ノイズ除去フィルタ5を有するX線検出装置(本実施形態)における各部の信号波形を模式的に示している。
次に、本実施形態のX線検出装置100を組み込んだ蛍光X線分析装置(堀場製作所製MESA−50)によるスペクトル測定試験の結果を示す。
このスペクトル測定試験は、試料としてMnを用いて、X管電圧を15kV、管電流50μA、照射径φ3mm、ニオブ(Nb)フィルタ、SDD冷却温度−15℃の条件で測定した。
図5にこの測定試験の結果を示す。図5は、パルスプロセッサ(スロー系波形出力部61)のフィルタ時定数PTが50nsの時のスペクトルであり、横軸は1チャンネル当たり10eVに相当する。このスペクトルにより、ノイズ除去フィルタ5を用いて、PT=50nsという短いフィルタ時定数PT時においてスペクトルのガウス形状が殆ど崩れていない。
また、図6にノイズ除去フィルタ5の有無による、各フィルタ時定数PTにおけるMn−Kαのスペクトルのエネルギー分解能(半値全幅FWHM)を示す。
この図6より、フィルタ時定数PTが0.5μs以下の領域では、FWHMに顕著な改善がみられることが分かり、ホワイトノイズ成分が大幅に低減できていることが分かる。この結果により、フィルタ時定数PTが短い領域において、ノイズ除去フィルタ5はエネルギー分解能の改善に有効であることが分かった。
このように構成した本実施形態のX線検出装置100によれば、波形整形部6の前段に設けられたノイズ除去フィルタ5が、デジタル電圧信号の値を、所定の基準値v(t)からの差に応じた重み付け係数w(t,k)を用いて、加重移動平均を行うので、波形整形部6に入力されるデジタル電圧信号のノイズを除去することができる。
具体的には、スロー系波形出力部61に入力されるデジタル電圧信号のステップ部分が平滑化されて鈍ることを抑えつつノイズを除去できるようになり、X線のエネルギー分解能を改善することができる。
また、スロー系波形出力部61のフィルタ時定数PTを短く(例えば0.1μs)しても、十分なエネルギー分解能を得られるので、スロー系波形出力部61のプロセス時間をより短くでき、プロセス時間内に、複数のX線が入射する確率が低減するので、パイルアップの発生が減少する。
さらに、ファスト系波形出力部62のフィルタ時定数PTをより短くすることができるとともに、パルス検出閾値を低エネルギー側に下げることができるので、より低エネルギーのX線入射においても近接して入射したX線を分離することができる。これにより、パルス検出の時間分解能の改善及びパイルアップ検出性能の改善とともに、より低エネルギー領域においてファスト系波形出力部62によりパルス検出が可能となる。例えば、1keV以下の軽元素においても、最良の時間分解能でパイルアップ検出が可能となる。つまり、フィルタ時定数PTを10nsとし、パルス検出閾値を400eV以下に設定してもノイズ誤検出しない。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態では、デジタル電圧信号の値に応じて矩形状の重み付け係数(0又は1)を用いたものであったが、次のものであっても良い。例えば、基準値からの差に応じてガウス特性を示す重み付け係数としても良いし、基準値からの差に反比例(単調減少)する重み付け係数としても良い。なお、基準値から電圧方向に離れるほど重み付け係数を小さくするのが基本であるが、ただ単純に減少するのではなく、一定であったり、一部増加する部分があってもよい。
また、ノイズ除去フィルタ5は、電圧方向における加重移動平均に加えて、時間方向においても加重移動平均するものであっても良い。つまり、ノイズ除去フィルタ5は、デジタル電圧信号の値を、基準値v(t)の時点tからの時間差に応じた重み付け係数w’(t)を用いて、加重移動平均する。具体的にノイズ除去フィルタ5は、時間方向において|t−t|に応じた重み付け係数w’(t)を用いて電圧値v(t)を加重移動平均する。ここで、ノイズ除去フィルタ5は、基準値v(t)の時点tからの時間差が大きいほど重み付け係数w’(t)が小さくなるように構成されていることが望ましい。この重み付け係数w’(t)は、電圧方向の重み付け係数w(t)と同様に設定することが考えられる。
また、前記実施形態の構成に加えて、ノイズ除去フィルタ5を迂回するバイパス経路を設けて、デジタル電圧信号がA/D変換部4からノイズ除去フィルタ5を介して波形整形部6に至る経路と、デジタル電圧信号がA/D変換部4からノイズ除去フィルタ5を介さずに波形整形部6に至る経路とが切り替え可能に構成されたものであっても良い。さらに、ノイズ除去フィルタ5を複数有する構成としても良く、フィルタ閾値やフィルタ区間(フィルタ長)等のパラメータが異なるフィルタを直列に配置したものであっても良く、並列に配置して切り替える構成としても良い。その上、スロー系波形整形部61及びファスト系波形出力部62に別々にノイズ除去フィルタを設けても良い。
前記実施形態では、ノイズ除去フィルタ5がA/D変換部4及び波形整形部6の間に設けられているがこれに限られない。例えば、波形整形部6にノイズ除去フィルタ5を設けて、波形整形するのと同時にノイズを除去するようにしても良いし、波形整形した後にノイズを除去するようにしても良い。また、波形整形部6及び波高検出部7の間にノイズ除去フィルタ5を設けて、波形整形部6から出力されるパルス信号のノイズを除去するようにしても良い。
前記実施形態の他に、本発明の放射線検出用信号処理装置は、波形整形部、波高検出部及びカウント部を有さないものであっても良い。この場合、当該信号処理装置とは、別に波形整形部、波高検出部及びカウント部を有する情報処理装置が設けられる。具体的にこの放射線検出用信号処理装置は、放射線が入射した放射線検出器から出力される電荷をアナログ信号に変換するプリアンプと、前記プリアンプからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、前記A/D変換部からのデジタル信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタとを備え、前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものである。
さらに、X線検出器としては、Si(Li)型検出器等のその他の半導体検出器を用いることができるし、比例計数管や光電子増倍管など半導体以外でも良い。その他、X線検出の他、γ線など、その他の放射線検出に適用することもできる。また、放射線検出器は、シンチレータ等で光に変換したものを光検出器で検出する方式であっても良い。
加えて、X線検出装置100は、図7に示すように、ノイズ除去フィルタ5を通過したデジタル電圧信号からステップ毎の勾配を検出する勾配検出部63を備えるものであっても良い。なお、ノイズ除去フィルタ5の機能は前記実施形態と同様である。
勾配検出部63は、スロー系波形出力部61とファスト系波形出力部62とは別に設けられており、デジタルパルスプロセッサ(DPP)により構成されている。この勾配検出部63は、デジタル電圧信号のステップ部分の勾配を維持しながら、ステップ以外の電圧をベース電圧に下げる波形整形をおこなうフィルタである。
このX線検出装置100によれば、勾配検出部63の前段に設けられたノイズ除去フィルタ5が、デジタル電圧信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均を行うので、勾配検出部63においてX線入射によるステップ部分の立ち上がりが判別し易くなり、その立ち上がりの傾斜(勾配)からX線検出器2におけるX線の入射位置を推定したり、複数のX線の入射により生じるパイルアップを検出したりできる。
その上、前記実施形態のシリコンドリフト検出器において、図8に示すように、X線検出領域が複数に分割されており、各領域に収集電極(アノード)が設けられたものであっても良い。
この構成では、各領域の境界にX線が入射した場合、発生した電子が複数の収集電極で分散して収集される可能性があり、重複カウントとなってしまう。このため、各領域の境界に入射したX線により生じる信号をカウントしないように取り除くことが望ましい。
ここで、境界では電界強度が弱く、収集電極までの距離が長いので、発生した電子が収集電極に収集されるまでに時間がかかる。そうすると、境界で発生した電子に起因する検出信号は、それ以外の部分で発生した電子に起因する検出信号よりも、時間に対する信号値の変化が緩やかになる。
この特性を生かして、ノイズ除去フィルタ5の後段、例えばパルスプロセッサ(勾配検出部63等)において、電圧信号の傾きが所定値以下かどうかを判断して、所定値以下の場合は、その電圧信号は境界に入射したX線に起因するものとして、取り除くように構成しても良い。ノイズ除去フィルタ5によりノイズが除去された電圧信号を用いてその傾きが所定値以下か否かを判断するので、その判断を正確に行うことができる。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明によれば、放射線検出装置において、ホワイトノイズを低減して、放射線のエネルギー分解能を改善するとともにパルス検出の時間分解能を改善することができる。

Claims (11)

  1. 放射線が入射することにより発生した電荷を出力する放射線検出器と、
    前記発生した電荷をアナログ信号に変換するプリアンプと、
    前記プリアンプからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記A/D変換部からのデジタル信号からパルス信号を生成する波形整形部と、
    前記波形整形部からのパルス信号の波高値を検出する波高検出部と、
    前記波高検出部により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部と、
    前記A/D変換部及び前記波高検出部の間に設けられ、前記デジタル信号又は前記パルス信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタとを備え、
    前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号又は前記パルス信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものである放射線検出装置。
  2. 前記ノイズ除去フィルタは、前記基準値からの差が大きいほど前記重み付け係数が小さくなるように構成されている請求項1記載の放射線検出装置。
  3. 前記重み付け係数は、前記基準値からの差に応じてガウス特性を示すもの又は矩形状をなすものである請求項1記載の放射線検出装置。
  4. 前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号又は前記パルス信号の値を、前記基準値の時点からの時間差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均するものである請求項1記載の放射線検出装置。
  5. 前記ノイズ除去フィルタは、前記基準値の時点からの時間差が大きいほど前記重み付け係数が小さくなるように構成されている請求項4記載の放射線検出装置。
  6. 前記重み付け係数は、前記基準値の時点からの差に応じてガウス特性を示すもの又は矩形状をなすものである請求項4記載の放射線検出装置。
  7. 前記波形整形部は、時間幅の大きいパルス信号を生成するスロー系波形出力部と時間幅の小さいパルス信号を生成するファスト系波形出力部とを備えている請求項1記載の放射線検出装置。
  8. 前記基準値は、前記加重移動平均における区間毎に変化するものである請求項1記載の放射線検出装置。
  9. 放射線が入射することにより発生した電荷を出力する放射線検出器と、
    前記発生した電荷をアナログ信号に変換するプリアンプと、
    前記プリアンプからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記A/D変換部からのデジタル信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタと、
    前記ノイズ除去フィルタを通過したデジタル信号からステップ毎の勾配を検出する勾配検出部とを備え、
    前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものである放射線検出装置。
  10. 放射線が入射した放射線検出器から出力される電荷をアナログ信号に変換するプリアンプと、
    前記プリアンプからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記A/D変換部からのデジタル信号からパルス信号を生成する波形整形部と、
    前記波形整形部からのパルス信号の波高値を検出する波高検出部と、
    前記波高検出部により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部と、
    前記A/D変換部及び前記波高検出部の間に設けられ、前記デジタル信号又は前記パルス信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタとを備え、
    前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号又は前記パルス信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものである放射線検出用信号処理装置。
  11. 放射線が入射した放射線検出器から出力される電荷をアナログ信号に変換するプリアンプと、
    前記プリアンプからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記A/D変換部からのデジタル信号からノイズを除去するノイズ除去フィルタと、
    前記ノイズ除去フィルタを通過したデジタル信号からステップ毎の勾配を検出する勾配検出部とを備え、
    前記ノイズ除去フィルタは、前記デジタル信号の値を、所定の基準値からの差に応じた重み付け係数を用いて、加重移動平均することによってノイズを除去するものである放射線検出用信号処理装置。
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