JP6813572B2 - 放射線検出装置及び放射線検出用信号処理装置 - Google Patents

放射線検出装置及び放射線検出用信号処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、放射線検出装置及び当該放射線検出装置に用いられる信号処理装置に関するものである。
従来の放射線検出装置としては、特許文献1、2に示すように、SDD(Silicon Drift Detector)等の半導体放射線検出素子を有する放射線検出部から出力される電荷の積算量を、CSA(Charge Sensitive Amplifier)等の変換部によりその積算量に応じた積算信号(例えば電圧信号)に変換して、DPP(Digital Pulse Processor)等のパルスプロセッサに入力する構成とされている。このパルスプロセッサは、積算信号を例えば台形波形からなるパルス信号に整形する。このパルス信号の波高値は、放射線のエネルギーに対応している。そして、このパルス信号をMCA(Multi Channel Analyzer)等のカウンタで波高別にカウントすることによって、放射線スペクトルを得ることができる。
ここで、CSA等の変換部は、放射線検出部から出力される電荷を蓄積するためのコンデンサと、当該コンデンサに蓄積された電荷をリセット(放電)させるためのスイッチとを有している。そして、このスイッチには、コンデンサの電荷が飽和する前の所定のタイミングで外部からリセット信号を入力して、スイッチを所定時間オンにしてコンデンサの電荷をリセットする必要がある。複数の出力チャネルを有する放射線検出部の場合には、当該出力チャネル毎に変換部が設けられているため、各変換部毎にリセットを行う必要がある。
特開平10−186041号公報 特開平11−109039号公報
ここで、複数の変換部のコンデンサをリセットする方式として、(1)各コンデンサの蓄積電荷(電圧)が所定値になった時点で、各コンデンサ毎に個別にリセットを行う非同期リセット方式と、(2)何れかのコンデンサの蓄積電荷(電圧)が所定値になった時点で、全ての変換部のコンデンサをリセットするとともに、そのリセット期間において全ての変換部が放射線検出部からの信号を取り込まない同期リセット方式とが考えられている。
しかしながら、非同期リセット方式では、リセットパルスによるクロストークがリセットされていない変換部の出力電圧にノイズとして乗ってしまい、疑似放射線入力パルスとして処理されてしまう。そうすると、放射線スペクトルの分解能を低下させたり、また、低エネルギー領域に疑似スペクトルを形成したりする。
また、同期リセット方式では、何れかのコンデンサをリセットする毎に全ての変換部が放射線検出部からの信号を取り込まないことになり、不感時間(デッドタイム)が増加してしまう。そうすると、マッピングにおいては、全ての変換部において同時に放射線入力処理ができない状況になり、リセット期間に該当する画素で極端に計数率が低下し、ドット抜けのようになってしまう。
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決すべくなされたものであり、リセット信号のクロストークによる悪影響を低減するとともに、不感時間(デッドタイム)の増加を抑制することをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る放射線検出装置は、放射線が入射することにより発生した電荷を出力する複数の放射線検出部と、前記複数の放射線検出部に対応して設けられ、前記発生した電荷の積算量をその積算量に応じた積算信号に変換する複数の変換部と、前記複数の変換部からの積算信号を処理して放射線情報を生成する信号処理部と、前記変換部にリセット信号を出力して前記変換部に蓄積された電荷をリセットするリセット制御部と、前記複数の変換部からの積算信号又はそれから得られた信号を用いて、何れかの変換部がリセットされたことを示すリセット情報を取得するリセット情報取得部とを備え、前記信号処理部は、前記リセット情報に基づいて、リセットされた変換部とは異なる変換部からの積算信号又はそれから得られた信号から、前記リセットに起因するノイズを除去するノイズ除去部を有することを特徴とする。
この放射線検出装置によれば、複数の変換部からの積算信号又はそれから得られた信号を用いて、何れかの変換部がリセットされたことを示すリセット情報を取得して、リセットされた変換部とは異なる変換部からの積算信号又はそれから得られた信号からリセットに起因するノイズを除去するので、リセット信号のクロストークにより、放射線スペクトルの分解能を低下させたり、低エネルギー領域に疑似スペクトルを形成したりすることを防止することができる。また、本発明は、同期リセット方式のように何れかの変換部をリセットする毎に全ての変換部が放射線検出部からの信号を取り込なまい構成では無いので、不感時間の増大を抑制することができる。さらに、変換部からの積算信号又はそれから得られた信号を用いて何れかの変換部がリセットされたことを検出しているので、リセット制御部からリセット情報を取得する必要も無い。
前記リセット情報取得部は、前記積算信号又はそれから得られた信号の変化によりリセット開始時点を取得するものであり、前記ノイズ除去部は、リセットされた変換部とは異なる変換部からの積算信号又はそれから得られた信号から、前記リセット開始時点に基づいて定まる所定期間の信号を除去するものであることが望ましい。
この構成であれば、リセット開始時点を取得するだけでよく、当該リセット開始時点に基づいて予め設定された所定期間の積算信号又はそれから得られた信号を画一的に取り除けばよいので、信号処理が容易となる。
また、前記リセット情報取得部は、前記積算信号又はそれから得られた信号の変化によりリセット終了時点を取得するものであり、前記ノイズ除去部は、リセットされた変換部とは異なる変換部からの積算信号又はそれから得られた信号から、前記リセット終了時点に基づいて定まる所定期間の信号を除去するものであることが望ましい。
この構成であれば、リセット終了時点を取得するだけでよく、当該リセット終了時点に基づいて予め設定された所定期間の積算信号又はそれから得られた信号を画一的に取り除けばよいので、信号処理が容易となる。また、リセット終了時点を取得することにより、リセット終了時点後の電圧信号を無駄に取り除くことを防ぐこともできる。
信号処理部の具体的な実施の態様としては、前記信号処理部は、前記変換部からの積算信号をパルス信号に整形する波形整形部と、前記波形整形部により整形されたパルス信号の波高値を検出する波高検出部と、前記波高検出部により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部とをさらに備え、前記ノイズ除去部は、前記リセット情報に基づいて、前記波高検出部により得られた波高値からノイズを除去するものであることが望ましい。
また、信号処理部の別の実施の態様としては、前記信号処理部は、前記変換部からの積算信号を所定時間遅延させる遅延部と、前記遅延部により遅延された積算信号をパルス信号に整形する波形整形部と、前記波形整形部により整形されたパルス信号の波高値を検出する波高検出部と、前記波高検出部により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部とをさらに備え、前記ノイズ除去部は、前記リセット情報に基づいて、前記遅延部により遅延された積算信号からクロストークノイズを除去するものであることが望ましい。
前記複数の放射線検出部は、半導体ブロックの表面が複数の放射線検出領域に分割されており、各領域に収集電極が設けられることにより構成されていることが望ましい。
この構成では、半導体ブロックに複数の収集電極が設けられており、リセットパルスのクロストークノイズが乗り易い。そのため、本発明の効果を一層顕著にすることができる。また、半導体ブロックを複数の放射線検出領域に分割することにより、各収集電極当たりの面積が小さくなり、同じドリフト電界を作るのに必要なバイアス電圧を低くできるので、リーク電流を小さくすることができ、信号のS/N比が向上する。
また、本発明に係る放射線検出用信号処理装置は、放射線が入射することにより発生した電荷を出力する複数の放射線検出部に対応して設けられ、前記発生した電荷の積算量をその積算量に応じた積算信号に変換する複数の変換部と、前記複数の変換部から積算信号を処理して放射線情報を生成する信号処理部と、前記変換部にリセット信号を出力して前記変換部に蓄積された電荷をリセットするリセット制御部と、前記複数の変換部からの積算信号又はそれから得られた信号を用いて、何れかの変換部がリセットされたことを示すリセット情報を取得するリセット情報取得部とを備え、前記信号処理部は、前記リセット情報に基づいて、前記リセットに起因するノイズを除去するノイズ除去部を有することを特徴とする。
このように構成した本発明によれば、複数の変換部からの積算信号又はそれから得られた信号を用いて、何れかの変換部がリセットされたことを示すリセット情報を取得して、リセットされた変換部とは異なる変換部からの積算信号又はそれから得られた信号からリセットに起因するノイズを除去するので、リセット信号のクロストークによる悪影響を低減するとともに、不感時間(デッドタイム)の増加を抑制することができる。
本実施形態のX線検出装置の構成を示す模式図である。 同実施形態の1つの半導体検出部に接続される回路を示す模式図である。 同実施形態のX線検出部の構成を示す模式図である。 同実施形態のリセット情報取得部を示す機能構成図である。 同実施形態のリセット期間における各変換部の電圧信号及びリセット変換部の電圧信号から得られたファスト系出力波形を示す図である。 変形実施形態の1つの半導体検出部に接続される回路を示す模式図である。 変形実施形態のリセット情報取得部を示す機能構成図である。 変形実施形態の信号処理の概要を示す図である。
100・・・X線検出装置
2 ・・・X線検出部
3 ・・・変換部
4 ・・・信号処理部
44 ・・・ノイズ除去部
46 ・・・ノイズ除去部
5 ・・・リセット制御部
6 ・・・リセット情報取得部
以下に本発明に係る放射線検出装置の一態様であるX線検出装置について図面を参照して説明する。
本実施形態のX線検出装置100は、図1及び図2に示すように、X線が入射することにより発生した電荷を出力する複数のX線検出部2と、複数のX線検出部2それぞれに対応して設けられ、発生した電荷の積算量をその積算量に応じた積算信号である電圧信号に変換する複数の変換部3と、複数の変換部3からの電圧信号を処理してX線情報を生成する信号処理部4と、を備えている。
複数のX線検出部2は、シリコンドリフト検出器(SDD(Silicon Drift Detector))である。なお、シリコンドリフト検出器は、同心状の電極構造により中心部の収集電極に発生した電荷を集めるものである。そして、このシリコンドリフト検出器では、入射したX線を空乏層で吸収し、当該空乏層において入射したX線のエネルギーに比例した数の電子−正孔対が生成される。生成された電子は、シリコンドリフト検出器内の電位勾配に従って、発生した電子は収集電極(アノード)に流れる。これにより、シリコンドリフト検出器は、入射したX線のエネルギーに比例した電荷を出力する。
具体的に複数のX線検出部2は、図3に示すように、単一の半導体ブロック200の表面が複数のX線検出領域R1〜R4に分割されており、各領域R1〜R4に収集電極E1〜E4が設けることにより単一の検出器として構成されている。つまり、各X線検出領域R1〜R4に対応する部分が各X線検出部2となる。また、収集電極E1〜E4は、それぞれ出力チャネルCh1〜Ch4に接続されている。なお、複数の出力チャネルCh1〜Ch4には、それぞれ変換部3が接続される。
各変換部3は、電荷増幅器(CSA(Charge Sensitive Amplifier))であり、各X線検出部2から出力された電荷をオペアンプ31及びコンデンサ32により積分・増幅して、X線のエネルギーに比例した電圧信号(アナログ信号)に変換するものである。各変換器3は、オペアンプ31と、オペアンプ31の入力端子(反転入力端子)及び出力端子の間に接続されたコンデンサ32と、コンデンサ32の電荷をリセット(放電)させる半導体スイッチ(例えばFET)等のスイッチ33とを有する。
前記スイッチ33は、そのオンオフがリセット制御部5により制御される。
リセット制御部5は、スイッチ33を所定時間オンにするリセット信号を出力して、当該スイッチ33に対応するコンデンサ32の蓄積電荷を放電させてリセットするものである。
具体的にリセット制御部5は、各オペアンプ31から出力される電圧信号を取得して、所定のリセット開始閾値と比較し、当該電圧信号がリセット開始閾値を超えた場合に、そのコンデンサ32に対応するスイッチ33にリセット信号を出力して、スイッチ33をオンにする。また、リセット制御部5は、前記電圧信号が所定のリセット終了閾値と比較し、当該電圧信号がリセット終了閾値以下となった場合に、前記スイッチ33をオフにする。あるいは、リセット制御部5は、スイッチ33にリセット信号を出力して所定の一定期間経過した後に、前記スイッチ33をオフにする。なお、各コンデンサ32の電圧を検出する電圧検出手段を設けておき、リセット制御部5は、当該電圧検出手段により得られた電圧が所定の電圧値となったときに、その積分コンデンサ32に対応するスイッチ33にリセット信号を出力するように構成しても良い。その他、リセット制御部5を、各積分コンデンサ32毎に予め設定されたリセット周期毎にリセット信号を出力するように構成しても良い。
ここで、リセット信号は、前記スイッチ33がFETの場合には、そのゲート電圧をゲート閾値電圧(例えば0V)から、ゲート電圧をゲート閾値電圧以上であって所定時間一定電圧とするパルス信号である。
信号処理部4は、変換部3からの電圧信号をパルス信号に整形する波形整形部41と、波形整形部41により整形されたパルス信号の波高値を検出する波高検出部42と、波高検出部42により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部43とを備えている。
波形整形部41及び波高検出部42は、デジタルパルスプロセッサ(DPP(Digital Pulse Processor))であり、複数の変換部3に対応して複数設けられている。
波形整形部41は、変換部3により変換された電圧信号から例えば台形波形のパルス信号(デジタル信号)を生成する。なお、このパルス信号の波高値は、X線のエネルギーに比例している。また、波高検出部42は、ピークホールドにより、入力されたパルス信号の波高値を検出する。
ここで、本実施形態の波形整形部41は、スロー系波形出力部とファスト系波形出力部とを備えている。スロー系波形出力部は、X線のエネルギーに対して高分解能を有するものであり、大きい時定数を用いて、変換部3からの電圧信号をフィルタ処理することにより、時間幅の大きい台形波形のパルス信号を生成するものである。なお、このスロー系波形出力部により得られた時間幅の大きいパルス信号は、波高検出部42及びカウント部43に出力されてX線情報の生成に用いられる。また、ファスト系波形出力部は、X線の入射検出に対して高時間分解能を有するものであり、スロー系波形出力部よりも小さい時定数を用いて、変換部3からの電圧信号をフィルタ処理することにより、時間幅の小さいパルス信号(タイミングパルス)を生成するものである。なお、このファスト系波形出力部により得られた時間幅の小さいパルス信号は、パイルアップの検出等に用いられるだけでなく、後述するリセット検出部6に出力されて、リセットされた変換部3の検出に用いられる。
カウント部43は、マルチチャンネルアナライザ(MCA)であり、複数の波高検出部42により得られた波高値を処理する単一のものである。そして、カウント部43は、波高別に、パルス信号の波高が入力された回数をカウントして、X線情報であるX線スペクトルを生成する。
しかして、本実施形態のX線検出装置100は、図2及び図4に示すように、複数の変換部3からの電圧信号から得られたパルス信号を用いて、何れかの変換部3がリセットされたことを示すリセット情報を取得するリセット情報取得部6を備えている。
リセット情報取得部6は、図4に示すように、各波形整形部41のファスト系波形出力部により得られたパルス信号(出力波形)を受け付けて、それらパルス信号を用いて何れかの変換部3がリセットされたことを示すリセット情報を検出するリセット情報検出部61を有している。以下、リセット信号が出力された変換部をリセット変換部3Aともいう。具体的にリセット情報検出部61は、各波形整形部41のファスト系波形出力部により得られたパルス信号と所定のリセット検出閾値(例えばマイナス値)とを比較する(図5(C)、(D)参照)。そして、リセット情報検出部61は、前記出力信号が所定の閾値を下回った場合に、その下回った出力信号を出力した波形整形部41に接続された変換部3を、リセット変換部3Aとする。
さらにリセット情報検出部61は、図5(D)に示すように、前記出力信号が前記所定の閾値を下回ったタイミングをリセット開始時点として検出する。また、リセット情報検出部61は、前記リセット開始時点を検出した後に、前記パルス信号が前記所定の閾値を上回ったタイミングをリセット終了時点として検出する。これらリセット情報検出部61により検出された情報は、リセット情報格納部62に格納される。なお、リセット情報がリセット情報格納部62に格納されることには、瞬間的な短時間格納されることや、リセット情報検出部61から信号処理部4に受け渡す(リセット情報が通過する)だけのことも含む。また、リセット情報取得部6は、リセット変換部3Aの情報とともに、それらリセット開始時点及びリセット終了時点の情報を含む検出信号を信号処理部4に出力する。
なお、リセット情報検出部61は、ファスト系波形出力部により得られたパルス信号の変化量(時刻t+1のパルス信号と時刻tのパルス信号との差)が所定の閾値を超えた場合に、そのパルス信号を出力した波形整形部41に接続された変換部3を、リセット変換部3Aとして検出しても良い。また、リセット情報検出部61は、変換部から出力される電圧信号の変化量(時刻t+1の電圧信号と時刻tの電圧信号との差)が所定の閾値を超えた場合に、その電圧信号を出力した変換部3を、リセット変換部3Aとして検出しても良い。
そして、本実施形態の信号処理部4は、前記リセット変換部3Aとは別の変換部3Bからの電圧信号を用いてX線情報を生成する場合に、リセット変換部3Aへのリセット信号に起因するクロストークノイズを除去する。
ここで、別の変換部3Bは、例えば、リセット変換部3Aに隣接する変換部(1つとは限らない。)である。なぜならば、リセット変換部3Aに隣接する変換部3Bは、クロストークノイズの影響が最も大きいと考えられるからである。また、リセット変換部3Aに隣接する変換部3Bとは、リセット変換部3Aが接続された出力チャネルChに隣接する出力チャネルChに接続された変換部である。
具体的に信号処理部4は、リセット情報検出部61により得られたリセット情報に基づいて、波高検出部42により得られた波高値からノイズを除去するノイズ除去部44を有している。
このノイズ除去部44は、リセットに伴うノイズの影響を受けている前記別の変換部3Bからの信号(波高値)を除去するものである。具体的にノイズ除去部44は、前記別の変換部3Bからの電圧信号により得られた波高値のうち、クロストークノイズにより生じた波高値を、カウント部43によるカウントから除外するために、除去するものである。
より詳細には、ノイズ除去部44は、前記リセット情報検出部61により得られたリセット開始時点及びリセット終了時点に基づいて定まる所定期間に含まれる波高値を除去する。ここで、所定期間とは、予め設定された期間であり、リセット信号の立ち上がり時にクロストークノイズが生じる時点からリセット信号の立ち下がり時に生じるクロストークノイズが無視できる程度に減衰する時点までを含む期間である。本実施形態では、リセット開始時点に基づいて定まる第1の所定期間に含まれる波高値と、リセット終了時点に基づいて定まる第2の所定期間に含まれる波高値とを除去している。このノイズ除去部44により、クロストークノイズにより生じた波高値が除去されたその他の波高値が、カウント部43によりカウントされる。なお、ノイズ除去部44の機能をカウント部43に持たせても良い。
<本実施形態の効果>
このように構成した本実施形態のX線検出装置100によれば、複数の変換部3からの電圧信号を用いて、何れかの変換部3(3A)がリセットされたことを示すリセット情報を取得して、その変換部3Aとは異なる変換部3Bからの電圧信号からリセットに起因するノイズを除去するので、リセット信号のクロストークにより、X線スペクトルの分解能を低下させたり、また、低エネルギー領域に疑似スペクトルを形成したりすることを防止することができる。また、同期リセット方式のように何れかの変換部3Aをリセットする毎に全ての変換部3が放射線検出部2からの信号を取り込なまい構成では無いので、不感時間の増大を抑制することができる。さらに、変換部3からの電圧信号を用いて何れかの変換部3がリセットされたことを検出しているので、リセット制御部5からリセット情報を取得する必要も無い。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の信号処理部は、カウント部に入力される前の波高値からノイズを除去するように構成しているが、その他、次のようにしてクロストークノイズを除去するようにしても良い。
つまり、X線検出装置100は、図6及び図7に示すように、変換部3からの電圧信号を所定時間遅延させる遅延部45と、リセット変換部3Aが検出された場合に、前記遅延部45により遅延された別の変換部3Bの電圧信号からリセット情報に基づいてクロストークノイズを除去するノイズ除去部46とを備えている。
そして、X線検出装置100は、図8に示すように、遅延される前の電圧信号を波形整形部41のファスト系波形出力部に入力し、リセット情報検出部61によりリセットされた変換部3Aを検出する(図8(A)参照)。リセット情報取得部6は、図7に示すように、リセット情報検出部61からのリセット情報を別の変換部3Bに対応するノイズ除去部45に出力し、そのノイズ除去部45は、前記遅延部44により遅延された別の変換部3Bの電圧信号から所定の除去期間の前後の値で直線補間等によりクロストークノイズを除去する(図8(C)、(D)参照)。
このように別の変換部3Bにおいてはノイズ除去部45でクロストークノイズが除去された電圧信号が、波形整形部41に入力されて、当該波形整形部41のスロー系波形出力部により波形整形されてパルス信号が生成される。このパルス信号の波高値が波高検出部42により検出されて、カウント部43により波高別にカウントされる。
前記実施形態では、ノイズ除去部44は第1の所定期間及び第2の所定期間のそれぞれに含まれる波高値を除去するように構成していたが、リセット開始時点及びリセット終了時点を含む連続した期間に含まれる波高値を除去するように構成しても良い。
また、前記実施形態のリセット情報取得部6は、リセット開始時点又はリセット終了時点の一方のみを取得するものであっても良い。この場合、ノイズ除去部44は、リセット開始時点に基づいた所定期間又はリセット終了時点に基づいた所定期間に含まれる波高値を除去するように構成される。
また、ノイズ除去部44は、リセット開始時点に基づいた所定期間又はリセット終了時点に基づいた所定期間に含まれる波高値を除去する他、複数の変換部からの積算信号又はそれから得られた信号と、予め定めた上限閾値及び/又は下限閾値とを比較することによって、それらの大小関係から信号又は波高値をノイズとして除去しても良い。さらに、ノイズ除去部44は、前記所定期間に含まれる信号を除去するだけでなく、その所定期間に含まれる信号のノイズを、実験などにより予め定めた基準値や範囲等を用いてそれらに当てはまるか否かにより特定し、その特定したノイズを除去するようにしても良い。
また、前記実施形態のノイズ除去部44はカウント部43の前段に設けられてカウント部43に入力される波高値からノイズを除去する構成であったが、ノイズ除去部44をカウント部43の後段に設けて、カウント部43により得られたカウント値からノイズによるカウント分を除去するように構成しても良い。具体的は、ノイズ情報取得部6のノイズ情報格納部62により記憶されたリセット開始時点又はリセット終了時点を用いて、そのリセット開始時点又はリセット終了時点に基づいて定まる所定期間にカウントされた値を差し引いて除去することが考えられる。
さらに、ノイズ除去部44は、波形整形部41の前段に設けられたものであっても良いし、波形整形部41及び波高検出部42の間に設けられたものであっても良い。
また、前記実施形態では、波形整形部及び波高検出部をパルスカウンタにより構成し、カウント部をマルチチャネルアナライザにより構成していたが、例えば専用又は汎用のコンピュータ(CPU、メモリ、AD変換器等を有する。)を用いて構成しても良い。
前記実施形態では、複数の変換部3に対応して複数のパルスプロセッサ(波形整形部及び波高検出部)が設けられていたが、複数の変換部3に対して共用のパルスプロセッサを用いても良い。
前記実施形態では、リセット情報取得部6は、複数の変換部3に対して共通のものであったが、リセット情報取得部6は複数の変換部3それぞれに対応して複数設けられるものであっても良いし、複数の変換部3のうちの一部で共用されるものであっても良い。
前記実施形態では、1つのリセット制御部5が複数の変換部3に対してリセット信号を出力する構成であったが、複数の変換部3に対応して複数のリセット制御部5を設ける構成としても良い。
前記実施形態では、リセット変換部3に隣接する変換部3に対してクロストークノイズの補正処理を行うものであったが、それ以外の変換部3に対してクロストークノイズの補正処理を行うものであっても良い。
また、リセット変換部3が接続されるチャネルから十分に離れてクロストークノイズが実質的に問題にならない出力チャネルChに接続される変換部3や、シールド等の他のクロストーク対策が施されているチャネルChに接続される変換部3に対しては、クロストークノイズの補正処理を行わないものであっても良い。なお、上述のリセット変換部3が接続されるチャネルから十分に離れているとは、実験等により予め定められた所定距離離れていることを含む。
さらに、前記実施形態では、X線検出部2の出力チャネルを介したクロストークノイズについて説明したが、信号処理部4のチャネルを介したクロストークノイズ、X線検出部や変換部3を実装している基板の配線間又はその基板から信号処理部4までの配線間でのクロストークについても同様である。
さらに、X線検出器としては、Si(Li)型検出器等のその他の半導体検出器を用いることができる。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明によれば、放射線検出装置においてリセット信号のクロストークによる悪影響を低減するとともに、不感時間(デッドタイム)の増加を抑制することができる。

Claims (7)

  1. 放射線が入射することにより発生した電荷を出力する複数の放射線検出部と、
    前記複数の放射線検出部に対応して設けられ、前記発生した電荷の積算量をその積算量に応じた積算信号に変換する複数の変換部と、
    前記複数の変換部からの積算信号を処理して放射線情報を生成する信号処理部と、
    前記変換部にリセット信号を出力して前記変換部に蓄積された電荷をリセットするリセット制御部と、
    前記複数の変換部からの積算信号又はそれから得られた信号を用いて、何れかの変換部がリセットされたことを示すリセット情報を取得するリセット情報取得部とを備え、
    前記信号処理部は、前記リセット情報に基づいて、リセットされた変換部とは異なる変換部からの積算信号又はそれから得られた信号から、前記リセットに起因するノイズを除去するノイズ除去部を有する放射線検出装置。
  2. 前記リセット情報取得部は、前記積算信号又はそれから得られた信号の変化によりリセット開始時点を取得するものであり、
    前記ノイズ除去部は、リセットされた変換部とは異なる変換部からの積算信号又はそれから得られた信号から、前記リセット開始時点に基づいて定まる所定期間の信号を除去するものである請求項1記載の放射線検出装置。
  3. 前記リセット情報取得部は、前記積算信号又はそれから得られた信号の変化によりリセット終了時点を取得するものであり、
    前記ノイズ除去部は、リセットされた変換部とは異なる変換部からの積算信号又はそれから得られた信号から、前記リセット終了時点に基づいて定まる所定期間の信号を除去するものである請求項1記載の放射線検出装置。
  4. 前記信号処理部は、
    前記変換部からの積算信号をパルス信号に整形する波形整形部と、
    前記波形整形部により整形されたパルス信号の波高値を検出する波高検出部と、
    前記波高検出部により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部とをさらに備え、
    前記ノイズ除去部は、前記リセット情報に基づいて、前記波高検出部により得られた波高値からノイズを除去するものである請求項2又は3記載の放射線検出装置。
  5. 前記信号処理部は、
    前記変換部からの積算信号を所定時間遅延させる遅延部と、
    前記遅延部により遅延された積算信号をパルス信号に整形する波形整形部と、
    前記波形整形部により整形されたパルス信号の波高値を検出する波高検出部と、
    前記波高検出部により得られた波高値を、波高別にカウントするカウント部とをさらに備え、
    前記ノイズ除去部は、前記リセット情報に基づいて、前記遅延部により遅延された積算信号からクロストークノイズを除去するものである請求項2又は3記載の放射線検出装置。
  6. 前記複数の放射線検出部は、半導体ブロックの表面が複数の放射線検出領域に分割されており、各領域に収集電極が設けられることにより構成されている請求項1記載の放射線検出装置。
  7. 放射線が入射することにより発生した電荷を出力する複数の放射線検出部に対応して設けられ、前記発生した電荷の積算量をその積算量に応じた積算信号に変換する複数の変換部と、
    前記複数の変換部から積算信号を処理して放射線情報を生成する信号処理部と、
    前記変換部にリセット信号を出力して前記変換部に蓄積された電荷をリセットするリセット制御部と、
    前記複数の変換部からの積算信号又はそれから得られた信号を用いて、何れかの変換部がリセットされたことを示すリセット情報を取得するリセット情報取得部とを備え、
    前記信号処理部は、前記リセット情報に基づいて、リセットされた変換部とは異なる変換部からの積算信号又はそれから得られた信号から、前記リセットに起因するノイズを除去するノイズ除去部を有する放射線検出用信号処理装置。
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