JPWO2017187755A1 - 超音波振動子ユニット - Google Patents

超音波振動子ユニット Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017187755A1
JPWO2017187755A1 JP2018514150A JP2018514150A JPWO2017187755A1 JP WO2017187755 A1 JPWO2017187755 A1 JP WO2017187755A1 JP 2018514150 A JP2018514150 A JP 2018514150A JP 2018514150 A JP2018514150 A JP 2018514150A JP WO2017187755 A1 JPWO2017187755 A1 JP WO2017187755A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
ultrasonic transducer
strip
material layer
cable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018514150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6633189B2 (ja
Inventor
山本 勝也
勝也 山本
森本 康彦
康彦 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JPWO2017187755A1 publication Critical patent/JPWO2017187755A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6633189B2 publication Critical patent/JP6633189B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/12Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves in body cavities or body tracts, e.g. by using catheters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B06GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS IN GENERAL
    • B06BMETHODS OR APPARATUS FOR GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS OF INFRASONIC, SONIC, OR ULTRASONIC FREQUENCY, e.g. FOR PERFORMING MECHANICAL WORK IN GENERAL
    • B06B3/00Methods or apparatus specially adapted for transmitting mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency
    • B06B3/04Methods or apparatus specially adapted for transmitting mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency involving focusing or reflecting
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00064Constructional details of the endoscope body
    • A61B1/0011Manufacturing of endoscope parts
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00112Connection or coupling means
    • A61B1/00114Electrical cables in or with an endoscope
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/44Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device
    • A61B8/4444Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device related to the probe
    • A61B8/445Details of catheter construction
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/44Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device
    • A61B8/4483Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device characterised by features of the ultrasound transducer
    • A61B8/4494Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device characterised by features of the ultrasound transducer characterised by the arrangement of the transducer elements
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03BGENERATION OF OSCILLATIONS, DIRECTLY OR BY FREQUENCY-CHANGING, BY CIRCUITS EMPLOYING ACTIVE ELEMENTS WHICH OPERATE IN A NON-SWITCHING MANNER; GENERATION OF NOISE BY SUCH CIRCUITS
    • H03B1/00Details
    • H03B1/02Structural details of power oscillators, e.g. for heating
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03BGENERATION OF OSCILLATIONS, DIRECTLY OR BY FREQUENCY-CHANGING, BY CIRCUITS EMPLOYING ACTIVE ELEMENTS WHICH OPERATE IN A NON-SWITCHING MANNER; GENERATION OF NOISE BY SUCH CIRCUITS
    • H03B17/00Generation of oscillations using radiation source and detector, e.g. with interposed variable obturator
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0277Bendability or stretchability details
    • H05K1/028Bending or folding regions of flexible printed circuits
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/18Printed circuits structurally associated with non-printed electric components
    • H05K1/189Printed circuits structurally associated with non-printed electric components characterised by the use of a flexible or folded printed circuit

Abstract

小型化ができ、かつ配線をする際に作業性の良い配線構造を有する超音波振動子ユニットを提供する。本発明の超音波振動子ユニットは、複数の振動子が円弧状に配列した超音波振動子アレイと、複数の振動子の長手方向に垂直な少なくとも一方の端面に設けられ、振動子と導通する電極部と、超音波振動子アレイの背面に配設されたバッキング材層と、フレキシブルプリント配線基板からなるケーブル配線部とを有し、フレキシブルプリント配線基板はバッキング材層の下側まで延長されて複数の帯状片に分離され、各帯状片の長手方向に少なくとも1つの電極パッドが直線状に配置された複数の短冊状電極部を櫛状に備えたケーブル接続部を有する。

Description

本発明は、小型超音波振動子を実現するための超音波振動子配線構造を有する超音波振動子ユニットに関するものである。
超音波内視鏡は、経消化管による胆嚢又は膵臓の観察を主な目的として、内視鏡の先端部に超音波観察部を設けたものである。超音波内視鏡を安全に消化管へ挿入するために、超音波内視鏡の先端部には、超音波観察部の他に、超音波観察部を設けていない通常の内視鏡と同様に、光学センサ、照明手段、送気口、送水口及び吸引口が設けられている。そのため、超音波内視鏡の先端部の外径は大きくなり、超音波内視鏡の操作性の低下及び超音波内視鏡の先端部を挿入される患者の負担が増加する要因となっている。
そこで、超音波内視鏡の操作性の向上及び患者の負担の軽減のために、超音波観察部の小型化が求められており、近年では、配線作業における作業性を改善するとともに、超音波内視鏡の超音波観察部を小型化する様々な提案がなされている(特許文献1〜5参照)。
特許文献1は、音響整合層と圧電素子と背面制動層とを各々有する超音波振動子アレイと、その各圧電素子と超音波振動子アレイの幅方向の中央部付近において電気的に接続され、硬質基板と、複数の信号芯線からなる信号ケーブル束と、硬質基板及び信号ケーブル束との間に介在し両者を電気的に接続するフレキシブルプリント配線基板とを有する超音波振動子ユニットを開示している。更に、超音波振動子アレイと、ケーブル束及びフレキシブルプリント配線基板は別体構造であり、両者は熱圧着を手段として用いて接続されて、その後、フレキシブルプリント配線基板は複数回折り畳まれた形態となるように構成される。
特許文献2は、超音波を送受信する超音波送受信部と、超音波送受信部の背面側に電気的に接続された配線基板と、配線基板に電気的に接続された複数の駆動配線と、配線基板を収容して超音波送受信部を保持するハウジングと、を有する超音波内視鏡を開示している。配線基板は、複数の超音波振動子とその幅方向の中央部付近において電気的に接続される硬質な回路基板と、駆動配線を包み束ねる包被部を有し、駆動配線が包被部に包み束ねられた状態でハウジングに挿入される。
特許文献3は、超音波探触子において、凸曲面上に配置された超音波振動子アレイの両側から交互に接続した信号線を、両面に導電路が形成された、単一のフレキシブルプリント配線基板により、一側面側から電極を導出することを開示している。
特許文献4は、超音波振動子ユニットの振動子基板に、超音波振動子アレイの幅方向の中央部付近から延伸するように配列され、超音波振動子と電気的に接続するためのパッド電極群の各パッド電極と、櫛状のリード状電極群を有する同軸ケーブルアッセンブリを有する電子走査型超音波プローブを開示している。超音波振動子ユニットのパッド電極と同軸ケーブルアッセンブリのリードとの接続に際して、各パッド電極と櫛状のリード状電極群との位置合わせを行う。
特許文献5は、超音波振動子アレイの幅方向の中央部付近において、超音波振動子アレイの電極と電気的に接続され、それぞれ超音波振動子アレイの電極の半分と電気的に接続される第1及び第2の信号パターン群を有するプリント基板を備える超音波探触子を開示している。第1及び第2の信号パターン群は、それぞれ異なる方向において同軸ケーブルと配線される。
特許第4445764号公報 特許第5399594号公報 特公平8−4359号公報 特許第4980653号公報 特許第3802756号公報
ところで、特許文献1〜5に開示の超音波内視鏡では、その先端部に設けられる超音波観察部に多数の超音波振動子がアレイ状に配設されており、それぞれの超音波振動子には、ケーブルが配線される。例えば、チャンネル数が48〜192と多いのに対し、超音波観察部はその外径が小さく、ケーブルには極めて微細かつ高価なケーブルが用いられるため、超音波観察部内の配線は複雑な作業となり、小さい先端部内において多数の配線が手作業で行われているのが現状である。このため、外径の小さい超音波観察部内でのケーブルの取り回しが複雑かつ高充填となるため、すなわち、ケーブルの取り扱いが複雑であることに加えて、超音波観察部内においてケーブルを高密度に配線する必要があるため、作業性が悪く、超音波内視鏡の製造コストが高くなる要因となっている。
作業性の向上、及び患者負担の改善のために、超音波観察部の小型化が求められているにも関わらず、上述のように、超音波観察部の製造安定性及びその製造コストの観点から、超音波観察部の小型化は、非常に難しいという問題があった。
また、特許文献1及び3に開示の技術では、超音波振動子ユニットのフレキシブルプリント配線基板が複数回折り畳まれる構造を有しているために、ケーブル束及びフレキシブルプリント配線基板の配線構造が複雑であり、超音波振動子アレイと、ケーブル束及びフレキシブルプリント配線基板を熱圧着で接続するといえども、配線の作業性には未だ問題があった。特に、特許文献1では、超音波振動子ユニットの製造時に、フレキシブルプリント配線基板を複数回折り畳む際にケーブルに負担がかかり、負担のかかったケーブル配線が断線するという問題があった。
また、特許文献1、2、4及び5に開示の技術では、いずれも超音波振動子アレイの幅方向の中央部付近において、超音波振動子アレイの電極と配線基板とを電気的に接続している。この構造は、製造が非常に困難であり、製造の成功率が高くないという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、小型化ができ、かつ超音波振動子アレイの各電極及び多数のケーブルを配線する際に作業性の良く、作業工程の難易度が低く、及びケーブルへの負担がかかりにくく断線の危険性が少ない配線構造を有し、超音波内視鏡に用いるのに適した配線構造を有する超音波振動子ユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、それぞれ棒状体の形状を有する複数の超音波振動子が、棒状体の形状の長手方向を揃えて円弧状に配列された超音波振動子アレイと、複数の超音波振動子の、長手方向に垂直となる少なくとも一方の端面に設けられ、複数の超音波振動子とそれぞれ導通する複数の電極を持つ電極部と、超音波振動子アレイの、円弧状の中心側となる背面に配設された円弧状のバッキング材層と、電極部の複数の電極と電気的に接続される複数の配線にそれぞれ複数のケーブルが配設される、フレキシブルプリント配線基板からなるケーブル配線部と、を有し、フレキシブルプリント配線基板は、超音波振動子アレイとは逆側となるバッキング材層の下側まで延長されて、複数の帯状片に櫛状に分離されており、ケーブル配線部は、複数の帯状片にそれぞれ設けられた複数の短冊状電極部を櫛状に複数備えたケーブル接続部を有し、各短冊状電極部は、各帯状片に、各帯状片の長手方向に少なくとも1つの電極パッドが直線状に配置されたものであることを特徴とする超音波振動子ユニットを提供するものである。
また、バッキング材層の下側の面に当接して配設され、棒状体の形状の長手方向に沿ったバッキング材層の幅方向に直交し、かつバッキング材層の下側の面に対して超音波振動子アレイの一方の端部の超音波振動子の側から他方の端部の超音波振動子の側に向かって、バッキング材層の幅方向に階段状となる階段部を有し、ケーブル接続部より上側部分のケーブル配線部は、バッキング材層に沿って配設され、
フレキシブルプリント配線基板の複数の帯状片は、バッキング材層の下側の面に沿って折り曲げられ、かつ階段部の各段に至って再び折り曲げられ、階段部の各段に沿って配設され、ケーブル接続部の複数の短冊状電極部は、階段部の各段に沿って配置された各帯状片に配設されることが好ましい。
更に、ケーブル接続部は、階段部の段数と同数の短冊状電極部を有することが好ましい。
また、複数の短冊状電極部の幅は、各短冊状電極部が沿って配設される階段部の各段の段差方向の幅より狭いことが好ましい。
また、各短冊状電極部の長手方向の長さは、階段部の低い段に沿って配設されるものほど長く、かつ、各短冊状電極部の有する電極パッドの数は、階段部の低い段に沿って配設されるものほど多いことが好ましい。
また、ケーブル接続部は、短冊状電極部のそれぞれの電極パッドを一端として、階段部の高い段から低い段へ向かうように複数のケーブルが配線されることが好ましい。
また、階段部の各段は、その段に沿って配設される短冊状電極部の長手方向において短冊状電極部よりも広い幅を有し、かつ低い段ほど広い幅を有することが好ましい。
また、階段部は、バッキング材層と同一の材質からなることが好ましい。
本発明によれば、単純な構成のケーブル配線部を用いて超音波振動子アレイとケーブルとを電気的に接続するための空間を効率良く使用できるため、配線の際の作業性を向上させるとともに超音波振動子ユニットを製造する際の成功率を向上させ、かつ超音波振動子ユニットを小型化することができる。
図1は、本発明の超音波振動子ユニットが適用される超音波内視鏡を用いる超音波検査システムの構成の一例を示す概略構成図である。 図2は、図1に示す超音波内視鏡の内視鏡先端部を示す部分拡大平面図である。 図3は、図2に示す内視鏡先端部を図2に示すI−I線矢視図であり、図2に示す超音波内視鏡の内視鏡先端部の部分断面図を模式に示すものである。 図4は、図3に示す内視鏡先端部のII−II線矢視図であり、図3に示す超音波内視鏡の内視鏡先端部の超音波観察部の一例の横断面図である。 図5は、本発明のケーブル配線部の構成を示す模式図である。 図6は、図3に示す積層体及び階段部と図5に示すケーブル配線部とが組み立てられた状態を略式に示す斜視図である。
本発明に係る超音波振動子ユニットを、添付する図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の超音波振動子ユニットが適用される超音波内視鏡を用いる超音波検査システムの構成の一例を示す概略構成図を示す。
図1に示す超音波検査システムは、患者などの被検体の体表からの超音波検査では困難な胆嚢又は脾臓の観察を被検体の体腔である食道、胃、十二指腸、小腸及び大腸などの消化管を経由して可能にし、本発明の超音波振動子ユニットを備え、超音波断層画像(以下、超音波画像という)を取得する超音波観察部と、内視鏡光学画像(以下、内視鏡画像という)を取得する内視鏡観察部とを有する超音波内視鏡を被検体の体腔内に挿入して、被検体の内視鏡画像を観察しながら被検体の観察対象部位の超音波画像を取得するものである。
図1に示すように、超音波検査システム10は、後述する本発明の超音波振動子ユニット68(図2〜図4参照)を用いる超音波内視鏡12と、超音波画像を生成する超音波用プロセッサ装置14と、内視鏡画像を生成する内視鏡用プロセッサ装置16と、被検体の体腔内を照明するための照明光を、ライトガイド(図示せず)を経由して超音波内視鏡12に供給する光源装置18と、超音波用プロセッサ装置14及び内視鏡用プロセッサ装置16から取得した超音波画像及び内視鏡画像を表示するモニタ20と、を有する。
更に、超音波検査システム10は、光源装置18に格納されている、超音波内視鏡12に水を供給する送水ポンプ(図示せず)と、送水ポンプを用いて超音波内視鏡12に供給される水を貯留する送水タンク22と、光源装置18に格納されている、超音波内視鏡12に空気を供給するための送気ポンプ(図示せず)と、後述する超音波内視鏡12の内視鏡先端部40から観察対象を吸引するための吸引ポンプ24と、を有する。
超音波用プロセッサ装置14、内視鏡用プロセッサ装置16、光源装置18、送水タンク22、吸引ポンプ24、送水ポンプ及び送気ポンプは、超音波内視鏡12の後述するユニバーサルコード30を用いて、超音波内視鏡12と接続される。
超音波検査システム10の超音波内視鏡12は、胆嚢及び膵臓などの対象を観察するために先端側を被検体の体腔内に挿入されるものであって、超音波内視鏡12の先端側に配設された、被検体の体腔内に挿入するための挿入部26と、挿入部26の基端部に連設され、医師及び技師などの術者が操作を行うための操作部28と、操作部28に一端が接続され、他端に超音波内視鏡12を制御するための複数の装置と接続されたユニバーサルコード30とからなる。
超音波検査システム10の超音波用プロセッサ装置14は、後述する超音波内視鏡12の挿入部26の内視鏡先端部40の超音波観察部58の超音波振動子ユニット68の超音波振動子アレイ100(図2〜図4参照)に超音波を発生させるための超音波信号(データ)を生成して供給するものである。また、超音波用プロセッサ装置14は、超音波が放射された観察対象部位から反射されたエコー信号(データ)を超音波振動子アレイ100によって受信して取得し、取得したエコー信号に対して各種の信号(データ)処理を施してモニタ20に表示される超音波画像を生成するためのものである。
超音波検査システム10の内視鏡用プロセッサ装置16は、後述する超音波内視鏡12の挿入部26の内視鏡先端部40の内視鏡観察部56(図2及び図3参照)において光源装置18からの照明光によって照明された観察対象部位から取得された撮像画像信号(データ)を受信して取得し、取得した画像信号に対して各種の信号(データ)処理、及び画像処理を施して、モニタ20に表示される内視鏡画像を生成するためのものである。
なお、これらのプロセッサ装置14、及び16は、PC(Personal computer:パーソナルコンピュータ)等のプロセッサによって構成されるものであっても良い。
超音波検査システム10の光源装置18は、後述する超音波内視鏡12の内視鏡観察部56(図2及び図3参照)によって体腔内の観察対象部位を撮像して画像信号を取得するために、赤光(R)、緑光(G)、及び青光(B)等の3原色光からなる白色光や特定波長光等の照明光を、発生させて、超音波内視鏡12に供給し、超音波内視鏡12内のライトガイド(図示せず)等によって伝搬し、超音波内視鏡12の挿入部26の内視鏡先端部40の内視鏡観察部56から出射して、体腔内の観察対象部位を照明するためのものである。
超音波検査システム10のモニタ20は、超音波用プロセッサ装置14及び内視鏡用プロセッサ装置16によって生成された各映像信号を受けて超音波画像及び内視鏡画像を表示するものである。モニタ20は、超音波画像及び内視鏡画像のうちいずれか一方のみの画像を適宜切り替えて表示すること及び両方の画像を同時に表示することが可能である。なお、超音波画像を表示するためのモニタと内視鏡画像を表示するためのモニタとは、別個に設けられても良いし、他の任意の形態を用いて、超音波画像と内視鏡画像とを表示するようにしても良い。
超音波内視鏡12の操作部28は、後述する挿入部26の内視鏡先端部40に送気する、又は送水するためのスイッチである送気送水ボタン32と、超音波内視鏡12の長手方向の内視鏡先端部40側において送気送水ボタン32に並設され、内視鏡先端部40から導出する処置具(図示せず)の穿刺針の先端において観察対象を穿刺しながら吸引するためのスイッチである吸引ボタン34と、を有する。
更に、超音波内視鏡12の操作部28は、送気送水ボタン32及び吸引ボタン34を挟むように、操作部28の両側面に1つずつ配設される一対のノブであって、それぞれのノブを回動させることによって後述の湾曲部42を上下左右に自在に湾曲させるアングルノブ36と、送気送水ボタン32と挿入部26との間に配設される、内視鏡先端部40から導出する鉗子、穿刺針及び高周波メスなどの処置具を挿入する処置具挿入口(鉗子口)38とを有する。
超音波内視鏡12の挿入部26は、先端側から順に、後述する超音波振動子ユニット68の超音波振動子98及び撮像部64の観察窓76などを有する、硬質部材で形成される内視鏡先端部(先端硬質部)40と、内視鏡先端部40の基端側に連設された湾曲自在の湾曲部42と、湾曲部42の基端側と操作部28の先端側との間を連結し、細長の棒状かつ長尺の可撓性を有する軟性部44とからなる。
超音波内視鏡12のユニバーサルコード30は、超音波内視鏡12と超音波内視鏡12を制御するための複数の装置とを接続するものであって、超音波内視鏡12の後端に備えられるものである。ユニバーサルコード30として、超音波内視鏡12の先端部に対する他端部は、超音波用プロセッサ装置14に接続される超音波用コネクタ46及び内視鏡用プロセッサ装置16に接続される内視鏡用コネクタ48と、光源装置18と、送水タンク22と、吸引ポンプ24と、送水ポンプ(図示せず)と、送気ポンプ(図示せず)とに接続される光源用コネクタ50が着脱自在に接続される。また、光源用コネクタ50には、他端が送水タンク22に接続する送気送水用のチューブ52aと、他端が吸引ポンプ24に接続される吸引用のチューブ52bとが接続される。
操作部28の送気送水ボタン32は、挿入部26の内視鏡先端部40への空気又は水の供給を制御するスイッチであって、超音波内視鏡12の内部を通り、一端が後述する内視鏡先端部40の内視鏡観察部56の送気送水ノズル62に通じる管路(図示せず)の他端及び一端が、送水タンク22及び送水ポンプ(図示せず)又は送気ポンプ(図示せず)に通じる管路(図示せず)の他端に接続されるものである。送気送水ボタン32を押すことで送水ポンプ又は送気ポンプと、送気送水ノズル62及び送水タンク22に連通する管路とが接続されて、送水タンク22に貯留されている水又は空気が送気送水ノズル62に供給される。なお、送水ポンプ及び送気ポンプの管路接続切換え方法は、送気送水ボタン32を2段切換え式で構成するなど、適宜周知の方法を用いることができる。
操作部28の吸引ボタン34は、挿入部26の内視鏡先端部40における吸引動作を制御するスイッチであって、超音波内視鏡12の内部を通り、一端が後述する内視鏡先端部40の処置具導出口60(図3参照)に通じる後述する処置具挿通チャンネル61(図3参照)の他端及び一端が吸引ポンプ24に通じる管路(図示せず)の他端に接続される。吸引ボタン34は、上述した送気送水ボタン32と同様に、吸引ボタン34を押すことで、処置具挿通チャンネル61と吸引ポンプ24に通じる管路とが接続されて、処置具導出口60から吸引が行われる。また、処置具挿通チャンネル61に穿刺針を有する処置具(図示せず)を挿通している際には、吸引ボタン34を押すことで、穿刺針の先端から観察対象の組織の吸引が行われる。
図2に、図1に示す超音波内視鏡の内視鏡先端部を示す部分拡大平面図を示す。また、図3は、図2に示す内視鏡先端部を図2に示すI−I線矢視図であり、図2に示す超音波内視鏡の内視鏡先端部を、その長手方向に沿った中心線で切断した部分断面図を模式に示すものである。図2及び図3に示すように、挿入部26の内視鏡先端部40は、その基端側において、内視鏡先端部40の底面に対して内視鏡先端部40の基端方向に大きな仰角を有する斜面である斜面部54が形成され、その斜面部54に設けられる、内視鏡画像を取得するための内視鏡観察部56と、内視鏡先端部40の先端側に設けられる、超音波画像を取得するための超音波観察部58と、内視鏡観察部56と超音波観察部58との間に設けられる、処置具(図示せず)を被検体の体腔内に導出する処置具導出口60と、操作部28の処置具挿入口38と処置具導出口60とに連通し、処置具を挿通させるための処置具挿通チャンネル61と、内視鏡観察部56と処置具導出口60との間に設けられる、内視鏡観察部56に付着した異物などを洗浄するための送気送水ノズル62とを有する。
なお、図2に示す例では、処置具導出口60は、内視鏡観察部56と超音波観察部58との間に設けられているが、本発明は特に図示例に限定されず、内視鏡観察部56内に設けられていても良いし、内視鏡観察部56よりも基端側(湾曲部42側)に設けられていても良い。また、図3には、後述するケーブル配線部88のケーブル接続部108が示されているが、上述したように、図3は、本発明の説明のために示した模式図であって、バッキング材層102の幅方向の両側面側に配設されるケーブル接続部108の有する電極パッド112の数の総和は、超音波振動子アレイ100を構成する超音波振動子98の総数と同一であることが好ましい。
図1に示す挿入部26の湾曲部42は、複数の湾曲駒を連結されてなるものであって、内視鏡先端部40の基端側に連設される。また、湾曲部42は、操作部28に設けられた一対のアングルノブ36の回動により、上下左右に自在に湾曲することができる。このように、湾曲部42は、アングルノブ36を操作手段として用いることによって遠隔的に、かつ自在に湾曲操作されるため、内視鏡先端部40を操作者の望んだ方向に向けることが可能である。
挿入部26の軟性部44は、湾曲部42の基端側と操作部28の先端側との間を連結し、細長の棒状かつ長尺の可撓性を有するものであるため、複雑な構造を有する被検体の体腔内であっても、湾曲操作された湾曲部42に追従して、挿入されることが可能である。
図2に示す内視鏡先端部40の内視鏡観察部56は、斜面部54の中央から超音波内視鏡12の内部を通るように設けられる、内視鏡画像を撮像する撮像部64と、撮像部64に並設される、光源装置18からの照明光を用いて観察対象部位を照明するための照明部66とを有する。
図3に示すように、胆嚢及び膵臓などの対象を観察するために被検体の体内に挿入される内視鏡先端部40の超音波観察部58は、超音波信号を観察対象に対して送受信する超音波振動子ユニット68と、超音波振動子ユニット68に対して超音波の駆動信号を送信する、かつ超音波振動子ユニット68から受信する観察対象からの反射波の信号を解析して超音波画像を生成する超音波用プロセッサ装置14に接続するユニバーサルコード30とを電気的に接続する複数のケーブル70からなるケーブルばらけ部72と、ケーブルばらけ部72を纏めるケーブル被覆部74と、を有する。
図3に示す内視鏡先端部40の処置具導出口60は、撮像部64の先端側に設けられるものであって、処置具導出口60からは、操作部28の処置具挿入口38から挿入されて処置具挿通チャンネル61を通る処置具(図示せず)が導出される。なお、図2では、処置具導出口60は、内視鏡観察部56と超音波観察部58との間に位置しているが、処置具導出口60から体腔内に導入された処置具の動きを超音波画像で確認する場合には、処置具導出口60を超音波観察部58に近づけて配設することが好ましい。
また、処置具導出口60の内部には、図示しないが、処置具導出口60から体腔内に導入される処置具の導出方向を可変する起立台が設けられていても良い。起立台にはワイヤ(図示せず)が取り付けられており、例えば、操作部28に設けた起立レバー(図示せず)の操作による押し引き操作によって起立台の起立角度が変化し、これによって処置具が所望の方向に導出されるようになる。
図2に示す内視鏡先端部40の送気送水ノズル62は、撮像部64と処置具導出口60との間に設けられるものであって、後述する撮像部64の観察窓76を洗浄するためのものである。送気送水ノズル62には、操作部28の送気送水ボタン32を押すことによって、超音波内視鏡12内に設けられた送気又は送水のための流路(図示せず)を通って、送気ポンプ(図示せず)又は送水ポンプ(図示せず)から空気又は水が送られる。
また、図3に示す内視鏡先端部40のケーブルばらけ部72は、超音波振動子ユニット68に電気的に接続する複数のケーブル70からなるものであり、ケーブル被覆部74において複数のケーブル70が纏められていない部分である。ケーブルばらけ部72は、超音波振動子ユニット68とケーブルばらけ部72を構成するケーブル70との配線部分において、半田付け又は導電性ペーストなどの電気的な接続手段を用いて固定される。
図3に示す内視鏡観察部56の撮像部64は、後方に配設される撮像光学系を保護するための、斜面部54に配設される透明な観察窓76と、観察窓76の後方であって内視鏡先端部40の内部に配設される、観察光学系の対物レンズ78と、内視鏡先端部40の内部であって対物レンズ78の結像位置に配置されたCCD(Charge coupled device:電荷結合素子)及びCMOS(Complementary metal-oxide semiconductor:相補形金属酸化膜半導体)などの撮像素子80と、超音波内視鏡12の内部の管路(図示せず)を通って撮像素子80と光源装置18に接続するユニバーサルコード30とに電気的に接続する信号ケーブル82とを有する。
内視鏡観察部56の照明部66は、撮像部64に並設されるものであって、斜面部54において観察窓76の両側に並設される、後方に配設される照明光学系を保護する透明な一対の照明窓84と、照明窓84の後方であって内視鏡先端部40の内部に配設される、照明窓84に光源装置18からの照明光を伝送するためのライトガイド(図示せず)とを有する。
撮像部64の観察窓76は、斜面部54に配設されるものであって、観察窓76から入射した観察対象の像光は、対物レンズ78で撮像素子80の撮像面に結像される。
撮像素子80は、観察窓76及び対物レンズ78を透過して撮像素子80の撮像面に結像された観察対象の像光を光電変換して、内視鏡用プロセッサ装置16に撮像信号を出力する。撮像素子80から出力された撮像信号は、信号ケーブル82とユニバーサルコード30とを経由して内視鏡用プロセッサ装置16に伝送される。このように伝送された撮像信号に対して、内視鏡用プロセッサ装置16は、信号処理及び画像処理を施して内視鏡光学画像を生成し、その内視鏡画像をモニタ20に表示する。
照明部66の照明窓84は、撮像部64の観察窓76の両側に並設される一対のものであって、光源装置18からの照明光を観察窓76まで導くライトガイド(図示せず)の出射端が接続される。ライトガイドは、超音波内視鏡12の内部を通って、照明窓84から光源装置18まで延設されるものであって、ライトガイドの入射端は、光源装置18内に格納されている。光源装置18で発せられた照明光は、ライトガイドを伝搬して照明窓84から観察対象に照射される。
図4は、図3に示す内視鏡先端部のII−II線矢視図であり、図3に示す超音波内視鏡の先端部の超音波観察部の一例の横断面図を示す。
図3及び図4に示す超音波観察部58の超音波振動子ユニット68は、超音波観察部58の先端部分に配設され、超音波を送受信するものであって、
積層構造を有する積層体86と、
積層体86と複数のケーブル70からなるケーブルばらけ部72とに電気的に接続するケーブル配線部88と、
積層体86と複数のケーブル70との配線部分を超音波観察部58の外部から保護するために設けられ、積層体86の超音波を送受信する面を上面としたときに、積層体86の上面を除いた側面及び下側面とケーブル配線部88とを囲うハウジング90と、
積層体86のハウジング90側の底面に当接して配設され、ケーブル配線部88の下端側が沿うための階段形状を有する階段部92と、
ケーブル配線部88の配線部分を固定するために積層体86とハウジング90と階段部92との隙間を埋めるための充填剤層93と、を有する。
なお、図4は、図3と同様に、本発明の説明のために示した模式図であって、細部を詳細に記載するものではないため、図4中に示された各々の部材の配置場所、大きさ及び形状は、本発明の主旨を逸脱しない程度に適宜変更してもよいのはもちろんである。
超音波振動子ユニット68の積層体86は、積層構造を有しており、
超音波を送受信する面を上面としたときに、最も上部に位置して、後述する超音波振動子アレイ100から出力された超音波又は観察対象から反射した超音波を集束するための音響レンズ94と、
音響レンズ94の下に位置して超音波振動子アレイ100を構成する超音波振動子98と観察対象との音響インピーダンスを整合するための音響整合層96と、
音響整合層96の下に位置して、超音波の送受信をする棒状体の超音波振動子98が、その棒状体の形状の長手方向を揃えて円弧状のアレイとなるように複数整列した超音波振動子アレイ100と、
超音波振動子アレイ100の円弧状の中心側となる背面に配設されて、超音波振動子アレイ100を機械的に支えるとともに、超音波振動子アレイ100の下側に伝播した超音波を減衰させるバッキング材層102と、を有する。
図3及び図4に示すように、音響整合層96及び超音波振動子アレイ100は、半円筒状に配設され、音響レンズ94は、半円筒状に配設された音響整合層96に沿って配設される。また、図3に示される断面図において、バッキング材層102は半円柱形状をなすが、バッキング材層102が超音波振動子アレイ100の下側面の全面に当接するように配設されていればよく、バッキング材層102の下側面の形状は、特に限定されるものではない。
超音波振動子ユニット68のケーブル配線部88は、フレキシブルプリント配線基板を用いて構成される。ケーブル配線部88は、後述する超音波振動子アレイ100の電極部104及びケーブルばらけ部72を構成する複数のケーブル70と電気的に接続する。ケーブル配線部88は、超音波振動子アレイ100とは逆側となるバッキング材層102の下側まで延長されて配設される。ケーブル配線部88は、超振動子接続部107と、ケーブル接続部108からなる。ここで、振動子接続部107は、音波振動子アレイ100の電極部104と電気的に接続される積層体86のバッキング材層102に沿って配設される部分である。また、ケーブル接続部108は、階段部92に沿って配設されて、ケーブルばらけ部72の複数のケーブル70と電気的に接続される。
更に、図5及び図6に示すように、超音波振動子ユニット68のケーブル配線部88は、超音波振動子アレイ100とは逆側となるバッキング材層102の下側まで延長された部分において、複数の帯状片110に櫛状に分離されている。ケーブル配線部88のケーブル接続部108は、上記の複数の帯状片110に櫛状に分離した部分であって、上記の複数の帯状片110にそれぞれ設けられた複数の短冊状電極部111を櫛状に備える。更に、図6に示すように、ケーブル配線部88は、積層体86のバッキング材層102の幅方向の側面及び階段部92に沿って配設される。
なお、図5及び図6は、本発明の説明のために示した模式図であって、バッキング材層102の幅方向の両側面側に配設されるケーブル接続部108の有する電極パッド112の数の総和は、超音波振動子アレイ100を構成する超音波振動子98の総数と同一であることが好ましい。また、図6は、本発明の説明のために、積層体86において、音響レンズ94、音響整合層96及び超音波振動子アレイ100を除いて、バッキング材層102、ケーブル配線部88及び階段部92のみを示した図である。そのため、本発明の超音波振動子ユニット68が超音波観察部58に配設される場合には、積層体86にケーブル配線部88及び階段部92が、それぞれ配設されていることが好ましい。
図3及び図4に示す超音波振動子ユニット68のハウジング90は、硬質樹脂などの硬質部材からなり、積層体86の側面及び下側面とケーブル配線部88とを外部から保護する。ハウジング90は、後述する積層体86の音響レンズ94の側面、および、積層体86の幅方向の側面に当接し、かつ積層体86の幅方向の側面及び下部と、ケーブル配線部88とを囲うように配設される。
超音波振動子ユニット68の充填剤層93は、積層体86と、ハウジング90と、階段部92との間の隙間を埋めるように設けられる。充填剤層93は、ケーブル配線部88とケーブル70との配線部分を固定して、その部分の断線を防止する。また、充填剤層93は、内視鏡先端部40に配設された積層体86及び階段部92の位置を固定する役割も担う。
更に、超音波振動子ユニット68の充填剤層93は、積層体86の超音波振動子アレイ100から発振されて、その下側に伝播した超音波がバッキング材層102との境界において反射しないように、かつ超音波振動子アレイ100から発振された超音波が観察対象又はその周辺部において反射して超音波振動子アレイ100の下側に伝播した超音波を十分に減衰させるように、バッキング材層102との音響インピーダンスが整合していることが好ましい。そのため、充填剤層93の音響インピーダンスをZpとし、かつバッキング材層102の音響インピーダンスをZbとしたときに、下記式(1)を用いて表される、充填剤層93とバッキング材層102との音響インピーダンス反射率Qが50%以下であることが好ましい。
Q=100×|Zp−Zb|/(Zp+Zb) …(1)
ただし、音響インピーダンスZp及びZbの単位は、kg/msである。なお、kgはキログラムを表し、mはメートルを表し、sは秒を表す。
また、充填剤層93とバッキング材層102との音響インピーダンス反射率Qが50%以下であるようにするために、例えば、充填剤層93の材料に、バッキング材層102と同じ材料の充填剤を用いても良いし、バッキング材層102の材料としてフェライト又はセラミックスなどの超音波減衰材が添加された硬質ゴムなどが用いられる場合には、充填剤層93として、セラミックスなどの熱伝導部材が添加されたエポキシ樹脂などを用いて良い。
上記の音響インピーダンス反射率は、充填剤層93とバッキング材層102との境界面における超音波(音響ビーム)の反射のし易さを表す指標であり、すなわち、値が0に近いほど、充填剤層93の音響インピーダンスとバッキング材層102の音響インピーダンスとが整合していることを示す。上記の音響インピーダンス反射率が50%以下程度であれば、超音波振動子アレイ100の下側に伝播した超音波が原因となる雑音は、超音波振動子アレイ100において受信される超音波信号を用いた、超音波用プロセッサ装置14における超音波画像の生成において、支障が出ない程度に処理をすることができる。
また、超音波振動子ユニット68の積層体86の超音波振動子アレイ100から超音波を発振する際に、超音波用プロセッサ装置14から超音波振動子アレイ100に伝送される駆動信号が熱エネルギーとなり、超音波振動子アレイ100が発熱するため、充填剤層93は放熱性を有することが好ましい。そのため、充填剤層93の熱伝導率が1.0(W/m・K)以上であることが好ましく、例えば、充填剤層93としてセラミックスなどの熱伝導部材が添加されたエポキシ樹脂などを用いて良い。ここで、Wはワットを表し、mはメートルを表し、Kはケルビンを表す。
本発明の特徴の1つである、超音波振動子ユニット68の階段部92は、図3、4及び6に示すように、積層体86の超音波振動子アレイ100とは逆側となるバッキング材層102の下側の面に当接して配設され、超音波振動子98の棒状体の形状の長手方向に沿ったバッキング材層102の幅方向に直交し、かつバッキング材層102の下側の面に対して超音波振動子アレイ100の動径方向の一方の端部の超音波振動子98の側から他方の端部の超音波振動子98の側に向かって、バッキング材層102の幅方向に階段状となる、階段形状を有する。また、階段部92の各段は、バッキング材層102の幅方向に細くなるほど(低い段ほど)、長手方向に長くなる。なお、ケーブルばらけ部72の複数のケーブル70と短冊状電極部111の各電極パッド112との配線の作業性を高めるため、及び配線部分の耐久性を高めるために、階段部92の各段は、後述するように、各段に沿って配設されるそれぞれの短冊状電極部111よりも長手方向において長いことが好ましい。
なお、階段部92に用いられる材質は、階段形状を保ち、超音波観察に用いる信号に支障が生じないものであれば特に制限されない。そのため、階段部92として、周知の基台を加工したものなどを用いることができるが、積層体86のバッキング材層102との音響インピーダンス差が生じないように、バッキング材層102と同一の材質を用いることもできる。
また、図3に例示されるように、超音波振動子ユニット68の階段部92は、階段部92に沿って配設されるケーブル配線部88のケーブル接続部108とケーブルばらけ部72の複数のケーブル70とが、複数のケーブル70同士が互いに接触しないなど、効率的に配線できるよう配置されることが好ましい。そのため、超音波振動子ユニット68が内視鏡先端部40の超音波観察部58に配設された際に、階段部92の段が低くなる方向がケーブルばらけ部72の位置する方向に向いていることが好ましい。そのため、階段部92は、その各段の長手方向が、積層体86のバッキング材層102の下側面に対して斜めになるように、バッキング材層102の下側面に当接して配設される。なお、階段部92は、バッキング材層102に当接して配設されていれば良く、周知の接着剤などを用いてバッキング材層102の下側面に接着されて良い。
図4及び図5に示すケーブル配線部88の振動子接続部107は、ケーブル接続部108の上側に設けられるものであって、積層体86のバッキング材層102の幅方向の側面に沿って配設される部材である。図4に示すように、振動子接続部107は、バッキング材層102の幅方向の側面においてワイヤーボンディング及び導電性ペーストなどの手段を用いて超音波振動子アレイ100の電極部104と電気的に接続される端子である複数の振動子接続端子109を有する。また、振動子接続部107の下端には、バッキング材層102の幅方向の側面下端において、ケーブル配線部88が階段部92側に折り曲げられるための第1折り曲げ部113aが設けられる。なお、振動子接続部107の振動子接続端子109は、簡単な手段を用いて超音波振動子アレイ100の電極部104と電気的に接続できれば良く、バッキング材層102とは反対側の振動子接続部107の面に設けられていても良い。更に、内視鏡先端部40の形状及び積層体86の形状などに応じて、電極部104と振動子接続端子109とを電気的に接続する位置を適宜変更しても良い。すなわち、バッキング材層102の幅方向の側面において電気的に接続されても良く、バッキング材層102の上面において電気的に接続されても良い。
本発明のもう1つの特徴である、ケーブル配線部88のケーブル接続部108は、図5に示すように、ケーブル配線部88の、超音波振動子アレイ100の電極部104と配線される振動子接続部107に対して逆側の部分であって、ケーブルばらけ部72の複数のケーブル70と配線されるものである。更に、ケーブル接続部108は、複数の帯状片110に分離されており、複数の帯状片110にそれぞれ設けられ、かつ少なくとも1つの電極パッド112を備えた複数の短冊形状の短冊状電極部111を櫛状に備えている。ケーブル接続部108は、短冊状電極部111を階段状に並べて配置するため、図4及び図6に示すように、バッキング材層102の底面及び階段部92の段に沿って配設される。
また、ケーブル配線部88のケーブル接続部108は、図4及び図6に示すように、階段部92の各段に沿って配設されるので、ケーブルばらけ部72のケーブル70との配線における作業性を向上させること及び、ケーブル接続部108の短冊状電極部111に配線されたケーブル70同士が互いに接触しないようにすること、などの点から、階段部92の段数と同数の短冊状電極部111を有することが好ましい。そのため、複数の短冊状電極部111のそれぞれが、対応する長手方向の長さを有する階段部92のそれぞれの段に沿って配設されることが好ましい。更に、配線の作業性及びケーブル70同士の接触などの、上記と同様の理由から、階段部92の各段の外にはみ出さないように、それぞれの短冊状電極部111を、階段部92の各段に沿って配設することが好ましい。そのため、複数の短冊状電極部111の幅は、階段部92の各段の段差方向の幅よりもそれぞれ狭いことが好ましく、かつ階段部92の各段の長手方向の長さよりもそれぞれ短いことが好ましい。なお、階段部92に沿って短冊状電極部111を配設する手段として、例えば、周知の接着剤などを用いて良い。
ケーブル接続部108の短冊状電極部111は、ケーブル接続部108が櫛状になるように複数設けられた、短冊状の帯状片110の長手方向に少なくとも1つの電極パッド112が直線状に設けられた電極部であり、それぞれが階段部92の各段に沿って配設されるものである。つまり、短冊状電極部111は、バッキング材層102の下側の面に沿って折り曲げられ、かつ階段部92の各段に至って再び折り曲げられ、階段部92の各段に沿って配置された、ケーブル配線部88が備える複数の帯状片110上に配置される。そのため、各々の短冊状電極部111は、その長手方向が、振動子接続部107とケーブル接続部108との境界である第1折り曲げ部113aに対して斜めに伸びるように形成される。第1折り曲げ部113aは、ケーブル配線部88の帯状片110がバッキング材層102の下側面に沿って折り曲げられる部分である。
更に、短冊状電極部111は、その途中において、積層体86のバッキング材層102と階段部92との境界線において再び折り曲げられるための第2折り曲げ部113bを有し、第2折り曲げ部113bよりも下側において、短冊状電極部111の長手方向に直線状に整列した、少なくとも1以上の電極パッド112を有する。すなわち、第1折り曲げ部113aと第2折り曲げ部113bとで挟まれる部分は、バッキング材層102の底面に沿い、第2折り曲げ部113bよりも下側の部分は、階段部92の各段に沿う部分である。
また、ケーブル接続部108の短冊状電極部111は、階段部92の低い段に沿って配設されるものほど、長手方向の長さが長く、かつ多くの電極を有する。そのため、図3に示すように内視鏡先端部40において超音波振動子ユニット68が配設される場合には、階段部92よりも内視鏡先端部40の基端側に位置するケーブルばらけ部72から、階段部92に沿って配設される複数の短冊状電極部111の各電極パッド112へのアクセスが容易となる。このように、上述した階段部92及びケーブル接続部108によれば、複数のケーブル70同士が接触しないように、内視鏡先端部40内の空間を有効に使用しながら複数の短冊状電極部111とケーブル70とを配線することができるとともに、配線作業においても作業性を向上させることができる。
図4に示す積層体86の音響レンズ94は、超音波を集束させるためのものであって、更に、その下に積層される音響整合層96、超音波振動子アレイ100及びバッキング材層102を外部から保護するために、音響整合層96、超音波振動子アレイ100及びバッキング材層102の上面又は側面にそれぞれ当接するように、かつバッキング材層102の幅方向の側面の途中までを覆うように配設される。また、音響レンズ94は、超音波振動子アレイ100から発振された超音波を観察対象に向けて集束するために、又は観察対象から反射された超音波を超音波振動子アレイ100に向けて集束するために、積層体86の幅方向において、超音波振動子アレイ100の上部を覆うような凸形状を有する。なお、音響レンズ94は、後述する超音波振動子アレイ100の電極部104及び上部電極部106の配線作業が完了した後に、上述の位置に配設される。また、音響レンズ94は、例えば、ミラブル型シリコンゴム又は液状シリコンゴムなどのシリコン系樹脂、ブタジエン系樹脂又はポリウレタン系樹脂などからなる。更に、超音波観察の観察対象である被検体と超音波振動子アレイ100を構成する超音波振動子98との音響インピーダンスの整合をとり、被検体への超音波の透過率を高めるため、音響レンズ94には、必要に応じて酸化チタン、アルミナ又はシリカ等の粉末が混合される。
積層体86の音響整合層96は、エポキシ樹脂などからなる、超音波振動子アレイ100と観察対象との音響インピーダンスを整合するものであって、音響整合層96の下面が超音波振動子アレイ100の上面と当接するように設置されるが、積層体86の幅方向において、超音波振動子アレイ100と比べて短い幅を有するため、超音波振動子アレイ100の幅方向の両端部又はいずれか一方の端部を除くように、超音波振動子アレイ100の上面を部分的に覆う。そのため、超音波振動子アレイ100から送信された超音波のうち、対象の観察に寄与する超音波は、音響整合層96を通過した超音波のみであり、すなわち、音響整合層96の幅方向の側面よりも内側の領域にある超音波振動子アレイ100から送信された超音波のみである。
積層体86の超音波振動子アレイ100は、棒状体の形状を有する複数の超音波振動子98が、棒状体の形状の長手方向を揃えて円弧状に配列されたものである。複数の超音波振動子98とは、例えば48〜192個の直方体形状などの棒状体の超音波振動子98であり、したがって、超音波振動子アレイ100は、48〜192チャンネルのアレイである。
すなわち、超音波振動子アレイ100は、複数の超音波振動子98が、一例として、図3に示す例のように一次元アレイ状に指定のピッチで配列されてなるものである。このように、超音波振動子アレイ100を構成する超音波振動子98は、内視鏡先端部40の軸線方向(挿入部26の長手軸方向)に沿って凸湾曲状に等間隔で配列されており、超音波用プロセッサ装置14から入力される駆動信号に基づいて順次駆動されるようになっている。これによって、図2に示す超音波振動子98が配列された範囲を走査範囲としてコンベックス電子走査が行われる。
図4に示すように、積層体86の超音波振動子アレイ100は、超音波信号を観察対象に送信する、かつ観察対象から反射した超音波を受信して電気信号に変換するものであり、超音波振動子アレイ100の円弧状の中心側となる背面がバッキング材層102の上面と当接するように配置される。
また、超音波振動子アレイ100は、超音波振動子アレイ100を構成する複数の超音波振動子98の長手方向に垂直となる少なくとも一方の面に設けられ、複数の超音波振動子98とそれぞれ導通する複数の振動子電極103からなる電極部104を有する。電極部104の振動子電極103はそれぞれ、上述した複数の各超音波振動子98に加えて、複数の各ケーブル配線部88と電気的に接続される。また、超音波振動子アレイ100の上面、かつ音響整合層96に覆われておらず、音響レンズ94のみに覆われている面において、超音波振動子アレイ100を構成する複数の超音波振動子98と超音波内視鏡12内に設けられる接地電極(図示せず)とに、電気的に接続する上部電極部106と、を有する。
なお、超音波振動子アレイ100の電極部104の各振動子電極103が配設される位置は、ケーブル配線部88と電極部104との配線をする際の作業性を損なわない程度であれば、複数の超音波振動子98の長手方向に対して厳密に垂直となる、超音波振動子アレイ100の両側面の下側である必要はない。そのため、本発明において、超音波振動子アレイ100を構成する複数の超音波振動子98の配列面に対して垂直とは、複数の超音波振動子98の配列面に対してマイナス5度からプラス5度程度の精度で、垂直(90度)または略垂直であることを意味する。更に、振動子電極103は、ケーブル配線部88との配線が煩雑にならなければ、図4に示すように、超音波振動子アレイ100の両側面の下側に配設されている必要はなく、複数の超音波振動子98の長手方向に垂直となる少なくとも一方の端面に設けられて良い。
また、超音波振動子アレイ100を構成する複数の超音波振動子98は、圧電素子により構成されるものであり、チタン酸ジルコン酸鉛又はポリフッ化ビニリデンなどの圧電体厚膜の両面に電極を形成した構成を有する。また、超音波振動子アレイ100の電極部104とケーブル配線部88との、及び上部電極部106と配線との電気的な接続の方法は、配線作業の作業性を損なわない方法であれば、ワイヤーボンディング、半田付け、熱溶着、異方導電性シート及び異方導電性ペーストを用いた方法などの周知の方法を用いることができる。
超音波観察部58の超音波振動子ユニット68において、後述する積層体86の超音波振動子アレイ100の各超音波振動子98が駆動され、超音波振動子98の電極部104及び上部電極部106の両電極に電圧が印加されると、圧電体が振動して超音波を順次発生し、被検体の観察対象部位に向けて超音波が照射される。そして、複数の超音波振動子98をマルチプレクサなどの電子スイッチを用いて順次駆動させて、超音波振動子アレイ100が配列された曲面に沿った走査範囲、例えば曲面の曲率中心から数十mm程度の範囲で、超音波が走査される。
また、観察対象部位から反射されたエコー信号(超音波エコー)を受信すると、圧電体が振動して電圧を発生し、この電圧を受信した超音波エコーに応じた電気信号(超音波検出信号)として超音波用プロセッサ装置14に出力する。そして、超音波検出信号は、超音波用プロセッサ装置14において各種の信号処理が施されてから、超音波画像としてモニタ20に表示される。
積層体86のバッキング材層102は、超音波振動子アレイ100を機械的に支えるとともに、超音波振動子アレイ100の振動を抑え、更に、超音波振動子アレイ100の下側に伝播した超音波を減衰させるものであって、バッキング材層102の上面が超音波振動子アレイ100の下面に当接するように配設され、積層体86の幅方向において、超音波振動子アレイ100よりも長い幅を有する。なお、バッキング材層102は、硬質ゴムなどの剛性を有する材料を用いて構成され、フェライト又はセラミックスなどの超音波減衰材が必要に応じて添加される。
超音波振動子アレイ100を構成する複数の超音波振動子98の長手方向に対して垂直となる、超音波振動子アレイ100の両側面の下側に配設される振動子電極103からなる電極部104は、ケーブル配線部88の振動子接続部107の複数の振動子接続端子109と電気的に接続するものである。電極部104は、超音波検査システム10の超音波用プロセッサ装置14からの超音波の駆動信号を、ケーブルばらけ部72のケーブル70を介して超音波振動子アレイ100に送信する、及び超音波振動子アレイ100が、反射された超音波を受信して出力した圧電気の信号を、ケーブル70を介して、受信した超音波信号の解析と超音波画像の生成とを行う超音波用プロセッサ装置14に送信するために用いられる。このように、電極部104は、超音波振動子アレイ100の側面に配設される構造であるため、電極部104への配線を比較的容易に行うことができ、積層体86の製造の成功率を向上させることができる。なお、ケーブル配線部88とケーブル70との電気的な接続の方法は、配線作業の作業性を損なわない方法であれば、ワイヤーボンディング、半田付け、熱溶着、異方導電性シート及び異方導電性ペーストを用いた方法などの周知の方法を用いることができる。また、電極部104は、ケーブル配線部88がバッキング材層102の幅方向の側面に沿って配設されるように、すなわち、複数の超音波振動子98の配列面に対して垂直となる、超音波振動子アレイ100の端面側に設けられていればよく、バッキング材層102の幅方向の側面の上端部まで延設されることで、ケーブル配線部88の一端と、バッキング材層102の幅方向の側面において接続されていても良い。
図4に示す超音波振動子アレイ100の上面であって、音響整合層96に覆われておらず、音響レンズ94のみに覆われている面に配設される上部電極部106は、超音波振動子アレイ100を構成する複数の各超音波振動子98に接続する1つの電極からなる、超音波内視鏡12内に設けられる接地電極(図示せず)に電気的に接続するものであり、超音波用プロセッサ装置14から送信された、超音波振動子アレイ100の両側面の下側に配設される電極部104から超音波振動子アレイ100を構成するそれぞれの超音波振動子98に送信された超音波を発振するための駆動信号を、超音波内視鏡12内に設けられた接地電極を通じて接地するために用いられる。また、上部電極部106は、超音波振動子アレイ100の上面に配設されるものであるが、上述のように、音響整合層96の幅方向の側面よりも外側の領域に配設されているので、超音波振動子アレイ100によって行われる超音波の送受信には特に影響がない。なお、上部電極部106は、超音波振動子アレイ100を構成する複数の各超音波振動子98を接地できれば良く、また、上部電極部106における配線作業の作業効率を妨げないものであれば、必ずしも1つの電極で構成される必要はないことはもちろんである。
以上のように、本発明においては、階段状に形成された階段部92に沿って配設されたケーブル接続部108の複数の短冊状電極部111に、ケーブルばらけ部72の複数のケーブル70のそれぞれが配線されるので、複数のケーブル70同士が互いに接触しないように、かつ、内視鏡先端部40内の空間を効率的に使用して複数のケーブル70と複数の短冊状電極部111とを配線することができる。そのため、ケーブル配線部88においては、単純な構成の電極配置を用いて、複数のケーブル70と複数の短冊状電極部111との配線における作業性を向上させるとともに、超音波振動子ユニット68を製造する際の成功率を向上させ、かつ超音波振動子ユニットを小型化することができる。
なお、上述した例では、階段部92をバッキング材層102の幅方向の中心側に設け、階段部92の幅方向両側にケーブル配線部88の短冊状電極部111の電極パッド112を階段状に配置するようにしているが、本発明はこれに限定されず、階段部92をバッキング材層102の幅方向の中心側に、階段状にケーブル配線部88の短冊状電極部111の電極パッド112を配置するようにしても良い。
また、階段部92は、ケーブル配線部88の複数の短冊状電極部111を階段状に支持できれば、特に制限的ではなく、一体的な部材でなくとも、厚みの異なる複数の短冊状の支持部材から構成されるものであっても良い。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしても良いのはもちろんである。
10 超音波検査システム
12 超音波内視鏡
14 超音波用プロセッサ装置
16 内視鏡用プロセッサ装置
18 光源装置
20 モニタ
22 送水タンク
24 吸引ポンプ
26 挿入部
28 操作部
30 ユニバーサルコード
32 送気送水ボタン
34 吸引ボタン
36 アングルノブ
38 処置具挿入口
40 内視鏡先端部
42 湾曲部
44 軟性部
46 超音波用コネクタ
48 内視鏡用コネクタ
50 光源用コネクタ
52a、52b チューブ
54 斜面部
56 内視鏡観察部
58 超音波観察部
60 処置具導出口
61 処置具挿通チャンネル
62 送気送水ノズル
64 撮像部
66 照明部
68 超音波振動子ユニット
70 ケーブル
72 ケーブルばらけ部
74 ケーブル被覆部
76 観察窓
78 対物レンズ
80 撮像素子
82 信号ケーブル
84 照明窓
86 積層体
88 ケーブル配線部
90 ハウジング
92 階段部
93 充填剤層
94 音響レンズ
96 音響整合層
98 超音波振動子
100 超音波振動子アレイ
102 バッキング材層
103 振動子電極
104 電極部
106 上部電極部
107 振動子接続部
108 ケーブル接続部
109 振動子接続端子
110 帯状片
111 短冊状電極部
112 電極パッド
113a 第1折り曲げ部
113b 第2折り曲げ部

Claims (8)

  1. それぞれ棒状体の形状を有する複数の超音波振動子が、前記棒状体の形状の長手方向を揃えて円弧状に配列された超音波振動子アレイと、
    前記複数の超音波振動子の、前記長手方向に垂直となる少なくとも一方の端面に設けられ、前記複数の超音波振動子とそれぞれ導通する複数の電極を持つ電極部と、
    前記超音波振動子アレイの、前記円弧状の中心側となる背面に配設された円弧状のバッキング材層と、
    前記電極部の複数の電極と電気的に接続される複数の配線にそれぞれ複数のケーブルが配設される、フレキシブルプリント配線基板からなるケーブル配線部と、を有し、
    前記フレキシブルプリント配線基板は、前記超音波振動子アレイとは逆側となる前記バッキング材層の下側まで延長されて、複数の帯状片に櫛状に分離されており、
    前記ケーブル配線部は、前記複数の帯状片にそれぞれ設けられた複数の短冊状電極部を櫛状に備えたケーブル接続部を有し、
    各短冊状電極部は、各帯状片に、各帯状片の長手方向に少なくとも1つの電極パッドが直線状に配置されたものであることを特徴とする超音波振動子ユニット。
  2. 前記バッキング材層の下側の面に当接して配設され、前記棒状体の形状の長手方向に沿った前記バッキング材層の幅方向に直交し、かつ前記バッキング材層の下側の面に対して前記超音波振動子アレイの一方の端部の超音波振動子の側から他方の端部の超音波振動子の側に向かって、前記バッキング材層の幅方向に階段状となる階段部を有し、
    前記ケーブル配線部の前記ケーブル接続部より上側の部分は、前記バッキング材層に沿って配設され、
    前記フレキシブルプリント配線基板の前記複数の帯状片は、前記バッキング材層の下側の面に沿って折り曲げられ、かつ前記階段部の各段に至って再び折り曲げられ、前記階段部の各段に沿って配置され、
    前記ケーブル接続部の複数の前記短冊状電極部は、前記階段部の各段に沿って配置された各帯状片に配設される請求項1に記載の超音波振動子ユニット。
  3. 前記ケーブル接続部は、前記階段部の段数と同数の前記短冊状電極部を有する請求項2に記載の超音波振動子ユニット。
  4. 複数の前記短冊状電極部の幅は、各前記短冊状電極部が沿って配設される前記階段部の各段の段差方向の幅より狭い請求項2〜3のいずれか一項に記載の超音波振動子ユニット。
  5. 各前記短冊状電極部の長手方向の長さは、前記階段部の低い段に沿って配設されるものほど長く、かつ、各前記短冊状電極部の有する前記電極パッドの数は、前記階段部の低い段に沿って配設されるものほど多い請求項2〜4のいずれか一項に記載の超音波振動子ユニット。
  6. 前記ケーブル接続部は、前記短冊状電極部のそれぞれの前記電極パッドを一端として、前記階段部の高い段から低い段へ向かうように前記複数のケーブルが配線される請求項2〜5のいずれか一項に記載の超音波振動子ユニット。
  7. 前記階段部の各段は、その段に沿って配設される前記短冊状電極部の長手方向において前記短冊状電極部よりも広い幅を有し、かつ低い段ほど広い幅を有する請求項2〜6のいずれか一項に記載の超音波振動子ユニット。
  8. 前記階段部は、前記バッキング材層と同一の材質からなる請求項2〜7のいずれか一項に記載の超音波振動子ユニット。
JP2018514150A 2016-04-28 2017-02-27 超音波振動子ユニット Active JP6633189B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016091934 2016-04-28
JP2016091934 2016-04-28
PCT/JP2017/007403 WO2017187755A1 (ja) 2016-04-28 2017-02-27 超音波振動子ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017187755A1 true JPWO2017187755A1 (ja) 2019-02-21
JP6633189B2 JP6633189B2 (ja) 2020-01-22

Family

ID=60160278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018514150A Active JP6633189B2 (ja) 2016-04-28 2017-02-27 超音波振動子ユニット

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10661310B2 (ja)
EP (1) EP3449840B1 (ja)
JP (1) JP6633189B2 (ja)
CN (1) CN109069127B (ja)
WO (1) WO2017187755A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021060452A1 (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社 生体情報推定用探触子及び生体情報推定装置
JP7324180B2 (ja) * 2020-09-08 2023-08-09 富士フイルム株式会社 超音波内視鏡
JP7324181B2 (ja) * 2020-09-08 2023-08-09 富士フイルム株式会社 超音波内視鏡
CN117257351B (zh) * 2023-11-22 2024-04-23 深圳欢影医疗科技有限公司 一种高性能微型线阵换能器及制备方法

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07274295A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 超音波探触子及びその製造方法
JP2800093B2 (ja) 1994-06-21 1998-09-21 株式会社ユタカ技研 テント
JP4632478B2 (ja) * 2000-04-21 2011-02-16 株式会社日立メディコ 超音波探触子及び超音波診断装置
JP3802756B2 (ja) 2000-12-22 2006-07-26 オリンパス株式会社 電子走査型超音波プローブ
JP4445764B2 (ja) 2004-02-03 2010-04-07 オリンパス株式会社 超音波振動子ユニット
JP4516451B2 (ja) * 2005-03-09 2010-08-04 富士フイルム株式会社 超音波プローブ、および超音波プローブの作製方法
JP2007007262A (ja) * 2005-07-01 2007-01-18 Toshiba Corp コンベックス型超音波プローブおよび超音波診断装置
JP4980653B2 (ja) 2006-06-12 2012-07-18 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 超音波探触子および超音波探触子を有する超音波内視鏡
CN2936147Y (zh) * 2006-08-10 2007-08-22 曲锰 超声波导向装置
JP5031450B2 (ja) 2007-06-12 2012-09-19 富士フイルム株式会社 複合圧電材料、超音波探触子、超音波内視鏡、及び、超音波診断装置
JP4657357B2 (ja) * 2009-07-21 2011-03-23 オリンパス株式会社 超音波内視鏡
CN102793568B (zh) * 2011-05-23 2014-12-10 香港理工大学 环状阵列超声波内窥镜探头及其制备方法和固定旋转装置
JP5399594B1 (ja) 2012-08-27 2014-01-29 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 超音波内視鏡
CA2899311C (en) * 2013-02-08 2021-05-11 Acutus Medical, Inc. Expandable catheter assembly with flexible printed circuit board (pcb) electrical pathways
JP2014198197A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 セイコーエプソン株式会社 音響整合体並びに超音波プローブおよび超音波画像装置
JP6252280B2 (ja) * 2014-03-20 2017-12-27 セイコーエプソン株式会社 超音波デバイスユニットおよびプローブ並びに電子機器および超音波画像装置
CN105748101B (zh) * 2016-01-29 2019-05-21 深圳开立生物医疗科技股份有限公司 一种用于超声探头的固线装置及超声探头
EP3437565B8 (en) * 2016-04-01 2021-05-26 FUJIFILM Corporation Ultrasonic oscillator unit and ultrasonic endoscope using same
WO2017187756A1 (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 富士フイルム株式会社 超音波振動子ユニット

Also Published As

Publication number Publication date
EP3449840A4 (en) 2019-03-20
CN109069127B (zh) 2021-04-16
CN109069127A (zh) 2018-12-21
US10661310B2 (en) 2020-05-26
WO2017187755A1 (ja) 2017-11-02
EP3449840B1 (en) 2020-07-01
US20190047021A1 (en) 2019-02-14
JP6633189B2 (ja) 2020-01-22
EP3449840A1 (en) 2019-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109069126B (zh) 超声波振子单元
CN108882919B (zh) 超声波振子单元及使用该单元的超声波内窥镜
JP6625746B2 (ja) 超音波内視鏡、及びその製造方法
US10661310B2 (en) Ultrasonic oscillator unit
JP6571870B2 (ja) 超音波内視鏡
CN109414250B (zh) 超声波内窥镜
JP6677799B2 (ja) 超音波振動子ユニット
US11076838B2 (en) Ultrasonic endoscope
JP7451712B2 (ja) 超音波振動子ユニット及び超音波内視鏡
JP6596158B2 (ja) 超音波内視鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6633189

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250