JPWO2017175859A1 - 乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬 - Google Patents
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Abstract
本発明は、優れた乳酸アシドーシスの予防又は治療効果を有する化合物を含有する医薬を提供することを目的とする。本発明は、一般式(I)【化1】[一般式(I)中、R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する乳酸アシドーシスを予防又は治療するための医薬を提供する。
Description
本発明は、5−ヒドロキシピリミジン−4−カルボキサミド誘導体を有効成分として含有する乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬に関する。
本出願は、参照によりここに援用されるところの日本出願特願2016-078492号優先権を請求する。
本出願は、参照によりここに援用されるところの日本出願特願2016-078492号優先権を請求する。
乳酸アシドーシスは、高い死亡率の重大な病状であり、虚血性疾患又は敗血症を含む重症感染症や、肝性糖新生を抑えることにより血糖レベルを下げるビグアナイド薬であるメトホルミンを処方された糖尿病患者、特に慢性腎臓病(以下、CKDと称する場合がある)患者において報告されている。
メトホルミンは、血糖レベルを下げること以外にも、癌細胞の増殖を抑制し、癌発症率を低減し、さらに長寿にも関連する。よって、メトホルミンを摂取する患者数及びメトホルミン誘発乳酸アシドーシス(以下、MALAと称する場合がある)の発症率は、増加していくと考えられる。
メトホルミンは、血糖レベルを下げること以外にも、癌細胞の増殖を抑制し、癌発症率を低減し、さらに長寿にも関連する。よって、メトホルミンを摂取する患者数及びメトホルミン誘発乳酸アシドーシス(以下、MALAと称する場合がある)の発症率は、増加していくと考えられる。
メトホルミンは、2型糖尿病の最も一般的な治療法の1つであり、ミトコンドリア複合体I、グリセロール-3-リン酸脱水素酵素(GPDH)、及びAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を含む複数の機構を介して肝臓の糖新生を抑制することにより、血糖値を低減する効果を有する(参照:非特許文献1)。
メトホルミンは、全世界で1億2000万人以上に処方され(参照:非特許文献2)、耐糖能障害の患者数は、2025年までに4億2000万人まで増加すると予想されている(参照:非特許文献3)。しかしながら、メトホルミンが、重大な乳酸アシドーシスに関連し、全体的な発症率は、およそ3〜10/100,000人年(person-years)であると報告されている(参照:非特許文献4)。MALAの発生率は低いが、50%もの高い死亡率を有する(参照:非特許文献5)。他のビグアナイドであるフェンホルミン又はブホルミンを服用した場合の乳酸アシドーシスの発症率は、メトホルミンよりも遥かに高く、多くの国々の市場において、フェンホルミン及びブホルミンが禁止されることにつながった(参照:非特許文献6)。
これらの事実は、メトホルミンが、糖尿病及び癌の治療、癌予防及びアンチエイジング目的に使用されるようになり、さらに、MALA患者数の増加につながるであろうことを示す。
乳酸アシドーシスに対しては、酸素吸入療法、末梢循環改善薬、輸血を行うことで全身の組織における乳酸の産生量を低下させることを目的とした対症療法が行われてきたが、血中乳酸値を直接低下させる治療法は限られた治療機関でしか実施できない血漿交換療法以外に現在までに存在しなかった。
メトホルミンは、全世界で1億2000万人以上に処方され(参照:非特許文献2)、耐糖能障害の患者数は、2025年までに4億2000万人まで増加すると予想されている(参照:非特許文献3)。しかしながら、メトホルミンが、重大な乳酸アシドーシスに関連し、全体的な発症率は、およそ3〜10/100,000人年(person-years)であると報告されている(参照:非特許文献4)。MALAの発生率は低いが、50%もの高い死亡率を有する(参照:非特許文献5)。他のビグアナイドであるフェンホルミン又はブホルミンを服用した場合の乳酸アシドーシスの発症率は、メトホルミンよりも遥かに高く、多くの国々の市場において、フェンホルミン及びブホルミンが禁止されることにつながった(参照:非特許文献6)。
これらの事実は、メトホルミンが、糖尿病及び癌の治療、癌予防及びアンチエイジング目的に使用されるようになり、さらに、MALA患者数の増加につながるであろうことを示す。
乳酸アシドーシスに対しては、酸素吸入療法、末梢循環改善薬、輸血を行うことで全身の組織における乳酸の産生量を低下させることを目的とした対症療法が行われてきたが、血中乳酸値を直接低下させる治療法は限られた治療機関でしか実施できない血漿交換療法以外に現在までに存在しなかった。
一方、5−ヒドロキシピリミジン−4−カルボキサミド誘導体は優れたEPO産生増強活性を有し、EPOの低下に起因する疾患の治療に有効なことが知られている(特許文献1及び2)。しかし、5−ヒドロキシピリミジン−4−カルボキサミド誘導体が乳酸アシドーシスの予防又は治療効果を有することは知られていない。
Nature 510, 542-546 (2014)
BMC Biol 12, 82 (2014)
N Engl J Med 356, 213-215 (2007)
JAMA 312, 2668-2675 (2014)
Crit Care 12, R149 (2008)
Metabolism 65, 20-29 (2016)
本発明は、優れた乳酸アシドーシスの予防又は治療効果を有する化合物を含有する医薬を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究した結果、下記一般式(I)で表される5−ヒドロキシピリミジン−4−カルボキサミド化合物、又はその薬理上許容される塩(以下、本発明の化合物と称する)が、優れた乳酸アシドーシスの予防又は治療効果を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕一般式(I)
[一般式(I)中、
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬。
〔2〕R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、アセチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、2−オキソペンチル基、メトキシカルボニルメチル基、又はカルボキシメチル基である前項1に記載の医薬。
〔3〕R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、又は2−オキソペンチル基である前項1に記載の医薬。
〔4〕一般式(I)を有する化合物が、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(2−ヒドロキシプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
({[5−ヒドロキシ−6−メチル−2−({1−[4'−(2−オキソプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)ピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、及び
4'−[4−({4−[(カルボキシメチル)カルバモイル]−5−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン−2−イル}メチル)ピペリジン−1−イル]ビフェニル−4−カルボン酸からなる群から選択される1つの化合物である、前項1に記載の医薬。
〔5〕一般式(I)を有する化合物が、({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸である、前項1に記載の医薬。
〔6〕一般式(I)を有する化合物が、[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸である、前項1に記載の医薬。
〔7〕乳酸アシドーシスが、薬剤誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス、ショック誘発乳酸アシドーシス、感染症誘発乳酸アシドーシス、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、又はアルコール誘発乳酸アシドーシスである、前項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬。
〔8〕乳酸アシドーシスが、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシスである、前項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬。
〔9〕乳酸アシドーシスが、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスである、前項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬。
〔10〕経口投与用医薬である前項1乃至9のいずれか1項に記載の医薬。
〔11〕単回投与用医薬である前項1乃至10のいずれか1項に記載の医薬。
〔12〕前項1乃至11のいずれか1項に記載の医薬を投与することによる、乳酸アシドーシスを予防又は治療する方法。
〔13〕乳酸アシドーシスが、薬剤誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス、ショック誘発乳酸アシドーシス、感染症誘発乳酸アシドーシス、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、又はアルコール誘発乳酸アシドーシスである、前項12に記載の方法。
〔14〕乳酸アシドーシスが、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシスである、前項13に記載の方法。
〔15〕乳酸アシドーシスが、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスである、前項13に記載の方法。
〔16〕一般式(I)
[一般式(I)中、
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を投与することによる、乳酸アシドーシスを予防又は治療する方法。
〔17〕R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、アセチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、2−オキソペンチル基、メトキシカルボニルメチル基、又はカルボキシメチル基である前項16に記載の方法。
〔18〕R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、又は2−オキソペンチル基である前項16に記載の方法。
〔19〕一般式(I)を有する化合物が、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(2−ヒドロキシプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
({[5−ヒドロキシ−6−メチル−2−({1−[4'−(2−オキソプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)ピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、及び
4'−[4−({4−[(カルボキシメチル)カルバモイル]−5−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン−2−イル}メチル)ピペリジン−1−イル]ビフェニル−4−カルボン酸からなる群から選択される1つの化合物である、前項16に記載の方法。
〔20〕乳酸アシドーシスが、薬剤誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス、ショック誘発乳酸アシドーシス、感染症誘発乳酸アシドーシス、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、又はアルコール誘発乳酸アシドーシスである、前項16乃至19のいずれか1項に記載の方法。
〔21〕乳酸アシドーシスが、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシスである、前項16乃至19のいずれか1項に記載の方法。
〔22〕乳酸アシドーシスが、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスである、前項16乃至19のいずれか1項に記載の方法。
〔23〕前記投与が、経口投与である、前項16乃至22のいずれか1項に記載の方法。
〔24〕前記投与が、単回投与である、前項16乃至23のいずれか1項に記載の方法。
〔25〕一般式(I)
[一般式(I)中、
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬の製造としての使用。
〔26〕乳酸アシドーシスの予防又は治療用一般式(I)
[一般式(I)中、
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩。
〔1〕一般式(I)
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬。
〔2〕R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、アセチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、2−オキソペンチル基、メトキシカルボニルメチル基、又はカルボキシメチル基である前項1に記載の医薬。
〔3〕R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、又は2−オキソペンチル基である前項1に記載の医薬。
〔4〕一般式(I)を有する化合物が、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(2−ヒドロキシプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
({[5−ヒドロキシ−6−メチル−2−({1−[4'−(2−オキソプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)ピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、及び
4'−[4−({4−[(カルボキシメチル)カルバモイル]−5−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン−2−イル}メチル)ピペリジン−1−イル]ビフェニル−4−カルボン酸からなる群から選択される1つの化合物である、前項1に記載の医薬。
〔5〕一般式(I)を有する化合物が、({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸である、前項1に記載の医薬。
〔6〕一般式(I)を有する化合物が、[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸である、前項1に記載の医薬。
〔7〕乳酸アシドーシスが、薬剤誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス、ショック誘発乳酸アシドーシス、感染症誘発乳酸アシドーシス、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、又はアルコール誘発乳酸アシドーシスである、前項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬。
〔8〕乳酸アシドーシスが、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシスである、前項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬。
〔9〕乳酸アシドーシスが、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスである、前項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬。
〔10〕経口投与用医薬である前項1乃至9のいずれか1項に記載の医薬。
〔11〕単回投与用医薬である前項1乃至10のいずれか1項に記載の医薬。
〔12〕前項1乃至11のいずれか1項に記載の医薬を投与することによる、乳酸アシドーシスを予防又は治療する方法。
〔13〕乳酸アシドーシスが、薬剤誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス、ショック誘発乳酸アシドーシス、感染症誘発乳酸アシドーシス、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、又はアルコール誘発乳酸アシドーシスである、前項12に記載の方法。
〔14〕乳酸アシドーシスが、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシスである、前項13に記載の方法。
〔15〕乳酸アシドーシスが、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスである、前項13に記載の方法。
〔16〕一般式(I)
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を投与することによる、乳酸アシドーシスを予防又は治療する方法。
〔17〕R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、アセチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、2−オキソペンチル基、メトキシカルボニルメチル基、又はカルボキシメチル基である前項16に記載の方法。
〔18〕R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、又は2−オキソペンチル基である前項16に記載の方法。
〔19〕一般式(I)を有する化合物が、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(2−ヒドロキシプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
({[5−ヒドロキシ−6−メチル−2−({1−[4'−(2−オキソプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)ピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、及び
4'−[4−({4−[(カルボキシメチル)カルバモイル]−5−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン−2−イル}メチル)ピペリジン−1−イル]ビフェニル−4−カルボン酸からなる群から選択される1つの化合物である、前項16に記載の方法。
〔20〕乳酸アシドーシスが、薬剤誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス、ショック誘発乳酸アシドーシス、感染症誘発乳酸アシドーシス、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、又はアルコール誘発乳酸アシドーシスである、前項16乃至19のいずれか1項に記載の方法。
〔21〕乳酸アシドーシスが、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシスである、前項16乃至19のいずれか1項に記載の方法。
〔22〕乳酸アシドーシスが、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスである、前項16乃至19のいずれか1項に記載の方法。
〔23〕前記投与が、経口投与である、前項16乃至22のいずれか1項に記載の方法。
〔24〕前記投与が、単回投与である、前項16乃至23のいずれか1項に記載の方法。
〔25〕一般式(I)
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬の製造としての使用。
〔26〕乳酸アシドーシスの予防又は治療用一般式(I)
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩。
一般式(I)で表される本発明の化合物は、乳酸アシドーシスの予防又は治療効果を有することから、医薬の有効成分として有用である。従って、本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、特にメトホルミン誘発乳酸アシドーシス及び腎機能不全誘発乳酸アシドーシスの予防又は治療に用いることができる。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、乳酸アシドーシスに対し、経口による単回投与で治療成績を上げることが出来ることから、治療効果及び医療コストの両面から、医療の現場へ与える恩恵は大きい。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、乳酸アシドーシスに対し、経口による単回投与で治療成績を上げることが出来ることから、治療効果及び医療コストの両面から、医療の現場へ与える恩恵は大きい。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、下記の一般式(I)で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する。
以下、本発明の医薬に含まれる一般式(I)で表される化合物にかかる置換基について説明する。
「C1〜C6アルキル基」とは、炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖のアルキル基を示す。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基等を挙げることができる。
R1の定義における「ヒドロキシC1〜C6アルキル基」とは、「C1〜C6アルキル基」の1個以上の水素原子(好適には、1又は2個の水素原子)が、ヒドロキシ基で置換された基を示す。例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル基、2−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシペンチル基等を挙げることができる。ヒドロキシC1〜C6アルキル基は、好適には、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、又は2−ヒドロキシブチル基であり、より好適には、ヒドロキシメチル基、又は2−ヒドロキシプロピル基である。
R1の定義における「C2〜C7アルカノイル基」とは、上記「C1〜C6アルキル基」がカルボニル基に結合した基を示す。例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、ピバロイル基、バレリル基、イソバレリル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基等を挙げることができる。C2〜C7アルカノイル基は、好適には、アセチル基である。
R1の定義における「C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基」とは、上記「C1〜C6アルキル基」の1つの水素原子が、上記「C2〜C7アルカノイル基」で置換された基を示す。例えば、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、2−オキソペンチル基、3−オキソペンチル基、4−オキソペンチル基等を挙げることができる。C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基は、好適には、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、又は2−オキソペンチル基であり、より好適には、2−オキソプロピル基である。
R1の定義における「C1〜C6アルコキシ基」とは、上記「C1〜C6アルキル基」が酸素原子に結合した基を示す。例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基等を挙げることができる。
R1の定義における「(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基」とは、上記「C1〜C6アルコキシ基」がカルボニル基に結合した基を示す。例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−ペントキシカルボニル基等を挙げることができる。(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基は、好適には、メトキシカルボニル基、又はエトキシカルボニル基である。
R1の定義における「(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基」とは、上記「(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基」が上記「C1〜C6アルキル基」に結合した基を示す。例えば、メトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルエチル基、n−プロポキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニルエチル基、n−ブトキシカルボニルメチル基、n−ブトキシカルボニルエチル基等を挙げることができる。(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基は、好適には、メトキシカルボニルメチル基である。
R1の定義における「カルボキシC1〜C6アルキル基」とは、カルボキシ基が上記「C1〜C6アルキル基」に結合した基を示す。例えば、カルボキシメチル基、1−カルボキシエチル基、2−カルボキシエチル基、1−カルボキシプロピル基、2−カルボキシプロピル基、3−カルボキシプロピル基、2−カルボキシ−1,1−ジメチルエチル基、2−カルボキシブチル基、2−カルボキシペンチル基等を挙げることができる。カルボキシC1〜C6アルキル基は、好適には、カルボキシメチル基である。
本発明において、R1は、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、アセチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、2−オキソペンチル基、メトキシカルボニルメチル基、又はカルボキシメチル基を示すことが好ましく、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、又は2−オキソペンチル基を示すことがより好ましく、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシプロピル基、又は2−オキソプロピル基を示すことがさらにより好ましい。
本発明の一般式(I)で表される化合物としては、下記の化合物、又はその薬理上許容される塩から選ばれる1つであることが好ましい:
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(2−ヒドロキシプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
({[5−ヒドロキシ−6−メチル−2−({1−[4'−(2−オキソプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)ピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、又は
4'−[4−({4−[(カルボキシメチル)カルバモイル]−5−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン−2−イル}メチル)ピペリジン−1−イル]ビフェニル−4−カルボン酸。
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(2−ヒドロキシプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
({[5−ヒドロキシ−6−メチル−2−({1−[4'−(2−オキソプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)ピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、又は
4'−[4−({4−[(カルボキシメチル)カルバモイル]−5−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン−2−イル}メチル)ピペリジン−1−イル]ビフェニル−4−カルボン酸。
本発明の一般式(I)で表される化合物が不斉炭素原子を有する場合には、光学異性体が存在し得る。本発明には、これら異性体の分離したもの(例えば、エナンチオマー又はジアステレオマー)、あるいは混合物(例えば、ラセミ体又はジアステレオマー混合物)が包含される。
本発明の一般式(I)で表される化合物が、アミノ基等の塩基性基を有する場合、所望により薬理上許容される酸付加塩を形成することができる。そのような酸付加塩としては、例えばフッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のアリールスルホン酸塩;酢酸、りんご酸、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;又はオルニチン酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩を挙げることができ、ハロゲン化水素酸塩及び有機酸塩が好ましい。
本発明の一般式(I)で表される化合物が、カルボキシ基等の酸性基を有する場合、一般的に薬理上許容される塩基付加塩を形成することが可能である。そのような塩基付加塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩等の無機塩;又はジベンジルアミン塩、モルホリン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−N−(2−フェニルエトキシ)アミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩等の有機アミン塩等を挙げることができる。
本発明の一般式(I)で表される化合物は、無溶媒和物もしくは溶媒和物として存在することもある。溶媒和物としては、薬理上許容し得るものであれば特に限定されないが、具体的には、水和物、エタノール和物等が好ましい。
本発明の一般式(I)で表される化合物は、例えば、WO2011/049126(特許文献1)またはWO2013/147214(特許文献2)に記載の方法によって製造することができる。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療における「乳酸アシドーシス」は、血清乳酸値の上昇、動脈血pHの低下、血液の PaCO2(動脈血二酸化炭素分圧)の上昇、重炭酸イオン(HCO3 -)の低下、アニオンギャップの増加、乳酸/ピルビン酸比の増加等が認められる病態を示す。乳酸アシドーシスの診断は、一般に、血液ガス分析にて血中乳酸値、pHを測定することにより行われる。動脈血ガス分析でpHが7.35未満、血中乳酸濃度が5 mmol/L (45 mg/dL) 以上である場合に、乳酸アシドーシスと診断される。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療における「乳酸アシドーシス」は、特に限定されないが、薬剤誘発乳酸アシドーシス{例えば、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシス(より詳細には、メトホルミン誘発乳酸アシドーシス、ブホルミン誘発乳酸アシドーシス)}、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス(例えば、慢性腎不全誘発乳酸アシドーシス)、ショック誘発乳酸アシドーシス(例えば、循環不全、出血等により誘発される乳酸アシドーシス、より詳しくは、拡張型心筋症の患者で心拍出が不十分で循環不全や出血等により誘発される乳酸アシドーシス)、感染症(敗血症)誘発乳酸アシドーシス(例えば、肺炎・腹膜炎誘発乳酸アシドーシス)、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス(例えば、ミトコンドリア脳筋症誘発乳酸アシドーシス)、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、アルコール誘発乳酸アシドーシス等を挙げることができるが、特に好ましくはメトホルミン誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシスである。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療における「乳酸アシドーシス」は、特に限定されないが、薬剤誘発乳酸アシドーシス{例えば、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシス(より詳細には、メトホルミン誘発乳酸アシドーシス、ブホルミン誘発乳酸アシドーシス)}、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス(例えば、慢性腎不全誘発乳酸アシドーシス)、ショック誘発乳酸アシドーシス(例えば、循環不全、出血等により誘発される乳酸アシドーシス、より詳しくは、拡張型心筋症の患者で心拍出が不十分で循環不全や出血等により誘発される乳酸アシドーシス)、感染症(敗血症)誘発乳酸アシドーシス(例えば、肺炎・腹膜炎誘発乳酸アシドーシス)、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス(例えば、ミトコンドリア脳筋症誘発乳酸アシドーシス)、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、アルコール誘発乳酸アシドーシス等を挙げることができるが、特に好ましくはメトホルミン誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシスである。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、哺乳動物(ヒト、ウマ、ウシ、ブタ等)又は鳥類(ニワトリ等)に用いられ、通常の医薬(製剤)に用いられる担体、賦形剤等の添加剤を用いて調製される。本発明の医薬の投与は、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等の形態での経口投与、又は注射剤(例えば、静注、筋注等)、坐剤、経皮剤、経鼻剤、吸入剤等の形態での非経口投与であり得る。
本発明による経口投与のための固体製剤は、錠剤、散剤、顆粒剤等であり得る。このような製剤は、一つ又はそれ以上の活性物質を不活性な賦形剤、滑沢剤、崩壊剤、又は溶解補助剤等と混合することにより常法に従って製造される。賦形剤は、例えば、乳糖(ラクトース)、セルロース、マンニトール、ブドウ糖であり得る。滑沢剤は、例えば、ステアリン酸マグネシウムであり得る。崩壊剤は、例えば、カルボキシメチルスターチナトリウムであり得る。錠剤又は丸剤は、必要により糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性コーティング剤で被膜してもよい。
経口投与のための液体製剤は、薬剤的に許容される乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、又はエリキシル剤等であり得る。このような製剤は、一般的に用いられる不活性な溶剤(例えば精製水、エタノール)を含有し、さらに可溶化剤、湿潤剤、懸濁化剤、甘味剤、矯味剤、芳香剤、又は防腐剤を含有してもよい。
非経口投与のための注射剤は、無菌の水性若しくは非水性の液剤、懸濁剤、又は乳剤であり得る。注射剤用の水性の溶剤は、例えば、蒸留水又は生理食塩水であり得る。注射剤用の非水性の溶剤は、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、又はポリソルベート80(局方名)であり得る。このような製剤は、さらに等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、又は溶解補助剤を含有してもよい。これらの製剤は、例えば、バクテリア保留フィルターによる濾過、殺菌剤の配合、又は放射線照射によって無菌化され得る。また、無菌の固体組成物を使用前に無菌の水又は注射用溶媒に溶解又は懸濁して得られた組成物をこれらの製剤として使用することもできる。
本発明の医薬の投与量及び投与回数は、症状、投与対象の年齢若しくは性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。投与量は、経口投与の場合、通常成人1回当たり0.001 mg/kg体重乃至100 mg/kg体重であり、静脈投与の場合、通常成人1回当たり0.0001 mg/kg体重乃至10 mg/kg体重である。投与回数は、通常1日1回乃至6回又は1日1回乃至7日に1回である。透析を受けている患者への投与は、当該患者が受ける各透析の前後(好適には、透析の前)に1回行なわれることも好ましい。特に、本発明の医薬では、血中乳酸値の低減効果を有すると考えられ、さらに実施例の結果より、経口投与、さらには単回投与でも効果を有すると考えられる。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、酸素吸入法、輸血、血漿交換療法などと併用することができる。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、末梢循環改善薬を一緒に投与することができる。末梢循環改善薬としては、ニトログリセリン、プロスタグランジン製剤等が挙げられる。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、酸素吸入法、輸血、血漿交換療法などと併用することができる。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、末梢循環改善薬を一緒に投与することができる。末梢循環改善薬としては、ニトログリセリン、プロスタグランジン製剤等が挙げられる。
本発明は、乳酸アシドーシス予防又は治療用一般式(I)
[一般式(I)中、
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩も対象とする。
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩も対象とする。
本発明は、一般式(I)
[一般式(I)中、
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬の製造としての使用も対象とする。
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬の製造としての使用も対象とする。
以下に、実施例、試験例を記載し、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。なお、全ての実験は、慶応義塾大学医学部動物実験委員会(the Animal Care and Utilization Committee)(#11050-1)によって承認されている。
(材料と方法)
本実施例で使用した全てのマウスは、日本クレア株式会社から入手した7〜13週齢の野生型C57BL/6オスマウスであった。マウスは、特定病原体フリー施設で、12時間明期/12時間暗期サイクルで、自由摂餌で飼育した。
本実施例の統計学的分析において、サンプルサイズを決定するためのパワー計算は、行われていない。vehicle又は化合物A処理前に乳酸アシドーシスで死亡したマウスは、解析対象から除外した。グループ間の正規分布データの比較は、独立スチューデントのt検定(unpaired Student's t-test)を使用して分析した。生存率の差は、GraphPad Prismソフトウェアを使用して、ログランク(Mantel-Cox)検定により分析した。
本実施例で使用した全てのマウスは、日本クレア株式会社から入手した7〜13週齢の野生型C57BL/6オスマウスであった。マウスは、特定病原体フリー施設で、12時間明期/12時間暗期サイクルで、自由摂餌で飼育した。
本実施例の統計学的分析において、サンプルサイズを決定するためのパワー計算は、行われていない。vehicle又は化合物A処理前に乳酸アシドーシスで死亡したマウスは、解析対象から除外した。グループ間の正規分布データの比較は、独立スチューデントのt検定(unpaired Student's t-test)を使用して分析した。生存率の差は、GraphPad Prismソフトウェアを使用して、ログランク(Mantel-Cox)検定により分析した。
(実施例1)
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸(化合物A)の製造
化合物Aは、WO2011/049126(特許文献1)の実施例1の方法に従って製造した。製造した化合物は、1H-NMR及び質量分析により、化合物Aとして同定した。
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸(化合物A)の製造
化合物Aは、WO2011/049126(特許文献1)の実施例1の方法に従って製造した。製造した化合物は、1H-NMR及び質量分析により、化合物Aとして同定した。
(実施例2)
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸(化合物B)の製造
化合物Bは、WO2011/049126(特許文献1)の実施例45の方法に従って製造した。製造した化合物は、1H-NMR及び質量分析により、化合物Bとして同定した。
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸(化合物B)の製造
化合物Bは、WO2011/049126(特許文献1)の実施例45の方法に従って製造した。製造した化合物は、1H-NMR及び質量分析により、化合物Bとして同定した。
(試験例1)
メトホルミン誘発乳酸アシドーシス(MALA)モデルへの化合物Aの投与の効果
メトホルミンは、乳酸脱水素酵素(LDH)による乳酸からピルビン酸への変換にとって望ましくないNADH(nicotinamide adenine dinucleotide)の蓄積を増進し、MALAを引き起こす。MALAは、特に、高齢の患者及び腎不全の患者において、高死亡率の重篤症状である。そこで、本試験例では、化合物AのMALAモデルの生存率の向上効果を確認した。
メトホルミン誘発乳酸アシドーシス(MALA)モデルへの化合物Aの投与の効果
メトホルミンは、乳酸脱水素酵素(LDH)による乳酸からピルビン酸への変換にとって望ましくないNADH(nicotinamide adenine dinucleotide)の蓄積を増進し、MALAを引き起こす。MALAは、特に、高齢の患者及び腎不全の患者において、高死亡率の重篤症状である。そこで、本試験例では、化合物AのMALAモデルの生存率の向上効果を確認した。
1日目の朝と夕方、2日目の朝に、蒸留水に溶解した0.25 mg/g体重メトホルミンを8週齢の野性型C57BL/6オスマウスに経口投与し、MALAモデルマウスとした。該モデルマウスの2日目のメトホルミン投与直後、vehicle(0.5%メチルセルロース; 64625; Sigma-Aldrich社)又は30 mg/kg体重の化合物A(実施例1で製造)を経口投与した。該経口投与の4時間後、該モデルマウスに0.9% NaClに溶解した0.4 mg/g体重の乳酸を腹腔内注射で投与した。これらのマウスについて、カプランマイヤー生存分析を行った。
生存分析の結果、化合物Aを投与したMALAモデルマウスは、vehicleのみを投与したMALAモデルマウスと比較して、顕著に高い生存率を示した(図1)。より詳しくは、化合物Aを投与したMALAモデルマウスは、vehicleのみを投与したMALAモデルマウスと比較して、24時間後の生存率が約1.8倍、48時間後の生存率が約2.8倍、72時間後の生存率が約2.6倍、96時間後の生存率が約2.4倍及び120時間後の生存率が約2.6倍であった。
この結果から、本発明の一般式(I)で表される化合物(特に、化合物A)が、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスの予防又は治療に効果があることを確認した。
この結果から、本発明の一般式(I)で表される化合物(特に、化合物A)が、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスの予防又は治療に効果があることを確認した。
(試験例2)
MALA併発慢性腎臓病(CKD)モデルマウスへの化合物Aの投与の効果
メトホルミンは、CKD患者又は高血清中クレアチニン値を有する高齢者において、乳酸アシドーシスのリスクが認められるために、禁忌とみなされている(参考:非特許文献4)。そこで、本試験例では、化合物AのMALA併発CKDモデルの生存率の向上効果を確認した。
MALA併発慢性腎臓病(CKD)モデルマウスへの化合物Aの投与の効果
メトホルミンは、CKD患者又は高血清中クレアチニン値を有する高齢者において、乳酸アシドーシスのリスクが認められるために、禁忌とみなされている(参考:非特許文献4)。そこで、本試験例では、化合物AのMALA併発CKDモデルの生存率の向上効果を確認した。
7週齢の野性型C57BL/6オスマウスを、標準又は0.2%アデニン飼料のいずれかを6週間自由摂餌で給餌した。0.2%アデニン飼料で給餌した個体群をCKDモデルマウスとした。
さらに、CKDモデルマウスに、1日目に0.5 mg/g体重メトホルミンを投与し、MALA併発CKDマウスモデルとした。該メトホルミン投与の4時間後に、全血サンプル(5μl)を、尾静脈から採取し、血中乳酸値をLactate Pro Test Meter及びLactate Pro Test Strip(Cycle Classic Imports社)を使用して測定した。8 mMを超える血中乳酸値のマウスについては、vehicle(0.5%メチルセルロース; 64625; Sigma-Aldrich社)又は10 mg/kg体重の化合物Aのいずれかを経口投与した。乳酸塩レベルが基準を満たさなかったマウスについては、翌日実験を繰り返した。これらのマウスについて、カプランマイヤー生存分析を行った。
さらに、CKDモデルマウスに、1日目に0.5 mg/g体重メトホルミンを投与し、MALA併発CKDマウスモデルとした。該メトホルミン投与の4時間後に、全血サンプル(5μl)を、尾静脈から採取し、血中乳酸値をLactate Pro Test Meter及びLactate Pro Test Strip(Cycle Classic Imports社)を使用して測定した。8 mMを超える血中乳酸値のマウスについては、vehicle(0.5%メチルセルロース; 64625; Sigma-Aldrich社)又は10 mg/kg体重の化合物Aのいずれかを経口投与した。乳酸塩レベルが基準を満たさなかったマウスについては、翌日実験を繰り返した。これらのマウスについて、カプランマイヤー生存分析を行った。
生存分析の結果、化合物Aを投与したMALA併発CKDモデルマウスは、vehicleのみ投与したMALA併発CKDモデルマウスと比較して、顕著に高い生存率を示した(図2)。より詳しくは、化合物Aを投与したMALA併発CKDモデルマウスは、vehicleのみを投与したマウスと比較して、24時間後の生存率が約2.9倍、48時間後の生存率が約5.8倍及び72時間後の生存率が約5.8倍であった。
この結果から、本発明の一般式(I)で表される化合物(特に、化合物A)が、慢性腎臓病の乳酸アシドーシスの予防剤又は治療に効果があることを確認した。
この結果から、本発明の一般式(I)で表される化合物(特に、化合物A)が、慢性腎臓病の乳酸アシドーシスの予防剤又は治療に効果があることを確認した。
(試験例3)
MALA併発慢性腎臓病(CKD)モデルマウスへの化合物Bの投与の効果
7週齢の野性型C57BL/6オスマウスを、標準又は0.2%アデニン飼料のいずれかを6週間自由摂餌で給餌した。0.2%アデニン飼料で給餌した個体群をCKDモデルマウスとした。
さらに、CKDモデルマウスに、1日目に0.5 mg/g体重メトホルミンを投与し、MALA併発CKDマウスモデルとした。該メトホルミン投与の4時間後に、全血サンプル(5μl)を、尾静脈から採取し、血中乳酸値をLactate Pro Test Meter及びLactate Pro TestStrip(Cycle Classic Imports社)を使用して測定した。8 mMを超える血中乳酸値のマウスについては、vehicle(0.5%メチルセルロース;64625; Sigma-Aldrich社)又は30 mg/kg体重の化合物Bのいずれかを経口投与した。乳酸塩レベルが基準を満たさなかったマウスについては、翌日実験を繰り返した。これらのマウスについて、カプランマイヤー生存分析を行った。その結果を図3に示した。
MALA併発慢性腎臓病(CKD)モデルマウスへの化合物Bの投与の効果
7週齢の野性型C57BL/6オスマウスを、標準又は0.2%アデニン飼料のいずれかを6週間自由摂餌で給餌した。0.2%アデニン飼料で給餌した個体群をCKDモデルマウスとした。
さらに、CKDモデルマウスに、1日目に0.5 mg/g体重メトホルミンを投与し、MALA併発CKDマウスモデルとした。該メトホルミン投与の4時間後に、全血サンプル(5μl)を、尾静脈から採取し、血中乳酸値をLactate Pro Test Meter及びLactate Pro TestStrip(Cycle Classic Imports社)を使用して測定した。8 mMを超える血中乳酸値のマウスについては、vehicle(0.5%メチルセルロース;64625; Sigma-Aldrich社)又は30 mg/kg体重の化合物Bのいずれかを経口投与した。乳酸塩レベルが基準を満たさなかったマウスについては、翌日実験を繰り返した。これらのマウスについて、カプランマイヤー生存分析を行った。その結果を図3に示した。
生存分析の結果、化合物Bを投与したMALA併発CKDモデルマウスは、vehicleのみ投与したMALA併発CKDモデルマウスと比較して、顕著に高い生存率を示した(図3)。より詳しくは、化合物Bを投与したMALA併発CKDモデルマウスは、vehicleのみを投与したマウスと比較して、24時間後の生存率が約1.7倍、48時間後及び72時間後の生存率が約2.0倍であった。
この結果から、本発明の一般式(I)で表される化合物(特に、化合物B)が、慢性腎臓病の乳酸アシドーシスの予防剤又は治療に効果があることを確認した。
この結果から、本発明の一般式(I)で表される化合物(特に、化合物B)が、慢性腎臓病の乳酸アシドーシスの予防剤又は治療に効果があることを確認した。
(製剤例)
製剤例1(錠剤)
100mgの粉末状の実施例化合物、124mgのラクトース、25mgのセルロース及び1mgのステアリン酸マグネシウムを混合し、打錠機により打錠して、1錠200mgの錠剤とする。この錠剤は必要に応じて糖衣を施すことができる。
製剤例1(錠剤)
100mgの粉末状の実施例化合物、124mgのラクトース、25mgのセルロース及び1mgのステアリン酸マグネシウムを混合し、打錠機により打錠して、1錠200mgの錠剤とする。この錠剤は必要に応じて糖衣を施すことができる。
上記の通り、本発明の一般式(I)で表される化合物が、経口の単回投与で致死的なメトホルミン誘発乳酸アシドーシス及び慢性腎臓病の乳酸アシドーシスの生存率を著しく改善することを示した。
これらの結果により、本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、乳酸アシドーシスの新しい予防又は治療に利用することができる。
これらの結果により、本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、乳酸アシドーシスの新しい予防又は治療に利用することができる。
本発明の乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬は、薬剤誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス、ショック誘発乳酸アシドーシス、感染症誘発乳酸アシドーシス、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、又はアルコール誘発乳酸アシドーシス、特にメトホルミン誘発乳酸アシドーシス及び腎機能不全誘発乳酸アシドーシスの予防又は治療に用いることができる。
Claims (15)
- 一般式(I)
R1は、ヒドロキシC1〜C6アルキル基、C2〜C7アルカノイル基、C2〜C7アルカノイルC1〜C6アルキル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニル基、(C1〜C6アルコキシ)カルボニルC1〜C6アルキル基、カルボキシ基、又はカルボキシC1〜C6アルキル基を示す]で表される化合物、又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する乳酸アシドーシスの予防又は治療のための医薬。
- R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、アセチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、2−オキソペンチル基、メトキシカルボニルメチル基、又はカルボキシメチル基である請求項1に記載の医薬。
- R1が、カルボキシ基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、3−オキソブチル基、又は2−オキソペンチル基である請求項1に記載の医薬。
- 一般式(I)を有する化合物が、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(2−ヒドロキシプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸、
({[5−ヒドロキシ−6−メチル−2−({1−[4'−(2−オキソプロピル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)ピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸、及び
4'−[4−({4−[(カルボキシメチル)カルバモイル]−5−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン−2−イル}メチル)ピペリジン−1−イル]ビフェニル−4−カルボン酸からなる群から選択される1つの化合物である、請求項1に記載の医薬。
- 一般式(I)を有する化合物が、({[5−ヒドロキシ−2−({1−[4'−(ヒドロキシメチル)ビフェニル−4−イル]ピペリジン−4−イル}メチル)−6−メチルピリミジン−4−イル]カルボニル}アミノ)酢酸である、請求項1に記載の医薬。
- 一般式(I)を有する化合物が、[({5−ヒドロキシ−2−[(1−{4'−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]ビフェニル−4−イル}ピペリジン−4−イル)メチル]−6−メチルピリミジン−4−イル}カルボニル)アミノ]酢酸である、請求項1に記載の医薬。
- 乳酸アシドーシスが、薬剤誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス、ショック誘発乳酸アシドーシス、感染症誘発乳酸アシドーシス、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、又はアルコール誘発乳酸アシドーシスである、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬。
- 乳酸アシドーシスが、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシスである、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬。
- 乳酸アシドーシスが、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスである、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬。
- 経口投与用医薬である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の医薬。
- 単回投与用医薬である請求項1乃至10のいずれか1項に記載の医薬。
- 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の医薬を投与することによる、乳酸アシドーシスを予防又は治療する方法。
- 乳酸アシドーシスが、薬剤誘発乳酸アシドーシス、腎機能不全誘発乳酸アシドーシス、ショック誘発乳酸アシドーシス、感染症誘発乳酸アシドーシス、心肺蘇生後誘発乳酸アシドーシス、心筋梗塞誘発乳酸アシドーシス、多臓器不全誘発乳酸アシドーシス、ミトコンドリア病誘発乳酸アシドーシス、癌誘発乳酸アシドーシス、肝切除誘発乳酸アシドーシス、重症呼吸器疾患誘発乳酸アシドーシス、播種性血管内凝固誘発乳酸アシドーシス、重症糖尿病誘発乳酸アシドーシス、又はアルコール誘発乳酸アシドーシスである、請求項12に記載の方法。
- 乳酸アシドーシスが、ビグアナイド誘発乳酸アシドーシスである、請求項13に記載の方法。
- 乳酸アシドーシスが、メトホルミン誘発乳酸アシドーシスである、請求項13に記載の方法。
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