JPWO2017175549A1 - 緩効性肥料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸水により塊状物となったときに崩れにくく、長期に亘って水分及び水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒素を保持することができ、該アンモニア性窒素を徐々に放出することができる緩効性肥料組成物及び長期に亘って水分及びアンモニア性窒素を保持することができ、該アンモニア性窒素を徐々に放出することができる土壌を提供する。【解決手段】緩効性肥料組成物は、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材と、該保水材に保持可能な水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒素とを含む。土壌は、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材を土壌に対し0.1〜10質量%の範囲で含む。

Description

本発明は、緩効性肥料組成物及び土壌に関する。
従来、紙おむつ、衛生用ナプキン等に用いられる吸水性ポリマーとして、アクリル酸塩−アクリルアミド共重合体架橋物、アクリル酸単重合体等が知られている(例えば、特許文献1参照)。
前記吸水性ポリマーは、紙おむつ、衛生用ナプキン等の用途の他、その保水性により水分及び水溶性肥効成分を保持し、植物を好適に成長させる土壌用保水材としての用途が検討されている。
特開平7−228790号公報
前記従来の吸水性ポリマーは吸水により塊状物となり、該塊状物に水分及び水溶性肥効成分を保持する。しかしながら、前記従来の吸水性ポリマーは前記塊状物が荷重を受けたときに崩れやすいため、長期に亘って水分及び水溶性肥効成分を保持することが難しいという不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、吸水により塊状物となったときに崩れにくく、長期に亘って水分及び水溶性肥効成分を保持することができ、該水溶性肥効成分を徐々に放出することができる緩効性肥料組成物を提供することを目的とする。
また、本発明の目的は、長期に亘って水分及び水溶性肥効成分を保持することができ、該水溶性肥効成分を徐々に放出することができる土壌を提供することにもある。
本発明者は、各種吸水性ポリマーの水分及び水溶性肥効成分の保持性能について検討した。この結果、特定の範囲の粒子径を備えるアクリルアミド(アクリルアマイド)単重合体のみからなる保水材によれば、吸水により塊状物となったときに崩れにくく、水分及び水溶性肥効成分を長期に亘って保持することができ、水溶性肥効成分を徐々に放出することができるので、緩効性肥料組成物として利用できることを見出し、本発明に到達した。
そこで、前記目的を達成するために、本発明の緩効性肥料組成物は、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材と、該保水材に保持可能な水溶性肥効成分とを含むことを特徴とする。
前記保水材に用いる前記範囲の平均粒子径を有する前記アクリルアミド単重合体は砂と同等の大きさであり、前記範囲の平均粒子径を有することにより、吸水により形成された塊状物が荷重を受けても崩れにくく、その形状を維持できる。従って、前記保水材は、吸収した水分及び水溶性肥効成分を長期に亘って保持することができる。また、前記保水材は、吸収した前記水分及び水溶性肥効成分を徐々に放出することができる。
従って、前記保水材と前記水溶性肥効成分とを含む本発明の緩効性肥料組成物によれば、植物を好適に成長させることができる。
本発明の緩効性肥料組成物において、前記保水材を形成する前記アクリルアミド単重合体の平均粒子径が1μm未満であるときには単体の粒子では水分及び水溶性肥効成分を保持することができないという不都合があり、2mmを超えると吸水に要する時間が過度に長くなるという不都合がある。
本発明の緩効性肥料組成物において、前記水溶性肥効成分としては、アンモニア性窒素、リン酸、カリウム、マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種の成分を用いることができるが、特に優れた保持性能と徐放性能とが得られることから、アンモニア性窒素であることが好ましい。
また、本発明の土壌は、土壌(シルトと粘土の合計が50〜98重量%であり、有機物含量が2重量%以下である土壌を除く)に対し、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材を、0.1〜10質量%の範囲で含むことを特徴とする。
本発明の土壌によれば、シルトと粘土の合計が50〜98重量%であり、有機物含量が2重量%以下である土壌を除く前記土壌に対し、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみを0.1〜10質量%の範囲で含むことにより、水分及び水溶性肥効成分を長期に亘って保持することができ、しかも吸収した前記水分及び水溶性肥効成分を徐々に放出することができる。従って、本発明の土壌によれば、植物を好適に成長させることができる。
本発明の土壌において、前記保水材を形成する前記アクリルアミド単重合体の平均粒子径が1μm未満であるときには単体の粒子では水分及び水溶性肥効成分を保持することができないという不都合があり、2mmを超えると吸水に要する時間が過度に長くなるという不都合がある。
また、本発明の土壌において、前記保水材の含有量が0.1質量%未満では、水分及び水溶性肥効成分を長期に亘って保持し、吸収した前記水分及び水溶性肥効成分を徐々に放出する効果を得ることができず、10質量%を超えてもそれ以上の効果を得ることはできない。
本発明の緩効性肥料組成物において、保水材として用いるアクリルアミド単重合体に吸水させ、繰り返し圧縮したときに発生する加重の変化を、他の保水材と比較して示すグラフ。 本発明の緩効性肥料組成物において、保水材として用いるアクリルアミド単重合体の保水性を、他の保水材と比較して示すグラフ。 本発明の土壌を用いて栽培した植物の根の成長状態を示す写真。 本発明の土壌を用いずに栽培した植物の根の成長状態を示す写真。 本発明の土壌を用いて栽培したミニキャロットの成長状態を示す写真。 本発明の土壌を用いずに栽培したミニキャロットの成長状態を示す写真。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
本実施形態の緩効性肥料組成物は、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材と、該保水材に保持可能な水溶性肥効成分とを含む。このようなアクリルアミド単重合体は、株式会社エス・エヌ・エフから入手することができる。
前記保水材として用いるアクリルアミド単重合体は、前記範囲の平均粒子径を有することにより、吸水すると塊状物を形成するが、該塊状物は荷重を受けたときに崩れにくく、その形状を維持することができるという特性を備えている。従って、前記アクリルアミド単重合体は、土壌中で水分及び水溶性肥効成分を長期に亘って保持することができる。また、前記保水材は、吸収した前記水分及び水溶性肥効成分を徐々に放出することができる。
前記水溶性肥効成分としては、アンモニア性窒素、リン酸、カリウム、マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種の成分を用いることができるが、特にアンモニア性窒素であることが好ましい。
また、本実施形態の土壌は、シルトと粘土の合計が50〜98重量%であり、有機物含量が2重量%以下である土壌(以下、シルト土壌という)を除くその他の土壌に対し、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材を0.1〜10質量%の範囲で添加する。前記保水材を前記範囲で添加した土壌は、水分及び水溶性肥効成分を長期に亘って保持することができ。本実施形態の土壌は、シルト土壌を除くその他の土壌に対し、前記保水材を0.3〜10質量%の範囲で添加することが好ましく、0.3〜0.6質量%の範囲で添加することがさらに好ましい。
前記シルト土壌を除くその他の土壌は、農地、庭園、山林等、一般に植物が栽培されている土壌だけではなく、砂漠、荒蕪地等どのような土壌であってもよい。従って、本実施形態の土壌は、例えば、砂漠や荒蕪地の土壌改良、緑化にも用いることができる。
尚、シルト土壌は過剰な保水性を備え、排水を要する土壌であり、保水材の添加は不要である。
〔実験例1〕
次に、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体5.0gにイオン交換水200ミリリットルを吸水させて形成された塊状物を、直径45mmの容器に厚さ6mmとなるように収容し、直径40mmの圧縮板により1Nの荷重を印加する操作を1時間に亘って3600サイクル繰り返し、圧縮時に発生した最大荷重を測定した。結果を実施例として図1に示す。
次に、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体に代えて、アクリルアミド−アクリル酸カリウム架橋共重合体(株式会社エス・エヌ・エフ製、商品名:AQUASORB 3005K4)2.0gにイオン交換水200ミリリットルを吸水させて形成された塊状物を用いた以外は、前記実施例の場合と全く同一にして、圧縮時に発生した最大荷重を測定した。結果を比較例1として図1に示す。
次に、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体に代えて、アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物(三洋化成工業株式会社製、商品名:サンフレッシュ ST250*)0.5gにイオン交換水300ミリリットルを吸水させて形成された塊状物を用いた以外は、前記実施例の場合と全く同一にして、圧縮時に発生した最大荷重を測定した。結果を比較例2として図1に示す。
図1から、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体(実施例)がほぼ一定の最大荷重を維持しているのに対し、アクリルアミド−アクリル酸カリウム架橋共重合体(比較例1)と、アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物(比較例2)とは、サイクルを重ねるに従って次第に最大荷重が低減していることがわかる。
これは、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体は荷重を受けても高分子鎖が切断されにくいのに対し、アクリルアミド−アクリル酸カリウム架橋共重合体又はアクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物は荷重により高分子鎖が切断されるためと考えられる。
従って、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体は、吸水することにより形成された塊状物が荷重を受けたときに崩れにくく、その形状を維持することができると考えられる。
〔実験例2〕
次に、300ミリリットルビーカーに、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体6.0g、精製水240ミリリットルを添加し、24時間静置して形成された塊状物に市販の家庭園芸用複合肥料(株式会社ハイポネックスジャパン製、製品名:ハイポネックス液6−10−6、水溶性肥効成分として、アンモニア性窒素2.90質量%、リン酸10.0質量%、カリウム5.0質量%を含む)60gを添加した。前記ビーカーを上部を開放した状態で、23±1℃、50±5%RHの室内に静置し、質量減を測定することにより、次式から保水率を求めた。
保水率=(所定時間経過後の水の質量/肥料添加直後の水の質量)×100
保水率の経時変化を実施例として図2に示す。
次に、アクリルアミド単重合体に代えて、アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物(三洋化成工業株式会社製、商品名:サンフレッシュ ST250*)を用いた以外は、前記実施例の場合と全く同一にして、保水率の経時変化を求めた。結果を比較例2として図2に示す。
次に、アクリルアミド単重合体に代えて、アクリル酸重合体(株式会社大宮グリーンサービス製、商品名:水のお留守番)を用いた以外は、前記実施例の場合と全く同一にして、保水率の経時変化を求めた。結果を比較例3として図2に示す。
次に、アクリルアミド単重合体に代えて、JIS標準砂(硅砂5号S208)を用いた以外は、前記実施例の場合と全く同一にして、保水率の経時変化を求めた。結果を比較例4として図2に示す。
図2から、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体(実施例)によれば、アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物(比較例2)、アクリル酸重合体(比較例3)、JIS標準砂(比較例4)に比較して、肥料を含む状態における保水率が高く、水分の保持性能と徐放性能とに優れていることがわかる。
〔実験例3〕
次に、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体5.0gに精製水500ミリリットルを吸水させて形成された塊状物に、肥料(水溶性肥効成分として、アンモニア性窒素3.12質量%、リン酸11.7質量%、カリウムを3.84質量%、マグネシウム0.04質量%を含む)を0.125g添加して、緩効性肥料組成物を調製した。
次に、24時間静置後、塊状物と水分とに分離し、該水分に含まれる各水溶性肥効成分の質量を求め、初期配合量との差を各水溶性肥効成分の吸収量とした。また、初期配合量に対する吸収量の百分率として次式(1)から吸収率を求めた。
吸収率(%)=(吸収量/初期配合量)×100 ・・・(1)
各水溶性肥効成分の質量は、アンモニア性窒素及びリン酸についてはIC(イオンクロマトグラフ)法により求め、カリウム及びマグネシウムについてはICP−AES(誘導結合プラズマ発光分析計)により求めた。結果を表1に示す。
次に、24時間静置後に分離された塊状物に精製水150ミリリットルを添加し、さらに24時間静置後、塊状物と水分とに分離し、該水分に含まれる各水溶性肥効成分の質量を求め、各水溶性肥効成分の放出量とした。また、吸収量に対する放出量の百分率として次式(2)から放出率を求めた。
放出率(%)=(放出量/吸収量)×100 ・・・(2)
各水溶性肥効成分の質量は、24時間静置後に分離された水分の場合と全く同一にして求めた。結果を表1に示す。
表1から、本実験例の緩効性肥料組成物によれば、特にアンモニア性窒素の吸収率が高く、放出率が低いことがわかる。従って、本実験例の緩効性肥料組成物は、アンモニア性窒素の保持性能と徐放性能とに優れていることが明らかである。
(実験例4)
次に、福島県いわき市付近の土壌(以下、「いわき市土壌」と略記する)に対し、平均粒子径1μm〜2mmのアクリルアミド単重合体のみからなる保水材を0.3質量%添加して、本実験例の土壌を調製した。次に、本実験例の土壌を用いて植物を栽培した場合と、前記いわき市土壌に前記保水材を添加せずにそのまま用いて植物を栽培した場合との比較を図3及び図4に示す。
図3Aは、本実験例の土壌を用いて栽培した場合の植物の根の状態を示し、図3Bは、いわき市土壌をそのまま用いて栽培した場合の植物の根の状態を示す。図3A、図3Bから、本実験例の土壌を用いた場合には、いわき市土壌をそのまま用いた場合に比較して、根が非常に良く繁茂していることが明らかである。
また、図4Aは、本実験例の土壌を用いて栽培した場合のミニキャロットの状態を示し、図4Bは、いわき市土壌をそのまま用いて栽培した場合のミニキャロットの状態を示す。図4A、図4Bから、本実験例の土壌を用いた場合には、いわき市土壌をそのまま用いた場合に比較して、ミニキャロットが非常に良く成長していることが明らかである。
符号なし。
本発明は、かかる不都合を解消して、吸水により塊状物となったときに崩れにくく、長期に亘って水分及び水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒素を保持することができ、該 アンモニア性窒素を徐々に放出することができる緩効性肥料組成物を提供することを目的とする。
また、本発明の目的は、長期に亘って水分及び水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒 を保持することができ、該アンモニア性窒素を徐々に放出することができる土壌を提供することにもある。
本発明者は、各種吸水性ポリマーの水分及び水溶性肥効成分の保持性能について検討した。この結果、特定の範囲の粒子径を備えるアクリルアミド(アクリルアマイド)単重合体のみからなる保水材によれば、吸水により塊状物となったときに崩れにくく、水分及び水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒素を長期に亘って保持することができ、アンモニ ア性窒素を徐々に放出することができるので、緩効性肥料組成物として利用できることを見出し、本発明に到達した。
そこで、前記目的を達成するために、本発明の緩効性肥料組成物は、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材と、該保水材に保持可能な水溶性肥効成分とを含む緩効性肥料組成物であって、前記水溶性肥効成分は、ア ンモニア性窒素であることを特徴とする。
前記保水材に用いる前記範囲の平均粒子径を有する前記アクリルアミド単重合体は砂と同等の大きさであり、前記範囲の平均粒子径を有することにより、吸水により形成された塊状物が荷重を受けても崩れにくく、その形状を維持できる。従って、前記保水材は、吸収した水分及び水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒素を長期に亘って保持することができる。また、前記保水材は、吸収した前記水分及びアンモニア性窒素を徐々に放出することができる。
従って、前記保水材と前記水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒素とを含む本発明の緩効性肥料組成物によれば、植物を好適に成長させることができる。
本発明の土壌によれば、シルトと粘土の合計が50〜98重量%であり、有機物含量が2重量%以下である土壌を除く前記土壌に対し、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみを0.1〜10質量%の範囲で含むことにより、水分及び水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒素を長期に亘って保持することができ、しかも吸収した前記水分及びアンモニア性窒素を徐々に放出することができる。従って、本発明の土壌によれば、植物を好適に成長させることができる。
本発明の土壌において、前記保水材を形成する前記アクリルアミド単重合体の平均粒子径が1μm未満であるときには単体の粒子では水分及びアンモニア性窒素を保持することができないという不都合があり、2mmを超えると吸水に要する時間が過度に長くなるという不都合がある。
また、本発明の土壌において、前記保水材の含有量が0.1質量%未満では、水分及び アンモニア性窒素を長期に亘って保持し、吸収した前記水分及びアンモニア性窒素を徐々に放出する効果を得ることができず、10質量%を超えてもそれ以上の効果を得ることはできない。
本実施形態の緩効性肥料組成物は、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材と、該保水材に保持可能な水溶性肥効成分としての アンモニア性窒素とを含む。このようなアクリルアミド単重合体は、株式会社エス・エヌ・エフから入手することができる。
前記保水材として用いるアクリルアミド単重合体は、前記範囲の平均粒子径を有することにより、吸水すると塊状物を形成するが、該塊状物は荷重を受けたときに崩れにくく、その形状を維持することができるという特性を備えている。従って、前記アクリルアミド単重合体は、土壌中で水分及び水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒素を長期に亘って保持することができる。また、前記保水材は、吸収した前記水分及びアンモニア性窒素を徐々に放出することができる。
また、本実施形態の土壌は、シルトと粘土の合計が50〜98重量%であり、有機物含量が2重量%以下である土壌(以下、シルト土壌という)を除くその他の土壌に対し、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材を0.1〜10質量%の範囲で添加する。前記保水材を前記範囲で添加した土壌は、水分及び水溶性肥効成分としてのアンモニア性窒素を長期に亘って保持することができ。本実施形態の土壌は、シルト土壌を除くその他の土壌に対し、前記保水材を0.3〜10質量%の範囲で添加することが好ましく、0.3〜0.6質量%の範囲で添加することがさらに好ましい。
本発明は緩効性肥料組成物に関する
本発明の緩効性肥料組成物において、保水材として用いるアクリルアミド単重合体に吸水させ、繰り返し圧縮したときに発生する加重の変化を、他の保水材と比較して示すグラフ。 本発明の緩効性肥料組成物において、保水材として用いるアクリルアミド単重合体の保水性を、他の保水材と比較して示すグラフ。

Claims (4)

  1. 1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材と、該保水材に保持可能な水溶性肥効成分とを含むことを特徴とする緩効性肥料組成物。
  2. 請求項1記載の緩効性肥料組成物において、前記水溶性肥効成分は、アンモニア性窒素、リン酸、カリウム、マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種の成分であることを特徴とする緩効性肥料組成物。
  3. 請求項2記載の緩効性肥料組成物において、前記水溶性肥効成分は、アンモニア性窒素であることを特徴とする緩効性肥料組成物。
  4. 土壌(シルトと粘土の合計が50〜98重量%であり、有機物含量が2重量%以下である土壌を除く)に対し、1μm〜2mmの範囲の平均粒子径を有するアクリルアミド単重合体のみからなる保水材を、0.1〜10質量%の範囲で含むことを特徴とする土壌。
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