JPWO2017175324A1 - オイルセパレータ - Google Patents

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Abstract

本発明は、ローター60において下部ホルダ72の中央側に設けられていた連通孔を廃止することで、高温で発生する油煙を吸い込んだ場合であっても低温時には存在しない大粒のミストが吸い込まれることなく、分離効率の低下を回避できる。また、下部隔壁部材31の上面側に第一の隔壁部31bを設けることで、超高流量のブローバイガスの逃げ道となるローター60下部の外周の隙間43aにおいてケース22の内壁面22fを垂下して排出されるべきオイルがローター60の回転による旋回流によって連れ回されるのを未然に防止し、ケース22の内壁面22fに停滞するのを防止する。これにより、下方へ向かうオイルと反対に向かうガスが互いに干渉せずにすれ違いができるため、ローター60を有する分離室43から下部ケース21へと連続的なオイルの排出を可能とし、分離室43にオイルが溜まることを回避してローター60の油没を防止できる。

Description

本発明は、処理対象ガスに含まれるミスト状オイルをそのガスから分離するオイルセパレータに関する。
処理対象ガスに含まれるミスト状オイルをその処理対象ガスから分離するオイルセパレータが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1で用いた符号を括弧して用いて、特許文献1に記載のオイルセパレータについて以下に説明する。なお、各部の名称については、一般的なものを用い、必ずしも特許文献1と整合しているとは限らない。
筒状の下部ケーシング(1)の上に筒状の上部ハウジング(2)が設けられ、その上部ハウジング(2)の中空の上側が天井部(3)によって塞がれ、上部ハウジング(2)の中空の下側が仕切り(5)によって塞がれている。上部ハウジング(2)の内側には、ガスを浄化するためのガス浄化装置(13)が設けられ、下部ケーシング(1)の内側には、液体を浄化するための遠心分離ローター(11)が設けられている。
ガス浄化装置(13)は遠心分離型のオイルセパレータであり、そのガス浄化装置(13)のローターは積み重ねられた複数枚の分離ディスク(37)からなる。これら分離ディスク(37)は、板状の上部ホルダ(36)と下部ホルダ(35)の間に挟持されることによって、これらホルダ(35,36)に保持されている。これら分離ディスク(37)、上部ホルダ(36)及び下部ホルダ(35)は、遠心分離ローター(11)の油圧を利用して遠心分離ローター(11)とともに回転する。分離ディスク(37)の中央部には開口が形成されている。そして、これら分離ディスク(37)の開口が上下に重なることによって、分離ディスク(37)の積層体の中央部に吸入チャンバー(39)が形成される。下部ホルダ(35)には、穴(38)が仕切り(5)の開口部(8)の上方の位置に形成されている。
クランクケースからのブローバイガス(処理対象ガス)は、下部ケーシング(1)内から仕切り(5)の開口部(8)及び下部ホルダ(35)の穴(38)を通って吸入チャンバー(39)に流入される。そして、そのブローバイガスが分離ディスク(37)間の隙間を径方向外方へ流れている際に、ブローバイガスに含まれるミスト状オイルが分離ディスク(37)間の隙間に捕捉される。分離ディスク(37)の外周から吹き出たブローバイガスは上部ハウジング(2)内で上昇して排出される。分離ディスク(37)間の隙間に捕捉されたオイルは分離ディスク(37)の遠心力によって上部ハウジング(2)の内周面に向けて吹き出て、その内周面に付着したオイルがその内周面に沿って流下する。このようにして、処理対象ガスとそれに含有したミスト状オイルとが分離して浄化される。
特表2005−515065号公報
ところで、特許文献1に記載のオイルセパレータのように、分離ディスクからなるローターの回転を利用した遠心分離型のオイルセパレータでは、分離ディスクから排出されたオイルがケースの内壁(上部ハウジング(2)の内周面)を伝って垂下し、下部軸受付近の流路からクランクケース側へと排出される。このとき、例えば超高流量のブローバイガスが発生し、このオイルセパレータが通常時に取り扱う少量のオイル量に対し、一時的に大量のオイルが流入した場合に対応すべく、ローターを構成する複数の分離ディスクを下から保持する下部ホルダの中央側に下方への連通孔を設け、この連通孔からもオイルの排出を可能としている。
しかしながら、かかるオイルセパレータでは、ローターにおいて下部ホルダの中央側に設けられた連通孔から、高温(120℃前後)で発生する油煙を吸い込む場合があり、低温時には存在しない大粒のミストが吸い込まれることで、分離効率の低下が発生する虞があった。そのため、連通孔を塞いで分離効率の低下を回避することが考えられるが、その場合に、ローター下部の外周の隙間が超高流量のブローバイガスの逃げ道となり、ケースの内壁面を垂下して排出されるべきオイルがローターの旋回流によって連れ回され、ケースの内壁面に停滞してしまう。これにより、ローターを有する分離室から下部ケース(下部ケーシング(1))へと連続的にオイルを排出することが困難となり、分離室にオイルが溜まることによって、ローターが油没してしまう虞があった。
また、分離室から下部ケースに排出されたオイルは、最終的に最下部の排出口から排出されるが、ケースから排出されたオイルの体積に応じてケース内部に負圧が生じ、オイルの排出性(排出能力)が低下する問題があった。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、分離室からの連続的なオイルの排出を可能とし、分離室にオイルが溜まることを回避してローターの油没を防止可能とすることを目的とする。また、本発明は、ケース内部に負圧が生じるのを防止してオイルの排出性を向上させることを可能とすることを更なる目的とする。
前述の目的を達成するため、本発明に係るオイルセパレータは、
スピンドルと共に回転可能に設けられるローターの内周側空間に、ミスト状オイルを含む処理対象ガスと分離用オイルとを導入して前記ローターを回転させることで、前記処理対象ガスから前記ミスト状オイルを分離するオイルセパレータであって、
前記スピンドル及び前記ローターを有する分離室を収容する内部空間及び当該内部空間に通じるインレット孔を有するケースと、
前記内部空間の下端に配置され、前記スピンドルを挿通させる通し孔が中央に上下を貫通して設けられた下部隔壁部材と、を備え、
前記ローターが、
前記分離室内において上下方向に間隔を置いて積み重ねられた複数の分離ディスクと、
前記複数の分離ディスクを下から保持する下部ホルダと、を有し、
前記下部ホルダには、前記スピンドルを挿通させる挿通孔以外に前記ローターの上下方向に貫通する貫通孔が設けられておらず、
前記下部隔壁部材の上面側には、
前記ケースの内壁面と前記下部ホルダの外周縁との間の全周に亘って立設された第一の隔壁部と、
前記第一の隔壁部における全周のうちの少なくとも一部の下方に配置され、前記下部隔壁部材を上下に貫通するドレン孔と、が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ローターにおいて下部ホルダの中央側に設けられていた連通孔を廃止することで、下部ホルダの内周縁の内側から下方へ処理対象ガスが漏れることを防止できると共に、高温で発生する油煙を吸い込んだ場合であっても、低温時には存在しない大粒のミストが吸い込まれることなく、分離効率の低下を回避できる。また、下部隔壁部材の上面側に、ケースの内壁面と下部ホルダの外周縁との間の全周に亘って立設された第一の隔壁部を設けることで、超高流量のブローバイガスの逃げ道となるローター下部の外周の隙間において、ケースの内壁面を垂下して排出されるべきオイルがローターの回転による旋回流(風)によって連れ回されるのを未然に防止し、ケースの内壁面に停滞するのを防止する。これにより、下方へ向かうオイルと反対に向かうガスが互いに干渉せずにすれ違いができるため、ローターを有する分離室から下部ケースへと連続的なオイルの排出を可能とし、分離室にオイルが溜まることを回避してローターの油没を防止できる。
このとき、前述のオイルセパレータにおいて、
前記下部隔壁部材の前記第一の隔壁部における外周側には、所定の間隔でリブが設けられている。
これにより、下部隔壁部材上の第一の隔壁部外周側にあるオイルが、ローターの回転で生じた旋回流(風)によって連れ回されるのを防止できると共に、当該オイルを第一の隔壁部の下方に設けられたドレン孔へと流れ込ませ易くなり、結果として、下部隔壁部材の下方の室へ効率よく排出できる。
また、前述のオイルセパレータにおいて、
前記下部隔壁部材の下面側を覆い、当該下部隔壁部材の下方に噴射室を区画する下部ケースと、
前記駆動室内において前記スピンドルの外周面から突設され、周方向に向けて駆動用オイルを噴射して、前記スピンドル及び前記ローターを回転させるノズルと、を更に備え、
前記下部隔壁部材の下面側には、
前記ノズルの回転軌跡よりも外周側に下方に垂下する筒状の第二の隔壁部が設けられ、
前記第二の隔壁部の内周面には、上下に延在する凸部および凹部の少なくとも一方が複数形成されている。
このとき、第二の隔壁部は、
前記ノズルの回転軌跡よりも外周側に下方へ垂下する多角筒形状で設けられていても良いし、更にその内周面には、上下に延在する凸部および凹部の少なくとも一方が複数形成されていても良い。
このように、下部隔壁部材の下面側に、ノズルの回転軌跡よりも外周側に下方に垂下する筒状の第二の隔壁部が設けられているので、ノズルから噴射されたオイルの飛散を制限し、分離室から下部ケース内へとオイルを排出させるドレン孔の油没を防止できる。また、第二の隔壁部の内周面には、上下に延在する凸部および凹部の少なくとも一方が複数形成されているので、スピンドルの回転に伴って旋回しながら第二の隔壁部の内周面に吹き付けられたオイルが、遠心力によって水平方向に回転するのを防止でき、下方へと垂下し易くすることができる。このとき、第二の隔壁部が多角筒形状で設けられていても良いし、更にはその内周面に、上下に延在する凸部および凹部の少なくとも一方が複数形成されていても良く、これらの形態によっても前述と同様に、第二の隔壁部の内周面に吹き付けられたオイルが、遠心力によって水平方向に回転するのを防止でき、下方へと垂下し易くすることができる。
さらに、前述のオイルセパレータにおいて、
前記下部ケースに設けられ、前記噴射室からエンジンのクランクケースに通じた連通筒部を更に備え、
前記連通筒部の内部には、
前記第二の隔壁部よりも外周側に、前記オイルの排出を促進させるための通気口が設けられている。
このように、ノズルから排出される油の軌跡の外側となる第二の隔壁部よりも外周側に通気口を設けることで、ガスの移動を容易にし、オイルの排出を促進できるので、ケース内部からのオイルの排出性を向上できる。よって、分離後のオイルが、分離室から下部ケースを介して最下部の排出口から排出される際に、オイルの体積が移動するのを防止してケース内部に負圧が生じるのを回避でき、オイルの排出性(排出能力)を向上させることができる。また、第二の隔壁部によって、ノズルから噴射されたオイルの飛散を制限し、分離室から下部ケース内へとオイルを排出させるドレン孔の油没を防止でき、当該ドレン孔を通ってオイルを下部隔壁部材の下方の下部ケース側へ効果的に排出させることができる。
さらに、前述のオイルセパレータにおいて、
前記下部ホルダの外周縁から上方に向けて突出した筒状の仕切壁と、
前記仕切壁から径方向外方に縁出したフランジと、を更に備え、
前記フランジは、前記ケースの内周面との間に隙間を有して配置され、
前記第一の隔壁部が前記ケースの内周面と前記仕切壁との間に配置され、
前記フランジと前記下部隔壁部材との間にオイル処理室が形成され、
前記オイル処理室が、前記フランジと前記ケースの内周面との間の前記隙間を通じて前記分離室に通じており、
前記ドレン孔が前記オイル処理室内の部位において前記下部隔壁部材を貫通する。
よって、オイル処理室内の圧力が分離室内の圧力よりも低く、オイル処理室内の圧力と噴射室内の圧力との差が小さいため、下部隔壁部材より上方のオイルが連続的にドレン孔に流れ込み、オイルの逆流が起こり難い。
また、前述のオイルセパレータにおいて、
前記下部隔壁部材の前記ドレン孔が、前記第一の隔壁部の下方から前記通し孔側に向けて拡張されている。
よって、分離されたオイルを、ドレン孔を通して下部隔壁部材の下方へより効果的に排出させることができる。
さらに、前述のオイルセパレータにおいて、
前記下部隔壁部材は、前記通し孔の周囲に下方からオイルが上がって来るのを防止するガイドが設けられている。
よって、スピンドルの回転に伴って旋回しながらオイルガードの内周面に吹き付けられたオイルが、内周面を上がることを防止できる。
さらに、前述のオイルセパレータにおいて、
前記下部隔壁部材は、前記ガイドと前記ドレン孔との間に、前記ガイドを乗り越えたオイルが前記下部隔壁部材の外周側へと移動するのを防止する壁部が設けられている。
よって、オイルがガイドを乗り越えたとしても、当該オイルが下部隔壁部材の外周側へと移動するのを防止できる。
さらに、前述のオイルセパレータにおいて、
前記下部隔壁部材は、前記ガイドと前記壁部の間に前記オイルを下方へ排出するための穴が設けられている。
よって、ガイドを乗り越えたオイルを下方の流路側に排出できる。
さらに、前述のオイルセパレータにおいて、
前記壁部は、前記下部隔壁部材の表裏を貫いて垂直に設けられている。
よって、ガイドを乗り越え、穴から排出されるオイルを、流路側へと効率よく案内することができる。
本発明によれば、分離室からの連続的なオイルの排出を可能とし、分離室にオイルが溜まることを回避してローターの油没を防止できると共に、ケース内部に負圧が生じるのを防止してオイルの排出性を向上させることができる。
閉鎖型クランクケース換気システムを示す概略図である。 オイルセパレータを右側、上側且つ後ろ側から見た斜視図である。 オイルセパレータの平面図である。 オイルセパレータの分解斜視図である。 図3に示すV−Vに沿った面を矢印方向に向かって見て示した断面図である。 図3に示すVI−VIに沿った面を矢印方向に向かって見て示した断面図である。 図6の上側の拡大図である。 図6の下側の拡大図である。 図6の中部の拡大図である。 図3に示すV−V断面に沿ってオイルセパレータを切断した状態で、前側、上側及び右側から見て示した拡大斜視図である。 図3に示すVI−VI断面に沿ってオイルセパレータを切断した状態で、右側、下側且つ後ろ側から見て示した斜視図である。 図3に示すVI−VI断面に沿ってオイルセパレータを切断した状態で、右側、下側且つ後ろ側から見て示した斜視図である。 図3に示すVI−VI断面に沿ってオイルセパレータを切断した状態で、右側、下側且つ後ろ側から見て示した斜視図である。 下部隔壁部材を上側から見て示した拡大斜視図である。 下部隔壁部材を下側から見て示した拡大斜視図である。 図3に示すVI−VI断面に沿ってオイルセパレータを切断した状態で、下部隔壁部材の第一の隔壁部を右側から見て示した拡大断面図である。 ケースの内壁面におけるオイルの流れの説明に供する図であり、本発明に係るオイルセパレータの上部ケースを右側且つ下側から見て示した斜視図である。 ケースの内壁面におけるオイルの流れの説明に供する図であり、従来のオイルセパレータの上部ケースを右側且つ下側から見て示した斜視図である。 図14に示すC部の拡大図である。 (a)は上部ケースを真下から見て示した図であり、(b)は図17(a)に示すD部の拡大図である。 他の実施形態における下部隔壁部材を上側から見て示した拡大斜視図である。 他の実施形態における下部隔壁部材を下側から見て示した拡大斜視図である。 他の実施形態における下部隔壁部材を図3に示すVI−VI断面に沿った断面で示した断面図である。 他の実施形態におけるオイルセパレータの下側を図3に示すVI−VI断面に沿った断面で示した拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1に示す閉鎖型クランクケース換気システム1(以下、換気システム1と称す)は本発明を適用した例である。図1に示すように、換気システム1は、オイルセパレータ2と、ブリーザーパイプ3と、ガス導出管5と、オイル供給管10とを有する。オイルセパレータ2はエンジン4の側面に取り付けられている。ガス導出管5がエンジン4とオイルセパレータ2とに接続され、エンジン4のクランクケースから排出されたブローバイガスがガス導出管5を通ってオイルセパレータ2に供給される。エンジン4のクランクケースからオイルセパレータ2に供給されるブローバイガスは処理対象ガスであり、このブローバイガスはミスト状オイルを含有する。オイルセパレータ2は、供給されたブローバイガスを処理して、そのブローバイガスからミスト状オイルを分離する。
ブリーザーパイプ3がオイルセパレータ2の上部とエンジン4の吸気側流路6との間に接続され、オイルセパレータ2から排出された処理後のブローバイガスがブリーザーパイプ3を通じて吸気側流路6に還元される。具体的には、処理後のブローバイガスは、吸気側流路6におけるエアフィルタ7とターボチャージャー8とを接続する部分に還元される。還元されたブローバイガスは、エアフィルタ7からの新鮮な空気と混合され、ターボチャージャー8で圧縮される。その後、ブローバイガスは、チャージクーラー9で冷却されて、エンジン4に供給される。
オイル供給管10がオイルセパレータ2の下部とエンジン4との間に接続され、エンジン4から送出されたオイルがオイル供給管10を通じてオイルセパレータ2に供給される。オイルセパレータ2に供給されたオイル(駆動用オイルと分離用オイルのうち前者)の流動がオイルセパレータ2の動力に利用され、その動力によってオイルセパレータ2(特に、後述のローターユニット50)が動作する。オイルセパレータ2に供給されるオイルはエンジン4で用いられる潤滑オイルの一部であるため、そのオイルの温度が80〜110℃位の温度になっている。オイルセパレータ2がオイルによって動作すると、ブローバイガスからミスト状オイルがオイルセパレータ2によって分離される。その分離されたミスト状オイルは、オイルセパレータ2の内部において、オイル供給管10を通じてオイルセパレータ2に供給されたオイルに混合される。その混合されたオイルがエンジン4へと戻される。
次に、オイルセパレータ2について詳細に説明する。図2〜図6に示すように、このオイルセパレータ2はハウジング20、下部隔壁部材31、中部隔壁部材32、上部隔壁部材33、ローターユニット50及びPCVバルブ90を備える。ハウジング20が下部ケース21、中部ケース22及び上部ケース23を有し、これら下部ケース21、中部ケース22及び上部ケース23が互いに組み合わせられることによってハウジング20が組み立てられ、ハウジング20の内側に内部空間が形成されている。下部隔壁部材31、中部隔壁部材32及び上部隔壁部材33がハウジング20に組み付けられ、ハウジング20の内部空間が下部隔壁部材31、中部隔壁部材32及び上部隔壁部材33によって区切られている。そして、ローターユニット50及びPCVバルブ90等は、ハウジング20の内部空間内に収容された状態でハウジング20に組み付けられている。
以下では、特に断りのない限り、軸方向とは、ローターユニット50の回転軸に平行な方向を示し、周方向とは、ローターユニット50の回転軸を中心とした周方向を示し、径方向とは、ローターユニット50の回転軸に直交する方向を示すものとする。オイルセパレータ2がエンジン4に取り付けられた状態では、ローターユニット50の回転軸が上下方向(具体的には、鉛直方向)に延びる。
ハウジング20及びその内部空間について説明するとともに、下部隔壁部材31、中部隔壁部材32及び上部隔壁部材33によるハウジング20の内部空間の区切りについて説明する。
図4〜図6及び図9に示すように、中部ケース22は、ハウジング20の内部空間の中央部分を区画する部分である。中部ケース22が筒状に設けられ、中部ケース22の上面及び下面が開放されている。中部ケース22の内側の上部に隔壁部22aが設けられ、中部ケース22の中空が隔壁部22aによって隔壁部22aよりも上側の空間と下側の空間に仕切られている。
中部ケース22の外周面にはインレット孔22bが形成されている。インレット孔22bの位置が中部ケース22の上部であり、且つ隔壁部22aよりも下側であるので、インレット孔22bが隔壁部22aよりも下側の中空に通じている。インレット孔22bには、吸入パイプ24の一端が接続されている。吸入パイプ24の他端はガス導出管5(図1及び図3参照)に接続されている。従って、エンジン4からオイルセパレータ2に供給されるブローバイガスは、吸入パイプ24及びインレット孔22bを通ってハウジング20の内部空間のうち隔壁部22aよりも下側の部分(具体的には、後述の導入路41)に導入される。
中部ケース22の内側には、隔壁部22aから下方の離れた位置に円盤状に設けられた中部隔壁部材32が収容されている。中部隔壁部材32の周縁部が中部ケース22の内周面に接合され、中部ケース22の中空(隔壁部22aよりも下側の中空)が中部隔壁部材32によって上下に区切られている。中部隔壁部材32の下面の中央部には、円筒状の嵌合部32bが下方に向けて突設されている。図10に示すように、嵌合部32bの中空(供給孔32a)は、中部隔壁部材32の上面において開口するとともに、嵌合部32bの下端においても開口する。嵌合部32bの下端の開口には、その開口の中心から放射状に延びるとともに嵌合部32bの内周面に連結した支持部32dが設けられている。その支持部32dの中央の下面には、凹部32eが形成されている。支持部32dが放射状に設けられているので、嵌合部32bの中空は支持部32dによって閉塞されていない。なお、支持部32dは、後述のスピンドルシャフト51の上端を支持する。
図12では、ハウジング20の内部構造を見やすくするために、ローターユニット50のローター60の図示を省略する。図13では、ハウジング20の内部構造を見やすくするために、ローターユニット50のローター60及び中部隔壁部材32の図示を省略する。図7及び図11〜図13に示すように、隔壁部22aの下面にはリブ(区切り部)22cが突出した状態で設けられ、中部隔壁部材32の上面がリブ22cに密接し、中部隔壁部材32の上面とリブ22cの接触部分が気密状態となっている。このリブ22cが下から見てU字型(図13では、そのU字の半体を図示)に形作られ、リブ22cのU字型の両端が中部ケース22の内周面に繋がり、それら両端の間にインレット孔22bが配置されている。中部隔壁部材32と隔壁部22aの間の空間は、リブ22cによって嵌合部32bの上部開口及びインレット孔22b側の空間41(以下、導入路41と称す)とその導入路41を囲う空間42(以下、第一チャンバー42と称す)とに仕切られている。インレット孔22bを通ってハウジング20の内側に導入されたブローバイガスは、導入路41、嵌合部32bの内側を通って中部隔壁部材32の下側へ送られる。
導入路41は、ローターユニット50に導入される前のブローバイガスの経路であり、第一チャンバー42は、ローターユニット50から排出された後のブローバイガスの経路である。ローターユニット50はブローバイガスからミスト状オイルを分離するものであり、ローターユニット50から排出されたブローバイガスはミスト状オイルが除去されている。
以上のような導入路41及び第一チャンバー42をローターユニット50の上方に設けることができるのは、隔壁部22aと中部隔壁部材32の間の空間をリブ22cによって分割したためである。そして、導入路41がローターユニット50の上方にあるため、導入路41及びインレット孔22bを共にハウジング20の上部に設けることができる。
隔壁部22aには連通孔22dが形成され(特に図13参照)、その連通孔22dが隔壁部22aを上下に貫通する。連通孔22dの位置はリブ22cの外側であり、隔壁部22aの上側の中空と第一チャンバー42が連通孔22dによって通じている。連通孔22dは、ミスト状オイルが除去された処理済みのブローバイガスの流路である。
一方、導入路41の上側が隔壁部22aによって塞がれ、隔壁部22aの上側の中空と導入路41が隔壁部22aによって仕切られている。
中部隔壁部材32の周縁部には複数の連通孔32cが形成され、これら連通孔32cが中部隔壁部材32を上下に貫通する。これら連通孔32cは周方向に沿って等間隔で配列されている。連通孔32cの位置はリブ22cの外側であり、中部隔壁部材32の下側の中空と第一チャンバー42が連通孔22dによって通じている。連通孔22dは、ミスト状オイルが除去された処理済みのブローバイガスの流路である。
中部ケース22の上端には上部隔壁部材33が気密状態で取り付けられ、中部ケース22の上側開口が上部隔壁部材33によって閉塞されている。上部隔壁部材33が隔壁部22aから上に離れており、上部隔壁部材33と隔壁部22aの間には中空45(以下、第二チャンバー45と称す)が形成されている。上部隔壁部材33の中央部には連通穴(バルブ穴)33aが形成され、その連通穴33aが上部隔壁部材33を上下に貫通する。連通穴33aは、ミスト状オイルが除去された処理済みのブローバイガスの流路である。
図17,図19及び図20に示すように、中部ケース22の内壁面22fには、その内周方向に沿って隣接して配置され、それぞれ上下方向に延在して形成された複数の凸部22gが設けられている。これにより、これら隣接する凸部22g,22g間に上下方向の溝22hを設けることができる。そして、この溝22hがローター60の回転によって分離されたオイルを捕集すると共に、捕集したオイルを、毛細管現象によってローター60の回転による旋回流(図17に矢印Eで示す風)の影響を受けることなく、溝22hに沿って分離室43が収容された内部空間の下方へと滴下するようガイドする。よって、分離後のオイルにより分離室43が収容された中部ケース22の内壁面22fに油膜が形成されるのを未然に回避し、オイルがローター60の回転による旋回流Eによって持ち去られるのを防止できる。
また、中部ケース22の内壁面22fには、その上下方向に延在して形成され、ローター60の回転によって分離されたオイルを分離室43が収容された内部空間の下方へ案内するガイド部22iが設けられている。
ここで、例えば図18に示すように、中部ケース22の内壁面22fに、ガイド部22iしか設けられていない場合、分離後のオイルが内壁面22fを伝って下方へ排出される際に、ローター60の高速回転によって発生する旋回流Eが、徐々に上方の連通孔32cへと移動しながら、排気出口方向へと向かう。そのため、中部ケース22の内壁面22fに油膜が発生すると、この油膜が旋回流Eに押されることによって、オイルが図18中に矢印Fで示す排気出口(後述のガス排出部23a)方向へと移動し、最終的にオイルがガス排出部23aから流出してしまう(換言すれば、内壁面22fの油膜を形成するオイルが旋回流Eによって持ち去られてしまう)問題があった。
そこで、このオイルセパレータ2では、前述の通り、中部ケース22の内壁面22fに上下方向の溝22hを形成する複数の隣接する凸部22gと、ガイド部22iとを設けたことにより、ガイド部22iが分離後のオイルを内壁面22fに沿って積極的に垂下させるので、分離室43が収容された内部空間からのオイルの排出が促進され、中部ケース22の内壁面22fに形成された複数の凸部22g,22g間の溝22hに捕集されるオイル量を減少させることができ、当該内壁面22fに対する油膜形成を効果的に阻止することができる。また、分離室43が収容された内部空間に対し、一時的に大量のオイルが流入した場合であっても、当該オイルをガイド部22iによって連続的に垂下(流下)させ、効果的に排出させることができる。
このとき、内壁面22fに形成された第二の溝としてのガイド部22iは、同じく内壁面22fに形成された複数の凸部22gによって構成される第一の溝である溝22hよりも深く形成されている。そのため、ガイド部22iでは、溝22hよりも多くのオイルを垂下させることができ、分離室43が収容された内部空間からのオイルの排出を促進させることができる。よって、中部ケース22の内壁面22fに形成された溝22hに捕集されるオイル量を積極的に減少させることができ、当該内壁面22fに対する油膜形成をより効果的に阻止することができる。
さらに、複数の凸部22gは、内壁面22fの上下方向における下端部(分離室43の下方に形成される後述のオイル処理室43b)側を除く部位に形成されている。中部ケース22の内壁面22fの下端部側では、当該内壁面22fのその他の部位に比べてローター60の回転による旋回流Eの影響が少ないため、オイルが下方へ滴下し易くなる。よって、複数の凸部22gを、内壁面22fの上下方向における下端部側を除く部位に形成することで、これら複数の凸部22gの形成工程を簡略化できる。
上部ケース23は、ハウジング20の内部空間の上側部分を区画する部分である。上部ケース23は、下面が開放されたドーム状部材によって構成されている。この上部ケース23が上部隔壁部材33の上から上部隔壁部材33を覆って、上部ケース23の下部開口の縁部分が上部隔壁部材33の周縁部に気密状態で取り付けられ、上部隔壁部材33の周縁部が上部ケース23の下部開口の縁部分と中部ケース22の上端との間に挟持されている。具体的には、上部ケース23の下部開口の縁部分が上部隔壁部材33の周縁部に溶接、溶着又はボルト締め等によって接合されている。上部ケース23の内側には、中空46(以下、第三チャンバー46と称す)が形成されている。第三チャンバー46と第二チャンバー45が上部隔壁部材33によって仕切られ、連通穴33aが第二チャンバー45から第三チャンバー46に連通する。
上部ケース23の側面には、円筒状のガス排出部23aが径方向外方に向けて突出するように設けられている。このガス排出部23aがブリーザーパイプ3に接続され、ミスト状オイルが除去された処理済みのブローバイガスが第三チャンバー46からガス排出部23aを通ってブリーザーパイプ3に排出される。なお、上部ケース23を上部隔壁部材33に取り付けるに際して、上部ケース23の位置を周方向に沿って調整することによって、ガス排出部23aの突出する向きを調整することができる。
図8及び図11〜図13に示すように、下部ケース21は、ハウジング20の内部空間の下側部分を区画する部分である。この下部ケース21は、上面が開放された有底の箱状部材によって構成されている。下部ケース21の上端部が中部ケース22の下端部に嵌め込まれ、下部ケース21と中部ケース22がボルト25(図2及び図3参照)によって固定されている。さらに、リング状のシール34と下部隔壁部材31が中部ケース22の下端部に嵌め込まれ、下部隔壁部材31の周縁部及びシール34が下部ケース21の上端部と中部ケース22の下端部との間に挟まれている。このシール34によって気密性が向上する。
図9に示すように、この下部隔壁部材31は中部隔壁部材32から下に離間し、中部隔壁部材32と下部隔壁部材31との間には分離室43が形成されている。この分離室43は中部ケース22内の中空の一部である。
下部隔壁部材31は円盤状に設けられている。その下部隔壁部材31の中央部には、通し孔31aが形成されている。この下部隔壁部材31によって下部ケース21の中空44(以下、噴射室44という)と分離室43が仕切られている。換言すれば、下部ケース21は、下部隔壁部材31の下面側を覆い、当該下部隔壁部材31の下方に噴射室44を区画する。
図8及び図11〜図13に示すように、下部ケース21の前面(正面)側には、連通筒部21aが下方に向けて設けられている。連通筒部21aは、後述のノズル53によって噴射されたオイルの出口となる筒状部材である。連通筒部21aの内部空間は下部ケース21の内部空間に連通する。連通筒部21aの先端部にはオイル供給管10が接続され、連通筒部21aの先端部がオイル供給管10を介してエンジン4の側面に結合される(図3参照)。このため、連通筒部21aの内部空間は、エンジン4の内部空間に連通する。また、連通筒部21aはブローバイガスの流路として機能する。
下部ケース21の底面は、連通筒部21aに向かって下りに傾斜する。そして、下部ケース21の底面から上方に向かって延びた円筒状のオイル案内パイプ21bが下部ケース21の内側に設けられている。オイル案内パイプ21bの下端にはジョイント部21cが設けられており、このジョイント部21cが下部ケース21の底面に臨んでいる。このジョイント部21cはオイル供給管10に接続されており、図6に矢印Aで示すように、エンジン4からオイルセパレータ2に供給されるオイルがオイル案内パイプ21bの内側を上方へ流れる。オイル案内パイプ21b内を上に流れたオイルの一部(駆動用オイル)は、後述のスピンドルシャフト51及びスピンドル52の内側を経由してノズル53へと流れる。ノズル53は、噴射室44内においてスピンドル52の外周面から突設され、周方向に向けて駆動用オイルを噴射して、スピンドル52及びローター60を回転させるものである。ジョイント部21c内にはストレーナー35が設けられ、オイルがストレーナー35によって濾過される。このストレーナー35は、メッシュフィルタ35aとスプリング35bとプラグ35cとから構成され、回転センサ(後述する磁気センサ85及び複数の永久磁石86)によってローター60の回転数の低下を検知することにより、目詰まりの発生を検知し、清掃できるようになっている。
また、連通筒部21aの内部には、下部隔壁部材31の下面に設けられた第二の隔壁部としての後述のオイルガード31gよりも外周側に、分離後のオイルの排出を促進させるための通気口21dが設けられている。この通気口21dは、下部ケース21内のオイルガード31gによって噴射室44と区切られた後述の流路44aを介して、分離室43から下部ケース21内へとオイルを排出させる後述のドレン孔31cと、連通している。
このように、ノズル53から排出される油の軌跡の外側となるオイルガード31gよりも外周側に通気口21dを設けることで、ガスの移動を容易にし、オイルの排出を促進できるので、中部ケース22内部(分離室43)からのオイルの排出性を向上できる。よって、分離後のオイルが、分離室43から下部ケース21を介して最下部の排出口となる連通筒部21aから排出される際に、オイルの体積が移動するのを防止して下部ケース21内部に負圧が生じるのを回避でき、オイルの排出性(排出能力)を向上させることができる。また、オイルガード31gによって、ノズル53から噴射されたオイルの飛散を制限し、分離室43から下部ケース21内へとオイルを排出させるドレン孔31cの油没を防止でき、当該ドレン孔31cを通ってオイルを下部隔壁部材31の下方の下部ケース21側へ効果的に排出させることができる。
図4〜図6,図8,図9,図14及び図15に示すように、下部隔壁部材31の上面側には、中部ケース22の内壁面22fと下部ホルダ72の外周縁との間の全周に亘って立設された第一の隔壁部31bと、第一の隔壁部31bにおける全周のうちの少なくとも一部の下方に配置され、下部隔壁部材31を上下に貫通するドレン孔31cと、が設けられている。具体的に、第一の隔壁部31bの外周には、所定間隔でリブ31dが設けられており、これら隣接するリブ31d,31d間における第一の隔壁部31bの下方にドレン孔31cが貫設されている。
また、下部隔壁部材31の下面側には、ノズル53の回転軌跡よりも外周側に下方に垂下する筒状のオイルガード31gと、当該オイルガード31gの外周に沿って所定間隔で配置された補強部31eと、が設けられている。このとき、オイルガード31gは、多角筒形状で設けられていても良いし、円筒形状で設けられていても良い。但し、オイルガード31gの内周面31fには、図示省略するが、上下に延在する凸部および凹部の少なくとも一方が複数形成されていることが好ましい。特に、オイルガード31gが円筒形状の場合は、これら複数の凸部および凹部の少なくとも一方の形成が必須となる。
さらに、オイルガード31gの外側には、オイルガード31gによって噴射室44と区切られた流路44aが形成されている。流路44aが周方向に延び、流路44aの周方向における連通筒部21a側の下方が開口して通気口21dに通じる。流路44aの天井面にドレン孔31cが設けられ、流路44aがドレン孔31cを介して分離室43に通じている。このようにして、分離後のオイルは、分離室43からドレン孔31cを介して下部ケース21内の流路44aへ流入し、流路44aを垂下して通気口21dを通り、連通筒部21aから排出される。
図16に示すように、下部隔壁部材31の上面側に立設された第一の隔壁部31bによって、超高流量のブローバイガスの逃げ道となるローター60下部の外周の隙間43aにおいて中部ケース22の内壁面22fを垂下して排出されるべきオイルがローター60の回転による旋回流(風)によって連れ回されるのを未然に防止し、中部ケース22の内壁面22fに停滞するのを防止する。これにより、下方へ向かうオイルと反対に向かうガスが互いに干渉せずにすれ違いができるため、ローター60を有する分離室43から下部ケース21へと連続的なオイルの排出を可能とし、分離室43にオイルが溜まることを回避してローター60の油没を防止できる。
また、リブ31dにより下部隔壁部材31上の第一の隔壁部31b外周側にあるオイルが、ローター60の回転で生じた旋回流(風)によって連れ回されるのを防止できると共に、当該リブ31dによって、第一の隔壁部31b外周側にあるオイルをドレン孔31cへと流れ込ませ易くすることができ、結果として、下部隔壁部材31の下方の下部ケース21内に形成された流路44a側へ効率よく排出できる。また、補強部31eは、下部隔壁部材31の強度補強ばかりでなく、ドレン孔31cから排出されたオイルの外周方向への移動を禁止して、下方への垂下を促進させることができる。
さらに、下部隔壁部材31の下面側にオイルガード31gが設けられているので、ノズル53から噴射されたオイルの飛散を制限し、分離室43から下部ケース21内へとオイルを排出させるドレン孔31cの油没を防止できる。また、オイルガード31gの内周面31fには、上下に延在する凸部および凹部の少なくとも一方が複数形成されることで、スピンドル52の回転に伴って旋回しながらオイルガード31gの内周面31fに吹き付けられたオイルが、遠心力によって水平方向に回転するのを防止でき、下方へと垂下し易くすることができる。このとき、オイルガード31gが多角筒形状で設けられていれば、これら凸部や凹部の形成は必須ではない。
続いて、図4〜図6及び図9を参照して、ローターユニット50について詳細に説明する。
ローターユニット50は、ブローバイガスからミスト状オイルを分離するための機構である。ローターユニット50は、スピンドルシャフト51、スピンドル52、ローター60及び複数のノズル53等を備える。
スピンドルシャフト51は柱状部材である。このスピンドルシャフト51は、下部ケース21及び中部ケース22内において上下方向に沿って延在して、下部隔壁部材31の通し孔31aに通されている。スピンドルシャフト51の下端部がオイル案内パイプ21bに接続されている。また、スピンドルシャフト51の上端部が支持部32dの下面にある凹部32eに差し込まれ、スピンドルシャフト51の上端部が支持部32d及び中部隔壁部材32に支持されている。スピンドルシャフト51の内部には、第一オイル供給路51bがスピンドルシャフト51の中心線に沿って形成されている。第一オイル供給路51bの下端がスピンドルシャフト51の下端面において開口して、第一オイル供給路51bがオイル案内パイプ21b内に通じている。第一オイル供給路51bの上部がスピンドルシャフト51の中間部において径方向外方に向けて複数に分岐し、第一オイル供給路51bの端がスピンドルシャフト51の外周面において開口する。
スピンドル52は筒状部材である。このスピンドル52内にはスピンドルシャフト51が通され、スピンドルシャフト51の上部がスピンドル52の上端から上方に突き出ているとともに、スピンドルシャフト51の下部がスピンドル52の下端から下方に突き出ている。スピンドルシャフト51の外周面とスピンドル52の内周面との間には隙間が形成されており、その隙間が第二オイル供給路52aである。スピンドル52の上端部において下側軸受55がスピンドルシャフト51の外周面とスピンドル52の内周面との間に挟まれ、スピンドル52の下端部において下側軸受55がスピンドルシャフト51の外周面とスピンドル52の内周面との間に挟まれている。オイル案内パイプ21b内を上に流れたオイルは、後述のスピンドルシャフト51及びスピンドル52の内側を経由して後述のノズル53へと流れる。ジョイント部21c内にはストレーナー35が設けられ、オイルがストレーナー35によって濾過される。このストレーナー35は、ジョイント部21c内に設けられるメッシュフィルタ35aと、このメッシュフィルタ35aを固定するためのスプリング35b及びプラグ35cとを備えており、このメッシュフィルタ35aによってエンジンオイルを濾過するようになっている。また、ストレーナー35はプラグ35cを外すことで取り外しでき、メッシュフィルタ35aの清掃が可能となっている。
ここで、エンジンオイルに混在する異物によってノズル53に目詰まりが生じた場合、ローター60の回転が妨害されることで分離性能が低下する虞がある。従って、本実施形態のオイルセパレータ2では、回転センサとして磁気センサ85及び複数の永久磁石86を利用して、ローター60の回転速度或いは回転数を検出することで、ローター60の回転異常を検知するようになっている(図6及び図7参照)。このとき、複数の永久磁石86は、上部ホルダ71の外周面に周方向に沿って等間隔で配列されている。一方、磁気センサ85は、中部ケース22の後面の上部に形成された取付孔22eに装着されている。取付孔22eの内面と磁気センサ85の外面との間にはゴム製のリング状シール87が挟まれる。磁気センサ85は例えばホール素子であり、ローター60の回転中に永久磁石86が磁気センサ85に近づいて、永久磁石86の通過が磁気センサ85によって検出されると磁気センサ85がパルスを出力する。磁気センサ85が中部ケース22の内側において露出しているので、磁気センサ85の検出精度が高い。
スピンドル52のラジアル荷重が軸受55,56を介してスピンドルシャフト51に受けられ、スピンドル52が回転可能な状態でスピンドルシャフト51に支持されている。スピンドルシャフト51の上端部にナット58が螺合し、スピンドルシャフト51の下端部がオイル案内パイプ21bの上端面に設けられた軸受54に挿入されている。そして、ナット58と軸受54との間にはワッシャー57、上側軸受56、スピンドル52及び下側軸受55が挟まれており、スピンドル52のスラスト荷重が軸受54及びナット58に受けられる。
スピンドル52及び軸受55、56が軸方向に沿って僅かに移動できるように、僅かな隙間が下側軸受55と軸受54との間や上側軸受56とワッシャー57との間やワッシャー57とナット58との間に存在する。具体的には、ローター60の回転時にはスピンドル52及び軸受55、56が軸方向に沿って上昇し、ローター60の停止時にはスピンドル52及び軸受55、56が下降する。
また、スピンドル52の内周面と上側軸受56との間に僅かな隙間が存在し、オイル供給路52a内のオイルがその隙間を通じてスピンドル52の外に流出する。
スピンドル52がスピンドルシャフト51に支持された状態では、スピンドル52が下部隔壁部材31の通し孔31aに通されており、そのスピンドル52が通し孔31aから上方へ延び出ているとともに、通し孔31aから下方へ延び出ている。スピンドル52の下部(特に、下部隔壁部材31よりも下側の部分)の外周面からは複数のノズル53が突設され、これらノズル53が周方向に沿って等間隔(例えば、120°の間隔)で配列されている。これらノズル53は噴射室44内に配置されているとともに、オイルガード31gの内側に配置されている。これらノズル53は、オイルを噴射して、オイルの噴射圧によってスピンドル52の回転の動力を発生させるものである。
ノズル53が円筒状に設けられ、ノズル53の基端においてノズル53の中空が開口し、ノズル53の先端においてノズル53の中空が閉塞されている。ノズル53の基端がスピンドル52の外周面から内周面に向けて通されるようにしてスピンドル52に接続され、ノズル53の中空が第二オイル供給路52aに通じている。ノズル53は、スピンドル52の軸線方向に対して下向き斜め45度の角度で取り付けられている。ノズル53の先端部の周面には噴射口53aが形成され、その噴射口53aがノズル53の中空に通じている。噴射口53aがスピンドル52の軸線を中心とした周方向に向けられている。
ローター60は、ブローバイガスからオイルミストを分離する部分である。このローター60は筒状の外観をしており、ローター60の中心部が空間62とされ、その中心側空間62がローター60を上下方向に貫通し、中心側空間62の上下が開放されている。この中心側空間62にはスピンドル52が挿入されており、スピンドル52とローター60とは互いに結合されている。従って、ローター60は、ノズル53によるオイルの噴射圧によってスピンドル52とともに回転する。
このローター60は、分離ディスク群61、上部ホルダ71、下部ホルダ72及びディスク保持部73を備える。分離ディスク群61は複数枚の分離ディスク63から構成され、これら分離ディスク63がスピンドル52の軸線方向に積層されている。分離ディスク63の上面若しくは下面又はこれらの両面には、複数の凸状部(例えば、リブ、突起等)が設けられている。凸状部が隣りの分離ディスク63に当接し、積み重ねられた分離ディスク63同士の間に隙間が形成される。図8に示すように凸状部がリブ63aである場合、これらリブ63aが分離ディスク63の内周縁から外周縁にかけて放射状に設けられている。なお、図5〜図7,図9〜図11及び図16では、分離ディスク63同士の間隔を空けて描いているが実際の間隔は極めて狭く、例えば0.3mm以下に定められている。分離ディスク63同士の間隔は凸状部(リブ63a)の高さによって決められる。
分離ディスク63について詳細に説明する。分離ディスク63は、スピンドル52の軸線周りの回転体である。より具体的には、分離ディスク63は、スピンドル52の軸線から径方向外向きに離れた上下逆V字を軸線周りに回転することによって得られた形状に設けられている。そのため、分離ディスク63の中央部には、取付開口66が形成されている。分離ディスク63が積み重ねられることに伴って、これら取付開口66からなる中心側空間62が形成される。
分離ディスク63は、内周側部分65と、内周側部分65よりも径方向外側の外周側部分64と、を備える。
内周側部分65は、分離ディスク63の中心の下方を頂点とした錐面型の板状に形作られている。そのため、内周側部分65は、径方向外方に向けて上向きに傾斜する。外周側部分64は、分離ディスク63の中心の上方を頂点とした錐面型の板状に形作られている。そのため、外周側部分64は、径方向外方に向けて下向きに傾斜する。外周側部分64の内周縁が内周側部分65の外周縁に繋がって、外周側部分64が内周側部分65の外周縁から外側へ続き、外周側部分64と内周側部分65が一体成形されている。ここで、錐面とは、裁頭錐体の外周面をいう。
以上のように、外周側部分64が内周側部分65の外周縁から下側に曲折し、内周側部分65の傾斜の向きと外周側部分64の傾斜の向きが逆向きとなっている。分離ディスク63がその内周縁と外周縁との間において曲折しているので、分離ディスク63の剛性が向上する。さらに、内周側部分65と外周側部分64との間に挟まれる角部(尾根部)が丸面取りされた状態となっているので、分離ディスク63の剛性が向上する。そのため、分離ディスク63が薄くても、分離ディスク63の変形を抑制することができる。分離ディスク63が薄ければ、分離ディスク63の積み重ね枚数を増やすことができ、オイルの分離効率が向上する。
分離ディスク63が曲折しているので、分離ディスク63の内周縁から分離ディスク63の表面に沿って分離ディスク63の外周縁までの長さを大きくとることができ、分離ディスク63の表面積を大きくとることができる。よって、オイルの分離効率が向上する。
さらに、分離ディスク63の積み重ね枚数が増えても、これら分離ディスク63の積み重ね高さが高くなることを抑えることができる。
また、分離ディスク63が曲折しているので、径方向に対する内周側部分65及び外周側部分64の傾斜角を急勾配にした状態でも、分離ディスク63の自体の高さを抑えることができる。径方向に対する内周側部分65及び外周側部分64の傾斜角が急勾配であれば、オイルの分離効率が高い。
径方向に対する内周側部分65の傾斜角が45°以下であり、径方向に対する外周側部分64の傾斜角が45°以下である。内周側部分65と外周側部分64の傾斜角がともに45°以下であれば、内周側部分65と外周側部分64によって挟まれる角部の角度が直角又は鈍角である。内周側部分65と外周側部分64によって挟まれる角部の角度が直角又は鈍角であると、積み重なった分離ディスク63同士の間隔が広くなってしまうことを抑えることができる。よって、より多くの分離ディスク63を積み重ねることができる。内周側部分65及び外周側部分64の傾斜角が45°であれば、分離ディスク63同士の間隔増大防止と分離効率の低下防止とを両立することができる。
図9に示すように、以上のような複数枚の分離ディスク63が上部ホルダ71、下部ホルダ72及びディスク保持部73に組み付けられて、ローター60が組み立てられている。このローター60は分離室43内に収容されている。
上述のように分離ディスク63の形状を工夫したことによってローター60の高さが低いので、分離室43の高さも低くすることができる。さらに、下部隔壁部材31から中部隔壁部材32までの距離を短くすることができ、下部隔壁部材31をより上に配置することができる。そのため、ノズル53(特に噴射口53a)を下部隔壁部材31及び最も下の分離ディスク63よりも下方に配置することができる。ゆえに、ノズル53から噴射するオイルが下部隔壁部材31に向けて噴射されないようにすることができる。
図5,図6及び図9に示すように、分離ディスク63が曲折しているため、分離ディスク63の内周縁の上下方向の位置が外周縁の上下方向の位置に近い。好ましくは、分離ディスク63の内周縁の上下方向の位置が外周縁は上下方向の位置に揃っている。そして、下部隔壁部材31を周方向及び径方向に広がるように設けられている。そのため、分離室43の上下長を抑えることができ、ハウジング20のコンパクト化を図ることができる。
また、ノズル53が下部隔壁部材31よりも下方に配置されても、ノズル53がより上に配置されて、そのノズル53が下部隔壁部材31の近傍に配置されている。ノズル53がより上に配置されても、下部隔壁部材31が周方向及び径方向によって規定される面に沿っているので、ノズル53がより上に配置されても、ノズル53(特に噴射口53a)から噴射するオイルが下部隔壁部材31に吹きつけられないようにすることができる。また、ノズル53が下部隔壁部材31の近傍に配置されているので、噴射室44の上下長を抑えることができ、ハウジング20のコンパクト化を図ることができる。
図9に示すように、ディスク保持部73は分離ディスク63の取付開口66に挿入され、分離ディスク63はディスク保持部73に取り付けられている。そして、スピンドル52がディスク保持部73に挿入され、スピンドル52の外周面がディス保持部73に当接している。そして、不図示の止め輪及びワッシャー等によってスピンドル52がディスク保持部73に取り付けられている。このディスク保持部73はハブ部73a及び複数のスポーク部73bを有する。ハブ部73aがリング状に設けられ、スピンドル52がハブ部73aに挿入され、スピンドル52がハブ部73aに固定されている。スポーク部73bは、ハブ部73aから径方向外方へ放射状に延びる板状に設けられている。これらスポーク部73bは、積み重ねられた分離ディスク63の取付開口66に上下方向に沿って挿入されている。また、これらスポーク部73bが取付開口66の縁の周方向に沿って間隔をおいて配列されているので、隣り合うスポーク部73bの間には隙間が形成されている。そして、スポーク部73bが分離ディスク63に固定されている。
上部ホルダ71が、積層された複数枚の分離ディスク63を上から保持する。下部ホルダ72は、これら分離ディスク63を下から保持する。これら分離ディスク63が上部ホルダ71と下部ホルダ72との間に挟み込まれ、上部ホルダ71及び下部ホルダ72が分離ディスク63を保持する。ここで、複数の係合フック74が上部ホルダ71の外周部から下方に垂下するように設けられ、係合フック74の下端部が下部ホルダ72の外周部に係止している。
上部ホルダ71は、分離ディスク63と同様に、スピンドル52の軸線から径方向外方に離れた上下逆V字を軸線周りに回転することによって得られた形状に設けられている。従って、上部ホルダ71の内周側部分が径方向外方に向けて上向きに傾斜し、上部ホルダ71の外周側部分が径方向外方に向けて下向きに傾斜する。下部ホルダ72についても同様である。
図9に示すように、上部ホルダ71の中央部に開口71aが形成されており、その開口71aが中心側空間62の上側の開口である。上部ホルダ71の内周縁がスポーク部73bの上端に接続され、スポーク部73bと上部ホルダ71が一体成形されている。中部隔壁部材32の嵌合部32bが上部ホルダ71の開口71aに挿入されている。
図6及び図8に示すように、下部ホルダ72の中央部には開口72aが形成されており、その開口72aが中心側空間62の下側の開口である。スピンドル52が下部ホルダ72の開口72aに挿入され、開口72aの周辺部がスピンドル52の下部の外周面とディスク保持部73の下端との間に挟持される。そして、止め輪によってスピンドル52が下部ホルダ72に固定される。また、スピンドル52の下部の外周面が下部ホルダ72の開口72aの縁に接合し、中心側空間62の下側開口がスピンドル52によって閉塞される。
なお、本実施形態の場合、下部ホルダ72には、スピンドル52を挿通させる挿通孔としての開口72a以外に、上下方向に貫通する貫通孔は設けられていない。これにより、ローター60において下部ホルダ72の中央側に設けられていた連通孔を廃止することで、下部ホルダ72の内周縁の内側から下方へ処理対象ガスが漏れることを防止できると共に、高温で発生する油煙を吸い込んだ場合であっても、低温時には存在しない大粒のミストが吸い込まれることなく、分離効率の低下を回避できるようになっている。
図16に示すように、下部ホルダ72の外周縁には、上方に向けて突出した筒状(この場合、円筒状)の仕切壁72cが設けられている。仕切壁72cの上端には、径方向外方に縁出したフランジ72dが設けられている。フランジ72dの外周縁が中部ケース22の内周面22fから離れており、フランジ72dの外周縁と中部ケース22の内周面22fの間には隙間43aが形成されている。中部ケース22の内周面22fと仕切壁72cとの間には、下部隔壁部材31の第一の隔壁部31bが配置されている。フランジ72dが下部隔壁部材31の上面から上に離れており、フランジ72dの下にはオイル処理室43bが形成されている。オイル処理室43bと分離室43が隙間43aによって通じている。また、ドレン孔31cがオイル処理室43b内の部位において下部隔壁部材31を上下に貫通する。
オイル処理室43b内の圧力が分離室43内の圧力よりも低く、オイル処理室43b内の圧力と噴射室44内の圧力との差が小さいため、下部隔壁部材31より上方のオイルが連続的にドレン孔31cに流れ込み、オイルの逆流が起こり難い。
図9に示すように、ローター60がスピンドル52に組み付けられた状態では、ノズル53が最も下の分離ディスク63の内周側部分65の内周縁よりも下に位置する。更に、ノズル53が最も下の分離ディスク63の外周側部分64の外周縁よりも下に位置する。そのため、ノズル53よりも径方向外側が分離ディスク63によって囲われていない。そうすると、上述のように下部隔壁部材31を径方向に沿って配置することができる。更に、ノズル53によって噴射されるオイルが下部隔壁部材31及びローター60等に干渉せず、噴射されたオイルの飛翔領域を確保することができる。
以上のように、ローターユニット50がハウジング20内においてハウジング20に回転可能に取り付けられた状態では、図7に示すように、分離ディスク63が中部隔壁部材32の連通孔32cの下方を径方向内側から径方向外側へ跨がっている。そのため、連通孔32cが分離ディスク63の外周縁よりも径方向内側に配置されている。
続いて、図7及び図11〜図13を参照して、PCVバルブ90について詳細に説明する。
PCVバルブ90は、環流されるブローバイガスの流量を調整することによって、エンジン4(図1)の吸気圧力やクランクケース側の圧力を適切に調整する。具体的には、PCVバルブ90は、上部隔壁部材33の連通穴33aの開き具合を調整することによってブローバイガスの流量を調整する。
PCVバルブ90は第二チャンバー45内に取り付けられている。このPCVバルブ90はダイヤフラム91、上側スプリング92及び下側スプリング93を備える。ダイヤフラム91は、円盤状の弁体であり、ゴムと樹脂を成形することで作製されている。このダイヤフラム91は、第二チャンバー45内に収容されているとともに、上部隔壁部材33の連通穴33aの下に配置されている。このダイヤフラム91の外縁部が隔壁部22aの上面に接合されている。そして、隔壁部22aの連通孔22dがダイヤフラム91の外縁部よりも外側に配置されている。
上側スプリング92及び下側スプリング93は、ダイヤフラム91の中央部を上下方向に移動可能な状態で支持するための弾性部材である。上側スプリング92は、ダイヤフラム91の中央部の上方においてダイヤフラム91と上部隔壁部材33との間に挟まれている。下側スプリング93は、ダイヤフラム91の中央部の下方においてダイヤフラム91と隔壁部22aとの間に挟まれている。そして、これらの上側スプリング92と下側スプリング93によってダイヤフラム91を挟み、移動可能な状態で支持している。
続いて、オイルセパレータ2の動作について説明する。
エンジン4からオイルセパレータ2に供給されるオイルの一部(駆動用オイル)は、オイル案内パイプ21b、第一オイル供給路51b及び第二オイル供給路52aを経由してノズル53内に流れ込む。そして、ノズル53内の駆動用オイルが噴射口53aから噴射する。噴射口53aからの駆動用オイルの噴射向きはスピンドル52の軸線を中心とした周方向である。より具体的には、駆動用オイルの噴射向きがスピンドル52の軸線に対して垂直な方向であって、スピンドル52の軸線が鉛直方向に沿っている場合には駆動用オイルの噴射向きが水平方向である。駆動用オイルの噴射圧によってスピンドル52及びローター60がスピンドル52の軸線を中心にして回転する。スピンドル52及びローター60の回転の向きは駆動用オイルの噴射の向きの反対である。
ところで、ローター60の回転中にローター60が歳差運動をする場合がある。ところが、上述のように分離ディスク63の形状を工夫したことによってローター60の高さが小さく、ローター60の重心が歳差運動の支点に近い。そのため、ローター60の軸線の揺れ幅が小さく、ローター60の歳差運動の発生を低減することができる。よって、ローター60の回転速度の向上を図れる。
分離ディスク63の形状を工夫したことによってローター60の高さが小さいため、ローター60の空気抵抗が小さい。そのため、ローター60の回転速度の向上を図れる。
噴射口53aから噴射された駆動用オイルはオイルガード31gに吹き付けられる。そのため、噴射された駆動用オイルがその勢いによってドレン孔31cに入り込むことを防止することができる。
オイルガード31gに吹き付けられた駆動用オイルは、オイルガード31gの内周面31fに沿って流下する。その駆動用オイルの温度が80〜110℃と高いため、その駆動用オイルがオイルセパレータ2を下部ケース21の側から加温する。これにより、寒冷地での使用であっても、凍結等によるオイルセパレータ2の動作不具合の発生を抑えることができる。流下した駆動用オイルは、下部ケース21内の底部から連通筒部21aを通ってエンジン4に戻される。
スピンドル52及びローター60の回転中には、ミスト状オイルを含有したブローバイガスがエンジン4からガス導出管5を通ってオイルセパレータ2に供給される。そのブローバイガスは、吸入パイプ24及びインレット孔22bを通って導入路41内に導入される。そして、そのブローバイガスは、導入路41から嵌合部32bの中空並びに上部ホルダ71の開口71aを通って、ディスク保持部73の内側(より具体的には、スポーク部73bの内側)へ流れ込む。ディスク保持部73の内側に流れ込んだブローバイガスは、スポーク部73b同士の間の隙間を径方向外方に向けて流動して、分離ディスク63同士の間の隙間に流れ込む。分離ディスク63同士の間の隙間に流れ込んだブローバイガスは径方向外方へ流動する。ここで、分離ディスク63同士の間の隙間に流れ込んだブローバイガスに対しては、上流側からの圧力(エンジン4からオイルセパレータ2へのガス供給圧)が作用する上、ローター60の回転による遠心力も作用する。つまり、導入路41内のブローバイガスをディスク保持部73の内側へ吸引する吸引圧がローター60の回転による遠心力によって生じ、ブローバイガスの流速が上昇する。
一方、第二オイル供給路52a内のオイルの一部(分離用オイル)が、スピンドル52の内周面と上側軸受56との間の僅かな隙間を通じてディスク保持部73の内側(より具体的には、スポーク部73bの内側)に流れ出る。その分離用オイルの温度が80〜110℃と高いので、ローター60及びその近傍を内部から加温する。これにより、寒冷地での使用であっても、凍結等によるオイルセパレータ2の動作不具合の発生を抑えることができる。
第二オイル供給路52aからディスク保持部73の内側に流れ出た分離用オイルは、ブローバイガスとともに分離ディスク63同士の間の隙間に流れ込む。分離ディスク63同士の間の隙間にあるオイルは遠心力によって分離ディスク63の表面に広がって、油膜が分離ディスク63の表面に形成される。主に、分離ディスク63の内周側部分65の上面と外周側部分64の下面に油膜が形成される。なお、分離ディスク63の表面の油膜には、第二オイル供給路52aからディスク保持部73の内側に流れ出た分離用オイルのみならず、後述のようにブローバイガスから分離されたオイルも含まれる。
ブローバイガスが分離ディスク63同士の間の隙間を流動していると、ブローバイガスに含まれるオイル状ミストが分離ディスク63の表面の油膜に吸収される。これにより、ブローバイガス中のミスト状オイルが分離ディスク63によって捕捉されて、ブローバイガスからミスト状オイルが分離される。上述したように分離ディスク63の表面積が大きく、分離ディスク63の積み重ね枚数も多いので、分離ディスク63によってミスト状オイルが捕捉されやすく、オイルの分離効率が高い。
また、ブローバイガスから分離されたオイルのみならず、第二オイル供給路52aから流れ出た分離用オイルも、分離ディスク63の表面の油膜の成分となっているので、分離ディスク63の表面に十分な油膜が形成される。そして、そのような油膜にブローバイガス中のミスト状オイルが吸収されるので、ミスト状オイルの分離効率が高い。
また、第二オイル供給路52aから流れ出た分離用オイルの物性(濡れ性)と、ブローバイガス中のミスト状オイルの物性(濡れ性)が同一である。そのため、第二オイル供給路52aから流れ出た分離用オイルとブローバイガス中のミスト状オイルとの親和性が高い上、ブローバイガス中のミスト状オイルと分離ディスク63の表面の油膜との親和性も高い。よって、ブローバイガス中のミスト状オイルが分離ディスク63の表面の油膜に吸収されやすく、ミスト状オイルの分離効率が高い。
オイルミストが除去された処理後のブローバイガスは、分離ディスク63同士の間の隙間の外周から外側に排出された後、分離室43内において上昇する。そして、上昇した処理後のブローバイガスは、分離室43から連通孔32cを通って第一チャンバー42に流れ込み、更に第一チャンバー42から連通孔22dを通って第二チャンバー45に流れ込む。そして、ブローバイガスは、第二チャンバー45から上部隔壁部材33の連通穴33a、第三チャンバー46及びガス排出部23aを通ってブリーザーパイプ3に排出される。これにより、ブローバイガスがエンジン4へと環流される。ここで、連通孔32cから第一チャンバー42内にブローバイガスが流れ込むと、そのブローバイガスの流速が第一チャンバー42内にて失速する。同様に、ブローバイガスの流速が第二チャンバー45及び第三チャンバー46内にて失速する。
分離室43とオイル処理室43bが隙間43aによってのみ通じており、分離ディスク63同士の間の隙間から排出されたブローバイガスの圧力が隙間43aに作用する。そのため、エンジン4のクランクケース内のブローバイガスが連通筒部21a、噴射室44、ドレン孔31c及びオイル処理室43b及び隙間43aを通じて分離室43に流れ込むことを防止することができる。
処理後のブローバイガスが上部隔壁部材33の連通穴33aを通過するに際して、そのブローバイガスの流量が調整される。つまり、エンジン4の吸気圧力(負圧)が過度に大きい場合には、ダイヤフラム91の中央部が上方へ移動して、連通穴33aの開き具合が小さくなって、ブローバイガスの流量が低下する。一方、クランクケース側の圧力が高い場合には、ダイヤフラム91の中央部が下方へ移動して、連通穴33aの開き具体が大きくなって、ブローバイガスの流量が上昇する。これにより、ブローバイガスの流量がダイヤフラム91によって適切に調整される。また、エンジン4、特にクランクケースの圧力も適切に調整される。
分離ディスク63の表面に付着した分離用オイルを含むオイルは遠心力によって分離ディスク63の表面に沿って外周側へ流れる。特に、分離ディスク63の曲折した部分では、内周側部分65の上面の外縁にあるオイルが遠心力によって上隣りの分離ディスク63の外周側部分64の下面に飛び移る。
分離ディスク63の外周縁では、分離ディスク63の表面に付着したオイルが遠心力によって分離ディスク63同士の間の隙間の外周から外側に放出される。より具体的には、分離ディスク63が高速回転しているので、上から見た場合、放出されたオイルは、径方向外方の遠心力と接線方向の回転慣性力とを合成した合成力の向きへ飛翔する。更に、分離ディスク63の外周側部分64が径方向外方に向けて下向きに傾斜するので、横から見た場合、放出されたオイルは径方向外側且つ下斜めに向けて飛翔する。そのため、放出されたオイルが上昇中のブローバイガスに分散して、ミスト状になることを抑制することができる。よって、オイルセパレータ2から排出されるブローバイガスにはオイルが殆ど含まれない。
飛翔中のオイルがブローバイガスの上昇気流によって中部隔壁部材32の連通孔32cに流れ込むことを防止することができる。これは、連通孔32cが分離ディスク63の外周縁よりも径方向内側に配置されているためである。
飛翔したオイルが中部ケース22の内周面に付着する。そして、そのオイルは、内壁面22fに形成された複数の凸部22g,22g間の溝22hに捕集され、毛細管現象によってローター60の回転による旋回流Eの影響を受けることなく、溝22hに沿って分離室43が収容された内部空間の下方へと滴下する。よって、分離後のオイルにより分離室43が収容された中部ケース22の内壁面22fに油膜が形成されるのを未然に回避し、オイルが旋回流Eによって持ち去られるのを防止できる。
また、中部ケース22の内壁面22fに設けられた溝22hよりも深いガイド部22iによって、溝22hよりも多くのオイルを垂下させることができ、分離室43が収容された内部空間からのオイルの排出を促進させることができる。よって、中部ケース22の内壁面22fに形成された溝22hに捕集されるオイル量を積極的に減少させることができ、当該内壁面22fに対する油膜形成をより効果的に阻止することができる。
また、ガイド部22iによって、分離後のオイルが内壁面22fに沿って積極的に垂下するので、分離室43が収容された内部空間からのオイルの排出が促進され、溝22hに捕集されるオイル量を減少させることができ、当該内壁面22fに対する油膜形成を効果的に阻止することができる。
さらに、分離室43が収容された内部空間に対し、一時的に大量のオイルが流入した場合であっても、当該オイルをガイド部22iによって連続的に垂下(流下)させ、効果的に排出させることができる。
下部隔壁部材31の第一の隔壁部31bによって、中部ケース22の内壁面22fを滴下(垂下)したオイルが、超高流量のブローバイガスの逃げ道となるローター60下部の外周の隙間43aにおいて、ローター60の回転による旋回流Eによって連れ回されるのを未然に防止され、中部ケース22の内壁面22fに停滞するのを防止できる。これにより、下方へ向かうオイルと反対に向かうガスが互いに干渉せずにすれ違いができるため、ローター60を有する分離室43から下部ケース21へと連続的なオイルの排出を可能とし、分離室43にオイルが溜まることを回避してローター60の油没を防止できる。
また、リブ31dにより下部隔壁部材31上の第一の隔壁部31b外周側にあるオイルが、ローター60の回転で生じた旋回流Eに連れ回されるのを防止できると共に、当該リブ31dによって、第一の隔壁部31b外周側にあるオイルをドレン孔31cへと流れ込ませ易くすることができ、結果として、下部隔壁部材31の下方の下部ケース21内に形成された流路44a側へ効率よく排出できる。また、補強部31eによって、下部隔壁部材31の強度補強ばかりでなく、ドレン孔31cから排出されたオイルの外周方向への移動を禁止して、当該オイルが下方への垂下を促進される。
さらに、下部隔壁部材31の下面側のオイルガード31gによって、ノズル53から噴射されたオイルの飛散を制限し、分離室43から下部ケース21内へとオイルを排出させるドレン孔31cの油没を防止できる。また、オイルガード31gが多角形上に形成されるか、円筒状の場合、その内周面31fに上下に延在する凸部や凹部の少なくとも一方が設けられることで、スピンドル52の回転に伴って旋回しながらオイルガード31gの内周面31fに吹き付けられたオイルが、遠心力によって水平方向に回転するのを防止でき、下方へと垂下し易くすることができる。このとき、オイルガード31gが多角筒形状で設けられていれば、これら凸部や凹部の形成は必須ではない。
また、ノズル53から排出されるオイルの軌跡の外側となるオイルガード31gよりも外周側に設けられた通気口21dによって、ガスの移動を容易にし、オイルの排出を促進できるので、中部ケース22内部(分離室43)からのオイルの排出性を向上できる。よって、分離後のオイルが、分離室43から下部ケース21を介して最下部の排出口となる連通筒部22aから排出される際に、オイルの体積が移動するのを防止して下部ケース21内部に負圧が生じるのを回避でき、オイルの排出性(排出能力)を向上させることができる。さらに、オイルガード31gによって、ノズル53から噴射されたオイルの飛散を制限し、分離室43から下部ケース21内へとオイルを排出させるドレン孔31cの油没を防止でき、当該ドレン孔31cを通ってオイルを下部隔壁部材31の下方の下部ケース21側へ効果的に排出させることができる。
分離後のオイルは、分離室43からドレン孔31cを介して下部ケース21内の流路44aへ流入し、流路44aを垂下して通気口21dを通り、連通筒部21aから排出される。
なお、この場合、下部ホルダ72には、スピンドル52を挿通させる挿通孔としての開口72a以外に、上下方向に貫通する貫通孔は設けられていないことにより、ローター60において下部ホルダ72の中央側に設けられていた連通孔を廃止でき、よって、下部ホルダ72の内周縁の内側から下方へ処理対象ガスが漏れることを防止できると共に、高温で発生する油煙を吸い込んだ場合であっても、低温時には存在しない大粒のミストが吸い込まれることなく、分離効率の低下を回避できる。
下部ホルダ72のフランジ72dの外周縁と中部ケース22の内周面22fの間には隙間43aが形成されており、中部ケース22の内周面22fと仕切壁72cとの間には、下部隔壁部材31の第一の隔壁部31bが配置され、フランジ72dが下部隔壁部材31の上面から上に離れており、フランジ72dの下に形成されたオイル処理室43bと分離室43が隙間43aによって通じ、ドレン孔31cがオイル処理室43b内の部位において下部隔壁部材31を上下に貫通するので、オイル処理室43b内の圧力が分離室43内の圧力よりも低く、オイル処理室43b内の圧力と噴射室44内の圧力との差が小さいため、下部隔壁部材31より上方のオイルが連続的にドレン孔31cに流れ込み、オイルの逆流が起こり難い。
仮に、中部ケース22の内周面22fに付着したオイルの一部がブローバイガスの上昇気流によって上方に押されたとしても、中部隔壁部材32の連通孔32cが中部ケース22の内周面よりも径方向内側に配置されているので、付着したオイルが連通孔32cに入り込むことを抑制することができる。
分離室43内のブローバイガスの上昇気流によって押し上げられたオイルが中部隔壁部材32の連通孔32cを流入したものとしても、そのオイルが第一チャンバー42に滞留する。特に、第一チャンバー42内にてブローバイガスの流速が失速するので、オイルが第一チャンバー42内に滞留しやすい。例えば、オイルが第一チャンバー42の内壁面に付着して、第一チャンバー42内に滞留する。そのため、PCVバルブ90にオイルが付着することを抑えることができるうえ、オイルセパレータ2から排出されるブローバイガスにはオイルが殆ど含まれない。
第一チャンバー42からガス排出部23aまでの経路の途中には第二チャンバー45及び第三チャンバー46があり、第二チャンバー45及び第三チャンバー46が第一チャンバー42と同様にオイルの滞留空間となる。そのため、オイルセパレータ2から排出されるブローバイガスにはオイルが殆ど含まれない。
例えば、超高流量のブローバイガスが発生し、このオイルセパレータ2が通常時に取り扱う少量のオイル量に対し、一時的に大量のオイルが流入した場合、エンジン4のクランクケース内のブローバイガスが連通筒部21a内を通って噴射室44内にも流れ込む。そのブローバイガスに含まれるミスト状オイルは、ノズル53から噴射されたオイルに衝突して捕捉される。これにより、ブローバイガスからミスト状オイルが分離される。
このとき、噴射室44内のブローバイガスは下部隔壁部材31のドレン孔31cを通じて分離室43に流れ込む。このように、排出されたオイルとほぼ同量のブローバイガスが分離室43へ流れ込むことにより、分離後のオイルが分離室43から下部ケース21を介して最下部の排出口(連通筒部21a)から排出される際に、オイルの体積が移動して中部ケース22内部に負圧が生じるのを回避でき、オイルの排出性(排出能力)を向上させることができる。
ところで、非常時(例えば、ガス導出管5の凍結時)には、導入路41から中心側空間62へ流れ込むブローバイガスの流量が低下する。そのような場合でも、エンジン4から連通筒部21a、噴射室44及び調圧孔72bを通って中心側空間62へ流れ込むブローバイガスの流量が上昇する。そのため、非常時でも、ブローバイガスからオイル状ミストの分離が継続して行われる。
以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれる。以上の実施形態からの変更点について以下に説明する。以下に説明する各変更点を組み合わせて適用してもよい。
以上の実施形態の説明では、処理対象ガスはブローバイガスを例示した。それに対して、分離対象となるミスト状オイルを含有するガスであれば、処理対象ガスとなり得る。
以上の実施形態の説明では、分離ディスク63の内周側部分65及び外周側部分64が円錐面型板状に形作られた例示を示した。それに対して、内周側部分65及び外周側部分64が他の錐面型板状であってもよい。例えば、分離ディスク63がスピンドル52の軸線周りの回転対称体であり、内周側部分65及び外周側部分64が多角錐面型板状(例えば、三角錐面型板状、四角錐面型板状等)に形作られていてもよい。また、内周側部分65若しくは外周側部分64又はこれらの両方の母線が直線ではなく、所定の曲率の曲線(例えば円弧、楕円曲線、放物曲線、双曲線)であってもよい。
また、分離ディスク63が折れ曲がっておらず、分離ディスク63が錐面板状に形作られてもよい。
以上の実施形態の説明では、ローター60及びスピンドル52の回転動力はエンジン4から供給されるオイルの油圧を利用したものであった。それに対して、エンジン4の動力が動力伝動機構(例えば、ベルト伝動機構、歯車伝動機構、チェーン伝動機構)によってローター60及びスピンドル52に伝動して、ローター60及びスピンドル52が回転するものとしてもよい。また、エンジン4とは独立した動力源(例えば、電気モーター)がローター60及びスピンドル52を回転させるものとしてもよい。
以上の実施の形態の説明では、オイルセパレータ2がエンジン4の側面に取り付けられていたが(図1参照)、オイルセパレータ2が取り付けられる箇所はエンジン4の側面に限るものではない。例えば、オイルセパレータ2がエンジン4の前面、後面、上面又は下面に取り付けられてもよい。更に、オイルセパレータ2がエンジン4ではなく、車体(特に、エンジンルーム)に取り付けられてもよい。必要に応じて、連通筒部21aからエンジン4まで配管されたオイル流通管が設置されていてもよい。
以上の実施の形態の説明では、換気システム1は、オイルセパレータ2によって処理されたブローバイガスがブリーザーパイプ3を通じて吸気側流路6に還元される閉鎖型システムであった。それに対して、換気システム1は、オイルセパレータ2によって処理されたブローバイガスが大気に排出される大気開放型システムであってもよい。換気システム1が大気開放型システムである場合、PCVバルブ90が上述のように設けられてもよいし、設けられてなくてもよい。
なお、下部隔壁部材31の形態は上述した実施形態に限らず、例えば図14及び図15との対応部分に同一符号を付した図21及び図22や、図23に示すように、ドレン孔31cを内周側(すなわち、通し孔31a側)に向けて拡張してもよい。また、通し孔31aの周囲に断面弓形等の形状からなるガイド部31hを設け、スピンドル52の回転に伴って旋回しながらオイルガード31gの内周面31fに吹き付けられたオイルが、内周面31fを上がることを防止するようにしてもよい。さらに、このガイド31hを乗り越えたオイルが下部隔壁部材31外周側へと移動するのを防止する壁部31iを、ガイド31hとドレン孔31cとの間に設けるようにしてもよいし、当該オイルを下方の流路44a側に排出するための穴31jを、ガイド31hと壁部31iの間に設けるようにしてもよい。このとき、壁部31iは下部隔壁部材31の表裏を貫いて垂直に設けられていれば、穴31jから排出されるオイルを流路44a側へと効率よく案内することができる。
また、下部ケース21の形態は上述した実施形態に限らず、例えば図8との対応部分に同一符号を付した図24に示すように、連通筒部21aを太い形状とすると共に、下部ケース21における連通筒部21aが接続される部位をドレン孔31cよりも外側に膨らんだ形状とし、その内部において通気口21dに替えて、オイルガード31gよりも更に外周側に、分離後のオイルの排出を促進させるための拡張流路44bを設けるようにしてもよい。この拡張流路44bは、下部ケース21内のオイルガード31gによって噴射室44と区切られた流路44aと連通している。この場合、連通筒部21aの径を太くし、内部に拡張流路44bを設けることによって、通気口21dを形成する手間を省きつつ、下方から上がってくる気体(ブローバイガス)とドレンしようとするオイルが喧嘩することなく、これらのすれ違いをより容易にして排液性を向上できる。但し、これはオイルセパレータ2周辺のスペースが十分に確保できることが前提となっており、当該スペースの確保が厳しく連通筒部21aの径が十分に取れない場合は、上述した通気口21dを有する形態が有効であることは言うまでもない。
1…閉鎖型クランクケース換気システム, 2…オイルセパレータ, 20…ハウジング, 21…下部ケース, 21a…連通筒部, 21d…通気口, 22…中部ケース(ケース), 22b…インレット孔, 22f…内壁面, 22g…凸部, 22h…溝, 22i…ガイド部, 23…上部ケース, 23a…ガス排出部, 24…吸入パイプ, 31…下部隔壁部材, 31a…通し孔, 31b…第一の隔壁部, 31c…ドレン孔, 31d…リブ, 31e…補強部, 31f…内周面, 31g…オイルガード(第二の隔壁部), 31h…ガイド, 31i…壁部, 31j…穴, 32…中部隔壁部材, 32b…嵌合部, 32c…連通孔, 33…上部隔壁部材, 33a…連通穴, 35…ストレーナー, 35a…メッシュフィルタ, 35b…スプリング, 35c…プラグ, 41…空間(導入路), 42…空間(第一チャンバー), 43…空間(分離室), 43a…隙間, 43b…オイル処理室, 44…中空(噴射室), 44a…流路, 44b…拡張流路, 45…中空(第二チャンバー), 46…中空(第三チャンバー), 50…ローターユニット, 51…スピンドルシャフト, 51b…第一オイル供給路, 52…スピンドル, 52a…第二オイル供給路, 53…ノズル, 53a…噴射口, 54…軸受, 55…下側軸受, 56…上側軸受, 60…ローター, 61…分離ディスク群, 62…中心側空間, 63…分離ディスク, 63a…リブ, 64…分離ディスクの外周側部分, 65…分離ディスクの内周側部分, 66…取付開口, 71…上部ホルダ, 71a…開口, 72…下部ホルダ, 72a…開口, 72c…仕切壁, 72d…フランジ, 73…ディスク保持部, 73a…ハブ部, 73b…スポーク部, 85…磁気センサ, 86…永久磁石, 87…シール, 90…PCVバルブ, 91…ダイヤフラム, 92…上側スプリング, 93…下側スプリング

Claims (12)

  1. スピンドルと共に回転可能に設けられるローターの内周側空間に、ミスト状オイルを含む処理対象ガスと分離用オイルとを導入して前記ローターを回転させることで、前記処理対象ガスから前記ミスト状オイルを分離するオイルセパレータであって、
    前記スピンドル及び前記ローターを有する分離室を収容する内部空間及び当該内部空間に通じるインレット孔を有するケースと、
    前記内部空間の下端に配置され、前記スピンドルを挿通させる通し孔が中央に上下を貫通して設けられた下部隔壁部材と、を備え、
    前記ローターが、
    前記分離室内において上下方向に間隔を置いて積み重ねられた複数の分離ディスクと、
    前記複数の分離ディスクを下から保持する下部ホルダと、を有し、
    前記下部ホルダには、前記スピンドルを挿通させる挿通孔以外に前記ローターの上下方向に貫通する貫通孔が設けられておらず、
    前記下部隔壁部材の上面側には、
    前記ケースの内壁面と前記下部ホルダの外周縁との間の全周に亘って立設された第一の隔壁部と、
    前記第一の隔壁部における全周のうちの少なくとも一部の下方に配置され、前記下部隔壁部材を上下に貫通するドレン孔と、が設けられている
    ことを特徴とするオイルセパレータ。
  2. 前記下部隔壁部材の前記第一の隔壁部における外周側には、所定の間隔でリブが設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のオイルセパレータ。
  3. 前記下部隔壁部材の下面側を覆い、当該下部隔壁部材の下方に噴射室を区画する下部ケースと、
    前記駆動室内において前記スピンドルの外周面から突設され、周方向に向けて駆動用オイルを噴射して、前記スピンドル及び前記ローターを回転させるノズルと、を更に備え、
    前記下部隔壁部材の下面側には、
    前記ノズルの回転軌跡よりも外周側に下方に垂下する筒状の第二の隔壁部が設けられ、
    前記第二の隔壁部の内周面には、上下に延在する凸部および凹部の少なくとも一方が複数形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のオイルセパレータ。
  4. 前記下部隔壁部材の下面側を覆い、当該下部隔壁部材の下方に噴射室を区画する下部ケースと、
    前記駆動室内において前記スピンドルの外周面から突設され、周方向に向けて駆動用オイルを噴射して、前記スピンドル及び前記ローターを回転させるノズルと、を更に備え、
    前記下部隔壁部材の下面側には、
    前記ノズルの回転軌跡よりも外周側に下方へ垂下する多角筒形状の第二の隔壁部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のオイルセパレータ。
  5. 前記第二の隔壁部の内周面には、上下に延在する凸部および凹部の少なくとも一方が複数形成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載のオイルセパレータ。
  6. 前記下部ケースに設けられ、前記噴射室からエンジンのクランクケースに通じた連通筒部を更に備え、
    前記連通筒部の内部には、
    前記第二の隔壁部よりも外周側に、前記オイルの排出を促進させるための通気口が設けられている
    ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載のオイルセパレータ。
  7. 前記下部ホルダの外周縁から上方に向けて突出した筒状の仕切壁と、
    前記仕切壁から径方向外方に縁出したフランジと、を更に備え、
    前記フランジは、前記ケースの内周面との間に隙間を有して配置され、
    前記第一の隔壁部が前記ケースの内周面と前記仕切壁との間に配置され、
    前記フランジと前記下部隔壁部材との間にオイル処理室が形成され、
    前記オイル処理室が、前記フランジと前記ケースの内周面との間の前記隙間を通じて前記分離室に通じており、
    前記ドレン孔が前記オイル処理室内の部位において前記下部隔壁部材を貫通する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のオイルセパレータ。
  8. 前記下部隔壁部材の前記ドレン孔が、前記第一の隔壁部の下方から前記通し孔側に向けて拡張されている
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のオイルセパレータ。
  9. 前記下部隔壁部材は、前記通し孔の周囲に下方からオイルが上がって来るのを防止するガイドが設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のオイルセパレータ。
  10. 前記下部隔壁部材は、前記ガイドと前記ドレン孔との間に、前記ガイドを乗り越えたオイルが前記下部隔壁部材の外周側へと移動するのを防止する壁部が設けられている
    ことを特徴とする請求項9に記載のオイルセパレータ。
  11. 前記下部隔壁部材は、前記ガイドと前記壁部の間に前記オイルを下方へ排出するための穴が設けられている
    ことを特徴とする請求項10に記載のオイルセパレータ。
  12. 前記壁部は、前記下部隔壁部材の表裏を貫いて垂直に設けられている
    ことを特徴とする請求項10または11に記載のオイルセパレータ。
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