JPWO2017135060A1 - マイクロニードル - Google Patents

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Abstract

マイクロニードルは、支持面を有する基体部と、支持面から突き出た突起部であって、当該突起部の延びる方向に沿って当該突起部を貫通する貫通孔を有する突起部とを備えている。突起部は、貫通孔内の空間と突起部を取り囲む空間とを連通させる連通路を、貫通孔を流れる流体の圧力の増加に伴って広げるように構成された流路拡張部を有する。

Description

本発明は、経皮投与用のマイクロニードルに関する。
ワクチン等の薬剤を体内に投与する方法として、マイクロニードルを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。マイクロニードルは、針形状を有する突起部を基体部の表面に有している。マイクロニードルを用いる投与方法は、突起部を皮膚に刺すことによって皮膚に孔を形成し、この孔から薬剤を皮内に送り込むことで薬剤を投与する方法である。突起部の長さは、皮膚における真皮層の神経細胞に達しない長さであるため、マイクロニードルを用いる投与方法では、注射針を用いて皮下に薬剤を投与する方法と比べて、皮膚に孔が形成されるときの痛みが抑えられる。また、マイクロニードルを用いる投与方法では、抗原提示細胞が豊富に存在する皮内に薬剤が投与されるため、皮下に薬剤を投与する方法と比べて、薬剤の投与量を減らすことができる可能性がある。
マイクロニードルを用いた薬剤の投与方式の1つでは、突起部の延びる方向に基体部と突起部とを貫通する貫通孔が形成されたマイクロニードルが用いられ、貫通孔を通して液状の薬剤である液剤が皮内に投与される。こうしたマイクロニードルは、例えば、注射針のように注射筒に取り付けられて用いられる。薬剤の投与に際しては、注射筒の備える押子が押されることによって、注射筒の外筒に充填されている液剤が突起部に向けて押圧され、その結果、液剤は、貫通孔を通って突起部の先端から出て皮内に入る。
特開2005−21677号公報
ところで、貫通孔の形成された突起部を皮膚に刺すと、貫通孔の内部に皮膚の組織が入り込み、貫通孔内の液剤の流れが妨げられる場合がある。こうした現象は、マイクロニードルによる薬剤の円滑な投与を阻害する要因の1つである。
針の先端が皮下に到達する皮下注射と異なり、薬剤が投与されている間、マイクロニードルの突起部の先端は皮内に位置する。皮内は、皮下と比べて組織が詰まっているために内部の圧力が高いこと、および、突起部の貫通孔は、一般的な注射針の貫通孔と比較して小さいことから、貫通孔の内部に入り込んだ皮膚の組織を、液剤の流れのみによって貫通孔の外に押し出すことは困難である。
本発明は、貫通孔を通じた液剤の円滑な投与を可能としたマイクロニードルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するマイクロニードルは、支持面を有する基体部と、前記支持面から突き出た突起部であって、当該突起部の延びる方向に沿って当該突起部を貫通する貫通孔を有する前記突起部と、を備え、前記突起部は、前記貫通孔内の空間と前記突起部を取り囲む空間とを連通させる連通路を、前記貫通孔を流れる流体の圧力の増加に伴って広げるように構成された流路拡張部を有する。
上記構成によれば、貫通孔内に皮膚の組織が入って詰まりが生じることにより貫通孔を流れる流体の圧力が大きくなったとき、連通路が広がり、突起部内における流体の流路が拡張される。これにより、貫通孔内の皮膚の組織が移動して、貫通孔の詰まりが解消されやすくなる。結果として、貫通孔を通じた液剤の円滑な投与が可能となる。
上記構成では、前記貫通孔を流体が流れていないとき、前記連通路は閉じられていることが好ましい。
上記構成によれば、連通路が常に開かれている構成と比較して、液剤を投与すべき部位以外の部位に液剤が漏れ出る可能性を低減できる。
上記構成において、前記突起部の周面は、前記支持面から延びる側面と、前記側面に接続された上面であって、前記支持面に対して傾斜した前記上面とを含み、前記貫通孔は前記上面に開口し、前記支持面と対向する方向から見て、前記突起部の先端は、前記上面の縁部に位置することが好ましい。
上記構成によれば、突起部が中央の貫通孔に向かって尖る円錐形状や角錐形状を有する構成と比較して、突起部が皮膚に刺さりやすく、また、貫通孔内に皮膚の組織が入り込むことが抑えられる。
上記構成において、前記支持面と対向する方向から見て、前記上面を、前記突起部の前記先端に近い領域と前記先端から遠い領域とに分けたとき、前記連通路は、前記先端から遠い領域に含まれることが好ましい。
突起部の先端が上面の縁部に位置する構成では、突起部が皮膚に刺さるとき、突起部のなかで先端に近い部分ほど、皮膚から大きな力を受ける。したがって、突起部のなかで先端から遠い部分、すなわち、皮膚の穿孔に際して力のかかりにくい部分に、連通路が設けられる構成では、突起部に連通路が形成される構成のなかでは、皮膚の穿孔時における突起部の強度が低下することを抑えられる。
上記構成において、前記貫通孔は前記突起部の先端部分に開口する開口端を有し、前記流路拡張部は、前記貫通孔から前記突起部の周面まで延びるとともに、前記支持面に沿った方向から見て前記貫通孔の前記開口端から前記支持面に向かって線状に延びる部分であり、前記貫通孔を流れる流体の圧力の増加に伴って、前記連通路として、当該流路拡張部の位置する部分に形成された切れ目を広げることが好ましい。
上記構成によれば、流路拡張部が好適に実現される。また、突起部の先端部に近いほど、連通路が大きく開き、突起部の基端部に近いほど、液剤の流れる流路の拡張の程度が小さい。したがって、連通路が開かれているときに、突起部に供給された液剤が、突起部における支持面の付近から流れ出ることが抑えられる。そのため、液剤が皮膚の表面に漏れ出ることが抑えられる。
上記構成において、前記支持面に沿った方向から見て、前記流路拡張部の端部は、前記支持面から離れていることが好ましい。
上記構成によれば、連通路が開かれているときに、突起部に供給された液剤が、突起部における支持面の付近から流れ出ることがさらに抑えられる。そのため、液剤が皮膚の表面に漏れ出ることがさらに抑えられる。
上記構成において、前記流路拡張部が前記連通路を広げ始めるときの前記流体の圧力は、0.20MPa以下であることが好ましい。
上記構成によれば、貫通孔を流れる液剤の圧力が0.20MPaを超える前に連通路が広がるため、液剤の投与に際して液剤の押圧に要する力の低減が可能である。
上記構成において、前記貫通孔を流体が流れていないとき、前記貫通孔が前記突起部の周面に形成する開口部の面積は、5.0×10−4mm以上2.0×10−1mm以下であることが好ましい。
液剤の流出口である開口部が上記範囲に含まれる微小な大きさである構成では、貫通孔内が皮膚の組織によって詰まりやすい。こうしたマイクロニードルが流路拡張部を有する構成であれば、微小な貫通孔を通じて液剤を円滑に投与することが可能となるため、有益性が高い。
本発明によれば、マイクロニードルの貫通孔を通じて液剤を円滑に投与することができる。
マイクロニードルの一実施形態について、マイクロニードルの斜視構造を示す斜視図。 一実施形態のマイクロニードルについて、突起部の側面構造を示す側面図。 変形例のマイクロニードルについて、突起部の側面構造を示す側面図。 一実施形態のマイクロニードルについて、基体部の支持面と対向する方向から見た突起部の上面を示す図。 一実施形態のマイクロニードルの製造方法を説明するための模式図。 一実施形態のマイクロニードルが取り付けられた注射筒を、注射筒の備える外筒の一部を破断して示す図。 一実施形態のマイクロニードルについて、(a)は連通路が閉じられているときの突起部を示す図、(b)は連通路が開かれているときの突起部を示す図。 変形例のマイクロニードルについて、突起部の斜視構造を示す斜視図。 変形例のマイクロニードルについて、突起部の斜視構造を示す斜視図。 変形例のマイクロニードルについて、突起部の斜視構造を示す斜視図。 変形例のマイクロニードルについて、突起部の斜視構造を示す斜視図。
図1〜図7を参照して、マイクロニードルの一実施形態について説明する。
[マイクロニードルの全体構成]
図1が示すように、マイクロニードル10は、筒状の基体部11と、基体部11から突き出た突起部12とを備えている。
基体部11は中空である。基体部11は、2つの筒端の一方に、端面として支持面11Sを有しており、支持面11Sと反対側の筒端は、開口されている。支持面11Sは、突起部12の基端を支持している。支持面11Sの形状は特に限定されず、支持面11Sは円形状であってもよいし、多角形形状であってもよい。
基体部11は、支持面11Sの位置する筒端から、この筒端と反対側の筒端までにわたって、円柱形状を有していてもよいし、角柱形状を有していてもよい。また、基体部11は、2つの筒端の間に、外径が徐々に変化する部分や、外径が段階的に変化する部分を有していてもよい。例えば、基体部11は、図1に例示するように、支持面11Sに向かって外径が徐々に小さくなる部分を有していてもよいし、くびれた部分を有していてもよい。
突起部12は、支持面11Sから突き出ており、支持面11Sに対して、基体部11の延びる方向とは反対方向に延びている。突起部12は、四角錐をその延びる方向に対して斜めに切断した形状を有しており、支持面11S内に区画された矩形形状の底面から延びる4つの側面13Dと、底面に対して傾斜した上面13Tとを有している。すなわち、突起部12の周面は、4つの側面13Dとこれらの側面13Dに接続された1つの上面13Tとから構成されている。上面13Tに含まれる辺は、いずれも、支持面11Sに対して傾斜しており、突起部12の支持面11Sからの長さは、上面13Tにおける紙面奥側の頂点にて最も大きくなっている。
突起部12には、突起部12の延びる方向に突起部12を貫通する貫通孔14aが形成されており、貫通孔14a内の空間は、基体部11の内部空間と連通している。支持面11Sと対向する方向から見て、貫通孔14aは、上面13Tの中央部に開口している。すなわち、貫通孔14aは突起部12の先端部分に開口する開口端を有する。液状の薬剤である液剤の投与に際して、基体部11の内部空間に供給された液剤は、貫通孔14aを通り、上面13Tの開口からマイクロニードル10の外部へ出る。
なお、貫通孔14aは、基体部11も貫通して基体部11の内部に達していてもよいし、基体部11の内径が、貫通孔14aに向けて徐々に小さくなることにより、貫通孔14a内の空間と基体部11の内部空間とが連通していてもよい。
突起部12には、貫通孔14a内の空間と突起部12を取り囲む空間とを連通可能に構成された流路拡張部14bが形成されている。流路拡張部14bは、貫通孔14aの開口端から支持面11Sに向かって貫通孔14aに沿って延びている。より具体的には、流路拡張部14bは、突起部12に形成された切れ目であって、貫通孔14aから突起部12の側面13Dの1つまで延びるとともに、突起部12の上面13Tから支持面11Sに向かって延びている。
この切れ目は、突起部12の切断により形成された切れ目に限らず、亀裂のように突起部12が裂けた部分であってもよい。また、切れ目は、突起部12を構成する材料が一体化せずに当接する部分であって、流路拡張部14bにて上記材料が一体化せずに当接するように、突起部12が製造されてもよい。
流路拡張部14bが開くことにより、貫通孔14a内の空間と突起部12を取り囲む空間とを連通させる連通路が形成される。換言すれば、流路拡張部14bが開いているとき、上記連通路が開き、貫通孔14a内の空間と突起部12を取り囲む空間とが連通する。また、流路拡張部14bが閉じているとき、上記連通路は閉じ、貫通孔14a内の空間と突起部12を取り囲む空間とは隔絶される。
貫通孔14aに液剤、すなわち、流体が流れていないとき、流路拡張部14bは閉じている。貫通孔14aに流体が流れているとき、その流体の圧力が所定の圧力以上となったときに、流路拡張部14bが開く。換言すれば、流路拡張部14bは、貫通孔14aを流れる流体の圧力が増加することに伴って、連通路の通路幅を広げるように構成されている。流路拡張部14bが開き始めるときの貫通孔14aを通る流体の圧力は、0.05MPa以上0.20MPa以下であることが好ましい。
1mL用シリンジにマイクロニードル10を組み付けて液剤を投与する場合、通常、貫通孔14aを液剤が円滑に流れているときに必要なピストンを押す圧力は0.01MPa〜0.04MPa程度である。したがって、この圧力を超える圧力で液剤が押圧されているときに流路拡張部14bが開き始める構成であれば、液剤の流れが阻害されているときに的確に連通路が広がる。一方、指によって0.20MPaを超える圧力でピストンを押しながら液剤を投与することは使用者にとって負担が大きいため、この圧力に押圧力が達する前、すなわち、0.20MPa以下の圧力で液剤が押圧されているときに流路拡張部14bが開き始めることが好ましい。
マイクロニードル10の備える突起部12の数は1つであってもよいし、複数であってもよい。マイクロニードル10が1つの突起部12を備える場合、突起部12は支持面11Sの中央に位置することが好ましい。支持面11Sが対称性を有する形状であり、かつ、支持面11Sの中心から突起部12が突き出た構成は、突起部12が皮膚に刺されるときに、支持面11Sが皮膚に対して水平に保たれやすくなる。また、マイクロニードル10が複数の突起部12を備える場合、複数の突起部12は、支持面11S上に、例えば、格子状や、円形状や、同心円状に配列される。
[突起部の詳細構成]
図2〜図4を参照して、突起部12の詳細な構成について説明する。
図2が示すように、支持面11Sに沿った方向から、突起部12における流路拡張部14bの設けられている側面13Dを見て、突起部12の先端Pは、上面13Tの縁部に位置する。
突起部12の長さHは、支持面11Sと対向する方向、すなわち、支持面11Sと直交する方向における支持面11Sから突起部12の先端までの長さである。突起部12の長さHは、皮膚の最外層である角質層を貫通し、かつ、神経層へ到達しない長さであることが好ましく、具体的には200μm以上2000μm以下であることが好ましい。
突起部12の幅Wは、支持面11Sに沿った方向、すなわち、支持面11Sと平行な方向から、突起部12の側面13Dを見た場合の、支持面11Sから延びる2辺に挟まれる部分における支持面11Sに沿った方向の長さである。突起部12の幅Wは、突起部12の基端から先端に向けて徐々に小さくなる。突起部12の幅Wの最小値と最大値とは、20μm以上1000μm以下の範囲内に含まれていることが好ましい。
流路拡張部14bが閉じているとき、貫通孔14aが突起部12の周面に形成する開口部の面積、すなわち、上面13Tが区画する開口部の面積は、5.0×10−4mm以上2.0×10−1mm以下の範囲内であることが好ましい。さらには、流路拡張部14bが閉じているときの上記開口部の面積は、5.0×10−4mm以上1.0×10−2mm以下の範囲内であることが好ましい。開口部の面積が小さい場合でも、流路拡張部14bが開くことにより貫通孔14aを通じて液剤を円滑に投与することができる。
支持面11Sに沿った方向から、流路拡張部14bの設けられている側面13Dを見て、流路拡張部14bは、突起部12の上面13Tから支持面11Sに向かって延び、かつ、支持面11Sに達していないことが好ましい。すなわち、流路拡張部14bの端部は支持面11Sから離れていることが好ましい。具体的には、支持面11Sに沿った方向から、流路拡張部14bの設けられている側面13Dを見たとき、流路拡張部14bの有する端部のうちで支持面11Sに近い方の端部と支持面11Sとの間の、支持面11Sと直交する方向における長さは、端部距離Lである。端部距離Lは、突起部12の長さHの1/5以上であることが好ましく、1/3以上であることがより好ましい。
流路拡張部14bの端部が支持面11Sから離れていることによって、流路拡張部14bが開いているときに、突起部12に供給された液剤が、突起部12における支持面11Sの付近、すなわち、皮膚の表面に近い部位から流れ出ることが抑えられる。そのため、皮内に投与すべき液剤が皮膚の表面に漏れ出ることが抑えられる。端部距離Lが、突起部12の長さHの1/5以上であれば、こうした効果が良好に得られ、端部距離Lが、突起部12の長さHの1/3以上であれば、こうした効果が特に高められる。
また、流路拡張部14bの端部が支持面11Sから離れている構成の方が、流路拡張部14bの端部が支持面11Sに達している構成と比較して、突起部12の強度が高められる。
支持面11Sに沿った方向から、流路拡張部14bの設けられている側面13Dを見て、流路拡張部14bは、突起部12の上面13Tから支持面11Sに向かって延びていればよく、支持面11Sと直交する方向に沿って直線状に延びていてもよいし、支持面11Sと直交する方向に対して傾斜した直線状に延びていてもよい。また、支持面11Sに沿った方向から、流路拡張部14bの設けられている側面13Dを見て、流路拡張部14bは、曲線状に延びていてもよい。流路拡張部14bが曲線状に延びる構成を図3に示す。
流路拡張部14bが曲線状に延びる構成では、流路拡張部14bが直線状に延びる構成と比較して、突起部12のなかで流路拡張部14bにて互いに接触する部分の面積を大きく確保しやすく、曲線の形状の設定によって上記面積を細かく調整することも可能である。したがって、流路拡張部14bが開き始めるときの貫通孔14aを通る流体の圧力を、広い範囲のなかから細かく設定可能であり、この圧力の設定についての自由度が高められる。
また、流路拡張部14bが曲線状に延びる構成では、流路拡張部14bが直線状に延びる構成と比較して、貫通孔14aを流れる流体の圧力が増加したとき以外の場合に、すなわち、貫通孔14aを押し広げようとする力とは異なる力が流路拡張部14bに加わったときに、流路拡張部14bが開くことが抑えられる。
図4は、基体部11の支持面11Sと対向する方向から見た突起部12の上面13Tを示す。
支持面11Sと対向する方向から見て、突起部12の先端Pは、上面13Tの縁部に位置し、貫通孔14aは、上面13Tの中央部に位置する。また、流路拡張部14bは、貫通孔14aから1つの側面13Dまで延びている。なお、こうした構成は、上面13Tと対向する方向から突起部12を見た場合も同様である。
支持面11Sと対向する方向から見て、上面13Tを、上面13Tにおいて対向する頂点を直線状に結ぶように、先端Pに近い領域S1と先端Pから遠い領域S2との2つの領域に分けたとき、流路拡張部14bは、先端Pから遠い領域S2に含まれることが好ましい。すなわち、突起部12の有する4つの側面13Dを、先端Pに近い2つの側面13Dと先端Pから遠い2つの側面13Dとにわけたとき、流路拡張部14bの設けられる側面13Dは、先端Pから遠い側面13Dであることが好ましい。換言すれば、流路拡張部14bの設けられる側面13Dは、先端Pを含まない側面13Dであって、上面13Tの有する辺のなかで傾斜の下側に位置する辺、すなわち、突起部12の基端に近い辺を上面13Tと共有する側面13Dであることが好ましい。
なお、領域S1と領域S2とは、上面13Tを、先端Pから上面13Tの重心を通って上面13Tの端部までを結ぶ線分の垂直二等分線によって2つに分けた領域であってもよく、いずれの分け方にせよ、流路拡張部14bは、先端Pから遠い領域S2に含まれることが好ましい。
突起部12が傾斜した上面13Tを有し、先端Pが上面13Tの縁部に位置する構成では、液剤の投与に際して、突起部12は、貫通孔14aと離れた先端Pから皮膚に刺さる。これに対し、突起部が中央の貫通孔に向かって尖る円錐形状や角錐形状を有する構成では、突起部の先端部は尖った頂点を有さず、液剤の投与に際して、突起部12は、貫通孔の付近から皮膚に刺さる。そのため、前者の構成すなわち本実施形態の構成は、後者の構成と比較して、突起部12が皮膚に刺さりやすく、また、貫通孔14a内に皮膚の組織が入り込むことが抑えられる。
一方で、先端Pが上面13Tの縁部に位置する構成では、突起部12が皮膚に刺さるとき、突起部12のなかで先端Pに近い部分ほど、皮膚から大きな力を受ける。したがって、突起部12のなかで先端Pから遠い部分、すなわち、皮膚の穿孔に際して力のかかりにくい部分に、流路拡張部14bが設けられている構成では、流路拡張部14bとして切れ目が設けられている構成のなかでは、皮膚の穿孔時における突起部12の強度が低下することを抑えられる。
なお、流路拡張部14bは、2つの側面13Dの境界部分、すなわち、これらの側面13Dが共有する辺上に設けられていてもよい。ただし、流路拡張部14bが1つの側面13Dの面内に位置する構成の方が、流路拡張部14bが形成されている部分における貫通孔14aから突起部12の周面までの厚みが小さいため、流路拡張部14bの形成が容易である。
[マイクロニードルの製造方法]
上記マイクロニードル10の材料および製造方法について説明する。
突起部12を形成するための材料は、貫通孔14aを流れる流体の圧力が増加することに伴って流路拡張部14bが開く程度の剛性を有するように、突起部12を形成可能な材料であれば、特に限定されない。
例えば、突起部12は、シリコンやステンレス、チタン、コバルトクロム合金、マグネシウム合金等の金属材料から形成されていてもよい。また、突起部12は、汎用のプラスチック、医療用のプラスチック、および、化粧品用のプラスチック等の樹脂材料から形成されていてもよい。樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、アクリル、ウレタン樹脂、芳香族ポリエーテルケトン、エポキシ樹脂、および、これらの樹脂の共重合材料等が挙げられる。
基体部11の材料は特に限定されず、基体部11は、例えば、上述の突起部12の材料として例示した材料から形成されればよい。
マイクロニードル10は、基体部11と突起部12とが一体に形成された一体成形物であってもよいし、基体部11と突起部12とが各別に形成された後に接合されることによって形成されてもよいし、金属材料と樹脂材料との組み合わせにより形成されていてもよい。例えば、突起部12が金属製かつ基体部11が樹脂製であってもよいし、その逆に突起部12が樹脂製かつ基体部11が金属製であってもよい。
基体部11と突起部12とが各別に形成される場合や、マイクロニードル10が金属材料と樹脂材料との組み合わせにより形成される場合には、必要に応じて、マイクロニードル10を構成する各別の部分を密接させるためのシール剤、接着剤、ガスケット、O−リング等を組み合わせて使用してもよい。
マイクロニードル10の形成方法としては、例えば、機械加工によって、基体部11と突起部12との外形を形成した後に、貫通孔14aおよび流路拡張部14bを形成する方法が用いられてもよいし、マイクロニードル10が樹脂材料から形成される場合には、射出成形によって基体部11と突起部12とが形成されてもよい。射出成形が用いられる場合、金型への樹脂の充填が、流路拡張部14bの形成予定位置にて、二方向から回り込む樹脂が表面の固化した状態で接するように行われることによって、流路拡張部14bが形成されてもよい。あるいは、射出成形の後工程として、機械加工等が行われることによって、流路拡張部14bが形成されてもよい。また、マイクロニードル10が二種類の材料から形成される場合には、インサート成形や二色成形等によってマイクロニードル10が形成されてもよい。基体部11と突起部12との外形を形成した後に、流路拡張部14bを形成するために用いられる加工方法としては、例えば、レーザー加工や超音波加工等が挙げられる。
図5を参照して、マイクロニードル10の製造方法の一例として、マイクロニードル10を、射出成形を利用した一体成形によって形成する方法について説明する。
図5が示すように、射出成形に用いられる金型30は、固定金型31、第1可動金型32、第2可動金型33、および、コアピン34を備えている。固定金型31には、突起部12の形状に応じた突起部成形用溝31aが形成されている。なお、固定金型31にて、突起部成形用溝31aの形成されている部分が交換可能とされることにより、固定金型31における突起部成形用溝31aの形状が変更可能とされてもよい。
第1可動金型32および第2可動金型33の各々は、固定金型31に対する位置を変えることができる金型である。第1可動金型32には、基体部11を2つに分割したときの一方であって突起部12の先端Pの下方に位置する部分の形状に応じた第1成形用溝32aが形成されており、第2可動金型33には、基体部11を2つに分割したときの他方の形状に応じた第2成形用溝33aが形成されている。
コアピン34は、本体部35と先端部36とを備える。本体部35は、マイクロニードル10のうち、基体部11の内周面を形成するための部分であり、先端部36は、突起部12の貫通孔14aを形成するための部分である。
金型30に樹脂を注入するためのランナー37は、第1可動金型32に設けられている。ランナー37が第1成形用溝32aに接続された部分がゲート38である。
マイクロニードル10を製造する際には、射出成形機から金型30に溶融した樹脂が注入される。これにより、ランナー37およびゲート38を通って、第1成形用溝32aに樹脂が流れ込み、さらに、樹脂は、突起部成形用溝31aと第2成形用溝33aに流れ込む。
ここで、ゲート38から注入される樹脂の流速や、金型30内を流れる樹脂の流速や、ゲート38の位置や数、樹脂をゲート38から注入するタイミング等を調整することによって、突起部成形用溝31a内の流路拡張部14bの形成予定位置にて、この位置を挟むように周方向の二方向から回り込んだ樹脂が、表面の固化した状態で合流するようにする。
例えば、金型30を、冷却用の圧縮空気が流れる流路の形成されたモールドベースに組み込んで用い、樹脂の充填中に圧縮空気を上記流路に流すことによって、金型30を部分的に冷却する。この圧縮空気の流量の調整によって、金型30の温度に勾配を持たせ、突起部成形用溝31a内を流れる樹脂の速度を調整することが可能である。
これにより、突起部成形用溝31a内にて、合流した樹脂の当接部分に界面が形成される。この界面の形成されている部分が流路拡張部14bである。
金型30に充填された樹脂が完全に固化すると、第1可動金型32、第2可動金型33、および、コアピン34の位置が変更されることによって、マイクロニードル10が金型30から取り出される。
[作用]
図6および図7を参照して、本実施形態のマイクロニードル10の作用について説明する。
図6が示すように、マイクロニードル10は、注射筒40の備える外筒41の筒先に取り付けられる。液剤の投与に際しては、マイクロニードル10が液剤の投与対象の皮膚に押し当てられることによって、突起部12が皮膚を刺す。そして、突起部12が皮膚を刺した状態で、押子42がマイクロニードル10に向けて押し込まれる。押子42が押し込まれることによって、外筒41に充填されている液剤Mが、マイクロニードル10の基体部11内に供給され、さらに、突起部12の貫通孔14aに供給される。そして、液剤Mは、突起部12の上面13Tの開口から出て皮内に入る。
図7(a)が示すように、貫通孔14aに液剤が流れていないとき、および、貫通孔14aを流れる液剤の圧力が小さいうちは、流路拡張部14bは閉じている。すなわち、貫通孔14a内の空間と突起部12を取り囲む空間とを連通させる連通路は閉じている。貫通孔14a内に皮膚の組織が入り込んで貫通孔14aの一部が詰まり、貫通孔14aを流れる液剤の圧力が大きくなると、貫通孔14aを押し広げようとする力が大きくなり、その結果、図7(b)が示すように、流路拡張部14bが開く。すなわち、突起部12の上面13Tから側面13Dにかけて、突起部12が2つに分かれ、貫通孔14aに繋がる隙間が形成される。これにより、上記連通路が開き、突起部12内において液剤の流れる流路が拡張される。上記連通路は、突起部12の上面13Tと側面13Dとに開口する。
その結果、貫通孔14a内の皮膚の組織が貫通孔14aから流れ出て、貫通孔14aの詰まりが解消され、液剤が円滑に投与されるようになる。また、貫通孔14a内に詰まりが生じたまま液剤の投与が継続される場合と比較して、液剤の注入圧力が低く維持されるため、皮内からの反力を受けて液剤が皮膚の表面に漏れ出ることも抑えられる。
また、貫通孔14a内の詰まりに限らず、例えば、皮内の圧力が高いために貫通孔14aを流れる液剤の圧力が大きくなった場合にも、流路拡張部14bが開くことにより、液剤の流れる流路が拡張される。その結果、液剤の注入圧力を低く維持することができるため、これによっても、液剤が皮膚の表面に漏れ出ることが抑えられる。
流路拡張部14bが、突起部12の上面13Tから側面13Dにかけて形成された切れ目である構成、すなわち、連通路として、流路拡張部14bの位置する部分に形成された切れ目を広げる構成では、上面13Tに近いほど、連通路が大きく開く。すなわち、突起部12の基端に近いほど、液剤の流れる流路の拡張の程度が小さい。したがって、流路拡張部14bが開いているときに、突起部12に供給された液剤が、突起部12における支持面11Sの付近から流れ出ることが抑えられる。そのため、液剤が皮膚の表面に漏れ出ることが抑えられる。
流路拡張部14bを設けることの他に、液剤の円滑な投与を目的として貫通孔14aを詰まりにくくするための手段としては、貫通孔14aの径を大きくすることが考えられる。しかし、貫通孔14aの径を大きくすると、突起部12の強度の確保のためには、突起部12の全体を大きくせざるを得ない。突起部12が大きくなると、突起部12を皮膚に刺す際の抵抗が大きくなるという問題が生じる。また、貫通孔14aの径が大きいほど、液剤の流出口が大きくなるため、液剤が投与されている期間においては常に、液剤を投与すべき部位以外の部位、例えば、皮下や皮膚の表面に液剤が漏れ出る虞が高くなる。これに対し、本実施形態のマイクロニードル10を用いれば、こうした問題が生じることを抑えつつ、液剤の円滑な投与が可能である。
流路拡張部14bが開いているときには、流路拡張部14bが閉じているときと比較して、液剤を投与すべき部位以外の部位に液剤が漏れ出る可能性が高まるとしても、本実施形態のマイクロニードルであれば、貫通孔14aを流れる液剤の圧力が高くなるまでは流路拡張部14bが閉じているため、液剤が漏れ出る可能性を小さく留めることができる。また、貫通孔14aの詰まり等が生じず、貫通孔14aを流れる液剤の圧力が低く保たれていた場合には、液剤が投与されている期間中、液剤の漏れ出る可能性を低く留めた状態を維持することができる。
なお、貫通孔14aの詰まりが解消された後には、流路拡張部14bは元のように閉じてもよいし、開いたままであってもよい。
以上説明したように、本実施形態のマイクロニードル10によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)突起部12に、貫通孔14aを流れる流体の圧力が増加することに伴って、貫通孔14a内の空間と突起部12を取り囲む空間とを連通させる連通路を広げることが可能に構成された流路拡張部14bが形成されている。こうした構成によれば、貫通孔14a内に皮膚の組織が入って詰まりが生じ、貫通孔14aを流れる流体の圧力が大きくなったとき、連通路が広がり、突起部12内における流体の流路が拡張される。これにより、貫通孔14a内の皮膚の組織が移動して、貫通孔14aの詰まりが解消されやすくなる。結果として、貫通孔14aを通じた液剤の円滑な投与が可能となる。
(2)貫通孔14aを流体が流れていない状態において、上記連通路は閉じられているため、連通路が常に開いている構成と比較して、液剤を投与すべき部位以外の部位に液剤が漏れ出る可能性を低減できる。また、連通路が常に開いている構成と比較して、突起部12において構造体が欠けている部分を小さくできるため、突起部12の強度の確保のために必要な突起部12の全体の大きさを小さく、細くできる。したがって、突起部12を皮膚に刺す際の抵抗が大きくなることが抑えられるため、突起部12が、突起部12を皮膚に確実に刺すために有利な構造となる。
(3)突起部12の周面が、支持面11Sから延びる側面13Dと、支持面11Sに対して傾斜した上面13Tとから構成され、貫通孔14aは上面13Tに開口し、支持面11Sと対向する方向から見て、突起部12の先端Pは、上面13Tの縁部に位置する。こうした構成によれば、突起部が中央の貫通孔に向かって尖る円錐形状や角錐形状を有する構成と比較して、突起部12が皮膚に刺さりやすく、また、貫通孔14a内に皮膚の組織が入り込むことが抑えられる。
(4)流路拡張部14bが、突起部12の上面13Tにおいて先端Pから遠い領域S2に含まれる構成では、突起部12のなかで皮膚の穿孔に際して力のかかりにくい部分に、流路拡張部14bが設けられる。したがって、流路拡張部14bの構成する連通路が突起部12に形成される構成のなかでは、皮膚の穿孔時における突起部12の強度が低下することが抑えられる。
(5)流路拡張部14bが、貫通孔14aから突起部12の側面13Dの1つまで延びるとともに、突起部12の上面13Tから支持面11Sに向かって延びる切れ目、すなわち、突起部12の上面13Tから側面13Dにかけて形成された切れ目である。そして、流路拡張部14bは、連通路として、上記切れ目を広げる。こうした構成によれば、上面13Tに近いほど、流路拡張部14bが大きく開き、突起部12の基端に近いほど、液剤の流れる流路の拡張の程度が小さい。したがって、流路拡張部14bが開いているときに、突起部12に供給された液剤が、皮膚の表面に漏れ出ることが抑えられる。
(6)支持面11Sに沿った方向から見て、流路拡張部14bの端部が支持面11Sから離れている。こうした構成によれば、流路拡張部14bが開いているときに、突起部12に供給された液剤が皮膚の表面に漏れ出ることがさらに抑えられる。
(7)流路拡張部14bが開き始めるときの貫通孔14aを通る流体の圧力、すなわち、流路拡張部14bが連通路を広げ始めるときの流体の圧力が0.20MPa以下である構成では、貫通孔14aを流れる液剤の圧力が0.20MPaを超える前に連通路が広がるため、液剤の投与に際して液剤の押圧に要する力の低減が可能である。
(8)貫通孔14aを流体が流れていないときに貫通孔14aが突起部12の周面に形成する開口部の面積が、5.0×10−4mm以上2.0×10−1mm以下である構成では、開口部が微小であるため、貫通孔14a内が皮膚の組織によって詰まりやすい。こうしたマイクロニードルが流路拡張部14bを有する構成であれば、微小な貫通孔14aを通じて液剤を円滑に投与することが可能となるため、有益性が高い。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・突起部12の形状は、上記実施形態の形状に限られない。例えば、図8が示す突起部20のように、突起部20は、円錐をその延びる方向に対して斜めに切断した形状を有していてもよい。この場合、突起部20の周面は、支持面11Sから延びる曲面である側面21Dと、側面21Dに接続され、支持面11Sに対して傾斜した上面21Tとから構成される。また、流路拡張部14bは、上面21Tのなかで最も先端Pから遠い部分から側面21Dにかけて形成されていることが好ましい。突起部が、錐体形状をその延びる方向に対して斜めに切断した形状を有する場合のように、突起部の幅Wが突起部の先端から基端に向かって徐々に大きくなる構成では、流路拡張部14bの設けられている構成であっても突起部の強度が低下することが抑えられる。
また、突起部は、角柱や円柱をその延びる方向に対して斜めに切断した形状を有していてもよい。図9に、四角柱をその延びる方向に対して斜めに切断した形状を有する突起部22を示す。この場合、突起部22の周面は、支持面11Sから延びる4つの側面23Dと、側面23Dに接続され、支持面11Sに対して傾斜した上面23Tとから構成される。こうした場合、突起部の先端から基端まで突起部の幅Wは一定であり、幅Wが変化する構成と比較して、突起部を皮膚に刺す際の抵抗を小さく抑えられる。
・図10が示すように、突起部は、傾斜した上面を有さず、支持面11Sと対向する方向から見て、突起部の先端が突起部の中央部に位置する形状を有していてもよい。図10が示す突起部24は、中央の貫通孔14aに向かって尖る円錐形状を有する。この場合、突起部24の周面は、支持面11Sから延びる曲面である側面25Dから構成され、突起部24の先端は、尖った頂点ではなく、貫通孔14aの開口端が先端である。こうした構成においても、流路拡張部14bは、貫通孔14aから突起部24の周面まで延びるとともに、支持面11Sに沿った方向から見て貫通孔14aの開口端から支持面11Sに向かって延びている。
上記構成であっても、上記(1),(2),(5)〜(8)と同様の効果は得られる。ただし、上述のように、突起部の周面が、支持面11Sから延びる側面と、支持面11Sに対して傾斜した上面とから構成され、突起部の先端Pが、上面の縁部に位置する構成の方が、突起部が皮膚に刺さりやすく、また、貫通孔14a内に皮膚の組織が入り込むことが抑えられる点において好ましい。
・上記実施形態や、図8〜図10に示した形状に限らず、突起部は、皮膚を刺すことの可能な形状であればよい。例えば、突起部は、突起部の延びる方向において、角錐形状、円錐形状、円柱形状、角柱形状のうち、互いに異なる2つ以上の形状を有していてもよい。また、突起部の周面には、溝や段差が形成されていてもよい。また、突起部の上面は、湾曲していてもよい。
・支持面11Sと対向する方向から見て、貫通孔14aは、突起部12の中央部からずれた位置に形成されていてもよい。この場合も、貫通孔14aから突起部12の周面までの厚みが小さい部分に、流路拡張部14bが形成されることが好ましい。
・流路拡張部14bは、貫通孔14aを流れる流体の圧力が増加することに伴って、連通路を広げるように構成されていればよく、ひとつながりの切れ目でなくてもよい。
例えば、流路拡張部14bは、レーザー加工や超音波加工等による内部改質や、熱や加圧による物性変化によって形成された複数の加工部分から構成されてもよい。すなわち、各加工部分は、貫通孔14aから突起部12の周面まで延び、流路拡張部14bは、支持面11Sに沿った方向から見て、貫通孔14aの開口端から支持面11Sに向かって複数の加工部分が点状に並ぶ部分であってもよい。この場合、貫通孔14aを流体が流れていない状態において、流路拡張部14bには切れ目(連通路)が実質的に存在しない。貫通孔14aを流れる流体の圧力が増加することに伴って、強度の低い加工部分を起点として突起部12が流路拡張部14bにて分裂し、連通路が開く。
また例えば、流路拡張部14bは、樹脂成形によって形成されたウェルドラインの位置する部分のように、突起部12を構成する材料が、製造時に界面を形成しつつ接合した部分であって、周囲の部分よりも強度の低い部分であってもよい。そして、貫通孔14aを流れる流体の圧力が増加することに伴って、突起部12がこの強度の低い流路拡張部14bにて分裂し、連通路が開く。
このように、流路拡張部14bは、周囲の部分よりも強度の低い脆弱部であってもよい。要は、流路拡張部14bは、上記実施形態のように貫通孔14aに流体が流れる前から切れ目として形成されているか、もしくは、上述のように貫通孔14aを流れる流体の圧力が増加したときに切れ目となる構成を有していればよい。そして、流路拡張部14bが、貫通孔14aから突起部の周面まで延びるとともに、支持面11Sに沿った方向から見て貫通孔14aの開口端から支持面11Sに向かって線状に延びる部分であり、貫通孔14aを流れる流体の圧力の増加に伴って、連通路として、当該流路拡張部14bの位置する部分に形成された切れ目を広げるように構成されていれば、上記(5)の効果は得られる。
流路拡張部14bの開きが僅かであったとしても、連通路の形成によって液剤の流れが変わると、貫通孔14a内の皮膚の組織が動いて貫通孔14aの詰まりは解消され易くなる。
・上記実施形態では、貫通孔14aを流体が流れていない状態において、流路拡張部14bは閉じていたが、流路拡張部14bは常に開いていてもよい。すなわち、貫通孔14aを流体が流れていない状態においても、連通路は開かれていてもよい。例えば、図11が示すように、流路拡張部14cが、貫通孔14aから突起部12の周面まで延びるとともに、支持面11Sに沿った方向から見て貫通孔14aの開口端から支持面11Sに向かって延びる溝であって、支持面11Sに向かって窪む溝である構成では、貫通孔14aを流体が流れていない状態においても、連通路は開かれている。そして、流路拡張部14cは、貫通孔14aを流れる流体の圧力が所定の圧力以上となったときに、さらに開き、連通路を広げる。こうした構成によっても上記(1)に準じた効果は得られる。
要は、貫通孔14aを流体が流れていない状態において連通路が閉じられている構成であれ、開いている構成であれ、流路拡張部は、貫通孔14aを流れる流体の圧力が増加することに伴って、連通路を広げるように構成されていればよい。
ただし、貫通孔14aを流体が流れていない状態において連通路が閉じられている構成の方が、貫通孔14aに詰まりが生じるまでの間において、液剤を投与すべき部位以外の部位に液剤が漏れ出る可能性を低減できる。また、貫通孔14aの詰まり等が生じず、貫通孔14aを流れる液剤の圧力が低く保たれていた場合には、液剤の漏れ出る可能性を低く留めた状態を維持することができる。また、流路拡張部が溝である構成のように、常に開いている流路拡張部14cが突起部12に形成されている場合と比較して、突起部12において構造体が欠けている部分を小さくできるため、突起部12の強度の低下が抑えられ、また、突起部12の強度の確保のために必要な突起部12の全体の大きさを小さくできる。
・流路拡張部14bは、貫通孔14aを流れる流体の圧力が所定の圧力以上となったときに開き、その開度を保つように構成されていてもよいし、流体の圧力が大きくなるほど大きく開くように構成されていてもよい。
・突起部12には、複数の流路拡張部14bが形成されていてもよい。この場合、支持面11Sと対向する方向から見て、複数の流路拡張部14bは、貫通孔14aの周囲に均等に配置されていることが好ましい。
・基体部11の形状は、筒状でなくてもよく、基体部11は、突起部12を支持する支持面11Sを有していればよい。
・マイクロニードル10の使用形態は、注射筒40に取り付けられて用いられる形態に限られない。突起部12の貫通孔14aへ、注射筒40とは異なる器具によって液剤が供給されてもよい。また、液剤の投与後に、突起部12は、基体部11と分離されて、投与対象の皮内に残されてもよい。
・マイクロニードル10によって液剤を投与される対象は、人に限らず、他の動物であってもよい。また、上述した実施形態の構成、および、変形例の構成の各々は、適宜組み合わせて実施することができる。
[実施例]
上述したマイクロニードルについて、具体的な実施例および比較例を用いて説明する。
<実施例>
図5に示したように、固定金型、第1可動金型、第2可動金型、および、コアピンを備える金型が組み込まれたモールドベースを準備した。固定金型における突起部成形用溝は、成形された突起部が、図1に示したように四角錐をその延びる方向に対して斜めに切断した形状であって、突起部の長さが0.8mmである突起部となるように形成した。第1可動金型の第1成形用溝および第2可動金型の第2成形用溝は、支持面が円形となるように形成した。コアピンの先端部は、直径が100μmである円柱形状とした。モールドベース内には冷却用の圧縮空気が流れる流路が設けられており、固定金型の部分的な冷却が可能である。
上記金型を全電動射出成形機(住友重機械工業社製、SE18DU)に組み込み、290℃に加熱したポリカーボネートを50mm/secの射出速度で金型に注入した後、10秒間にわたって金型を冷却した。樹脂の射出時には、固定金型内で温度勾配が生じるようにモールドベース内の流路に流す圧縮空気の量を調整することによって、突起部成形用溝内でコアピンの先端部の周りに回り込む樹脂の速度を制御した。なお、成形は、使用する樹脂を120℃で8時間乾燥処理した後に実施した。樹脂の固化後、成形品を金型から取り出し、ランナー部を取り除くことによって、実施例のマイクロニードルを得た。
実施例のマイクロニードルを顕微鏡で観察したところ、突起部の延びる方向に直線状に延びる切れ目が、突起部の周面に形成されていることが認められた。この切れ目である流路拡張部は、突起部の側面における全長が300μmであった。
また、流路拡張部14bが閉じているときに貫通孔が突起部の上面に形成する開口部の面積は、7.9×10−3mmであった。
<比較例>
樹脂の射出時にモールドベース内の流路に圧縮空気を流さずに、固定金型の温度が均一となるようにしたこと以外は実施例の条件と同様の条件で成形を行って、比較例のマイクロニードルを得た。比較例のマイクロニードルを顕微鏡で観察したところ、このマイクロニードルには切れ目が形成されていないことが確認された。
[注入圧力の評価]
実施例および比較例のマイクロニードルを用いて、注入圧力の評価を実施した。実施例および比較例のマイクロニードルの各々について、液剤として生理食塩水が充填された注射筒にマイクロニードルを取り付けて、12週齢のウィスターラットから摘出した皮膚に突起部を刺した後に、生理食塩水50μLを突起部に向けて注入し、注入に要した最大の圧力を計測した。
最大注入圧力の測定は、圧力計を接続したチューブを、注射筒の外筒に押子の代わりに挿入して、チューブ内に、チューブ内が所定の圧力になるようにガスを供給し、生理食塩水の注入が完了するまでこのガスの圧力を0.01Mpaずつ増加させることにより行った。
実施例および比較例の各々について、複数のサンプルに対して最大注入圧力の計測を行ったところ、比較例のマイクロニードルにおける最大注入圧力の平均は0.12Mpaであった。一方、実施例のマイクロニードルにおける最大注入圧力の平均は0.08Mpaであった。すなわち、実施例のマイクロニードルは、比較例のマイクロニードルよりも低い注入圧力によって液剤を投与することが可能であり、貫通孔が詰まりにくく、液剤の円滑な投与が可能であることが示された。
10…マイクロニードル、11…基体部、11S…支持面、12,20,22,24…突起部、13D,21D,23D,25D…側面、13T,21T,23T…上面、14a…貫通孔、14b,14c…流路拡張部、30…金型、31…固定金型、32…第1可動金型、33…第2可動金型、34…コアピン、37…ランナー、38…ゲート、40…注射筒、41…外筒、42…押子。

Claims (8)

  1. 支持面を有する基体部と、
    前記支持面から突き出た突起部であって、当該突起部の延びる方向に沿って当該突起部を貫通する貫通孔を有する前記突起部と、を備え、
    前記突起部は、前記貫通孔内の空間と前記突起部を取り囲む空間とを連通させる連通路を、前記貫通孔を流れる流体の圧力の増加に伴って広げるように構成された流路拡張部を有する
    マイクロニードル。
  2. 前記貫通孔を流体が流れていないとき、前記連通路は閉じられている
    請求項1に記載のマイクロニードル。
  3. 前記突起部の周面は、前記支持面から延びる側面と、前記側面に接続された上面であって、前記支持面に対して傾斜した前記上面とを含み、
    前記貫通孔は前記上面に開口し、
    前記支持面と対向する方向から見て、前記突起部の先端は、前記上面の縁部に位置する
    請求項1または2に記載のマイクロニードル。
  4. 前記支持面と対向する方向から見て、前記上面を、前記突起部の前記先端に近い領域と前記先端から遠い領域とに分けたとき、前記連通路は、前記先端から遠い領域に含まれる
    請求項3に記載のマイクロニードル。
  5. 前記貫通孔は前記突起部の先端部分に開口する開口端を有し、
    前記流路拡張部は、前記貫通孔から前記突起部の周面まで延びるとともに、前記支持面に沿った方向から見て前記貫通孔の前記開口端から前記支持面に向かって線状に延びる部分であり、前記貫通孔を流れる流体の圧力の増加に伴って、前記連通路として、当該流路拡張部の位置する部分に形成された切れ目を広げる
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロニードル。
  6. 前記支持面に沿った方向から見て、前記流路拡張部の端部は、前記支持面から離れている
    請求項5に記載のマイクロニードル。
  7. 前記流路拡張部が前記連通路を広げ始めるときの前記流体の圧力は、0.20MPa以下である
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のマイクロニードル。
  8. 前記貫通孔を流体が流れていないとき、前記貫通孔が前記突起部の周面に形成する開口部の面積は、5.0×10−4mm以上2.0×10−1mm以下である
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のマイクロニードル。
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