JPWO2017130565A1 - 密閉型圧縮機および冷凍サイクル装置 - Google Patents

密閉型圧縮機および冷凍サイクル装置 Download PDF

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Abstract

密閉型圧縮機は、密閉ケースに収容された電動機部および圧縮機構部を備えている。電動機部は、回転子および固定子を含み、回転子は、互いに積層された複数の電磁鋼板の内部に埋め込まれた複数の永久磁石を有する鉄心と、鉄心の圧縮機構部と向かい合う端面に設けられたバランスウエイトと、を備えている。バランスウエイトは、鉄心の端面に設けられ、非磁性体で構成されるとともにバランス孔を有する環状の第1のウエイト部と、第1のウエイト部に積層され、磁性体で構成されるとともにバランス孔を有する環状の第2のウエイト部と、を備えている。第1のウエイト部の内周縁および外周縁、第2のウエイト部の内周縁および外周縁は、互いに同一の寸法の形状を有する。

Description

本発明の実施形態は、密閉型圧縮機および冷凍サイクル装置に関する。
空気調和機のような冷凍サイクル装置に用いられる密閉型圧縮機は、密閉ケースに収容された電動機部および圧縮機構部を備えている。電動機部は、密閉ケースの内周面に固定された固定子と、圧縮機構部に回転軸を介して連結された回転子と、を有している。回転子は、固定子の内側に同軸状に位置されるとともに、当該回転子の外周面と固定子の内周面との間に狭小のエアギャップ(モータギャップ)が形成されている。
この種の密閉型圧縮機では、省エネルギー化あるいは環境保全などの観点から電動機部の高効率化および省資源化が求められている。この対策として、近年、永久磁石式の回転子を電動機部に採用した密閉型圧縮機が提供されている。永久磁石式の回転子は、複数の電磁鋼板を積層した鉄心と、当該鉄心の内部に埋め込まれた複数の永久磁石と、を有し、前記鉄心の端面に端板およびバランスウエイトが配置されている。
端板は、永久磁石が鉄心から抜け落ちるのを防止するための要素である。バランスウエイトは、回転軸の回転を安定させるとともに、回転子および圧縮機全体の作動状態を安定させるために用いられる。
従来の永久磁石式の回転子によると、バランスウエイトは、打ち抜き加工された複数のケイ素鋼板を積層することで構成されている。積層されたケイ素鋼板は、リベットを用いて鉄心と一体化されているとともに、鉄心の端面の一部から突出されている。
特開平4−185247号公報
バランスウエイトが鉄心の端面から突出していると、回転子の回転時に大きな空気抵抗が生じるのを避けられない。これにより、回転子の風損が増加し、エネルギー損失となる。さらに、バランスウエイトが風損による抵抗を繰り返し受けることで、バランスウエイトを鉄心に固定するリベットが疲労破壊し、バランスウエイトが鉄心から外れることがあり得る。
バランスウエイトを形成するケイ素鋼板は磁性体であるので、鉄心に埋め込まれた永久磁石から発生する磁束が回転子の軸方向へ漏れてしまう。この結果、回転子の外側に配置される固定子との間での有効鎖交磁束が減少し、電動機部に要求される性能を発揮することが困難となる。
加えて、圧縮機構部が電動機部によって駆動されると、密閉ケースの内底部の油溜り部に貯溜された潤滑油が圧縮機構部により吸い上げられる。吸い上げられた潤滑油は、圧縮機構部の各種の摺動部分に供給される。この際、回転子から突出されたバランスウエイトにより潤滑油が撹拌されてしまい、密閉ケースの外部に吐出される潤滑油の量が増加する。
本発明の目的は、端板およびバランスウエイトによる風損を抑制するとともに、有効鎖交磁束を増大させることで電動機部の性能向上を図り、しかも、端板およびバランスウエイトの形状を簡素化してコストを低減できる密閉型圧縮機を得ることにある。
本実施形態の密閉型圧縮機は、密閉ケースと、前記密閉ケースの内部で冷媒を圧縮する圧縮機構部と、前記密閉ケースに収容され、前記圧縮機構部を駆動する電動機部と、を備えている。前記電動機部は、前記圧縮機構部に連結された回転子と、前記回転子を取り囲んだ状態で前記密閉ケースに固定された固定子と、を含む。前記回転子は、互いに積層された複数の電磁鋼板の内部に埋め込まれた複数の永久磁石を有する鉄心と、前記鉄心の前記圧縮機構部と向かい合う端面に設けられたバランスウエイトと、を備えている。
前記バランスウエイトは、前記鉄心の前記端面に設けられ、非磁性体で構成されるとともにバランス孔を有する環状の第1のウエイト板と、前記第1のウエイト板に積層され、磁性体で構成されるとともにバランス孔を有する環状の第2のウエイト板と、を備え、前記第1のウエイト板の内周縁および外周縁、前記第2のウエイト板の内周縁および外周縁は、互いに同一の寸法の形状を有する。
図1は、第1の実施形態に係る冷凍サイクル装置に用いる密閉型圧縮機の断面図である。 図2Aは、第1の実施形態で用いる回転子の鉄心の側面図である。 図2Bは、鉄心の下端部に位置された第2のバランスウエイトを図2AのF2B−F2B線に沿って切断した際の第1の端板の形状を示す平面図である。 図2Cは、鉄心の下端部に位置された第2のバランスウエイトを図2AのF2C−F2C線に沿って切断した際の第1のウエイト板の形状を示す平面図である。 図2Dは、鉄心の下端部に位置された第2のバランスウエイトを図2AのF2D−F2D線に沿って切断した際の第2のウエイト板の形状示す平面図である。 図2Eは、鉄心の下端部に位置された第2のバランスウエイトを図2AのF2E−F2E線に沿って切断した際の第2の端板の形状示す平面図である。 図3は、図2AのF3−F3線に沿う平面図である。 図4Aは、第2の実施形態に係る回転子の平面図である。 図4Bは、図4AのAa−O−Ab線に沿う回転子の断面図である。 図4Cは、第2の実施形態に係る回転子の下面図である。
[第1の実施形態]
以下、第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、冷凍サイクル装置1の冷凍サイクル回路Rを示している。冷凍サイクル回路Rは、密閉型圧縮機K、放熱器2、膨張装置3、吸熱器である蒸発器4およびアキュームレータ5を主要な要素として備えている。冷凍サイクル回路Rを構成する前記各種の要素は、冷媒が循環する冷媒管Pを介して直列に接続されている。
冷凍サイクル回路Rに用いられる冷媒は、例えばHFC系冷媒、HFO系冷媒、HC(炭化水素)系冷媒または二酸化炭素(CO2)冷媒である。
密閉型圧縮機Kは、いわゆる縦型のロータリコンプレッサであって、密閉ケース10、電動機部11および圧縮機構部12を主要な要素として備えている。電動機部11は、密閉ケース10内の中間部に収容されている。圧縮機構部12は、密閉ケース10内の下部に収容されている。電動機部11は、回転軸13を介して圧縮機構部12に連結されている。
電動機部11は、例えばインバータで駆動されるブラシレスDC同期モータである。電動機部11は、密閉ケース10の内周面に固定された円筒状の固定子14と、固定子14で取り囲まれた回転子15と、を備えている。
密閉ケース10の底部に油溜まり部16が形成されている。油溜まり部16には、潤滑油が貯溜されている。潤滑油としては、例えばポリオールエステル油、エーテル系油、鉱物油、アルキベンゼン油、PAG油の単一油もしくは混合油が用いられる。
図1に示すように、圧縮機構部12は、油溜まり部16に貯溜された潤滑油の中に浸漬されている。圧縮機構部12は、シリンダ18を備えている。シリンダ18は、密閉ケース10の内側に挿入されているとともに、当該シリンダ18の外周面が密閉ケース10の内周面に固定されている。
主軸受19がシリンダ18の上面に取り付けられている。さらに、副軸受20がシリンダ18の下面に取り付けられている。主軸受19および副軸受20は、シリンダ18の内径部を閉塞している。シリンダ18の内径部、主軸受19および副軸受20で囲まれた空間は、シリンダ室Sを構成している。シリンダ室Sは、冷媒管Pの一部である吸込管17を介してアキュームレータ5に接続されている。
回転軸13は、主軸受19および副軸受20により回転自在に支持され、密閉ケース10の中心を通る鉛直線V1の上に同軸状に位置されている。主軸受19は、回転軸13の中間部を回転自在に支持している。副軸受20は、回転軸13の下端部を回転自在に支持している。さらに、回転軸13は、偏心部13aを備えている。偏心部13aは、主軸受19と副軸受20との間に位置されるとともに、シリンダ室Sに収容されている。
リング状のローラ21が偏心部13aの外周面に嵌合されている。ローラ21は、回転軸13が回転した時に、シリンダ室Sの内部で偏心運動する。これにより、ローラ21の外周面の一部がシリンダ室Sの内周面に摺動可能に線接触する。
シリンダ18は、案内溝(図示せず)を有している。案内溝は、シリンダ18の径方向に沿って直線状に延びているとともに、一端がシリンダ室Sに開口されている。案内溝にブレード(図示せず)が往復動可能に収容されている。ブレードは、円弧状に湾曲された先端を有し、当該先端がローラ21の外周面に摺動可能に押し付けられている。
ブレードは、ローラ21と協働してシリンダ室Sを吸入領域と圧縮領域とに区画するとともに、ローラ21の偏心運動に追従してシリンダ室Sに突出したり、シリンダ室Sから退去する方向に移動するようになっている。この結果、シリンダ室Sの吸入領域および圧縮領域の容積が変化し、吸込管17からシリンダ室Sに吸い込まれた気相冷媒が圧縮される。
図1に示すように、吐出マフラ22が主軸受19の上に取り付けられている。吐出マフラ22は、主軸受19に設けた吐出弁機構23を覆っている。吐出弁機構23は、シリンダ室Sで加圧された気相冷媒が所定の圧力に達した時に開放する。これにより、シリンダ室Sで加圧された高温・高圧の気相冷媒が吐出マフラ22の内部に吐出される。
高温・高圧の気相冷媒は、電動機部11を構成する各種の部品間に設けられたガス案内路を通じて密閉ケース10の上部に導かれるとともに、冷媒管Pを経由して放熱器2に導かれる。
放熱器2に導かれた高温・高圧の気相冷媒は、例えば空気との熱交換により凝縮し、高圧の液相冷媒に変化する。高圧の液相冷媒は、膨張装置3を通過する過程で減圧されて低圧の気液二相冷媒に変化する。気液二相冷媒は、蒸発器4を通過する過程で空気から熱を奪って蒸発し、低温・低圧の気相冷媒に変化する。蒸発器4を通過する空気は、液相冷媒の蒸発潜熱により冷やされ、冷風となって例えば空調(冷房)すべき場所に送られる。
蒸発器4を通過した気相冷媒は、アキュームレータ5に導かれる。蒸発器4で蒸発しきれなかった液相冷媒は、アキュームレータ5で気相冷媒から分離される。液相冷媒から分離された気相冷媒は、吸込管17を経て密閉型圧縮機Kのシリンダ室Sに吸い込まれる。シリンダ室Sに吸い込まれた気相冷媒は、再び高温・高圧の気相冷媒に圧縮されて密閉ケース10から冷媒管Pに吐出され、上述の作用を繰り返す。
次に、密閉型圧縮機Kの電動機部11について詳細に説明する。
固定子14は、密閉ケース10の内周面に固定されたヨークと、ヨークの内周面に形成された複数のティースと、を備えている。ティースの数は、3nで表すことができる。本実施形態では、n=3とすることでティースの数を9としている。
さらに、ティースは、ヨークの内周面から回転子15の外周面に向けて突出されている。ティースは、固定子14の周方向に間隔を存して配列されているとともに、各ティースに導線が集中巻きされている。
図2に示すように、回転子15は、鉄心25を備えている。鉄心25は、例えば複数の電磁鋼板を密閉ケース10の軸方向に互いに積層することで構成されている。鉄心25の中心部には、回転軸13の上部が同軸状に固定されている。鉄心25の外周面は、極小のエアギャップを介して固定子14の内周面と向かい合っている。
回転子15の磁極数は、2nで表すことができる。nは、2以上の整数である。本実施形態では、n=3とすることで回転子15の磁極数を6としている。具体的に述べると、図3に示すように、六つの板状の永久磁石26が鉄心25の内部に埋め込まれている。六つの永久磁石26は、鉄心25の外周部に設けた六つの磁石収容孔27に個々に挿入されている。
さらに、六つの永久磁石26は、鉄心25の周方向に沿うような姿勢で鉄心25の外周部に配置されているとともに、鉄心25の周方向に間隔を存して配列されている。
図1に示すように、回転子15は、第1のバランスウエイト30Aおよび第2のバランスウエイト30Bを備えている。第1のバランスウエイト30Aおよび第2のバランスウエイト30Bは、ローラ21の偏心運動に伴う回転軸13の回転アンバランス量を打ち消すことで、密閉型圧縮機Kの振動を低減する。第1のバランスウエイト30Aは、鉄心25の上端部に配置されている。第2のバランスウエイト30Bは、圧縮機構部12と向かい合う鉄心25の下端部に配置されている。
図2Aに示すように、第2のバランスウエイト30Bは、第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34を主要な要素として備えている。第1の端板31は、非磁性体の板材で構成されている。第1のウエイト部32は、複数の非磁性体の板材を互いに積層することで構成されている。第2のウエイト部33は、複数の磁性体の板材を互いに積層することで構成されている。第2の端板34は、磁性体の板材で構成されている。
第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34は、互いに積層されているとともに、例えばリベットを用いた締結およびかしめ加工により、鉄心25の下端面に一体的に固定されている。
具体的に述べると、第1の端板31は、鉄心25の下端面に重ね合わされている。図2Bに示すように、第1の端板31は、円形の内周縁nおよび円形の外周縁mを有する円環状に形成されている。四つのリベット孔36aが第1の端板31に設けられている。リベット孔36aは、第1の端板31の周方向に間隔を存して配列されている。本実施形態では、四つのリベット孔36aは、回転子15の中心を通る中心軸線C1を間に挟んで二つのリベット孔36aが並ぶように、中心軸線C1に対し線対称の位置関係に配置されている。
油戻し孔37aおよびバランス孔38が第1の端板31に設けられている。油戻し孔37aおよびバランス孔38は、中心軸線C1を間に挟んで互いに向かい合う位置に設けられている。油戻し孔37aは、第1の端板31の周方向に沿うような横長の開口形状を有している。バランス孔38は、油戻し孔37aよりも大きいとともに、第1の端板31の周方向に沿うように円弧状に湾曲された開口形状を有している。さらに、バランス孔38は、第1の端板31の外周縁mよりも内周縁nに近づいた位置に開口されている。
図3に最もよく示されるように、第1の端板31のバランス孔38は、鉄心25に設けられた二つの磁石収容孔27から外れている。そのため、磁石収容孔27に挿入された永久磁石26の下端面にしても、バランス孔38と重ならないようにバランス孔38から完全に外れている。
永久磁石26の下端面は、バランス孔38から完全に外れている必要はなく、永久磁石26の下端面の一部がバランス孔38に露出していてもよい。加えて、バランス孔38は必須の要素ではなく、第1の端板31から省略してもよい。
図2Cに示すように、第1の端板31と隣り合う第1のウエイト部32は、円形の内周縁nおよび円形の外周縁mを有する円環状に形成されている。図2Dに示すように、第1のウエイト部32と隣り合う第2のウエイト部33は、円形の内周縁nおよび円形の外周縁mを有する円環状に形成されている。第1のウエイト部32および第2のウエイト部33の形状・寸法は、第1の端板31と同様である。
四つのリベット孔36bおよび油戻し孔37bが第1のウエイト部32に設けられている。リベット孔36bおよび油戻し孔37bは、第1の端板31のリベット孔36aおよび油戻し孔37aと同じ形状・寸法を有するとともに、第1の端板31のリベット孔36aおよび油戻し孔37aと合致する位置に設けられている。
同様に、四つのリベット孔36cおよび油戻し孔37cが第2のウエイト部33に設けられている。リベット孔36cおよび油戻し孔37cは、第1のウエイト部32のリベット孔36bおよび油戻し孔37bと同じ形状・寸法を有するとともに、第1のウエイト部32のリベット孔36bおよび油戻し孔37bと合致する位置に設けられている。
さらに、第1のウエイト部32および第2のウエイト部33に夫々バランス孔39が設けられている。第1のウエイト部32のバランス孔39は、第1のウエイト部32の周方向に沿うように円弧状に湾曲された開口形状を有している。第2のウエイト部33のバランス孔39は、第2のウエイト部33の周方向に沿うように円弧状に湾曲された開口形状を有している。第1のウエイト部32および第2のウエイト部33のバランス孔39は、互いに合致するとともに、同じ寸法を有している。
図3に示すように、各バランス孔39の内周縁は、第1の端板31のバランス孔38の内周縁と合致している。これに対し、各バランス孔39の外周縁は、第1の端板31のバランス孔38の外周縁よりも第1のウエイト部32および第2のウエイト部33の径方向に沿う外側にずれている。言い換えると、バランス孔39は、バランス孔38よりも大きな開口面積を有し、バランス孔39の外周部分が第1の端板31によって閉じられている。
図2Eに示すように、第2の端板34は、円形の内周縁nおよび円形の外周縁mを有する円環状に形成されている。第2の端板34の形状・寸法は、第1のウエイト部32および第2のウエイト部33と同様である。
四つのリベット孔36dおよび油戻し孔37dが第2の端板34に設けられている。リベット孔36dおよび油戻し孔37dは、第1の端板31のリベット孔36aおよび油戻し孔37aと同じ形状・寸法を有するとともに、第1の端板31のリベット孔36aおよび油戻し孔37aと合致する位置に設けられている。加えて、第2の端板34は、バランス孔38,39を下方から閉じている。
図2Aに示すように、第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34は、鉄心25の直径以下の直径を有する真円又は真円の一部を切り欠いた形状を有している。第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34の夫々の外周縁mの中心は、回転子15の中心を通る中心軸線C1の上に位置されている。
これに対し、第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34の夫々の内周縁nは、円弧状に湾曲された二本の曲線部と、曲線部の間を結ぶ二本の直線部とで規定された楕円の形状を有している。
具体的に述べると、図3に示すように、回転子15の中心軸線C1の上に位置する第2のバランスウエイト30Bの回転中心O1およびバランス孔39の円周方向に沿う中心39aを通る直線X−Xは、第1のウエイト部32および第2のウエイト部33の内周縁nに対し径方向に沿う二箇所で交差している。直線X−Xと内周縁nとの交点をn1およびn2とすると、交点n1と交点n2との間の中心O2は、回転中心O1よりもバランス孔39の方向にずれている。
そのため、第1のウエイト部32および第2のウエイト部33において、交点n1から外周縁mまでの直線X−Xに沿う距離は、交点n2から外周縁mまでの直線X−Xに沿う距離と比較して、中心O2が回転中心O1からずれている分だけ短くなっている。したがって、図3に示すように、バランス孔39が開口された第1のウエイト部32および第2のウエイト部33の下半分の面積は、回転中心O1を間に挟んで反対側に位置された第1のウエイト部32および第2のウエイト部33の上半分の面積よりも狭くなっている。
さらに、バランス孔39の存在により、第1のウエイト部32および第2のウエイト部33の下半分の有効面積がさらに減少し、第1のウエイト部32および第2のウエイト部33の上半分に対するアンバランス量が十分に確保されている。
第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34の内周縁nの形状は楕円に限らず、第2のバランスウエイト30Bのアンバランス量を確保できれば、内周縁nは例えば真円であってもよい。
第1の端板31および第1のウエイト部32を構成する非磁性体としては、例えばステンレス鋼板を用いている。第2のウエイト部33および第2の端板34を構成する磁性体としては、例えば電磁鋼板を用いている。
第2のウエイト部33に用いる電磁鋼板は、鉄心25に用いる電磁鋼板よりも板厚が厚い。第1のウエイト部32に用いるステンレス鋼板は、第2のウエイト部33に用いる電磁鋼板と同程度の板厚を有している。
電磁鋼板は、板厚の精度が高いために、バランスウエイトとしての精度を高くできる。本実施形態によると、鉄心25に用いる電磁鋼板は、板厚が0.35mmであり、第2のウエイト部33に用いる電磁鋼板は、板厚が0.5mmである。
さらに、第2のウエイト部33に用いる電磁鋼板は、鉄心25に用いる電磁鋼板よりもケイ素の含有量が少なく、比重が大きい。具体的には、第2のウエイト部33に用いる電磁鋼板の密度は、7.8kg/cmである。これに対し、鉄心25に用いる電磁鋼板の密度は、7.6kg/cmである。
鉄心25の直径と第2のバランスウエイト30Bの直径との差が、回転子15と固定子14との間のエアギャップ以下の場合は、第1のウエイト部32の厚さをエアギャップの2倍ないし3倍以上に設定するとよい。
本実施形態では、第1の端板31および第1のウエイト部32を構成する材料としてステンレス鋼板のような非磁性体を用い、第2のウエイト部33および第2の端板34を構成する材料として電磁鋼板のような磁性体を用い、これら異種材料を同一の金型で打ち抜いている。
非磁性体の板厚をL1、磁性体の板厚をL2とした時、下記の(1)式を満たすようにするとよい。
L1−0.1≦L2≦L1+0.1(mm) …(1)
次に、第2のバランスウエイト30Bを製造するに際して、その製造工程の一つであるプレス加工工程の概略を説明する。
最初に、シート状の金属素材に穴抜き加工を施し、金属素材に複数のバランス孔38,39を開ける。第1の端板31のバランス孔38と、第1のウエイト部32および第2のウエイト部33のバランス孔39とでは、大きさおよび形状が互いに異なっている。そのため、順送り型に形状が異なる複数種のポンチおよびダイスを取り付け、いずれかのポンチを選択して動作させる。
この後、金属素材に穴抜き加工を施し、バランス孔38,39に隣接した位置に複数の円形の内周縁nを形成する。第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34の内周縁nは、大きさおよび形状が互いに共通しているので、金属素材に円滑に加工を施すことができる。
この後、金属素材に穴抜き加工を施すことで、各内周縁nの周囲に複数のリベット孔36a,36b,36c,36dおよび複数の油戻し孔37a,37b,37c,37dを開ける。引き続き、金属素材に打ち抜き加工を施し、リベット孔36a,36b,36c,36d、油戻し孔37a,37b,37c,37dおよびバランス孔38,39を取り囲むように複数の円形の外周縁mを形成する。リベット孔36a,36b,36c,36d、油戻し孔37a,37b,37c,37dおよび外周縁mは、第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34の全てにおいて同一の寸法・形状を有するので、金属素材に円滑に加工を施すことができる。
このことにより、第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34を同時に得ることができる。
回転子15の上端部に位置された第1のバランスウエイト30Aは、端板およびウエイト部を主要な要素として備えている。端板は、例えばステンレス鋼板のような非磁性体で形成されているとともに、第2のバランスウエイト30Bの第1の端板31と同じ形状・寸法を有している。
ウエイト部は、例えば複数のステンレス鋼板のような非磁性体を互いに積層することで構成されている。さらに、ウエイト部は、第2のバランスウエイト30Bの第1のウエイト部32と同じ形状・寸法を有している。
第1の実施形態によると、回転子15の上端部に位置する第1のバランスウエイト30Aは、端板およびウエイト部が夫々ステンレス鋼板のような非磁性体で構成されている。回転子15の下端部に位置する第2のバランスウエイト30Bにあっては、回転子15の鉄心25の下端面に重ねられた第1の端板31および第1の端板31の下に位置する第1のウエイト部32がステンレス鋼板のような非磁性体で構成されている。
このため、鉄心25に埋め込まれた永久磁石26から発生する磁束が回転子15の軸方向に漏れるのを抑制でき、当該磁束は、回転子15を取り囲む固定子14の側に流れる。したがって、固定子14との間での有効鎖交磁束が増大し、電動機部11に要求される性能を充分に満たすことができる。
それとともに、回転子15の回転がより円滑化して風損を抑制することができ、回転子15を駆動する電動機部11の負担を軽減することができる。
さらに、第2のバランスウエイト30Bにあっては、第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34の内周縁nおよび外周縁mが互いに同一の寸法を有する円環状に形成されている。このため、第1の端板31、第1のウエイト部32、第2のウエイト部33および第2の端板34を同一の金型を使用してプレス加工することができる。よって、第2のバランスウエイト30Bの製造性が向上する。
加えて、第2のバランスウエイト30Bの内周縁nの直径が一定となるので、第2のバランスウエイト30Bの内周面が滑らかな形状となる。これにより、圧縮機構部12から密閉ケース10内に吐出された気相冷媒が第2のバランスウエイト30Bの内側を通過する際に、気相冷媒が回転する第2のバランスウエイト30Bによって強く攪拌されるのを抑制できる。
圧縮機構部12から密閉ケース10内に吐出された気相冷媒は、回転子15と固定子14との間のエアギャップ、鉄心25に設けられた油通路、第2のバランスウエイト30Bに設けられた油戻し孔37a,37b,37c,37dおよび固定子14に設けられたガス案内路を介して密閉ケース10の上端に接続された冷媒管Pに円滑に導かれる。
圧縮機構部12が作動した状態では、密閉ケース10の油溜まり部16に貯溜された潤滑油が攪拌される。攪拌された潤滑油は、飛沫となって密閉ケース10内を浮遊する。本実施形態では、第2のバランスウエイト30Bの内周面が滑らかな形状であるので、内周面の近傍に渦が生じるのを抑制できる。このため、密閉ケース10内を浮遊する潤滑油の飛沫が回転する第2のバランスウエイト30Bによって吸い上げられるのを防止でき、密閉ケース10の外部に吐出される潤滑油の量が減少する。
本実施形態によると、第2のウエイト部33として第1のウエイト部32よりも安価な材料を使用することができ、第2のバランスウエイト30Bのコストの低減に寄与する。
図3に示すように、回転子15の外周面の直径と第2のバランスウエイト30Bの外周縁mの直径との差Gが、回転子15と固定子14との間のエアギャップと同等もしくは小さい場合は、第1のウエイト部32の厚さをエアギャップの2倍〜3倍以上に設定することが望ましい。
すなわち、永久磁石26の磁力は、距離の二乗に反比例して出力することが知られている。そのため、ステンレス鋼板のような非磁性体で構成された第1のウエイト部32において、例えば第1のウエイト部32の厚さをエアギャップの2倍〜3倍に止め、それ以降は、高価なステンレス鋼板の代わりに比較的廉価な電磁鋼板のような磁性体を用いた第2のウエイト部33に置き換えることが好ましい。これにより、第2のバランスウエイト30Bのコストを低減しつつ、第2のバランスウエイト30Bの本来の性能を維持することができる。
第2のウエイト部33を構成する電磁鋼板は、板厚の精度が高いため、バランスウエイトの精度を高める上で好都合となる。本実施形態では、板厚が0.35mmの電磁鋼板で鉄心25を構成し、板厚が0.5mmの電磁鋼板で第2のウエイト部33を構成している。これにより、第2のウエイト部33を構成する電磁鋼板の数が減少し、第2のバランスウエイト30Bの製造性が向上するとともに、第2のバランスウエイト30Bのコストを低減できる。
第2のウエイト部33に用いる電磁鋼板は、鉄心25に用いる電磁鋼板よりもケイ素の含有量が少なく、比重が大きい。すなわち、比重が大きい電磁鋼板で第2のウエイト部33を構成することにより、第2のウエイト部33に用いる電磁鋼板の数を減らすことができる。これにより、第2のバランスウエイト30Bの製造性がより向上するとともに、第2のバランスウエイト30Bのコストの低減に寄与する。
本実施形態では、第1のウエイト部32に非磁性体の一例であるステンレス鋼板を使用している。このため、金属素材の硬度およびせん断抵抗等の影響を受けるプレス加工性のばらつきが電磁鋼板と比較して小さくて済む。したがって、同一の金型を使用してのプレス加工性を向上させることができる。
本実施形態では、第1のウエイト部32に用いるステンレス鋼板の板厚をL1、第2のウエイト部33に用いる電磁鋼板の板厚をL2とした時、
L1−0.1≦L2≦L1+0.1(mm)
の関係を満たすようにした。すなわち、異種の金属板の板厚の差を0.1(mm)以内として、当該金属板に同一の金型を用いてプレス加工を施すことで、金型に要する費用を抑制することができる。さらに、素材となる金属板を選定する上での自由度が増大する。
図3に示すように、第1の端板31に設けられたバランス孔38は、鉄心25に埋め込まれた永久磁石26の端面と重ならないように、当該永久磁石26から外れた位置に設けられている。このことにより、第1の端板31を用いて鉄心25からの永久磁石26の脱落を防止できるとともに、永久磁石26の脱落を防ぐ第1の端板31にバランスウエイトとしての機能を付加することができる。
さらに、第1の端板31がバランスウエイトとしての機能を兼ねるので、第1のウエイト部32に用いるステンレス鋼板の数を減らすことができる。よって、第2のバランスウエイト30Bのコストの低減に寄与する。
本実施形態において、第1のウエイト部32のバランス孔39が鉄心25に埋め込まれた永久磁石26の端面と重ならないように、当該バランス孔39を永久磁石26から外れた位置に設ければ、第1のウエイト部32を利用して鉄心25からの永久磁石26の脱落を防止することができる。これにより、第2のバランスウエイト30Bから第1の端板31を省略することが可能となる。
第1のウエイト部32は、第2のウエイト部33の電磁鋼板と同程度の板厚を有するステンレス鋼板で構成されている。このため、電磁鋼板との比較において、金属板の硬度およびせん断抵抗等の影響を受けるプレス加工性の差が例えば黄銅等よりも小さくて済む。したがって、同一の金型を使用してのプレス加工性が向上する。
本実施形態によると、第2のバランスウエイト30Bの回転中心O1およびバランス孔39の円周方向に沿う中心39aを通る直線X−Xは、第2のウエイト部33の内周縁nに対し二箇所で交差している。直線X−Xと内周縁nとの交点をn1およびn2とした場合、交点n1と交点n2との間の中心O2は、回転中心O1よりもバランス孔39の方向にずれている。これにより、交点n1から外周縁mまでの直線X−Xに沿う距離は、交点n2から外周縁mまでの直線X−Xに沿う距離よりも短くなっている。
この結果、第2のバランスウエイト30Bのアンバランス量が大きくなり、回転子15の回転時における回転子15および密閉型圧縮機Kのバランスを確実に保つことができる。
第2のバランスウエイト30Bの第2の端板34は、密閉ケース10の油溜め部16に貯溜された潤滑油の油面と向かい合っている。第2の端板34には、バランス孔が存在しないために、潤滑油の攪拌を防止できるとともに、風損を抑制することができる。
[第2の実施形態]
図4A、図4Bおよび図4Cは、第2の実施形態を開示している。
第2の実施形態は、回転子15の一部の構成が前記第1の実施形態と相違している。これ以外の構成は、前記第1の実施形態と同様である。そのため、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図4Aは、回転子15の平面図、図4Bは、図4AのAa−O−Ab線に沿う回転子15の断面図、図4Cは、回転子15の下面図である。図4Aおよび図4Bに示すように、四つのガス抜き孔25a、嵌合孔25b、四つのリベット孔40および単一の油通路41が鉄心25に設けられている。
嵌合孔25bは、回転軸13が嵌合される要素であって、回転子15の中心軸線C1と同軸状に位置されている。ガス抜き孔25aは、鉄心25の周方向に沿う円弧状の開口形状を有するとともに、嵌合孔25bを取り囲むように鉄心25の周方向に間隔を存して配列されている。リベット孔40は、第2のバランスウエイト30Bの第1の端板31のリベット孔36aに対応するように鉄心25の周方向に間隔を存して配列されている。油通路41は、隣り合う二つのリベット孔40の間に位置されている。ガス抜き孔25a、リベット孔40および油通路41は、夫々鉄心25を軸方向に貫通している。
鉄心25の上端部に位置された第1のバランスウエイト30Aは、鉄心25の上端面に積層された端板43と、端板43の上に重ねられたウエイト部44と、を備えている。端板43は、ステンレス鋼板のような非磁性体で構成されているとともに、第2のバランスウエイト30Bの第1の端板31と同一の寸法に形成されている。ウエイト部44は、複数のステンレス鋼板のような非磁性体を互いに積層することで構成されているとともに、第2のバランスウエイト30Bの第1のウエイト部32と同一の寸法を有する円環状に形成されている。そのため、端板43およびウエイト部44は、円形の内周縁nおよび外周縁mを有する円環形の形状を有している。
さらに、端板43は、バランス孔45および四つのリベット孔46を有している。バランス孔45は、端板43の周方向に円弧状に湾曲された開口形状を有している。リベット孔46は、鉄心25のリベット孔40に通じるように、当該リベット孔40に対応した位置に設けられている。
ウエイト部44は、バランス孔47および四つのリベット孔48を有している。バランス孔47は、ウエイト部44の周方向に湾曲された開口形状を有するとともに、端板43のバランス孔45と合致する位置に設けられている。本実施形態によると、バランス孔47は、バランス孔45よりも大きな開口形状を有し、当該バランス孔47の外周部分が端板43により閉じられている。リベット孔48は、端板43のリベット孔46に通じるように、当該リベット孔46に対応した位置に設けられている。
図4Aおよび図4Cに示すように、鉄心25のガス抜き孔25aおよび嵌合孔25bは、第1のバランスウエイト30Aのウエイト部44の内周縁nの内側および第2のバランスウエイト30Bの第2の端板34の内周縁nの内側に開口されている。
言い換えると、ガス抜き孔25aは、第1のバランスウエイト30Aのウエイト部44の内周縁nの内側および第2のバランスウエイト30Bの第2の端板34の内周縁nの内側を通じて密閉ケース10内に連通されている。本実施形態では、ガス抜き孔25aの外周縁から回転子15の回転中心までの距離は、端板44の内周縁nの半径および第2の端板34の内周縁nの半径と同等に設定されている。
図4Aに示すように、鉄心25の油通路41の上端は、第1のバランスウエイト30Aのウエイト部44のバランス孔47の中央部に開口されている。油通路41の上端は、円形の開口形状を有している。
鉄心25の油通路41の下端は、第2のバランスウエイト30Bの油戻し孔37a,37b,37c,37dに連通されている。そのため、第2のバランスウエイト30Bの油戻し孔37a,37b,37c,37dは、油通路41を介して第1のバランスウエイト30Aの上面となるウエイト部44の上に通じている。
第2の実施形態によると、第1のバランスウエイト30Aの上面に溜まった潤滑油を鉄心25の油通路41から第2のバランスウエイト30Bの油戻し孔37a,37b,37c,37dを介して密閉ケース10の油溜まり部16に速やかに戻すことができる。そのため、油溜まり部16に貯溜される潤滑油の液面の低下を防止することができる。
前記実施形態では、1シリンダ形の密閉型圧縮機Kについて説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば2シリンダ形の密閉式圧縮機においても同様に実施可能である。
さらに、密閉型圧縮機は、回転軸13を縦置きにした縦型の密閉型圧縮機Kに特定されるものではなく、例えば回転軸を横置きにした横型の密閉型圧縮機にも適用可能である。
以上、本実施形態を説明したが、上述の実施形態は、例として提示したものであり、実施形態の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…密閉ケース、11…電動機部、12…圧縮機構部、14…固定子、15…回転子、25…鉄心、26…永久磁石、30B…バランスウエイト(第2のバランスウエイト)、32…第1のウエイト部、33…第2のウエイト部、39,45…バランス孔、n…内周縁、m…外周縁、K…密閉型圧縮機、2…放熱器、3…膨張装置、4…蒸発器、P…冷媒管、R…冷凍サイクル回路。

Claims (7)

  1. 密閉ケースと、
    前記密閉ケースの内部で冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
    前記密閉ケースに収容され、前記圧縮機構部を駆動する電動機部と、を備えた密閉型圧縮機であって、
    前記電動機部は、前記圧縮機構部に連結された回転子と、前記回転子を取り囲んだ状態で前記密閉ケースに固定された固定子と、を含み、前記回転子は、互いに積層された複数の電磁鋼板の内部に埋め込まれた複数の永久磁石を有する鉄心と、前記鉄心の前記圧縮機構部と向かい合う端面に設けられたバランスウエイトと、を備え、
    前記バランスウエイトは、
    前記鉄心の前記端面に設けられ、非磁性体で構成されるとともにバランス孔を有する環状の第1のウエイト部と、
    前記第1のウエイト部に積層され、磁性体で構成されるとともにバランス孔を有する環状の第2のウエイト部と、を備え、
    前記第1のウエイト部の内周縁および外周縁、前記第2のウエイト部の内周縁および外周縁は、互いに同一の寸法の形状を有する密閉型圧縮機。
  2. 前記第1のウエイト部は、ステンレス鋼板で構成され、前記第2のウエイト部は、前記鉄心を構成する前記電磁鋼板の板厚よりも厚い電磁鋼板で構成された請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記第2のウエイト部を構成する前記電磁鋼板は、前記鉄心を構成する電磁鋼板よりも比重が大きい請求項2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記バランスウエイトは、非磁性体で構成されるとともにバランス用孔を有する環状の端板をさらに備え、前記端板は、前記鉄心の端面と前記第1のウエイト部との間に設けられているとともに、前記端板の前記バランス孔は、前記永久磁石の1つの端面に対し完全に重ならない位置に設けられた請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  5. 前記第1のウエイト部の前記バランス孔および前記第2のウエイト部の前記バランス孔は、夫々前記第1のウエイト部および前記第2のウエイト部の周方向に沿う円弧状に湾曲された形状を有し、
    前記第1のウエイト部および前記第2のウエイト部の回転中心と前記バランス孔の円周方向の中心とを通る直線は、前記第1のウエイト部および前記第2のウエイト部の前記内周縁に対し前記内周縁の径方向に沿う二箇所で交差するとともに、前記直線と前記内周縁とが交差する二つの交点の中心は、前記回転中心に対して前記バランス孔の方向にずれている請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  6. 前記回転子は、前記鉄心を貫通するとともに前記回転子の上面に開口された油通路を有し、前記バランスウエイトは、前記鉄心の下端面に設けられているとともに、前記油通路に連通された油戻し孔を有する請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  7. 冷媒が循環するとともに、放熱器、膨張装置および蒸発器が接続された冷媒管と、
    前記放熱器と前記蒸発器との間で前記冷媒管に接続された請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載された密閉型圧縮機と、
    を備えた冷凍サイクル装置。
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