JPWO2017104431A1 - モールドモータ - Google Patents

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JPWO2017104431A1
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Abstract

巻線が巻き回される固定子コアを含む固定子と、固定子を覆う樹脂製のケーシングと、固定子コアの径方向外側で対向する永久磁石を含む回転子と、軸方向に延び、回転子に取り付けられる出力軸と、出力軸を回転可能に支持する1対の軸受と、内部に1対の軸受が収納された1対の軸受収納部材とを有し、1対の軸受収納部材は、ケーシングに配され、軸受の少なくとも外輪を保持し、1対の軸受収納部材が、固定子コアに直接的または間接的に接触あせ、回転のばらつきを抑制して長期間、安定して回転させることができるモールドモータを提供する。

Description

本発明は、モールドモータに関する。
従来の電動機は特許文献1に開示されている。この電動機は、コア部をモールドしたケースを有する固定子と、固定子の外側に配置された回転子とを有している。コア部は円筒状の内孔を有している。コア部の一端側には内孔よりも大径の第1の軸受保持部が形成されている。また、コア部の他端側には内孔よりも大径の第2の軸受保持部が形成されている。そして、第1の軸受保持部に外輪が嵌合された第1の軸受と、第2の軸受保持部に外輪が嵌合された第2の軸受とを有している。そして、第1の軸受及び第2の軸受の内輪には、回転子の中心に嵌め込まれた軸が装着されている。
この電動機は、第1の軸受及び第2の軸受の外輪をコア部に直接嵌合させているため、コア部が含まれる固定子と、軸が中心に嵌め込まれた回転子との位置の精度を高めている。
特開平11-187605号公報
特許文献1に記載の電動機では、コア部に軸受保持部が形成されている。また、軸受保持部は、コア部に設けられた凹部でありコア部で発生する磁束密度にばらつきが生じ、電動機の回転がばらつく原因となる場合がある。また、軸受をコア部に直接固定する構成であるため、軸受の取り付け時に作用する力でコア部が変形することもあり、電動機の回転のばらつきの原因になる場合がある。
そこで、本発明は、回転のばらつきを抑制して長期間、安定して回転させることができるモールドモータを提供することを目的とする。
本発明の例示的なモールドモータは、巻線が巻き回される固定子コアを含む固定子と、前記固定子を覆う樹脂製のケーシングと、前記固定子コアの径方向外側で対向する永久磁石を含む回転子と、軸方向に延び、前記回転子に取り付けられる出力軸と、前記出力軸を回転可能に支持する1対の軸受と、内部に前記1対の軸受が収納された1対の軸受収納部材とを有し、前記1対の軸受収納部材は、前記ケーシングに配され、前記軸受の少なくとも外輪を保持し、前記1対の軸受収納部材が、前記固定子コアに直接的または間接的に接触していることを特徴とする。
例示的な本発明のモールドモータによれば、長期間、安定して回転することができる。
図1は、本発明にかかるモールドモータの一例の断面図である。 図2は、軸受および軸受収納部材の拡大図である。 図3は、第1軸受と第1軸受収納部材とを分解した斜視図である。 図4は、第2軸受と第2軸受収納部材とを分解した斜視図である。 図5は、軸受をケーシングに直接取り付けた状態の一部を示す図である。 図6は、空気調和機の室外機の斜視図である。 図7は、図6に示す室外機の内部の配置を示す斜視図である。 図8は、本発明にかかるモールドモータが用いられたファンモータの断面図である。 図9は、第1軸受収納部材の他の例を示す斜視図である。 図10は、第1軸受収納部材のさらに他の例を示す斜視図である。 図11は、第1軸受収納部材のさらに他の例を示す斜視図である。 図12は、本発明にかかるモールドモータの他の例の断面図である。 図13は、第1収容部と第1軸受収納部材と第1弾性部材とを分解した分解斜視図である。 図14は、第1収容部と第1軸受収納部材と第1弾性部材とを分解した分解斜視図である。 図15は、第1収容部と第1軸受収納部材と第1弾性部材とを分解した分解斜視図である。 図16は、第1収容部と第1軸受収納部材と第1弾性部材とを分解した分解斜視図である。
<1.第1実施形態> 以下に本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかるモールドモータの一例の断面図である。なお、以下の説明では、出力軸が延びる方向を軸方向とする。そして、図1において、左を第1方向(図中、D1で示す)、右を第2方向(図中、D2で示す)と定義して説明する。また、軸方向に対して直交する方向を径方向とし、軸を中心とする円の接線方向を周方向とする。
<1.1 モールドモータの構成> 図1に示すように、本実施形態にかかるモールドモータAは、固定子1と、ケーシング2と、回転子3と、出力軸4と、第1軸受51と、第2軸受52と、第1軸受収納部材61と、第2軸受収納部材62とを有している。固定子1は、ケーシング2に覆われている。回転子3には、出力軸4が、取り付けられている。そして、出力軸4が、第1軸受51及び第2軸受52を介して、固定子2に支持される。回転子3は、固定子1の外部に配置されている。すなわち、本実施形態にかかるモールドモータAは、固定子1の外側に回転子3が取り付けられたアウターロータ型のDCブラシレスモータである。
<1.2 固定子の構成> 固定子1は、固定子コア11と、インシュレータ12と、コイル13とを有している。固定子コア11が、複数枚の鋼板(電磁鋼板)を軸方向に積層された状態である。すなわち、固定子コア11は、導電性を有する。固定子コア11の中央には、軸方向に延び、断面円形状の中空部111が形成されている。なお、固定子コア11は、電磁鋼板を積層した構造に限定されず、単一の部材であってもよい。この場合、固定子コア11の製造方法としては、鍛造又は鋳造を挙げることができるが、これらに限定されない。
インシュレータ12は、固定子コア11を被覆している。インシュレータ12に被覆された固定子コア11は、導線が巻き回されたコイル13を有する。これにより、固定子コア11とコイル13とは、絶縁される。なお、本実施形態において、インシュレータ12は、樹脂の成型体であるが、これに限定されない。固定子コア11とコイル13とを絶縁することができる構成を広く採用できる。
固定子1は、固定子コア11にコイル13を複数個備えている。固定子1において、複数個のコイル13は、中空部111を中心として、周方向に並んで配列されている。
上述のとおりインシュレータ12は、固定子コア11とコイル13を絶縁する。そのため、固定子コア11において、中空部111の周囲には、インシュレータ12で被覆されない露出部分112が、形成されている。詳細は後述するが、露出部分112には、第1軸受収納部材61と、第2軸受収納部材62が接触する。
<1.3 ケーシングの構成> ケーシング2は樹脂製であり、少なくとも露出部112を露出させて固定子1を覆っている。ケーシング2は、樹脂のモールド成型体である。すなわち、ケーシング2は、コイル13等の電気配線に水が付着することを防ぐ。また、ケーシング2は、モールドモータAの筐体でもある。そのため、ケーシング2は、モールドモータAが用いられる機器のフレーム等への固定に、用いられる場合がある。そのため、ケーシング2のモールド成型には、モールドモータAを保持することができる強度を有する樹脂が用いられる。
ケーシング2の中央部分には、軸方向に貫通し、露出部112が内部に突出する内孔21を有している。内孔21は、軸方向の両端に開口部を有している。内孔21の第1方向D1側の端部の第1開口部211に、第1軸受収納部材61が、配置されている。また、内孔21の第2方向D2側の端部の第2開口部212に、第2軸受収納部材62が、配置されている。
<1.4 軸受収納部材の構成> 第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62は、ここでは、鉄、真鍮等の金属製である。第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62は、インサート成型にて、ケーシング2に配される。すなわち、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62の少なくとも一部は、ケーシング2に被覆された状態である。なお、インサート成型に限定されず、予め形成されているケーシング2の第1開口部211に第1軸受収納部材61を、第2開口部212に第2軸受収納部材62をそれぞれ、収納して、固定できればよい。固定方法としては、圧入、接着等を挙げることができる。
ケーシング2は、樹脂であり、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62は、金属である。そのため、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62は、ケーシング2に比べて、線膨張係数が小さい。つまり、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62は、ケーシング2に比べて熱による変形(熱変形)の変形量が小さい。また、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62は、金属製であることから、導電性を有している。
なお、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62は、金属製としているが、これに限定されない。例えば、ケーシング2よりも線膨張係数が小さいこと、導電性を有していることの少なくとも一方を備えていればよく、例えば、導電性樹脂、導電性セラミック等で作製されていてもよい。
第1軸受収納部材61は、第1方向D1側から露出部112と接触する。また、第2軸受収納部材62は、第2方向D2側から露出部112と接触する。1対の軸受収納部材61、62は、固定子1を挟んで対称に配置されている。すなわち、1対の軸受収納部材61、62は、固定子コア11を軸方向の両側から挟むとともに、固定子コア11に接触する。
第1軸受収納部材61には、第1軸受51が収納されている。第2軸受収納部材62には、第2軸受52が収納されている。第1軸受収納部材61と第2軸受収納部材62は、対になっている。また、第1軸受51および第2軸受も対になっている。すなわち、1対の軸受51および52が、1対の軸受収納部材61および62が収納されている。第1軸受51および第2軸受52は、導電性を有している。
図2は、軸受および軸受収納部材の拡大図である。図3は、第1軸受と第1軸受収納部材とを分解した斜視図である。図4は、第2軸受と第2軸受収納部材とを分解した斜視図である。なお、図4には、第2弾性部材7も記載している。
図2、図3に示すように、第1軸受収納部材61は、筒状部611と、端面部612と、フランジ部613とを備えている。筒状部611は、軸方向に延びる円筒形である。筒状部611の中心軸が、出力軸4の中心軸と一致する。筒状部611の内部には、第1軸受51が軽圧入(中間ばめ)される。すなわち、第1軸受収納部材61は第1軸受51の少なくとも外輪511を保持する。
端面部612は、筒状部611の一端、すなわち、第2方向D2側の端部を覆う。また、端面部612は、固定子コア11の露出部分112の第1方向D1側と接触している。端面部612の中央には、軸方向に貫通した貫通孔614が形成されている。出力軸4が、貫通孔614を貫通する。なお、出力軸4の回転を妨げないように、貫通孔614の内径は、出力軸4の外径よりも大きい。端面部612は、第1軸受51に充填されているグリースの、固定子コア11への流出を抑制する、すなわち、シールとしての役割を果たしている。そのため、端面部612は、第1軸受51の外輪511と、後述する内輪512の間の隙間を軸方向に覆う形状であることが好ましい。しかしながらこれに限定されない。例えば、隙間の径方向外側を覆い、グリースの流出を抑制してもよい。
なお、第1軸受51に充填されているグリースが、固定子コア11に流出するのを抑制する形状を広く採用できる。また、粘度の高いグリースの使用、第1軸受51にシール部材が設けられている等で、グリースが流出しにくい場合、端面部612は、隙間を覆わなくてもよい。
フランジ
部613は、筒状部611の他端、すなわち、第1方向D1側の端部に設けられる。フランジ部613は、筒状部611の外面から径方向に広がる円板形状である。なお、フランジ部613は、円形に限定されない。例えば、楕円形や矩形等、筒状部611の外形よりも大きい形状を広く採用できる。すなわち、フランジ部613は、筒状部611の端面部612の反対側の端部から径方向外側に延びている。
金属製の第1軸受収納部材61により、第1軸受収納部材61の線膨張係数が小さい。そのため、モータの駆動時に熱が発生しても、第1軸受収納部材61が変形しにくい。また、フランジ部613の少なくとも一部が、ケーシング2で保持されている。そのため、熱変形による第1軸受収納部材61の周方向の位置ずれが起こりにくい。
第1軸受収納部材61は、固定子コア11と接触している。これにより、第1軸受収納部材61は、固定子コア11に対して、位置決めされる。第1軸受収納部材61は、固定子1を覆うケーシング2に対して、熱変形差によるずれが抑制されている。これにより、第1軸受収納部材61は、固定子1に対してずれにくい。
図2、図4に示すように、第2軸受収納部材62は、第1軸受収納部材61と同様に、筒状部621と、端面部622と、フランジ部623とを有している。そして、端面部622の中央には、貫通孔624が形成されている。フランジ部623は、筒状部621の端面部622の反対側の端部から径方向外側に延びている。なお、第2軸受収納部材62の各部の構成は、第1軸受収納部材61の各部とほぼ同一である。そのため、異なる部分を除いて、詳細な説明は省略する。
端面部622は、筒状部621の一端、すなわち、第1方向D1側の端部を覆う。また、端面部622は、固定子コア11の露出部分112の第2方向D2側と接触している。また、第1軸受収納部材61と同様に第2軸受収納部材62も金属製であるため、線膨張係数が小さい。そのため、モータの駆動時に熱が発生しても、第2軸受収納部材62が変形しにくい。また、フランジ部623の少なくとも一部が、ケーシング2で保持されている。そのため、熱変形による第2軸受収納部材62の周方向の位置ずれが起こりにくい。
第2軸受収納部材62は、固定子コア11と接触している。これにより、第2軸受収納部材62は、固定子コア11に対して、位置決めされる。第2軸受収納部材62は、固定子1を覆うケーシング2に対して、熱変形差によるずれが抑制されている。これにより、第2軸受収納部材62は、固定子2に対してずれにくい。
図2、図4に示すように、第2軸受収納部材62は内部に第2軸受52を収納する。このとき、第2軸受収納部材62の内部には、端面部622と第2軸受52の外輪521とに接触する第2弾性部材7が設けられる。第2弾性部材7とは、負勢部材である。第2弾性部材7は、円環状の部材である。第2弾性部材7は、周方向に沿って波打つ形状を有している、いわゆる、波ワッシャである。そして、第2弾性部材7が、弾性変形し、軸方向に力が作用する。これにより、第2軸受収納部材62に第2軸受52が収納されたとき、第2弾性部材7は、外輪521を、軸方向に沿って、端面部622から離れる方向に付勢する。
なお、第2弾性部材7は、波ワッシャに限定されず、例えば、コイルばね、皿ばね等であってもよい。また、端面部622の一部を切って、引き起こして、第2弾性部材7としてもよい。第2弾性部材7として、第2軸受52の外輪521に、軸方向の力を、作用させることができる構成を、広く採用できる。第2軸受収納部材62が、端面部621を有する構成とすることで、第2弾性部材7を配置する空間を確保することができる。なお、第2弾性部材7を配置する空間とは、第2弾性部材7を配置する物理的な空間というだけではない。すなわち、第2弾性部材7の弾性力を、第2軸受52の外輪521に軸方向に作用させるための形状、構成を含んでいる。
なお、本実施形態では、第2軸受52と端面部621との間に第2弾性部材7を配置しているが、これに限定されない。第1軸受51と端面部611との間に配置してもよい。また、第1軸受51と端面部611との間、および、第2軸受52と端面部621との間の両方に取り付けられていてもよい。なお、本実施形態において、第2軸受収納部材62に、第2弾性部材7を配置した理由の詳細については、後述する。
<1.5 軸受の構成> 図2、図3、図4等に示すように、第1軸受51は、外輪511と、内輪512と、ボール513とを備えた、転がり軸受である。第1軸受51は、第1軸受収納部材61の筒状部611の内面に圧入される。また、内輪512は、出力軸4が圧入される。すなわち、内輪512は、出力軸4に固定される。つまり、内輪512の内径は、出力軸4の外径と同じか小さく形成されている。
第1軸受51において、第2方向D2側の端面は、第1軸受収納部材61の端面部612と接触する。なお、第1軸受51の第1方向D1側の端面は、出力軸4に取り付けられた軸止め輪41と接触する。これにより、出力軸4が第2方向D2側に抜けるのが抑制される。
外輪511と内輪512との間に、複数個のボール513が配置される。複数個のボール513は、周方向に並んで配置されている。なお、複数個のボール513は、不図示のリテーナに取り付けられ、周方向の隙間が維持されている。第1軸受51において、外輪511と内輪512との間には、外輪511とボール513、ボール513と内輪512との潤滑のためのグリースが充填されている。
また、第2軸受52は、外輪521と、内輪522と、ボール523とを有している。なお、第2軸受52は、第1軸受51と同じ構成であるため、同じ部分の詳細な説明は省略する。
図4に示すように、第2軸受52においても、外輪521を筒状部621に圧入するときのしめしろは、出力軸4を内輪522に圧入するときのしめしろよりも小さい。また、第2軸受52では、外輪が第2弾性部材7によって軸方向に付勢されている。この付勢は、軸受の外輪とボール、内輪とボールのがたつきを取るための力を付与する、すなわち、軸受を与圧する。そして、第2軸受52において、第2弾性部材7の与圧によって、外輪521が軸方向に押されてガタが修正される。そのため、第2軸受52において、外輪512と筒状部621との摩擦力が、出力軸4と内輪522との摩擦力よりも小さいことが好ましい。
<1.6 出力軸の構成> 出力軸4は、円柱形状を有している。出力軸4は、その中心線が、軸方向と平行となっている。また、出力軸4は、第1軸受51の内輪512に圧入されている。出力軸4は、第2軸受52の内輪522に圧入されている。
つまり、出力軸4は、第1軸受51と第2軸受52とに、軸方向に異なる2箇所で、回転可能に支持されている。上述のとおり、第1軸受51および第2軸52は、固定子1に対して固定された、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62に収納されて、ケーシング2に取りつけられている。このことから、出力軸4は、1対の軸受51、52に回転可能に支持されている。
出力軸4の第1方向の端部には、軸止め輪41が、第2方向の端部には、軸止め輪42が取り付けられている。軸止め輪41は、第1軸受51と接触する。軸止め輪42は、出力軸4に固定された回転子3に接触する。これにより、軸止め輪41は、出力軸4の軸方向の第2方向D2側に抜けるのを抑制している。また、軸止め輪42は、出力軸4の軸方向の第1方向D1側に抜けるのを抑制している。なお、軸止め輪41、42は、例えば、Cリング等を挙げることができるが、これに限定されない。
<1.7 回転子の構成> 図1に示すように、回転子3は、内筒31と、外筒32と、連結部33と、永久磁石34とを備えている。内筒31および外筒32は、軸方向に延びる円筒形である。内筒31および外筒32は、中心線が一致している。内筒31は、内周面に出力軸4が圧入されている。すなわち、出力軸4は、軸方向に延びるとともに、回転子3に取り付けられている。内筒31の第1方向D1側の端部は、第2軸受52と接触する。また、内筒32の第2方向D2側の端部は、軸止め輪42が接触する。
外筒32は、固定子1の軸方向と直交する径方向の外側に間隙をあけて配置される。外筒32の内周面には、永久磁石34が備えられる。永久磁石34は、固定子コア11のコイル13が巻き回されている部分と径方向に対向する位置で、周方向に配列されている。すなわち、固定子3に含まれる永久磁石34は固定子コア1と径方向外側で対向する。永久磁石34は、リング形状で複数の磁極を有していても良いし、あるいは、磁極の異なる複数の永久磁石を配置しても良い。
連結部33は、内筒31と外筒32とを連結する。連結部33は、内筒31の外面から径方向外側に延び、外筒32の内面と接続している。連結部33は、固定子1よりも、第2方向D2側に配置される。なお、連結部33は、複数本の棒状の部材であってもよい。また、周方向に連続した、円環板状であってもよい。
回転子3は、出力軸4に対して固定されており、回転子3と出力軸4とは、一緒に回転する。そして、図2等に示すように、回転子3は、固定子1の外側に配置される。
<1.8 モールドモータの動作> モールドモータAは、上述した構成を有している。そして、固定子1に設けられているコイル13に電力(電流)を供給することで、回転子1に回転磁界を発生させる。そして、固定子1に発生する回転磁界と回転子3に備えられた永久磁石34の磁界とが吸引反発する。これにより、回転子3には、周方向の力が発生する。回転子3は、出力軸4に対して固定されており、さらに出力軸4が軸受51、52を介して、ケーシング2に取り付けられている。これにより、回転子3および出力軸4が、ケーシング2および固定子1に対して、回転する。
<1.9 軸受の安定動作> 上述のとおり、第1軸受51は、ケーシング2に配された第1軸受収納部材61に収納される。また、第2軸受51は、ケーシング2に配された第2軸受収納部材62に収納される。第1軸受収納部材61及び第2軸受収納部材62自体は、固定子に対して、ずれが抑制された状態で、ケーシング2に配されている。
モールドモータAが回転すると、コイル13や第1軸受51から熱が発生する。第1軸受収納部材61は、ケーシング2に比べて線膨張係数が小さく、熱変形が少ない。このことから、外輪51と筒状部611との間の摩擦力は、ケーシング2に第1軸受51を直接取り付けたときの、外輪511とケーシング2の摩擦力に比べて、温度が変化しても変化しにくい。つまり、第1軸受収納部材61に第1軸受51を収納することで、第1軸受51の外輪511の空転を抑制することができる。これにより、外輪511および保持する部材、ここでは、筒状部611の削れを抑制することができ、第1軸受51のがたつきを抑えることができる。第2軸受52と第2軸受収納部材62とも同様である。
これにより、モールドモータAが回転しても、第1軸受51および第2軸受52のがたつきによって、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62が削れにくい。そのため、モードモータAを長期間、安定駆動が可能である。
なお、上述したように、温度が上昇しても、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62の固定子1に対する位置は変化しにくい。このことから、第1軸受51を、第1軸受収納部材61に収納し、ケーシング2に取り付けることで、第1軸受51の回転子1に対する位置の変化を抑制できる。第2軸受52も同様である。これにより、モールドモータの長期間にわたる、安定した動作が可能となる。つまり、モールドモータAの長寿命化が可能で
ある。
<1.10 軸受のグリース切れの防止> 本実施形態にかかるモールドモータAにおいて、第1軸受収納部材61の端面部612は、端面部612は、第1軸受51の外輪511と、後述する内輪512の間の隙間を軸方向に覆う形状である。そのため、第1軸受51のグリースが固定子コア11に流出するのを抑制する。固定子コア11は、鋼板の積層体である。そのため、鋼板の隙間にグリースが付着すると、グリースの表面張力で、隙間から固定子コア11の内部に浸透する。端面部612を設けていることで、グリースが固定子コア11に付着するのを抑制する。これにより、第1軸受51のグリースが吸い出されるのを抑制することができる。
これにより、第1軸受51のグリース切れを抑制することができる。同様に、第2軸受収納部材62の端面部621が、設けられていることで、第2軸受52のグリース切れも、抑制される。そして、第1軸受51および第2軸受52のグリース切れによる、焼き付き等を抑制でき、モールドモータAの長期間にわたる安定した動作が可能となる。つまり、モールドモータAの長寿命化が可能である。
<1.11 軸受の電食の防止> モールドモータAは、ブラシレスDCモータであるため、インバータ駆動される。そして、インバータ駆動時のスイッチング素子を高周波高電圧で駆動した際、出力軸4に軸電流が流れる可能性がある。その電流が、第1軸受51および第2軸受52に流れると、外輪とボールとの間、内輪とボールとの間に放電(スパーク)が発生する。この放電によって、外輪、ボール、内輪の表面が損傷する、いわゆる、軸受の電食が発生することがある。
以下に、軸受の電食について図面を参照して説明する。図5は、軸受をケーシングに直接取り付けた状態の一部を示す図である。なお、図5において、構成部材に付す符号及び名称は、本発明と同じ符号及び名称を用いる。図5に示すように、固定子コア11と第1軸受51の外輪511とで、ケーシング2を誘電体とするコンデンサを構成する。
本実施形態にかかるモールドモータAにおいて、ケーシング2に用いられる樹脂は、電荷を多く含む特性を有している。インバータのスイッチング素子の切り替えによって、固定子コア11と両軸受との間に電位差が発生する。この電位差が一定の大きさ以上になると、ケーシング2の電荷が第1軸受51または第2軸受52に移動する。
また、固定子コア11と両軸受との間に電位差が発生することで、内輪512とボール513との間の電位差も大きくなる。内輪512とボール513の間には、グリースが充填されているが、間隙が狭いため、電位差が一定以上になると、一部で静電破壊が発生する。この静電崩壊は、外輪511とボール513の間にも発生する。これにより、外輪511と内輪512との間に電流It1が流れる。また、第2軸受52の外輪521とボール523の間、ボール523と内輪522との間にも発生する。これにより、外輪521と内輪522との間に、電流It2が流れる。そして、出力軸4にも軸方向に流れる電流Irが発生する。
本実施形態にかかるモールドモータAでは、第1軸受51が、金属製の第1軸受収納部材61に収納されている。第1軸受収納部材61が、金属製で、固定子コア11の露出部112と接触している。これにより、第1軸受51の外輪511と固定子コア11とが同電位となる。同様に、第2軸受52が、金属製の第2軸受収納部材62に収納されている。第2軸受収納部材62が、金属製で、固定子コア11の露出部112と接触している。これにより、第2軸受52の外輪512と固定子コア11とが同電位となる。すなわち、第1軸受51の外輪511と第2軸受52の外輪521とが、同電位となる。また、第1軸受51の内輪512と第2軸受52の内輪522とが出力軸4と接触しているため、同電位である。
そして、固定子コア11と出力軸4とはともに低電位である。そのため、外輪511と内輪512との間の電位差が小さくなる。また、外輪521と内輪522との電位差も小さくなる。これにより、本実施形態にかかるモールドモータAでは、外輪511と内輪512との間に流れる電流It1の発生が抑制される。また、また、外輪521と内輪522との間に流れる電流It2の発生も抑制される。このことから、第1軸受51および第2軸受52の軸受電食の発生を抑制する。
軸受電食の発生を抑制することで、第1軸受51および第2軸受52が長期間にわたって、精度よく回転することができる。これにより、モールドモータAの長期間にわたる安定した動作が可能となる。つまり、モールドモータAの長寿命化が可能である。
<1.12 空気調和機の室外機の構成> 本発明の例示的な第1実施形態のモールドモータを用いた装置について図面を参照して説明する。図6は、空気調和機の室外機の斜視図である。図7は、図6に示す室外機の内部の配置を示す斜視図である。図8は、本発明にかかるモールドモータが用いられたファンモータの断面図である。
室外機Ouは、例えば、屋外の床面上に設置される。室外機Ouは、合成樹脂部品と板金部品とで構成される、矩形箱型の筐体Bdを備える。室外機Ouは、筐体Bfの背面に不図示の吸気口を備えている。吸気口の正面に排気口Opを備える。
図6及び図7に示すように、筐体Bdの内部には、電源部Pw、圧縮機Cp、熱交換器He、ファンモータFm等が、収納される。なお、圧縮機Cp及び熱交換器Heは底板Bpの上面に設置される。
電源部Pwは、外部の商用電源等から電力供給を受ける。電源部Pwは、室外機Ouの動作に必要な電圧を生成する。電源部Pwは不図示の電気回路等を用いて、整流、降圧、昇圧等を行う。電源部Pwで整流、降圧、昇圧等された各種電圧が、室外機Ouの各構成要素に供給される。なお、電源部Pwは、電流の制御も行う。
圧縮機Cpは、冷凍サイクルで用いる冷媒を圧縮して、高温高圧気体の冷媒を生成する。圧縮機Cpで圧縮された冷媒は、冷房運転時には熱交換器Heに送られる。また、圧縮機Cpで圧縮された冷媒は、暖房運転時には室内機(不図示)が収容する熱交換器(不図示)に送られる。
熱交換器Heは、筐体Bfの背面側の吸気口(不図示)に隣接して配置される。熱交換器Heには、冷房運転時に熱交換器Heから冷媒が流入し、暖房運転時には室内機の熱交換器から冷媒が流入する。熱交換器Heは、ファンモータFmと近接して配置されている。ファンモータFmの駆動により、吸気口から外部の空気が筐体Bdの内部に吸い込まれる。筐体Bdの内部に吸い込まれた外気が熱交換器Heを通過する。熱交換器Heを外気が通過すると、熱交換器Heを流れる冷媒と外気との間で熱交換が行われる。
<1.13 ファンモータの構成> ファンモータFmについて説明する。図8に示すように、ファンモータFmは、モールドモータAを含んでおり、出力軸4に対して固定された軸流インペラImが設けられた構成となっている。ファンモータFmは、回転子3の外筒32の外周に設けられた軸流インペラImを備えている。軸流インペラImは、出力軸4を中心に周方向に等間隔に並んでいる。軸流インペラImは、回転子3の回転によって、軸方向の空気の流れを発生させる。なお、ファンモータFmは、排気口Opの内側に設けられており、筐体Bdの内部の空気を排気口Opから外部に吹出す。ファンモータFmは、ケーシング2を、筐体Bdに設けられたフレームFr固定することで、筐体Bdに取り付けられる。なお、ケーシング2とフレームFrの固定は、例えば、ねじ止めを挙げることができるが、これに限定されない。
図8において、送風方向が第1方向D1である。このとき、軸流インペラImを備えた回転子3には、反作用により、第2方向D2に向かう力が作用する。回転子3は、出力軸4と固定されているため、出力軸4には、第2方向D2の力F1が作用する。
このとき、第1軸受51では、出力軸4が圧入された内輪512が軸方向に付勢される。第1軸受51では、外輪511が、第1軸受収納部材61の端面部612に接触して配置されている。内輪512も端面部612と接触している。そのため、出力軸4に第2方向D2方向の力F1が作用しても、第1軸受51の外輪511と内輪512との軸方向の移動が規制される。
一方、第2軸受52では、第2軸受収納部材62が第2方向D2に開口を有する。そして、第2軸受52の内輪522の第2方向D2の端部は、出力軸4に固定された回転子3の内筒31と接触している。そのため、出力軸4に第2方向D2の力F1が作用すると、第2軸受52の内輪522は、外輪521に対して第2方向D2にずれようとする。
ここで、モータ駆動時において、固定子1の磁気的吸引力により、永久磁石34は、その位置に留まろうとする。つまり、回転子3が、軸流インペラImの回転によって第2方向D2へずれようとしても、磁気的吸引力により、第1方向D1へ戻す力が、かかる。仮に第2軸受52の外輪521に予圧が、付勢されない場合、ボール523と、内輪511及び外輪521との間に隙間があるため、第1方向D1と第2方向D2とへ繰り返し移動し、振動の原因となる。第2軸受52の外輪521に第2方向D2への予圧を付勢することで、ボール523と、内輪511及び外輪521との間の隙間を小さくし、第1方向D1と第2方向D2とへの繰り返し移動することを規制する。よって、回転子3の振動を、防止することができる。
そして、第2軸受52のがたつきによる、振動や衝撃等を抑制し、長期間にわたって精度よく回転させることができる。モールドモータAの長期間にわたる安定した動作が可能となる。つまり、モールドモータAの長寿命化が可能である。
また、第2軸受52を直接ケーシング2に取り付ける場合、第2弾性部材7の外輪521と反対側の接触部分が小さく、第2弾性部材7の取り付けが困難または不可能であった。一方、本発明の第2軸受収納部材62を用いることで、端面部622で第2弾性部材7を受けることができるので、第2弾性部材7を容易に取り付けることができる。また、端面部622が設けられていることで、第2軸受52の外輪521に確実に力F2を作用させることができる。
なお、本実施形態のモールドモータAでは、固定子1から見て、出力軸4に作用する軸方向の力の作用によって、出力軸4が移動する方向に設けられた、軸受収納部材(第2軸受収納部材62)に、第2弾性部材7を取り付けている。
<1.14 第1実施形態の第1変形例> 続いて、第1実施形態のモールドモータの変形例について説明する。図9は、第1軸受収納部材の他の例を示す斜視図である。図9に示す第1軸受収納部材61bのフランジ部613は円板形状である。フランジ部613の外周には、径方向外側に延びる第1凸部615が、3個備えられている。第1凸部615は、周方向に等間隔で配置されている。なお、第1凸部615は、3個に限定されず、少なくとも1つ備えられていればよい。
図1、図2に示すように、モールドモータAでは、フランジ部613が、ケーシング2に被覆されている。すなわち、第1軸受収納部材61bのフランジ部613の少なくとも一部は、ケーシング2に被覆された状態である。そして、フランジ部613のケーシング2に被覆された部分に、径方向外側に延びる第1凸部615を備えている。これにより、少なくとも、第1凸部615はケーシング2の内部に埋設される。つまり、第1凸部615の周方向に隣接する部分には、ケーシング2(樹脂)が回り込んでいる。
例えば、第1軸受収納部材61bを周方向に回転させる力が、第1軸受収納部材61bに作用したとする。第1凸部615の周方向に隣接する部分に、ケーシング2が回り込んでいるため、第1凸部615は、ケー
シング2から回転に抗する力を受ける。すなわち、第1凸部615は、第1軸受収納部材61bの回り止めとしての役割を果たす。
本変形例では、3個の第1凸部615の全てが、ケーシング2に被覆されているが、これに限定されない。少なくとも1つの第1凸部615が、ケーシング2に被覆されていればよい。しかしながら、第1軸受収納部材61bの回転しようとする力に抗する力を、バランスよく第1軸受収納部材61bに作用させるために、全ての第1凸部615が、ケーシング2に被覆されていることが好ましい。また、第1凸部615は、第1軸受収納部材61bの回転を抑制することができればよく、少なくとも一部が、ケーシング2に被覆されていればよい。しかしながら、大きな回転方向の力に抗するため、第1凸部615の全体が、ケーシング2に被覆されていることが好ましい。
なお、第1凸部615の形状として、円柱面の周方向の一部を含む外周面を備えた凸部を挙げることができるが、これに限定されない。例えば、フランジ部613の軸に向かって、幅が変化する形状等であってもよいし、回転方向に対して、直交する側面を備えた形状であってもよい。第1軸受収納部材61bの回転に抗する力を作用させやすい形状を広く採用できる。
なお、本実施形態では、第1軸受収納部材61bを用いて説明したが、第2軸受収納部材にも適用可能である。すなわち、第2軸受収納部材62のフランジ部623が、ケーシング2に被覆された部分に、径方向外側に延びる第1凸部(不図示)を備えていてもよい。これにより、第2軸受収納部材62の回転も、抑制できる。
<1.15 第1実施形態の第2変形例> 第1実施形態のモールドモータのさらなる変形例について説明する。図10は、第1軸受収納部材のさらに他の例を示す斜視図である。図10に示す第1軸受収納部材61cのフランジ部613は円板形状である。フランジ部613の外周には、径方向内側に凹んだ第1凹部616が、3個備えられている。第1凹部616は、周方向に等間隔で配置されている。なお、第1凹部616は、3個に限定されず、少なくとも1つ備えられていればよい。
図1、図2に示すように、モールドモータAでは、フランジ部613が、ケーシング2に被覆されている。すなわち、第1軸受収納部材61cのフランジ部613の少なくとも一部は、ケーシング2に被覆された状態である。そして、フランジ部613のケーシング2に被覆された部分に、径方向内側に凹んだ第1凹部616を備えている。これにより、第1凹部616はケーシング2の内部に埋設される。つまり、第1凹部616の内部には、ケーシング2(樹脂)が回り込んでいる。
例えば、第1軸受収納部材61cを周方向に回転させる力が、第1軸受収納部材61cに作用したとする。第1凹部616の内部には、ケーシング2が回り込んでいるため、第1凹部616は、ケーシング2から回転に抗する力を受ける。すなわち、第1凹部616は、第1軸受収納部材61cの回り止めとしての役割を果たす。
本変形例では、3個の第1凹部616の全てが、ケーシング2に被覆されているが、これに限定されない。少なくとも1つの第1凹部616が、ケーシング2に被覆されていればよい。しかしながら、第1軸受収納部材61cの回転しようとする力に抗する力を、バランスよく第1軸受収納部材61cに作用させるために、全ての第1凹部616が、ケーシング2に被覆されていることが好ましい。また、第1凹部616は、第1軸受収納部材61cの回転を抑制することができればよく、少なくとも一部が、ケーシング2に被覆されていればよい。しかしながら、大きな回転方向の力に抗するため、第1凹部616の全体が、ケーシング2に被覆されていることが好ましい。
なお、第1凹部616の形状として、円筒面の周方向の一部を含む内周面を備えた凹部を挙げることができるが、これに限定されない。例えば、フランジ部616の軸に向かって、幅が変化する形状等であってもよいし、回転方向に対して、直交する側面を備えた形状であってもよい。第1軸受収納部材61cの回転に抗する力を作用させやすい形状を広く採用できる。
なお、本実施形態では、第1軸受収納部材61cを用いて説明したが、第2軸受収納部材にも適用可能である。すなわち、第2軸受収納部材62のフランジ部623が、ケーシング2に被覆された部分に、径方向外側に延びる第1凹部(不図示)を備えていてもよい。これにより、第2軸受収納部材62の回転も、抑制できる。
<1.16 第1実施形態の第3変形例> 第1実施形態のモールドモータのさらなる変形例について説明する。図11は、第1軸受収納部材のさらに他の例を示す斜視図である。図11に示す第1軸受収納部材61dのフランジ部613は円板形状である。フランジ部613には、フランジ部613を一方向に貫通する貫通孔617が、2個備えられている。貫通孔617は、周方向に等間隔で配置されている。なお、貫通孔617は、2個に限定されず、少なくとも1つ備えられていればよい。また、一方向は、軸方向を挙げることができるが、これに限定されない。軸方向に対して、傾いた方向等であってもよい。
図1、図2に示すように、モールドモータAでは、フランジ部613が、ケーシング2に被覆されている。すなわち、第1軸受収納部材61dのフランジ部613の少なくとも一部は、ケーシング2に被覆されている。そして、フランジ部613のケーシング2に被覆された部分に、貫通孔617を備えている。これにより、貫通孔617はケーシング2の内部に埋設される。つまり、貫通孔617の内部には、ケーシング2(樹脂)が回り込んでいる。
例えば、第1軸受収納部材61dを周方向に回転させる力が、第1軸受収納部材61dに作用したとする。貫通孔617の内部には、ケーシング2が回り込んでいるため、貫通孔617は、ケーシング2から回転に抗する力を受ける。すなわち、貫通孔617は、第1軸受収納部材61dの回り止めとしての役割を果たす。
本変形例では、2個の貫通孔617の全てが、ケーシング2に被覆されているが、これに限定されない。少なくとも1つの貫通孔617が、ケーシング2に被覆されていればよい。しかしながら、第1軸受収納部材61dの回転しようとする力に抗する力を、バランスよく第1軸受収納部材61dに作用させるために、全ての貫通孔617が、ケーシング2に被覆されていることが好ましい。また、貫通孔617は、第1軸受収納部材61dの回転を抑制することができればよく、少なくとも一部が、ケーシング2に被覆されていればよい。しかしながら、大きな回転方向の力に抗するため、貫通孔617の全体が、ケーシング2に被覆されていることが好ましい。
なお、貫通孔617の形状として、円筒形状としているが、これに限定されない。例えば、軸方向から見て多角形状であってもよいし、楕円等の軸方向から見て閉じた曲線で構成された形状であってもよい。第1軸受収納部材61dの回転に抗する力を作用させやすい形状を広く採用できる。
また、本実施形態では、貫通孔617を備えているが、これに限定されない。例えば、第1方向D1側又は第2方向D2側に設けられた凹穴(不図示)であってもよい。なお、フランジ部613は、薄肉であるため、凹穴を形成したときに、フランジ部613の凹穴と反対側に突出する突出部(不図示)が形成される場合がある。凹穴をケーシングで被覆したときに、突出部もケーシングで被覆させることで、凹穴と突出部の両方で回り止めとして作用することが可能である。
なお、本実施形態では、第1軸受収納部材61cを用いて説明したが、第2軸受収納部材にも適用可能である。すなわち、第2軸受収納部材62のフランジ部623が、ケーシング2に被覆された部分に、径方向外側に延びる第1凹部(不図示)を備えていてもよい。これにより、第2軸受収納部材62の回転も、抑制できる。なお、第2軸受収納部材62でも、凹穴、凹穴及び突出部を備えていてもよい。
<2.第2実施形態> 本発明の例示的な第2実施形態のモールドモータについて図面を参照して説明する。図12は、本発明にかかるモールドモータの他の例の断面図である。なお、図12に示す断面図は、図1に示す断面図と同じ面で切断した断面図である。そのため、以下の説明では、図1と同様、出力軸が延びる方向を軸方向とする。そして、図12において、左を第1方向(図中、D1で示す)、右を第2方向(図中、D2で示す)と定義して説明する。また、本実施形態のモールドモータBは、ケーシング2bに備えられた内孔22、第1収容部221、第2収容部222および第1弾性部材8とを備えている以外、モールドモータAと同様の構成を有している。そのため、モールドモータBの説明において、モールドモータAと同じ部分については、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
<2.1 軸受収納部材の圧入構造> ケーシング2bの中央部分には、軸方向に貫通し、露出部分112が内部に突出する内孔22を有している。内孔22の軸方向の端部には、収容部が設けられている。内孔22の第1方向D1側の端部の収容部が、第1収容部221である。また、内孔22の第2方向D2側の端部の収容部が、第2収容部222である。そして、第1収容部221に、第1軸受収納部材61が、収容されている。また、第2収容部222に、第2軸受収納部材62が、収容されている。換言すると、第1収容部221に、第1軸受収納部材61が、配されている。また、第2収容部222に、第2軸受収納部材62が、配されている。換言すると、第1軸受収納部材61が第1方向D1側に配され、第2軸受収納部材62が第2方向D2側に配されている。また、第1収容部221の第2方向D2側および第2収容部222の第1方向D1側は、固定子コア11の露出部分112が、露出している。
なお、第1収容部221および第2収容部222は、例えば、筒状であるが、これに限定されない。第1収容部221および第2収容部222は、第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62が、露出部分112と直接的または間接的に接触して配される形状を広く採用することができる。
図13は、第1収容部と第1軸受収納部材と第1弾性部材とを分解した分解斜視図である。なお、図13に示すように、第1軸受収納部材61には、予め、第1軸受51が、軽圧入されている。第1軸受51の軽圧入は上述しているため、詳細は省略する。
図13に示すように、第1収容部221は、軸方向に延びる円管形状を有している。第1収容部221の第1方向D1側と隣り合ってフランジ受け部223が備えられている。フランジ受け部223は、第1収容部221よりも大径であり、フランジ受け部223と第1収容部221とは、中心軸が一致している。第1軸受収納部材61は、第1収容部221に圧入される、圧入部を備えている。第1軸受収納部材61の圧入部は、円筒部611である。第1収容部221の内径は、円筒部611の外径よりも小さく形成されている。
また、第1収容部221の軸方向の長さ、すなわち、深さは、円筒部611の軸方向長さよりも長い。そのため、円筒部611が、第1収容部221に圧入されたとき、フランジ部613が、フランジ受け部223と接触する。これにより、第1軸受収納部材61が固定子コア11側に入りすぎるのを抑制することができる。このように、第1軸受収納部材61が、固定子コア11側に入りすぎるのを抑制することで、第1軸受収納部材61が抜けにくくなる効果も有する。
第2軸受収納部材62も、第2収容部222圧入される、圧入部を備えている。第1軸受収納部材62の圧入部は、円筒部621である。第2収容部222の第2方向D2側と隣り合ってフランジ受け部224が備えられている。フランジ受け部224は、第
2収容部222よりも大径であり、フランジ受け部224と第2収容部222とは、中心軸が一致している。フランジ受け部224の軸方向の長さ(深さ)は、第1収容部221と隣り合って備えられたフランジ受け部223の軸方向の長さ(深さ)よりも大きい。そのため、第2軸受収納部材62は、第1軸受収納部材61に比べて、固定子コア11側に入りこむことができる。これにより、第2軸受収納部材62の端面部622が、固定子コア11の露出部分112に接触させることができる。
本実施形態において、第1軸受収納部材61は、第1収容部221に、第2軸受収納部材は、第2収容部222に、それぞれ、圧入されている。しかしながら、これに限定されない。第1軸受収納部材61または第2軸受収納部材の少なくとも一方は、第1収容部221または第2収容部222に、例えば、接着、インサート成形等の方法で、固定されてもよい。第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62をしっかり保持することができる方法を広く採用できる。
<2.2 第1弾性部材の構成> 図12、図13に示すように、第1収容部221の内部には、端面部612と固定子コア11の露出部分112の軸方向の端面と接触する第1弾性部材8が、備えられている。第1弾性部材8は、円環状の部材である。第1弾性部材8は、周方向に沿って波打つ形状を有している、いわゆる、波ワッシャである。そして、第1弾性部材8は、軸方向に力を受けると、弾性変形する。
第1収容部221に第1軸受収納部材61を圧入したとき、フランジ部613がフランジ受け部223と接触する。このとき、端面部612と、露出部分112とは軸方向に隙間が形成される。この隙間は、固定子コア11の厚み、詳細に説明すると、固定子コア11を構成する複数枚の電磁鋼板の厚みによって、ばらつき(偏差)が発生する。そこで、第1弾性部材8を、軸方向に荷重して(与圧して)、弾性的に縮めた状態で、端面部612と、露出部分112との間に配置する。端面部612と、露出部分112との隙間が広くなったときには、第1弾性部材8は、元の形状に戻る弾性変形によって、端面部612と、露出部分112と接触する。逆に、端面部612と、露出部分112との隙間が狭くなったときには、第1弾性部材8は、さらに縮む弾性変形して、端面部612と、露出部分112と接触する。
すなわち、第1弾性部材8は、固定子コア11と端面部612との偏差を吸収する偏差吸収部材である。第1弾性部材8は、軸受収納部材61と固定子コア11との間に介在し、且つ、軸受収納部材61および固定子コア11の両方と接触する。そして、第1弾性部材8は、導電性を有している。これにより、第1弾性部材8によって、端面部612と、固定子コア11と、が電気的に接続される。
第1弾性部材8は、第1収容部221に第1軸受収納部材61を圧入する前に、第1収容部221に配される。このとき、第1弾性部材8を、固定子コア11に固定してもよい。第1弾性部材8と露出部分112の固定は、例えば、接着を挙げることができる。上述のとおり、第1弾性部材8と固定子コア11とは、電気的に接続される。そのため、接着剤として、導電性を有する接着剤を用いることが好ましい。また、接着に限定されず、溶接等の第1弾性部材8を固定子コア11に固定できるとともに、電気的に接続できる固定方法を広く採用することが可能である。
第1弾性部材8は、変形によって外径が変化する場合がある。そして、第1弾性部材8の外径は、筒状の第1収容部221の内径よりも小さい。このような、第1弾性部材8を用いることで、第1弾性部材8と第1収容部221の内壁との接触を抑制できる。これにより、第1収容部221の内壁が傷つくのを抑制できる。なお、第1弾性部材8の外径は、弾性変形によって大きくなる場合がある。弾性変形による第1弾性部材8の最大外径よりも、第1収容部221の内径を大きく形成することが好ましい。なお、第1弾性部材8が、第1収容部221と接触しても、第1収容部221が傷つかない材料で形成されている場合、第1弾性部材8と第1収容部221の内壁とが接触してもよい。
また、第1弾性部材8は、第2弾性部材7と類似した形状を有している。第2弾性部材7は、弾性力で第2軸受収納部材62と第2軸受52とに、軸方向の力を作用させている。一方、第1弾性部材8は、固定子コア11と第1軸受収納部材61と接触すればよい。そのため、第1弾性部材8は、第2弾性部材7に比べて弾性力が弱くて(ばね定数が小さくて)よい。
なお、第1弾性部材8は、波ワッシャに限定されず、例えば、コイルばね、皿ばね、ゴム等であってもよい。また、端面部612の一部、または、固定子コア11を構成する電磁鋼板の一部、を切って、引き起こして、第1弾性部材としてもよい。第1弾性部材8として、弾性変形によって、第1軸受収納部材61と固定子コア11とを電気的に接続する、すなわち、間接的に接触させる構成を広く採用できる。また、第1弾性部材8は、弾性体でなくてもよい。例えば、粘性及び弾性を有する材料であってもよい。
また、図12に示すように、第1弾性部材8は、第1収容部221に配されており、第2収容部222には、配されない。つまり、第2収容部222に収容された第2軸受収納部材62の端面部622は、固定子コア11の露出部112と直接接触する。そして、第2軸受収納部材62には、軸受のがたつきを取る力を付与する第2弾性部材7が設けられている。第2軸受収納部材62を、固定子コア11と直接接触させて、軸受のがたつきをとる力を付与するための基準として固定子コア11を利用している。
第1軸受収納部材61の端面部612は、第1弾性部材8を介して、すなわち、間接的に固定子コア11と接触している。また、第2軸受収納部材62の端面部622は、固定子コア11と直接的に接触している。換言すると、1対の軸受収納部材61、62は、収容部221、222に配され、軸受51、52の少なくとも外輪511、521を保持している。そして、1対の軸受収納部材61、62が、固定子コア11に直接的または間接的に接触している。
なお、本実施形態では、第1弾性部材8を介して、第1軸受収納部材61と固定子コア11と、を接触しているが、これに限定されない。第1弾性部材8を第2収容部222に配し、第1弾性部材8を介して、第2軸受収納部材62と固定子コア11とを接触させてもよい。また、第1弾性部材8を、第1収容部221および第2収容部222の両方に配置してもよい。このとき、第2弾性部材7による軸受のがたつきをとる力を付与するための基準として、第2収容部222のフランジ受け部224(図12参照)と、フランジ部623とが利用される。なお、本実施形態において、第2軸受収納部材62も、圧入によって第2収容部222に配されている。しかしながら、これに限定されず、接着、インサート成形等の別の方法で、ケーシングに固定されていてもよい。
<2.3 第2実施形態の第1変形例> 続いて、第2実施形態のモールドモータの変形例について説明する。図14は、第1収容部と第1軸受収納部材と第1弾性部材とを分解した分解斜視図である。本発明にかかるモールドモータBは、第1軸受収納部材61に替えて、第1軸受収納部材61bの使用が可能である。なお、第1軸受収納部材61bは、図9に示す第1軸受収納部材61bと同じであり、同じ符号を付すとともに詳細な説明は省略する。
図14に示すように、ケーシング2は、第1収容部221の第1方向D1側と隣り合ってフランジ受け部23が備えられている。フランジ受け部23は、内周面に、径方向外側に凹んだ第2凹部231を備えている。第2凹部231は、第1凸部615が嵌る形状および大きさを有している。フランジ部613が第1凸部615を備えているときには、ケーシング2は、第1凸部615と嵌る第2凹部231を備えている。なお、第2凹部231は、第1凸部615の数と同数であってもよいし、第1凸部615よりも多くてもよい。しかしながら、第1軸受収納部材61bが第1収容部221に圧入されたときに、すべての第1凸部615が第2凹部231のいずれかに嵌る。例えば、第1凸部615が中心角度120°間隔で設けられている場合、第2凹部231を中心角度60°間隔で設ける。これにより、第1軸受収納部材61bを軸回りに60°ずつ回転させても、すべての第1凸部615が第2凹部231のいずれかに嵌る。
例えば、第1軸受収納部材61bを周方向に回転させる力が、第1軸受収納部材61bに作用したとする。第1凸部615は第2凹部231に嵌っているため、第1凸部615は、第2凹部231から回転に抗する力を受ける。すなわち、第1凸部615および第2凹部231は、第1軸受収納部材61bの回り止めとしての役割を果たす。
なお、第1凸部615の形状として、円柱面の周方向の一部を含む外周面を備えた凸部を挙げることができるが、これに限定されない。例えば、フランジ部613の軸に向かって、幅が変化する形状等であってもよいし、回転方向に対して、直交する側面を備えた形状であってもよい。第1軸受収納部材61bの回転に抗する力を作用させやすい形状を広く採用できる。
なお、本実施形態では、第1軸受収納部材61bを用いて説明したが、第2軸受収納部材にも適用可能である。すなわち、第2軸受収納部材62のフランジ部623に第1凸部を、第2収容部222に隣り合うフランジ受け部224に第2凹部(不図示)を備えていてもよい。これにより、第2軸受収納部材62の回転も、抑制できる。
<2.4 第2実施形態の第2変形例> 第2実施形態のモールドモータの他の変形例について説明する。図15は、第1収容部と第1軸受収納部材と第1弾性部材とを分解した分解斜視図である。本発明にかかるモールドモータBは、第1軸受収納部材61に替えて、第1軸受収納部材61cの使用が可能である。なお、第1軸受収納部材61cは、図10に示す第1軸受収納部材61cと同じであり、同じ符号を付すとともに詳細な説明は省略する。
図15に示すように、ケーシング2は、第1収容部221の第1方向D1側と隣り合ってフランジ受け部24が備えられている。フランジ受け部24は、内周面に、径方向内側に延びる第2凸部241を備えている。第2凸部241は、第1凹部616に嵌る形状および大きさを有している。フランジ部613が第1凹部616を備えているときには、ケーシング2は、第1凹部616に嵌る第2凸部241を備えている。なお、第2凸部241は、第1凹部616の数と同数であってもよいし、第1凹部616よりも少なくてもよい。しかしながら、第1軸受収納部材61cが第1収容部221に圧入されたときに、すべての第2凸部241が第1凹部616のいずれかに嵌る。例えば、第2凸部241が中心角度120°間隔で設けられている場合、第1凹部616を中心角度60°間隔で設ける。これにより、第1軸受収納部材61cを軸回りに60°ずつ回転させても、すべての第2凸部241が第1凹部616のいずれかに嵌る。
また、第1軸受収納部材61cを周方向に回転させる力が、第1軸受収納部材61cに作用したとする。第2凸部241が、第2凹部616に嵌っているため、第1凹部616は、第2凸部241から回転に抗する力を受ける。すなわち、第1凹部616および第2凸部241は、第1軸受収納部材61cの回り止めとしての役割を果たす。
なお、第1凹部616の形状として、円柱面の周方向の一部を含む内周面を備えた凹部を挙げることができるが、これに限定されない。例えば、フランジ部613の軸に向かって、幅が変化する形状等であってもよいし、回転方向に対して、直交する側面を備えた形状であってもよい。第1軸受収納部材61cの回転に抗する力を作用させやすい形状を広く採用でき
る。
なお、本実施形態では、第1軸受収納部材61cを用いて説明したが、第2軸受収納部材にも適用可能である。すなわち、第2軸受収納部材62のフランジ部623に第1凹部を、第2収容部222に隣り合うフランジ受け部224に第2凸部(不図示)を備えていてもよい。これにより、第2軸受収納部材62の回転も、抑制できる。
<2.5 第2実施形態の第3変形例> 第2実施形態のモールドモータの他の変形例について説明する。図16は、第1収容部と第1軸受収納部材と第1弾性部材とを分解した分解斜視図である。本発明にかかるモールドモータBは、第1軸受収納部材61に替えて、第1軸受収納部材61dの使用が可能である。なお、第1軸受収納部材61dは、図11に示す第1軸受収納部材61dと同じであり、同じ符号を付すとともに詳細な説明は省略する。
図16に示すように、ケーシング2は、第1収容部221の第1方向D1側と隣り合ってフランジ受け部25が備えられている。フランジ受け部25は、軸方向に延びる突起部251を備えている。突起部251は、貫通孔617に嵌る形状および大きさを有している。フランジ部613が貫通孔617を備えているときには、ケーシング2は、貫通孔617に嵌る突起部251を備えている。なお、突起部251は、貫通孔617の数と同数であってもよいし、貫通孔617よりも少なくてもよい。しかしながら、第1軸受収納部材61dが第1収容部221に圧入されたときに、すべての突起部251が貫通孔617のいずれかに嵌る。例えば、突起部251が中心角度120°間隔で設けられている場合、貫通孔617を中心角度60°間隔で設ける。これにより、第1軸受収納部材61dを軸回りに60°ずつ回転させても、すべての突起部251が貫通孔617のいずれかに嵌る。
また、第1軸受収納部材61dを周方向に回転させる力が、第1軸受収納部材61dに作用したとする。突起部251が、貫通孔617に嵌っているため、貫通孔617は、突起部251から回転に抗する力を受ける。すなわち、貫通孔617および突起部251は、第1軸受収納部材61dの回り止めとしての役割を果たす。
なお、貫通孔617の形状として、円筒形状としているが、これに限定されない。例えば、軸方向から見て多角形状であってもよいし、楕円等の軸方向から見て閉じた曲線で構成された形状であってもよい。第1軸受収納部材61dの回転に抗する力を作用させやすい形状を広く採用できる。
また、本実施形態では、貫通孔617を備えているが、これに限定されない。例えば、第1方向D1側又は第2方向D2側に設けられた凹穴(不図示)であってもよい。
なお、本実施形態では、第1軸受収納部材61dを用いて説明したが、第2軸受収納部材にも適用可能である。すなわち、第2軸受収納部材62のフランジ部623が、軸方向に延びる貫通孔(不図示)を、フランジ受け部224に突起部を備えていてもよい。これにより、第2軸受収納部材62の回転も、抑制できる。なお、第2軸受収納部材62でも、凹穴、凹穴及び突出部を備えていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
本発明は、室外機、扇風機等の送風ファンを駆動するモータとして用いることができる。
A・・・モールドモータ、B・・・モールドモータ、1・・・固定子、11・・・固定子コア、111・・・中空部、112・・・露出部、12・・・インシュレータ、13・・・コイル(巻線)、2・・・ケーシング、21・・・内孔、211・・・第1開口、212・・・第2開口、22・・・内孔、221・・・第1収容部、222・・・第2収容部、223・・・フランジ受け部、224・・・フランジ受け部、23・・・フランジ受け部、231・・・第2凹部、24・・・フランジ受け部、241・・・第2凸部、25・・・フランジ受け部、251・・・突起部、3・・・回転子、31・・・内筒、32・・・外筒、33・・・連結部、34・・・永久磁石、4・・・出力軸、41・・・軸止め輪、42・・・軸止め輪、51・・・第1軸受、511・・・外輪、512・・・内輪、513・・・ボール、52・第2軸受、521・・・外輪、522・・・内輪、523・・・ボール、61・・・第1軸受収納部材、61b・・・第1軸受収納部材、61c・・・第1軸受収納部材、61d・・・第1軸受収納部材、611・・・筒状部、612・・・端面部、613・・・フランジ部、614・・・貫通孔、615・・・第1凸部、616・・・第1凹部、617・・・貫通孔、62・・・第2軸受収納部材、621・・・筒状部、622・・・端面部、623・・・フランジ部、624・・・貫通孔、7・・・第2弾性部材、8・・・第1弾性部材、Ou・・・室外機、Bd・・・筐体、Op・・・排気口、Fr・・・フレーム、He・・・熱交換器、Fm・・・ファンモータ、Im・・・軸流インペラ、Bp・・・底板、Cp・・・圧縮機、Pw・・・電源、F1・・・力、F2・・・力、D1・・・第1方向、D2・・・第2方向、Ir・・・電流、Is・・・電流、It1・・・電流、It2・・・電流

Claims (21)

  1. 巻線が巻き回される固定子コアを含む固定子と、
    前記固定子を覆う樹脂製のケーシングと、
    前記固定子コアの径方向外側で対向する永久磁石を含む回転子と、
    軸方向に延び、前記回転子に取り付けられる出力軸と、
    前記出力軸を回転可能に支持する1対の軸受と、
    内部に前記1対の軸受が収納された1対の軸受収納部材とを備え、
    前記ケーシングは、前記1対の軸受収納部が収容される収容部を備えており、
    前記1対の軸受収納部材は、前記収容部に配され、前記軸受の少なくとも外輪を保持し、
    前記1対の軸受収納部材が、前記固定子コアに直接的または間接的に接触しているモールドモータ。
  2. 前記軸受収納部材は、前記ケーシングよりも線膨張係数が小さい請求項1に記載のモールドモータ。
  3. 前記軸受収納部材、前記軸受及び前記固定子コアが、導電性を有する請求項1または請求項2に記載のモールドモータ。
  4. 前記軸受収納部材は、金属製である請求項1から請求項3のいずれかに記載のモールドモータ。
  5. 前記固定子コアは、電磁鋼板が積層された状態である請求項1から請求項4のいずれかに記載のモールドモータ。
  6. 少なくとも一方の前記軸受収納部材と前記固定子コアとの間に配された第1弾性部材を備え、
    前記第1弾性部材は、当該軸受収納部材と前記固定子コアとの間に介在し、且つ、当該軸受収納部材及び前記固定子コアの両方と接触している請求項1から請求項5のいずれかに記載のモールドモータ。
  7. 前記第1弾性部材が導電性を有する請求項6に記載のモールドモータ。
  8. 前記第1弾性部材の外径が、前記収容部の内径よりも小さい請求項6または請求項7のいずれかに記載のモールドモータ。
  9. 前記軸受収納部材は、前記収容部に圧入された圧入部を備えている請求項1から請求項8のいずれかに記載のモールドモータ。
  10. 前記軸受収納部材は、軸方向に延びる筒状部と、前記筒状部の一端を覆うとともに中央に貫通孔が設けられた端面部とを備え、
    前記貫通孔を前記出力軸が貫通する請求項1から請求項9のいずれかに記載のモールドモータ。
  11. 前記端面部は、前記軸受の外輪と内輪の間の間隙を前記軸方向に覆う請求項10に記載のモールドモータ。
  12. 前記軸受収納部材は、前記軸受が収納されたときに前記端面部と前記軸受の外輪とに接触する第2弾性部材を備え、
    前記第2弾性部材は、前記外輪を前記軸方向に、前記端面部から離れる方向に付勢する請求項10又は請求項11に記載のモールドモータ。
  13. 前記第2弾性部材が、前記出力軸に作用する前記軸方向の力の作用方向と同じ方向に前記外輪を付勢する請求項12に記載のモールドモータ。
  14. 前記軸受収納部材は、前記筒状部の前記軸方向の前記端面部と反対側の端部から径方向外側に延びたフランジ部を備えている請求項10から請求項13のいずれかに記載のモールドモータ。
  15. 前記フランジ部は、径方向外側に延びた第1凸部または径方向内側に凹んだ第1凹部の少なくとも一方を備えており、
    前記ケーシングは、前記フランジ部が前記第1凸部を備えているときには前記第1凸部と嵌る第2凹部を備え、
    前記フランジ部が前記第1凹部を備えているときには前記第1凹部に嵌る第2凸部を備えている請求項14に記載のモールドモータ。
  16. 前記軸受収納部材の少なくとも一部が、前記ケーシングの内部に被覆された状態である請求項1から請求項14のいずれかに記載のモールドモータ。
  17. 前記軸受収納部材のフランジ部の少なくとも一部は、前記ケーシングに被覆された状態であり、
    前記フランジ部の前記ケーシングに被覆された部分は、径方向外側に延びる第1凸部または径方向内側に凹んだ第1凹部の少なくとも一方を備えている請求項14に記載のモールドモータ。
  18. 前記軸受収納部材のフランジ部の少なくとも一部は、前記ケーシングに被覆された状態であり、
    前記フランジ部の前記ケーシングに被覆された部分は、少なくとも1個の穴を備えている請求項14に記載のモールドモータ。
  19. 前記軸受収納部材のフランジ部が、少なくとも1つの穴を備え、
    前記ケーシングには、前記穴に挿入された突起部が備えられている請求項14に記載のモールドモータ。
  20. 前記穴は、一方向に貫通する貫通孔である請求項18または請求項19に記載のモールドモータ。
  21. 前記出力軸に対して固定された軸流インペラが、備えられている請求項1から請求項20のいずれかに記載のモールドモータ。
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