JPWO2017090289A1 - 調光手段を備える画像表示装置 - Google Patents

調光手段を備える画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017090289A1
JPWO2017090289A1 JP2017552292A JP2017552292A JPWO2017090289A1 JP WO2017090289 A1 JPWO2017090289 A1 JP WO2017090289A1 JP 2017552292 A JP2017552292 A JP 2017552292A JP 2017552292 A JP2017552292 A JP 2017552292A JP WO2017090289 A1 JPWO2017090289 A1 JP WO2017090289A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
image
transparent substrate
user
external
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017552292A
Other languages
English (en)
Inventor
岩井 順一
順一 岩井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TELEPATHY JAPAN INC.
Original Assignee
TELEPATHY JAPAN INC.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TELEPATHY JAPAN INC. filed Critical TELEPATHY JAPAN INC.
Publication of JPWO2017090289A1 publication Critical patent/JPWO2017090289A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/02Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the intensity of light
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/02Viewing or reading apparatus
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N5/00Details of television systems
    • H04N5/64Constructional details of receivers, e.g. cabinets or dust covers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)

Abstract

ユーザの頭部に装着され、該ユーザの眼に画像データに基づく画像光を外界像と共にユーザに視認可能に投影する調光手段を備える画像表示装置を提供する。
本発明の画像表示装置は、画像データに基づく画像光を出射する表示光学系と、表示光学系から出射された画像光と、ユーザが視認する外界からの外界光とを、外界光の入射光路の延長上の光路であって画像光と外界光とが共にユーザの眼に至る共通の光路上で合成した合成光をユーザの眼に向けて出射する合波部を有する接眼光学系と、を備え、合波部は、透明基板の一表面上に所定の間隔で反射層及び透過層が交互に配置された半透過型反射部材を含む調光手段を備え、反射させる画像光の光量と、外界から入射した外界光をユーザの眼に向かう共通の光路に沿って透過させる光量とを調整する。

Description

本発明は、調光手段を備える画像表示装置に関し、より詳しくは、ユーザの頭部に装着されて画像データに基づく画像光を外界光と共にユーザに視認可能に投影する調光手段を備えた画像表示装置に関する。
近年、ユーザの身体に取り付けて使用することのできる画像表示装置への需要が高まりつつある。特に頭部に装着して使用するヘッドマウントディスプレイ(HMD)では、ユーザがHMDを装着した状態で活動を行うときに、必要な情報を確認したり、他のユーザと情報交換を行ったりする利用形態をサポートするため、ユーザが外界光による外界の実像を認識しながら、画像データに基づく画像光をユーザの眼に虚像として表示するタイプのものが提案されている。
例えば、特許文献1、2には、従来の単眼式HMDが開示されている。
特許文献1には、単眼式の表示ユニットと、この表示ユニットをユーザの頭部に保持する保持部とを備えた頭部装着型表示装置が開示されている。表示ユニットは、画像表示光の出射手段とユーザの前方に配置される光路変更手段とを有し、光路変更手段であるコンバイナはハーフミラーや、回折に変更するホログラム素子により構成されて、虚像と前方の実在物の双方を視認できることが記載されている。
特許文献2には、映像表示用LCDと映像用プリズムとシースループリズムを内蔵するビュワー部を備える単眼式HMDが開示され、この頭部装着型表示装置は、パーソナルコンピュータからのデータ等の出力画像をビュワー部に表示し、ユーザの眼にこの表示画面と周りの外界のシースルー画面とを合わせて観察できるように構成されている。
特許文献1、2記載されたHMDは、いずれもユーザの眼の正面にハーフミラー又はプリズム等を配置する構成を備え、このため、ユーザの正面視野に表示装置から出射された画像光による虚像が外界光と重畳して視認される。
上述したシースルー方式のHMDは、画像光による表示画面の背景に、外界光が重なってユーザの眼に投射されるため、ユーザがHMDを装着した状態で活動を行うときに、表示画像の見え方が外部環境による影響を受ける。すなわち、外界が明るい環境下では、ユーザが視認する表示画面の背景となる外界光が画像光に比べて明るいため、画像光よる画像が見えづらくなる。一方、外界が暗い環境下では、表示画面の背景となる外界光が暗いため、表示画面が際立ってユーザに煩わしさを感じさせたり、ユーザの正面視野の一部が表示画面によって遮られる状態になり、死角が生じて障害物に気づかなかったりといったといった問題が発生する。
このため、使用環境下における外界の明暗に応じて、HMDの光源パワーを調整する方法が想起されるが、この方法では、RGBの各光による色バランスに影響が生じて表示画像の色あいが変わってしまうという問題がある。
特開平10−039784号公報 特開2001−117047号公報
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、画像データに基づく画像光による画像を外界像と共にユーザに視認可能に投影する調光手段を備える画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による画像表示装置は、画像データに基づく画像光を外界光と共にユーザに視認可能に投影する画像表示装置であって、画像データに基づく画像光を出射する表示光学系と、前記表示光学系から出射された画像光をユーザの眼に導く接眼光学系と、を備え、前記接眼光学系は、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光と、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光とを、前記外界光の入射光路の延長上の光路であって前記画像光と前記外界光とが共にユーザの眼に至る共通の光路上で合成して該合成した合成光をユーザの眼に向けて出射する合波部を有し、前記合波部は、透明基板の一表面上に所定の間隔で反射層及び透過層が交互に配置された半透過型反射部材を含む調光手段を備え、前記表示光学系から出射された画像光を前記ユーザの眼に向かう共通の光路に向けて反射させ、前記反射させる画像光の光量と、前記外界から入射した前記外界光を前記ユーザの眼に向かう共通の光路に沿って透過させる光量とを調整することを特徴とする。
前記合波部の調光手段は、対向する第1及び第2の表面を含み、前記第1及び第2の表面の少なくとも一面にストライプ状の反射層と透過層とが交互に形成された第1の透明基板と、対向する第3及び第4の表面を含み、該第3及び第4の表面の少なくとも一面にストライプ状の反射層と透過層とが交互に形成された第2の透明基板と、を有し、前記第1の透明基板の前記反射層が形成された一面と、前記第2の透明基板の前記反射層が形成された一面とが、互いにそれぞれの一面に形成された前記反射層のストライプの長辺が接する向きに隣接して対置され得る。
前記調光手段は、前記ストライプ状の反射層と透過層とが交互に形成された第1の透明基板と、前記ストライプ状の反射層と透過層とが交互に形成された第2の透明基板とが、互いにそれぞれの前記ストライプ状の反射層の長辺に対して直交する方向に摺動可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域幅を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整し得る。
また、前記合波部の調光手段は、対向する第1及び第2の表面を含み、前記第1及び第2の表面の少なくとも一面に反射層と透過層とが交互に市松模様に形成された第1の透明基板と、対向する第3及び第4の表面を含み、前記第3及び第4の表面の少なくとも一面に反射層と透過層とが交互に市松模様に形成された第2の透明基板と、を有し、前記第1の透明基板の前記反射層が形成された一面と、前記第2の透明基板の前記反射層が形成された一面とが、互いにそれぞれの一面に形成された前記反射層がそれぞれの市松模様の格子が一致する向きに隣接して対置され得る。
前記調光手段は、前記第1の透明基板と、前記第2の透明基板とが、互いにそれぞれの一面に形成された前記市松模様の反射層の格子に対して平行方向又は斜行方向に移動可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の面積を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整し得る。
前記調光手段は、前記第1の透明基板と、前記第2の透明基板とが、互いにそれぞれの透明基板の中心点から外縁方向に外れた偏心点を軸にして回転可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の面積を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整し得る。
前記偏心点は、前記画像光の入射光路の範囲内に含まれ得ない。
前記合波部の調光手段の前記第1の透明基板及び前記第2の透明基板は、ユーザの眼の側に凹の円筒曲面からなり得る。
前記合波部の調光手段は、前記第1の透明基板と、前記第2の透明基板とが、互いに円筒曲面に沿って又は円筒曲面の軸方向に摺動可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域幅を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整し得る。
前記合波部の調光手段の前記第1の透明基板及び前記第2の透明基板は、ユーザの眼の側に凹の球面であり得る。
前記合波部の調光手段は、前記第1の透明基板と、前記第2の透明基板とが、互いに任意の方向に摺動可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の面積を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整し得る。
前記合波部の調光手段の前記第1の透明基板及び前記第2の透明基板のそれぞれの少なくとも一面に形成された前記反射層のそれぞれは、前記第1及び第2の透明基板のそれぞれの一面に形成された凹部内に形成され、前記それぞれの反射層の表面は、前記第1及び第2の透明基板のそれぞれの一面に対して凹部をなし得る。
前記合波部の前記第1の透明基板のストライプ状又は市松模様の反射層が形成された一面及び前記第2の透明基板のストライプ状又は市松模様の反射層が形成された一面の中の少なくとも一方の前記透明基板の一面上に、前記第1及び第2の透明基板のぞれぞれの一面上に露出したそれぞれの反射層の膜高さよりも高い凸部を備え得る。
本発明の一態様による画像表示装置において、前記合波部の調光手段は、反射型偏光素子と、偏光板と、を備え、前記反射型偏光素子は、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路上に配置され、前記画像光をユーザの眼に至る前記共通の光路に向けて反射させ、前記偏光板は、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路上に配置され、前記反射型偏光素子と前記偏光板とのいずれか一方を前記画像光と前記外界光とが共にユーザの眼に至る前記共通の光路を軸にして回転させてユーザの眼に至る前記画像光と前記外界光の光量比を調整し得る。
前記反射型偏光板は、ワイヤーグリッド型偏光板であり、前記偏光板は、ガラス偏光板又は樹脂偏光板であり得る。
前記画像表示装置は、外界光の光量を測定する受光部と、前記合波部の調光手段を制御する操作部と、を更に備え、前記制御部は、受光部の光量測定結果に基づき、前記調光手段による画像光の反射割合と外界光の透過割合とを決定し、該決定された反射割合及び透過割合に対応するように前記合波部を制御し得る。
本発明の画像表示装置によれば、画像光による表示画面と背景となる外界光との光量比を好適に調整できるため、使用環境に応じてユーザに視認しやすい画像表示を行うことができる。
また、使用環境の明るさに対して、広いレンジで安定した高品質のカラー画像を表示できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態による画像表示装置の光学系の模式図である。 本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部を構成する調光手段の透明基板の概略図であり、(a)は平面図、(b)はA−A’に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の構成を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)はB−B’に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部を構成する調光手段の透明基板の他の例を示す断面図である。 本発明の一実施形態よる画像表示装置の全体構成を示す概略図である。(a)は画像表示装置の平面図、(b)はその正面図である。 本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部の調光手段の他の例を構成する透明基板の概略図である。(a)は平面図、(b)はC−C’に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の構成の他の例を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)はD−D’に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の構成の更に他の例を示す概略図である。(a)は平面図、(b)はE−E’に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の他の構成を示す概略図である。(a)は合波部の調光手段の他の構成を示す斜視図、(b)は本調光手段の第1透明基板を示す斜視図、(c)は第2透明基板を示す斜視図である。 図9に示した合波部の調光手段の構成の他の例を示す概略図である。(a)は合波部の調光手段の構成の他の例を示す斜視図、(b)は本調光手段の第1透明基板を示す斜視図、(c)は第2透明基板を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の更に他の構成を示す概略図である。(a)は合波部の調光手段の更に他の構成を示す斜視図、(b)は本調光手段をK方向から見た概略図である。 図11に示す調光手段の摺動方法を説明する概略図であり、(a)は図11の(b)に対応する正面図、(b)はG−G’に沿った断面図である。 図11に示す調光手段の摺動方法の他の例を説明する概略図であり、(a)は図11の(b)に対応する正面図、(b)はH−H’に沿った断面図である。 本発明の第2実施形態による画像表示装置の合波部を含む光学系の模式図である。 本発明の第2実施形態による合波部の構成を示す概略図である。(a)は平面図、(b)はJ−J’に沿った断面図である。
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態による画像表示装置の光学系の模式図である。本発明の一実施形態による画像表示装置は、ユーザの頭部(図示せず)に装着されて、ユーザの眼に画像光と外界光とが共に観察されるように構成される。
図1に示すように、画像表示装置100の光学系は、表示光学系10及び接眼光学系20から成り、表示光学系10は、光源11、集光レンズ12、及び透過型画像表示素子13を備え、接眼光学系20は、接眼レンズ21及び調光機能を有する合波部22を備える。なお、画像表示装置100は、表示光学系10及び接眼光学系20の他に、図示しないが、透過型画像表示素子13及び合波部22を駆動するための電子回路部品を含む駆動部と、画像表示装置100の動作全体を制御するCPUなどを含む制御部とを備える。
表示光学系10の光源11は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色の光を放射するものであり、例えばLED(発光ダイオード)から成る。なお、光源は、RGB一体型のLEDモジュールで構成されることが好ましいが、単色光や白色光を放射するものであってもよい。光源11からの放射光は、集光レンズ12を介して集光されて透過型画像表示素子13に供給される。
透過型画像表示素子13は、光源11から供給された放射光を画像データに基づいて変調することにより、画像を表示するものであり、例えば、光が透過する領域となる各画素がマトリクス状に配置された透過型の液晶画像表示素子(LCD)が挙げられる。
表示光学系10は、上述した画像表示素子の他に、図示しないが、光源11からの光を均一化するための均一化素子や偏光素子を備え、画像データを画像光に変換して接眼光学系20に向かって出射する。なお、本実施形態では、表示光学系に透過型画像表示素子13を用いる構成を示しているが、これに限定されない。例えば、反射型画像表示素子を用いる構成などによっても具現し得る。
接眼光学系20は、表示光学系10から出射された画像光をユーザの眼に導く光学系である。接眼光学系20の合波部22は、表示光学系から出射された画像光の入射光路Lに沿って入射した画像光と、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光とを、外界光の入射光路の延長上の光路であって画像光と外界光とが共にユーザの眼に至る共通の光路L上で合成し、合成した合成光をユーザの眼に向けて出射する。合波部22は、本発明の一実施形態による画像表示装置の調光手段として機能する。
以下、図1〜図3を参照しながら、本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部の構成例を詳細に説明する。
本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部22は、図1に示すように、2枚の透明基板(41、42)の互いに対向するそれぞれの一表面上に、所望のパターンに形成された反射層を有する半透過型ミラーを組み合わせた調光手段40で構成される。
本実施形態による合波部22の調光手段40は、矩形(長方形)の平板形状を有し、画像光の光路をユーザの眼に向かう共通の光路Lに向けて折り曲げる反射部材として機能し、同時に、外界から入射した外界光をユーザの眼に向かう共通の光路Lに沿って透過させる光量とを調整する調光手段として機能する。なお、合波部の形態は、これに限定されず、他の例については後述する。また、平面形状も矩形に限定されるものではなく、楕円、円形など所望の形状に形成され得る。
図2は、本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部を構成する調光手段の透明基板の概略図であり、(a)は平面図、(b)はA−A’に沿った断面図である。
図2に示すように、合波部22を構成する調光手段40の第1透明基板41は、対向する第1面41a及び第2面41bのうちの第2面41bの表面に複数のストライプ状の反射層51a及び透過層51bが交互に形成された構成を有する。反射層51aのそれぞれは、第1透明基板41の第2面41bの表面に形成された凹部41cの内に埋設され、反射層51aのそれぞれの表面は、第2面41bの表面に対して凹部をなす。反射層51aは、金属膜又は誘電体多層膜などで形成され得るが、これに限定されない。
なお、調光手段40の第2透明基板42についても同様に構成されるので、説明は省略する
図3は、本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の構成を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)はB−B’に沿った断面図である。
図3に示すように、本実施形態による合波部の調光手段40は、第1透明基板41のストライプ状の反射層51aが形成された一面41bと、第2透明基板42のストライプ状の反射層52aが形成された一面42aとが、互いにストライプの長辺が接する向きに隣接して対置する。これにより、合波部22のいずれかの透明基板に入射する光が反射する際に、両反射層間に透明基板の厚みに起因する離隔空間が生じないため、多重反射及び多重像(いわゆる、ゴースト)を低減でき、良好な反射特性が得られる。
図3に示す実施形態では、第1透明基板41及び第2透明基板42の双方の反射層のそれぞれが、ストライプの長辺を水平面に対して直交する方向、すなわち、縦方向に配置しているが、これに限定されず、ストライプの長辺を水平方向、すなわち横方向に配置してもよい。また、ストライプの長辺を、水平方向又は垂直方向に対して傾斜させて配置することも可能である。
一方、調光手段40の第1透明基板41及び第2透明基板42は、図示しないが保持機構により、互いに、それぞれのストライプ状の反射層(51a、52a)の長辺に対して直交する方向に摺動可能に保持され、両透明基板(41、42)の各反射層(51a、52a)が互いの透過層(52b、51b)に重なる領域幅を変更するように調整される。すなわち、反射層によって覆われる透過層の面積を変更することで、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整する。
合波部の調光手段40は、ユーザが手動で、第1透明基板41または第2透明基板42を摺動させて、外界光の透過割合と画像光の反射割合とを調整してもよいが、光センサーを含み外界光の光量を測定する受光部及び調光手段40の透明基板(41、42)を摺動させる操作部を付加することで、自動調整するよう構成し得る。透明基板を摺動させる装置には、例えば、ピエゾ素子を利用した圧電アクチュエータを適用し得る。
本実施形態では、調光手段40の第1透明基板41及び第2透明基板42は、両透明基板(41、42)の各反射層(51a、52a)の表面が、それぞれの透明基板の表面に対して凹部をなす構成とすることで、摺動にともなう反射層の摩耗を防ぎ、耐久性を向上させることができる。
図4は、本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部を構成する調光手段の透明基板の他の例を示す断面図である。
本実施形態では、摺動にともなう反射層の摩耗を防ぎ、耐久性を向上させる他の構成例として、透明基板の反射層を有する一面に凸形状のスペーサを形成している。
図4に示すように、調光手段を構成する第1透明基板41は、ストライプ状の反射層51aが形成された一面41b上の所定の位置に、露出したそれぞれの反射層51aの膜高さよりも高い凸部54を形成する。凸部54は、透明基板と同じ材料で形成し得るが、これに限定されない。凸部54は、対置する第2透明基板42(図示せず)との間でスペーサとなり、これにより、反射層51aが第2透明基板42に直接接触することを防ぐことができる。なお、第2透明基板42にも同様の凸部を形成してもよい。また、凸部の平面形状は任意である。
以下、上述した光学系を備える本発明の一実施形態による画像表示装置の全体構成を詳細に説明する
図5は、本発明の一実施形態による画像表示装置の全体構成を示す概略図である。(a)は画像表示装置の平面図、(b)はその正面図である。
図5に示すように、画像表示装置100は、表示光学系10を収納する第1収納室10a、接眼光学系20を収納する第2収納室20a、及び第1収納室10aと第2収納室20aとを支持して両者の間に画像光の光路を形成する支持部30を備える。支持部30は、第1収納室10aに形成されて画像光GLが透過する出射窓15と、出射窓15から出射した画像光GLを第2収納室20aに収納された合波部22に導く第1入射窓25との間に画像光の光路を形成するように支持する支持板31から成る。出射窓15には接眼レンズ21が配置される。なお、接眼レンズ21の配置位置は、これに限定されない。
支持板31は、上下方向(Z軸方向)に互いに対面する2枚の支持板(31a、31b)で構成され、両支持板の間には空間が存在する。したがって、支持部30によってユーザの視線は遮られない。なお、両支持板(31a、31b)を補強するために支持部30を透明樹脂などの部材で覆うことも可能である。なお、支持部30の構成は、これに限定さるものではなく、例えば、単一の支持板または支柱で形成され得る。また、支持板または支柱は透明部材で形成してもよい。
上記の構成により、表示光学系10から出射された画像光GLは、光路Lに沿って接眼光学系20に入射し、接眼光学系20において、画像光が合波部22の反射面(41b、42a)で光路が折り曲げられて奥行き方向手前に向きを変えて光路Lに沿って進行する。一方、ユーザが視認する外界からの外界光OLは、第2収納室20aに設けられた第2入射窓26から入射し、合波部22は、入射光路L’に沿って入射する外界光OLの一部を透過させる。これにより、画像光GLと外界光OLとが、合波部22によって合成されて、共にユーザの眼に至る共通の光路L2に沿ってユーザの眼に導かれ、ユーザは、外界光と共に透過型画像表示素子13にて表示された画像の拡大虚像を観察することができる。
次に、図6及び図7を参照して、本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部の調光手段の他の構成例を、詳細に説明する。
図6は、本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部の調光手段の他の例を構成する透明基板の概略図であり、(a)は平面図、(b)はC−C’に沿った断面図である。
図6に示すように、調光手段を構成する第1透明基板61は、対向する第1面61a及び第2面61bのうちの第2面61bの表面に市松模様の反射層71a及び透過層71bが形成された構成を有する。反射層71aのそれぞれは、第1透明基板61の第2面61bの表面に形成された凹部61cの内に埋設され、反射層71aのそれぞれの表面は、第2面61bの表面に対して凹部をなす。反射層71aは、金属膜又は誘電体多層膜などで形成され得るが、これに限定されない。なお、調光手段を構成する第2透明基板62についても同様に構成されるので、説明は省略する。
図7は、本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の構成の他の例を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)はD−D’に沿った断面図である。
図7に示すように、本実施形態による合波部22の調光手段40の構成の他の例は、第1透明基板61の市松模様の反射層71aが形成された第2面61bと、第2透明基板62の市松模様の反射層72aが形成された第1面62aとが、互いの市松模様の格子が一致する向きに隣接して対置する。これにより、調光手段40のいずれかの透明基板に入射する光が反射する際に、両反射層間に透明基板の厚みに起因する離隔空間が生じないため、多重反射及び多重像(いわゆる、ゴースト)を低減でき、良好な反射特性が得られる。
一方、調光手段40の第1透明基板61及び第2透明基板62は、図示しないが保持機構により、互いに、それぞれの市松模様の反射層(71a、72a)の格子に対して平行方向又は斜行方向に摺動可能に保持されて、両透明基板(61、62)の各反射層(71a、72a)が互いの透過層(72b、71b)に重なる領域幅を変更するように調整される。すなわち、反射層によって覆われる透過層の面積を変更することで、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整する。
合波部の調光手段40は、ユーザが手動で、第1透明基板61及び第2透明基板62を摺動させて、外界光の透過割合と画像光の反射割合とを調整してもよいが、上述したストライプ状の反射層の例と同様に、光センサーを含み外界光の光量を測定する受光部及び調光手段40の透明基板(61、62)を摺動させる操作部を付加することで、自動調整するよう構成し得る。また、両透明基板(61、62)の各反射層(71a、72a)の表面が、それぞれの透明基板の表面に対して凹部をなす構成とすることで、摺動にともなう反射層の摩耗を防ぎ、耐久性を向上させることができる。さらに、反射層を保護する他の構成として、図4で説明した凸部を反射層が形成された側の各透明基板の表面に形成してもよい。
図8は、本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の構成の更に他の例を示す概略図である。図8の(a)は平面図、(b)はE−E’に沿った断面図である。
図8に示す構成例において、調光手段40は、図7と同じ構成の第1透明基板61及び第2透明基板62で形成される。したがって、同様の説明は省略する。
一方、調光手段40の第1透明基板61及び第2透明基板62は、保持機構(図示せず)により、図8に示すように、それぞれの透明基板の中心点Qから外縁方向に外れた偏心点Pを回転軸として互いに回転可能に保持される。これにより、双方の透明基板の反射層(71a、72a)のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の面積を変更する。
本実施形態では、調光手段40への外界光の入射光路及び画像光の入射光路の中心軸Rは、偏心点Pから離隔した位置に設定する。例えば、図8に示すように、透明基板の中心点Qに対して偏心点とは逆方向となる所望の位置に設定する。また、調光手段40の全体領域の内、表示画面として使用する範囲を、調光手段40内において中心軸Rを中心とする所望の領域、例えば、図8の(a)において破線で囲んだ領域Fに設定する。すなわち、調光手段40の一部領域を画像光の反射面及び外界光の透過面として使用する。
図8に示す偏心点Pを回転軸として、例えば、第1透明基板61を第2透明基板62に対して、1°〜5°の微小角で回転させると、調光手段40の中心軸Rを中心とする領域Fにおいて、双方の市松模様の反射層が重なって形成される遮光パターンは、それぞれの透明基板の中心点Qを回転軸として回転させた場合に双方の市松模様の反射層が重なって形成される遮光パターンに比べて、明暗の比率が均等になる。したがって、表示画面に対する外界光の透過光量の面内均一性が高く、良好な表示品質を具現し得る。また、微小な回転角度で透過率を変更できるため、例えば、ピエゾ素子を利用した圧電アクチュエータを適用した簡易な機構で駆動制御が可能である。
次に、図9及び図10を参照しながら、本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部の調光手段の他の構成を詳細に説明する。
図9は、本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の他の構成を示す概略図である。図9の(a)は合波部の調光手段の他の構成を示す斜視図、(b)は本調光手段の第1透明基板を示す斜視図、(c)は第2透明基板を示す斜視図である。
図9の(a)に示すように、調光手段40の第1透明基板81と、第2透明基板82とが、保持機構(図示せず)により、互いに円筒曲面に沿って摺動可能に保持されて、双方の透明基板の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域幅を変更することで、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整する。
図9の(b)に示すように、調光手段40を構成する第1透明基板81は、対向する第1面81a及び第2面81bのうちの第2面81bの表面に複数のストライプ状の反射層91a及び透過層91bが交互に形成された構成を有する。反射層91aのそれぞれは、第1透明基板81の第2面81bの表面に形成された凹部(図示せず)内に埋設され、反射層91aのそれぞれの表面は、第2面41bの表面に対して凹部(図示せず)をなす。反射層91aは、金属膜又は誘電体多層膜などで形成され得るが、これに限定されない。なお、図9の(c)に示す調光手段40を構成する第2透明基板82も同様の構成を備えるので、説明は省略する。
本実施形態では、ストライプ状の反射層について説明したが、市松模様の反射層についても、同様に適用可能であることは、本技術分野における通常の知識を有する者には容易に理解され得る。よって、詳細な説明は省略する。
次に、図9に示した合波部の調光手段の構成の他の例を、図10を参照して説明する。
図10は、図9に示した合波部の調光手段の構成の他の例を示す概略図である。図10の(a)は、合波部の調光手段の構成の他の例を示す斜視図、(b)は、本調光手段の第1透明基板を示す斜視図、(c)は、第2透明基板を示す斜視図である。
図10の(a)に示すように、調光手段40の第1透明基板81と、第2透明基板82とが、保持機構(図示せず)により、互いに円筒曲面の軸方向に摺動可能に保持されて、双方の透明基板の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域幅を変更することで、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整する。
図10の(b)に示すように、調光手段40を構成する第1透明基板81は、対向する第1面81a及び第2面81bのうちの第2面81bの表面に複数のストライプ状の反射層91c及び透過層91dが交互に形成された構成を有する。反射層91cのそれぞれは、第1透明基板81の第2面81bの表面に形成された凹部(図示せず)内に埋設され、反射層91cのそれぞれの表面は、第2面41bの表面に対して凹部(図示せず)をなす。反射層91cは、金属膜又は誘電体多層膜などで形成され得るが、これに限定されない。なお、図10の(c)に示す調光手段40を構成する第2透明基板82も同様の構成を備えるので、説明は省略する。
本実施形態では、ストライプ状の反射層について説明したが、市松模様の反射層についても、同様に適用可能であることは、本技術分野における通常の知識を有する者には容易に理解され得る。よって、詳細な説明は省略する。
次に、図11〜図13を参照しながら、本発明の第1実施形態による画像表示装置の合波部の調光手段の更に他の構成を説明する。
図11は、本発明の第1実施形態による合波部の調光手段の更に他の構成を示す概略図である。図11の(a)は、合波部の調光手段の更に他の構成を示す斜視図、(b)は、本調光手段をK方向から見た概略図である。
図11の(a)に示すように、調光手段40は、第1透明基板101及び第2透明基板102がユーザの眼側に凹の球面を有し、保持機構(図示せず)により、互いに所望の方向に摺動可能に保持される。図11の(b)に示すように、両透明基板(101、102)のそれぞれには、図2及び図6で説明したのと同様に、所望のパターンを有する反射層112aが形成され、一方の反射層が他方の透過層112bに重なる領域幅を変更することで、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整する。
図12は、図11に示す調光手段の摺動方法を説明する概略図であり、(a)は図11の(b)に対応する正面図、(b)はG−G’に沿った断面図である。
図12に示すように、調光手段40の第1透明基板101及び第2透明基板102は、図示しないが、互いに、それぞれの市松模様の反射層の格子が一致するように配置された状態から、それぞれの透明基板の中心点Qを回転軸として互いに回転可能に保持される。これにより、双方の透明基板の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の面積を変更するように制御される。すなわち、反射層によって覆われる透過層の面積を変更することで、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整する。
図13は、図11に示す調光手段の摺動方法の他の例を説明する概略図であり、(a)は図11の(b)に対応する正面図、(b)はH−H’に沿った断面図である。
図13に示すように、調光手段40の第1透明基板101及び第2透明基板102は、図示しないが、互いに、それぞれの市松模様の反射層の格子が一致するように配置された状態から、それぞれの透明基板の中心点Qから外縁方向に外れた偏心点Pを回転軸として互いに回転可能に保持される。これにより、双方の透明基板の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の面積を変更するように制御される。すなわち、反射層によって覆われる透過層の面積を変更することで、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整する。この例では、図8を参照して説明したのと同様に、調光手段40への外界光の入射光路及び画像光の入射光路の中心軸Rは、偏心点Pから離隔した位置に設定する。また、調光手段40の全体領域の内、表示画面として使用する範囲を、中心軸Rを中心とする所望の領域、例えば、図13(a)において破線で囲んだ領域Fに設定することで、表示画面に対する外界光の透過光量の面内均一性が高く、良好な表示品質を具現し得る。
なお、合波部の調光手段40は、ユーザが手動で、第1透明基板101及び第2透明基板102を摺動させて、外界光の透過割合と画像光の反射割合とを調整してもよいが、上述したストライプ状の反射層の例と同様に、光センサーを含み外界光の光量を測定する受光部及び調光手段40の透明基板(101、102)を摺動させる操作部を付加することで、自動調整するよう構成し得る。また、両透明基板(101、102)の各反射層の表面が、それぞれの透明基板の表面に対して凹部をなす構成とすることで、摺動にともなう反射層の摩耗を防ぎ、耐久性を向上させることができる。また、反射層を保護する他の構成として、図4で説明した凸部を反射層が形成された側の各透明基板の表面に形成してもよい。
以下、図14を参照しながら、本発明の第2実施形態による画像表示装置の合波部の構成を詳細に説明する。
図14は、本発明の第2実施形態による画像表示装置の合波部を含む光学系の模式図である。図14に示すように、本実施形態による画像表示装置100の光学系は、表示光学系10及び接眼光学系120から成り、表示光学系10は、光源11、集光レンズ12、及び透過型画像表示素子13を備え、接眼光学系120は、接眼レンズ21及び調光機能を有する合波部122を備える。また、本実施形態による画像表示装置100は、上述した第2実施形態と同様に、図示しないが、透過型画像表示素子13及び合波部122を駆動するための電子回路部品を含む駆動部と、画像表示装置100の動作全体を制御するCPUなどを含む制御部とを備える。表示光学系の構成は、図1を参照して説明した構成と同じであるので、説明は省略する。
接眼光学系120の合波部122は、表示光学系10から出射された画像光の入射光路Lに沿って入射した画像光と、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光とを、外界光の入射光路の延長上の光路であって画像光と外界光とが共にユーザの眼に至る共通の光路L上で合成し、合成した合成光をユーザの眼に向けて出射する。
第2実施形態による画像表示装置の合波部122は、図14に示すように、偏光板141及び反射型偏光素子142を組み合わせた調光手段40で構成される。
調光手段40の反射型偏光素子142は、例えば、ワイヤーグリッド型偏光板であり、画像光の光路をユーザの眼に向かう共通の光路Lに向けて折り曲げる反射部材として機能し、同時に偏光板141と組み合わせることで外界から入射する外界光をユーザの眼に向かう共通の光路Lに沿って透過させる光量とを調整する調光手段として機能する。偏光板141は、ガラス偏光板又は樹脂偏光板で構成される。なお、表示光学系10の構成は、本発明の第1実施形態による画像表示装置の光学系と同じであるので、説明は省略する。
図15は、本発明の第2実施形態による合波部の調光手段の構成を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)はJ−J’に沿った断面図である。
図15の(a)に示すように、調光手段40の反射型偏光素子142と、偏光板141とが、保持機構(図示せず)により、互いにそれぞれの中心点Qを回転軸に回転可能に保持されて、双方の偏光素子の偏光面、すなわち偏光方向が一致する位置から直交する位置の間の所望の相対角度に移動させる。これにより、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整する。
図15の(b)に示すように、調光手段40を構成する反射型偏光素子142は、透明基板142cの対向する第1面142a及び第2面142bのうちの第2面142bの表面に複数の金属細線152aが等間隔のスペース152bで配列された構成を有する。この構成において、反射型偏光素子142は、図14に示すように、金属細線152aが形成された第2面142bに画像光が入射する向きに配置される。
また、図示しないが図14に示す接眼レンズ21と反射型偏光素子142との間に別個の偏光板を配置して、画像光を偏光することで、反射型偏光素子142の中心点Qを回転軸にして回転する角度に応じて反射型偏光素子142に入射する画像光がユーザの眼に向かう共通の光路L2に向かって反射される割合を調整することが可能である。
なお、画像光に偏光を用いることは、本発明の第1実施形態による合波部に対しても同様に適用し得ることは、当業者であれば容易に理解される。よって、重複する説明は省略する。
以上のように、本発明によれば、使用環境の明るさに応じて画像光による表示画面と背景となる外界光との光量比を好適に調整できる。特に、光源の発光強度の変更によらず、画像光と外界光との合波の割合を調整してユーザの眼に合成光を投射する構成を備えることにより、広い輝度レンジで色合いの変化のない安定した高品質のカラー画像を視認可能な画像表示装置を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
10 表示光学系
10a 第1収納室
11 光源
12 集光レンズ
13 透過型画像表示素子
15 出射窓
20、120 接眼光学系
20a 第2収納室
21 接眼レンズ
22、122 合波部
25 第1入射窓
26 第2入射窓
30 支持部
31、31a、31b 支持板
40 調光手段
41、61、81、101 (第1)透明基板
41a、42a、61a、62a、81a、82a、142a 第1面
41b、42b、61b、62b、81b、82b、142b 第2面
41c、61c 凹部
42、62、82、102 (第2)透明基板
51a、52a、71a、72a、91a、91c、92c、112a 反射層
51b、52b、71b、72b、91b、91d、92d、112b 透過層
54 凸部
100 画像表示装置
141 偏光板
142 反射型偏光素子
142c 透明基板
152a 金属細線
152b スペース

Claims (16)

  1. 画像データに基づく画像光を外界光と共にユーザに視認可能に投影する画像表示装置であって、
    画像データに基づく画像光を出射する表示光学系と、
    前記表示光学系から出射された画像光をユーザの眼に導く接眼光学系と、を備え、
    前記接眼光学系は、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光と、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光とを、前記外界光の入射光路の延長上の光路であって前記画像光と前記外界光とが共にユーザの眼に至る共通の光路上で合成して該合成した合成光をユーザの眼に向けて出射する合波部を有し、
    前記合波部は、透明基板の一表面上に所定の間隔で反射層及び透過層が交互に配置された半透過型反射部材を含む調光手段を備え、前記表示光学系から出射された画像光を前記ユーザの眼に向かう共通の光路に向けて反射させ、前記反射させる画像光の光量と、前記外界から入射した前記外界光を前記ユーザの眼に向かう共通の光路に沿って透過させる光量とを調整することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記合波部の調光手段は、
    対向する第1及び第2の表面を含み、前記第1及び第2の表面の少なくとも一面にストライプ状の反射層と透過層とが交互に形成された第1の透明基板と、
    対向する第3及び第4の表面を含み、前記第3及び第4の表面の少なくとも一面にストライプ状の反射層と透過層とが交互に形成された第2の透明基板と、を有し、
    前記第1の透明基板の前記反射層が形成された一面と、前記第2の透明基板の前記反射層が形成された一面とが、互いにそれぞれの一面に形成された前記反射層のストライプの長辺が接する向きに隣接して対置されることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記調光手段は、
    前記ストライプ状の反射層と透過層とが交互に形成された第1の透明基板と、前記ストライプ状の反射層と透過層とが交互に形成された第2の透明基板とが、互いにそれぞれの前記ストライプ状の反射層の長辺に対して直交する方向に摺動可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の幅を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整することを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記合波部の調光手段は、
    対向する第1及び第2の表面を含み、前記第1及び第2の表面の少なくとも一面に反射層と透過層とが交互に市松模様に形成された第1の透明基板と、
    対向する第3及び第4の表面を含み、前記第3及び第4の表面の少なくとも一面に反射層と透過層とが交互に市松模様に形成された第2の透明基板と、を有し、
    前記第1の透明基板の前記反射層が形成された一面と、前記第2の透明基板の前記反射層が形成された一面とが、互いにそれぞれの一面に形成された前記反射層がそれぞれの市松模様の格子が一致する向きに隣接して対置されることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 前記調光手段は、
    前記第1の透明基板と、前記第2の透明基板とが、互いにそれぞれの一面に形成された前記市松模様の反射層の格子に対して平行方向又は斜行方向に摺動可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の面積を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整することを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 前記調光手段は、
    前記第1の透明基板と、前記第2の透明基板とが、互いにそれぞれの透明基板の中心点から外縁方向に外れた偏心点を軸にして回転可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の面積を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整することを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  7. 前記偏心点は、前記画像光の入射光路の範囲内に含まれないことを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
  8. 前記合波部の調光手段の前記第1の透明基板及び前記第2の透明基板は、ユーザの眼の側に凹の円筒曲面からなることを特徴とする請求項2又は4に記載の画像表示装置。
  9. 前記合波部の調光手段は、
    前記第1の透明基板と、前記第2の透明基板とが、互いに円筒曲面に沿って又は円筒曲面の軸方向に摺動可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域幅を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整することを特徴とする請求項8に記載の画像表示装置。
  10. 前記合波部の調光手段の前記第1の透明基板及び前記第2の透明基板は、ユーザの眼の側に凹の球面であることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  11. 前記合波部の調光手段は、
    前記第1の透明基板と、前記第2の透明基板とが、互いに任意の方向に摺動可能に保持されて、前記第1及び第2の透明基板の双方の反射層のそれぞれが互いの透過層に重なる領域の面積を変更することで、前記ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路に沿って入射した外界光に対する透過割合を調整すると共に、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路に沿って入射した画像光に対する反射割合を調整することを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
  12. 前記合波部の調光手段の前記第1の透明基板及び前記第2の透明基板のそれぞれの少なくとも一面に形成された前記反射層のそれぞれは、前記第1及び第2の透明基板のそれぞれの一面に形成された凹部内に形成され、前記それぞれの反射層の表面は、前記第1及び第2の透明基板のそれぞれの一面に対して凹部をなすことを特徴とする請求項2、4、8、10のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  13. 前記合波部の前記第1の透明基板のストライプ状又は市松模様の反射層が形成された一面及び前記第2の透明基板のストライプ状又は市松模様の反射層が形成された一面の中の少なくとも一方の前記透明基板の一面上に、前記第1及び第2の透明基板のぞれぞれの一面上に露出したそれぞれの反射層の膜高さよりも高い凸部を備えることを特徴とする請求項2、4、8、10のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  14. 前記合波部の調光手段は、
    反射型偏光素子と、偏光板と、を備え、
    前記反射型偏光素子は、前記表示光学系から出射された画像光の入射光路上に配置され、前記画像光をユーザの眼に至る前記共通の光路に向けて反射させ、
    前記偏光板は、ユーザが視認する外界からの外界光の入射光路上に配置され、
    前記反射型偏光素子と前記偏光板とのいずれか一方を前記画像光と前記外界光とが共にユーザの眼に至る前記共通の光路を軸にして回転させてユーザの眼に至る前記画像光と前記外界光の光量比を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  15. 前記反射型偏光板は、ワイヤーグリッド型偏光板であり、前記偏光板は、ガラス偏光板又は樹脂偏光板であることを特徴とする請求項14に記載の画像表示装置。
  16. 外界光の光量を測定する受光部と、
    前記合波部の調光手段を制御する操作部と、を更に備え、
    前記制御部は、受光部の光量測定結果に基づき、前記調光手段による画像光の反射割合と外界光の透過割合とを決定し、該決定された反射割合及び透過割合に対応するように前記合波部を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
JP2017552292A 2015-11-25 2016-08-25 調光手段を備える画像表示装置 Pending JPWO2017090289A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015229749 2015-11-25
JP2015229749 2015-11-25
PCT/JP2016/074765 WO2017090289A1 (ja) 2015-11-25 2016-08-25 調光手段を備える画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2017090289A1 true JPWO2017090289A1 (ja) 2019-04-18

Family

ID=58763337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017552292A Pending JPWO2017090289A1 (ja) 2015-11-25 2016-08-25 調光手段を備える画像表示装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2017090289A1 (ja)
WO (1) WO2017090289A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113767320A (zh) * 2019-05-03 2021-12-07 3M创新有限公司 光学系统
US11852827B2 (en) * 2021-12-20 2023-12-26 Meta Platforms Technologies, Llc Switchable artificial reality device

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3262872B2 (ja) * 1992-12-25 2002-03-04 オリンパス光学工業株式会社 頭部装着型ディスプレイ装置
JPH0736010A (ja) * 1993-07-21 1995-02-07 Olympus Optical Co Ltd シースルー機能付き頭部又は顔面装着型ディスプレイ装置
JP3486468B2 (ja) * 1994-10-21 2004-01-13 オリンパス株式会社 プリズム光学系
JP2013200452A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Seiko Instruments Inc 偏光レンズ及びこれを用いたヘッドマウントディスプレイ
JP6123342B2 (ja) * 2013-02-20 2017-05-10 ソニー株式会社 表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017090289A1 (ja) 2017-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9091851B2 (en) Light control in head mounted displays
CN109946839B (zh) 显示装置
US10732461B2 (en) Display device and illumination device
CN105929535B (zh) 图像显示装置
JP5732808B2 (ja) 虚像表示装置
JP2021170121A (ja) 均一な画像を表示するコンパクトな頭部装着型表示システム
US11598968B2 (en) Image display device having maximum emission angle of image light smaller than maximum viewing angle of virtual image
JP5104820B2 (ja) 表示装置
US20070008624A1 (en) Optical image display system and image display unit
JP5240214B2 (ja) 表示装置
WO2012118573A1 (en) Light control in head mounted displays
US10642350B2 (en) Virtual image display device
JP2018054978A (ja) 虚像表示装置及びその製造方法
JP4492536B2 (ja) イメージコンバイナ及び画像表示装置
US10466482B2 (en) Optical element and display device
JP2004061731A (ja) イメージコンバイナ及び画像表示装置
WO2006001254A1 (ja) イメージコンバイナ及び画像表示装置
US10191287B2 (en) Optical element and display device
KR20170104370A (ko) 도광 장치 및 허상 표시 장치
KR101995710B1 (ko) 도파관을 이용한 디스플레이장치 및 그것을 위한 영상표시방법
JPWO2017090289A1 (ja) 調光手段を備える画像表示装置
JP2021071602A (ja) ヘッドマウントディスプレイ
JP2010145561A (ja) ヘッドマウントディスプレイ
JP2010243787A (ja) 映像表示装置、およびヘッドマウントディスプレイ
WO2017077965A1 (ja) 映像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180821

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20180518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190129