JPWO2017077593A1 - 放送受信機 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、このAM受信機では、一方の受信ステップで受信周波数を順に設定して一定レベル以上の電界強度が検出されると、引き続きもう一方の受信ステップで受信周波数を設定して電界強度を検出している。
このため、一方の受信ステップで受信周波数の走査を開始すると、一定レベル以上の電界強度が検出されるまで、もう一方の受信ステップでの受信周波数の走査が実施できず、受信ステップの判定の効率が悪いという課題があった。
従って、現在の地域に対応した受信ステップの判定に長時間を要す可能性がある。このように受信ステップが確定されない間は、放送の受信が不可になるかまたは受信ステップがずれた状態で放送が受信されることになる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る放送受信機1の構成を示すブロック図である。
放送受信機1は、地域によって放送用搬送波の周波数間隔が異なる放送を受信する放送受信機であり、例えば、車載用ラジオ放送受信機として実現される。この場合、放送受信機1は、1つのラジオ放送受信機として設けてもよいが、車載用オーディオ機器が有する機能の1つとして設けてもよい。
また、放送受信機1は、アンテナ2、スピーカ8およびモニタ9に接続しており、図1に示すように、チューナ回路3、制御部4、入力回路5、音声出力回路6および表示制御回路7を備える。
制御部4は、マイクロコンピュータまたは専用の処理回路によって実現され、チューナ回路3および表示制御回路7の動作を制御する。例えば、チューナ回路3は、制御部4によって設定された受信周波数の受信信号をRF信号から抽出する。
この発明における受信ステップの判定処理と切り替え処理は、制御部4の制御によって実行される。
例えば、放送受信機1が、予め探索した受信可能な放送局の周波数をチャンネルごとに記憶させたプリセットメモリを有する場合、入力回路5は、プリセットメモリから所望の放送局のチャンネルを指定するプリセットキーの入力を受け付ける。
スピーカ8は、例えば、車内に配置された車載スピーカであり、ラジオ音声などの音声信号を出力する。モニタ9は、受信周波数などの各種情報が表示される表示装置である。
チューナ制御部40は、AMラジオの放送周波数帯域における受信ステップが確定されていない場合、この放送周波数帯域において9kHzの受信ステップと10kHzの受信ステップとで交互に受信周波数をチューナ回路3に設定する。これにより、チューナ回路3は、アンテナ2で受信されたRF信号から、チューナ制御部40により設定された受信周波数の受信信号を抽出する。
また、チューナ回路3は、受信周波数の受信信号を抽出すると、この受信信号の電界強度をチューナ制御部40へ出力する。
例えば、受信可否判定部41は、チューナ制御部40から入力した受信信号の電界強度を予め設定された受信可能な電界強度の下限値と比較して、この下限値未満である場合、受信周波数の放送は受信不可であると判定し、下限値以上であれば、受信周波数の放送が受信可能であると判定する。
放送受信機1におけるチューナ制御部40、受信可否判定部41、受信ステップ決定部42の各機能は、処理回路により実現される。
すなわち、放送受信機1は、図4に示す受信対象の放送周波数帯域において異なる受信ステップで交互に受信周波数を設定するステップST1、チューナ制御部40により設定された受信周波数の放送が受信可能であるか否かを判定するステップST2、受信可否判定部41の判定結果に基づいて、異なる受信ステップのうちから、受信対象の放送周波数帯域の受信ステップを決定するステップST3を行うための処理回路を備えている。
処理回路は、専用のハードウェアであっても、メモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。
また、チューナ制御部40、受信可否判定部41および受信ステップ決定部42の各部の機能をそれぞれ処理回路で実現してもよいし、各部の機能をまとめて1つの処理回路で実現してもよい。
ソフトウェアとファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ102に格納される。CPU101は、メモリ102に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。
すなわち、放送受信機1は、CPU101によって実行されるときに、図4に示したステップST1からステップST3までの処理が結果的に実行されるプログラムを格納するためのメモリ102を備える。また、これらのプログラムは、チューナ制御部40、受信可否判定部41、受信ステップ決定部42の手順または方法をコンピュータに実行させるものである。
このように、上記処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって前述の機能を実現することができる。
図5は実施の形態1に係る放送受信機1の具体的な動作を示すフローチャートであり、現在の地域に対応する受信ステップ(9kHzまたは10kHz)を判定してAMラジオの受信周波数を確定する一連の処理を示している。
図5におけるステップST1a、ステップST2aおよびステップST4aの処理は、図4に示したステップST1の詳細な処理の一例である。またステップST3aおよびステップST5aの処理は、図4に示したステップST2の詳細な処理の一例であり、ステップST6aからステップST8aの処理は、図4に示したステップST3の詳細な処理の一例である。従って、図4の各ステップの動作は、図5の各ステップを説明することにより明らかになるため、以下、図5に基づいて説明を行う。
なお、図5のステップST9aからステップST11aまでの処理は、受信ステップが確定した後の通常のシーク動作を示している。
放送受信機1が起動して最初に放送局をシークする場合、チューナ制御部40は、AMラジオ放送の受信ステップは確定されていないと判定する(ステップST1a;NO)。
チューナ制御部40は、受信可否判定部41から上記通知を受けると、チューナ回路3に対して10kHzの受信ステップで受信周波数を設定する(ステップST4a)。
すなわち、チューナ回路3には、10kHzの受信ステップでの下端周波数である530kHzが受信周波数として設定される。
チューナ回路3は、上記と同様に、アンテナ2で受信されたRF信号から受信周波数の受信信号を抽出し、この受信信号の電界強度をチューナ制御部40へ出力する。チューナ制御部40は、チューナ回路3から入力した受信信号の電界強度を受信可否判定部41に出力する。
受信周波数の放送が受信不可であると判定すると(ステップST5a;NO)、受信可否判定部41は、これをチューナ制御部40に通知する。チューナ制御部40は、受信可否判定部41から上記通知を受けるとステップST2aに戻り、9kHzの受信ステップでの次の周波数である529kHzをチューナ回路3に設定する。
このようにして、いずれかの受信ステップで設定された受信周波数の放送が受信可能と判定されるまで、図6において実線の矢印で示すように、9kHzの受信ステップと10kHzの受信ステップとで交互に受信周波数がチューナ回路3に設定され、受信周波数の放送の受信可否が判定される。
また、受信可否判定部41によって先に10kHzの受信ステップで設定された受信周波数の放送が受信可能であると判定された場合(ステップST5a;YES)、チューナ制御部40は、同様にして、このときの受信周波数をシーク結果として確定する。
例えば、図6に示すように、先に550kHzの放送が受信可能と判定された場合は、10kHzの受信ステップで560kHz、570kHzが順に設定される。
例えば、予め設定された回数が3回であり、9kHzの受信ステップで549kHz、558kHz、567kHzが順に設定された場合、受信ステップ決定部42は、これらの受信周波数の放送が連続して受信可能と判定されたか否かを確認する。
同様に、予め設定された回数が3回であり、10kHzの受信ステップで順に設定された550kHz、560kHz、570kHzの放送が連続して受信可能と判定された場合は、AMラジオの受信ステップが10kHzに確定される。
これにより、最初に受信周波数の放送が受信可能と判定された受信ステップが集中して判定され、受信ステップの判定を迅速に行うことができる。
次に、受信可否判定部41は、確定済みの受信ステップで設定可能な全ての受信周波数のうち、放送の受信が可能な周波数があるか否かを判定する(ステップST10a)。
このとき、放送の受信が可能な受信周波数が見つからない場合(ステップST10a;NO)、確定済みの受信ステップに対応する地域から放送受信機1が移動した可能性がある。そこで、チューナ制御部40は、確定済みの受信ステップを消去して、ステップST2aの処理に戻り、受信ステップの判定を行う。このようにすることで、受信ステップの切り替えを的確に実行することができる。
なお、放送の受信が可能な受信周波数が見つかった場合(ステップST10a;YES)、チューナ制御部40は、このときの受信周波数をシーク結果として確定する(ステップST11a)。
例えば、FM(Frequency Modulation)放送においても、地域によって100kHzの受信ステップと200kHzの受信ステップがある。従って、この発明に係る放送受信機1をFM放送に適用しても上記と同様の効果を得ることができる。すなわち、この発明は、地域によって放送用搬送波の周波数間隔が異なる放送であれば、AM放送、FM放送に限らず、適用可能である。
Claims (3)
- 受信対象の放送周波数帯域において異なる受信ステップで交互に受信周波数をチューナ回路に設定するチューナ制御部と、
前記チューナ制御部により前記チューナ回路に設定された受信周波数の放送が受信可能であるか否かを判定する受信可否判定部と、
前記受信可否判定部の判定結果に基づいて、前記異なる受信ステップのうちから、前記受信対象の放送周波数帯域の受信ステップを決定する受信ステップ決定部と
を備えたことを特徴とする放送受信機。 - 前記チューナ制御部は、前記受信可否判定部によって受信周波数の放送が受信可能であると判定されると、このときの受信ステップで受信周波数を順に前記チューナ回路に設定し、
前記受信ステップ決定部は、前記チューナ制御部によって順に前記チューナ回路に設定された受信周波数の放送が予め定められた回数以上連続して前記受信可否判定部によって受信可能と判定された場合に、このときの受信ステップを前記受信対象の放送周波数帯域の受信ステップに決定することを特徴とする請求項1記載の放送受信機。 - 前記チューナ制御部は、前記異なる受信ステップのいずれかの受信ステップが確定している場合、前記受信対象の放送周波数帯域において当該受信ステップで前記チューナ回路に設定し、当該受信ステップで前記チューナ回路に設定した全ての受信周波数の放送が、前記受信可否判定部により受信不可能と判定されると、前記異なる受信ステップで交互に受信周波数を前記チューナ回路に設定することを特徴とする請求項1記載の放送受信機。
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