JPWO2017043192A1 - 自動分析装置 - Google Patents

自動分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017043192A1
JPWO2017043192A1 JP2017538906A JP2017538906A JPWO2017043192A1 JP WO2017043192 A1 JPWO2017043192 A1 JP WO2017043192A1 JP 2017538906 A JP2017538906 A JP 2017538906A JP 2017538906 A JP2017538906 A JP 2017538906A JP WO2017043192 A1 JPWO2017043192 A1 JP WO2017043192A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dispensing mechanism
light
detected
stored
dispensing probe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017538906A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6695343B2 (ja
Inventor
裕哉 松岡
裕哉 松岡
牧野 彰久
彰久 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Publication of JPWO2017043192A1 publication Critical patent/JPWO2017043192A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6695343B2 publication Critical patent/JP6695343B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/10Devices for transferring samples or any liquids to, in, or from, the analysis apparatus, e.g. suction devices, injection devices

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Abstract

自動分析装置の分注プローブの位置調整の煩わしさをなくすための自動調整機能において、従来は分注プローブを基準物体に接触させる、または分注プローブを検知する機構を用いて位置を検知することにより位置調整を行っていたため、複雑な機構を要し、かつ、分注プローブの変形や先端の傷、汚れ等を発生する恐れがあった。反応容器を保持可能な保持部と、光を照射する光源、光源から照射される光を検出する検出部を有する分析ユニットにおいて、分注位置に対して分注プローブを移動し、分注プローブが移動している間、光源から照射された光を検出部により検出する。検出部に検出された光と、分注機構の位置との関係を記憶部に記憶し、記憶された関係に基づいて、分注プローブの位置を調整する。

Description

本発明は、血液や尿等の生体サンプルに含まれる成分を自動的に分析する自動分析装置に関し、特に、分析対象に対し光を照射する光源と、光源から照射された光を検出する検出器とから構成される分析ポートを備える自動分析装置に関する技術である。
血液等のサンプルに含まれる成分を分析する装置として、光源からの光を、分析対象である、サンプルと試薬とを混合した反応液に照射して得られる単一または複数の波長の透過光や散乱光の光量を測定する自動分析装置が知られている。
自動分析装置には、生化学検査や血液学検査の分野等で生体サンプル中の目的成分の定量、定性分析を行う生化学分析用の装置や、サンプルである血液の凝固能を測定する血液凝固分析用の装置等がある。
いずれの分析でも、サンプルや試薬等の液体が収容された容器から液体を吸引し、反応容器に分注するプローブ(以下、単に分注プローブということがある)等を有する分注機構が用いられている。ここで、装置の性能を高く保つためには微量の液体であっても正確に分注する必要があるが、分注プローブの位置にずれが生じると、分注量の正確性が低下したり、サンプルまたは試薬の飛び散り等を引き起こす場合がある。
特に、血液凝固自動分析装置のように、試薬の吐出の勢いを利用して、サンプルと試薬との攪拌を行う吐出攪拌においては、分注プローブの位置ずれは攪拌不良の要因にもなり、分析精度を低下させてしまうことがある。
さらに、分注プローブは長期間の使用によって汚れの固着や詰まりが起きたり、接触や衝突により変形したりすることがある。そのような場合には分注プローブ交換や位置調整が必要となる。また、分注プローブ交換を行った場合にも、個体差などにより取付位置のずれを生じることがあり、吸引及び分注が正しく行えるように高精度な位置調整が求められる。
分注プローブの停止位置を調整する技術に関し、特許文献1には、分注プローブの交換後、分注プローブを自動調整用の基準となる物体に向けて降下させ、接触を検知することで高さを算出し、降下させる位置をわずかに変化させながら接触の有無を確認することで水平方向の位置を算出する技術が記載されている。
特許文献2には、分注プローブまたはピアサーの交換後、一定量の液体を分注した反応容器に向けて分注プローブまたはピアサーを降下させて、液面を検知することにより自動的に分注プローブまたはピアサーの高さを求める手法について説明されている。
特許文献3には、検出器を用いて所定の位置を分注プローブが通過するタイミングを計測し、分注プローブが正しく調整されていて変形がない場合のタイミングと比較して移動量や分析結果の自動補正を行い、またタイミングのずれが許容量を超える場合に操作者へ異常を通知する技術が記載されている。
特開2001−91522号公報 特開2014−122852号公報 特開2013−210388号公報
近年、特に自動分析装置では高精度な分析が求められており、かつ、サンプルや試薬の微量化が進んでいることから、分注プローブの位置ずれによる測定結果への影響はますます大きくなるといえる。
しかしながら、特許文献1、2に記載された手法においては、分注プローブを基準物や液体に接触させることを前提としており、分注プローブの破損や傷、汚れ等の要因となり、これらは結果として測定精度にも影響を与え得る。
また、特許文献3にて説明される構成においては、分注プローブを検出するための追加の検出手段が必要となり、装置構成が複雑となる。
本発明は、上記課題に鑑み、複雑な構成を要することなく、かつ、分注プローブの破損や汚染といったダメージを防ぎながら、分注プローブの位置ずれを低減し、微量な測定対象に対しても高精度な分析を実現する装置、及び当該装置を用いる方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための一態様として、本発明サンプルと試薬との混合液を収容できる反応容器と、該反応容器に、前記サンプル、前記試薬を分注する分注機構と、該混合液が収容された反応容器を保持する保持部と、該保持部に保持された反応容器に光を照射する光源と、当該光源から照射された光を検出する検出部と、からなる光学系を備えた分析ユニットと、当該検出部によって検出される光に基づく情報を記憶する記憶部と、当該分注機構の分注動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、当該保持部に保持される反応容器における分注位置に対して前記分注機構を移動し、当該分注機構が移動している間、前記光源から照射された光を前記検出部により検出し、当該検出された光と、当該分注機構の位置との関係を前記記憶部に記憶し、当該記憶される関係に基づいて、前記分注機構の位置を調整するように、前記分注機構を制御することを特徴とする装置、及び当該装置を用いた分析方法を提供する。
上記一態様によれば、複雑な構成を要することなく、かつ分注プローブにダメージを与えずに分注プローブの位置ずれを防ぎ、微量な測定対象に対しても高精度な分析を実現することができる。
本実施の形態に係る自動分析装置の基本構成を示す図。 本実施の形態(第1の実施の形態)に係る自動分析装置における、分注プローブと光源と検出器の配置の構成を示す図。 本実施の形態(第1の実施の形態)に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャート。 本実施の形態に係る分注プローブの高さ方向の移動量と検出器の受光量との関係の概略を示す図。 本実施の形態に係る分注プローブの水平方向の移動量と検出器の受光量との関係の概略を示す図。 本実施の形態(第2の実施の形態)に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャート。 本実施の形態(第3の実施の形態)に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャート。 本実施の形態(第4の実施の形態)に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャート。 本実施の形態(第5の実施の形態)に係る自動分析装置における、分注プローブと光源と検出器の配置の構成を示す図である。 本実施の形態(第5の実施の形態)に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャート。 本実施の形態(第5の実施の形態)に係る分注プローブの水平方向の移動量と検出器の受光量との関係の概略を示す図。 本実施の形態(第6の実施の形態)に係る自動分析装置における、分注プローブと光源と検出器の配置の構成を示す図。 本実施の形態(第6の実施の形態)に係る分注プローブの水平方向の移動量と検出器の受光量との関係の概略を示す図。 本実施の形態(第7の実施の形態)に係る自動分析装置における、分注プローブと光源と検出器の配置の構成を示す図。 本実施の形態(第7の実施の形態)に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャート。 本実施の形態(第7の実施の形態)に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスのその他の例を示すフローチャート。 本実施の形態(第7の実施の形態)に係る分注プローブの高さ方向の移動量と検出器の受光量との関係の概略を示す図。 本実施の形態(第7の実施の形態)に係る分注プローブの水平方向の移動量と検出器の受光量との関係の概略を示す図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、全体を通して、各図における同一機能を有する各構成部分については原則として同一の符号を付すようにし、説明を省略することがある。
第1の実施の形態
<装置の基本構成について>
図1は、本実施の形態に係る自動分析装置の基本構成を示す図である。ここでは、自動分析装置の一態様として、ターンテーブル方式の生化学分析部と血液凝固時間分析ユニットとを備えた複合型の自動分析装置の例について説明する。
本図に示すように、自動分析装置1は、その筐体上に反応ディスク13、サンプルディスク11、第1試薬ディスク15、第2試薬ディスク16、血液凝固時間分析ユニット2、光度計19が配置されている。
反応ディスク13は、時計回り、反時計回りに回転自在なディスク状のユニットであって、反応容器26をその円周上に複数個配置することができる。
サンプルディスク11は、時計回り、反時計回りに回転自在なディスク状のユニットであって、標準サンプルや被検サンプル等のサンプルを収容するサンプル容器27をその円周上に複数個配置することができる。
第1試薬ディスク15、第2試薬ディスク16は、時計回り、反時計回りに回転自在なディスク状のユニットであって、サンプルに含まれる各検査項目の成分と反応する成分を含有する試薬を収容する試薬容器をその円周上に複数後配置できる。また、本図には示していないが、第1試薬ディスク15、第2試薬ディスク16では、保冷機構等を備えることにより、配置された試薬容器内の試薬を保冷可能に構成することもできる。
サンプルディスク11と反応ディスク13の間にはサンプル分注プローブ12が配置されており、サンプル分注プローブ12の回転動作によってサンプルディスク11上のサンプル容器27、反応ディスク13上の反応容器26、及び血液凝固時間分析ユニット2のサンプル分注ポジション18における反応容器28においてサンプルの吸引および分注動作が可能なように配置されている。
同様に、第1試薬ディスク16と反応ディスク13の間には第1試薬分注プローブ17が、第2試薬ディスク15と反応ディスク13の間には第2試薬分注プローブ14が配置されており、それぞれ回転動作により反応ディスク13上の反応容器26と第1試薬ディスク15、第2試薬ディスク16上の試薬容器内の吸引、吐出といった分注動作が可能なように配置されている。
血液凝固時間分析ユニット2は、主として、血液凝固時間検出部21、血液凝固試薬分注プローブ20、使い捨て反応容器マガジン25、サンプル分注ポジション19、反応容器移送機構23、反応容器廃棄口24、光学ジグマガジン22から構成される。ここで、血液凝固時間検出部21の詳細な構成については図2を用いて後述する。
次に、自動分析装置1に係る制御系、及び信号処理系について簡単に説明する。コンピュータ105はインターフェース101を介して、サンプル分注制御部201、試薬分注制御部(1)206、試薬分注制御部(1)207、血液凝固試薬分注制御部204、A/D変換器(1)205、A/D変換器(2)203、移送機構制御部202に接続されており、各制御部に対して指令となる信号を送信する。
サンプル分注制御部201は、コンピュータ105から受けた指令に基づいて、サンプル分注プローブ12によるサンプルの分注動作を制御する。
また、試薬分注制御部(1)206および試薬分注制御部(2)207は、コンピュータ105から受けた指令に基づいて、第1試薬分注プローブ17、第2試薬分注プローブ14による、試薬の分注動作を制御する。
また、移送機構制御部202は、コンピュータ105から受けた指令に基づいて、反応容器移送機構23による、反応容器マガジン25、サンプル分注ポジション18、血液凝固時間検出部21の反応ポート304、反応容器廃棄口24の間における血液凝固分析用の使い捨ての反応容器28の移送動作を制御する。
また、血液凝固試薬分注制御部204は、コンピュータ105から受けた指令に基づいて、反応ポート304に移載された、サンプル分注プローブ12によって分注されたサンプルを収容する反応容器28に対して、血液凝固試薬分注プローブ20によって血液凝固用の試薬の分注を行う。あるいは、反応容器26内で混合されたサンプルと血液凝固分析用の第1試薬との混合液である前処理液を、血液凝固試薬分注プローブ20によって空の反応容器28に対して分注する。この場合、その後前処理液を収容する反応容器28に対して、血液凝固分析用の第2試薬の分注を行う。ここで、血液凝固分析用の試薬は第1試薬ディスク15、第2試薬ディスク16に配置されており、第1試薬分注プローブ17、第2試薬分注プローブ18によって、必要に応じて反応ディスク13上の反応容器26に一旦分注されたのち、血液凝固分析に用いられる。
A/D変換器(1)205によってデジタル信号に変換された反応容器(生化学分析用)26内の反応液の透過光または散乱光の測光値、およびA/D変換器(2)203によってデジタル信号に変換された使い捨ての反応容器(血液凝固分析用)28内の反応液の透過光または散乱光の測光値は、コンピュータ105に取り込まれる。
インターフェース101には、測定結果をレポート等として出力する際に印字するためのプリンタ106、記憶装置であるメモリ104や外部出力メディア102、操作指令等を入力するためのキーボードなどの入力装置107、画面表示するための表示装置103が接続されている。表示装置103には、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等がある。
この自動分析装置1による生化学項目の分析は、次の手順で行われる。まず、操作者はキーボード等の入力装置107を用いて各サンプルに対し検査項目を依頼する。依頼された検査項目についてサンプルを分析するために、サンプル分注プローブ12は分析パラメータに従ってサンプル容器27から反応容器(生化学分析用)26へ所定量のサンプルを分注する。
サンプルが分注された反応容器(生化学分析用)26は、反応ディスク13の回転によって移送され、試薬受け入れ位置に停止する。第1試薬分注プローブ17、第2試薬分注プローブ14のピペットノズルは、該当する検査項目の分析パラメータにしたがって、反応容器(生化学分析用)26に所定量の試薬液を分注する。サンプルと試薬の分注順序は、この例とは逆に、サンプルより試薬が先であってもよい。
その後、図示しない攪拌機構により、サンプルと試薬との攪拌が行われ、混合される。この反応容器(生化学分析用)26が、測光位置を横切る時、光度計により反応液の透過光または散乱光が測光される。測光された透過光または散乱光は、A/D変換器(1)205により光量に比例した数値のデータに変換され、インターフェース101を経由して、コンピュータ105に取り込まれる。
この変換された数値を用い、検査項目毎に指定された分析法により予め測定しておいた検量線に基づき、濃度データが算出される。各検査項目の分析結果としての成分濃度データは、プリンタ106や表示装置103の画面に出力される。
以上の測定動作が実行される前に、操作者は、分析に必要な種々のパラメータの設定や試薬およびサンプルの登録を、表示装置103の操作画面を介して行う。また、操作者は、測定後の分析結果を表示装置103上の操作画面により確認する。
また、自動分析装置1による血液凝固時間項目の分析は、主に次の手順で行われる。
まず、操作者はキーボード等の情報入力装置107を用いて各サンプルに対し検査項目を依頼する。依頼された検査項目についてサンプルを分析するために、反応容器移送機構23は使い捨ての反応容器(血液凝固分析用)28を反応容器マガジン25からサンプル分注ポジション18へ移送する。サンプル分注プローブ12は分析パラメータに従ってサンプル容器27から反応容器(血液凝固分析用)28へ所定量のサンプルを分注する。
サンプルが分注された反応容器(血液凝固分析用)28は、反応容器移送機構23によって血液凝固時間検出部21の反応ポート301へ移送され、所定の温度へ昇温される。第1試薬分注プローブ17は、該当する検査項目の分析パラメータにしたがって、反応ディスク13上の反応容器(生化学分析用)26に所定量の試薬液を分注する。反応ディスク13には、図示しない恒温槽が設けられているため、反応容器(生化学分析)26に分注された試薬液は37℃に温められる。
その後、血液凝固分注機構20は反応セル(生化学分析用)26に分注されている試薬を吸引し、血液凝固試薬分注プローブ20内で、図示しない昇温機構により所定の温度に昇温した後、反応容器(血液凝固分析用)28に吐出する。
試薬が吐出された時点から、反応容器(血液凝固分析用)28に照射された光の透過光または散乱光の測光が開始される。測光された透過光または散乱光は、A/D変換器(2)203により光量に比例した数値のデータに変換され、インターフェース101を経由して、コンピュータ105に取り込まれる。
この変換された数値を用い、血液凝固反応に要した時間(以下、単に血液凝固時間ということがある)を求める。例えば、ATPP(活性化部分トロンボプラスチン時間)等の検査項目については、このようにして求めた血液凝固時間を分析結果として出力する。ここで、Fbg(フィブリノーゲン)等の検査項目については、求めた血液凝固時間に対して、さらに、検査項目毎に指定された分析法により予め測定しておいた検量線に基づき、成分濃度のデータを求めて分析結果として出力する。各検査項目の分析結果としての血液凝固時間や成分濃度のデータは、プリンタ106や表示装置103の画面に出力される。
ここで、上記の測定動作が実行される前に、操作者は、分析に必要な種々のパラメータの設定や試薬、サンプルの登録を、表示装置103の操作画面を介して予め行う。また、操作者は、測定後の分析結果を表示装置103上の操作画面により確認することができる。
また、サンプル分注プローブ12によって吐出されるサンプルの吐出先は反応容器(生化学分析用)26であってもよい。この場合、上述したように予め反応容器(生化学分析用)26内で前処理液と反応させたのちに、血液凝固分注プローブ23によって、反応容器(血液凝固分析用)28に分注することもできる。
血液凝固分注プローブ20では、先に反応容器(血液凝固分析用)28に収容されているサンプルに対して、試薬が吐出されたときの勢いによって、反応容器(血液凝固分析用)28内におけるサンプルとの混合を行う、吐出攪拌と呼ばれる撹拌を行う。サンプルと試薬の分注順序は、この例とは逆に、サンプルより試薬の方が先であってもよく、この場合はサンプルが吐出されたときの勢いによって、試薬との混合を行うことができる。
ここで、吐出攪拌では確実な攪拌を実行するために血液凝固試薬分注プローブ305の先端の位置の反応容器に対する位置精度を高く保つことが重要であり、その位置調整には特に注意を要する。
<血液凝固時間検出部の基本構成について>
次に、血液凝固時間検出部21の構造を説明する。詳細は図2を用いて後述するが、血液凝固時間検出部21は、使い捨ての反応容器(血液凝固分析用)28を設置可能な1つまたは複数の反応ポート304を有する反応ブロック301と、光源302と、散乱光または透過光の検出器303を持ち、反応容器(血液凝固分析用)28内の反応液に照射された光の散乱光または透過光の強度を検出することができる。
図1において、血液凝固試薬分注プローブ20は、反応ディスク13上の反応容器(生化学分析用)26に収容される試薬の吸引動作、及び、血液凝固時間検出部21に反応容器移送機構23によって設置された使い捨ての反応容器(血液凝固分析用)28への分注動作を行う。使い捨て反応容器マガジン25は、複数の使い捨てである反応容器(血液凝固分析用)28を整列して設置するために使われる。サンプル分注ポジション18は、サンプルディスク11に設置された分析対象のサンプルを、反応容器(血液凝固分析用)28に分注するために設けられており、ここで、反応容器(血液凝固分析用)28は反応容器移送機構23によって使い捨て反応容器マガジン25から移送される。光学ジグマガジン22には適切な濁度で光を散乱する固体散乱体が設置されており、使い捨て反応容器と同様に反応容器移送機構23で移送することができる。
ここで、図2は、本実施の形態に係る自動分析装置における、分注プローブと光源と検出器の配置の構成を示す図である。
図2(a)は、分注プローブと光源と検出器の配置の構成の側面からの断面図であり、図2(b)は、同配置構成の正面からの断面図である。ここで、図1における血液凝固時間検出部21は、温度が一定に保たれた反応ブロック301、光源302、検出器303を含み、上面から使い捨ての反応容器(血液凝固分析用)28を設置できる反応ポート304を1つないし複数備えている。検出器303は光源302から反応容器内の反応液に照射された光の散乱光を検出できるように配置する。
<分注プローブの位置調整の方法>
図3は、本実施の形態に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャートである。
本図を用いて、上述した構成における、分注プローブの位置調整の方法について説明する。ここでは、分注プローブの例として、図2に示した血液凝固試薬分注プローブ305について説明するが、当然のことながら、全ての実施の形態において、これ以外の分注プローブである、サンプル分注プローブ12、第1試薬分注プローブ17、第2試薬分注プローブ14等の種々の分注機構に適用可能である。
まず、ステップ301にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S301)。次に、ステップ302にて、予め記憶された機構設計上の基準位置(ホーム位置)からの移動量または前回調整時の移動量に基づき、血液凝固試薬分注プローブ305を基準位置から反応ポート304(または反応容器(血液凝固分析用)28でもよい)上へ水平移動する(S302)。その後、ステップ303にて、血液凝固試薬分注プローブ305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に下降し、血液凝固試薬分注プローブ305を徐々に反応ポート304内に差し込んでいく。その際、図4に示すように、血液凝固試薬分注プローブ305の先端で反射した光が、検出器303に入射する点で受光強度のピークが得られる。ここで、図4における横軸は基準位置からの移動量(mm)、縦軸は検出された光強度に相当する電流の出力値をA/D変換することによって求められるカウント値(count number)を示す。カウント値に代えて、電流強度を縦軸とすることもでき(図5,11,13,16,17においても同様である。)、いずれにしても受光される光強度に相当するものである。ステップ303では、このように光量が最大となるピークを得られる高さの位置を記憶する(S303)。ここで、図4は、本実施の形態に係る分注プローブの高さ方向の移動量と検出器の受光量との関係の概略を示す図である。
ステップ304では、このように記憶した値に基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305を、光量が最大値となる高さ位置まで移動する(S304)。
次に、ステップ305では、水平方向にも所定の距離ずつ移動させ、受光強度の変化を測光する。得られる光量が弱くなる場合は中心から外れていると判断し、逆方向に移動する。このとき、図5に示すように、高さ方向の調整の場合と同様にピークが得られる点を反応ポート304の中心位置と判断し、メモリ104に記憶する(S305)。
ここで、光量のピークが得られる点は光源302や検出器303の配置により異なるが、配置が一定であれば常に一定の血液凝固試薬分注プローブ305と反応ポート304の相対的な位置関係で光量のピークが得られるため、このデータに基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305の先端の位置が反応ポート304上のどの高さ、水平方向の位置にいるかを特定することができる。ステップ306では、このときの基準高さからピークが得られる高さ、水平方向位置までの移動量と、予め記憶してある機構設計上の移動量の差分を調整値としてメモリ104に格納する(S306)。以後のオペレーションでは機構設計上の移動量に差分を加えて補正することにより、反応ポート304および反応容器(血液凝固分析用)28に対して正確な高さ、水平方向の位置における血液凝固試薬分注プローブ305による分注を実行できる。
上記のフローチャートにより、血液凝固試薬分注プローブ305の高さ方向、水平方向における位置調整を自動的に行うことができる。
第2の実施の形態
第1の実施の形態では、1軸の水平移動機構と、1軸の垂直移動機構を備える分注機構の構成における自動位置調整の例について説明した。
本実施の形態では、2軸の水平移動機構(X,Y軸)と1軸の垂直移動機構(Z軸)を備える分注機構の構成における自動位置調整の適用例について説明する。図6は、本実施の形態に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャートである。ここでは、上述の実施の形態と同様に、分注プローブの例として、図2に示した血液凝固試薬分注プローブ305について説明するが、これ以外の分注プローブにも適用可能である。
まず、ステップ601にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S601)。次に、ステップ602にて、予め記憶された機構設計上の基準位置(ホーム位置)からの移動量または前回調整時の移動量に基づき、血液凝固試薬分注プローブ305を基準位置から反応ポート304上の位置へ向かって同一平面上のX,Y軸方向に移動する(S602)。その後、ステップ603にて、血液凝固試薬分注プローブ305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に下降し、血液凝固試薬分注プローブ305を徐々に反応ポート304内に差し込んでいく。その際、図4に示すように、血液凝固試薬分注プローブ305の先端で反射した光が、検出器303に入射する点で受光強度のピークが得られる。ステップ603では、このように光量が最大となるピークを得られる高さの位置を記憶する(S603)。ステップ604では、このようにして記憶した調整値に基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305を、光量が最大値となる高さ位置まで移動する(S604)。
次に、ステップ605では、X方向にも所定の距離ずつ移動させ、受光強度の変化を測光する。得られる光量が弱くなる場合は中心から外れていると判断し、逆方向に移動する。このとき、図5に示すように、高さ方向の調整の場合と同様にピークが得られる点を反応ポート304のX軸上の中心位置と判断し、メモリ104に格納する(S605)。ステップ606では、このように記憶した調整値に基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305を、光量が最大値となるX軸上の位置まで移動する(S606)。
その後、ステップ607では、同様にY軸方向にも所定の距離ずつ移動させ、受光強度の変化を測光する。得られる光量が弱くなる場合は中心から外れていると判断し、逆方向に移動する。このとき、図5に示すように、高さ方向の調整の場合と同様にピークが得られる点を反応ポート304のY軸上の中心位置と判断し、メモリ104に格納する(S607)。
ここで、光量のピークが得られる点は光源302や検出器303の配置により異なるが、配置が一定であれば常に一定の血液凝固試薬分注プローブ305と反応ポート304の相対的な位置関係でピークが得られるため、このデータに基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305の先端の位置が反応ポート304内のどの高さに位置しているかを特定することができる。ステップ608では、このときの基準高さからピークが得られる高さまでの移動量と、予め記憶してある機構設計上の移動量の差分を調整値としてメモリ104に格納する(S608)。以後のオペレーションでは機構設計上の移動量に差分を加えて補正することにより、反応ポート304および反応容器(血液凝固分析用)28に対して正確な高さの位置における血液凝固試薬分注プローブ305による分注を実行できる。
上記のフローチャートにより、2軸の水平移動機構(X,Y軸)と1軸の垂直移動機構(Z軸)を備える構成においても、血液凝固試薬分注プローブ305の位置調整を自動的に行うことができる。
第3の実施の形態
上述した実施の形態では、1軸または2軸の水平移動機構と、1軸の垂直移動機構を備える分注機構の構成における自動位置調整の例について説明した。
本実施の形態では、1軸の回転機構と1軸の垂直移動機構を備える分注機構の構成における自動位置調整の適用例について説明する。ここで回転機構とは、図示しない回転軸を備え、弧を描くように移動するアームの先端に分注プローブが備えられている構成を意味している。図7は、本実施の形態に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャートである。ここでは、上述の実施の形態と同様に、分注プローブの例として、図2に示した血液凝固試薬分注プローブ305について説明するが、これ以外の分注プローブにも適用可能であることは上述の通りである。
まず、ステップ701にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S701)。次に、ステップ702にて、予め記憶された機構設計上の基準位置(ホーム位置)からの移動量または前回調整時の移動量に基づき、血液凝固試薬分注プローブ305を基準位置から反応ポート304上に回転移動する(S702)。その後、ステップ703にて、血液凝固試薬分注プローブ305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に下降し、血液凝固試薬分注プローブ305を徐々に反応ポート304内に差し込んでいく。その際、図4に示すように、血液凝固試薬分注プローブ305の先端で反射した光が、検出器303に入射する点で受光強度のピークが得られる。ステップ703では、このように光量が最大となるピークを得られる高さの位置を記憶する(S703)。
ステップ704では、このように記憶した値に基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305を、光量が最大値となる高さ位置まで移動する(S704)。
次に、ステップ705では、回転方向にも所定の角度ずつ移動させ、受光強度の変化を測光する。得られる光量が弱くなる場合は中心から外れていると判断し、逆方向に移動する。このとき、図5に示すように、高さ方向の調整の場合と同様にピークが得られる点を反応ポート304の中心位置と判断し、メモリ104に記憶する(S705)。
ピークが得られる点は光源302や検出器303の配置により異なるが、配置が一定であれば常に一定の血液凝固試薬分注プローブ305と反応ポート304の相対的な位置関係で光量のピークが得られるため、血液凝固試薬分注プローブ305の先端が反応ポート304内のどの高さ、回転位置にあるかを特定することができる。ステップ706では、このときの基準高さ、回転位置からピークが得られる高さ、回転位置までの移動量と、予め記憶してある機構設計上の移動量の差分を調整値としてメモリ104に格納する(S706)。以後のオペレーションでは機構設計上の移動量に差分を加えて補正することにより、反応ポート304および反応容器(血液凝固分析用)28に対して正確な血液凝固試薬分注プローブ305の高さ、回転位置における分注を実行できる。
上記のフローチャートにより、1軸の回転機構と1軸の垂直移動機構を備える構成においても血液凝固試薬分注プローブ305の位置調整を自動的に行うことができる。
第4の実施の形態
上述した実施の形態において、水平方向の位置がずれた状態で高さを調整した場合、正しい位置からわずかにずれた位置でピークが得られることがある。本実施の形態では、このような事態に対し、調整の繰り返しによって分注プローブの位置精度を高めるための手法の一例として、1軸の水平移動機構と1軸の垂直移動機構を備える分注機構の構成における自動位置調整の適用例について説明する。図8は、本実施の形態に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャートである。ここでは、上述の実施の形態と同様に、分注プローブの例として、図2に示した血液凝固試薬分注プローブ305について説明するが、これ以外の分注プローブにも適用可能である。
まず、ステップ801にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S801)。次に、ステップ802にて、予め記憶された機構設計上の基準位置(ホーム位置)からの移動量または前回調整時の移動量に基づき、血液凝固試薬分注プローブ305を基準位置から反応ポート304(または反応容器(血液凝固分析用)28でもよい)上へ水平移動する(S802)。
その後、ステップ803にて、血液凝固試薬分注プローブ305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に下降し、血液凝固試薬分注プローブ305を徐々に反応ポート304内に差し込んでいく。その際、図4に示すように、血液凝固試薬分注プローブ305の先端で反射した光が、検出器303に入射する点で受光強度のピークが得られる。ステップ803では、このように光量が最大となるピークを得られる高さの位置を1回目の記憶値として記憶する(S803)。
ステップ804では、このように記憶した値に基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305を、光量が最大値となる高さ位置まで移動する(S804)。
次に、ステップ805では、水平方向にも所定の距離ずつ移動させ、受光強度の変化を測光する。得られる光量が弱くなる場合は中心から外れていると判断し、逆方向に移動する。このとき、図5に示すように、高さ方向の調整の場合と同様にピークが得られる点を反応ポート304の中心位置と判断し、1回目の記憶値としてメモリ104に記憶する(S805)。
その後、ステップ806にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S806)。ステップ807では、(n−1)回目の水平方向の調整で記憶された移動量に基づき、血液凝固試薬分注プローブ305を基準位置から反応ポート304(または反応容器(血液凝固分析用)28でもよい)上へ再び水平移動する(S807)。
その後、ステップ808にて、血液凝固試薬分注プローブ305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に下降し、血液凝固試薬分注プローブ305を徐々に反応ポート304内に差し込んでいく。その際、図4に示すように、血液凝固試薬分注プローブ305の先端で反射した光が、検出器303に入射する点で受光強度のピークが得られる。ステップ808では、このように光量が最大となるピークを得られる高さの位置をn回目の記憶値として記憶する(S808)。
ステップ809では、このように記憶した値に基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305を、光量が最大値となる高さ位置まで移動する(S809)。
次に、ステップ810では、水平方向にも所定の距離ずつ移動させ、受光強度の変化を測光する。得られる光量が弱くなる場合は中心から外れていると判断し、逆方向に移動する。このとき、図5に示すように、高さ方向の調整の場合と同様にピークが得られる点を反応ポート304の中心位置と判断し、n回目の記憶値としてメモリ104に記憶する(S810)。
ステップ811では、高さ、水平方向の位置のそれぞれについて、ステップ808、ステップ810にて記憶した値が(n−1)回目の調整と同じとなる否かを判定し(S811)、この条件を満たさない場合にはステップ806に戻り同様の動作を繰り返す。一方、本条件を満たす場合には、ステップ812にて、n回目に記憶した位置と予め記憶された位置の差分をメモリ104に記憶する(S812)。
最後にステップ813にて血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S813)。
ここで、水平方向の移動機構が2軸の場合には、水平方向のどちらか一方の1軸の調整を行った後にもう一方の軸を調整すればよく、水平方向の移動機構が回転1軸の場合においては、図7のフローチャートを本実施の形態に適用させることにより調整できる。
第5の実施の形態
上述の実施の形態においては、分注プローブの先端の位置が大きくずれていて、機構設計上の移動量に基づいて移動した場合であっても分注プローブの先端の位置が光源の照射範囲内かつ検出器の検出範囲内に入らない場合、光量のピークを検出できないため自動調整が不可能である。本実施の形態では、このような事態における分注プローブの自動位置調整を行うための手法の例として、3つの態様について説明する。
1つ目は従来と同様に、まず機構設計上の移動量で反応ポート304上あるいは反応ポート304内に分注プローブを移動し、位置ずれを目視で確認して移動量の調整値を手動で入力し、分注プローブの位置をリセットして調整値を加えた移動量で移動させ、位置ずれを再度確認して調整値を修正することを繰り返す方法である。この場合でも、光の照射範囲内かつ検出範囲内に分注プローブを調整できれば、機構設計上の移動量を目視による調整値を加えた移動量に置き換えて、上述した第1〜4の実施の形態に係る自動位置調整を行えば良いため、最終的な位置まで目視で調整する従来の方法と比較して簡単にかつ短時間で調整できる。
2つ目は、自動的に大まかな位置調整を行う方法である。図9は、本実施の形態に係る自動分析装置における、分注プローブと光源と検出器の配置の構成を示す図であり、図9(a)は、分注プローブと光源と検出器の配置の構成の側面からの断面図であり、図9(b)は、同配置構成の正面からの断面図である。
本図に示すように、血液凝固試薬部分注プローブ305の設置箇所の周囲に反射材306を配置し、下方の光源302から照射される光を反射するようにしておく。また、このとき、反応ポート304には、図10を用いて後述するように反応容器移送機構23によって移送された光学ジグ308が設置されている。
反射材306は、血液凝固試薬分注プローブ305を中心として同心円状に配置されており、血液凝固試薬分注プローブ305と反射材306との間の隙間の幅は、血液凝固試薬分注プローブ305を中心として全ての位置にて均等になるようにし、この隙間には光を反射しないような処理を施しておく。反射材306の形状は中空円や中空の長方形など、対称性を有する任意の形状に適用できる。
図10は、本実施の形態に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャートである。
まず、ステップ1001にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S1001)。次に、ステップ1002にて、反応容器移送機構23によって光学ジグマガジン22から光学ジグ308を反応ポート304に移送する(S1002)。
その後、ステップ1003にて血液凝固試薬分注プローブ305を水平方向、すなわち同一平面上のX軸、Y軸方向のうちの一方の軸方向に徐々に移動しながら測光し、光量の変化を記憶する(S1003)。
ここで、血液凝固試薬分注プローブ305が、光学ジグ308が設置されている反応ポート304上を通過するとき、反応ポート304上に反射材306が存在しない場合、検出器303では光学ジグ308からの散乱光のみが一定の強度で検出されるが、反射材306がある場合には光学ジグ308を透過して反射材に当たった光が反射して再び光学ジグ308に入射、散乱するため、受光強度が高くなる。
上述した通り、血液凝固試薬分注プローブ305の設置箇所の周辺であって、反射材306との隙間は、反射しない素材を用いているので、血液凝固試薬分注プローブ305を反応ポート304上で一方向に動かすと、図11に示すように高い強度を示2つのピークA,Bの間に、光量の強度が低い区間と、この区間内における小さな強度のピークaが検出される。この小さなピークaは、血液凝固試薬分注プローブ305のノズルの先端位置での反射光が、光学ジグ308に再入射することに起因する。
一定の速さで血液凝固試薬分注プローブ305を動かした場合、反射材306と間隙間は、血液凝固試薬分注プローブ305の設置位置に対して上述の通り左右対称となるように配置されているため、強度が弱い区間の中心が、反応ポート304の中心に血液凝固試薬分注プローブ305の先端が位置するときの移動量であると判断できる。ステップ1004では、このときの移動量をコンピュータ105を用いて求め、メモリ104に格納する(S1004)。
ステップ1005にて、水平方向の移動機構が2軸あるか否かを判定する(S1005)。ここで、移動機構が2軸ある場合、ステップ1006、1007では、ステップ1002にて実行しなかった同一平面上のX軸、Y軸方向のうちの他方の軸方向についても同様の操作を行う(S1006、S1007)。一方、水平方向の移動機構が1つのみの場合には、ステップ1008へ進む。
ステップ1008では、ステップ1004、ステップ1007にて、自動位置調整により記憶した血液凝固試薬分注プローブ305の位置と、予め記憶された位置の差分(調整値)を記憶する(S1008)。そして、ステップ1009にて、リセット動作を行う(S1009)。
次に、ステップ1010にて、反応容器移送機構23によって光学ジグ308を移送し、反応ポート304から光学ジグマガジン22の位置へ戻す(S1010)。
その後、ステップ1011にて、各フローチャートにおける、機構設計上の移動量に基づく分注プローブの移動を、本実施の形態にて説明した手法にてメモリ104に格納した移動量または調整値に置き換えて自動位置調整を行う(ステップ1011)。
ここで、上記の構成において、光学ジグ308に代えて、反応ポート304に光を散乱する液体、例えば決まった粒子径を有するラテックス粒子が既知の濃度に調整された標準液を収容する反応容器(血液凝固分析用)28を設置することによっても同様に自動位置調整を実行することができる。
3つ目は、先に述べた2つ目の手法において、血液凝固試薬分注プローブ305のノズルの先端位置での反射光が、光学ジグ308に再入射する際生じる小さな光量のピークが検出される位置を、反応ポート304の中心に血液凝固試薬分注プローブ305の先端が位置するときの移動量であると判断し、2つ目の手法と同様に調整する方法である。
以上の方法により分注プローブの位置が大きくずれた場合でも大まかな位置調整ができる。日常の点検では、通常分注プローブの変形は起きないかごくわずかであるため、大まかな位置調整は不要だが、工場での組立時やユニットを分解した場合や分注プローブを交換した場合、あるいは分注プローブが衝突した場合などは大きなずれが想定されるため、上記の位置調整を行うことが有効である。
第6の実施の形態
上述の第1〜5の実施の形態では、血液凝固時間分析ユニット2において、反応ポート304の下方に配置された光源302から光を照射する構成の例について説明した。本実施の形態では、反応ポート304の側面に光源を配置する構成への適用例について説明する。
図12は、本実施の形態に係る自動分析装置における、分注プローブと光源と検出器の配置の構成を示す図である。ここで、図12(a)は、分注プローブと光源と検出器の配置の構成の側面からの断面図であり、図12(b)は、同配置構成の上面からの断面図である。図12(b)に示すように、本構成においては、光源302によって照射される光の光軸に対して垂直となる位置に検出器303が配置されている。
本構成における分注プローブの自動位置調整は次の動作に従って行われる。まず、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行い、予め記憶された機構設計上の基準位置(ホーム位置)からの移動量または前回調整時の移動量に基づき、血液凝固試薬分注プローブ305を基準位置から反応ポート304(または反応容器(血液凝固分析用)28でもよい)上へ水平移動する。
その後、血液凝固試薬分注機構305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に下降し、血液凝固試薬分注プローブ305を徐々に反応ポート304内に差し込んでいく。その際、図4のように血液凝固試薬分注プローブ305の先端で反射した光が検出器303に入射し始める点が得られるため、光量が最大となるピークを得られる高さの位置を記憶する。そして、このように記憶した値に基づいて、血液凝固試薬プローブ305を、光量が最大値となる高さの位置まで移動する。
ここで、光量のピークが得られる点は光源302や検出器303の配置により異なるが、配置が一定であれば常に一定の血液凝固試薬分注プローブ305と反応ポート304の相対的な位置関係で光量のピークが得られるため、このデータに基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305の先端の位置が反応ポート304上のどの高さの位置にいるかを特定することができる。このときの基準高さからピークが得られる高さまでの移動量と、予め記憶してある機構設計から求められる入射が始まる点までの移動量の差分を調整値としてメモリ104に格納する。以後のオペレーションでは機構設計上の移動量に差分を加えて補正することにより、反応ポート304および反応容器(血液凝固分析用)28に対して正確な高さの位置における血液凝固試薬分注プローブ305による分注を実行できる。
ここで、図13は、本実施の形態に係る分注プローブの水平方向の移動量と検出器の受光量との関係の概略を示す図である。
本実施の形態において、水平方向も同様の方法で位置を調整することができるが、上述の実施の形態とはと異なり、図13に示すように、反応ポート304の中心位置から一定量ずれた位置で光量がピークを示す。このずれ量は光源302や検出器303の配置で決まり、同じ配置構成であれば一定となるため、予め設計段階または工場出荷前の調整でずれ量を計測してメモリ104に格納しておく。
上述と同様の手法で自動位置調整を行って光量のピークを検出したら、そのときの基準位置からの血液凝固試薬分注プローブ305の移動量と、メモリ104に格納されたずれ量に基づいて、基準位置から反応ポート304の中心位置までの移動量を求め、機構設計上の移動量との差分を調整値としてメモリ104に格納する。以後のオペレーションでは機構設計上の移動量に差分を加えて補正することにより、反応ポート304および反応容器(血液凝固分析用)28に対して正確な血液凝固試薬分注プローブ305の高さ、水平方向の位置における分注を実行することができる。さらに、本実施の形態に対し、第4の実施の形態にて説明した複数回の調整を繰り返し行う手法を適用することにより、さらなる高精度化を図ることもできる。
第7の実施の形態
本実施の形態では、上述の実施の形態にて、光源302と検出器303からなら測光部の構成として、特に透過光を利用する適用例について説明する。図14は、本実施の形態に係る自動分析装置における、分注プローブと光源と検出器の配置の構成を示す図であり、図14(a)は、分注プローブと光源と検出器の配置の構成の側面からの断面図であり、図14(b)は、同配置構成の正面からの断面図である。また、図15は、本実施の形態に係る分注プローブの自動位置調整シーケンスの一例を示すフローチャートである。ここで、図15(a)は、位置調整動作をn回繰り返す場合のフローチャートであり、図15(b)は、位置調整動作を1回実行する場合のフローチャートである。図14(a)に示すように、光源302と、検出器303とは、反応ポート304において反応容器(血液凝固分析用)28が設置されたときに反応容器(血液凝固分析用)28を挟んで対向するように配置されている。
まず、図15(a)を用いて、位置調整動作をn回繰り返す場合について説明する。ステップ1501にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S1501)。次に、ステップ1502にて、予め記憶された機構設計上の基準位置(ホーム位置)からの移動量または前回調整時の移動量に基づき、血液凝固試薬分注プローブ305を基準位置から反応ポート304(または反応容器(血液凝固分析用)28でもよい)上へ水平移動する(S1502)。その後、ステップ1503にて、血液凝固試薬分注プローブ305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に下降し、血液凝固試薬分注プローブ305を徐々に反応ポート304内に差し込んでいく。その際、図16に示すように、血液凝固試薬分注プローブ305の先端が光束、すなわち光源から照射される光の範囲に入ると光の一部が遮られ、検出器の受光量が低下し始める。ステップ1503では、このように受光量が低下し始める点に相当する血液凝固試薬分注プローブ305の位置をメモリ104に1回目の値として記憶する(S1503)。ここで、図16は本実施の形態に係る分注プローブの高さ方向の移動量と検出器の受光量の関係の概略を示した図である。
ステップ1504では、このように記憶した値に基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305の先端が、光束よりも下方に位置するまで、すなわち、光束を十分遮ることのできる位置まで血液凝固試薬分注プローブ305を下降する(S1504)。
そして、ステップ1505にて血液凝固試薬分注プローブ305を水平方向に所定の距離ずつ移動させ、受光強度の変化を測光する。血液凝固試薬分注プローブ305が、光源302から照射される光の光軸を遮るときに検出される透過光量が最も減少するため、光量が増大する場合は中心からより外れていると判断し、逆方向に移動する。図17に示すように光量低下のピークが得られる点を、血液凝固試薬分注プローブ305が光軸を通過する点であると判断し、これを1回目の値として記憶する(S1505)。ここで、図17は本実施の形態に係る分注プローブの水平方向の移動量と検出器の受光量の関係の概略を示した図である。
その後、ステップ1506にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S1506)。ステップ1507では、(n−1)回目の水平方向の調整で記憶された移動量に基づき、血液凝固試薬分注プローブ305を基準位置から反応ポート304(または反応容器(血液凝固分析用)28でもよい)上へ再び水平移動する(S1507)
次に、ステップ1508にて、血液凝固試薬分注プローブ305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に下降し、血液凝固試薬分注プローブ305を徐々に反応ポート304内に差し込んでいき、ステップ1503と同様に、光量が下がり始める点を得られる高さの位置をn回目の記憶値として記憶する(S1508)。
ステップ1509では、このように記憶した値に基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305を、ステップ1504と同様に先端が光束よりも下方に位置するまで、すなわち、光束を十分遮ることのできる位置まで下降する(S1509)。
そして、ステップ1510では、ステップ1505と同様に血液凝固試薬分注プローブ305を水平方向にも所定の距離ずつ移動させ、受光強度の変化を測光する。血液凝固試薬分注プローブ305が、光源302から照射される光の光軸を遮るときに検出される透過光量が最も減少するため、光量が増大する場合は中心からより外れていると判断し、逆方向に移動する。図17に示すように光量低下のピークが得られる点を、血液凝固試薬分注プローブ305が光軸を通過する点であると判断し、これをn回目の値として記憶する(S1510)
ステップ1511では、高さ、水平方向の位置のそれぞれについて、ステップ1508、ステップ1510にて記憶した値が(n−1)回目の調整と同じとなる否かを判定し(S1511)、この条件を満たさない場合にはステップ1506に戻り同様の動作を繰り返す。一方、本条件を満たす場合には、ステップ1512にて、n回目に記憶した位置と予め記憶された位置の差分をメモリ104に記憶する(S1512)。
最後にステップ1513にて血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S1513)。
以後のオペレーションでは機構設計上の移動量に差分を加えて補正することにより、反応ポート304または反応容器(血液凝固試薬分析用)28と光軸に対して正確な血液凝固試薬プローブ305の位置での分注を実行できる。
ここで、水平方向に2軸の移動機構を持つ場合には、光軸に垂直な方向には調整できるが、光軸に平行な方向には手動で調整する必要がある。
また、光束が円のような形状の場合、上述した第4の実施の形態と同様に、複数回調整を繰り返し行うことで、特に高さ方向の精度を高めることができる。
次に、図15(b)を用いて、位置調整動作を1回実行する場合について説明する。まず、ステップ1501にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S1501)。次に、ステップ1502にて、予め記憶された機構設計上の基準位置(ホーム位置)からの移動量または前回調整時の移動量に基づき、血液凝固試薬分注プローブ305を基準位置から反応ポート304(または反応容器(血液凝固分析用)28でもよい)上へ水平移動する(S1502)。その後、ステップ1503にて、血液凝固試薬分注プローブ305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に下降し、血液凝固試薬分注プローブ305を徐々に反応ポート304内に差し込んでいく。その際、図16に示すように、血液凝固試薬分注プローブ305の先端が光束、すなわち光源から照射される光の範囲に入ると光の一部が遮られ、検出器の受光量が低下し始める。ステップ1503では、このように受光量が低下し始める点に相当する血液凝固試薬分注プローブ305の位置をメモリ104に記憶する(S1503)。ここで、図16は本実施の形態に係る分注プローブの高さ方向の移動量と検出器の受光量の関係の概略を示した図である。
ステップ1504では、このように記憶した値に基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305の先端が、光束よりも下方に位置するまで、すなわち、光束を十分遮ることのできる位置まで血液凝固試薬分注プローブ305を下降する(S1504)。
そして、ステップ1505にて血液凝固試薬分注プローブ305を水平方向に所定の距離ずつ移動させ、受光強度の変化を測光する。血液凝固試薬分注プローブ305が、光源302から照射される光の光軸を遮るときに検出される透過光量が最も減少するため、光量が増大する場合は中心からより外れていると判断し、逆方向に移動する。図17に示すように光量低下のピークが得られる点を、血液凝固試薬分注プローブ305が光軸を通過する点であると判断し、このときの移動量を記憶する(S1505)。ここで、図17は本実施の形態に係る分注プローブの水平方向の移動量と検出器の受光量の関係の概略を示した図である。
ここで、光量が低下し始める高さと光量低下のピークが得られる水平方向の位置は配置により異なるが、配置が一定であれば常に血液凝固試薬分注プローブ305に対して一定の相対的な位置関係が得られるため、このデータに基づいて、血液凝固試薬分注プローブ305の先端の位置が反応ポート304上のどの高さ、水平方向の位置にいるかを特定することができる。ステップ1514では、基準高さから光量が低下し始める高さまでの移動量と、基準位置から水平方向の光量低下のピークが得られるまでの移動量について、予め記憶してある機構設計上の移動量との差分を調整値としてメモリ104に格納する(S1514)。
その後、ステップ1513にて、血液凝固試薬分注プローブ305の移動量のリセットを行う(S1513)。
以後のオペレーションでは機構設計上の移動量に差分を加えて補正することにより、反応ポート304または反応容器(血液凝固試薬分析用)28と光軸に対して正確な血液凝固試薬プローブ305の位置での分注を実行できる。
ここで、水平方向に2軸の移動機構を持つ場合には、光軸に垂直な方向には調整できるが、光軸に平行な方向には手動で調整する必要がある。
第8の実施の形態
本実施の形態では、上述した第1〜7の実施の形態において、血液凝固試薬プローブ305を下降するときに、接触検知センサと散乱光または透過光の測定部を併用して自動位置調整を行う適用例について説明する。
最初に、予め備えられた基準物体、または反応容器(血液凝固分析用)28の底面など、分注時の血液凝固試薬分注プローブ305の高さの基準とすることができる物体の上に、血液凝固試薬分注プローブ305を水平移動する。
次に、血液凝固試薬分注プローブ305を設計上の基準高さ(ホーム位置)から垂直に動かし、徐々に基準面へ近づけ、接触検知センサにより接触を検知する。このときの基準高さから接触を検知するまでの移動量と、予め記憶してある機構設計上の基準高さから基準面までの移動量の差分を調整値としてメモリ104に格納する。以後のオペレーションでは機構設計上の移動量に差分を加えて補正することにより、反応ポート304および反応容器(血液凝固分析用)28に対して正確な分注プローブの高さ位置における分注を実行することができる。なお、水平方向の調整は、第1〜7の実施の形態にて上述した手法と同様に行う。
本構成は、図1に示した反応容器(生化学分析用)26上における、生化学分析用の試薬分注プローブ14、17の自動位置調整にも適用することができる。このような構成により、特に複数の測定部および反応容器を備える生化学自動分析装置において、反応容器底面に試薬分注プローブを接触させる分注方法と、接触させない分注方法とを使い分ける場合には、接触の度に調整値を補正でき、常に試薬分注プローブの分注高さの位置を高い精度で一定に保つことができる。
第9の実施の形態
本実施の形態では、上述の第1〜8の実施の形態において、分注プローブの自動位置調整時に異常を検知して操作者に知らせる機能を適用した例について説明する。
まず、分注プローブ交換時とそれ以外で自動調整を行うメンテナンスメニューを独立させる。
分注プローブ交換時の自動調整においては、光源302が反応ポート304の下方にある散乱光の測定部の場合、まず第5の実施の形態にて上述した手法による大まかな位置合わせを行う段階において、予め設定された規定の範囲に調整値が入らない場合に、分注プローブに曲がり等の異常があるものとしてアラートを発し、分析開始を禁止するなどの方法でオペレーションを制限して操作者に異常を知らせる。
次に、第1〜3の実施の形態において説明したように、分注プローブを反応ポート304または反応容器に差し込んで調整する際、上記と同様に予め設定された規定の範囲に調整値が入らない場合に、分注プローブに曲がり等の異常があるものとしてアラートを発し、分析開始を禁止するなどの方法でオペレーションを制限して操作者に異常を知らせる。
さらに、第4の実施の形態において上述した複数回の調整を繰り返し行う場合において、予め設定された回数以上に調整を繰り返しても調整値が収束しない場合、取り付けにがたつきなどの異常があるものとしてアラートを発し、分析開始を禁止するなどの方法でオペレーションを制限して操作者に異常を知らせる。調整が成功した場合は、同じ分注プローブでの初期位置として調整値をメモリ104に格納する。
分注プローブ交換時以外の点検・調整においては、光源302が反応ポート304の下方にある散乱光の測定部の場合、分注プローブ交換時と同様に、まず第5の実施の形態にて上述した手法により大まかな位置合わせを行う段階において、予め設定された規定の範囲に調整値が入らない場合に、分注プローブに曲がり等の異常があるものとしてアラートを発し、分析開始を禁止するなどの方法でオペレーションを制限して操作者に異常を知らせる。
次に、第1〜3の実施の形態において説明したように、分注プローブを反応ポート304または反応容器に差し込んで調整する場合に、調整後の調整値が同分注プローブでの初期位置として格納された調整値から、予め設定された調整範囲(曲がりの許容量)に入らない場合、許容できない分注プローブの曲がり等の異常があるものとしてアラートを発し、分析開始を禁止するなどの方法でオペレーションを制限して操作者に異常を知らせる。
さらに、第4の実施の形態において上述した複数回の調整を繰り返し行う場合において、予め設定された回数以上に調整を繰り返しても調整値が収束しない場合、取り付けにがたつきなどの異常が発生したと判定してアラートを発し、分析開始を禁止するなどの方法でオペレーションを制限して操作者に異常を知らせる。
また、いずれの調整の場合も分注プローブを反応ポート304または反応容器に差し込む調整において光量ピークが得られない場合、分注プローブが光源の照射範囲および検出器の検出範囲に入ってないと判定してアラートを発し、操作者に手動による調整を促すとともに、分析開始を禁止するなどの方法でオペレーションを制限して分析結果の異常を防止する。 上述した全ての実施の形態は、血液凝固分析装置に限定されるものではなく、分注プローブと反応ポートまたは反応容器を備え、散乱光または透過光の測定を行う種々の分析装置において、同様の手法により自動位置調整を実行することができる。
上述した実施の形態によれば、複雑な構成を要することなく、かつ分注プローブにダメージを与えずに分注プローブの位置ずれを防ぎ、微量な測定対象に対しても高精度な分析を実現することができる。
1・・・自動分析装置
2・・・血液凝固時間分析ユニット
11・・・サンプルディスク
12・・・サンプル分注プローブ
13・・・反応ディスク
14・・・第2試薬分注プローブ
15・・・第1試薬ディスク
16・・・第2試薬ディスク
17・・・第1試薬分注プローブ
18・・・サンプル分注ポジション
19・・・光度計
20・・・血液凝固試薬分注プローブ
21・・・血液凝固時間検出部
22・・・光学ジグマガジン
23・・・反応容器移送機構
24・・・反応容器廃棄口
25・・・使い捨て反応容器マガジン
26・・・反応容器(生化学分析用)
27・・・サンプル容器
28・・・反応容器(血液凝固分析用)
101・・・インターフェース
102・・・外部出力メディア
103・・・表示装置
104・・・メモリ
105・・・コンピュータ
106・・・プリンタ
107・・・入力装置
201・・・サンプル分注制御部
202・・・移送機構制御部
203・・・A/D変換器(2)
204・・・血液凝固試薬分注制御部
205・・・A/D変換器(1)
206・・・試薬分注制御部(1)
207・・・試薬分注制御部(2)
301・・・反応ブロック
302・・・光源
303・・・検出器
304・・・反応ポート
305・・・血液凝固試薬分注プローブ
306・・・反射板
307・・・スリット
308・・・光学ジグ

Claims (15)

  1. サンプルと試薬との混合液を収容できる反応容器と、
    該反応容器に、前記サンプル、前記試薬を分注する分注機構と、
    該混合液が収容された反応容器を保持する保持部と、該保持部に保持された反応容器に光を照射する光源と、当該光源から照射された光を検出する検出部と、からなる光学系を備えた分析ユニットと、
    当該検出部によって検出される光に基づく情報を記憶する記憶部と、
    当該分注機構の分注動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    当該保持部に保持される反応容器における分注位置に対して前記分注機構を移動し、
    当該分注機構が移動している間、前記光源から照射された光を前記検出部により検出し、
    当該検出された光と、当該分注機構の位置との関係を前記記憶部に記憶し、当該記憶される関係に基づいて、前記分注機構の位置を調整するように、前記分注機構を制御することを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項1に記載された自動分析装置において、
    当該検出部は、前記光源から照射される光に基づく散乱光を検出し、
    前記制御部は、
    当該記憶部に記憶される、前記検出部によって検出された散乱光と、前記分注機構の位置との関係に基づいて、
    当該分注機構が移動している間に検出される光の量が最も大きくなるときの前記分注機構の位置を基準位置として前記記憶部に記憶し、
    当該記憶された基準位置に基づいて、前記分注機構の位置を調整するように、前記分注機構を制御することを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項2に記載された自動分析装置において、
    前記光源は、前記保持部の下方から光を照射するように配置され、
    前記検出部は、前記保持部の側面において前記散乱光を検出するように配置されていることを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項2に記載された自動分析装置において、
    前記検出部は、前記光源によって照射される光の光軸に対して垂直となるように配置されていることを特徴とする自動分析装置。
  5. 請求項1に記載された自動分析装置において、
    当該検出部は、前記光源から照射される光に基づく透過光を検出し、
    前記光源と、前記検出部とは、前記保持部において対向するように配置され、
    前記制御部は、
    当該記憶部に記憶される、前記検出部によって検出された透過光と、前記分注機構の位置との関係に基づいて、
    当該分注機構が移動している間に検出される光の量が最も小さくなるときの前記分注機構の位置を基準位置として記憶する記憶部を備えることを特徴とする自動分析装置。
  6. 請求項1に記載された自動分析装置において、
    前記制御部は、
    当該分注機構が、前記保持部に対する高さを変えるように移動している間、前記光源から照射された光を前記検出部により検出し、当該検出された光の強度と、当該分注機構の高さとの関係を前記記憶部に記憶し、
    当該記憶された関係に基づいて、前記分注機構の高さを調整するように前記分注機構を制御したのちに、
    当該調整された高さにおける、当該分注機構の前記保持部に対する位置を変えるように移動している間、前記光源から照射された光を前記検出部により検出し、当該検出された光の強度と、当該分注機構の前記高さにおける位置との関係を前記記憶部に記憶し、
    当該記憶された関係に基づいて、前記分注機構の前記高さにおける位置を調整するように前記分注機構を制御することを特徴とする自動分析装置。
  7. 請求項1に記載された自動分析装置において、
    前記制御部は、
    当該記憶部に記憶される関係に基づいて、前記分注機構の位置に関する調整値を求め、
    当該保持部に保持される反応容器における分注位置に対する分注機構の移動、及び、当該分注機構が移動している間に前記検出部に検出された光と当該分注機構の位置との関係の前記記憶部への記憶を、
    当該調整値が同じ値となるまで複数回繰り返すことを特徴とする自動分析装置。
  8. 請求項1に記載された自動分析装置において、
    前記分注機構は、前記光源から照射された光を反射する材料からなる反射材を備え、
    前記検出部は、当該光源から照射され、前記反射材によって反射された光を検出することを特徴とする自動分析装置。
  9. 請求項8に記載された自動分析装置において、
    前記保持部には、固体散乱体または光を散乱する液体を収容する反応容器が設置され、
    前記制御部は、
    当該分注機構が移動している間、前記光源から照射され、前記反射材によって反射された光を前記検出部により検出し、
    当該検出された光と、当該分注機構の位置との関係を前記記憶部に記憶し、当該記憶される関係に基づいて、前記分注機構の位置を調整するように、前記分注機構を制御することを特徴とする自動分析装置
  10. 請求項8に記載された自動分析装置において、
    前記保持部には、固体散乱体または光を散乱する液体を収容する反応容器が設置され、
    前記検出部は、当該光源から照射され、前記反射材によって反射された光が、当該保持部に設置された固体散乱体または当該反応容器に収容される液体によって散乱することによって生じた光を検出することを特徴とする自動分析装置。
  11. 請求項10に記載された自動分析装置において、
    前記制御部は、
    当該分注機構が移動している間、前記光源から照射され、前記反射材によって反射された光が、当該保持部に保持された固体散乱体または当該反応容器に収容される液体によって散乱することによって生じた光を前記検出器により検出し、
    当該検出された光と、当該分注機構の位置との関係を前記記憶部に記憶し、当該記憶される関係に基づいて、前記分注機構の位置を調整するように、前記分注機構を制御することを特徴とする自動分析装置。
  12. 請求項1に記載された自動分析装置において、
    さらに、前記分注機構との接触により前記分注機構を検知するセンサを備え、
    前記センサによって検知された情報と、
    当該記憶される関係と、に基づいて、前記分注機構の位置を調整するように、前記分注機構を制御することを特徴とする自動分析装置。
  13. 請求項12に記載された自動分析装置において、
    前記制御部は、
    当該分注機構が、前記保持部に対する高さを変えるように移動している間、前記光源から照射された光を前記検出部により検出し、当該検出された光の強度と、当該分注機構の高さとの関係を前記記憶部に記憶し、
    当該記憶された関係と、前記センサによって検知された情報と、に基づいて、前記分注機構の高さを調整するように前記分注機構を制御したのちに、
    当該調整された高さにおける、当該分注機構の前記保持部に対する位置を変えるように移動している間、前記光源から照射された光を前記検出部により検出し、当該検出された光の強度と、当該分注機構の前記高さにおける位置との関係を前記記憶部に記憶し、
    当該記憶された関係に基づいて、前記分注機構の前記高さにおける位置を調整するように前記分注機構を制御することを特徴とする自動分析装置。
  14. サンプルと試薬との混合液を収容できる反応容器と、
    該反応容器に、前記サンプル、前記試薬を分注する分注機構と、
    該混合液が収容された反応容器を保持する保持部と、該保持部に保持された反応容器に光を照射する光源と、当該光源から照射された光を検出する検出部と、からなる光学系を備えた分析ユニットと、
    当該検出部によって検出される光に基づく情報を記憶する記憶部と、
    当該分注機構の分注動作を制御する制御部と、を備えた自動分析装置の分析方法であって、
    前記制御部は、
    当該保持部に保持される反応容器における分注位置に対して前記分注機構を移動し、
    当該分注機構が移動している間、前記光源から照射された光を前記検出部により検出し、
    当該検出された光と、当該分注機構の位置との関係を前記記憶部に記憶し、当該記憶される関係に基づいて、前記分注機構の位置を調整するように、前記分注機構を制御することを特徴とする分析方法。
  15. サンプルと試薬との混合液を収容できる反応容器と、
    該反応容器に、前記サンプル、前記試薬を分注する分注機構と、
    該混合液が収容された反応容器を保持する保持部と、該保持部に保持された反応容器に光を照射する光源と、当該光源から照射された光を検出する検出部と、からなる光学系を備えた分析装置と、
    当該検出部によって検出される光に基づく情報を記憶する記憶部を備え、当該分注機構の分注動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    当該保持部に保持される反応容器における分注位置に対して前記分注機構を移動し、
    当該分注機構が移動している間、前記光源から照射された光を前記検出部により検出し、
    当該検出された光と、当該分注機構の位置との関係を前記記憶部に記憶し、当該記憶される関係に基づいて、前記分注機構の位置を調整するように、前記分注機構を制御することを特徴とする自動分析システム。
JP2017538906A 2015-09-09 2016-07-22 自動分析装置 Active JP6695343B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015177136 2015-09-09
JP2015177136 2015-09-09
PCT/JP2016/071471 WO2017043192A1 (ja) 2015-09-09 2016-07-22 自動分析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017043192A1 true JPWO2017043192A1 (ja) 2018-06-28
JP6695343B2 JP6695343B2 (ja) 2020-05-20

Family

ID=58240701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017538906A Active JP6695343B2 (ja) 2015-09-09 2016-07-22 自動分析装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6695343B2 (ja)
WO (1) WO2017043192A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102258937B1 (ko) * 2019-07-02 2021-06-01 주식회사 제놀루션 핵산 추출 장치 및 핵산 추출 장치의 구동 제어 방법
WO2021188530A1 (en) 2020-03-17 2021-09-23 Waters Technologies Corporation Needle drive, system and method
EP4121753A1 (en) 2020-03-17 2023-01-25 Waters Technologies Corporation Sample manager, system and method
JP7514710B2 (ja) 2020-09-18 2024-07-11 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 自動分析装置
WO2023123045A1 (en) * 2021-12-29 2023-07-06 PerkinElmer Instruments (Suzhou) Co., Ltd. Automatic positioning of injection needle in an autosampler

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005201882A (ja) * 2003-12-16 2005-07-28 Olympus Corp 使い捨てチップの先端検出方法と使い捨てチップを用いた分注装置
JP2007322244A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Olympus Corp 分注量検出装置
JP2009168746A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Sumitomo Electric Ind Ltd 検査方法および検査装置
JP2011203115A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Sysmex Corp 試料分析装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005201882A (ja) * 2003-12-16 2005-07-28 Olympus Corp 使い捨てチップの先端検出方法と使い捨てチップを用いた分注装置
JP2007322244A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Olympus Corp 分注量検出装置
JP2009168746A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Sumitomo Electric Ind Ltd 検査方法および検査装置
JP2011203115A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Sysmex Corp 試料分析装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017043192A1 (ja) 2017-03-16
JP6695343B2 (ja) 2020-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017043192A1 (ja) 自動分析装置
EP2667182B1 (en) Automatic analysis device taking into account thermal drift
US9506942B2 (en) Automatic analyzer and method for detecting measurement value abnormalities
CN110291405B (zh) 自动分析装置和自动分析装置中的清洗机构
EP2587251B1 (en) Automated analysis device and automated analysis method
JP6567873B2 (ja) 自動分析装置
JP5661124B2 (ja) 自動分析装置
JP2016183913A (ja) 自動分析装置
JP6785989B2 (ja) 自動分析装置
WO2014119486A1 (ja) 自動分析装置
JP6766155B2 (ja) 自動分析装置
US11579159B2 (en) Automatic analysis device
JP6012367B2 (ja) 自動分析装置

Legal Events

Date Code Title Description
A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A5211

Effective date: 20180214

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200324

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6695343

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150