JPWO2017038526A1 - 影響度算出装置及び影響度算出プログラム - Google Patents

影響度算出装置及び影響度算出プログラム Download PDF

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Abstract

区間を複数含む配電線をそれぞれ含む複数の配電系統のうち、第1の配電系統と、第1の配電系統のいずれかの区間に支障が発生した場合に、影響度算出装置は、当該発生した支障区間よりも少なくとも下流側の区間に電力を融通する第2の配電系統とについて、電流値と、契約電流値または契約容量を示す情報と、設備情報とに基づいて、第2の配電系統が、第1の配電系統に対して電力の融通が可能か否かを判定する融通可否判定部と、融通可否判定部が電力を融通可能でないと判定した場合に、支障区間よりも下流側の区間の停電の影響度を、配電区間毎の電力需要者の契約電流値または契約容量を示す情報が含まれる契約情報に基づいて算出する影響度算出部と、を備える。

Description

本発明は、影響度算出装置及び影響度算出プログラムに関する。
配電系統の支障時には、支障が発生した区間と、他の健全な区間とを開閉器によって切り離すことにより、他の健全な区間への支障の波及を防ぐ。その際に、支障が発生した区間よりも末端側の区間には停電が発生する。この停電を解消するため、他の配電系統から応急的に電力を供給する負荷融通を行う。従来、支障時の負荷融通をより確実に実施するための技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−228825号公報
電力会社では、電力需要の変化に基づいて、配電系統設備計画を立案する。具体的には、現在の配電系統における負荷状況を検証する。また、検証結果に応じて高圧配電線、開閉器、電圧調整器などの配電系統設備の変更、及び増設、又は配電線の供給範囲の変更、あるいは変電所、バンクの増設等を計画する。さらに、将来の配電系統の通過電流、電圧降下、供給に伴う電力ロス、配電線又はバンク故障時の供給支障の有無などの電気的な品質や、設備の増設等に要する工事の費用を鑑みて、将来の配電系統を評価し、将来の負荷の伸びに応じた最適な配電系統の変更、及び増設を計画する。従来は、このような配電系統計画作成業務における配電系統の評価は、人手で行われていた。
しかし、従来の人手による評価では、担当者毎の認識の差異によって、担当者毎に評価結果に差異が生じる場合があった。すなわち、従来技術では、配電系統設備の評価を定量的に行うことができなかった。
本発明によれば、配電系統設備の評価を定量的に行うための支障区間算出装置及び支障区間算出装置プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、電力供給源に接続される給電端と、前記給電端から順に開閉器を介して接続される区間を複数含む配電線とをそれぞれ含む複数の配電系統のうち、第1の配電系統と、前記第1の配電系統のいずれかの区間に支障が発生した場合に、当該発生した支障区間よりも少なくとも下流側の区間に電力を融通する第2の配電系統とについて、前記電力の融通に要する電流値と、前記配電線の区間毎の電力需要者の契約電流値または契約容量を示す情報が含まれる契約情報と、前記電力供給源の電力を配電する配電設備が供給可能な電力の上限を前記配電系統の区間毎に示す情報が含まれる設備情報とに基づいて、前記第2の配電系統が、前記第1の配電系統に対して電力の融通が可能か否かを判定する融通可否判定部と、前記融通可否判定部が電力を融通可能でないと判定した場合に、前記支障区間よりも下流側の区間の停電の影響度を、前記配電区間毎の電力需要者の契約電流値または契約容量を示す情報が含まれる契約情報に基づいて算出する影響度算出部と、を備える影響度算出装置である。
また、本発明の一実施形態の影響度算出装置において、前記融通可否判定部は、前記電力の融通に要する電流値としての、前記第1の配電系統の前記配電線によって供給される電流値を測定する測定装置が測定する電流値と、前記契約情報と、前記設備情報とに基づいて、前記第2の配電系統が、前記第1の配電系統に対して電力の融通が可能か否かを判定する。
また、本発明の一実施形態の影響度算出装置において、前記融通可否判定部は、前記電力の融通に要する電流値としての、前記第1の配電系統が供給する電流値の需要の予測値を示す需要予測電流値と、前記契約情報と、前記設備情報とに基づいて、前記第2の配電系統が、前記第1の配電系統に対して電力の融通が可能か否かを判定する。
また、本発明の一実施形態は、前記融通可否判定部が電力を融通可能でないと判定した場合に、融通可能でないと判定された要因を、前記電力の融通に要する電流値と、前記契約情報と、前記設備情報とに基づいて判定する融通不可能要因判定部を更に備える影響度算出装置である。
また、本発明の一実施形態の影響度算出装置において、前記影響度算出部は、前記融通可否判定部が電力を融通可能でないと判定した場合に、前記支障区間よりも下流側の区間の停電の影響度を、前記電力需要者毎に設定された重要度に更に基づいて算出する。
また、本発明の一実施形態の影響度算出装置において、前記影響度算出部は、前記融通可否判定部が電力を融通可能でないと判定した場合に、前記支障区間よりも下流側の区間の停電の影響度を、前記配電系統の区間毎に設定された重要度に更に基づいて算出する。
また、本発明の一実施形態は、電力供給源に接続される給電端と、前記給電端から順に開閉器を介して接続される区間を複数含む配電線とをそれぞれ含む複数の配電系統のうち、第1の配電系統と、前記第1の配電系統のいずれかの区間に支障が発生した場合に、当該発生した支障区間よりも少なくとも下流側の区間に電力を融通する第2の配電系統とについて、コンピュータに、前記電力の融通に要する電流値と、前記配電線の区間毎の電力需要者の契約電流値または契約容量を示す情報が含まれる契約情報と、前記電力供給源の電力を配電する配電設備が供給可能な電力の上限を前記配電系統の区間毎に示す情報が含まれる設備情報とに基づいて、前記第2の配電系統が、前記第1の配電系統に対して電力の融通が可能か否かを判定する融通可否判定ステップと、前記融通可否判定ステップが電力を融通可能でないと判定した場合に、前記支障区間よりも下流側の区間の停電の影響度を、前記配電区間毎の電力需要者の契約電流値または契約容量を示す情報が含まれる契約情報に基づいて算出する影響度算出ステップと、を実行させるための影響度算出プログラムである。
本発明によれば、配電系統設備の評価を定量的に行うことができる。
第1実施形態における配電設備の構成の一例を示す模式図である。 第1実施形態における影響度算出装置の構成の一例を示す概要図である。 本実施形態における設備情報の一例を示す表である。 本実施形態における契約情報の一例を示す表である。 本実施形態における系統測定情報の一例を示す表である。 本実施形態における推定消費電流値情報の一例を示す表である。 本実施形態における通過電流値情報の一例を示す表である。 本実施形態における設備毎応援可否判定部1111の判定結果情報JIの一例を示す表である。 本実施形態における影響度算出装置の動作の一例を示す流れ図である。 本実施形態における配電設備の構成と、設備使用度との一例を示す模式図である。 第2実施形態における影響度算出装置の構成の一例を示す概要図である。 本実施形態における、契約情報に基づく通過電流値情報の一例を示す表である。 第3実施形態における影響度算出装置の動作の一例を示す流れ図である。 第3実施形態における影響度算出装置の構成の一例を示す概要図である。 本実施形態における区間測定情報の一例を示す表である。 第3実施形態における影響度算出装置の動作の一例を示す流れ図である。 変形例2における需要家重要度の情報が含まれる契約情報の一例を示す表である。 変形例3における区間重要度の情報が含まれる契約情報の一例を示す表である。
[配電設備の概要]
以下、図1を参照して配電設備DSの概要について説明する。
図1は、配電設備DSの構成の一例を示す模式図である。配電設備DSとは、変電所SSから電力の供給を受ける需要家CLへ電力を供給する設備である。変電所SSは、複数の変圧器QBを備える。この一例では、変電所SS1が変圧器QB1、変圧器QB2、及び変圧器QB3を備える場合について説明する。以降、変圧器QB1、変圧器QB2、及び変圧器QB3を特に区別しない場合には、これらを総称して変圧器QBと記載する。
変圧器QBには、配電線Lが接続される。配電線Lは、変圧器QBと、需要家CLとを接続する。配電線Lには、複数の開閉器SWが直列に接続される。配電線Lは、これらの開閉器SWによって、複数の区間SCに区分される。区間SCとは、配電線Lに接続される複数の開閉器SWのうち、隣接する開閉器SWによって区分される配電線Lの範囲である。
開閉器SWは、接続される区間SCへの電力の供給を制御する。開閉器SWは、現場での手動操作、遠隔操作、または自動制御によって開閉状態が切り換えられる。
この一例では、変圧器QB1には、配電線L1が接続される場合について説明する。また、変圧器QB2には、配電線L2が接続される場合について説明する。また、変圧器QB3には、配電線L3が接続される場合について説明する。
配電線L1には、4つの開閉器SW、すなわち開閉器SW11〜SW14が直列に接続される。配電線L1は、3つの区間SC、すなわち区間SC11〜SC13に区分される。区間SC11とは、開閉器SW11と、開閉器SW12とによって区分される範囲である。区間SC12とは、開閉器SW12と、開閉器SW13とによって区分される範囲である。区間SC13とは、開閉器SW13と、開閉器SW14とによって区分される範囲である。
配電線L2には、4つの開閉器SW、すなわち開閉器SW21〜SW24が直列に接続される。配電線L2は、3つの区間SC、すなわち区間SC21〜SC23に区分される。区間SC21とは、開閉器SW21と、開閉器SW22とによって区分される範囲である。区間SC22とは、開閉器SW22と、開閉器SW23とによって区分される範囲である。区間SC23とは、開閉器SW23と、開閉器SW24とによって区分される範囲である。
配電線L3には、4つの開閉器SW、すなわち開閉器SW31〜SW34が直列に接続される。配電線L3は、区間SC31〜SC33に区分される。区間SC31とは、開閉器SW31と、開閉器SW32とによって区分される範囲である。区間SC32とは、開閉器SW32と、開閉器SW33とによって区分される範囲である。区間SC33とは、開閉器SW33と、開閉器SW34とによって区分される範囲である。
ここで、ある変圧器QBと、この変圧器QBに接続される配電線Lと、この配電線Lに直列に接続される開閉器SWとを総称して系統LAとも称する。具体的には、変圧器QB1、配電線L1、開閉器SW11、開閉器SW12、開閉器SW13を総称して系統LA1とも称する。また、変圧器QB2、配電線L2、開閉器SW21、開閉器SW22、開閉器SW23を総称して系統LA2とも称する。また、変圧器QB3、配電線L3、開閉器SW31、開閉器SW32、開閉器SW33を総称して系統LA3とも称する。すなわち、変電所SS1は、系統LA1と、系統LA2と、系統LA3との3つの系統LAを備える。
変電所SSが備える変圧器QBから供給される電力は、配電線Lを介して各区間SCへ供給される。具体的には、電力は、配電線L1を介して区間SC11から区間SC12へ、区間SC12から区間SC13へ向かって供給される。すなわち、電力は、配電線L1を介して図1に示す方向dr1へ供給される。また、電力は、配電線L2を介して区間SC21から区間SC22へ、区間SC22から区間SC23のへ向かって供給される。すなわち、電力は、配電線L2を介して図1に示す方向dr2へ供給される。また、電力は配電線L3を介して区間SC31から区間SC32へ、区間SC32から区間SC33へ向かって供給される。すなわち、電力は、配電線L3を介して図1に示す方向dr3へ供給される。
ここで、方向dr1、方向dr2、及び方向dr3が示す電力の供給される方向のうち、変電所SS1に近い側、すなわち供給方向の始点側を上流と称する。また、区間SC13、区間SC23、及び区間SC33に近い側、すなわち供給方向の終点側を下流と称する。例えば、区間SC11は、区間SC12より上流である。また区間SC13は、区間SC12より下流である。
各区間SCには、変電所SSから電力の供給を受ける需要家CLが存在する。この一例では、需要家CL1は、区間SC11から電力の供給を受ける。需要家CL2は、区間SC12から電力の供給を受ける。需要家CL3は、区間SC13から電力の供給を受ける。需要家CL4は、区間SC21から電力の供給を受ける。需要家CL5は、区間SC22から電力の供給を受ける。需要家CL6は、区間SC23から電力の供給を受ける。需要家CL7は、区間SC31から電力の供給を受ける。需要家CL8は、区間SC32から電力の供給を受ける。需要家CL9は、区間SC33から電力の供給を受ける。
配電設備DSは、いずれかの区間SCに地絡などの支障が発生した場合、変圧器QBから支障した区間SCへ過度な電力が供給されるのを防止する。具体的には、配電設備DSは、いずれかの区間SCが支障した場合、支障した区間SCの両端の開閉器SWを開けることにより、電力の供給を遮断する。これにより支障した区間SCより下流に位置し、支障していない健全な区間SCには、電力が供給されない。
ここで、配電設備DSは、ある区間SCが地絡や電気火災等によって支障した場合の予備として、支障した区間SCを含む系統LA以外の系統LAから電力を供給することができる構成を有する。より具体的には、配電設備DSは、ある区間SCが支障した場合、支障した区間SCを含む系統LA以外の系統LAであって、開閉器SWを介して隣接する系統LAに含まれる区間SCから、支障した区間SCより下流の健全な区間SCへ電力を供給する。この支障した区間SCより下流に位置する健全な区間SCへ支障した区間SCを含む系統LA以外の系統LAから電力を供給することを応援と称する。このため、配電設備DSは、各区間SCに少なくとも2つ以上の変圧器QBから配電線Lと、開閉器SWとを介して電力が供給することが可能な構成を有する。
この一例では、区間SC11には、変圧器QB1から配電線L1を介して電力が供給される場合について説明する。また、区間SC11より上流が支障した場合、区間SC11は、変電所SS1とは異なる他の変電所SSが備える他変圧器QBO4に接続される配電線L4と、開閉器SW4とを介して区間SCO4から応援される。
区間SC12には、変圧器QB1から系統LA1を介して電力が供給される。また、区間SC12より上流が支障した場合、区間SC12は、他の系統LAである系統LA2に含まれる配電線L2と、開閉器SW1222とを介して区間SC22から応援される。
区間SC13には、変圧器QB1から系統LA1を介して電力が供給される。また、区間SC13より上流が支障した場合、区間SC13は、変電所SS1とは異なる他の変電所SSが備える他変圧器QBO1に接続される配電線L11と、開閉器SW14とを介して区間SCO1から応援される。
区間SC21には、変圧器QB2から配電線L2を介して電力が供給される。また、区間SC21より上流が支障した場合、区間SC21は、他の系統LAである系統LA3に含まれる配電線L3と、開閉器SW2131とを介して区間SC31から応援される。
区間SC22には、変圧器QB2から配電線L2を介して電力が供給される。また、区間SC22より上流が支障した場合、区間SC22は、他の系統LAである系統LA1に含まれる配電線L1と、開閉器SW1222とを介して区間SC12から応援される。
区間SC23には、変圧器QB2から配電線L2を介して電力が供給される。また、区間SC23より上流が支障した場合、区間SC23は、変電所SS1とは異なる他の変電所SSが備える他変圧器QBO2に接続される配電線L12と、開閉器SW24とを介して区間SCO2から応援される。
区間SC31には、変圧器QB3から配電線L3を介して電力が供給される。また、区間SC31より上流が支障した場合、区間SC31は、他の系統LAである系統LA2に含まれる配電線L2と、開閉器SW2131とを介して区間SC21から応援される。
区間SC32には、変圧器QB3から配電線L3を介して電力が供給される。また、区間SC32より上流が支障した場合、区間SC32は、変電所SS1とは異なる他の変電所SSが備える他変圧器QBO5に接続される配電線L5と、開閉器SW5とを介して区間SCO5から応援される。
区間SC33には、変圧器QB3から配電線L3を介して応援される。また、区間SC33より上流が支障した場合、区間SC33は、変電所SS1とは異なる他の変電所SSが備える他変圧器QBO3に接続される配電線L13と、開閉器SW34とを介して区間SCO3から応援される。
影響度算出装置10は、ある区間SCが支障した場合、支障した区間SCを含む系統LA以外の系統LAから支障した区間SCより下流の健全な区間SCへの応援が可能か否かを各種情報に基づいて判定する。また、影響度算出装置10は、判定結果に基づく各種情報を算出する。
[第1実施形態:系統測定情報に基づく判定]
以下、図1を参照して影響度算出装置10の第1実施形態について説明する。
本実施形態の影響度算出装置10は、各系統LAが供給する電流値を測定した結果に基づいて判定する。この一例では、変電所SS1は、各系統LAが供給する電流値を測定する測定装置TMを備える場合について説明する。具体的には、変電所SS1は、測定装置TM1と、測定装置TM2と、測定装置TM3とを備える。測定装置TM1は、系統LA1が供給する電流を測定する。測定装置TM2は、系統LA2が供給する電流を測定する。測定装置TM3は、系統LA3が供給する電流値を測定する。測定装置TMは、ネットワークNに接続される。このネットワークNとは、例えばLAN(Local Area
Network)である。測定装置TMは、各系統LAが供給する電流値を測定した測定結果を、ネットワークNを介して影響度算出装置10へ供給する。影響度算出装置10は、ネットワークNを介して測定装置TMが測定した測定結果を取得する。影響度算出装置10は、取得した測定結果に基づいて応援の可否を判定する。
なお、この一例では、変電所SS1が測定装置TMを備える場合について説明したが、これに限られない。測定装置TMは、各系統LAが供給する電流を測定することができればいずれの場所に設置されてもよい。
また、この一例では、ネットワークNがLANである場合について説明したが、これに限られない。測定装置TMと、影響度算出装置10との接続方法は、情報の送受が可能な通信を備えていればよく、いずれの接続方法であってもよい。
次に、図2を参照して影響度算出装置10の詳細について説明する。図2は、本実施形態における影響度算出装置10の構成の一例を示す概要図である。
まず、測定装置TMについて説明する。測定装置TMは、測定部MSと、送信部SDとを備える。測定部MSは、系統LAが供給する電流値を測定する。測定部MSは、測定した電流値を示す測定結果を送信部SDへ供給する。送信部SDは、測定部MSが測定した電流値を示す測定結果をネットワークNを介して影響度算出装置10へ送信する。
この一例では、測定装置TM1は、機能部として測定部MS1と、送信部SD1とを備える場合について説明する。また、測定装置TM2は、機能部として測定部MS2と、送信部SD2とを備える場合について説明する。また、測定装置TM3は、機能部として測定部MS3と、送信部SD3とを備える場合にについて説明する。測定装置TM1は、系統LA1が供給する電流値を示す測定結果MR1を影響度算出装置10へ送信する。測定装置TM2は、系統LA2が供給する電流値を示す測定結果MR2を影響度算出装置10へ送信する。測定装置TM3は、系統LA3が供給する電流値を示す測定結果MR3を影響度算出装置10へ送信する。
なお、ここでは測定装置TMが、系統LAが供給する電流値を測定する場合について説明したがこれに限られない。測定装置TMは、系統LAが供給する電流量、すなわち電流値と時間との積を計測してもよい。また、測定装置TMは、系統LAが供給する電力量、すなわち電力と時間との積を計測してもよい。
影響度算出装置10は、制御部110と、記憶部120とを備える。記憶部120には、設備情報EIと、契約情報CIとが記憶される。
以下、図3を参照して設備情報EIについて説明する。図3は、本実施形態における設備情報EIの一例を示す表である。設備情報EIは、配電設備DSが供給することのできる許容電流値を示す表である。具体的には、設備情報EIは、変圧器QB毎、配電線L毎、区間SC毎、及び開閉器SW毎に供給することのできる許容電流値を示す表である。この許容電流値とは、設備の性能を維持できる電流値である。また、許容電流値とは、配電設備DSがその機能を維持しつつ、需要家CLへ供給することのできる電流値である。配電設備DSが許容電流値を越えて電流を供給した場合、配電設備DSが焼損、又は溶断等するおそれがある。これにより、配電設備DSには、許容電流値が設定される。
この一例では、図3に示す通り、設備情報EIには、系統LAの名称と、系統LAに含まれる変圧器QBの許容電流値を示す変圧器許容電流値PQBと、配電線Lの許容電流値を示す配電線許容電流値PLと、各区間SCの配電線Lの許容電流値である区間毎配電線許容電流値PLSと、各開閉器SWの許容電流値である開閉器許容電流値PSWとが含まれる場合について説明する。また、この一例では、配電線許容電流値PLと、区間毎配電線許容電流値PLSとが同じ値である場合について説明する。
具体的には、この一例の場合、系統LA1に含まれる変圧器QB1の変圧器許容電流値PQB1は、550Aである。また、系統LA1に含まれる配電線L1の配電線許容電流値PL1は、510Aである。また、系統LA1に含まれる区間SC11の配電線L1の区間毎配電線許容電流値PLS11と、区間SC12の配電線L1の区間毎配電線許容電流値PLS12と、区間SC13の配電線L1の区間毎配電線許容電流値PLS13とは、いずれも510Aである。
また、系統LA1に含まれる変圧器QB1の給電端と、区間SC11とを区分する開閉器SW11の開閉器許容電流値PSW11と、区間SC11と、区間SC12とを区分する開閉器SW12の開閉器許容電流値PSW12と、区間SC12と、区間SC13とを区分する開閉器SW13の開閉器許容電流値PSW13とは、いずれも600Aである。
また、系統LA2に含まれる変圧器QB2の変圧器許容電流値PQB2は、550Aである。また、系統LA2に含まれる配電線L2の配電線許容電流値PL2は、510Aである。また、系統LA2に含まれる区間SC21の配電線L2の区間毎配電線許容電流値PLS21と、区間SC22の配電線L2の区間毎配電線許容電流値PLS22と、区間SC23の配電線L2の区間毎配電線許容電流値PLS23とは、いずれも510Aである。
また、系統LA2に含まれる変圧器QB2の給電端と、区間SC21とを区分する開閉器SW21の開閉器許容電流値PSW21と、区間SC21と、区間SC22とを区分する開閉器SW12の開閉器許容電流値PSW22と、区間SC22と、区間SC23とを区分する開閉器SW13の開閉器許容電流値PSW23とは、いずれも600Aである。
また、系統LA3に含まれる変圧器QB3の変圧器許容電流値PQB3は、550Aである。また、系統LA3の含まれる配電線L3の配電線許容電流値PL3は、480Aである。また、系統LA3に含まれる区間SC31の配電線L3の区間毎配電線許容電流値PLS31と、区間SC32の配電線L3の区間毎配電線許容電流値PLS32と、区間SC33の配電線L3の区間毎配電線許容電流値PLS33とは、いずれも480Aである。
また、系統LA3に含まれる変圧器QB3の給電端と、区間SC31とを区分する開閉器SW31の開閉器許容電流値PSW31と、区間SC31と、区間SC32とを区分する開閉器SW32の開閉器許容電流値PSW32と、区間SC32と、区間SC33とを区分する開閉器SW33の開閉器許容電流値PSW33とは、いずれも600Aである。
また、系統LA1に含まれる区間SC12と、系統LA2に含まれる区間SC22とを区分する開閉器SW1222の開閉器許容電流値PSW1222は、600Aである。
また、系統LA2に含まれる区間SC21と、系統LA3に含まれる区間SC31とを区分する開閉器SW2131の開閉器許容電流値PSW2131は、600Aである。
なお、ここでは系統LA毎の配電線許容電流値PLと、区間毎配電線許容電流値PLSとが同じ値である場合について説明したが、これに限られない。例えば、区間SC毎に配電線Lの材質が異なることにより、区間SC毎に区間毎配電線許容電流値PLSが異なる場合等、区間毎配電線許容電流値PLSによって示される各区間SCの許容電流値が異なっていてもよい。
以下、図4を参照して契約情報CIについて説明する。図4は、本実施形態における契約情報CIの一例を示す表である。契約情報CIは、配電設備DSから電力の供給を受ける需要家CLの契約容量を区間SC毎に示す表である。具体的には、契約情報CIは、区間SC毎の契約容量から算出した電流値の合計を示す区間毎契約電流値SSCを示す表である。
この一例では、図4に示す通り、契約情報CIには、変電所SSの名称と、系統LAの名称と、変圧器QBの名称と、区間SCの名称と、区間毎契約電流値SSCとが含まれる場合について説明する。
具体的には、この一例の場合、変電所SS1が備える系統LA1に含まれる変圧器QB1から電力が供給される区間SC11の区間毎契約電流値SSC11は、23Aである。
また、区間SC12の区間毎契約電流値SSC12は、27Aである。また、区間SC13の区間毎契約電流値SSC13は、31Aである。
また、この一例の場合、変電所SS1が備える系統LA2に含まれる変圧器QB2から電力が供給される区間SC21の区間毎契約電流値SSC21は、37Aである。また、区間SC22の区間毎契約電流値SSC22は、139Aである。また、区間SC23の区間毎契約電流値SSC23は、118Aである。
また、この一例の場合、変電所SS1が備える系統LA3に含まれる変圧器QB3から電力が供給される区間SC31の区間毎契約電流値SSC31は、49Aである。また、区間SC32の区間毎契約電流値SSC32は、169Aである。また、区間SC33の区間毎契約電流値SSC33は、70Aである。
次に、図2に戻り制御部110について説明する。制御部110は、その機能部としての受信部1010と、応援区間判定部1011と、応援経路設備抽出部1012と、推定消費電流値算出部1013と、設備毎許容判定部1100と、総合判定部1200とを備える。
受信部1010は、測定装置TMから測定結果MRを受信する。具体的には、受信部1010は、測定装置TM1、測定装置TM2、及び測定装置TM3からそれぞれ測定結果MR1、測定結果MR2、及び測定結果MR3を受信する。また、受信部1010は、受信した測定結果MRを系統測定情報MIとして推定消費電流値算出部1013へ供給する。
次に、図5を参照して系統測定情報MIについて説明する。図5は、本実施形態における系統測定情報MIの一例を示す表である。系統測定情報MIとは、受信部1010が受信した測定結果MRを示す表である。この一例では、系統測定情報MIとは、受信部1010が所定の時刻において取得した測定結果MRを示す系統測定電流値MLAを示す表である場合について説明する。
図5に示す通り、系統測定情報MIには、系統LAの名称と、系統測定電流値MLAが含まれる場合について説明する。具体的には、系統測定情報MIには、受信部1010が受信した測定結果MR1、測定結果MR2、及び測定結果MR3のうち、ある時刻における測定結果MR1、測定結果MR2、及び測定結果MR3を示す系統測定電流値MLA1、系統測定電流値MLA2、及び系統測定電流値MLA3が含まれる。
また、この一例の場合、系統LA1の系統測定電流値MLA1は、81Aである。また、系統LA2の系統測定電流値MLA2は、294Aである。また、系統LA3の系統測定電流値MLA3は、288Aである。
なお、ここでは系統測定電流値MLAが、ある時刻における測定結果MRを示す場合について説明したがこれに限られない。系統測定電流値MLAは、ある期間の測定結果MRの平均値であってもよく、測定結果MRのピーク値であってもよい。また測定装置TMがある時刻における測定結果MRを取得してもよく、受信部1010がある時刻における測定結果MRを受信してもよい。
次に、図2に戻り推定消費電流値算出部1013について説明する。推定消費電流値算出部1013は、受信部1010から系統測定情報MIを取得する。推定消費電流値算出部1013は、記憶部120から設備情報EIを読み出す。推定消費電流値算出部1013は、設備情報EIに含まれる区間SCの数と、系統測定情報MIとに基づいて推定消費電流値情報FIを算出する。具体的には、推定消費電流値算出部1013は、系統測定情報MIに含まれる系統測定電流値MLAを、各系統LAに含まれる区間SCの数で均等に割った区間SC毎の推定の消費電流値を算出する。この区間SC毎の推定の消費電流値を区間毎推定消費電流値FSCと称する。推定消費電流値算出部1013は、算出した区間毎推定消費電流値FSCを示す推定消費電流値情報FIを設備毎許容判定部1100に供給する。
以下、図6を参照して推定消費電流値情報FIについて説明する。図6は、本実施形態における推定消費電流値情報FIの一例を示す表である。上述した通り、この一例では系統LA1の系統測定電流値MLA1は、81Aである。系統LA1には、区間SC11と、区間SC12と、区間SC13との3つの区間SCが含まれる。すなわち、図6に示す通り、区間毎推定消費電流値FSC11と、区間毎推定消費電流値FSC12と、区間毎推定消費電流値FSC13とは、81Aを3で割った27Aである。同様に、系統測定電流値MLA2は294Aであることから、区間毎推定消費電流値FSC21と、区間毎推定消費電流値FSC22と、区間毎推定消費電流値FSC23とは、98Aである。同様に、系統測定電流値MLA3は、288Aであることから、区間毎推定消費電流値FSC31と、区間毎推定消費電流値FSC32と、区間毎推定消費電流値FSC33とは、96Aである。
なお、ここでは区間毎推定消費電流値FSCは、系統測定電流値MLAを各系統LAに含まれる区間SCの数で均等に割った場合について説明したが、これに限られない。区間毎推定消費電流値FSCは、系統測定電流値MLAを各系統LAに含まれる区間SCの区間毎契約電流値SSCの比率で割ってもよい。
次に、図2に戻り、応援区間判定部1011について説明する。応援区間判定部1011は、支障した区間SCを示す支障点情報に基づいて、支障した区間SCより1つ下流の区間SCであって、他の系統LAから応援される区間SCを算出する。ここでは、支障した区間SCが既知の手順により求められる場合について説明する。応援区間判定部1011は、算出した応援される区間SCを示す応援区間情報HSCIを応援経路設備抽出部1012と、設備毎許容判定部1100とに供給する。
応援経路設備抽出部1012は、応援区間判定部1011が算出した応援区間情報HSCIに基づき、応援の可否が判定される配電設備DSを抽出する。応援の可否が判定される配電設備DSとは、応援される区間SCから支障した区間SCを介さずに変圧器QBまで上流に向かって到達するまでに経由する配電設備DSである。具体的には、例えば、支障した区間SCが区間SC21である場合、応援区間判定部1011は、応援される区間SCが区間SC22である判定をする。応援経路設備抽出部1012は、区間SC22が区間SC21を介さずに上流に向かって変圧器QBまで到達する経路上にある、開閉器SW1222、区間SC12、開閉器SW12、区間SC11、及び開閉器SW11を抽出する。すなわち、応援経路設備抽出部1012は、応援の可否が判定される配電設備DSとして、開閉器SW1222、区間SC12、開閉器SW12、区間SC11、開閉器SW11、及び変圧器QB1を抽出する。つまり、区間SC22は、応援経路設備抽出部1012が抽出した配電設備DSを経由することにより、変圧器QB1から電力の供給を受ける。
応援経路設備抽出部1012は、抽出した配電設備DSを示す抽出情報SIを設備毎許容判定部1100に供給する。
設備毎許容判定部1100について説明する。設備毎許容判定部1100は、応援区間推定電流値算出部1110と、設備通過電流値算出部1121と、設備許容電流値算出部1122と、設備毎応援可否判定部1111とを備える。設備毎許容判定部1100は、応援区間情報HSCIが示す区間SCへの応援を配電設備DS毎に判定する機能部である。応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間情報HSCIに示される応援される区間SCに供給される電流値を算出する。この一例の場合、応援区間推定電流値算出部1110は、測定装置TMが測定した結果である系統測定情報MIに基づいて応援区間情報HSCIに示される応援される区間SCに供給される電流値を算出する。具体的には、応援区間推定電流値算出部1110は、推定消費電流値算出部1013から推定消費電流値情報FIを取得する。また、応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間判定部1011から応援区間情報HSCIを取得する。応援区間推定電流値算出部1110は、推定消費電流値情報FIと、応援区間情報HSCIとに基づいて、応援される区間SCの区間毎推定消費電流値FSCを算出する。
例えば、応援される区間SCを示す情報が区間SC22を示す場合、応援区間推定電流値算出部1110は、推定消費電流値情報FIから区間SC22に応じた区間毎推定消費電流値FSCである区間毎推定消費電流値FSC22を算出する。この場合、図6に示す通り、応援区間推定電流値算出部1110は、区間毎推定消費電流値FSC22である98Aを算出する。
応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間情報HSCIに基づいて算出した区間毎推定消費電流値FSCを変数Aとして設備毎応援可否判定部1111に供給する。
設備通過電流値算出部1121は、応援区間情報HSCIが示す応援される区間SCに電流が供給されることにより、応援される区間SCが消費する電流が重畳された場合の配電設備DSを通過する電流値を算出する。この一例では、設備通過電流値算出部1121が、測定装置TMが測定した結果である系統測定情報MIに基づいて、応援される区間SCが消費する電流が重畳された場合の配電設備DSを通過する電流値を算出する場合について説明する。具体的には、設備通過電流値算出部1121は、推定消費電流値算出部1013から推定消費電流値情報FIを取得する。設備通過電流値算出部1121は、取得した推定消費電流値情報FIに基づいて、配電設備DSを通過する電流値を算出する。
上述した通り、電流は、変圧器QBから方向drが示す通り配電設備DSの下流に向かって流れる。つまり、変圧器QBに近い上流の電流には、下流に供給される電流が含まれる。このため、配電設備DSを通過する電流値は、上流ほど大きい値を示し、下流ほど小さい値を示す。つまり、配電設備DSを通過する電流値とは、配電設備DSの変圧器QBからの位置と、各区間SCが消費する電流値とに基づいて算出される電流値である。設備通過電流値算出部1121は、推定消費電流値情報FIが示す区間毎推定消費電流値FSCに基づいて、通過電流値情報TIを算出する。ここで、通過電流値情報TIとは、配電設備DSを通過する電流の電流値を配電設備DS毎に示す情報である。
以下、図7を参照して通過電流値情報TIについて説明する。図7は、本実施形態における通過電流値情報TIの一例を示す表である。通過電流値情報TIとは、配電設備DSを通過する電流の電流値を示す情報である。
この一例において、系統LA1に含まれる変圧器QB1が供給する系統測定電流値MLA1は、81Aである。すなわち、変圧器QB1を通過する変圧器通過電流値TQB1は、81Aである。また、系統LA1に含まれる区間SCのうち、最下流の区間SC13を通過する区間毎配電線通過電流値TLS13と、開閉器SW13の開閉器通過電流値TSW13とは、区間毎推定消費電流値FSC13が示す27Aである。また、区間SC13より1つ上流の区間SC12は、区間SC12と、区間SC13とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC12の区間毎配電線通過電流値TLS12と、開閉器SW12の開閉器通過電流値TSW12とは、区間毎推定消費電流値FSC12と、区間毎配電線通過電流値TLS13との和を示す54Aである。また、区間SC12より1つ上流の区間SC11は、区間SC11と、区間SC12と、区間SC13とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC11の区間毎配電線通過電流値TLS11と、開閉器SW11の開閉器通過電流値TSW11とは、区間毎推定消費電流値FSC11と、区間毎配電線通過電流値TLS12との和を示す81Aである。
また、この一例において、系統LA2に含まれる変圧器QB2が供給する系統測定電流値MLA2は、294Aである。すなわち、変圧器QB2を通過する変圧器通過電流値TQB2は、294Aである。また、系統LA2に含まれる区間SCのうち、最下流の区間SC23を通過する区間毎配電線通過電流値TLS23と開閉器SW23の開閉器通過電流値TSW23とは、区間毎推定消費電流値FSC23が示す98Aである。また、区間SC23より1つ上流の区間SC22は、区間SC22と、区間SC23とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC22の区間毎配電線通過電流値TLS22と、開閉器SW22の開閉器通過電流値TSW22とは、区間毎推定消費電流値FSC22と、区間毎配電線通過電流値TLS13との和を示す196Aである。また、区間SC22より1つ上流の区間SC21は、区間SC21と、区間SC22と、区間SC23とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC21の区間毎配電線通過電流値TLS21と、開閉器SW21の開閉器通過電流値TSW21とは、区間毎推定消費電流値FSC21と、区間毎配電線通過電流値TLS22との和を示す294Aである。
また、この一例において、系統LA3に含まれる変圧器QB3が供給する系統測定電流値MLA3は、288Aである。すなわち、変圧器QB3を通過する変圧器通過電流値TQB3は、288Aである。また、系統LA3に含まれる区間SCのうち、最下流の区間SC33を通過する区間毎配電線通過電流値TLS33と、開閉器SW33の開閉器通過電流値TSW33とは、区間毎推定消費電流値FSC33が示す96Aである。また、区間SC33より1つ上流の区間SC32は、区間SC32と、区間SC33とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC32の区間毎配電線通過電流値TLS32と、開閉器SW32の開閉器通過電流値TSW32とは、区間毎推定消費電流値FSC32と、区間毎配電線通過電流値TLS33との和を示す192Aである。また、区間SC32より1つ上流の区間SC31は、区間SC31と、区間SC32と、区間SC33とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC31の区間毎配電線通過電流値TLS31と、開閉器SW31の開閉器通過電流値TSW31とは、区間毎推定消費電流値FSC31と、区間毎配電線通過電流値TLS22との和を示す288Aである。
また、支障が発生していない場合、開閉器SW1222の開閉器通過電流値TSW1222は、0Aである。また、開閉器SW2131の開閉器通過電流値TSW2131は、0Aである。
次に、図2に戻り、設備通過電流値算出部1121は、通過電流値情報TIのうち、抽出情報SIが示す配電設備DSに応じた通過電流値情報TIを変数Bとして設備毎応援可否判定部1111に供給する。例えば、区間SC21が支障した場合、抽出情報SIには、開閉器SW1222と、区間SC12と、開閉器SW12と、区間SC11と、開閉器SW11と、変圧器QB1とが含まれる。設備通過電流値算出部1121は、通過電流値情報TIのうち、開閉器SW1222に応じた開閉器通過電流値TSW1222(0A)と、区間SC12に応じた区間毎配電線通過電流値TLS12(54A)と、開閉器SW12に応じた開閉器通過電流値TSW12(54A)と、区間SC11に応じた区間毎配電線通過電流値TLS11(81A)と、開閉器SW11に応じた開閉器通過電流値TSW11(81A)と、変圧器QB1に応じた変圧器通過電流値TQB1(81A)とを変数Bとして設備毎応援可否判定部1111に供給する。
次に、設備許容電流値算出部1122は、記憶部120から設備情報EIを読み出す。
設備許容電流値算出部1122は、設備情報EIのうち、抽出情報SIが示す配電設備DSに応じた設備情報EIを変数Cとして設備毎応援可否判定部1111に供給する。例えば、区間SC21が支障した場合、設備許容電流値算出部1122は、設備情報EIのうち、開閉器SW1222に応じた開閉器許容電流値PSW1222(600A)と、区間SC12に応じた区間毎配電線許容電流値PLS12(510A)と、開閉器SW12に応じた開閉器許容電流値PSW12(600A)と、区間SC11に応じた区間毎配電線許容電流値PLS11(510A)と、開閉器SW11に応じた開閉器許容電流値PSW11(600A)と、変圧器QB1に応じた変圧器許容電流値PQB1(550A)とを変数Cとして設備毎応援可否判定部1111に供給する。
設備毎応援可否判定部1111は、応援区間情報HSCIが示す区間SCを応援した場合、抽出情報SIに示される配電設備DS毎の設備使用度URに基づいて応援の可否を判定する。設備使用度URとは、設備情報EIに示される配電設備DS毎の許容度に対する通過電流値情報TIと、応援される区間SCが消費する電流値とが占める割合である。この一例では、配電設備DSの設備使用度URが(変数A+変数B)/変数Cによって示される場合について説明する。
設備毎応援可否判定部1111は、設備使用度URが所定の閾値を越えない場合、応援区間情報HSCIが示す区間SCへの応援が可能であると配電設備DS毎に判定する。また、設備毎応援可否判定部1111は、設備使用度URが所定の閾値を越えた場合、応援区間情報HSCIが示す区間SCへの応援が不可能であると配電設備DS毎に判定する。
設備毎応援可否判定部1111は、判定した結果を示す判定結果情報JIを総合許容度判定部1210へ供給する。
次に、設備毎応援可否判定部1111の判定の詳細について図8を参照して説明する。
図8は、本実施形態における判定結果情報JIの一例を示す表である。図8は、支障した区間SCが区間SC21である場合の設備毎応援可否判定部1111を一例として示す。
図8に示す通り、支障した区間SCが区間SC21の場合、応援区間情報HSCIは、区間SC22を示す。これにより、応援経路設備抽出部1012は、応援区間情報HSCIに基づいて、開閉器SW1222と、区間SC12と、開閉器SW12と、区間SC11と、開閉器SW11と、変圧器QB1とを抽出情報SIとして抽出する。また、これにより、応援区間推定電流値算出部1110は、推定消費電流値情報FIのうち区間SC22に応じた区間毎推定消費電流値FSC22(98A)を変数Aとして算出する。
また、図8に示す通り、設備通過電流値算出部1121は、抽出情報SIに基づいて、開閉器通過電流値TSW1222(0A)と、区間毎配電線通過電流値TLS12(54A)と、開閉器通過電流値TSW12(54A)と、区間毎配電線通過電流値TLS11(81A)と、開閉器通過電流値TSW11(81A)と、変圧器通過電流値TQB1(81A)とを変数Bとして算出する。
また、図8に示す通り、設備許容電流値算出部1122は、抽出情報SIに基づいて、開閉器許容電流値PSW1222(600A)と、区間毎配電線許容電流値PLS12(510A)と開閉器許容電流値PSW12(600A)と、区間毎配電線許容電流値PLS11(510A)と、開閉器許容電流値PSW11(600A)と、変圧器許容電流値PQB1(550A)とを変数Cとして算出する。
設備毎応援可否判定部1111は、抽出情報SIに示される配電設備DS毎に設備使用度URを算出する。設備毎応援可否判定部1111は、配電設備DS毎に設備使用度URと、所定の閾値とに基づいて応援の可否を判定する。この一例では、所定の閾値が1である場合について説明する。設備毎応援可否判定部1111は、設備使用度URが1を超えるか否かに基づいて、配電設備DS毎に応援の可否を判定する。
この一例の場合、図8に示す通り、設備毎応援可否判定部1111は、変数A、変数B、及び変数Cに基づいて開閉器SW1222の設備使用度URSW1222を0.16と算出する。また、設備毎応援可否判定部1111は、区間SC12の設備使用度URSC12を0.30と算出する。また、設備毎応援可否判定部1111は、開閉器SW12の設備使用度URSW12を0.25と算出する。また、設備毎応援可否判定部1111は、区間SC11の設備使用度URSC11を0.35と算出する。また、設備毎応援可否判定部1111は、開閉器SW11の設備使用度URSW11を0.30と算出する。また、設備毎応援可否判定部1111は、変圧器QB1の設備使用度URQB1を0.33と算出する。これにより、この一例の場合、設備毎応援可否判定部1111は、抽出情報SIに示される配電設備DSはいずれも応援可能である判定をする。
設備毎応援可否判定部1111は、抽出情報SIと、変数Aと、変数Bと、変数Cと、配電設備DS毎の判定結果との情報を判定結果情報JIとして総合判定部1200へ供給する。
図2に戻り、総合判定部1200は、総合許容度判定部1210と、要因判定部1211と、影響度算出部1213とを備える。総合判定部1200は、設備毎許容判定部1100の判定に基づいて、応援区間情報HSCIが示す区間SCへの応援を配電設備DSを一括で判定する機能部である。総合許容度判定部1210は、設備毎許容判定部1100から判定結果情報JIを取得する。総合許容度判定部1210は、設備毎応援可否判定部1111の判定結果情報JIが、いずれも応援可能の判定である場合、判定対象の配電設備DSを応援可能であると判定する。また、総合許容度判定部1210は、設備毎応援可否判定部1111の判定結果情報JIに少なくとも1つ応援不可能の判定が含まれる場合、判定対象の配電設備DSを応援不可能であると判定する。総合許容度判定部1210は、判定した総合判定結果TJIを、要因判定部1211と、影響度算出部1213とに供給する。
要因判定部1211は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、判定結果情報JIに含まれる設備毎応援可否判定部1111の判定が応援不可能である配電設備DSの名称や設備使用度URを出力する。
影響度算出部1213は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、記憶部120から契約情報CIを読み出す。影響度算出部1213は、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIが示す区間SCに応じた区間毎契約電流値SSCを算出する。影響度算出部1213は、算出した区間毎契約電流値SSCが示す電流値を影響度として出力する。
次に、図9と、図10とを参照して影響度算出装置10の動作について説明する。図9は、本実施形態における影響度算出装置10の動作の一例を示す流れ図である。図10は、本実施形態における配電設備DSの構成と、設備使用度URとの一例を示す模式図である。ここでは、区間SC21が支障した場合を一例にして説明する。
図9に示す通り、応援区間判定部1011は、既知の手順により求められる支障点情報を取得する(ステップS100)。応援区間判定部1011は、取得した支障点情報に基づいて応援区間情報HSCIを算出する(ステップS110)。応援区間判定部1011は、算出した応援区間情報HSCIを応援経路設備抽出部1012と、設備毎許容判定部1100とへ供給する(ステップS120)。
応援経路設備抽出部1012は、応援区間判定部1011から応援区間情報HSCIを取得する(ステップS130)。応援区間判定部1011は、応援区間情報HSCIに基づいて抽出情報SIを算出する(ステップS140)。その結果、図10に示す通り、開閉器SW1222と、区間SC12と、開閉器SW12と、区間SC11と、開閉器SW11と、変圧器QB1とが抽出される。図9に戻り、応援経路設備抽出部1012は、算出した抽出情報SIを設備毎許容判定部1100へ供給する(ステップS150)。受信部1010は、測定装置TMから測定結果MRを取得する(ステップS160)。受信部1010は、測定結果MRを系統測定情報MIとして推定消費電流値算出部1013へ供給する(ステップS170)。
推定消費電流値算出部1013は、受信部1010から系統測定情報MIを取得する(ステップS180)。推定消費電流値算出部1013は、記憶部120から設備情報EIを読み出す(ステップS190)。推定消費電流値算出部1013は、系統測定情報MIと、設備情報EIとに基づいて推定消費電流値情報FIを算出する(ステップS200)。推定消費電流値算出部1013は、算出した推定消費電流値情報FIを設備毎許容判定部1100へ供給する(ステップS210)。
設備毎許容判定部1100が備える応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間推定電流値算出部1110から応援区間情報HSCIを取得する(ステップS220)。また、応援区間推定電流値算出部1110は、推定消費電流値算出部1013から推定消費電流値情報FIを取得する(ステップS230)。応援区間推定電流値算出部1110は、推定消費電流値情報FIに基づいて区間毎推定消費電流値FSCを算出する(ステップS240)。応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間情報HSCIに応じた区間毎推定消費電流値FSCを変数Aとして設備毎応援可否判定部1111へ供給する(ステップS250)。この結果、図10に示す通り、応援区間情報HSCIに示される区間SC22の区間毎推定消費電流値FSC22が、各配電設備DSの設備使用度URを算出する変数Aに適応される。
図9に戻り、設備通過電流値算出部1121は、応援経路設備抽出部1012から抽出情報SIを取得する(ステップS260)。また、設備通過電流値算出部1121は、推定消費電流値算出部1013から推定消費電流値情報FIを取得する(ステップS270)。設備通過電流値算出部1121は、推定消費電流値情報FIに基づいて通過電流値情報TIを算出する(ステップS280)。設備通過電流値算出部1121は、算出した通過電流値情報TIのうち、抽出情報SIが示す配電設備DSに応じた通過電流値情報TIを変数Bとして設備毎応援可否判定部1111へ供給する(ステップS290)。
この結果、図10に示す通り、抽出情報SIに含まれる配電設備DSに応じた通過電流値情報TIが適応される。具体的には、開閉器SW1222の設備使用度URSW1222を算出する変数Bに、開閉器通過電流値TSW1222が適応される。また、区間SC12の設備使用度URSC12を算出する変数Bに、区間毎配電線通過電流値TLS12が適応される。また、開閉器SW12の設備使用度URSW12を算出する変数Bに、開閉器通過電流値TSW12が適応される。また、区間SC11の設備使用度URSC11を算出する変数Bに、区間毎配電線通過電流値TLS11が適応される。また、開閉器SW12の設備使用度URSW11を算出する変数Bに、開閉器通過電流値TSW11が適応される。また、変圧器QB1の設備使用度URQB1を算出する変数Bに、変圧器通過電流値TQB1が適応される。
図9に戻り、設備許容電流値算出部1122は、応援経路設備抽出部1012から抽出情報SIを取得する(ステップS300)。また、設備許容電流値算出部1122は、記憶部120から設備情報EIを読み出す(ステップS310)。設備許容電流値算出部1122は、設備情報EIのうち、抽出情報SIが示す配電設備DSに応じた設備情報EIを算出する(ステップS320)。設備許容電流値算出部1122は、算出した設備情報EIを変数Cとして設備毎応援可否判定部1111に供給する(ステップS330)。
この結果、図10に示す通り、抽出情報SIに含まれる配電設備DSに応じた設備情報EIが適応される。具体的には開閉器SW1222の設備使用度URSW1222を算出する変数Cに、開閉器許容電流値PSW1222が適応される。また、区間SC12の設備使用度URSC12を算出する変数Cに、区間毎配電線許容電流値PLS12が適応される。また、開閉器SW12の設備使用度URSW12を算出する変数Cに、開閉器許容電流値PSW12が適応される。また、区間SC11の設備使用度URSC11を算出する変数Cに、区間毎配電線許容電流値PLS11が適応される。また、開閉器SW11の設備使用度URSW11を算出する変数Cに、開閉器許容電流値PSW11が適応される。また、変圧器QB1の設備使用度URQB1を算出する変数Cに、変圧器許容電流値PQB1が適応される。
図9に戻り、設備毎応援可否判定部1111は、応援区間推定電流値算出部1110から変数Aを取得する(ステップS340)。設備毎応援可否判定部1111は、設備通過電流値算出部1121から変数Bを取得する(ステップS350)。設備毎応援可否判定部1111は、設備許容電流値算出部1122から変数Cを取得する(ステップS360)。設備毎応援可否判定部1111は、変数A、変数B、及び変数Cに基づいて配電設備DS毎に設備使用度URを算出する(ステップS370)。設備毎応援可否判定部1111は、設備使用度URが1より大きいか否かを判定する(ステップS380)。設備毎応援可否判定部1111は、設備使用度URが1より小さい場合(ステップS380;NO)、応援区間情報HSCIが示す区間SCへの応援が可能である判定をする(ステップS390)。また、設備毎応援可否判定部1111は、設備使用度URが1より大きい場合(ステップS380;YES)、応援区間情報HSCIが示す区間SCへの応援が不可能である判定をする(ステップS400)。設備毎応援可否判定部1111は、抽出情報SIに含まれる全ての配電設備DSについて判定するまで、ステップS380からステップS400までの処理を繰り返す(ステップS410)。設備毎応援可否判定部1111は、抽出情報SIに含まれる配電設備DSの判定結果情報JIを総合判定部1200へ供給する(ステップS420)。
総合判定部1200が備える総合許容度判定部1210は、設備毎許容判定部1100から判定結果情報JIを取得する(ステップS430)。総合許容度判定部1210は、判定結果情報JIに含まれる配電設備DS毎の判定に応援不可能の判定が含まれているか否かを判定する(ステップS440)。総合許容度判定部1210は、設備毎応援可否判定部1111の判定結果情報JIが、いずれも応援可能の判定である場合(ステップS440;NO)、判定対象の配電設備DSは応援可能であると判定する(ステップS450)。また、総合許容度判定部1210は、設備毎応援可否判定部1111の判定結果情報JIに、応援不可能の判定が含まれる場合(ステップS440;YES)、判定対象の配電設備DSは応援不可能であると判定する(ステップS460)。総合許容度判定部1210は、判定した総合判定結果TJIを、要因判定部1211と、影響度算出部1213とに供給する(ステップS470)。
要因判定部1211は、総合許容度判定部1210から総合判定結果TJIを取得する(ステップS480)。要因判定部1211は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能である判定を示すか否かを判定する(ステップS490)。要因判定部1211は、総合判定結果TJIが応援不可能である判定を示す場合(ステップS490;YES)、判定結果情報JIに含まれる配電設備DS毎の判定結果のうち、応援不可能である配電設備DSの名称や設備使用度URを出力する(ステップS500)。
影響度算出部1213は、総合許容度判定部1210から総合判定結果TJIを取得する(ステップS510)。影響度算出部1213は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能である判定を示すか否かを判定する(ステップS520)。影響度算出部1213は、総合判定結果TJIが応援不可能である判定を示す場合(ステップS520;YES)、記憶部120から契約情報CIを読み出す(ステップS530)。影響度算出部1213は、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIが示す区間SCに応じた区間毎契約電流値SSCを算出する(ステップS540)。影響度算出部1213は、算出した区間毎契約電流値SSCが示す電流値を影響度として出力する(ステップS550)。
以上説明したように、影響度算出装置10は、受信部1010と、応援区間判定部1011と、応援経路設備抽出部1012と、推定消費電流値算出部1013と、設備毎許容判定部1100と、総合判定部1200とを備える。受信部1010は、測定装置TMが測定した系統LAが供給する電流値を示す測定結果MRを取得する。受信部1010は、測定結果MRを系統測定情報MIとして推定消費電流値算出部1013へ供給する。推定消費電流値算出部1013は、取得した系統測定情報MIに基づいて、推定消費電流値情報FIを算出する。推定消費電流値算出部1013は、算出した推定消費電流値情報FIを設備毎許容判定部1100へ供給する。応援区間判定部1011は、取得した支障点情報に基づいて、応援区間情報HSCIを算出する。応援区間判定部1011は、算出した応援区間情報HSCIを応援経路設備抽出部1012と、設備毎許容判定部1100とに供給する。応援経路設備抽出部1012は、取得した応援区間情報HSCIに基づいて、抽出情報SIを算出する。応援経路設備抽出部1012は、算出した抽出情報SIを設備毎許容判定部1100に供給する。
設備毎許容判定部1100が備える応援区間推定電流値算出部1110は、推定消費電流値情報FIを取得する。また、応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間情報HSCIを取得する。応援区間推定電流値算出部1110は、推定消費電流値情報FIのうち、応援区間情報HSCIに応じた区間毎推定消費電流値FSCを算出する。応援区間推定電流値算出部1110は、算出した区間毎推定消費電流値FSCを変数Aとして設備毎応援可否判定部1111へ供給する。
設備毎許容判定部1100が備える設備通過電流値算出部1121は、推定消費電流値情報FIを取得する。設備通過電流値算出部1121は、取得した推定消費電流値情報FIに基づいて、通過電流値情報TIを算出する。また、設備通過電流値算出部1121は、抽出情報SIを取得する。設備通過電流値算出部1121は、算出した通過電流値情報TIのうち、抽出情報SIに応じた通過電流値情報TIを変数Bとして設備毎応援可否判定部1111へ供給する。
設備毎許容判定部1100が備える設備許容電流値算出部1122は、抽出情報SIを取得する。また、設備許容電流値算出部1122は、記憶部120から設備情報EIを読み出す。設備許容電流値算出部1122は、設備情報EIのうち、抽出情報SIに応じた設備情報EIを算出する。設備許容電流値算出部1122は、算出した設備情報EIを変数Cとして設備毎応援可否判定部1111へ供給する。
設備毎許容判定部1100が備える設備毎応援可否判定部1111は、応援区間推定電流値算出部1110から変数Aを取得する。また、設備毎応援可否判定部1111は、設備通過電流値算出部1121から変数Bを取得する。また、設備毎応援可否判定部1111は、設備許容電流値算出部1122から変数Cを取得する。設備毎応援可否判定部1111は、変数A、変数B、及び変数Cに基づいて、抽出情報SIに含まれる配電設備DS毎に設備使用度URを算出する。設備毎応援可否判定部1111は、算出した設備使用度URが所定の閾値を越えない場合、応援区間情報HSCIが示す区間SCへの応援が可能であると判定する。また、設備毎応援可否判定部1111は、設備使用度URが所定の閾値を越えた場合、応援区間情報HSCIが示す区間SCへの応援が不可能であると判定する。設備毎応援可否判定部1111は、判定結果情報JIを総合判定部1200へ供給する。
総合判定部1200が備える総合許容度判定部1210は、設備毎許容判定部1100から判定結果情報JIを取得する。総合許容度判定部1210は、設備毎応援可否判定部1111の判定結果情報JIが、いずれも応援可能の判定である場合、判定対象の配電設備DSを応援可能であると判定する。また、総合許容度判定部1210は、設備毎応援可否判定部1111の判定結果情報JIに少なくとも1つ応援不可能の判定が含まれる場合、判定対象の配電設備DSを応援不可能であると判定する。
総合許容度判定部1210は、判定した総合判定結果TJIを、要因判定部1211と、影響度算出部1213とに供給する。
総合判定部1200が備える要因判定部1211は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、判定結果情報JIに含まれる設備毎応援可否判定部1111の判定が応援不可能である配電設備DSの名称や設備使用度URを出力する。
総合判定部1200が備える影響度算出部1213は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、記憶部120から契約情報CIを読み出す。影響度算出部1213は、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIが示す区間SCに応じた区間毎契約電流値SSCを算出する。影響度算出部1213は、算出した区間毎契約電流値SSCが示す電流値を影響度として出力する。これにより、本実施形態の影響度算出装置10は、測定装置TMの測定結果MRと、設備情報EIと、契約情報CIとに基づいて、応援区間情報HSCIが示す応援される区間SCへの応援の可否を判定することができる。すなわち、本実施形態の影響度算出装置10は、設備情報と、配電設備DSを定量的に評価することができる。
また、影響度算出装置10は、要因判定部1211を備える。要因判定部1211は、総合許容度判定部1210が判定した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、設備毎許容判定部1100から取得した判定結果情報JIに含まれる応援不可能である配電設備DSの名称や設備使用度URを出力する。すなわち、要因判定部1211は、応援することができないボトルネックとなる設備を判定する。これにより、本実施形態の影響度算出装置10は、配電設備DSに含まれるボトルネックとなる設備を判定することができる。つまり、影響度算出装置10が、ボトルネックとなる設備を判定することにより、配電設備DSの将来の設計及び、現状の修繕の計画を立てる指針を算出することができる。
[第2実施形態:区間予測情報に基づく判定]
以下、図11から図13を参照して影響度算出装置10の第2実施形態について説明する。図11は、第2実施形態における影響度算出装置10の構成の一例を示す概要図である。本実施形態の影響度算出装置10は、契約情報CIに含まれる区間毎契約電流値SSCに基づいて判定する。なお、上述した第1実施形態と同様の構成及び動作については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図11に示す通り、この一例の場合、応援区間推定電流値算出部1110は、契約情報CIに示される区間毎契約電流値SSCに基づいて応援区間情報HSCIに示される応援される区間SCに供給される電流値を算出する。具体的には、応援区間推定電流値算出部1110は、記憶部120から契約情報CIを読み出す。応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間情報HSCIに応じた区間毎契約電流値SSCを変数Aとして算出する。応援区間推定電流値算出部1110は、算出した変数Aを設備毎応援可否判定部1111へ供給する。
また、この一例の場合、設備通過電流値算出部1121が、契約情報CIに基づいて、応援される区間SCが消費する電流が重畳された場合の配電設備DSを通過する電流値を算出する場合について説明する。具体的には、設備通過電流値算出部1121は、記憶部120から契約情報CIを読み出す。設備通過電流値算出部1121は、読み出した契約情報CIに基づいて、配電設備DSを通過する電流値を算出する。
以下、図12を参照して契約情報CIに基づく通過電流値情報TIの具体例について説明する。図12は、本実施形態における、契約情報CIに基づく通過電流値情報TIの一例を示す表である。
この一例において、系統LA1に含まれる区間SCのうち、最下流の区間SC13を通過する区間毎配電線通過電流値TLS13と開閉器SW13の開閉器通過電流値TSW13とは、区間毎契約電流値SSC13が示す31Aである。また、区間SC13より1つ上流の区間SC12は、区間SC12と、区間SC13とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC12の区間毎配電線通過電流値TLS12と、開閉器SW12の開閉器通過電流値TSW12とは、区間毎契約電流値SSC12と、区間毎配電線通過電流値TLS13との和を示す58Aである。また、区間SC12より1つ上流の区間SC11は、区間SC11と、区間SC12と、区間SC13とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC11の区間毎配電線通過電流値TLS11と、開閉器SW11の開閉器通過電流値TSW11とは、区間毎契約電流値SSC11と、区間毎配電線通過電流値TLS12との和を示す81Aである。これにより、変圧器QB1を通過する変圧器通過電流値TQB1は、81Aである。
また、この一例において、系統LA2に含まれる区間SCのうち、最下流の区間SC23を通過する区間毎配電線通過電流値TLS23と開閉器SW23の開閉器通過電流値TSW23とは、区間毎契約電流値SSC23が示す118Aである。また、区間SC23より1つ上流の区間SC22は、区間SC22と、区間SC23とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC22の区間毎配電線通過電流値TLS22と、開閉器SW22の開閉器通過電流値TSW22とは、区間毎契約電流値SSC22と、区間毎配電線通過電流値TLS13との和を示す257Aである。また、区間SC22より1つ上流の区間SC21は、区間SC21と、区間SC22と、区間SC23とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC21の区間毎配電線通過電流値TLS21と、開閉器SW21の開閉器通過電流値TSW21とは、区間毎契約電流値SSC21と、区間毎配電線通過電流値TLS22との和を示す294Aである。これにより、変圧器QB2を通過する変圧器通過電流値TQB2は、294Aである。
また、この一例において、系統LA3に含まれる区間SCのうち、最下流の区間SC33を通過する区間毎配電線通過電流値TLS33と、開閉器SW33の開閉器通過電流値TSW33とは、区間毎契約電流値SSC33が示す70Aである。また、区間SC33より1つ上流の区間SC32は、区間SC32と、区間SC33とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC32の区間毎配電線通過電流値TLS32と、開閉器SW32の開閉器通過電流値TSW32とは、区間毎契約電流値SSC32と、区間毎配電線通過電流値TLS33との和を示す239Aである。また、区間SC32より1つ上流の区間SC31は、区間SC31と、区間SC32と、区間SC33とにおいて消費される電流が通過する。このため、区間SC31の区間毎配電線通過電流値TLS31と、開閉器SW31の開閉器通過電流値TSW31とは、区間毎契約電流値SSC31と、区間毎配電線通過電流値TLS22との和を示す288Aである。これにより、変圧器QB3を通過する変圧器通過電流値TQB3は、288Aである。
また、支障が発生していない場合、開閉器SW1222の開閉器通過電流値TSW1222は、0Aである。また、開閉器SW2131の開閉器通過電流値TSW2131は、0Aである。
次に、図11に戻り、設備通過電流値算出部1121は、通過電流値情報TIのうち、抽出情報SIが示す配電設備DSに応じた通過電流値情報TIを変数Bとして設備毎応援可否判定部1111に供給する。
以降の影響度算出装置10の構成については、第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以下、図13を参照して影響度算出装置10の動作について説明する。
図13は、第3実施形態における影響度算出装置10の動作の一例を示す流れ図である。
図13に示す通り、応援区間推定電流値算出部1110は、記憶部120から契約情報CIを読み出す(ステップS1000)。応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間情報HSCIに応じた区間毎契約電流値SSCを変数Aとして算出する(ステップS1010)。応援区間推定電流値算出部1110は、算出した変数Aを設備毎応援可否判定部1111へ供給する(ステップS1020)。
設備許容電流値算出部1122は、記憶部120から契約情報CIを読み出す(ステップS1030)。設備通過電流値算出部1121は、読み出した契約情報CIに基づいて、通過電流値情報TIを算出する(ステップS1040)。
以降の影響度算出装置10の動作については、第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上説明したように、影響度算出装置10は、応援区間判定部1011と、応援経路設備抽出部1012と、設備毎許容判定部1100と、総合判定部1200とを備える。
設備毎許容判定部1100が備える応援区間推定電流値算出部1110は、記憶部120から契約情報CIを読み出す。また、応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間情報HSCIを取得する。応援区間推定電流値算出部1110は、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIに応じた区間毎契約電流値SSCを算出する。応援区間推定電流値算出部1110は、算出した区間毎契約電流値SSCを変数Aとして設備毎応援可否判定部1111へ供給する。
設備毎許容判定部1100が備える設備通過電流値算出部1121は、記憶部120から契約情報CIを読み出す。設備通過電流値算出部1121は、読出した契約情報CIに基づいて、通過電流値情報TIを算出する。また、設備通過電流値算出部1121は、抽出情報SIを取得する。設備通過電流値算出部1121は、算出した通過電流値情報TIのうち、抽出情報SIに応じた通過電流値情報TIを変数Bとして設備毎応援可否判定部1111へ供給する。
これにより、本実施形態の影響度算出装置10は、設備情報EIと、契約情報CIとに基づいて、応援区間情報HSCIが示す応援される区間SCへの応援の可否を判定することができる。すなわち、本実施形態の影響度算出装置10は、設備情報EIと、契約情報CIとに基づいて、配電設備DSを定量的に評価することができる。つまり、本実施形態の影響度算出装置10は、設備情報EIと、予測の供給量とに基づいて、故障した場合の支障区間復旧の可否を判定する。これにより影響度算出装置10は、配電設備DSを定量的に評価することができる。
なお、この一例では、予測の供給量を契約情報CIに基づいて算出した場合について説明したが、これに限られない。予測の供給量は、将来の需要を予測した結果であってもよい。また、需要を予測する他の機器等から出力された結果であってもよい。また、予測の供給量の情報は、区間SC毎の情報であってもよく、系統LA毎の情報であってもよい。
[第3実施形態:区間測定情報に基づく判定]
以下、図14から図16を参照して影響度算出装置10の第3実施形態について説明する。まず、図14は、第3実施形態における影響度算出装置10の構成の一例を示す概要図である。本実施形態の影響度算出装置10は、各区間SCに供給される電流値を測定した結果に基づいて判定する。なお、上述した第1実施形態と同様の構成及び動作については、同一の符号を付してその説明を省略する。
この一例では、各区間SCは、各区間SCに供給される電流値を測定する区間測定装置TMSCを備える。具体的は、区間測定装置TMSC11は、区間SC1に供給される電流を測定する。区間測定装置TMSC12は、区間SC12に供給される電流を測定する。区間測定装置TMSC13は、区間SC13に供給される電流を測定する。区間測定装置TMSC21は、区間SC21に供給される電流を測定する。区間SC22は、区間SC22に供給される電流を測定する。区間測定装置TMSC23は、区間SC23に供給される電流を測定する。区間測定装置TMSC31は、区間SC31に供給される電流を測定する。区間測定装置TMSC32は、区間SC32に供給される電流を測定する。区間測定装置TMSCは、それぞれネットワークNに接続される。区間測定装置TMSCは、各区間SCに供給される電流値を測定した測定結果をネットワークNを介して影響度算出装置10へ供給する。
影響度算出装置10は、ネットワークNを介して測定装置TMが測定した測定結果を取得する。影響度算出装置10は、取得した測定結果に基づいて応援の可否を判定する。
受信部1010は、区間測定装置TMSCから区間測定装置TMSCが測定した各区間SCに供給される電流値を示す区間毎測定電流値MSCを受信する。具体的には、受信部1010は、区間測定装置TMSC11、区間測定装置TMSC12、及び区間測定装置TMSC13からそれぞれ区間毎測定電流値MSC11、区間毎測定電流値MSC12、及び区間毎測定電流値MSC13を受信する。また、区間測定装置TMSC21、区間測定装置TMSC22、及び区間測定装置TMSC23からそれぞれ区間毎測定電流値MSC21、区間毎測定電流値MSC22、及び区間毎測定電流値MSC23を受信する。また、区間測定装置TMSC31、区間測定装置TMSC32、及び区間測定装置TMSC33からそれぞれ区間毎測定電流値MSC31、区間毎測定電流値MSC32、及び区間毎測定電流値MSC33を受信する。
次に、図15を参照して区間測定情報SMIについて説明する。図15は、本実施形態における区間測定情報SMIの一例を示す表である。区間測定情報SMIとは、受信部1010が受信した区間毎測定電流値MSCを示す表である。この一例では、区間測定情報SMIには、受信部1010が所定の時刻において測定装置TMから取得した各区間SCの区間毎測定電流値MSCが含まれる場合について説明する。
この一例では、図15に示す通り、区間SC11の区間毎測定電流値MSC11は、23Aである。区間SC12の区間毎測定電流値MSC12は、27Aである。区間SC13の区間毎測定電流値MSC13は、31Aである。区間SC21の区間毎測定電流値MSC21は、37Aである。区間SC22の区間毎測定電流値MSCは、139Aである。区間SC23の区間毎測定電流値MSC23は、118Aである。区間SC31の区間毎測定電流値MSC31は、49Aである。区間SC32の区間毎測定電流値MSC32は、169Aである。区間SC33の区間毎測定電流値MSC33は、70Aである。受信部1010は、受信した測定結果MRを区間測定情報SMIとして設備毎許容判定部1100へ供給する。
次に、図14に示す通り、この一例の場合、応援区間推定電流値算出部1110は、区間測定装置TMSCが測定した結果である区間測定情報SMIに基づいて応援区間情報HSCIに示される応援される区間SCに供給される電流値を算出する。具体的には、応援区間推定電流値算出部1110は、受信部1010から区間測定情報SMIを取得する。
また、応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間判定部1011から応援区間情報HSCIを取得する。応援区間推定電流値算出部1110は、区間測定情報SMIと、応援区間情報HSCIとに基づいて、応援区間情報HSCIに応じた区間毎測定電流値MSCを変数Aとして算出する。
また、この一例の場合、設備通過電流値算出部1121が、区間測定情報SMIに基づいて、応援される区間SCが消費する電流が重畳された場合の配電設備DSを通過する電流値を算出する場合について説明する。具体的には、設備通過電流値算出部1121は、受信部1010から区間測定情報SMIを取得する。設備通過電流値算出部1121は、取得した区間測定情報SMIに基づいて、通過電流値情報TIを算出する。
以降の影響度算出装置10の構成については、第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以下、図16を参照して影響度算出装置10の動作について説明する。図16は、第3実施形態における影響度算出装置10の動作の一例を示す流れ図である。
図16に示す通り、受信部1010は、区間毎測定電流値MSCを取得する(ステップS2000)。受信部1010は、区間測定情報SMIを受信した測定結果MRを区間測定情報SMIとして設備毎許容判定部1100へ供給する(ステップS2010)。
応援区間推定電流値算出部1110は、受信部1010から区間測定情報SMIを取得する(ステップS2020)。応援区間推定電流値算出部1110は、応援区間情報HSCIに応じた区間毎測定電流値MSCを変数Aとして算出する(ステップS2030)。
応援区間推定電流値算出部1110は、算出した変数Aを設備毎応援可否判定部1111へ供給する(ステップS2040)。
設備通過電流値算出部1121は、受信部1010から区間測定情報SMIを取得する(ステップS2050)。設備許容電流値算出部1122は、取得した区間測定情報SMIに基づいて、通過電流値情報TIを算出する(ステップS2060)。
以降の影響度算出装置10の動作については、第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上説明したように、影響度算出装置10は、受信部1010と、応援区間判定部1011と、応援経路設備抽出部1012と、設備毎許容判定部1100と、総合判定部1200とを備える。受信部1010は、区間測定装置TMSCが測定した各区間SCに供給される電流値を示す区間毎測定電流値MSCを取得する。受信部1010は、取得した区間毎測定電流値MSCを区間測定情報SMIとして設備毎許容判定部1100へ供給する。
設備毎許容判定部1100が備える応援区間推定電流値算出部1110は、受信部1010から区間測定情報SMIを取得する。応援区間推定電流値算出部1110は、取得した区間測定情報SMIのうち、応援区間情報HSCIに応じた区間毎測定電流値MSCを算出する。応援区間推定電流値算出部1110は、算出した区間毎測定電流値MSCを変数Aとして設備毎応援可否判定部1111へ供給する。
設備毎許容判定部1100が備える設備通過電流値算出部1121は、受信部1010から区間測定情報SMIを取得する。設備通過電流値算出部1121は、取得した区間測定情報SMIに基づいて、通過電流値情報TIを算出する。また、設備通過電流値算出部1121は、抽出情報SIを取得する。設備通過電流値算出部1121は、算出した通過電流値情報TIのうち、抽出情報SIに応じた通過電流値情報TIを変数Bとして設備毎応援可否判定部1111へ供給する。これにより、本実施形態の影響度算出装置10は、区間測定装置TMSCの区間毎測定電流値MSCを示す区間測定情報SMIと、設備情報EIと、契約情報CIとに基づいて、応援区間情報HSCIが示す応援される区間SCへの応援の可否を判定することができる。すなわち、本実施形態の影響度算出装置10は、設備情報EIと、区間SC毎の、配電設備DSを定量的に評価することができる。
[変形例1:系統測定情報に基づく判定と、区間予測情報に基づく判定との比較]
第1、及び第2実施形態の変形例1として、系統測定情報に基づく判定と、区間予測情報に基づく判定との比較について説明する。
上述の第1、及び第2実施形態では、影響度算出装置10は、設備情報EIと、系統測定情報MI、又は契約情報CIとに基づいて応援の可否を判定した。変形例1では、影響度算出装置10が設備情報EIと、系統測定情報MIとに基づいて応援区間情報HSCIに示す区間SCへの応援の可否を判定した判定結果と、設備情報EIと、契約情報CIとに基づいて応援区間情報HSCIに示す区間SCへの応援の可否を判定した判定結果とを比較する。この比較結果に基づいて、影響度算出装置10は、系統測定情報MIのみに基づいて判定した場合と、契約情報CIのみに基づいて判定した場合とより、より精度の高い判定をすることができる。これにより、影響度算出装置10は、配電設備DSをより定量的に評価することができる。
なお、ここでは、影響度算出装置10が設備情報EIと、系統測定情報MIとに基づいて応援の可否を判定した判定結果と、設備情報EIと、契約情報CIとに基づいて応援の可否を判定した判定結果とを比較する場合について説明したが、これに限られない。影響度算出装置10は、設備情報EIと、区間測定情報SMIとに基づいて応援の可否を判定した結果と、設備情報EIと、契約情報CIとに基づいて応援の可否を判定した判定結果とを比較してもよい。
[変形例2:重要需要家]
次に、図17を参照して、第1、第2、及び第3実施形態の変形例2として、需要家重要度CLPについて説明する。図17は、変形例2における需要家重要度CLPの情報が含まれる契約情報CIの一例を示す表である。
需要家CLには、病院や官公庁等、公共性の高い需要家CLが含まれる。また、需要家CLには、化学薬品工場や、大型プラント等、電力の応援が不可能となることにより支障や損害が懸念される需要家CLが含まれる。第1、第2、及び第3の実施形態では、需要家CLは、一律に扱われたが、変形例2では、需要家CL毎に重みづけが行われる場合について説明する。例えば、需要家CLは、契約時に需要家重要度CLPを設定される。この一例では、需要家重要度CLPは、A、B、及びCによって区分される。また、この一例では、需要家CLは、その重要度が高い場合はAを、重要度が低い場合はCを設定される。また、この一例では、図17に示す通り、需要家CL毎の需要家重要度CLPが、契約情報CIによって管理される場合について説明する。具体的には、この一例の場合、図17に示す通り、需要家重要度CLPは、区間SC毎に設定される。区間SC毎の需要家重要度CLPは、各区間SCに複数存在する需要家CLのうち、需要家重要度CLPが1番高い需要家CLの需要家重要度CLPが設定される。より具体的には、区間SC11に需要家重要度CLPがAである需要家CLと、需要家重要度CLPがBである需要家CLとが混在した場合、契約情報CIに示される区間SC11の需要家重要度CLPは、重要度の高いAが設定される。
この一例では、図17に示す通り、区間SC11、区間SC12、区間SC13、区間SC21、区間SC22、区間SC32、及び区間SC33の需要家重要度CLPは、Cである。また、区間SC23の需要家重要度CLP23は、Bである。また、区間SC31の需要家重要度CLP31は、Aである。
影響度算出部1213は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、記憶部120から契約情報CIを読み出す。影響度算出部1213は、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIが示す区間SCに応じた区間毎契約電流値SSCと、応援区間情報HSCIが示す区間SCから電力の供給を受ける需要家CLの需要家重要度CLPを算出する。影響度算出部1213は、算出した区間毎契約電流値SSCが示す電流値と、需要家重要度CLPとを影響度として出力する。
ここで、応援区間情報HSCIが区間SC31を示す場合を一例にして説明する。影響度算出部1213は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、記憶部120から契約情報CIを読み出す。影響度算出部1213は、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIである区間SC31に応じた区間毎契約電流値SSC31と、需要家重要度CLP31とを算出する。すなわち、影響度算出部1213は、影響度として49A(SSC31)と、A(CLP31)とを出力する。
以上説明したように、影響度算出装置10は、影響度算出部1213を備える。影響度算出部1213は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIが示す区間SCに応じた区間毎契約電流値SSCと、応援区間情報HSCIが示す区間SCから電力の供給を受ける需要家CLの需要家重要度CLPを算出する。これにより、影響度算出装置10は、配電設備DSの将来の設計及び、現状の修繕の計画を立てる指針をより精度高く算出することができる。
[変形例3:区間重要度SCP]
次に、図18を参照して、第1、第2、及び第3実施形態の変形例3として、区間重要度SCPについて説明する。図18は、変形例3における区間重要度SCPの情報が含まれる契約情報CIの一例を示す表である。変形例3では、区間SCに区間重要度SCPが設定される場合について説明する。
配電設備DSに含まれる区間SCには、山間部の携帯基地局に電力を供給する区間SC等が含まれる。これら区間SCは、その立地から他の区間SCからの応援を受けることが難しいため、区間重要度SCPが高く設定される。また、繁華街などの人口が多い区間SCは、応援が不可能となった場合に影響を受ける人口が大きいため、その区間重要度SCPが高く設定される。第1、第2、及び第3の実施形態では、区間SCは、一律に扱われたが、変形例3では、区間SC毎に重みづけが行われる場合について説明する。例えば、区間SCには、区間重要度SCPが設定される。この一例では、区間重要度SCPは、A、B、及びCによって区分される。また、この一例では、区間重要度SCPは、その重要度が高い場合はAを、重要度が低い場合はCを設定される。また、図18に示す通り、この一例では、区間重要度SCPは、契約情報CIによって管理される場合について説明する。この一例では、図18に示す通り、区間SC11、区間SC12、区間SC13、区間SC21、区間SC22、区間SC32、及び区間SC33の区間重要度SCPは、Cである。また、区間SC23の区間重要度SCP23は、Bである。また、区間SC31の区間重要度SCP31は、Aである。
影響度算出部1213は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、記憶部120から契約情報CIを読み出す。影響度算出部1213は、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIが示す区間SCに応じた区間毎契約電流値SSCと、応援区間情報HSCIが示す区間SCの区間重要度SCPとを算出する。影響度算出部1213は、算出した区間毎契約電流値SSCが示す電流値と、区間重要度SCPとを影響度として出力する。
ここで、応援区間情報HSCIが区間SC31を示す場合を一例にして説明する。影響度算出部1213は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、記憶部120から契約情報CIを読み出す。影響度算出部1213は、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIである区間SC31に応じた区間毎契約電流値SSC31と、区間重要度SCP31とを算出する。すなわち、影響度算出部1213は、影響度として49A(SSC31)と、A(SCP31)とを出力する。
以上説明したように、影響度算出装置10は、影響度算出部1213を備える。影響度算出部1213は、取得した総合判定結果TJIが応援不可能を示す場合、契約情報CIのうち、応援区間情報HSCIが示す区間SCに応じた区間毎契約電流値SSCと、応援区間情報HSCIが示す区間SCの区間重要度SCPを算出する。これにより、影響度算出装置10は、配電設備DSの将来の設計及び、現状の修繕の計画を立てる指針をより精度高く算出することができる。
また、影響度算出装置10は、配電設備DSの評価を行う。配電設備DSには、変電所SSが含まれる。変電所SSは、複数の変圧器QBを備える。変圧器QBには、配電線Lが接続され、配電線Lには直列に開閉器SWが接続される。需要家CLは、開閉器SWによって分けられる区間SCから電力の供給を受ける。ある変圧器QBと、この変圧器QBに接続される配電線Lと、この配電線Lに直列に接続される開閉器SWとを総称して系統LAと称する。すなわち変電所SSは複数の系統LAを備える。影響度算出装置10は、配電設備DSを評価する。
影響度算出装置10は、制御部110と、記憶部120とを備える。
影響度算出装置10は、設備情報EIと、系統測定情報MI、契約情報CI、又は区間測定情報SMIとに基づいて各区間SCが他の系統LAから応援がされるか否かを判定する。また、影響度算出装置10は、総合判定結果TJIが応援区間情報HSCIに示される区間SCに応援が不可能である判定を示す場合、応援区間情報HSCIに示される区間SCが停電することによって受ける影響度を算出する。これにより、影響度算出装置10は、実測した配電設備DSの供給電力、又は予測した配電設備DSの供給電力に基づいて配電設備DSを定量的に評価することができる。
10…影響度算出装置
110…制御部
120…記憶部
SC…区間
LA…系統
EI…設備情報
CI…契約情報
MI…系統測定情報
SMI…区間測定情報
CL…需要家

Claims (7)

  1. 電力供給源に接続される給電端と、前記給電端から順に開閉器を介して接続される区間を複数含む配電線とをそれぞれ含む複数の配電系統のうち、第1の配電系統と、前記第1の配電系統のいずれかの区間に支障が発生した場合に、当該発生した支障区間よりも少なくとも下流側の区間に電力を融通する第2の配電系統とについて、
    前記電力の融通に要する電流値と、前記配電線の区間毎の電力需要者の契約電流値または契約容量を示す情報が含まれる契約情報と、前記電力供給源の電力を配電する配電設備が供給可能な電力の上限を前記配電系統の区間毎に示す情報が含まれる設備情報とに基づいて、前記第2の配電系統が、前記第1の配電系統に対して電力の融通が可能か否かを判定する融通可否判定部と、
    前記融通可否判定部が電力を融通可能でないと判定した場合に、前記支障区間よりも下流側の区間の停電の影響度を、前記区間毎の電力需要者の契約電流値または契約容量を示す情報が含まれる契約情報に基づいて算出する影響度算出部と、
    を少なくとも含む影響度算出装置。
  2. 前記融通可否判定部は、
    前記電力の融通に要する電流値としての、前記第1の配電系統の前記配電線によって供給される電流値を測定する測定装置が測定する電流値と、前記契約情報と、前記設備情報とに基づいて、前記第2の配電系統が、前記第1の配電系統に対して電力の融通が可能か否かを判定する、
    請求項1に記載の影響度算出装置。
  3. 前記融通可否判定部は、
    前記電力の融通に要する電流値としての、前記第1の配電系統が供給する電流値の需要の予測値を示す需要予測電流値と、前記契約情報と、前記設備情報とに基づいて、前記第2の配電系統が、前記第1の配電系統に対して電力の融通が可能か否かを判定する、
    請求項1に記載の影響度算出装置。
  4. 前記融通可否判定部が電力を融通可能でないと判定した場合に、融通可能でないと判定された要因を、前記電力の融通に要する電流値と、前記契約情報と、前記設備情報とに基づいて判定する融通不可能要因判定部を、
    更に含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の影響度算出装置。
  5. 前記影響度算出部は、
    前記融通可否判定部が電力を融通可能でないと判定した場合に、前記支障区間よりも下流側の区間の停電の影響度を、前記電力需要者毎に設定された重要度に更に基づいて算出する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の影響度算出装置。
  6. 前記影響度算出部は、
    前記融通可否判定部が電力を融通可能でないと判定した場合に、前記支障区間よりも下流側の区間の停電の影響度を、前記配電系統の区間毎に設定された重要度に更に基づいて算出する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の影響度算出装置。
  7. 電力供給源に接続される給電端と、前記給電端から順に開閉器を介して接続される区間を複数含む配電線とをそれぞれ含む複数の配電系統のうち、第1の配電系統と、前記第1の配電系統のいずれかの区間に支障が発生した場合に、当該発生した支障区間よりも少なくとも下流側の区間に電力を融通する第2の配電系統とについて、
    コンピュータに、
    前記電力の融通に要する電流値と、前記配電線の区間毎の電力需要者の契約電流値または契約容量を示す情報が含まれる契約情報と、前記電力供給源の電力を配電する配電設備が供給可能な電力の上限を前記配電系統の区間毎に示す情報が含まれる設備情報とに基づいて、前記第2の配電系統が、前記第1の配電系統に対して電力の融通が可能か否かを判定する融通可否判定ステップと、
    前記融通可否判定ステップが電力を融通可能でないと判定した場合に、前記支障区間よりも下流側の区間の停電の影響度を、前記区間毎の電力需要者の契約電流値または契約容量を示す情報が含まれる契約情報に基づいて算出する影響度算出ステップと、
    を実行させるための影響度算出プログラム。
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