以下、一実施形態を説明する。
なお、以下の説明では、「abcテーブル」の表現にて情報を説明することがあるが、情報は、テーブル以外のデータ構成で表現されていてもよい。データ構成に依存しないことを示すために「abcテーブル」のうちの少なくとも1つを「abc情報」と呼ぶことができる。また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
また、以下の説明では、「記憶部」は、メモリを含んだ1以上の記憶デバイスでよい。例えば、記憶部は、主記憶デバイス(典型的には揮発性のメモリ)及び補助記憶デバイス(典型的には不揮発性の記憶デバイス)のうちの少なくとも主記憶デバイスでよい。
また、以下の説明では、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit))によって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶部(例えばメモリ)及び/又はインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら行うため、処理の主語がプロセッサとされてもよい。プログラムを主語として説明された処理は、プロセッサあるいはそのプロセッサを有する装置又はシステムが行う処理としてもよい。また、プロセッサは、処理の一部または全部を行うハードウェア回路を含んでもよい。プログラムは、プログラムソースから計算機のような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサ(例えばCPU)と記憶部を含み、記憶部はさらに配布プログラムと配布対象であるプログラムとを記憶してよい。そして、プログラム配布サーバのプロセッサが配布プログラムを実行することで、プログラム配布サーバのプロセッサは配布対象のプログラムを他の計算機に配布してよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
また、以下の説明では、エレメント及び表示ルールの各々の識別情報として、名前或いはIDが使用されるが、それらは相互に置換可能であってもよいし、それらのうちの少なくとも1つに代えて又は加えて他種の識別情報が使用されてもよい。なお、以下の説明において、「エレメント」とは、情報システムの構成要素を意味し、具体的には、情報システムを構成する複数のノード(装置)の各々、及び、各ノードが有する複数のコンポーネントの各々の総称である。ノードとして、物理的なノード(例えばネットワークスイッチ)もあれば論理的なノード(例えば仮想マシン)もある。また、コンポーネントとして、物理的なコンポーネント(例えばマイクロプロセッサ)もあれば論理的なコンポーネント(例えばLDEV(論理ボリューム))もある。
また、管理システムは、一以上の計算機で構成されてよい。具体的には、例えば、管理計算機が情報を表示する場合(具体的には、管理計算機が自分の表示デバイスに情報を表示する、或いは、管理計算機が表示用情報を遠隔の表示用計算機に送信する場合)、管理計算機が管理システムである。また、例えば、複数の計算機で管理計算機と同等の機能が実現されている場合は、当該複数の計算機(表示を表示用計算機が行う場合は表示用計算機を含んでよい)が、管理システムである。本実施形態では、管理サーバ557が管理計算機であり、管理クライアント555が表示用計算機である。
また、以下の説明では、情報システムの管理画面としてのGUI(Graphical User Interface)画面に対してユーザ(例えば管理者)が入力デバイスを使用して行う操作を、「ユーザ操作」と言う。ユーザ操作に使用される入力デバイスは、一般に、ポインティングデバイス或いはタッチスクリーンである。
まず、本実施形態の概要を説明する。
近年、例えば下記のうちの少なくとも1つが要因となり、情報システムは大規模化及び複雑化している。
(*)情報システムでハンドルする処理が大規模化する。
(*)クラウドサービスのように多数の処理が情報システムによって実行される。
(*)情報システム内のノードのタイプが増えた。
(*)ノードの内部構成が複雑になり、ノードを構成するコンポーネント(例えば論理的なコンポーネント及び物理的なコンポーネント)のタイプが増え、さらにこれらを管理する必要が出てきた。
(*)仮想化技術(例えば、サーバ仮想化、ネットワーク仮想化、ストレージ仮想化、データセンタ仮想化)が浸透し、装置の分割や集約が可能となった。
(*)デプロイ及びマイグレーション技術が進歩している。
ここで「大規模化」とは、情報システムを構成するノード、当該ノードのコンポーネントといった、情報システム内の管理対象となるエレメントの数が増えたことを指す。また、「複雑化」とは、管理対象エレメントのタイプが増加することによりエレメント間の関係がM:1、1:N、M:Nの関係となること(M及びNはそれぞれ2以上の整数)、M及びNのうちの少なくとも1つの値が大きくなること、及び、エレメント間の関係が時々刻々と変化すること、のうちの少なくとも1つを指す。
一方で、一般的なトポロジー表示技術では、表示対象のエレメントの表示オブジェクトが全て表示され、また、エレメント間の関係を表すために表示オブジェクト間に線が表示される。しかしながら、大規模化及び複雑化した情報システムで一般的なトポロジー表示技術を適用すると、ユーザは効率よく問題状態であるエレメントを迅速に把握し、その分析のために関係するエレメントの状態を把握することができない。理由は、下記のうちの少なくとも1つに該当する。
(A)大規模化した場合、表示される表示オブジェクトの数が増えすぎてしまい、それにより、効率が低下する。例えば、1画面に全エレメントの表示オブジェクトを表示しようとすれば、個々のエレメントの表示オブジェクトのサイズが小さくなる。一方、個々の表示オブジェクトの大きさを維持すれば、1画面に全エレメントの表示オブジェクトが入りきらず、ユーザは、画面スクロールを駆使しながらエレメント間の関係を把握する必要があり、煩わしい。
(B)エレメントタイプが増加した場合、表示オブジェクトの形及び色の少なくとも1つによりエレメントタイプを区別させることに限界が生じる。現実問題として、表示オブジェクトのサイズが大き過ぎると、1画面に表示できる表示オブジェクト数が少なくなってしまうが、サイズの小さなアイコンで多数のエレメントタイプを表現すると、ユーザはよりそのアイコンを注視しないとアイコンの形状が区別できないため、効率が悪くなる。
(C)複雑化及び大規模化により、表示オブジェクト、及び、表示オブジェクト間の関係線が、多数描画される。このため、エレメント間の関係が把握できなくなる。
(D)仮に管理システムがトポロジー表示を見やすくするために、エレメントの関係を考慮して、できるだけ関係線の重複が無いように表示オブジェクトを画面配置できるとする。しかし、エレメント間の関係が時系列変化した場合、この機能(表示オブジェクトの配置位置を調整する機能)によって、エレメント間の関係の変化前後で、表示オブジェクトの画面上の配置が異なってしまう。その結果、ユーザは、効率よく所望の表示オブジェクトを画面から探し出すことができない。
そこで、本実施形態では、新規の表示方式が実現される。
具体的には、例えば、管理システムは、監視結果を基に選択された1以上のエレメントが属するタイプである選択タイプを第1タイプとした表示ルールであって、選択された1以上のエレメントのうちの少なくとも1つに発生したイベントのイベントタイプに関連付けられている表示ルールを、複数の表示ルールから選択する。「監視結果を基に選択された1以上のエレメント」とは、例えば、監視結果(例えば複数のエレメントの各々のメトリック値)を基に自動で選択された1以上のエレメント(例えばメトリック値が閾値を超えているエレメント)でもよいし、監視結果(例えば図3に例示する全体画面)を基にユーザにより選択された1以上のエレメントでもよい。表示ルールの一例が、本実施形態で言う「テンプレート」である。
管理システムは、選択された表示ルールに従う並び順に並んだ2以上のカラムを表示する。並び順は、本実施形態では、左から右への並び順(水平方向に沿った並び順の一例)であるが、それに限らず、何らかの規則性のある並び順(例えば、右から左、上から下、下から上等)でもよい。
各表示ルールは、カスタマイズされたルール、具体的には、例えば、後に詳述するように、カラム表示に関する過去のユーザ操作に従って決められたルールである。表示ルールは、第1タイプと、1以上の第2タイプと、第1タイプ及び1以上の第2タイプにそれぞれ対応した2以上のカラムの表示の並び順とを含む。
表示された2以上のカラムのうちの第1カラム(先頭のカラムであり、選択タイプに対応したカラム)には、選択された1以上のエレメントにそれぞれ対応した1以上のオブジェクトが表示される。一方、表示された2以上のカラムのうちの1以上の第2カラム(第1カラム以外の1以上のカラム)の各々には、その第2カラムに対応したタイプに属し選択された1以上のエレメントのうちの少なくとも1つにトポロジー的に関係したエレメントに対応したオブジェクトが表示される。
このように、カスタマイズされた表示ルールに従ってカラムが表示されるので、典型的には、全てのエレメントタイプに対応した全てのカラムから不要なカラム(及び不要なエレメント)が間引かれてカラムが表示される。言い換えれば、必要なカラム(及び必要なエレメント)に絞り込んでカラムが表示される。このため、視認性を向上させることができる。
そして、選択される表示ルールは、選択された1以上のエレメントのうちの少なくとも1つに発生したイベントのイベントタイプに関連付けられている表示ルールである。このため、表示対象のカラムを、発生したイベントのイベントタイプに適したエレメントタイプに対応したカラムに絞り込むことができる。これは、視認性の向上と、且つ、イベントの分析精度の向上の両方に貢献する。
以下、本実施形態を詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る情報システム及び管理システムの構成を示す。
情報システム100は、計算機システムと呼ばれてもよく、1以上のホスト553と、1以上のホスト553に接続された1以上のストレージシステム551とを含む。ストレージシステム551には、例えば、通信ネットワーク521(例えばSAN(Storage Area Network)又はLAN(Local Area Network))を介してホスト553が接続される。
ストレージシステム551は、物理記憶デバイス群563と、物理記憶デバイス群563に接続されたコントローラ561とを有する。
物理記憶デバイス群563は、1以上のPG(Parity Group)を有する。PGは、RAID(Redundant Array of Independent (or Inexpensive) Disks)グループと呼ぶこともある。PGは、複数の物理記憶デバイスで構成されており、所定のRAIDレベルに従いデータを記憶する。物理記憶デバイスは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)或いはSSD(Solid State Drive)である。
ストレージシステム551は、複数の論理ボリュームを有する。論理ボリュームとしては、PGに基づく実体的な論理ボリューム(実ボリューム)565もあれば、シンプロビジョニング或いはストレージ仮想化技術に従う仮想的な論理ボリューム(仮想ボリューム)567もある。1つのストレージシステム551が必ずしも複数種類の論理ボリュームを有さないでよい。例えば、ストレージシステム551は、論理ボリュームとして、実ボリューム565のみを有してもよい。シンプロビジョニングに従う仮想ボリュームにはプールから記憶領域が割り当てられる。プールは、1以上の物理記憶デバイス(例えばPG)に基づく記憶領域群であり、例えば、1以上の論理ボリュームの集合でよい。プールは、シンプロビジョニングに従う仮想ボリュームに割り当てられる記憶領域を有するプールに代えて、オリジナルの論理ボリュームとそのスナップショットとの差分が格納されるプールでもよい。
コントローラ561は、複数のデバイス、例えば、ポート、MPB(1又は複数のマイクロプロセッサ(MP)を有するブレード(回路基板))及びキャッシュメモリを有している。例えば、ポートが、ホスト553からI/O(Input/Output)コマンド(ライトコマンド又はリードコマンド)を受信し、MPBが有するMPが、そのI/Oコマンドに従うデータのI/Oを制御する。具体的には、例えば、MPは、受信したI/OコマンドからI/O先の論理ボリュームを特定し、特定した論理ボリュームに対してデータのI/Oを行う。論理ボリュームに対してI/Oされるデータは、一時的に、キャッシュメモリに格納される。
ホスト553は、物理計算機でも仮想計算機でもよい。ホスト553で、1以上のアプリケーションプログラム(APP)552が実行される。APP552が実行されることにより、論理ボリュームを指定したI/Oコマンドがホスト553からストレージシステム551に送信する。
以上のように、情報システム100は、階層的な複数のエレメントを有する。複数のエレメントは、具体的には、APP552、ホスト553、ストレージシステム551、コントローラ561、ポート、MPB、キャッシュメモリ、論理ボリューム及びPG等のうちの2タイプ以上のエレメントを含む。複数の同階層のエレメントがグループ化されることでその同階層のエレメントより上位のエレメントが定義されてもよい。「エレメント」は、APPや論理ボリュームのような実体的なエレメントと、複数の実体的なエレメントのグループである仮想的なエレメントとがあってよい。また、エレメントの「親エレメント」は、そのエレメントに関係付けられておりそのエレメントより階層が1つ上のエレメントである。エレメントの「子エレメント」は、そのエレメントに関係付けられておりそのエレメントより階層が1つ下のエレメントである。子エレメントは、「サブエレメント」と呼ぶこともできる。
管理システムは、管理サーバ557と、管理サーバ557に接続された1以上の管理クライアント555とを含む。管理サーバ557には、通信ネットワーク(例えばLAN、WAN(World Area Network)又はインターネット)521を介して、管理クライアント555が接続される。
管理クライアント555は、入力デバイス501、表示デバイス502、記憶部505、通信インターフェースデバイス(以下、I/F)507、及び、それらに接続されたプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit))503を有する。入力デバイス501は、例えば、ポインティングデバイス及びキーボードである。表示デバイス502は、例えば、情報が表示される物理画面を有するデバイスである。入力デバイス501及び表示デバイス502が一体となったタッチスクリーンが採用されてもよい。I/F507は、通信ネットワーク521に接続され、I/F507を介して、管理クライアント555は管理サーバ557と通信することができる。なお、通信ネットワーク521と、ホスト553とストレージシステム551と、を接続するネットワークとは一部または全てが共通であってもよい。
記憶部505は、プロセッサ503で実行されるコンピュータプログラム、及び、プロセッサ503に使用される情報を記憶することができる。具体的には、例えば、記憶部505は、Webブラウザ511、及び、管理クライアントプログラム513を記憶する。管理クライアントプログラム513は、RIA(Rich Internet Application)でよい。具体的には、例えば、管理クライアントプログラムは、プログラムファイルであり、管理サーバ557(或いは他の計算機)からダウンロードされ、記憶部505に記憶されてよい。
管理サーバ557は、記憶部535、I/F537、及び、それらに接続されたプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit))533を有する。I/F537は、通信ネットワーク521に接続され、I/F537を介して、管理サーバ557は管理クライアント555と通信することができる。管理サーバ557は、I/F537を介して、ユーザ操作に従う指示を受信したり、レイアウト領域に表示オブジェクトを描画したりすることができる。このため、I/F537は、I/Oインターフェースデバイスの一例である。なお、ここで言う「レイアウト領域」とは、表示オブジェクトが描画(「配置」と呼ぶこともできる)され得る領域である。レイアウト領域の全部又は一部の範囲が、Webブラウザ511(又は管理クライアントプログラム513)によって表示されるフレーム(例えばウィンドウ)での表示範囲である。表示オブジェクトが描画されたレイアウト領域の、上記フレーム内における表示イメージ(表示オブジェクトを含む)を、表示画面又はGUI画面と言うことができる。レイアウト領域に描画されたオブジェクトのうち、表示範囲に重なるオブジェクトが、表示デバイス502の物理画面上に表示される。このため、レイアウト領域にオブジェクトを描画することは、実質的に、オブジェクトを表示することの一例である。
記憶部535は、プロセッサ533で実行されるコンピュータプログラム、及び、プロセッサ533に使用される情報を記憶することができる。具体的には、例えば、記憶部535は、管理サーバプログラム541及び管理情報542を記憶する。管理情報542は、情報システムが有する複数のエレメントの階層関係(構成情報)を定義した構成情報543や、各エレメントの監視結果を表す監視結果情報544を含む。これらの情報は、管理サーバプログラム541により収集され格納された情報でもよいし、情報を保有する他の管理システムにアクセスすることで取得され格納された情報でもよい。ここで、管理情報542は、管理サーバ557が管理する管理クライアント555や、そのコンポーネントについての階層関係を定義した情報や、監視結果を保持する情報を含んでもよい。管理サーバプログラム541は、ユーザ操作に従う指示を管理クライアント555から受信したり、レイアウト領域に描画される情報を管理クライアント555に送信したりする。
管理サーバプログラム541と、Webブラウザ511(またはクライアントのRIA実行環境)と、管理クライアントプログラム513と、の連携処理によって、ユーザ操作に応じたGUI画面表示が実現される。連携の例としては以下がある。説明の簡略化のために、本実施形態において(連携例2)が採用される場合を説明するが、連携例1にも適用可能であることは言うまでもない。
(連携例1)管理サーバプログラム541が、情報543及び544が有する情報の少なくとも一部を、Webブラウザ511(又は管理クライアントプログラム513)に送信し、それを、Webブラウザ511(又は管理クライアントプログラム513)が一時情報として記憶部505に格納する。Webブラウザ511(又は管理クライアントプログラム513)が、ユーザ操作に従う指示と一時情報とを基に、レイアウト領域に表示オブジェクトを描画する(例えば、表示オブジェクトを新規描画、拡大又は縮小する)。
(連携例2)管理サーバプログラム541が、表示画面に対するユーザ操作に従う指示をWebブラウザ511(又は管理クライアントプログラム513)から受け、その指示と情報543又は544とを基に表示オブジェクトの表示用情報を作成し、その表示用情報を送信する。Webブラウザ511(又は管理クライアントプログラム513)は、表示用情報を受信し、その表示用情報に従いGUIオブジェクトをレイアウト領域に描画する。つまり、端的に言えば、管理サーバプログラム541が、レイアウト領域に表示オブジェクトを描画する。Webブラウザ511(又は管理クライアントプログラム513)は、GUI画面に対するユーザ操作がされたら、そのユーザ操作に従う指示を管理サーバプログラム541に送信する。
以下、冗長な説明を避けるために、表示の制御は管理サーバプログラム541により行われるとする。
図2は、エレメントトポロジー構成の一例を示す。
情報システム100は、1又は複数のエレメントトポロジー構成を含む。例えば、図2の例によれば、複数の層として、上位から順に、Tags、LAN、Server Clusters、SAN及びStoragesがある。各層は、エレメントタイプの1つである。1番目の層(最上位層)「Tags」に属するエレメントは、「Company」(情報システム100内のエレメント(仮想マシン(VM))を使用する企業)である。2番目の層「LAN」に属するエレメントは、「IP Switch」(LANにおけるIPスイッチ)である。3番目の層「Server Clusters」に属するエレメントは、複数タイプであり、具体的には、「VM」(ホストで実行される仮想マシン)、「HV」(1又は複数の仮想マシンを制御しホストで実行されるハイパバイザ)、「Cluster」(ハイパバイザのクラスタ)、及び、「DS」(データストア)である。「Cluster」は、「HV」の親エレメントである。「データストア」は、ハイパバイザから記憶デバイスとして認識されるエレメントである。4番目の層「SAN」に属するエレメントは、「FC Switch」(SANにおけるFC(Fibre Channel)スイッチ)である。5番目の層「Storages」に属するエレメントは、「VSP」(ストレージシステム)である。「VSP」の子エレメントとして、ストレージシステムが有する複数タイプのコンポーネント、例えば、「Port」(FCスイッチに接続され仮想マシンからI/Oコマンドを受け付ける通信ポート)、「LDEV」(論理ボリューム(実ボリューム又は仮想ボリューム))、「MP」(マイクロプロセッサ)、「Pool」(仮想ボリュームにシンプロビジョニングに従い割り当てられる実領域を含んだ記憶領域)、「PG」(パリティグループ)、及び、「Cache」(論理ボリュームに入出力されるデータが一時的に記憶されるキャッシュメモリ)がある。
図2の例によれば、例えば次の通りである。企業「Company21」〜「Company30」が、ストレージシステム「VSP#02」にアクセスする仮想マシン「VM21」〜「VM30」を利用している。企業「Company21」〜「Company30」(例えばクライアント計算機)は、IPスイッチ「IP Switch12」経由で仮想マシン「VM22」及び「VM26」にアクセスする。仮想マシン「VM22」は、クラスタ「Cluster#08」内の一方のハイパバイザ「HV4」により制御されており、仮想マシン「VM26」は、クラスタ「Cluster#08」内の他方のハイパバイザ「HV5」により制御されている。仮想マシン「VM22」により、ハイパバイザ「HV4」にとっての記憶デバイス「DS3」に対してデータが入出力され、記憶デバイス「DS3」に対して入出力されるデータは、FCスイッチ「FC Switch4」経由で、通信ポート「Port3」及び「Port4」に関係付けられている論理ボリューム「LDEV15」〜「LDEV18」のいずれかに入出力される。論理ボリューム「LDEV15」の担当はMP「MP4」である。論理ボリューム「LDEV15」は、プール「Pool31」に関係付けられプール「Pool31」から実領域が割り当てられる仮想ボリュームであり、プール「Pool31」は、2つのパリティグループ「PG58」及び「PG59」に基づく記憶領域である。
図2に示したようなエレメントトポロジー構成は、情報543が表す構成情報から特定される構成である。本実施形態では、後述するGUI画像の表示が行われるが、その表示(例えば図3〜図12を参照して説明する表示)は、情報543を基に、管理サーバ557(管理サーバプログラム541)により管理クライアント555に対して行われる。以下、管理クライアント555に表示されるGUI画面の複数の例を説明する。なお、以下の説明では、説明の冗長を避ける目的で、表示が「管理サーバ557(管理サーバプログラム541)により」行われることの記載を省略することがある。なお、「上位/下位」や「親/子」の概念はユーザが何を管理(例えば監視)する立場であるかによって変化する場合があり、また省略してもかまわない。例えば関係がサーバとストレージシステムとのFCスイッチを介した「接続関係」の場合、単に接続されているというレベルで見ればサーバとストレージシステムはどちらが上位や親かは一意に定まるものではなく、ユーザの立場によってサーバを上位と考えるか、ストレージシステムを上位と考えるか、又は上下という概念を持ち込まないかが決まる。反対に関係が包含(例えばノードがコンポーネントを含む)場合はノードの下位(又は子)はコンポーネントであるという概念はユーザの立場によらず共通である場合が多い。
さて、本実施形態では、ユーザ(例えば管理者)は、障害エレメント(障害が発生していると判定されたエレメント)がある場合に、障害の原因又は対処等を調べるための障害調査を行うことができる。本実施形態において、「障害」とは、正常ではない状態を意味し、例えば、エラー及び警告のいずれかの状態を「障害」と総称できる。管理サーバプログラム541は、構成情報543と監視結果情報544を基に、複数タイプに属する複数エレメントの全体構成を表し障害エレメントの表示オブジェクトを強調した画面である全体構成画面を表示できる。ユーザは、全体構成画面から、例えば障害エレメントを選択することで、障害エレメントの障害についての調査を進めていくことができる。管理サーバプログラム541は、選択されたエレメントが属するタイプである選択タイプを第1タイプとしたテンプレート(表示ルール)が存在するか否かを判断する。この判断の結果によって、行われる処理が異なる。
以下、図3〜図10を参照して、障害調査(該当テンプレート無し)を説明し、図11〜図12を参照して、障害調査(該当テンプレート有り)を説明する。なお、テンプレートは、障害調査(該当テンプレート無し)においてテンプレート保存操作が行われた場合に、障害調査(該当テンプレート無し)におけるユーザ操作に従って決められたテンプレートが保存される。そのため、障害調査(該当テンプレート無し)を比較的詳細に説明する。
<障害調査(該当テンプレート無し)>
「障害調査(該当テンプレート無し)」は、初めての障害調査、又は、保存されているテンプレートの中に該当するテンプレートが無い場合の障害調査である。
図3に例示する全体構成画面300が表示されたとする。全体構成画面300は、情報システム全体のエレメントの構成を示す画面である。全体構成画面300は、管理サーバプログラム541が構成情報543及び監視結果情報544に基づいて作成する。
全体構成画面300には、複数のエレメントタイプオブジェクト310が、横方向に並んで表示され、複数のエレメントタイプオブジェクト310にそれぞれ対応する複数のエレメントタイプグループカラム312も、横方向に並んで表示される。エレメントタイプオブジェクト310の真下に、そのエレメントタイプオブジェクト310に対応するエレメントタイプグループカラム312が表示される。そして、画面左側のオブジェクト310に対応したエレメントタイプ程、上位のエレメントタイプである。つまり、左から右にかけて、エレメントタイプが上位から下位になっている。これにより、エレメントタイプの階層関係がわかる。
エレメントタイプオブジェクト310は、エレメントタイプグループサブオブジェクト321と、1以上のエレメントタイプサブオブジェクト322とのセットである。エレメントタイプグループサブオブジェクト321は、エレメントタイプグループ(1以上のエレメントタイプのグループ)を示す表示オブジェクトであり、エレメントタイプサブオブジェクト322は、そのエレメントタイプグループに属するエレメントタイプを示す表示オブジェクトである。1以上のエレメントタイプサブオブジェクト322は、横方向に並んでいる。左側のエレメントタイプサブオブジェクトに対応したエレメントタイプ程、上位のエレメントタイプである。
エレメントタイプグループカラム312は、エレメントタイプグループに対応した表示オブジェクトである。エレメントタイプグループカラム312には、対応するエレメントタイプグループに属する1以上のエレメントタイプにそれぞれ対応した1以上のエレメントタイプカラム311が表示される。1以上のエレメントタイプカラム311も、横方向に並んでおり、各エレメントタイプカラム311は、そのカラム311に対応したエレメントタイプに対応するエレメントタイプサブオブジェクト322の下に配置される。各エレメントタイプカラム311には、そのカラム311に対応したエレメントタイプに属する1以上のエレメントにそれぞれ対応した1以上の表示オブジェクト(エレメントオブジェクト)323が縦方向に並べられる。エレメントオブジェクト323は、例えばエレメント名を表す文字列が表示された表示オブジェクトである。図示の例では、エレメントオブジェクト323はエレメントタイプカラム311に含まれているが、これは一例であり、エレメントタイプカラム311に対応したエレメントタイプに、エレメントオブジェクト323に対応したエレメントが属していることがわかるように、エレメントタイプカラム311とエレメントオブジェクト323の関連付けが表現されていればよい。このため、エレメントオブジェクト323はエレメントタイプカラム311からはみ出していてもよい。
所定タイプのイベントが発生していると判定されたエレメント(例えば障害エレメント)に対応するエレメントオブジェクト(例えばエレメントオブジェクト「VM21」)は、強調表示される。「強調表示」とは、正常なエレメント(所定種類のイベントが発生していないと判定されたエレメント)に対応したエレメントオブジェクトの表示態様と異なる表示態様での表示を意味し、例えば、エレメントオブジェクトの色又は模様、表示名のフォント等を違えること、或いは、発生しているイベントの種類を示すマークを関連付けること等でよい。本実施形態では、イベントは、典型的にはアラートであり、アラートの典型例が障害である。障害は、エラー又は警告である。警告は、エレメントについての所定メトリックタイプのメトリック値が第1の閾値を超えていることを意味し、エラーは、エレメントについての所定メトリックタイプのメトリック値が第2の閾値(第2の閾値>第1の閾値)を超えていることを意味してよい。また、管理サーバプログラム541は、RCA(Root Cause Analysis)を行うことによって障害の根本原因のエレメントを推定し、障害の根本原因であると推定されたエレメントに対応したエレメントオブジェクトに、根本原因であることを意味するマークを関連付けてもよい。エレメントオブジェクト323及びエレメントタイプオブジェクト310のような表示オブジェクトは、中にエレメント名を表示できるものであればよく、例えば、アイコンや四角の図形、丸の図形などさまざまな形式を用いることができる。
図3に例示する全体構成画面300によれば、エレメント「VM21」〜「VM24」がそれぞれエラーエレメント(エラーが発生していると判定されたエレメント)であることがわかる。エラーと判定された理由が、レイテンシ違反(レイテンシが第2の閾値を超えている)であるとする。
障害調査を行う場合には、ユーザは、全体構成画面300に対して、少なくとも1つのエラーエレメントオブジェクトを選択してカラム展開操作を行う。ここでは、「VM21」〜「VM24」が指定されたとする。なお、1又は複数のエレメントオブジェクトを選択可能であるが、複数のエレメントオブジェクトは同一のエレメントタイプカラム311から選択されるものとし、異なるエレメントタイプカラム内の複数のエレメントオブジェクトは同時に選択されないものとする。
「VM21」〜「VM24」の選択及びカラム展開操作を受け付けると、管理サーバプログラム541が、図4に例示する障害調査画面400を表示する。障害調査画面400は、カラムスペース410と、ワークスペース420とを有する。カラムスペース410の上下左右のいずれかにワークスペース420が位置する。本実施形態では、カラムスペース410もワークスペース420も横方向に長方形であり、カラムスペース410の下にワークスペース420が配置される。
カラムスペース410には、少なくとも1つのエレメントタイプオブジェクトと、少なくとも1つのエレメントタイプグループカラムとが表示される。複数のエレメントタイプオブジェクト及び複数のエレメントタイプグループカラムが表示される場合、複数のエレメントタイプオブジェクトは横方向に並べて表示され、同様に、複数のエレメントタイプグループカラムも横方向に並べて表示される。カラムスペース410には、選択されたエレメントオブジェクト「VM21」〜「VM24」を含んだエレメントタイプカラム「VM」が管理サーバプログラム541により表示される。
また、所定条件を満たすエレメントが存在することが構成情報543及び監視結果情報544を基に管理サーバプログラム541により検知された場合、その所定条件を満たすエレメントに対応したエレメントオブジェクトを含んだエレメントタイプカラムが、エレメントタイプカラム「VM」の右側に並ぶように配置される。ここで言う所定条件とは、(r1)選択されたエレメント「VM21」〜「VM24」の少なくとも1つのエレメントとトポロジー的に関係していること、(r2)そのエレメントに発生しているイベント(例えばエラー)と同じイベントが発生していること、及び、(r3)エレメントタイプ「VM」とは別のエレメントタイプに属すること、である。エレメントXにトポロジー的に関係するエレメントYは、エレメントXに別のエレメント(エレメントX及びY以外のいずれかのエレメント)を介さずに又は介して接続されているエレメントである。ここでは、所定条件を満たすエレメントとして、「LDEV16」と「MP5」が検知されたとする。故に、エレメントオブジェクト「LDEV16」を含んだエレメントタイプカラム「LDEV」と、エレメントオブジェクト「MP5」を含んだエレメントタイプカラム「MP」が、エレメントタイプカラム「VM」の右側に、横方向に並べて表示される。言い換えれば、選択されたエレメント「VM21」〜「VM24」を含むエレメントタイプカラム「VM」が先頭であることが維持される。なお、本実施形態では、カラムの先頭は、一番左であるが、真ん中など所定の位置が先頭でもよい。つまり、「先頭」は、物理的な位置に関しての先頭であってもよいし、論理的な位置に関しての先頭(例えば、複数の物理的なカラム表示位置の各々に割り振られた順番のうちの一番若い番号が割り振られた位置)でもよい。
図4に例示するカラムスペース410によれば、2番目以降のエレメントタイプカラムとして、上記所定条件を満たすエレメントが属するエレメントタイプに対応したエレメントタイプカラムのみが表示される。言い換えれば、上記所定条件を満たしているエレメントが1つも存在しないエレメントタイプに対応したエレメントタイプカラムは表示されない。このため、視認性が高い。なお、所定条件は、(r1)〜(r3)のうち(r2)(同じイベントが発生していること)を含んでいなくてもよい。
図4に例示するカラムスペース410によれば、2番目以降のエレメントタイプカラムには、そのカラムに対応するエレメントタイプに属する全てのエレメントオブジェクト(エレメント)が表示されるのではなく、ユーザにより選択されたエレメント(先頭のエレメントタイプカラム内の少なくとも1つのエレメントオブジェクトに対応したエレメント)について発生しているイベントと同じイベントが発生しているエレメントに絞り込まれてエレメントオブジェクトが表示される(ユーザにより選択されたエレメントとの関係に関する他の条件により絞り込まれてもよい)。これにより、エレメントタイプカラムの高さを抑えることができ、故に、カラムスペース410の全体の高さを抑えることができる。結果として、カラムスペース410の下(又は上)に位置するワークスペース420の高さを確保することができる。
ワークスペース420は、カラムスペース410から指定されたエレメント又はエレメントタイプに関する詳細が表示されるスペースである。指定エレメント又は指定タイプに関する詳細としては、例えば、指定エレメントの監視結果として特定されたメトリック値(メトリックタイプは例えばIOPS(I/O per second)、レイテンシ等)の時系列変化とメトリック値の閾値との関係を示す情報、指定タイプに属するエレメントと別タイプに属するエレメントとの対応関係を表す情報、指定タイプに属する各エレメントの属性等でよい。指定エレメント又は指定タイプに関する詳細は、構成情報543及び監視結果情報544のうちの少なくとも1つから管理サーバプログラム541により特定された情報である。ユーザは、例えば全体構成画面300と障害調査画面400の両方の画面を参照しながら(例えば画面を適宜切り替える又は両方の画面を並べて表示して)、情報システム100における障害調査を行うことができる。
例えば、エレメント「VM21」〜「VM24」のエラーの原因としてエレメント「LDEV16」のエラーとエレメント「MP5」のエラーのいずれかが考えられるが、どちらが原因であるかがわからないので、ユーザは、「LDEV16」又は「MP5」を指定した詳細表示操作(ユーザ操作)を行う。管理サーバプログラム541は、その詳細表示操作に応答して、エレメント「LDEV16」に関する詳細(例えば、メトリックタイプ「IOPS」(又は「レスポンスタイプ」)に対応したメトリック値の時系列変化と閾値との関係)(図示せず)、又は、エレメント「MP5」に関する詳細(例えば、メトリックタイプ「IOPS」に対応したメトリック値の時系列変化と閾値との関係)を、ワークスペース420に表示する。ワークスペース420に表示された詳細から、ユーザは、エレメント「MP5」のIOPSにおいて閾値超過が顕著であることがわかる。
なお、ユーザ操作に伴いカラムスペース410の表示結果が変更される都度に(例えば、エレメントタイプカラムの増減、エレメントオブジェクトの増減、及び、エレメントカラムタイプの並び順の変更等のうちの少なくとも1つが行われる都度に)、変更後の表示結果に関する情報が、一時テンプレートテーブル1950に登録される。一時テンプレートテーブル1950は、記憶部535に格納される一時的なテーブルであり、管理情報542に含まれてよい。一時テンプレートテーブル1950の構成は、後述のテンプレートテーブルの構成と同じである。一時テンプレートテーブル1950に保存されている情報をテンプレート保存操作に応答してテンプレートテーブルに保存することが、本実施形態では、テンプレートの保存の一例である。一時テンプレートテーブル1950は、カラムスペース410に表示されているエレメントタイプカラム毎にエントリ(レコード)を有する。エントリに格納される情報として、テンプレートの識別情報である「ルールID(Rule ID)」と、テンプレートが属するテンプレートグループの識別情報である「グループID(Group ID)」と、イベントのタイプを表す情報である「イベントタイプ(Event Type)」と、エントリに対応するエレメントタイプカラムの番号である「カラム番号(Column Num)」と、参照先のエレメントタイプカラム(直前のエレメントタイプカラム)の番号である「参照先カラム番号(Ref Column Num)」と、エレメントタイプカラムに対応するエレメントタイプである「エレメントタイプ(Element Type)」と、エレメントタイプカラム内のエレメント(障害エレメント)に対応したメトリックタイプである「メトリックタイプ(Metric Type)」と、そのエレメントが障害と判定された際に使用された閾値である「閾値(Threshold Value)」とを有する。図4によれば、ルールIDとして、一時テンプレートであることを意味する値(例えば「−1」)が割り振られる(ルールIDは、テンプレートのIDに相当する)。カラム番号が小さいカラム程、左に位置する。また、図4によれば、エレメント「VM21」〜「VM24」のエラーのイベントタイプの識別情報(例えば番号)が、「イベントタイプ」として一時テンプレートテーブル1950に登録される。本実施形態では、1つのテンプレート(一時テンプレートテーブル1950及び後述のテンプレートテーブル)に関連付けられる「イベントタイプ」は、1つであるが(具体的には、選択タイプ(先頭カラムに対応したエレメントタイプ)に属するエレメントのイベントタイプ1つであるが)、異なる複数の「イベントタイプ」(例えば、先頭カラムに対応したイベントタイプに加えて、異なるカラムに対応したエレメントタイプに属するエレメントに発生しているイベントのタイプ)が、1つのテンプレートに関連付けられてもよい。また、本実施形態では、1つのテンプレートに関連付けられる「グループID」は1つであるが(つまり、1つのテンプレートはいずれか1つのテンプレートグループにのみ属するが)、異なる複数の「グループID」が、1つのテンプレートに関連付けられてもよい(つまり、1つのテンプレートが、異なる複数のテンプレートグループに属してもよい)。「イベントタイプ」及び「グループID」のうちの少なくとも1つは、先頭エントリ以外の場所にあってもよい。また、図4によれば、エレメント「VM21」〜「VM24」の各々は、そのエレメントのレイテンシが100を超えたためにエラーと判定されたために、「メトリックタイプ」として「latency」が登録され、「閾値」として「100」が登録されている。なお、図4では、カラムスペース410における表示結果と一時テンプレートテーブル1950の内容との対応関係を分かり易くするため、それらが同じ図面に示されているが、点線枠で示す通り、一時テンプレートテーブル1950は実際には画面400には表示されないでよい。これは、後の図5、図7、図9及び図10についても同様である。
さて、ユーザは、図4に示す障害調査画面400から、「MP5」のIOPS増大の原因を調査するために、2番目以降のエレメントタイプカラムとしてエレメントタイプカラム「MP」のみに絞り込む絞り込み操作(ユーザ操作)をしたとする。その絞り込み操作に応答して行われた表示結果を、図5に示す。図5に示す障害調査画面400によれば、間引かれた3番目のエレメントタイプカラム「LDEV」に対応したエントリが、管理サーバプログラム541により一時テンプレートテーブル1950から削除されている。
ユーザは、エレメント「MP5」の負荷の原因はいずれかのLDEVにあると予測したとする。そこで、ユーザは、「MP5」がオーナー権をもつLDEVを表す情報を含んだ詳細の表示のための詳細表示操作をする。その詳細表示操作に応答して、管理サーバプログラム541が、図5に示すように、「MP5」がオーナーであるLDEVを表す情報を含んだ詳細(例えば、構成情報543の一部であるMP-LDEV対応情報のうちの少なくとも「MP5」に関する情報を含んだ部分)をワークスペース420に表示する。ユーザは、その詳細から、「MP5」が「LDEV16」のオーナー権を有していることがわかる。
その後、管理サーバプログラム541は、ユーザ操作に応答して、図6に示すように全体構成画面300を表示したとする。そして、管理サーバプログラム541は、エレメントオブジェクト「LDEV16」の選択とカラム追加操作(ユーザ操作)とを受けたとする。その場合、管理サーバプログラム541、そのカラム追加操作に応答して、図7に示すように、一番右にあるエレメントタイプカラム「MP」の右側に、選択されたエレメントオブジェクト「LDEV16」を含んだエレメントタイプカラム「LDEV」を表示(追加)する。このように、カラムスペース410には、ユーザが(例えば経験的に)追加した方がよいと判断したエレメントオブジェクトを含んだエレメントタイプカラムをユーザ任意のタイミングで表示(追加)される。また、エレメントタイプカラムの追加に伴い、一時テンプレートテーブル1950は、図7に示す通りに更新される。
管理サーバプログラムは、エレメント「LDEV16」についての詳細の表示の指示を受けた場合、「LDEV16」の詳細をワークスペース420に表示する。その詳細は、例えば、「LDEV16」のメトリック値(IOPS)の時系列変化と閾値との関係を示す情報である。この情報から、ユーザは、「LDEV16」のIOPSが平常時より増加していることを確認できる。
その後、ユーザは、エレメント「LDEV16」に関係するPGを特定するために全体構成画面の表示のためのユーザ操作をしたとする。管理サーバプログラム541が、そのユーザ操作に応答して、図8に示すように全体構成画面300を表示したとする。図8に示す画面300を用いて、ユーザは、エレメント「LDEV16」に関係するPGが「PG58」及び「PG59」であることを特定したとする。管理サーバプログラム541は、「LDEV16」に関係するエレメント(他タイプに属するエレメント)の関連付けを表示してもよい。その関連付けの表示とは、例えば、エレメントオブジェクト「LDEV16」の高さ範囲と「LDEV16」に関係するエレメントオブジェクトの高さ範囲の少なくとも一部が重なるようにそれぞれのエレメントオブジェクトの高さを変更することであってもよいし、指定されたエレメントオブジェクト「LDEV16」とそれに関係するエレメントオブジェクト間の結線を表示することであってもよい。
管理サーバプログラム541は、エレメントオブジェクト「PG58」及び「PG59」の選択とカラム追加操作(ユーザ操作)とを受けたとする。その場合、管理サーバプログラム541、その操作に応答して、図9に示すように、一番右にあるエレメントタイプカラム「LDEV」の右側に、選択されたエレメントオブジェクト「PG58」及び「PG59」を含んだエレメントタイプカラム「PG」を表示(追加)する。このエレメントタイプカラム「PG」の追加に伴い、一時テンプレートテーブル1950は、図9に示す通りに更新される。図9に示す一時テンプレートテーブル1950によれば、追加されたエレメントタイプカラム「PG」に対応するエントリが追加されているが、エレメント「PG58」及び「PG59」には障害は発生していないので、「メトリックタイプ」及び「閾値」として「Null(-)」が登録される。
ユーザは、図9に示す障害調査画面400を見て、「LDEV16」のIOPS増加の原因は、エレメント「PG58」及び「PG59」の少なくとも1つがフラッシュメモリデバイス(例えばSSD(Solid State Drive))の集合であると、(例えば経験的に)予測する。そこで、ユーザは、「PG58」及び「PG59」に関する詳細の表示のための詳細表示操作をする。その詳細表示操作に応答して、管理サーバプログラム541が、図9に示すように、「PG58」及び「PG59」に関する詳細(例えば、構成情報543の一部であるPG-PDEV対応情報のうちの少なくとも「PG58」及び「PG59」に関する情報を含んだ部分)をワークスペース420に表示する。ユーザは、その詳細から、「PG59」については予測通りフラッシュメモリデバイスの集合であること、言い換えれば、「LDEV16」のIOPS増加の原因が「PG59」にあることを確認する。
また、管理サーバプログラム541は、ユーザにより指定されたエレメントの影響範囲の表示のための影響範囲表示操作を受け付けることができる。例えば、ユーザは、「PG58」、「PG59」及び「LDEV16」は「MP5」の負荷を増大させている原因であることがわかったので、「MP5」の負荷の増大の影響範囲を特定するために、「MP5」を指定した影響範囲表示操作を行ったとする。「MP5」を指定した影響範囲表示操作を受けた場合、管理サーバプログラム541は、図10に示すように障害調査画面400を更新する。具体的には、管理サーバプログラム541は、一番右のエレメントタイプカラム「PG」の右にエレメントタイプカラムを追加する。その追加されたエレメントタイプカラムには、指定エレメント「MP5」にトポロジー的に関係するエレメントであって、追加されたカラムに対応するエレメントタイプに属するエレメント(エレメントオブジェクト)が表示される。影響範囲表示操作に応答して追加エレメントタイプカラム内に表示されるエレメント(エレメントオブジェクト)は、cであればよく、指定エレメント「MP5」に発生しているイベントと同じイベントが発生している必要は無い。追加エレメントタイプカラム内に表示されたオブジェクトに対応したエレメントが、指定エレメント「MP5」の影響を受けるエレメントであると考えられる。追加されるエレメントタイプカラムに対応するエレメントタイプは、1つでも複数でもよいし、ユーザにより指定されてもよいし予め決められていてもよい。本実施形態では、影響範囲表示操作に応答して追加されるエレメントタイプカラムに対応したエレメントタイプは、先頭エレメントタイプカラム(ユーザにより最初に選択されたエレメントが属するタイプに対応したカラム)に対応したエレメントタイプと同じである。図10によれば、ユーザにより最初に選択された障害エレメント「VM21」〜「VM24」に加えて、指定エレメント「MP5」にトポロジー的に関係するエレメント「VM25」、「VM27」、「VM28」、及び「VM30」のエレメントオブジェクトが、追加エレメントタイプカラム「VM」に表示される。なお、エレメントタイプカラム「VM」の追加に伴い、一時テンプレートテーブル1950が、図10に示す通りに更新される。エレメントタイプカラム「VM」の追加は、影響範囲特定のための追加なので、「メトリックタイプ」及び「閾値」として、それぞれ「Null」が登録される。
このように、カラムスペース410には、選択したエレメントに発生しているイベントと同じイベントが発生しているエレメントのみを含んだエレメントタイプカラムに代えて又は加えて、選択したエレメントにトポロジー的に関係しているエレメント(同じイベントが発生していてもいなくてもよい)を含んだエレメントタイプカラムも追加できる。これにより、ユーザは、選択したエレメントの影響を受けていると考えられるエレメントを把握できる。また、本実施形態では、影響範囲表示操作に応答して追加されるカラムに対応したエレメントタイプと、先頭のエレメントタイプカラムに対応したエレメントタイプは同じであるが、それぞれのカラムに表示されているエレメントオブジェクトは異なる。このため、先頭のエレメントタイプカラム「VM」には、ユーザに最初に選択されたエレメントオブジェクトのみが表示されるが、追加エレメントタイプカラム「VM」には、エラーが発生している「MP5」の影響を受け得る全ての「VM21」〜「VM24」、「VM25」、「VM27」、「VM28」及び「VM30」のエレメントオブジェクトが表示される。この表示により、注目しているエレメントと同タイプのエレメントであって、エラーの影響が及ぶ可能性があるエレメントを把握できる。
また、ユーザは、追加エレメントタイプカラム「VM」のいずれかのエレメントオブジェクト(例えば「VM27」)を指定した詳細表示操作を行うことができる。その詳細表示操作に応答して、管理サーバプログラム541が、指定エレメント「VM27」に関する詳細(例えばIOPSの時系列変化)をワークスペース420に表示する。影響範囲のエレメントに対する影響の有無を確認することができる。このようにして、ユーザは、エラーが発生している「MP5」の影響を受け得る「VM21」〜「VM24」、「VM25」、「VM27」、「VM28」及び「VM30」の各々について詳細を調べることができる。
管理サーバプログラム541は、ユーザ任意の表示結果に従うテンプレート(表示ルール)を保存するためのテンプレート保存操作(ユーザ操作)を受け付けることができる。例えば、図10に示すカラムスペース410の表示結果(5つのエレメントタイプカラムを含んだ表示結果)についてテンプレート保存操作を受け付けた場合、管理サーバプログラム541は、図10に示す一時テンプレートテーブル1950が有する情報(全エントリ)を、後述のテンプレートテーブルに保存する。その後、管理サーバプログラム541は、一時テンプレートテーブル1950を削除してもよい。
以上が、障害調査(該当テンプレート無し)の説明である。なお、エレメント選択とカラム追加操作は、全体構成画面に代えて障害調査画面経由で受け付けられてもよい。つまり、全体構成画面を表示すること無しに、障害調査画面のカラムスペースにエレメントタイプカラムを追加可能であってもよい。
<障害調査(該当テンプレート有り)>
「障害調査(該当テンプレート有り)」の説明では、図10に示した一時テンプレートテーブル1950が示すテンプレート(以下、新規保存テンプレート)が該当テンプレートとして存在するとし、且つ、構成情報543及び監視結果情報544は、上述した「障害調査(該当テンプレート無し)」での構成情報543及び監視結果情報544と同じであるとする。
図11に示すように、図3と同じ全体構成画面300が表示され、管理サーバプログラム541が、「VM21」〜「VM24」の選択及びカラム展開操作を受け付けたとする。選択された「VM21」〜「VM24」の属性(イベントタイプ「1」、エレメントタイプ「VM」、メトリックタイプ「latency」、閾値「100」)は、新規作成テンプレートの先頭エントリに記載の条件(先頭エレメントタイプカラムに対応したイベントタイプ、エレメントタイプ、メトリックタイプ及び閾値)を満たす。このため、障害調査画面400のカラムスペース410の表示結果は、図12に示すように、図10に示した表示結果と全く同じである。新規保存テンプレート通りに表示され、且つ、構成情報543及び監視結果情報544は、上述した「障害調査(該当テンプレート無し)」での構成情報543及び監視結果情報544と同じであるためである。
また、管理サーバプログラム541は、新規保存テンプレート以外にも該当テンプレートが存在する場合(或いは1つでも該当テンプレートが存在する場合)、該当テンプレート一覧412を、例えば障害調査画面400上に表示してよい。該当テンプレート一覧412は、1以上の該当テンプレートにそれぞれ対応する1以上のエントリを有し、各エントリが、該当テンプレートのテンプレート名(識別情報の一例)と作成日とを含んでよい。また、管理サーバプログラム541は、一覧412が示す1以上の該当テンプレートのうち適用されている該当テンプレートに対応したエントリを、強調表示してもよい(例えば、エントリの色、テンプレート名等のテキスト等の表示態様を違えてもよい)。これにより、ユーザは、選択した「VM21」〜「VM24」について該当するテンプレートの数、及び、適用されているテンプレートを把握できる。
なお、管理サーバプログラム541は、該当テンプレート一覧412からユーザ所望のテンプレートの選択を受け付けてよい。適用されているテンプレートと別のテンプレートが選択された場合、管理サーバプログラム541は、カラムスペース410における2番目以降のカラム(先頭カラム以外のカラム)の表示をキャンセルし、選択されたテンプレートに従い2番目以降のカラムをカラムスペース410に表示する。選択した「VM21」〜「VM24」について、障害原因の特定等の調査(分析)のやり方は1つであるとは限らない。いずれのテンプレートに従う表示結果(先頭カラムとその右側の1以上のエレメントタイプカラム)を基に障害調査を行うのが好ましいのかは、実際にテンプレートを試してみないとわからないことがあり得る。いずれか選択したテンプレートを試してみても所望の結果が得られない場合に、「障害調査(該当テンプレート無し)」で説明した操作を行わなければならないとなると、ユーザの負担は大きい。従って、本実施形態のように、適用される該当テンプレートを切り替える(選択できる)ことができること、例えば、或るテンプレートが適用された表示結果を、別に選択されたテンプレートに従う表示結果に更新できることは、ユーザにとっての利便性が高い。
ところで、もし、構成情報543及び監視結果情報544が、上述した「障害調査(該当テンプレート無し)」での構成情報543及び監視結果情報544と違っていれば、選択された「VM21」〜「VM24」の属性が新規作成テンプレートの先頭エントリに記載の条件を満たしているとしても、表示結果は異なり得る。なぜなら、テンプレートは、表示対象とされるエレメントそれ自体を定義しているのではなく、表示対象とされるエレメントの属性に関する条件を定義しているためである。このため、例えば、いずれかのエレメントタイプボックスには、図10に示したエレメントオブジェクトと異なるオブジェクトが表示されて又は表示されないこともあれば、いずれかのエレメントタイプボックスでは1つのエレメントオブジェクトが表示されない(例えばいずれも正常エレメントのためメトリックタイプ及び閾値を満たすエレメントが存在しない)こともあり得る。
また、管理サーバプログラム541は、テンプレートの適用を受けた表示結果(図12の障害調査画面)に対して種々のユーザ操作を受け付けることができる。例えば、「VM27」を指定した詳細表示操作を受け付けた場合、管理サーバプログラム541は、図10を参照した説明と同様に、「VM27」に関する詳細(構成情報543及び監視結果情報544の少なくとも1つから特定される詳細)をワークスペース420に表示できる(図12参照)。また、管理サーバプログラム541は、カラム追加操作を受け付けた場合、一番右のカラム「VM」の右側にカラムを追加することができる。また、管理サーバプログラム541は、カラム絞り込み操作を受け付けた場合、指定されたカラムを削除することができる(中間のカラムが削除された場合には、カラムを左に詰めることができる)。
また、管理サーバプログラム541は、いずれかの該当テンプレートを適用した場合、適用したテンプレートの情報を一時テンプレートテーブル1950にコピーしてよい。そして、ユーザ操作に応答してカラムスペース410の表示結果を変更する都度に、管理サーバプログラム541は、その一時テンプレートテーブル1950を更新してよい。そして、管理サーバプログラム541は、テンプレート保存操作を受け付けた場合、一時テンプレートテーブル1950の情報をコピー元のテンプレートに上書きしてもよいし(つまり適用したテンプレートそれ自体を更新してもよいし)、新たなテンプレートとしてテンプレートテーブルに登録してもよい。
また、テンプレートは、「障害調査(該当テンプレート無し)」で説明した操作(カラム表示に関する過去のユーザ操作の一例)に従って作成されなくてもよい。例えば、予め1以上のテンプレートが記憶部535に格納されていてもよい。また、後に詳述するように、2以上の既存のテンプレートを基に1つのテンプレートが新たに作成され記憶部535に追加されたり、2以上の既存テンプレートを基にその2以上の既存テンプレートのうちの一部の既存テンプレートが更新されたりしてもよい。
図3〜図12の説明によれば、例えば次の効果が言える。
すなわち、一般的なトポロジービューでは、エレメント間の関係を結線で表現するため、エレメントの数が多くなると、結線が複雑に絡み合い、注目エレメント(選択された1つのエレメント)に関係するエレメントを一目で把握することが困難である。また、注目エレメント(例えば障害エレメント)に関係するエレメントを把握することも困難である。更に、エレメント間の関係を線で表現するため、線を表現するための描画スペースが必要となり、線以外の表示対象のスペースが狭くなる。エレメントの数が多くなると、線が複雑に絡み合い、さらに線を表現するための描画スペースが必要となる。一方、本実施形態に係る障害調査画面によれば、エレメントタイプカラムが並べられ、且つ、表示対象となるエレメントタイプカラムが低減される。このため、視認性が向上する。また、本実施形態によれば、エレメントタイプカラムが横方向に並べられる。つまり、エレメントの関係性が横方向の位置関係で表現される。このため、注目エレメントに関係するエレメントを把握するためには、ユーザは、注目エレメントのエレメントオブジェクトから視線を真横に移すだけで、注目エレメントに関係するエレメント(更に、注目エレメントに発生しているイベントと同じイベントが発生しているエレメント)を把握できる。特に、本実施形態では、最初にユーザにより選択されたエレメントが属するエレメントタイプのカラムが一番左に表示され、そのエレメントにトポロジー的に関係するエレメントに対応するオブジェクトを含んだエレメントタイプカラムが、順次右に追加されていく。このため、視線の移動方向と、エレメントタイプカラムの追加順序(分析順序)が同じ方向となる。この点は、視認性の向上に一層寄与している。
また、本実施形態によれば、障害調査画面において、先頭エレメントタイプカラム以外のエレメントタイプカラムに表示されるエレメント(エレメントオブジェクト)は、注目エレメントにトポロジー的に関係するエレメント(更には、注目エレメントに発生しているイベントと同じイベントが発生しているエレメント)に絞り込まれる。このため、エレメントタイプカラムの高さを抑えることができる。エレメントタイプカラムは横方向に並んでいるので、エレメントタイプカラムの高さの抑制は、カラムスペースの下(又は上)に配置されるワークスペースの広さを確保することに貢献する。
また、一般的なトポロジービューであれば、エレメント数(例えばノード数)が少ない場合、視認性は悪くないと考えられる。一方、マルチカラム表示の場合、エレメント数が少なくても、エレメントタイプ数が多いとカラム数が多いので、視認性の悪化のおそれがある。本実施形態では、マルチカラム表示に特有のテンプレート(表示用フィルタと呼ぶこともできる)が用意され、且つ、そのテンプレートには、少なくとも先頭カラムに表示されるエレメントに発生しているイベント(アラート)のタイプが関連付けられる。ユーザによりエレメントが選択された場合、管理サーバプログラム541は、その選択されたエレメントが属するエレメントタイプが先頭カラムに対応したエレメントタイプであり、且つ、その選択されたエレメントに発生したイベントのタイプが関連付けられているテンプレートを選択する。管理サーバプログラム541は、そのテンプレートを通じて絞り込まれた表示対象カラム及び表示対象エレメントを表示する。これにより、情報システムにおいてエレメントタイプ数が多くても、視認性を向上することができる。また、表示対象が、選択されたエレメントとそのエレメントに発生したイベントのタイプに依存するため、イベント分析の精度向上に貢献することができる。
また、本実施形態は、RCAとの併用も可能である。具体的には、例えば、RCAだけでは、イベント根本原因(例えば、障害の根本原因)の特定な困難なことがある。その1つの理由として、RCAは、起こり得るイベントの特定に関して可能な限りビルトインでルール化しておくことにある。一方、本実施形態では、ユーザがテンプレート(表示ルール)をカスタマイズできる。別の言い方をすれば、ユーザがもっている経験則(ナレッジ)をテンプレートに反映できる。このため、例えば、RCAで、障害根本原因の特定の負担を軽減し、さらに、ユーザの経験則適用(テンプレート適用)で、その負担を更に下げることが期待できる。
なお、テンプレートとしては、監視対象とする情報システム100の具体的な構成によらずに複数のユーザに対して共通に用意されているテンプレート(ビルトイン表示ルール)を利用することも考えられるが、障害調査を行う場合には、情報システム100における個別具体的な状況を考慮することが好ましい。実際のユーザ操作に応答した表示結果に従うテンプレートは、実際の情報システム100の個別具体的な状況が考慮され、更に、ユーザの経験則が活かされたテンプレートである。このテンプレートを用いることで、実際の情報システム100について、ビルトイン表示ルールよりも有益な表示を行うことが期待できる。
さて、次に、図3〜図12の説明におけるユーザ操作の具体例を示す。
図13Aは、ユーザ操作と操作内容の関係の一例を示す。図13Bは、ユーザ操作とコンテキストメニューの関係の一例を示す。
カラム展開操作は、例えば、全体構成画面において対象としたいエレメントのオブジェクト上でのダブルクリックである。カラム展開操作をすると、例えば、図3から図4、又は図11から図12に示すように表示が変わる。カラム展開操作が行われた場合には、管理サーバプログラム541は、図21〜図22の処理を実行する。
詳細表示操作は、例えば、障害調査画面において対象としたいエレメントのオブジェクト上で右クリックして図13Bに示すコンテキストメニューを表示させ、コンテキストメニューの「詳細参照」を選択する操作である。詳細表示操作をすると、例えば、図4、図7、図9、図12に示すように、障害調査画面のワークスペース420に詳細が表示される。詳細として表示される情報の種類は、例えば図13Bに示すように、ユーザからメトリックタイプの選択を受け付ける等の方法により指定可能であってもよい。
カラム追加操作は、例えば、全体構成画面(又はその他の画面)において対象としたいエレメントのオブジェクト上で右クリックして図13Bに示すコンテキストメニューを表示させ、コンテキストメニューの「障害調査画面にカラムを追加」を選択する操作である。カラム追加の操作をすると、例えば、図6から図7、又は図8から図9に示すように表示が切り替わる。
影響範囲表示操作は、例えば、障害調査画面において影響範囲を特定したいエレメントのオブジェクト上で右クリックして図13Bに示すコンテキストメニューを表示させ、コンテキストメニューの「影響範囲の確認」(及びユーザ所望のエレメントタイプ)を選択する操作である。影響範囲の特定の操作をすると、例えば、図10に示すように画面が表示される。影響範囲表示操作に応答して追加されるカラムに対応したエレメントタイプは、先頭カラムに対応したエレメントタイプと同じでもよいし、ユーザにより選択されたエレメントタイプでもよい。
テンプレート保存操作は、例えば、障害調査画面において右クリックして図13Bに示すコンテキストメニューを表示させ、コンテキストメニューの「テンプレートの保存」を選択する操作である。
テンプレートグループ化操作は、例えば、障害調査画面において右クリックして図13Bに示すコンテキストメニューを表示させ、コンテキストメニューの「テンプレートのグループ化」を選択する操作である。
図13A及び図13Bに示されるユーザ操作は、上述したように、一例である。図示しないユーザ操作があってよい。例えば、本実施形態では、「テンプレートマージ/編集操作」がユーザ操作の1つとしてある。「テンプレートマージ/編集操作」とは、2以上のテンプレートテーブルを入力とした演算を行い1つのテンプレートテーブルを出力するためのユーザ操作である。出力された1つのテンプレートテーブルは、入力された2以上のテンプレートテーブルのうちの1つが編集されたテンプレートテーブル(編集結果)であってもよいし、入力された2以上のテンプレートテーブルとは別の新たなテンプレートテーブル(マージ結果)であってもよい。
以下、管理サーバプログラム541により行われる処理、及び、その処理において参照される情報の一例を説明する。
管理サーバプログラム541は、情報システム100内の全てのエレメント(例えば全てのノード)、又は、情報システム100内の所定の1以上のエレメントから、構成データを収集し、収集した構成データを基に、例えば図14、図15に示すテーブルを構築できる。図14、図15に示すテーブルは、それぞれ、構成情報543に含まれるテーブルである。構築したテーブルを基に、管理サーバプログラム541は、複数エレメントを検知できる。
図14は、エレメントリストテーブルの一例を示す。
エレメントリストテーブル(Element List Table)1400は、構成情報543に含まれる情報の一例であり、情報システム100内の全てのエレメントのリストである。具体的には、例えば、テーブル1400は、エレメント毎に、エレメントに割り振られた識別情報である「エレメントID(Element ID)」と、エレメントの名前である「エレメント名(Element Name)」と、エレメントのタイプの名前である「エレメントタイプ(Element Type)」とを有する。
図15は、エレメント関係テーブルの一例を示す。
エレメント関係テーブル(Element Relation Table)1500は、構成情報543に含まれる情報の一例であり、エレメント間の関係を表す。具体的には、例えば、テーブル1500は、エレメント毎に、「エレメントID(Element ID)」と、そのエレメントに関係するエレメントのIDである「関係エレメントID(Related Element ID)」とを有する。
図14及び図15に示すテーブルが、図2に示したようなトポロジー構成やエレメントタイプ間の関係を表す。「VM#01」、「VSP#02」のような識別名(例えば共通名+識別番号)が使用されていれば、それらの各々はエレメントを表しており、「VM」、「VSP」のように識別名ではなく共通名が使用されていれば、それらの各々はエレメントタイプを表す。
管理サーバプログラム541は、情報システム100内の全てのエレメント(例えば全てのノード)から、メトリックを受信し、受信したメトリックを、例えば図示しないエレメントメトリックテーブルに登録する。エレメントメトリックテーブルは、管理情報542に含まれるテーブルである。エレメントメトリックテーブルを基に、管理サーバプログラム541は、いつどのエレメントでメトリックが生じたかを知ることができる。
図16は、グループテーブルの一例を示す。
グループテーブル1600は、テンプレートグループのIDとグループ名との関係を表すテーブルである。すなわち、グループテーブル1600は、テンプレートグループ毎に、「グループID(Group ID)」と、「グループ名(Group Name)」とを有する。
選択タイプ(先頭カラムに対応したエレメントタイプ)及びイベントタイプが同一のテンプレートテーブルであっても、テンプレートテーブルが属する環境が異なることがあり得る。ここで言う「環境」とは、エレメントが属する環境であり、例えば、選択エレメント(例えば全体構成画面300において選択されたエレメント)及び関係エレメント(選択エレメントにトポロジー的に関係するエレメント)のうちの少なくとも1つのエレメントの上位のエレメントでよい。ここで言う「上位のエレメント」は、例えば、選択エレメント及び関係エレメントのうちの少なくとも1つをコンポーネントとして有するノード(例えば“Storage”)、又は、選択エレメント及び関係エレメントのうちの少なくとも1つがリソースとなるクライアント(例えば“Company21”)でよい。
図17は、エレメントイベントテーブルの一例を示す。
エレメントイベントテーブル(Element Event Table)1700は、監視結果情報544に含まれる情報の一例であり、検出されたイベントに関する情報を示す。エレメントイベントテーブル1700はイベント毎に、イベントが発生したエレメントの識別情報である「エレメントID(Element ID)」と、イベントのタイプの識別番号である「イベントタイプ(Event Type)」と、そのイベントのタイプの名前である「イベントタイプ名(Event Type Name)」と、イベントが発生した時刻である「発生時刻(Occurrence Time)」と、イベントメッセージの識別情報である「イベントメッセージID(Event Message ID)」とを有する。
図18Aは、第1のテンプレートテーブルの一例を示す。図18Bは、第2のテンプレートテーブルの一例を示す。第1及び第2のテンプレートテーブル1900B1及び1900B2のいずれも、テンプレートテーブルである。以下、異なる複数のテンプレートテーブルを、「テンプレートテーブル1900」と総称することがある。
テンプレートテーブル(Template Table)1900は、管理情報542に含まれる情報の一例であり、テンプレートを表す。テンプレートテーブル1900は、テンプレートに従う表示対象カラム毎にエントリを有する。すなわち、各エントリは、障害調査画面のカラムスペース410に表示されるエレメントタイプカラムに対応する。エントリは、テンプレートの識別情報である「ルールID(Rule ID)」と、テンプレートが属するテンプレートグループの識別情報である「グループID(Group ID)」と、テンプレートに関連付けられたイベントタイプの識別番号である「イベントタイプ(Event Type)」と、エントリに対応するカラムの番号である「カラム番号(Column Num)」と、参照先のカラム(左隣のカラム)の番号である「参照先カラム番号(Ref Column Num)」と、カラムに対応するエレメントのタイプである「エレメントタイプ(Element Type)」と、カラムに対応するエレメントでエラーと判定されたメトリックのタイプである「メトリックタイプ(Metric Type)」と、エラーと判定された際に使用された閾値である「閾値(Threshold Value)」と、テンプレートテーブルに割り振られたテンプレート名及びテンプレート作成日等の情報が含まれる「Others」とを有する。本実施形態では、同一グループ名(図16参照)に属する異なる複数のテンプレートテーブル1900に、同一グループIDが設定される(「グループ名」は環境タイプの一例である)。テンプレート名は、テンプレート保存操作に応答して行われるテンプレート保存処理においてユーザから入力された名前(又は一時テンプレートテーブルの内容を基に管理サーバプログラムにより決定された名前)でよく、テンプレート作成日は、テンプレート保存処理の実行日又は一時テンプレートテーブル1950の最終更新日でよい。テンプレートテーブル1900の「Others」を基に、図12に示した該当テンプレート一覧412が生成され表示されてよい。「Others」は、テンプレートテーブル1900が属する環境タイプ毎に、そのテンプレートテーブル1900に対応した環境詳細情報を含んでよい。環境詳細情報は、対応する環境タイプについての環境の詳細を表す情報であり、例えば、ノードの製品名でよい。テンプレートテーブル1900と環境詳細情報との関連付けは、環境詳細情報を「Others」に含める方法に限られない。
2以上のテンプレートテーブル1900をベース(入力)とした演算の結果として1つの新たなテンプレートテーブルを出力することができる。
図19Aは、テンプレートテーブル1900B1及び1900B2のAND演算結果としてのテンプレートテーブル1900Pを示す。
テンプレートテーブル1900Pは、2つのテーブル1900B1及び1900B2を入力としたAND演算の結果として新たに作成されたテンプレートテーブルの一例である。テンプレートテーブル1900Pは、2つのテーブル1900B1及び1900B2のエントリのうち、同じエントリのみを有する。「同じエントリ」とは、具体的には、相対エントリ順番及びエレメントタイプが同じエントリである。「相対エントリ順番が同じ」とは、基準エントリを同じとしたときのエントリ順番であって、基準エントリのエントリ順番との比較の結果が同じことを意味する。具体的には、図18A及び図18Bのテーブル1900B1及び1900B2によれば、エレメントタイプ「VM」、「HV」、「FC Switch」及び「LDEV」がそれぞれ存在し、且つ、それらの並び順は同じである。このため、エレメントタイプ「VM」、「HV」、「FC Switch」及び「LDEV」の各々については、相対エントリ順番は同じである。より具体的には、例えば、「HV」を基準とした場合、テーブル1900B1及び1900B2のどちらにおいても、相違するエレメントタイプ「DS」及び「SSD」を除けば、「FC Switch」の相対エレメント順番は同じである。従って、図19Aに示すように、テンプレートテーブル1900Pは、2つのテーブル1900B1及び1900B2に共通するエレメントタイプ「VM」、「HV」、「FC Switch」及び「LDEV」にそれぞれ対応した4つのエントリを有する。
但し、テンプレートテーブル1900Pに関連付けられるルールIDは、2つのテーブル1900B1及び1900B2にそれぞれ対応したルールID「1」及び「2」とは別のルールID「3」が割り振られる。新たなテンプレートのテーブルだからである。また、テンプレートテーブル1900Pに関連付けられるグループID及びイベントタイプは、2つのテーブル1900B1及び1900B2から選択された1つのテーブルに関連付けられているグループID及びイベントタイプである。2つのテーブル1900B1及び1900B2のうちのいずれのテーブルが選択されるかは、所定のポリシー(例えば、ルールIDが最も小さい等)に従う。ルールID、グループID及びイベントタイプについてこの段落で述べた説明は、AND演算に代えて又は加えて、他の演算についても適用されてよい。従って、以下の図19B、図20A及び図20Bでの説明では、新たに作成されたテンプレートテーブルに関連付けられるルールID、グループID及びイベントタイプの説明を省略する。
図19Bは、テンプレートテーブル1900B1及び1900B2のOR演算結果としてのテンプレートテーブル1900Qを示す。
テンプレートテーブル1900Qは、2つのテーブル1900B1及び1900B2のマージ結果として新たに作成されたテンプレートテーブルの一例である。テンプレートテーブル1900Qは、2つのテーブル1900B1及び1900B2のエントリのうち、同じエントリの他に、2つのテーブル1900B1及び1900B2のうちのいずれかのテーブルにのみ存在するエレメントタイプのエントリも有する。具体的には、テンプレートテーブル1900Qは、2つのテーブル1900B1及び1900B2に共通するエレメントタイプ「VM」、「HV」、「FC Switch」及び「LDEV」にそれぞれ対応した4つのエントリの他に、テーブル1900B1にのみあるエレメントタイプ「DS」のエントリと、テーブル1900B2にのみあるエレメントタイプ「SSD」のエントリとを有する。
図20Aは、テンプレートテーブル1900B1及び1900B2の置換演算結果としてのテンプレートテーブル1900Rを示す。
テンプレートテーブル1900Rは、2つのテーブル1900B1及び1900B2のうちのテーブル1900B1の編集後のテンプレートテーブルの一例である。テンプレートテーブル1900Rによれば、一方のテーブル1900B1におけるエントリのうち、テーブル1900B1及び1900B2間で異なるエントリ(エレメントタイプが異なるエントリ)が、他方のエントリに置換されている。具体的には、テーブル1900B1における、エレメントタイプ「DS」のエントリが、テーブル1900B2における、エレメントタイプ「SSD」のエントリに置換されている。
図20Bは、テンプレートテーブル1900B1の削除算結果としてのテンプレートテーブル1900Sを示す。
テンプレートテーブル1900Sは、テーブル1900B1の編集後のテンプレートテーブルの一例である。テンプレートテーブル1900Sによれば、テーブル1900B1から、エレメントタイプ「DS」のエントリが削除されている。
図21は、カラム展開処理の流れの一例を示す。
カラム展開処理は、カラム展開操作に応答して行われる処理である。
管理サーバプログラム541は、エレメントID(カラム展開操作において指定されたエレメントID)とグループID(ユーザにより入力されたグループID)とのうちの少なくともエレメントIDを受信する(S2101)。図21及び図22の説明において、S2101で受信したエレメントIDを、「選択エレメントID」と言い、選択エレメントIDが表すエレメントを「選択エレメント」と言う。また、S2101で受信したグループIDを、「選択グループID」と言い、選択グループIDが表すテンプレートグループを「選択グループ」と言う。
管理サーバプログラム541は、選択エレメントID及び選択グループIDのうちの少なくとも選択エレメントIDをキーに、エレメントイベントテーブル1700及びテンプレートテーブル1900のうちの少なくともエレメントテーブル1700を参照する(S2102)。管理サーバプログラム541は、少なくとも1つの選択エレメントIDと同じエレメントIDがエレメントイベントテーブル1700に存在するか否かの第1判定と、選択グループIDと同じグループIDが存在するテンプレートテーブル1900が存在するか否かの第2判定とのうちの少なくとも第1判定を行う(S2103)。第1及び第2判定のうちの少なくとも1つの結果が肯定の場合、S2103の判定結果が肯定であり、第1及び第2判定のうちのいずれの結果も否定の場合、S2103の判定結果が否定となる。
S2103の結果が否定の場合(S2103:NO)、管理サーバプログラム541は、障害調査画面を表示し、1カラム目(左から1番目のカラム)に、選択エレメントのエレメントオブジェクトを表示する(S2105)。次に、管理サーバプログラム541は、いずれかのテンプレートテーブル1900において、全ての選択エレメントが、カラム番号が1のエントリの条件(エレメントタイプ及びメトリックタイプ及び閾値)を満たしているか否かを判定する(S2106)。
S2106の判定結果が肯定の場合(S2106:YES)、適用可能なテンプレート(該当テンプレート)があるということなので、管理サーバプログラム541は、指定ルールIDに対応するテンプレートの全カラムに対応するエントリについて、S2107〜S2110を行う(ループG)。ここで、「指定ルールID」とは、S2106の条件を満たす複数のテンプレートの内の処理対象とするテンプレートのルールIDのことをいう。指定ルールIDとしては、例えば、S2106の条件を満たす複数のテンプレートの内の最小のルールIDとしてもよい。また、指定ルールIDとしては、ユーザから指定されたルールID(例えば、図12の障害調査画面のテンプレート一覧412指定されたテンプレートのルールID)としてもよい。
管理サーバプログラム541は、変数「カラム番号」をインクリメント(+1)する(S2107)。なお、変数「参照カラム番号」を、インクリメント前のカラム番号とする。
次に、管理サーバプログラム541は、変数「カラム番号」が最大値を超えたか否かを判定する(S2108)。
S2108の判定結果が肯定の場合(S2108:YES)、管理サーバプログラム541は、ループGを抜けて、処理を終了する。一方、S2108の判定結果が否定の場合(S2108:NO)、管理サーバプログラム541は、指定ルールIDのテンプレートにおける変数「カラム番号」と変数「参照カラム番号」とに対応するエントリを特定し、このエントリのエレメントタイプに対応するエレメントであって、エントリの条件(メトリックタイプ及び閾値)を満たすエレメントを特定する(S2109)。なお、テンプレートのエントリに、メトリックタイプ及び閾値が設定されていない場合には、エントリのエレメントタイプに対応するエレメントを特定する。
次に、管理サーバプログラム541は、特定したエレメントの各々に対して、S2110を実行する(ループH)。1つのエレメントを例に取る。
管理サーバプログラム541は、対象のエレメントのエレメントオブジェクトを、障害調査画面の変数「カラム番号」に対応するエレメントタイプカラム内に表示する(S2110)。なお、カラム番号に対応するエレメントタイプカラムがまだ障害調査画面に表示されていない場合、管理サーバプログラム541は、カラム番号に対応するエレメントタイプカラムを表示する。
一方、S2106の判定結果が否定の場合(S2106:NO)、適用可能なテンプレートがないということなので、管理サーバプログラム541は、全ての選択エレメントの各々を対象に、S2111〜S2114を実行する(ループI)。以下、1つの選択エレメント(図23の説明において「対象選択エレメント」という)を例に取る。
管理サーバプログラム541は、対象選択エレメントに関係するエレメントのエレメントID、エレメントタイプをエレメント関係テーブル1500から取得する(S2111)。次に、管理サーバプログラム541は、関係するエレメントが属するエレメントタイプのそれぞれに対して、S2112〜S2114を実行する(ループJ)。以下、1つの関係するエレメント(図23の説明において「対象関係エレメント」という)を例に取る。
管理サーバプログラム541は、エレメントイベントテーブル1700を参照し、対象関係エレメントにおいてイベントが発生している場合には、この対象関係エレメントのエレメントID及びイベントタイプを取得し(S2112)、対象関係エレメントを障害調査画面の2つ目のカラムに表示し(S2113)、対象関係エレメントについて、一時テンプレート保存処理を実行する(S2114)。一時テンプレート保存処理により、一時テンプレートテーブル1950が保存される。具体的には、例えば、一時テンプレート保存処理において、管理サーバプログラム541は、ルールID「−1」、変数「カラム番号」の値、変数「参照カラム番号」の値、取得したエレメントタイプ、メトリックタイプ、及び閾値を含むエントリを一時テンプレートテーブル1950に追加する。先頭エントリに、S2101で受信したエレメントIDのうちの少なくとも1つのエレメントIDに対応したエレメントに発生したイベントのイベントタイプが含まれている。また、先頭エントリに、ユーザにより指定されたグループID、又は、先頭カラムに対応したエレメントタイプが属するグループ名に対応したグループID(先頭カラムに対応したエレメントタイプをキーにグループテーブル1600を参照することにより特定されたグループID)が含まれてよい。
S2103の結果が肯定の場合(S2103:YES)、管理サーバプログラム541は、テンプレート選択処理(図22)を行う(S2104)。テンプレート選択処理において選択されたテンプレートテーブルについて、ループGが行われる。
図22は、テンプレート選択処理の流れの一例を示す。
テンプレート選択処理では、選択グループからテンプレートテーブル1900を取得する第1サブ処理と、少なくとも1つの選択エレメントに発生したイベントのイベントタイプに関連付けられているテンプレートテーブル1900を所定の評価軸順に並べる第2サブ処理とのうちの少なくとも1つ(本実施形態では少なくとも第2サブ処理)が実行される。第1サブ処理及び第2サブ処理のうちの少なくとも1つのサブ処理の結果に基づき、テンプレート選択処理において、ユーザ又は管理サーバプログラム541により、1以上のテンプレートテーブル1900が選択される。
第1サブ処理は、S2201〜S2204を含んだ処理である。具体的には、下記の通りである。
選択グループIDと同じグループIDが存在するテンプレートテーブル1900が存在する場合(S2201:YES)、管理サーバプログラム541は、選択グループIDと同じグループIDが存在するテンプレートテーブル1900を取得し(ループA(S2202))、取得したテンプレートグループ1900(つまり選択グループ)から該当テンプレートテーブル1900を選択する(S2203)。管理サーバプログラム541は、S2203で選択したテンプレートテーブル1900を表示する(S2204)。
ここで言う「該当テンプレートテーブル」とは、1以上の選択エレメントに関係するテンプレートテーブルであり、より具体的には、例えば、1以上の選択エレメントとそれの関係エレメントとのうちの少なくとも1つが属する環境に対応したテンプレートテーブルである。「1以上の選択エレメントとそれの関係エレメントとのうちの少なくとも1つが属する環境」は、エレメントリストテーブル1400及びエレメント関係テーブル1500を含んだ構成情報543を参照することにより特定可能である。「環境」は、1以上の選択エレメント及びそれの関係エレメントのうちの少なくとも1つをコンポーネントとして有するノードでよい。より具体的には、例えば、選択エレメントが「VM21」であり、選択エレメントに対応した環境タイプ(グループ名)が、「FC Switch」であり、「FC Switch」について、「FC Switch4」とその関係ノードを含むテンプレートテーブルAと、「FC Switch5」とその関係ノードとを含むテンプレートテーブルBとがあるとする。この場合、図2によれば、選択エレメント「VM21」に関係するFC Switchは、「FC Switch4」である。このため、S2203では、テンプレートテーブルA及びBのうち、テンプレートテーブルAが該当テンプレートテーブルとして選択される。S2204で、選択された該当テンプレートテーブルが表示される。
なお、S2204は無くてもよい。
また、S2203で、複数の該当テンプレートテーブルがある場合、S2204で、選択された複数の該当テンプレートテーブルの一覧が表示されてよい。
また、S2203で、複数の該当テンプレートテーブルがある場合、管理サーバプログラム541は、その複数の該当テンプレートテーブルを、評価軸順に並べてもよい。S2203で、管理サーバプログラム541は、評価軸順に並んだ複数の該当テンプレートテーブルのうちの少なくとも先頭の該当テンプレートテーブルを選択してよい。また、S2204では、評価軸順に並んだ複数の該当テンプレートテーブルの一覧が表示されてもよい。
以上の第1サブ処理の次に、第2サブ処理が行われる。しかし、サブ処理の実行順序はそれに限らない。第2サブ処理が先に行われてもよい。
第2サブ処理は、ループB(S2205)、S2206、及び、ループC(ループD(S2207)、S2208及びS2209)を含んだ処理である。具体的には、下記の通りである。
管理サーバプログラム541は、選択エレメントID毎に、その選択エレメントIDと同じエレメントIDを含んだエントリ(レコード)をエレメントイベントテーブル1700から取得する(ループB(S2205))。次に、管理サーバプログラム541は、取得されたエントリを、第1の評価軸に従う順序に並べる(S2206)。
次に、管理サーバプログラム541は、例えば、S2206により並んだエントリの先頭のエントリから順に、エントリ毎に、ループD(S2207)、S2208及びS2209を行う(ループC)。以下、1つのエントリを例に取る。管理サーバプログラム541は、そのエントリが表すイベントタイプが関連付けられているテンプレートテーブルを全て取得する(ループD(S2207))。そして、管理サーバプログラム541は、ループD(S2207)で取得したテンプレートテーブルを、第2の評価軸に従う順序に並べ(S2208)、その並んだテンプレートテーブルの一覧を表示する(S2209)。第2の評価軸は、第1の評価軸と同じでも違っていてもよい。
最後に、管理サーバプログラム541は、S2204で表示されたテンプレートテーブルと、S2209で表示されたテンプレートテーブルのうちの1以上のテンプレートテーブルの選択を、ユーザから受け付ける(S2210)。テンプレートテーブルは、このようにマニュアルで選択されてよいが、管理サーバプログラム541により自動で選択されてもよい。S2210で選択されたテンプレートテーブルが、テンプレート選択処理において選択されたテンプレートテーブルである。
以上が、テンプレート選択処理の流れである。
なお、テンプレート選択処理では、第1サブ処理で特定された該当テンプレートテーブルが、S2210で自動的に選択されてもよいし、第1サブ処理で少なくとも1つの該当テンプレートテーブルがあれば第2サブ処理がスキップされてもよい。なぜなら、選択グループIDはユーザによりマニュアルで指定されたテンプレート候補群であり、そのテンプレート候補群から選択されたテンプレートテーブルを優先することが好ましいと言うことができるためである。
また、テンプレート選択処理では、グループIDの受信はオプションであってもよい。つまり、グループIDの受信は無くてもよい。
また、第1及び第2の評価軸のうちの少なくとも1つは、予め決められていてもよいし、複数の評価軸からユーザによりマニュアルで(又は所定のポリシーに従い自動で)選択された評価軸でもよい。第1及び第2の評価軸のうちの少なくとも第2の評価軸(テンプレートテーブルの並びのための評価軸)になり得る評価軸は、下記(R1)〜(R6)のうちのいずれか1つでよい。なお、本実施形態の説明において、第1時刻より第2時刻が「早い」とは、第1時刻が第2時刻より過去である(古い)ことを意味し、第1時刻より第2時刻が「遅い」とは、第1時刻が第2時刻より将来である(新しい)ことを意味する。
(R1)イベント発生時刻
この評価軸が採用された場合、関連付けられているイベントタイプのイベントが発生した時刻が早い順にテンプレートテーブルが並ぶ。従って、先頭のテンプレートテーブルは、発生時刻が最も早いイベントのイベントタイプが関連付けられているテンプレートテーブルである。この評価軸によれば、発生時刻が早いイベントほど早く分析(例えばイベントの根本原因の分析)を開始することが期待できる。
(R2)イベントタイプの優先順位
この評価軸が採用された場合、関連付けられているイベントタイプの優先順位が高い順にテンプレートテーブルが並ぶ。従って、先頭のテンプレートテーブルは、最も優先順位が高いイベントタイプが関連付けられているテンプレートテーブルである。この評価軸によれば、優先順位が高いイベントタイプのイベントほど早く分析を開始することが期待できる。
(R3)テンプレートテーブルの作成された順番
この評価軸が採用された場合、作成された時刻が遅い順にテンプレートテーブルが並ぶ。従って、先頭のテンプレートテーブルは、最近作成されたテンプレートテーブルである。この評価軸によれば、最も正しいことが期待されるテンプレートテーブルを選択することが期待できる。
(R4)テンプレートテーブルの選択履歴
この評価軸によれば、テンプレートテーブルの選択履歴に基づくいわゆる学習機能により、テンプレートテーブルの並び順が制御される。この評価軸が採用された場合、例えば、所定期間において選択された回数が多い順、又は、最近選択された時刻が遅い順にテンプレートテーブルが並ぶ。従って、先頭のテンプレートテーブルは、例えば、最も選択回数が多いテンプレートテーブル、又は、最近選択されたテンプレートテーブルである。この評価軸によれば、テンプレートテーブルの選択履歴から最も正しいことが期待されるテンプレートテーブルを選択することが期待できる。
(R5)イベントエレメント割合
「イベントエレメント」とは、選択エレメントのうちイベントが発生しているエレメントである。「イベントエレメント割合」とは、選択エレメント数に対するイベントエレメント数の割合である。この評価軸によれば、イベントエレメント割合の大きい順にテンプレートテーブルが並ぶ。従って、先頭のテンプレートテーブルは、最もイベントエレメント割合が大きいテンプレートテーブルである。この評価軸によれば、イベントエレメント割合が大きいテンプレートテーブルを選択することが期待できる。
(R6)イベントエレメント数
この評価軸によれば、イベントエレメント数の大きい順にテンプレートテーブルが並ぶ。従って、先頭のテンプレートテーブルは、最もイベントエレメント数が大きいテンプレートテーブルである。この評価軸によれば、イベントエレメント数が大きいテンプレートテーブルを選択することが期待できる。
図23は、テンプレートグループ作成処理の流れの一例を示す。
管理サーバプログラム541は、ルールID及びグループ名を受信する(S2301)。受信したグループ名と同じグループ名がグループテーブル1600になければ(S2302:NO)、管理サーバプログラム541は、新たなグループIDを持つエントリをグループテーブル1600に追加し(S2303)、そのエントリに、受信したグループ名を登録する(S2304)。一方、受信したグループ名と同じグループ名がグループテーブル1600にあれば(S2302:YES)、管理サーバプログラム541は、受信したグループ名に対応するグループIDをグループテーブル1600から取得する(S2304)。
受信したルールID=−1でなければ(S2306:NO)、管理サーバプログラム541は、S2303又はS2305で取得されたグループIDを、受信したルールIDを有するテンプレートテーブル1900に登録する(S2308)。一方、受信したルールID=−1であれば(S2306:YES)、管理サーバプログラム541は、一時テンプレートをテンプレートとして保存し(S2307)、S2308を行う。
以下、2以上のテンプレートテーブルを入力とした演算の結果として1つのテンプレートテーブルを出力する処理の一例を説明する。本実施形態では、入力されるテンプレートテーブルの数は2である。以下、入力としての2つのテンプレートテーブル(テンプレート)を「テンプレート1」及び「テンプレート2」と言う。
図24は、AND演算処理の流れの一例を示す。
AND演算処理によれば、テンプレート1及び2間の同じエントリ(同じ相対エントリ順番且つ同じエレメントタイプのエントリ)が、新しいテンプレートに追加される。テンプレート1及び2間の異なるエントリ(相対エントリ順番及びエレメントタイプの少なくとも1つが異なるエントリ)は、新しいテンプレートに追加されない。
具体的には、例えば、管理サーバプログラム541は、テンプレート1及び2にそれぞれ対応した2つのルールID(以下、図24の説明において「入力ルールID」)と、マージ先テンプレート(新たなテンプレートテーブル)に関連付けられるルールID(以下、図24の説明において「出力ルールID」)、グループID及びイベントタイプを受信する(S2401)。これらの情報は、例えばユーザにより入力された情報でよい。
管理サーバプログラム541は、2つの入力ルールIDにそれぞれ対応した2つのテンプレート1及び2を取得する(S2402)。管理サーバプログラム541は、i=1とする(S2403)。iは、カラム番号と比較される変数である。iの値毎に、ループA(S2404〜S2409)が行われる。以下、iについて1つの値を例に取る。
管理サーバプログラム541は、iが、テンプレート1及び2の両方のカラム番号最大値を超えているか否かを判断する(S2404)。S2404の判断結果が肯定の場合(S2404:YES)、ループAが終了する。
S2404の判断結果が否定の場合(S2404:NO)、管理サーバプログラム541は、iと同じ値のカラム番号がテンプレート1及び2に存在するか否かを判断する(S2405)。
S2405の判断結果が肯定の場合(S2405:YES)、管理サーバプログラム541は、テンプレート1及び2における2つのエントリが同じか否かを判断する(S2406)。ここで「同じエントリ」とは、相対エントリ順番及びエレメントタイプが少なくとも同じことを意味し、具体的には、例えば、ルールID、グループID及びイベントタイプ以外の内容が同じことを意味する。
S2406の判断結果が肯定の場合(S2406:YES)、管理サーバプログラム541は、同じエントリのうちのテンプレート1におけるエントリを、マージ先テンプレートに追加し(S2407)、追加したエントリにおけるルールIDを、出力ルールIDに変更する(S2408)。
S2405又はS2406の判断結果が否定の場合(S2405:NO又はS2406:NO)、又は、S2408の後、管理サーバプログラム541は、iの値を1インクリメントする(S2409)。
ループAの終了は、テンプレート1及び2間の同じエントリが全てマージ先テンプレートに追加されたことを意味する。管理サーバプログラム541は、マージ先テンプレートの1番目のエントリに、S2401で受信したグループID及びイベントタイプを登録する(S2410)。最後に、管理サーバプログラム541は、マージ先テンプレートを保存する(S2411)。つまり、管理サーバプログラム541は、メモリ上のマージ先テンプレートを1つのテンプレートテーブル1900として新たに追加する。
図25は、OR演算処理の流れの一例を示す。
OR演算処理によれば、テンプレート1及び2間の同じエントリだけでなく、テンプレート1及び2間の異なるエントリも、新しいテンプレートに追加される。
具体的には、例えば、管理サーバプログラム541は、テンプレート1及び2にそれぞれ対応した2つのルールID(以下、図25の説明において「入力ルールID」)と、マージ先テンプレートに関連付けられるルールID(以下、図25の説明において「出力ルールID」)、グループID及びイベントタイプを受信する(S2501)。
管理サーバプログラム541は、2つの入力ルールIDにそれぞれ対応した2つのテンプレート1及び2を取得する(S2502)。管理サーバプログラム541は、i=1とする(S2503)。iの値毎に、ループA(S2504〜S2513)が行われる。以下、iについて1つの値を例に取る。
管理サーバプログラム541は、iが、テンプレート1及び2の両方のカラム番号最大値を超えているか否かを判断する(S2504)。S2504の判断結果が肯定の場合(S2504:YES)、ループAが終了する。
S2504の判断結果が否定の場合(S2504:NO)、管理サーバプログラム541は、iと同じ値のカラム番号がテンプレート1及び2に存在するか否かを判断する(S2505)。
S2505の判断結果が肯定の場合(S2505:YES)、管理サーバプログラム541は、テンプレート1及び2における2つのエントリが同じか否かを判断する(S2506)。
S2506の判断結果が肯定の場合(S2506:YES)、管理サーバプログラム541は、同じエントリのうちのテンプレート1におけるエントリを、マージ先テンプレートに追加する(S2507)。
S2505又はS2506の判断結果が否定の場合(S2505:NO又はS2506:NO)、管理サーバプログラム541は、iと同じカラム番号のエントリがテンプレート1に存在するか否かを判断する(S2508)。S2508の判断結果が肯定の場合(S2508:YES)、管理サーバプログラム541は、マージ先テンプレートに、そのエントリを追加する(S2509)。S2509の後(又は、S2508の判断結果が否定の場合(S2508:NO))、管理サーバプログラム541は、iと同じカラム番号のエントリがテンプレート2に存在するか否かを判断する(S2510)。S2510の判断結果が肯定の場合(S2510:YES)、管理サーバプログラム541は、マージ先テンプレートに、そのエントリを追加する(S2511)。
管理サーバプログラム541は、S2509、S2511及びS2512において追加したエントリ(マージ先テンプレート)におけるルールIDを、出力ルールIDに変更する(S2512)。そして、管理サーバプログラム541は、iの値を1インクリメントする(S2513)。
ループAの終了は、テンプレート1及び2間の同じエントリ及び異なるエントリが全てマージ先テンプレートに追加されたことを意味する。管理サーバプログラム541は、マージ先テンプレートの1番目のエントリに、S2501で受信したグループID及びイベントタイプを登録する(S2514)。最後に、管理サーバプログラム541は、マージ先テンプレートを保存する(S2515)。
図26は、置換演算処理の流れの一例を示す。
置換演算処理によれば、テンプレート1の一部のエントリが、テンプレート2の一部のエントリに置換される。
具体的には、例えば、管理サーバプログラム541は、テンプレート1(置換元)及びテンプレート2(置換先)にそれぞれ対応した2つのルールIDを受信する(S2601)。
管理サーバプログラム541は、2つの入力ルールIDにそれぞれ対応した2つのテンプレート1及び2を取得する(S2602)。
管理サーバプログラム541は、置換元カラム番号(カラム番号1)と、置換先カラム番号(カラム番号2)を受信する(S2603)。これらのカラム番号は、ユーザにより入力された番号でよい。
管理サーバプログラム541は、カラム番号1を含んだエントリであるエントリ1をテンプレート1から特定し、カラム番号2を含んだエントリであるエントリ2をテンプレート2から特定し、エントリ1の少なくとも一部(例えば、エレメントタイプ、メトリックタイプ、閾値)に、エントリ2の少なくとも一部(例えば、エレメントタイプ、メトリックタイプ、閾値)を上書きする(S2604)。結果として、テンプレート1が更新される。
管理サーバプログラム541は、更新後のテンプレート1を保存する(S2605)。
図27は、削除演算処理の流れの一例を示す。
削除演算処理によれば、入力されたテンプレートのうちの少なくとも1つのレコードが削除される。すなわち、そのテンプレートから、削除対象のエントリ(レコード)が発見された場合、そのエントリが削除され、残ったエントリにおけるカラム番号と参照先カラム番号が振り直される。
具体的には、例えば、管理サーバプログラム541は、削除元テンプレート(テンプレート1)に対応したルールIDを受信する(S2701)。管理サーバプログラム541は、受信した入力ルールIDに対応したテンプレート1を取得する(S2702)。管理サーバプログラム541は、削除対象のカラム番号を受信する(S2703)。管理サーバプログラム541は、i=1とし、j=1とする(S2704)。iの値毎に、ループA(S2705〜S2713)が行われる。以下、iについて1つの値を例に取る。
管理サーバプログラム541は、iが、テンプレート1のカラム番号最大値を超えているか否かを判断する(S2705)。S2705の判断結果が肯定の場合(S2705:YES)、ループAが終了する。
S2705の判断結果が否定の場合(S2705:NO)、管理サーバプログラム541は、削除対象カラム番号がiと同じ値であり且つその削除対象のカラム番号がテンプレート1に存在するか否かを判断する(S2706)。
S2706の判断結果が否定の場合(S2706:NO)、管理サーバプログラム541は、i=カラム番号のエントリに、カラム番号としてjの値を登録し、且つ、参照先カラム番号として(j−1)の値を登録する(S2712)。そして、管理サーバプログラム541は、i及びjをそれぞれ1インクリメントする(S2713)。
S2706の判断結果が肯定の場合(S2706:YES)、管理サーバプログラム541は、i=1か否かを判断する(S2707)。S2707の判断結果が肯定の場合(S2707:YES)、管理サーバプログラム541は、削除対象のカラム番号を含んだエントリにおけるルールID、グループID及びイベントタイプを、(i+1)=カラム番号を含んだエントリに上書きする(S2708)。S2708の後(又は、S2707の判断結果が否定の場合(S2707:NO))、管理サーバプログラム541は、(i+1)=カラム番号を含んだエントリに、カラム番号としてjの値を登録し、且つ、参照先カラム番号として(j−1)の値を登録する(S2709)。そして、管理サーバプログラム541は、削除対象のエントリを削除し(S2710)、iを1インクリメントして(S2711)、S2713を行う。つまり、S2706の判断結果が肯定の場合、iは、S2711及びS2713により2インクリメントされることになる。
以下、実施形態を総括する。なお、総括の説明において、適宜、実施形態の変形例等の新たな記載を追加することができる。
管理サーバ557は、管理システムの一例であり、複数タイプに属する複数のエレメントを含む情報システムを管理する。管理サーバ557は、情報システムに接続されたI/F537と、記憶部535と、管理サーバプログラム541を実行するプロセッサ533とを有する。プロセッサ533は、情報システム内のエレメント(ノード)から構成データを収集することで複数のエレメントを検知し、収集した構成データを含んだ構成情報を記憶部535に格納し、検知された複数のエレメントを監視する。プロセッサ533が、(A)テンプレート(テンプレートテーブル1900)を選択し、(B)(A)において選択されたテンプレートに従う並び順に並んだ2以上のカラムを表示する。
(A)において、プロセッサ533は、監視結果を基に選択された1以上のエレメント(1以上の選択エレメント)が属するエレメントタイプである選択エレメントタイプを第1エレメントタイプとし、少なくとも1つの選択エレメントに発生したイベントのイベントタイプが関連付けられているテンプレートを選択する。
各テンプレートは、第1エレメントタイプと、1以上の第2エレメントタイプと、第1エレメントタイプ及び1以上の第2エレメントタイプにそれぞれ対応した2以上のカラムの表示の並び順とを含む。(B)で表示された2以上のカラムのうちの、選択エレメントタイプに対応したカラムである第1カラムには、1以上の選択エレメントにそれぞれ対応した1以上のオブジェクトが表示される。(B)で表示された2以上のカラムのうちの、第1カラム以外の1以上のカラムである1以上の第2カラムの各々には、その第2カラムに対応したエレメントタイプに属し少なくとも1つの選択エレメントにトポロジー的に関係したエレメント(関係エレメント)に対応したオブジェクトが表示される。
これによれば、図28に例示するように、選択エレメント「VM1」〜「VM3」の少なくとも1つに発生しているイベントのイベントタイプがイベントタイプAの場合、イベントタイプAが関連付けられているテンプレートAが選択され、テンプレートAを用いたフィルタリング後の画面Aが表示される。一方、選択エレメント「VM1」〜「VM3」の少なくとも1つに発生しているイベントのイベントタイプがイベントタイプBの場合、イベントタイプBが関連付けられているテンプレートBが選択され、テンプレートBを用いたフィルタリング後の画面Bが表示される。このように、少なくとも1つの選択エレメントに発生したイベントのイベントタイプに適したテンプレートを使用したマルチカラム表示がされる。テンプレートを使用したフィルタリングが行われたため、視認性の向上が期待できる。また、発生したイベントのタイプに関連付けられているテンプレートが選択されて使用されるので、イベントの分析精度の向上が期待できる。
なお、上述した実施形態では、第1カラムは、先頭カラムであるが、図28の画面A(テンプレートA)のように、先頭カラムは、第1カラムに対応した選択エレメントタイプ「VM」よりも上位のエレメントタイプ「Business」でもよい。また、テンプレートは、カスタマイズされたテンプレートに限らず、少なくとも1つのテンプレートは、ビルトインされたテンプレートであってもよい。
少なくとも1つのテンプレートが、1以上のテンプレートを入力とした演算の結果として出力されたテンプレートであって、以下の(p)及び(q)のいずれかに該当するテンプレートである。
(p)入力された1以上のテンプレートのうちの1つが変更されたテンプレート。
(q)入力された1以上のテンプレートとは別の新たなテンプレート。
1以上のテンプレートを入力とした演算によりテンプレートの追加及び編集の少なくとも1つが可能である。このため、テンプレートの追加及び編集の少なくとも1つが容易である。また、テンプレートのメンテナンスの負荷軽減も期待できる。例えば、ホスト553側についてのみ構成変更があった場合、ホスト側に対応したテンプレート(又はテンプレート部分(一部のエントリ))のみを変更し、その後に、変更後のホスト側テンプレートと、既存のストレージ側テンプレートとのOR演算により、一括して、ホスト側の変更が反映された新たなテンプレートを作成するといったことが期待できる。
なお、このような演算は、プロセッサ533が、少なくとも1つの選択エレメントに発生したイベントのイベントタイプが関連付けられているテンプレートを選択することに限られない。すなわち、テンプレートにイベントタイプが関連付けられていなくてもよく、プロセッサ533は、1以上の選択エレメントが属する選択エレメントタイプを第1エレメントタイプとしたテンプレートを選択するようになっている環境においても、1以上のテンプレートを入力とした演算によりテンプレートの追加及び編集の少なくとも1つが可能でよい。
プロセッサ533は、カラム表示に関する過去のユーザ操作に従いテンプレートを作成し、作成したテンプレートを記憶部535に追加する。
障害調査(該当テンプレート無し)での操作等のユーザ操作に応じて、自動的に、テンプレートが増えていく。このため、いつの間にかたくさんのテンプレートが存在し得る。このような環境では、特に、1以上のテンプレートを入力とした演算によるテンプレート追加/編集の利便性は高い。
各テンプレートは、1以上のエントリ(レコード)で構成されたテーブルである。各エントリは、そのエントリに関連付いたカラムに対応したエレメントタイプであるエレメントタイプを表す情報と、そのカラムの隣のカラムを表す情報とを含む。プロセッサ533は、1以上のテンプレートを入力とした演算として、下記(x1)乃至(x4)のいずれかを行う。
(x1)入力された2以上のテンプレート間で相対エントリ順番及びエレメントタイプが同じエントリのみを新たなテンプレートに追加するAND演算。
(x2)入力された2以上のテンプレート間で相対エントリ順番及びエレメントタイプが同じエントリと、入力された2以上のテンプレート間で相対エントリ順番及びエレメントタイプの少なくとも1つが異なるエントリとを新たなテンプレートに追加するOR演算。
(x3)入力されたテンプレートにおけるエントリの少なくとも一部に、入力された別のテンプレートにおけるエントリの少なくとも一部を上書きする置換演算。
(x4)入力されたテンプレートのうちの少なくとも1つのエントリを削除する削除演算。
なお、2以上のテンプレートを入力とした論理演算は、AND/ORに限られず、他種の論理演算が採用されてもよい。
図30に例示するように、少なくとも1つの選択エレメント(例えば或るVM)に2以上のイベントエレメントタイプに対応した2以上のイベントが発生している場合(参照符号3001)、(A)において、プロセッサ533が、選択エレメントタイプを第1エレメントタイプとし2以上のイベントエレメントタイプがそれぞれ関連付けられている2以上のテンプレートを特定し、2以上のテンプレートを入力としたOR演算を実行し、OR演算の結果としての新たなテンプレートを選択してよい(参照符号3004)。参照符号3004では、OR演算結果として新たなテンプレートを用いたマルチカラム表示が実行される。
参照符号3001のようなケースの場合、2以上のテンプレートにそれぞれ対応した2以上の画面(マルチカラム表示)をすることも考えられるが、視認性が低下することが考えられる。そこで、2以上のテンプレートのOR演算結果としてのテンプレートを動的に生成してそのテンプレートを使用すれば、1つのマルチカラム表示画面で(視認性の低下を減らして)、2以上のイベントタイプに対応した2以上のテンプレートのフィルタリング結果全体を把握することが期待できる。
また、図30に例示するように、少なくとも1つの選択エレメント(例えば或るVM)に2以上のイベントエレメントタイプに対応した2以上のイベントが発生している場合(参照符号3001)、(A)において、プロセッサ533が、2以上のテンプレートのうちの一部のテンプレートを選択する第1選択と、2以上のテンプレートのOR演算の結果としての新たなテンプレートを選択する第2選択のいずれを実行するかを決定する(参照符号3002)。第2選択の実行が決定された場合、OR演算が実行される(参照符号3004)。
このように、一部のテンプレートを使用するか、2以上のテンプレートを全て使用するかを選択的に実行できる。例えば、テンプレート数(又は表示対象カラム数)が所定数より少ない場合、第1選択が選択され、テンプレート数(又は表示対象カラム数)が所定数以上の場合、第2選択が選択されてよい。
図30に例示するように、第1の実行が決定された場合、(A)において、プロセッサ533は、2以上のテンプレートを所定の評価軸(例えば上記第2の評価軸)に従う順序に並べてよい(参照符号3003)。所定の評価軸に従う、2以上のテンプレートの並びから、テンプレートが選択される。これにより、評価軸の観点から好ましいテンプレートの選択が可能である。テンプレートの選択は、マニュアルでも自動でもよい。マニュアル選択の場合、2以上のテンプレートが並んだ一覧が表示され、その一覧から、ユーザ所望のテンプレートがマニュアルで選択さてよい。一覧は、テンプレートグループを含んでもよい。それにより、一覧のサイズを減らすことができ、一覧の視認性の向上が期待できる。テンプレートグループを選択した場合、テンプレートグループからテンプレートが選択されてよい。自動選択の場合、評価軸に従い並んだ2以上のテンプレートのうちの少なくとも先頭のテンプレートが選択されてよい。選択されるテンプレートの数は1でも2以上でもよい。
プロセッサ533は、特定の2以上のテンプレートが属する1つのテンプレートグループを作成する。(A)において、プロセッサ533は、少なくとも1つの選択エレメントに関係した環境用のテンプレートを、少なくとも1つの特定のテンプレートグループから選択する。「環境」は、上述したように、例えばノード又はクライアントである。テンプレートがいずれの環境に属するかは、例えば「Others」に含まれていてよい。テンプレートグループは、例えば環境タイプ毎に存在してよい。環境タイプの観点から、2以上のテンプレートのグループ化が可能である。「特定のテンプレートグループ」は、ユーザにより指定されたテンプレートグループ、又は、発生したイベントのイベントエレメントタイプに関連付けられており選択エレメントタイプを第1エレメントタイプとするテンプレートが属するテンプレートグループでよい。
(A)において、少なくとも1つの選択エレメントに発生したイベントのイベントエレメントタイプに関連付けられており選択エレメントタイプを第1エレメントタイプとした複数のテンプレートがある場合、プロセッサ533は、その複数のテンプレートを所定の評価軸に従う順序に並べる。プロセッサ533は、所定の評価軸に従う順序に並んだ複数のテンプレートの一覧を表示してよい。所定の評価軸は、上述したように、(R1)イベント発生時刻、(R2)イベントエレメントタイプの優先順位、(R3)テンプレートの作成された順番、(R4)テンプレートの選択履歴、(R5)イベントエレメント割合、及び、(R6)イベントエレメント数、のうちのいずれか1つでよい。
(B)で表示された2以上のカラムのうちのM番目の第2カラムには、少なくとも1つの選択エレメントについて発生しているイベントと同じイベントが発生しているエレメントに対応したオブジェクトが表示されている(Mは2以上の整数)。(B)で表示された2以上のカラムのうちのN番目の第2カラムには、M番目の第2カラムに表示されているオブジェクトから選択されたオブジェクトに対応するエレメントにトポロジー的に関係している全てのエレメントにそれぞれ対応したオブジェクトが表示されている(N>M)。M番目の第2カラムに対応したエレメントタイプは、第1カラムに対応したエレメントタイプと同じエレメントタイプである。
(B)において、2以上のカラムは、カラムスペースとワークスペースとを有する画面における前記カラムスペースに表示される。ワークスペースは画面においてカラムスペースの上又は下にある。プロセッサ533は、画面に表示されているいずれかのオブジェクトと詳細表示との指定を受け付けた場合、指定されたオブジェクトに対応するエレメントについて、監視結果を表す情報、又は、そのエレメントに対応するエレメントであってそのエレメントが属するエレメントタイプと異なるエレメントタイプに属するエレメントに関する情報を、ワークスペースに表示する。
プロセッサ533は、選択エレメントタイプを第1エレメントタイプとし、少なくとも1つの選択エレメントに発生したイベントのイベントタイプが関連付けられているテンプレートの識別情報の一覧を表示する。その一覧において、テンプレートの識別情報が強調表示されている。プロセッサ533は、その一覧のうちの別のテンプレートの選択を受け付けた場合、2以上のカラムにおける少なくとも先頭カラム以外のカラムの表示を、選択された別のテンプレートに従い更新する。
テンプレートは、カラム表示に関する過去のユーザ操作に従って決められたルールである。プロセッサ533が、(C)選択エレメントタイプに対応したカラムを先頭カラムとして表示し、(D)選択された1以上のエレメントのうちの少なくとも1つにトポロジー的に関係したエレメントがユーザ操作に従い選択される都度に、その選択されたエレメントに対応したオブジェクト又はその選択されたエレメントにトポロジー的に関係したエレメントに対応したオブジェクトを含んだカラムを直前のカラムに並べて表示し、(E)テンプレートの保存指示を受け付けた場合、表示されているカラムの並び順を規定したテンプレートを記憶部に格納する。(E)で格納されたテンプレートにおいて、第1エレメントタイプは、表示されているカラムのうちの先頭カラムに対応した前記選択エレメントタイプであり、第2エレメントタイプは、表示されているカラムのうちの先頭カラム以外のカラムに対応したエレメントタイプである。(C)及び(D)の各々において、カラムは、カラムスペースとワークスペースとを有する画面における前記カラムスペースに表示される。ワークスペースは画面においてカラムスペースの上又は下にある。(C)及び(D)の各々において、プロセッサ533は、その画面に表示されているいずれかのオブジェクトと詳細表示との指定を受け付けた場合、指定されたオブジェクトに対応するエレメントについて、監視結果を表す情報、又は、そのエレメントに対応するエレメントであってそのエレメントが属するエレメントタイプと異なるエレメントタイプに属するエレメントに関する情報を、ワークスペースに表示する。(C)において、プロセッサ533は、少なくとも1つの選択エレメントにトポロジー的に関係しているエレメントであって、選択された1以上のエレメントのうちの少なくとも1つについて発生しているイベントと同じイベントが発生している少なくとも1つのエレメントがあれば、その少なくとも1つのエレメントが属する1以上のエレメントタイプにそれぞれ対応した1以上のカラムを表示する。表示された1以上のカラムの各々には、そのカラムに対応したエレメントタイプに属し、少なくとも1つの選択エレメントにトポロジー的に関係し、少なくとも1つの選択エレメントについて発生しているイベントと同じイベントが発生している全てのエレメントに対応したオブジェクトが表示される。(D)において選択されたエレメントが、イベントが発生しているエレメントであれば、同じエレメントタイプに属し同じイベントが発生している別のエレメントに対応したオブジェクトも同じカラムに表示される。(D)において選択されたエレメントが、イベントが発生していないエレメントであれば、その選択されたエレメントのみがカラムに表示される。
テンプレートが、2以上のカラムのうち、イベントが発生しているエレメントに対応したオブジェクトが表示されるカラムについて、エレメントが表示対象とされるための条件を含む。イベントは、障害である。条件は、選択されたイベントについて障害が発生していると判定されるためのメトリックエレメントタイプとそのメトリックエレメントタイプに属するメトリック値の閾値である。
(B)で表示された2以上のカラムは、並び順通りに左から右又は右から左へと並んでいる。
以上、一実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。
例えば、全体構成画面は、マルチカラム形式の画面に代えて、エレメント間の関係を結線で表現した一般的なトポロジービュー画面でもよい。
また、例えば、障害調査画面において2番目以降のエレメントタイプカラムに表示されるエレメント(オブジェクト)の条件が、先頭エレメントタイプカラム内のK個のエレメント(オブジェクト)のうちのL個のエレメントと関係するエレメントであることを含んでもよい。ここで、Kは、1以上の整数である。Lは、K以下であり、Kに対する所定割合h(0<h≦1)に基づいて決定された値でよい。
また、例えば、一時テンプレートテーブル1950とテンプレートテーブル1900のようにテーブルが分かれておらず、一時テンプレートテーブル1950は無くてもよい。その場合、テンプレートテーブル1900において、一時テンプレートに対応したエントリのルールIDは、「−1」のように、一時テンプレートに対応していることを意味する値とされてよい。
また、障害調査画面において2番目のエレメントタイプカラムの各々に、カラム表示の契機となったユーザ操作の名前(例えば、カラム展開操作、カラム追加操作、又は影響範囲表示操作)が関連付けて表示されてもよい。